JP5201651B2 - 液晶性ポリロタキサン - Google Patents

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Description

本発明は、液晶性ポリロタキサン及びその製造方法に関する。
近年の電化製品、特にディスプレイには、液晶が多種多数用いられている。ここで、携帯端末、例えばノート型コンピュータ、PDA、携帯電話などは、さらなる軽小化が求められ、その一形態として、例えばウェラブルコンピュータなどの開発も要請されている。したがって、ウェラブルコンピュータ用ディスプレイなどは、可撓性・屈曲性などが求められている。
一方、環状分子(回転子:rotator)の開口部が直鎖状分子(軸:axis)によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両末端(直鎖状分子の両末端)に、環状分子が脱離しないように封鎖基を配置して成るポリロタキサンを複数架橋してなる架橋ポリロタキサンが、特許文献1に開示されている。この架橋ポリロタキサンは、環状分子の移動によって生じる粘弾性を有する。このため、架橋ポリロタキサンに張力が加えられたとしても、この作用により該張力を架橋ポリロタキサン内で均一に分散させることができる。
特許第3475252号公報。
そこで、本発明の目的は、上記のニーズに応えることにある。
具体的には、本発明の目的は、可撓性及び/又は屈曲性を有する液晶材料、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、環状分子にメソゲン基を有するポリロタキサンが液晶性を示すことを見出した。具体的には、本発明者らは、次の発明を見出した。
<1> 環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有するポリロタキサンから本質的になる液晶性ポリロタキサンであって、該液晶性ポリロタキサンは、前記環状分子がメソゲン基を有し、且つ液晶性を有する、液晶性ポリロタキサン。
<2> 上記<1>において、メソゲン基は、A−X−B−C−Y−(式中、A及びBは6員環であり、Cは単結合又は直鎖状基であり、X及びYは結合基である)で表される基であるのがよい。
<3> 上記<2>において、A及びBの6員環は、各々独立に、置換されていてもよい、飽和又は不飽和の同素環又は複素環、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環であるのがよい。より好ましくは、Aはp-シアノフェニル基であり、Bは無置換のベンゼン環であるのがよい。
<4> 上記<2>又は<3>において、Cは、該Cの直鎖を形成する元素の数が0〜100個、好ましくは0〜70個、より好ましくは0〜30個であるのがよい。Cは直鎖に−O−又はベンゼン環を含んでもよい。ここで、ベンゼン環を含む場合、ベンゼン環の「直鎖を形成する元素の数」は、本願において便宜上、4個とする。好ましくは、Cは、直鎖状アルキル鎖又は直鎖状アルキルエーテル鎖であるのがよい。
<5> 上記<2>〜<4>のいずれかにおいて、Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−、−CH=CH−及び−C≡C−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−及び−CH=CH−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは単結合、−CO−O−又は−O−CO−であるのがよい。
<6> 上記<2>〜<5>のいずれかにおいて、Yは、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NH−CO−、−CO−NH−、−NH−CO−O−及び−O−CO−NH−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Yは、−CO−O−、−O−、−NH−CO−O−及び−O−CO−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは−CO−O−であるのがよい。
<7> 上記<2>〜<6>のいずれかにおいて、A−X−B−は、D−1〜D−20(式中、R〜R20は、各々独立に置換基を表す)からなる群から選ばれるのがよい。R〜R20は、各々独立に、シアノ基、F、Cl、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキルカルボニルオキシ基又はアルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)フルオロカーボン、もしくはニトロ基であるのがよい。特に、A−X−B−は、D−1〜D−14、D−19又はD−20、好ましくはD−2〜D−14、D−19又はD−20、より好ましくはD−4〜D−14、D−19又はD−20、特にD−6であるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれかにおいて、メソゲン基が以下の式1〜式3(式中、nは1〜20の整数であり、mは1〜10の整数であり、R21、R23及びR25は、各々独立に、0〜5個の置換基であり、R22、R24及びR26は、各々独立に、0〜4個の置換基である)で表されるビフェニル置換基のいずれかであるのがよい。
<9> 上記<8>において、ビフェニル置換基が式1で表され、R21が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R22が0個であるのがよい。
<10> 上記<8>において、ビフェニル置換基が式2で表され、nが2〜10の整数、好ましくは3〜8の整数、特に5であり、R23が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R24が0個であるのがよい。
<11> 上記<8>において、ビフェニル置換基が式3で表され、mが1〜5の整数、好ましくは2〜4の整数、特に2であり、R25が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R26が0個であるのがよい。
<12> 上記<1>〜<11>のいずれかにおいて、直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
<13> 上記<1>〜<12>のいずれかにおいて、直鎖状分子は、その分子量が500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上であるのがよい。
<14> 上記<1>〜<13>のいずれかにおいて、封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<15> 上記<1>〜<14>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよい。
<16> 上記<1>〜<15>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
<17> 上記<1>〜<16>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、前記直鎖状分子がポリエチレングリコールであるのがよい。
<18> 上記<1>〜<17>のいずれかにおいて、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.9、より好ましくは0.2〜0.8の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<19> 上記<1>〜<18>のいずれかにおいて、液晶性ポリロタキサンは、ディスプレイ材料、表示素子、記録材料、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、アクチュエータ、電気二重層キャパシタ、発光素子、エレクトロクロミズム素子、センサ、イオニクス回路、高分子電解質、電気化学材料、触媒、分離膜、及びコーティング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に用いられるのがよい。
<20> ポリロタキサンから本質的になり且つ液晶性を示す液晶性ポリロタキサンの製造方法であって、
a)環状分子と直鎖状分子とを液中で混合し直鎖状分子に環状分子を串刺し状に包接する工程;及び
b)直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に封鎖基を配置してポリロタキサンを調製する工程;を有し、
さらに、該方法は、
c)環状分子にメソゲン基を導入する工程;を以下のi)〜v)のいずれかで行う、上記方法:
i)前記a)工程前、
ii)前記a)工程中、
iii)前記a)工程後であって前記b)工程前、
iv)前記b)工程中、又は
v)前記b)工程後。
<21> 上記<20>のc)工程を、v)b)工程後に行うのがよい。
<22> 上記<20>又は<21>におけるc)工程において、トリエチルアミンの存在下、メソゲン基となりうる酸クロリドを反応させて、該メソゲン基を導入するのがよい。
<23> 上記<20>〜<22>のいずれかにおいて、メソゲン基は、A−X−B−C−Y−(式中、A及びBは6員環であり、Cは単結合又は直鎖状基であり、X及びYは結合基である)で表される基であるのがよい。
<24> 上記<23>において、A及びBの6員環は、各々独立に、置換されていてもよい、飽和又は不飽和の同素環又は複素環、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環であるのがよい。より好ましくは、Aはp-シアノフェニル基であり、Bは無置換のベンゼン環であるのがよい。
<25> 上記<23>又は<24>において、Cは、該Cの直鎖を形成する元素の数が0〜100個、好ましくは0〜70個、より好ましくは0〜30個であるのがよい。Cは直鎖に−O−又はベンゼン環を含んでもよい。ここで、ベンゼン環を含む場合、ベンゼン環の「直鎖を形成する元素の数」は、本願において便宜上、4個とする。好ましくは、Cは、直鎖状アルキル鎖又は直鎖状アルキルエーテル鎖であるのがよい。
<26> 上記<23>〜<25>のいずれかにおいて、Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−、−CH=CH−及び−C≡C−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−及び−CH=CH−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは単結合、−CO−O−又は−O−CO−であるのがよい。
<27> 上記<23>〜<26>のいずれかにおいて、Yは、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NH−CO−、−CO−NH−、−NH−CO−O−及び−O−CO−NH−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Yは、−CO−O−、−O−、−NH−CO−O−及び−O−CO−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは−CO−O−であるのがよい。
<28> 上記<23>〜<27>のいずれかにおいて、A−X−B−は、上記D−1〜D−20(式中、R〜R20は、各々独立に置換基を表す)からなる群から選ばれるのがよい。R〜R20は、各々独立に、シアノ基、F、Cl、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキルカルボニルオキシ基又はアルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)フルオロカーボン、もしくはニトロ基であるのがよい。特に、A−X−B−は、D−1〜D−14、D−19又はD−20、好ましくはD−2〜D−14、D−19又はD−20、より好ましくはD−4〜D−14、D−19又はD−20、特にD−6であるのがよい。
<29> 上記<20>〜<28>のいずれかにおいて、メソゲン基が上記式1〜式3(式中、n、m、R21〜R26は、上述と同義である)で表されるビフェニル置換基のいずれかであるのがよい。
<30> 上記<29>において、ビフェニル置換基が式1で表され、R21が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R22が0個であるのがよい。
<31> 上記<29>において、ビフェニル置換基が式2で表され、nが2〜10の整数、好ましくは3〜8の整数、特に5であり、R23が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R24が0個であるのがよい。
<32> 上記<29>において、ビフェニル置換基が式3で表され、mが1〜5の整数、好ましくは2〜4の整数、特に2であり、R25が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R26が0個であるのがよい。
<33> 上記<30>〜<32>のいずれかにおける上記c)工程において、式1〜3で表される基の酸クロリド誘導体を、トリエチルアミンの存在下、ポリロタキサンと反応させるのがよい。
<34> 上記<20>〜<33>のいずれかにおいて、直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
<35> 上記<20>〜<34>のいずれかにおいて、直鎖状分子は、その分子量が500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上であるのがよい。
<36> 上記<20>〜<35>のいずれかにおいて、封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<37> 上記<20>〜<36>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよい。
<38> 上記<20>〜<37>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
<39> 上記<20>〜<38>のいずれかにおいて、環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、前記直鎖状分子がポリエチレングリコールであるのがよい。
<40> 上記<20>〜<39>のいずれかにおいて、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.9、より好ましくは0.2〜0.8の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<41> 上記<20>〜<40>のいずれかにおいて、液晶性ポリロタキサンは、ディスプレイ材料、表示素子、記録材料、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、アクチュエータ、電気二重層キャパシタ、発光素子、エレクトロクロミズム素子、センサ、イオニクス回路、高分子電解質、電気化学材料、触媒、分離膜、及びコーティング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に用いられるのがよい。
本発明により、可撓性及び/又は屈曲性を有する液晶材料、及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<液晶性ポリロタキサン>
本発明は、ポリロタキサンから本質的になり、液晶性を有する液晶性ポリロタキサンを提供する。なお、「から本質的になる」とは、ポリロタキサン以外に、添加物又は溶媒などを含んでもよいが、該ポリロタキサン以外に液晶性を発現する物質(例えば既に公知の液晶物質)を含まないことを意味する。
ここで、ポリロタキサンは、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する。
また、液晶性ポリロタキサンは、環状分子がメソゲン基を有する。
ここで、メソゲン基とは、加熱、冷却などの温度変化によるか、又はある量の溶媒の作用により中間相を形成することを発現する基をいう。
メソゲン基は、A−X−B−C−Y−(式中、A及びBは6員環であり、Cは単結合又は直鎖状基であり、X及びYは結合基である)で表される基であるのがよい。
A及びBの6員環は、各々独立に、置換されていてもよい、飽和又は不飽和の同素環又は複素環、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環であるのがよい。より好ましくは、Aはp-シアノフェニル基であり、Bは無置換のベンゼン環であるのがよい。
Cは、該Cの直鎖を形成する元素の数が0〜100個、好ましくは0〜70個、より好ましくは0〜30個であるのがよい。Cは直鎖に−O−又はベンゼン環を含んでもよい。ここで、ベンゼン環を含む場合、ベンゼン環の「直鎖を形成する元素の数」は、本願において便宜上、4個とする。好ましくは、Cは、直鎖状アルキル鎖又は直鎖状アルキルエーテル鎖であるのがよい。
Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−、−CH=CH−及び−C≡C−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−及び−CH=CH−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは単結合、−CO−O−又は−O−CO−であるのがよい。
Yは、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NH−CO−、−CO−NH−、−NH−CO−O−及び−O−CO−NH−からなる群から選ばれるのがよい。好ましくは、Yは、−CO−O−、−O−、−NH−CO−O−及び−O−CO−からなる群から選ばれるのがよく、より好ましくは−CO−O−であるのがよい。
A−X−B−は、上述のD−1〜D−20(式中、R〜R20は上述と同義である)からなる群から選ばれるのがよい。R〜R20は、各々独立に、シアノ基、F、Cl、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)アルキルカルボニルオキシ基又はアルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15の(好ましくは直鎖状)フルオロカーボン、もしくはニトロ基であるのがよい。特に、A−X−B−は、D−1〜D−14、D−19又はD−20、好ましくはD−2〜D−14、D−19又はD−20、より好ましくはD−4〜D−14、D−19又はD−20、特にD−6であるのがよい。
メソゲン基は、上述の式1〜式3(式中、n、m、及びR21〜R26は、上述と同義である)で表されるビフェニル置換基のいずれかであるのがよい。
ビフェニル置換基が式1で表され、R21が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R22が0個であるのがよい。
また、ビフェニル置換基が式2で表され、nが2〜10の整数、好ましくは3〜8の整数、特に5であり、R23が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R24が0個であるのがよい。
さらに、ビフェニル置換基が式3で表され、mが1〜5の整数、好ましくは2〜4の整数、特に2であり、R25が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R26が0個であるのがよい。
本発明の液晶性ポリロタキサン中、直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
また、直鎖状分子は、その分子量が500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上であるのがよい。
本発明の液晶性ポリロタキサン中、封鎖基は、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
本発明の液晶性ポリロタキサン中、環状分子は、置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよい。特に、環状分子は、置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
本発明の液晶性ポリロタキサン中、環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、直鎖状分子がポリエチレングリコールであるのがよい。
本発明の液晶性ポリロタキサン中、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.9、より好ましくは0.2〜0.8の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
環状分子の包接量が最大値に近い状態であると、直鎖状分子上の環状分子の移動距離が制限される傾向が生じる。移動距離が制限されると、液晶性ポリロタキサンの伸縮の度合いが制限される傾向が生じる。
なお、環状分子の最大包接量は、直鎖状分子の長さと環状分子との厚さにより、決定することができる。例えば、直鎖状分子がポリエチレングリコールであり且つ環状分子がα−シクロデキストリン分子の場合、最大包接量は、実験的に求められている(Macromolecules 1993, 26, 5698-5703を参照こと。なお、この文献の内容はすべて本明細書に組み込まれる)。
本発明の液晶性ポリロタキサンは、ディスプレイ材料、表示素子、記録材料、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、アクチュエータ、電気二重層キャパシタ、発光素子、エレクトロクロミズム素子、センサ、イオニクス回路、高分子電解質、電気化学材料、触媒、分離膜、及びコーティング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に用いられるのがよい。
<液晶性ポリロタキサンの調製方法>
上述の液晶性ポリロタキサンは、例えば、次のように調製することができる。
即ち、a)環状分子と直鎖状分子とを液中で混合し直鎖状分子に環状分子を串刺し状に包接する工程;及び
b)直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に封鎖基を配置してポリロタキサンを調製する工程;を有し、
さらに、
c)環状分子にメソゲン基を導入する工程;を以下のi)〜v)のいずれかで行う、上記方法により調製することができる:
i)a)工程前、
ii)a)工程中、
iii)a)工程後であってb)工程前、
iv)b)工程中、又は
v)b)工程後。
なお、本発明の製法において、ポリロタキサン、メソゲン基などは、上述のものを用いることができる。
a)工程及びb)工程は、従来より公知の方法により行うことができる。例えば、特許第3475252号公報、特開2005−154675号公報などに記載された方法により得ることができる。
以下、c)工程について、説明する。
c)工程は、環状分子にビフェニル置換基を導入する工程である。この工程は、上述のように、i)〜v)のいずれかにおいて行うことができ、好ましくはv)において、即ちb)工程後に行うのがよい。
c)工程において、メソゲン基を導入する工程は、従来より公知の種々の手法を用いることにより導入することができる。例えば、導入工程において用いられる条件は、導入するメソゲン基、ポリロタキサンの種類などに依存するが、特に限定されず、種々の反応方法、反応条件を用いることができる。具体的には、メソゲン基の結合基(例えば、上記Y)がエーテル基(−O−)の場合、次のものを挙げることができる。一般には、ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミド等の極性溶媒中で適当な塩基をハロゲン化物と共存させる手法が用いられる。塩基としてナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム・t-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酸化銀、水酸化バリウム、酸化バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ又はアルカリ土類金属塩を用いることができる。また、メソゲン基の結合基(例えば、上記Y)がカルボニル基(−CO−)の場合、トリエチルアミンの存在下、メソゲン基となりうる酸クロリドを反応させて、該メソゲン基を導入することができる。
特に、メソゲン基として、式1〜3で表される基を導入する場合、それらの基の酸クロリド誘導体を、トリエチルアミンの存在下、ポリロタキサンと反応させるのがよい。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
ポリロタキサンは、特開2005−154675号公報に記載された方法に従って調製されたものであり、実際にはアドバンスト・ソフトマテリアルズ(株)より購入してそのまま利用した。なお、直鎖状分子がPEG(重量平均分子量35000)、環状分子がα−シクロデキストリン、封鎖基がアダマンタン基であり、包接されたシクロデキストリンの数は1分子あたり90〜100個であり、その包接量は、最大限に包接される量を1とした場合、0.25〜0.3であった。なお、それ以外の薬品は、和光純薬、アルドリッチ、東京化成などより購入し、特に精製せずに用いた。
P.A.G.Cormack,B.D.Moore,D.C.Sherrington.J.Mater.Chem.,7、1977−1983(1997)に従い、4-シアノ-4'-ヒドロキシビフェニル(CNBP)および6-ブロモヘキサン酸エチルからエチル-6-(4-シアノビフェニル-4'-イルオキシ)ヘキサノエートを合成したのち、水酸化カリウムで加水分解してエチル-6-(4-シアノビフェニル-4'-イルオキシ)ヘキサン酸(以後CNBP-C-COOHと称する)とした。続いて、CNBP-C-COOH(2.48mmol)を塩化チオニル5mlに溶解し、アルゴン流下、室温で4時間撹拌したのち余分の塩化チオニルをエバポレーションで留去することにより、6-(4-シアノビフェニル-4'-イルオキシ)ヘキサン酸クロリド(以後CNBP-C-COClと称する)を得た。得られたCNBP-C-COClはこれ以上の精製は行わず、全量をそのまま以下の結合反応に用いた。
脱水ジメチルアセトアミド(11.4g)に無水塩化リチウム(1.13g)を溶解し、これにポリロタキサン(126mg)を加えて室温〜60℃の温度で溶解させた。その後、得られた混合物を室温まで冷却した後、トリエチルアミン(0.345ml)を混合した。ここに、上記で得られたCNBP-C-COClを脱水ジメチルアセトアミド3mlに溶解させた溶液を、氷冷下20分かけて滴下したのち、アルゴン流下で24時間撹拌した。反応後はメタノールで2回、イオン交換水で1回析出させ(それぞれ200ml)CNBP-C-基が、α−シクロデキストリンに結合したポリロタキサンCNBP-CAPR(185mg)を白色固体として得た。
H.Allcock,C.Kin.Macromolecules 23,3881(1990)およびE.Akiyama,Y.Nagase,N.Koide,K.Araki.Liq.Cryst.26、1029(1999)記載の方法に従い、4-シアノ-4'-ヒドロキシビフェニル(CNBP)およびエチレングリコールモノ-2-クロロエチルエーテルを原料として、シアノビフェニル基及びエチレングリコール2繰り返し単位のスペーサを有する物質(CNBP-(EO)-OH)を合成した。引き続き、CNBP-(EO)-OH(4.16g)をアセトン/THF(1:1、300ml)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50ml、2、2、6、6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO、200mg)、臭化ナトリウム(500mg)を加え、氷浴中で5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液68.4gを氷浴中で徐々に加え、室温で反応させた。エタノール2.7mlを加えて反応を停止させたのちエバポレーションで溶媒を留去し、末端の水酸基をカルボキシル基とした(以後CNBP-(EO)-COOHと称する)とした。続いて、CNBP-(EO)-COOH(2.48mmol)を上記実施例1と同様の手法で塩化チオニルと反応させることにより、末端カルボキシル基を酸クロリドに変換した物質(以後CNBP-(EO)-COClと称する)を得た。得られたCNBP-(EO)-COClは、実施例1と同様の手法で、すなわち脱水ジメチルアセトアミド/無水塩化リチウムの混合溶液中でポリロタキサン(126mg)に結合させたのちに精製し、CNBP-(EO)-基が、α−シクロデキストリンに結合したポリロタキサンCNBP-(EO)APR(115mg)を白色固体として得た。
得られた各液晶性ポリロタキサン誘導体のH NMRにおいて、いずれの場合も未修飾ロタキサンのスペクトルと比較して、4-6ppmに観測される水酸基由来のピークが低くなる一方、7-8.2ppmにフェニルベンゾイル基、あるいはシアノビフェニル基に由来する新たなピークが現れた。
また、GPC測定により得られた各ポリロタキサン誘導体の分子量を表1に示す。これらの巨大な分子量はいずれも、ベンゼン環に由来する波長245nmのUV吸収を示した。以上の事実より、ポリロタキサンへのフェニルベンゾイル基またはシアノビフェニル基の導入に成功したことが分かった。
実施例1で得られたCNBP-C-APRの示差走査熱量分析曲線(以下、単に「DSC曲線」という)を図1に示す。なお、以降において、DSCは、昇温(図1中、「heating」と記す。図2以降において同じ)・降温(図1中、「cooling」と記す。図2以降において同じ)は10℃/分で行った。昇温・降温時に50℃付近にガラス転移特有のベースラインシフトが見られた。また昇温時には130℃に吸熱の、降温時には127℃に発熱のブロードなピークが観測された。なお、図示しないが、大気中ではTG測定の結果より150℃以上で重量減少が起こることが観察された。
アルゴン流下で観察した、実施例1で得られたCNBP-C-APRの偏光顕微鏡観察像を図2に示す。昇温に伴って、白色粉末であったCNBP-C-APRは150℃で溶融した。200℃まで昇温したのち降温すると110℃付近で複屈折を生じた。この時の顕微鏡像はネマチック相に典型的なシュリーレン状模様を呈した。2度目以降の昇温−降温スキャンでは、昇温過程中130℃で複屈折が消失し、降温過程中110℃で複屈折性の発生、を繰り返した。これらの複屈折性の発生・消失の温度は、上述のDSCにより求めた急熱及び発熱の温度に近いことから、これらの温度は等方相が転移する温度であると考えられた。
以上より、実施例1で得られたCNBP-C-APRは、50℃でガラス転移を、130℃でネマチック液晶相から等方相へ転移を、降温では110℃で等方相からネマチック液晶相へ転移を起こすことが分かった。即ち、実施例1で得られたCNBP-C-APRは、液晶性を示すことがわかった。
実施例1で得られたCNBP-C-APRは、DMSO、THF、DMAc/LiCl溶媒(CNBP-C-APR調製時に用いたのと同じ溶媒)には溶解したが、それ以外の溶媒、例えばDMF、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン、メタノール、エタノール、アセトンには溶解しなかった。
実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRのDSC曲線を図3に示す。昇温・降温時に55℃付近にガラス転移特有のベースラインシフトが見られた。また昇温時には103℃に吸熱の、降温時には94℃に発熱のブロードなピークが観測された。
実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRのアルゴン流下での偏光顕微鏡観察結果を図4に示す。昇温に伴って、白色粉末であったCNBP-C-APRは150℃で溶融した。200℃まで昇温したのち降温すると100℃付近で複屈折を生じた。この時の顕微鏡像はネマチック相に典型的なシュリーレン状模様を呈した。2度目以降の昇温−降温スキャンでは、昇温過程中110℃で複屈折が消失し、降温過程中100℃で複屈折性の発生、を繰り返した。これらの複屈折性の発生・消失の温度は、上述のDSCにより求めた急熱及び発熱の温度に近いことから、これらの温度は等方相が転移する温度であると考えられた。
以上より、実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRは、35℃でガラス転移をして中間相状態をとり、100℃付近でネマチック液晶相から等方相へ転移を、降温では110℃で等方相からネマチック液晶相へ転移を起こすことが分かった。ただし、冷却過程で試料にずりを与えながら観察すると130℃で複屈折性が生じる場合もあった。これはずりをかけることにより、溶融状態のポリロタキサンが配向するため複屈折性を誘起しやすくなっているためと考えられた。即ち、実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRは、液晶性を示すことがわかった。
実施例1で得られたCNBP-C-APRの3回目の昇温及び降温過程におけるDSC曲線を示す図であり、比較対照として、内側に原料である未修飾ポリロタキサンの2回目の昇温及び降温過程におけるDSC曲線を示す。 実施例1で得られたCNBP-C-APRの昇温及び降温過程における偏光顕微鏡像を示す。 実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRの2回目の昇温及び降温過程におけるDSC曲線を示す図であり、比較対照として、内側に、図1と同じように、原料である未修飾ポリロタキサンの2回目の昇温及び降温過程におけるDSC曲線を示す。 実施例2で得られたCNBP-(EO)-APRの昇温及び降温過程における偏光顕微鏡像を示す。

Claims (20)

  1. 環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有するポリロタキサンから本質的になる液晶性ポリロタキサンであって、該液晶性ポリロタキサンは、前記環状分子がメソゲン基を有し、且つ液晶性を有し、
    前記メソゲン基が、A−X−B−C−Y−(式中、A及びBは6員環であり、Cは単結合又は直鎖状基であり、X及びYは結合基である)で表される基である、液晶性ポリロタキサン。
  2. 前記A及びBの6員環は、各々独立に、置換されていてもよい、飽和又は不飽和の同素環又は複素環である請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  3. 前記Cは、該Cの直鎖を形成する元素の数が0〜100個である請求項又は記載の液晶性ポリロタキサン。
  4. 前記Xは、単結合、−CO−O−、−O−CO−、−N=N−、アゾキシ基、−N=CH−、−CH=N−、−CH=CH−及び−C≡C−からなる群から選ばれる請求項のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  5. 前記Yは、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NH−CO−、−CO−NH−、−NH−CO−O−及び−O−CO−NH−からなる群から選ばれる請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  6. 前記A−X−B−は、D−1〜D−20(式中、R〜R20は、各々独立に置換基を表す)からなる群から選ばれる請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  7. 前記メソゲン基が以下の式1〜式3(式中、nは1〜20の整数であり、mは1〜10の整数であり、R21、R23及びR25は、各々独立に、0〜5個の置換基であり、R22、R24及びR26は、各々独立に、0〜4個の置換基である)で表されるビフェニル置換基のいずれかである請求項1〜のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  8. 前記ビフェニル置換基が式1で表され、R21が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R22が0個である請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  9. 前記ビフェニル置換基が式2で表され、nが2〜10の整数であり、R23が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R24が0個である請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  10. 前記ビフェニル置換基が式3で表され、mが1〜5の整数であり、R25が1個であり、p位に存在し且つシアノ基であり、R26が0個である請求項記載の液晶性ポリロタキサン。
  11. 前記直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれる請求項1〜10のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  12. 前記直鎖状分子は、その分子量が500以上である請求項1〜11のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  13. 前記封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類、置換されていてもよい多核芳香族類、及びステロイド類からなる群から選ばれる請求項1〜12のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  14. 前記環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子である請求項1〜13のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  15. 前記環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれる請求項1〜14のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  16. 前記環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、前記直鎖状分子がポリエチレングリコールである請求項1〜15のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  17. 前記環状分子が前記直鎖状分子により串刺し状に包接される際に前記環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、前記環状分子が0.01〜0.99の量で前記直鎖状分子に串刺し状に包接される請求項1〜16のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  18. 前記液晶性ポリロタキサンは、ディスプレイ材料、表示素子、記録材料、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、アクチュエータ、電気二重層キャパシタ、発光素子、エレクトロクロミズム素子、センサ、イオニクス回路、高分子電解質、電気化学材料、触媒、分離膜、及びコーティング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に用いられる請求項1〜17のいずれか1項記載の液晶性ポリロタキサン。
  19. ポリロタキサンから本質的になり且つ液晶性を示す液晶性ポリロタキサンの製造方法であって、
    a)環状分子と直鎖状分子とを液中で混合し前記直鎖状分子に前記環状分子を串刺し状に包接する工程;及び
    b)前記直鎖状分子から前記環状分子が脱離しないように前記直鎖状分子の両端に封鎖基を配置してポリロタキサンを調製する工程;を有し、
    さらに、該方法は、
    c)前記環状分子にメソゲン基を導入する工程;を以下のi)〜v)のいずれかで行う、上記方法:
    i)前記a)工程前、
    ii)前記a)工程中、
    iii)前記a)工程後であって前記b)工程前、
    iv)前記b)工程中、又は
    v)前記b)工程後。
  20. 前記c)工程を、v)b)工程後に行う請求項19記載の方法。
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