JP5205322B2 - 射出成形用ポリエチレン組成物及びそれよりなる射出成型品 - Google Patents
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Description
さらに、射出成形品においては、上記の特性のみならず、繰返しの折曲げに耐え得る特性及び薄肉部が引裂き易い特性の両者を具備する製品も求められることもある。
例えば、食品容器等の容器蓋において、容器口部に固定される本体と開閉自在に設けられた上蓋とを結合するヒンジ部を有し、かつ開口部を形成するために引裂くための薄肉部(スコア部)を有する形態(ヒンジ部とスコア部とが一体化された所謂ワンピース構造の製品)が存在する。具体的には、醤油、タレなどの食品調味料容器等の蓋にこの形態が見られる。
このような蓋において、ヒンジ部には繰返しの折曲げ性に耐え得るポリプロピレン(PP)が適し、一方、スコア部には引裂き性の良い低密度ポリエチレン(LDPE)が一般に適している。
しかも、容器の内容物の衛生性を確保するべく、その内容物と容器の殺菌目的のため、高温状態で充填することが多く、充填する際の温度が高くなる傾向にあり、材料がその温度によって変形せず、冷却しても内容物が漏れないようにすることが望まれる場合もある。
しかし、この材料は、シクロペンタジエニル系の配位子を有する触媒を用いて得られる2種類の重合体及び高圧ラジカル法低密度ポリエチレンとからなる広範な用途向けの組成物であり、薄肉部の易引裂性、係合力長期維持性等、いずれも兼ね備えたバランスの良い材料に到達しているとは必ずしも言えない。
しかし、この材料は、密度が高く、MFRが小さいため、高流動性、成形性、薄肉部の易引裂性等においてバランスの良い材料に到達しているとは必ずしも言えない。
このように、高流動性、成形性、剛性、耐衝撃性、耐熱性、耐久性、繰返しの耐折曲げ性、薄肉部の易引裂性、係合力長期維持性等、いずれも兼ね備えたバランスの良い材料に到達することは容易ではなく、更に一層優れた射出成形用ポリエチレン材料が求められている。
物性(a):密度が0.920〜0.930g/cm3である。
物性(b):温度190℃、荷重2.16KgにおけるMFRが10〜20g/10分である。
物性(c):70℃、ひずみ1%の引張において30秒後と400秒後に測定した緩和弾性率E(t)をE(30)とE(400)としたとき、下記の数式で算出される変化率(R)が−0.10以上、0未満である。
R=(logE(30)−logE(400))/(log30−log400)
物性(d):曲げ弾性率が180〜300MPaである。
物性(e):厚さT=2mmの試験片における引裂き強さが10kgf/mm未満である。
物性(f):ビカット軟化点が90℃以上である。
高圧法低密度ポリエチレン(B)は、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5〜30であり、かつ、
組成物全体は、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5〜20であることを特徴とする射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物が提供される。
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度は、0.922〜0.935g/cm3、好ましくは0.923〜0.933g/cm3、さらに好ましくは0.924〜0.930g/cm3である。密度が0.920g/cm3未満では、成形された容器の剛性が小さく、薄肉製品での強度が保たれにくくなる。一方、密度が0.935g/cm3を超えると、成形品の薄肉部の易引裂性が低下する傾向がある。ここで、密度は、JIS K6922−1,2:1997に準じて測定される値である。密度は、エチレンと共重合させるコモノマーの種類や量により変化させることにより、所望のものを得ることができる。
MFRは、エチレン重合温度や連鎖移動剤の使用等により調整することができ、所望のものを得ることができる。即ち、エチレンとα−オレフィンとの重合温度を上げることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、重合温度を下げることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。また、エチレンとα−オレフィンとの共重合反応において共存させる水素量(連鎖移動剤量)を増加させることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、共存させる水素量(連鎖移動剤量)を減少させることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。
GPC測定によるMw/Mnは、重合温度、重合反応器内の滞留時間、重合反応器の数などで調整でき、また、仕上げ押出機の温度、圧力、剪段速度などにより、調整可能である。好ましくは、高分子量成分と低分子量成分の組成割合を調整することにより増減することができ、重合温度や連鎖移動剤量を重合反応中に変化させることにより分子量が異なる重合体成分が生成し、結果として全体の重合体の分子量分布を変化させることができる。重合条件の異なる重合を多段で行なうことにより分子量分布を増減させることも可能である。
(i)測定条件
ウォーターズ社製150C型を使用して、下記の条件でGPC測定を行い、重量平均分子量(Mw)を求める。
カラム:昭和電工社製Shodex HT−G 1本及び同・HT−806M 2本
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:140℃
流量:1.0ml/分
注入量:300μl
(ii)サンプル調整
市販の4mlスクリュートップバイアル瓶に試料約3mg及び溶媒3.0mlを量り採り、センシュー科学社製SSC−9300型攪拌機を用い、温度150℃で2時間振とうを行なう。
(iii)分子量の計算
GPCクロマトデータは1点/秒の頻度でコンピュータに取り込み、森定雄著・共立出版社発行の「サイズ排除クロマトグラフィー」第4章の記載に従ってデータ処理を行い、Mw値を計算する。
(iv)カラムの較正
カラムの較正は、昭和電工社製単分散ポリスチレン(S−7300、S−3900、S−1950、S―1460、S−1010、S−565、S−152、S−66.0、S−28.5、S−5.05)、n−エイコサン及びn−テトラコンタンの各0.2mg/l溶液を用いて、一連の単分散ポリスチレンの測定を行い、それらの溶出ピーク時間と分子量の対数の関係を4次多項式でフィットしたものを較正曲線とする。
なお、ポリスチレンの分子量(MPS)は、次式を用いてポリエチレンの分子量(MPE)に換算する。
MPE=0.468×MPS
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、気相重合法、溶液重合法、スラリー重合法などの製造プロセスにより製造することができる。エチレン系重合体の重合条件のうち重合温度としては、0〜300℃の範囲から選択することができる。重合圧力は、大気圧〜約100kg/cm2の範囲から選択することができる。
本発明の高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度は、0.910〜0.929g/cm3、好ましくは0.915〜0.925g/cm3、さらに好ましくは0.919〜0.923g/cm3である。密度が0.910g/cm3未満では、成形された容器の剛性が小さく、薄肉製品での強度が保たれにくくなる。一方、密度が0.929g/cm3を超えると、成形品の薄肉部の易引裂性が低下する傾向がある。ここで、密度は、JIS K6922−1,2:1997に準じて測定される値である。
GPC測定によるMw/Mnは、重合温度、重合反応器内の滞留時間で調整でき、また、仕上げ押出機の温度、圧力、剪段速度などにより、調整可能である。好ましくは、高分子量成分と低分子量成分の組成割合を調整することにより増減することができ、重合温度や連鎖移動剤量を重合反応中に変化させることにより分子量が異なる重合体成分が生成し、結果として全体の重合体の分子量分布を変化させることができる。
また、本発明の射出成形用ポリエチレン組成物には、常法に従い、他のオレフィン系重合体やゴム等のほか、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、着色顔料、パール顔料、光輝材、偏光パール顔料、架橋剤、発泡剤、中和剤、熱安定剤、結晶核剤、無機または有機充填剤、難燃剤等の公知の添加剤を配合することができる。着色方法としてはベース樹脂に必要量添加したコンパウンドでも、高濃度添加したマスターバッチを後ブレンドしてもよい。結晶核剤は、マスターバッチにて成形時に添加しても差し支えない。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)60〜90質量%、高圧法低密度ポリエチレン(B)40〜10質量%からなる。好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)65〜85質量%、高圧法低密度ポリエチレン(B)35〜15質量%、さらに好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)70〜85質量%、高圧法低密度ポリエチレン(B)30〜15質量%が好適である。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の組成割合が上記範囲を外れると、剛性、耐衝撃性、繰返しの耐折曲げ性、薄肉部の易引裂性、係合力長期維持性等のバランスが崩れ、射出成形品の性能が損なわれる。特に、高圧法低密度ポリエチレン(B)が10重量%未満では、成形性、薄肉部の易引裂性が低下し、40重量%を超えると耐熱性の低下が顕著である。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物の物性(a):密度は、0.920〜0.930g/cm3である。密度が0.920g/cm3未満では、成形された容器の剛性が小さく、薄肉製品での強度が保たれにくくなる。一方、密度が0.930g/cm3を超えると、成形品の薄肉部の易引裂性が低下する傾向がある。ここで、密度は、JIS K6922−1,2:1997に準じて測定される値である。密度は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)の組成割合を変えることにより調整することができる。
MFRは、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)の組成割合を変えることにより調整することができる。
R=(logE(30)−logE(400))/(log30−log400)……(1)
緩和弾性率は、応力緩和弾性率ともいわれ、高分子物質の応力緩和挙動を表す指標として公知である。本願発明の緩和弾性率E(t)は、試験片に対し一定歪みを与えたときに、その試験片に発生する応力を歪みで除して得られる弾性率の時間変化を測定することによって求められる緩和弾性率曲線から得られる。
具体的には、成形温度190℃、余熱時間5分、圧縮時間5分、圧縮圧力5MPa、冷却温度40℃、冷却時間10分、圧縮圧力5MPaの条件で圧縮成形により縦50mm、横40mm、厚み0.5mmのシートを作成し、そのシートから長さ40mm、幅1.0mm、厚み0.5mmの短冊を切り出し、試験片とし、Rheometrics社製SOLIDS ANALYZER RSA IIを用い、測定温度70℃、チャック間距離22.5mm、歪み1%、測定前安定時間10分の条件で、上記短冊試験片の緩和弾性率E(t)MPaを測定する。緩和弾性率の測定は、2秒、18秒、180秒、1600秒の4ステップ、各ステップ間64点、合計256点の測定点で行なうことにより求める。
70℃、ひずみ1%の引張における30〜400秒間の緩和弾性率E(t)の変化率(R)は、応力緩和速度とも称し、測定開始から30秒後及び400秒後のそれぞれの緩和弾性率E(30)、E(400)を測定し、上述した式(1)にてR(応力緩和速度)を算出する。
なお、30〜400秒間の緩和弾性率E(t)の変化率(R、応力緩和速度)を算出するための緩和弾性率E(t)と時間tとの関係の一例を図1に示す。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物のRが−0.10未満では、係合力長期維持性が低下し好ましくなく、0以上とすることはポリエチレン系樹脂では通常は得られない。Rを上記範囲とするためには、主に、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)の組成割合、並びにエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度、MFR、Mw/Mnによって制御することが可能であり、特にエチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMw/Mnが3.5〜10であるように選択すると、他の物性とのバランスも良好な範囲となる。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物は、必要に応じて各種添加剤等を配合し、常法に従い、ペレタイザーやホモジナイザー等による機械的な溶融混合によりペレット化した後、各種成形機により成形を行って所望の成形品とすることができる。成形する方法は、各種成形方法を採用することができるが、好ましくは射出成形、圧縮成形が挙げられ、特に好ましくは射出成形が好適に用いられる。射出成形の条件は特に限定されるものではないが、従来公知の射出成形装置を用いて、従来公知の条件を採用することができる。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物は、成形樹脂温度190℃、金型温度40℃における厚さt=2mmのスパイラルフローが36cm以上であり、好ましくは40cm以上である。このスパイラルフローに特に上限は設けないが、一般には100cm以下である。このスパイラルフローが36cm未満であれば成形性が低下する。
本発明の射出成形用ポリエチレン組成物は、医療、食品及び飲料、事務機器、消費者市場のための耐久品等を製造するために使用できる。例えば、本発明の射出用ポリエチレン組成物は、容器、蓋等の物品を製造するために使用することができ、特に、前述した特性を持つことから、ヒンジ部及びスコア部を具有する容器蓋等の製品に好適に用いられるが、これらに限定されず、多種の製品用途に利用可能である。
(1)密度
JIS K6922−1及び2:1997に準じて測定した。
(2)温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(MFR)
JIS K6922−2:1997に準拠して測定した。
(3)70℃、ひずみ1%の引張における30〜400秒間の緩和弾性率E(t)の変化率(R)
成形温度190℃、余熱時間5分、圧縮時間5分、圧縮圧力5MPa、冷却温度40℃、冷却時間10分、圧縮圧力5MPaの条件で圧縮成形により縦50mm、横40mm、厚み0.5mmのシートを作成し、そのシートから長さ40mm、幅1.0mm、厚み0.5mmの短冊を切り出し、試験片とし、Rheometrics社製SOLIDS ANALYZER RSA IIを用い、測定温度70℃、チャック間距離22.5mm、歪み1%、測定前安定時間10分の条件で、上記短冊試験片の緩和弾性率E(t)MPaを測定した。緩和弾性率の測定は、2秒、18秒、180秒、1600秒の4ステップ、各ステップ間64点、合計256点の測定点で行なうことにより求めた。
70℃、ひずみ1%の引張における30〜400秒間の緩和弾性率E(t)の変化率(R)は、応力緩和速度とも称し、測定開始から30秒後及び400秒後のそれぞれの緩和弾性率E(30)、E(400)を測定し、次式にてR(応力緩和速度)を算出した。
R=(logE(30)−logE(400))/(log30−log400)
(i)測定条件
ウォーターズ社製150C型を使用して、下記の条件でGPC測定を行い、重量平均分子量(Mw)を求めた。
カラム:昭和電工社製Shodex HT−G 1本及び同・HT−806M 2本
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:140℃
流量:1.0ml/分
注入量:300μl
(ii)サンプル調整
市販の4mlスクリュートップバイアル瓶に試料約3mg及び溶媒3.0mlを量り採り、センシュー科学社製SSC−9300型攪拌機を用い、温度150℃で2時間振とうを行なった。
(iii)分子量の計算
GPCクロマトデータは1点/秒の頻度でコンピュータに取り込み、森定雄著・共立出版社発行の「サイズ排除クロマトグラフィー」第4章の記載に従ってデータ処理を行い、Mw値を計算した。
(iv)カラムの較正
カラムの較正は、昭和電工社製単分散ポリスチレン(S−7300、S−3900、S−1950、S―1460、S−1010、S−565、S−152、S−66.0、S−28.5、S−5.05)、n−エイコサン及びn−テトラコンタンの各0.2mg/l溶液を用いて、一連の単分散ポリスチレンの測定を行い、それらの溶出ピーク時間と分子量の対数の関係を4次多項式でフィットしたものを較正曲線とした。
なお、ポリスチレンの分子量(MPS)は、次式を用いてポリエチレンの分子量(MPE)に換算した。
MPE=0.468×MPS
射出成形にてJIS K−7152−1:1999のタイプA金型にて210℃で成形して10×80×4mmの試験片を作成し、JIS K6922−2:1997に準拠して測定した。
(6)引裂き強さ
厚さT=2mmの試験片における引裂き強さをJIS K7128−3:1998に準拠して測定した。
(7)繰り返し折り曲げ試験
190℃の温度で射出成形して得た10×2×0.2mmのヒンジを有する射出試験片を75°の角度で、175回/分の速度にて100回繰り返し折り曲げた。その後、ヒンジ部を電子顕微鏡(倍率;1000倍)にて観察し、表面状態を調べた。観察の結果、全く剥離が認められないものを○、少しでも剥離が認められるものを×とした。なお、試験前には、ヒンジ部に剥離が認められないことをあらかじめ確認しておいた。
(8)ビカット軟化点
JIS K7206:1999に準拠して測定した。
(9)スパイラルフロー
スパイラルフローは、幅10mm、厚さ2mm、最長流路長2000mmのスパイラル流路を有する金型を用い、東芝機械社製IS−80EPN射出成形機を用い、設定樹脂温度190℃、射出圧力75MPa、保持圧力75MPa、保圧切り替え位置7mm、射出時間5秒、冷却時間10秒にて、クッション量が1.9〜2.1mmとなるように計量位置を調整し、金型温度40℃におけるスパイラルフロー(試料の最長流動長)を測定した。
(10)係合力維持性
内容量500mlのポリエチレンテレフタレート製ボトルのネジ口(外径25mm、ネジ山高さ1mm)に適合するネジ構造を有する、外径30mmφ、壁厚1mm、深さ15mmの形状を有するスクリュー蓋(約2g)を、東芝機械社製IS−80EPN射出成形機を用い、設定樹脂温度190℃、射出圧力75MPaにて射出成形し、内容量500mlのポリエチレンテレフタレート製ボトルに水400gを注入した後、当該ボトルのネジ口に上記成形した蓋をねじ込んでボトルを密封した。当該ボトルを25℃で500時間静置し、ボトルと蓋との締り及び緩みの状況を確認し、緩みが発生しなかったものを○、緩みが発生したものを×とした。
(11)総合評価
上記評価において、全てが良好のものを○、いずれかが不良又は若干劣るのものを×とした。
(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
使用したエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、チーグラー触媒により得られたエチレン/ヘキセン−1共重合体であり、表1にその物性を示した。
(B)高圧法低密度ポリエチレン
使用した高圧法低密度ポリエチレン(B)は、その物性を表1に示した。
(実施例1〜3)
東芝機械製二軸押出機TEM35中に、表2に示したとおりのエチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)をフィードし、設定温度190℃にて溶融混練し、押出したストランドをペレタイザーによりペレット化した。得られたペレットを使用し、FANUC社製射出成形機ロボショットS−2000i100Aを用い、各種試験用の試験片を作成した。各種の評価を行ない、その結果を表2に示した。
表2に示した組成物を使用した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を作成した。各種の評価を行ない、その結果を表2に示した。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)を使用せずに、表2に示したとおりの2種類の高圧法低密度ポリエチレン(B)を使用した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を作成した。各種の評価を行ない、その結果を表2に示した。
実施例及び比較例からわかるように、実施例1〜3では、本発明の射出成形用ポリエチレン組成物は、流動性、剛性、繰返しの耐折曲げ性、引裂き強度(薄肉部の易引裂性)、耐ストレスクラック性、係合力長期維持性に優れ、このようなポリエチレン樹脂は、ヒンジ部及びスコア部を具備する容器蓋用に適していることが明らかである。
一方、比較例1では、高圧法低密度ポリエチレンを含有していなかったので、引裂き強度が大きく、薄肉部の易引裂性が低下する。比較例2では、エチレン・α−オレフィン共重合体を含有していなかったので、剛性、耐折強度、耐熱性が低下する。比較例3では、密度の低いエチレン・α−オレフィン共重合体を使用しているため、係合力長期維持性とビカット軟化点が低下する。比較例4では、組成物の密度が高いため、曲げ弾性率と引裂強度が高く、薄肉部の易引裂性が低下する。比較例5、比較例6では、エチレン・α−オレフィン共重合体を使用していないため、係合力長期維持性が低下する。
Claims (6)
- 密度が0.922〜0.935g/cm3、温度190℃、荷重2.16Kgにて測定されるメルトフローレート(MFR)が11〜18g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)70〜90質量%と、密度が0.910〜0.929g/cm3、温度190℃、荷重2.16Kgにて測定されるMFRが30〜60g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(B)30〜10質量%とからなり、かつ、下記の物性(a)〜(f)を満足することを特徴とする射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物。
物性(a):密度が0.920〜0.930g/cm3である。
物性(b):温度190℃、荷重2.16KgにおけるMFRが10〜20g/10分である。
物性(c):70℃、ひずみ1%の引張において30秒後と400秒後に測定した緩和弾性率E(t)をE(30)とE(400)としたとき、下記の数式で算出される変化率(R)が−0.10以上、0未満である。
R=(logE(30)−logE(400))/(log30−log400)
物性(d):曲げ弾性率が180〜300MPaである。
物性(e):厚さT=2mmの試験片における引裂き強さが10kgf/mm未満である。
物性(f):ビカット軟化点が90℃以上である。 - エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5〜10であり、
高圧法低密度ポリエチレン(B)は、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5〜30であり、かつ、
組成物全体は、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5〜20であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物。 - エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、チーグラー触媒を用いてエチレンと炭素数4〜8のα−オレフィンとを共重合したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物。
- エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、チーグラー触媒を用いてエチレンと炭素数4のα−オレフィンとを共重合したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物。
- エチレン・α−オレフィン共重合体(A)80〜90質量%と、高圧法低密度ポリエチレン(B)20〜10質量%とからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物。
- 請求項1〜5のいずれかの射出成形ヒンジキャップ用ポリエチレン組成物を射出成形してなるヒンジキャップ。
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