JP5218318B2 - ウェーブレット変換符号化方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は2次元信号のウェーブレット変換符号化に関し、特に出力符号量を調整しながら符号化を進めるウェーブレット変換符号化方法および装置に関する。
画像信号に代表される2次元信号を高能率に符号化する方式の一つに、ウェーブレット変換符号化方式が知られている(例えば特許文献1参照)。
ウェーブレット変換符号化方式では、まず、2次元信号に対してウェーブレット変換を施す。ウェーブレット変換は、一種のサブバンド符号化であり、水平および垂直方向にそれぞれ帯域分割するサブバンド分割を、低域側について繰り返し行うことでN階層の帯域分割を行う。このような帯域分割はオクターブ分割と呼ばれる。3階層まで分割した場合は、図17に示すような10個のサブバンドが得られる。
図17において、F0〜F3は最下位層のサブバンド、F4〜F6はその上の階層のサブバンド、F7〜F9は最上位層のサブバンドである。また、F1、F4、F7は、水平方向にローパスフィルタ、垂直方向にハイパスフィルタをかけたサブバンド、F2、F5、F8は、水平方向にハイパスフィルタ、垂直方向にローパスフィルタをかけたサブバンド、F3、F6、F9は、水平方向および垂直方向ともハイパスフィルタをかけたサブバンドである。また、F0を最低域サブバンドと呼び、F0以外のF1〜F9を高域サブバンドと呼ぶ。
各サブバンドF0〜F9には、ウェーブレット変換係数が含まれる。本明細書では、F1、F4、F7のように水平方向にローパスフィルタ、垂直方向にハイパスフィルタをかけたサブバンドに含まれるウェーブレット変換係数をLHと呼ぶ。また、F2、F5、F8のように水平方向にハイパスフィルタ、垂直方向にローパスフィルタをかけたサブバンドに含まれるウェーブレット変換係数をHLと呼ぶ。また、F3、F6、F9のように水平方向および垂直方向ともハイパスフィルタをかけたサブバンドに含まれるウェーブレット変換係数をHHと呼ぶ。また、最低域サブバンドF0に含まれるウェーブレット変換係数をLLと呼ぶ。さらに、同一階層の複数の高域サブバンドにおける同一空間座標のウェーブレット変換係数LH、HL、HHには、例えば、LH(i,j)、HL(i,j)、HH(i,j)のように、それらの後ろに同じ座標を付記して表現する。なお、水平方向をx、垂直方向をyとし、座標は(x,y)で表現するものとする。
上記のようなウェーブレット変換を行うと、電力は最低域サブバンドに含まれるウェーブレット変換係数LLに偏り、高域サブバンドに含まれるウェーブレット変換係数LH、HL、HHは、0に近い値になる。このため、0に近い値ほど符号長が短くなる可変長符号を用いて、高域サブバンドに含まれるウェーブレット変換係数LH、HL、HHを符号化することにより、情報量を圧縮することが可能になる。
また、ウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化すれば、より0に近い値になる。ここで、ウェーブレット変換係数を量子化するとは、ウェーブレット変換係数を或る値で徐算したり、或るビット数だけ右シフトする操作を意味する。また、このときの徐数や右シフト量を量子化値と呼ぶ。より大きな量子化値を用いてウェーブレット変換係数を量子化することにより、情報量の圧縮率をより高めることができる。
なお、高域サブバンドに含まれるウェーブレット変換係数を符号化する方式としては、JPEG2000のようにLH、HL、HHをそれぞれ別々に符号化する方式と、例えば特許文献3に示すように、同一階層に属する複数のサブバンド内の空間的に同一位置にあるLH、HL、HHをまとめて符号化する方式とがある。
ウェーブレット変換復号では、ウェーブレット変換符号化によって生成された符号列を入力し、符号化と逆の手順を用いて、元の2次元信号を生成する。
上述した0に近い値ほど符号長が短くなる可変長符号の一例として、ゴロムライス(Golomb-Rice)符号がある。ゴロムライス符号は、信号値を「単進符号」+「kビットの固定長符号」として出力する。kは有効桁数の推定値を与える符号化パラメータである。
ゴロムライス符号を用いて符号化する場合、符号化対象となる2進数を下位kビットと上位の残りビットとに分割し、上位の残りビットを単進符号に置き換える。たとえば、信号00010011(2値表現)をk=3で符号化する場合、下位3ビットを除く上位5ビット(00010)が単進符号化された後、下位3ビットがそのまま出力される。単進符号として、ビット列で表現される数だけの"0"のビットに"1"のビットを付加した符号を用いる場合、上記の例では上位5ビットの数値が2であるため、2ビットの"0"が出力され、"1"で終端される。下位3ビットとあわせて最終的に"001011"が符号として出力される。
ゴロムライス符号の復号は、符号化に使われたものと同じkの値を用いて、復号対象となる2進数を下位kビットと上位の残りビットとに分割し、上位の残りビットを単進符号前の状態に戻す。たとえば、k=3として符号化された上述の例の符号"001011"の復号では、まず、単進符号"001"から2という数値が復号されて上位5ビット"00010"として出力され、さらに、後続する"011"が下位3ビットとして出力される。この結果、元の信号と完全に一致する信号00010011が得られる。このようにゴロムライス符号は可逆圧縮符号の一種である。
ゴロムライス符号は、符号化すべき信号値の有効桁とk値が一致する場合に、最も符号長が短くなる。上述の信号00010011の例では、有効桁は5桁なので、k=5の時、出力される符号が110011となって符号長が最短となる。そのため、k値を動的に予測する適応型ゴロムライス符号が考案されている。
適応型ゴロムライス符号の一例が特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された適応型ゴロムライス符号では、ゴロムライス符号化の対象とする信号値d(特許文献2では予測誤差をゴロムライス符号化の対象としている)の統計から、最適なk値を予測するものである。具体的には、それまでに出現した信号値dの絶対値を累積し、その総和aと累積回数nから平均的な有効桁数kが推定される。また、累積回数があらかじめ決められた上限値(Reset)に達すると、累積値と累積回数をそれぞれ半分にする再スケール処理が行われる。他方、ゴロムライス復号では、符号側と同じk値を得るために、それまでにゴロムライス復号した信号値dの絶対値を累積し、その総和aと累積回数nから、ゴロムライス符号化で使用されたものと同一の有効桁数kが推定される。さらに、累積回数があらかじめ決められた上限値(Reset)に達すると、累積値と累積回数をそれぞれ半分にする再スケール処理が行われる。
他方、記憶容量や伝送容量に応じて、2次元信号の符号量を制御する符号化装置が種々提案されている。例えば、動画像の現フレームの各領域ごとの目標符号量と前フレームのその領域の特性値とから、符号化対象となる2次元信号に対する量子化値を決定する画像符号化装置が提案されている(例えば、特許文献5の従来技術の項参照)。
特開2003−274185号公報 米国特許第5764374号明細書 WO2005/081539 特開2001−285643号公報 特開2003−189311号公報
上述したように2次元信号のウェーブレット変換符号化においては、ウェーブレット変換係数を量子化する際の量子化値の大小に応じて符号量を制御できる。このため、記憶容量や伝送容量に応じて2次元信号の符号量を制御したい場合、実際の符号量が事前に正確に予測できれば、その予測した符号量と目標符号量との比較結果に応じてウェーブレット変換係数の量子化値を決定することにより、実際の符号量を目標符号量以内に抑えつつ、量子化誤差の最も少ない符号化が可能になる。しかしながら、特許文献5に示されるように前フレームの状態から現フレームの状態を予測する如く、一般に過去の状態から現在の状態を予測する方法では、実際の符号量を正確に予測するのは困難である。その理由は、2次元信号の傾向が急に変化した場合、過去の状態と現在の状態とに相関が無くなるためである。
本発明の目的は、実際の出力符号量を目標符号量以下に抑えるために出力符号量を事前に正確に予測するのは困難であるという課題を解決したウェーブレット変換符号化方法および装置を提供することにある。
本発明のウェーブレット変換符号化装置は、2次元信号を高域側の水平分解係数Hと低域側の水平分解係数Lとに分解する水平ウェーブレット分解手段と、上記水平分解係数を低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLと高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHとに分解する垂直ウェーブレット分解手段と、2ライン分の上記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、量子化せずに符号化したときの符号量の合計を、同じ2ラインの上記高域側の水平分解係数Hに基づいて予測する符号量予測手段と、上記2ライン分の上記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、当該2ライン分の上記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量と、上記予測された符号量とに基づいて、量子化値を決定する量子化値決定手段と、上記2ライン分の上記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、上記決定された量子化値で量子化する符号化係数量子化手段と、上記2ライン分の上記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、上記量子化後の値を符号化する係数符号化手段とを備えている。
本発明によれば、実際の出力符号量を事前に正確に予測して出力符号量を目標符号量以下に抑えることができるウェーブレット変換符号化方法および装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置のブロック図である。 高域サブバンド係数符号化手段の構成例を示すブロック図である。 空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの組の説明図である。 ウェーブレット変換係数LHを可変長符号化する際の符号化パラメータを求めるために参照する他の複数のウェーブレット変換係数の説明図である。 ウェーブレット変換係数HLを可変長符号化する際の符号化パラメータを求めるために参照する他の複数のウェーブレット変換係数の説明図である。 ウェーブレット変換係数HHを可変長符号化する際の符号化パラメータを求めるために参照する他の複数のウェーブレット変換係数の説明図である。 ウェーブレット変換係数LHを可変長符号化する際の動作を示すフローチャートである。 ウェーブレット変換係数HLを可変長符号化する際の動作を示すフローチャートである。 ウェーブレット変換係数HHを可変長符号化する際の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における処理単位となるスライスブロックの説明図である。 本発明の第3の実施の形態における最大解像度以外の階層の量子化値の求め方の説明図である。 本発明の第3の実施の形態において符号化が未完了となるラインの説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置のブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置の動作を示すフローチャートである。 3階層のウェーブレット変換の説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態は、画像入力装置11と、データ記憶装置12と、プログラム制御により動作するデータ処理装置13と、符号出力装置14とから構成されている。
画像入力装置11は、2次元信号としての画像を入力するための装置であり、例えばカメラや通信装置などで構成される。
データ記憶装置12は、画像メモリ121と、水平分解係数メモリ122と、水平垂直分解係数メモリ123と、係数データ量メモリ124と、ライン量子化値メモリ125と、量子化係数データ量メモリ126と、ライン目標符号量メモリ127と、目標符号量メモリ128と、出力符号量メモリ129と、出力ライン数メモリ12Aとを含む。
画像メモリ121は、画像入力装置11から入力された画像を記憶する。
水平分解係数メモリ122は、画像メモリ121に記憶された入力画像に対して水平ウェーブレット分解を施すことにより得られた水平分解係数を記憶する。
水平垂直分解係数メモリ123は、水平分解係数メモリ122に記憶された水平分解係数に対して垂直ウェーブレット分解を施すことにより得られた水平垂直分解係数を記憶する。
目標符号量メモリ128は、1画像あたりの目標符号量を記憶する。
出力符号量メモリ129は、画像の先頭ラインから符号化処理を終えたラインまでの出力符号量の累積値を記憶する。初期値は0である。
出力ライン数メモリ12Aは、画像の先頭ラインから符号化処理を終えたラインまでのライン数を記憶する。初期値は0である。
ライン目標符号量メモリ127は、画像中の次に符号化処理の対象とする2ラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計の目標符号量を記憶する。
係数データ量メモリ124は、画像中の次に符号化処理の対象とする2ラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHについて、量子化せずに符号化した場合の合計の符号量の予測値を記憶する。
ライン量子化値メモリ125は、画像中の次に符号化処理の対象とする2ラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHについて実施する量子化に関する量子化値を記憶する。量子化値とは、どの程度の粒度の量子化を行うかを示す量子化パラメータである。例えば、量子化対象となるm桁の係数をnビットだけ右シフトしてm−nビットに量子化する場合、このnの値が量子化値となる。
量子化係数データ量メモリ126は、画像中の次に符号化処理の対象とする2ラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHについて、ライン量子化値メモリ125に記憶された量子化値を用いて量子化した後にゴロムライス符号化した場合の合計の符号量の予測値を記憶する。
データ処理装置13は、水平ウェーブレット分解手段131と、水平高周波係数統計手段132と、垂直ウェーブレット分解手段133と、係数データ量推定手段134と、量子化係数データ量判定手段135と、量子化値設定手段136と、ライン目標符号量算出手段137と、符号化係数量子化手段138と、量子化値符号化手段139と、係数符号化手段13Aとを備えている。
水平ウェーブレット分解手段131は、整数型5−3フィルタや整数型9−7フィルタなどで構成される。水平ウェーブレット分解手段131は、画像メモリ121に記憶された入力画像をラスタスキャン順に1行ずつ水平方向に読み出して処理することにより、水平分解係数を生成し、水平分解係数メモリ122に記憶する。水平分解係数メモリ122中に図示したHは、高域側の水平分解係数を示し、Lは低域側の水平分解係数を示す。また、水平ウェーブレット分解手段131は、高域側の水平分解係数Hを、水平高周波係数統計手段132にも出力する。
垂直ウェーブレット分解手段133は、水平ウェーブレット分解手段131と同じく、整数型5−3フィルタや整数型9−7フィルタなどで構成される。垂直ウェーブレット分解手段133は、水平分解係数メモリ122に記憶された水平分解係数を1行ずつ垂直方向に読み出して処理することにより、LH、HL、HH、LLを生成し、水平垂直分解係数メモリ123に記憶する。
このように、水平ウェーブレット分解手段131と垂直ウェーブレット分解手段133とでウェーブレット変換手段が構成されている。ここで、入力画像に対して全て水平ウェーブレット分解した後に、水平分解係数を水平分解係数メモリ122に一旦全て格納し、次に、水平分解係数メモリ122から水平分解係数を読み出して垂直ウェーブレット分解を行うようにしても良い。しかし、処理の高速化とメモリ容量の削減を図るために、水平ウェーブレット分解手段131で幾つかの行の水平分解係数が求められ次第、垂直ウェーブレット分解手段の動作を開始させることによって、ウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHを連続的に求めるようにしても良い(例えば特許文献4の第1の実施の形態参照)。
また本実施の形態は1階層のウェーブレット変換を行っているが、本発明は2階層以上のウェーブレット変換を行う場合にも勿論適用可能である。そして、2階層以上のウェーブレット変換を行う場合に、各階層のウェーブレット変換係数を連続的に求めるようにしても良い(例えば特許文献4の第2の実施の形態参照)。
ライン目標符号量算出手段137は、目標符号量メモリ128に記憶された1画像あたりの目標符号量をa、出力符号量メモリ129に記憶された画像の先頭ラインから符号化処理を終えたラインまでの出力符号量の累積値をb、出力ライン数メモリ12Aに記憶された画像の先頭ラインから符号化処理を終えたラインまでのライン数をc、画像の合計ライン数をd、目標符号量aのうちLLの符号化に割り当てる割合をeとするとき、次式に基づいて、画像中の次に符号化処理の対象とする2ラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計の目標符号量fを算出し、ライン目標符号量メモリ127に記憶する。
f={(a―b)×2/(d―c)}×(1−e) …(1)
水平高周波係数統計手段132と係数データ量推定手段134は、水平ウェーブレット分解手段131で得られた画像の2ライン分の高域側の水平分解係数Hに基づいて、当該2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化せずに符号化した場合の合計の符号量を予測する手段を構成する。以下、詳細を説明する。
まず、水平高周波係数統計手段132は、当該2ライン分の高域側の水平分解係数Hのそれぞれについて、ゴロムライス符号を用いて符号化した際の理想的な符号量、つまり最小の符号量を求める。ゴロムライス符号では、符号化対象となるデータの有効桁数と一致するゴロムパラメータkを用いたときに符号量が最小となる。例えば符号化対象が00010011の場合、有効桁は5桁なので、k=5の時、出力される符号が110011となって符号長が最短の6ビットとなる。そこで、それぞれの水平分解係数Hの有効桁数を予測し、その予測した有効桁数をゴロムパラメータkに用いて、その水平分解係数Hをゴロムライス符号化し、その符号量を算出する。但し、個々の水平分解係数Hの有効桁数を正確に予測することは困難であるため、1係数あたり一定の符号量(たとえば0.5625ビット)をゴロムパラメータ選定によるロスとして追加する。すなわち、前述の例では、6ビットに0.5625ビットを足しておく。
次に、水平高周波係数統計手段132は、それぞれの水平分解係数Hについて算出した符号量を累積し、当該2ライン分の高域側の水平分解係数Hの全てを符号化するのに必要な符号量の合計を算出する。
次に、係数データ量推定手段134は、水平高周波係数統計手段132で算出された符号量の合計を1.5倍した値を、2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化せずに符号化した場合の合計の符号量として算出し、係数データ量メモリ124に記憶する。1.5倍する理由は、ウェーブレット変換係数LH、HL、HHの1個あたりに要する符号量は、水平分解係数Hの1個あたりに要する符号量と同量になると予測した上で、図1中の水平分解係数メモリ122と水平垂直分解係数メモリ123とに描かれているように、2ライン分のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの個数の合計は、2ライン分の水平分解係数Hの個数の合計の1.5倍になるためである。
量子化係数データ量判定手段135と量子化値設定手段136は、2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量の合計をライン目標符号量以下に抑えることができる最小の量子化値を求める手段を構成する。以下、詳細を説明する。
まず、量子化値設定手段136は、ライン量子化値メモリ125に、量子化値=0を記憶し、係数データ量メモリ124に記憶された符号量をそのまま量子化係数データ量メモリ126に記憶する。量子化係数データ量判定手段135は、量子化係数データ量メモリ126に記憶された符号量とライン目標符号量メモリ127に記憶された符号量とを比較し、前者が後者以下であれば、その時点でライン量子化値メモリ125に記憶されている量子化値を、当該2ライン分のウェーブレット変換係数の量子化値として確定する。
他方、量子化係数データ量判定手段135は、量子化係数データ量メモリ126に記憶された符号量がライン目標符号量メモリ127に記憶された符号量を超えていれば、量子化値設定手段136に対して、量子化値を単位量だけ増加する指示を出す。量子化値設定手段136は、ライン量子化値メモリ125に記憶された量子化値を1だけ増加して、量子化値=1とする。さらに量子化値設定手段136は、増加後の量子化値を用いて2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化した後に符号化した場合の符号量の合計を予測し、量子化係数データ量メモリ126に記憶する。具体的には、量子化値設定手段136は、量子化に従って係数が1/2になると、1係数あたり1ビット削減されると考えて、係数データ量メモリ124に記憶された符号量から、「量子化値×2ライン分のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計数」を引いた値を、量子化係数データ量メモリ126に記憶する。量子化係数データ量判定手段135は、量子化係数データ量メモリ126に新たに記憶された符号量とライン目標符号量メモリ127に記憶された符号量とを比較し、前者が後者以下であれば、その時点でライン量子化値メモリ125に記憶されている量子化値を、当該2ライン分のウェーブレット変換係数の量子化値として確定する。しかし、前者が後者をなおも超えていれば、量子化値設定手段136に対して、再び量子化値を単位量だけ増加する指示を出す。このような動作が、量子化係数データ量メモリ126に記憶された符号量がライン目標符号量メモリ127に記憶された符号量以下になるまで繰り返されて、量子化値が決定される。
量子化値符号化手段139は、確定した量子化値を任意の符号化方式を用いて符号化して符号出力装置14に出力する。
符号化係数量子化手段138は、確定した量子化値を用いて、水平垂直分解係数メモリ123に記憶された高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化し、係数符号化手段13Aに出力する。また、符号化係数量子化手段138は、水平垂直分解係数メモリ123に記憶された最低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLは量子化せずに、係数符号化手段13Aに出力する。
係数符号化手段13Aは、量子化後のウェーブレット変換係数LH、HL、HHをゴロムライス符号で符号化し、符号出力装置14に出力する。また係数符号化手段13Aは、ウェーブレット変換係数LLをゴロムライス符号で符号化し、符号出力装置14に出力する。さらに係数符号化手段13Aは、ウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHの符号化を終える毎に、出力符号量メモリ129に記憶された符号量に当該ウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHの実際の符号量を加算する。また係数符号化手段13Aは、1ライン分のウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHの符号化を終える毎に、出力ライン数メモリ12Aに記憶されたライン数を1増加する。
符号出力装置14は、生成された符号を記憶する磁気ディスク装置などの記憶装置や、生成された符号を遠隔地に送信する通信装置などで構成される。
次に図2のフローチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作を説明する。
まずデータ処理装置13は、画像入力装置11から画像メモリ121に画像が入力されると、処理対象ラインを上端にセットする(S101)。
次に、ライン目標符号量算出手段137は、目標符号量メモリ128から1画像あたりの目標符号量を、出力符号量メモリ129から出力符号量(初期値は0)を、出力ライン数メモリ12Aから出力ライン数(初期値は0)をそれぞれ読み出す(S102〜S103)。ライン目標符号量算出手段137は、こうして読み出した値と、予め設定された画像のライン数、LLに割り当てる目標符号量の割合とに基づいて、上記式1を用いて、画像の2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの目標符号量を算出し、ライン目標符号量メモリ127に記憶する(S104)。
次に、水平ウェーブレット分解手段131は、入力画像に対して水平ウェーブレット分解を行い、得られた水平分解係数L、Hを水平分解係数メモリ122に記憶するとともに、高域側の水平分解係数Hを水平高周波係数統計手段132に出力する(S105)。
次に、水平高周波係数統計手段132と係数データ量推定手段134は、互いに協調して、水平ウェーブレット分解手段131で得られた画像の2ライン分の高域側の水平分解係数Hに基づいて、当該2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化せずに符号化した場合の合計の符号量を予測し、係数データ量メモリ124に記憶する(S106、S107)。
次に、量子化係数データ量判定手段135と量子化値設定手段136は、互いに協調して、2ライン分の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量の合計をライン目標符号量以下に抑えることができる最小の量子化値を求め、ライン量子化値メモリ125に記憶する(S108〜S110)。
次に、量子化値符号化手段139は、上記求められた量子化値を符号化して符号出力装置14へ出力する(S111)。
次に、垂直ウェーブレット分解手段133は、水平分解係数メモリ122に記憶された水平分解係数に対して垂直ウェーブレット分解を行い、得られたウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHを水平垂直分解係数メモリ123に記憶する(S112)。
次に、データ処理装置13は、係数抽出座標をラインの先頭にセットし(S113)、水平垂直分解係数メモリ123の当該係数抽出座標に記憶されたウェーブレット変換係数を量子化して係数符号化手段13Aに出力する。このとき、ウェーブレット変換係数LH、HL、HHについては、ライン量子化値メモリ125に記憶された量子化値を用いて量子化を行い、ウェーブレット変換係数LLについては量子化は行わない。
係数符号化手段13Aは、符号化係数量子化手段138から受け取ったウェーブレット変換係数をゴロムライス符号を用いて符号化し、符号出力装置14に出力する(S115)。また係数符号化手段13Aは、1つの係数を符号化する毎に、その符号量を出力符号量メモリ129に記憶されている出力符号量に加算する(S116)。
データ処理装置13は、係数抽出座標が2ラインの終端か否かを判定し(S117)、終端でなければ、係数抽出座標を終端方向にシフトし(S118)、ステップS114の処理へと戻る。2ラインの終端であれば、係数符号化手段13Aにより、出力ライン数メモリ12Aに記憶されている出力ライン数を更新する(S119)。次に、データ処理装置13は、全ラインの符号化を完了したか否かを判定し(S119)、完了していなければ、処理対象ラインを次の2ラインにシフトし(S120)、ステップS102の処理へと戻る。全ラインの符号化を完了していれば、データ処理装置13は図2の処理を終える。
このように本実施の形態によれば、画像を水平ウェーブレット分解して得られる高域側の水平分解係数Hと、更に垂直ウェーブレット分解して得られる高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHとに強い相関がある点に着目し、水平分解係数Hの符号量からウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量を予測しているため、ウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量を水平ウェーブレット分解完了時点で精度良く予測することができる。そして、その予測符号量に基づいて当該ラインの量子化値を制御するため、画像傾向が途中で急変している画像に対しても、画像傾向の急な変化に追従可能なレート制御が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図3を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、画像入力装置21と、データ記憶装置22と、プログラム制御により動作するデータ処理装置23と、符号出力装置24とから構成されている。
画像入力装置21と符号出力装置24は、第1の実施の形態における図1の画像入力装置11と符号出力装置14と同じものである。
データ記憶装置22は、画像メモリ221と、水平分解係数メモリ222と、水平垂直分解係数メモリ223と、係数データ量メモリ224と、ライン量子化値メモリ225と、量子化係数データ量メモリ226と、ライン目標符号量メモリ227と、目標符号量メモリ228と、出力符号量メモリ229と、出力ライン数メモリ22Aとを含む。このうち、画像メモリ221、水平分解係数メモリ222、係数データ量メモリ224、量子化係数データ量メモリ226、ライン目標符号量メモリ227、目標符号量メモリ228、出力符号量メモリ229、および、出力ライン数メモリ22Aは、第1の実施の形態における図1の画像メモリ121、水平分解係数メモリ122、係数データ量メモリ124、量子化係数データ量メモリ126、ライン目標符号量メモリ127、目標符号量メモリ128、出力符号量メモリ129、および、出力ライン数メモリ12Aと同じものである。
水平垂直分解係数メモリ223は、符号化の処理の対象とする2ライン分のウェーブレット変換係数LL、LH、HL、HHに加えて、少なくとも直前2ライン分の符号化済のウェーブレット変換係数LH、HL、HHを記憶している点で、直前2ライン分の符号化済のウェーブレット変換係数LH、HL、HHを必ずしも記憶する必要のない第1の実施の形態における図1の水平垂直分解係数メモリ123とは相違する。
ライン量子化値メモリ225は、符号化の処理の対象とする2ライン分の量子化値に加えて、少なくとも直前2ライン分の符号化済のウェーブレット変換係数LH、HL、HHに適用した量子化値を記憶している点で、直前2ライン分の符号化済のウェーブレット変換係数LH、HL、HHに適用した量子化値を必ずしも記憶する必要のない第1の実施の形態における図1のライン量子化値メモリ225とは相違する。
データ処理装置23は、水平ウェーブレット分解手段231と、水平高周波係数統計手段232と、垂直ウェーブレット分解手段233と、係数データ量推定手段234と、量子化係数データ量判定手段235と、量子化値設定手段236と、ライン目標符号量算出手段237と、符号化係数量子化手段238と、量子化値符号化手段239と、係数符号化手段23Aとを備えている。このうち、水平ウェーブレット分解手段231、水平高周波係数統計手段232、垂直ウェーブレット分解手段233、係数データ量推定手段234、量子化係数データ量判定手段235、量子化値設定手段236、ライン目標符号量算出手段237、符号化係数量子化手段238、および、量子化値符号化手段239は、第1の実施の形態の図1の水平ウェーブレット分解手段131、水平高周波係数統計手段132、垂直ウェーブレット分解手段133、係数データ量推定手段134、量子化係数データ量判定手段135、量子化値設定手段136、ライン目標符号量算出手段137、符号化係数量子化手段138、および、量子化値符号化手段139と同じものである。
係数符号化手段23Aは、第1の実施の形態の図1の係数符号化手段13Aと比較して、高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化の方法が相違している。係数符号化手段23Aにおけるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化は、高域サブバンド係数符号化手段25を使用して行われる。
図4を参照すると、高域サブバンド係数符号化手段25は、符号化係数抽出手段251と、参照係数抽出手段252と、符号化パラメータ算出手段253と、係数可変長符号化手段254とから構成される。
符号化係数抽出手段251は、符号化の処理の対象となる2ラインから、空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの組をラスタスキャン順に抽出する。さらに、符号化係数抽出手段251は、同じ座標値のLH、HL、HHの組から所定の順番で符号化対象とするウェーブレット変換係数を抽出する。具体的には、同じ座標値のLH、HL、HHの組を図5の太い実線で囲んだ部分とすると、その組から最初にLHを抽出し、次にHLを抽出し、最後にHHを抽出する。
参照係数抽出手段252は、符号化係数抽出手段251で抽出された符号化対象のウェーブレット変換係数の符号化パラメータkを算出するために参照する他のウェーブレット変換係数を複数抽出する。参照する他のウェーブレット変換係数は、符号化対象のウェーブレット変換係数が属するサブバンドから抽出するとともに、同一階層のそれ以外のサブバンドからも抽出する。
図6に、ウェーブレット変換係数LHの符号化パラメータkを算出するために参照するウェーブレット変換係数の具体例を示す。太い実線で囲んだ符号化対象となるウェーブレット変換係数LHの座標値を(i、j)とすると、ハッチングを施した合計6個の以下のウェーブレット変換係数を参照する。
(1)座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数LH
(2)座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数LH
(3)座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HL
(4)座標値(i+1、j−1)のウェーブレット変換係数HL
(5)座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HH
(6)座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
但し、該当する座標値が存在しないウェーブレット変換係数については、所定値(例えば0)を用いる。
図7に、ウェーブレット変換係数HLの符号化パラメータkを算出するために参照するウェーブレット変換係数の具体例を示す。太い実線で囲んだ符号化対象となるウェーブレット変換係数HLの座標値を(i、j)とすると、ハッチングを施した合計5個の以下のウェーブレット変換係数を参照する。
(1)座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HL
(2)座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HL
(3)座標値(i−1、j−1)のウェーブレット変換係数LH
(4)座標値(i、j)のウェーブレット変換係数LH
(5)座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
但し、該当する座標値が存在しないウェーブレット変換係数については、所定値(例えば0)を用いる。
図8に、ウェーブレット変換係数HHの符号化パラメータkを算出するために参照するウェーブレット変換係数の具体例を示す。太い実線で囲んだ符号化対象となるウェーブレット変換係数HHの座標値を(i、j)とすると、ハッチングを施した合計4個の以下のウェーブレット変換係数を参照する。
(1)座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HH
(2)座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
(3)座標値(i、j)のウェーブレット変換係数LH
(4)座標値(i、j)のウェーブレット変換係数HL
但し、該当する座標値が存在しないウェーブレット変換係数については、所定値(例えば0)を用いる。
符号化パラメータ算出手段253は、符号化係数抽出手段251で抽出された符号化対象となるウェーブレット変換係数毎に、参照係数抽出手段252で抽出された複数のウェーブレット変換係数に基づいて、符号化パラメータkを算出する。すなわち、符号化対象のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの有効桁を予測する。具体的には、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダでの復元値を算出した後に、その復元値を符号化対象となるウェーブレット変換係数の量子化値と同じ量子化値で量子化し、この量子化後の参照係数を加重加算し、この加重加算した値を量子化して符号化パラメータkを生成する。
加重加算する際に用いる各ウェーブレット変換係数の重みは、符号化対象となるウェーブレット変換係数との相関がより大きい係数ほど大きな値とする。一般に符号化対象となるウェーブレット変換係数との距離が近いものほど大きな重みを与える。また、LHは垂直方向の方が水平方向よりも相関が強い等、方向によって相関の程度に違いがでるので、符号化対象となるウェーブレット変換係数と相関が強い方向にある係数ほど大きな重みを与える。図6、図7、図8において、ハッチングを施したウェーブレット変換係数に付記された値は、それらの係数の重みの一例を示している。
係数可変長符号化手段254は、符号化パラメータ算出手段253で算出された符号化パラメータkを用いて、符号化対象のウェーブレット変換係数をゴロムライス符号化する。係数可変長符号化手段254は、生成したゴロムライス符号を符号出力装置24へ出力する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。本実施の形態の動作のうち、係数符号化手段23Aの高域サブバンド係数符号化手段25以外の動作は第1の実施の形態と同じである。従って、以下では、高域サブバンド係数符号化手段25による高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化の動作を説明する。
高域サブバンド係数符号化手段25は、符号化の処理の対象となる2ラインから、空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの組をラスタスキャン順に抽出し、1組ずつ順番に符号化していく。また、1つの組内では、LH、HL、HHの順に符号化していく。
まず、図9を参照して、ウェーブレット変換係数LHを符号化する際の動作を説明する。
まず、高域サブバンド係数符号化手段25の符号化係数抽出手段251は、係数の組からウェーブレット変換係数LHを符号化対象として抽出する(S201)。
次に、参照係数抽出手段252は、上記ウェーブレット変換係数LHと図6で説明した関係にある周辺のウェーブレット変換係数LH、HL、HHを参照係数として水平垂直分解係数メモリ223から抽出する(S202)。
次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記参照係数から上記ウェーブレット変換係数LHをゴロムライス符号化する際の符号化パラメータkを生成する。その際、符号化パラメータ算出手段253は、符号化パラメータkがデコード側でも復号に使用するために同じ参照係数に基づいて生成されること、参照係数となるウェーブレット変換係数LH、HL、HHおよび今回符号化の対象となるウェーブレット変換係数LHが量子化された後に符号化されることを考慮して、符号化パラメータkを生成する。具体的には、以下のような手順で生成する。
まず、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダでの復元値を算出する(S203)。具体的には、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数をそれらの符号化時の量子化で使用された量子化値と同じ量子化値で量子化した後(S2031)、量子化後の値をその量子化値で逆量子化する(S2032)。各参照係数の符号化時の量子化で使用された量子化値は、ライン量子化値メモリ225から読み出して使用する。次に、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダ復元値を、今回の符号化対象のLH係数の量子化で使用する量子化値と同じ量子化値で量子化する(S204)。今回の符号化対象のLH係数の量子化で使用する量子化値は、ライン量子化値メモリ225から読み出して使用する。次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記量子化後の値の絶対値を加重加算し(S205)、この加重加算した値を量子化してゴロムライス符号の符号化パラメータkを生成する(S206)。
次に、係数可変長符号化手段254は、符号化対象のウェーブレット変換係数LHをその量子化値で量子化する(S207)。次に、係数可変長符号化手段254は、量子化後のウェーブレット変換係数LHを上記生成された符号化パラメータkを用いてゴロムライス符号化する(S208)。
次に、図10を参照して、ウェーブレット変換係数HLを符号化する際の動作を説明する。
まず、高域サブバンド係数符号化手段25の符号化係数抽出手段251は、係数の組からウェーブレット変換係数HLを符号化対象として抽出する(S211)。
次に、参照係数抽出手段252は、上記ウェーブレット変換係数HLと図7で説明した関係にある周辺のウェーブレット変換係数LH、HL、HHを参照係数として抽出する(S212)。
次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記参照係数から上記ウェーブレット変換係数HLをゴロムライス符号化する際の符号化パラメータkを以下の手順で生成する。まず、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダでの復元値を算出する(S213、S2131、S2132)。次に、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダ復元値を、今回の符号化対象のHL係数の量子化で使用する量子化値と同じ量子化値で量子化する(S214)。次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記量子化後の値の絶対値を加重加算し(S215)、この加重加算した値を量子化してゴロムライス符号の符号化パラメータkを生成する(S216)。
次に、係数可変長符号化手段254は、符号化対象のウェーブレット変換係数HLをその量子化値で量子化する(S217)。次に、係数可変長符号化手段254は、量子化後のウェーブレット変換係数HLを上記生成された符号化パラメータkを用いてゴロムライス符号化する(S218)。
次に、図11を参照して、ウェーブレット変換係数HHを符号化する際の動作を説明する。
まず、高域サブバンド係数符号化手段25の符号化係数抽出手段251は、係数の組からウェーブレット変換係数HHを符号化対象として抽出する(S221)。
次に、参照係数抽出手段252は、上記ウェーブレット変換係数HHと図8で説明した関係にある周辺のウェーブレット変換係数LH、HL、HHを参照係数として抽出する(S222)。
次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記参照係数から上記ウェーブレット変換係数HHをゴロムライス符号化する際の符号化パラメータkを以下の手順で生成する。まず、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダでの復元値を算出する(S223、S2231、S2232)。次に、符号化パラメータ算出手段253は、各参照係数のデコーダ復元値を、今回の符号化対象のHH係数の量子化で使用する量子化値と同じ量子化値で量子化する(S224)。次に、符号化パラメータ算出手段253は、上記量子化後の値の絶対値を加重加算し(S225)、この加重加算した値を量子化してゴロムライス符号の符号化パラメータkを生成する(S226)。
次に、係数可変長符号化手段254は、符号化対象のウェーブレット変換係数HHをその量子化値で量子化する(S227)。次に、係数可変長符号化手段254は、量子化後のウェーブレット変換係数HHを上記生成された符号化パラメータkを用いてゴロムライス符号化する(S228)。
このように本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、同一階層に属する複数のサブバンド内の空間的に同一位置にあるLH、HL、HHをまとめて符号化する場合に適切な符号化パラメータを求めることができ、それによって圧縮率をより高めたウェーブレット変換符号化が可能になる。
その理由は、符号化対象となるウェーブレット変換係数の符号化パラメータをより最適化できるためである。
符号化パラメータをより最適化できる理由は、符号化対象となるウェーブレット変換係数が属するサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数と、同一階層の他のサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数とを使用して、当該符号化対象となるウェーブレット変換係数の符号化パラメータを算出しているためである。
ここで、符号化対象となるウェーブレット変換係数が属するサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数だけでなく、同一階層の他のサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数を使用する理由は、符号化対象となるウェーブレット変換係数が属するサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数だけでは、使用できるウェーブレット変換係数の個数が少ないためである。また他の理由は、分解の方向は異なるが、符号化対象となるウェーブレット変換係数が属するサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数よりも、同一階層の他のサブバンド内の近傍のウェーブレット変換係数の方がより近い位置にあるためである。
また、符号化パラメータを決定するために参照する複数のウェーブレット変換係数は、符号化対象となるウェーブレット変換係数と同じ行か1行前の行に存在している。このため、水平ウェーブレット分解手段231で幾つかの行の水平分解係数が求められ次第、垂直ウェーブレット分解手段233の動作を開始させることによって、高速化とメモリ容量の削減を図る方式との組み合わせが容易に行える。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本実施の形態の概要を説明する。本実施の形態に係るウェーブレット変換符号化装置は、2階層以上のウェーブレット変換を行う。
本実施の形態では、階層数をnとしたとき、符号化対象となる画像全体を2n行のスライスブロックという単位に分解し、スライスブロック単位で符号化を行う。例えば、n=5の場合、図12に示すように、画像全体を32ラインのスライスブロックに分解し、先頭のスライスブロックから最後のスライスブロックまで順に符号化していく。
1つのスライスブロックの符号化を開始する時に、そのスライスブロックの目標符号量を概算で求める。スライスブロックの目標符号量は、例えば、画像全体の目標符号量から直前のスライスブロックまでに出力した累計符号量を減じた残りの符号量を、残りのスライスブロックに比例配分して求める。スライスブロックに与えられる目標符号量は、当該スライスブロックの全階層の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHと最低域サブバンドLLとの合計の目標符号量である。
スライスブロックの符号量の合計を、ほぼ当該スライスブロックの目標符号量以内に抑えるために、本実施の形態では、そのスライスブロックの目標符号量に予め定めた定数(たとえば、0.625)を乗じて計算した符号量を、当該スライスブロックの最大解像度における高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの目標符号量として定める。そして、当該高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計の符号量が、当該目標符号量以下に収まるように、第1または第2の実施の形態と同様の方法により、適切な量子化値を決定して符号化する。
ウェーブレット変換符号化で生成される符号量の大部分は、最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量が占めている。従って、上述のようにして、或るスライスブロックの最大解像度の高域サブバンドにおけるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計の符号量が、当該スライスブロックの目標符号量の例えば0.625の割合に収まるように制御すると、残りの階層の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHと最低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLの符号量の合計は、以下の条件(A)、(B)を設定することにより、自ずと、残りの0.375の割合にほぼ収まるようになる。
(A)最大解像度以外の階層の高域サブバンドの或るラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値を、そのラインの下位にあたる全ての最大解像度サブバンドのラインの量子化値の平均値を基準にして、解像度が低くなるほど(分解レベルが上がるほど)、一定の基準で小さくなるように定める。ここで、一定の基準としては、例えば、分解レベルが1だけ上がれば、量子化値を1だけ小さくする、という基準を用いる。従って、例えば図13に示すように、最大解像度より2つ下の解像度の或る2ライン分のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値は、その2ラインに対応する最大解像度サブバンドの8ライン分の量子化値の平均値から、階層差の2を引いて求めることができる。
(B)最低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLの量子化値は0、つまり量子化しない。
また、本実施の形態では、ウェーブレット分解処理の全階層をパイプライン的に処理する。このようにパイプライン的に処理する構成では、或るスライスブロックの最大解像度のウェーブレット変換係数を符号化する際に、直前のスライスブロックにおける上位解像度の符号化がまだ完了していない場合がある。このため、直前のスライスブロックの出力済符号量が確定できなくなる。そこで、本実施の形態では、符号化が未完了のラインの符号量を、当該ラインの1段下の階層の出力済符号量の0.5倍として推定し、この推定値を用いて、直前のスライスブロックの出力済符号量を計算する。
図14中のAn〜Fnは、ウェーブレット分解数が5の場合の、各段階(A〜F)、各ライン(1〜16)での出力符号量を示している。例えば5−3整数フィルタによるウェーブレット分解をパイプライン化した場合には、スライスブロック開始時に、直前のスライスブロックのB8、C4、D2、E1、F1はまだ符号化されていない。このため、B8はA16の0.5倍、C4はB8の0.5倍、D2はC4の0.5倍、E1はD2の0.5倍、F1はE1の0.5倍として推定し、直前のスライスブロックの出力符号量を次式を用いて計算する。
スライスブロックの出力符号量
=Σk=1 16k + Σk=1 8k + Σk=1 4k + Σk=1 2k + E1 +F1
…(2)
次に、図15のブロック図を参照して本実施の形態に係るウェーブレット変換係数符号化装置の構成を説明する。
図15を参照すると、本実施の形態は、画像メモリ301、目標符号量メモリ302、最大解像度量子化値メモリ303、各階層・各ライン出力符号量メモリ304といった記憶手段を備えている。
また、本実施の形態は、3階層のウェーブレット変換をパイプライン処理的に行うための水平ウェーブレット分解手段311〜313と垂直ウェーブレット分解手段321〜323とを備えている。
また、本実施の形態は、垂直ウェーブレット分解手段321で生成された最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化する符号化係数量子化手段331と、その量子化後のLH、HL、HHを可変長符号化する係数符号化手段341とを備えている。また、次の階層の垂直ウェーブレット分解手段322で生成された高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化する符号化係数量子化手段332と、その量子化後のLH、HL、HHを可変長符号化する係数符号化手段342とを備えている。また、更に次の階層の垂直ウェーブレット分解手段323で生成された高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHを量子化する符号化係数量子化手段333と、その量子化後のLH、HL、HHを可変長符号化する係数符号化手段343とを備えている。さらに、垂直ウェーブレット分解手段323で生成された最低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLを可変長符号化する直流成分符号化手段344を備えている。
また、本実施の形態は、目標符号量の算出に関連する機能的手段として、未出力符号量推定手段351、前スライス出力符号量算出手段352、次スライス目標符号量算出手段353、ライン目標符号量算出手段354、および、最大解像度ライン目標符号量算出手段355を備えている。ここで、未出力符号量推定手段351は、図14を参照して説明したように、符号化が未完了のラインの符号量を、当該ラインの1段下の階層の出力済符号量の0.5倍として推定する手段である。前スライス出力符号量算出手段352は、符号化が完了したラインについては各階層・各ライン出力符号量メモリ304から読み出した出力符号量を用い、符号化が未完了のラインについては未出力符号量推定手段351で推定された出力符号量を用いて、直前スライスブロックまでの出力済符号量を計算する手段である。次スライス目標符号量算出手段353は、目標符号量メモリ302に記憶された画像全体の目標符号量から前スライス出力符号量算出手段352で算出された直前スライスブロックまでの出力済符号量を減算した値を残りのスライスブロックで等分して、次の1つのスライスブロックの目標符号量を算出する手段である。ライン目標符号量算出手段354は、次スライス目標符号量算出手段353で算出されたスライスブロックあたりの目標符号量から、各階層・各ライン出力符号量メモリ304に記憶されている当該スライスブロック内の符号化の終えた直前ラインまでの出力符号量を減算した値を残りの2ラインの組に当分して、次の2ライン分の目標符号量を算出する手段である。最大解像度ライン目標符号量算出手段355は、ライン目標符号量算出手段354で算出された2ライン分の目標符号量に予め定められた定数(例えば0.625)を乗じた値を、最大解像度のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計の目標符号量として計算する手段である。
また、本実施の形態は、最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値の算出に関連する機能的手段として、水平高周波係数統計手段361、係数データ量推定手段362、量子化係数データ量判定手段363、および、最大解像度量子化値設定手段364を備えている。これらは、第1の実施の形態の図1の水平高周波係数統計手段132、係数データ量推定手段134、量子化係数データ量判定手段135、および、量子化値設定手段136と同じものである。
また、本実施の形態は、最大解像度のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値を符号化する量子化値符号化手段371を備えている。
また、本実施の形態は、最大解像度のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値に基づいて、最大解像度以外のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化を設定する中間解像度量子化値設定手段381、382を備えている。
また、本実施の形態は、生成した符号を出力する符号出力装置391を備えている。
なお、上記の各手段311〜313、321〜323、331〜333、341〜344、351〜355、361〜364、371、381〜382は、第1および第2の実施の形態と同様に、プログラム制御により動作する図示しないデータ処理装置により実現される。
次に、図16のフローチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作を説明する。
画像メモリ301に格納された画像に対して符号化を行う際、まずデータ処理装置は、図12を参照して説明したように、符号化対象画像を、ウェーブレット変換の分解レベル数に応じたライン数のスライスブロックに分割する(S301)。次に、データ処理装置は、上端のスライスブロックを処理対象スライスブロックに設定する(S302)。
次に最初の処理対象スライスブロックの時点では前スライスブロックは存在しないので、前スライス出力符号量算出手段352により前スライスブロックまでの出力符号量の累計値を0とする(S303)。次に、画像全体の目標符号量と前スライスブロックまでの出力符号量と処理対象スライスブロックの位置とに基づいて、次スライス目標符号量算出手段353により、当該処理対象スライスブロックの目標符号量を設定する(S304)。次に、処理対象ラインを処理対象スライスブロックの上端に設定する(S305)。次に、ライン目標符号量算出手段354により、2ライン分の最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの目標符号量を設定する(S306)。
水平ウェーブレット分解手段311により画像メモリ301中の画像に対してラスタスキャン方向に水平ウェーブレット分解が行われると(S307)、水平分解係数H、Lが垂直ウェーブレット分解手段321に出力されるとともに、高域の水平分解係数Hが水平高周波係数統計手段361に出力される。
水平高周波係数統計手段361、係数データ量推定手段362、量子化係数データ量判定手段363および最大解像度量子化値設定手段364は、第1の実施の形態の図1の水平高周波係数統計手段132、係数データ量推定手段134、量子化係数データ量判定手段135および量子化値設定手段136と同じものであり、これらの手段による動作により、最大解像度ライン目標符号量算出手段355で算出されたライン目標符号量に収まるよう最大解像度の量子化値が算出され、最大解像度量子化値メモリ303に記憶される(S308)。
垂直ウェーブレット分解手段321により水平ウェーブレット分解手段311から出力された水平分解係数H、Lに対して垂直ウェーブレット分解が行われると(S309)、最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHと、ウェーブレット変換係数LLとが出力される(S309)。
垂直ウェーブレット分解手段321から出力されたウェーブレット変換係数LH、HL、HHは、符号化係数量子化手段331により最大解像度量子化値メモリ303に記憶された量子化値で量子化された後、係数符号化手段341により可変長符号化され(S310)、各階層・各ライン出力符号量メモリ304を通じて符号出力装置391へ出力される。各階層・各ライン出力符号量メモリ304は、その出力符号量を累積する(S311)。
ウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化は、2ラインの先頭から終端に向かって係数抽出座標をシフトしながら順に行われる(S313)。また2ライン分の符号化が完了したら、当該処理対象スライスブロックの次の2ラインに処理対象をシフトして、ステップS306に戻って処理を繰り返す(S315)。
他方、垂直ウェーブレット分解手段321から出力されるウェーブレット変換係数LLが2ライン以上になった場合、このウェーブレット変換係数LLに対して水平ウェーブレット分解手段312による次の階層の水平ウェーブレット分解が開始される(S314、S316)。
他方、最大解像度量子化値メモリ303に所定ライン数の最大解像度の量子化値が記憶されると、中間解像度量子化値設定手段381により、自階層の上端ラインから順に、そのラインに対応する最大解像度の各ラインの量子化値を読み出し(S317)、その平均値を算出し(S318)、自階層の量子化値に変換する(S319)。
水平ウェーブレット分解手段312により生成された水平分解係数に対して垂直ウェーブレット分解手段322による垂直ウェーブレット分解が行われ、最大解像度の次に解像度の高い高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHが生成されると(S320)、符号化係数量子化手段332により、自階層の中間解像度量子化値設定手段381により設定された量子化値を用いた量子化が行われた後、係数符号化手段342により符号化され(S321)、符号出力装置391へ出力される。各階層・各ライン出力符号量メモリ304は、その出力符号量を累積する(S322)。
最大解像度の次に解像度の高い高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化も、2ラインの先頭から終端に向かって係数抽出座標をシフトしながら順に行われる(S324)。また2ライン分の符号化が完了したら、当該処理対象スライスブロックに当該階層について未処理のラインが残っていれば、次の2ラインに処理対象をシフトして、ステップS316に戻って処理を繰り返す(S327)。
他方、垂直ウェーブレット分解手段322から出力されるウェーブレット変換係数LLが2ライン以上になった場合、このウェーブレット変換係数LLに対して水平ウェーブレット分解手段313によって最後の階層の水平ウェーブレット分解が開始される(S328、S316)。
このときも、最大解像度量子化値メモリ303に所定ライン数の最大解像度の量子化値が記憶されると、中間解像度量子化値設定手段382により、自階層の上端ラインから順に、そのラインに対応する最大解像度の各ラインの量子化値を読み出し(S317)、その平均値を算出し(S318)、自階層の量子化値に変換する(S319)。
水平ウェーブレット分解手段313により生成された水平分解係数に対して垂直ウェーブレット分解手段323による垂直ウェーブレット分解が行われ、解像度の最も低い高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHが生成されると(S320)、符号化係数量子化手段333により、自階層の中間解像度量子化値設定手段382により設定された量子化値を用いた量子化が行われた後、係数符号化手段343により符号化され(S321)、符号出力装置391へ出力される。各階層・各ライン出力符号量メモリ304は、その出力符号量を累積する(S322)。
解像度の最も低い高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号化も、2ラインの先頭から終端に向かって係数抽出座標をシフトしながら順に行われる(S324)。また2ライン分の符号化が完了したら、当該処理対象スライスブロックに当該階層について未処理のラインが残っていれば、次の2ラインに処理対象をシフトして、ステップS316に戻って処理を繰り返す(S327)。
他方、垂直ウェーブレット分解手段323による垂直ウェーブレット分解によって生成された最低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLは、直流成分符号化手段344によって符号化され、符号出力装置14へ出力される(S325、S329)。各階層・各ライン出力符号量メモリ304は、その出力符号量を累積する(S330)。
次に、未処理のスライスブロックが残っているか否かが判定され(S331)、残っていれば、処理対象スライスブロックをシフトし(S332)、ステップS303に戻って上述した処理と同様の処理を繰り返す。未処理のスライスブロックが無ければ、図16の処理を終える。
このように本実施の形態によれば、実際の符号量を予測するのは最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHだけであるが、生成される符号量の大部分は最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量が占めているため、最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの合計符号量を目標符号量に収めることができれば、全体の符号量もほぼ目標符号量に収めることが可能である。
また本実施の形態によれば、実際の符号量を予測するのは最大解像度の高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHだけであるため、構成が簡易になる。
また本実施の形態によれば、最大解像度の階層以外の階層の高域サブバンドのラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値を、そのラインの下位にあたる全ての最大解像度サブバンドのラインの量子化値の平均値を基準にして定めているため、最大解像度の量子化値が画像傾向の急な変化に追従するのに応じて、最大解像度以外の階層の量子化値も同様に追従することになり、全体として画像傾向の急な変化に対応可能となる。
また本実施の形態によれば、最大解像度以外の階層の高域サブバンドのラインのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値を、そのラインの下位にあたる全ての最大解像度サブバンドのラインの量子化値の平均値を基準にして、解像度が低くなるほど(分解レベルが上がるほど)、一定の基準で量子化値小さくなるように定めているため、特定の階層の量子化値のみが極端に大きくなったり、その逆に極端に小さくなったりすることを防止できる。
また本実施の形態によれば、符号化が未完了のラインの符号量を当該ラインの1段下の階層の出力済符号量の0.5倍として推定する未出力符号量推定手段351を備えているため、画像全体をスライスブロックに分割してパイプライン処理的に符号化を進める結果、直前のスライスブロックの符号化が全て完了していない場合であっても、直前のスライスブロックの出力済符号量をある程度の精度で計算することが可能になる。
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態にのみ限定されず、その他各種の付加変更が可能である。例えば、ゴロムライス符号を用いて符号化したが、ハフマン符号などの他の符号を用いるようにしても良い。また、本発明は、その有する機能をハードウェア的に実現することは勿論、コンピュータとプログラムとで実現することができる。プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリ等のコンピュータ可読記録媒体に記録されて提供され、コンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られ、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータを前述した各実施の形態における各手段として機能させる。
11 画像入力装置
12 データ記憶装置
12A 出力ライン数メモリ
13 データ処理装置
13A 係数符号化手段
14 符号出力装置
21 画像入力装置
22 データ記憶装置
22A 出力ライン数メモリ
23 データ処理装置
23A 係数符号化手段
24 符号出力装置
25 高域サブバンド係数符号化手段
121 画像メモリ
122 水平分解係数メモリ
123 水平垂直分解係数メモリ
124 係数データ量メモリ
125 ライン量子化値メモリ
126 量子化係数データ量メモリ
127 ライン目標符号量メモリ
128 目標符号量メモリ
129 出力符号量メモリ
131 水平ウェーブレット分解手段
132 水平高周波係数統計手段
133 垂直ウェーブレット分解手段
134 係数データ量推定手段
135 量子化係数データ量判定手段
136 量子化値設定手段
137 ライン目標符号量算出手段
138 符号化係数量子化手段
139 量子化値符号化手段
221 画像メモリ
222 水平分解係数メモリ
223 水平垂直分解係数メモリ
224 係数データ量メモリ
225 ライン量子化値メモリ
226 量子化係数データ量メモリ
227 ライン目標符号量メモリ
228 目標符号量メモリ
229 出力符号量メモリ
231 水平ウェーブレット分解手段
232 水平高周波係数統計手段
233 垂直ウェーブレット分解手段
234 係数データ量推定手段
235 量子化係数データ量判定手段
236 量子化値設定手段
237 ライン目標符号量算出手段
238 符号化係数量子化手段
239 量子化値符号化手段

Claims (21)

  1. 2次元信号を高域側の水平分解係数Hと低域側の水平分解係数Lとに分解する水平ウェーブレット分解手段と、
    前記水平分解係数を低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLと高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHとに分解する垂直ウェーブレット分解手段と、
    2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、量子化せずに符号化したときの符号量の合計を、同じ2ラインの前記高域側の水平分解係数Hに基づいて予測する符号量予測手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、当該2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量と、前記予測された符号量とに基づいて、量子化値を決定する量子化値決定手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記決定された量子化値で量子化する符号化係数量子化手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記量子化後の値を符号化する係数符号化手段とを備えることを特徴とするウェーブレット変換符号化装置。
  2. 前記符号量予測手段は、前記2ラインの前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHのそれぞれについて、量子化せずに符号化したときの最小の符号量に予め定められた一定の符号量を加算した符号量を求めて、累積し、該累積した符号量を1.5倍した値を、前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量の合計の予測値として求めることを特徴とする請求項1に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  3. 前記量子化値決定手段は、前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、当該2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量と、前記予測された符号量とを比較し、前記予測された符号量が前記目標符号量以下であれば、量子化値を0と決定し、前記予測された符号量が前記目標符号量を超えていれば、1/2mに量子化した場合に各係数の符号量がmビット削減されるものとして、量子化後に符号化したときの符号量が前記目標符号量以下となる最小のmの値を前記量子化値として決定することを特徴とする請求項1または2に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  4. 前記2次元信号全体の目標符号量と符号化済ライン数と出力済符号量とに基づいて、次に符号化する2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量を算出するライン目標符号量算出手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  5. 前記係数符号化手段は、前記2ライン内において、同一階層に属する複数の高域サブバンド内の空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの組毎に符号化を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  6. 前記係数符号化手段は、
    符号化対象となるウェーブレット変換係数の符号化パラメータを同一階層に属する複数の高域サブバンド内の既に符号化された近傍の複数のウェーブレット変換係数に基づいて算出する符号化パラメータ算出手段と、
    該符号化パラメータ算出手段で算出された符号化パラメータを用いて前記符号化対象のウェーブレット変換係数を可変長符号化する係数可変長符号化手段とを有することを特徴とする請求項5に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  7. 前記係数符号化手段は、組内では、ウェーブレット変換係数LH、ウェーブレット変換係数HL、ウェーブレット変換係数HHの順に符号化を行うことを特徴とする請求項6に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  8. ウェーブレット変換係数HLの符号化パラメータを算出するための前記複数のウェーブレット変換係数の中には、当該ウェーブレット変換係数HLと空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LHが含まれることを特徴とする請求項7に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  9. ウェーブレット変換係数HHの符号化パラメータを算出するための前記複数のウェーブレット変換係数の中には、当該ウェーブレット変換係数HHと空間的に同一位置にあるウェーブレット変換係数LH、HLが含まれることを特徴とする請求項7に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  10. 前記符号化パラメータ算出手段は、符号化対象となるウェーブレット変換係数LH、HL、HHの座標を(i,j)とするとき、
    ウェーブレット変換係数LHの符号化パラメータを、
    座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数LH
    座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数LH
    座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HL
    座標値(i+1、j−1)のウェーブレット変換係数HL
    座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HH
    座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
    に基づいて算出し、
    ウェーブレット変換係数HLの符号化パラメータを、
    座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HL
    座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HL
    座標値(i−1、j−1)のウェーブレット変換係数LH
    座標値(i、j)のウェーブレット変換係数LH
    座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
    に基づいて算出し、
    ウェーブレット変換係数HHの符号化パラメータを、
    座標値(i、j−1)のウェーブレット変換係数HH
    座標値(i−1、j)のウェーブレット変換係数HH
    座標値(i、j)のウェーブレット変換係数LH
    座標値(i、j)のウェーブレット変換係数HL
    に基づいて算出することを特徴とする請求項7に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  11. 前記符号化パラメータ算出手段は、前記複数のウェーブレット変換係数のデコーダでの復元値を算出し、該算出した復元値を符号化対象となるウェーブレット変換係数の量子化と同じ量子化値で量子化し、この量子化後の値を加重加算し、この加重加算した値を量子化して符号化パラメータを算出することを特徴とする請求項6乃至10の何れか1項に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  12. 前記ウェーブレット変換係数LLに対して更に1階層以上のウェーブレット変換を行うための水平ウェーブレット分解手段および垂直ウェーブレット分解手段の組と、
    最大解像度の階層以外の階層の高域サブバンドの2ライン分のウェーブレット変換係数LH、HL、HHの量子化値を、その2ラインの下位にあたる全ての最大解像度サブバンドのラインの量子化値の平均値に基づいて算出する中間解像度量子化値設定手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  13. 前記中間解像度量子化値設定手段は、解像度のより低い階層ほど、より小さな量子化値を算出することを特徴とする請求項12に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  14. 階層数をnとするとき、前記2次元信号を2n行のスライスブロックという単位に分解し、スライスブロック単位で符号化を行うことを特徴とする請求項12または13に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  15. 1つのスライスブロックの符号化を開始する時に、そのスライスブロックの目標符号量を、画像全体の目標符号量から直前のスライスブロックまでに出力した累計符号量を減じた値に基づいて算出する次スライス目標符号量算出手段を備えることを特徴とする請求項14に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  16. 符号化が未完了のラインの出力符号量を、当該ラインの1段下の階層の出力済符号量から推定する未出力符号量推定手段と、
    符号化が完了したラインについては実際の出力符号量を用い、符号化が未完了のラインについては前記未出力符号量推定手段で推定された出力符号量を用いて、直前のスライスブロックまでの出力済符号量を計算する前スライス出力符号量算出手段とを備えることを特徴とする請求項15に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  17. 前記次スライス目標符号量算出手段で算出されたスライスブロックの目標符号量から符号化の完了した前ラインまでの出力符号量を減算した値に基づいて、当該スライスブロックの次の2ライン分の出力符号量を算出するライン目標符号量算出手段を備えることを特徴とする請求項15または16に記載のウェーブレット変換符号化装置。
  18. 2次元信号を高域側の水平分解係数Hと低域側の水平分解係数Lとに分解し、
    前記水平分解係数を低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLと高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHとに分解し、
    2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、量子化せずに符号化したときの符号量の合計を、同じ2ラインの前記高域側の水平分解係数Hに基づいて予測し、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、当該2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量と、前記予測された符号量とに基づいて、量子化値を決定し、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記決定された量子化値で量子化し、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記量子化後の値を符号化する、
    ことを特徴とするウェーブレット変換符号化方法。
  19. 前記2ラインの前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHのそれぞれについて、量子化せずに符号化したときの最小の符号量に予め定められた一定の符号量を加算した符号量を求めて、累積し、該累積した符号量を1.5倍した値を、前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量の合計の予測値として求めることを特徴とする請求項18に記載のウェーブレット変換符号化方法。
  20. コンピュータを、
    2次元信号を高域側の水平分解係数Hと低域側の水平分解係数Lとに分解する水平ウェーブレット分解手段と、
    前記水平分解係数を低域サブバンドのウェーブレット変換係数LLと高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHとに分解する垂直ウェーブレット分解手段と、
    2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、量子化せずに符号化したときの符号量の合計を、同じ2ラインの前記高域側の水平分解係数Hに基づいて予測する符号量予測手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、当該2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHに対する目標符号量と、前記予測された符号量とに基づいて、量子化値を決定する量子化値決定手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記決定された量子化値で量子化する符号化係数量子化手段と、
    前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HH毎に、前記量子化後の値を符号化する係数符号化手段として機能させるためのプログラム。
  21. 前記符号量予測手段は、前記2ラインの前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHのそれぞれについて、量子化せずに符号化したときの最小の符号量に予め定められた一定の符号量を加算した符号量を求めて、累積し、該累積した符号量を1.5倍した値を、前記2ライン分の前記高域サブバンドのウェーブレット変換係数LH、HL、HHの符号量の合計の予測値として求めることを特徴とする請求項20に記載のプログラム。
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