JP5196399B2 - セラミックスおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、人工歯冠、その他の歯科用材料、人工関節、その他の医療用材料、強化ガラスに用いられるセラミックスおよびその製造方法に関する。特に、本発明は、オールセラミックス修復に用いるのに好適なセラミックスに関する。
従来、歯科用材料として、樹脂材料、樹脂複合材料、セラミック材料、金属材料など種々の材料が開発され利用されてきている。
歯科用の樹脂材料は、安価であって、加工性や耐衝撃性に優れ、かつ、金属アレルギーの問題も生じないという利点がある一方、耐摩耗性、機械的強度に劣り、かつ、前歯部に要求される審美性(天然歯の透明度)を得られないという問題がある。
かかる樹脂材料の欠点を補うために、無機物を樹脂材料に分散させた複合材料がある。複合材料は、機械的強度などの物性をある程度向上させることはできるが、長期間にわたって、機械的強度や耐変色性などの審美性を長く維持することができないという問題がある。
近年、人工歯冠用の材料として、セラミック粉末を焼結させて得られるセラミックスが広く用いられている。セラミックスは、耐摩耗性、審美性や耐変色性(耐食性)などに優れ、かつ、金属アレルギーの問題も生じず、最も生体にとって安全な材料である。しかし、一方で、セラミックスには、靭性や延性に劣り脆い材料である、かつ、セラミック粉末を高温(800℃以上)で焼成する必要がある。また、セラミックスを焼成すると収縮が生じるために、その正確な寸法精度を求めることが難しく、歯科用材料としてセラミックスの使用には多くの問題がある。
現在、審美性と耐久性の両方を満足できる前歯の修復は、メタルボンド(陶材焼付鋳造冠;メタルーセラミックス歯冠)であり、これは、金、銀、プラチナ、パラジウムなどの貴金属合金や、ニッケル、クロム、コバルトなどの卑金属合金により作製された金属フレームに、セラミック粉末を溶着させて、頬側面のセラミックスが天然歯と類似する色調を発揮するようにしたものである。
このように、メタルボンドでは、修復物の適合性を良くするために金属フレームが用いられるが、この金属フレームの一部が唇側に露出するなど審美性に問題を生ずる可能性があり、また、金属材料を使用することから、患者によっては、金属アルレギーを生ずる場合もある。
これに対して、人工歯冠、補綴物のすべてをセラミックスによって作製するオールセラミッククラウンがある。オールセラミッククラウンは、メタルボンドのように金属アレルギー発生の心配がなく、かつ、審美性に優れ、天然歯と同様な色調を容易に得ることができるので、現在、多く臨床に用いられているの関心を集めている。また、CAD/CAMシステムを用いて、セラミックスを削り出すことにより、人工歯冠を容易に作成することも可能になっている(特許文献1参照)。
しかしながら、上述のように、セラミックスのみからなる材料では、脆く、衝撃力に弱く、通常の咬合力以下の負荷がかかった場合でも、割れや欠けなどが生じることがある。
これに対して、ジルコニウム粉末を添加して、その混合物を焼成することにより、セラミック粉末のみから作製した場合と比較して、弾性係数を大幅に向上させた(硬化させた)セラミックスが開発されている(特許文献2、特許文献3参照)。
例えば、ジルコニウムが添加されたセラミックスは、ビッカース硬度で600から1000程度の硬度を有するものもあり、天然歯におけるエナメルの硬度が300〜350であることと比較すると、非常に硬いものとなる。よって、このようなセラミックスで歯冠を形成すると、人工歯冠と天然歯である対合歯が咬合っている場合には、その硬度の相違より、使用状態によっては、相対する対合歯を磨耗させるため、この対合歯が異常に消耗してしまったり、さらには、これに起因して、顎関節の炎症を生じたりするおそれがある。
特表2004−528095号公報 特開2001−327516号公報 特開2007−126360号公報
本発明は、セラミックス製品の特性である優れた審美性や耐久性を維持しつつ、例えば、人工歯冠などの用途において、ジルコジア添加などにより硬度を上昇させることなく、割れや欠けなどの問題が発生しにくいセラミックスを提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題に対して鋭意研究を重ねた結果、セラミック粒子間にバインダとして銀粒子を存在させることにより、従来のセラミック材料のみからなるセラミックスと比較して、セラミックスの弾性係数を小さく、破断荷重を大きくさせることができ、もって、硬度が天然歯と同程度であり、かつ、弾性を有するセラミックスが得られるとの知見を得て、本発明を完成させたものである。
本発明に係るセラミックスは、セラミック粉末:50〜90質量%、金属粉末:10〜50質量%の割合となるように、該セラミックス粉末と金属粉末とを混合し、得られた混合粉末と水と粘土とを混合および成形し、得られた成形体を焼結させることにより得られる。
前記焼結を、900〜1050℃の焼成温度で行うことが好ましく、特に、この焼成温度を1000℃以下とすることが望ましい。
また、前記セラミック粉末として、前記金属の融点より低い融点を有するセラミック材料を用いることが好ましい。
前記金属粉末の金属(合金を含む)としては、金、銀、白金、パラジウムおよび銅の中から選択される少なくとも1種ができる。
本発明により得られるセラミックスは、セラミック粒子間が金属粒子を介して焼結、結合されていることを特徴とする。より具体的には、セラミック焼結粒子の周囲に金属焼結粒子が染み込んでいる、もしくは、金属未焼結粒子の周囲にセラミック焼結粒子が染み込んでいる、または、セラミック未焼結粒子の周囲に金属焼結粒子が染み込んでいる状態で、本発明に係るセラミックスは形成される。少なくとも、金属粒子およびセラミック粒子の何れか一方が焼結している、または、これらの両方とも焼結していることが好ましい。
本発明に係るセラミックスは、主として、オールセラミックスからなる人工歯冠に用いられる。この人工歯冠は、本発明に係るセラミックスを用いたセラミックブロックをCAM−CADシステムにより加工することにより、容易に得られる。ただし、本発明に係るセラミックスの用途はこれに限られず、例えば、同様の特性が要求されるその他の歯科用材料、人工骨や人工関節などの医療用材料、さらには自動車のフロントガラスとして用いられる強化ガラスなどの用途にも適用できる。
本発明により、従来のジルコニア添加のようにいたずらに硬度を上げることなく、セラミックスに弾性をもたせることができ、かつ、破断荷重を大きくすることができるので、例えば、人工歯冠に用いた場合、咬合力が加わったときでも、材料自体がひずむことにより当該咬合力に抗し、人工歯冠の破壊を免れることができる。オールセラミックスからなる人工歯冠に適用した場合には、金属アレルギーの問題を生ずることなく、審美性や耐摩耗性、耐久性といったセラミック材料の長所を維持しつつ、弾性係数が小さく(柔らかい)、天然歯と同程度の硬度を有し、破断しにくく、天然歯からなる対合歯への影響を極力抑えることが可能な優しい人工歯冠を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
まず、混合工程において、50〜90質量%のセラミックス粉末と、10〜50質量%の金属粉末の割合となるように、該セラミックス粉末と金属粉末とを混合する。
金属粉末をバインダとして添加することにより、得られるセラミックスにおいて、(1)セラミック焼結粒子の周囲に金属の焼結粒子が存在する、(2)セラミックス焼結粒子の周囲に金属の未焼結粒子が存在する、あるいは、(3)セラミックス未焼結粒子間に金属の焼結粒子が存在するといった構造となる。いずれにせよ、セラミック粒子が金属粒子を介して結合することにより、弾性を有するセラミックスとなる。
前記金属粉末の金属(合金を含む)としては、金、銀、白金、パラジウムおよび銅の中から選択される。なお、これらの1種からなる単独金属のみならず、2種もしくはこれ以上からなる合金もこの材料として用いられうる。これらの金属材料を添加した場合、陶材の硬度はビッカース硬度で約300〜350程度に維持でき、天然歯の硬度と近似させることができる。よって、かかるセラミックスを用いた人工歯冠に相対する対合歯が天然歯である場合でも、その磨耗を抑制することができる。また、金属粒子がセラミックス粒子の間に介在することにより、セラミックスが弾性を有し、口腔内に咬合力がかかった場合に、セラミックス自体がひずむことが可能になり、その割れや欠けを防止することが可能となる。さらに、セラミックスにおける銀の含有量を、セラミックスが弾性を有する範囲内で適宜調整することによって、黄色がかった色調から、天然歯の色調まで容易に変化させることができ、審美性のよい人工歯冠およびCAM−CADシステム用のセラミックブロックを得ることができる。
これに対して、添加する金属として、ジルコニウムを選択した場合、得られるセラミックスのビッカース硬度が600程度となり、歯科用材料、医療用材料としては過度に硬いものとなってしまう。一方、アルミナを用いる場合には、強度が不十分になるという問題がある。
また、混合粉末において、セラミック粉末を50〜90質量%、金属粉末を10〜50質量%の割合で混合させるのは、金属粉末の添加量が10質量%を下回ると、弾性係数の向上という効果が得られないためであり、一方、金属粉末の添加量が50質量%を超えると、1mm厚における光透過率が50%未満となり、得られるセラミックスの透過性が悪化しすぎて、歯科用材料など審美性が要求される場合に好ましくないためである。
さらに、好ましくは、セラミックス粉末を50〜70質量%、金属粉末を30〜50質量%とするのが好ましい。
なお、本発明は一般的なセラミックスに対して広範に適用されうる。歯科用のセラミックスは、主として、長石〔(KNa)2O・Al23 6SiO2〕を主成分とし、ケイ石、シリカ、粘土、および、ホウ砂、ホウ酸、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウムなどのフラックスを適合に配合した材料を焼成して焼結させて得られる。
ただし、本発明は、歯科用のセラミックスに限定されることなく、医科用のセラミックス、強化ガラス、導電性セラミックスなどにも適用可能である。
その他、混合に際しては、バインダとして、水、粘土、または有機揮発材も使用することができる。かかるバインダにより、セラミック粉末と金属粉末とを均一に分散させ、泥状で所定の形態にすることができる。
次に、セラミック粉末、金属粉末、水および粘土からなる混錬物を所定の方法により成形し、乾燥および仮焼後に、得られた成形体を所定温度の焼成により焼結させる。なお、乾燥および仮焼の工程、および、焼成の工程については、歯科用に使用されている一般的な焼成炉を用いればよい。
乾燥および仮焼は、400〜500℃の温度で、乾燥を3〜8分、仮焼を2〜4分行う。該仮焼は、大気雰囲気で行うことができ、適宜必要に応じて真空引きを行い、真空度を上げた状態で行ってもよい。
仮焼後、焼成を行うが、焼成温度は、セラミック材料の融点、該セラミック材料と金属材料との組合せによって弾性係数への影響が異なってくるため、基本的には、要求される弾性係数や用途との関係で、適宜、実験的に適正な温度を決定する必要がある。
例えば、銀の融点は、965℃であり、一方、セラミック材料の融点は、900〜1050℃程度である。
例えば、銀よりも融点の低いセラミック材料を選択し、銀の焼結温度ないしはその近傍の温度で焼成した場合(実際には、熱電対などで周囲温度を計測するが、当該計測で約955℃まで加熱し維持した場合)、焼結した銀粒子の周囲に焼結セラミック粒子ないしは過焼結した状態のセラミック粒子が存在することになる。一方、銀よりも融点の高いセラミック材料を選択し、銀の融点ないしはその近傍の温度で焼成した場合(同様に、周囲温度で約955℃まで加熱し維持した場合)、未焼結のセラミック粒子の周囲に焼結した銀粒子が存在することになる。
このように、焼成温度により、選択されるセラミック材料によっては、得られるセラミックスの特性が変化するが、銀の焼結温度(周囲温度で955℃)を中心にして、セラミック材料の融点である900〜1050℃の範囲内とすることにより、弾性係数の向上という本発明の効果を得ることができ、その程度を向上させるには、セラミック材料ごとに適宜選択しうるものである。
なお、好ましくは、1000℃以下、特に、950〜980℃で焼成することが好ましい。これにより、銀粒子が焼結粒子と存在することになり、過焼結している場合よりも弾性係数を高めることが可能となるからである。
また、セラミック材料として、銀の融点よりも低い融点の材料(例えば、周囲温度で940℃)を選択することにより、得られるセラミックスのひずみ量が向上し、弾性係数がより高められる。
なお、金(融点:1064℃、焼結温度:1000℃)、白金(融点:1768℃、焼結温度:1700℃)、パラジウム(融点:1554℃、焼結温度:1500℃)、銅(融点:1084℃、焼結温度:1030℃)の場合も同様の関係となる。
本発明により得られるセラミックスは、その用途に応じて、必要な成形が施される。例えば、人工歯冠に適用する場合には、所定の形状に成形された製品を利用して、CAM−CADシステムによる、削りだし加工により、容易に所望の形状に加工することが可能である。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることはいうまでもない。
以下、具体的な実施例について説明する。
(1)使用材料
デグデント(DeguDent GmbH)社製の「デ ュ セ ラ ゴ ー ル ド (Duceragold)」(以下、「D材」という)と、VITA社製の「VITA VMK95」(以下「V材」という)と、福田金属箔粉工業株式会社製の銀粉末(粒径25μm)とを用いた。
D材の焼結温度は、925℃(焼成時の周囲温度で940℃)である。一方、V材の焼結温度は、1015℃(焼成時の周囲温度で1030℃)である。
(2)製造工程
まず、D材と銀粉末、V材と銀粉末を、それぞれ所定の割合で混合した。
以下に示すグラフにおいて、D材:Ag=50:50とは、質量比でD材と銀粉末との質量比が50:50であることを意味し、D材:Ag=70:30とは、質量比でD材と銀粉末との質量比が70:30であることを意味し、D材:Ag=90:10とは、質量比でDタイプと銀粉末との質量比が90:10であることを意味する。
また、V材:Ag=50:50とは、質量比でV材:銀粉末との質量比が50:50であることを意味し、V材:Ag=70:30とは、質量比でV材と銀粉末との質量比が70:30であることを意味し、V材:Ag=90:10とは、質量比でV材と銀粉末との質量比が90:10であることを意味する。
該混合粉末に、水をバインダとして添加して、混練し、成形することにより、成形体を得る。これらは公知の器材を用いて行えばよい。
次に、デンツプライ三金株式会社製の焼成炉「マルチマット2(MULTI MATE II)」を用いて、得られたそれぞれの成形体を、仮焼温度450℃、乾燥時間5分、仮焼時間3分で乾燥および仮焼を行った後、次の条件で焼成を行った
D材および銀を含有するD材の焼成は、真空度50%、昇温スピード80℃/minの割合で、温度を940℃まで上昇させて、当該温度に維持して0.7分間の焼成を行った。
V材および銀を含有するV材の焼成は、真空度50%、昇温スピード80℃/minの割合で、温度を960度まで上昇させて、当該温度に維持して0.7分間の焼成を行った後、同じ試験片について、真空度50%、昇温スピード83℃/minの割合で、温度を1030℃まで上昇させて、当該温度に維持して0.7分間の焼成を行った。
(3)試験項目
得られたそれぞれの試験片について、以下の試験を行った。
[3点曲げ強さ試験(国際規格ISO527−2:1993、JIS−K7162:
1994)]
試験片を一定距離に配置された2支点上に置き、支点間の1点に加重を加えて折れた時の最大曲げ応力を測定した。曲げ強さの計算式を以下に示す。
σ=3PL/2wt2
σ:3点曲げ強さ(N/mm
P:試験片が破壊した時の最大荷重(N)
L:下部支点間距離(mm)
w:試験片の幅(mm)
t:試験片の厚さ(mm)
図1に、D材のみから作製した試験片と、およびD材と銀との混合セラミックスとからなる試験片について、3点曲げ試験に基づいて計測した破折抗力とひずみ量との関係を示す。参考として、銀の弾性係数より求められる該当値を加えた。
図に示すように、D材は、破折までのひずみ量が0.1mmに満たず(0.08mm)、また、その際の破折抗力も0.25kN程度である。これに対して、銀を添加することにより、許容されるひずみ量および破折の際の破折抗力がいずれも向上した。銀粉末の混入量が増加するにつれて、破折までのひずみ量は大きくなった。
図2は、V材のみから作製した試験片と、V材と銀との混合セラミックスとからなる試験片について、960℃おける同様の試験結果を示す。V材は本来有する破折までの抗力が大きく、銀の添加によって、破折までの抗力は低下するものの、銀を30質量%以上添加することにより、破折までのひずみ量が増加した。
図3は、V材、およびV材と銀との混合材とについて、1030℃で焼成した場合における同様の試験結果を示す。この場合、銀の添加量が30質量%程度では効果が得られていないが、銀の添加量が50質量%まで向上させることにより、ひずみ量の増加が見られた。
このように、セラミック材料に銀などの金属材料を含有させることにより、これを用いて作製されたセラミックスにおいて、単独のセラミック材料から得られたセラミックスと比較すると、そのひずみ量が増大する、すなわち、弾性を有するセラミックができる。
特に、セラミック粉末として、銀の焼結温度より低い融点を有するセラミック材料を用い、少なくとも銀を焼結させることで、当該効果を顕著に得られる。一方、セラミック粉末の融点が銀の焼結温度よりも高い場合には、当該効果が十分に現れない混合比もあるが、銀などの金属材料の含有量を高めれば、弾性を有する効果は得られる。
また、後者の場合、銀の焼結温度で焼成した場合の方が、セラミック材料の融点で焼成した場合より、効果が顕著に得られている。
これらのことから、金、白金、パラジウムおよび銅などの金属材料を使用する場合にも、これらの焼結温度よりも融点が低いセラミック材料を使用し、少なくとも、焼成温度をこれらの金属の焼結温度近傍に設定にして、これらの金属粒子を焼結させることにより、銀含有の場合と同様の効果を得ることができる。
図1は、試験片(D材、D材と銀材との混合材、焼成温度940℃)の破折効力とひずみ量との関係を示すグラフである。 図2は、試験片(V材、V材と銀材との混合材、焼成温度960℃)の破折効力とひずみ量との関係を示すグラフである。 図3は、試験片(V材、V材と銀材との混合材、焼成温度1030℃)の破折効力とひずみ量との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. (KNa)2O・Al23・6SiO2を主成分とするセラミック粉末:50〜90質量%、金、銀、白金、パラジウムおよび銅の中から選択される少なくとも1種の金属粉末:10〜50質量%の割合となるように、該セラミック粉末と金属粉末とを混合し、得られた混合粉末と水と粘土とを混合および成形し、得られた成形体を、焼成温度を900〜1050℃として焼結させることを含むセラミックスの製造方法であって、
    前記セラミック粉末として、前記金属粉末の融点より低い融点を有するセラミック材料を用いるセラミックスの製造方法。
  2. 前記焼成温度を1000℃以下とする請求項に記載のセラミックスの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載された製造方法によって得られ、セラミック粒子間が金属粒子を介して結合されており、硬度がビッカーズ硬度で300〜350であるセラミックス。
  4. 少なくとも前記金属粒子が焼結している請求項に記載のセラミックス。
  5. 請求項またはに記載されたセラミックスからなる人工歯冠。
  6. 請求項またはに記載されたセラミックスからなり、CAM−CADシステムにより人工歯冠を作成するためのセラミックブロック。
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