JP5202257B2 - 人の姿勢動作判別装置 - Google Patents

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本発明は人の姿勢動作判別装置に関し、特に人体に装着した3軸の重力加速度計を用いて、その人が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別する人の姿勢動作判別装置に関する。
少子高齢化が急速に進み、特に高齢者の介護は社会問題化している。要介護者の中には、外出すると行方不明になったり急に倒れたりするおそれがあるため、外出時に付添いの必要な人達がいる。また、現在は介護不要であっても身体の衰え等により自由な行動に自信を持てず、家に引きこもりがちな人達もいる。後者は要介護予備軍といわれ、近い将来に介護負担増につながる人達である。このような人達が一人で外出し自由に行動できるようにして生きる喜びを持たせ、特に後者の人達が再び社会に貢献できるようにすることは社会的な責務である。そのためには、プライバシーを保護しつつ人の動作状態を監視し、危険な状態になったときには直ちに救援に駆けつけることができるシステムを構築する必要がある。
このようなシステムは従来から提案されており、人体の腰部に2軸加速度計を装着し、人の体軸方向および前後方向の加速度変化から、その人が立っているか、座っているか、臥しているか、歩行しているか、電車、自動車、自転車に乗車しているか等を判定する技術が示されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、3軸加速度計を装着して、上下方向、前後方向、横方向の直交3軸の加速度変化から、歩行、走行、立位静止、転倒の各状態を判定する技術が示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記文献の技術では人の具体的な動作状態、特に安定状態なのか危険状態なのかを精度よく判定できず、信頼性に問題が残されていた。
さらには、我が国における死因の6割以上となる生活習慣病についても迅速な対応が求められている。特に40歳代から50歳代のいわゆる働き盛りの世代においては悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、糖尿病といった生活習慣病対策が重要であるが、これまで我が国における生活習慣病対策としては早期発見、早期治療を目指す二次予防に力が注がれてきた。生活習慣病の多くは無自覚なまま病態が進行し、気がついたときには脳卒中や心筋梗塞などの重篤な症状発作を起こし、その結果生活の質の低下をもたらすことが極めて重大な問題となる。
そこで、近年においては生活習慣を変えることで疾病の発症・進行を防止することが期待されており、健康増進・発症予防を目的とする一次予防の考え方が重視されるようになっている。生活習慣の改善とは、家庭における食生活や運動習慣の改善などを意味し、運動習慣については早足歩行などの無理のない運動を毎日の生活習慣としていくことが理想とされる。また、平成20年には厚生労働省によってメタボ検診が義務化され、メタボリックシンドロームの予防・治療は非常に重要なファクターとなっている。そして、これを実現するためには身体活動量ないし消費カロリー量の正確な把握が欠かせない。
日常生活における身体活動量を測定しようとする技術、特に加速度センサを用いた技術については、従来から種々の方法や装置が提案されている。例えば、検出した加速度から被験者の運動質量の力積MVを求め、求めた力積から消費カロリーを計算する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、足が地面に接地する際に発生する加速度の大きさは無視することができないため、加速度センサで検出した加速度を積分することによって得られる速度Vには大きな誤差が含まれる。このため、運動質量の力積MVにも大きな誤差が生じて精度の高いカロリー計算を得ることは期待できない。
このため、本発明者は、人の具体的な動作状態を精度良く判別すべく、また、精度の高いカロリー計算を行うべく、従来から加速度センサを用いた種々の方法や装置を提案してきた(例えば、特許文献3〜5)。
例えば、特許文献3では、静的状態か動的状態か、安定状態か危険状態か、さらに静的、動的の内容を精度よく判定することで信頼性の高い動作状態監視システムを実現すべく、人体に加速度計を装着して、該加速度計により各測定軸から得られる加速度を測定し、所定時間における加速度の変化の大きさによって静的状態であるか動的状態であるかを判定し、動的状態と判定されたときは、さらに加速度の変化の大きさによって安定状態であるか危険状態であるかを判定する人の動作状態監視方法を提案してきた。
また、特許文献4では、人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定し、静的状態と判定されたときは、前後方向と重力方向の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢の判別を行う人の動作および姿勢の監視方法を提案してきた。
あるいは、特許文献5では、人体に装着した3軸加速度センサを用いて、その人が立位、座位、臥位、走行、歩行、階段上昇、階段下降、転倒のいずれの状態にあるかを正確に判別できる人の姿勢動作判別装置を提供すべく、人体にX方向が前後、Y方向が左右、Z方向が上下となるように装着した加速度検出手段を用いて姿勢動作状態を判別する人の姿勢動作判別装置において、互いに直交するX方向の加速度、Y方向の加速度およびZ方向の加速度を検出する加速度検出手段と、検出したZ方向の加速度からZ方向の姿勢成分を演算する手段と、検出した3方向の加速度から3方向の加速度の合成加速度の運動成分の平均値を演算する手段と、演算したZ方向の姿勢成分と3方向の加速度の合成加速度の運動成分の平均値から姿勢状態と動作状態のいずれの状態にあるかを判別する判別手段を備える人の姿勢動作判別装置を提案してきた。
日本機械学会誌1996Vol.101No.950p14〜16 特開平10−295649号公報 特開2001−258870号公報 特開2004−081632号公報 特開2005−245709号公報 特開2007−160076号公報
本発明の解決すべき課題は、この技術分野の先人が提案してきた、あるいは自らが提案してきた方法や装置よりも、より詳細に被験者が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別することができる、人の姿勢動作判別装置を提供することである。
なお、日常生活において立位かつ微動だにしない直立不動状態は稀有であることから、この状態を判別する技術的意義はそれほど大きくはない。したがって、本発明で言うところの立位状態とは、この立位かつ微動だにしない直立不動状態を除いた状態を指し、具体的には立位ではあるが、歩行や走行の動的状態までは至らない微小な運動・活動をしている静的状態を指す。
本発明は、上記課題を解決すべく本発明者が誠意研究した結果として完成されたものであり、その要旨とするところは以下のとおりである。
すなわち、本発明は、互いに直交する測定軸であるX軸、Y軸およびZ軸を備える3軸の重力加速度計を、X軸が体の前後方向、Y軸が体の左右方向、Z軸が体の上下方向となるように人体に装着して、その人が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別する人の姿勢動作判別装置において、
(A)体の上下方向の加速度Gの周波数スペクトルを解析して、その周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算する手段と、
(B)体の上下方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSZを演算する手段と、
(C)ピーク値Sが予め定めた閾値より大なるときは歩行と走行からなる動的状態と判別し、否のときは臥位と座位と立位からなる静的状態と判別する第1の判別手段と、
(D)ピーク値Sが予め定めた別の閾値より大なるときは走行状態と判別し、否のときは歩行状態と判別する第2の判別手段と、
(E)姿勢成分GSZが予め定めた閾値より小なるときは臥位状態と判別し、否のときは座位または立位状態と判別する第3の判別手段と、
(F)ピーク値Sが予め定めたさらに別の閾値より小なるときは座位状態と判別し、否のときは立位状態と判別する第4の判別手段を備えることを特徴とする人の姿勢動作判別装置である。
本発明に係る人の姿勢動作判別装置によれば、その人が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを、従来技術よりも高い確度で判別することができる。
以下、図1〜9を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明においては、互いに直交する測定軸であるX軸、Y軸およびZ軸を備える3軸の重力加速度計を、X軸が体の前後方向、Y軸が体の左右方向、Z軸が体の上下方向となるように人体(被験者)に装着する。
ここで、3軸の重力加速度計としては、動きに伴う加速度と静的な傾きに伴う加速度の両方の検出が可能なタイプの3軸加速度センサを用いるのが望ましい。
また、3軸の重力加速度計の装着位置としては特に限定されるものではないが、動作の起点となり、動作や姿勢の変化に対して最も変化の見られる部位に装着することが望ましい。例えば、腰部、前腸骨棘下部、胸部、第二胸骨下部に装着するのが望ましい。
本発明においては、100Hzのサンプリング周波数で、3軸の重力加速度計のX軸から出力された加速度G(i)、Y軸から出力された加速度G(i)およびZ軸から出力された加速度G(i)を所定の加速度データ記憶手段20に記憶し、記憶した加速度データ512個分に対して姿勢動作の判別に用いるデータを導き出すための演算処理を行うが、サンプリング周波数およびデータ長はこれに限定されるものではない。
加速度演算手段30による前記演算処理の一つが、体の上下方向の加速度Gの周波数スペクトルを解析して、その周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算する処理である。
なお、周波数解析には高速フーリエ変換(FFT)を行うのが望ましく、本発明においては512ポイントでFFT解析しているが、これに限定されるものではない。
また、予め定めた周波数帯域における最小周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算するようにしてもよく、この場合の周波数帯域としては0.6〜4Hzを用いるのが望ましい。
前記演算処理の一つが、体の上下方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSZを演算する処理である。同様に、演算処理の一つが、体の前後方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSXと、体の左右方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSYを演算する処理であり、各々の姿勢成分の演算は下記式による。
Figure 0005202257
本発明においては上記演算したピーク値Sと姿勢成分GSZを用いて、被験者が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別する。
図1に示す例においては、第1の判別手段によって歩行と走行からなる動的状態と、臥位と座位と立位からなる静的状態のいずれの状態にあるのかを判別する。そして、前者の動的状態と判別したときは第2の判別手段に、一方、後者の静的状態と判別したときは第3の判別手段に移行する。
そして、第2の判別手段においては歩行と走行のいずれの状態にあるのかを判別し、第3の判別手段においては臥位状態にあるのか否か、すなわち、臥位状態にあるのか、それとも座位または立位の状態にあるのかを判別する。そして、否と判別したときは第4の判別手段に移行し、ここで座位と立位のいずれの状態にあるのかを判別する。
第1の判別手段について説明する。第1の判別手段においては、ピーク値Sが予め定めた閾値より大なるときは歩行と走行からなる動的状態と判別し、否のときは臥位と座位と立位からなる静的状態と判別する。
なお、前記したように本発明で言うところの立位状態とは、日常生活において稀有である立位かつ微動だにしない直立不動状態を除いた状態を指し、具体的には立位ではあるが、歩行や走行の動的状態までは至らない微小な運動・活動をしている静的状態を指す。
ここで、動的状態と静的状態の判別にピーク値Sを用いる理由について説明する。図2は、左から被験者10名がピーク値Sが最小となる静的動作、ピーク値Sが最大となる静的動作、ピーク値Sが最大となる動的動作、ピーク値Sが最小となる動的動作をしたときのピーク値Sをプロットした図であり、この図からピーク値Sを用いることによって動的状態と静的状態を判別できることがわかる。換言すると予め定めた閾値として例えば0.023を設定しておき、ピーク値Sがこれより大か小かの判定をするだけで動的状態と静的状態の判別をすることができる。
第2の判別手段について説明する。第2の判別手段においては、ピーク値Sが予め定めた別の閾値より大なるときは走行状態と判別し、否のときは歩行状態と判別する。
ここで、歩行状態と走行状態の判別にもピーク値Sを用いる理由について説明する。図3は、被験者10名が歩行と走行をしたときのピーク値Sをプロットした図であり、この図からピーク値Sを用いることによって歩行状態と走行状態を判別できることがわかる。換言すると予め定めた閾値として例えば0.12を設定しておき、ピーク値Sがこれより大か小かの判定をするだけで歩行状態と走行状態の判別をすることができる。
第3の判別手段について説明する。第3の判別手段においては、姿勢成分GSZが予め定めた閾値より小なるときは臥位状態と判別し、否のときは座位または立位状態と判別する。
ここで、臥位状態にあるのか、それとも座位または立位の状態にあるのかの判別に姿勢成分GSZを用いる理由について説明する。図4は、被験者10名が臥位状態にあるときと、座位・立位の状態にあるときの姿勢成分GSZをプロットした図であり、この図から姿勢成分GSZを用いることによって臥位状態にあるのか、それとも座位または立位の状態にあるのかを判別できることがわかる。換言すると予め定めた閾値として例えば0.91を設定しておき、姿勢成分GSZがこれより大か小かの判定をするだけで臥位状態にあるのか、それとも座位または立位の状態にあるのかを判別することができる。
なお、図5は、被験者10名が仰臥位、腹臥位、左側臥位、右側臥位状態にあるときの姿勢成分GSXをプロットした図であり、この図から姿勢成分GSXを用いることによって仰臥位にあるのか腹臥位にあるのかを判別できることがわかる。
同様に、図6は、被験者10名が仰臥位、腹臥位、左側臥位、右側臥位状態にあるときの姿勢成分GSYをプロットした図であり、この図から姿勢成分GSYを用いることによって左側臥位にあるのか右側臥位にあるのかを判別できることがわかる。
第4の判別手段について説明する。第4の判別手段においては、ピーク値Sが予め定めたさらに別の閾値より小なるときは座位状態と判別し、否のときは立位状態と判別する。
ここで、座位状態と立位状態の判別にもピーク値Sを用いる理由について説明する。図7は、被験者10名が座位状態にあるときと立位状態にあるときのピーク値Sをプロットした図であり、この図からピーク値Sを用いることによって座位状態と立位状態を判別できることがわかる。換言すると予め定めた閾値として例えば0.0036を設定しておき、ピーク値Sがこれより大か小かの判定をするだけで座位状態と立位状態の判別をすることができる。
以上説明した(A)体の上下方向の加速度Gの周波数スペクトルを解析して、その周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算する手段と、(B)体の上下方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSZを演算する手段と、(C)ピーク値Sが予め定めた閾値より大なるときは歩行と走行からなる動的状態と判別し、否のときは臥位と座位と立位からなる静的状態と判別する第1の判別手段と、(D)ピーク値Sが予め定めた別の閾値より大なるときは走行状態と判別し、否のときは歩行状態と判別する第2の判別手段と、(E)姿勢成分GSZが予め定めた閾値より小なるときは臥位状態と判別し、否のときは座位または立位状態と判別する第3の判別手段と、(F)ピーク値Sが予め定めたさらに別の閾値より小なるときは座位状態と判別し、否のときは立位状態と判別する第4の判別手段を備えることにより、本発明に係る人の姿勢動作判別装置は、これまで提案されてきた、あるいは提案してきた方法や装置よりも、より詳細に被験者が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別することができる。
なお、以上説明した演算処理は、3軸の重力加速度計から出力される加速度データG(i)、G(i)、G(i)を直接用いた演算処理であるが、図1の例に示すように各軸から出力された加速度データを加速度データ補正手段31に入力し、これらの加速度データから軸の傾き補正を行うようにしてもよい。
具体的には、本発明においては、X軸が体の前後方向、Y軸が体の左右方向、Z軸が体の上下方向となるように3軸の重力加速度計を人体に装着するが、実際には3軸の向きが完全に合うように装着することは不可能に近い。
したがって、図1の例に示すように被験者を立位かつ直立不動させたときの加速度データを取り込み、各軸がどの程度ずれて装着されているかを計算し、これに基づいて補正値を算出し、以後は3軸の重力加速度計から出力される加速度データG(i)、G(i)、G(i)に対して角度補正を行い、真の前後方向の加速度G(i)、真の左右方向の加速度G(i)、真の上下方向の加速度G(i)を演算し、当該補正された体の上下方向の加速度Gの周波数スペクトルを解析して、その周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算してもよいし、当該補正された体の上下方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSZを演算するようにしてもよい。すなわち、角度補正は、3軸の加速度計から出力される加速度データを補正するものであり、望ましくは、被験者を立位かつ直立不動させたときに真の加速度データ、すなわち補正後の加速度データG(i)、G(i)、G(i)がそれぞれ0G、0G、1Gとなるように補正するのが好ましい。
図8は本発明に係る人の姿勢動作判別装置の一例を示す構成図である。加速度データ記憶手段20としては、検出した加速度テータを記憶できるものであれば特に限定されるものではないが、RAMやハードディスクを用いることが望ましい。判別結果を記憶する判別結果記憶手段60についても同様である。
また、加速度演算手段30としてはコンピュータ(電子計算機)を用いることができるし、ソフトウェアで実現することもできる。
また、判別結果を装置本体の外部に設置した外部機器に送信する無線通信手段70を備えることが望ましい。これにより、高齢者などの弱者が一人で外出するなど安心して自由に行動することができる。また、いざというときには迅速な救援活動を実施することも可能となる。したがって要介護者にも生きる喜びが与えられ、ひきこもりがちな要介護予備軍には社会的貢献の機会をもたらすことができ、さらには介護者の負担をも著しく軽減することができる。
図9は本発明に係る人の姿勢動作判別装置の別の一例を示す構成図であり、加速度検出手段10から出力される加速度データを無線通信手段70によって加速度検出手段10の外部に設置した外部機器に送信する構成としてもよい。この場合、外部機器が、加速度データ記憶手段20、加速度演算手段30、および判別結果記憶手段60を備えることとなる。
以上説明したように本発明に係る人の姿勢動作判別装置によれば、これまで提案されてきた、あるいは自らが提案してきた方法や装置よりも、より詳細に被験者が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別することができる。
したがって、本発明に係る人の姿勢動作判別装置を使用すれば、これまで提案されてきた、あるいは提案してきた方法や装置よりも、より詳細に被験者の消費カロリーを算出することもできる。
ここで、本発明者が新たに知見した消費カロリーの算出方法について説明する。これは、走行している被験者の消費カロリーを下記の回帰式を用いて算出する方法であり、ダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値と非常に近似する計算値を算出する有効な算出方法である。また、下記に示すように回帰式のパラメータにピーク値Sを用いる点に特徴がある。
PZ=S (2/3)×身長×0.1
BMI<26のとき 消費カロリー=BEE×SPZ (3/5)×2.94
BMI≧26のとき 消費カロリー=BEE×SPZ (4/5)×2.31
この回帰式におけるBEE(基礎代謝)の算出方法は特に限定されるものではなく、例えば、下記に示すHarris-Benedictの近似式を用いることができる。
被験者が男性のとき BEE=66+(体重×13.7)+(身長×5.0)−(年齢×6.8)
被験者が女性のとき BEE=66.5+(体重×9.6)+(身長×1.7)−(年齢×7.0)
表1は、ダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値との近似度を示すものであり、表中の基礎代謝(BEE)は被験者の体重、身長、年齢を用いたHarris-Benedictの近似式によるもの、速度は被験者の走行速度、測定値はダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値、計算式値はこの回帰式による計算値、そして、誤差はダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値とこの回帰式による計算値との誤差である。
表1に示すようにこの回帰式を用いる算出方法は、ダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値と非常に近似する計算値を算出することを確認することができる。
なお、最小二乗法を用いたR二乗値については、被験者Aが0.9968、被験者Bが0.9485、被験者Cが0.9843、被験者Dが0.9882、そして被験者Eが0.9922であり、この値からもこの回帰式を用いる算出方法が、走行している被験者の消費カロリーの算出に非常に有効であることを確認することができる。
Figure 0005202257
さらに、本発明者が新たに知見した消費カロリーの算出方法について説明する。これは、歩行している被験者の消費カロリーを下記の回帰式を用いて算出する方法であり、これについてもダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値と近似する計算値を算出する有効な算出方法である。また、下記に示すように回帰式のパラメータにピーク値Sを用いる点にも特徴がある。
PZ=S (1/2)×身長×0.1
BMI<26のとき 消費カロリー=BEE×SPZ (3/5)×BMI/12
BMI≧26のとき 消費カロリー=BEE×SPZ (3/5)×BMI/18.1
この回帰式におけるBEE(基礎代謝)の算出方法についても特に限定されるものではなく、上記のHarris-Benedictの近似式を用いることができる。
表2は、ダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値との近似度を示すものであり、表中の基礎代謝(BEE)は被験者の体重、身長、年齢を用いたHarris-Benedictの近似式によるもの、速度は被験者の歩行速度、測定値はダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値、計算式値はこの回帰式による計算値、そして、誤差はダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値とこの回帰式による計算値との誤差である。
表2に示すようにこの回帰式を用いる算出方法は、ダクラスバック法を用いた消費カロリーの測定値と非常に近似する計算値を算出することを確認することができる。
なお、最小二乗法を用いたR二乗値については、被験者Aが0.7753、被験者Bが0.8167、被験者Cが0.8704、被験者Dが0.9391、そして被験者Eが0.9249であり、この値からもこの回帰式を用いる算出方法が、歩行している被験者の消費カロリーの算出に非常に有効であることを確認することができる。
Figure 0005202257
姿勢動作判別装置の判別方法を示すフローチャートの一例である。 動的状態と静的状態におけるピーク値Sをプロットした図である。 歩行状態と走行状態におけるピーク値Sをプロットした図である。 臥位状態と座位・立位状態における姿勢成分GSZをプロットした図である。 仰臥位、腹臥位、左側臥位、右側臥位状態における姿勢成分GSXをプロットした図である。 仰臥位、腹臥位、左側臥位、右側臥位状態における姿勢成分GSYをプロットした図である。 座位状態と立位状態におけるピーク値Sをプロットした図である。 本発明に係る人の姿勢動作判別装置の一例を示す構成図である。 本発明に係る人の姿勢動作判別装置の別の一例を示す構成図である。
符号の説明
10 加速度検出手段
11 加速度センサ
12 A/Dコンバータ
20 加速度データ記憶手段
30 加速度演算手段
31 加速度データ補正手段
32 ピーク値S演算手段
33 姿勢成分GSX演算手段
34 姿勢成分GSY演算手段
35 姿勢成分GSZ演算手段
40 第1の判別手段
41 第2の判別手段
42 第3の判別手段
43 第4の判別手段
60 判別結果記憶手段
70 無線通信手段

Claims (1)

  1. 互いに直交する測定軸であるX軸、Y軸およびZ軸を備える3軸の重力加速度計を、X軸が体の前後方向、Y軸が体の左右方向、Z軸が体の上下方向となるように人体に装着して、その人が歩行、走行、臥位、座位、および立位のいずれの状態にあるのかを判別する人の姿勢動作判別装置において、
    (A)体の上下方向の加速度Gの周波数スペクトルを解析して、その周波数成分からスペクトルパワーのピーク値Sを演算する手段と、
    (B)体の上下方向の加速度Gの移動平均値である姿勢成分GSZを演算する手段と、
    (C)ピーク値Sが予め定めた閾値より大なるときは歩行と走行からなる動的状態と判別し、否のときは臥位と座位と立位からなる静的状態と判別する第1の判別手段と、
    (D)ピーク値Sが予め定めた別の閾値より大なるときは走行状態と判別し、否のときは歩行状態と判別する第2の判別手段と、
    (E)姿勢成分GSZが予め定めた閾値より小なるときは臥位状態と判別し、否のときは座位または立位状態と判別する第3の判別手段と、
    (F)ピーク値Sが予め定めたさらに別の閾値より小なるときは座位状態と判別し、否のときは立位状態と判別する第4の判別手段を備えることを特徴とする人の姿勢動作判別装置。
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