JP5233038B2 - 飛翔害虫捕獲材、飛翔害虫捕獲方法及び捕獲器 - Google Patents

飛翔害虫捕獲材、飛翔害虫捕獲方法及び捕獲器 Download PDF

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Description

本発明は、飛翔害虫捕獲材、飛翔害虫捕獲方法及び捕獲器に関するものである。
従来、ハチ類やハエ類等の飛翔害虫を捕獲駆除するためには、例えば、粘着捕虫シートを用いて飛翔害虫を捕獲したり、殺虫剤を散布して殺傷捕獲する手段がある。
このような粘着捕虫シートとして、例えば、周囲に余白を残して内面に粘着材が塗布されていて粘着材塗布面を内側にして2つ折りされたボードと、棒状で屈曲可能なボードの吊り下げ部材から成り、ボードの2つ折りの上部の一半の余白には吊り下げ部材の挿通用の孔を設け、ボードの2つ折りの下部の一半の余白にはスズバチの脱落を防止する受け皿を設けたスズメバチなどの飛翔害虫捕獲器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開2004−105092号公報
前記特許文献1のような飛翔害虫捕獲器は、粘着材塗布面に飛翔害虫を粘着捕獲できたとしても、飛翔害虫が逃亡しようとする際のもがく力によっては逃げられたり、捕獲数の増加に伴って捕獲面に制約を受けたりすることがある。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、飛翔害虫を一度捕らえた後はその逃亡を防止し、捕獲面を更新して繰り返し使用できる飛翔害虫捕獲材、飛翔害虫捕獲方法及び捕獲器を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(7)によって達成されるものである。
(1)面部分に捕獲部が形成された基材を該捕獲部が略垂直乃至傾斜面となるようにして備えた飛翔害虫捕獲材であって、前記捕獲部は粘着剤組成物の層で形成され、該粘着剤組成物は、静置状態では変化を起こさず、捕獲部に捕獲した飛翔害虫の動きや自重によって変化して飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有し、飛翔害虫の移動により粘着剤組成物層が露出して新たな捕獲部を形成することを特徴とする飛翔害虫捕獲材。
(2)前記粘着剤組成物の接着力が、25℃で100〜10000gf・mm,Φ7mmであることを特徴とする前記(1)記載の飛翔害虫捕獲材。
(3)誘引手段を適用することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の飛翔害虫捕獲材。
(4)静置状態では変化を起こさず、飛翔害虫の捕獲後は該飛翔害虫の動きや自重によって変化して前記飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有する粘着剤組成物の層で捕獲部を形成し、該捕獲部を略垂直乃至傾斜面となるように設置し、該捕獲部に飛翔害虫を捕獲し、該飛翔害虫の動きや自重によって前記飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させることで、前記捕獲部から逃れようとする際の力を奪い飛翔害虫を捕獲することを特徴とする飛翔害虫捕獲方法。
(5)誘引手段を適用することを特徴とする前記(4)記載の飛翔害虫捕獲方法。
(6)上部、側部、底部とからなり、該側部は、基材の面部分が略垂直乃至傾斜面であり、該側部の壁上に粘着剤組成物の層で形成された捕獲部を有し、かつ周囲に0若しくは1箇所以上の飛翔害虫の侵入口を有し、該粘着剤組成物は静置状態では変化を起こさず、捕獲部に捕獲した飛翔害虫の動きや自重によって変化して飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有し、飛翔害虫の移動により粘着剤組成物層が露出して新たな捕獲部を形成するものであり、該底部は、中央に飛翔害虫の誘引手段が0若しくは1箇所以上設置されていることを特徴とする飛翔害虫捕獲器。
(7)前記底部は、環状の周壁部を有して、その内部に害虫誘引剤の液体を収容する収容部を形成し、かつ中央に吸液芯を保持した芯支持体を、前記吸液芯の下端が前記収容部内に位置するように、前記周壁部に上から嵌め込んで、誘引手段を形成したことを特徴とする前記(6)記載の飛翔害虫捕獲器。
上記(1)の構成によれば、飛翔害虫を捕えた後にその動きや自重によって捕獲位置から下方移動させることで粘着捕獲部が再び露出するため、繰り返し使用できる飛翔害虫捕獲材が得られる。
上記(2)の構成によれば、捕獲部を形成する粘着剤組成物は、静置状態で変化を起こすことがなく、飛翔害虫の捕獲後には確実に下方移動させることができる。
上記(3)の構成によれば、誘引手段により飛翔害虫を効率よく誘引して捕獲することができる。
上記(4)の方法によれば、捕獲した飛翔害虫を下方へ移動させると同時に、逃亡しようとする力を奪うので確実に捕獲することができる。
上記(5)の方法によれば、誘引手段により飛翔害虫を効率よく誘引して捕獲することができる。
上記(6)〜(7)の捕獲器によれば、飛翔害虫を捕えた後にその動きや自重によって捕獲位置から下方移動させることで粘着捕獲部が再び露出するため、繰り返し使用できる飛翔害虫捕獲材を用いた捕獲器が得られる。
尚、本発明において、飛翔害虫とは、オオスズメバチ、キイロスズメバチ、ヒメスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチ、クロスズメバチ等のスズメバチ類;マエダアブ、ハタケヤマアブ、ウシアブ、マツザワアブ、イナウシアブ、シコクアブ、ヤマトアブ等のアブ等;ショウジョウバエ、ノミバエ、ハヤトビバエ、イエバエ、クロバエ、キンバエ、ニクバエ、コバエ、チョウバエなどのハエ類;コナジラミ類、シノメマダラメイガ等のガ類等、その他狭義の飛翔害虫ではないが、壁を匍匐し、空中を滑空などで飛ぶことができるゴキブリ等を挙げることができる。
本発明の飛翔害虫捕獲材は、基材の面部分に粘着剤組成物の層で捕獲部を形成し、必要に応じて誘引手段を備えて構成されるものである。
基材は面部分を備えて構成され、該面部分に捕獲部を配設させて保持するものである。基材の材質については特に制限はないが、例えば、木板、紙、プラスチックシート、金属板、糸や針金等を編んだネット、又はこれらの積層体等を用いることができる。また、基材の形状としては特に制限はないが、例えば、シート状や板状、ネット状等の平面的形状、或いは球形状、柱形状、筒形状、碗型形状等の立体的形状等の適当な形状にして用いることができる。
本発明において、前記基材は、捕獲後の飛翔害虫がその動きや自重によって下方移動するように捕獲部を傾斜面として保持する。該捕獲部は飛翔害虫をその動きや自重によって下方に移動させることができれば良く、設置面又は水平面に対して略垂直(90°)乃至略45°の範囲で傾斜させた傾斜面として設置するのが好ましい。捕獲部を設置面又は水平面に対して略垂直乃至略45°の範囲となるように傾斜させることで、本発明の目的である捕獲した飛翔害虫を粘着剤組成物の層面上を、その動きや自重により捕獲位置から効果的に下方移動させ、その下方移動により捕獲部を再び露出させることができる。
この捕獲部は、粘着剤組成物により前記基材の面部分に粘着層を形成して構成される。粘着剤組成物は、静置状態では変化を起こさず、飛翔害虫の捕獲後はその動きや自重によって変化して飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる塑性変化性(レオロジー性)を有するものであれば特に制限はされず、例えば、25℃において、接着力が100〜10000gf・mm,Φ7mm、好ましくは700〜7000gf・mm,Φ7mmであるものを使用することが好ましい。上記範囲の接着力を有する接着剤組成物を使用することで、捕獲部の静置状態においても粘着剤組成物の変化を起こすことなく、飛翔害虫の捕獲後は、その動きや自重によって捕獲位置から下方移動させることができる。
本発明において使用する粘着剤組成物としては特に限定されないが、例えば、常温で弾性変化するポリオレフィン系高分子と粘着付与剤を含有した粘着剤組成物を使用することが好ましい。前記ポリオレフィン系高分子としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブデン、ポリイソブチレン等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、粘着付与剤としては、例えばロジン、水素添加ロジン、水素添加ロジンエステル、テルペン、水素添加テルペン、石油樹脂、水素添加石油樹脂等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
基材に粘着剤組成物を塗布する際の塗布量としては、乾燥後の質量が50g/m以上となるように塗布することが好ましく、100〜1500g/mとすることがより好ましい。前記範囲の塗布量とすることで、傾斜面での静置状態においても変化を起こさず、また飛翔害虫を確実に捕獲できるものである。
本発明において、捕獲部は、前記粘着剤組成物を直接基材の表面に塗布することにより形成しても良いし、薄紙に粘着剤組成物を塗布して形成した粘着層を基材に貼り付けることにより形成しても良い。また、転写紙に粘着剤組成物を一旦塗布して粘着層を形成し、その後、基材に転写することにより捕獲部を形成しても良い。
また、捕獲した飛翔害虫を逃れようとする力を奪いながら捕獲位置から下方移動させるために、捕獲部は所望高さを有して形成することが好ましい。例えば、捕獲部の高さを1cm以上、好ましくは3cm以上とすれば飛翔害虫が下方に移動する間に逃亡しようとする力を奪うことができる。
本発明の飛翔害虫捕獲材は、吊り下げや立て掛け等によって設置して使用することができ、木の枝や支持棒などから吊り下げたり、適当な基台に保持させて載置したり、木の幹や壁、固定具等に立て掛けたりして使用すればよい。本発明において、飛翔害虫捕獲材を設置する際に、捕獲部を設置面又は水平面に対して略垂直(90°)に、若しくは略垂直乃至略45°の範囲で傾斜させて設置することで、捕獲した飛翔害虫を捕獲位置からずり落ちるように下方移動させ、その移動により粘着剤組成物層である捕獲部が再び露出するため、繰り返しの飛翔害虫の捕獲が可能となる。
また、本発明の飛翔害虫捕獲材には、必要に応じて誘引手段を適用することができる。
本発明において誘引手段は、飛翔害虫が好む餌やフェロモン物質等の誘引物質を含んだ誘引剤を飛翔害虫捕獲材自体に付加させる、又は飛翔害虫捕獲材の周囲に配置させる等して適用することができる。
誘引物質としては、例えば、乳酸エチル、ヘキサン酸エチル、オクタン酸エチル、ノナン酸エチル、デカン酸エチル、アントラニル酸エチル、ウンデカン酸エチル、ドデカン酸エチル、ミリスチン酸エチルおよびパルミチン酸エチル等の脂肪酸のエチルエステル;アセトイン等のバニラフレーバ以外の香料;(Z)−9−トリコセン等の飛翔害虫の性フェロモン;フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸プロピル、フェニル酢酸フェネチル等の酢酸エステル;アラニン、アスパラギン、グリシン、グルタミン酸、ロイシン、フェニルアラニン等のアミノ酸;アラビノース、グルコース、ラクトース、マルトース等の糖類;ハチ蜜、砂糖、液糖、米糖等の糖蜜;酢、ミルク(牛乳)、脱脂粉乳、すふま、トウモロコシ粉、小麦粉、家畜飼料等の食餌成分;アネトール、リナノール、カルボン等の芳香成分;プロピオン酸、n−酪酸、イソ−酪酸、n−吉草酸、イソ−吉草酸、イソカプロン酸、バニリン、エチルバニリン及びヘリオトロピン等が挙げられる。
また、メロン、バナナ、パイナップル、イチゴ、ブドウ、リンゴ、スイカ、グレープフルーツ、ハイビスカス、パッション、アプリコット、キウイ、パパイヤ、ガバア、マンゴー、桃、梨等の果実及びこれら果実の加工品を用いても良い。果実の加工品としては、果実を砕いたり又は潰したりしたものとして、例えば、生ジュース、濃縮ジュース等の果汁又は粉末ジュース等の果物の乾燥品(例えば真空凍結乾燥品)が挙げられ、果物を必要に応じ潰して砂糖の存在又は非存在下で加熱又は濃縮したもの又は全部若しくは部分的に発酵させたものとして、例えばジャム、ペースト、ピューレ等が挙げられる。また、酒類として、清酒、にごり酒、果実あるいはそのしぼり汁を発酵させてつくったワイン(赤、白、ロゼ等)等の醸造酒;梅酒、シェリー酒等の果実酒;味醂;紹興酒;ビール;リキュール類;焼酎、ウィスキー、スピリッツ類等の蒸留酒;雑酒等があげられる。また、醸造酒粕として、例えば日本酒の酒粕があげられ、醸造酒粕は乾燥粉末化したものでもよい。更に、純米酢、穀物酢、黒酢等の醸造酢;エタノール、酢酸、エチルアセテート、イソブチルアルコール、アセタル、イソペンタノール、イソアミルアセテート、ウンデカン、フェネチルアルコール、ノナノール、シトロネロール、1−デカノール、トリデカン、アントラニル酸メチル、シトロネロールアセテート、デシルアセテート、ヘキサデカンおよびヘプタデカンからなる群から選ばれた1種以上の物質等も使用できる。
これらの誘引物質を含んだ誘引剤の形態としては特に制限されず、例えば、粉末乃至固形状、ゲル状、溶媒に溶解した液状等の形態で用いることができ、更には噴霧して用いられてもよい。その際、顆粒状とするには、例えば、有効成分並びに添加物をコーンスターチや小麦粉等に混ぜて造粒すればよい。また、液状とする場合の溶媒としては、水、有機溶剤等が挙げられ、更に界面活性剤なども用いてもよい。更に溶媒は、誘引剤とキット化し、使用時にそれらを混合するようにしてもよい。
本発明において誘引剤における有効成分の含有量には制限がないが、実用的な誘引効果を得ることを考慮すると、0.1重量%以上、好ましくは0.25重量%以上とすることが好ましい。尚、含有量の上限は特にないが、10重量%程度が好ましい。
誘引剤は、飛翔害虫捕獲材自体に付加させる場合は、基材に塗布したり、粘着剤組成物に含有させて粘着層を形成する等すれば良い。また、有効成分が放出される開口等を有する容器、毛細管作用を利用して有効成分を放出できる容器、カプセルなどを用いて飛翔害虫捕獲材の周囲に配置することができる。容器に充填する場合は、使用時に誘引効果を向上させるための溶媒、例えば、飛翔害虫誘引剤を単に担持するだけの機能を有したものや、溶解する機能を有したものを収容することができる。
また、誘引手段として基材を着色することも好ましい。飛翔害虫が認識しやすい色に基材を着色することで誘引効果があり、例えば、スズメバチ類を対象とする場合は、好ましくは黒、橙、赤に着色し、ハエ類を対象とする場合は、赤色系または緑色系に着色するとよい。
更に、誘引手段として、高輝度の有機/無機EL(Electro−Luminescence)等による光、熱、音、電磁波等を使用することもできる。
本発明において、更に、犬や猫が接触しないように、犬忌避剤や猫忌避剤を併用することができる。具体的には、ルバフラン、シンナミルニトリル、ベルトアセタール、大高良姜(ショウガ科)の種子及び/又は根茎の粉末または抽出物;樟脳(カンファー)、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、イタコン酸及びL−アスコルビン酸及びそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩;木酢液、陳皮粉末、ニンニク粉末及びこれらの混合物;レモングラス油、シトラール、シンナムアルデヒド、メントール、ジエチルトルアミド、桂皮オイル、シンナミックアルデヒド、シンナミックアルコール、d−リモネン、ターピネオール、メチルノニルケトン誘導体、メチルフェニルケトン、青葉アルコール、青葉アルデヒド、パインオイル等が挙げられる。その際、基材に担持させたり、容器等に塗布したり、誘引剤に混入すればよい。
また、本発明の効果を妨げない限り、誘引剤に加え、殺虫剤を含有させることもできる。その際、誘引剤及び殺虫剤の形態は固体状、ペースト状、ゲル状(ゼリーなど)、溶媒に溶解した液状、更にはエアゾール剤等の形態で用いても良く、噴霧してもよい。溶媒としては、水、有機溶剤等が挙げられ、また、界面活性剤なども適宜用いられる。
更に、本発明の効果を妨げない限り、各種の添加剤を併用しても良く、例えば、殺菌剤、殺黴剤、保存剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、展着剤、キレート剤、増粘剤(粘度調整剤)、誤食防止剤等を適宜添加することができる。
また、本発明の飛翔害虫捕獲材は、落下防止手段を設けることができる。落下防止手段は、捕獲した飛翔害虫が捕獲位置からずり落ちるように捕獲部の下端まで下方移動した後に地面等に落下することを防ぐための手段である。本発明において、落下手段は基材の下方に捕獲面と交わる方向に突出する面等を設ければ良く、例えば、板状の基材の場合は、該基材の下端から捕獲部を形成した面側に板材等で突出面を延設させれば良い。柱形状の場合は、該基材の下端から鍔状に突出面を延設させたり、受け皿を柱形基材の下面に配設する等して設置すればよい。また、落下防止手段にも粘着剤組成物を塗布したり、落下防止手段の端部から上方に立ち上る壁部等を設けることで飛翔害虫をより確実に捕獲できる。落下防止手段を設けることにより、飛翔害虫が下方移動によって地面等に落下することを防ぐことができるので、落下したまま死んだ振りをしている飛翔害虫に気づかずに刺す、咬む、吸血等の被害を未然に防止することができる。
本発明において、捕獲器の材質は、紙、合成紙、プラスチックス、ゴム、金属、木などを単独又は組み合わせることにより作製されたシート、板、ネットなどを折り曲げ、上部、胴部、底部を組み合わせるか、上部若しくは底部が開放された有蓋筒状部と、上部もしくは底部とを組み合わせることにより中空体などとなるようにして形成することができる。
本発明において、捕獲器の形状は、とくに限定されるものではなく、台形状、逆台形状、長方形状、三角形状または多角形状、半円形状、あるいは正方形状である筒状体や箱状体なども採用することができる。
本発明において、前記捕獲器に設けられる侵入口の形状は、台形状、逆台形状、長方形状、三角形状または多角形状、円形、半円形状、あるいは正方形状などの形状などを採用することができる。
本発明において、前記捕獲器に設けられる侵入口の口径は、侵入する害虫の種類、大きさにもよるが、スズメバチなど比較的大型の害虫では、その口径は、1cm以上あればよく、本発明の実施を妨げない限り、その口径を広げることもできる。
本発明において、上記侵入口には、侵入口ガイドが設けてもよいが、この侵入口ガイドの形状は、筒状(先細り状、ラッパ状などの形状をした筒状を含む)、1片以上からなる打出し片などで形成されたものを採用することができる。
前記侵入口は、前記捕獲部が外部に露出している場合には、侵入口はなくてよい。
本発明において、吸液芯は例えばフエルト、木綿、パルプ、不織布、石綿、無機質成形物等が挙げられ、さらに合成樹脂の多孔質芯や合成繊維束を樹脂で固めた芯等も使用可能である。また、毛細管等の中空状吸液芯であってもよく、この場合、中空となった箇所に加熱蒸散用成分を保持させればよい(例えば内壁面への付着のほか、壁面内に中空部へ滲出可能に練り込む等)。
前記無機質成形物の具体例としては、磁器多孔質、グラスファイバー、石綿等の無機繊維を石膏やベントナイト等の結合剤で固めたものや、カオリン、活性白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パーライト、石膏、ベントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、チタニウム、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質火山灰焼成粉末等の鉱物質粉末を単独で又は木粉、炭粉、活性炭等と共に糊剤、例えばデキストリン、デンプン、アラビアゴム、合成糊CMC等で固めたものを例示できる。
本発明において誘引手段の設置は、誘引剤を収容しうる前記収容部を周壁部や底部と一体若しくは別体に設置したり、前記収容部を設けないかわりに用事若しくは予め誘引剤を捕獲器内外におくようにして、または誘引剤を粘着剤に練りこんだり、基材や捕獲器に含浸、塗布、練りこんでおくようにして、誘引手段の設置を0としてもよい。
本発明の飛翔害虫捕獲材を使用する場合、捕獲部を傾斜面となるように設置するので、該捕獲部に捕獲された飛翔害虫は、逃れようとして体を動かすうちに捕獲位置からずり落ちるように下方移動する。下方移動する間に粘着剤組成物が体に接着して動けなくなるとともに抵抗する力も奪われ逃亡不可能となる。そして、落下防止手段を備える場合、基材から飛翔害虫が落下しても地面等に落ちることがないため、死んだ振りをしている害虫に刺されたり、咬まれたりする等の被害を蒙ることを回避できる。
本発明の飛翔害虫捕獲材は、壁などの床面に対し傾斜ないし垂直な面に設置させて使用し、捕獲部で飛翔害虫を捕獲し、その際捕獲した飛翔害虫の下方移動により捕獲部が再び露出することで繰り返し使用することができので、多数の飛翔害虫を極めて効率よく粘着捕獲することができる。また捕獲部は粘着剤組成物の層で形成されており、逃れようとする飛翔害虫の力を奪いつつ粘着捕獲することができるので一度捕らえたら逃がさないという優れた効果を発揮することができる。更に、誘引手段により飛翔害虫を誘引してより効率よく捕獲することができる。
さらに、本発明の飛翔害虫捕獲器は、壁などの床面に対し傾斜ないし垂直な面に設置させて使用し、内部に前記の飛翔害虫捕獲材を収容しているので、その粘着剤組成物の層で形成された捕獲部を有することにより、飛翔害虫を捕獲し、その際捕獲した飛翔害虫の下方移動により捕獲部が再び露出することで繰り返し使用することができので、多数の飛翔害虫を極めて効率よく粘着捕獲することができる。内部に前記の飛翔害虫捕獲材を収容する胴部は雨や砂の影響を受けることを少なくする作用を有しており、誘引部により多数の飛翔害虫を誘引して、効率よく捕獲することができる。
さらに、狭義の飛翔害虫だけではなく、壁を匍匐する害虫でも、滑空などで飛ぶゴキブリのような害虫も捕獲することができる。
本発明の捕獲器の斜視図を示す。 本発明の捕獲器の分解斜視図を示す。 本発明の捕獲器における蓋状の上部の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。 本発明の捕獲器における側部の説明図を示し、(a)は展開図、(b)は側面図を示す。 本発明の捕獲器における底部の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図を示す。 本発明の捕獲器における芯保持部の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図を示す。 本発明の捕獲器における別の実施形態を示す。(a)は斜視図、(b)は後方容器の平面図を示す。
以下、本発明の飛翔害虫捕獲材、飛翔害虫捕獲方法及び捕獲器の実施形態について詳細に説明する。
次に、本発明の捕獲材を用いて構成した捕獲器を図面により具体的に説明する。
図1は、本発明の捕獲器の斜視図を示すものであり、また図2は、本発明の捕獲器の分解斜視図を示すものであって、この捕獲器1は、蓋状の上部2、側部3、底部4とからなり、該側部3は、周囲に1箇所以上の飛翔害虫の侵入口11を有し、かつ該側部3の垂直な内壁上に粘着剤組成物の層10で形成された捕獲部を有し、該底部4は、中央に誘引手段が設置されている。図2においては、側部3の内部が明るい場合には侵入口11から内部の粘着剤組成物層10が見えることになるが、省略している。
この捕獲器1においては、誘引手段を構成するために、底部4の上に円環状の周壁部6を形成させて、その内側に誘引剤収容部7を形成して、その中に液状などの誘引剤を収容し、その上に中心の吸液芯挿入孔9に吸液芯8を通して支持した芯保持部5を被せ、その周囲の嵌合部14を円環状の周壁部6に嵌合させて固定させる。前記吸液芯8の下端を前記収容部7内の底板上に接するようにすると、吸液芯8が誘引剤を吸収してその上端から放出するので、害虫に対する誘引作用を行うことができる。
また、図3は、本発明の捕獲器における上部の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。蓋状の上部2は、捕獲器1の本体である側部3よりも径方向に外側に出ている形態をしており、鍔のように外側に大きく張り出せば、侵入口11へ雨が入るのを防ぐことができるが、飛翔害虫が入るのを邪魔しない程度とする。上部2の周縁部の2箇所にスリット17を設けて、これらに側部3の吊下片13を通すことにより、側部3に上部2を固定させるとともに、吊下片13に設けられた吊下孔に紐、針金などを通すことにより捕獲器1を吊下げることができるようにする。吊下片13は、フックのようなものでもよい。フックの場合、蓋状の上部中心に孔を開け、フックを取り付ければよい。
図4は、本発明の捕獲器における側部3の説明図を示し、(a)は展開図、(b)は(a)の側面図を示す。側部3の上部周囲には侵入口11が等間隔で設けられており、各侵入口11には内側に向かって少しずつ狭くなる侵入口ガイド12が設けられている。側部3の両側端部には嵌合部14がそれぞれ設けられていて、側部3を丸めて両側端部を重ね合わせ、嵌合部14を相互に嵌め込むことにより容易に組み立てることができる。側部3の上端の2箇所に吊下片13が設けられ、また下端には組立用のロック片15が3箇所設けられている。
図5は、本発明の捕獲器における底部4の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は(a)の縦断面図を示す。底部4の中央には円環状の周壁部6が設けられ、その内部を誘引剤収容部7とし、その中に例えば液状の誘引剤を入れる。その上に中心の吸液芯挿入孔9に吸液芯8を通して支持した芯保持部5を被せ、その周囲の嵌合部14を円環状の周壁部6に嵌合させて固定させる。前記吸液芯8の下端を前記収容部7内の底部上に接するようにすると、吸液芯8が誘引剤を吸収してその上端から放出するので、害虫に対する誘引作用を行うことができる。底部4の周縁部には3箇所にロック片用スリット16を設け、これに前記側部3の下端に設けたロック片15を通して、底部4を回転させるときには、側部3と底部4とを容易に固定させることができる。
図6は、本発明の捕獲器における芯保持部5の説明図を示し、(a)は平面図、(b)は(a)の縦断面図を示す。芯保持部5の中央には吸液芯挿入孔9を有し、周囲は前記周壁部6の上端部の形状に適合する形態を有しており、前記周壁部6の上端部に嵌合させることにより、吸液芯8を固定する。これにより、誘引部を形成させることができる。
図7は、本発明の捕獲器における別の実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は後方容器の内面を示す。後面が開放された前方容器18と前面が開放された後方容器19とが前後嵌合されたものからなる捕獲器からなり、前記前方容器は、外観上表面がハニカム状の形状を有し、該表面の上部側には侵入口11を7箇所設け、下部側は侵入口箇所が塞がれるように形成されている。また前記後方容器19は、該容器の後方内面となる内側に直接粘着剤10が塗工されて捕獲部を形成し、誘引剤収容部7は前記容器19内の下部に設置されている。
以下、実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら制限されるものではない。
(実施例1)
直径70mm、高さ140mmの円筒形基材の下端部に幅150mmの幅広リング状鍔部を設け、該基材の外表面全体及び鍔部上面に、粘着剤エバータックSA−300E(商品名,新日本石油化学株式会社製)を800g/mとなるように塗布した。そして、誘引剤として、乳酸飲料、果汁飲料、グラニュー糖、水を室温で1週間発酵させたもの240gを充填した容器を該基材内部に設置した。
(試験例1:実地試験)
野外雑木林の樹木の枝に、前記作成した実施例1の飛翔害虫捕獲材を地上約1.2mの高さに吊り下げ設置した。試験条件は次のとおりであった。
<試験条件>
試験場所:兵庫県赤穂市山中
試験時期:2007年10月下旬
試験期間:12日間
試験期間中、飛翔害虫捕獲材を観察したところ、設置9日後にオオスズメバチ1頭が捕獲され、設置12日後には捕獲数が20頭に増加していた。また、捕獲部に捕らえられたオオスズメバチは、もがいている間に粘着剤がからみついて飛べなくなった状態で鍔部上に落下していた。オオスズメバチが捕獲部から落下した後、この粘着面は新たに露出して再び捕獲可能な状態を得ることができた。
(実施例2)
縦210mm、横165mmの矩形上の板状基材の下端部に幅70mmの突出受け部を設け、該突出受け部の先端には上方に立ち上る高さ60mmの壁部を設けた。該基材の両面全体に、粘着剤エバータックSA−310E(商品名,新日本石油化学株式会社製、接着力が700〜7000gf・mm,Φ7mmの範囲内にある)を500g/mとなるように塗布した。そして、表1に記した組成に従って作成したゲル状誘引剤50gを充填した容器を該基材側方に設置した。更に、瀕死のスズメバチを捕獲部に各面一頭ずつ設置した。
Figure 0005233038
(試験例2:実地試験)
野外雑木林の樹木の枝に、前記作成した実施例2の飛翔害虫捕獲材を地上約1.2mの高さに吊り下げ設置した。試験条件は次のとおりであった。
<試験条件>
試験場所:兵庫県赤穂市山中
試験時期:2007年11月上旬
試験期間:4日間
試験期間終了後、飛翔害虫捕獲材を回収したところ、約20頭のオオスズメバチが捕獲できた。これらオオスズメバチは、捕獲部に捕獲された後下方移動して突出受け部に落ちていた。本試験により、落下防止手段として突出受け部に壁部を設けることで確実にオオスズメバチを捕獲できることがわかった。
(実施例3)
縦215mm、横360mmの矩形状の板状基材の片面全体に、粘着剤エバータックSA−310E(商品名,新日本石油化学株式会社製)を500g/mとなるように塗布した。そして、粘着剤を塗布した側を略中央位置で約90°の谷折りに屈曲させた。そして、表1に記した組成に従って作成したゲル状誘引剤50gを充填した容器を該基材側方に設置した。更に、瀕死のスズメバチを捕獲部に各面一頭ずつ設置した。
(試験例3:実地試験)
野外雑木林の樹木の枝に、前記作成した実施例3の飛翔害虫捕獲材を地上約1.2mの高さに吊り下げ設置した。設置の際、捕獲部が設置面に対して略45°となるように設置した。試験条件は次のとおりであった。
<試験条件>
試験場所:兵庫県赤穂市山中
試験時期:2007年11月中旬
試験期間:4日間
試験期間終了後、飛翔害虫捕獲材を回収したところ、約30頭のオオスズメバチが捕獲できた。捕獲したオオスズメバチは、捕獲部の傾斜面を下方に移動し、基材の屈曲部である谷底に集まっていた。本試験により、基材を傾斜させて捕獲部を傾斜面とした場合も捕獲したオオスズメバチを下方移動させることができ、それにより、粘着面が再び露出して新たな捕獲部を形成することがわかった。
(実施例4)
後面が開放された前方容器と前面が開放された後方容器とが前後嵌合されたものからなる捕獲容器からなり、前記前方容器は、外観上表面がハニカム状の形状を有し、該表面の上部側には侵入口を7ケ設け、下部側は侵入口箇所が塞がれるように形成されている。また前記後方容器は、該容器の後方内面となる内側に直接粘着剤塗工されて捕獲部を形成し、誘引剤は前記容器内の下部に設置されている。
材質:PET(ポリエチレンテレフタレート)、
サイズ:前方容器 縦218.44mm、横124.16mm、後方容器の底面積:約80cm、幅45mm、
侵入口の大きさ:約5cm 侵入口の数:7ヶ
粘着剤:エバータックSA-300E(新日本石油化学製 商品名)約20g塗工(約2500g/m
誘引剤20g:市販の濃縮乳酸菌飲料(グレープ風味)を水道水で4.6倍希釈
(試験例4:実地試験)
野外雑木林の樹木の枝に、前記作成した実施例4の飛翔害虫捕獲材を地上1.2mの高さに吊り下げ設置した。設置の際、捕獲部が設置面に対し略90度となるように設置した。これにより捕獲部は垂直に設置される。試験条件は次の通りであった。
<試験条件>
試験場所:兵庫県赤穂市山中
試験時期:2008年7月下旬
試験期間:6日間
試験期間終了後、飛翔害虫捕獲材を回収したところ、約6頭のコガタスズメバチが捕獲できた。捕獲したコガタスズメバチは、捕獲部の面を下方に移動し、基材の屈曲部である谷底に集まっていた。本試験により、捕獲容器を実施例4のものとした場合にも、該実施例4の前記捕獲部で捕獲されたコガタスズメバチを下方移動させることができ、それにより、粘着面が再び露出して新たな捕獲部を形成することがわかった。
(実施例5)
捕獲容器は実施例4で得たものを用いた。
粘着剤:エバータックSA-400E(新日本石油化学製 商品名)約20g塗工(約2500g/m
誘引剤:乳酸発酵飲料に含まれる(エタノール、酢酸、酢酸エチル、乳酸エチル)+微量成分を誘引剤とした。
配合比:エタノール:酢酸:酢酸エチル:乳酸エチル=4:2:4:1の比率
使用量:2ml
(試験例5:実地試験)
野外雑木林の樹木の枝に、前記作成した実施例4の飛翔害虫捕獲材を地上1.2mの高さに吊り下げ設置した。設置の際、捕獲部が設置面に対し略45°となるように設置した。試験条件は次の通りであった。
<試験条件>
試験場所:兵庫県赤穂市山中
試験時期:2008年10月上旬
試験期間:5日間
試験期間終了後、飛翔害虫捕獲材を回収したところ、5日後に1頭のオオスズメバチが捕獲できた。捕獲したオオスズメバチは、捕獲部の傾斜面を下方に移動し、基材の屈曲部である谷底に集まっていた。本試験により、捕獲容器を実施例4のものとした場合にも、該実施例4の前記捕獲部で捕獲されたオオスズメバチを下方移動させることができ、それにより、粘着面が再び露出して新たな捕獲部を形成することがわかった。
本発明の飛翔害虫捕獲材及びそれを用いた捕獲器は、飛翔害虫の下方移動により捕獲部が再び露出することで繰り返し使用することができ、多数の飛翔害虫を極めて効率よく粘着捕獲することができる。また捕獲部は粘着剤組成物の層で形成されており、逃れようとする飛翔害虫の力を奪いつつ粘着捕獲することができるので一度捕らえたら逃がさないという優れた効果を発揮することができるので、地球の温暖化により増加しているスズメバチなどの飛翔害虫の駆除に有益であるため、生活の安全上で必要となるものである。更に、誘引手段により飛翔害虫を誘引してより効率よく捕獲することができる。
1 捕獲器
2 蓋状の上部
3 側部
4 底部
5 芯保持部
6 周壁部
7 誘引剤収容部
8 吸液芯
9 芯挿入孔
10 粘着剤組成物層
11 侵入口
12 侵入口ガイド
13 吊下片
14 嵌合部
15 ロック片
16 ロック用スリット
17 スリット
18 前方容器
19 後方容器

Claims (7)

  1. 面部分に捕獲部が形成された基材を該捕獲部が略垂直乃至傾斜面となるようにして備えた飛翔害虫捕獲材であって、
    前記捕獲部は粘着剤組成物の層で形成され、該粘着剤組成物は、静置状態では変化を起こさず、捕獲部に捕獲した飛翔害虫の動きや自重によって変化して飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有し、
    飛翔害虫の移動により粘着剤組成物層が露出して新たな捕獲部を形成することを特徴とする飛翔害虫捕獲材。
  2. 前記粘着剤組成物の接着力が、25℃で100〜10000gf・mm,Φ7mmであることを特徴とする請求項1記載の飛翔害虫捕獲材。
  3. 誘引手段を適用することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の飛翔害虫捕獲材。
  4. 静置状態では変化を起こさず、飛翔害虫の捕獲後は該飛翔害虫の動きや自重によって変化して前記飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有する粘着剤組成物の層で捕獲部を形成し、
    該捕獲部を略垂直乃至傾斜面となるように設置し、
    該捕獲部に飛翔害虫を捕獲し、
    該飛翔害虫の動きや自重によって前記飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させることで、前記捕獲部から逃れようとする際の力を奪い飛翔害虫を捕獲することを特徴とする飛翔害虫捕獲方法。
  5. 誘引手段を適用することを特徴とする請求項4記載の飛翔害虫捕獲方法。
  6. 上部、側部、底部とからなり、該側部は、基材の面部分が略垂直乃至傾斜面であり、該側部の壁上に粘着剤組成物の層で形成された捕獲部を有し、かつ周囲に0若しくは1箇所以上の飛翔害虫の侵入口を有し、該粘着剤組成物は静置状態では変化を起こさず、捕獲部に捕獲した飛翔害虫の動きや自重によって変化して飛翔害虫を捕獲位置から下方移動させる性質を有し、飛翔害虫の移動により粘着剤組成物層が露出して新たな捕獲部を形成するものであり、該底部は、中央に飛翔害虫の誘引手段が0若しくは1箇所以上設置されていることを特徴とする飛翔害虫捕獲器。
  7. 前記底部は、環状の周壁部を有して、その内部に害虫誘引剤の液体を収容する収容部を形成し、かつ中央に吸液芯を保持した芯支持体を、前記吸液芯の下端が前記収容部内に位置するように、前記周壁部に上から嵌め込んで、誘引手段を形成したことを特徴とする前記請求項6記載の飛翔害虫捕獲器。
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