JP5189344B2 - 燃料ガス生成装置及び燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、化合物を分解して燃料ガスを発生させる燃料ガス生成装置及び燃料ガス生成装置で発生した燃料ガスを燃料とする燃料電池システムに関する。
近年のエネルギー問題の高まりから、より高いエネルギー密度で、排出物がクリーンな電源が要求されている。燃料電池は、既存電池の数倍のエネルギー密度を有する発電機であり、エネルギー効率が高く、また、排出ガスに含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物がない、もしくは、少ないといった特徴がある。従って、次世代の電源デバイスとしての要求に合った極めて有効なデバイスであるといえる。
水素と酸素の電気化学反応により起電力を得る燃料電池では、燃料として水素が必要となる。燃料電池で用いる水素を発生する水素生成装置としては、例えば、金属水素化物(水素化ホウ素塩)と水とを反応させて水素を生成する装置があげられる。このような液体を用いる水素生成装置では水素と共に残留生成物が生じるため、水素や残留生成物を含む混合物が反応容器から外部に流出してしまうことがある。このため、水素を残留生成物から分離するために、反応容器と燃料電池の間に分離器を設けるようにしたものがある。
特開2002−154803号公報
このような従来の水素生成装置では、不純物を落下させるために分離器を長大にする必要性を生じる可能性がある。その結果、水素生成装置の体積が大きくなる。その原因は以下に示す通り、反応時に気泡が生成し、増加することに拘っている。
水中からの水素(燃料ガス)生成反応が生じると、気泡が生成する。気泡の泡膜は余剰に供給された水などを含む残留生成物で構成されるが、残留生成物は水和性が高く高粘性であるため、強固な泡膜を形成する。つまりこの気泡は破泡し難く、一旦気泡が形成されるとその形状が長時間維持される。
また、水に溶解した金属水素化物は全量が速やかに反応するわけでないため、残留生成物には未反応の金属水素化物が含まれる。この未反応の金属水素化物は泡膜中の水分と徐々に反応し、更に気泡を生成する。
上記の通り、気泡が形成され増大し続けること、及び、気泡が破泡されにくいことにより、残留生成物は体積が増大し、反応容器から分離器に流出し易くなる。
分離器内に残留生成物と共に水が流出した場合、水と未反応の金属水素化物が反応してさらに水素が発生する。それと同時に気泡も生成することでさらに残留生成物の体積が増加する。この残留生成物の分離器からの流出を防ぐためには、分離器の容積を大きくし残留生成物を格納できる部分を大きくしなければならない。
また、分離器内に水が流出しない場合であっても、残留生成物は容器の壁を伝い移動し、増加するに従って容器内に充満するため、残留生成物が発電部に移動することを防ぐためには分離器や反応容器を大きくしなければならない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、残留生成物の気泡を破泡し易くすることにより残留生成物の体積を減少させ、小型の燃料ガス生成装置及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、反応用水溶液と反応物とが反応することにより燃料ガスを生成する燃料ガス生成装置であって、反応用水溶液と反応物とが反応することにより生成される残留生成物に対して熱を供給する熱供給部を備えることを特徴とする燃料ガス生成装置にある。
これにより残留生成物が加熱されて温度が上昇するため、泡膜の粘度が低下し、破泡し易くなる。また、泡膜に含まれる未反応の反応物と水との水素生成反応が促進されて未反応の反応物を減少することが出来るようになる。その結果、残留生成物の体積を減少して移動を抑制することが可能となり、装置を小型化することが可能となる。
本発明の第2の態様は、熱供給部は、反応用水溶液と反応物とが反応することにより発生する熱を残留生成物に伝える伝熱部であり、反応は、伝熱部近傍で進行することを特徴とする第1の態様の燃料ガス生成装置にある。
これにより、残留生成物に供給する熱に、燃料ガスを発生する反応にて生じた反応熱を利用することが出来るようになり、熱を供給するための電源等を別途設ける必要がないため、装置を小型化することが可能となる。
本発明の第3の態様は、反応物は固体反応物であり、固体反応物は伝熱部に固定され、反応用水溶液と固体反応物の反応は、固体反応物と伝熱部の接触面において生じることを特徴とする第2の態様の燃料ガス生成装置にある。
これにより、安定して伝熱部にて水素生成反応を生じることが出来るようになるため、反応熱を効率良く伝熱部に移動させ、残留生成物の体積を減少させるために利用できるようになる。
本発明の第4の態様は、熱供給部が保水性を有する含水部材で構成されることを特徴とする第1の態様の燃料ガス生成装置にある。
これにより、熱供給により残留生成物から水分が遊離した時、熱供給部に水が存在できるため、より残留生成物の泡膜を破泡し易く、また、より未反応の反応物が反応し易い環境とすることが出来るようになる。
本発明の第5の態様は、燃料ガスが供給されるアノード室を有すると共に、アノード室への燃料ガス供給手段として第1〜第4の何れかの態様の燃料ガス生成装置を有することを特徴とする燃料電池システムにある。
これにより、燃料ガス生成装置から残留生成物が流出しないため、安定して電力を供給することができる燃料電池システムを実現することができる。
尚、本発明の態様では電力を生成する燃料ガスとして水素を用いたが、その他の燃料ガスであっても良いことは言うまでもない。
かかる本発明では、反応用水溶液と反応物とが反応することにより生成される残留生成物に対して熱供給部から熱を供給するため、反応時に生成した気泡は破泡され易く、気泡の増加が抑制できる。そのため、残留生成物の体積を減少することが可能となり、装置の小型化が可能となる。
以下、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、水素生成装置は、水素生成反応を生じる反応容器10と、反応容器10と溶液流路30にて連結された溶液容器20とから成る。反応容器10内には、水素生成反応の反応物である固体反応物1を保持する保持部11と、熱供給部40、水素を反応容器10内から排出する水素排出部12が具備されている。溶液容器20には、水素生成反応の他方の反応物となる反応用水溶液2が貯蔵されている。溶液流路30は、反応用水溶液2を溶液容器20内から固体反応物1に供給するように配置されており、溶液流路30に具備された供給制御装置31により反応用水溶液2の移動がなされる。熱供給部40は、制御部41によりON/OFF制御されながら、電源42から供給される電力により動作する。
ここで固体反応物1は水と反応して水素を生成する物質である。例として、水酸化ホウ素ナトリウム、水酸化ホウ素カリウム、水酸化リチウムアルミニウム等の金属水素化物が挙げられる。これに対する反応用水溶液2は水としても良いが、反応速度の高速化を狙って、リンゴ酸やクエン酸、硫酸などを混合した酸水溶液、塩化コバルトや塩化ニッケルなどの金属塩化物水溶液を用いても良い。また固体反応物1として、リンゴ酸やクエン酸等の固体有機酸、塩化ニッケルや塩化コバルト等の金属塩化物、貴金属などの固体と金属水素化物を混合した混合物を、反応用水溶液2として水素化ホウ素化合物の水溶液を用いても良い。尚、反応用水溶液2は反応物の安定性向上のために水酸化ナトリウムなどで高アルカリにしておくことが好ましい。本実施形態では、固体反応物1に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を、反応用水溶液2にリンゴ酸水溶液を用いた。
また別の例として、金属の溶解に伴う水素生成を適用しても良い。この場合、固体反応物1にアルミニウムやマグネシウムなどの卑金属を、反応用水溶液2に酸水溶液もしくはアルカリ水溶液を用いることが可能である。以上は特に限定するものではなく、液水と反応して水素を生成する反応ならば、適用可能である。
次に図1では、溶液容器20を反応容器10の外側に配置し、両者を分離して示した。これに対し、図示していないが、両者を一体化しても良いし、溶液容器20を反応容器10内部に配置しても良い。また供給制御装置31にはポンプを用いて反応用水溶液2の送液と停止を行うことが可能である。また、供給制御装置31をバルブとして、反応容器10と溶液容器20の差圧を利用して反応用水溶液2の送液と停止を行うことも可能である。また図示していないが、供給制御装置31をポンプとして溶液容器20に設置し、溶液容器20内を加圧もしくは減圧をして溶液の供給制御をしても良い。
さて、固体反応物1に反応用水溶液2が供給されると、水素生成反応が生じる。水素化ホウ素ナトリウムの反応では、水素、メタホウ酸ナトリウムが生じる。水素生成反応は極めて高速に進行するが、反応中に反応用水溶液2のpHの上昇、水素化ホウ素ナトリウム周囲でのメタホウ酸ナトリウムの増加により、反応速度は次第に減速する。ここで、水素生成反応は液水が関与する反応であるため、水素生成時に水素の気泡が生成する。
気泡の泡膜はメタホウ酸ナトリウム、未反応の水などの残留生成物で構成されるが、メタホウ酸ナトリウムは水和性が高く、その水混合物は高粘性であるため、強固な泡膜を形成する。つまりこの気泡は破泡し難く、一旦気泡が形成されるとその形状が長時間維持される性質を有する。
また、水に溶解した水素化ホウ素ナトリウムは全量速やかに反応するわけでないため、残留生成物には未反応の水素化ホウ素ナトリウムが含まれる。この未反応物は泡膜中の水分と徐々に反応し、更に気泡を生成する現象が見られる。
このような気泡全体の体積は、温度を上昇させると、低下することを確認した。この理由として次のようなことが考えられる。まず温度上昇に伴い、泡膜の粘度が低下し、破泡し易くなる。また、泡膜に含まれる未反応の水素化ホウ素ナトリウムと水との水素生成反応が促進されて未反応物を減少することにより、新たな気泡の生成が生じにくくなる。
そこで本発明では、気泡を熱供給部40に接触させて加熱する構造とした。固体反応物1を保持した保持部11は容器状になっており、保持部11内部で発生した気泡は保持部11から流出し、熱供給部40に接触する構造とした。熱供給部40にはヒータを用いた。尚、図1では保持部11は断面がL字型の構造となっているが、保持部11の形状はこれに限られるものではなく、生成した気泡が保持部11から熱供給部40の方向に流出する構造であればよい。流路板によって気泡の流路を形成することにより気泡の移動方向を規定し、気泡と熱供給部40が必ず接触する構造とすることもできる。
また、図1で熱供給部40を波状にしたのは、気泡と熱供給部40の接触面積を増加させるためである。その他、熱供給部40の構造は、多孔質にしたり、熱供給部40を複数配置したりするなどにより、接触面積を増加させる構造であればよい。
以上の構造を用い、ヒータの温度を80℃として水素生成反応を発生させたところ、気泡の体積が小さくなったことがわかった。
また、図示していないが、ヒータ表面に金属発泡体を取り付けて同様の実験を行った。その結果、更に気泡の体積が小さくなった。そのため、ヒータ表面に金属発泡体を取り付けない場合に比べ、反応容器10の体積を75%に低下することが可能となった。
これにより、装置全体を小型化することが出来る。
(実施形態2)
図2は、実施形態2に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態は、制御部41で制御しながら電源42から電力を送る熱供給部40ではなく、伝熱部43a、43bを用いたこと以外、実施形態1と同様である。伝熱部43a、43bはヒートパイプである。伝熱部43aを保持部11内部に設置し、これと連結された伝熱部43bを保持部11外部の気泡の流動部に設置した。図2では、保持部11の側面に伝熱部43aが配置されているが、底面に伝熱部43aを配置し固体反応物1を伝熱部43a上に載せてもよい。また、伝熱部43aを保持部11の板底面や板側面に挿入したり、保持部11の板も伝熱部としたりすることで反応熱の移動をより効率的に行うことが可能となる。尚、伝熱部43a、43bはヒートパイプに限られるものではなく、金属や炭素などの熱伝導部材とすることも可能である。また保持部11の生成物出口をやや狭くすると、伝熱部43a以外からの熱の漏れ量が少なくなり、固体反応物1と反応用水溶液2の反応による反応熱を効率良く気泡に伝えることが可能になった。
尚、実施形態1を示す図1、実施形態2を示す図2においては、反応物は粒状の固体反応物で示されているが、これに限られるものではなく、ペレット状であっても液体であっても構わない。
本構成により、保持部11内部で生じた水素生成反応により熱が発生すると、伝熱部43aで効率良く熱のくみ出しが可能となり、熱が伝熱部43bに伝えられる。保持部11から流出した気泡が伝熱部43bに接触すると、気泡の体積を減ずることが出来るようになる。また外部からの電力供給が必要無く、また制御部や信号線や電力線を必要としないため、体積が小さく、エネルギーロスの少ない水素生成装置とすることが出来る。
(実施形態3)
図3は、実施形態3に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態は、図3に示すように、固体反応物1を伝熱部43に直接固定し、固定部位の周囲に伝熱部43を広げた構造とした例であり、その他の構成は実施形態2と同様である。また固体反応物1の固定は、押圧部品13により図3中の矢印の向きに固体反応物1を加重して伝熱部43に押し付けることで行った。この固定方法を可能とするために、固体反応物1をペレット化した。尚、押圧部品13により固体反応物1を伝熱部43に押し付けなくても構わないが、押し付けない場合は、未反応の固体反応物1が残留生成物や反応用水溶液2の流れに乗って流れ出し、反応の制御が困難になることや、反応熱の伝熱部43への熱移動効率が低下すること等が起こるため、押圧部品13により固体反応物1を押し付けた方がより好ましい。
伝熱部43にはステンレスを用いたが、熱を伝導する部材であればその他の部材であってもよい。例えば、鉄、ニッケル、チタン、カーボン等の単体や合金や混合物、セラッミク等が上げられるが、ステンレスや貴金属がより好ましい。また、押圧部品13により固体反応物1を押し付けない場合であれば、樹脂や繊維に熱良導体を付着させたり、混合させたりした可撓性材料や弾性体を伝熱部43の一部もしくは全部に用いてもよい。
本実施形態では、実施形態2と同様に反応熱を気泡加熱に用いる。気泡を加熱する伝熱部43に効率良く熱を伝えられるように、固体反応物1の伝熱部43との接触部分付近に反応用水溶液2を供給するように、溶液流路30を配置した。
水素生成反応が生じ気泡が発生すると、気泡は周囲に広がり、固体反応物1周囲の伝熱部43上を移動し熱を受け取るため、気泡の成長が抑制され、体積低下が確認された。
図3に示す伝熱部43は、生成する気泡との接触面積をより広くし熱を効率的に伝えるために、表面に屈曲部を有している。伝熱部43は平板でもよいが、接触面積がより広くなる形状であればより好ましい。例えば、伝熱部43は多孔体や網、不織布であってもよいし、貫通孔を持つ板であってもよい。貫通孔を持つ板だと、気泡が貫通孔を通過する際に熱をより効率的に受け取ることができる。また、伝熱部43の表面に複数の突起を設ける、溝を形成する、粒子を付ける等することにより、表面に凹凸を備える構造とし、気泡と伝熱部43の接触面積を増加させてもよい。さらに、伝熱部43が保水性を有する含水部材で構成されると、表面に気泡がなじみ熱が伝わりやすくなるため、より好ましい。
本実施形態では、伝熱部43は一つしか示されていないが、複数あってもよい。また、図示しないが、伝熱部43の配置方向は垂直であってもよい。垂直の場合、固体反応物1を押圧部品13により伝熱部43に押し付ける必要がある。この場合、気泡は伝熱部43に接触しながら容器底部に移動するため、容器底部に気泡が至る時にはその体積はより小さくなっており、反応容器10の小型化につながる。図3に示すように伝熱部43の配置方向が水平の場合は、気泡が自重により移動しないため伝熱部43に気泡が滞留する時間が長くなり、破泡及び気泡体積減少効果が高まる。いずれの場合も、伝熱部43の反応容器10内での設置箇所は、気泡が水素排出部12に至ることなく伝熱部43に接触する箇所であれば何所でも構わないが、水素排出部12よりも低部に設置することが好ましい。
尚、本実施形態で述べた伝熱部43の材質や構造、配置方向、配置箇所は、実施形態1における熱供給部40にも適用されることは言うまでもない。
(実施形態4)
図4は、実施形態4に係る水素生成装置の、固体反応物1と反応用水溶液2の反応部周辺の概略構成を示す断面図である。(a)は側方断面図、(b)は上面図を示す。
本実施形態では、伝熱部43が固体反応物1と接する面に溝45が設けられている。 その他の構成は実施形態3と同様である。尚、溝45の形状は、図4(b)に示す形状に限られないことは言うまでもない。溶液流路30から供給された反応用水溶液2は溝45を通り、固体反応物1の伝熱部43側に供給される。固体反応物1は伝熱部43に固定あるいは押圧されている必要はないが、固定あるいは押圧されていると、反応熱がより伝熱部43に伝わり易くなり、且つ、気泡は固体反応物1と伝熱部43の間から排出され易くなり伝熱部43より熱を受け取り易くなるため、固定あるいは押圧されている方がより好ましい。
これにより、気泡に効率的に熱を伝えることができるため、気泡の体積低下、及び反応容器の小型化が可能となった。
(実施形態5)
図5は、実施形態5に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、固体反応物1と水素排出部12の間に気泡の移動方向を規定する流路板47が設けられている。その他の構成は実施形態3と同様である。流路板47が伝熱部としての機能を有していても構わない。
これにより、気泡の移動方向を規定することができるため、気泡を伝熱部43に接触させ易くなる。また、図5に示すように水素排出部12が反応容器2の下部に設けられている場合や反応容器2が姿勢変化した場合であっても、気泡は水素排出部12に至ることなく伝熱部43より熱を受け取り体積を減少させることができる。
(実施形態6)
図6は、実施形態6に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態は、図6に示すように、固体反応物1を伝熱部43に直接固定し、固体反応物1に接する伝熱部43の位置に開口部を設け、溶液流路30をこれに接続する構成とし、固体反応物1の周囲は容器状の保持部11で覆う構造とした。また、保持部11は伝熱部43と同様の部材で構成されてもよく、この構成だと反応熱を気泡により伝えやすくなる。その他の構成は実施形態3と同様である。伝熱部43にはステンレスを用いたが、熱を伝導する部材であればその他の部材であってもよい。また固体反応物1の固定は、保持部11に取り付けた押圧部品13により図6中の矢印の向きに固体反応物1を加重して伝熱部43に押し付けることで行った。
本実施形態では、実施形態3と同様に反応熱を気泡加熱に用いる。溶液流路30を伝熱部43に接続し、伝熱部43に設けた開口部から反応用水溶液2を供給できるようにしたのは、気泡を加熱する伝熱部43に、効率良く反応熱を伝えられるようにするためである。この構造により、固体反応物1と伝熱部43の界面で反応が生じることができるようになり、伝熱部は効率よく反応熱により加熱された。
反応により生成した気泡は、保持部11の出口を通じ、伝熱部43の周囲や背後を移動した。伝熱部43に気泡が接することにより、気泡の体積は小さくなり、気泡の増加も抑制された。
また本構成では保持部11で固体反応物1の周囲を覆い、気泡の出口を規制したために、気泡の移動する経路が決められた。これにより、姿勢変更に対応できる水素生成装置とすることが出来るようになった。
(実施形態7)
図7は、実施形態7に係る水素発生装置の、固体反応物1と反応用水溶液2の反応部周辺の概略構成を示す断面図である。(a)は側方断面図、(b)は伝熱部の上面図を示す。
本実施形態は、図7に示すように、伝熱部43内に溶液流路30と連通する伝熱部内部溶液流路32を設け、伝熱部43の固体反応物1との接触面に反応用水溶液2を供給する供給口34を設けた。その他の構成は、実施形態6と同様である。
尚、伝熱部内部溶液流路32と供給口34の形状や数は、図7(b)に示されるものに限定されないことは言うまでもない。固体反応物1は伝熱部43に固定あるいは押圧されていても、されていなくてもよいが、固定あるいは押圧されている方がより好ましい。
また、溶液流路30の接続部を図7のような伝熱部43の固体反応物1側とすることに拘らない。溶液流路30と伝熱部内部溶液流路32の接続部を伝熱部43の固体反応物1とは反対の面に設け、反応用水溶液2を伝熱部43の固体反応物1との反対面から供給したり、溶液流路30と伝熱部内部溶液流路32の接続部を伝熱部43の側面に設け、反応用水溶液2を伝熱部43の側面から供給したりしても良い。
また、伝熱部43は図7のように水平に配置してもよいし、垂直に配置しても構わない。
これにより、伝熱部内部溶液流路32から供給口34を通って固体反応物1に反応用水溶液2が供給されるため、反応は伝熱部43のより近傍で起こる。このため、反応熱はより効率的に伝熱部43に伝わり、且つ、生成した気泡は伝熱部43より熱を受け取り易くなり、気泡の体積を効率的に減少させることが可能になる。
(実施形態8)
図8は、実施形態8に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、反応物として液体を用いた。例えば、反応物を水素化ホウ素化合物の水溶液とし、反応用水溶液を酸水溶液や金属塩化物水溶液とすることが出来る。安定性向上のために、反応物を水酸化ナトリウム等で高アルカリにしておくことが好ましい。
図8に示すように、本実施形態では、液状反応物3を貯蔵する反応物容器21、液状反応物3を伝熱部43cに供給する反応物流路36、液状反応物3の供給を制御する供給制御装置38が設けられている。その他の構成は、実施形態3と同様である。
液状反応物3は、供給制御装置38の制御により、反応物容器21から反応物流路36を通り伝熱部43cに供給される。また、反応用水溶液2は、供給制御装置31の制御により、溶液容器20から溶液流路30を通り伝熱部43cに供給される。伝熱部43cは、反応用水溶液2と液状反応物3が供給された時に他の箇所に流れ出すことなく混合できるような形状となっている。例えば、図8に示すような凹状の形状があげられる。伝熱部43cは伝熱部43dと接続されており、伝熱部43c上で反応用水溶液2と液状反応物3が反応した際の反応熱は伝熱部43dに伝わる構造となっている。反応により生成した気泡は伝熱部43cから43dに移動する。この間に気泡は熱を受け取り、体積を減少させることができる。
(実施形態9)
図9は、実施形態9に係る燃料電池システムの概略を示す図であり、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図9に示す本実施形態に係る燃料電池システムは、図6に示した水素生成装置を燃料電池に接続したシステムである。すなわち燃料電池には、発電部50と、発電部50のアノードに接してアノード室51が備えられている。アノード室51は、アノードで消費する水素を一時的に保持する空間である。アノード室51と反応容器10とは、水素排出部12によって接続されており、反応容器10で発生した水素がアノード室51に供給される。水素生成装置は図6のものに拘らず、その他の図1〜図5、図7、図8のいずれの水素生成装置を用いることも可能である。
本願の水素生成装置を用いることにより、水素生成装置から残留生成物が流出しないため、安定して電力を供給することができる小型の燃料電池システムを提供することができるようになった。 以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。また、上述の各実施形態の構成を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
本発明の実施形態1に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係る水素生成装置の、固体反応物と反応用水溶液の反応部周辺の概略構成を示す断面図である。 (a):側方断面図、(b):上面図 本発明の実施形態5に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態6に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る水素生成装置の、固体反応物と反応用水溶液の反応部周辺の概略構成を示す断面図である。 (a):側方断面図、(b):伝熱部の上面図 本発明の実施形態8に係る水素生成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態9に係る燃料電池システムの概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 固体反応物
2 反応用水溶液
3 液状反応物
10 反応容器
11 保持部
12 水素排出部
13 押圧部品
20 溶液容器
21 反応物容器
30 溶液流路
31 供給制御装置
32 伝熱部内部溶液流路
34 供給口
36 反応物流路
38 供給制御装置
40 熱供給部
41 制御部
42 電源
43、43a、43b、43c、43d 伝熱部
45 溝
47 流路板
50 発電部
51 アノード室

Claims (3)

  1. 反応用水溶液と固体反応物とが反応容器内で反応することにより燃料ガスとしての水素を生成する燃料ガス生成装置であって、
    前記反応用水溶液と前記固体反応物とが反応することにより生成され、前記反応容器内に蓄積される前記水素の気泡を含む残留生成物に対して熱を供給する熱供給部を備え
    前記熱供給部は、前記反応用水溶液と前記固体反応物とが反応することにより発生する熱を前記残留生成物に伝える伝熱部であり、前記固体反応物は前記伝熱部に固定され、前記反応用水溶液と前記固体反応物の反応は、前記固体反応物と前記伝熱部の接触面において生じることを特徴とする燃料ガス生成装置。
  2. 前記熱供給部が保水性を有する含水部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料ガス生成装置。
  3. 前記燃料ガスが供給されるアノード室を有すると共に、前記アノード室への燃料ガス供給手段として請求項1または請求項の何れかに記載の燃料ガス生成装置を有することを特徴とする燃料電池システム。
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