JP5207443B2 - オブチュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、砲身の内壁に形成された腔線と噛み合い燃焼ガスの緊塞を行うオブチュレータに関する。
迫撃砲、りゅう弾砲、カノン砲等の火器は「火砲」と呼ばれる。そのうち、図9に示すように、砲身2の内側に形成したらせん状の溝(腔線5)により弾丸6に旋転(弾丸の軸心回りの回転)を与えることによって弾道の安定化を図る方式のものをライフル砲という。なお、火砲1によって発射される弾丸は「砲弾」と呼ばれる。
図9に示す弾丸6は、迫撃砲用の弾丸であり、本体を構成し内部に炸薬が充填された弾体7と、弾体7に連結された発射装薬9とから構成されている。発射装薬9は、装薬保持筒10によって保持される。装薬保持筒10はクリップによって弾体7の後端部に連結されている。
弾体7の外周部には火砲1の腔線5と噛み合う複数の突起21が形成されている。なお、腔線5の形状に合わせた突起21ではなく、砲身2の口径より僅かに大きい径を有し弾体7の外周部に周方向に帯状に延びる「弾帯」が形成される場合もある。
弾体7の後部は後方に向かうに従い外径が縮小するテーパ部8を有し、このテーパ部8にガス緊塞を行うためのリング状のオブチュレータ20が弾体7と同心で装着されている。
このように構成された弾丸6は、通常、図9(A)に示すように砲口3から装填されるが、砲尾4から装填される場合もある。弾丸6を装填するに際し、突起21が腔線5に噛み合うように弾丸6の位置を調整し、弾丸6を砲身2内に挿入する。そして、弾丸6が砲身2に装填され、図9(B)に示すように発射装薬9が点火されると、発射装薬9が燃焼し、図9(C)に示すように燃焼ガス18が発生する。この燃焼ガス18による腔圧の立ち上がりとともに、オブチュレータ20は突起21(又は弾帯)によって規制される位置まで移動する。これにより、腔線5と突起21(又は弾帯)の隙間が閉塞され、ガス緊塞が行われる。さらに、腔圧の上昇に伴い、図9(D)に示すように、弾丸6は、腔線5の転度に従って旋転しながら砲口3に向かって移動する。
なお、上述した火砲1、弾丸6、オブチュレータ20等についての従来技術は、例えば下記非特許文献1に開示されている。
「火器弾薬ハンドブック 改訂版」、財団法人防衛技術協会
上述した従来のオブチュレータ20には、以下のような問題がある。
(1)弾丸6の旋転は、突起21(又は弾帯)により付与されており、オブチュレータ20単体では弾丸に旋転力を付与することができない。
(2)弾丸6の起動圧・阻害抗力を決めるのは、突起21(又は弾帯)であり、オブチュレータ20単体では起動圧・阻害抗力は発生せず、発射装薬9の燃焼時に腔圧のばらつきが生じる恐れがある。なお、「起動圧」とは、弾丸6を起動させるための圧力をいう。「阻害抗力」とは、弾丸6の移動を阻む力をいい、腔線5による抵抗、弾丸6に働く空気抵抗、重力による弾軸方向の分力などが含まれる。
(3)突起21(又は弾帯)とオブチュレータ20とを併用することによってガス緊塞性が発揮されるため、オブチュレータ20単体でガス緊塞を行うことができない。
(4)従来のオブチュレータ20は、突起21(又は弾帯)と併用することが前提となっているため、部品点数が多く、構造も複雑となっている。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、単体で、弾丸への旋転力の付与、起動圧・阻害抗力の発生、及びガス緊塞性の各機能を発揮することができるオブチュレータを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の技術的手段を採用する。
(1)本発明は、腔線が砲身の内壁に形成された火砲により発射される弾丸の外周部に弾丸と同心に装着されるリング体により構成され、発生した燃焼ガスの緊塞を行うためのオブチュレータであって、前記弾丸は、後方に向かうに従い外径が縮小するテーパ部を有し、前記リング体は、前記腔線と噛み合う外周部と、前記テーパ部に嵌合する内周部とを備え、弾丸発射時に、後方からの燃焼ガスの圧力を受けて前記テーパ部の前側に移動し、前記リング体の後側内周面は、後方に向かうに従い内径が拡大する形状に形成されている、ことを特徴とする。
上記の本発明によれば、弾丸装填時に外周部が腔線と噛み合うので弾丸と腔線との間の初期の間隙が埋められる。これにより、ガス緊塞性が発揮され、同時に面の摩擦により起動圧・阻害抗力が発生する。
また、リング体は、弾丸発射時に、腔圧の立ち上がりとともに、テーパ部の前側に移動し拡大変形する。これにより、腔線と弾丸の間隙が閉塞され、ガス緊塞が行われる。
また、リング体の外周部が腔線と噛み合うので、腔線による旋転力をリング体で受け、リング体により弾体に旋転力が伝達される。
したがって、本発明のオブチュレータによれば、単体で、弾丸への旋転力の付与、起動圧・阻害抗力の発生、及びガス緊塞性の各機能を発揮することができる。また、これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化することができる。
さらに、上記構成によれば、リング体の後側内面がテーパ状に広がっているので、リング体は半径方向外側に圧力を受ける。これにより、リング体が半径方向に拡大変形しやすいので、ガス緊塞性が高まる。
(2)また、上記(1)のオブチュレータにおいて、前記リング体の外周部には、前記腔線と噛み合う突起が周方向に間隔を置いて複数形成されている。
上記のように、予め、リング体の外周部を腔線と噛み合う形状に加工しておくことにより、砲身への弾丸の装填を容易に行うことができる。
(3)また、上記(1)のオブチュレータにおいて、前記リング体の外周部には、前記砲身への弾丸の装填によって前記腔線と噛み合う形状に加工又は変形される軟質材料からなる環状軟質部が設けられている。
上記のように、弾丸装填時に環状軟質部が腔線に噛み合う形状に加工又は変形されるので、予めリング体の外周部を腔線と噛み合う形状に加工する必要がない。
(4)また、上記(3)のオブチュレータにおいて、前記環状軟質部は前記リング体の後端より前方寄りの位置に設けられている。
上記の構成によれば、腔圧の上昇とともに、リング体が大変形して後端が腔線の溝を埋めるので、ガス緊塞性がより高まる。
)また、上記(1)〜()のオブチュレータにおいて、前記リング体は、前記テーパ部との間の摩擦抵抗のみによって前記弾体に旋転力を伝達する。
上記構成によれば、リング体とテーパ部との接触面の傾斜角によって、リング体から弾丸に伝達される旋転力を調整し、旋転をコントロールすることができる。
)また、上記(1)〜()のオブチュレータにおいて、前記内周部には、内方に突出し前記テーパ部に形成された係止穴に挿入される係止片が形成され、弾丸発射時に、前記リング体が前記弾体に伝える旋転力により前記係止片に作用するせん断力が所定以上となったときに該係止片が破断するようになっている。
上記構成によれば、係止片の枚数と破断強度をパラメータとし、そのせん断破壊をトリガーにして、リング体と弾丸の一体旋転と空転をコントロールすることで、旋転をコントロールすることができる。
)また、上記(1)〜()のオブチュレータにおいて、前記リング体は、前記弾体に対して回転しないように装着される。
上記構成によれば、リング体と弾丸が常に一体旋転するので、弾丸は腔線の転度に従って旋転する。したがって、腔線の転度によって弾丸の旋転をコントロールすることができる。
本発明のオブチュレータによれば、単体で、弾丸への旋転力の付与、起動圧・阻害抗力の発生、及びガス緊塞性の各機能を発揮することができる。また、これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるオブチュレータ11が装着された弾丸6の構成図である。図1において、(B)は(A)の1B−1B線断面図、(C)は(B)の1C−1C線断面図である。図2は弾丸6が火砲1の砲身2に装填された状態を示す図である。
図1に示す弾丸6は、迫撃砲用の弾丸であり、本体を構成し内部に炸薬が充填された弾体7と、弾体7に連結された発射装薬9とから構成されている。発射装薬9は、装薬保持筒10によって保持される。装薬保持筒10はクリップによって弾体7の後端部に連結されている。弾体7の後部は後方に向かうに従い外径が縮小するテーパ部8を有している。
なお、本発明のオブチュレータ11が装着される弾丸6は、迫撃砲用に限られず、無反動砲、カノン砲、りゅう弾砲などの他の火砲用であってもよい。
弾体7のテーパ部8には、砲身2の内壁に形成された腔線5と噛み合いガス緊塞を行うオブチュレータ11が装着されている。オブチュレータ11は、リング体12により構成され、弾丸6と同心に装着されている。リング体12は、例えば合成樹脂からなる。
リング体12は、腔線5と噛み合う外周部と、テーパ部8に嵌合する内周部とを備える。図1及び図2に示すように、本実施形態におけるリング体12の外周部には、腔線5と噛み合う突起13が周方向に間隔を置いて複数形成されている。
図1(C)に示すように、テーパ部8に接触するリング体12の内周部は、テーパ部8と同一の傾斜角の内面を有し、テーパ部8との間の摩擦抵抗のみによって弾体7に旋転力を伝達するようになっている。
また、リング体12の内周部は、弾体7に形成された係止部14により係止され、後方への脱落が防止されている。
さらに、リング体12の後側内周面12aは、後方に向かうに従い内径が拡大する形状に形成されている。
なお、図1(B)及び(C)に示すリング体12の構成を、リング体12の内周部の第1構成例とする。
次に、図3を参照し、第1実施形態にかかるオブチュレータ11の作用について説明する。
上記のように構成されたオブチュレータ11が装着された弾丸6は、図3(A)に示すように砲身2の砲口3から装填されるか、あるいは砲尾4から装填される。
弾丸6を装填するに際し、突起13が腔線5に噛み合うように弾丸6の位置を調整し、弾丸6を砲身2内に挿入する。弾丸6が砲身2に装填されると、オブチュレータ11の外周部が腔線5と噛み合うので弾丸6と腔線5との間の初期の間隙が埋められる。これにより、ガス緊塞性が発揮され、同時に面の摩擦により起動圧・阻害抗力が発生する。
図3(B)に示すように発射装薬9が点火されると、発射装薬9が燃焼し、図3(C)に示すように燃焼ガス18が発生する。この燃焼ガス18による腔圧の立ち上がりとともに、オブチュレータ11は、テーパ部8の前側に移動し拡大変形する。これにより、腔線5と弾丸6の間隙が閉塞され、ガス緊塞が行われる。
また、リング体12の外周部(突起13)が腔線5と噛み合うので、腔線5による旋転力をリング体12で受け、リング体12により弾体7に旋転力が伝達される。これにより、腔圧の上昇に伴い、図3(D)に示すように、弾丸6は、腔線5の転度に従って旋転しながら砲口3に向かって移動する。
上述した本実施形態のオブチュレータ11によれば、単体で、弾丸6への旋転力の付与、起動圧・阻害抗力の発生、及びガス緊塞性の各機能を発揮することができる。また、これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化することができる。
また、予め、リング体12の外周部を腔線5と噛み合う形状に加工しておくことにより、砲身2への弾丸6の装填を容易に行うことができる。
また、リング体12の後側内面がテーパ状に広がっているので、リング体12は半径方向外側に圧力を受ける。これにより、リング体12が半径方向に拡大変形しやすいので、ガス緊塞性が高まる。
また、図1(C)に示したリング体12の内周面の第1構成例によれば、リング体12は、テーパ部8との間の摩擦抵抗のみによって弾体7に旋転力を伝達する。このため、図1(C)の破線で示すように、リング体12とテーパ部8との接触面の傾斜角(弾丸6の軸心a1に対する傾斜角)を大きくすると、腔圧によってリング体12が前方への移動力を受けたときの接触面における接触圧が大きくなり、これによりリング体12とテーパ部8との摩擦抵抗が大きくなる。逆に、上記傾斜角を小さくすると、摩擦抵抗が小さくなる。
したがって、リング体12とテーパ部8との接触面の傾斜角によって、リング体12から弾丸6に伝達される旋転力を調整し、旋転をコントロールすることができる。
図4は、リング体12の内周部の第2構成例を示す図である。図4において、(A)は図1(A)の1B−1B線断面に相当する断面図であり、(B)は(A)の4B−4B線断面図である。
図4に示すように、第2構成例では、リング体12の内周部に、内方に突出しテーパ部8に形成された係止穴8aに挿入される係止片15が形成され、弾丸発射時に、リング体12が弾体7に伝える旋転力により係止片15に作用するせん断力が所定以上となったときに係止片15が破断するようになっている。図4において係止片15は板状をなしているが、ピン状であってもよい。また、係止片15の枚数は、この例では4枚であるが、弾体7に付与したい旋転数に合わせて調整される。腔圧によりリング体12がテーパ部8の前側に移動できるように、係止穴8aの前後方向の寸法は係止片15の前後方向の寸法よりも長く設定され、初期状態では係止片15が係止穴8aの後方寄りの位置に挿入されている。
上記構成によれば、係止片15の枚数と破断強度をパラメータとし、そのせん断破壊をトリガーにして、リング体12と弾丸6の一体旋転と空転をコントロールすることで、旋転をコントロールすることができる。
図5は、リング体12の内周部の第3構成例を示す図である。図5において、(A)は図1(A)の1B−1B線断面に相当する断面図であり、(B)は(A)の5B−5B線断面図である。
図5に示すように、第3構成例では、リング体12は弾体7に対して回転しないように装着される。具体的には、リング体12の内周部には内側に突出する内側突起16が周方向に複数形成され、弾体7のテーパ部8には内側突起16と噛み合って弾体7とオブチュレータ11との相対回転を拘束する拘束溝8bが周方向に複数形成されている。また、腔圧によりリング体12がテーパ部8の前側に移動できるように、拘束溝8bの前後方向の寸法は内側突起16の前後方向の寸法よりも長く設定され、初期状態では内側突起16が拘束溝8bの後方寄りの位置に挿入されている。
上述した第2構成例(図4)では弾丸発射時に係止片15が破断するようになっているが、本構成例では弾丸6発射時に作用するせん断力によって内側突起16が破断しないように内側突起16の個数及び強度(厚さ)が設定されている。
上記構成によれば、リング体12と弾丸6が常に一体旋転するので、弾丸6は腔線5の転度に従って旋転する。したがって、腔線5の転度によって弾丸6の旋転をコントロールすることができる。
図6は、本発明の第2実施形態にかかるオブチュレータ11が装着された弾丸6の構成図である。図6において、(B)は(A)の6B−6B線断面図、(C)は(B)の6C−6C線断面図である。図7は本発明の第2実施形態にかかるオブチュレータ11が装着された弾丸6が火砲1の砲身2に装填された状態を示す図である。図7において(B)は(A)の7B−7B線断面図である。
図6に示すように、リング体12の外周部には軟質材料からなる環状軟質部17が設けられている。この環状軟質部17は、砲身2に装填される前においては周方向に凹凸の無い環状に形成されているが、図7(B)に示すように、弾丸6の砲身2への装填によって腔線5と噛み合う形状に加工又は変形される。このような環状軟質部17を構成する軟質材料としては、亜鉛、錫、純アルミニウムなどの軟金属、合成樹脂(プラスチック)、シリコーンゴムなどの合成ゴム、などを適用することができる。
また、環状軟質部17の軸方向寸法は、リング体12の軸方向寸法よりも短く、かつ環状軟質部17はリング体12の後端より前方寄りの位置(図6の例ではほぼ中央)に設けられている。
図6に示す第2実施形態にかかるオブチュレータ11のその他の部分の構成は、図1に示した同一部分の構成と同様である。
次に、図8を参照し、第2実施形態にかかるオブチュレータ11の作用について説明する。なお、図8(B)〜(D)の各々において、右下部に示された図は、弾丸発射の各段階におけるオブチュレータ11の状態を示す拡大図である。
上記のように構成された第2実施形態にかかるオブチュレータ11が装着された弾丸6は、図8(A)に示すように砲身2の砲口3から装填されるか、あるいは砲尾4から装填される。弾丸6の装填に伴って、環状軟質部17が腔線5に噛み合う形状に加工又は変形されるので、弾丸6と腔線5との間の初期の間隙が埋められる(図8(B)の右下図参照)。これにより、ガス緊塞性が発揮され、同時に面の摩擦により起動圧・阻害抗力が発生する。
図8(B)に示すように発射装薬9が点火されると、発射装薬9が燃焼し、図8(C)に示すように燃焼ガス18が発生する。この燃焼ガス18による腔圧の立ち上がりとともに、オブチュレータ11は、テーパ部8の前側に移動し拡大変形する。これにより、腔線5と弾丸6の間隙が閉塞され、ガス緊塞が行われる。
さらに、腔圧の上昇に伴い、図8(D)に示すように、オブチュレータ11(リング体12及び環状軟質部17)が大変形することにより、ガス緊塞性がより高まる。
また、環状軟質部17が加工又は変形されて腔線5と噛み合うので、腔線5による旋転力をリング体12で受け、リング体12により弾体7に旋転力が伝達される。これにより、腔圧の上昇に伴い、図8(D)に示すように、弾丸6は、腔線5の転度に従って旋転しながら砲口3に向かって移動する。
上述した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、オブチュレータ11単体で、弾丸6への旋転力の付与、起動圧・阻害抗力の発生、及びガス緊塞性の各機能を発揮することができる。また、これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化することができる。
また、弾丸装填時に環状軟質部17が腔線5に噛み合う形状に加工又は変形されるので、予め外周部を腔線5と噛み合う形状に加工する必要がない。
また、リング体12の後側内周面12aがテーパ状に広がっているので、リング体12は半径方向外側に圧力を受ける。これにより、リング体12が半径方向に拡大変形しやすいので、ガス緊塞性が高まる。
さらに、環状軟質部17はリング体12の後端より前方寄りの位置に設けられているので、図8(D)に示すように、腔圧の上昇とともに、リング体12が大変形して後端が腔線5の溝を埋めるので、ガス緊塞性がより高まる。
なお、第2実施形態においても、リング体12の内周部は、上述した第1構成例のほか、第2構成例(図4)でも、第3構成例(図5)であってもよい。
上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の第1実施形態にかかるオブチュレータが装着された弾丸の構成図である。 本発明の第1実施形態にかかるオブチュレータが装着された弾丸が火砲の砲身に装填された状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるオブチュレータの作用について説明する図である。 リング体の内周部の第2構成例を示す図である。 リング体の内周部の第3構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるオブチュレータが装着された弾丸の構成図である。 本発明の第2実施形態にかかるオブチュレータが装着された弾丸が火砲の砲身に装填された状態を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるオブチュレータの作用について説明する図である。 従来技術について説明する図である。
符号の説明
1 火砲
2 砲身
3 砲口
4 砲尾
5 腔線
6 弾丸
7 弾体
8 テーパ部
8a 係止穴
8b 拘束溝
9 発射装薬
10 装薬保持筒
11 オブチュレータ
12 リング体
12a 後側内周面
13 突起
14 係止部
15 係止片
16 内側突起
17 環状軟質部
18 燃焼ガス

Claims (7)

  1. 腔線が砲身の内壁に形成された火砲により発射される弾丸の外周部に弾丸と同心に装着されるリング体により構成され、発生した燃焼ガスの緊塞を行うためのオブチュレータであって、
    前記弾丸は、後方に向かうに従い外径が縮小するテーパ部を有し、
    前記リング体は、前記腔線と噛み合う外周部と、前記テーパ部に嵌合する内周部とを備え、弾丸発射時に、後方からの燃焼ガスの圧力を受けて前記テーパ部の前側に移動し、
    前記リング体の後側内周面は、後方に向かうに従い内径が拡大する形状に形成されている、ことを特徴とするオブチュレータ。
  2. 前記リング体の外周部には、前記腔線と噛み合う突起が周方向に間隔を置いて複数形成されている請求項1記載のオブチュレータ。
  3. 前記リング体の外周部には、前記砲身への弾丸の装填によって前記腔線と噛み合う形状に加工又は変形される軟質材料からなる環状軟質部が設けられている請求項1記載のオブチュレータ。
  4. 前記環状軟質部は前記リング体の後端より前方寄りの位置に設けられている請求項3記載のオブチュレータ。
  5. 前記リング体は、前記テーパ部との間の摩擦抵抗のみによって前記弾体に旋転力を伝達する請求項1乃至のいずれか一項に記載のオブチュレータ。
  6. 前記内周部には、内方に突出し前記テーパ部に形成された係止穴に挿入される係止片が形成され、
    弾丸発射時に、前記リング体が前記弾体に伝える旋転力により前記係止片に作用するせん断力が所定以上となったときに該係止片が破断するようになっている、請求項1乃至のいずれか一項に記載のオブチュレータ。
  7. 前記リング体は、前記弾体に対して回転しないように装着される、請求項1乃至のいずれか一項に記載のオブチュレータ。
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