JP5236712B2 - 半導体容量式加速度センサの製造方法 - Google Patents
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先ず、厚み400μm程度で、通常の半導体ウエハ製造工程で使用されるシリコンウエハと同様の形状を有する(第1)ガラス板(以下では、ガラス板のことを単にガラスとも称する)2を準備し、その両面に厚み30μm程度のシート状の感光性樹脂24,25を貼り付ける。そして、その一方の面に、通常のプリント基板製造に使用される写真製版技術を用いて、所望のパターンを、例えば直径が500μm程度の円形の電極配線用の接続孔を形成するためのパターン3Aを形成する。
上記パターン3Aを有する感光性樹脂24をマスクとして、サンドブラスト法により、ガラス2に、当該ガラス2を貫通する接続孔3を形成する。この時に形成される接続孔3の縦断面は、ガラス2の加工の第1面26からその反対側の第2面27に向かって狭くなる傾斜を有しており、且つ、その反対面27の近傍の最後に開口される部分ではその傾斜が逆になり、オーバハング部28が発生する。これは、最後に開口される部分ではガラスの残り厚が薄い為にその部分がサンドブラスト時の圧力に耐えずに割れたり、一旦接続孔3が開口された後に感光性樹脂25が柔らかい為にサンドの粒子が跳ね返ったり、ガラス2の第2面27の下側に回り込んだりすることで、発生するものである。
上記と同様の方法により、ガラス2の第2面27側に、例えば100μmの深さの所望のパターンの凹部7を設ける。その後、有機溶剤を用いて感光性樹脂24,25を除去して、ガラス2を完成させる。
上記と同様の方法により、(第2)ガラス15の一方の面側に、例えば100μm程度の深さの所望のパターンの凹部29を設ける。
ガラス2と同様の形状で厚みが200μm程度のシリコンウエハから成る半導体基板1を準備し、通常の半導体製造で用いられる熱酸化や写真製版技術のウエハプロセス技術により、酸化膜30及び後述する質量体8、固定電極9を溝32で分離するためのフォトレジスト層31のパターン(溝14を有するパターン)を、形成する。
次に、半導体基板1の表面上に設けたフォトレジスト層31をマスクとして(尚、フォトレジスト層31が形成されない場合には酸化膜30をマスクとして用いても良い)、高速の異方性ドライエッチング装置を用いることで、例えば100μm程度の深さで5μm幅にシリコンエッチングして、加速度を検出するための質量体8及びこれと容量を形成する固定電極9を分離するための溝32を、半導体基板1内に設ける。
次に、半導体基板1の、溝32を有する第1面12にガラス2を所望の位置に合わせた上で両者1,2を重ねて陽極接合技術を用いて接合する。
ガラス2が接合された半導体基板1の第2面13に前記と同様の写真製版技術およびエッチング技術を用いて所望のパターンを形成して例えば100μmの深さにシリコンエッチングし、その後に、この状態のウエハ全体を弗酸に浸漬して質量体8の表面の部分の酸化膜30Aを除去して、質量体8と固定電極9とを分離する。但し、図示してはいないが、各質量体8は、シリコンのパターンを介して、複数の固定電極9の内の何れかと機械的に繋がっている。この時、同時に、接続孔3のコンタクト部分の酸化膜35も除去される。
次に、半導体基板1の第2面13側へ、質量体8が自由に可動できる範囲となる部分に、予め所望のパターンを有する凹部29を設けたガラス15を位置合わせして、両者1,15を重ねた上で陽極接合法を用いて接合する。この時、凹部29に対向した位置にある質量体8とガラス15との間には十分距離があるため質量体8はガラス15には接合されず、質量体8を支えるバネ性をもった梁(図示せず)を介してガラス15に固定される。この状態で、質量体8は可動できる状態となっている。接合工程では、ガラス板2側および半導体基板1はアース電位に接続され、ガラス板15側に例えば−800V程度の直流電圧が印加された状態で、400〜450℃の温度下において数時間不活性ガス中で処理される。これにより、半導体基板1内に形成された質量体8及び固定電極9は、ガラス板2,15で挟まれ、不活性ガス雰囲気で気密封じされる。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造に於けるガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜を蒸着し、当該アルミ膜に対して写真製版技術を用いて所望のパターンを形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して接続された電極配線33が形成される。
本実施の形態の特徴点は、第1ガラス板を半導体基板に接合する前に、当該ガラス板の接続孔のオーバハング部に金属膜を形成しておく点にある。
既述した従来例と同様に400μm厚のウエハ状の(第1)ガラス板2にシート状の感光樹脂24,25を貼り付けた上で、写真製版技術を用いて接続孔3を開口するためのパターン3Aを形成する。尚、ガラス板2には、後工程でガラス板2と接合する半導体基板1であるシリコンウエハと熱膨張が近く、且つ、陽極接合が可能な様にNaを含んだものを使用する。本実施の形態では、一例として、コーニング社製のパイレックス(登録商標)ガラスをガラス板2として用いている。
次に、従来例と同様に、ガラス板2の第1面26に形成した感光樹脂24をマスクとして、サンドブラスト法を用いて接続孔3を形成すべき部分のガラスに貫通穴を掘る。この際、従来例に於いて既述した通り、接続孔3の第2面27側の部分にオーバハング部28が同様に生じる。接続孔3の形成によるガラス2の開口により、ガラス2の第1面26側の加工が完了する。
次に、従来例と同様に、ガラス2の第2面27側に、例えば100μmの深さの所望のパターンの凹部7を設ける。この後、有機溶剤等を用いてマスクの感光性樹脂24,25を除去して、ガラス2を完成する。
これらの工程(第2ガラス15に凹部29を形成し、その後、半導体基板1に溝32を形成する工程)は既述した従来例の工程(d)〜工程(f)と同一であり、説明を省略する。
次に、従来例と同様に、半導体基板1の溝32を有する第1面12に、ガラス2を所望の位置に合わせた上で重ねて陽極接合技術を用いて接合する。
これらの工程は既述した従来例の工程(h)〜工程(i)と同一であり、説明を省略する。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造に於ける、ガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜を蒸着し、写真製版技術を用いてアルミ膜を所望のパターンに形成する。この金属膜のパターンのガラス板2表面側への配設により、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。コンタクト部35と配線33とは、オーバハング部28の位置に蒸着した金属膜38により接続されている。換言すれば、従来例で示した影部分37は金属膜38で充填されている。
以上の様にガラス2の接続孔3のオーバハング部28に金属膜38の突出部を形成することで、オーバハング部28に於ける断線は発生せず、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態の特徴点は、ガラスの接続孔のオーバハング部が隠れる深さまで金属を埋め込むことで、断線を防ぐ点にある。以下、図3の縦断面図を用いて、本実施の形態に係る製造工程について説明する。尚、従来例と同様の工程については、図11及び図12に関して既述した従来例の記載を援用する。
次に、接続孔3と空間的に繋がった、半導体基板1の第1面12に於けるコンタクト部35に、ガラス孔3のオーバハング部28が隠れる深さまで金属39を埋め込む。
金属39の形成後、半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜を蒸着し、写真製版技術を用いてこのアルミ膜を所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、コンタクト部35に、ガラス孔3のオーバハング部28が隠れる深さまで金属層39を埋め込むことで、オーバハング部28に於ける断線は発生せず、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態の製造方法の特徴点は、第1ガラスの接続孔の加工を当該ガラスの両面から行い、ガラス孔のオーバハング部を浅くすることで、断線を防ぐ点にある。以下、図4を用いて本実施の形態の製造工程について説明する。但し、既述した従来例と同様の工程については、その記載を援用して省略する。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、ガラス2の接続孔3の加工をガラス2の両面から行い、ガラス孔3のオーバハング部28を丸くして浅くすることで、アルミ膜を薄くしても断線の発生率を抑え歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態に係る製造方法の特徴点は、接合前の研磨加工によって第1ガラスの接続孔のオーバハング部を無くすことで、断線を防止する点にある。以下、図5を用いて本実施の形態の製造方法の特徴点について説明する。尚、従来例の工程と同一工程については、既述した従来例の記載を援用する。
次に、ガラス2の第2面27に対してオーバハング部28が無くなるまで研磨加工を行う。この際、研磨加工により新たなオーバハング部が発生しないように、研磨加工の条件を設定する。また、ガラス2の第2面27は半導体基板1と陽極接合技術を用いて接合される面であり,この面の状態が陽極接合を阻害しないように、研磨加工後の仕上がりの条件を設定する。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、接合前の研磨加工によって、ガラス2の接続孔3の断面形状にオーバハング部28が存在し無いので、断線の発生が無く歩留まりの向上を図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態に係る製造方法の特徴点は、半導体基板の第1面のコンタクト部に、サンドブラスト法の加工レートがガラスに対する場合とは異なる材質のストッパーを設けておいた上で、その後に半導体基板の第1面に接合した第1ガラスに対して、その第1面側からサンドブラスト法による加工を行うことでガラスの接続孔を形成し、以ってガラスの接続孔のオーバハング部の発生を無くして、断線を防止する点にある。以下、図6を用いて本実施の形態の製造工程について説明する。尚、本実施の形態においても、従来例の工程と同一工程については、その記載を援用することとして、その説明を割愛している。
次に、半導体基板1の表面に設けたフォトレジスト層31をマスクとして(フォトレジスト層31がないときには酸化膜30をマスクとして)、高速の異方性ドライエッチング装置を用いて、例えば100μm程度の深さで5μm幅にシリコンエッチングし、半導体基板1の第1面12側に、加速度を検出するための質量体8及びこれと容量を形成する固定電極9を分離するための溝32を設けると共に、固定電極9上でガラス2の接続孔3に対向すべき位置には、段差部50を設ける。
固定電極9上に設けた段差部50内に、サンドブラストに対して加工レートがガラス2の場合とは異なる(加工レートが遅い)ストッパー51を形成する。尚、形成したストッパー51の上面は、半導体基板1の第1面12と同一面とする。
半導体基板1に接合されたガラス2の第1面(表面)26上に、図11の(a)に示す様な溝3Aを有する所定のパターンを付けた感光性樹脂24を形成した上で、感光性樹脂24のパターンをマスクとして、第1面26側から、サンドブラスト法により、接続孔3の半導体基板1側の開口部がストッパー51の上面上方に位置する様に、ガラス2に接続孔3を形成する。この時、形成された接続孔3の断面は、ガラス2の加工の第1面26から、その反対の第2面27に向かって単調に狭くなる傾斜を有す。ただし、その反対面27の近傍の最後に開口される部分では、サンドブラスト時の圧力に耐えずに割れたり、サンドの粒子が跳ね返ったり、第2面27の下側に回り込んだりすることを、サンドブラストに対して加工レートが異なるストッパー51により低減する。これにより、ガラス2の接続孔3のオーバハング部28の発生をなくすことが出来る。
サンドブラスト加工後はストッパー51を除去し、除去後の段差部50内に金属52を段差部50が隠れる深さまで埋め込んで、コンタクト部35を形成する。この場合、埋め込まれた金属52の層の上面は、半導体基板1の第1面12と同一面とする。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いて当該アルミ膜を所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35(金属52)、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、半導体基板1の段差部50乃至はコンタクト部35にストッパー51を予め設けておいた上で接合後にサンドブラスト法によるガラス2の接続孔3の加工を行うので、ガラス2の接続孔3の断面形状にオーバハング部が無い為、配線の断線と言う問題点は発生せず、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態の特徴点は、予め半導体基板の段差部ないしはコンタクト部にストッパーを設けて接合後にサンドブラスト法による加工を行うことで、ガラスの接続孔のオーバハング部を無くし断線を防止すると共に、ストッパーを導電性とすることでストッパー除去の工程を削減する点にある。以下、図7を用いて、本実施の形態の製造工程について説明する。
次に、半導体基板1の表面に設けたフォトレジスト層31をマスクとして(フォトレジスト層31がないときには酸化膜30をマスクとして)、高速の異方性ドライエッチング装置を用いて、例えば100μm程度の深さで5μm幅にシリコンエッチングして、加速度を検出するための質量体8およびこれと容量を形成する固定電極9を分離するための溝32を設けると共に、固定電極9上でガラス2の接続孔3に対向すべき位置に段差部50を設ける。
固定電極9上に設けた段差部50内に、サンドブラストに対して加工レートがガラス2の場合とは異なる(加工レートが遅い)導電性ストッパー53を形成する。尚、形成した導電性ストッパー53の上面は、半導体基板1の第1面12と同一面とする。
図11の(a)と同様の孔3Aを有する所定のパターンを付けた感光性樹脂24をマスクとして、サンドブラスト法により、ガラス2に接続孔3を形成する。形成された接続孔3の第2面27側の開口部は、コンタクト部35を成す導電性ストッパー53の上面と対向している。この時、形成された接続孔3の断面は、ガラス2の加工の第1面26から、その反対の第2面27に向かって単調に狭くなる傾斜を有す。ただし、その反対面27の近傍の最後に開口される部分では、サンドブラスト時の圧力に耐えずに割れたり、サンドの粒子が跳ね返ったり、第2面27の下側に回り込んだりすることを、サンドブラストに対して加工レートが異なる導電性ストッパー53により低減する。これにより、ガラス2の接続孔3のオーバハング部28の発生をなくすことが出来る。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成することで、質量体8及び固定電極9からコンタクト部35、導電性ストッパー53、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が、形成される。ここでは、導電性ストッパー53は、除去されずに、そのままコンタクト部35と接続孔3とを接続する。
以上の様に、段差部50乃至はコンタクト部35に導電性のストッパー53を予め設けた上で接合後にサンドブラスト法による加工を行うことで、ガラス2の接続孔3の断面形状にオーバハング部が無いので配線の断線は発生せず、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。しかも、ストッパー53を導電性とすることでストッパー除去の工程を削減することが出来、その分、コスト低減に寄与し得る。
本実施の形態に係る製造方法の特徴点は、ガラス孔3用の非貫通の穴が形成された第1ガラス2と半導体基板1との接合後の、ガラス孔3を最終的に形成するためのウェットエッチングの際に、ガラス孔3以外の部分がエッチングされない様にマスキングすることで、ガラス2の厚みを薄くせずに断線を防止する点にある。以下、図8を用いて本実施の形態に係る製造工程について説明する。但し、本実施の形態に於いても、従来例と同一工程に関しては、図11及び図12に於ける従来例の記載を援用することとする。
次に、従来例と同様に、ガラス板2の第1面26側に形成した感光樹脂24のパターンをマスクとして、サンドブラスト法を用いて、接続孔3を本来形成すべきガラス2の部分に、非貫通の穴3Aを掘る。この時、穴3Aを全部開口せずに、深さを例えば350μmとし、開口されるべき部分に50μm程度の厚みが残る状態でサンドブラスト加工を止める。
ガラスを溶解する溶液、例えばフッ酸により、接続孔3を完成させるためにガラス板2の内で開口すべき部分、即ち、非貫通穴3A直下のガラス板2の部分に残った厚み、例えば50μm以上に対してウェットエッチングを行い、接続孔3を開口する。この際、ガラス2の接続孔3以外の部分がエッチングされない様に、ガラス板2の第1面26側を所定のパターン24Aでマスキングする。この様に、接続孔3の開口の途中までをサンドブラスト加工し、ガラス板2の第2面27側の開口すべき部分に対してはウェットエッチングを行うことで接続孔3を開口・形成しているので、接続孔3の壁面中、ガラス板2の第2面27寄り側の部分に、従来例の様なオーバハング部28は発生しない。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。上記の通り、サンドブラスト法+ウェットエッチング法と言う加工で以って接続孔3を開口・形成しているので、コンタクト部35と接続孔3との間の断面形状にオーバハング部28が無い為、断線は発生しない。
以上の様に、ウェットエッチングの際に、ガラス2の孔3以外の部分がエッチングされない様にマスキングすることで、ガラス2の厚みを薄くせずに、オーバハング部の発生を防止して断線を防止することが出来、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態に係る製造方法の特徴点は、オーバハング部がその近傍にある第1ガラスの加工の第2面とは反対側の第1面を半導体基板と接合することで、半導体基板のコンタクト部と第1ガラスの接続孔との間のオーバハング部を無くし、断線を防止する点にある。以下、図9を用いて本実施の形態の製造工程について説明する。尚、本実施の形態の説明においても、従来例と同一工程については対応する従来例の記載を援用するに留める。
ガラス2の第1面26上に凹部7を形成する部分に孔を有する所定のパターン(図示せず)を形成し、この所定のパターンをマスクとして、ガラス2の加工の第1面26側に(隣り合う接続孔3で挟まれた箇所に)、例えば100μmの深さの所望のパターンの凹部7を設ける。その後、上記所定のパターンを除去してガラス2を完成させる。
次に、半導体基板1の溝32を有する第1面12に、ガラス2の加工の第1面26を所望の位置に合わせた上で重ねて陽極接合技術を用いて接合する。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、オーバハング部28がその近傍に存在するガラス2の加工の第2面27とは反対側の第1面26を半導体基板1と接合することで、コンタクト部35と接続孔3との間のオーバハング部をなくして断線を防止することが出来、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
本実施の形態に係る製造方法の特徴点は、実施の形態8においてガラス2の表面側に位置するオーバハング部28をウェットエッチングにより緩やかな形状とし、この部分28での断線を防ぐ点にある。以下、図10を用いて本実施の形態の製造工程について説明する。但し、以下の記載においても、既述した従来例及び実施の形態8と同一工程については、従来例及び実施の形態8における各記載を援用する。
次に、ウェットエッチングにより、オーバハング部28の形状を鋭角から鈍角へと緩やかな形状とする。
半導体基板1をガラス2,15で挟んだサンドイッチ構造のガラス板2の表面側に、例えば3μmの厚さにアルミ膜(金属膜)を蒸着し、写真製版技術を用いてこれを所望のパターンに形成し、質量体8および固定電極9からコンタクト部35、接続孔3を経由して配線33へ接続された電極配線が形成される。
以上の様に、配線間にあるオーバハング部28は緩やかな鈍角形状であり、オーバハング部28に於ける配線の断線は発生せず、歩留まりの向上が図れると共に、信頼性の高い素子を製造することが出来る。
以上、本発明の実施の形態を詳細に開示し記述したが、以上の記述は本発明の適用可能な局面を例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、記述した局面に対する様々な修正や変形例を、この発明の範囲から逸脱することの無い範囲内で考えることが可能である。
Claims (2)
- ガラス板の接続孔の加工を第1面からサンドブラスト法で行って、貫通する前記接続孔を形成した上で前記ガラス板を半導体基板に接合し、その後、前記接続孔の底面となる前記半導体基板の表面上、前記接続孔の壁面上を経由して前記ガラス板の表面上に渡って途切れなく真空蒸着で金属膜を形成して配線する半導体容量式加速度センサの製造方法であって、
前記接続孔は前記第1面からその反対側の第2面に向かって狭くなる傾斜を有し、かつ前記第2面の近傍においてオーバハング部を有し、
前記接続孔のオーバハング部がある前記ガラス板の前記第2面とは反対側の前記第1面を前記半導体基板に接合することを特徴とする、
半導体容量式加速度センサの製造方法。 - 請求項1記載の半導体容量式加速度センサの製造方法であって、
前記第1面と前記半導体基板との接合後であり且つ前記金属膜の形成による配線の前に、前記ガラス板の前記第2面寄り側にある前記オーバハング部をウェットエッチングして前記オーバハング部の形状を鋭角から鈍角にすることを特徴とする、
半導体容量式加速度センサの製造方法。
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