JP5218502B2 - 固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Description
読み出しトランジスタ54は、n型ソース・ドレイン領域57と、フォトダイオード53の表面側のソース・ドレイン領域を兼ねるn+領域61Bと、両領域57及び61B間のp−チャネル領域65上にゲート絶縁膜を介して形成したゲート電極とにより構成される。また、読み出しトランジスタ54以外のトランジスタ55は、対をなすn型ソース・ドレイン領域58及び59と、両領域58及び59間のp型半導体ウェル領域63上にゲート絶縁膜を介して形成したゲート電極67とにより形成される。
また、n型半導体基板61の光照射面となる裏面には、暗電流の発生を抑制するための高不純物濃度のp型半導体領域よりなるp+アキュムレーション層68が形成される。
さらに、画素の表裏面には、半導体領域64、68が形成されているが、最適な濃度条件で形成しないと、シリコン界面から発生する暗電流の発生が多くなり、画質のS/Nが悪化してしまう。
イオン注入後のアキュムレーション層をレーザ光によって活性化するときは、他部の悪影響を与えずにアキュムレーション層を活性化することができる。また、イオン注入後のアキュムレーション層を製造時の基板貼り合せによる熱処理によって活性化するときは、別途活性化する工程が省略され、製造工程の簡素化を図ることができる。
本実施の形態に係る裏面照射型固体撮像素子1は、第1導電型のシリコン半導体基板2に第2導電型の半導体領域からなる画素分離領域13を形成し、この画素分離領域13で区画された各画素領域に光電変換部となるフォトダイオード3と、このフォトダイオード3に蓄積された信号電荷の読み出し動作を行うための素子、すなわち所要数のMOSトランジスタTrを形成し構成される。20は単位画素である。画素分離領域13は、基板2の表面から裏面に至るように深さ方向に形成される。半導体基板2の表面側のフォトダイオード3の界面には、暗電流発生を抑制するための第2導電型のアキュムレーション層(電荷蓄積層)12が形成され、半導体基板2の裏面側のフォトダイオード3の界面には、同様に暗電流発生を抑制するための第2導電型のアキュムレーション層(電荷蓄積層)15が形成される。各画素のフォトダイオード3は、この表裏両面側のアキュムレーション層12、15と、左右の画素分離領域13により囲まれる。
一方、半導体基板2の裏面側のアキュムレーション層15上に絶縁保護膜17を介して、あるいは介さないでオンチップカラーフィルタ22が形成され、このカラーフィルター22上に各画素20に対応するようにオンチップレンズ21が形成される。このCMOS裏面照射型固体撮像素子1においては、基板裏面からオンチップレンズ21を通してフォトダイオード3に対して光Lが照射するようになされる。
図2は、本実施の形態に係る裏面照射型固体撮像素子の単位画素の要部を示す断面構成図である。
この実施の形態は、画素領域及び画素ピッチを微細化した裏面照射型CMOS固体撮像素子に適用した場合である。本実施の形態では、第1導電型であるn型シリコン半導体基板2の各画素領域を区画するように第2導電型であるp型の半導体領域からなる画素分離領域13が形成される。この画素分離領域13の幅w2は、2μm以下で形成される。p型画素分離領域13の不純物濃度は、1×1017cm−3以上とされる。ここで、p型画素分離領域13は、フォトダイオード3で発生した信号電荷が隣接する画素のフォトダイオード3へ拡散させないように、画素分離領域の幅w2に対して不純物濃度が設定される。つまり、幅w2 を狭くするに従って不純物濃度を高くするようになす。しかし、余り不純物濃度を高くすると、格子歪みからくる結晶欠陥が無視できなくなるので、実用可能な不純物濃度の範囲としては、1×1019cm−3以下とすることができる。格子歪みからくる結晶欠陥によって不純物濃度の上限が存在するために、幅W2の下限も制約される。幅W2の下限としては、結晶欠陥が無視できる許容不純物ドーズ量において、隣接される画素へ電荷が漏れ込まない値とする。
フォトダイオード3を構成するn型半導体領域を挟む左右の画素分離領域13間の距離w1を10μm以下、例えば5μmとしたとき、フォトダイオード3の実効幅w3はw1−2w2となる。例えば画素分離領域13の幅w2を0.5μmとすれば、フォトダイオード3の実効幅w3は4μmとなる。
p型画素分離領域13を、その幅w2が2μm以下で且つ不純物濃度が1×1017cm−3以上にして形成することにより、光電変換された信号電荷の隣接画素内への拡散を防止しつつ、すなわち混色を防ぎつつ、画素ピッチ、図2では幅w1の微細化を図ることができる。裏面側のp+アキュムレーション層15の不純物濃度が1×1017cm−3以上とすることにより、暗電流を抑制することができ、さらに1×1019cm−3以下とすることにより、結晶性を乱すことがない。したがって、より暗電流を抑制し、画質(S/N)を良くすることができる。
図3Aに示すように、シリコンからなるn型半導体基板32上にシリコン酸化膜31を挟んでシリコンからなるn型半導体層2(図2の半導体基板2に相当する)を積層してなるSOI基板30を用意する。本例では、後にフォトダイオード3を形成するn型半導体層の膜厚を10μm以下とし、この全体の厚さを725μmとしたSOI基板30を用いる。
図7は、本発明に係る電子機器モジュール、カメラモジュールの一実施の形態の構成図である。
本実施の電子機器モジュールあるいは、カメラモジュール40は、裏面照射型固体撮像素子1(または35またはこれらの組み合わせ)、光学レンズ系41、入出力部42、信号処理装置(Digital Signal Processors)43、光学レンズ系制御用の中央演算装置(CPU)44を1つに組み込んでモジュールを形成する。また、電子機器モジュール、あるいはカメラモジュール45としては、裏面照射型固体撮像素子1、光学レンズ系41及び入出力部42のみでモジュールを形成することもできる。裏面照射型固体撮像素子1、光学レンズ系41、入出力部42及び信号処理装置(Digital Signal Processors)43を備えた電子機器モジュールあるいはカメラモジュール46を構成することができる。
Claims (2)
- 半導体基板に光電変換部を形成する工程と、
前記半導体基板の前記光電変換部の光照射面側に、前記光照射面側からイオン注入することによってアキュムレーション層を形成する工程と、
前記半導体基板の前記光電変換部の光照射面とは反対側の面に、前記光照射面側からイオン注入することによってアキュムレーション層を形成する工程と、
前記光電変換部の両面に前記アキュムレーション層を形成した後、前記半導体基板の前記光照射面側に第1の支持基板を、熱処理を行いながら貼り合わせる工程と、
貼り合わせ後に、前記半導体基板の光照射面側とは反対側を研磨し、前記半導体基板を所用の厚さに形成する工程と、
前記半導体基板の前記光照射面側とは反対側を研磨した後、前記半導体基板の光照射面とは反対側の面に配線層を形成する工程と、
前記配線層上部に第2の支持基板を、熱処理を行いながら貼り合わせる工程と、
前記第2の支持基板を貼り合わせた後、前記第1の支持基板を前記半導体基板の光照射面側から除去する工程と、を有し、
前記半導体基板の両面のアキュムレーション層は、その不純物濃度が1×1017cm−3〜1×1019cm−3となるように形成し、
前記半導体基板の光照射面側のアキュムレーション層は、前記第1の支持基板を貼り合わせる工程における熱処理により活性化して形成する
固体撮像装置の製造方法。 - 前記半導体基板の前記光照射面側のアキュムレーション層は、光電変換部との接合深さが0.4μm以下となるように形成する請求項1に記載の固体撮像装置の製造方法。
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