JP5228629B2 - 交流電動機のインバータ装置及びその電動機電流制御方法 - Google Patents
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Description
周知のように交流電動機のインダクタンス値は、電流の大きさでその値は可変するので、交流電動機のd軸インダクタンス、q軸インダクタンスは、運転中にダイナミックに変化することになり、これに対応できる電流制御が求められるようになってきた。
Gdm(s)=Km/(Ld・s+Rd) …(1)
Gqm(s)=Km/(Lq・s+Rq) …(2)
Gdpi(s)=Kdp+Kdi/s …(3)
Gqpi(s)=Kqp+Kqi/s …(4)
ここで、Kmは定数、Ld、Lqは各軸のインダクタンス、Rd、Rqは各軸の抵抗、Kdp、Kqpは各軸の比例ゲイン、Kdi、Kqiは各軸の積分ゲインを示す。
Kdp=K1・Ld …(5)
Kdi=K1・Rd …(6)
また、q軸電流PI制御部128の制御パラメータである上記の比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、K2を任意の係数として、上記のq軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づき次のように設定される。
Kqp=K2・Lq …(7)
Kqi=K2・Rq …(8)
Gdcl(s)=Gdpi(s)・Gdm(s)/{1+Gdpi(s)・Gdm(s)}
=K1・Km/(s+K1・Km) …(9)
となる。ここで、K1・Km=Rd/Ldとおくと、
Gdcl(s)=Rd/(Ld・s+Rd) …(10)
となる。上記式(10)を式(1)と比較すればわかるように、この場合、電流制御系は、d軸電流につきモータ・駆動回路系と同様の周波数特性を有する。
Gqcl(s)=Gqpi(s)・Gqm(s)/{1+Gqpi(s)・Gqm(s)}
=K2・Km/(s+K2・Km) …(11)
となる。ここで、K2・Km=Rq/Lqとおくと、
Gqcl(s)=Rq/(Lq・s+Rq) …(12)
となる。上記式(12)を式(2)と比較すればわかるように、この場合、電流制御系は、q軸電流につきモータ・駆動回路系と同様の周波数特性を有する。
なお、上記式(5)〜(8)に示す比例ゲインおよび積分ゲインにおける係数K1,K2は、K1=K2となるように設定されるのが通常であり、この場合、式(9)(11)より、K1,K2自体の値に拘わらず、d軸電流についての閉ループ伝達関数Gdcl(s)とq軸電流についての閉ループ伝達関数Gqcl(s)とが等しくなり、両軸の電流についての応答性が一致する。
このように、従来の電流制御方法は、d軸及びq軸で異なるインダクタンスおよび抵抗に応じ各軸の電流制御ゲインを個別に設定することで、d軸、q軸の電流応答性を同一とし、モータの性能を最大限に引き出すのである。
なお、運転中にq軸インダクタンスは、埋込型永久磁石モータ(IPMM)では1/2、リラクタンスモータ(SynRM)にいたっては1/5以下になるものがあり、このような場合には、電流制御ループは不安定となり、発振に至ることさえあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、運転中に駆動している交流電動機のd軸、q軸のインダクタンスの一方が大きく変化しても、d軸、q軸の電流応答性のアンバランスを解消した安定な電流制御を行う交流電動機のインバータ装置及びその電動機電流制御方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、与えられたトルク指令を用いて電流指令を出力する電流指令演算器と、交流電動機に流れる電流を検出して電流検出を算出する電流検出器と、前記交流電動機の磁軸あるいは推定磁軸をd軸、該d軸から90°進んだ軸をq軸としたd−q座標系に対し、45°遅らせたdm−qm座標系で前記電流指令と前記電流検出の偏差(電流偏差)がゼロになるように演算して、前記dm−qm座標系の電圧指令を算出する前記電流制御器と、前記d m −q m 座標系の電圧指令に基づく電圧を前記交流電動機に供給して駆動するインバータ部と、を備えるようにしたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記電流偏差を前記dm−qm座標系に変換する座標変換器と、前記dm−qm座標系の電圧指令を前記d−q座標系に変換する座標逆変換器と、をさらに備えるものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記交流電動機の速度及び前記電流検出を用いて、前記dm−qm座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、 前記d m −q m 座標系の電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、をさらに備えるものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記交流電動機の速度及び前記dm−qm座標系の電流検出を用いて、前記dm−qm座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、前記dm−qm座標系の電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、をさらに備えるものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発明において、記電流制御器の制御ゲインは、所定の負荷条件における前記dm−qm座標系での前記交流電動機の回路定数を基に決定されているものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記所定の負荷条件は、前記交流電動機の定格負荷状態とするものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の発明において、前記dm−qm座標系は、前記d−q座標系に対し45°遅らせたことに代えて前記d−q座標系に対し45°進ませたようにしたものである。
請求項12に記載の発明は、与えられたトルク指令を用いて電流指令を演算するステップと、交流電動機に流れる電流を検出して電流検出を算出するステップと、前記交流電動機の磁軸あるいは推定磁軸をd軸、該d軸から90°進んだ軸をq軸としたd−q座標系に対し、45°位相が異なるdm−qm座標系を定義し、前記電流指令を前記dm−qm座標系に変換するステップと、前記電流検出を前記dm−qm座標系に変換するステップと、前記dm−qm座標系に変換された電流指令と前記dm−qm座標系に変換された電流検出の偏差(電流偏差)を演算するステップと、前記電流偏差がゼロになるように電流制御して電圧指令を演算するステップと、前記電圧指令を前記d−q座標系に変換するステップと、前記d−q座標系に変換された電圧指令に基づく電圧を前記交流電動機に供給して駆動するステップと、を備えるものである。
特に、請求項4乃至7に記載の発明によると、d−q座標間あるいはdm−qm座標間の干渉を抑制でき、速度に依存しない安定な電流制御が実現でき、請求項8乃至10に記載の発明によると、電流制御ゲインを適正に、かつ容易に設定でき、さらに安定な電流制御が実現できる。
なお、電流指令ベクトルidq *は、d軸電流指令id *、q軸電流指令iq *の2つの要素を持つので、ベクトルと称している。また、後述される電流ベクトル、電圧指令ベクトルなどについても同様であり、図においては、ベクトル部分を太線で表示している。
従来技術でも説明したように、従来のd−q座標系で行われる電流制御では、d軸電流制御ゲインはd軸インダクタンスと巻線抵抗に、q軸電流制御ゲインはq軸インダクタンスと巻線抵抗に依存する。つまり、d−q座標系で電流制御を行う際の電流応答は、d軸インダクタンスの変化はd軸の電流応答に、q軸インダクタンスの変化はq軸の電流応答に影響を与える。さらに、非干渉制御が精度よく行われていなければ、特に高速度領域において、インダクタンスの変化はd軸電流によるq軸電圧への、q軸電流によるd軸電圧への影響を与えることになる。
これに対し、dm−qm座標系で電流制御を行うと、dm軸、qm軸ともに、d軸インダクタンス変化、q軸インダクタンス変化に対し、それぞれの影響を1/√2(<1)にでき、しかも同じ大きさの影響とすることができる。
このように、dm−qm座標系で電流制御を行うことで、d軸インダクタンス、q軸インダクタンスの変化に対し、電流応答への影響を軽減するとともに、d軸、q軸の電流応答を同じにすることができる。
交流電動機1が埋め込み型永久磁石同期モータ(IPMSM)の場合、トルクτと電流ベクトルidqの関係は、(13)式で与えられる。
45°座標変換器6は、d−q座標系の電流指令ベクトルidq *を(16)式で表される変換行列T45を用いて、dm−qm座標系の電流指令ベクトルidqm *に変換し、45°座標変換器16は、d−q座標系の電流ベクトルidqをdm−qm座標系の電流ベクトルidqmに変換する。
45°座標逆変換器8は、dm−qm座標系の電圧指令ベクトルvdq *を(17)式で表される変換行列T45 -1を用いて、d−q座標系の電圧ベクトルに変換(逆変換)する。
図2は、dm−qm座標における電流制御系の伝達関数表示したブロック図である。図において、11は非干渉化演算器(dm−qm座標系)、31はdm軸電流制御器、32はqm軸電流制御器、33はdm軸モータ巻線、34はqm軸モータ巻線であり、非干渉化演算器11は、駆動する交流電動機1のdm−qm座標系での回路定数を基に決定されたインダクタンス設定値35、インダクタンス設定値36及び誘起電圧設定値37により構成されている。なお、図2及び後述の図4におけるsはラプラス変換子を示している。
厳密には、dm軸電流idm及びqm軸電流iqmは、電流検出器13により検出された交流電動機1の相電流ベクトルiuvwが固定座標変換器14、回転座標変換器15、45°座標変換器16で順次座標変換されて算出される。
さらに、dm軸電流idm及びqm軸電流iqmは、dm軸電流指令idm *及びqm軸電流指令iqm *との偏差が求められてdm軸電流制御器31及びqm軸電流制御器32へ入力されると共に、非干渉化演算器11にも入力される。
さらに、所定の電流応答になるように電流制御ゲインを設定する際には、ωcを電流制御系のカットオフ周波数とし、(23)式に従いdm軸電流制御器31の比例ゲインKpdm、及びqm軸電流制御器32の比例ゲインKpqmを、(24)式に従いdm軸電流制御器31の積分ゲインKidm、及びqm軸電流制御器32の積分ゲインKiqmを設定すればよい。
図において、5は電流指令演算器、6は45°座標変換器、7は電流制御器、8は45°座標逆変換器、16は45°座標変換器、12は非干渉化演算器(d−q座標系)、19は加算器であり、図3の電圧指令演算部22が、第1実施例の図1の電圧指令演算部21と異なる部分は、非干渉化演算器11に代えて非干渉化演算器12を用い、非干渉化演算器12に入力する電流信号をdm軸電流idm、qm軸電流iqmからd軸電流id、q軸電流iqに変換し、加算器19が電流制御器7の出力電圧Δdm、Δqmと非干渉化演算器11の出力の加算から、45°座標逆変換器8の出力信号と非干渉化演算器12の出力信号と加算するようにした点である。実施例1と同じ符号であるものは、動作は同じであるので、ここでは説明は省略する。
この構成により、第1実施例における非干渉化演算器11がdm−qm座標系で演算されているのに対し、第2実施例における非干渉化演算器12はd−q座標系で演算され、45°座標逆変換器8は、電流制御器7の出力電圧Δdm、Δqmをd−q座標系の出力電圧Δd、Δqに変換している。
非干渉化演算器12には、検出速度ω、d軸電流id及びq軸電流iqが入力され、ω・Lq *・iq、ω・Ld *・id+ω・k・E*が演算され出力される。
非干渉化演算器12の出力ω・Lq *・iq、ω・Ld *・id+ω・k・E*は、それぞれ電流制御器7の出力Δd、Δqと、(25)、(26)式に従い加減算され、d軸電圧指令vd *、q軸電圧指令vq *は求められ、ベクトル制御器9へ出力される。
図において、5は電流指令演算器、6は45°座標変換器、7は電流制御器、8は45°座標逆変換器、12は非干渉化演算器(d−q座標系)、19は加算器であり、図5の電圧指令演算部23が、図3の電圧指令演算部22と異なる部分は、電流指令演算器5が出力する電流指令ベクトルidq *は、d―q座標系の電流ベクトルidqと減算器18に入力され、それらの偏差は45°座標変換器6に入力されdm−qm座標系の電流偏差に変換され、電流制御器7に入力するようにした点である。実施例2と同じ符号であるものは、その動作は同じであるので、ここでは説明は省略する。
上記構成により、第3実施例で行われる電流制御は、dm−qm座標系で実施される。
図において、5は電流指令演算器、6は45°座標変換器、7は電流制御器、8は45°座標逆変換器、11は非干渉化演算器、16は45°座標変換器、19は加算器であり、図6の電圧指令演算部24が、図5の電圧指令演算部22と異なる部分は、45°座標変換器16を追加し、非干渉化演算器11を非干渉化演算器12に代え、電流制御器7の出力電圧Δdm、Δqmと非干渉化演算器11の出力を加算器19で加算後、45°座標逆変換器8に出力するようにし、非干渉化演算器12の入力を45°座標変換器16の出力にした点である。なお、45°座標変換器16は、図1と同様、d−q座標系の電流idqをdm−qm座標系の電流idqmに変換している。実施例3と同じ符号であるものは、その動作は同じであるので、ここでは説明は省略する。
上記構成により、第4実施例は、第3実施例の電流制御器と第1実施例の非干渉化演算器を組み合わせた構成としている。
また、インダクタンス設定値を固定値としているので、運転中に変化するインダクタンスの同定や、電流制御器の制御ゲインの変更を不要とできるので、制御構成の簡素化と安定した駆動を実現できる。
また、制御する2軸(dm軸、qm軸)における電流制御ゲインを同じ値として設定できるので、設計を容易にする効果もある。
本発明を適用した交流電動機の電流制御方法は、下記の手順で行われる。
まず、電流指令演算器5は、与えられたトルク指令を用いてd−q座標系の電流指令ベクトルidq *を演算する。
次に、電流検出器13は、交流電動機1に流れる電流を検出し、検出した相電流ベクトルiuvw(iu、iv、iw)を固定座標変換器14、及び回転座標変換器15を用いて、d−q座標系の電流ベクトルidqを演算する。
次に、45°座標変換器6は、上述した変換行列T45を用いてd−q座標系の電流指令ベクトルidq *をdm−qm座標系の電流指令ベクトルidqm *に変換する。
次に、45°座標変換器16は、45°座標変換器6と同じく変換行列T45を用いてd−q座標系の電流ベクトルidqをdm−qm座標系の電流ベクトルidqmに変換する。
次に、減算器18は、dm−qm座標系の電流指令ベクトルidqm *、および電流ベクトルidqm(idm、iqm)の偏差(電流偏差)を演算する。
次に、電流制御器7は、電流偏差がゼロになるように、例えば比例・積分制御を用いて、dm、qm軸独立に制御し電圧指令ベクトルΔdqm(Δdm、Δqm)を算出する。
次に、45°座標逆変換器16は、上述した変換行列T45 −1用いてdm−qm座標系の電圧指令ベクトルΔdqm(Δdm、Δqm)をd−q座標系の電圧指令ベクトルΔdq *(Δd *、Δq *)に変換する。
次に、ベクトル制御回路9は、電圧指令ベクトルΔdq *を3相の電圧指令ベクトルvuvw *(vu *、vv *、vw *)に変換する。
次に、インバータ回路10は、電圧指令ベクトルvuvw *に基づく電圧を印加して交流電動機1を駆動する。
2 位置検出器
3 微分演算器
4 速度制御器
5 電流指令演算器
6、16 45°座標変換器
7 電流制御器
8 45°座標逆変換器
9 ベクトル制御回路
10 インバータ回路
11 非干渉化演算器(dm−qm座標系)
12 非干渉化演算器(d−q座標系)
13 電流検出器
14 固定座標変換器
15 回転座標変換器
17、18 減算器
19 加算器
21、22、23、24 電圧指令演算部
31 dm軸電流制御器
32 qm軸電流制御器
33 dm軸モータ巻線
34 qm軸モータ巻線
35、36、43、44 インダクタンス設定値
37、45 誘起電圧設定値
41 d軸モータ巻線
42 q軸モータ巻線
123、124 減算器
126 d軸電流PI制御部
128 q軸電流PI制御部
250d d軸モータ・駆動回路系
250q q軸モータ・駆動回路系
Claims (13)
- 与えられたトルク指令を用いて電流指令を出力する電流指令演算器と、
交流電動機に流れる電流を検出して電流検出を算出する電流検出器と、
前記交流電動機の磁軸あるいは推定磁軸をd軸、該d軸から90°進んだ軸をq軸としたd−q座標系に対し、45°遅らせたdm−qm座標系で前記電流指令と前記電流検出の偏差(電流偏差)がゼロになるように演算して、前記dm−qm座標系の電圧指令を算出する前記電流制御器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令に基づく電圧を前記交流電動機に供給して駆動するインバータ部と、
を備えることを特徴とするインバータ装置。 - 前記d−q座標系の電流指令を前記dm−qm座標系に変換する座標変換器と、
前記d−q座標系の電流検出を前記dm−qm座標系に変換する第2の座標変換器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令を前記d−q座標系に変換する座標逆変換器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記電流偏差を前記dm−qm座標系に変換する座標変換器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令を前記d−q座標系に変換する座標逆変換器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記交流電動機の速度及び前記電流検出を用いて、前記d−q座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令を前記d−q座標系に変換する座標逆変換器と、
前記d−q座標系に変換された電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記交流電動機の速度及び前記電流検出を用いて、前記dm−qm座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記交流電動機の速度及び前記d−q座標系の電流検出を用いて、前記d−q座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、
前記d−q座標系の電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載のインバータ装置。 - 前記交流電動機の速度及び前記dm−qm座標系の電流検出を用いて、前記dm−qm座標間の干渉項を演算する非干渉化演算器と、
前記dm−qm座標系の電圧指令に前記干渉項を加算する加算器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載のインバータ装置。 - 前記電流制御器の制御ゲインは、前記dm−qm座標系での前記交流電動機の回路定数を基に決定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインバータ装置。
- 前記電流制御器の制御ゲインは、所定の負荷条件における前記dm−qm座標系での前記交流電動機の回路定数を基に決定されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のインバータ装置。
- 前記所定の負荷条件は、前記交流電動機の定格負荷状態であることを特徴とする請求項9に記載のインバータ装置。
- 前記dm−qm座標系は、前記d−q座標系に対し45°遅らせたことに代えて前記d−q座標系に対し45°進ませたようにしたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインバータ装置。
- 与えられたトルク指令を用いて電流指令を演算するステップと、
交流電動機に流れる電流を検出して電流検出を算出するステップと、
前記交流電動機の磁軸あるいは推定磁軸をd軸、該d軸から90°進んだ軸をq軸としたd−q座標系に対し、45°位相が異なるdm−qm座標系を定義し、
前記電流指令を前記dm−qm座標系に変換するステップと、
前記電流検出を前記dm−qm座標系に変換するステップと、
前記dm−qm座標系に変換された電流指令と前記dm−qm座標系に変換された電流検出の偏差(電流偏差)を演算するステップと、
前記電流偏差がゼロになるように電流制御して電圧指令を演算するステップと、
前記電圧指令を前記d−q座標系に変換するステップと、
前記d−q座標系に変換された電圧指令に基づく電圧を前記交流電動機に供給して駆動するステップと、
を備えることを特徴とするインバータ装置の電動機電流制御方法。 - 与えられたトルク指令を用いて電流指令を演算するステップと、
交流電動機に流れる電流を検出して電流検出を算出するステップと、
前記電流指令と前記電流検出の偏差(電流偏差)を算出するステップと、
前記交流電動機の磁軸あるいは推定磁軸をd軸、該d軸から90°進んだ軸をq軸としたd−q座標系に対し、45°位相が異なるdm−qm座標系を定義し、
前記電流偏差を前記dm−qm座標系に変換するステップと、
前記dm−qm座標系に変換された電流偏差がゼロになるように電流制御して電圧指令を演算するステップと、
前記電圧指令を前記d−q座標系に変換するステップと、
前記d−q座標系に変換された電圧指令に基づく電圧を前記交流電動機に供給して駆動するステップと、
を備えることを特徴とするインバータ装置の電動機電流制御方法。
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