JP5175033B2 - ポリイソシアネートの製造方法およびポリイソシアネートの製造装置 - Google Patents

ポリイソシアネートの製造方法およびポリイソシアネートの製造装置 Download PDF

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本発明は、ポリウレタンの原料となるポリイソシアネートの製造方法、および、そのポリイソシアネートの製造方法を実施するためのポリイソシアネートの製造装置に関する。
ポリウレタンの原料として用いられるポリイソシアネートは、塩化カルボニルとポリアミンとをイソシアネート化反応させることにより、工業的に製造されている。
このようなイソシアネート化反応においては、ポリアミンから、対応するポリイソシアネートが生成されるとともに、大量の塩化水素ガスが副生する。
副生した塩化水素ガスは、例えば、塩化ビニルの製造におけるオキシクロリネーションに用いられる。
また、副生した塩化水素ガスを酸化して、塩素を工業的に製造することが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
特開昭62−275001号公報 特開2000−272906号公報
しかし、ポリイソシアネートの製造設備に塩化ビニルの製造設備が近接していないと、イソシアネート化反応において副生した塩化水素ガスを、塩化ビニルの製造におけるオキシクロリネーションに利用することはできない。
また、同一コンビナート内または製造所内に塩素のユーザーが存在すれば、副生した塩化水素ガスを酸化して塩素を製造し、他の用途に使用または販売が可能であるが、他の製品の生産量とバランスをとるために、ポリイソシアネートの製造量の調整、塩素の製造量の調整をすることが必要となり、使用しない塩化水素の排出または高価な塩素貯留用高圧設備または冷媒を有する低温設備が必要となる。同一コンビナート内または製造所内に塩素のユーザーが無い場合は、高価な塩素貯留設備に加えて払い出し設備も必要となり、同一コンビナート内または製造所内で塩素を使用し、消費できる製造方法が望まれている。
本発明の目的は、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を、有効利用しつつ、環境への負荷を低減することのできるポリイソシアネートの製造方法、および、そのポリイソシアネートの製造方法を実施するためのポリイソシアネートの製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のポリイソシアネートの製造方法は、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルとポリアミンとを反応させてポリイソシアネートを得るポリイソシアネート製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を得る塩酸製造工程とを備え、塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得ることを特徴としている。
た、本発明のポリイソシアネートの製造方法では、塩化カルボニル製造工程では、塩酸製造工程で得られる塩酸に必要とされる塩化水素の量に対応して、塩素製造工程において得られた塩素とともに、別途塩素を供給することが好適である。
また、本発明のポリイソシアネートの製造方法では、塩化カルボニル工程において得られた塩化カルボニルの少なくとも一部を、ポリアミンとの反応前に、液化状態および/または溶液状態とすることが好適である。
また、本発明のポリイソシアネートの製造方法において、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法では、アニリンとホルムアルデヒドとを、塩酸を含有する酸触媒を用いて反応させてポリメチレンポリフェニレンポリアミンを製造するポリアミン製造工程と、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルと、ポリアミン製造工程で得られたポリメチレンポリフェニレンポリアミンとを反応させて、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートを製造するポリイソシアネート製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造工程とを備え、塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得、塩酸製造工程において得られた塩酸を、ポリアミン製造工程において、酸触媒として用いることを特徴としている。
また、本発明のポリイソシアネートの製造方法において、トリレンジイソシアネートの製造方法では、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルとトリレンジアミンとを反応させてトリレンジイソシアネートを得るポリイソシアネート製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造工程とを備え、塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得ることを特徴としている。
また、本発明のポリイソシアネートの製造装置は、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルとポリアミンとを反応させてポリイソシアネートを得るポリイソシアネート製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造手段と、塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明のポリイソシアネートの製造装置において、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートの製造装置では、アニリンとホルムアルデヒドとを、塩酸を含有する酸触媒を用いて反応させてポリメチレンポリフェニレンポリアミンを製造するポリアミン製造手段と、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルと、ポリアミン製造手段で得られたポリメチレンポリフェニレンポリアミンとを反応させて、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートを製造するポリイソシアネート製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造手段と、塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段と、塩酸製造手段において得られた塩酸を、ポリアミン製造手段において酸触媒として用いるために、ポリアミン製造手段に供給する塩酸再供給手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明のポリイソシアネートの製造装置において、トリレンジイソシアネートの製造装置では、塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルとトリレンジアミンとを反応させてトリレンジイソシアネートを得るポリイソシアネート製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造手段と、塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段とを備えていることを特徴としている。
本発明のポリイソシアネートの製造方法によれば、塩素製造工程において、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して塩素を得た後、塩化カルボニル製造工程において、その得られた塩素を、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得る。つまり、副生した塩化水素から塩素を製造して、その塩素を塩化カルボニルの原料として再使用する。そのため、塩素を系外に排出することなく、循環使用することができるので、副生した塩化水素を、有効利用すると同時に、環境への負荷を低減することができる。
また、本発明のポリイソシアネートの製造方法では、塩酸製造工程には、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素との両方が用いられ、それら両方から塩酸が製造される。
このような本発明のポリイソシアネートの製造方法では、塩酸製造工程において、ポリイソシアネート製造工程で副生した塩化水素と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とが供給されるので、一方から供給された塩化水素を基準として、他方から供給する塩化水素の供給量を調整することにより、所望される濃度の塩酸を調製することができる。そのため、その後に濃度を調整することなく、得られた所望の濃度の塩酸を、そのまま、あるいは活性炭などで精製して工業用途として提供することができる。
また、本発明のポリイソシアネートの製造装置によれば、塩素製造手段において、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して塩素を得た後、その得られた塩素を、塩素再供給手段によって塩化カルボニル製造手段に供給し、塩化カルボニル製造手段において、その得られた塩素を、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得る。つまり、副生した塩化水素から塩素を製造して、その塩素を塩化カルボニルの原料として再使用する。そのため、塩素を系外に排出することなく、循環使用することができるので、副生した塩化水素を、有効利用すると同時に、環境への負荷を低減することができる。
図1は、本発明のポリイソシアネートの製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。以下、図1を参照して、本発明のポリイソシアネートの製造方法の一実施形態について説明する。
図1において、このポリイソシアネートの製造装置1は、塩化カルボニル製造手段としての塩化カルボニル製造用反応槽2、ポリイソシアネート製造手段としてのイソシアネート化反応槽3、塩化水素精製塔4、塩酸製造手段としての塩化水素吸収塔5、塩素製造手段としての塩化水素酸化槽6、これらを接続するための接続ライン(配管)7、および、塩素再供給手段としての再使用ライン8を備えている。
塩化カルボニル製造用反応槽2は、塩素(Cl)と一酸化炭素(CO)とを反応させて、塩化カルボニル(COCl)を製造するための反応槽であれば、特に制限されず、例えば、活性炭触媒を充填した固定床式反応器などから構成される。また、塩化カルボニル製造用反応槽2は、接続ライン7を介してイソシアネート化反応槽3と接続されている。
塩化カルボニル製造用反応槽2には、塩化カルボニルの原料として、塩素ガスおよび一酸化炭素ガスが、塩素に対して一酸化炭素が1〜10モル過剰となる割合で、供給される。塩素が過剰に供給されると、イソシアネート化反応槽3において、過剰の塩素によってポリイソシアネートの芳香環や炭化水素基がクロル化される場合がある。
塩素ガスおよび一酸化炭素ガスの供給量は、ポリイソシアネートの製造量や副生する塩化水素ガスの副生量によって、適宜設定される。
そして、塩化カルボニル製造用反応槽2では、塩素と一酸化炭素とが塩化カルボニル化反応して、塩化カルボニルが生成する(塩化カルボニル製造工程)。この塩化カルボニル化反応では、塩化カルボニル製造用反応槽2を、例えば、0〜250℃、0〜5MPa−ゲージに設定する。
得られた塩化カルボニルは、塩化カルボニル製造用反応槽2または図示しない独立した設備にて、適宜、冷却により液化して液化状態とするか、あるいは、適宜の溶媒に吸収させて溶液状態とすることができる。
塩化カルボニルの少なくとも一部あるいは全てを液化状態および/または溶液状態とすれば、塩化カルボニル中の一酸化炭素濃度を低減することができる。そのため、後述するイソシアネート化反応において副生する塩化水素ガス中の一酸化炭素ガス濃度を低減することができるので、後述する塩化水素酸化反応において、塩化水素の塩素への転換率を向上させることができる。これによって、後述するように、塩化カルボニル製造用反応槽2に、再使用ライン8から再供給する塩素の純度を向上させることができる。
つまり、塩化カルボニル製造工程で得られる塩化カルボニル中の一酸化炭素濃度を低減すれば、ポリイソシアネート製造系内を循環する一酸化炭素濃度を低減することができる。
そのため、液化状態および/または溶液状態においては、塩化カルボニル中の一酸化炭素濃度を、好ましくは、1重量%以下、より好ましくは、0.2重量%以下にする。
なお、塩化カルボニルを液化状態とすれば、ポリイソシアネート製造工程から塩素製造工程までのポリイソシアネート製造系内の一酸化炭素濃度を、著しく低減することができる。その結果、塩素製造工程において、原単位向上や運転性を向上させることができる。
そして、得られた塩化カルボニルは、接続ライン7を介して、イソシアネート化反応槽3に供給される。
イソシアネート化反応槽3は、塩化カルボニルとポリアミンとを反応させて、ポリイソシアネートを製造するための反応槽であれば、特に制限されず、例えば、攪拌翼が装備された反応器や多孔板を有する反応塔が用いられる。また、好ましくは、多段槽として構成される。イソシアネート化反応槽3は、接続ライン7を介して、塩化水素精製塔4に接続されている。
イソシアネート化反応槽3には、ポリイソシアネートの原料として、塩化カルボニル製造用反応槽2から接続ライン7を介して塩化カルボニル製造用反応槽2において得られた塩化カルボニルが供給されるとともに、ポリアミンが供給される。
なお、イソシアネート化反応槽3におけるイソシアネート化反応では、適宜、ポリイソシアネートに対して不活性な溶媒やガスを用いることもできる。
塩化カルボニルは、塩化カルボニル製造用反応槽2から、ガスのまま、あるいは、上記したように、液化状態や溶液状態で、ポリアミンに対して1〜60モル過剰となる割合で、供給される。
ポリアミンは、ポリウレタンの製造に用いられるポリイソシアネートに対応するポリアミンであって、特に制限されず、例えば、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(MDI)に対応するポリメチレンポリフェニレンポリアミン(MDA)、トリレンジイソシアネート(TDI)に対応するトリレンジアミン(TDA)などの芳香族ジアミン、例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)に対応するキシリレンジアミン(XDA)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)に対応するテトラメチルキシリレンジアミン(TMXDA)などの芳香脂肪族ジアミン、例えば、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)に対応するビス(アミノメチル)ノルボルナン(NBDA)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)に対応する3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(IPDA)、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)に対応する4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(H12MDA)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)に対応するビス(アミノメチル)シクロヘキサン(HXDA)などの脂環族ジアミン、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)に対応するヘキサメチレンジアミン(HDA)などの脂肪族ジアミン、および、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)に対応するポリメチレンポリフェニルポリアミンなどから、適宜選択される。
このポリイソシアネートの製造装置1は、芳香族ジアミンやポリメチレンポリフェニルポリアミンから、芳香族ジイソシアネートやポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを製造するのに適している。
ポリアミンは、直接供給してもよいが、好ましくは、予め溶媒に溶解して、5〜30重量%の溶液として供給する。
溶媒としては、特に制限されないが、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、例えば、クロロトルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、例えば、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。好ましくは、クロロベンゼンまたはジクロロベンゼンが挙げられる。
そして、イソシアネート化反応槽3では、塩化カルボニルとポリアミンとがイソシアネート化反応して、ポリイソシアネートが生成し、塩化水素ガス(HClガス)が副生する(ポリイソシアネート製造工程)。このイソシアネート化反応では、イソシアネート化反応槽3に、上記したようにポリアミンとともに、あるいは別途単独で、上記した溶媒を加えて、例えば、0〜250℃、0〜5MPa−ゲージに設定する。
得られたポリイソシアネートは、脱ガス、脱溶媒、タールカットなどの後処理をした後、精製し、ポリウレタンの原料として提供される。
また、副生した塩化水素ガスは、接続ライン7を介して、飛沫同伴する溶媒や塩化カルボニルとともに塩化水素精製塔4に供給される。
塩化水素精製塔4は、副生した塩化水素ガスを、飛沫同伴する溶媒や塩化カルボニルと分離して精製できれば、特に制限されず、例えば、凝縮器を装備したトレー塔や充填塔などから構成される。また、塩化水素精製塔4は、接続ライン7を介して、塩化水素吸収塔5と塩化水素酸化槽6とに接続されている。
塩化水素精製塔4では、塩化カルボニルを凝縮器によって凝縮させたり、溶媒によって塩化カルボニルを吸収させて、塩化水素ガスから分離し、また、塩化水素中の微量な溶媒を活性炭などの吸着により、塩化水素ガスから分離する。
塩化水素精製塔4において、好ましくは、塩化水素ガス中の有機物の濃度を、1重量%以下、好ましくは、0.5重量%、より好ましくは、0.1重量%以下にし、かつ、塩化水素ガス中の一酸化炭素濃度を、10容量%以下、好ましくは、3容量%以下にする。
塩化水素ガス中の不純物を、このレベルに低減することにより、後述する塩化水素酸化反応において、触媒の活性低下や部分失活等の触媒に対する悪影響を低減または予防することができる。そのため、原単位の向上や塩化水素酸化槽6における温度分布の均一化等を達成することができ、塩化水素酸化槽6を安定化させることができる。さらに、塩化水素の塩素への転換率を向上させることができる。
そして、精製された塩化水素ガスは、大部分が塩化水素酸化槽6に供給され、一部が塩化水素吸収塔5に供給される。塩化水素酸化槽6に供給される塩化水素ガスと、塩化水素吸収塔5に供給される塩化水素ガスとの割合は、後述するように、塩化水素吸収塔5において所望する塩酸の濃度に基づいて、適宜決定される。
塩化水素酸化槽6は、塩化水素ガスを酸化して、塩素(Cl)を製造するための反応槽であれば、特に制限されず、例えば、触媒として酸化クロムを用いる流動床式反応器や、触媒として酸化ルテニウムを用いる固定床式反応器等から構成される。
また、塩化水素酸化槽6は、塩素再供給ライン8を介して塩化カルボニル製造用反応槽2に接続されるとともに、接続ライン7を介して塩化水素吸収塔5に接続されている。
塩化水素酸化槽6を、流動床式反応器から構成する場合には、例えば、特開平62−275001号公報に準拠して、塩化水素ガス中の塩化水素1モルに対して、0.25モル以上の酸素を供給して、酸化クロムの存在下、0.1〜5MPa−ゲージ、300〜500℃で反応させる。塩化水素ガスの供給量は、例えば、0.2〜1.8Nm/h・kg−触媒である。
また、塩化水素酸化槽6を、固定床式反応器から構成する場合には、例えば、特開2000−272906号公報に準拠して、塩化水素ガス中の塩化水素1モルに対して、0.25モル以上の酸素を供給して、ルテニウム含有触媒の存在下、0.1〜5MPa、200〜500℃で反応させる。
そして、塩化水素酸化槽6では、塩化水素ガスが酸素(O)によって酸化され、塩素が生成し、水(HO)が副生する(塩素製造工程)。この塩化水素酸化反応において、塩化水素の塩素への変換率は、例えば、60%以上、好ましくは、70〜95%である。
得られた塩素は、特に図示しないが、吸収、脱水、分離など必要に応じて公知の方法で精製される。
そして、このポリイソシアネートの製造装置1では、塩化水素酸化槽6において得られた塩素が、塩素再供給ライン8を介して、塩化カルボニル製造用反応槽2に供給され、塩化カルボニル製造用反応槽2において、塩化カルボニルを製造するための原料として用いられる。
このポリイソシアネートの製造装置1を用いたポリイソシアネートの製造方法では、上記したように、イソシアネート化反応槽3において副生した塩化水素を、塩化水素酸化槽6において酸化することにより塩素を得た後、その得られた塩素を、塩化カルボニル製造用反応槽2に供給して、塩化カルボニルの原料として再使用する。そのため、この方法では、塩素を、ポリイソシアネートの製造装置1の系外に排出することなく、循環使用することができるので、副生した塩化水素を、有効利用すると同時に、環境への負荷を低減することができる。
また、塩化水素酸化槽6において、未酸化(未反応)の塩化水素ガスや塩酸水は、接続ライン7を介して、塩化水素吸収塔5に供給される。なお、塩酸水は、塩化水素酸化槽6において、副生した水に塩化水素ガスが吸収されることにより生成される。
塩化水素吸収塔5は、塩化水素ガスを水や塩酸水に吸収させて塩酸水(塩化水素の水溶液:HClaq)の濃度を調整できるものであれば、特に制限されず、公知の吸収塔から構成される。
塩化水素吸収塔5では、水と、塩化水素酸化槽6から接続ライン7を介して供給される塩化水素ガスや塩酸水と、塩化水素精製塔4から接続ライン7を介して供給される塩化水素ガスとが供給され、塩化水素ガスを水や塩酸水に吸収させて、塩酸を得る(塩酸製造工程)。得られた塩酸は、そのまま、あるいは活性炭等で精製して工業用途として提供される。
また、この塩化水素吸収塔5では、得られた塩酸を、そのまま、工業用途として所望する濃度で提供するため、塩化水素吸収塔5へ供給される水量を調整したり、あるいは、塩化水素精製塔4から接続ライン7を介して供給される塩化水素ガスの供給量を調整することにより、塩酸の濃度(塩酸中の塩化水素の濃度)を所望の濃度に調整している。また、一旦吸収した塩酸を加熱して再び塩化水素ガスを発生させ、その塩化水素ガスを所定量の水で吸収させることによって塩酸濃度を調整することもできる。
すなわち、塩化水素酸化槽6では、一定の変換率で塩化水素が塩素へ変換されるので、塩化水素吸収塔5には、塩化水素酸化槽6から接続ライン7を介して、塩素に変換された残余の塩化水素が、一定割合で供給される。例えば、塩化水素酸化槽6での変換率が、80%であれば、80%の塩化水素が塩素に変換される一方で、残余の20%の塩化水素が、塩化水素酸化槽6から接続ライン7を介して、塩化水素吸収塔5に供給される。
そして、塩化水素酸化槽6から供給される塩化水素ガスおよび塩酸水と、塩化水素精製塔4から供給される塩化水素ガスとを基準として、塩化水素吸収塔5に供給される水量を調整する、あるいは、塩化水素酸化槽6から供給された塩化水素ガスを基準として、塩化水素精製塔4から供給する塩化水素ガスの供給量を調整することにより、所望される濃度の塩酸を調製する。これによって、その後に濃度調整することなく、塩化水素吸収塔5において所望の濃度の塩酸を調製することができ、それを、そのまま工業用途に提供することができる。
また、このポリイソシアネートの製造装置1では、塩化カルボニル製造用反応槽2には、塩化水素酸化槽6から塩素再供給ライン8を介して供給される塩素(再生塩素)以外に、別途原料として用意されている塩素(追加塩素)が、供給される。
追加塩素の供給量は、塩化水素吸収塔5での塩酸の生成に必要とされる塩化水素の量(すなわち、再生塩素の不足分)に対応して設定されている。追加塩素は、必要に応じて外部から購入しても電解等のポリイソシアネートの製造方法とは独立した方法で塩素を製造する設備を別途保有して、その設備から供給することもできる。
追加塩素を、塩化水素吸収塔5での塩酸の生成に必要とされる塩化水素の量に対応して供給すれば、塩化水素吸収塔5から所望の濃度の塩酸を提供しつつ、このポリイソシアネートの製造装置1におけるマスバランスをとることができる。
そして、上記したポリイソシアネートの製造装置1により、トリレンジイソシアネート(TDI)を製造する場合には、より具体的には、イソシアネート化反応槽3に、塩化カルボニル製造用反応槽2から接続ライン7を介して塩化カルボニルが供給されるとともに、ポリアミンとして、トリレンジアミン(TDA)が供給される。
イソシアネート化反応槽3においては、塩化カルボニルとTDAとの反応により、TDIが生成する。
このようなポリイソシアネートの製造装置1により、TDIを製造すれば、上記したように、副生した塩化水素を、有効利用すると同時に、環境への負荷を低減することができる。
また、上記したポリイソシアネートの製造装置1により、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(MDI)を製造する場合には、ポリイソシアネートの製造装置1は、仮想線で示すように、ポリメチレンポリフェニレンポリアミン(MDA)を製造するための、ポリアミン製造手段としてのポリアミン製造用反応槽9を備えている。
このポリアミン製造用反応槽9は、アニリンとホルムアルデヒドとを、塩酸を含有する酸触媒を用いて反応させて、MDAを製造するための反応槽であれば、特に制限されず、例えば、攪拌翼が装備された反応器や多孔板を有する反応塔が用いられる。また、好ましくは、多段槽として構成される。ポリアミン製造用反応槽9は、接続ライン7を介して、イソシアネート化反応槽3に接続されている。また、ポリアミン製造用反応槽9には、塩酸再供給手段としての塩酸再供給ライン10を介して、塩化水素吸収塔5が接続されている。
ポリアミン製造用反応槽9には、ポリアミンの原料として、アニリンとホルムアルデヒドとが供給される。また、酸触媒として、塩酸が供給される。この塩酸は、塩化水素吸収塔5において得られた塩酸が、塩酸再供給ライン10を介して供給される。なお、塩酸は、必要により別途独立に供給される。また、このアニリンとホルムアルデヒドとの反応では、適宜、上記した不活性な溶媒やガスを用いることもできる。
アニリンとホルムアルデヒドとの供給比率は、所望するMDAの多核体比率により適宜選択される。また、ポリアミン製造用反応槽9において、アニリンに対してホルムアルデヒドを多段で供給することもできる。
また、アニリン、ホルムアルデヒドおよび酸触媒の供給量は、ポリイソシアネートの製造量や副生する塩化水素ガスの副生量によって、適宜設定される。
そして、ポリアミン製造用反応槽9では、アニリンとホルムアルデヒドとが反応して、MDAが生成し(ポリアミン製造工程)、その生成したMDAが、接続ライン7を介して、イソシアネート化反応槽3に供給される。イソシアネート化反応槽3では、塩化カルボニルとMDAとのイソシアネート化反応により、MDIが生成される。
このようなポリイソシアネートの製造装置1により、MDIを製造すれば、上記したように、副生した塩化水素を、有効利用すると同時に、環境への負荷を低減することができる。
また、このようなポリイソシアネートの製造装置1によって、MDIを製造すれば、塩化水素吸収塔5において得られた塩酸が、塩酸再供給ライン10を介して、ポリアミン製造用反応槽9に供給され、ポリアミン製造用反応槽9において、アニリンとホルムアルデヒドとの反応の、酸触媒として用いられる。すなわち、MDAの製造に酸触媒として用いる塩酸を、MDIのイソシアネート化反応で副生する塩化水素で対応することができる。そのため、生産効率の向上および生産コストの低減を図ることができる。
本発明のポリイソシアネートの製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1 ポリイソシアネートの製造装置
2 塩化カルボニル製造用反応槽
3 イソシアネート化反応槽
5 塩化水素吸収塔
6 塩化水素酸化槽
8 塩素再使用ライン
9 ポリアミン製造用反応槽
10 塩酸再使用ライン

Claims (8)

  1. 塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、
    塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルとポリアミンとを反応させてポリイソシアネートを得るポリイソシアネート製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を得る塩酸製造工程とを備え、
    塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得、
    塩酸製造工程では、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、所望濃度の塩酸を調製する
    ことを特徴とする、ポリイソシアネートの製造方法。
  2. 塩化カルボニル製造工程では、塩酸製造工程で得られる塩酸に必要とされる塩化水素の量に対応して、塩素製造工程において得られた塩素とともに、別途塩素を供給することを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネートの製造方法。
  3. 塩化カルボニル工程において得られた塩化カルボニルの少なくとも一部を、ポリアミンとの反応前に、液化状態および/または溶液状態とすることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリイソシアネートの製造方法。
  4. アニリンとホルムアルデヒドとを、塩酸を含有する酸触媒を用いて反応させてポリメチレンポリフェニレンポリアミンを製造するポリアミン製造工程と、
    塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、
    塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルと、ポリアミン製造工程で得られたポリメチレンポリフェニレンポリアミンとを反応させて、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートを製造するポリイソシアネート製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造工程とを備え、
    塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得、
    塩酸製造工程では、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、所望濃度の塩酸を調製し、
    塩酸製造工程において得られた塩酸を、ポリアミン製造工程において、酸触媒として用いることを特徴とする、ポリイソシアネートの製造方法。
  5. 塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造工程と、
    塩化カルボニル製造工程において得られた塩化カルボニルとトリレンジアミンとを反応させてトリレンジイソシアネートを得るポリイソシアネート製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造工程と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して塩酸を製造する塩酸製造工程とを備え、
    塩素製造工程において得られた塩素を、塩化カルボニル製造工程において、一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得
    塩酸製造工程では、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、所望濃度の塩酸を調製する
    ることを特徴とする、ポリイソシアネートの製造方法。
  6. 塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、
    塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルとポリアミンとを反応させてポリイソシアネートを得るポリイソシアネート製造手段と、
    ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して所望濃度の塩酸を製造する塩酸製造手段と、
    塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段と
    を備えていることを特徴とする、ポリイソシアネートの製造装置。
  7. アニリンとホルムアルデヒドとを、塩酸を含有する酸触媒を用いて反応させてポリメチレンポリフェニレンポリアミンを製造するポリアミン製造手段と、
    塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、
    塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルと、ポリアミン製造手段で得られたポリメチレンポリフェニレンポリアミンとを反応させて、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートを製造するポリイソシアネート製造手段と、
    ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して所望濃度の塩酸を製造する塩酸製造手段と、
    塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段と、
    塩酸製造手段において得られた塩酸を、ポリアミン製造手段において酸触媒として用いるために、ポリアミン製造手段に供給する塩酸再供給手段と
    を備えていることを特徴とする、ポリイソシアネートの製造装置。
  8. 塩素と一酸化炭素とを反応させて塩化カルボニルを得る塩化カルボニル製造手段と、
    塩化カルボニル製造手段において得られた塩化カルボニルとトリレンジアミンとを反応させてトリレンジイソシアネートを得るポリイソシアネート製造手段と、
    ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素を酸化して、塩素を得る塩素製造手段と、
    ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の少なくとも一部と、塩素製造工程における未酸化の塩化水素とを基準として、水量を調整し、あるいは、塩素製造工程における未酸化の塩化水素を基準として、ポリイソシアネート製造工程において副生した塩化水素の供給量を調整することにより、ポリイソシアネート製造手段において副生した塩化水素の少なくとも一部、および、塩素製造手段における未酸化の塩化水素を、水に吸収または混合して所望濃度の塩酸を製造する塩酸製造手段と、
    塩素製造手段において得られた塩素を、塩化カルボニル製造手段において一酸化炭素と反応させて塩化カルボニルを得るために、塩化カルボニル製造手段に供給する塩素再供給手段と
    を備えていることを特徴とする、ポリイソシアネートの製造装置。
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