JP5170598B2 - 設計ワークフロー構築装置、設計ワークフロー構築方法、設計システム、設計方法、設計ワークフロー構築プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、複雑な構造を有するシステムの設計を支援するものであり、具体的には、設計のフレームワークを構築する設計ワークフロー構築装置、設計ワークフロー構築方法、設計システム、設計方法、設計ワークフロー構築プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
例えばエレクトロニクスを含む製品システムの複雑さは増加の一途をたどっており、設計者がシステム全体を見渡すことが困難となってきている。そのため、システムを構成する部分をサブシステムとして分割し、個別最適なサブシステムをすり合わせることによってシステムの設計を行っているのが現状である。
これに対して、システムを見渡せるようにシステムを明確に定義できるようにして設計を進めるシステムエンジニアリング技術の構築が進んでいる。具体的には、(1)システムを定義し、情報を共有するSYSML(SYStem Modeling Language)やUML(Unified Modeling Language)等のシステムの定義技術、(2)現在の設計タスクを整理するDSM(Design Structure Matrix)等の設計フロー整理技術、(3)システムを表計算のシート上でパラメトリックに行うの簡易評価、CAD(Computer Aided Design)、CAE(Computer Aided Engineering)を用いた解析等の解析・評価技術、(4)与えられた課題の適性解を探索する最適化等の自動化・解探索技術等、システム設計の個別の課題を支援する技術がある。
しかし、これらの技術を統合して、システム設計の全体を見渡せるフレームワークを構築する技術がないのが現状である。
Tim Weilkiens, "Systems Engineering with SysML/UML: Modeling, Analysis, Design", Eslevier, 2006. Browning, T. Applying the Design Structure Matrix to System Decomposition and Integration problems: A Review and New Directions. IEEE Transactions on Engineering management, Vol. 48, No. 3, August 2001.
例えば、半導体デバイスにおいては、半導体の集積技術は微細化というゴールデンルール(スケーリング則)に支えられ、高性能化、低消費電力化、小型化、および低価格化を同時に達成してきた。しかし、微細化の進展に伴い、物理的、経済的な限界が近づいてきつつある。これに対して、これまでの2次元平面での集積技術を、3次元空間での集積技術に移行する技術のパラダイムシフトが起きている。これは、微細化による高性能化、低消費電力化、小型化だけではなく、チップを複数のチップに分割し、積層することにより性質向上と低消費電力化、低価格化を同時に達成することを目指した技術である。これらを適正に組み合わせた設計をすることにより、LSIの価値を大幅に向上させる可能性がある。しかし、この3次元集積技術はこれまでのスケーリング則だけでは評価できないので、技術の使い分けには適切な新しい評価手法の構築が必須である。
これに対して、ソフトウェア・半導体内部の回路のシステムデザインにおいては、UMLとDSMとを組み合わせたシステムが提案されている。そして、このシステムは、論理的な実体構成を持つソフトウェアの場合には、サブシステム(実体構成)−機能−制約が綺麗に分割できるため、実行可能である。しかし、物理的な実体構成を持つ半導体デバイスでは、サブシステム(実体構成)−機能−制約が綺麗に分割できないため、適応できないという問題を持つ。
ここで、図20(a)(b)は、従来のシステム設計の自動化および最適化ソフトウェアの機能の説明図である。図20(a)に示すように、従来、設計検討のシミュレーションの繰り返し作業の自動化が進められてきた。また、図20(b)に示すように、従来、一連のシミュレーションを繰り返すことを通して最適化が行われていた。
しかし、どのような設計フローや評価手法を行うかは設計者に任せられていた。したがって、設計全体を見渡して設計検討を行うことができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な実体構成を持つシステムにおいても設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築することができる設計ワークフロー構築装置、設計ワークフロー構築方法、設計システム、設計方法、設計ワークフロー構築プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得手段を備えるとともに、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定手段を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記設計ワークフロー構築装置が備える設計順序決定手段が、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得ステップと、上記設計順序決定手段が、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成により、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、実体設計要素の設計順序と一緒に、設計変数の一部または全部(重要設計変数)を設定する順序を決定する。なお、重要設計変数としては、後述するように、複数の実体設計要素の設計に用いられるもの、特に、より多くの実体設計要素の設計において共有されるものが適している。また、本明細書では、実体設計要素と重要設計変数とをあわせて「設計要素」と呼ぶ。それゆえ、上記の構成では、設計要素の順番を決定していると言える。
ここで、設計対象が複数の実体設計要素よりなり、設計対象の設計を各実体設計要素を個別に設計することによって行う場合、設計対象の設計の中間変数が複数の実体設計要素の設計において共有される、すなわち、ある実体設計要素で決定された中間変数が、他の実体設計要素の設計に用いられることがある。そのため、実体設計要素を設計する順序によっては、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数が、先に設計する実体設計要素の設計条件となって、設計対象の設計に手戻りが生じるおそれがある。
また、設計変数のなかには、複数の実体設計要素の設計に用いられるものがある。そのような設計変数は、設計対象の設計において統一して用いる必要があるため、それぞれの実体設計要素の設計において決定すると、別途統一する処理が必要であり、設計対象の設計に手戻りが生じるおそれがある。
そこで、上記の構成のように、中間変数の実体設計要素間の依存関係を考慮して、実体設計要素の設計順序を決定する際に、重要設計変数を決定する順序を併せて決定することにより、中間変数の実体設計要素間の依存関係だけを考慮する場合よりも、設計対象の設計全体において、より効率のよい設計が可能となる。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築手段と、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築手段によって生成された上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記設計ワークフロー構築装置が備える評価手法構築手段が、上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築ステップと、上記設計ワークフロー構築装置が備える設計ワークフロー構築手段が、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築ステップにて生成した上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築ステップと、を含むことを特徴としている。
上記の構成により、まず、実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる中間変数を、入力変数と、設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を用いて、実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、入力変数、設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する。すなわち、同一の実体設計要素内で書き換えられる中間変数は、入力変数および設計変数を用いた表現にすべて書き換える。そして、実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、実体設計要素ごとに、上記評価式を対応付けて設定する。
よって、設計順序情報と評価式を設計ワークフロー上に実装するときの整合がとれ、無理なく設計ワークフローが構築できるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計システムは、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムであって、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得する機能と、上記設計対象のプロファイルデータを取得する機能と、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築する機能と、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付ける機能と、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する機能と、上記導出した適正解を出力する機能と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムの設計方法であって、上記設計システムを構成する設計ワークフロー構築装置が、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得するステップと、上記設計対象のプロファイルデータを取得するステップと、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築するステップと、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付けるステップと、上記設計システムを構成する自動設計装置が、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出するステップと、上記導出した適正解を出力するステップと、を含むことを特徴としている。
上記の構成により、「(1)設計仕様および評価指標の定義」、「(2)設計対象のプロファイル定義」、「(3)データフロー構造」、「(4)設計対象の機能・性能評価」、「(5)プロセス自動化・解探索」、「(6)設計結果の出力」の一連の機能を、システマティックに連携させることができる。
よって、これまで、各個に利用されてきたシステムエンジニアリングの技術を連携させることにより、システマティックにシステムデザインが可能となるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
なお、上記設計ワークフロー構築装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記設計ワークフロー構築装置をコンピュータにて実現させる設計ワークフロー構築プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得手段を備えるとともに、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定手段を備える構成である。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、設計ワークフロー構築装置が備える設計順序決定手段が、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得ステップと、上記設計順序決定手段が、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定ステップとを含む方法である。
それゆえ、中間変数の実体設計要素間の依存関係を考慮して、実体設計要素の設計順序を決定する際に、重要設計変数を決定する順序を併せて決定することにより、中間変数の実体設計要素間の依存関係だけを考慮する場合よりも、設計対象の設計全体において、より効率のよい設計が可能となる。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる中間変数を、入力変数と、設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築手段と、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築手段によって生成された上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築手段と、を備える構成である。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、設計ワークフロー構築装置が備える評価手法構築手段が、実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる中間変数を、入力変数と、設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築ステップと、上記設計ワークフロー構築装置が備える設計ワークフロー構築手段が、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築ステップにて生成した上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築ステップと、を含む方法である。
よって、設計順序情報と評価式を設計ワークフロー上に実装するときの整合がとれ、無理なく設計ワークフローが構築できるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計システムは、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムであって、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得する機能と、上記設計対象のプロファイルデータを取得する機能と、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築する機能と、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付ける機能と、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する機能と、上記導出した適正解を出力する機能と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムの設計方法であって、上記設計システムを構成する設計ワークフロー構築装置が、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得するステップと、上記設計対象のプロファイルデータを取得するステップと、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築するステップと、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付けるステップと、上記設計システムを構成する自動設計装置が、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出するステップと、上記導出した適正解を出力するステップと、を含むことを特徴としている。
よって、これまで各個に利用されてきたシステムエンジニアリングの技術を連携させることにより、システマティックにシステムデザインが可能となるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分に分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の一実施の形態に係る設計ワークフロー構築装置の構成の概略を示す機能ブロック図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置および自動設計装置による処理の流れを示す概念図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置で用いるDSMの概要を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置および自動設計装置による設計対象の評価の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置および自動設計装置による処理を示すフローチャートである。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、設計対象を構成するサブシステムへの分割ツリーの一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、設計対象の入力変数の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、設計対象の設計変数の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、設計対象の出力変数の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、各サブシステムが持つ特徴量の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量間制約式の一例を示す説明図であり、(a)は“ロジックチップコスト”、(b)は“パッケージ面積”を示す。 図1に示した設計ワークフロー構築装置による設計要素(実体設計要素+重要設計変数)の順序決定の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置による設計要素(実体設計要素+重要設計変数)の順序決定の一例を示す説明図である。 図1に示した設計ワークフロー構築装置が生成し、自動設計装置が実行する設計ワークフローの一例を示す説明図である。 従来のシステム設計の自動化および最適化ソフトウェアの機能の説明図であり、(a)はシミュレーションの繰り返し作業の自動化を示し、(b)は最適化を示す。
本発明の一実施の形態について図1から図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
〔A〕発明の原理
図1に示すように、本実施の形態に係る設計システム1は、設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20によって構成されている。上記設計システム1は、SDSI−Cubic(System Design & System Integration-Cubic)構造に基づく設計手法を実現したものである。なお、このSDSI−Cubic構造は、本発明者が創出したものである。
SDSI−Cubic構造に基づく設計手法は、設計対象である製品システムのプロファイルの定義、データフロー構造、設計対象の性能・評価、自動化・解探索技術の4つの技術を連携して、システマティックに設計プロセス(設計ワークフロー)を構築するための技術である。これら4つの技術の連携により、設計対象を最適化により適正化するために必要な、設計対象とその評価体系の定義から評価手法の自動構築、実体設計要素の定義が可能となる。なお、SDSI−Cubic構造に基づく設計手法は、上記4つの技術に、(1)設計仕様とその使用の中でシステムの価値を評価する評価指標SDSI−Cを入力する技術、および、(6)設計結果を出力する技術を追加して、6つの技術とし、各技術を面に見立てた6面の立方体構造(Cubic構造)として理解すると分かりやすい。
このようなSDSI−Cubic構造に基づく設計手法を用いれば、評価体系の定義に記述される実体設計要素(設計タスク)間のデータフローより、フィードバックやコンフリクトの評価を行い、適切な設計フローをシステマティックに構築でき、自動化・解探索手法を実装した設計ワークフローが決定できる。なお、後述するように、本実施の形態では、実体設計要素は、設計対象を構成するサブシステムの一部と、設計変数の一部または全部とからなる。
図2は、設計システム1の設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20による処理の流れを示す概念図である。
SDSI−Cubic構造に基づく設計手法による手順を簡単に説明すれば、次の通りである。まず、「(1)設計仕様およびSDSI−Cの定義」の面で、設計仕様およびその設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標(SDSI−C)が入力されると、「(2)設計対象のプロファイル定義」の面で、それに応じた設計対象の製品プロファイルを定義する。次に、「(3)データフロー構造」の面で、製品プロファイルから設計要素(実体設計要素、あるいは、実体設計要素+重要設計変数)を抽出し、設計のフローを整理して、設計要素の優先順位付けをすることにより、効率的なデータフロー構造を構築する。このとき並行して、「(2)設計対象のプロファイル定義」の面から実体設計要素が「(4)設計対象の機能・性能評価」の面に渡され、「設計対象の機能・性能評価」の面で、設計ワークフローに従って実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を構築する。次に、「(3)データフロー構造」の面で作成された設計順序と、「(4)設計対象の機能・性能評価」の面で作成された実体設計要素に応じた評価手法とに基づいて、設計ワークフローを生成して、「(5)プロセス自動化・解探索」の面に渡す。「(5)プロセス自動化・解探索」の面では、この設計ワークフローに従って、SDSI−Cで設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する。最後に、「(6)設計結果の出力」の面で、設計結果を出力する。
このように、SDSI−Cubic構造に基づく設計手法では、「(1)設計仕様およびSDSI−Cの定義」、「(2)設計対象のプロファイル定義」、「(3)データフロー構造」、「(4)設計対象の機能・性能評価」、「(5)プロセス自動化・解探索」、「(6)設計結果の出力」の一連の機能が、システマティックに連携させている。
なお、図1に示した設計システム1では、設計ワークフロー構築装置10が、「(1)評価指標SDSI−C定義」「(2)設計対象(製品)のプロファイル定義」、「(3)データフロー構造」、「(4)設計対象(製品)の機能・性能評価」の処理を行って、設計対象の設計ワークフローを構築する。そして、自動設計装置20が、設計ワークフロー構築装置10が構築した設計ワークフローに従って、「(5)プロセス自動化・解探索」「(6)設計結果出力」の処理を行う。
ここで、図2では、各処理を担当するツールの例が図示されている。具体的には、「設計対象のプロファイル定義」の面では、SYSMLを用いることができる。また、「データフロー構造」の面では、DSMを用いることができる。また、「設計対象の製品機能・性能評価」の面では、STEERSIP(ケイレックスジャパンの商品名)、ICEPAK(ANSYSの商品名)を用いることができる。また、「プロセス自動化・解探索」の面では、FIPER(エンジニアスジャパンの商品名)を用いることができる。
なお、ここで挙げたSYSML、DSM、STEERSIP、ICEPAK、FIPERは、周知技術であり、同様の機能を有するツールから任意に選択して利用できる。
・DSMは、定義された設計対象の情報を元に設計要素(本実施の形態では、実体設計要素、あるいは、実体設計要素+重要設計変数)を抽出し、機能間の制約を元に設計タスク間の依存性を整理し、適切な設計フローを決定する。なお、DSMでは、図3に示すように、設計タスクの関係(グラフ表現)をDSM表現に表し、設計タスクの依存関係を整理する。
・STEERSIPは、3DSiP用のCADソフトウェアである。
・ICEPAKは、電子回路の熱流体用のCAEソフトウェアである。
・FIPERは、分散自動最適化のソフトウェアである。
また、SDSI−Cubic構造に基づく設計手法では、設計対象の評価指標としてSDSI−Cを用いる。ここで、SDSI−C(System Design & System Integration Coefficient)とは、システムの総合性能を評価するための指標である。
このようにSDSI−Cを用いることにより、サブシステム−機能−制約の関係を整理・設計するためのフレームワークとして、設計対象のプロファイルの定義、データフロー構造、設計対象の性能・評価、自動化・解探索技術の4つの技術を繋ぐことができる。それゆえ、SDSI−Cubicに基づいて設計フレームワークを生成し、これを通して、設計対象の情報を見通せるだけではなく、設計対象の設計プロセスをも見通すことが可能となる。その結果、設計対象の設計プロセスの検討ができ、適正解の自動探索を行うことができる。
また、設計対象のプロファイルの定義が、設計対象を構成するサブシステムへの分割ツリー、各サブシステムが持つ特徴量(パラメータ)の表、パラメータ間の制約式のシートなどより、システマティックに構築できる。それゆえ、設計対象の仕様に応じて、分割ツリー・特徴量・制約式を入れ替えることにより、設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20を再構成し、設計対象の再最適化を簡便に実行することができる。
例えば、図4に示すように、半導体デバイスを設計対象として、後述するように定義したSDSI−Cを用いると、SDSI−Cを最大とする、適正な3D−SiPが設計できる。
SDSI−Cubic構造に基づく設計手法の特徴は、より詳細には以下の通りである。
(1)システムデザイン・インテグレーション(SDSI)を、対称軸(製品情報、工程情報)と、機能軸(記述・分析、実行処理)との2つの座標軸で構成される4つの象限に絞り込んでいく。
(2)(1)の4つの象限のうち、対称軸が製品情報で、機能軸が記述・分析である象限を「設計対象のプロファイル定義」と定義し、対称軸が製品情報で、機能軸が実行処理である象限を「製品機能・製品評価」と定義し、対称軸が工程情報で、機能軸が記述・分析である象限を「設計・データフロー構造」と定義し、対称軸が工程情報で、機能軸が実行処理である象限を「プロセス自動化・解探索」と定義する。
(3)自然科学的評価と社会科学的評価とを融合した評価指標(SDSI−C)を、設計対象の多目的評価関数に用いる。
(4)(2)で定義された4つの象限を構成する技術を連携させ、設計モデルの詳細度を上げていくことで設計を行うため、高効率な設計手法である。
(5)(4)を構成するに当たり、「設計対象のプロファイル定義」から「設計・データフロー構造」に処理を移し、実体を介した属性値間の相反関係を考慮した設計を可能にするために、従来の実体や属性値のみに基づく実体設計要素ではなく、実体とシステム全体に影響を及ぼす属性値を共存させて設計要素として取り上げる。これにより、「プロセス自動化・解探索」において、適切な設計プロセスの構築が可能になる。
(6)(4)を構成するに当たり、「設計対象のプロファイル定義」から「製品機能・製品評価」に処理を移すために、従来の単純に評価値を出す製品機能・製品評価手法とは異なり、「設計・データフロー構造」で用いる設計要素に応じた単位での製品機能・製品評価手法(設計対象の機能・評価手法)を構築する。これにより、「プロセス自動化・解探索」において、適切な設計プロセスの構築が可能になる。
以上より、SDSI−Cubic構造に基づく設計手法によれば、新しい製品システムを考え・設計・創出する際、見出した新技術・新方式がどれだけの社会的・経済的効果をもたらすかを客観的評価指標(SDSI−C)の数値に置き換え、かつ、システマティックに評価し、その数値を最大にする、すなわち、価値を最大にする最適解を導出するので、その効果は計り知れない。例えば、半導体デバイスでは、微細化限界・経済的限界が言われている中で、従来技術である2次元平面での集積(2D−SoC)に対して、3次元空間での集積の効果が10倍以上期待できることが、SDSI−Cを用いることによって明らかになった。また、ディスプレイの例では、新技術・新方式の可能性を評価し、100倍以上の効果が予想できている。
このように、SDSI−Cubic構造に基づく設計手法によれば、従来技術に比べて、イノベーション創出の可能性を早期に判断し、システム設計を行うことが可能になる。それゆえ、科学技術立国日本が目指す先端領域での競争力を圧倒的に高めて、次々と新事業を創出できる可能性があり、社会、企業、研究機関などに及ぼす効果は計り知れない。
〔B〕設計ワークフロー構築装置の構成例
以下、本実施の形態に係る設計システム1および設計ワークフロー構築装置10について詳細に説明する。なお、以下では、具体例として、設計対象を半導体デバイスとした場合について説明する。ただし、設計ワークフロー構築装置10は、適用対象が半導体デバイスに限定されるものではなく、半導体デバイスなどのように物理的な実体構成のもののほか、ソフトウェアなどのように物理的な実体のない、論理的な実体構成のものにも適用可能である。
また、以下では、「(3)データフロー構造」の機能について、設計要素(実体設計要素+重要設計変数)をDSMによって処理することで、データフロー構造を構築する例(設計順序決定部12)を説明するが、これに限定されない。すなわち、「(3)データフロー構造」の機能は、DSM以外の手法を用いて実現してもよい。また、「(4)設計対象の機能・性能評価」の機能について、設計ワークフローに従って実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を構築する例(評価手法構築部13)を説明するが、これに限定されない。すなわち、「(4)設計対象の機能・性能評価」の機能は、上記以外の手法を用いて実現してもよい。
ここで、具体例とする設計対象である「次世代3D−SiP」の設計仕様は次の通りである。
〔事業〕
事業ドメイン 携帯電話用のデバイス
事業年数 5年
生産数 月産1万個〜100万個
半導体製造ライン 他の製品とシェアでフル稼働
実装ライン 製品専用
〔デバイス仕様〕
性能 2.5GIPS(DRAM 1GByte)
コスト (未定)
消費電力 1W
体積 高さ1.2mm、フットプリント14mm角
CPU−MEM間伝送帯域 性能とキャッシュヒット率から決定
また、評価指標は、次式のように定義する。
SDSI−C=[性能(GIPS)]/[コスト×消費電力(W)]
なお、評価指標には、次式のようにさらに精密な式を用いてもよい。
SDSI−C
={[性能(GIPS)]/[コスト×消費電力(W)]}
×{[機能数]/[空間体積×重量]}
このように、SDSI−Cには、多様な評価を組み合わせた式を定義できる。もちろん、SDSI−Cは、設計対象に応じて定義する必要がある。
図1は、本実施の形態に係る設計システム1および設計ワークフロー構築装置10の構成の概略を示す機能ブロック図である。また、図19は、設計ワークフロー構築装置10が生成し、自動設計装置20が実行する設計ワークフローの一例を示す説明図である。
自動設計装置20は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、設計ワークフロー(図19)に従って、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する。
ここで、図19に示すように、設計システム1の自動設計装置20が用いる設計ワークフローでは、各設計要素の設計ステップが設計順序に従って連結されることにより、設計要素の設計順序が規定されている。本実施の形態では、「設計要素」には、「実体設計要素」と「重要設計変数」が含まれる。よって、正確には、上記設計ワークフローには、実体設計要素を設計するステップ、および、重要設計変数を決定するステップが、設計順序に従って連結されている。実体設計要素は、設計対象を構成するサブシステムから抽出される。また、重要設計変数は、設計変数から抽出される。
なお、後述するように、実体設計要素の抽出は、基本的には、プロファイルデータである設計対象の実体構成の定義(D1、図6)から、ユーザが設計ワークフローが適切に構築されるように、実体構成の定義を特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に分割したものを選択することによって行われる。また、そのように抽出された実体設計要素を特定する情報(実体設計要素特定情報)をデータ記憶部11に格納しておいて適宜読み出してもよい。また、重要設計変数の抽出は、基本的には、プロファイルデータである設計対象の特徴量の定義(D3、図11〜図15)からユーザが選択することによって行われるが、抽出された重要設計変数を特定する情報(重要設計変数特定情報)をデータ記憶部11に格納しておいて適宜読み出してもよい。さらに、設計ワークフロー構築装置10が、取得した設計対象の実体構成の定義(D1、図6)をユーザに提示して、実体設計要素をユーザに選択させる機能を備えていてもよい。また、設計ワークフロー構築装置10が、取得した設計対象の特徴量の定義(D3、図11〜図15)をユーザに提示して、重要設計変数をユーザに選択させる機能を備えていてもよい。
また、図19に示すように、設計ワークフロー上の各実体設計要素の設計ステップには、該実体設計要素の設計ステップにて設計された実体設計要素を評価する評価ステップが対応付けられている。また、評価ステップには、当該評価ステップでの評価に用いる評価式があらかじめ設定されている。なお、本発明は設計ワークフローの作り方を特徴としており、上記のような構造自体は従来のものと同様である。また、自動設計装置20が備える、設計ワークフローに従って実体設計要素の解探索を行う機能、および、設計結果を出力する機能は、従来の技術によって実現できるため、以下では特徴部分の概要のみを説明する。
自動設計装置20は、上記のような設計ワークフローを用いて、実体設計要素毎に設計および評価を行う。例えば、図19の設計ワークフローでは、I/O回路設計とI/O回路評価とを繰返し行って、I/O回路を設計するように規定されている。また、汎用ロジック回路およびキャッシュ回路は、同時に設計するため、汎用ロジック回路設計・キャッシュ回路設計を同時に行い、汎用ロジック回路評価とキャッシュ回路評価とを並行して行うように規定されている。
さらに詳細に説明すると、自動設計装置20は、設計対象の設計において、設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、入力変数および設計変数が決まれば一意に決まる中間変数を用いる。また、自動設計装置20は、各実体設計要素の設計において、入力変数と設計変数と中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった中間変数を設計結果として決定する。
そのため、設計ワークフローには、自動設計装置20に対する、入力変数、設計変数、中間変数などのデータを格納するための領域の確保の指示、設計や評価の際に行うデータの参照の指示などが規定されている。特に、設計ワークフローには、自動設計装置20が、実体設計要素の評価式の中の設計条件である中間変数の値を、当該実体設計要素よりも先に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数の値を参照して取得できるように設定されている。なお、入力変数、設計変数、中間変数などのデータを格納するための領域は、自動設計装置20が取得してもよいし、設計ワークフロー自体にあらかじめ割り当てられていてもよい。
そして、設計システム1では、上記のような設計ワークフローを、設計ワークフロー構築装置10が生成する。以下、設計ワークフロー構築装置10について詳細に説明する。
図1に示すように、設計ワークフロー構築装置10は、データ記憶部11、設計順序決定部12、評価手法構築部13、設計ワークフロー構築部14を備えて構成されている。
データ記憶部11には、設計対象の実体構成の定義(D1)、設計対象の評価関数(SDSI−C)の定義(D2)、設計対象の特徴量の定義(D3)、設計対象の実体と特徴量との関係の定義(D4)、設計対象の特徴量間の制約式の定義(特徴量間制約式D5)、設計対象の設計要素の定義(D6)が、あらかじめ記憶されている。なお、これらのプロファイルデータは、本実施の形態では、データ記憶部11にあらかじめ記憶するものとするが、逐次ユーザが入力するようにしてもよい。また、これらのデータの詳細については後述する。また、データ記憶部11が、設計順序決定部12および評価手法構築部13に提供するデータは、設計ワークフローを構築するための式や変数名であって、式を演算した結果や変数の値ではない。
ここで、設計要素の定義(D6)は、上述したように、実体設計要素および重要設計変数を特定する情報(実体設計要素特定情報および重要設計変数特定情報)である。設計ワークフロー構築装置10は、データ記憶部11から取得した設計対象の実体構成の定義(D1、図6)および設計対象の特徴量の定義(D3、図11〜図15)をユーザに提示して、実体設計要素および重要設計変数をそれぞれユーザに選択させ、設計要素の定義(D6;設計要素特定情報)を生成して、データ記憶部11に格納する。
設計順序決定部12は、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、実体設計要素の設計の順番を決定する。このとき、設計順序決定部12は、特定情報取得部12aがデータ記憶部11から取得した設計要素特定情報D6に基づいて、実体設計要素の設計の順番とともに、重要設計変数の決定の順番をも決定する。
ここで、実体設計要素は、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものから、設計ワークフローが適切に構築されるように選択されたものである。そして、そのように抽出された実体設計要素を特定する情報(実体設計要素特定情報)が設計要素特定情報D6として設定されている。
また、重要設計変数とは、設計変数のうちでも、設計対象の設計の効率に大きな影響を与えるものや、自身に依存している実体設計要素の数が多いものである。そして、重要設計変数を特定した情報(重要設計変数特定情報)が設計要素特定情報D6として設定されている。重要設計変数の特定は、ユーザが行ってもよいし、自身が設計条件となる実体設計要素の数が最も多い設計変数を設計ワークフロー構築装置10が自動的に選択することで行ってもよい。重要設計変数は、設計変数の一部であってもよいし、全部であってもよい。ただし、重要設計変数の数が多すぎると、設計課題が逆に一つに集約されるため、設計空間が爆発的に増大して、設計解の探索が非効率になるため、重要設計変数の数は適正に設定する必要がある。
評価手法構築部13は、実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる中間変数を、入力変数と、設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した特徴量間制約式D5(制約式)を取得し、該特徴量間制約式D5を用いて、実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、入力変数、設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する。
ここで、図6は、設計ワークフロー構築装置10に設定する設計対象(ここでは、システムLSI)の定義のうち、設計対象を構成するサブシステムへの分割ツリーの一例を示す説明図である。具体的には、図6に示されているように、例えば、“システムLSI”は“ロジックチップ”“メモリチップ”“実装”をサブ実体設計要素として構成されている。また、“ロジックチップ”は“汎用プロセッシング回路モジュール”“キャッシュメモリモジュール”“ロジックI/O”“ロジックグローバル接続”をサブ実体設計要素として構成されている。このように、設計対象の実体は、実体設計要素からなるツリー状の構成を有する。なお、ある実体設計要素を構成する下位の実体設計要素を「サブ実体設計要素」と呼ぶこととする。
設計ワークフロー構築部14は、設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成する。そして、設計ワークフロー構築部14は、該設計ワークフロー上の設計要素のうちの各実体設計要素に、評価手法構築部13によって生成された評価式を対応付けて設定する。
さらに、設計ワークフロー構築部14は、実体設計要素の上記評価式の中の設計条件である中間変数の値を、当該実体設計要素よりも先に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数の値を参照して取得できるように、設計ワークフローに設定する。
つぎに、図5を参照しながら、設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20による処理の流れについて説明する。図5は、設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20による処理の流れを示すフローチャートである。なお、ステップS11〜S19は設計ワークフロー構築装置10による処理であり、ステップS20は自動設計装置20による処理である。
まず、設計ワークフロー構築装置10が、設計対象の実体構成の定義(図6)を取得する(S11)。なお、本実施の形態では、実体構成D1としてデータ記憶部11にあらかじめ記憶されているものとする。
次に、評価手法構築部13が、設計対象の評価関数(SDSI−C)の定義(D2)をデータ記憶部11から取得する(S12)。なお、本実施の形態では、上述したように、評価関数D2は、SDSI−C=[性能(GIPS)]/[コスト×消費電力(W)]とする。
次に、評価手法構築部13が、設計対象の特徴量の定義(D3)をデータ記憶部11から取得する(S13)。ここで、特徴量とは、設計対象の入力変数、設計変数、中間変数、出力変数の総称である。入力変数は、設計対象の設計に際して、あらかじめ与えられる。設計変数のうち重要設計変数以外は、実体設計要素の設計の際に決定される。中間変数は、入力変数および設計変数が決まれば一意に決まる。出力変数は、入力変数、設計変数、中間変数が決まれば一意に決まる。
なお、本実施の形態で用いる、入力変数(39個)、設計変数(4個)、出力変数(5個)は、それぞれ図7、図8、図9に示す通りである。また、中間変数(78個)については多数となるため詳細は割愛する。なお、設計変数のうち、「メモリチップテクノロジーノード」と「ロジックチップテクノロジーノード」とは同じとして扱うため、まとめて「世代」と記載する。
次に、設計順序決定部12および評価手法構築部13が、設計対象の実体と特徴量との関係の定義(D4)をデータ記憶部11から取得する(S14)。
ここで、図10は、設計ワークフロー構築装置10に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、各サブシステムが持つ特徴量の一例を示す説明図である。図10は、図6に示した設計対象(システムLSI)の実体の分割ツリーに対応している。例えば、図10の左から3列目は、図6の“システムLSI”から数えて2段階下位の実体設計要素に対応している。そして、図10には、実体設計要素ごとに、該実体設計要素の特徴を示す特徴量が記載されている。
次に、設計順序決定部12が、設計対象の特徴量間制約式の定義(D5)をデータ記憶部11から取得する(S15)。
ここで、図11〜図15は、設計ワークフロー構築装置10に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量の構造の一例を示す説明図である。図11〜図15は、紙面の都合で5図に分割されているが、評価関数(SDSI−C)をルートとする、1本のツリー構造になっている。すなわち、図11の“システムLSI性能”“システムLSI体積”“システムLSIコスト”“システムLSI消費電力”がそれぞれ、図12〜図15の最上位ノードに相当している。図11〜図15は、入力変数、設計変数、中間変数、出力変数の間の関係を示している。
そして、図16(a)(b)は、設計ワークフロー構築装置10に設定する設計対象のプロファイルの定義のうち、特徴量間制約式の一例を示す説明図である。なお、本実施の形態では、特徴量間制約式D5として、41個の数式が定義されている。図16に示したのは、このうちの2つである。この特徴量間制約式D5は、図11〜図15に示した特徴量間の関係から求められたものである。よって、残る39個の特徴量間制約式については、図11〜図15を参照すれば、変数間の依存関係が把握できるため、具体的な列挙は割愛する。
次に、上述したように、設計ワークフロー構築装置10は、データ記憶部11から取得した設計対象の実体構成の定義(D1、図6)および設計対象の特徴量の定義(D3、図11〜図15)をユーザに提示して、実体設計要素および重要設計変数をそれぞれユーザに選択させ、設計要素の定義(D6;設計要素特定情報)を生成して、データ記憶部11に格納する(S16)。
次に、設計順序決定部12が、設計対象の特徴量の定義(D3)、設計対象の実体と特徴量との関係の定義(D4)、設計対象の特徴量間の制約式の定義(特徴量間制約式D5)、設計対象の設計要素の定義(設計要素特定情報D6)に基づいて、実体設計要素の設計および重要設計変数の決定の順序を決定する(S17;設計順序決定ステップ)。
ここで、図17は、設計ワークフロー構築装置10による設計要素の順序決定の一例を示す説明図である。図18は、設計ワークフロー構築装置10による設計要素の順序決定の一例を示す説明図である。
本実施の形態では、設計対象の設計タスクを、図10の左から3列目のレベルの実体設計要素に分割して、設計ワークフローを生成するものとする。また、“世代設計”を重要設計変数とするものとする。設計順序決定部12による設計順序の決定のアルゴリズムは、従来のDSMと同様である。ただし、設計順序決定部12では、実体設計要素の設計のタスクだけでなく、重要設計変数の決定のタスクも、一緒に順序づける点が異なる。
すなわち、設計順序決定部12は、まず、順序付ける設計タスク(汎用ロジック回路設計、キャッシュ回路設計、I/O回路設計、メモリ設計、接合部設計、基板設計)および重要設計変数と、各設計タスクおよび重要設計変数間の依存関係(図17の“x”)を示すリストを取得する。なお、各設計タスクおよび重要設計変数間の依存関係は、すなわち“x”の位置は、あらかじめ設計要素の定義(D6)に登録されていてもよいし、図10および図11〜図15を参照して決定してもよい。
次に、設計タスクおよび重要設計変数決定のタスクの順番を並べ替えて、マトリクスの右上欄に現れる“x”が最少となる、設計タスクおよび重要設計変数の順番を決定する。なお、図17は、マトリクスの右上欄に現れる“x”が最少となった状態を示す。そして、設計順序決定部12は、図17のようなマトリクスが得られると、それに基づいて、各設計タスクおよび重要設計変数の決定の順番を、図18のように確定して、設計順序情報を評価手法構築部13および設計ワークフロー構築部14に出力する。
次に、評価手法構築部13が、設計対象の評価関数(SDSI−C)の定義(D2)、設計対象の特徴量の定義(D3)、設計対象の実体と特徴量との関係の定義(D4)、設計対象の特徴量間の制約式の定義(特徴量間制約式D5)、設計要素の定義(設計要素特定情報D6)に基づいて、設計対象の設計手法を構築する(S18;評価手法構築ステップ)。
ここで、設計対象の設計手法とは、実体設計要素ごとに、設計結果の評価を行うための評価式のことである。この評価式は、特徴量間制約式D5を用いて、実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、入力変数、設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現することによって生成できる。そして、評価手法構築部13は、生成した評価式を、設計ワークフロー構築部14に出力する。
次に、設計ワークフロー構築部14が、設計順序決定部12が生成した設計順序情報および評価手法構築部13が生成した評価式に基づいて、設計対象の設計ワークフロー(図19)を構築する(S19;設計ワークフロー構築ステップ)。
具体的には、設計ワークフロー構築部14は、設計順序情報の設計順序に従って設計要素を連結して設計ワークフローを生成する。そして、設計ワークフロー構築部14は、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、評価式を対応付けて設定する。さらに、設計ワークフロー構築部14は、実体設計要素の評価式の中の設計条件である中間変数の値を、当該実体設計要素よりも先に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数の値を参照して取得できるように、設計ワークフローに設定する。
具体的には、図16(b)の“パッケージ面積”は、図10の一番左の列の“システムLSI”の対応付けられていることから、図19の“システム評価”のタスクで用いられる。この“パッケージ面積”の式では、変数の“外部端子数”が入力変数、“外部端子ピッチ”“ロジックチップ面積”“メモリチップ面積”が中間変数である。これらの中間変数のうち、“ロジックチップ面積”“メモリチップ面積”はそれぞれ図10の左から2列目の実体設計要素“ロジックチップ”“メモリチップ”に対応付けられている。すなわち、“ロジックチップ面積”“メモリチップ面積”は、図19の“システム評価”のタスクよりも上流の“汎用ロジック回路設計”“メモリ設計”のタスクにおいてそれぞれ設計結果として決定される。そこで、設計ワークフロー構築部14は、“システム評価”のタスクで“パッケージ面積”の式を演算する際、“汎用ロジック回路設計”“メモリ設計”のタスクにおいてそれぞれ決定された“ロジックチップ面積”“メモリチップ面積”の値を参照するように、設計ワークフローに設定する。
その後、設計ワークフロー構築装置10は、設計ワークフロー構築部14が構築した設計ワークフローを、自動設計装置20に設定する。
最後に、自動設計装置20が、設計ワークフローに基づいて、設計対象の適正解を導出する(S20)。
以上のように、
(1)設計ワークフロー構築装置10および自動設計装置20を備えた設計システム1は、設計仕様等の入力機能、製品プロファイルの定義機能、製品プロファイルの定義を元に解析・評価する機能、製品プロファイルの定義を元に設計フローを決定する機能、解析・評価技術と設計フローとを元に設計ワークフローを構築し、自動解探索・最適化を行う機能、設計解の出力機能と、これらを連携させる技術から構成される。
これら6つの機能を連携させることにより、設計対象(製品)を実体と機能の観点から階層構造的にとらえて定義し、全体に影響を及ぼし、重要度の高い設計要素から順次設計する優先順位付けした効率的な設計フローを構築し、かつ各設計要素をパラメトリックに扱えるようにし、さらにこの一連の設計要素を適正に組み合わせて効率よく最適設計解を導出するための設計ワークフローを作成して自動解探索・最適化を行うことで、全体を考慮し適正解の導出が可能となる。
特に、設計ワークフロー構築装置10では、上記6つの機能の連携において、製品プロファイルで定義された実体設計要素(サブシステム)に、サブシステム全体に影響を及ぼす重要設計変数を新たに加えて設計要素とし、重要度の高い設計要素から順次設計する新しい優先順位付け設計フローの構築手法(下記(2))と、全ての設計要素をパラメトリックに解析・評価できるようにして、優先順位付けした設計フローと整合を図った新しい解析・評価連携手法(下記(3))を特徴としている。
(2)設計ワークフロー構築装置10によれば、実体設計要素の設計順序と一緒に、重要設計変数を設定する順序を決定する。よって、中間変数の実体設計要素間での依存関係を考慮して、実体設計要素の設計順序を決定する際に、重要設計変数を決定する順序を併せて決定するので、中間変数の実体設計要素間の依存関係だけを考慮する場合よりも、設計対象の設計全体において、より効率のよい設計が可能となる。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できる。
(3)設計ワークフロー構築装置10によれば、設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、実体設計要素ごとに、評価式を対応付けて設定する。さらに、設計ワークフローには、先に設計する実体設計要素の設計結果として決定された中間変数の値を、後に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数の値として参照して取得できるように設定する。よって、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できる。さらに、複数の実体設計要素の設計において共用される中間変数を統一的に使用することが、効率良く行うことができる。
最後に、設計システム1の設計ワークフロー構築装置10の各ブロック、特に設計順序決定部12、評価手法構築部13、設計ワークフロー構築部14は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、設計ワークフロー構築装置10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである設計ワークフロー構築装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記設計ワークフロー構築装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、設計ワークフロー構築装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得手段を備えるとともに、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定手段を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記設計ワークフロー構築装置が備える設計順序決定手段が、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得ステップと、上記設計順序決定手段が、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定ステップとを含むことを特徴としている。
それゆえ、上記の構成のように、中間変数の実体設計要素間の依存関係を考慮して、実体設計要素の設計順序を決定する際に、重要設計変数を決定する順序を併せて決定することにより、中間変数の実体設計要素間の依存関係だけを考慮する場合よりも、設計対象の設計全体において、より効率のよい設計が可能となる。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、上記設計順序決定手段は、上記設計変数のうち、自身が設計条件となる実体設計要素の数が最も多い設計変数を重要設計変数とすることを特徴としている。
上記の構成により、さらに、各実体設計要素の設計空間の縮小と、各設計空間の間での相互依存度を下げ、各設計の独立度を上げられるという効果を奏する。なお、重要設計変数の数が多すぎると、設計課題が一つに集約されるため、設計空間の爆発的な増大が発生し、設計解の探索が非効率になるため、重要設計変数の数は適正に設定する必要がある。
さらに、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、上記実体設計要素は、上記設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものであることを特徴としている。
上記の構成により、さらに、各実体設計要素間の依存関係の複雑さが低減されるという効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築手段と、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築手段によって生成された上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計ワークフロー構築方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、上記設計ワークフロー構築装置が備える評価手法構築手段が、上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築ステップと、上記設計ワークフロー構築装置が備える設計ワークフロー構築手段が、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築ステップにて生成した上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築ステップと、を含むことを特徴としている。
よって、設計順序情報と評価式を設計ワークフロー上に実装するときの整合がとれ、無理なく設計ワークフローが構築できるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、上記設計ワークフロー構築手段は、上記実体設計要素の上記評価式の中の設計条件である中間変数の値を、当該実体設計要素よりも先に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数の値を参照して取得できるように、上記設計ワークフローに設定することを特徴としている。
上記の構成により、さらに、設計ワークフローには、該設計ワークフローに従って処理する際に、先に設計する実体設計要素の設計結果として決定された中間変数の値を、後に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数の値として参照して取得できるように設定されている。
よって、複数の実体設計要素の設計において共用される中間変数を統一的に使用することが、効率良く行うことができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る設計ワークフロー構築装置は、上記実体設計要素は、上記設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものであることを特徴としている。
上記の構成により、さらに、各実体設計要素間の依存関係の複雑さが低減されるという効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る設計システムは、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムであって、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得する機能と、上記設計対象のプロファイルデータを取得する機能と、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築する機能と、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付ける機能と、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する機能と、上記導出した適正解を出力する機能と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る設計方法は、複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムの設計方法であって、上記設計システムを構成する設計ワークフロー構築装置が、上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得するステップと、上記設計対象のプロファイルデータを取得するステップと、上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築するステップと、上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付けるステップと、上記設計システムを構成する自動設計装置が、上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出するステップと、上記導出した適正解を出力するステップと、を含むことを特徴としている。
上記の構成により、「(1)設計仕様および評価指標の定義」、「(2)設計対象のプロファイル定義」、「(3)データフロー構造」、「(4)設計対象の機能・性能評価」、「(5)プロセス自動化・解探索」、「(6)設計結果の出力」の一連の機能を、システマティックに連携させることができる。
ここで、上記(1)〜(6)の各機能と設計システム1の各部(図1)との対応関係は以下の通りである。
「(1)設計仕様および評価指標の定義」は、図1のD2に示す評価関数(SDSI−C)をデータ記憶部11から、設計対象の価値を評価する評価指標として取得する機能により実現される。「(2)設計対象のプロファイル定義」は、図1のD1,D3,D4,D5に示す各データをデータ記憶部11から、設計対象のプロファイルデータとして取得する機能により実現される。「(3)データフロー構造」は、前記「(2)設計対象のプロファイル定義」の各データから設計者により決定されたデータD6を元に、設計ワークフローを構築する機能(設計順序決定部12)により実現される。「(4)設計対象の機能・性能評価」は、実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付ける機能(評価手法構築部13)により実現される。「(5)プロセス自動化・解探索」は、設計ワークフロー構築部14により構築された設計ワークフローを自動設計装置20で実行することにより、評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する機能により実現される。「(6)設計結果の出力」は、自動設計装置20が導出した適正解を、設計システム1全体の結果として出力する機能により実現される。
よって、これまで、各個に利用されてきたシステムエンジニアリングの技術を連携させることにより、システマティックにシステムデザインが可能となるという効果を奏する。すなわち、設計全体を見渡し、効率的な設計ワークフローを構築できるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る設計システムは、上記実体設計要素は、上記設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものであることを特徴としている。
上記の構成により、さらに、各実体設計要素間の依存関係の複雑さが低減されるという効果を奏する。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求事項との範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
本発明は、複雑な構造を有するシステムの設計において、設計全体を見渡せるフレームワークを構築することができるため、複雑なシステムの設計に広く適用可能であり、ソフトウェアのように論理的な実体構成のもののほか、物理的な実体構成を持つシステムの設計に特に好適である。
1 設計システム
10 設計ワークフロー構築装置
11 データ記憶部
12 設計順序決定部(設計順序決定手段)
12a 特定情報取得部(特定情報取得手段)
13 評価手法構築部(評価手法構築手段)
14 設計ワークフロー構築部(設計ワークフロー構築手段)
20 自動設計装置

Claims (15)

  1. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、
    上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、
    各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、
    上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得手段を備えるとともに、
    先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定手段を備える設計ワークフロー構築装置。
  2. 上記設計順序決定手段は、上記設計変数のうち、自身が設計条件となる実体設計要素の数が最も多い設計変数を重要設計変数とする請求項1に記載の設計ワークフロー構築装置。
  3. 上記実体設計要素は、設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものである請求項1または2に記載の設計ワークフロー構築装置。
  4. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、
    上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、
    各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、
    上記設計ワークフロー構築装置が備える設計順序決定手段が、上記実体設計要素を特定した実体設計要素特定情報と、上記設計変数の一部または全部を重要設計変数として特定した重要設計変数特定情報とを取得する特定情報取得ステップと、
    上記設計順序決定手段が、先に設計する実体設計要素の設計条件である中間変数が、後に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数となる、実体設計要素の組み合わせを少なくするように、上記実体設計要素の設計および上記重要設計変数の決定の順番を決定する設計順序決定ステップとを含む設計ワークフロー構築方法。
  5. 請求項1または2に記載の設計ワークフロー構築装置としてコンピュータを機能させるための設計ワークフロー構築プログラムであって、
    コンピュータを上記設計順序決定手段として機能させるための設計ワークフロー構築プログラム。
  6. 請求項5に記載の設計ワークフロー構築プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  7. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置であって、
    上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、
    各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、
    上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築手段と、
    上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築手段によって生成された上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築手段と、を備える設計ワークフロー構築装置。
  8. 上記設計ワークフロー構築手段は、上記実体設計要素の上記評価式の中の設計条件である中間変数の値を、当該実体設計要素よりも先に設計する実体設計要素の設計結果である中間変数の値を参照して取得できるように、上記設計ワークフローに設定する請求項7に記載の設計ワークフロー構築装置。
  9. 上記実体設計要素は、上記設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものである請求項7または8に記載の設計ワークフロー構築装置。
  10. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計ワークフロー構築装置の設計ワークフロー構築方法であって、
    上記設計対象の設計では、上記設計対象の設計に際してあらかじめ与えられる入力変数、上記実体設計要素の設計の際に決定される設計変数、および、上記入力変数および上記設計変数が決まれば一意に決まる中間変数が用いられ、
    各実体設計要素の設計では、上記入力変数と上記設計変数と上記中間変数とから構成される変数群の少なくとも一部を設計条件として用いて、当該設計条件として用いられなかった上記中間変数が設計結果として決定され、
    上記設計ワークフロー構築装置が備える評価手法構築手段が、上記実体設計要素ごとに、各実体設計要素の設計結果として得られる上記中間変数を、上記入力変数と、上記設計変数と、当該実体設計要素を構成するサブ実体設計要素の設計結果として得られる中間変数とのみを変数として表現した制約式を取得し、該制約式を用いて、上記実体設計要素ごとに、当該実体設計要素の設計結果である中間変数を、上記入力変数、上記設計変数、および、他の実体設計要素の設計結果である中間変数のみを変数として表現した評価式を生成する評価手法構築ステップと、
    上記設計ワークフロー構築装置が備える設計ワークフロー構築手段が、上記実体設計要素の設計順序を示す設計順序情報を取得して、該設計順序情報に従って実体設計要素の設計順序を規定した設計ワークフローを生成するとともに、該設計ワークフロー上の各実体設計要素に、上記評価手法構築ステップにて生成した上記評価式を対応付けて設定する設計ワークフロー構築ステップと、を含む設計ワークフロー構築方法。
  11. 請求項7または8に記載の設計ワークフロー構築装置としてコンピュータを機能させるための設計ワークフロー構築プログラムであって、
    コンピュータを上記各手段として機能させるための設計ワークフロー構築プログラム。
  12. 請求項11に記載の設計ワークフロー構築プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムであって、
    上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得する機能と、
    上記設計対象のプロファイルデータを取得する機能と、
    上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築する機能と、
    上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付ける機能と、
    上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出する機能と、
    上記導出した適正解を出力する機能と、を備える設計システム。
  14. 上記実体設計要素は、上記設計ワークフローが適切に構築されるように、設計対象の特徴量の定義から導き出される設計対象の機能を適切に扱える程度に、実体構成の定義を分割したものである請求項13に記載の設計システム。
  15. 複数の実体設計要素よりなる設計対象を、各実体設計要素を個別に設計することによって設計する作業を支援する設計システムの設計方法であって、
    上記設計システムを構成する設計ワークフロー構築装置が、
    上記設計対象の設計仕様および該設計仕様の中で設計対象の価値を評価する評価指標を取得するステップと、
    上記設計対象のプロファイルデータを取得するステップと、
    上記プロファイルデータから実体設計要素を抽出し、実体設計要素に優先順位付けを行って、設計ワークフローを構築するステップと、
    上記構築した設計ワークフローに、上記実体設計要素毎に設計結果の性能・評価を行う評価手法を対応付けるステップと、
    上記設計システムを構成する自動設計装置が、
    上記評価手法が対応付けられた設計ワークフローに従って、上記評価指標で設計結果を評価しながら自動最適化を行って、適正解を導出するステップと、
    上記導出した適正解を出力するステップと、を含む設計方法。
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