JP5220784B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。また、遊技機では、遊技者による遊技球の遊技に伴って、画像表示部での表示や各種のランプの点灯、スピーカによる音響等の各種の演出が行われる。
遊技を長く続けていることに伴う遊技者の集中力低下を防ぐために、各種の演出が行われる際に遊技者に何らかの操作を行わせる場合がある。また、積極的に参加を促すために、指示した操作を遊技者が行うと、遊技者にとって有利な状態に変わる場合もある。そのような場合には、遊技者は、遊技機本体が備える演出操作のための演出用入力装置を操作する。そして、遊技者による操作が行われると、遊技機本体は、演出用入力装置からの信号を受け付けることで遊技者の操作入力内容を検出する。
遊技者が操作する演出用入力装置として従来から、ボタンやレバー、タッチパネル等の種々の方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、遊技盤中央に対応する領域に接触することで入力が可能なタッチパネルを設け、遊技客がタッチパネルに表示される全ての大当り図柄の中から任意の6種類の特定図柄を選択し、遊技客が選択した表示上の特定図柄を表示させる構成が開示されている。さらに説明すると、確率変動状態になるか否かは、遊技客が選択した特定図柄を参照して決定され、そして、この特定図柄で大当り表示された場合、特別遊技が行われ、確率変動状態に移行する権利が得られる。
特開2004−16292号公報
ここで、遊技者によるタッチパネルの操作によっては、タッチパネルが破損することが想定される。また、遊技者の悪戯によりタッチパネルを破損させてしまうことも想定される。パチンコ遊技機のタッチパネルが営業時間中に破損した場合にはホール店側が速やかに対処すべきであり、そのために、ホール店の店員によらずにタッチパネルの破損検出ないし異常検出を行う必要がある。また、そのような異常検出を行うために装置を追加すると、スペース上の確保することが困難であり、製造コストが押し上げられてしまう。
本発明は、追加の装置を配設しなくてもタッチパネルに異常が発生したことを検出することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技球を用いて遊技者が遊技を行う遊技機100であって、遊技者による入力が行われる入力領域Rを含み、当該入力領域Rにおける軌跡を検出する検出手段162と、前記検出手段162により検出される軌跡が前記入力領域Rでの位置を変えていない状態が予め定められた時間を超えて維持されているか否かを判定する第1の判定手段331と、前記第1の判定手段331により前記状態が予め定められた時間を超えて維持していると判定されると前記遊技機100で遊技を行う遊技者に注意喚起する注意喚起手段332と、前記注意喚起手段332による注意喚起の後にさらに前記状態が持続されているか否かを判定する第2の判定手段333と、前記第2の判定手段333により前記状態が維持していると判定されると前記遊技機100を管理する管理者に異常発生を通報する通報手段334と、を備えることを特徴とするものである。
ここで、前記通報手段334は、遊技機本体からの音響出力および/または発光により前記管理者に異常発生を通報することを特徴とすることができる。また、遊技球による遊技が行われる遊技領域111に配設される第1の画像表示部114aと、前記検出手段162を通して遊技者が画像を視認する第2の画像表示部163と、をさらに備え、前記注意喚起手段332は、前記第1の画像表示部114aおよび前記第2の画像表示部163に注意喚起のための画像を表示することを特徴とすることができる。さら、前記注意喚起手段332は、前記第2の画像表示部163に、前記検出手段162により検出される軌跡の位置を示すための画像73を表示することを特徴とすることができる。またさらに、前記遊技盤110に設けられ、前記軌跡の位置を示すための画像73を格納する格納手段314をさらに備えことを特徴とすることができる。さらにまた、前記遊技枠115に設けられ、前記軌跡の位置を示すための画像73を格納する格納手段314をさらに備えることを特徴とすることができる。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、追加の装置を配設しなくてもタッチパネルに異常が発生したことを検出することが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 パチンコ遊技機の遊技盤の右下に配設された表示器の構成を例示する拡大図である。 パチンコ遊技機が備える入力装置を説明する部分斜視図である。 第1の実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。 遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部の主要動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 乱数の構成例を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る液晶ユニットの内部構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の構成を説明する図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行うための液晶ユニット330の機能構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御の処理手順を示すフローチャートである。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機の液晶ユニットの内部構成を示すブロック図である。 演出ボタンの操作を演出タッチ部で検出する構造を説明する断面図である。 演出タッチ部およびLCDを説明する縦断面図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機の液晶ユニットおよびタッチユニットの内部構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 第4の実施の形態に係るパチンコ遊技機の液晶ユニットおよびタッチユニットの内部構成を示すブロック図である。 第5の実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行うための遊技制御部および液晶ユニットの機能構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。 第6の実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行うための払出制御部および液晶ユニットの機能構成を示すブロック図である。 演出タッチ部の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150と、を備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113と、を備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に装飾図柄により報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示部114としては、例えば液晶表示装置、EL表示装置、LEDドット表示装置または7セグ表示装置等による構成例が考えられる。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121と、第1始動口121の下方に位置し、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が始動する第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別電動役物(大入賞口125)、または予め定められた1の特別図柄表示器の何れかを作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球は第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時に大当たりが抽選される大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、第2始動口122の下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。この大入賞口125は、通常は閉状態であるが特別図柄抽選の結果により所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで突出傾斜して開状態が維持されるラウンドを所定回数(例えば15回または2回)だけ繰り返す。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例や他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。この表示器130の詳細は後述する。
賞球の払い出しについて説明する。第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。その一例を示すと、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
なお、遊技盤110の後面には、図示しない各種の基板等が取り付けられる。この各種の基板等について付言すると、遊技盤110の後面には、メイン基板およびサブ基板が配設されている。すなわち、遊技盤110の後面には、メイン基板として、内部抽選および当選の判定等を行う後述の遊技制御部200が構成された遊技制御基板が配設されている。この遊技制御基板は、開封することにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケースに密封されている。
また、サブ基板として、演出を統括的に制御する後述の演出制御部300が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する後述の画像/音響制御部310が構成された画像制御基板、および、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御する後述のランプ制御部320が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤110の後面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う後述の払出制御部400が構成された払出制御基板と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット(不図示)と、が枠部材150に配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2−2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2−1は、パチンコ遊技機100の遊技盤110の右下に配設された表示器130の構成を例示する拡大図である。同図に示すように、パチンコ遊技機100の表示器130は、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲートの通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。なお、本実施の形態では、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222は、7セグ表示装置で構成され、また、普通図柄表示器223は、LED表示装置で構成されている。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。この保留について説明する。変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。なお、本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、一列に配設したLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
図2−2は、パチンコ遊技機100が備える入力装置を説明する部分斜視図である。
パチンコ遊技機100の枠部材150(図1参照)は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。すなわち、本実施の形態では、図2−2に示すように、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接する演出タッチ部162と、が枠部材150に位置している。
演出タッチ部162は、パチンコ遊技機100の輸送中の破損を防止するために、奥まって位置している。遊技者は、演出ボタン161を押したり演出タッチ部162に接触したりすることにより、演出に関する各種の入力操作を行うことができる。演出タッチ部162は、検出手段の一例である。
〔第1の実施の形態〕
次に、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。
まず、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
〔制御ユニットの構成〕
図3は、第1の実施の形態のパチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
なお、パチンコ遊技機100が備える液晶ユニット330および演出タッチ部162の構成については後述する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
特別図柄抽選部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の抽選を行う。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。
なお、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態が発生する(確変有り)大当たりは「確変大当たり」とも呼ばれ、確変遊技状態が発生しない(確変無し)大当たりは「通常大当たり」とも呼ばれる。また、遊技の態様によっては、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たりは「潜伏確変大当たり」、「突然確変(突確)大当たり」等とも呼ばれる。さらに、「確変大当たり」において、大入賞口125が開状態となるラウンド数に基づき、「15ラウンド(15R)確変大当たり」、「2ラウンド(2R)確変大当たり」等のように区別される場合もある。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば大入賞口125の開閉が所定回数行われる小当たり遊技が行われ、終了した後においても小当たり当選時の遊技状態を継続する当たりである。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が確変遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても確変遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が確率変動も時間短縮もしていない通常の遊技状態(通常遊技状態)である場合には、小当たり遊技の終了後においても通常遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であった場合に、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターンを選択する。また、「リーチ演出を行うか否か」を判定する。ここでの「リーチ演出」とは、遊技者に大当たりを期待させるための画像表示部114等にて行われる演出である。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
普通図柄制御部237は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。また、その抽選結果に応じて普通図柄の変動を制御する。この普通図柄抽選の当選確率は、主に時短遊技状態において行われる、電動チューリップの開放による第2始動口122への入賞サポート(いわゆる電チューサポート)がある場合には高くなる。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
乱数更新処理(ステップ501)では、遊技制御部200の乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(ステップ502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(ステップ503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(ステップ504)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(ステップ505)では、遊技制御部200の賞球処理部240は、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップ602でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U1の値を1加算する(ステップ603)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたはハズレを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短遊技状態の有無、確変遊技状態の有無、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数、リーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちステップ605において)行うものである。なお、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(ステップ607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122の入賞における未抽選分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップ608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(ステップ608でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップ608でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U2の値を1加算する(ステップ609)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のステップ604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など)が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ611)。この事前判定処理の内容は、上記のステップ605と同様である。この事前判定処理も、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップ702でYes)、次に普通図柄抽選部232は、保留数Gの値を1加算する(ステップ703)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数など)が取得される。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は何らかの当たりによる遊技状態(特別図柄が選択されて停止している状態)であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップ801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(ステップ803)。保留数U2が1以上である場合(ステップ803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(ステップ804)。一方、保留数U2=0である場合は(ステップ803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(ステップ805)。保留数U1が1以上である場合(ステップ805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(ステップ806)。一方、保留数U1=0である場合は(ステップ805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(ステップ816)。
ステップ804またはステップ806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(ステップ807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(ステップ808、809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
ステップ802で特別図柄変動中と判断された場合(ステップ802でYes)、またはステップ811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ812)。すなわち、ステップ810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止し(ステップ813)、変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(ステップ902でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定を行う(ステップ903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(確変有り+時短有り、確変有り+時短無し、確変無し+時短有り、確変無し+時短無しのいずれか)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のステップ604で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
ステップ901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(ステップ902でNo、ステップ905でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ906)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(ステップ902、ステップ905でNo)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
一方、大当たりしなかった場合(ステップ1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数の判定を行う(ステップ1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のステップ604で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図6のステップ604またはステップ610で取得した変動パターン乱数およびステップ1002、1005、1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数の判定を行う(ステップ1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる場合がある。
この後変動パターン選択部235は、ステップ1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(ステップ1008)。ステップ1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のステップ811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(ステップ1101でNo)またはステップ1104で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(ステップ1103でNo)、次に遊技進行制御部236は、RAM203のフラグ設定において確変フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1105)。確変フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変遊技であることを識別するためのフラグである。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、一般に、長当たりの後に行われるような確変および時短が付いた遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、一般に、短当たりのあとに行われるような確変はしているが時短は付かない遊技状態である。
確変フラグがONである場合(ステップ1105でYes)、遊技進行制御部236は、確変遊技状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(ステップ1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(ステップ1107)。そして、抽選回数X=0であれば(ステップ1107でYes)、確変フラグをOFFにする(ステップ1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(ステップ1105でNo)またはステップ1108で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(ステップ1107でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1109)。そして、大当たりだった場合(ステップ1109でYes)、次に遊技進行制御部236は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(ステップ1110)。
これらの判断は、大当たり判定処理(図9)で設定情報にセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のうち、通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされている場合は、大当たりの種類が長当たりであると判断される。また、通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされている場合は、大当たりの種類が短当たりであると判断される。したがって、設定情報に通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされているならば、ステップ1109、1110の両方でYesである。通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされているならば、ステップ1109でYes、ステップ1110でNoである。はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、ステップ1109でNoである。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
大当たりの種類が長当たりであった場合(ステップ1110でYes)、遊技進行制御部236は、長当たり遊技フラグをONにする(ステップ1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、確率変動の有無を区別していない。確率変動の有無は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(ステップ1110でNo)、遊技進行制御部236は、短当たり遊技フラグをONにする(ステップ1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。
ステップ1111またはステップ1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1113)。すなわち、特別図柄抽選で大当たりした(ステップ1109)のであるから、抽選回数J、Xの値を0に戻して新たに数え直す。また、遊技進行制御部236は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1114)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1114)。
一方、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(ステップ1109でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(ステップ1115)。小当たりでなかった場合は(ステップ1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
ステップ1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、またステップ1116で小当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、オープニング動作を開始する(ステップ1117)。ここで、オープニング動作の内容は、ステップ1111、1112、1116のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(ステップ1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技進行制御部236は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(ステップ1202)、客待ちフラグをONにする(ステップ1203)。ステップ1202でセットされた客待ちコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
補助遊技フラグがONである場合、既に普通図柄が選択されて停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(ステップ1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(ステップ1301でNo)、次に普通図柄制御部237は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(ステップ1302)。普通図柄変動中でない場合(ステップ1302でNo)、次に普通図柄制御部237は、普通図柄の未抽選分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(ステップ1303)。保留数G=0である場合は(ステップ1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップ1303でYes)、普通図柄制御部237は、保留数Gの値を1減算し(ステップ1304)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1305)。当選したか否かは、図7のステップ704で取得した当たり乱数の値が当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(ステップ1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄の変動時間の設定を行う(ステップ1307)。この変動時間は、図11におけるステップ1104、1114、後述の図15におけるステップ1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、ステップ1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄制御部237は、ステップ1307の設定内容に基づき、図2に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(ステップ1308)。
ステップ1308で普通図柄の変動を開始した後、またはステップ1302で普通図柄変動中と判断された場合(ステップ1302でYes)、普通図柄制御部237は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ1309)。すなわち、ステップ1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(ステップ1309でYes)、普通図柄制御部237は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(ステップ1310)。そして、普通図柄制御部237は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1311)。当選したならば(ステップ1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(ステップ1312)。一方、抽選にはずれたならば(ステップ1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(ステップ1402でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(ステップ1403でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動設定を行い(ステップ1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(ステップ1405)、大入賞口125の作動ラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(ステップ1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(ステップ1407)。
ステップ1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部238は、ステップ1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(ステップ1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(ステップ1408でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(ステップ1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(ステップ1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(ステップ1409でYes)、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(ステップ1410)。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rがステップ1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(ステップ1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1411でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(ステップ1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(ステップ1417でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、遊技状態設定処理を行った後(ステップ1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(ステップ1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
ステップ1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(ステップ1402でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング中か否かを判断する(ステップ1415)。そして、エンディング中であるならば(ステップ1415でYes)、上記ステップ1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(ステップ1415でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(ステップ1416)。そして、作動中でないならば(ステップ1416でNo)、上記ステップ1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(ステップ1416でYes)、上記ステップ1408以降の動作を実行する。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が小当たりである場合(ステップ1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
一方、当たりの種類が確変無し+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501でNo、1502でYes、ステップ1503でNo)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、時短遊技状態にも確変遊技状態にもならない。
当たりの種類が確変有り+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501、1502でNo、ステップ1506でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにし(ステップ1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(ステップ1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、大入賞口動作制御部238は、確変フラグをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(ステップ1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短付き確変遊技状態となる。そして、この時短付き確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短付き確変遊技状態は終了する。
一方、当たりの種類が確変有り+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501、1502、ステップ1506でNo)、大入賞口動作制御部238は、確変フラグのみをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(ステップ1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短の付かない確変遊技状態となる。そして、この時短無し確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短無し確変遊技状態は終了する。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(ステップ1602でNo)、電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(ステップ1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(ステップ1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるステップ1104、1114、図15におけるステップ1503、1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、ステップ1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短遊技状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
ステップ1602で電動チューリップが作動中と判断された場合(ステップ1602でYes)、またはステップ1604で電動チューリップを作動させた後、電動チューリップ動作制御部239は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(ステップ1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップの作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(ステップ1605でYes)、電動チューリップ動作制御部239は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、第1の実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数は、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変のない通常時の大当たりと確変時の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲はいずれも0〜299の300個である。通常時の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また確変時の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、確変時に始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、通常時に特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、確変か否かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、通常図柄A、通常図柄B、確変図柄A、確変図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、通常図柄Aおよび通常図柄Bは、確変無しの大当たりであることを表す図柄であり、このうち通常図柄Aは長当たり(時短有り)、通常図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。確変図柄Aおよび確変図柄Bは、確変有りの大当たりであることを表す図柄であり、このうち確変図柄Aは長当たり(時短有り)、確変図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。潜確図柄は、確変有り+時短無しの大当たりであることを表す図柄である。したがって、確変図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、確変潜伏演出を行う条件とするために確変図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
通常図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Aでの当選(確変無し+時短有り)となる確率は、35/250(=7/50)である。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
確変図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
確変図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選(確変有り+時短無し)となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短無しの大当たり(確変図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短有りの大当たり(確変図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短遊技状態が発生していないときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短遊技状態が発生しているときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
これらの乱数値は、所定の初期値から始まって、図5に示す乱数更新処理(ステップ501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では299)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、ステップ1802で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図18(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(ステップ1811)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(ステップ1812)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(ステップ1813)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
次に、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100が備える液晶ユニット330および演出タッチ部162の構成を説明する。
〔液晶ユニット330の構成〕
図19は、第1の実施の形態に係る液晶ユニット330の内部構成を示すブロック図である。
図19に示すように、液晶ユニット330は、システム制御(シスコン)CPUとしてのCPU301と、演出制御CPUとしてのCPU311と、ランプ制御CPUとしてのCPU321と、を含んで構成されている。そして、演出タッチ部162は、画像/音響制御部310のCPU311に接続され、また、演出ボタン161は、ランプ制御部320のCPU321に接続されている。なお、演出ボタン161は、ランプ制御部320のCPU321による制御に基づいてCPU321への信号出力を行う。演出ボタン161を別の入力装置である演出タッチ部162で代用することも考えられる。
また、図19に示すように、液晶ユニット330は、画像/音響制御部310の一部をなすCGROM314およびVDP(Video Display Processor)315と、画像表示部114(図1または図3参照)の一部をなすLCD(Liquid Crystal Display)114aと、を含んで構成されている。
なお、LCD114aは第1の画像表示部の一例であり、CGROM314は格納手段の一例である。
さらに説明すると、演出制御部300のCPU301は、遊技制御部200(図3参照)から特別図柄処理(図8参照)の結果(抽選結果)に応じたコマンドを取得する。そして、遊技制御部200から受信したコマンドに対してコマンド受信処理(図18(b)参照)やコマンド送信処理(同図参照)等を含む各種処理を行う。それにより、遊技制御部200からのコマンドに応じた演出内容を実行するように、画像/音響制御部310およびランプ制御部320を統合的に制御する。
より具体的には、CPU301は、コマンド受信処理(図18(b)参照)にて生成したコマンド(図柄演出コマンド、変動終了コマンド、当たり演出コマンド、エンディングコマンド、客待ち演出コマンドのいずれか)をRAM303(図3参照)にセットする。なお、RAM303にセットした内容を、バックアップ電源を備えるRTC304の内部のRAMにも記憶する制御も考えられる。
そして、CPU301は、RAM303にセットしたコマンド(図柄演出コマンド、変動終了コマンド、当たり演出コマンド、エンディングコマンド、客待ち演出コマンド等)を画像/音響制御部310のCPU311およびランプ制御部320のCPU321に出力する。
画像/音響制御部310のCPU311は、演出制御部300のCPU301から取得したコマンドに対応させて、各種演出を実行する機能部における各種動作を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号をVDP315に出力する。また、ランプ制御部320のCPU321は、演出制御部300のCPU301にて遊技制御部200からのコマンドを処理することで生成されたコマンド(図柄演出コマンド、変動終了コマンド、当たり演出コマンド、エンディングコマンド、客待ち演出コマンド等)を取得する。そして、CPU301にて生成されたコマンドに対応させて、可動役物115、盤ランプ116および枠ランプ157を制御する制御信号を生成する。
さらに説明すると、CGROM314は、画像表示部114(図1または図3参照)において演出内容(演出画像)として表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、信頼度ないし期待値の大きさに応じた演出を表示するためのキャラクタやアイテム等に関する画像データを記憶する。すなわち、CGROM314は、画像表示部114に表示される画像のデータを格納する。
また、VDP315は、CGROM314に記憶された画像データの中から、CPU311から送られた制御信号に対応したものを選択して読み出す。そして、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等を行うための画像データを生成する。さらには、生成した画像データをLCD114aに出力する。このように、VDP315は、CPU311との協働により演出内容を表現する画像の生成を制御する。すなわち、CPU311およびVDP315は、CGROM314に格納される画像のデータを読み出して画像表示部114の演出内容を表現する画像の生成を行う。
また、画像/音響制御部310のCPU311は、演出タッチ部162からの出力信号を取得すると、演出制御部300のCPU301に出力する。ランプ制御部320のCPU321は、演出ボタン161からの出力信号を取得すると、演出制御部300のCPU301に出力する。そして、演出制御部300のCPU301は、演出タッチ部162および演出ボタン161の出力信号に応じて演出内容を実行するように、画像/音響制御部310およびランプ制御部320を統合的に制御する。
ここで、図19に示す液晶ユニット330は、遊技盤110(図1参照)の後面に取り付けられるものである。また、第1の実施の形態においては、図19に示す演出ボタン161および演出タッチ部162は、枠部材150(図1参照)に取り付けられる。そして、上述したように、第1の実施の形態では、画像表示部114に表示される画像についての操作を演出タッチ部162で行ったり、演出ボタン161で選択操作を行ったりするように構成されている。
さらに説明すると、遊技盤110に取り付けられている液晶ユニット330のCGROM314から画像データが読み出され、その画像が画像表示部114のLCD114aに出力される。このように、第1の実施の形態では、LCD114aに表示される画像の画像データは、遊技盤110に付随する構成を採用している。したがって、第1の実施の形態は、パチンコ遊技機100の機種ごとに画像データを変更することが可能な構成になっている。すなわち、機種が異なれば、遊技盤110が備える画像データを別の異なるものとすることが可能であり、この意味において、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、いわゆる機種固有型ないし、いわゆる盤要素であると言うことができる。
このような盤要素の場合には、液晶ユニット330のCGROM314の内容を、遊技盤110を変えることで更新することが可能であることから、更新し易いというメリットを有する。
〔演出タッチ部162の構成〕
図20は、演出タッチ部162の構成を説明する図である。同図の(a)は、演出タッチ部162および演出タッチ部162に関連する構成を示すブロック図であり、(b)は、演出タッチ部162の操作パネル部10の縦断面図である。なお、演出タッチ部162は、ポインティングデバイスとしてのタッチパネルを用いて構成している。本実施の形態の演出タッチ部162としては、例えば、低圧の電界を形成したパネルの表面電荷の変化を検知することで指が触れた位置を電気的に検出する静電容量方式や、互いに離間する電極の指が触れた位置が非通電状態から通電状態に変化することによりその位置を電気的に検出する抵抗膜方式等の公知技術を用いることが可能である。後者の方式による場合には、指入力のほかにペンを用いたペン入力も可能である。
同図の(a)に示すように、演出タッチ部162は、遊技者が演出用に直接操作する操作パネル部10と、操作パネル部10での遊技者による操作内容を特定するための処理を行う処理部20と、を備えている。演出タッチ部162は、処理結果を液晶ユニット330に出力する。なお、本実施の形態では、処理部20を演出タッチ部162が備える構成を採用しているが、液晶ユニット330が処理部20を備える構成を採用することも考えられる。
同図の(b)に示すように、操作パネル部10は、ガラス11と、ガラス11の一面に位置するシールド導電膜12と、ガラス11の他面に位置する導電膜13と、導電膜13を覆うコーティング膜14と、を有する。コーティング膜14の表面は、遊技者の指Fによる演出用の入力操作を可能とする領域である入力領域(タッチ面)Rが形成されている。
さらに説明すると、操作パネル部10のガラス11の四隅には不図示の電極および不図示のセンサが配設され、また、導電膜13により均一な電界が形成される。そして、遊技者の指Fによる入力操作が行われると、入力領域Rにおけるガラス11の四隅から指Fまでの距離に比例した静電容量の変化が生じる。不図示のセンサは、このような静電容量を連続測定し、測定結果を同図の(a)に示す処理部20に出力する。
次に、外的な作用により演出タッチ部162に異常が発生したためにホール店側の対処が必要であることを検出して通報する制御について説明する。なお、かかる制御は、第1の実施の形態においては液晶ユニット330と演出タッチ部162とが互いに協働して行う。
〔演出タッチ部162の異常検出〕
図21は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行うための液晶ユニット330の機能構成を示すブロック図である。
図21に示すように、液晶ユニット330は、第1段階判定部331、注意喚起部332、第2段階判定部333および異常発生通報部334を備えている。これらの機能は、主に、図19に示す液晶ユニット330のROM302に記憶されたプログラムをCPU301が読み込んで実行することにより実現される。
第1段階判定部331は、演出タッチ部162の検出内容に異常があるか否かを判定する。注意喚起部332は、第1段階判定部331による判定結果に応じて遊技者に対して注意喚起を行う。
第2段階判定部333は、注意喚起部332による注意喚起後にもなお、演出タッチ部162の検出内容に異常があるか否かを判定する。異常発生通報部334は、第1段階判定部331による判定結果に応じてホール店側に対して異常発生の通報を行う。
このように、演出タッチ部162の検出内容に異常があるか否かを、注意喚起部332による注意喚起を境とする第1段階と第2段階に分けて判定する。
ここで、第1段階判定部331は第1の判定手段の一例であり、注意喚起部332は注意喚起手段の一例であり、第2段階判定部333は第2の判定手段の一例であり、異常発生通報部334は通報手段の一例である。
図22は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートでは、第1段階判定部331が演出タッチ部162の操作を検出すると(ステップ2201)、計時を開始し(ステップ2202)、検出が継続しているか否かを判定する(ステップ2203)。第1段階判定部331は、検出が継続していると判定すると(ステップ2203でYes)、次に検出位置に変更があるか否かを判定する(ステップ2204)。第1段階判定部331は、検出位置に変更がないと判定すると(ステップ2204でNo)、さらに、所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップ2205)。第1段階判定部331は、所定時間が経過していないと判定すると(ステップ2205でNo)、ステップ2203に戻り、所定時間が経過していると判定すると(ステップ2205でYes)、計測を終了し(ステップ2206)、注意喚起部332に注意喚起画像を表示することを指示する。すなわち、継続的に検出位置の変更がない状態が所定時間経過すると、注意喚起を遊技者に対して行う。
このように、第1段階判定部331は、演出タッチ部162での同じ内容の検出が所定時間継続しているか否かを判定する。すなわち、第1段階判定部331は、操作パネル部10の入力領域R(図20の(b)参照)の同じ位置を所定時間検出し続けているか否かを判定し、そのような場合に、演出タッチ部162が異常な状態であると判断する。通常では、遊技者は、操作パネル部10の入力領域R(図20の(b)参照)に例えば図形や文字等を描くようにして演出タッチ部162の操作を行う。したがって、同じ内容の検出が継続しているときには、遊技者が操作しているのであれば通常の操作とは言えず、その状態が持続すると、演出タッチ部162が破損するおそれがある。また、遊技者が操作していないのであれば、例えば遊技者が入力領域R内に何らかの物を置いていたり遊技者による悪戯等で演出タッチ部162が既に破損していたりするおそれがある。
そのため、第1段階判定部331は、検出が継続し(ステップ2203でYes)、かつ、その検出位置の変更がなく(ステップ2204でNo)、しかも、検出後の経過時間が所定時間を超えたとき(ステップ2205でYes)には、遊技者に注意喚起を行うべく、注意喚起部332に注意喚起画像を表示することを指示する。
注意喚起部332は、第1段階判定部331から注意喚起の指示を受けると、注意喚起画像を表示する(ステップ2207)。このような注意喚起画像は、第1の実施の形態では、画像表示部114のLCD114aに表示されるが、演出タッチ部162が表示画面を備えている構成の場合には、LCD114aの代わりにまたはLCD114aと共に表示画面に表示することも考えられる。
第2段階判定部333は、注意喚起部332による注意喚起画像の表示が行われると、計時を開始した後に(ステップ2208)、第1段階判定部331と同様の判定を行う。すなわち、第2段階判定部333は、検出が継続しているか否かを判定し(ステップ2209)、検出が継続していると判定すると(ステップ2209でYes)、次に検出位置に変更があるか否かを判定する(ステップ2210)。第1段階判定部331は、検出位置に変更がないと判定すると(ステップ2210でNo)、さらに、所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップ2211)。第2段階判定部333は、所定時間が経過していないと判定すると(ステップ2211でNo)、ステップ2209に戻り、所定時間が経過していると判定すると(ステップ2211でYes)、計測を終了し(ステップ2212)、異常発生通報部334に異常発生を通報することを指示する。
そして、異常発生通報部334は、第2段階判定部333から異常発生通報の指示を受けると、異常発生の通報を行い(ステップ2213)、一連の処理を終了する。
ここにいう異常発生の通報は、ホール店側に対して行うものであり、例えば、画像表示部114のLCD114aに警告内容を表示することが考えられる。また、盤ランプ116(図1または図3参照)および/または枠ランプ157(図1または図3参照)を発光させたりスピーカ156(図1または図3参照)に所定の音を出力させたりしてホール店の店員に知らせることも考えられる。
このように、第2段階判定部333は、検出が継続し(ステップ2209でYes)、かつ、その検出位置の変更がなく(ステップ2210でNo)、しかも、検出後の経過時間が所定時間を超えたとき(ステップ2211でYes)には、ホール店側に異常発生を通報する。
パチンコ遊技機100に注意喚起画像が表示されることで、遊技者が演出タッチ部162を操作しているのであれば、その操作を止めることが期待できる。また、遊技者が入力領域R(図20の(b)参照)内に何らかの物を置いているのであれば、その物を入力領域Rの外に動かすことが期待できる。しかしながら、そのような注意喚起画像を表示した後にも、同じ内容の検出が所定時間継続しているときには、遊技者による操作や入力領域Rに置かれた物による場合以外の原因、例えば演出タッチ部162の破損という事態が想定される。そのために、第2段階判定部333は、ホール店側への通報を異常発生通報部334に指示する。
なお、第1段階判定部331は、演出タッチ部162の操作検出が継続していないと判定したり(ステップ2203でNo)、検出位置に変更があると判定したり(ステップ2204でYes)すると、計時を終了し(ステップ2214)、一連の処理を終了する。
また、第2段階判定部333は、演出タッチ部162の操作検出が継続していないと判定したり(ステップ2209でNo)、検出位置に変更があると判定したり(ステップ2210でYes)すると、計時を終了し(ステップ2214)、一連の処理を終了する。
図23は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。同図の(a)は、注意喚起画像を画像表示部114のLCD114aに表示する表示例であり、(b)は、異常発生を通報する際に画像表示部114のLCD114aに表示する表示例である。
注意喚起部332(図21参照)は、第1段階判定部331から注意喚起の指示を受けると、注意喚起画像を表示する(図22のステップ2207参照)。注意喚起画像としては、図23の(a)に示すように、LCD114aの表示領域31に、「注意!」という文字および「タッチパネルから手を離して。タッチパネル上の物をどかして。」という文字を表示する。このような注意喚起画像は、遊技者から見えやすく位置にあり遊技中に遊技者が視線を配ることが多い画像表示部114に表示されることから、遊技者が注意喚起画像を見る可能性が高い。そして、注意喚起画像を見た遊技者が演出タッチ部162に注意を向ける。これにより、操作パネル部10の入力領域R(図20の(b)参照)に遊技者の手を触れているときには、遊技者は入力領域Rから手を離したり、入力領域Rに物を置いているときにはその物を退かしたりすることが行われることが期待できる。
異常発生通報部334(図21参照)は、第2段階判定部333から異常発生通報の指示を受けると、異常発生の通報を行う(図22のステップ2213参照)。異常発生の通報の一つとして、盤ランプ116(図1または図3参照)および枠ランプ157(図1または図3参照)を発光させ、さらには、スピーカ156(図1または図3参照)に所定の音を出力させる。このような異常発生の通報により、ホール店の店員に異常発生を知らせることができる。そのような光や音による異常発生の通報と共に、図23の(b)に示すように、LCD114aの表示領域32に、「タッチパネルに異常発生!」という文字が表示される。これにより、異常発生の通報が行われたパチンコ遊技機100にホール店の店員が駆けつけたときに、どのような対処を行うべきかを知ることができる。すなわち、店員は、入力領域Rに例えばライターの火による破損の痕跡が視認できた場合には、そのパチンコ遊技機100の修理交換の手配を速やかに行うことができ、また、遊技中の遊技者に速やかに事情を聞くことができる。
なお、ホール店の店員は、パチンコ遊技機100の電源をオフにすることにより、盤ランプ116や枠ランプ157の発光およびスピーカ156からの音の出力を停止させることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図24ないし図27−2を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図24は、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の液晶ユニット330の内部構成を示すブロック図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図19に相当する図面である。
図24に示すように、第2の実施の形態では、第1の画像表示器である画像表示部114のLCD114aのほかに、第2の画像表示器であるLCD163を備えている点で、第1の実施の形態の場合(図19参照)と相違する。このLCD163は、後述するように演出タッチ部162の位置に設置される(図26参照)。その一方で、第2の実施の形態では、液晶ユニット330内のLCD114aおよび液晶ユニット330外のLCD163に表示される画像はいずれも、液晶ユニット330のCGROM314に格納されている画像データに基づくものである点で、第1の実施の形態の場合(図19参照)と同じである。すなわち、LCD114aおよびLCD163に出力される画像は、遊技盤110に取り付けられている液晶ユニット330のCGROM314から読み出された画像データによるものである。この意味において、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態の場合と同じく、機種固有型ないし盤要素であると言うことができる。
なお、LCD163は、第2の画像表示部の一例である。
第2の実施の形態のように2つの画像表示器を備えるときの盤要素の場合には、遊技盤110を変えることでCGROM314の内容を更新可能であるというメリットのほかに、2つの画像表示器に表示される画像を共通させることが可能になるというメリットも併有する。より具体的に説明すると、例えば機種ごとに事前に設定された特有のキャラクタをLCD114aおよびLCD163にリンクさせて表示することが可能になる。
なお、液晶ユニット330外の演出タッチ部162およびLCD163は、枠部材150(図1参照)に取り付けられると共に不図示のコネクタにより液晶ユニット330に対して電気的に接続される構成も考えられ、また、遊技盤110に取り付けられる構成も考えられる。
さらに説明すると、液晶ユニット330のVDP315は、液晶ユニット330外のLCD163と接続されている。すなわち、VDP315は、画像表示部114のLCD114aと接続されると共に、LCD163とも接続されている。なお、LCD163は、遊技盤110の液晶ユニット330に接続されることにより画像表示機能が実現される。
図25は、演出ボタン161の操作を演出タッチ部162で検出する構造を説明する断面図である。同図の(a)は演出ボタン161が押されていない状態を示し、(b)は演出ボタン161が押し下げられている状態を示している。
同図に示すように、演出ボタン161が押されたことを、演出タッチ部162を介して液晶ユニット330に検出される。すなわち、本実施の形態では、演出タッチ部162が演出ボタン161を兼用する形で構成されている。
さらに説明すると、同図の(a)に示すように、演出タッチ部162の操作パネル部10および演出ボタン161は、操作パネル部10が演出ボタン161に接触可能に枠部材150に取り付けられている。この操作パネル部10の構成は、第1の実施の形態(図20参照)にて説明したとおりである。操作パネル部10は、入力領域Rが演出ボタン161側に位置するように枠部材150に取り付けられている。
この演出ボタン161は、ボタン部41、周面部42、端面43、縮径部44、移動側当接面45、移動側当接面46、背面47および、入力部の一例としての突出部48を備えている。
すなわち、演出ボタン161は、外部に露出して遊技者が接触する表面である外面Hを有するボタン部41と、ボタン部41の外面Hよりもパチンコ遊技機100本体の奥側(同図の下側)に位置して円周面をなす周面部42と、ボタン部41と周面部42との間に位置する端面43と、を備えている。また、演出ボタン161は、周面部42の中間部に形成され周面部42よりも縮径している円周面を有する縮径部44と、周面部42と縮径部44との間に形成されて互いに対向する面(縮径部44の内面)である移動側当接面45,46と、を備えている。また、演出ボタン161は、周面部42よりもパチンコ遊技機100本体の奥側(同図の下側)に位置する背面47と、背面47に形成され、操作パネル部10の方向に延びるように突出する突出部48と、を備えている。
この突出部48は、突出部48の先端で略半球形状に形成され、操作パネル部10の入力領域Rに接触するための接触面Tを有する。付言すると、突出部48は、操作パネル部10の入力領域Rへの入力を行うためのものである。したがって、入力領域Rに突出部48を接触させて入力する態様のほかに、入力領域Rに突出部48を接触させずに近接して入力する態様も考えられる。
なお、演出ボタン161は、導通が得られるように構成されている導電体である。
枠部材150は、収容空間51、収容空間52、底部53、延在部54、固定側当接面55および固定側当接面56を備えている。
すなわち、枠部材150は、演出ボタン161を収容するために形成された収容空間51,52と、操作パネル部10が取り付けられる底部53と、を備えている。また、枠部材150は、収容空間51と収容空間52とを互いに仕切るように延在する延在部54と、延在部54の端面(外面)により構成される固定側当接面55,56と、を備えている。
収容空間51は、演出ボタン161の縮径部44よりもボタン部41側の部分を収容するものである。また、収容空間52は、演出ボタン161の縮径部44よりも突出部48側の部分を収容するものである。底部53は、収容空間52に位置している。
さらに説明すると、枠部材150の延在部54は、周面部42の外径よりも小さいと共に縮径部44の外径よりも大きい穴を形成する。また、延在部54は、演出ボタン161の縮径部44と係合している。そして、枠部材150の固定側当接面55は、演出ボタン161の移動側当接面45と対向し、また、枠部材150の固定側当接面56は、演出ボタン161の移動側当接面46と対向している。図25の(a)に示す状態では、固定側当接面55と移動側当接面45とは、互いに距離Sだけ離間している。また、同図の(b)に示す状態では、固定側当接面56と移動側当接面46とは、互いに距離Sだけ離間している。
また、枠部材150の固定側当接面55は、演出ボタン161の端面43と対向している。そして、固定側当接面55と端面43との間に、圧縮コイルバネであるバネ60が介装されている。すなわち、バネ60の一端が枠部材150の固定側当接面55の側に位置し、他端が演出ボタン161の端面43の側に位置している。このバネ60は、圧縮コイルバネであり、したがって、荷重(圧縮力)を受けてたわむと、その荷重に抗してばね高さが元に戻る方向に付勢する。
バネ60は、無荷重の状態におけるばねの高さである自由高さよりもわずかにたわませた状態で固定側当接面55と端面43との間に取り付けられる。このため、バネ60は、固定側当接面55と端面43との間の離間距離を長くする方向に付勢する。
このようなバネ60の付勢力によって、図25の(a)に示すように、枠部材150の固定側当接面56と演出ボタン161の移動側当接面46とが互いに当接する。この場合では、演出ボタン161のボタン部41は、枠部材150から突出している。また、この場合では、演出ボタン161の接触面Tは、操作パネル部10の入力領域Rと接触しておらず(非接触の状態)、離間している。
その一方で、演出ボタン161のボタン部41の外面Hが遊技者の指Fにより押圧されると、それまで互いに当接していた枠部材150の固定側当接面56と演出ボタン161の移動側当接面46とが離間し、また、バネ60がたわんでいく。そして、図25の(b)に示すように、枠部材150の固定側当接面55と演出ボタン161の移動側当接面45とが互いに当接する。このようにして、演出ボタン161は、距離Sだけパチンコ遊技機100本体すなわち枠部材150の奥側に移動する。すると、演出ボタン161の接触面Tは、操作パネル部10の入力領域Rと接触する(接触の状態)。これにより、操作パネル部10が表面電荷の変化を処理部20に出力し、処理部20は、その出力に基づいて所定の処理を行い、処理結果を演出制御部300に送る。
このように、本実施の形態では、遊技者により演出ボタン161が押されたか否かの検出を、演出ボタン161とは別の部品である操作パネル部10により行っている。すなわち、演出ボタン161は、遊技者が触れて操作するものであるが、操作パネル部10は、パチンコ遊技機100本体の内部に配置されているものであり、遊技者が直接触れて操作するものではない。したがって、遊技者による演出ボタン161の演出操作を操作パネル部10により検出する検出機構の耐久性を向上させることが可能である。
さらに説明すると、本実施の形態での演出ボタン161としては、安価な成形品を用いることができ、その取り付け作業は比較的容易である。その一方で、操作パネル部10は高価な電気部品であり、その取り付け作業は結線等もあり、困難である。
このような構成によって、遊技者による繰り返しの操作や想定を超えた入力によって演出ボタン161は破損し易いものの、操作パネル部10が破損してしまう可能性を低くすることが可能である。
図26は、演出タッチ部162およびLCD163を説明する縦断面図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図20の(b)に相当する図面である。
図26に示すように、LCD163に表示される画像は、演出タッチ部162を通して外部に表示される。したがって、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、遊技者は、演出タッチ部162を通じてLCD163に表示される画像を見ながら、演出タッチ部162の入力領域Rを指Fでなぞって操作する。このため、遊技者は、演出タッチ部162の操作をより容易に行うことが可能である。
図27−1および図27−2は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。すなわち、図27−1は、注意喚起画像の一例を示したものであり、(a)はLCD114aの表示例、(b)はLCD163の表示例である。また、図27−2は、異常発生の通報のための画像の一例を示したものであり、(a)はLCD114aの表示例、(b)はLCD163の表示例である。両図は、第1の実施の形態を説明する図23に相当する図面であり、より具体的には、図27−1の(a)は、図23の(a)と同じであり、また、図27−2の(a)は、図23の(b)と同じである。
注意喚起部332(図21参照)は、注意喚起画像の表示(図22のステップ2207参照)に際し、図27−1の(a)に示すように、LCD114aの表示領域31に「注意!タッチパネルから手を離して。タッチパネル上の物をどかして。」という文字を表示する。さらに、注意喚起部332は、図27−1の(b)に示すように、所定時間を超えて検出内容が同じであった検出位置(同図で一点鎖線の円で図示)を避けた位置のLCD163の表示領域71に「注意!」という文字を表示する。これにより、画像表示部114ではなく手元側に位置するLCD163を見ていた遊技者は、何らかの事態が発生したことを認識することができ、事態の内容を把握するために画像表示部114に目を移すことで、LCD114aの表示領域31の表示内容を見ることができる。
また、異常発生通報部334(図21参照)は、異常発生の通報(図22のステップ2213参照)に際し、図27−2の(a)に示すように、LCD114aの表示領域32に「タッチパネルに異常発生!」という文字を表示する。さらに、異常発生通報部334は、図27−2の(b)に示すように、検出位置を避けた位置のLCD163の表示領域72に「異常発生!」という文字を表示する。これにより、ホール店の店員は、発生した事態を把握することが容易になる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図28、図29−1および図29−2を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1および第2の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図28は、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の液晶ユニット330およびタッチユニット340の内部構成を示すブロック図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図19に相当する図面であり、また、第2の実施の形態を説明する図24にも相当する図面である。
図28に示すように、液晶ユニット330は、第1の実施の形態および第2の実施の形態の場合と基本的な構成が同じである。さらに説明すると、液晶ユニット330のCPU301は、コネクタ350を介して、液晶ユニット330外のタッチユニット340と接続されている。
このタッチユニット340は、演出タッチ部162およびLCD163を含んで構成されている。なお、本実施の形態では、第2の実施の形態の場合(図24参照)と同様に、LCD163に表示される画像が演出タッチ部162を通して外部に表示される。
また、タッチユニット340は、CPU164を含んで構成されている。すなわち、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、液晶ユニット330にCPU301,311,321を備えると共に、タッチユニット340にCPU164を備える。このため、液晶ユニット330で果たす機能をCPU301,311,321で担い、また、タッチユニット340で果たす機能をCPU164で担うという役割分担を実現することができる。
また、タッチユニット340は、ROM165を含んで構成されている。すなわち、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、液晶ユニット330のCGROM314のほかに、タッチユニット340のROM165を備えている。さらに説明すると、液晶ユニット330のCGROM314は、LCD114aに表示される各種の画像データを記憶し、また、タッチユニット340のROM165は、LCD163に表示される各種の画像データを記憶する。
液晶ユニット330のCPU301は、タッチユニット340のCPU164に接続されている。付言すると、液晶ユニット330は、遊技盤110(図1参照)に取り付けられ、また、タッチユニット340は、枠部材150(同図参照)に取り付けられる。
さらに説明すると、第3の実施の形態において画像表示部114のLCD114aに表示される画像は、遊技盤110に取り付けている液晶ユニット330のCGROM314から読み出した画像データに基づくものである。また、タッチユニット340のLCD163に表示される画像は、タッチユニット340のROM165から読み出した画像データに基づくものである。このように、第3の実施の形態では、タッチユニット340のLCD163に表示される画像の画像データは、枠部材150に付随する構成を採用している。したがって、第3の実施の形態の構成では、遊技盤110を交換してもタッチユニット340のROM165を交換することにはならず、また、ROM165の内容を更新することが難しい。すなわち、機種ごとにROM165の内容を変更することが困難であり、機種固有の画像データをROM165に格納させることが困難になる。言い換えると、異なる機種であっても同じ画像データを用いることになり、異なる機種であっても機能が共通である。この意味において、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態の場合(図19参照)および第2の実施の形態の場合(図24参照)とは異なり、いわゆる機種共通型(異機種共通型)ないし、いわゆる枠要素であると言うことができる。
このような枠要素の場合には、液晶ユニット330とタッチユニット340との間でのコマンドのやりとりだけで済み、液晶ユニット330のCPU311での制御負担を軽減させることが可能である。また、枠部材150に取り付けられているタッチユニット340を利用するので、パチンコ遊技機100の開発の際には、遊技盤110側の液晶ユニット330の設計だけで足り、検証等の時間を短縮でき、開発期間を短くすることが可能になり、開発効率が向上し、さらには量産性の向上にも寄与することが可能になる。また、遊技盤110のコストを下げることができるので、ホール店にとっては、機種交換の際の入れ替えコストを低減させることが可能である。また、配線の引き回しが容易になると共にノイズ対策という観点からもメリットを有する。また、本実施の形態では、球貸しの制御を行うことができるというメリットを有する。
図29−1および図29−2は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。すなわち、図29−1は、注意喚起画像の一例を示したものであり、(a)はLCD114aの表示例、(b)はLCD163の表示例である。また、図29−2は、異常発生の通報のための画像の一例を示したものであり、(a)はLCD114aの表示例、(b)はLCD163の表示例である。両図は、第2の実施の形態を説明する図27−1および図27−2に相当する図面である。
注意喚起部332(図21参照)は、注意喚起画像の表示(図22のステップ2207参照)に際し、図29−1の(a)に示すように、LCD114aの表示領域31に「注意!タッチパネルから手を離して。タッチパネル上の物をどかして。」という文字を表示する。さらに、注意喚起部332は、図29−1の(b)に示すように、所定時間を超えて検出内容が同じであった検出位置(同図で一点鎖線の円で図示)を指し示す矢印の画像73をLCD163に表示する。これにより、LCD114aの注意喚起画像の表示を見た遊技者は、LCD163に表示されている矢印の画像73を参照することで、指摘されている内容を把握することが容易になる。なお、矢印の画像73は、軌跡の位置を示すための画像の一例である。矢印の画像73を、第2の実施の形態の場合(図27−1参照)に表示させることも考えられる。
また、異常発生通報部334(図21参照)は、異常発生の通報(図22のステップ2213参照)に際し、図29−2の(a)に示すように、LCD114aの表示領域32に「タッチパネルに異常発生!」という文字を表示する。さらに、異常発生通報部334は、図29−2の(b)に示すように、LCD163に矢印の画像73に表示する。これにより、ホール店の店員は、入力領域R内の異常発生個所を確認することが容易になる。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図30を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第3の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図30は、第4の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の液晶ユニット330およびタッチユニット340の内部構成を示すブロック図である。同図は、第3の実施の形態を説明する図28に相当する図面である。
図30に示すように、液晶ユニット330は、第3の実施の形態の場合(図28参照)と同じであり、また、タッチユニット340は、第3の実施の形態の場合と異なる。
タッチユニット340についてより具体的に説明する。
タッチユニット340は、演出タッチ部162、LCD163、CPU164およびROM165のほかに、CGROM166およびVDP167を備えている。このCGROM166は、第3の実施の形態において液晶ユニット330が備えるCGROM314と同じであり、また、VDP167は、第3の実施の形態において液晶ユニット330が備えるVDP315と同じである。
このように、第4の実施の形態では、CGROM166およびVDP167を備えているので、第3の実施の形態の場合に比べて複雑な処理を行うことが可能になる。なお、第4の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第3の実施の形態の場合と同じく、機種共通型ないし枠要素であるということができる。
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図31、図32および図33を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1ないし第4の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図31は、第5の実施の形態のパチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図3に対応する図面である。
図31に示すように、第5の実施の形態では、演出タッチ部162が、第1の実施の形態および第2の実施の形態(図19および図24参照)とは異なり、液晶ユニット330に接続されていない。すなわち、演出タッチ部162は、遊技制御部200に接続されている。さらに説明すると、遊技制御部200に演出タッチ部162を接続する構成は、演出タッチ部162を検定の際の検査対象とすることで、実現が可能である。
付言すると、第1の実施の形態の場合のように、演出ボタン161(図1参照)の信号を液晶ユニット330のランプ制御部320に出力する構成(図19参照)を採用することが考えられ、また、第2の実施の形態のように、演出ボタン161の操作を演出タッチ部162により検出する構成(図24参照)を採用することも考えられる。また、第3の実施の形態および第4の実施の形態のように、演出タッチ部162を含むタッチユニット340(図28および図30参照)を遊技制御部200に接続する構成を採用することも考えられる。
なお、第5の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、機種固有型ないし盤要素であると言うことができる。
図32は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行うための遊技制御部200および液晶ユニット330の機能構成を示すブロック図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図21に相当する図面である。
図32に示すように、遊技制御部200は、第1段階判定部331、第2段階判定部333および異常発生通報部334を備えている。これらの機能は、主に、図31に示す遊技制御部200のROM202に記憶されたプログラムをCPU201が読み込んで実行することにより実現される。
また、液晶ユニット330は、注意喚起部332を備えている。この機能は、主に、図31に示すROM302に記憶されたプログラムをCPU301が読み込んで実行することにより実現される。
遊技制御部200の第1段階判定部331、第2段階判定部333および異常発生通報部334は、第1の実施の形態における液晶ユニット330の機能構成(図21参照)と略同一の構成を採用することができる。
付言すると、遊技制御部200の第1段階判定部331は、所定の条件(図22のステップ2203〜2205参照)を満たすときに、液晶ユニット330の注意喚起部332に注意喚起画像を表示することを指示する。
また、遊技制御部200の異常発生通報部334は、第2段階判定部333から異常発生通報の指示を受けると、ホールコンピュータHCに対して異常発生の通報を行う(図22のステップ2213参照)。付言すると、異常発生通報部334は、ホールコンピュータHCに対する異常発生の通報と共に、液晶ユニット330を通じてパチンコ遊技機100のLCD114a、盤ランプ116、枠ランプ157およびスピーカ156を作動させるように制御する制御例も考えられる。
なお、遊技制御部200は、異常発生と判定したときに、遊技球の発射を一時的に停止させて遊技者による遊技の継続ができないようにする制御例も考えられる。このような遊技の中止は、ホール店の店員の操作により解除することが考えられる。
図33は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。同図の(a)は、注意喚起画像を画像表示部114のLCD114aに表示する表示例であり、(b)は、ホールコンピュータHCに対する異常発生の通報を説明する図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図23に相当する図面であり、より具体的には、図33の(a)は、図23の(a)と同じである。
遊技制御部200の異常発生通報部334は、第2段階判定部333から異常発生通報の指示を受けると、図33の(b)に示すように、盤用外部情報端子基板250を介して異常発生信号をホールコンピュータHCに送信する。その際に、異常発生通報部334は、自己の識別番号情報も出力する。
ホールコンピュータHCは、異常発生信号を受信すると、ディスプレイ80に警告発生の画像を表示する。より具体的には、ディスプレイ80の表示領域81に「△△△番台にタッチパネルの異常発生!」という文字を出力する。なお、ここにいう△△△番台は、異常発生通報部334から送信された自己の識別番号情報を基に、異常発生したパチンコ遊技機100を特定したものである。
したがって、第5の実施の形態では、パチンコ遊技機100がホールコンピュータHCに対して異常発生の通報を行うので、ホール店側では、その事実の把握を容易に行うことができ、また、迅速な対応が可能になる。
〔第6の実施の形態〕
次に、第6の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図34、図35および図36を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1ないし第5の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図34は、第6の実施の形態のパチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図は、第5の実施の形態を説明する図31に対応する図面である。
図34に示すように、第6の実施の形態では、演出タッチ部162が払出制御部400に接続されている。さらに説明すると、払出制御部400に演出タッチ部162を接続する構成は、演出タッチ部162を検定の際の検査対象とすることで、実現が可能である。
第6の実施の形態は、液晶ユニット330に接続されていない点で、第5の実施の形態の場合(図31参照)と共通する。
なお、第6の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、機種共通型(異機種共通型)ないし枠要素であると言うことができる。
図35は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行うための払出制御部400および液晶ユニット330の機能構成を示すブロック図である。同図は、第5の実施の形態を説明する図32に相当する図面である。
図35に示すように、払出制御部400は、第1段階判定部331、第2段階判定部333および異常発生通報部334を備えている。これらの機能は、主に、図34に示す払出制御部400のROM402に記憶されたプログラムをCPU401が読み込んで実行することにより実現される。
また、液晶ユニット330は、注意喚起部332を備えている。この機能は、主に、図34に示すROM302に記憶されたプログラムをCPU301が読み込んで実行することにより実現される。
なお、払出制御部400の第1段階判定部331、第2段階判定部333および異常発生通報部334は、第1の実施の形態における液晶ユニット330の機能構成(図21参照)と略同一の構成を採用することができる。
図36は、演出タッチ部162の異常検出・異常通報を行う制御での表示内容を説明する図である。同図の(a)は、注意喚起画像を画像表示部114のLCD114aに表示する表示例であり、(b)は、ホールコンピュータHCに対する異常発生の通報を説明する図である。同図は、第5の実施の形態を説明する図33に相当する図面である。
払出制御部400の異常発生通報部334は、第2段階判定部333から異常発生通報の指示を受けると、図36の(b)に示すように、枠用外部情報端子基板450を介して異常発生信号をホールコンピュータHCに送信する。その際に、異常発生通報部334は、自己の識別番号情報も出力する。
ホールコンピュータHCは、異常発生信号を受信すると、ディスプレイ80に警告発生の画像を表示する。より具体的には、ディスプレイ80の表示領域81に「△△△番台にタッチパネルの異常発生!」という文字を出力する。これにより、ホール店側では、異常発生したことの把握、および異常が発生したパチンコ遊技機100の特定が容易になる。
このように、第1ないし第6の実施の形態では、演出タッチ部162の異常を検出するための専用装置を追加することなく、演出タッチ部162の異常を検出することができ、また、ホール店側がその事実を速やかに把握することが可能になる。
10…操作パネル部、80…ディスプレイ、100…パチンコ遊技機、110…遊技盤、114…画像表示部、114a,163…LCD、116…盤ランプ、150…枠部材、156…スピーカ、157…枠ランプ、162…演出タッチ部、250…盤用外部情報端子基板、330…液晶ユニット、331…第1段階判定部、332…注意喚起部、333…第2段階判定部、334…異常発生通報部、340…タッチユニット、450…枠用外部情報端子基板、HC…ホールコンピュータ、R…入力領域

Claims (6)

  1. 遊技球を用いて遊技者が遊技を行う遊技機であって、
    遊技者による入力が行われる入力領域を含み、当該入力領域における軌跡を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出される軌跡が前記入力領域での位置を変えていない状態が予め定められた時間を超えて維持されているか否かを判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段により前記状態が予め定められた時間を超えて維持していると判定されると前記遊技機で遊技を行う遊技者に注意喚起する注意喚起手段と、
    前記注意喚起手段による注意喚起の後にさらに前記状態が持続されているか否かを判定する第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段により前記状態が維持していると判定されると前記遊技機を管理する管理者に異常発生を通報する通報手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記通報手段は、遊技機本体からの音響出力および/または発光により前記管理者に異常発生を通報することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技球による遊技が行われる遊技領域に配設される第1の画像表示部と、
    前記検出手段を通して遊技者が画像を視認する第2の画像表示部と、
    をさらに備え、
    前記注意喚起手段は、前記第1の画像表示部および前記第2の画像表示部に注意喚起のための画像を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記注意喚起手段は、前記第2の画像表示部に、前記検出手段により検出される軌跡の位置を示すための画像を表示することを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  5. 遊技盤に設けられ、前記軌跡の位置を示すための画像を格納する格納手段をさらに備えことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  6. 遊技枠に設けられ、前記軌跡の位置を示すための画像を格納する格納手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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