JP5204859B2 - 炎感知器 - Google Patents
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Description
例えば、従来の火災検知器及び火災検知方法は、光エネルギーを受光して電気信号に変換する検知センサの検出出力を高速フーリエ変換法を用いて周波数解析して得た周波数スペクトルの分布パターンを調べて、炎の中心周波数帯域、回転灯の周波数帯域、それ以外の低周波帯域のスペクトル成分を比較し、炎のスペクトルパターンが存在することを検出した場合に火災と判定するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
これらのようにパルスの波形が継続して得られていると判別する場合には、例えば突然視野内に飛び込んできた熱源は非常に大きな出力を発生させるが、一過性の出力として除外することができ、また衝撃が加わった場合にも大きな出力を発生させるが、そういった一過性の誤報要因による出力も除外することができる。
図1に示す炎感知器は、内部に焦電体、高抵抗、FETが組み込まれて構成された焦電素子等からなる主赤外線センサ1を備えており、この主赤外線センサ1は炎を検出するためのCO2共鳴放射に関する赤外線を受光し、電気信号に変換して増幅部2に出力する。増幅器2で増幅された信号はMPU3に入力される。
なお、主赤外線センサ1側と相違するのは、副赤外線センサ11側では焦電体の赤外線検出波長がCO2共鳴放射の波長帯域より少しずれた波長帯域(例えば、5.0μm)の信号を出力するように構成されている点である。
概略的に、図6のフローチャートでは、サンプリング処理として、所定の間隔でA/D変換器31を介して赤外線センサ1、11の出力を取り込み、検出レベルとする。主赤外線センサ1から継続して得られる検出レベルから、炎のゆらぎに基づく波形を検出して、個々の波形のデータを作成しRAM34に記憶する。そして、この波形に基づいて炎を判別するが、このときに波形が継続して得られることの判別と波形が炎の特徴を有することの判別との2つの観点から判別を行っている。これらに基づいて炎と判別されるときに、火災信号を送出する。
図6において、まず主赤外線センサ1と副赤外線センサ11のセンサ出力は、増幅部2、12で各々増幅された後に、MPU3に入力される。
MPU3のCPU32では、タイマ35に設定されたサンプリング時間が到来すると、A/D変換器31によりA/D変換された主赤外線センサ1の検出信号をサンプリングする(ステップS1)。
このパルスの波形の検出は、サンプリングにより取り込んだ検出信号の検出レベルが所定の波形判別レベルを越えるときに波形の始まりと認識し、波形判別レベルを下回るまでを一つの波形として、必要な波形データとする。ここでは、越え始めの時点をタイムスタンプとして、波形存在の基準として取り扱う。
このようにして最新のパルスの波形を検出したら、CPU32はRAM34から最も古いパルスのデータを削除する(ステップS3)。
しかる後に、CPU32は最新のパルスの波形データをRAM34に記憶する(ステップS4)。
かかるRAM34には、パルスの波形データが例えば12個記憶されており、最新のパルスの波形が発生したときは、一番古い波形データをクリアすることで、常時12個分の波形データを記憶するようにしている。
次に、上記と同様の判別したい時点から遡って10秒間(第4の所定時間)に波形が8個以上(第2の所定数)存在するかどうかを判別し(ステップS8)、これを満足するときはフラグBをオンとし(ステップS9)、これを満足しないときはフラグBをオフとする(ステップS10)。
このように、異なる2つの時間内にそれぞれの所定数の波形が含まれていることによって、パルスの波形が複数得られ、分布していることを簡便に判別できる。
この判別について詳細に説明すると、図3に示すように、初めのパルスの波形を検出し始めてから、次のパルスの波形の検出し始めが5秒以内であれば、5秒カウンタ36をリセットし、20秒カウンタ37は継続する。ここで、パルスの波形を検出する毎に、波形データがRAM34に記憶されていく。
5秒カウンタ36のリセットが継続して、20秒カウンタ37がタイムアップした後は、フラグを立ててこの20秒継続の条件が満足していることを示す。そして、このフラグは5秒カウンタ36がリセットされ続けることによって継続し、5秒カウンタ36がタイムアップすると、フラグはクリアされる。
その後、改めてパルスの波形が検出されると、始めに戻り、上記ステップS4と同様に5秒カウンタ36と20秒カウンタ37とが起動される。
このようにしてパルスの波形を検出する毎に5秒カウンタ36をリセットし続け、20秒カウンタ37がタイムアップしたら、フラグが再び立てられる。
そして、全てのフラグA、B、Cがオンのときに、CPU32が波形判別手段として機能して波形が継続して得られていると判別し、次の波形が炎の特徴を有していることの判別を行うステップに進む。
このように、パルス間隔が5秒以内の状態が20秒以上続き、15秒間に波形が12個以上存在し、さらに10秒間に波形が8個以上存在することにより、炎が継続していることを確認することができると共に、一過性の現象を除外することができる。
このように、主赤外線センサ1と副赤外線センサ11の検出信号に基づいて炎と判別するのは、物体から放出されるいわゆる黒体放射は連続分布となるのに対し、炎から放射される赤外線にはいわゆるCO2共鳴放射により、特定の波長(例えば、4.4μm)で赤外線強度が増大するというように分光分布が異なるため、火災における炎からのピーク波長を主赤外線センサ1の側で検出し、そのピークを外した熱放射による波長を副赤外線センサ11の側で検出し、両者のセンサ出力の比、即ち波長間の分光比率が炎の火災のときには例えば3:1となるからである。
こうして炎の火災と判別されると、MPU6は火災信号発生部21に検出出力を行い、火災信号発生部21は、電源兼信号線23を介して火災受信機に火災信号を出力する。
このようにパルスの波形が継続して得られていると判別する場合には、例えば突然視野内に飛び込んできた熱源は非常に大きな出力を発生させるが、一過性の出力として除外することができ、また衝撃が加わった場合にも大きな出力を発生させるが、そういった一過性の誤報要因による出力も除外することができる。
なお、上記は炎の特徴を有していることの判別を波長間の分光比率に基づいて行うようにしているが、炎のゆらぎが一定でないことによる波形の変化は各種のデータに表れることから、それ以外にもパルスの波形のパルス幅や、最大値(高さ)等によっても判別することができることはいうまでもない。
Claims (3)
- 赤外線を検出する赤外線センサと、
該赤外線センサの出力信号から波形を検出する波形検出手段と、
該波形検出手段による1つ目の波形を検出するときを起点とし、該1つの波形を検出し始めてから次の波形を検出するまでの間隔が第1の所定時間間隔内であるときに継続して波形を検出し、前記起点から第2の所定時間を経過したときに、前記波形が連続することを判別する波形間隔判別手段と、
を備えていることを特徴とする炎感知器。
- 前記波形検出手段は、前記赤外線センサの出力信号がゆらぎの波形を得るために設定された波形検出レベルを越えるときを波形の始まりとして検出することを特徴とする請求項1記載の炎感知器。
- 前記赤外線センサは炎が発する特有の波長帯域の赤外線を検出する主赤外線センサと、該主赤外線センサとは異なる波長帯域の赤外線を検出する副赤外線センサとを備え、
前記波形間隔判別手段は、前記波形が連続することの判別をした後に、前記主赤外線センサから得られたパルスの波長と、前記副赤外線センサから得られた波長との分光比率に基づいて炎の火災と判別することを特徴とする請求項1又は2記載の炎感知器。
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JP2011015069A JP5204859B2 (ja) | 2011-01-27 | 2011-01-27 | 炎感知器 |
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