JP5197482B2 - 半導体集積回路設計支援システム及び半導体集積回路 - Google Patents
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Description
(第1の実施の形態)
(システム構成)
まず、図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる半導体集積回路設計支援システムの構成を示す構成図である。本実施の形態は、例えば、半導体装置のメーカーが、半導体装置のユーザからの電源制御仕様に基づき、部分的電源制御機構を有する半導体集積回路の設計をし、ユーザは、設計された半導体集積回路を組み込んだ機器を製造する場合の例である。その場合、いわゆるセットメーカーであるユーザは、その半導体集積回路を、所定の部分的電源制御のパワーモードで動作させるように機器を設計するが、仕様の提示ミス、仕様変更等により、当初の電源制御仕様と、作成された電源制御プログラムとの間に不一致が生じる場合が有る。本実施の形態の半導体集積回路設計支援システム1は、そのような不一致を解消するものである。すなわち、第1の実施の形態は、半導体集積回路のハードウェアと、電源制御プログラムのソフトウェアとが、個別に開発される場合に、そのような不一致を解消する場合の例である。
そして、2つのシステム11と12は、インターネット等のネットワーク19を介して、接続されている。
さらになお、2つのシステム11と12は、ネットワークで接続されていなくてもよい。
一方、ユーザは、開発した電源制御プログラム(PCP)を、システム11を用いて、後述するパワーモードの遷移確認を行う。
図2は、部分的電源制御を行う半導体集積回路の構成例を説明するための図である。所望の機能を実現するための各種回路を含む半導体集積回路21は、半導体チップ22上に最終的には形成される。その半導体チップ22上に形成される半導体集積回路21は、複数の回路部分を有し、かつ、部分的電源遮断範囲、すなわちパワードメイン、を複数有している。
同様に、パワードメイン32と33の各スイッチSW2,SW3には、それぞれ、CPU34から電源制御信号P2,P3が入力され、出力信号は、AND回路32a、33aの一方の入力端子に供給されている。AND回路32a、33aの他方の入力端子には、それぞれアイソレーション信号I2,I3が入力され、AND回路32aの出力は、隣のパワードメイン32に供給され、AND回路33aの出力は、図示しない回路に供給されている。
図2の半導体集積回路21を設計するメーカーでは、部分的電源制御機構を有する半導体集積回路21の設計の段階で、シミュレーション技術を用いて、電源制御をシミュレーションする。その結果、シミュレーションで実行され、検証されたパワーモードの遷移が検出される。
まず、パワーモード変化点の検出が行われる(ステップS11)。パワーモード遷移検出プログラム(PTDP)は、全アイソレーション信号を観測し、一つでも変化した時点をパワーモード変化点として検出する。
次に、パワーモード変化点が検出されると、パワーモードを検出する(ステップS12)。このパワーモードの検出では、電源遮断をする場合はパワーモード変化点より後の全電源制御信号の変化点の値が検出される。電源遮断から復帰する場合にはパワーモード変化点時点における全電源制御信号の値が検出される。従って、パワーモードの検出は、部分的電源制御シミュレーション実行中における各パワードメインへのアイソレーション信号と電源制御信号とに基づいて、行われる。
次に、図面を用いて、上述したパワーモード遷移検出プログラム(PTDP)の処理の内容を説明する。図5は、パワーモード遷移検出プログラム(PTDP)の動作を説明するための波形図である。
図5において、クロック信号CLKに対して、リセット信号(RESET)は、時点t1で、HIGHになる。リセット直後、3つの電源制御信号(AND_PSO、AR_PSO、RR_PSO)の状態は、HIGH(すなわち「1」)である(すなわち電源はオフ情報である)。
ユーザは、開発機器に組み込まれる半導体集積回路21の電源制御プログラム(PCP)を作成する。そして、半導体集積回路21のメーカーからの検査済みパワーモード遷移情報44と、電源制御プログラム(PCP)を用いて、パワーモード確認部であるパワーモード遷移確認プログラム(PTCP)によって、パワーモードの遷移確認が実行される。
なお、パワーモード遷移確認プログラム(PTCP)は、ソフトウェアプログラムにより構成されているので、電源制御ソフトウェア検査用プログラム(すなわちチェッカプログラム)として、半導体装置メーカーからセットメーカーに提供されてもよい。
まず、電源制御プログラム(PCP)におけるパワーモード変化点の検出が行われる(ステップS31)。パワーモード遷移確認プログラム(PTCP)は、電源制御プログラム(PCP)からアイソレーション信号Iiを実行順に抽出し、パワーモード変化点を検出する(ステップS31)。
以上のように、パワーモード確認部であるパワーモード遷移確認プログラム(PTCP)は、電源制御実行時にパワーモード検出部により記録された検査済みパワーモードが使われているか否かを確認し、確認結果を出力する。
図9は、ステップS34の確認結果の例を説明するための図である。判定されたパワーモードの情報は、図9に示すようなパワーモード情報として、出力される。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。上述した第1の実施の形態では、部分的電源制御機構を有する半導体集積回路と電源制御プログラムの開発が、個別に開発される場合に、部分電源制御の仕様と電源制御プログラムの不一致を解消するためのシステムに関するものであったが、第2の実施の形態は、半導体集積回路と電源制御プログラムの開発が協調して開発される場合に、例えば有る程度半導体集積回路を搭載した半導体チップが出来ている場合に、未検査のパワーモードが実行されたときに、半導体集積回路内でCPUへの割り込み信号を発生させるようにして、部分電源制御の仕様と電源制御プログラムの不一致を解消して、未検査のパワーモード及びパワーモード遷移が実行されるのを防ぐものである。このような場合としては、例えば、シミュレータによる、半導体集積回路のハードウェアと電源制御プログラムのソフトウェアの協調設計環境、FPGAあるいはエミュレータを用いたラピッドプロトタイピングを使用したソフトウェア開発環境、ハードウェア設計終了後の実チップを用いたソフトウェア開発環境等がある。
図10は、第2の実施の形態に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。なお、第1の実施の形態における構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略する。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。上述した第2の実施の形態は、半導体集積回路と電源制御プログラムの開発が協調して開発される場合に、未検査のパワーモードが実行されたときに、半導体集積回路内でCPUへの割り込み信号を発生させるようにして、部分電源制御の仕様と電源制御プログラムの不一致を解消するものである。これに対して、本実施の形態は、部分的電源制御機構を有する半導体集積回路を搭載した半導体チップが、製品に搭載されて市場に製品として出荷された場合に部分電源制御の仕様と電源制御プログラムの不一致を解消して、未検査のパワーモード及びパワーモード遷移が実行されるのを防ぐものである。
図12に示すように、パワーモード遷移確認部61Aが、アサーション記述あるいは論理回路により半導体集積回路21B内に設けられる。パワーモード遷移確認部61Aにおける機能のうち、パワーモード変化点の検出機能(ステップS31)と、パワーモードの検出機能(ステップS32)と、パワーモードの遷移記録機能(ステップS33)は、図4で説明した処理と同じである。また、電源制御プログラム(PCP)と検査済みパワーモード遷移情報44は、メモリ35に記憶される。すなわち、メモリ35は、半導体集積回路21Bの検査済みパワーモードのパワーモード情報を記憶可能な記憶部を構成する。
以上のように、パワーモード確認部であるパワーモード遷移確認部61Aは、部分的電源制御の実行時に記憶された検査済みパワーモードが使われたか否か及び検査済みのパワーモード遷移が使われたか否かを確認し、確認された検査済みパワーモード以外のパワーモードが実行されるときあるいは未検査のパワーモード遷移が実行されるときに、検査済みパワーモード以外のパワーモードを検査済みパワーモードに変更して実行する。よって、未検査のパワーモードへの変更及び未検査のパワーモード遷移を生じないようにすることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
Claims (5)
- 部分的電源制御機構を有する半導体集積回路の設計支援システムであって、
前記半導体集積回路の回路記述と電源仕様記述に基づいて部分的電源制御シミュレーションを実行する部分的電源制御シミュレーション部と、
前記部分的電源制御シミュレーション実行中に実行されたパワーモードを検出して、検査済みパワーモードのパワーモード情報を記録するパワーモード検出部と、
前記半導体集積回路の部分的電源制御プログラムによる部分的電源制御実行時に検出されたパワーモードの情報と、前記検査済みパワーモードのパワーモード情報とを比較することにより、前記部分的電源制御実行時に前記パワーモード検出部により記録された前記検査済みパワーモードが使われているか否かを確認し、確認結果を出力するパワーモード確認部と、
を有することを特徴とする半導体集積回路設計支援システム。 - 部分的電源制御機構を有する半導体集積回路であって、
前記半導体集積回路の検査済みパワーモードのパワーモード情報を記憶可能な記憶部と、
部分的電源制御の実行時に前記記憶された前記検査済みパワーモードが使われたか否かを確認し、確認された前記検査済みパワーモード以外のパワーモードが実行される場合に、前記半導体集積回路のCPUに所定の割り込み信号を出力するパワーモード確認部と、
を有することを特徴とする半導体集積回路。 - 部分的電源制御機構を有する半導体集積回路であって、
前記半導体集積回路の検査済みパワーモードのパワーモード情報を記憶可能な記憶部と、
部分的電源制御の実行時に前記記憶された前記検査済みパワーモードが使われたか否かを確認し、確認された前記検査済みパワーモード以外のパワーモードが実行されるときに、前記部分的電源制御により電源オフする予定のパワードメインをオフしないように前記検査済みパワーモード以外のパワーモードを前記検査済みパワーモードに変更して実行するパワーモード確認部と、
を有することを特徴とする半導体集積回路。 - 前記パワーモード確認部は、前記部分的電源制御実行時における各パワードメインへのアイソレーション信号と電源制御信号とに基づいて前記パワーモードを検出し、検出された前記パワーモードと記録された前記検査済みパワーモードとを比較することによって、前記検査済みパワーモードが使われているか否かを確認することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の半導体集積回路。
- 前記検査済みパワーモード以外のパワーモードを前記検査済みパワーモードに変更する場合に、前記パワーモード確認部は、電源オンするパワードメイン数が最も少ない検査済みパワーモードを選択することを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
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