JP5186639B2 - リモートアクセスシステム、リモートアクセス方法およびリモートアクセスプログラム - Google Patents
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パスワードの欠点は、漏洩である。人が覚えられる情報としてのパスワードは漏洩しやすく、漏洩すれば不正なリモートアクセスが容易に実現できてしまう。
パスワードの漏洩を防止するためには、頻繁にパスワードを変更する必要があるが、煩わしく現実的に困難である。
エンジンを始動するためのキーに前記車両を識別するための識別コードを有する電子チップが装着されており、
前記他方のコンピュータは、前記キーから前記識別コードを読み取るための受信ユニットが装着され、該受信ユニットで前記キーから前記識別コードを読み取り、この読み取った識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記車載コンピュータに対して送出し、
前記車載コンピュータは、前記識別コードを登録してあるとともに、前記ネットワークを介して前記他方のコンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記登録してある識別コードとが一致したときに前記他方のコンピュータからのアクセスを許容することを最も主要な特徴とする。
前記車載コンピュータは、前記登録してある識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記他方のコンピュータに対して送出し、
前記他方のコンピュータは、前記ネットワークを介して前記車載コンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記記憶した識別コードとが一致したときに前記車載コンピュータからのアクセスを許容してもよい。
図1は、参考例1にかかるネットワークシステムの概略構成を示している。
同図において、ローカルエリアネットワーク(以下、LANと呼ぶ)10は、有線と無線とに対応しており、デスクトップコンピュータ(以下、ホームサーバPCと呼ぶ)20はホームサーバの機能を有しつつ上記LAN10と有線接続しており、車載コンピュータ30は、自動車に搭載されて上記LAN10と無線接続している。
ホームサーバPC20は、バス21を介してCPU22とROM23とRAM24などが接続されると共に、プログラムやデータを記録するハードディスク25や所定のインターフェイスを介してキーボード26aやマウス26bやCRT27などが接続されている。
さらに、本ホームサーバPC20は、有線LANインターフェイス29を備えており、同有線LANインターフェイス29を介して上記LAN10と接続されている。
その前提として、ホームサーバPC20には訂正不可能な固有のIDが記録され、車載コンピュータ30にも訂正不可能な自動車個別識別番号VINが記録されている。また、いわゆる公開鍵PUBと秘密鍵SECが記憶されている。公開鍵PUBと秘密鍵SECは、互いに対となるキーデータであり、一方のキーデータを使用して暗号化したデータは他方のキーデータを使用しないと復号化できない性質を有している。車載コンピュータ30のアクセスコードである自動車個別識別番号VINは、公開鍵PUBを使用して暗号化されてUSBメモリ40に記憶され、ホームサーバPC20において秘密鍵SECを使用して復号化される。復号化された自動車個別識別番号VINは、秘密鍵SECを使用して暗号化されてLAN10上を車載コンピュータ30に通知され、車載コンピュータ30において公開鍵PUBを使用して復号化され、認証に使用される。なお、固有のIDの場合も同様である。いずれの場合にも暗号化されるときには毎回異なる付加データを付するなどして暗号化後のデータ自体が毎回変化するようにしている。
例えば、ホームサーバPC20から車載コンピュータ30へのリモートアクセスを実現する例として説明する。
このようにUSBメモリ40にアクセスコードを記憶した後は、車載コンピュータ30はLAN10を介して入力されるリモートアクセス要求の認証処理を実行することになり、図5は同リモートアクセス認証処理をフローチャートにより示している。
次に、図6は、リモートアクセスする車載コンピュータ30におけるCPU32やホームサーバ20におけるCPU22が実行するプログラムのフローチャートを示しており、同プログラムはハードディスク35,25に記録されている。
いま、車載コンピュータ30がカーオーディオの一部を実現しているとする。この場合、ユーザーはガレージ内に駐車した自動車の車載コンピュータ30から、自宅のホームサーバPC20へアクセスし、ホームサーバPC20に保存されている音楽ファイルを読み出してハードディスク35に記憶するといったことが実現できる。また、その逆として、ガレージに駐車した自動車の車載コンピュータ30に対してリモートアクセスし、ホームサーバPC20から音楽ファイルを送り込んでハードディスク35に記憶するといったことも実現できる。
認証が許可されたら、通常のリモートアクセスの手法を採用して、音楽ファイルをハードディスク25からハードディスク35へと転送する。
上述した例では、アクセスコードの記憶媒体としてUSBメモリを採用しているが、可搬性のある記憶媒体であればよく、スマートメディアなどを利用しても良い。また、リモートアクセスは既存のセキュリティの範囲内で実現するようにしてもよく、ユーザーによっては読み出しは許可されるものの書き込みや消去ができないといった制限を加えても良い。
上述した例では、USBメモリ40へ書き込むアクセスコードの暗号化に加え、LAN10上でのアクセスコードの送信にも暗号化を使用しているが、後者においてはオプションとして採用するようにしても良い。
上述した例では、LAN10を利用して車載コンピュータ30とホームサーバPC20とがリモートアクセスできるようにしているが、LAN10上にインターネットへ接続するためのルータを介在させるようにしても良い。このようにすると、車載コンピュータ30が高速道路などのサービスエリアに設けられたホットスポットに入ることでインターネットとLAN10を介してホームサーバPC20への接続が可能となる。その際に予めホームサーバPC20でアクセスコードを記憶したUSBメモリ40を車載コンピュータ30に装着すれば、上述したセキュリティを利用して安全なリモートアクセスを実現できる。
上述した例では、USBメモリ40等の書き込み可能な媒体を利用している。しかし、車載コンピュータ30が搭載される自動車がイモビライザ対応の車両である場合には以下のような対応も可能である。
図7は、実施例にかかるリモートアクセスシステムにおける認証の手法を示す概略図である。イモビライザは、キー50にトランスポンダと呼ばれる電子チップが装着されており、同電子チップのIDコードをイグニッションスイッチが読み取り、予め車両本体内の電子制御装置に登録されているIDコードと一致しないかぎり電気的にエンジンが始動しないようにする仕組みである。
図8は、ホームサーバPCで実行されるフローチャートを示す図である。図9は、車載コンピュータで実行されるフローチャートを示す図である。ユーザーが自動車をガレージに駐車し、自宅に戻った後、車載コンピュータ30にアクセスしたいときは、まず、キー50を受信ユニット60の傍に置き、図示しない受信ユニットI/F61のドライバを介して上記キー50のIDコードを読み取る(ステップS310)。読み取ったIDコードはハードディスク25などの不揮発性メモリに記憶する(ステップS320)。そして、同IDコードを所定の暗号化技術で暗号化しつつ、LAN10と無線LANを介して車載コンピュータ30にアクセスし、同IDコードを認証用のコードとして送信する(ステップS330)。
ホームサーバPC20の側では、上記のようにしてIDコードが一致すれば認証が完了し(ステップS340)、以降のアクセス(ステップS350)を実行する。
車載コンピュータ30の側では、上記のようにしてIDコードが一致すれば認証が完了(ステップS430)し、以降のアクセス(ステップS440)を実行する。
なお、イモビライザの仕組みとして、キー50の抜き差しの度にIDコードが変更されるものもあり、その場合には、最新のIDコードで認証が行われることになるので、セキュリティーも向上する。
上記他方のコンピュータは、
上記イモビライザのIDコードを取得可能であるとともに、同取得したIDコードを上記ネットワークを介して上記一方のコンピュータに送信して認証を求めることが可能であり、また、
上記一方のコンピュータから上記ネットワークを介して上記IDコードを受信して認証を求められたときに、予め取得した上記IDコードと比較して認証することが可能であり、
上記一方のコンピュータは、
上記ネットワークを介して上記他方のコンピュータから送信される上記IDコードを予め上記車両に登録されているIDコードと比較して認証することが可能であり、また、
予め上記車両に登録されているIDコードを上記ネットワークを介して上記他方のコンピュータに送信して認証を求めることが可能であることを特徴とするリモートアクセスシステムとなっている。
むろん、発明としては、このようなリモートアクセスシステムを構成する個々のコンピュータにおいても実現されていることに相違ない。
無線媒体を介在させたネットワークにおけるリモートアクセスシステム、リモートアクセス方法、リモートアクセスプログラム、および、リモートアクセスプログラムを記録した媒体に適用することができる。
20…デスクトップコンピュータ(ホームサーバPC)
28…USBインターフェイス
29…有線LANインターフェイス
30…車載コンピュータ
38…USBインターフェイス
39…無線LANインターフェイス
40…USBメモリ
50…キー
60…受信ユニット
61…受信ユニットI/F
Claims (4)
- 車両に搭載された車載コンピュータと、他方のコンピュータと、を少なくとも無線媒体が介在したネットワークで接続したリモートアクセスシステムであって、
エンジンを始動するためのキーに前記車両を識別するための識別コードを有する電子チップが装着されており、
前記他方のコンピュータは、前記キーから前記識別コードを読み取るための受信ユニットが装着され、該受信ユニットで前記キーから前記識別コードを読み取り、この読み取った識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記車載コンピュータに対して送出し、
前記車載コンピュータは、前記識別コードを登録してあるとともに、前記ネットワークを介して前記他方のコンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記登録してある識別コードとが一致したときに前記他方のコンピュータからのアクセスを許容することを特徴とするリモートアクセスシステム。 - 前記他方のコンピュータは、前記読み取った識別コードを記憶し、
前記車載コンピュータは、前記登録してある識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記他方のコンピュータに対して送出し、
前記他方のコンピュータは、前記ネットワークを介して前記車載コンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記記憶した識別コードとが一致したときに前記車載コンピュータからのアクセスを許容することを特徴とする請求項1に記載のリモートアクセスシステム。 - 車両に搭載された車載コンピュータと、他方のコンピュータと、を少なくとも無線媒体が介在したネットワークで接続したネットワークシステムにおけるリモートアクセス方法であって、
エンジンを始動するためのキーに前記車両を識別するための識別コードを有する電子チップが装着されており、
前記他方のコンピュータは、前記キーから前記識別コードを読み取るための受信ユニットで前記キーから前記識別コードを読み取り、この読み取った識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記車載コンピュータに対して送出し、
前記車載コンピュータは、前記識別コードを登録してあるとともに、前記ネットワークを介して前記他方のコンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記登録してある識別コードとが一致したときに前記他方のコンピュータからのアクセスを許容することを特徴とするリモートアクセス方法。 - 車両に搭載された車載コンピュータと、他方のコンピュータと、を少なくとも無線媒体が介在したネットワークで接続したネットワークシステムのためのリモートアクセスプログラムであって、
エンジンを始動するためのキーに前記車両を識別するための識別コードを有する電子チップが装着されており、
前記他方のコンピュータに、前記キーから前記識別コードを読み取るための受信ユニットで前記キーから前記識別コードを読み取り、この読み取った識別コードを暗号化し、前記ネットワークを介して該暗号化した識別コードを前記車載コンピュータに対して送出する機能を実現させ、
前記車載コンピュータに、前記識別コードを登録してあるとともに、前記ネットワークを介して前記他方のコンピュータから送出された前記暗号化された識別コードを取得して復号化し、該復号化した識別コードと前記登録してある識別コードとが一致したときに前記他方のコンピュータからのアクセスを許容する機能を実現させることを特徴とするリモートアクセスプログラム。
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