JP5224510B2 - 電気刺激装置用装具及び電気刺激装置セット - Google Patents

電気刺激装置用装具及び電気刺激装置セット Download PDF

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Description

本発明は、例えば肢体麻痺患者の運動機能の補助や回復、フィットネスや筋肉増強等に用いて好適な電気刺激装置用装具、及び、それを用いた電気刺激装置セットに関する。
たとえば、脳卒中片麻痺上肢機能障害に対する、特殊な治療法には、健側上肢を拘束し麻痺肢を強制的に使用させるConstraint induced movement therapy (CI療法)があるが、その参加基準としては、すでに麻痺肢の実用性がある程度獲得されていなければならず、また健側を拘束するため、健側での杖の使用や、車椅子の使用が不可能であり、その適応は非常に限られたものである。
これに対して、近年は、皮膚に電極を配置し、運動神経に対して電気刺激を加える電気刺激装置を用いた方法が提案されている。たとえば、下記特許文献1には、運動機能の補助や回復に用いられる電気刺激装置が開示されている。この電気刺激装置は、皮膚表面に配置された電極により随意筋電を検出し、検出された随意筋電に応じた電気刺激を出力することで、利用者に随意収縮の強弱のコントロールや収縮後の脱力の学習をさせるものである。
特開2003−310768号公報
このような電気刺激装置では、検出された随意筋電に応じた電気刺激を付与するため、随意筋電の検出においては目的筋肉の随意筋電を高精度に検出することが重要である。このため、上記特許文献1では、刺激手段による刺激に起因するM波とアーチファクトを除去する信号処理により随意筋電の信号成分の抽出を試みている。
発明者等は、片麻痺患者の上肢機能障害に対して、上記特許文献1の電気刺激装置を適用してリハビリテーション治療を行った。電気刺激装置は、制御手段や刺激手段等が内蔵された携帯型の処理装置と三つの電極とが接続ケーブルにて接続される構成である。制御装置はウエストポーチに収納し、電極は上肢所定箇所に配置した。その結果、従来、上記電気刺激装置は訓練に限られた時間での治療のみに用いられていたが、これを非侵襲的に用いて日常生活(例えば1日8時間)での使用を促すことにより、非常に高いリハビリ効果が得られるとの知見を得るに至った。発明者等は、この知見に基づいて、麻痺患者のリハビリ治療において上記電気刺激装置を日常的に用いる治療法を開発した。従来、例えば片麻痺患者の上肢機能障害に対しては、限られた治療しか存在せず、その適用範囲も狭いものあったが、本治療方法によれば脳卒中後遺症による幅広い上肢機能障害を有する患者に適用が可能であり、その需要は非常に大きい。
その一方で、上記電気刺激装置は日常での使用において電気刺激の付与に誤作動が生じることがあり、発明者等が開発した新たな治療法をより効果的なものとするには、更なる改善が必要であるとの見解を得た。そこで、発明者等は様々な視点から精査検討を行った。その結果、この誤作動の原因の一つが、電極と処理装置とを接続する接続ケーブルの揺れにあることを見出した。電極は目的に応じて様々な身体部位に配置されるため、この配置の自由度を確保するために、接続ケーブルはある程度の長さのものが用いられる。しかし、接続ケーブルが過剰に長いときは患者の動作に伴って接続ケーブルが揺れ、この揺れが電極に与える振動や接続部の接続抵抗の変化からアーチファクトが発生し、これが誤作動を生じさせる大きな原因となっていた。接続ケーブルを短くすることも考えられるが、電極の配置の自由度が低くなり好ましくない。
また、発明者等が開発した治療法では、電気刺激装置を日常的に用いることで高い効果が得られるため、使用者の動作の邪魔にならないことが好ましい。しかし、接続ケーブルが長過ぎたり短過ぎたりすると使用者の動きが阻害され、日常生活への組み込みが困難となる。
更に、発明者等は、誤作動の他の原因として、他の筋肉による不必要な筋活動の影響が大きいことを見出した。たとえば、手関節屈曲や手指関節屈曲等の屈筋群優位の筋活動が認められる症状においては、手指伸展筋群の随意筋電信号を検出しようとするときに、屈筋群の筋電信号がノイズとして混入する。麻痺患者には過剰な筋活動がよく見られ、これが誤作動の大きな原因となっていた。
上記電気刺激装置は、リハビリテーション治療のほか、筋肉増強やフィットネス等、様々な場面に幅広く適用可能であるが、上記各問題は上記電気刺激装置が用いられる様々な場面において同様に発生すると考えられ、上記電気刺激装置の幅広い活用が阻害される恐れがある。
そこで、本発明は、電極の配置の自由度を確保しつつも、接続ケーブルの揺れに起因する電気刺激装置の誤作動を防止でき、且つ、装着状態においても接続ケーブルが邪魔になりにくく、更には不要な筋活動によるノイズの混入を防止可能な電気刺激装置用装具、及び、それを用いた電気刺激装置セットを提案することを目的とする。
上述した通り、発明者等は実際に上記電気刺激装置を麻痺患者に適用し、精査検討を行った結果、実際の使用に際しては電極に接続される接続ケーブルの取り扱いが非常に重要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の電気刺激装置用装具は、身体の皮膚表面に配されて筋電信号の検出と電気刺激の付与を行う複数の電極と、前記検出された筋電信号に応じて前記電気刺激の制御を行う処理手段と、当該電極と処理手段とを接続する接続ケーブルを備える電気刺激装置に用いられる電気刺激装置用装具であり、前記接続ケーブルの前記電極までの長さを調節する調節手段と、当該調節手段を前記身体に装着可能とする装着手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の電気刺激装置セットは、身体の皮膚表面に配されて筋電信号の検出と電気刺激の付与を行う複数の電極と、前記検出された筋電信号に応じて前記電気刺激の制御を行う処理手段と、当該電極と処理手段とを接続する接続ケーブルを備える電気刺激装置と、前記電気刺激装置用装具とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、装着手段を介して身体に装着された調節手段により、接続ケーブルの電極までの長さが調節可能となるため、電極の配置の自由度を確保したまま接続ケーブルを適切な長さとすることができる。
前記調節手段は、前記装着手段に対して着脱自在であることを特徴とする。この発明によれば、調節手段と装着手段とを必要に応じて分離させて取り扱うことができ、装着手段の装着や接続ケーブルの長さ調整の作業が容易となる。必要に応じて一方のみを交換することも可能である。
前記装着手段は、関節に装着されたときに関節の動きを拘束する機能を備えることを特徴とする。この発明によれば、装着手段が関節箇所に装着されると、その関節の動きが拘束される。
この発明によれば、調節手段により電極までの接続ケーブルの長さ調節が可能であるため、電極の配置の自由度を確保しながらも、接続ケーブルの揺れによるアーチファクトが低減されるとともに、装着状態においても接続ケーブルが邪魔になりにくい。また、装着手段の関節の動きを拘束する機能により、他の筋肉の不要な筋活動が抑制され、目的とする筋肉の筋電信号のみを選択的に検出することが可能となる。これにより、筋電信号を用いた電気刺激装置の実用性が一段と高まり、特に、発明者等が開発した上記治療法に適用することで高い効果が得られる。また、フィットネス、筋肉増強トレーニング等、様々な場面において幅広い活用が促進される。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の電気刺激装置セットSの使用態様を説明する説明図である。電気刺激装置セットSは、電気刺激装置10と電気刺激装置用装具20とを備える。ここでは、説明の便宜上、片麻痺患者の上肢機能障害に対するリハビリ治療に用いる電気刺激装置セットとして構成した場合について説明する。
図2は、電気刺激装置10を説明する説明図である。電気刺激装置10は、皮膚表面に配されて筋電信号の検出や電気刺激の付与を行う複数の電極11と、電極11からの筋電信号の処理や電極11への電気刺激の制御を行う処理手段12と、電極11と処理手段12とを接続する接続ケーブル13を備える。
複数の電極11は、少なくとも三つの第1電極e1,第2電極e2,第3電極e3から成る。各電極e1〜e3は、接続端子を有する電極パッドの形態を成し、パッド裏面が粘着性で皮膚に貼着可能となっている。電極e1,e2は、筋活動を取得すべき筋肉の筋腹の皮膚表面に配置され、患者が筋肉を動かそうとした時に発生する微弱な随意筋電を検出すると共に、刺激信号を皮膚から筋肉に与えるための電極として機能する。電極e3は、刺激したい筋肉の筋腹又は神経上の皮膚表面に配置され、グランド電極として、及び、刺激信号を皮膚から筋肉又は神経に与えるための電極として機能する。
処理手段12は、第1電極e1と第2電極e2の間の電位差(筋電信号)に基づいて刺激信号を制御する制御手段と、制御手段により制御されて刺激信号を出力する刺激手段とを備える。具体的には、電極e1,e2により検出された微弱な随意筋電は入力保護抵抗を介して計測増幅器に入力されて増幅され、更に、多段増幅器によりマイコンが認識できる程度まで増幅され、A/D変換入力PINからマイコンに取り込まれる。マイコンでは、信号処理を行って随意筋電量を算出し、その大きさに応じた幅のパルスを出力して刺激手段を制御する。刺激手段は、マイコンの制御に応じて電気刺激を発する。処理手段12は、携帯用装具(図示せず)により身体に装着して携帯可能であり、本実施の形態では、ウエストベルトに収納袋を有するウエストポーチのような携帯用装具に収納して携帯される。
接続ケーブル13は、複数の電極11と処理手段12を接続するケーブルであり、筋電信号や電気刺激を伝送する機能を有する。接続ケーブル13の一端は処理手段12に接続される接続端子であり、他端は電極11に接続される接続端子であり、途中がコネクタで接続されている。電極11と接続ケーブル13の両接続端子は、互いに勘合するスナップ構造である。接続ケーブル13の接続端子13aの表面(電極11との接続箇所を除く)には、電磁波の透過を防止する電磁波防止部材13bが設けられており、この電磁波防止部材13bにより接続箇所への電磁波の影響が防止されている。電磁波防止部材13bは、電磁波をシールド又は吸収できるものであれば良く、金属、金属と樹脂の複合体、導電性コーティング、導電性繊維、セラミックス系、炭素系など、どのような材料を用いても良く、本実施の形態では接続ケーブル13の接続端子13aの接続箇所以外の部分を樹脂状の電磁波防止部材13bで被覆して構成されている。
図3は、電気刺激装置用装具20を説明する説明図である。電気刺激装置用装具20は、調節手段21と装着手段22とを備え、必要に応じて付属部材23が用いられる。
調節手段21は、接続ケーブル13の途中に配置され、接続ケーブル13の電極11までの長さを調節可能とする機能を有する。図4は、調節手段21を説明する説明図である。本実施の形態では、片面が開口した略半球形状のケースであり、接続ケーブル13を内部空間に設けられる中心軸21aに巻き取って収められるようになっている。調節手段21は、接続ケーブル13の調節手段21から電極11までの一部を巻き取って用いるものであるが、必要に応じて処理手段12までの一部を巻き取ることも可能である。
装着手段22は、調節手段21を身体に装着可能とするものであり、本実施の形態では、サポータ状のものを用いている。図1及び図5は、装着手段22を上肢に装着した状態を説明する説明図である。装着手段22は、上肢にフィットする帯状の本体22aの両端を、適度な伸縮性のある柔軟な布帛から成る連結部材22bで連結して筒形状に成形したものであり、上肢に固定させるための二つのベルトb1,b2を備える。第1のベルトb1は、本体22aの下側の一端に設けられ、他端に設けられる留具22cの挿通孔に挿通して使用される。第1のベルトb1の表面には面状ファスナー(図示せず)が配されており、第1のベルトb1を留具22cに挿通して折り返し、本体22a表面の対応箇所に配される面状ファスナー(図示せず)と貼着することで係止可能となっている。また、第2のベルトb2は、本体22aの上側の角部付近に設けられている。裏面には面状ファスナーf1が配されており、本体22aの表面の対応箇所に配される面状ファスナーf2と貼着することで係止可能となっている。
ここで、調節手段21は、装着手段22に着脱可能であることが好ましい。本実施の形態では、調節手段21の裏面と装着手段22の表面の所定箇所に面状ファスナーf3、f4が配されており、面状ファスナーf3、f4を介して取り付け及び取り外しが可能となっている。
また、装着手段22は、関節箇所に装着されたときに、その関節の動きを拘束する機能を備えることが好ましい。例えば、本実施の形態では、サポータ状の装着手段22の本体22aに複数の支柱22d,,,22dが間隔を設けて組み込まれており、これにより手関節の動きを拘束可能としている。
付属部材23は、必要に応じて用いられるものであり、他の関節の動きを拘束する機能を備える。装着手段22では拘束できない関節は、この付属部材23により拘束可能となる。本実施の形態では、手指関節の一部を拘束可能とする付属部材23を例に説明する。片麻痺患者の上肢機能障害においては母子内転・手指屈曲の傾向があることから、物を掴むのに適した状態に保たれるよう、母指とその他の指との間隔を維持可能な形状に成形したプレート板を付属部材23として用いている。付属部材23の形状は、適用する関節箇所や目的に応じて成形すれば良い。付属部材23には挿通孔23aが設けられており、第2のベルトb2を挿通させることで装着手段22に着脱自在となっており、必要に応じて取り付け・取り外し・交換が可能である。
以下、この電気刺激装置セットSの使用態様(図1及び図5参照)を説明する。この電気刺激装置セットSは、主に、片麻痺患者の上肢機能障害に対するリハビリ治療に使用される。患者は、図示しない携帯用装具を身体(本実施の形態ではウエスト付近)に装着し、携帯用装具に設けられる収納袋に電気刺激装置10の処理手段12を収納することで、処理手段12を身体の所定箇所に装着して携帯する。複数の電極11は、リハビリ対象となる上肢の所定箇所に配置する。接続ケーブル13は、一端の接続端子を処理手段12に接続し、他端の接続端子13aを電極11に接続した状態とする。電気刺激装着用装具20は、装着手段22に上肢を挿入させ、複数の電極11の配置箇所の近傍に位置させて、二つのベルトb1,b2を使って固定する。そして、調節手段21を接続ケーブル13の適当な位置に配置し、接続ケーブル13を巻き取って、調節手段21から複数の電極11までを適切な長さに調節した後に、調節手段21を装着手段22に取り付ける。これにより、接続ケーブル13は、調節手段21から複数の電極11までの部分が過不足の無い長さとなり、身体に沿って配される。この状態にて、電気刺激装置20を動作させると、複数の電極11のうち電極e1,e2の間の電位が随意筋電信号として検出され、検出された随意筋電信号が接続ケーブル13により伝送されて処理装置12に入力され、この随意筋電信号に基づいて複数の電極11に電気刺激が送られる。
このとき、複数の電極11に接続される接続ケーブル13に揺れが生じると、電極11に与えられる振動や、接続ケーブル13と電極11との接続抵抗の変化により、随意筋電信号の検出時にアーチファクトが発生し、誤作動が生じる恐れがある。本発明によれば、接続ケーブル13は調節手段21から複数の電極11までの部分が過不足の無い長さに調節されるため、この部分は揺れにくくなる。これにより、接続ケーブル13の揺れに起因するアーチファクトが低減され、誤作動を防止することができる。接続ケーブル13の長さ調節は、巻き取るだけで行われ、作業も簡単である。また、適切な長さに調節された接続ケーブル13は患者の上肢に沿って配された状態となり、動作の邪魔にもなりにくい。電極11は目的に応じて上肢・下肢・腹部などの様々な身体部位への配置が求められるが、接続ケーブル13は調節手段21により調節が可能であるため全長を十分に長くしても問題は無く、電極11の配置の自由度も確保できる。
とくに、発明者等が提案する新たな治療方法においては、日常生活にて電気刺激装置10を使用することで高い効果が得られるが、接続ケーブル13の揺れに起因する誤作動が防止されるため、日常生活の動作による影響も少なく、高い治療効果が得られる。また、接続ケーブル13が日常生活の邪魔になりにくく、治療により日常生活の行動が阻害される事態が防止されるとともに本治療方法の積極的な導入が促進される。
また、調節手段21は、装着手段22に着脱可能であるため、取り外した状態にて接続ケーブル13を巻き取ることができ、長さ調節の作業も容易に行える。
さらに、装着手段22は関節の動きを拘束する機能を備えるため、関節の不要な動きによるノイズの混入をも低減することができる。不要な関節の動きは筋電位として検出され、随意筋電信号にノイズとして混入する。特に、麻痺患者の上肢機能障害では手関節などの屈筋群優位の筋活動が認められ、この過剰な筋活動によるノイズの影響は大きい。装着手段22は、本体に配される複数の支柱22d,,,22dにより手関節の動きが抑制されるためノイズを低減することができ、リハビリ治療に際して非常に高い効果が得られる。
さらに、必要に応じて、他の関節の動きを拘束する付属部材23を用いることも可能である。例えば、麻痺患者の上肢機能障害では、母指内転・手指屈曲の屈筋群優位の筋活動が認められる。そこで、付属部品23を装着手段22の第2のベルトb2に取り付け、母指と他の指との間に挟み込むように配置し、第2のベルトb2にて固定する。これにより、手指が物を掴みやすい状態に維持されるとともに、母指内転・手指屈曲の過剰な筋活動が抑制されてノイズを低減できる。また、この付属部材23は、第2のベルトb2を介して着脱自在となっており、取り付け・取り外しが簡単に行える。患者や適用部位に応じて成形された付属部材23を適宜交換して用いることも可能であり、不要な患者には取り外すこともできる。
また、接続ケーブル13の電極11との接続端子13aには、電磁波の透過を防止する電磁波防止部材13bが設けられているため、電極11と接続ケーブル13との接続箇所への電磁波の影響が防止される。随意筋電は非常に微弱な信号であるため、使用環境に存在する様々な機器から発せられる電磁波がノイズとして混入すると、随意筋電の検出精度が低下する。本実施の形態では、電極11と接続ケーブル13の接続箇所に電磁波防止部材13bが設けられているため、他の機器からの電磁波に起因する電気刺激装置の誤作動をも防止することができる。病院施設内には治療機器が多数配置されており、又、日常生活においても生活空間には様々な電気機器が配置されていることから、リハビリ治療において特に有効である。
以上のように、本実施の形態によれば、接続ケーブル13の揺れに起因するアーチファクトが低減され、使用状態においても接続ケーブルが邪魔にならず、更には、関節の不要な動きに起因するノイズも低減できることから、筋電信号を用いた電気刺激装置の利用において極めて高い効果を発揮する。
また、発明者等は電気刺激装置10を日常的に用いるリハビリ治療方法を開発しており、新たな治療方法として注目を浴びている。この治療法によれば、従来のリハビリテーションでは実用性が見込めなかった麻痺のレベルの患者でも、麻痺手の実用性の獲得が見込まれる。電気刺激装置用装具20はこの新たな治療方法に好適であり、電気刺激装置用装具20を用いることで治療効果が十分に得られるとともに、電気刺激装置の日常生活への適用が容易であることから、いわゆる慢性期の患者でも在宅治療が可能となり、医療経済に対するインパクトも大きい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、調節手段をケース内部の中心軸に手で巻き付けるものとして説明したが、接続ケーブルの電極までの長さが調節可能であればどのようなものでも良く、例えば、ゼンマイ式バネにより回転して接続ケーブルを巻き取るリールと巻き戻り防止ストッパーとを備える自動式のものや、操作バーにより手動で巻き上げる手動式のものでも良い。
また、上記実施の形態では、上肢に電極を配する場合を例に説明したため、上肢用の装着手段22を例に説明したが、例えば、電極が下肢に配される場合は下肢用、電極が腹部に配される場合は腹部用、といったように、電極の近傍に装着できるものであれば良い。装着手段22は、上肢用に適するように、本体を布帛で連結してベルト止めするものを例に説明したが、装着箇所に応じた構造とすれば良い。たとえば、伸縮性を有する筒型サポータのようなものや、装着箇所に巻きつけて固定するベルト状のもの等でも良い。
また、装着手段の支柱22dや付属部材23は必須ではないが、関節の不要な動きに起因するノイズの低減の観点からは、これらを備えるほうが好ましく、特に、麻痺患者のように過剰な筋活動が認められる場合に有効である。
また、調節手段21の着脱機能は必須ではなく、装着手段22に一体的に設けられていても良いが、取り扱いの利便性からは着脱可能であることが好ましい。着脱機能は、面状ファスナーf4に限らず、クリップやホック等、いかなるものを用いても良い。
また、電気刺激装置10は、上記実施の形態に限られるものではなく、筋電信号を検出して、その筋電信号に応じた電気刺激を与えるものであれば良い。複数の電極11の個数は三つ以上でも良く、電極11の形態も接続端子を介して取り外し可能な電極パッドに限定されず任意である。接続ケーブル13は、筋電信号や刺激信号の伝送機能を有すれば良く、途中のコネクタの有無や接続端子の形状等も限定されない。
また、本発明は、フィットネスや筋肉増強のトレーニング、その他、様々な場面に適用可能である。特に、随意運動と電気刺激の組み合わせは、筋力増強効果としても、同じ随意運動のみ、電気刺激のみと比較しても発火させる運動ニューロンの数が多く、少ない運動でもより効果的な筋力増強効果を認めるため、筋肉増強やフィットネスにおいて筋電信号を用いた電気刺激装置の実用化が期待される一方、使用者の動作が激しくなることから接続ケーブルの揺れに起因するアーチファクトの問題は深刻である。本発明によれば接続ケーブルの揺れの問題は低減され、実用性に優れたものとなる。また、電極はフィットネスや筋肉増強の目的部位に応じて四肢や腹部等のいずれにも配置可能であり、いずれの部位に配置しても接続ケーブルは適切な長さに調節可能であるため運動の邪魔にもなりにくい。以上のように、本発明により筋電信号を用いた電気刺激装置の実用性が一段と高まり、幅広い活用が促進される。
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の形態として示す電気刺激装置セットの使用状態を説明する説明図である。 本発明の実施の形態として示す電気刺激装置を説明する説明図である。 本発明の実施の形態として示す電気刺激装置用装具を説明する説明図である。 本発明の実施の形態として示す電気刺激装置用装具の調節手段を説明する説明図である。 本発明の実施の形態として示す電気刺激装置用装具の装着手段の装着状態を説明する説明図である。
符号の説明
S 電気刺激装置セット
10 電気刺激装置
11 複数の電極
12 処理手段
13 接続ケーブル
20 電気刺激装置用装具
21 調節手段
22 装着手段
23 付属部材

Claims (4)

  1. 身体の皮膚表面に配されて筋電信号の検出と電気刺激の付与を行う複数の電極と、前記検出された筋電信号に応じて前記電気刺激の制御を行う処理手段と、当該電極と処理手段とを接続する接続ケーブルを備える電気刺激装置に用いられる電気刺激装置用装具であり、
    前記接続ケーブルの前記電極までの長さを調節する調節手段と、
    当該調節手段を前記身体に装着可能とする装着手段とを備えることを特徴とする電気刺激装置用装具。
  2. 前記調節手段は、前記装着手段に対して着脱自在であることを特徴とする請求項1記載の電気刺激用装具。
  3. 前記装着手段は、関節に装着されたときに関節の動きを拘束する機能を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気刺激装置用装具。
  4. 身体の皮膚表面に配されて筋電信号の検出と電気刺激の付与を行う複数の電極と、前記検出された筋電信号に応じて前記電気刺激の制御を行う処理手段と、当該電極と処理手段とを接続する接続ケーブルを備える電気刺激装置と、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電気刺激装置用装具とを備えることを特徴とする電気刺激装置セット。
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