JP5234211B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
のダイナミックレンジ(輝度を表現可能な階調範囲)は有限である。そのため、撮影時の露光量が多くなると、撮影される画像は全面的もしくは部分的に白飛び(ハレーション)を生じてしまい、被測定物の輝度情報および色情報を正確に取得できない。逆に、撮影時の露光量が少なくなると、全面的もしくは部分的に黒つぶれを生じてしまい、有効な輝度情報を取得できない。さらに、局所的に反射率が異なる部分をもつ被測定物や鏡面に近い凹凸をもつ被測定物では、照明などの影響を受けて、部分的な白飛びや黒つぶれが発生し得る。
取得し、各画像データを構成する画素の輝度について、それぞれ画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、各画像データの互いに対応する座標位置にある各画素の規格化輝度を、撮影条件に応じて予め定められた規格化輝度に対する重み付けに従って合成することで、画像を構成する画素の合成された規格化輝度が前記第1
の階調数よりも階調数が増加された第2の階調数で表わされた合成画像データを生成し、
合成画像データを構成する画素の輝度を表わす第2の階調数が第3の階調数となるように
必要に応じて各画素の輝度を変換することにより、表示用画像データを生成して、表示画面出力部により当該表示用画像データを出力し、入力部を通じて、表示用画像データに対する領域の指定を受付けて指定領域を設定し、および、規格化輝度の範囲毎に対応する撮影条件を予め定めた対応関係に従って、合成画像データ内の前記指定領域を構成する画素の合成された規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の合成された規格化輝度の範囲に対応する1または複数の撮影条件を第2の撮影条件として設定する処理を行ない、稼動モードにおいて、設定モードにおいて設定された第2の撮影条件が複数の撮影条件である場合には、カメラインターフェイス部を通じて、当該設定された複数の撮影条件により撮像部に被測定物を撮影させるための制御指令を出力し、当該制御指令による複数の撮影条件に対応した複数の画像データの入力を受け、構成する画素の輝度について第1の階調数で表わされた複数の画像データを取得し、各画像データを構成する画素の輝
度について、それぞれ画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、各画像データの互いに対応する座標位置にある各画素の規格化輝度を、撮影条件に応じて予め定められた規格化輝度に対する重み付けに従って合成することで、画像を構成する画素の合成された規格化輝度が第1の階調数よりも階調数が増加された合成画像デ
ータを生成し、および、当該合成画像データ内の指定領域を構成する画素の合成された規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の合成された規格化輝度の範囲が第4の階調数となるように各画素の輝度を変換する輝度階調変換により当該合成画像データの全領域を構成する画素の合成された規格化輝度について輝度階調変換を行ない、その後の画像処理に供するための処理対象画像データを算出する処理を行ない、設定モードにおいて設定された第2の撮影条件が1の撮影条件である場合には、カメラインターフェイス部を通じて、当該設定された1の撮影条件により撮像部に被測定物を撮影させるための制御指令を出力し、当該制御指令による撮影条件に対応した1の画像データの入力を受け、構成する画素の輝度について第1の階調数で表わされた画像データを取得し、当該画像
データを構成する画素の輝度について、当該画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、および、当該画像データ内の指定領域を構成する画素の規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の規格化輝度の範囲が第4の階調数となるように各画素の輝度を変換する輝度階調変換により、当該画像データの全領域を構成する画素の輝度について輝度階調変換を行ない、その後の画像処理に供するための処理対象画像データを算出する処理を行なうものである。
応して撮像素子に入射する光パワーの割合が異なるため、取得される画像データの画素の輝度も異なるところ、この撮影条件の違いにより撮像素子に入射する光パワーの変化の割合を補正し、共通化された輝度の尺度によって各画像の画素の輝度を表す規格化である。
素の輝度変換を行なう必要はなく、合成画像データがそのまま表示用画像データとなる。
データを取得し、各画像データを構成する画素の輝度について、それぞれ画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、各画像データの互いに対応する座標位置にある各画素の規格化輝度を、撮影条件に応じて予め定められた規格化輝度に対する重み付けに従って合成することで、画像を構成する画素の合成された規格化輝度が第1の階調数よりも階調数が増加された第2の階調数で表わされた合成画像データを生成し、合成画像データを構成する画素の輝度を表わす第2の階調数が第3の階調数となるよう
に必要に応じて各画素の輝度を変換することにより、表示用画像データを生成して、表示画面出力部により当該表示用画像データを出力し、入力部を通じて、表示用画像データに対する領域の指定を受付けて指定領域を設定し、および、規格化輝度の範囲毎に対応する撮影条件を予め定めた対応関係に従って、合成画像データ内の指定領域を構成する画素の合成された規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の合成された規格化輝度の範囲に対応する1または複数の撮影条件を第2の撮影条件として設定する処理を行ない、稼動モードにおいて、設定モードにおいて設定された第2の撮影条件が複数の撮影条件である場合には、カメラインターフェイス部を通じて、当該設定された複数の撮影条件により撮像部に被測定物を撮影させるための制御指令を出力し、当該制御指令による複数の撮影条件に対応した複数の画像データの入力を受け、構成する画素の輝度について第1の階調数で表わされた複数の画像データを取得し、指定領域に対しては、各画像データ
内の指定領域を構成する画素の輝度について、それぞれ画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、各画像データの互いに対応する座標位置にある
各画素の規格化輝度を、撮影条件に応じて予め定められた規格化輝度に対する重み付けに従って合成し、指定領域を構成する画素の合成された規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の合成された規格化輝度の範囲が第4の階調数となるように各画素の輝度を変換する輝度階調変換により、指定領域を構成する画素の合成された規格化輝度について輝度階調変換を行った指定領域の処理対象画像データを算出し、指定領域外の領域に対しては、複数の撮影条件のうちの1の撮影条件により生成された画像データ内の前記指定領域外の領域を構成する画素の輝度について、当該画像データに対応する撮影条件に基づいて規格化した規格化輝度を算出し、輝度階調変換により、指定領域外の領域を構成する画素の規格化輝度について輝度階調変換を行った指定領域外の処理対象画像データを算出し、および、指定領域の処理対象画像データと指定領域外の処理対象画像データとからなる全領域の処理対象画像データをその後の画像処理に供するために作成する処理を行ない、設定モードにおいて設定された前記第2の撮影条件が1の撮影条件である場合には、カメラインターフェイス部を通じて、当該設定された1の撮影条件により撮像部に被測定物を撮影させるための制御指令を出力し、当該制御指令による撮影条件に対応した1の画像データの入力を受け、構成する画素の輝度について第1の階調数で表わされた画像
データを取得し、および、当該画像データ内の前記指定領域を構成する画素の規格化輝度の上限値および下限値により定まる指定領域内の輝度範囲が第4の階調数となるように各画素の輝度を変換する輝度階調変換により、画像データの全領域を構成する画素の輝度について輝度階調変換を行ない、その後の画像処理に供するための処理対象画像データを算出する処理を行なうものである。
この発明の好ましい態様においては、撮影条件は撮像部の露光時間を含む。
また、この発明の好ましい態様においては、撮影条件はしぼり量を含む。
また、この発明の好ましい態様においては、被測定物に光を照射する照明部にさらに接続され、撮影条件は、前記照明部の照明強度を含む。
定し易い。稼動時に、当該重要な領域を、限られた輝度階調の表示装置で精度良く表示したり、限られた輝度階調の画像を処理する画像処理によって精度良く検査、計測を行なうことが可能になる。重要な領域以外の領域の画像については黒つぶれや白飛び等が生じる可能性があるものの、撮像対象領域全体を共通の輝度階調変換であらわした画像を得ることから、撮像対象領域全体のおおまかな情報を保持しつつ、その中の一部である重要な領域については精度が良い画像の提供が可能となる。
<全体装置構成>
図1は、この発明の実施の形態1に従う画像処理装置を含む視覚センサシステム1の全体構成を示す概略図である。
て制御される。
の画素に区画された撮像素子を含んで構成される。各画素に対応する撮像素子は、入射する光に対して複数の分光感度を有している。
さを示す。G輝度およびB輝度についても、それぞれ対応の分光感度に含まれる波長成分に相当する光のエネルギー(光強度)の大きさを示す。また、本実施の形態では、R輝度、G輝度、B輝度は、いずれも8ビット(0〜255階調)の範囲で規定されるものとする。
OM(Compact Disk-Read Only Memory)駆動装置113を搭載するコンピュータ本体101と、モニタ102と、キーボード103と、マウス104とを含む。そして、コンピュータ本体101は、予め格納されたプログラムを実行することで、本実施の形態に従う画像処理装置を実現する。
図2は、コンピュータ100のハードウェア構成を示す概略構成図である。
ス部109と、PLCインターフェイス部115と、センサインターフェイス部117とを含む。
、もしくは一旦固定ディスク107やその他の記録媒体に格納された上でメモリ106へ読み出され、CPU105が演算を実施する際に参照される。
本実施の形態に従う視覚センサシステム1は、ワーク2を撮影することで生成される合成画像データを用いて実際に検査や計測を実行する「稼動モード」と、ワーク2についての合成処理に係る設定を行なうための「設定モード」とを選択することが可能である。
次に、合成画像データを生成するための画像合成処理について説明する。本実施の形態に従う画像合成処理は、主として撮像部8のダイナミックレンジを拡大させるためのものである。
図3(a)は、露光時間が相対的に長い条件下で1回の撮影により得られた撮影画像を示し、図3(b)は、露光時間が相対的に短い条件下で1回の撮影により得られた撮影画像を示す。なお、図3(a)および図3(b)において、撮像部へ入射する光の強度は同
じ条件、すなわちしぼり量、照明強度は同じ条件である。図3に示すワークは、金属製の時計本体部と皮革製のバンド部とを含む。両者の反射率は大きく異なるので、各部分毎に放射され(反射され)撮像部の撮像素子へ入射する光パワー(単位時間当たりに放射される光エネルギー)にも大きな差がある。
(1)ワークを異なる露光条件で複数回撮影する処理(撮影処理)
(2)撮影された入力画像データの輝度情報から合成輝度情報を算出する処理(輝度合成処理)
(3)撮影された入力画像データの色情報から合成色情報を算出する処理(色合成処理)
(4)合成色情報と合成輝度情報とから合成画像データを生成する処理(生成処理)
<制御構造>
図4は、この発明の実施の形態1に従う画像処理装置の制御構造を示す機能ブロック図である。
図4を参照して、撮影制御部200は、撮像部8に同一のワークを異なる露光条件で複数回撮影させることにより複数の入力画像データを生成する。撮影制御部200は、ユーザ設定に応じて、どのように露光条件を変更するかについて決定する。より具体的には、本実施の形態に従う撮像部8は、一例として、シャッター速度を任意に設定可能な電子シャッターを有しており、これにより露光時間を任意に変更可能となる。その変更可能な露光時間は、一例として「1/10秒」,「1/20秒」,「1/40秒」,「1/80秒」,「1/160秒」,「1/320秒」,「1/640秒」,「1/1280秒」の8通りを標準として含む。この変更可能な露光時間群は、「1/10秒」を基準(最も遅い値)として、2のべき乗で順次早くなるように設定されている。
図4を参照して、輝度合成部210は、撮像部8によって撮影された各入力画像データの光エネルギーに相当する値(輝度情報)を対応する露光条件によってそれぞれ規格化した上で、各画素の合成輝度を算出する。上述したように、露光時間を変更することで、撮影に適した光パワーの範囲が変動する。すなわち、露光時間が相対的に短ければ、光パワーのより大きな範囲の撮影に適し、露光時間が相対的に長ければ、光パワーのより小さな範囲の撮影に適する。
を採用する。このような重み関数を採用することで、露光時間毎の入力画像データのうち、その輝度が所定範囲内にあるものを優先的に採用して合成輝度が算出される。
再度、図4を参照して、輝度合成部210は、算出した合成輝度Eiをトーンマッピング部214へ出力する。トーンマッピング部214は、合成輝度Eiに基づいて合成画像データを生成するための輝度情報を生成する。具体的には、トーンマッピング部214は、各合成輝度Ei(輝度範囲:0〜100;但し、256階調より大きな階調をもつ)を合成画像データの輝度範囲(たとえば、0〜255階調値)に割り当てることで、合成画像データの輝度情報を生成する。なお、各合成輝度Eiの分解能(ダイナミックレンジ)は、入力画像データより高くなるので、合成画像データの輝度範囲を入力画像データより多階調化することで、より精度の高い合成画像データを生成できる。
図7を参照して、説明を簡素化するために、トーンマッピング部214が線形の割り当て処理を行なう場合について例示する。最も簡単な例としては、輝度範囲が0〜100である合成輝度Eiの比例関係を保ったまま、0〜255の範囲の階調値への割り当てである。これにより、モニタが持つ表示能力より大きな階調をもつデータを、モニタの持つ表示能力に合わせた階調(たとえば、8ビット表示)で表示することができる。
(計算例)
一例として、それぞれ3つの露光時間「1/20秒」,「1/40秒」,「1/80秒」において撮影が行なわれることで入力画像データが取得された場合において、3つの入力画像データの座標位置iにおける輝度が、それぞれ「190」,「100」,「50」であるとする。この場合において、当該座標位置iに対応する画素の合成輝度Eiは以下
のように算出される。但し、W(190)=65,W(100)=100,W(50)=50である。
そして、ユーザによって、「明るさ」上限値Bmaxが「60」で、「明るさ」下限値Bminが「30」に設定された場合には、合成画像データの輝度Yiは以下のように算出される。
(ヒストグラム生成)
再度、図4を参照して、輝度合成部210は、算出した合成輝度Eiをヒストグラム生成部218へも出力する。ヒストグラム生成部218は、合成輝度Eiについてのヒストグラムを生成する。すなわち、ヒストグラム生成部218は、各画素の合成輝度Eiを所定幅の階級に区分した上で画素数を積算していく。これは、ユーザが、輝度合成部210によって算出される合成輝度Eiのうち相対的に比率の高い範囲を参照しながら、上述の「明るさ」上限値および「明るさ」下限値を設定することを助ける。
図4を参照して、色合成部208は、複数の入力画像データの色情報から合成色情報を算出する。後述するように、合成画像データの各画素は、色合成部208で算出される合成色情報に、輝度合成部210およびトーンマッピング部214によって算出される合成輝度情報を乗じて得られるため、色合成部208から出力される合成色情報は、「赤色」、「緑色」、「青色」の相対的な比を示す値となる。
<(4)生成処理>
画像生成部212は、輝度合成部210およびトーンマッピング部214によって生成された輝度Yiを、対応する合成色情報(ri,gi,bi)に順次乗じることによって、座標位置iの画素の画像情報を順次算出し、これによって合成画像データを生成する。
以上のような(1)〜(4)の手順に従って、合成画像データが生成される。なお、(1)の撮影処理では一連の撮影動作が繰返し実行され、この撮影処理の繰返し実行に同期して、(2)〜(4)の処理も実行される。
再度、図4を参照して、処理時間算出部222は、1つの合成画像データの生成に要する見込みの処理時間を算出する。より具体的には、処理時間算出部222は、撮影制御部200からの情報に基づいて、撮像部8による撮影回数、各撮影における露光時間、画像合成処理の処理量などを考慮して、処理時間を推定する。この処理時間は、1つの合成画像データの生成に要する、撮像部8による撮影開始から合成画像データの生成完了までの時間に相当する。処理時間算出部222によって算出された処理時間は、ユーザに向けて表示されるとともに、撮影制御部200へ出力されて、撮影条件の変更処理に用いられる
。
図8は、この発明の実施の形態1に従う画像処理装置のモニタに表示される「設定モード」における画面表示例を示す図である。
図9は、この発明の実施の形態1に従う画像処理装置の稼動モードにおける制御動作を説明するための図である。
撮影制御部200(図4)は、ユーザが設定する「明るさ」上下限値に応じて、図5に示す関係を参照して、撮影回数および各撮影における露光時間を決定する。このとき、トーンマッピング部214が、合成輝度の対応する範囲を合成画像データの輝度範囲に割り当てるので、ワークのうち任意の「明るさ」をもつ領域に着目した合成画像を表示することもできる。
上述したように、処理時間算出部222(図4)は、1つの合成画像データの生成に要する見込みの処理時間を算出し、その算出された処理時間は、撮影情報表示エリア340に「撮影時間」として表示される。以下では、図11を用いて、この処理時間算出部222による処理時間の算出方法の一例について説明を行なう。
撮影制御部200(図4)は、ユーザによる「明るさ」上下限値の設定がなされると、初期設定として、予め定められた露光時間と「明るさ」との対応関係(図5)を参照して、「稼動モード」における1回の合成画像データの生成に要する撮影回数および各撮影における露光条件(撮影条件)を決定する。ここで、ユーザが「許容時間」を設定している場合には、撮影制御部200は、この初期設定した撮影条件における見込みの処理時間が「許容時間」を超過しているか否かを判断し、超過していると判断した場合には、見込みの処理時間が「許容時間」内に収まるように、撮影条件を変更する。以下、図12を参照して、撮影条件の変更処理について例示する。
くとも、「明るさ」下限値Bminおよび「明るさ」上限値Bmaxに撮影を割り当てることが望ましい。
上述の図12に示す撮影条件の変更処理では、各露光時間に対応する「明るさ」代表値が、ユーザ入力された「明るさ」範囲に含まれるように露光条件が設定される構成について例示したが、各露光時間がカバーする「明るさ」範囲を考慮して露光条件を設定してもよい。
上述の図12および図13に示す撮影条件の変更処理では、露光時間と「明るさ」代表値との対応関係を示す関数に基づいて、撮影回数および各撮影における露光時間を連続的に決定する構成について例示したが、図5に示すようなテーブル形式を基づいて撮影回数および各撮影における露光時間を決定してもよい。
をより高い自由度で変更できるようにするためである。
上述したような撮影制御部200が自動的に撮影条件を変更する構成に代えて、図12または図13に示すような露光時間と「明るさ」との対応関係をモニタ102上に視覚的に表示するとともに、この対応関係を参照してユーザが撮影条件を直接的に設定するようにしてもよい。
以下、稼動モードにおける処理の一例について説明する。生成された合成画像データを用いてワークの検査や計測を行なう方法は従来から様々なものが提案されているが、本実施の形態においては、代表的に、予め登録された画像パターンに一致する部分を探索するサーチ処理と、ワークのエッジを検出してエッジ間の距離を計測するエッジスキャン処理とについて例示する。なお、稼動モードにおける処理は、これらの処理に限られない。
図16は、稼動モードの一例であるエッジスキャン処理の表示例を示す図である。
図17は、この発明の実施の形態1に従う画像処理装置における全体処理を示すフローチャートである。図17に示すフローチャートは、CPU105が固定ディスク107などに予め格納されたプログラムをメモリ106に読出して実行することにより実現される。なお、初期モードは「稼動モード」であるとする。
出する(ステップS206)。そして、CPU105は、ステップS206において算出した見込みの処理時間がステップS204において取得した「許容時間」を超過しているか否かを判断する(ステップS208)。
れる。
上述の実施の形態1では、ユーザが「明るさ」上下限値の範囲を設定する構成について例示したが、輝度合成部210によって算出される合成輝度のヒストグラムに基づいて、自動的に設定するようにしてもよい。また、このように自動設定する場合には、より精度を高めるために、単一ではなく複数の合成画像データの合成輝度についてのヒストグラムに基づいて、「明るさ」上下限値の範囲を設定してもよいし、合成画像データのうち一部の領域についてのヒストグラムに基づいて、「明るさ」上下限値の範囲を設定してもよい。
従来の技術によれば、一般的に、撮影回数が多くなるほど、ダイナミックレンジの拡大および合成画像の精度向上を期待できるが、撮影回数の増大に伴って1つの合成画像の生成に要する処理時間が長くなる。すなわち、ダイナミックレンジの拡大と処理時間とはトレードオフの関係にある。実際の生産現場では、ベルトコンベヤなどの搬送装置上を順次搬送される被測定物を対象として検査や計測を行なう必要があるため、各被測定物に割り
当て可能な処理時間には上限がある。そのため、このような製造上の制限時間内に一連の処理が完了するように、撮影条件(露光条件や撮影回数など)を試行錯誤により適切に設定しなければならなかったという課題があったところ、この実施の形態によれば、1回の合成処理に対する許容時間に従って、撮影条件を適切に設定できる。
ユーザが設定モードにおいて撮影条件を設定する場合には、ワークの搬送速度などに応じて照明などを試行錯誤で調整するケースが多いと考えられる。この場合、ワークの単位時間当たりの移動量(動き量)が相対的に大きな場合には、合成画像データの生成に要する処理時間を短くしなければ、ワークの動きを表示することはできない。そこで、実施の形態2に従う画像処理装置として、予備知識を持たないユーザであっても、このような被測定物の動きを見ながら撮影条件を設定できる構成について説明する。
まず、理解を容易にするため、本実施の形態に従う画像処理装置のモニタに表示される「設定モード」における画面表示例について説明する。
的に小さい場合には、撮影回数を増加させてダイナミックレンジの拡大および合成画像の精度を高めることができる。
図21は、この発明の実施の形態2に従う画像処理装置の制御構造を示す機能ブロック図である。
をより少なくするように撮影条件を変更する。これにより、1つの合成画像データが生成される周期が短縮されるため、合成画像表示エリア330には、合成画像データに基づく合成画像の更新周期が短縮され、よりスムースな動画表示が行なわれる。これにより、ワークの移動速度が相対的に速い場合であっても、ユーザは、このようなワークの挙動を視認することができる。
図22は、この発明の実施の形態2に従う動き適応表示モードが有効化された場合の動作を示すタイムチャートである。
データ3を生成するために用いた入力画像データと、合成画像データ2を生成するために用いた入力画像データとを比較して、ワークの動き量を判断する。
この発明の実施の形態2に従う画像処理装置における全体処理については、図17に示すフローチャートと同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
数に設定するとともに、新たな撮影回数における各撮影におけるそれぞれの露光条件を算出して設定する(ステップS414)。
合成画像の生成処理は繰返され、この生成に伴って合成画像を順次更新することで、合成画像を動画像として表示できる。このとき、このような合成画像の更新周期は、1つの合成画像の生成に要する処理時間に相当する。そのため、撮影範囲内での被測定物の単位時間当たりの移動量(すなわち、動き量)が比較的大きな場合には、この合成画像の生成に要する処理時間を短くしなければ、被測定物の動きを表示することはできない。一方、被測定物の動き量が比較的小さな場合には、より多くの処理時間を割り当てて、より精度の高い合成画像を生成することが好ましい。このように、被測定物の動き量に応じて、撮影条件(露光条件や撮影回数など)を適切に設定する必要があるという課題が存在したが、 この発明の実施の形態2によれば、撮像装置によって撮影される被測定物の動き量に応じて、1回の合成画像データの生成に要する処理時間が自動的に変更され、合成画像の更新周期が適切に設定される。そのため、予備知識を持たないユーザであっても、被測定物の動きを見ながら撮影条件を設定できる。
上述したように、本発明に係る画像合成処理は、複数の入力画像データの輝度情報および色情報を用いて、画素毎に合成輝度情報および合成色情報を算出する。そのため、画像合成処理に要する時間は、処理対象の画素数および入力画像データ数に比例することになる。
3に従う画像処理装置のハードウェア構成については、図2と同様であるので詳細な説明は繰返さない。
まず、理解を容易にするため、本実施の形態に従う画像処理装置のモニタに表示される「設定モード」における画面表示例について説明する。
れた値が固定ディスク107などに格納されずに「稼動モード」に移行する。
図26は、この発明の実施の形態3に従う画像処理装置の制御構造を示す機能ブロック図である。
この発明の実施の形態3によれば、撮像装置の撮影範囲の一部分に存在する被測定物の領域を指定することで、検査や計測の対象となる被測定物についての、必要な合成画像をより効率的に生成できる。これにより、画像合成に係る処理時間をより短縮化することでできるので、生産ラインのタクトタイムへの影響を低減できる。
上述したように、本発明に係る画像合成処理は、複数の入力画像データから算出した各画素の合成輝度を、所定の対応関係に従って割り当てることで、合成画像データの対応する画素の輝度情報を生成する。より具体的には、合成輝度のうち「明るさ」下限値から「明るさ」上限値までの範囲が、合成画像データの輝度範囲と対応するように、割り当てが行なわれる。上述の実施の形態1〜3では、ユーザが「明るさ」上限値および「明るさ」下限値を入力する構成について例示した。
まず、理解を容易にするため、本実施の形態に従う画像処理装置のモニタに表示される「設定モード」における画面表示例について説明する。
と、表示モード選択エリア350Cとを含む。
る。一方、ユーザが「CANCEL」ボタン364を選択すると、各項目において設定された値が固定ディスク107などに格納されずに「稼動モード」に移行する。
図29は、この発明の実施の形態4に従う画像処理装置の稼動モードにおける制御構造を示す機能ブロック図である。
づいて「明るさ」上下限値を決定する方法などを採用することができる。
この発明の実施の形態4によれば、被測定物のうち、高い精度で表示すべき領域、あるいは検査対象とすべき領域をユーザが視覚的に指定することで、このような領域の表示に適した「明るさ」上限値および「明るさ」下限値が自動的に決定されるので、ユーザによる設定調整に要する時間を短縮することができる。これにより、予備知識を持たないユーザであっても、被測定物に応じた適切な設定条件を決定することができる。
上述の実施の形態1では、1回の合成画像データの生成に要する見込みの処理時間が、ユーザ設定される許容時間に収まるように撮影条件を変更する構成について例示し、上述の実施の形態2では、撮影範囲におけるワークの動き量に応じて、ワークの動きを適切に動画表示できるように撮影条件を変更する構成について例示し、上述の実施の形態3では、処理対象とすべき領域に含まれる画素についてのみ画像合成処理を行なって、1回の画像合成データの生成に要する処理時間を短縮する構成について例示した。
本発明に係るプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
8 撮像装置、100 コンピュータ、101 コンピュータ本体、102 モニタ、103 キーボード、104 マウス、105 CPU、106 メモリ、107 固定ディスク、109 カメラインターフェイス部、111 FD駆動装置、113 CD−ROM駆動装置、115 PLCインターフェイス部、117 センサインターフェイス部、200,200A,200B 撮影制御部、202 選択部、204,204a〜204h 画像バッファ、206a-206h 画像情報抽出部、208 色合成部、210
輝度合成部、212 画像生成部、214 トーンマッピング部、216 上下限設定部、218 ヒストグラム生成部、220 動き量判断部、222 処理時間算出部、230 領域指定受付部、240 輝度情報抽出部。
Claims (6)
- 露光量を変更可能な撮像装置に接続された画像処理装置であって、
前記撮像装置は、複数の画素に区画された撮像素子を含み、
前記画像処理装置は、
前記撮像装置に、異なる露光量で被測定物を複数回撮影させることにより、前記露光量毎に、前記撮像素子の各画素に入射した光エネルギーに相当する値を含む画像データを複数生成する撮影制御手段と、
前記複数の画像データから合成画像データを生成する合成手段とを備え、
前記合成手段は、
各画像データの前記光エネルギーに相当する値を対応する画像データの撮影時の露光量でそれぞれ規格化した上で、各画素の合成輝度を算出する手段と、
前記算出された各画素の合成輝度を所定の対応関係に従って割り当てることで、前記合成画像データの対応する画素の輝度情報を算出する手段と、
前記画像データのうち指定領域の設定を受付ける手段とを含み、
前記対応関係は、前記指定領域に含まれる画素の前記合成輝度の大きさに基づいて決定される、画像処理装置。 - 前記対応関係は、前記輝度情報が第1の値である場合に、前記輝度情報の最小値に対応し、前記輝度情報が前記第1の値より大きい第2の値である場合に、前記輝度情報の最大値に対応するものであり、
前記第1の値は、前記指定領域に含まれる画素がもつ前記合成輝度の最小値であり、
前記第2の値は、前記指定領域に含まれる画素がもつ前記合成輝度の最大値である、請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記対応関係は、前記輝度情報についての1次関数である、請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記合成手段は、前記光エネルギーに相当する値のそれぞれに対応する画像データの撮影時の露光量に応じた係数をそれぞれ乗じることで規格化した値を、累積加算することで、前記輝度情報を算出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記合成手段は、露光量による規格化後の前記光エネルギーに相当するそれぞれの値のうち、所定範囲内にあるものを優先的に採用して、前記輝度情報を算出する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記画像処理装置は、さらに表示装置に接続されており、
前記合成画像データに基づく合成画像を前記表示装置に表示させる表示手段をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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