以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の投資信託注文システム10の全体構成が例示されている。図2には、投資信託データベース40の構成が例示され、図3には、保有データベース41の構成が例示され、図4には、注文データベース42の構成が例示されている。また、図5には、投資信託注文システム10による処理の流れの一例がフローチャートで示されている。さらに、図6には、購入する投資信託の指定方法の選択画面100の一例が示され、図7には、株式の銘柄コードを入力した場合の抽出投資信託表示・選択画面200の一例が示され、図8には、株式の業種コードを入力した場合の抽出投資信託表示・選択画面300の一例が示され、図9には、投資信託注文画面400の一例が示されている。
図1において、投資信託注文システム10は、投資信託を注文するための各種処理を実行するとともにそれらの各種処理に必要となるデータを記憶する投資信託注文サーバ20と、この投資信託注文サーバ20とネットワーク1を介して接続された顧客端末装置50とを備えている。また、投資信託注文サーバ20には、専用線2を介して投資信託を運用する委託会社(運用会社)が管理する委託会社システム60が接続されている。さらに、ネットワーク1には、株式を注文するための処理を実行する株式注文サーバ70と、株式や債券等の金融商品あるいは投資信託の検索を行うための処理を実行する検索エンジン80とが接続されている。
この他にも、ネットワーク1には、債券注文サーバ、オプション注文サーバ等の各種の金融商品を注文するための処理を実行する金融商品注文サーバが接続されているが、図示および説明は省略され、株式注文サーバ70が、これらの金融商品注文サーバを代表するものとして記載されている。株式注文サーバ70等の金融商品注文サーバ、および検索エンジン80は、直接に投資信託を注文するための処理を行うものではないが、投資信託注文サーバ20へ送信されるデータを入力するための画面の表示処理を行うことから、投資信託注文サーバ20へのリンクがあり、また、投資信託注文サーバ20からのリンクもあることから、投資信託注文システム10の一部を構成する要素として記載されている。
ネットワーク1は、本実施形態では、インターネットを主体とするネットワークであるが、インターネットとイントラネットやLAN等との組合せでもよく、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。また、専用線2は、ネットワーク1でもよく、あるいはイントラネットやLAN等で構成されるグループ企業内等における内部ネットワークでもよい。
投資信託注文サーバ20は、例えば証券会社等のような投資信託の販売会社が管理するサーバであり、1台または複数台のコンピュータにより構成され、投資信託を注文するための処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aに接続された投資信託データベース40、保有データベース41、および注文データベース42とを備えて構成されている。
処理手段20Aは、購入投資信託指定方法選択画面表示処理手段21と、金融商品識別情報入力受付処理手段22と、業種識別情報入力受付処理手段23と、投資信託識別情報入力受付処理手段24と、組入投資信託抽出処理手段25と、保有投資信託抽出処理手段26と、購入投資信託選択受付処理手段27と、注文受付処理手段28と、投資信託発注処理手段29と、投資信託情報取得処理手段30とを含んで構成されている。
購入投資信託指定方法選択画面表示処理手段21は、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の表示要求信号に応じて、図6に示すような購入投資信託指定方法選択画面100(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する処理を実行するものである。
金融商品識別情報入力受付処理手段22は、顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる金融商品識別情報(本実施形態では、一例として株式の銘柄コードとする。)を受信する処理を実行するものである。
具体的には、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、購入投資信託指定方法選択画面100(図6参照)で顧客により入力された1つまたは複数(本実施形態では、一例として最大3銘柄とする。)の株式の銘柄コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信する。なお、購入投資信託指定方法選択画面100では、投資信託を購入する目的で銘柄コードの入力が行われるが、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、投資信託の乗換え(スイッチング)を行う目的で乗換後の投資信託を指定するために入力された銘柄コードを受信する処理を行う構成としてもよい。
また、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、株式注文サーバ70により顧客端末装置50に表示された株式注文画面で、株式を注文するために、あるいは注文する株式の詳細情報を得るために、顧客により入力された株式の銘柄コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信する。この際、顧客により入力された株式の銘柄コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して直接に受信してもよく、あるいは株式注文サーバ70を経由して、すなわち顧客端末装置50からネットワーク1を介して株式注文サーバ70へ送信され、株式注文サーバ70からネットワーク1または図示されない専用線を介して転送されてくる株式の銘柄コードを受信してもよい。
さらに、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、検索エンジン80により顧客端末装置50に表示された検索画面で、ある株式の情報を得るために、あるいは、ある株式が組み入れられた投資信託の情報を得るために、顧客により入力された株式の銘柄コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信する。この際、顧客により入力された株式の銘柄コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して直接に受信してもよく、あるいは検索エンジン80を経由して、すなわち顧客端末装置50からネットワーク1を介して検索エンジン80へ送信され、検索エンジン80からネットワーク1または図示されない専用線を介して転送されてくる株式の銘柄コードを受信してもよい。
業種識別情報入力受付処理手段23は、顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる業種識別情報(本実施形態では、一例として株式の業種コードとする。)を受信する処理を実行するものである。なお、株式の業種としては、例えば、東証33業種分類等を採用することができる。
具体的には、業種識別情報入力受付処理手段23は、購入投資信託指定方法選択画面100(図6参照)で顧客により入力された株式の業種コードを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信する。なお、購入投資信託指定方法選択画面100では、投資信託を購入する目的で業種コードの入力が行われるが、業種識別情報入力受付処理手段23は、投資信託の乗換え(スイッチング)を行う目的で乗換後の投資信託を指定するために入力された業種コードを受信する処理を行う構成としてもよい。
投資信託識別情報入力受付処理手段24は、購入投資信託指定方法選択画面100(図6参照)で、購入する投資信託を指定するために顧客により入力された投資信託識別情報(この投資信託識別情報は、投資信託識別番号としてもよく、本実施形態では、一例としてファンドコードとする。)を、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信する処理を実行するものである。なお、投資信託識別情報入力受付処理手段24は、投資信託の乗換え(スイッチング)を行う目的で乗換後の投資信託を指定するために入力された投資信託識別情報(ファンドコード)を受信する処理を行う構成としてもよい。
組入投資信託抽出処理手段25は、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受け付けた金融商品識別情報(本実施形態では、株式の銘柄コード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、金融商品識別情報(株式の銘柄コード)と関連付けられた投資信託識別情報(本実施形態では、ファンドコード)、金融商品識別情報(株式の銘柄コード)に対応する構成比率データ、および投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けられた運用成績データを抽出することにより、顧客が入力した金融商品識別情報(株式の銘柄コード)の金融商品(本実施形態では、株式)が組み入れられた投資信託およびこの投資信託に組み入れられた当該金融商品(株式)の構成比率データ、並びにこの投資信託の運用成績データ(本実施形態では、一例として、1年および3ヶ月の運用成績データとする。)を抽出する処理を実行するものである。
また、組入投資信託抽出処理手段25は、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受け付けた金融商品識別情報(銘柄コード)が複数である場合には、複数の金融商品識別情報(銘柄コード)のそれぞれをキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、複数の金融商品識別情報(銘柄コード)のうちの少なくとも1つの金融商品識別情報(銘柄コード)と関連付けられた投資信託識別情報(ファンドコード)、複数の金融商品識別情報(銘柄コード)のそれぞれに対応する構成比率データ、および投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けられた運用成績データを抽出することにより、顧客が入力した複数の金融商品識別情報(銘柄コード)のうちの少なくとも1つの金融商品識別情報(銘柄コード)の金融商品(株式)が組み入れられた投資信託およびこの投資信託に組み入れられた顧客の指定に係る各金融商品(株式)の構成比率データ、並びにこの投資信託の運用成績データ(1年および3ヶ月の運用成績データ)を抽出し、さらに各金融商品(株式)の構成比率データを合計して合計構成比率データを算出する処理を実行する。
さらに、組入投資信託抽出処理手段25は、業種識別情報入力受付処理手段23により受け付けた業種識別情報(本実施形態では、株式の業種コード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、業種識別情報(株式の業種コード)と関連付けられた投資信託識別情報(本実施形態では、ファンドコード)、業種識別情報(株式の業種コード)に対応する構成比率データ、および投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けられた運用成績データを抽出することにより、顧客が入力した業種識別情報(株式の業種コード)の業種の金融商品(本実施形態では、株式)が組み入れられた投資信託およびこの投資信託に組み入れられた金融商品(株式)についての当該業種の構成比率データ、並びにこの投資信託の運用成績データ(本実施形態では、一例として、1年および3ヶ月の運用成績データとする。)を抽出する処理を実行する。
保有投資信託抽出処理手段26は、顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきた顧客識別情報をキーとして、保有データベース41(図3参照)に記憶されている当該顧客の保有する投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)を取得し、取得した投資信託識別情報(ファンドコード)の中から、組入投資信託抽出処理手段25により抽出された投資信託識別情報(ファンドコード)に該当するものを抽出する処理を実行するものである。
なお、投資信託についての投資信託識別情報と名称とを対応付けた投資信託名称テーブルを記憶する投資信託名称テーブル記憶手段(不図示)を、処理手段20Aに接続させて投資信託注文サーバ20に設けておき、処理手段20Aの各処理手段から随時アクセスして投資信託識別情報から投資信託の名称を取得できるようにしてもよく、あるいは投資信託名称テーブルをプログラム内に記述しておいてもよい。
購入投資信託選択受付処理手段27は、組入投資信託抽出処理手段25により抽出された投資信託識別情報(ファンドコード)の投資信託の名称、抽出された投資信託における顧客の指定に係る金融商品(株式)または業種の構成比率データ、並びに抽出された投資信託についての1年および3ヶ月の運用成績データを、構成比率の高い順、または1年若しくは3ヶ月の運用成績の高い順に表示し、かつ、いずれの投資信託が保有投資信託抽出処理手段26により抽出された投資信託識別情報(ファンドコード)の投資信託であるか、すなわち顧客が既に保有している投資信託であるかも表示するとともに、購入対象として顧客にいずれかの投資信託を選択させるための抽出投資信託表示・選択画面200,300(図7、図8参照、本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する処理を実行するものである。この際、購入投資信託選択受付処理手段27は、構成比率の高い順に表示するか、1年の運用成績の高い順に表示するか、3ヶ月の運用成績の高い順に表示するかを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の切換要求信号に応じて切り換える。なお、デフォルト表示は、本実施形態では、構成比率の高い順に表示した状態である。そして、購入投資信託選択受付処理手段27は、抽出投資信託表示・選択画面200,300(図7、図8参照)で顧客により選択されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる購入対象の投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)を受信する処理を実行する。
また、購入投資信託選択受付処理手段27は、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受け付けた金融商品識別情報(銘柄コード)が複数であり、組入投資信託抽出処理手段25により合計構成比率データが算出されている場合には、構成比率データの表示として、合計構成比率データの表示を行い、かつ、抽出された投資信託を合計構成比率の高い順に表示する処理を行う。
注文受付処理手段28は、図9に示すような投資信託注文画面400(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信するとともに、投資信託注文画面400(図9参照)で顧客により入力された購入金額データまたは購入口数データ(本実施形態では、一例として購入金額データとする。)、並びに投資信託識別情報(ファンドコード)を含む注文データを、顧客端末装置50からネットワーク1を介して受信し、受信した注文データを顧客識別情報と関連付けて注文データベース42(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。この際、注文受付処理手段28は、購入投資信託選択受付処理手段27または投資信託識別情報入力受付処理手段24により受信した投資信託識別情報(ファンドコード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、投資信託識別情報(ファンドコード)に関連付けらた各構成金融商品についての金融商品識別情報(株式の銘柄コード)および構成比率データを抽出し、抽出した金融商品識別情報(株式の銘柄コード)および構成比率データを用いて投資信託注文画面400(図9参照)の表示用データを作成するとともに、投資信託注文画面400に株式注文サーバ70へのリンク情報として金融商品識別情報(株式の銘柄コード)を保持させる処理を行う。
また、注文受付処理手段28は、受信した注文データに対し、注文識別情報(注文番号)を自動付与し、付与した注文識別情報(注文番号)を、注文データベース42(図4参照)に記憶させる。
投資信託発注処理手段29は、注文データベース42(図4参照)に記憶された注文データを用いて、顧客識別情報(口座番号)、注文識別情報(注文番号)、投資信託識別情報(ファンドコード)、売買区分データ、金額データまたは口数データ(本実施形態では、金額データとする。)を含む発注データを作成し、作成した発注データを、専用線2を介して委託会社システム60へ送信する処理を実行するものである。また、投資信託発注処理手段29は、委託会社システム60から専用線2を介して送信されてくる約定データ(投資信託識別情報(ファンドコード)、約定口数データ、約定単価データ、約定金額データ、約定日データ等)を、顧客識別情報(口座番号)および注文識別情報(注文番号)とともに受信し、受信した約定データを、顧客識別情報(口座番号)および注文識別情報(注文番号)と関連付けて注文データベース42(図4参照)に記憶させる。
投資信託情報取得処理手段30は、専用線2を介して委託会社システム60(複数の委託会社システム60が存在する場合には、全ての委託会社システム60)にアクセスし、各委託会社システム60で運用している投資信託についての基準価格データ(その日の終値で計算された最新の基準価格データ、すなわち約定日の基準価格データ)、投資信託を構成する各金融商品(本実施形態では、株式)についての金融商品識別情報(株式の銘柄コード)および構成比率データ、投資信託を構成する金融商品(本実施形態では、株式)についての各業種の業種識別情報(業種コード)および構成比率データ、並びに投資信託についての1年および3ヶ月の運用成績データを、委託会社システム60から取得し、取得したデータを、投資信託識別情報(本実施形態では、ファンドコード)と関連付けて投資信託データベース40(図2参照)に記憶させる処理を実行するものである。なお、委託会社システム60からの各データの取得処理は、投資信託情報取得処理手段30側の処理のタイミングで委託会社システム60へ取得要求信号を送信することにより行われてもよく、委託会社システム60側の処理のタイミングで送信されてきたデータを受信することにより行われてもよい。
投資信託データベース40は、図2に示すように、各投資信託毎に投資信託識別情報(本実施形態では、一例としてファンドコードとする。)と関連付けて、投資信託に組み入れられた各金融商品についての金融商品識別情報(本実施形態では、一例として株式の銘柄コードとする。)およびそれらの金融商品の構成比率データ、投資信託に組み入れられた金融商品の各業種についての業種識別情報(本実施形態では、一例として株式の業種コードとする。)およびそれらの業種の構成比率データ、投資信託の1年の運用成績データ、投資信託の3ヶ月の運用成績データ等を記憶するものである。なお、本実施形態では、記憶する運用成績データは、一例として1年および3ヶ月としているが、これに限定されるものではなく、運用成績算出の期間の長さおよび種類の数は適宜設定するとよい。
保有データベース41は、図3に示すように、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と関連付けて、顧客が保有する投資信託についての投資信託識別情報(本実施形態では、一例としてファンドコードとする。)、保有口数データ、保有金額データ等を記憶するものである。
注文データベース42は、図4に示すように、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)および注文識別情報(本実施形態では、一例として注文番号とする。)と関連付けて、顧客が注文した投資信託についての投資信託識別情報(本実施形態では、一例としてファンドコードとする。)、売買区分データ、金額データまたは口数データ等を記憶するとともに、約定データとして、約定単価データ(約定日の基準価格データ)、約定口数データ、約定金額データ、約定日データ等を記憶するものである。
以上において、処理手段20Aに含まれる各処理手段21〜30は、投資信託注文サーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、各データベース40,41,42は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、投資信託注文サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータ等で分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
顧客端末装置50は、顧客が操作する端末装置であり、コンピュータにより構成されている。本実施形態の顧客端末装置50は、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20から送信されてくる表示用データを用いて画面表示を行うための汎用のWWWブラウザを搭載していればよいが、投資信託注文サーバ20の処理手段20Aの機能の一部を実現する専用のプログラムを顧客端末装置50に搭載してもよい。そのようなプログラムは、投資信託注文サーバ20からダウンロードして取得できるようにしてもよく、CD−ROM等の記録媒体からインストールしてもよい。また、顧客端末装置50は、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段とを備えている。なお、顧客端末装置50は、例えば、携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA:パーソナル・デジタル・アシスタンス)等の携帯型端末装置でもよい。
委託会社システム60は、1つまたは複数の投資信託を運用する委託会社が管理するコンピュータで構成されたシステムであり、運用する投資信託の構成金融商品の情報(保有数量、保有金額、構成比率等)および受益権口数(残存総口数)を管理するとともに、図示されない時価情報提供システム(市場システムを含む。)から、運用する投資信託を構成する各金融商品の時価単価データ(終値データ)を毎日取得し、投資信託の純資産総額(投資信託に組み入れている株式や債券等をすべてその日の時価で評価し、債券の利息や株式の配当金等の収入を加えて出した資産総額から、運用に必要な費用等の負債を差し引いたもの)を算出し、算出した純資産総額をその時の受益権口数(残存総口数)で除することにより、投資信託の基準価格データ(一口当たりの総資産額)を毎日算出し、さらに、投資信託の運用成績データ(本実施形態では、一例として1年および3ヶ月の運用成績データとする。)を算出し、算出した基準価格データ、1年および3ヶ月の運用成績データ、構成金融商品の情報(金融商品識別情報および構成比率データ)、並びに構成金融商品の業種の情報(業種識別情報および構成比率データ)を、専用線2を介して投資信託注文サーバ20に提供するものである。
株式注文サーバ70は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、株式を注文するための処理を実行するものである。具体的には、株式注文サーバ70は、図示されない株式注文画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信するとともに、株式注文画面で顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる株式の注文データ(銘柄コード、売買区分データ、株数データ等)を受信し、受信した注文データを、顧客識別情報(本実施形態では、口座番号)と関連付けて記憶し、この注文データを用いて、図示されない取引所内株式売買システム等の市場システムへの発注処理を行う。この株式注文サーバ70は、投資信託注文サーバ20へのリンク情報を保持した株式注文画面(不図示)の表示用データを作成し、送信するという点、および投資信託注文サーバ20からのリンクによっても顧客端末装置50への株式注文画面(不図示)の表示用データの送信処理を行うという点を除き、既存の株式注文サーバと同様であるため、詳しい説明は省略する。
検索エンジン80は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、株式や債券等の金融商品あるいは投資信託の検索を含む各種の検索を行うための処理を実行するものである。具体的には、検索エンジン80は、株式や債券等の金融商品あるいは投資信託の検索を行うための図示されない検索画面(本実施形態では、一例としてWeb画面とする。)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信するとともに、検索画面(不図示)で顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる検索語データを用いて検索を行い、その検索結果の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する処理を実行するものである。この検索エンジン80は、投資信託注文サーバ20へのリンク情報を保持した検索画面(不図示)の表示用データを作成し、送信するという点を除き、既存の検索エンジンと同様であるため、詳しい説明は省略する。
このような本実施形態においては、以下のようにして投資信託注文システム10により投資信託の注文に関する処理が行われる。
図5において、顧客は、顧客端末装置50を操作し、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)および必要な場合にはパスワードを適宜な段階で入力し、投資信託を購入する手続を行うための画面の表示要求信号を、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信する。なお、本発明は、投資信託の乗換え(スイッチング)の手続にも適用することができるが、ここでは、投資信託を購入する手続として説明を行うものとする。
投資信託注文サーバ20では、購入投資信託指定方法選択画面表示処理手段21により、顧客端末装置50からの画面の表示要求信号を受信すると、購入投資信託指定方法選択画面100(図6参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する。すると、顧客端末装置50の画面上には、図6に示すような購入投資信託指定方法選択画面100が表示される。
図6において、購入投資信託指定方法選択画面100には、(1)ある銘柄の株式が組み入れられている投資信託、または、ある複数の銘柄の株式のうちの少なくとも1銘柄の株式が組み入れられている投資信託を購入する場合に、金融商品識別情報である株式の銘柄コードを入力するための複数の金融商品識別情報入力部である銘柄コード入力部110と、これらの銘柄コード入力部110に入力した金融商品識別情報である株式の銘柄コードを、投資信託注文サーバ20へ送信するための「送信」ボタン111とが設けられている。なお、本実施形態では、図6に示すように、銘柄コードを直接にキー入力する構成となっているが、画面表示された複数の銘柄名の中から所望の銘柄名を選択することにより、その銘柄名に対応する銘柄コード(画面の付随情報として保持されている。)が入力される構成としてもよい。
また、購入投資信託指定方法選択画面100には、(2)ある業種の株式が組み入れられている投資信託を購入する場合に、業種識別情報である株式の業種コードを入力するための業種識別情報入力部である業種コード入力部120と、この業種コード入力部120に入力した業種識別情報である株式の業種コードを、投資信託注文サーバ20へ送信するための「送信」ボタン121とが設けられている。なお、本実施形態では、図6に示すように、画面表示された複数の業種名の中から所望の業種名を選択することにより、その業種名に対応する業種コード(画面の付随情報として保持されている。)が入力される構成となっているが、業種コードを直接にキー入力する構成としてもよい。
さらに、購入投資信託指定方法選択画面100には、(3)購入する投資信託が決まっている場合に、投資信託識別情報であるファンドコードを入力するための投資信託識別情報入力部であるファンドコード入力部130と、このファンドコード入力部130に入力した投資信託識別情報であるファンドコードを、投資信託注文サーバ20へ送信するための「送信」ボタン131とが設けられている。なお、本実施形態では、図6に示すように、画面表示された複数の投資信託の名称の中から所望の投資信託の名称を選択することにより、その投資信託の名称に対応するファンドコード(画面の付随情報として保持されている。)が入力される構成となっているが、ファンドコードを直接にキー入力する構成としてもよい。
図6の購入投資信託指定方法選択画面100において、顧客が、銘柄コード入力部110に、1つまたは複数の銘柄コードを入力し、「送信」ボタン111をクリックすると、1つまたは複数の金融商品識別情報である銘柄コードは、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受信される(ステップS1)。例えば、顧客は、B社株が組み入れられた投資信託を購入したい場合には、B社株の銘柄コード=BBBBBを、銘柄コード入力部110に入力する。また、顧客は、A社株またはB社株のうちの少なくとも一方が組み入れられた投資信託を購入したい場合には、A社株の銘柄コード=AAAAAおよびB社株の銘柄コード=BBBBBを、それぞれ銘柄コード入力部110に別々に入力する。
また、図6の購入投資信託指定方法選択画面100において、顧客が、業種コード入力部120に業種コードを入力し、「送信」ボタン121をクリックすると、業種識別情報である業種コードは、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、業種識別情報入力受付処理手段23により受信される(ステップS1)。例えば、顧客は、「電気機器」という業種の株式が組み入れられた投資信託を購入したい場合には、業種コード入力部120で「電気機器」を選択入力する。そして、「送信」ボタン121をクリックすると、「電気機器」の業種コードが送信される。
さらに、図6の購入投資信託指定方法選択画面100において、顧客が、ファンドコード入力部130にファンドコードを入力し、「送信」ボタン131をクリックすると、投資信託識別情報であるファンドコードは、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、投資信託識別情報入力受付処理手段24により受信される(ステップS1)。例えば、顧客は、投資信託αを購入したい場合には、投資信託αのファンドコード=αααααを、ファンドコード入力部130に入力する。
そして、株式注文サーバ70により顧客端末装置50の画面上に表示されている株式注文画面(不図示)において、株式の銘柄コードを入力し、投資信託注文サーバ20へのリンク用ボタンをクリックすると、金融商品識別情報である株式の銘柄コードは、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受信される(ステップS1)。投資信託注文サーバ20へのリンク用ボタンの表示態様としては、株式の注文を確定させる前の画面においては、例えば、入力した銘柄コードの株式についての詳細情報とともに、「この株式が組み入れられている投資信託を購入したい方は、こちらをクリックして下さい。」等の記載がなされたボタンを表示したり、あるいは株式の注文を確定させた後の画面においては、例えば、「ご注文ありがとうございました。」等の表示とともに、「ご注文いただきました株式が組み入れられている投資信託を購入することもできます。こちらをクリックして下さい。」等の記載がなされたボタンを表示すること等が挙げられる。
また、検索エンジン80により顧客端末装置50の画面上に表示されている検索画面(不図示)において、株式の銘柄コードを入力し、投資信託注文サーバ20へのリンク用ボタンをクリックすると、金融商品識別情報である株式の銘柄コードは、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受信される(ステップS1)。投資信託注文サーバ20へのリンク用ボタンの表示態様としては、例えば、検索語データとして株式の銘柄コードを入力し、検索処理が実行された際に、その検索結果として画面表示される、入力した銘柄コードの株式の詳細情報とともに、「この株式が組み入れられている投資信託を購入したい方は、こちらをクリックして下さい。」等の記載がなされたボタンを表示すること等が挙げられる。
続いて、金融商品識別情報入力受付処理手段22により金融商品識別情報である株式の銘柄コードを受信した場合には、組入投資信託抽出処理手段25により、金融商品識別情報入力受付処理手段22により受け付けた金融商品識別情報(銘柄コード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、金融商品識別情報(銘柄コード)と関連付けられた投資信託識別情報(ファンドコード)、金融商品識別情報(銘柄コード)に対応する構成比率データ、および投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けられた運用成績データを抽出することにより、顧客が入力した金融商品識別情報(銘柄コード)の金融商品(株式)が組み入れられた投資信託およびこの投資信託に組み入れられた当該金融商品(株式)の構成比率データ、並びにこの投資信託の1年および3ヶ月の運用成績データを抽出する(ステップS2)。
例えば、図6の購入投資信託指定方法選択画面100の銘柄コード入力部110に、B社株の銘柄コード=BBBBBが入力された場合には、組入投資信託抽出処理手段25は、図2の投資信託データベース40の例では、先ず、B社株の銘柄コード=BBBBBと関連付けられた投資信託αのファンドコード=ααααα、投資信託αにおけるB社株の構成比率データ=29%、および投資信託αの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、次に、B社株の銘柄コード=BBBBBと関連付けられた投資信託βのファンドコード=βββββ、投資信託βにおけるB社株の構成比率データ=23%、および投資信託βの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、さらに、B社株の銘柄コード=BBBBBと関連付けられた投資信託δのファンドコード=δδδδδ、投資信託δにおけるB社株の構成比率データ=15%、および投資信託δの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、同様に、B社株の銘柄コード=BBBBBと関連付けられた投資信託εのファンドコード=εεεεε、投資信託εにおけるB社株の構成比率データ=16%、および投資信託εの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出する。なお、これらの抽出データは、後述する図7の抽出投資信託表示・選択画面200の表示に用いられる。
また、図6の購入投資信託指定方法選択画面100の銘柄コード入力部110に、A社株の銘柄コード=AAAAA、およびB社株の銘柄コード=BBBBBが入力された場合には、A社株またはB社株のうちの少なくとも一方が組み入れられている投資信託を抽出する。図2の投資信託データベース40の例では、先ず、A社株の銘柄コード=AAAAAおよびB社株の銘柄コード=BBBBBの双方と関連付けられた投資信託αのファンドコード=ααααα、投資信託αにおけるA社株の構成比率データ=35%、投資信託αにおけるB社株の構成比率データ=29%、および投資信託αの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、さらに、投資信託αにおけるA社株およびB社株の合計構成比率データ=35%+29%=64%を算出する。次に、B社株の銘柄コード=BBBBBと関連付けられた投資信託βのファンドコード=βββββ、投資信託βにおけるB社株の構成比率データ=23%、および投資信託βの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、さらに、投資信託βにおけるA社株およびB社株の合計構成比率データ=0%+23%=23%を算出する。この場合、投資信託βには、A社株が組み入れられていないので、B社株の構成比率データ=23%が、そのまま合計構成比率データとなる。他の投資信託についても同様である。
さらに、業種識別情報入力受付処理手段23により業種識別情報である株式の業種コードを受信した場合には、組入投資信託抽出処理手段25により、業種識別情報入力受付処理手段23により受け付けた業種識別情報(業種コード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、業種識別情報(業種コード)と関連付けられた投資信託識別情報(ファンドコード)、業種識別情報(業種コード)に対応する構成比率データ、および投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けられた運用成績データを抽出することにより、顧客が入力した業種識別情報(業種コード)の業種の金融商品(株式)が組み入れられた投資信託およびこの投資信託に組み入れられた金融商品(株式)についての当該業種の構成比率データ、並びにこの投資信託の1年および3ヶ月の運用成績データを抽出する(ステップS2)。
例えば、図6の購入投資信託指定方法選択画面100の業種コード入力部120で「電気機器」という業種が選択された場合、つまり電気機器の業種コード=bbが入力された場合には、組入投資信託抽出処理手段25は、図2の投資信託データベース40の例では、先ず、電気機器の業種コード=bbと関連付けられた投資信託αのファンドコード=ααααα、投資信託αにおける電気機器の構成比率データ=20%、および投資信託αの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、次に、電気機器の業種コード=bbと関連付けられた投資信託βのファンドコード=βββββ、投資信託βにおける電気機器の構成比率データ=35%、および投資信託βの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、さらに、電気機器の業種コード=bbと関連付けられた投資信託γのファンドコード=γγγγγ、投資信託γにおける電気機器の構成比率データ=42%、および投資信託γの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出し、同様に、電気機器の業種コード=bbと関連付けられた投資信託εのファンドコード=εεεεε、投資信託εにおける電気機器の構成比率データ=33%、および投資信託εの1年および3ヶ月の運用成績データを抽出する。なお、これらの抽出データは、後述する図8の抽出投資信託表示・選択画面300の表示に用いられる。
それから、保有投資信託抽出処理手段26により、顧客により入力されて顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてきた顧客識別情報(本ステップの処理を行う前の適宜な段階で入力されている。)をキーとして、保有データベース41(図3参照)に記憶されている当該顧客の保有する投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)を取得し、取得した投資信託識別情報(ファンドコード)の中から、組入投資信託抽出処理手段25により抽出された投資信託識別情報(ファンドコード)に該当するものを抽出する(ステップS3)。
例えば、顧客が大和太郎であれば、図3の保有データベース41の例では、保有投資信託抽出処理手段26は、大和太郎の口座番号=XXXXと関連付けられた投資信託βのファンドコード=βββββと、投資信託δのファンドコード=δδδδδと、投資信託εのファンドコード=εεεεεとを取得する。そして、前述した例の如く、大和太郎が、、図6の購入投資信託指定方法選択画面100の銘柄コード入力部110に、B社株の銘柄コード=BBBBBを入力していた場合には、B社株が組み入れられた投資信託のファンドコードとして、投資信託αのファンドコード=ααααα、投資信託βのファンドコード=βββββ、投資信託δのファンドコード=δδδδδ、投資信託εのファンドコード=εεεεεが抽出されているので、大和太郎の保有する投資信託β、投資信託δ、投資信託εのいずれも、B社株が組み入れられた投資信託に該当するものとして抽出される。
続いて、購入投資信託選択受付処理手段27により、組入投資信託抽出処理手段25および保有投資信託抽出処理手段26により抽出したデータを用いて、図7に示すような抽出投資信託表示・選択画面200または図8に示すような抽出投資信託表示・選択画面300の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する(ステップS4)。図7の抽出投資信託表示・選択画面200は、金融商品識別情報入力受付処理手段22により金融商品識別情報である株式の銘柄コードを受信した場合に表示される画面であり、図8の抽出投資信託表示・選択画面300は、業種識別情報入力受付処理手段23により業種識別情報である株式の業種コードを受信した場合に表示される画面である。
図7において、抽出投資信託表示・選択画面200には、顧客名表示部201と、口座番号表示部202と、抽出された投資信託の名称を表示する名称表示欄211と、抽出された投資信託における顧客の指定に係る金融商品(株式)の構成比率を表示する構成比率表示欄212と、抽出された投資信託の運用成績(1年)を表示する運用成績(1年)表示欄213と、抽出された投資信託の運用成績(3ヶ月)を表示する運用成績(3ヶ月)表示欄214と、抽出された投資信託のうち顧客が既に保有している投資信託(○印が付された投資信託)を表示する保有投資信託表示欄215とが設けられている。これらの各表示欄211〜214の表示は、組入投資信託抽出処理手段25により抽出したデータを用いて、購入投資信託選択受付処理手段27により行われ、保有投資信託表示欄215の表示は、保有投資信託抽出処理手段26により抽出したデータを用いて、購入投資信託選択受付処理手段27により行われる。なお、金融商品識別情報入力受付処理手段22により複数の金融商品識別情報(銘柄コード)を受信した場合には、構成比率表示欄212の表示は、顧客の指定に係る複数の金融商品(株式)の合計構成比率の表示となる。
また、抽出投資信託表示・選択画面200には、表示順をソートするためのボタンとして、構成比率の高い順でソートするための「構成比率」ボタン221と、運用成績(1年)の高い順でソートするための「運用成績(1年)」ボタン222と、運用成績(3ヶ月)の高い順でソートするための「運用成績(3ヶ月)」ボタン223と、図6の購入投資信託指定方法選択画面100へ戻るための「戻る」ボタン230とが設けられている。抽出された投資信託の表示順については、デフォルト表示は、構成比率の高い順であるが、各ボタン221〜223をクリックすることで、表示順を変更したり、元に戻すことができるようになっている。すなわち、顧客が、各ボタン221〜223のいずれかをクリックすると、該当するソートを行うための切換要求信号がネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、購入投資信託選択受付処理手段27により、表示順をソートした状態の抽出投資信託表示・選択画面200の表示用データが作成され、作成された表示用データがネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信され、これにより、顧客端末装置50の画面上に、表示順をソートした状態の抽出投資信託表示・選択画面200が表示される。
図8の抽出投資信託表示・選択画面300も、顧客の指定に係る金融商品(株式)が組み入れられている投資信託ではなく、顧客の指定に係る業種の金融商品(株式)が組み入れられている投資信託が表示されるという点、および表示される構成比率が、顧客の指定に係る金融商品(株式)の構成比率ではなく、顧客の指定に係る業種の構成比率であるという点を除き、図7の抽出投資信託表示・選択画面200の場合と同様である。すなわち、抽出投資信託表示・選択画面300には、顧客名表示部301と、口座番号表示部302と、抽出された投資信託の名称表示欄311と、抽出された投資信託における顧客の指定に係る業種の構成比率を表示する構成比率表示欄312と、運用成績(1年)表示欄313と、運用成績(3ヶ月)表示欄314と、保有投資信託表示欄315と、表示順ソート用の「構成比率」ボタン321、「運用成績(1年)」ボタン322、および「運用成績(3ヶ月)」ボタン323と、図6の購入投資信託指定方法選択画面100へ戻るための「戻る」ボタン330とが設けられている。
そして、図7の抽出投資信託表示・選択画面200、または図8の抽出投資信託表示・選択画面300において、顧客が、表示された投資信託の中から、購入する投資信託を選択し、図7の名称表示欄211または図8の名称表示欄311の中で、購入対象として選択した投資信託の名称部分をクリックすると、選択した購入対象の投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)が、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、購入投資信託選択受付処理手段27により受信される(ステップS5)。
その後、購入投資信託選択受付処理手段27により、図7の抽出投資信託表示・選択画面200または図8の抽出投資信託表示・選択画面300で顧客により購入対象として選択された投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)を受信した場合、および投資信託識別情報入力受付処理手段24により、図6の購入投資信託指定方法選択画面100で顧客により購入対象として選択された投資信託についての投資信託識別情報(ファンドコード)を受信した場合には、処理手段20Aにより目論見書の交付に関する画面の表示処理を行った後、注文受付処理手段28により、図9に示すような投資信託注文画面400の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する(ステップS6)。
図9において、投資信託注文画面400には、買付余力表示部401と、購入対象の投資信託の名称を表示する銘柄名表示部402と、買付単位表示部403と、購入する金額データを入力する買付金額入力部404とが設けられている。なお、本実施形態では、買付金額入力部404が設けられているが、購入する口数データを入力する買付口数入力部を設けてもよい。また、投資信託注文画面400には、購入対象の投資信託についての買付金額と手数料率(税込)との関係を定める買付手数料率テーブルを表示する買付手数料率テーブル表示部410と、入力した注文内容を確認する画面(不図示)を表示するための「確認へ」ボタン420とが設けられている。
さらに、投資信託注文画面400には、購入対象の投資信託に組み入れられている金融商品(株式)の名称を表示する構成銘柄表示欄431と、各構成銘柄の構成比率データを表示する構成比率表示欄432とが設けられている。そして、構成銘柄表示欄431の中の各銘柄名の部分をクリックすると、金融商品注文サーバである株式注文サーバ70へリンクされ、クリックした銘柄名の株式(構成金融商品)を注文するための図示されない株式注文画面(金融商品注文画面)が表示されるようになっている。これらの構成銘柄表示欄431および構成比率表示欄432の表示は、注文受付処理手段28により、購入投資信託選択受付処理手段27または投資信託識別情報入力受付処理手段24により受信した投資信託識別情報(ファンドコード)をキーとして、投資信託データベース40(図2参照)から、投資信託識別情報(ファンドコード)に関連付けられた各構成金融商品についての金融商品識別情報(株式の銘柄コード)および構成比率データを抽出することにより行う。また、注文受付処理手段28は、図9の投資信託注文画面400に、株式注文サーバ70へのリンク情報として金融商品識別情報(株式の銘柄コード)を保持させる。なお、構成銘柄表示欄431および構成比率表示欄432は、図9の投資信託注文画面400における表示に代えて、あるいは図9の投資信託注文画面400における表示と併せて、入力した注文内容を確認する画面(不図示)で表示してもよく、注文内容を確認して注文を確定させた後の画面(不図示)で表示してもよく、投資信託を購入しようとしている顧客が、投資信託の購入手続を行う前に、構成金融商品の注文画面(株式注文画面)へ遷移させる操作を行うことも少ないと考えられることから、むしろそのような表示とすることが好ましい。このような金融商品注文サーバである株式注文サーバ70へのリンクにより、顧客は、購入予定または購入した投資信託を構成する一部の金融商品(例えば株式)を買い増し等することにより、自分だけのオリジナルファンドを構成することができる。
そして、図9の投資信託注文画面400において、顧客が、買付金額入力部404に、購入金額データを入力し、「確認へ」ボタン420をクリックすると、購入金額データ(購入口数データでもよい。)、投資信託識別情報(ファンドコード)、および顧客識別情報(口座番号)を含む注文データが、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信され、注文受付処理手段28により受信される(ステップS7)。それから、注文受付処理手段28により、受信した注文データを用いて、入力した注文内容を確認する画面(不図示)の表示用データを作成し、これをネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する。すると、顧客端末装置50の画面上には、入力した注文内容を確認する画面(不図示)が表示され、この画面で、顧客が注文を確定させるためのボタン(不図示)をクリックすると、注文を確定させる旨の信号が、ネットワーク1を介して投資信託注文サーバ20へ送信される。注文受付処理手段28は、注文を確定させる旨の信号を受信すると、受信した注文データに対し、注文識別情報(注文番号)を自動付与し、受信した注文データを、顧客識別情報(口座番号)および注文識別情報(注文番号)と関連付けて注文データベース42(図4参照)に記憶させる。
その後、投資信託情報取得処理手段30により、専用線2を介して委託会社システム60にアクセスし、委託会社システム60で運用している投資信託についての基準価格データ、投資信託を構成する各金融商品(株式)についての金融商品識別情報(銘柄コード)および構成比率データ、投資信託を構成する金融商品(株式)についての各業種の業種識別情報(業種コード)および構成比率データ、並びに投資信託についての1年および3ヶ月の運用成績データを、委託会社システム60から取得し、取得したデータを、投資信託識別情報(ファンドコード)と関連付けて投資信託データベース40(図2参照)に記憶させることにより、投資信託データベース40のデータを更新する(ステップS8)。
続いて、投資信託発注処理手段29により、注文データベース42(図4参照)に記憶された注文データを用いて、顧客識別情報(口座番号)、注文識別情報(注文番号)、投資信託識別情報(ファンドコード)、売買区分データ、金額データまたは口数データ(本実施形態では、金額データとする。)を含む発注データを作成し、作成した発注データを、専用線2を介して委託会社システム60へ送信する(ステップS9)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、投資信託注文システム10は、金融商品識別情報入力受付処理手段22、組入投資信託抽出処理手段25、購入投資信託選択受付処理手段27、および投資信託データベース40(図2参照)を備えているので、顧客により入力された金融商品識別情報(例えば株式の銘柄コード)の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託が、顧客端末装置50に画面表示され、顧客は、この画面200(図7参照)で、購入する投資信託を選択することができる。このため、ある金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を購入する場合に、従来のように、各投資信託についての詳細情報を1つ1つ当たり、その金融商品(例えば株式)が組み入れられている投資信託を探すといった手間のかかる作業を行う必要はなくなり、所望の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を容易に購入することができる。
この際、購入投資信託選択受付処理手段27は、所望の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を、それらの投資信託における当該金融商品(例えば株式)の構成比率とともに表示するので(図7参照)、顧客は、当該金融商品(例えば株式)の構成比率を考慮して投資信託を選択することができ、しかも構成比率の高い順に並べて表示するので、表示が見易いことから、顧客の選択作業や判断の手間を軽減することができる。
また、投資信託注文システム10は、業種識別情報入力受付処理手段23、組入投資信託抽出処理手段25、購入投資信託選択受付処理手段27、および投資信託データベース40(図2参照)を備えているので、顧客により入力された業種識別情報(例えば株式の業種コード)の業種の金融商品が組み入れられた投資信託が、顧客端末装置50に画面表示され、顧客は、この画面300(図8参照)で、購入する投資信託を選択することができる。このため、ある業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を購入する場合に、従来のように、各投資信託についての詳細情報を1つ1つ当たり、その業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられている投資信託を探すといった手間のかかる作業を行う必要はなくなり、所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を容易に購入することができる。
この際、購入投資信託選択受付処理手段27は、所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を、それらの投資信託における当該業種の構成比率とともに表示するので(図8参照)、顧客は、当該業種の構成比率を考慮して投資信託を選択することができ、しかも構成比率の高い順に並べて表示するので、表示が見易いことから、顧客の選択作業や判断の手間を軽減することができる。
さらに、投資信託注文システム10は、保有投資信託抽出処理手段26および保有データベース41を備えているので、購入投資信託選択受付処理手段27は、所望の金融商品(例えば株式)または所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を表示するとともに、それらの中で顧客が既に保有している投資信託を表示することができる(図7、図8参照)。このため、顧客は、所望の金融商品や所望の業種の金融商品が組み入れられた投資信託を購入する際に、既に保有している投資信託における当該金融商品の構成比率や当該業種の構成比率と、他の投資信託における当該金融商品の構成比率や当該業種の構成比率とを見比べながら、投資信託を選択することができ、選択の際に、より多くの判断材料を得ることができる。
そして、購入投資信託選択受付処理手段27は、所望の金融商品(例えば株式)または所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を、運用成績とともに表示するので(図7、図8参照)、顧客は、運用成績を考慮して投資信託を選択することができ、しかも運用成績の高い順に並べて表示することができるので、表示が見易いことから、顧客の選択作業や判断の手間を軽減することができる。
また、購入投資信託選択受付処理手段27は、所望の金融商品(例えば株式)または所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を、構成比率の高い順と運用成績の高い順とで切り換えて表示することができる(図7、図8参照)。このため、顧客は、目的に応じて、各投資信託における当該金融商品の構成比率を考慮し、あるいは表示を切り換えて各投資信託の運用成績を考慮して投資信託を選択することができるので、顧客の目的に応じた情報提供を行うことができる。
さらに、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、複数の金融商品識別情報(例えば株式の銘柄コード)を受信することができる構成とされ、組入投資信託抽出処理手段25は、顧客の指定に係る複数の金融商品(例えば株式)の構成比率データを合計した合計構成比率データを算出する構成とされ、購入投資信託選択受付処理手段27は、顧客の指定に係る複数の金融商品(例えば株式)の少なくとも1つが組み入れられている投資信託を、合計構成比率とともに表示する構成とされているので、顧客は、合計構成比率を考慮して、購入する投資信託を選択することができ、しかも購入投資信託選択受付処理手段27は、合計構成比率の高い順に並べて表示するので、表示が見易いことから、顧客の選択作業や判断の手間を軽減することができる。これにより、顧客は、例えば、A社株かB社株が多く組み入れられている投資信託を購入したい場合等に、合計構成比率の高い投資信託を購入することで、目的を達成することができる。
そして、投資信託注文システム10は、投資信託識別情報入力受付処理手段24を備えているので、顧客は、購入したい投資信託が決まっている場合には、図6の購入投資信託指定方法選択画面100のファンドコード入力部130に、ファンドコードを入力することにより、従来と同様に、購入する投資信託を直接に指定することができる。
また、金融商品識別情報入力受付処理手段22は、金融商品注文サーバである株式注文サーバ70により画面表示された図示されない株式注文画面(金融商品注文画面)で顧客により入力された金融商品識別情報(例えば株式の銘柄コード)や、検索エンジン80により画面表示された図示されない検索画面で顧客により入力された金融商品識別情報(例えば株式の銘柄コード)も受信する構成とされ、また、注文受付処理手段28は、金融商品注文サーバである株式注文サーバ70へのリンクが可能な投資信託注文画面(図9参照)を表示する構成とされているので、株式や債券等の金融商品への投資家と、投資信託への投資家とをクロスオーバーさせることができ、投資家のニーズに合致したクロスマーケッティングを実現することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、購入投資信託選択受付処理手段27は、図7および図8に示すように、抽出投資信託表示・選択画面200,300において、顧客の指定に係る金融商品(例えば株式)または顧客の指定に係る業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を表示し、かつ、顧客が既に保有している投資信託を表示する構成とされていたが、組入投資信託抽出処理手段25により抽出された投資信託識別情報(例えばファンドコード)の投資信託のうち、保有投資信託抽出処理手段26により抽出された投資信託識別情報(例えばファンドコード)の投資信託のいずれよりも、またはいずれかよりも構成比率が高い投資信託についての投資信託識別情報および/または名称並びに構成比率データを構成比率の高い順に表示する構成としてもよい。
このように顧客が既に保有している投資信託よりも構成比率が高い投資信託を表示する構成とすれば、顧客は、所望の金融商品(例えば株式)または所望の業種の金融商品(例えば株式)が組み入れられた投資信託を購入する際に、現在保有している投資信託よりも、当該金融商品(例えば株式)や当該業種の金融商品(例えば株式)の構成比率を高めることができる。また、投資信託の乗換えを行う場合には、当該金融商品(例えば株式)や当該業種の金融商品(例えば株式)の構成比率を高めるような乗換えを容易に実現することができる。
また、前記実施形態では、購入投資信託選択受付処理手段27は、顧客が既に保有している投資信託を表示するのに、○印を付す構成とされていたが(図7、図8参照)、これに限定されるものではなく、例えば、顧客が既に保有している投資信託の表示部分に色を付したり、網掛けをしたり、太枠で囲む等により、他の投資信託と区別することができるようにしてもよい。