JP5174005B2 - 適切な生物学的重み付けをしたハドロン治療計画 - Google Patents

適切な生物学的重み付けをしたハドロン治療計画 Download PDF

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Description

本願明細書は、2006年3月28日に出願された米国仮出願第60/786,402号の米国特許法119条(e)の下における利益を主張するものであり、その開示内容はこの参照によってその全体が本願明細書に組み込まれるものである。
本発明は、放射線治療を用いる際の治療計画の方法に関するものであり、特に、適切な生物学的重み付けをもって、ハドロンおよび/またはプロトンビームによる放射線治療を用いる治療計画の方法に関する。
近年、腫瘍やその他の病状に苦しむ患者に対する、高エネルギーのハドロンビームの臨床利用が着実に増加してきている。プロトンと古典的な放射線(光子、電子)とでは、生物効果が異なることが古くから知られていた。すなわち、同等の生物効果を引き起こすために必要な放射線量はプロトンのほうが少ないのである。従って、プロトンは、より生物効果が高い。生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)は、同等の生物効果を得るのに必要なプロトンの線量に対する基準放射線の線量の比率として定義される。
治療用プロトンビームによる現在の臨床診療では、透過深度、組織、または他のあらゆる治療に関わる事項に関係なく、単一のRBE値(通常は1.1)が全ての治療計画に適用されている。これは、これまでの研究がRBE値の重要性が低いものであることを示していたため、および、治療パラメータに伴うRBEの変動性が10〜20%の間であると信じられていたためである。この変動性は、RBE値に関する不確定性と比較すれば小さなものであると結論付けられていた。しかしながら、新たな研究では、特に治療容積図(treatment volume delineation:TVD)の辺縁部、例えば、腫瘍の形状に合致した容積の輪郭では、RBEの変動性は100〜300%ほどにも大きくなる可能性があることが明らかにされた。
プロトン放射線治療では、単一エネルギー・プロトンビームまたは連続エネルギー・プロトンビームのいずれをも利用することができる。単一エネルギー・プロトンビームは、深度−線量分布におけるピークによって特徴付けられる。この所謂、ブラッグピークは透過の深度に伴って増加するエネルギー付与の結果であり、プロトンビームの飛程の終端で最高値に至る。放射線治療への適用にとって良好な物理線量分布を得るためには、受動的または能動的なビームの調節技術によってブラッグピークを拡大して、治療部位の標的容積をカバーする。調節したビームの分布曲線は中央部に平らな領域を有し、この領域を治療に用いる。ビームの受動的な調節技術では、上流に設置した散乱材料を利用してビームのエネルギーを変化させる。ビームの能動的な調節技術では、電子的にビームのエネルギーを変化させる。
連続エネルギー・プロトンビームは、移送するエネルギー量のバリエーションおよび、線量の3次元的分布によって特徴付けられる。さらに、それぞれの連続エネルギー・プロトンビームの不均一な線量分布を重ね合わせることで、標的容積に所望の線量を与えることができる。
ビームの調節は標的容積中にエネルギーの幅広いスペクトルを作り出し、透過距離に従ってプロトンの平均エネルギーは減少していく。この結果、それに対応する線エネルギー付与(linear energy transfer:LET)のバリエーションが生じ、LETは透過深度に伴って増加する。プロトンによって付与される生物学的線量は、プロトンのフルエンスおよびLETの積として記述することが可能である。従って、プロトンビームによる放射線治療では、ビーム調節の核心であるプロトン・フルエンスおよびエネルギースペクトルの変化によって、高度にコンフォーマルな線量の高い領域を実現する。この、高度にコンフォーマルな線量の高い領域は、いわゆる、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)である。
SOBPに沿った異なる地点におけるプロトンのRBEの決定は多くの施設、例えばLouvain−La NeuveのCyclotron Research CenterおよびTRIUMF Cyclotron Research Centerなどで行われてきた。100MeV以下のエネルギーを持つ調節されたプロトンビームに関してデータが報告されている。これらの実験ではプロトンのRBEを評価するために異なるアプローチを用いているが、しかし、SOBP内での深度に伴ってRBEが増加し、その値は1.1から2.5の範囲に及ぶことを、それらすべての実験結果が示している。
プロトンのRBEは多くの因子に依存しており、それらの因子には、組織の種類、生物学的エンドポイント、プロトンの初期エネルギー、入射したプロトンビームのエネルギー散乱、ビームの透過深度、およびビームの調節技術などが含まれる。RBEがSOBP内での深度に伴って増加するということは、理論的および実験的に示されている。これは一部には、プロトンの平均エネルギーがSOBP内での深度に伴って減少するという事実に起因するものと考えられる。SOBPの遠位の地点を越えた領域についての研究はかなり少ない。それらの研究では、SOBPの遠位端における減衰箇所でRBE値は増加し続けると結論付けている。
最近の研究では、ヒト腫瘍SCC25細胞に65MeVのプロトンビームを照射した。厚みの異なるパースペクス・プレートを利用してビームの線に沿った5地点を模擬した:ビーム入射位置に相当する1箇所には2mmの厚みのパースペクスがあり、SOBPに沿った15.6および25mmの2箇所、および、さらに27.2および27.8mmでの遠位端における減衰箇所の2箇所で、測定した。様々な線量でそれぞれの位置での、照射を受けた細胞およびその子孫のコロニー生存を観察した。この実験では、基準放射線としてコバルト60(以下、60Coと称する)のγ線を使用した。
この実験で得られたRBE値は、深度の増加に伴って上昇した。SOBPの近位部位では、RBEはほぼ1.0であった。それが、SOBPの遠位部位では1.2の値に達した。その値は減衰端の範囲で増加し続け、27.2mmの地点で約1.4の値、そして相対的線量がピーク値の約50%である27.8mmの地点では2の値に到達した。それらのRBE値は、2Gyのγ線によって得られる生存レベルで評価した。照射を受けた細胞の子孫に対するRBE値はほぼ同様であった。遅延効果の発生は、線量およびビームの深度に伴って増加した。この実験結果では、治療容積が感受性の高い組織に近い場合には、ビームの遠位端における減衰箇所の地点においてRBE値が実際上問題になる程度に有意に上昇することが示された。
第2の実験は、CATANA(Centro di Adro Terapia e Applicazzioni Nucleari Avanzati)の施設で62MeVのプロトンビームを使用して行った。SOBPに沿ったいくつかの深度および遠位端における減衰箇所で、様々な生物学的検査法を用いて放射線耐性のHTB140ヒトメラノーマ細胞株の生存レベルを検査した。この実験で用いた3つの異なる検査法は、コロニーアッセイ、マイクロテトラゾリウムアッセイ、およびスルホローダミンBアッセイである。ビーム線に沿った異なる地点を模擬するために、様々な厚さのパースペクス・プレートを設置した。細胞サンプルに、6.6,16.3,25、および26mmの深度で照射した。SOBPの遠位端は深度25mmであり、その地点は102±3%の相対的線量を有し、一方、遠位端における減衰箇所に沿った26mmの深度での相対的線量は32±4%であった。
2Gyでの生存率(surviving fractions at 2 Gy:SF2)をSOBP全体にわたって計測したところ、これらの細胞の高レベルの放射線耐性が示された。プロトン照射による細胞の不活性化の効率を解析するために、2GyでのRBEを古典的なγ線を照射したものと比較した。
この実験の結果はふたたび、SOBPの遠位端に近付くに従ってRBE値の相当な上昇が見られることを示した。相対的線量が約32%であるSOBPの遠位端における減衰箇所でのプロトンの殺傷能力は、相対的線量が約102%であるSOBPの遠位端で観察されるのとかなり近いものであることが明らかとなった。遠位端における減衰箇所の深度でのRBEは、コロニーアッセイを用いるとほぼ4に近く、そして、スルホローダミンBアッセイを用いるとほぼ3に近いことが明らかとなった。参考のために述べると、SOBPの近位部位でのRBEは、コロニーアッセイおよびスルホローダミンBアッセイのどちらを用いても、ほぼ1.3に近い値であることが示された。
上述した2つの実験結果は、SOBPに沿った、および、特に遠位端における減衰箇所でのRBEのさらなる検証の重要性を証明している。これらの結果はまた、適切なプロトンのRBEを組み入れた治療計画方法の開発の必要性を立証するものである。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
米国特許出願公開第2008/0164416号明細書 米国特許第7,268,358号明細書 米国特許出願公開第2006/0145088号明細書 Matsubara S, Ohara H, Hiraoka T, Koike S, Ando K, Yamaguchi H, Kuwabara Y, Hoshina M, Suzuki S,, "Chromosome aberration frequencies produced by a 70−MeV proton beam", Radiat. Ress. 123:182−91, 1990 Erik Blomquist, Kellie R. Russell, Bo Stenerlow, Anders Montelius, Erik Grusell and Jorgen Carlsson, "Relative biological effectiveness of intermediate energy protons. Comparison with 60Co gamma−radiation using two cell lines", Radiother. Oncol, 28:44−51, 1993 Courdi A., Brassart N., Herault J., and Chauvel P., "The depth−dependent radiation response of human melanoma cells exposed to 65−MeV protons", Brit. J. Radiol., 67:800−4, 1994 Gueulette J, Gregoire V, Octave−Prignot M, Wambersie A., "Measurements of radiobiological effectiveness in the 85−MeV proton beam produced by the cyclotron CYCLONE of Louvain−La neuve," Belgium. Radiat. Res. 145:70−4, 1996 Wouters B. G., Lam G. K. Y., Oelfke U., Gardey K., Durand R. 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本発明の要約
本発明は前述の必要性を満足させるものであり、治療計画のためのシステムおよび方法の提供によって従来技術の欠点および制限を回避するものである。前記治療計画では、ビーム線に沿ったRBEの変動性を決定し、とりわけ、病状に苦しむ患者の治療部位に所望の生物学的線量を得るために適用すべきプロトンビームの強度を計算する。
一態様では、患者の治療部位における治療ビームの最適な生物効果を保証するための方法を、以下の工程を含むように提供する。すなわち、複数のハドロンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する工程と、治療部位に関連した拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画でのRBE値を、決定された変動性を考慮に入れて計算する工程と、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画のそれぞれでの複数のハドロンビームのそれぞれの強度およびエネルギーを、複数の区画のそれぞれに対して計算した個別のRBE値に基づいて調整する工程と、を含む方法である。前記複数の区画は、治療部位のSOBPの近位部位、SOBPの遠位部位、およびSOBPの遠位端における減衰部位を含むものである。そして、前記計算した線量分布を重ね合わせることで、治療部位に所望の線量を提供する。
他の一態様では、患者の治療部位での適切な生物効果を保証するための方法を、以下の工程を含むように提供する。すなわち、第1のプロトンビーム、第2のプロトンビーム、第3のプロトンビーム、および第4のプロトンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する工程と、治療部位の拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)のプレ・プラトー部位での第1のRBE値、SOBPの近位部位での第2のRBE値、SOBPの遠位部位での第3のRBE値、およびSOBPの遠位端における減衰部位での第4のRBE値を計算する工程と、を含む方法である。前記方法は、以下の工程もまた含む。すなわち、第1の線量分布を提供するために第1のRBE値に基づいてSOBPのプレ・プラトー部位でのプロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、第2の線量分布を提供するために第2のRBE値に基づいてSOBPの近位部位でのプロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、第3の線量分布を提供するために第3のRBE値に基づいてSOBPの遠位部位でのプロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、第4の線量分布を提供するために第4のRBE値に基づいてSOBPの遠位端における減衰部位でのプロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、を含む方法である。前記第1、第2、第3、および第4の線量分布を重ね合わせることで、治療部位に所望の線量を提供する。
他の一態様では、患者の治療部位における適切な生物効果を保証するための方法を、以下の工程を含むように提供する。すなわち、治療部位の幾何学的パラメータを定義する工程と、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)によって特徴付けられ、幾何学的パラメータによって定義される前記治療部位に関連する複数の区画における異なる生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の値を考慮に入れて、生物学的線量分布を最適化する工程と、ハドロン放射線治療によって最適化した生物学的線量を複数の区画へ移送する工程と、を含む方法である。前記複数の区画はSOBPの遠位端における減衰部位、および以下の部位のうち少なくとも一つを含むものである:すなわち、SOBPの近位部位、SOBPの遠位部位、である。
他の一態様では、患者の治療部位に生物効果を移送するための方法を、以下の工程を含むように提供する。すなわち、複数のハドロンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する工程と、治療部位に関連する拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画におけるRBE値を、前記決定した変動性を考慮に入れて計算する工程と、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画のそれぞれにおける複数のハドロンビームのそれぞれの強度およびエネルギーを、複数の区画のそれぞれに対して計算した線量分布を提供するために、複数の区画のそれぞれに対して計算した個別のRBE値に基づいて、調整する工程と、を含む方法である。前記複数の区画は、SOBPの遠位端における減衰部位、および以下のうち少なくとも一つを含む:すなわち、SOBPの近位部位、SOBPの遠位部位、およびSOBPのプレ・プラトー部分である。そして、前記計算した線量分布を重ね合わせることで、治療部位に所望の線量を提供する。
さらに他の一態様では、患者の治療部位における治療ビームの最適な生物効果を保証するための装置を、以下の構成要素を含むように提供する。すなわち、複数のハドロンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する第1の構成要素と、治療部位に関連する拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画におけるRBE値を、決定した変動性を考慮に入れて、計算する第2の構成要素と、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の複数の区画のそれぞれにおけるハドロンビームのそれぞれの強度およびエネルギーを、複数の区画のそれぞれに対して計算した線量分布を提供するために、複数の区画のそれぞれに対して計算した個別のRBE値に基づいて、調整する第3の構成要素と、を含む装置である。前記複数の区画は、治療部位のSOBP領域の近位部位、SOBPの遠位部位、およびSOBPの遠位端における減衰部位を含む。そして、前記計算した線量分布を重ね合わせることで、治療部位に所望の線量を提供する。
本発明の付加的特徴、利点、および実施形態は示されているか、または、以下にある詳細の説明、図、および請求項を考慮すれば明白であろう。さらに、上述した本発明の要約、および後述する詳細の説明は共に典型的な一例であり、請求している通りの本発明の範囲を限定することなくさらなる説明を提供することを意図したものである、ということを理解されたい。
以下の記述に詳しく述べ、添付図面に記述および/または図示した、非限定的な実施形態および実施例への参照によって、本発明の実施形態、および様々な特徴およびそれについての有益な詳細をさらに十分に説明する。図面に図示した特徴は必ずしも縮尺通りで描かれているのではないということ、および、本願明細書に明示されていなくとも、当業者が考案した方法で一実施形態の特徴を他の実施形態と共に用いることができるということ、に留意されたい。周知の構成要素および処理技術の記述は、本発明の実施形態を不必要に不明瞭にすることのないよう省略してある。本願明細書で用いられる実施例は、本発明を実施する方法の理解を容易にすること、および、当業者が本発明の実施形態を実施するのをさらに助けることを意図しているだけである。従って、本願明細書の実施例および実施形態は本発明の範囲を限定するものと解釈するべきではなく、本発明の範囲は添付した請求項および適用法によってのみ定義されるものである。さらに、図面のいくつかの見方を通して、参照番号等は類似した部分も表わしていることに留意されたい。
本発明は本願明細書に記述した特定の方法論、プロトコル、装置、器具、物質、アプリケーション等に限定されるものではなく、それらは変更可能であるということを理解されたい。また、本願明細書で用いる用語は特定の実施形態を記述する目的でのみ使用しているものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。本願明細書および添付した請求項で用いる際、単数形の表現は、他に明記していない限り複数形への言及も含むものであることに特に留意されたい。
特に定義しない限り、本願明細書で用いる全ての技術用語および科学用語は本発明が属する当該技術分野の通常の知識を有する者が普通に理解するのと同じ意味を有する。好ましい方法、装置、および物質を記述してあるものの、本願明細書に記述のものと類似または同等のいかなる方法および物質を、本発明の実施または試験において用いることが可能である。本願明細書の記述では主としてプロトンおよびプロトンビームを典型的な一例の説明のために用いてはいるものの、例えば炭素イオン放射線治療のような他の種類のハドロン放射線治療を用いても良いことを理解されたい。従って、実施例および図面はそれら他の種類のハドロン放射線治療を含むものである。
本発明の一態様は、プロトンビーム線に沿ったRBEの変動性を決定し、そして中でも特に、病状に苦しむ患者に典型的な治療部位において所望の線量を得るために適用すべきプロトンビームの強度を計算する、治療計画方法を提供する。図1は、本発明の原理に従って拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)に関して深度に対する線量の分布を示した典型的なグラフである。このSOBPは治療部位と関連している。この実施形態では、通常は4つのRBE値を考慮する。それらの値は、ビーム線に沿って、対応する4つの空間的に分散した間隔におけるものである。このことを図1では、4つの区画または部位として、「A」、「B」、「C」、および「D」とラベルした括弧で示した。図1において、照射した容積の「A」とラベルした括弧で示した区画をpre−SOBP区画として言及する。照射した容積の「B」とラベルした括弧で示した区画をSOBPの近位区画として言及する。照射した容積の「C」とラベルした括弧で示した区画をSOBPの遠位区画として言及し、照射した容積の「D」とラベルした括弧で示した区画をSOBPの遠位減衰区画として言及する。105とラベルした曲線は、個別のプロトンビームの集まりを調節して、SOBPと呼ばれる線量が一定の領域を生じさせた時の、プロトンの深度線量分布を表わしたものである。110a〜110nとラベルした曲線は、SOBPと呼ばれる線量が一定の領域を生じさせるためにエネルギーおよび強度を調節したプロトンビームの一部分の深度線量分布を表わしたものである。いくつかの実施形態では、4より少ない数の区画を考慮することができる。
説明のために、この方法では治療部位のSOBP領域(図1の区画BおよびC)に対して2つのRBE値を決定する。すなわち、1つは近位の区画Bに対して、およびもう1つは遠位の区画Cに対するものである。第3の異なるRBE値を遠位端における減衰箇所領域(図1の区画D)に対して決定することができる。遠位部位を数ミリメーター越えた(エネルギーの低い)地点における細胞殺傷レベルが、SOBP領域の近位部位におけるレベルに匹敵するということを考慮すると、第3のRBE値(区画D)の決定は多くの場合重要である。さらに高いエネルギー(>200MeV)では、この区画の空間的広がりは通常は数センチメーターの長さになる可能性があるため、区画DにおけるRBEの決定はさらに重要となる。
区画A(すなわち、プレ・プラトー区画)におけるRBEの決定もまた、必ずしも常に必要ではないが、特別な重要性を持つ。この区画は正常組織の領域に当たる。そして、生物学的重み付けが、正常組織における合併症の可能性が上昇するとの予想へ導くことが知られている。しかしながら幸い、正常組織の重大な合併症を報告する臨床研究は今までには無い。しかしながら、以上に概説した通り、コンフォーマルな治療計画におけるさらに高いRBE値および高エネルギービームのより広い遠位端は、これが重大な問題となる結果をもたらす可能性がある。
より高いエネルギー(>200MeV)のプロトンビームに関連するRBE値に関しては、減衰する高エネルギープロトンのLETは、60〜66MeVのプロトンで観察されるそれと比較して比例的に高く、従ってSOBP領域の極めて遠位の部分におけるRBE値もまたさらに高くなる可能性がある。
ひとたびより高いエネルギーでのRBE値を得れば、それらをコンピューターで実行可能な治療アルゴリズムへ代入して、どのような物理的および生物学的な線量分布が治療法に対して適切であるかを、動物モデルを用いて実証することができる。
プロトンの深度−線量分布に沿った異なる地点におけるRBE値を決定するために、可変性の入射エネルギーを持つ治療用プロトンビームの3次元的な生物学的深度−線量分布を行列演算するアルゴリズムを利用することができる。このアルゴリズムは典型的には、臨床応用で用いるための生物応答計算のモデルを利用する。プロトン照射に対する腫瘍および正常組織の生物応答の正確な定量的評価のためには、α、β値に基づいた単純な現象論的モデル(線形二次元モデル)および、さらに洗練されたトラック構造モデル(Amorphous Track Partition(ATP)、Amorphous Track Local effect(ATL)、および場合によってはそれらの組合せ)を用いることができる。
異なるモデルによって計算した生物学的深度−線量分布は、それらそれぞれの間で、および細胞生存データと、およびさらに重要なのはインビボでの測定結果に対して照合することができ、それによって、そこに十分な一致が見られるかどうかを確認し、最適化することができる。
RBEは、物理的エネルギー付与の構造、生物応答、および一次DNA損傷の生成に依存している。RBEはまた、照射を受けた細胞および組織の修復能力への大きな依存性も有する。高速中性子のRBEは修復能力に依存しないことが証明されてはいるにも関わらず、である。さらに、REBは有害性影響量に依存し、高い生存レベルに対してはより大きく、そして生存レベルの減少に伴って減少する。線形二次モデルは生存レベルのパラメータ化の一例であり、以下の式で与えられる。
Figure 0005174005
ここでS,Sは生存レベル(0は初期値を表わす)、Dは線量である。同程度の効果のレベルに対しては、RBE=dosex−ray/doseであるから、以下の式に表すように、X線およびプロトンのα値の比率は最も高いRBE値を与える。
Figure 0005174005
RBEはまた、実験から得たα/β比に強い相関を示す。この相関性は炭素イオンの場合に特に強い。従って、RBE値を計算するよう意図したモデルは通常はα/β比を含むべきである。これらの議論はまた、ハドロン放射線治療の最も重要な候補である腫瘍を同定するための助けにもなる。高い放射線耐性を示す腫瘍は通常は小さなα/β比で特徴付けられ、RBEは通常は光子に対して相対的に測定されるので、そうした腫瘍は最も高いRBE値を示す。正常組織の温存、ひいてはプロトン治療の線量増加の潜在的可能性は、そうした腫瘍に対して特に成功する見込みが高い。
臨床治療計画のアルゴリズムへのトラック構造モデルの統合は、コンピューターの演算時間およびメモリーを非常に多く要するため、実際的制限を有する。従ってプロトンに対するトラック構造モデルは単純化する必要があり、それを達成するには、GSIで開発されて炭素イオンに対して首尾よく適用された「ローカル・イフェクト・モデル」に用いられたのと同様な近似を利用すればよいかもしれない。すなわち、荷電粒子による細胞核の一度の(直接的または間接的な)横断による生物効果は、「衝突パラメータ(粒子の飛跡が細胞核の中心に最も接近する線)」に対する依存性が低い。従って、エネルギー付与における確率的ゆらぎを大幅に減らすために、衝突パラメータを0とすることが可能である。この近似の整合性はコンピューター演算した生存レベルをデータと比較することで慎重に検証することが可能である。
いくつかの実施形態では、腫瘍内の細胞殺傷の空間的バリエーション、LETによって特徴付けられるプロトンの局所エネルギースペクトルに対する依存性、および現象論的モデルの組織特異的パラメータ、を治療計画の過程に取り込むための備えを本発明は提供する。このモデルでは、最小の副作用で最大限に腫瘍を不活性化するために、生物学的な柔軟性を利用する。そのため、この過程には二組の組織パラメータを含ませることができる。パラメータの1つは計画する治療容積(α/β比>20の腫瘍細胞)に対するもの、およびもう1つは正常組織(α/β比<10)に対するものである。
LET分布の効果的および信頼性のある解析モデルもまた、利用することができる。非弾性的な核相互作用による二次粒子は、ここで問題としているさらに高いエネルギーではますます重要となるが、LETモデルはそれを適切に説明することが可能である。研究中のプロトンエネルギースペクトルに対して最も重要な非弾性的な核相互作用過程の同定は、モンテカルロ・シミュレーションによるLETのコンピューター演算での検証と共に、提供することができる。このモデルにおける組織パラメータに対するLETの依存性は、データから行列演算することができる。
治療容積へ所望の線量を照射するためには、強度変調プロトン治療(intensity modulated proton therapy:IMPT)の技術を用いることができる。この治療では、複数のプロトンのペンシルビーム(または他のハドロンビーム)を意図的に不均一な線量分布を移送するように用いて、それらを重ね合わせることで標的容積に所望の線量を与えることができる。そうした目的のためには、周知の2.5D IMPT技術が特に有用である。
さらに、IMPTで使用される連続エネルギーのペンシルビームの強度は、標的容積の近位および遠位端に個別に適合させることができ、それによって、それらの領域に対してあらかじめ決定した個別のRBE値には少なくとも基づいた所望の線量を生じさせることができる。ペンシルビームの強度は重みとしての機能を果たし、RBE値のバリエーションにある程度は基づいて、標的容積内で調節することができる。付加的な重みをペンシルビームのエネルギーに適用して、自由度の数および線量の形状の潜在的可能性を増加させることもまた可能である。さらに、SOBP技術として、SOBPの近位および遠位部位に対する異なるRBE値ならびに、遠位端における減衰箇所および正常組織(図1の区画A)に対するRBE値を、生物応答モデルによって決定した重み付け因子として計算に導入することもできる。
それゆえに、本発明の一態様に従って、適切なRBE値を治療計画プログラムへ組み入れるために、古典的IMRT方式を用いることができる。IMRT方式は1つの照射野内の強度分布が不均一であるがしかし、他のビームと組み合わせた時に結果として患者体内に最適な線量分布をもたらすため、3次元原体放射線治療(3−dimensional conformal radiation therapy:3DCRT)よりも、IMRT方式の方が好ましい。ビーム線に沿ったRBEの変動性を考慮に入れる場合、この特徴は最も有用であろう。
古典的な強度変調放射線治療を光子へ適用した方式(IMXT)との比較においても、やはり荷電粒子に対するIMRT方式の方が好ましい。なぜならば、IMXT光子方式は本来的に2次元のみだからである。すなわち、与えられた照射野に対するビームの重みを、ビーム方向に垂直な平面内のみで調節するからである。このことは、ブラッグピーク現象が線量の3次元的局在を提供するIMPTと対照的である。これにより、1つの照射野のビームの重み(強度およびエネルギー)の調節を、外側矢状面だけでなく横断面でも行うことができる。従って、IMPTは、所望の線量分布を効果的に得るために用いる追加的な自由度を有している。
プロトンビームの秘跡中でのRBEのバリエーションに基づいたIMRT治療計画の開発の初期段階においては、他のどのような治療計画の場合でもそうであるのと同様に、様々な臨床目標を設定する必要がある。このことは、特定の線量および線量―容積の必要条件、または、腫瘍制御確率(tumor control probability:TCP)および正常組織障害確率(normal tissue complication probability:NTCP)といった生物学的指標の観点の、どちらからでも行うことができる。治療の生物効果を十分に最適化するために、線量および線量―容積の必要条件を生物学的線量(DBIO)の観点から設定するべきである。この生物学的線量は、個別のRBE値および物理学的線量(DPhysical)の積として定義することができる。RBEの決定方法には、細胞殺傷に関するRBE値だけではなく、例えば内皮機能および内皮細胞傷害の寄与など、他の生物学的重み付け因子の中からもまた取り入れるべきである。プロトンIMRT治療計画のための方法の一例としては、上述した線形二次元モデルのS/S(式(1)を参照)の観点から表現した均一な「生物効果」を得るために調整されたものが知られている。
IMPT治療計画は、「帰納的」治療計画のアプローチを用いて最適化することができる。DBIO(r)が生物学的線量を表わすとして、ここでrは位置座標であり、治療パラメータは{w}で表わされるとすれば、形式的にはDBIO(r)=O(r){w}となり、ここでOは演算子である。臨床目標を満足させるためには、治療パラメータおよび線量の関係の反転が必要である。すなわち、{w}=O−1(r)DBIO(r)となる。これが、物理学的線量を利用し、{w}が側方フルエンス重み付け因子である古典的IMRTにおいて用いられる帰納的計画アプローチの背後にある基本的アイデアである。
計画者が設計したものとは異なる実施において、線量分布および生物学的指標を達成可能なものとする帰納的計画方法に内在する物理的、実際的、および臨床的な制限はある。このため、可変的な治療パラメータを、前もって設定した臨床目標を最もよく満足させるように最適化する必要があるだろう。
どれだけ臨床目標が満たされているかを判定するために、計画者が記述した要求を受け入れて、設定した目標からの偏差レベルを記述する「目的関数」を用いることができる。当然、目的関数は治療パラメータに依存して変化するが、しかし、治療パラメータが最適化されたときには最小値を有するものでなければならない。従って、一旦この関数を構築すれば、最適化の過程は目的関数を最小化する数学的問題となる。典型的には、患者の治療部位のSOBP領域内に所望の線量分布を生じさせるように、各サブフィールドの最適なエネルギーフルエンスのセットを最適化の過程で決定する。
臨床目標を物理的および生物学的パラメータの観点から定めることができるのと全く同様に、目的関数(objective function:OF)もまた、物理的および生物学的な変数に依存させることができる。従って、線量分布の臨床的利点は以下のように表現できる。
Figure 0005174005
IMXTアルゴリズムは通常は物理線量分布を最適化するように設計されているが、しかし、プロトン治療に存在する異なるRBE値を考慮に入れるためには、生物学的線量分布を最適化するようにIMPTアルゴリズムを設計するべきである。OFはさらに、考慮に入れる容積の全てのボクセルに対する正規化した線量の偏差平方和として、一般的形式に取り入れることができる。従って、例えば、周知のリスク臓器(organs at risk:OAR)に対する最大線量の制約は、以下のように修正および表現できる。
Figure 0005174005
ここで、
Figure 0005174005
はOARのボクセルkにおける生物学的線量、
Figure 0005174005
はOARに処方される最大許容線量、Cはχ≧0ならばC(χ)=1、χ<0ならばC(χ)=0といったような選択演算子、NOARはOAR内のボクセル数である。同様に標的容積に関しては、線量の下限値および上限値に対する周知のOFを、RBEを最適化した治療計画のために修正するべきである。OFは、標的容積での最大および最小線量の制約に関する以下の形を取る(それぞれ、式6および7)。
Figure 0005174005
ここで、
Figure 0005174005
は標的容積のボクセルkにおける生物学的線量、
Figure 0005174005
は標的容積に処方される最大および最小許容線量である。従って、医師はさらに、光子を用いた治療における広い経験から来る光子線量(大体、コバルト線量と同等)の観点から治療の処方を与えることができ、上述した方法の組合せによって決定したRBE値を用いることで真の生物学的線量および効果を通して臨床目標を達成するために、治療方法は治療計画を最適化するはずである。本願明細書に記述した治療最適化の方法は柔軟であり、また臨床目標の仕様への変更に従って適合させることができる。
IMXTおよびIMPTで用いられる帰納的計画ツールは多くの場合同じ、または少なくとも類似している。従って、IMPTアルゴリズムを開発する際に、IMXTプログラムおよび/または既存のIMXTコードを出発点として利用できることを、当業者は分かるであろう。
古典的なIMRT治療計画の過程は、図2に示した工程に分割することができ、それは工程200から始まる。図2はまた、いくつかの典型的な構成要素も示しており、目的関数225は、計画者が記述した要求を受け入れて、設定した目標からの偏差値を記述または計算するものであり、治療アルゴリズムのモジュールの線量計算230は、生物学的因子等に基づいて効果的線量を決定するために必要な計算を提供するものである。
工程205では、照射中心を含む面に照射される基本的なフルエンスの振幅の大きさなどの、治療部位に関連する幾何学的パラメータを定義する。工程210では、適切なビーム配置の選択を行い、そこでは例えば、治療ビームの照射門数およびそれらのそれぞれの照射角度といったパラメータを定義する。工程215では、線量―容積の制約などの臓器パラメータ、および/または組織パラメータを定める。工程220での最適化は、例えば式3から7によって定義できる目的関数225を最小化する治療パラメータのセットの探索の反復過程を表現している。反復の各工程における治療パラメータのセットについて、線量計算の構成要素230は、照射する容積の各ボクセルおよび各放射サブフィールドに対して、生物学的線量(上述の式4で定義したDBIO)を目的関数225への入力として与える。線量計算の構成要素230は、工程215で定めた組織パラメータを入力として用いることができる。目的関数225を最小化するパラメータのセットを最適化ループが生成した時は、線量計算の構成要素220による対応する出力が、治療計画の評価のための生物学的線量と容積のヒストグラムの形でユーザーに提示される。工程235では、計算した線量を治療計画に従って適用する。工程240で処理は終了する。
図3は、本発明の原理に従って、治療計画アルゴリズムの、半独立的なモジュールまたは構成要素への分割を表わした、相関ブロック図である。それらのモジュールは、実行するためにコンピューターが読める適切な媒体であればどのようなものにも実装することができる。このモジュールは、治療計画を作成するユーザーとの接点となるユーザーコントロールモジュール300を含む。線量計算モジュール305は、生物学的因子等に基づいた実効線量を決定するために必要な計算を提供し、また必要に応じて、プロトンビームを用いた治療のためのプロトン線量の計算モジュール320を呼び出す(他のハドロンビームのための他のモジュールも同様に呼び出すことができる)。
最適化ループモジュール310は、最適化アルゴリズム325および目的関数モジュール330を呼び出し、呼び出されたモジュール330は次に、上述した通り様々なRBE値を計算するためにRBEの実装モジュール335を呼び出すことができる。目的関数の構成要素330は、式3から7で提示した例と同様に、生物学的線量を考慮に入れる。プロトン線量計算の構成要素320は、LETおよびRBEの決定モデルを取り入れるべきである。このプロトン線量計算の構成要素320(または同等のハドロン線量モジュール)は、その出力の中に、例えば、ボクセルiにおけるビームスポットjからの正規化した生物学的線量値の以下の行列を有し、
Figure 0005174005
これは、古典的な治療計画の物理的線量の以下の行列と対照的である。
Figure 0005174005
図4は、本発明の治療計画過程の流れの中で用いる典型的な構成要素を示しており、これは、当該技術分野において周知である、メモリー、記憶装置、プロセッサー、および入力/出力のインターフェイスを有する適切なコンピューター演算プラットフォーム上へ実装することができる。治療する部位(例えば器官など)を記述する組織特異的パラメータ400は、RBEおよびLETの決定モデル405へ流れ込み、そこではRBEの変動性も決定する。プロトン線量計算モジュール410は、RBEおよびLETの決定に基づいたプロトンの生物学的線量を計算する。最適化過程415は、最適化ループ420および目的関数425を利用して、SOBPの複数の区画のそれぞれにおけるビームのそれぞれの強度およびエネルギーの調整を含めて、治療430のためのエネルギーおよびエネルギーフルエンスの最適化した写像を提供する。
図5は、本発明の利用の実施形態の工程を示すフロー図であり、工程500から始まる。工程505では、治療部位の幾何学的パラメータを定義することができる。例えば、それらのパラメータは、照射中心を含む面に照射する基本的なフルエンスの振幅の大きさを含む。組織パラメータなど他のパラメータもまた定義することができる。工程510では、複数のビーム(ハドロン、炭素イオン、またはプロトンビーム)のそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する。工程515では、SOBPの複数の区画のそれぞれに対して決定した変動性を考慮に入れて、RBE値を計算することができる。SOBPの区画は、遠位端における減衰箇所および、SOBPの他の区画のうち少なくとも1つを含む。工程520では、複数のビームの強度およびエネルギーを、算出したRBE値に基づいて調整することができる。工程525では、生物学的線量計算が、放射線による患者の治療に用いるための出力となる。出力は例えば、ヒストグラムの形とすることができる。工程530で処理は終了する。
本発明が提供する新たな手法は、典型的にはプロトン線量(または、他のハドロン線量)の正確な測定を必要とする。もちろん、信頼性の高いビーム較正もまた、必要である。放射線治療に適用する際のプロトン線量測定の望ましい精度は±3%である。測定はまた、典型的には±2%の精度の再現性を必要とする。
国際放射線単位測定委員会(International Commission on Radiation Units and Measurements:ICRU)がプロトン線量測定プロトコルを発行している。ICRUレポート59のプロトコルに基づくプロトン線量測定の相互比較は、Luma Linda University Medical Centerで行った。11の機関が相互比較に参加している。ICRUレポート59のプロトコルを利用すると、それらの機関の患者に移送される吸収線量は±0.9%以内(1標準偏差)となることが示されている。測定した線量の間の相違は最大でも3%未満であった。それらの結果は、標準的な研究室へトレーサブルな60C較正係数と円筒形電離箱を用いて得たものである。ICRUレポート59のプロトコルは、ほとんどのプロトン治療施設で適用されてきたものである。円筒形電離箱は、基準とする吸収線量の決定において実際的な器具であろう。
本発明の範囲および精神からの逸脱の無い、本発明に記述した方法およびシステムの様々な修正形態および変形形態が、当業者にとっては明らかであろう。本願明細書で参照したいかなる文書または特許はすべて、本発明に参照として組み込まれる。本発明が特定の好ましい実施形態と関連して記述されているからといって、請求した通りの本発明がそうした特定の実施形態に不当に制限されることのないように理解されたい。実際は、当業者にとって明白な本発明の実施のために記述した様式の様々な修正形態は、請求項の範囲に含まれるよう意図したものである。
本発明のさらなる理解を提供するために含まれる添付図面は、本願明細書に組み込まれると共にその一部を構成し、本発明の実施形態を図示し、詳細の説明と共に本発明の原理を説明するために役立つ、ものである。本発明および実施可能な様々な方法の本質的理解にとって必要である以上には、本発明の構造的な詳細を示す試みは成されていない。
図1は、本発明の原理に従って、拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)の深度−線量分布を示す典型的なグラフである。 図2は、本発明の原理に従った治療計画の工程を示すフロー図である。 図3は、本発明の実施形態の様々な典型的な構成要素を示す相関ブロック図である。 図4は、本発明の実施形態の相関ブロック図およびフロー図を連結したものであり、典型的な構成要素および典型的な処理手順を示すものである。 図5は、本発明の利用の実施形態の工程を示すフロー図である。

Claims (8)

  1. 患者の治療部位における適切な生物効果を保証する方法であって、
    第1のプロトンビーム、第2のプロトンビーム、第3のプロトンビーム、および第4のプロトンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する工程と、
    前記治療部位の拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)のプレ・プラトー部位における第1のRBE値、SOBPの近位部位における第2のRBE値、前記SOBPの遠位部位における第3のRBE値、および前記SOBPの遠位端における減衰部位における第4のRBE値を計算する工程と、
    第1の線量分布を提供するために、前記第1のRBE値に基づいて、前記SOBPの前記プレ・プラトー部位における前記プロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、
    第2の線量分布を提供するために、前記第2のRBE値に基づいて、前記SOBPの前記近位部位における前記プロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、
    第3の線量分布を提供するために、前記第3のRBE値に基づいて、前記SOBPの前記遠位部位における前記プロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と、
    第4の線量分布を提供するために、前記第4のRBE値に基づいて、前記SOBPの遠位端における減衰部位における前記プロトンビームの強度およびエネルギーを調整する工程と
    を有し、
    前記第1、第2、第3、および第4の線量分布を重ね合わせることで、前記治療部位に所望の放射線量を提供するものである
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項記載の方法において、各調整する工程は、前記治療部位に関連する複数の区画のそれぞれのボクセルにおける生物学的線量の計算を含むものであることを特徴とする方法。
  3. 患者の治療部位における、治療ビームの最適な生物効果を保証する装置であって、
    複数のハドロンビームのそれぞれの線に沿った生物効果比(relative biological effectiveness:RBE)の変動性を決定する第1の構成要素と、
    前記治療部位に関連する複数の区画の拡大ブラッグピーク(spread−out Bragg peak:SOBP)におけるRBE値を、前記決定した変動性を考慮に入れて計算する第2の構成要素と、
    前記複数の区画のそれぞれに対して計算された生物学的線量を提供するために、前記複数の区画のそれぞれに対して計算されたそれぞれのRBE値に基づいて、前記複数の区画の前記拡大ブラッグピーク(SOBP)のそれぞれにおける前記複数のハドロンビームのそれぞれの強度およびエネルギーを調整する第3の構成要素と
    を有し、
    前記複数の区画は、前記治療部位のSOBP領域の近位部位、前記SOBPの遠位部位、および前記SOBPの遠位端における減衰部位を含むものであり、前記計算された線量分布を重ね合わせることで、前記治療部位に所望の生物学的線量を提供するものである
    ことを特徴とする装置。
  4. 請求項記載の装置において、前記複数の区画は、さらに前記SOBPのプレ・プラトー部位を含むものであることを特徴とする装置。
  5. 請求項記載の装置において、前記複数のハドロンビームは、複数のプロトンビームを有するものであることを特徴とする装置。
  6. 請求項記載の装置において、前記複数のハドロンビームは、複数の炭素イオンビームを有するものであることを特徴とする装置。
  7. 請求項記載の装置において、この装置は、さらに、
    3次元の生物学的深度−線量分布を生成する第4の構成要素を有するものであることを特徴とする装置。
  8. 請求項記載の装置において、この装置は、さらに、
    前記治療部位に関連する幾何学的パラメータの定義を提供する第5の構成要素を含むものであることを特徴とする装置。
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