JP5212600B2 - ゲート絶縁膜および有機トランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、有機トランジスタの製造において、製造プロセスの低温化に適したゲート絶縁膜に関するものであり、更にはこのゲート絶縁膜によって作製された有機トランジスタに関するものである。
現在、電子ペーパーなどのフレキシブルデバイスの基板としてはポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチック基板が検討されているが、これらは加熱時に僅かに伸張・収縮する問題があり、耐熱性の向上が急務となっている。一方で、プラスチック基板へかかる熱的なストレスを軽減するため、有機トランジスタの製造プロセスの低温化が検討されている。有機トランジスタを製造する上でもっとも高温が要求されるプロセスのひとつにゲート絶縁膜を成膜・硬化する工程があり、ゲート絶縁膜の成膜プロセスの低温化が求められている。
低温でゲート絶縁膜を形成する方法としては、ゲート電極表面を陽極酸化する方法(特許文献1参照)。化学気相堆積法による方法(特許文献2参照)などが提案されているが、これらはプロセスが煩雑であり、スピンコートや印刷法のように塗布で容易に成膜できる材料が望まれている。
塗布によってゲート絶縁膜を作製した例としては、まず、ポリ−4(ビニルフェノール)、ポリ(メラミン−ホルムアルデヒド)を200℃で硬化した例が挙げられる(非特許文献1参照)。しかしながら、このものでは、処理温度が200℃と高く、この温度では、プラスチック基板の熱伸縮の影響が顕著に現れ、微細な画素を有するような電子ペーパーの作製は困難となる。また、低温硬化可能なポリイミド前駆体を180℃で焼成した例がある(非特許文献2参照)。しかし、このものでは、ポリイミドとあるのみで、ポリイミドの具体的な構造は開示されていない。また、リーク電流密度は2MV/cmで1×10−9A/cm以上となっており、絶縁性においてはまだ不十分である。
また、150℃〜180℃といった低温工程で有機トランジスタを作製することを目的として、特定の可溶性ポリイミド樹脂とポリアミック酸との混合組成物を有機トランジスタの絶縁膜とした例もあるが、実際に作製された絶縁膜は最終的に200〜300℃で加熱処理されており、150℃〜180℃といった低温工程に適応させるための示唆はない(特許文献3参照)。
特開2003−258260号公報 特開2004−72049号公報 「ジャーナル オブ アプライド フィジックス(J.Appl.Phys.)」、第93巻(Vol.93)、第5号(No.5)、2003年3月1日(1 March 2003)、p.2997−2981 「アプライド フィジックス レターズ(Appl.Phys.Lett.)」、第84巻(Vol.84)、第19号(No.19)、2004年5月10日(10 May 2004)、p.3789−3791 特開2006−124650号公報
前述したように、有機トランジスタの製造プロセスの低温化にとって絶縁膜作製工程の低温化は重要であるにも係わらず、塗布型でかつ180℃以下のプロセスで作製可能であり、良好な電気特性を有する絶縁膜材料の具体的な構造は未だ明らかにされていない。また、実用性を考えるならば、絶縁膜の初期の電気特性だけでなく、有機トランジスタを作製する際の他の工程や、作製された素子の信頼性にも考慮して絶縁膜材料を設計する必要がある。
本発明は以上のような状況を鑑み成されたものである。即ち、本発明の目的は、塗布型でかつプラスチック基板の耐熱性を考慮した場合の温度である180℃以下のプロセスで作製可能であり、絶縁性が高く、更には、絶縁膜上に作製される電極や有機半導体などの層を塗布にて作製する場合を考慮して、そこで用いられる溶剤に対する耐性があり、また、作製された有機トランジスタの信頼性を考慮して、絶縁膜からの脱ガス等の発生の少ないゲート絶縁膜を提供することにある。また、安価に作製でき、電界効果移動度が高く、オン/オフ比が大きく、閾値電圧のシフトが少なく、これらの特性の経時変化の少ない、特性が良い有機トランジスタを提供することにある。
上記課題は以下に示すゲート絶縁膜および有機トランジスタによって解決される。
1. ポリイミド膜からなるゲート絶縁膜であって、このポリイミド膜は有機溶媒可溶性ポリイミドの溶液を、塗布し、180℃以下で焼成して得られた膜であり、かつ、この有機溶媒可溶性ポリイミドは、下記式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸を脱水閉環して得られたポリイミドであることを特徴とするゲート絶縁膜。
(式中、Aは下記(2)〜(6)から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、Bは下記(7)〜(16)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基と、下記(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基とからなり、かつBの1〜30モル%は(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、nは正の整数である。)
(式中、R、R、R、R、はそれぞれ独立に水素、フッ素または炭素数1〜4の有機基を表す。)
2. 有機溶剤可溶性ポリイミドのイミド化率が50%以上である上記1に記載のゲート絶縁膜。
3. 上記1または2に記載のゲート絶縁膜が使用された有機トランジスタ。
本発明のゲート絶縁膜は、塗布型でかつ180℃以下のプロセスで作製することが可能であり、絶縁性が高くゲートのリーク電流が少ない特徴を有している。さらに、耐溶剤性にも優れており、有機半導体用の溶媒のみならず、アセトンなどの低沸点の極性溶媒に対しても高い耐溶剤性を示し、幅広い製造プロセスに対応可能である。本発明のゲート絶縁膜が使用された有機トランジスタは、ソース・ドレイン間のリーク電流が少なく、オン/オフ比が大きく、電界効果移動度が高く、閾値電圧のシフトが少ない有機トランジスタとすることが可能であり、さらに長期間にわたりその特性を保持することが可能である。
本発明のゲート絶縁膜はポリイミド膜からなり、このポリイミド膜は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸を脱水閉環して得られた有機溶媒可溶性ポリイミドの溶液を、塗布し、180℃以下で焼成して得られた膜である。

式(1)のAは、下記(2)〜(6)から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基である。

式(2)中、R、R、R、R、はそれぞれ独立に水素、フッ素または炭素数1〜4の有機基を表す。
式(1)のAにおける式(2)〜(6)の構造は、ポリイミドとしたときの溶解性のバランスが良く、カルボニル基が結合する箇所に芳香族環を有さないなどの理由から分極が少なく、ポリイミド膜としたときの絶縁性が高いという特徴を有する。従って、式(1)のAが(2)〜(6)のいずれかの構造であることで、得られた有機溶媒可溶性ポリイミドに適度な溶解性を与え、また有機溶媒可溶性ポリイミドの溶液を塗布し焼成した後のポリイミド膜に耐溶剤性と、高い絶縁性を与えることができる。式(2)〜(6)の中では、(2)又は(5)の構造が好ましく、特に好ましくは(5)の構造である。
また、式(1)中のAは上記(2)〜(6)のいずれか1種類のみであってもよく、(2)〜(6)から選ばれる2種類以上が混在していても良い。2種類以上を混在させる場合は(5)の構造が50モル%以上であると特に好ましい。
式(1)のBは、下記(7)〜(16)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基と、下記(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基とからなり、かつBの1〜30モル%は(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基である。即ち、式(1)のBにおいて、その99〜70モル%が(7)〜(16)の構造から選ばれる少なくとも1種であり、残りの1〜30モル%が(17)〜(19)の構造から選ばれる少なくとも1種である。
式(1)のBにおける99〜70モル%は、式(7)〜(16)の構造から選ばれるいずれか1種類のみであってもよく、2種類以上の合計が99〜70モル%であってもよい。同様に、Bにおける1〜30モル%は、式(17)〜(19)の構造から選ばれるいずれか1種類のみであってもよく、2種類以上の合計が1〜30モル%であってもよい。
式(1)のBにおける式(7)〜(16)の構造は、極性が低く適度な分子鎖長を有するなどの理由から、式(17)〜(19)の構造と組み合わせてポリイミドとしたときの溶解性のバランスが良く、また、ゲート絶縁膜としたときに有機トランジスタのゲートリーク電流を低減し、高電界を印加したときの絶縁性の劣化を抑制することができるという特徴を有する。
一方、式(1)のBにおける式(17)〜(19)の構造は、ポリイミドとしたときの溶解性を向上させることができるが、多すぎると極性が低くなりすぎる事から、逆に溶解性が悪くなる。またポリイミド膜の表面エネルギーを大きく低下させるという特徴を有する。ゲート絶縁膜の表面エネルギーを低下させることは有機トランジスタの電界効果移動度を向上させることに役立つので有利である。
式(1)のBにおいて、(17)〜(19)の構造は1〜30モル%であるが、得られるポリイミドの溶解性、有機トランジスタの電界効果移動度の向上といった各特性のバランスの観点から好ましくは5〜20モル%である。
つまりは、上記の構造を有するポリイミドからなるゲート絶縁膜は、表面自由エネルギーが小さく、極性も低いことから、結果的に吸湿性が低く大気中においても有機トランジスタを安定に動作させることができる。
より具体的には、有機トランジスタにおける、オフ電流が小さい、ドレイン電流とゲート電圧のヒステリシスが小さい、閾値電圧の変動が小さいなどの特徴を改善することができる。
式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸を得るには、下記に示すテトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを、有機溶媒中で混合させる方法が簡便である。

(上記において、AおよびBは式(1)の定義と同じである。)
テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを有機溶媒中で混合させる方法としては、ジアミン成分を有機溶媒に分散あるいは溶解させた溶液を攪拌させ、テトラカルボン酸二無水物成分をそのまま、または有機溶媒に分散あるいは溶解させて添加する方法、逆にテトラカルボン酸二無水物成分を有機溶媒に分散あるいは溶解させた溶液にジアミン成分を添加する方法、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分を交互に添加する方法などが挙げられる。また、テトラカルボン酸二無水物成分ジアミン成分が複数種の化合物は、これら複数種の成分をあらかじめ混合した状態で重合反応させても良く、個別に順次重合反応させてもよい。
テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを有機溶媒中で反応させる際の温度は通常−20〜150℃、好ましくは0〜80℃である。温度が高い方が重合反応は早く完了するが、高すぎると高分子量のポリアミド酸が得られない場合がある。
また、重合反応は任意の濃度で行うことができるが、濃度が低すぎると高分子量の重合体を得ることが難しくなり、濃度が高すぎると反応液の粘度が高くなり過ぎて均一な拡販が困難となるので、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%である。重合反応初期は高濃度で行い、その後、有機溶媒を追加しても構わない。
上記反応の際に用いられる有機溶媒は、精製したポリアミド酸が溶解するものであれば特に限定されないが、あえてその具体例を挙げるならば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアセトアミド,N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。これらは単独でも、また混合して使用してもよい。さらに、ポリアミド酸を溶解させない溶媒であっても、生成したポリアミド酸が析出しない範囲で、上記溶媒に混合してもよい。
ポリアミド酸の重合反応に用いるテトラカルボン酸二無水物とジアミン成分の比率は通常モル比で1:0.5〜1:1.5であり、このモル比が1:1に近いほど得られるポリアミド酸の分子量は大きくなる。
式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸を脱水閉環してポリイミドとするイミド化反応の方法は特に限定されないが、塩基性触媒と酸無水物用いる触媒イミド化はイミド化反応の際にポリイミドの分子量低下が起こりにくく、またイミド化率の制御が容易なため好ましい。
触媒イミド化は、ポリアミド酸を有機溶媒中において、塩基性触媒と酸無水物の存在下で1〜100時間攪拌することにより可能である。塩基触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げることができる。なかでも、ピリジンは、反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。酸無水物としては無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などを挙げることができる。中でも無水酢酸は、イミド化終了後に、得られたポリイミドの精製が容易となるので好ましい。有機溶媒としては前述したポリアミド酸の重合反応時に用いる溶媒を使用することができる。
触媒イミド化させるときの反応温度は−20〜250℃が好ましく、より好ましくは0〜180℃である。反応温度が高い方がイミド化は早く進行するが、高すぎるとポリイミドの分子量が低下する場合がある。塩基性触媒の量はアミド酸基の0.5〜30モル倍が好ましく、より好ましくは2〜20モル倍であり、酸無水物の量はアミド酸基の1〜50モル倍が好ましく、より好ましくは3〜30モル倍である。反応温度及び触媒量を調整することで、得られるポリイミドのイミド化率を制御することができる。
以上のようにして得られた溶媒可溶性ポリイミドの反応溶液は、そのままゲート絶縁膜の作製に用いても構わないが、反応液中にはイミド化触媒等が含まれているのでポリイミドを回収・洗浄してから使用することが好ましい。
ポリイミドの回収は、攪拌させている貧溶媒に反応液を投入してポリイミドを沈殿させ、これを濾過する方法が簡便である。この際に用いる貧溶媒としては特に限定されないが、メタノール、ヘキサン、ヘプタン、エタノール、トルエン、水などが例示できる。沈殿を濾過して回収した後は、上記貧溶媒で洗浄することが好ましい。回収したポリイミドは常圧あるいは減圧下で、常温あるいは加熱乾燥してポリイミド粉末とすることができる。このポリイミド粉末をさらに良溶媒に溶解して、再沈殿する操作を2〜10回繰り返すと、ポリマー中の不純物を更に少なくすることもできる。また、この際の貧溶媒として例えばアルコール類、ケトン類、炭化水素など3種類以上の貧溶媒を用いると、より一層精製の効率が上がる。
本発明において溶媒可溶性ポリイミドのイミド化率は100%である必要はなく、特に限定されない。イミド化率が高いと溶媒可溶性ポリイミドの溶解性が不足する場合があるので、この場合はイミド化率を下げてもよい。しかしながら、アミド酸の部分が残っていると、ゲート絶縁膜とした後に水が生成する場合があるので、このような観点からはイミド化率は高い方が好ましい。有機トランジスタの特性の面からもイミド化率は高い方が好ましい。イミド化率の高いゲート絶縁膜は有機半導体層と良好な界面を形成すると考えられ、有機トランジスタの長期信頼性が向上すると考えられる。また、イミド化率が高いゲート絶縁膜は、有機トランジスタの閾値電圧の変動が少なく、さらに長期間に渡って初期と同等の特性を保つ事ができる。
溶媒可溶性ポリイミドの溶液を塗布した後の焼成によってもイミド化反応は進行するが、180℃以下という焼成温度を考慮すると、本発明に用いる溶媒可溶性ポリイミドのイミド化率としては、50%以上が好ましく、より好ましくは80%以上であり、もっとも好ましくは90%以上である。
イミド化率は、ポリイミドをd−DMSO(ジメチルスルホキシド−d)に溶解させ、H−NMRを測定し、イミド化せずに残存しているアミド酸基の比率をプロトンピークの積算の比から求め算出したものである。
本発明で用いられる溶媒可溶性ポリイミドの分子量は、取り扱いのしやすさと、膜形成した際の特性の安定性の観点から、重量平均分子量で2,000〜200,000が好ましく、より好ましくは5,000〜50,000である。分子量は、GPC(ゲルパーミエションクロマトグラフィ)により求めたものである。
ゲート絶縁膜用の塗布液である溶媒可溶性ポリイミドの溶液は、上記で得られた溶媒可溶性ポリイミドの粉末を適当な溶媒に溶解させて得ることができる。溶媒可溶性ポリイミドは、1種類のみ用いても、2種類以上併用してもよい。
ポリイミド粉末を溶解させる溶媒は、ポリイミドを溶解することができれば特に限定はされないが、その例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。これらは単独で用いても混合して用いても良い。
溶媒可溶性ポリイミドの溶液には、塗膜の平坦性を確保するため、塗布液の基板への濡れ性の向上、塗布液の表面張力、極性、沸点の調整等の目的で、種々の溶媒を混合しても良い。このような溶媒の具体例としては、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコールなど、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、1-ブトキシ-2-プロパノール、1-フェノキシ-2-プロパノール、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール-1-モノメチルエーテル-2-アセテート、プロピレングリコール-1-モノエチルエーテル-2-アセテート、ジプロピレングリコール、2-(2-メトキシプロポキシ)プロパノール、2-(2-エトキシプロポキシ)プロパノール及び2-(2-ブトキシプロポキシ)プロパノールなどのプロピレングリコール誘導体、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n-プロピルエステル、乳酸n-ブチルエステル、乳酸イソアミルエステルなどの乳酸誘導体などが挙げられる。これらは単独で用いても併用して用いても良い。
塗布液の保存性、塗膜の膜厚均一性を向上させる観点からは、全溶媒量の20〜80重量%を、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、ジメチルスルホキシドから選ばれる少なくとも1種類の溶媒とすることが好ましい。
塗布液の濃度は、特に制限はないが、ポリイミドの濃度として0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。これらは、塗布装置の仕様や得ようとする膜厚によって任意に設定する。
塗布液には、ポリイミド膜と基板との密着性を向上させる目的で、カップリング剤などの添加剤を加えることもできる。その具体例としては、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-アミノプロピルトリメトキシシラン、2-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N-エトキシカルボニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-エトキシカルボニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N-トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10-トリメトキシシリル-1,4,7-トリアザデカン、10-トリエトキシシリル-1,4,7-トリアザデカン、9-トリメトキシシリル-3,6-ジアザノニルアセテート、9-トリエトキシシリル-3,6-ジアザノニルアセテート、N-ベンジル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ベンジル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-ビス(オキシエチレン)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ビス(オキシエチレン)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2-ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、6-テトラグリシジル-2,4-ヘキサンジオール、N,N,N',N'-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。これら官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物を添加する場合は、塗布液中のポリイミド100重量部に対して0.1〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20重量部である。
溶媒可溶性ポリイミドの溶液を塗布する手段は特に限定されないが、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、インクジェット法、スプレー法、刷毛塗り等を例示することができる。
溶媒可溶性ポリイミドの溶液を基板に塗布した後の焼成方法としては特に限定されるものでないが、ホットプレートやオーブンを用いて、適切な雰囲気下、即ち大気、窒素等の不活性ガス、真空中等で行う方法を例示することができる。焼成温度は180℃以下であるが、塗膜中の残存溶媒を少なくするという観点から40℃以上が好ましく、より好ましくは150℃以上である。焼成は2段階以上の温度変化をつけてもよい。段階的に焼成することでポリイミド膜の均一性をより高めることができる。
本発明のゲート絶縁膜は、以上のようにして得られたポリイミド膜である。ゲート絶縁膜は、薄すぎると低電界で絶縁破壊しトランジスタとして動作しなく、また厚すぎると、トランジスタを動作させるために高い電圧が必要となることから、その膜厚としては、5nm〜5000nmが好ましく、より好ましくは50nm〜1000nmであり、最も好ましくは200nm〜600nmである。一度の塗布で所望の厚みのポリイミド膜が得られない場合は、重ね塗りすればよい。
図1および図2には、本発明のゲート絶縁膜を用いた有機トランジスタの構成例が示されている。本発明の有機トランジスタは、図示のように、基板1上にゲート電極2が形成されており、ゲート電極2は、本発明のゲート絶縁膜3で覆われている。図1の例では、ゲート絶縁膜3の上にソース電極4とドレイン電極4とが設置されており、これらを覆うように有機半導体層5が形成されている。一方、図2の例では、ゲート絶縁膜3の上に有機半導体層5が形成されている。これらの例に限らず、本発明の有機トランジスタは、本発明のゲート絶縁膜を用いたものであれば特に制限されない。
本発明の有機トランジスタに用いられる基板としては、機械的な柔軟性に優れる理由から、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックが適している。
ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極としては、例えば、金、銀、胴、アルミニウム、カルシウムなどの金属や、カーボンブラック、フラーレン類、カーボンナノチューブなどの無機材料など、さらには、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリフルオレンおよびこれらの誘導体などの有機π共役ポリマーなどが挙げられる。
これらの電極材料は1種類で用いてもよいが、有機トランジスタの電界効果移動、オン/オフ比(以下On/Off比ともいう)の向上のため、もしくは閾値電圧の制御のために、複数の材料を組み合わせて用いてもよく、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極でそれぞれ異なる材料を用いてもよい。
これら電極の形成方法としては、真空蒸着、スパッタなどを用いるのが一般的である。ナノ金属インクや有機π共役ポリマーの場合は、スピンコート、スプレーコート、印刷、インクジェットなど、塗布型で電極形成できるので好ましい。
塗布型による電極形成の際、ナノ金属インクや有機π共役ポリマーの溶媒としては、本発明のゲート絶縁膜へのダメージが少ないことから、水や各種アルコール類が好ましい。また、N,N−辞メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、n−エチル−2−ピロリドン、n−ビニル−2ピロリドン、N−メチルカプロラクム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素などの極性溶媒も有機π共役ポリマーの溶解性に優れる観点から好ましいが、これらは、本発明のゲート絶縁膜へのダメージが少ない範囲において使用することが好ましい。
有機半導体材料としては、ペンタセン、オリゴチオフェン、トリフェニルアミン、ポリチオフェンおよびこれらの誘導体などが挙げられ、成膜方法としては、スピンコート、スプレーコート、印刷、インクジェットなどが挙げられる。その際、有機半導体の溶媒としては、これらを溶解または均一に分散させることができ、かつ本発明のゲート絶縁膜へのダメージが少ないものであれば特に限定されず、キシレン、トリクロロベンゼン、トリメチルベンゼンなどを例示することができる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施例において、ポリアミド酸またはポリイミドの分子量は以下のようにして測定した。
・GPC(ゲルパーミエションクロマトグラフィ)装置{SSC−7200、センシュー科学社製}
・GPCカラム{KD−803/KD−805、昭和電工社製}
・カラム温度:50℃
・溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・H2O)を30mmol/L、リン酸・無水結晶(o-リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)を10ml/L含有するもの)
・流速:1.0ml/分
・検量線作成用標準サンプル:東ソー社製のTSK 標準ポリエチレンオキサイド(分子量約900,000、150,000、100,000、30,000)、および、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(分子量 約12,000、4,000、1,000)
可溶性ポリイミドのイミド化率は、該ポリイミドをd−DMSO(ジメチルスルホキシド−d)に溶解させ、H−NMRを測定し、イミド化せずに残存しているアミド酸基の比率をプロトンピークの積算値の比から求め算出した。
ポリイミド膜の膜厚は、カッターナイフで膜の一部を剥離し、その段差を全自動微細形状測定機{ET4000A、小坂研究所社製}を用い、測定力を10μN、掃引速度を0.05mm/secとして測定することにより求めた。
<合成例1> ポリイミド(PI−1)の合成
窒素気流下中、200mLの4つ口フラスコに、p-フェニレンジアミン(以下p−PDAと略す) 4.86g(0.045mol)、4−ヘキサデシルオキシ−1、3−ジアミノベンゼン(以下APC18と略す) 1.74g(0.005mol)を入れ、NMP 122.5gに溶解させた後、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物(以下TDAと略す) 15.01g(0.050mol)を加え、これを室温で10時間攪拌して重合反応を行った。得られたポリアミド酸の溶液をNMPで8重量%に希釈した。この溶液50gにイミド化触媒として無水酢酸10.8g、ピリジン5.0gを加え、50℃で3時間反応させポリイミド溶液を得た。この溶液を大量のメタノール中に投入し、得られた白色沈殿をろ別、乾燥し、白色のポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はH−NMRより90%イミド化されていることが確認された。この粉末4gをγ-ブチロラクトン 52.67gとブチルセロソルブ 10gの混合溶媒に溶解させて、ポリイミド(PI−1)の6重量%溶液を得た。得られたポリイミド(PI−1)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)はそれぞれMn=18,000、Mw=54,000であった。
<比較合成例1> ポリアミド酸(PI−2)の重合
窒素気流下中、200mLの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下DDEと略す) 8.01g(0.040mol)を入れ、NMP 91.9gに溶解させた後、ピロメリット酸二無水物(以下PMDAと略す) 8.20g(0.038mol)を加え、これを23℃で2時間攪拌して重合反応を行いさらにNMPで希釈することで、ポリアミド酸(PI−2)の6重量%溶液を得た。得られたポリアミド酸(PI−2)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)はそれぞれMn=11,500、Mw=25,200であった。
<比較合成例2> ポリイミド(PI−3)の合成
窒素気流下中、100mLの4つ口フラスコに、p−PDA 2.53g(0.0234mol)、APC18 0.906g(0.0026mol)を入れ、NMP 83.62gに溶解させた後、4、4‘−[2、2、2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ジフタル酸無水物(以下6FDAと略す) 11.32g(0.0257mol)を加え、これを室温で4時間攪拌して重合反応を行った。得られたポリアミド酸の溶液をNMPで6重量%に希釈した。この溶液50gにイミド化触媒として無水酢酸2.66g、ピリジン2.06gを加え、50℃で2時間反応させポリイミド溶液を得た。この溶液を大量の純水中に投入し、得られた黄色沈殿をろ別、乾燥し、黄色のポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はH−NMRより97%イミド化されていることが確認された。この粉末0.5gをNMP 5.5gとブチルセロソルブ 4.0gの混合溶媒に溶解させて、ポリイミド(PI−3)の6重量%溶液を得た。得られたポリイミド(PI−3)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)はそれぞれMn=20,900、Mw=47,900であった。
<比較合成例3> ポリイミド(PI−4)の合成
触媒イミド化の温度を室温にした以外は、比較合成例2と同様の手順で、ポリイミド粉末(PI−4)を得た。このポリイミド粉末はH−NMRより80%イミド化されていることが確認された。この粉末0.5gをNMP 5.5gとブチルセロソルブ4.0gの混合溶媒に溶解させて、PI−4の6重量%溶液を得た。
<合成例2> ポリイミド(PI−5)の合成
窒素気流下中、50mLの4つ口フラスコに、m−フェニレンジアミン(以下m−PDAと略す) 1.2652g(0.0117mol)、4−[4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)フェノキシ]−1,3−ジアミノベンゼン(以下PCH7ABと略す) 0.4947g(0.0013mol)を入れ、NMP 19.44gに溶解させた後、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸無水物(以下CBDAと略す) 1.198g(0.00611mol)、TDA 1.9518g(0.0065mol)を加え、これを室温で24時間攪拌して重合反応を行った。得られたポリアミド酸の溶液をNMPで8重量%に希釈した。この溶液50gにイミド化触媒として無水酢酸10.8g、ピリジン5.0gを加え、50℃で3時間反応させポリイミド溶液を得た。この溶液を大量のメタノール中に投入し、得られた白色沈殿をろ別、乾燥し、白色のポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はH−NMRより90%イミド化されていることが確認された。この粉末2.34gをγ-ブチロラクトン 22.5gと ジプロピレングリコールメチルエーテル 4.4gの混合溶媒に溶解させて、ポリイミド(PI−5)の8重量%溶液を得た。得られたポリイミド(PI−5)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)はそれぞれMn=10,900、Mw=18,500であった。
<比較合成例4> ポリイミド(PI−6)の合成
窒素気流下中、50mLの4つ口フラスコに、3,5‐ジアミノ安息香酸(以下DBAと略す) 1.5215g(0.01mol)、を入れ、NMP 18.1gに溶解させた後、TDA 3.0027g(0.01mol) を加え、これを50℃で24時間攪拌して重合反応を行った。得られたポリアミド酸の溶液をNMPで8重量%に希釈した。この溶液50gにイミド化触媒として無水酢酸9.2g、ピリジン4.3gを加え、50℃で3時間反応させポリイミド溶液を得た。この溶液を大量のメタノール中に投入し、得られた白色沈殿をろ別、乾燥し、白色のポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はH−NMRより90%イミド化されていることが確認された。この粉末3.22gをγ-ブチロラクトン 31.0gとジプロピレングリコールメチルエーテル 6.0gの混合溶媒に溶解させて、ポリイミド(PI−6)の8重量%溶液を得た。得られたポリイミド(PI−6)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)はそれぞれMn=12,200、Mw=27,900であった。
{実施例1}<PI−1(実施例)の脱ガス評価>
Siウエハ上(厚み0.5mm)に、合成例1で調製したPI−1の溶液を、0.2μm孔フィルタを付けたシリンジで滴下し、スピンコート法により塗布した。その後大気下で、80℃のホットプレートで5分間加熱を行って有機溶剤を揮発させ、次いでSiウエハを1cm角に劈開したのち、180℃のホットプレートで60分焼成する事で、膜厚約200nmのポリイミド膜を得た。このポリイミド膜からの脱ガス量をMw=16、18、44で測定した。測定結果を図3〜5に示す。ポリイミド膜からの脱ガスはほとんどみられておらず、PI−1の溶液を塗布し180℃で焼成して得られたポリイミド膜をゲート絶縁膜として用いた場合は、脱ガスによる有機トランジスタの性能劣化を引き起こす可能性が極めて低いと考えられる。
なお、本実施例において、ポリイミド膜の脱ガス量は、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)システム{WA1000S、電子科学(株)社製}を用い、温度範囲を50℃から300℃とし、昇温速度は1℃/secとして測定した。
{比較例1}<PI−2(比較例)の脱ガス評価>
比較合成例1で合成したPI−2の溶液を用い、膜厚が約220nmであった以外は実施例1と同様にポリイミド膜を作製して脱ガス量を測定した。測定結果を図3〜5に示す。PI−2の溶液を用いた場合には、ポリイミド膜から極めて大量の脱ガスがMw=16、18、44の全てで観測された。即ち、上記の実施例1の結果と比べて、多くの脱ガスが見られ、特にMw=18で示されるHOは有機半導体層の劣化を促すと考えられる事から、脱ガスによる有機トランジスタの性能劣化が引き起こされる可能性が高いと考えられる。
{実施例2}<PI−1(実施例)のアセトン耐性>
ITO付きガラス基板(2.5cm角、厚み0.7mm)に、合成例1で調製したPI−1の溶液を、0.2μm孔フィルタを付けたシリンジで滴下し、スピンコート法により塗布した。その後、大気下で、80℃のホットプレートで5分間加熱を行って有機溶剤を揮発させ、次いで180℃のホットプレートで60分焼成することで、膜厚約220nmのポリイミド膜を得た。次に、ビーカーにアセトンを20mL入れ、液温を室温にした後、先ほどのポリイミド膜をこのアセトン中へ1分間浸漬させた。その後、ポリイミド膜にエアーを吹き付け乾燥させ、180℃のホットプレートで1分焼成させ、残膜率を評価した。残膜率は溶媒処理をする前の膜厚と、溶媒処理をした後の膜厚の比から計算した。この結果は後述する表1に示す。
PI−1の溶液を塗布し180℃で焼成して得られたポリイミド膜は、アセトンに対しては全く溶解せず、溶媒処理後も膜厚は全く変化しなかった。このことから、このポリイミド膜からなるゲート絶縁膜は優れた耐溶剤性を持っていることが明らかとなった。
{比較例2}<PI−3(比較例)のアセトン耐性>
比較合成例2で合成したPI−3の溶液を用い、ポリイミドの膜厚を約450nmとした以外は実施例2と同様に評価を行った。この結果は後述する表1に示す。
アセトン溶液に浸漬させることでPI−3の膜は完全に溶解した。即ち、PI−3は溶解性が非常に高く、PI−3を有機トランジスタ向けゲート絶縁膜として用いた場合、有機トランジスタの製造におけるプロセス条件が大幅に制限されることが明らかとなった。
{実施例3}<PI−1(実施例)の絶縁性の評価>
ITO付きガラス基板(2.5cm角、厚み0.7mm)に、合成例1で調製したPI−1の溶液を、0.2μm孔フィルタを付けたシリンジで滴下し、スピンコート法により塗布した。その後大気下で、80℃のホットプレートで5分間加熱を行って有機溶剤を揮発させ、次いで180℃のホットプレートで60分焼成する事で、膜厚約188nmのポリイミド膜を得た。次にITO電極と測定装置の探針との良好なコンタクトを得るため、ポリイミド膜の一部分を削り取りITOを露出させた後、真空蒸着装置を用いてポリイミド膜上およびITO上に直径0.5mm、膜厚100nmのアルミニウム電極を積層させた。このときの真空蒸着条件は、室温、真空度3×10−3Pa以下、アルミニウム蒸着速度0.3nm/sec以下とした。このようにしてポリイミド膜の上下に電極を形成することで、ポリイミド膜の絶縁性評価用のサンプルを作製した。
絶縁性の評価は電流−電圧特性により行った。測定は窒素雰囲気中で行い、アルミ電極側に正の電圧を0Vから50Vまで印加した。このとき、目的の電圧を印加してから3秒間の保持時間を設けた後、電流値を測定した。このようにして測定した電流−電圧特性を電流密度と電界に変換してグラフ化したものを図6に示す。
また、このポリイミド膜の比誘電率は3.2であった。
このポリイミド膜は、2MV/cm以上の高電界を加えても、電流密度は10−9A/cm以下であり、有機トランジスタ向けゲート絶縁膜として非常に優れた特性を示すことが判った。
なお、本実施例において、ポリイミド膜(ゲート絶縁膜)の比抵抗は、{HP4156C,アジレント社製}を用い、比誘電率は、100KHz、1Vにて、{AG−4311B、安藤電気社製}を用い、周辺の湿度および活性物質の影響を取り除くために、素子完成後、速やかに窒素ガス雰囲気中に移し、雰囲気が安定するまで10分ほど放置させた後測定した。
{比較例3}<PI−2(比較例)の絶縁性の評価>
比較合成例1で合成したPI−2の溶液を用い、膜厚を約160nmとし、焼成温度を220℃又は300℃とした以外は実施例3と同様にして絶縁性評価用の素子を作成し、電流−電圧特性を測定した。この結果を図6に示す。また、220℃で焼成したポリイミド膜の比誘電率は3.6であった。
このポリイミド膜は、2MV/cm以上の高電界を加えると、220℃焼成の場合は10−8A/cm以上、300℃焼成の場合は10−4A/cm以上のリーク電流が流れた。即ち、焼成温度が220℃や300℃といった高温で焼成したとしても、有機トランジスタ向けゲート絶縁膜として用いるのは困難である事が示された。
{実施例4}<有機トランジスタ(実施例)の電気特性の評価>
ITO付きガラス基板(2.5cm角、厚み0.7mm)に、合成例1で調製したPI−1の溶液を、0.2μm孔フィルタを付けたシリンジで滴下し、スピンコート法により塗布した。その後大気下で、80℃のホットプレートで5分間加熱を行って有機溶剤を揮発させ、次いで180℃のホットプレートで60分焼成する事で、膜厚約410nmのポリイミド膜を得た。また、この絶縁膜の静電容量Cは、比誘電率とポリイミドの膜厚から計算したところ、6.87×10−9(F/cm)となった。次に、シグマ−アルドリッチより購入したHT結合を98.5%以上含むポリ(3-ヘキシルチオフェン-2,5-ジイル)(以後、P3HTと略す)を十分に精製した後、Xyleneに1重量%溶解させ、P3HTの塗布溶液を調整した。成膜方法はスピンコート法を用い、酸素濃度0.5ppm以下の窒素雰囲気下で行った。つぎに溶媒を完全に揮発させるため、真空状態で100℃、90分間加熱処理した。つぎに、真空蒸着装置を用いてP3HT膜上に金を約60nm積層させ、チャネル長Lが90μm、チャネル幅Wが2mmのソース・ドレイン電極を形成した。また、真空蒸着時の条件は、室温、真空度3×10−3Pa以下、金の蒸着速度0.1nm/sec以下とした。このように作製した有機トランジスタを酸素濃度0.5ppm以下の窒素雰囲気下で一晩放置したのち、測定直前に一度大気に暴露して電気特性の評価を行った。
電気特性は真空チャンバーを用いて、5×10−2Pa以下の真空度を保ったまま測定した。ゲート電圧に対するドレイン電流の変調を測定するため、ソース・ドレイン電圧(V)を−60Vとして、ゲート電圧(V)を+20Vから−60Vまで、2Vステップで変化させ、電流が十分安定するまで3秒間電圧を保持した後の値をドレイン電流の測定値とした。この様にして測定したゲート電圧に対するドレイン電流の特性(V−I特性)を図7に示す。ゲート電圧をマイナスに印加することで、ドレイン電流の大幅な増加が見られており、P3HTはp型半導体として動作している事を確認した。
一般に、飽和状態におけるドレイン電流Iは下記式で表すことができる。つまり、有機半導体の移動度μは、ドレイン電流Iの絶対値の平方根を縦軸に、ゲート電圧Vを横軸にプロットしたときのグラフの傾きから求めることができる。
=WCμ(V−V/2L
上記式において、Wはトランジスタのチャネル幅、Lはトランジスタのチャネル長、Cはゲート絶縁膜の静電容量、Vはトランジスタの閾値電圧、μは移動度である。P3HTの移動度(μ)をこの式を元に計算したところ、2.5×10−3cm/Vsとなった。また、閾値電圧は3V、有機トランジスタのオフ状態のときに流れる電流、オフ電流は0.07nA、オン状態とオフ状態の比(オン/オフ比)は8900となった。この結果は後述する表4にしめす。このように、本発明のゲート絶縁膜は、有機トランジスタとして十分に優れた特性を示した。
なお、有機トランジスタ電気特性は、周辺の湿度および活性物質の影響を取り除くために、素子完成後、速やかに真空中(真空度5×10−2Pa以下)に移し、30分ほど放置させた後{HP4156C、アジレント社製}により測定した。
{比較例4}<有機トランジスタ(比較例)の電気特性の評価>
比較合成例1で合成したPI−2の溶液を用い、膜厚を約370nmとした以外は実施例4と同様に有機トランジスタを作製し電気特性を測定した。結果を図7に示す。また、この絶縁膜の静電容量Cは、比誘電率とポリイミドの膜厚から計算したところ、8.85×10−9(F/cm)となった。P3HTの移動度は1.1×10−3cm/Vs、オフ電流は47.1nA、オン/オフ比は23となった。また、閾値電圧は有機トランジスタが完全なオフ状態を取る事が無かったので、測定できなかった。このように、PI−2の溶液を180℃で焼成したポリイミド膜をゲート絶縁膜に用いた有機トランジスタは、リーク電流が非常に大きく、また正常なオフ状態を取らなかったことから、有機トランジスタとして用いることは出来ない事が示された。
{比較例5}<有機トランジスタ(比較例)の電気特性の評価(PI-3)>
比較合成例2で合成したPI−3の溶液を用い、膜厚を約400nmとした以外は実施例4と同様に有機トランジスタを作製したが、PI−3の膜の平坦性が悪く有機トランジスタを正常に動作させることが出来なかった。
{比較例6}<有機トランジスタ(比較例)の電気特性の評価(PI-4)>
比較合成例3で合成したPI−4(イミド化率80%)の溶液を用いた以外は、実施例4と同様に有機トランジスタを作製し、電気特性を測定した。結果を図8に示す。PI−4の溶液を180℃で焼成したポリイミド膜をゲート絶縁膜に用いた有機トランジスタは、イミド化率が80%と高いにも関わらず、ドレイン電流は正常なオフ状態を取らなかった。
{実施例5}<PI−5(実施例)の絶縁性の評価>
合成例2で合成したPI−5の溶液を用い、膜厚を200nmとした以外は実施例3と同様にして絶縁性評価用の素子を作成した。完成した素子は速やかに室温、湿度55%の大気雰囲気中に移し、雰囲気が安定するまで1時間放置させた後測定した。電圧は、アルミ電極側に0Vから+48Vまで+4V刻みで加えた。電流は、目的の電圧を印加してから3秒間の保持時間を設け測定した。このようにして測定した電流−電圧特性を電流密度と電界に変換してグラフ化したものを図9に示す。
このポリイミド膜は、2MV/cmで電流密度は4×10−9A/cmであった。有機トランジスタ向けゲート絶縁膜として非常に優れた特性を示すことが判った。また、このポリイミド膜の比誘電率は3.2であった。
なお、実施例3と同様に窒素雰囲気中で電流−電圧特性を測定したところ、2MV/cmで電流密度は10−9A/cm以下であった。
{比較例7}<PI−6(比較例)の絶縁性の評価>
比較合成例4で合成したPI−6の溶液を用いた以外は実施例5と同様にして絶縁性評価用の素子を作成し、実施例5と同様の条件で電流−電圧特性を測定した。結果を図9に示す。
このポリイミド膜は、2MV/cmで電流密度は1×10−5A/cmであった。有機トランジスタ向けゲート絶縁膜として用いた場合、大きなゲートリーク電流が流れると考えられる。また、このポリイミド膜の比誘電率は3.6であった。
なお、実施例3と同様に窒素雰囲気中で電流−電圧特性を測定したところ、2MV/cmで電流密度は10−9A/cm以下であったことから、大気中の測定では、水分などの影響により大きな電流が流れたものと考えられる。
{実施例6}<有機トランジスタ(実施例)の電気特性の評価>
合成例2で合成したPI−5の溶液を用い、膜厚を400nmとした以外は実施例4と同様に有機トランジスタを作製した。測定雰囲気は大気(室温、湿度55%)、測定電圧はソース・ドレイン電圧を−40V、ゲート電圧を+20Vから−40Vとした。ゲート電圧は、+20Vから−2V刻みで−40Vまで加えた後、−40Vから+2V刻みで+20Vまで加えた。
有機トランジスタの特性を図10に示す。ヒステリシスも無く良好な特性が得られた。
{比較例8}<有機トランジスタ(比較例)の電気特性の評価>
比較合成例4で合成したPI−6の溶液を用い、膜厚を400nmとした以外は実施例4と同様に有機トランジスタを作製した。測定雰囲気は大気(室温、湿度55%)、測定電圧はソース・ドレイン電圧を−40V、ゲート電圧を+30Vから−40Vとした。ゲート電圧は、+30Vから−2V刻みで−40Vまで加えた後、−40Vから+2V刻みで+30Vまで加えた。
有機トランジスタの特性を図11に示す。正バイアス(逆バイアス)側で大きなドレイン電流が流れ、さらに、大きなヒステリシスがみられた。
なお、測定雰囲気を真空(5×10−2Pa以下)にしたところ、ヒステリシスも無く、オフ電流も大幅に低減し、正常な有機トランジスタとして動作したが、移動度が小さかった。
ここまでの有機トランジスタの電気特性の評価結果を表3及び表4にまとめる。
本発明によるゲート絶縁膜は、有機トランジスタの製造プロセスの低温化が可能であり、更に有機トランジスタのリーク電流を低減させ、信頼性の高いゲート絶縁膜として利用可能であり、安価で高性能な有機トランジスタを提供することが可能となる。
本発明のゲート絶縁膜の使用例を示す概略断面図である。 本発明のゲート絶縁膜の使用例を示す概略断面図である。 実施例1及び比較例1において、PI−1及びPI−2の溶液から得られたポリイミド膜の分子量16における脱離ガス強度(Intensity)を示すグラフである。 実施例1及び比較例1において、PI−1及びPI−2の溶液から得られたポリイミド膜の分子量18における脱離ガス強度を示すグラフである。 実施例1及び比較例1において、PI−1及びPI−2の溶液から得られたポリイミド膜の分子量44における脱離ガス強度を示すグラフである。 実施例3及び比較例3において、PI−1及びPI−2の溶液から得られたポリイミド膜の電流密度(Current Density)と電界(Electric field)の関係を示すグラフである。 実施例4及び比較例4において、PI−1及びPI−2の溶液から得られたポリイミド膜をゲート絶縁膜とした有機トランジスタのドレイン電流(Drain Current)とゲート電圧(Gate Voltage)の関係を示すグラフである。 比較例6において、PI−4の溶液から得られたポリイミド膜をゲート絶縁膜とした有機トランジスタのドレイン電流(Drain Current)とゲート電圧(Gate Voltage)の関係を示すグラフである。 実施例5及び比較例7において、PI−5及びPI−6の溶液から得られたポリイミド膜の電流密度(Current Density)と電界(Electric Field)の関係を示すグラフである。この測定結果は大気雰囲気中における測定結果である。 実施例6において、PI−5の溶液から得られたポリイミド膜をゲート絶縁膜とした有機トランジスタの大気中におけるドレイン電流(Drain Current)とゲート電圧(Gate Voltage)の関係を示すグラフである。 比較例8において、PI−6の溶液から得られたポリイミド膜をゲート絶縁膜とした有機トランジスタの真空中におけるドレイン電流(Drain Current)とゲート電圧(Gate Voltage)の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 ソース電極、ドレイン電極
5 有機半導体層

Claims (3)

  1. ポリイミド膜からなるゲート絶縁膜であって、このポリイミド膜は有機溶媒可溶性ポリイミドの溶液を、塗布し、180℃以下で焼成して得られた膜であり、かつ、この有機溶媒可溶性ポリイミドは、下記式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミド酸を脱水閉環して得られたポリイミドであることを特徴とするゲート絶縁膜。




    (式中、Aは下記(2)〜(6)から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であって、Aの50モル%以上が下記(5)で表される構造であり、Bは下記(7)〜(16)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基と、下記(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基とからなり、かつBの1〜30モル%は(17)〜(19)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、nは正の整数である。)




    (式中、R、R、R、R、はそれぞれ独立に水素、フッ素または炭素数1〜4の有機基を表す。)






  2. 有機溶剤可溶性ポリイミドのイミド化率が50%以上である請求項1に記載のゲート絶縁膜。
  3. 請求項1または請求項2に記載のゲート絶縁膜が使用された有機トランジスタ。
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