JP5199640B2 - 超音波診断装置及び超音波診断プログラム - Google Patents

超音波診断装置及び超音波診断プログラム Download PDF

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Description

本発明は、被検者の検査部位における内部画像を記録して、その画像を再生可能な超音波診断装置及び超音波診断プログラムに関する。
超音波を利用して検査部位に関する超音波画像を生成し、その超音波画像を表示する超音波診断装置が知られている。超音波診断装置は、生体内情報の画像を表示する装置であり、X線診断装置やX線コンピュータ断層撮影装置等の他の画像診断装置に比べ、安価で被曝がなく、非侵襲性に実時間で観測するための有用な装置である。係る特性から、その適用範囲は広く、心臓等の循環器から肝臓、腎臓などの腹部、抹消血管、産婦人科及び脳血管等の診断に利用されている。
従来の超音波診断装置を用いて超音波画像を録画再生する場合は、VCR(video cassete recorder)等の通常外部機器を用いるのが一般的である。しかしながら、近年は、超音波画像を、超音波診断装置の外部出力することなく内部のHDD(hard disk drive)等の記録媒体に動画データとして記録する機能が備わっている。このHDD記録機能を、画像クリップ機能と呼ぶ。
超音波画像は、超音波プローブからの送受信データによりエコー画像データを生成する。このエコー画像データの1秒間あたりの表示枚数、すなわち、エコーフレームレートは、エコー画像データを表示するためのモード設定条件により異なる。
一方、超音波診断装置は、エコーフレームレートによって取得されるエコー画像データを、ビデオフレームレートによって取得されるビデオ画像データに同期させて表示画像データとして生成・記録し、最終的にビデオフレームレートと呼ばれるフレーム数で表示画像データ群を再生する仕組みをもっている。ビデオフレームレートによって取得されるビデオ画像データは、一般的には、患者ID(identification)情報、装置条件及び時間情報等を含んでいる。
なお、本発明に関する従来技術として、以下の文献が開示されている。
特開平11−76243号公報
しかしながら、本来、エコーフレームレートとビデオフレームレートは独立したものであるので、多くの場合、記録時にエコーフレームレートとビデオフレームレートとが異なる。ビデオフレームレートよりエコーフレームレートの方が大きい条件で記録された表示画像データ群を再生する場合、その表示画像データ群は本来超音波診断装置が表示可能なエコー画像データが録画時に間引きされて記録されているので、全てのエコー画像データを再生することができなくなる。
一方、エコーフレームレートよりビデオフレームレートの方が大きい条件で記録された表示画像データ群を再生する場合、ビデオフレームレートで再生するときは特に問題はない。しかし、静止画像のコマ送り操作を行なったときに、表示画像データを1つコマ送り操作をしたにも関わらず、同一のエコー画像データが再生されてしまう。また、操作上不自然であると同時に所望のエコー画像データまで表示画像データをコマ送りするための時間もかかる。そこで、エコーフレームレートよりビデオフレームレートの方が大きい場合にエコーフレームレートで記録しようとすると、ビデオフレームレートで再生される時間情報が不連続に表示される不自然な動きをしてしまう。なお、超音波診断装置がエコーフレームレートでエコー画像データを録画するもモードを備えている場合もあるが、この場合も同様の問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、表示画像データ群の録画・再生を最適化することができる超音波診断装置及び超音波診断プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置において、前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較部と、前記フレームレート比較部による比較の結果前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成部と、前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録部と、前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生制御部と、を有する。
本発明に係る超音波診断装置は、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置において、前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較部と、前記フレームレート比較部による比較の結果前記ビデオフレームレートの方が大きい場合に、前記ビデオ画像データに前記エコー画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する一方、前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成部と、前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録部と、前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生制御部と、を有する。
本発明に係る超音波診断プログラムは、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置のコンピュータに、前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較機能と、前記フレームレート比較機能による比較の結果前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成機能と、前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録機能と、前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生機能と、を実現させる。
本発明に係る超音波診断プログラムは、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置のコンピュータに、前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較機能と、前記フレームレート比較機能による比較の結果前記ビデオフレームレートの方が大きい場合に、前記ビデオ画像データに前記エコー画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する一方、前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像データ生成機能と、前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録機能と、前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生機能と、を実現させる。
本発明に係る超音波診断装置及び超音波診断プログラムによると、表示画像データ群の録画・再生を最適化することができる。
本発明に係る超音波診断装置及び超音波診断プログラムの実施形態について、付加図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る超音波診断装置の実施形態を示す概略図である。
図1には、本実施形態の超音波診断装置10を示す。超音波診断装置10は、超音波プローブ11、装置本体12、表示装置13及び入力装置14を備える。
超音波プローブ11は、複数個の超音波振動子を先端部分に配置し、被検者の検査部位(被検体)Eの表面に先端部分を接触させて超音波の送受信を行なう。また、超音波振動子は電気音響変換超音波振動子であり、超音波送信時には電気パルスを超音波パルスに変換し、また超音波受信時には超音波信号を電気信号に変換する機能を有する。ここで、超音波振動子が2D配列された超音波プローブである場合、走査が電子的に行なわれることになる。一方、超音波振動子が1D配列された超音波プローブである場合、走査が機械的に行なわれることになる。
装置本体12は、送受信回路21、エコー処理回路22、画像生成回路23、画像メモリ24、付帯情報関連付け回路25、CPU(central processing unit)26、内部記憶装置27、IF(interface)28及び外部記憶装置29を備える。
送受信回路21は、図示しないが、送信部及び受信部を有する。送信部には、検査部位Eの内部に放射する超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを発生するレートパルス発生回路と、超音波送信時における超音波ビームの収束時間や偏向角度を決定するための遅延回路であり、N個の超音波振動子を駆動するタイミングを決定する送信遅延回路と、超音波振動子を駆動するための高圧パルスを生成するパルサ回路とが具備される。
送受信回路21の送信部に具備するレートパルス発生回路は、検査部位E内に放射する超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを送信遅延回路に供給する。送信遅延回路は、超音波送信に使用される超音波振動子の2倍(2N)の独立な遅延回路から構成されており、超音波送信において細いビーム幅を得るために所定の深さに超音波を収束するための遅延時間と、所定の方向に超音波を送信するための遅延時間とをレートパルスに与え、パルサ回路に供給する。
パルサ回路は、送信遅延回路と同数の2Nの独立な駆動回路を有しており、超音波プローブ11に内蔵された超音波振動子を駆動し、検査部位E内に超音波を放射するための駆動パルスを形成する。
検査部位E内に放射された超音波の一部は、音響インピーダンスの異なる検査部位E内の臓器間の境界面、又は組織にて反射する。また、この超音波が心臓へ気や血球等の運動体で反射する場合は、その超音波周波数はドプラ偏移を受ける。さらに、これらの超音波は、検査部位E内の組織の非線型特性により、中心周波数が2fの超音波パルスが新たに発生する。よって、非検体組織内で反射して超音波プローブ11に戻る超音波は、超音波送信時の中心周波数fの超音波パルス(基本波成分)と、中心周波数が2fの超音波パルス(高調波成分)が混在したものとなる。送受信回路21に有する受信部は、受信信号の基本波成分又は高調波成分を取得するBPF(band pass filter)と、超音波振動子によって電気信号に変換された微小信号を増幅するプリアンプ回路と、このプリアンプ回路の受信信号をデジタル変換するA/D(analog to digital)変換回路と、ビームフォーマ回路及び加算回路を備えた整相加算回路とが具備される。
ビームフォーマ回路は、細い受信ビーム幅を得るために、所定の深さから超音波を収束するための収束用遅延時間を超音波ビームの受信指向性を順次変更し、検査部位E内を走査するための遅延時間を、デジタル信号に変換された受信信号に与える。加算回路は、ビームフォーマからの出力を加算する。
エコー処理回路22は、送受信回路21からのデジタル入力信号を基に、信号強度が輝度の明るさで表現される超音波スキャンの走査線信号列のエコー画像データをRAWデータとして生成する。具体的には、図示しないが、エコー処理回路22には、送受信回路21からのデジタル入力信号の振幅を対数変換し、弱い信号を相対的に強調する対数変換回路と、この対数変換回路で対数変換されたデジタル信号に対して包絡線検波の演算を行ない、振幅の包絡線を検波する包絡線検波回路とが具備される。
画像生成回路23は、信号処理回路23a及びスキャンコンバート回路23bを具備する。
画像生成回路23の信号処理回路23aは、画像生成回路23から出力される超音波スキャンの走査線信号列のエコー画像データに対して、超音波スキャンの走査線信号列のレベルで画質を決定するようなフィルタリングを行なう。信号処理回路23aは、フィルタリング後のエコー画像データをスキャンコンバート回路23bに出力すると共に画像メモリ24に保存する。
スキャンコンバート回路23bは、信号処理回路23a又は画像メモリ24から出力される超音波スキャンの走査線信号列のエコー画像データを、テレビ等に代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列のエコー画像データに変換する。
画像メモリ24は、半導体記憶装置によって構成され、信号処理回路23aから出力されるフィルタリング後のエコー画像データを記憶する。
付帯情報関連付け回路25は、スキャンコンバート回路23bから出力されるエコー画像データと、フレームの連続性を識別できるフレームインデックスのデータ(Index[m])とを関連付ける。具体例としては、スキャンコンバート後のエコー画像データに、フレーム毎に、4bitのフレームインデックスのデータを付加させ、エコー画像データにフレームインデックスのデータを関連付ける(フレームの先頭のエコー画像データから順次「Index[1],Index[2],Index[3],…,Index[M]」というように関連付ける)。なお、図2に示すように、エコー画像データのフレーム毎に、フレームインデックスのデータを直接付加させてエコー画像データとフレームインデックスのデータとの一対のデータを生成してもよいし、また、図3に示すように、エコー画像データとは別に、エコー画像データを識別可能なデータとフレームインデックスのデータとの関連付けデータを生成してもよい。
なお、付帯情報関連付け回路25は、スキャンコンバート回路23bから出力されるエコー画像データに、フレーム毎に、付帯情報としてのアドレス番地やデータサイズ等のデータをさらに関連付けてもよい。
CPU26は、内部記憶装置27や外部記憶装置29に記憶されるプログラムや、入力装置14による入力に従って、送受信回路21、エコー処理回路22、画像生成回路23、画像メモリ24及び付帯情報関連付け回路25の動作を制御する。
内部記憶装置27は、不揮発性の半導体メモリ等によって構成される。内部記憶装置27は、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)や、超音波診断に係る各種アプリケーションプログラムを記憶する記憶装置である。また、内部記憶装置27は、CPU26のワークメモリとしても機能する。
IF28は、各規格に応じた通信制御を行なう。IF28によって、超音波診断装置10のプロセッサを、外部記憶装置29やネットワークN網に接続することができる。
外部記憶装置29は、HDD(Hard disk drive)によって、磁性体を塗布又は蒸着した金属のディスクへのデータの読み書きが可能な構成となっている。外部記憶装置29は、IF28を介して画像メモリ24に記憶されるエコー画像データや、内部記憶装置27の代替として超音波診断に係る各種アプリケーションプログラムを記録することもできる。
また、表示装置13は、D/A(digital to analog)変換回路及びモニタ等を含み、付帯情報関連付け回路25から出力されるエコー画像データをモニタ上に表示する。また、表示装置13は、後述する動画再生時、CPU26によって生成される表示画像データ群を基に動画再生の表示を行なう。さらに、表示装置13は、後述するコマ送り再生時、CPU26によって生成される表示画像データ群を基にコマ送り再生の表示を行なう。
入力装置14は、装置本体12のIF28に接続され、オペレータ(操作者)からの各種指示、関心領域(ROI:region of interest)の設定指示、種々の画質条件設定指示等を装置本体12に取り込むためのトラックボール、各種スイッチ、ボタン、マウス及びキーボード等を有している。入力装置14を介してオペレータは、超音波プローブ11から送信される超音波パルスの送信周波数、送信駆動電圧(音圧)、送信パルスレート、スキャン領域及びフラッシュ回数や、受信条件等を装置本体12に入力することができる。
図4は、本実施形態の超音波診断装置10における録画機能を示すブロック図である。
超音波診断装置10のCPU26がプログラムを実行することによって、超音波診断装置10は、ビデオフレームレート設定部31、エコーフレームレート設定部32、フレームレート比較部33、表示画像生成部34及び表示画像記録部35として機能する。なお、本実施形態では、超音波診断装置10がビデオフレームレート設定部31、エコーフレームレート設定部32、フレームレート比較部33、表示画像生成部34及び表示画像記録部35としてソフトウェア的に機能する例を用いて説明するが、ビデオフレームレート設定部31、エコーフレームレート設定部32、フレームレート比較部33、表示画像生成部34及び表示画像記録部35の一部又は全部が超音波診断装置10にハードウェア的に備えられている場合であってもよい。
ビデオフレームレート設定部31は、患者ID情報、装置条件及び時間情報等を含むビデオ画像(オーバーレイ画像)を動画として適切に表示するためのビデオフレームレートを設定する機能を有する。
エコーフレームレート設定部32は、オペレータが入力装置14を介して入力される画像の深度(depth)設定、画角の設定及びカラーモードのON/OFF条件等を操作することによって、エコー画像データの収集のためのエコーフレームレートを設定する機能を有する。
フレームレート比較部33は、ビデオフレームレート設定部31によって設定されるビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、エコーフレームレート設定部32によって設定されるエコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較する機能を有する。
表示画像生成部34は、フレームレート比較部33による比較の結果ビデオフレームレートの方が大きい場合には、ビデオ画像データに、付帯情報関連付け回路25から出力されるエコー画像データを補間しながら組み合わせて表示画像データを生成する機能を有する。一方、表示画像生成部34は、フレームレート比較部33による比較の結果エコーフレームレートの方が大きい場合には、付帯情報関連付け回路25から出力されるエコー画像データに、ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて表示画像データを生成する機能を有する。
図5は、ビデオフレームレートの方が大きい場合の表示画像データの生成を説明するための図である。一方、図6は、エコーフレームレートの方が大きい場合の表示画像データの生成を説明するための図である。なお、図5及び図6において、ビデオフレームレートによって生成されるビデオ画像データの1フレーム目と、エコーフレームレートによって生成されるエコー画像データの1フレーム目とを組み合わせ、2フレーム目以降は1フレームから同時刻に生成される画像データ同士を順次組み合わせるものとする。
図5に示すように、ビデオフレームレートの方が大きい場合、例えば、ビデオフレームレートがエコーフレームレートの3倍である場合、1フレーム目から同時刻に生成される画像データ同士を組み合わせると、ビデオ画像データの一部(図5中の2,3,5フレーム目のビデオ画像データdV−2,dV−3,dV−5)には、組み合わせるべきエコー画像データが存在しないことになる。そこで、組み合わせるべきエコー画像データが存在しないビデオ画像データには、前のタイミングで生成されているエコー画像データを組み合わせる。例えば、図5を用いて説明すると、組み合わせるべきエコー画像データが存在しない3フレーム目のビデオ画像データdV−3には、前のタイミングで生成されている1フレーム目のエコー画像データdE−1を組み合わせる。
一方、図6に示すように、エコーフレームレートの方が大きい場合、例えば、エコーフレームレートがビデオフレームレートの3倍である場合、1フレーム目から同時刻に生成される画像データ同士を組み合わせると、エコー画像データの一部(図6中の2,3,5フレーム目のエコー画像データdE−2,dE−3,dE−5)には、組み合わせるべきビデオ画像データが存在しないことになる。そこで、組み合わせるべきビデオ画像データが存在しないエコー画像データには、前のタイミングで生成されているビデオ画像データを組み合わせる。例えば、図6を用いて説明すると、組み合わせるべきビデオ画像データが存在しない5フレーム目のエコー画像データdE−5には、前のタイミングで生成されている2フレーム目のビデオ画像データdV−2を組み合わせる。
また、図4に示す表示画像記録部35は、表示画像生成部34によって生成される表示画像データを外部記憶装置29に記録(録画)する機能を有する。これにより、外部記憶装置29には、被検者の検査部位Eに関する複数の表示画像データによって構成される表示画像データ群が記憶されることになる。
続いて、本実施形態の超音波診断装置10における録画時の動作について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、患者ID情報、装置条件及び時間情報等を含むビデオ画像データを動画として適切に表示するためのビデオフレームレートを設定する(ステップS1)。一方、入力装置14を介して入力される画像の深度設定、画角の設定及びカラーモードのON/OFF条件等によって、エコー画像データの収集のためのエコーフレームレートを設定する(ステップS2)。
次いで、被検者の検査部位Eの表面に超音波プローブ11の先端部分を接触させて、1フレーム目のエコー画像データを含む表示画像データを生成・記録するために超音波の送受信を行なう(ステップS3)。所要フレームについて、スキャンコンバート後のエコー画像データに付帯情報としてのフレームインデックスのデータを関連付ける(ステップS4)。スキャンコンバート回路23bは、信号処理回路23a又は画像メモリ24から出力される超音波スキャンの走査線信号列を一般的な標準TV信号列に変換する。表示装置13のモニタは、所要フレームのエコー画像データを略リアルタイムでモニタ上に表示する。
次いで、ステップS1によって設定されるビデオ画像データのビデオフレームレートと、ステップS2によって設定されるエコー画像データのエコーフレームレートとの大きさを比較して、ビデオフレームレートの方が大きいか否かを判断する(ステップS5)。ステップS5の判断にてYES、すなわち、ビデオフレームレートの方が大きいと判断される場合、図5に示すように、ビデオ画像データに、付帯情報関連付け回路25から出力されるエコー画像データを補間しながら組み合わせて表示画像データを生成する(ステップS6)。
一方、ステップS5の判断にてNO、すなわち、エコーフレームレートの方が大きいと判断される場合、図6に示すように、付帯情報関連付け回路25から出力されるエコー画像データに、ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて表示画像データを生成する(ステップS7)。
次いで、ステップS6又はS7によって生成される表示画像データを外部記憶装置29に記録する(ステップS8)。
次いで、次のフレームについて超音波の送受信を行なうか否かを判断する(ステップS9)。ステップS9の判断にてYES、すなわち、次のフレームについて超音波の送受信を行なうと判断される場合、超音波の送受信を行なって(ステップS10)、ステップS4の動作に戻る。
一方、ステップS9の判断にてNO、すなわち、次のフレームについて超音波の送受信を行なわないと判断される場合、当該フレームをもって動作を終了する。
ステップS4乃至S10を繰り返し行なうことで、超音波診断装置10は、複数フレームについての表示画像データを生成・記録することができる。
図8は、本実施形態の超音波診断装置10における動画再生機能を示すブロック図である。
超音波診断装置10のCPU26がプログラムを実行することによって、超音波診断装置10は、ビデオフレームレート認識部41及び動画再生制御部42として機能する。なお、本実施形態では、超音波診断装置10がビデオフレームレート認識部41及び動画再生制御部42としてソフトウェア的に機能する例を用いて説明するが、ビデオフレームレート認識部41及び動画再生制御部42が超音波診断装置10にハードウェア的に備えられている場合であってもよい。
ビデオフレームレート認識部41は、外部記憶装置29に記憶される表示画像データ群のビデオフレームレートを認識する機能を有する。
動画再生制御部42は、外部記憶装置29に記憶される表示画像データ群を、ビデオフレームレート認識部41によって認識されるビデオフレームレートに従って動画再生する機能を有する。具体的には、オペレータによる入力装置14の操作によって、動画再生制御部42は、表示画像データに含まれるビデオ画像データの序列及びビデオフレームレートに従って、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力する。これにより、表示装置13のモニタ上で、被検者の検査部位Eに関する表示画像データ群がビデオ画像データの時系列に従って動画再生される。
例えば、外部記憶装置29に図5に示すような表示画像データ群として記憶されている場合、動画再生制御部42は、「ビデオ画像データdV−1を含む表示画像データD1、ビデオ画像データdV−2を含む表示画像データD2、…」の順にビデオフレームレートに従って、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力することになる。又は、例えば、外部記憶装置29に図6に示すような表示画像データ群として記憶されている場合、動画再生制御部42は、「ビデオ画像データdV−1を含む表示画像データD1、ビデオ画像データdV−2を含む表示画像データD4、…」の順にビデオフレームレートに従って、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力することになる。
続いて、本実施形態の超音波診断装置10における動画再生時の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、オペレータによる入力装置14の操作によって、外部記憶装置29から、所望の被検者の検査部位Eに関する表示画像データ群を選択する。次いで、選択された表示画像データ群のビデオフレームレートを認識する(ステップS11)。
次いで、選択された表示画像データ群を構成し、1フレーム目のビデオ画像データを含む表示画像データを表示装置13のモニタ上に表示する(ステップS12)。表示画像データ群に、ステップS12又はS14によって表示される表示画像データに含まれるビデオ画像データの次のフレームのビデオ画像データが存在するか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13の判断によってYES、すなわち、表示画像データ群に、ステップS12又はS14によって表示される表示画像データに含まれるビデオ画像データの次のフレームのビデオ画像データが存在すると判断される場合、ステップS11によって認識されるビデオフレームレートに従って次のフレームのビデオ画像データを含む表示画像データを、ステップS12又はS14によって表示される表示画像データ上に重ねて表示して(ステップS14)、ステップS13の動作に戻る。
一方、ステップS13の判断にてNO、すなわち、表示画像データ群に、ステップS12又はS14によって表示される表示画像データに含まれるビデオ画像データの次のフレームのビデオ示画像データが存在しないと判断される場合、当該フレームの表示画像データの表示をもって動作を終了する。
ステップS13及びS14を繰り返し行なうことで、超音波診断装置10は、複数フレームについての表示画像データ群を、ビデオフレームレートに従って動画再生することができる。
なお、図9に示すフローチャートでは、表示画像データ群を構成する1フレーム目のビデオ画像データを含む表示画像データからの表示について説明したが、その場合に限られない。例えば、入力装置14を介したオペレータの操作による任意の表示画像データからの表示であってもよい。さらに、図9に示すフローチャートでは、表示画像データ群を構成する最終フレーム目のビデオ画像データを含む表示画像データまでの表示について説明したが、その場合に限られない。例えば、入力装置14を介したオペレータの操作による任意の表示画像データまでの表示であってもよい。
図10は、本実施形態の超音波診断装置10におけるコマ送り再生機能を示すブロック図である。
超音波診断装置10のCPU26がプログラムを実行することによって、超音波診断装置10は、コマ送り再生制御部51として機能する。なお、本実施形態では、超音波診断装置10がコマ送り再生制御部51としてソフトウェア的に機能する例を用いて説明するが、コマ送り再生制御部51が超音波診断装置10にハードウェア的に備えられている場合であってもよい。
コマ送り再生制御部51は、外部記憶装置29に記憶される表示画像データ群を基にコマ送り再生する機能を有する。具体的には、オペレータによる入力装置14の操作によって、コマ送り再生制御部51は、表示画像データのエコー画像データに付帯される付帯情報としてのフレームインデックスのデータの序列に従って、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力する。又は、オペレータによる入力装置14の操作によって、コマ送り再生制御部51は、付帯情報関連付け回路25によって生成される関連付けデータがもつフレームインデックスのデータの序列に従って、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力する。これにより、表示装置13のモニタ上で、被検者の検査部位Eに関するエコー画像データを含む表示画像データ群がエコー画像データの時系列に従ってコマ送り再生される。
例えば、外部記憶装置29に図5に示すような表示画像データ群として記憶されている場合、コマ送り再生制御部51は、「エコー画像データdE−1を含む表示画像データD1、エコー画像データdE−2を含む表示画像データD4、…」の順に、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力することになる。又は、例えば、外部記憶装置29に図6に示すような表示画像データ群として記憶されている場合、コマ送り再生制御部51は、「エコー画像データdE−1を含む表示画像データD1、エコー画像データdE−2を含む表示画像データD2、エコー画像データdE−3を含む表示画像データD3、…」の順に、表示画像データ群を構成する各表示画像データを表示装置13に順次出力することになる。
続いて、本実施形態の超音波診断装置10におけるコマ送り再生時の動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、オペレータによる入力装置14の操作によって、外部記憶装置29から、所望の被検者の検査部位Eに関する表示画像データ群を選択する。
次いで、選択された表示画像データ群を構成し、1フレーム目のエコー画像データを含む表示画像データを表示装置13のモニタ上に表示する(ステップS21)。表示画像データ群に、ステップS21又はS23によって表示される表示画像データに含まれるエコー画像データの次のフレームのエコー画像データが存在するか否かをフレームインデックスのデータを基に判断する(ステップS22)。ステップS22の判断によってYES、すなわち、表示画像データ群に、ステップS21又はS23によって表示される表示画像データに含まれるエコー画像データの次のフレームのエコー画像データが存在すると判断される場合、次のフレームのエコー画像データを含む表示画像データを、ステップS21又はS23によって表示される表示画像データ上に重ねて表示して(ステップS23)、ステップS22の動作に戻る。
一方、ステップS22の判断にてNO、すなわち、表示画像データ群に、ステップS21又はS23によって表示される表示画像データに含まれるエコー画像データの次のフレームのエコー画像データが存在しないと判断される場合、当該フレームの表示画像データの表示をもって動作を終了する。
ステップS22及びS23を繰り返し行なうことで、超音波診断装置10は、複数フレームについての表示画像データ群を、全てのエコー画像データを表示するようにコマ送り再生することができる。
なお、図11に示すフローチャートでは、表示画像データ群を構成する1フレーム目のエコー画像データを含む表示画像データからの表示について説明したが、その場合に限られない。例えば、入力装置14を介したオペレータの操作による任意の表示画像データからの表示であってもよい。さらに、図11に示すフローチャートでは、表示画像データ群を構成する最終フレーム目のエコー画像データを含む表示画像データまでの表示について説明したが、その場合に限られない。例えば、入力装置14を介したオペレータの操作による任意の表示画像データまでの表示であってもよい。
また、外部記憶装置29に記憶された表示画像データがエコー画像データを補間しながら組み合わせて生成されたものなのか、ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて生成されたものなのかの判断は、記録時のデータファイルの属性情報としていずれかを判別する情報をもたせればよい。
本実施形態の超音波診断装置10によると、超音波診断のクリップ録画機能において、エコーフレームレート及びビデオフレームレートに応じた最適な録画・再生を可能にする。つまり、エコーフレームレートとビデオフレームレートの異なる画像データにおいて、エコーフレームレート、ビデオフレームレート録画の如何に関わらず、録画時にエコーのフレームレートを落とさずに、しかも画像再生時にコマ送り再生のダブりをなくし、さらに時計表示等の等間隔再生を可能にする。
以上のように、本実施形態の超音波診断装置10によると、ビデオフレームレートとエコーフレームレートが違う場合であっても表示画像データ群の録画・再生を最適化することができる。
本実施形態の超音波診断装置を示す概略図。 エコー画像データとフレームインデックスのデータとの一対のデータを生成する場合を示す図。 エコー画像データとは別に、エコー画像データを識別可能なデータとフレームインデックスのデータとの関連付けデータを生成する場合を示す図。 本実施形態の超音波診断装置における録画機能を示すブロック図。 ビデオフレームレートの方が大きい場合の表示画像データの生成を説明するための図。 エコーフレームレートの方が大きい場合の表示画像データの生成を説明するための図。 本実施形態の超音波診断装置における録画時の動作を示すフローチャート。 本実施形態の超音波診断装置における動画再生機能を示すブロック図。 本実施形態の超音波診断装置における動画再生時の動作を示すフローチャート。 本実施形態の超音波診断装置におけるコマ送り再生機能を示すブロック図。 本実施形態の超音波診断装置におけるコマ送り再生時の動作を示すフローチャート。
符号の説明
10 超音波診断装置
11 超音波プローブ
12 装置本体
13 表示装置
14 入力装置
25 付加情報関連付け回路
29 外部記憶装置
31 ビデオフレームレート設定部
32 エコーフレームレート設定部
33 フレームレート比較部
34 表示画像生成部
35 表示画像記録部
41 ビデオフレームレート認識部
42 動画再生制御部
51 コマ送り再生制御部

Claims (6)

  1. ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置において、
    前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較部と、
    前記フレームレート比較部による比較の結果前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成部と、
    前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録部と、
    前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生制御部と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置において、
    前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較部と、
    前記フレームレート比較部による比較の結果前記ビデオフレームレートの方が大きい場合に、前記ビデオ画像データに前記エコー画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する一方、前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成部と、
    前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録部と、
    前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生制御部と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記エコー画像データにフレームの連続性を識別できるフレームインデックスのデータを関連付ける付帯情報関連付け回路をさらに有し、
    前記再生制御部は、前記表示画像データを基にコマ送り再生する際、前記フレームインデックスのデータの序列の順に、前記表示画像データ群を順次出力することを特徴とする請求項1及び2のうちいずれか一方に記載の超音波診断装置。
  4. ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置のコンピュータに、
    前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較機能と、
    前記フレームレート比較機能による比較の結果前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像生成機能と、
    前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録機能と、
    前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生機能と、
    を実現させることを特徴とする超音波診断プログラム。
  5. ビデオ画像データ及びエコー画像データを組み合わせて表示画像データを生成・記録して、前記表示画像データの集合体である表示画像データ群を再生可能な超音波診断装置のコンピュータに、
    前記ビデオ画像データの取得用のビデオフレームレートと、前記エコー画像データの取得用のエコーフレームレートとの大きさを比較するフレームレート比較機能と、
    前記フレームレート比較機能による比較の結果前記ビデオフレームレートの方が大きい場合に、前記ビデオ画像データに前記エコー画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する一方、前記エコーフレームレートの方が大きい場合に、前記エコー画像データに前記ビデオ画像データを補間しながら組み合わせて前記表示画像データを生成する表示画像データ生成機能と、
    前記表示画像データを記憶装置に記録する表示画像記録機能と、
    前記記録された表示画像データを読み出して、読み出された表示画像データに基づいて、前記ビデオフレームレートに従って動画再生するか、又は、前記エコー画像データの序列に従ってコマ送り再生する再生機能と、
    を実現させることを特徴とする超音波診断プログラム。
  6. 前記再生機能は、前記表示画像データを基にコマ送り再生する際、前記エコー画像データに関連付けられるフレームインデックスのデータの序列の順に、前記表示画像データ群を順次出力することを特徴とする請求項4及び5のうちいずれか一方に記載の超音波診断プログラム。
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