JP5225402B2 - 移動用変圧器 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に牽引させて望む場所に移動可能な移動用変圧器に関する。
発変電所では、変圧器が故障したり修理等のために使用できなくなったりした場合、移動用変圧器を構内に運び込み、本来の変圧器のピンチヒッターとして一時的に使用することがある。特許文献1は、このような移動用変圧器の一例を開示している。
特許文献1に示されているような従来の移動用変圧器は、例えば図5に示すように、地面Gを走行するトラック等の車両101の荷台102に連結され、車両101に牽引されて発変電所の構内に運び込まれる。図5中、MBが移動用変圧器である。構内に運び込まれた移動用変圧器MBは、望ましい位置で車両101から切り離され、その位置に仮に設置される。そして、その設置位置で、ベース201に搭載した変圧器202が備える三相のブッシング203の端子部204を、例えば遮断器(図示せず)に接続して使用される。この際、発変電所に設置されている既存の遮断器に接続することもあれば、移動用遮断器に接続することもある(特許文献2参照)。状況によってまちまちである。
ただ、搬入スペースや設置スペース上の制約を原因として、発変電所中のどこにでも好きな場所に移動用変圧器MBを設置できることは稀で、むしろ一般的には、望む場所に設置するとは云っても、「可能な限り」という前提条件を付けざるを得ないことが多い。このため、移動用変圧器MBを遮断器に近い場所に設置できたならばリード線を介して両者を接続するのに対して、移動用変圧器MBの設置場所が遮断器から遠く離れた場所である場合には、ケーブルを介して両者を接続することになる。このときに活躍するのが中継用のケーブルヘッドである。
中継用のケーブルヘッドは、例えば図6に示すように、架台401に取り付けられて使用される。架台401は、金属製の強固なフレーム構造体402によって形成され、ちょっとやそっとでは動かない程の重量物である。フレーム構造体402に取り付けられたケーブルヘッド403は、移動用変圧器MBと遮断器との間を中継する。つまり、ケーブルヘッド403は、移動用変圧器MBのブッシング203の端子部204とリード線501を介して接続可能な端子部404を備え、この端子部404と導通するケーブル502を備えている。そこで、ケーブル502を遮断器に接続することで、移動用変圧器MBと遮断器との接続を中継するわけである。
特開2004−221333公報 特開平09−065524号公報
図6からもイメージできるように、ケーブルヘッド403を支持する架台401は大きく重い。転倒防止のためには致し方ないのだが、持ち運びが大変なだけでなく、設置スペースの確保にも苦慮する。とりわけ問題となるのは、相間及び対地間の絶縁距離と設置スペースとのせめぎ合いの問題である。つまり、扱う電圧の大きさに応じて相間及び対地間の絶縁距離が法的に定められていることから、個々の電力事業者はこれを遵守するための規定を定めている。一般的には、法規制よりも厳格に運用していることが多い。このため、規定の絶縁距離を確保してケーブルヘッド403を配置しようとすると、どうしても架台401のための設置スペースがとれなくなってしまうことがある。そうなると、いったん帰ってしまった車両101にもう一度来てもらって移動用変圧器MBを再設置せざるを得ず、時間を浪費するばかりか費用負担もばかにならない。
もう一つの問題は、ケーブルヘッド403の設置位置を定めてその位置に架台401を設置するのが煩雑で大変であるという問題である。先に述べたように、ケーブルヘッド403は、規定の絶縁距離を確保して設置しなければならない。ところが、移動用変圧器MBとケーブルヘッド403を支持する架台401との間には機構的な拘束関係がまったくない。このため、その都度、ケーブルヘッド403が規定の絶縁距離を確保しているかどうかを測定しながら架台401を設置しなければならず、煩雑で大変な作業となる。この際、架台401の大きさや重さは、作業負担の増大に一層の拍車をかける。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、中継用のケーブルヘッドまで含めた移動用変圧器の設置スペースをスリム化することができ、しかも、中継用のケーブルヘッドの設置に要する労力を激減させることができる移動用変圧器を得ることを目的とする。
本発明の移動用変圧器は、(1)車両によって牽引可能なベースに設置された変圧器と、(2)斜め上方に向けて延びる形態で前記ベースの牽引前後方向である長さ方向と直交する幅方向に並べられ、前記変圧器から引き出される三相の導線にそれぞれ接続する三個のブッシングと、(3)真ん中の前記ブッシングに対面させて前記ベースに上方に向けて延びる形態で取り付けられて、当該真ん中のブッシングと接続される中央ケーブルヘッドを上部に支持可能な中央中継部材と、(4)前記ベースに上下軸周りに回転自在に取り付けられて、互いに回転することで前記ベースの長さ方向に延びる収納位置と前記ベースの幅方向に延びる使用位置とに変位する一対の第1のアームと、これらの第1のアームから上方に向けて延びる形態で設けられて、両側の前記ブッシングとそれぞれ接続される一対の両側ケーブルヘッドをそれぞれ上部に支持可能な一対の第2のアームとを備え、前記一対の第1のアームの回転領域中に、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に前記一対の両側ケーブルヘッドを位置付ける規定遵守範囲を設定する両側中継部材と、を備えることによって上記課題を解決した。
本発明によれば、架台のような大きなものを設けることなく、中継部材(中央中継部材、両側中継部材)によってケーブルヘッド(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)を支持することができるので、ケーブルヘッドまで含めた移動用変圧器の設置スペースをスリム化することができ、また、一対の両側中継部材を回転させて所定範囲に位置付けるだけで、ケーブルヘッド(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)を素早く適正な位置に設置することができるので、その設置に要する労力を激減させることができる。
実施の一形態として、車両に取り付けられている移動用変圧器を示す側面図(第1のアームは収納位置で最も短くなった状態)。 図1に示す移動用変圧器の平面図。 実施の一形態として、(a)は車両に取り付けられている移動用変圧器を示す側面図(第1のアームは収納位置で伸ばされた状態)、(b)は図3(a)に示す移動用変圧器の平面図。 実施の一形態として、(a)は車両に取り付けられている移動用変圧器を示す側面図(第1のアームは使用位置)、(b)は図4(a)に示す移動用変圧器の平面図。 従来の一例として、車両に取り付けられている移動用変圧器を示す側面図。 図5に示す移動用変圧器を三つのケーブルヘッドと共に示す平面図。
実施の一形態を図1ないし図4(a)及び(b)に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、移動用変圧器MBは、地面Gを走行するトラック等の車両101の荷台102に取り付けられ、車両101で牽引できるようになっている。移動用変圧器MBの本体は、云うまでもなく変圧器202である。変圧器202は、車両101によって牽引可能なベース201に搭載されている。ベース201は、車両101による牽引前後方向を長さ方向とし、これに直交する方向を幅方向としており、フレーム211と移動車301とが組み合わさって構成されている。フレーム211は、変圧器202を搭載する構造体であり、ベース201の長さ方向前方部分を車両101の荷台102に連結されて支えられ、ベース201の長さ方向後方部分を移動車301に連結されて支えられている。荷台102に連結されている部分は車両連結部212であり、移動車301に連結されている部分は移動車連結部213である。車両連結部212は、車両101の荷台102に鉛直軸周りに回転自在に連結されており、これによって、車両101の小回りが効くようになっている。これに対して、移動車連結部213は、移動車301にリジットに固定されている。移動車301は、二本一組のタイヤ302を四組備え、車両101に牽引されて従動する。フレーム211中、車両連結部212と移動車連結部213との間の部分は一段低くなっており、この部分に変圧器202が搭載されている。
変圧器202は、三個のブッシング203を備えている。これらのブッシング203は、ベース201の長さ方向後方側に配置され、斜め上方に向けて延びる形態でベース201の幅方向に並べられている。真ん中のブッシング203は地面Gに対して45度程度の傾斜角で配置され、両側のブッシング203はそれよりも大きな傾斜角で配置されている。ブッシング203は、変圧器202から引き出される三相の導線(図示せず)にそれぞれ接続しており、これらの導線をそれぞれ先端部に設けた端子部204に導通させている。
本実施の形態の移動用変圧器MBにおいて特有な点は、ケーブルヘッド351(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)の支持構造を備えていることである(図4(a)参照)。この支持構造は、一対の両側中継部材303と一本の中央中継部材307とで構成されている。
中央中継部材307は、変圧器202の真ん中のブッシング203に対面させてベース201に上方に向けて延びる形態で取り付けられている。より詳細には、移動車301に固定されて鉛直に立てられた例えば金属製のパイプ状部材あるいは棒状部材によって、中央中継部材307が形成されている。このような中央中継部材307は、その上部が薄い平板形状に形成された装着体308となっており、この部分に、ケーブルヘッド351を着脱自在に取り付けられるようにしている(図4(a)参照)。ケーブルヘッド351は、上部に端子部352を備えてこの端子部352と導通するケーブル354を下部から引き出す絶縁体であり、下方にブラケット353を有している。中央中継部材307の装着体308にブラケット353をボルト止めすることで、中央中継部材307にケーブルヘッド351を取り付けることができる。つまり、装着体308とブラケット353とには共に左右一対のボルト孔(図示せず)が形成されており、これらのボルト孔を利用して両者を二本のボルト(図示せず)によってボルト止めするわけである。装着体308の方のボルト孔は、製造メーカや種類毎に異なる各種のケーブルヘッド351が有するブラケット353の側のボルト孔の位置に適合可能なように、水平方向に長い長孔形状に形成されている。このような取り付け構造上、装着体308が薄い平板形状に形成されているのは、ボルト止めのためのボルト(図示せず)を通し易くするためである。
ここでは、中央中継部材307が支持するケーブルヘッド351を、中央ケーブルヘッド351と呼ぶ。中央ケーブルヘッド351は、真ん中のブッシング203にリード線(図示せず)を介して接続される。この場合、ブッシング203の端子部204と中央ケーブルヘッド351の端子部352とが、リード線を介して接続されることになる。
両側中継部材303は、共に一対をなす第1のアーム304と第2のアーム306とを備えている。
一対の第1のアーム304は、ベース201をなすフレーム211に、共通の回転中心Cをなす鉛直回転軸周りに回転自在に取り付けられている。回転中心Cは、真ん中のブッシング203が備える端子部204を通る鉛直線上に位置付けられている。このような一対の第1のアーム304は、互いに回転することで、ベース201の長さ方向に延びる収納位置(図1〜図3(a)及び(b)参照)と、ベース201の幅方向に延びる使用位置(図4参照)とに変位する。そして、一対の第1のアーム304は、その先端に伸縮部材305を有している。伸縮部材305は、第1のアーム304の長さを伸縮させる。
一対の第2のアーム306は、第1のアーム304に固定されて上方に延びる形態で設けられている。より詳細には、伸縮部材305の先端に固定されて鉛直に立てられた金属製のパイプ状部材によって、第2のアーム306が形成されている。このような一対の第2のアーム306は、その上部が薄い平板形状に形成された装着体308となっており、この部分に、ケーブルヘッド351を着脱自在に取り付けられるようにしている(図4(a)参照)。両側中継部材303とケーブルヘッド351との取り付け構造は、中央中継部材307とケーブルヘッド351(中央ケーブルヘッド351)との取り付け構造と同一である。
ここでは、両側中継部材303が支持するケーブルヘッド351を、両側ケーブルヘッド351と呼ぶ。物としては中央ケーブルヘッド351と同一物であるが、必要に応じて概念的に区別する。両側ケーブルヘッド351は、両側のブッシング203にそれぞれリード線(図示せず)を介して接続される。この場合、ブッシング203の端子部204と両側ケーブルヘッド351の端子部352とが、リード線を介して接続されることになる。
図3(a)及び(b)に示すように、第1のアーム304は、伸縮部材305を引き出して全長を長くすることができる。この構造は、第1のアーム304の入れ子構造によって実現されている。つまり、第1のアーム304の基部をなす部分は例えば金属製のパイプ状部材であり、この部分に伸縮部材305がスライド自在に挿入されて保持されている。伸縮部材305も、例えば金属製のパイプ状部材ないし棒状部材によって形成されている。このような第1のアーム304は、伸縮部材305が押し込まれて最も最も短くなったときに、ベース201の水平投影面上、移動車301の後端から飛び出さない長さに設定されている(図2参照)。
図4(a)及び(b)に示すように、第1のアーム304は、互いに回転することでベース201の幅方向に延びる使用位置に変位する。この時、両側中継部材303は、一対の第1のアーム304の回転領域中に、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付ける規定遵守範囲を設定することができる。これについて詳細に説明する。
図4(b)に示すように、変圧器202は、その後部角部が直角になっている。このため、両側中継部材303が支持する両側ケーブルヘッド351との間に地絡の危険が及ばぬよう、規定の対地間絶縁距離をとる必要がある。図4(b)中、この対地間絶縁距離を距離l1 として示す。また、両側中継部材303が支持する両側ケーブルヘッド351と真ん中のブッシング203の端子部204との間には、規定の相間絶縁距離をとる必要がある。図4(b)中、この相間絶縁距離を距離l2 として示す。更に、両側中継部材303が支持する両側ケーブルヘッド351と中央中継部材307が支持する中央ケーブルヘッド351との間にも、規定の相間絶縁距離をとる必要がある。図4(b)中、この相間絶縁距離を距離l3 として示す。
したがって、両側中継部材303が支持する両側ケーブルヘッド351は、対地間絶縁距離l1 及び相間絶縁距離l2 及びl3 を越えた位置に配置されなければならない。これを模式的に示すのが図4(b)である。つまり、一対の両側中継部材303の回転中心Cは、真ん中のブッシング203が備える端子部204を通る鉛直線上に位置付けられている。このため、その端子部204を通る鉛直線(=回転中心C)を中心とする距離l2 の円弧は、その位置に両側中継部材303が支持する両側ケーブルヘッド351を位置付けるとすると、両側中継部材303の回転に伴う両側ケーブルヘッド351の移動軌跡と一致することになる。そこで、この円弧を基準として(便宜上、この円弧を基準円弧と呼ぶ)、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付け得るように、規定遵守範囲を考える。すると、変圧器202の後部角部から距離l1 の円弧(便宜上、この円弧を対地間円弧と呼ぶ)が基準円弧と交わる点P1と、中央中継部材307が支持する中央ケーブルヘッド351から距離l3 の円弧(便宜上、この円弧を相間円弧と呼ぶ)が基準円弧と交わる点P2との間の範囲が、基準円弧上での規定遵守範囲となる。更に、基準円弧と対地間円弧と相間円弧とに囲まれた領域を外れた領域が、一対の第1のアーム304の回転領域中に設定される規定遵守範囲となる。そこで、本実施の形態の移動用変圧器MBでは、一対の第1のアーム304の回転領域中に規定遵守範囲を設定することができるように両側中継部材303の寸法を定めている。
以下、両側中継部材303が備えている特有の構造を順に紹介していく。
(1)第1のアーム304の伸縮位置の固定構造
第1のアーム304は、伸縮部材305を位置固定し、望みの伸縮長さとすることができる。
そのための構造としては、一例として、第1のアーム304の基体部分と伸縮部材305とを棒状部材(図示せず)で刺し貫けるにすることが実施可能である。この場合、第1のアーム304の基体部分には棒状部材を貫通させる孔(図示せず)を一つだけ設けておき、伸縮部材305には棒状部材を貫通させる孔(図示せず)を第1のアーム304の伸縮方向に沿って複数個設けておく。これにより、伸縮部材305に設けた孔の数だけ第1のアーム304の長さを多段階で可変でき、各段階位置で第1のアーム304の伸縮位置を固定することができる。
別の一例として、第1のアーム304の基体部分の内面から伸縮部材305に向けて変位するフリクション部材(図示せず)によって、伸縮部材305の動きを規制する構造を採用してもよい。この場合、フリクション部材をバネ(図示せず)によって予め動作規制方向に付勢しておき、第1のアーム304の外部からの操作でフリクション部材を動作規制方向と反対方向に移動させて、その規制を解除する構造を採用することができる。これにより、第1のアーム304の長さを無段階で可変でき、無段階で第1のアーム304の伸縮位置を固定することができる。
なお、以上説明した第1のアーム304の伸縮位置の固定構造は、必ずしも必須の構成というわけではなく、実施に際しては、これを設けなくてもよい。
(2)第1のアーム304の伸縮範囲の規制構造
両側中継部材303は、第1のアーム304の伸縮位置を、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付ける範囲に規制することができる。これは、一例として、第1のアーム304の基部から引き出された伸縮部材305が、上記した規定遵守範囲を満たさない位置まで引っ込まないように位置規制することによって実現可能である。そのための具体的な構造としては、例えば、第1のアーム304の内部に伸縮部材305の押し込み移動軌跡に干渉する干渉部材(図示せず)を設けておけばよい。もっとも、それでは第1のアーム304が最も短くなる位置(図1及び図2参照)まで伸縮部材305を戻すことができなくなるので、一工夫必要となる。そのための工夫としては、例えば、干渉部材を干渉位置から非干渉位置に倒れ込むように変位自在とし、例えばバネ(図示せず)によって干渉位置に向けて付勢しておき、外部からの操作による外力で非干渉位置に倒れ込ませることができるようにしておく。第1のアーム304の内部に伸縮部材305が押し込まれている状態では、干渉部材は伸縮部材305の存在によって非干渉位置に倒れ込んでいる。規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付ける位置まで伸縮部材305が引き出されると、干渉部材が伸縮部材305と非接触状態となり、干渉部材はバネに付勢されて干渉位置に起き上がる。この状態で伸縮部材305を押し込もうとすると、干渉部材に干渉して押し込めない。そこで、伸縮部材305を元の押し込み位置に戻すには、外部からの操作による外力で干渉部材を倒れ込ませる。こうして、両側中継部材303は、第1のアーム304の伸縮位置を、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付ける範囲に規制することができる。
なお、以上説明した第1のアーム304の伸縮範囲の規制構造は、必ずしも必須の構成というわけではなく、実施に際しては、これを設けなくてもよい。
(3)第1のアーム304の回転位置の固定構造
両側中継部材303は、第1のアーム304の回転位置を位置固定することができる。これは、一例として、第1のアーム304からベース201に向けて変位するフリクション部材(図示せず)を設けておくことで実現可能である。より詳細には、一例として、フリクション部材をバネ(図示せず)によって予めベース201に押し付けて回転規制する状態と、バネの付勢力に抗してベース201から離反した位置にフリクション部材を保持する状態とに切り替える機構を設けておけばよい。これにより、第1のアーム304の回転位置を無段階で位置固定することができる。
なお、以上説明した第1のアーム304の回転位置の固定構造は、必ずしも必須の構成というわけではなく、実施に際しては、これを設けなくてもよい。
(4)第1のアーム304の回転範囲の規制構造
両側中継部材303は、第1のアーム304の回転範囲を、規定遵守範囲内に規制することができる。これは、一例として、上記した基準円弧上で、両側中継部材303の回転範囲をP1からP2の範囲に規制することによって実現可能である。そのための具体的な構造としては、例えば、ベース201に、両側中継部材303の回転軌跡に干渉する干渉部材(図示せず)を設けておけばよい。もっとも、それでは両側中継部材303を収納位置(図1〜図3(a)及び(b)参照)に戻すことができなくなるので、収納位置と使用位置との間の干渉部材には一工夫必要となる。そのための工夫としては、例えば、干渉部材を干渉位置から非干渉位置に倒れ込むように変位自在とし、例えばバネ(図示せず)によって干渉位置に向けて付勢しておき、外部からの操作による外力で非干渉位置に倒れ込ませることができるようにしておく。そして、両側中継部材303が収納位置から使用位置に移動する場合には、移動する両側中継部材303に押されて干渉部材が非干渉位置に倒れ込むようにし、両側中継部材303が使用位置から収納位置に移動する場合には、両側中継部材303に押されても非干渉位置に倒れ込まないようにしておく。その上で、両側中継部材303を使用位置から収納位置に戻す場合には、外部からの操作で干渉部材を非干渉位置に倒し、両側中継部材303を収納位置に戻せるようにする。こうして、両側中継部材303は、第1のアーム304の回転範囲を、規定遵守範囲内に規制することができる。
なお、以上説明した第1のアーム304の回転範囲の規制構造は、必ずしも必須の構成というわけではなく、実施に際しては、これを設けなくてもよい。
このような構成において、移動用変圧器MBを利用するには、車両101で牽引して目的地である発変電所に移動用変圧器MBを運び込む。そして、設置位置を仮に定め、その位置に位置付ける。その後、ケーブルヘッド351(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)を使用するのであれば、次の作業を行なう。
(作業1)
図3(a)及び(b)に示すように、伸縮部材305を引き出して第1のアーム304を伸ばす。
(作業2)
図4(a)及び(b)に示すように、一対の両側中継部材303を回転させて開く。
(作業3)
図4(a)及び(b)に示すように、中央中継部材307に中央ケーブルヘッド351を装着し、両側中継部材303に両側ケーブルヘッド351を装着する。この際、上記作業1及び作業2も完遂しているのであれば、一対の両側ケーブルヘッド351は、上記した規定遵守範囲内に位置付けられ、全てのケーブルヘッド351(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)について、相間及び対地間の絶縁距離が自動的に確保される。ただ、図4(b)に示すように、フェンスFがあった場合、全てのケーブルヘッド351(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)がフェンスFとの間に確保すべきものとして規定されている対地間絶縁距離l4 については、自動設定されない。そこで、最初に移動用変圧器MBを設置するに際して、フェンスFとの間に距離l4 が確保されるように気をつける。
(作業4)
車両101から移動用変圧器MBを切り離してその位置に設置する。
(作業5)
変圧器202が備える三相のブッシング203の端子部204を、対応するケーブルヘッド351の端子部352にリード線(図示せず)を介して接続する。そして、ケーブルヘッド351の下部から出ているケーブル354を他の機器や設備、例えば遮断器に接続する。
以上説明した作業1〜作業4は、その順番を問わない。状況に応じて適宜の順番とすることができる。もっとも、作業2に先立って作業3を行なうと、一対の両側中継部材303の移動に伴い地面の上をケーブル354が引きずられ、ケーブル354が傷ついてしまう可能性がある。この可能性を考慮すると、作業2の後に作業3を行ない、必要に応じて一対の両側中継部材303の位置を微調整することが望ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、架台のような大きなものを設けることなく、中継部材(中央中継部材307、両側中継部材303)によってケーブルヘッド351を支持することができる。したがって、ケーブルヘッド351まで含めた移動用変圧器MBの設置スペースをスリム化することができる。これは、ケーブルヘッド351に相間及び対地間の絶縁距離を確保しなければならない移動用変圧器MBにとっては実に重要なことで、設置場所の自由度を飛躍的に高め、ひいては作業全体の効率を格段に向上させることができるという顕著な効果を生じさせる。
また、一対の両側中継部材303を回転させて所定範囲に位置付けるだけで、ケーブルヘッド351を素早く適正な位置に設置することができるので、その設置に要する労力を激減させることができる。
以下、本実施の形態の特有な構成に基づく作用効果を列挙する。
本実施の形態では、一対の第1のアーム304の回転中心を共通にし、この回転中心を真ん中のブッシング203が備える端子部204を通る鉛直線上に配置した。このため、真ん中のブッシング203が備える端子部204との間の相間絶縁距離を規定する上記鉛直線(=回転中心C)を中心とする円周上に、両側中継部材303が支持するケーブルヘッド351の規定遵守範囲を採ることができ、無駄のない規定遵守範囲の設定が可能となる。
本実施の形態では、第1のアーム304を伸縮できるようにした。このため、ケーブルヘッド351の使用時には第1のアーム304を伸ばして相間及び対地間の絶縁距離を確保することができ、両側中継部材303を収納すべき場合には第1のアーム304を小さく縮めて移動用変圧器MBの全体をコンパクトにすることができる。
本実施の形態では、第1のアーム304の長さを、最も短くなった状態でベース201の水平投影面から飛び出さない長さに設定した。このため、車両101による牽引時、車両101と連結された移動用変圧器MBの後部から第1のアーム304を飛び出させないようにすることができる。車両101の車検証には、移動用変圧器MB等のような牽引物も含めた全長が記載されている。道路を通行する際、実際の全長が車検証に記載された全長を超えてしまうと違反になる。移動用変圧器MBの後部から第1のアーム304を飛び出させないようにするということは、そのような違反の発生を防止し、法令を遵守するという意義がある。
本実施の形態では、第1のアーム304の伸縮位置を位置固定できるようにした。このため、両側中継部材303が収納位置及び使用位置のいずれの位置にあっても、伸縮部材305が不意に飛び出さないようにすることができる。また、規定の相間及び対地間の絶縁距離を確保できるようにケーブルヘッド351の配置位置をセッティングした後、不慮の事故で伸縮部材305が押し込み方向に押されてセッティングした絶縁距離が確保できなくなり、それによって短絡事故が発生することを確実に防止することができる。
本実施の形態では、第1のアーム304の伸縮範囲を、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に一対の両側ケーブルヘッド351を位置付ける範囲に規制できるようにした。このため、相間及び対地間の絶縁距離の測定をすることなく、ケーブルヘッド351を必ず規定遵守範囲内に位置付けることができる。したがって、ケーブルヘッド351の設置作業に必要な時間を短縮でき、労力を軽減することができる。
本実施の形態では、第1のアーム304の回転位置を位置固定できるようにした。このため、両側中継部材303が収納位置及び使用位置のいずれの位置にあっても、第1のアーム304が不意に回転しないようにすることができる。また、規定の相間及び対地間の絶縁距離を確保できるようにケーブルヘッド351の配置位置をセッティングした後、不慮の事故で第1のアーム304が回転方向に押されてセッティングした絶縁距離が確保できなくなり、それによって地絡事故や短絡事故が発生することを確実に防止することができる。
本実施の形態では、第1のアーム304の回転範囲を、上記した規定遵守範囲内に規制できるようにした。このため、相間及び対地間の絶縁距離の測定をすることなく、ケーブルヘッド351を必ず規定遵守範囲内に位置付けることができる。したがって、ケーブルヘッド351の設置作業に必要な時間を短縮でき、労力を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、ベース201は、車両101によって牽引可能として紹介しているが、ここでいう「牽引可能」というのは、ベース201が車両101と不可分一体に設けられているものを排除する趣旨ではない。「牽引可能」という概念には、車両101の荷台102がそのままベース201となっているような、車両101と移動用変圧器MBとが一体化した構造のものも含まれる。その他、実施に際しては、各種の変形や転換が許容されることは言うまでもない。
101 車両
201 ベース
202 変圧器
203 ブッシング
303 両側中継部材
304 第1のアーム
306 第2のアーム
307 中央中継部材
351 ケーブルヘッド(中央ケーブルヘッド、両側ケーブルヘッド)
C 回転中心

Claims (8)

  1. 車両によって牽引可能なベースに設置された変圧器と、
    斜め上方に向けて延びる形態で前記ベースの牽引前後方向である長さ方向と直交する幅方向に並べられ、前記変圧器から引き出される三相の導線にそれぞれ接続する三個のブッシングと、
    真ん中の前記ブッシングに対面させて前記ベースに上方に向けて延びる形態で取り付けられて、当該真ん中のブッシングと接続される中央ケーブルヘッドを上部に支持可能な中央中継部材と、
    前記ベースに上下軸周りに回転自在に取り付けられて、互いに回転することで前記ベースの長さ方向に延びる収納位置と前記ベースの幅方向に延びる使用位置とに変位する一対の第1のアームと、これらの第1のアームから上方に向けて延びる形態で設けられて、両側の前記ブッシングとそれぞれ接続される一対の両側ケーブルヘッドをそれぞれ上部に支持可能な一対の第2のアームとを備え、前記一対の第1のアームの回転領域中に、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に前記一対の両側ケーブルヘッドを位置付ける規定遵守範囲を設定する両側中継部材と、
    を備えることを特徴とする移動用変圧器。
  2. 前記一対の第1のアームの回転中心を共通にし、この回転中心を前記真ん中のブッシングが備える端子部を通る鉛直線上に配置した、ことを特徴とする請求項1に記載の移動用変圧器。
  3. 前記第1のアームを伸縮できるようにした、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動用変圧器。
  4. 前記第1のアームの長さを、最も短くなった状態で前記ベースの水平投影面から飛び出さない長さに設定した、ことを特徴とする請求項3に記載の移動用変圧器。
  5. 前記第1のアームの伸縮位置を位置固定できるようにした、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の移動用変圧器。
  6. 前記第1のアームの伸縮範囲を、規定の相間及び対地間の絶縁距離を越えた位置に前記一対の両側ケーブルヘッドを位置付ける範囲に規制できるようにした、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の移動用変圧器。
  7. 前記第1のアームの回転位置を位置固定できるようにした、ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記載の移動用変圧器。
  8. 前記第1のアームの回転範囲を、前記規定遵守範囲内に規制できるようにした、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一に記載の移動用変圧器。
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