JP5169008B2 - 電圧制御発振器を内蔵したPLL(PhaseLockedLoop)回路の位相差検出回路 - Google Patents

電圧制御発振器を内蔵したPLL(PhaseLockedLoop)回路の位相差検出回路 Download PDF

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本発明は、電圧制御発振器を内蔵したPLL回路の位相差検出回路に関し、特に位相差を検出し、デジタル信号に変換する位相比較器に関する。
IEEE802.11a/gのWLANなどの高速無線通信方式は、限られた周波数帯域内で、効率的に大容量の信号伝送を行うために、16QAM、64QAMなどの高度変調を導入している。これら無線用のチップでは、信号処理に大きな消費電力を必要としているために、比較的低速なIEEE802.11bを除き、携帯電話などの端末への内蔵がすすんでいない。近年、このような信号処理を低消費電力で行うことを目的として、微細CMOSデバイスのベースバンドへの適用が進められており、それに伴いベースバンドの電源電圧は低くなっている。今後は、低コスト化のために、デジタル部とRF部を一体化した、いわゆるシステムオンチップ(SoC)化が加速される傾向にある。この場合、微細デバイスでRF部も作る必要があるために、RF回路も低電圧動作が必要になってくる。
しかしながら、従来のアナログ方式をベースとしたRF回路では、微細化による素子特性変動を考えると、これ以上の低電圧化は困難である。低電圧化により、大きな影響を受けるRFブロックの一つにPLLがある。
図10は、従来のアナログ方式のPLLの例である。当該PLLは、周波数位相比較器1と、チャージポンプ2と、ループフィルタ3と、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)4と、を備えている。
この回路の動作を以下に詳細に述べる。
周波数位相比較器1は、基準信号FREFとVCO4の分周信号CKVを比較した結果に基づいて、出力信号S1、S2を発生する。信号S1は基準信号FREFのCKV信号に対する位相の進み量を示す信号であり、信号S2はCKV信号の基準信号FREFに対する位相の進み量を示す信号である。これらの信号S1、S2はチャージポンプ2に入力される。このチャージポンプ2の出力信号S3は、ループフィルタ3に入力してそこで高周波成分が除去された後、VCO4の制御電圧S4として入力する。
このPLL回路では、信号FREFとCKV信号の周波数と位相が一致するように動作したときロックして、電圧制御発振器VCO4から得られる周波数(fVCO)が基準信号FREFの分周数倍となる。
VCOの周波数は、例えばインダクタと、MOSバラクタ容量の共振周波数を利用するタイプの場合、MOSバラクタの制御電圧を変化させることで行うが、制御直流電位の変化に対する、周波数の変化量である変調感度を大きくすると、電源雑音や誘導雑音の影響によりVCOの周波数が変動するという問題がある。
これを解決するために、変調感度を低く設定しつつ、複数の共振回路を切り替える方式なども提案されている。一方で、容量の制御範囲は、バラクタの線形領域に限られるために、電源電圧が低下すると、結果的にVCOの変調感度を大きくせざるを得ず、チップの外部及び内部の雑音などにより局部発振器の周波数が変動する問題があった。
この問題を回避する一手段として、デジタル的にVCOを制御する回路が特許文献1、及び非特許文献2に開示されている。
この例では、VCOのバラクタの制御は、直流電位を印加させるのではなく、時間的にオン・オフを繰り返し、その時間比率を変化させることで行う方式である。時間比率は、一定の周期で行わせると、大きなスプリアスが発生するので、上述した特許文献1、及び非特許文献2では、シグマデルタ(ΣΔ変調)変調器を用いることで信号をランダム化している。
このPLLがどのようにVCOの周波数を検出し、制御しているかについて、図11を用いて説明する。VCO出力の位相は、VCO出力を識別したCKV信号114の立ち上がりエッジのクロック遷移の数を累積することによって得ている。基準信号FREF110の位相は、当該出力をCKV信号でリタイミングしたCKR信号112を用いて、VCO信号と同期させた信号の立ち上がりごとに、カウンタ102で目標の逓倍数116を累積することによって得ている。位相誤差信号は、このCKV信号に同期した基準信号のエッジごとに累積した数値から、VCO出力の位相に相当するCKV信号のエッジの累積数値を単純に算術減算することによって得られる。この位相誤差信号は、PLLループ内の所定の利得を乗算して、デジタル制御VCOへの同調用入力としている。
上述したCKV信号の立ち上がりエッジごとの遷移数の累積による位相検出方法では、VCOの発振周期以下の分解能は実現できないので、この例では、微小位相誤差検出回路201を導入している。
微小位相誤差検出回路では、図12および図13に示すとおり、CKV信号の検出された「1」から「0」への遷移の位置は、FREF110のサンプリングするエッジとVCOの識別されたクロックCKV114の立ち上がりエッジ302の量子化された遅れ時間ΔTrを、回路の時間分解能Δtresの倍数で示し、検出された「0」から「1」への遷移の位置は、FREF110のサンプリングするエッジとVCOクロックCKV114の立ち下がりエッジ400の量子化された遅れ時間ΔTrで示している。
VCO周期以下の位相誤差を検出するための微小位相誤差検出回路の例を図14に示す。
この回路は、複数のインバータによる遅延要素502とラッチ/レジスタ504から構成されている。VCOから生成されたクロックCKV114は、各々インバータで遅延され、各々基準信号FREFの立ち上がりエッジでラッチ/レジスタにラッチされる。インバータアレイの遅れの総計がCKV114のクロック周期を十分カバーする限り、位相誤差をインバータの遅延時間の分解能Δtresまでは検出することが可能である。
図15は、図14に示す回路の動作を説明する図である。
基準発振器FREF110の正への遷移(602)で、複数のラッチ/レジスタ504がアクセスされ、基準発振器FREF110の立ち上がりエッジを基準とするVCOのクロックCKV114の遅れを示す複数の値の瞬時値604を得る。この値が時間差のデジタル値となる。このデジタル値を用いて前述したΣΔ変調器を制御することにより、VCOの周波数を高精度に制御している。
特開2002‐76886号公報 Journal of Solid-State Circuit, Vol39, No.12, 2004, pp.2278-2291
しかしながら、上述の技術のようにデジタル的にVCOを制御することで、微細CMOSデバイスの低電圧動作でも、安定で高精度な発振信号を実現することができるが、VCOの発振周波数が高くなるにつれて、時間分解能への要求が厳しくなることが予想される。一方、時間分解能は、インバータの遅延時間で決定されるので、ある一定以下の遅延時間は実現できないことに加え、たとえ分解能が向上しても、各インバータの遅延時間の変動(チップ内ばらつき)が、そのまま位相検知器の精度に直結するので、精度の高い制御ができないという課題がある。
本発明の目的は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、低電圧動作時においても、VCOの分周信号と基準信号との位相差を高精度に検知し、この検知された位相差に対応したデジタル信号を多段インバータを用いずに生成する位相比較器を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、基準信号と対象信号との位相差をデジタル信号として出力する位相比較器において、前記位相差に対応したパルス幅の信号により第1容量素子を充電することによって前記位相差を電荷として検出する第1検出手段と、前記基準信号の周期に対応したパルス幅の信号により第2容量素子を充電することによって基準となる時間差を基準電荷として検出する第2検出手段と、前記第1検出手段により検出された電荷と前記第2検出手段により検出された電荷とを比較する電荷比較手段と、前記電荷比較手段による比較結果により、前記第2容量素子に充電された電荷に対する前記第1容量素子に充電された電荷の比をデジタル信号として出力する出力手段と、を備え、前記電荷比較手段は、前記第2容量素子と同一の構成の第3容量素子を有した容量帰還型の差動増幅器と前記差動増幅器の入力端側に接続されたスイッチとを備え、前記第2容量素子に充電した基準電荷を、前記スイッチの状態に従って前記第3容量素子に分配することによって電荷量を段階的に変化させ、前記デジタル信号のビットの値を決めるために当該各段階で当該電荷量の大小を比較判定し、前記出力手段は、前記比較結果における前記各段階に応じて、前記差動増幅器の出力の正負に基づき前記デジタル信号のビットの値を出力することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の位相比較器において、前記第1容量素子と前記第2容量素子とは、夫々同一の大きさの当該容量素子を単独で、又は、当該容量素子を同一の数だけ複数並列接続することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の位相比較器において、前記第1容量素子を充電する電流を、前記第2容量素子を充電する電流に対して大きく設定し、前記出力手段は、前記第2容量素子に充電された電荷に対する前記第1容量素子に充電された電荷の比として出力されたデジタル信号を、更に前記第2容量素子を充電する電流に対すると前記第1容量素子を充電する電流の比で除算することにより、前記対象信号と前記基準信号との位相差をデジタル信号として出力することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の位相比較器において、前記第2容量素子の充電電流に対して前記第1容量素子の充電する電流を2の整数倍数大きく設定することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一項に記載の位相比較器において、前記位相差に対応したパルス幅の信号は、前記基準信号及び前記対象信号の各々の立ち上がりエッジをトリガとしたラッチ回路に入力し、当該ラッチ回路の出力を排他論理和に入力することによって生成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一項に記載の位相比較器において、前記基準信号の周期に対応したパルス幅の信号は、前記基準信号及び前記対象信号の各々の立ち上がりエッジをトリガとしたフリップフロップ回路に入力し、当該フリップフロップ回路の出力を排他論理和に入力することによって生成することを特徴とする。
以上から本発明によれば、低電圧動作時においても、精度の高い時間差-デジタル信号の変換が可能となる。また、位相雑音の低いシンセサイザを低消費電力で実現することが可能であり、将来の微細CMOSデバイスを用いた高度無線システムに好適である。
以下、本願の最良の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態を説明するための位相比較器のブロック図である。以下、同一のものには同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
入力端子10には、基準信号とVCOの位相誤差に対応したパルスが入力され、当該信号が「H」の状態の間スイッチS2が「オン」状態になり、電流源20により容量25に電荷が充電される。
一方、入力端子11には、VCOの周期に対応した基準パルス41が入力され、当該信号が「H」の状態の間スイッチS1が「オン」状態になり、電流源21により容量24に電荷が充電される。
各々の電流源の電流が同一であるとすると、位相誤差信号のパルス幅に相当する時間だけ充電された電荷量と、VCOの周期に対応した基準パルス幅に相当する時間だけ充電された電荷量の比をAD変換器で比較することで、位相誤差のVCO周期に対する割合を求めることができる。なお本第1実施形態では、AD変換器のビット数は5ビットとしている。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態を説明するための位相比較器のブロック図である。図2に示すように、第2実施形態に係る位相比較器は、第1実施形態の位相誤差に相当する電荷を検出する回路(検出手段の一例)と並列に、電流源20の2倍の一定電流を出力する電流源26と、容量24、25と同一の容量値を有する容量27とを備えている。
また本第2実施形態においても、AD変換器は5ビットの分解能を有しており、新たに追加した位相誤差検出用の回路に対応して、AD変換器23も追加されている。各々のAD変換器の出力は各々5ビットのレジスタに確保され、位相誤差の状態に応じてセレクタ33により選択出力される。
以下、本第2実施形態の動作を説明する。
入力端子10に入力された、基準信号とVCOの位相誤差に対応したパルス信号が、「H」の状態の間スイッチS2、S6が「オン」状態になり、電流源20及び26により、容量25及び27に電荷が充電される。一方、入力端子11に入力された、VCOの周期に対応した基準パルスが「H」の状態の間スイッチS1が「オン」状態になり、電流源21により容量24に電荷が充電される。この時、電流源20と21の電流が同一であるとすると、位相誤差信号のパルス幅に相当する時間だけ充電された電荷量と、VCOの周期に対応した基準パルス幅に相当する時間だけ充電された電荷量の比をAD変換器22で比較することで、位相誤差のVCO周期に対する割合を求めることができるが、位相誤差の検出能力をあげるためには、AD変換器の分解能を上げざるを得ず、結果的に消費電力やプロセスばらつきによる素子変動の影響を大きく受けてしまうことが懸念される。
本第2実施形態では、AD変換器22で検出したデジタル信号の最上位ビット(MSB: Most Significant Bit)が「0」の場合、電流源26、容量27、AD変換器23で構成される検出回路の出力を選択することで、AD変換器の分解能を上げることなく、高精度な検出を可能としている。すなわち、位相誤差時間だけオン状態となるスイッチにより、容量27には、容量25に比較し、2倍の電荷が蓄積される。
この電荷を基準電荷と比較し、最終的に得られたデジタル信号を1ビットLSB側にシフトするだけで、より高精度な検出が可能となる。
本第2実施形態では、レジスタ28と29は、AD変換器の分解能と同一のビット数としたが、AD変換器を並列に複数並べ、レジスタのビット数をそれに伴い増加させることで、高精度の分解能を、AD変換器の分解能を上げることなく実現できる。
[第3の実施の形態]
図3は、本発明の第3実施形態を説明するための位相比較器のブロック図である。図3に示すように、第3実施形態に係る位相比較器は、第1実施形態のAD変換器の機能は、スイッチS3乃至S7Bと容量30(容量素子の一例)、オペアンプ31、32、レジスタ28で実現している。
図4乃至7は、本第3実施形態の電荷比較方法を説明する図である。
最初に、図4に示すように、スイッチS2、及びS5を「オン」状態にして、容量25を、位相誤差に相当する時間分だけ電流源20により、一定電流で充電を行う。同時に、S1をVCOの周期に相当する時間分だけ「オン」状態にし、容量24を電流源21により、一定電流で充電を行う。この時、電流源20と21の電流および容量24と25の容量値は同一となるように設定され、スイッチS3、S4及びS6A,S6B、S7A,S7Bは「オフ」状態となっている。この動作により、容量24、25に各々所望の時間に相当する電荷が充電される。
次に、図5に示すように、スイッチS6B、S7Bを「オン」にし、その他のスイッチは「オフ」状態のままにし、容量25の電荷を容量30に転送する。この時、容量30は、容量25と同じ値であれば、オペアンプの出力は、初期状態で充電された容量25の値を維持している。つまり、容量25の電荷は、全て容量30に転送されたことになる。従って、このステップで、位相誤差信号に相当する電荷量が容量30にサンプルされたことになる。
図6に示す次のステップでは、S3、S4を「オン」の状態、その他スイッチを「オフ」にして容量24の電荷を容量25に再配分する。既に、容量25の電荷は容量30に転送されているので、これにより容量25には、VCOの周期に相当する基準パルスの1/2の電荷が蓄えられていることになる。
図7では、スイッチS6A、S7Aを「オン」の状態にして、その他のスイッチを「オフ」状態にして、容量25の電荷を容量30に転送すると、オペアンプの出力電圧は、先に転送されている電荷の和であるから、出力が正であるならば最上位ビットMSBは「1」、出力が負であるならばMSBは「0」となる。
その後、スイッチS3、S4を「オン」状態にして、その他のスイッチを「オフ」とすると、容量24の電荷は、容量25に再分配される。既に図6で説明したステップで、初期に充電された電荷は1/2になっているので、この段階で容量25には初期のVCOの周期に相当する基準パルスの1/4の時間分の電荷が保存されたことになる。
以降は、逐次比較方式のAD変換器と同じ要領で比較を繰り返す。すなわち、MSBが「0」の場合には、スイッチS6A、S7Aを「オン」状態にして、容量30の初期電荷から1/4相当分を減算し、MSBが「1」であった場合には、スイッチS6B,S7Bを「オン」状態にして、容量30の初期電荷から3/4相当分を減算する。以上の動作を繰り返すことで第3ビット以降を順次決定してゆく。
本第3実施形態によれば、インバータ列のように、多くの素子を必要としない分だけ、プロセス変動に対する影響が少ないことに加え、比較の回数を増やすことで、分解能を増加させることが可能である利点がある。
[第4実施形態]
図8は、本発明の第4実施形態を説明するための位相比較器のブロック図である。
図8に示すように、本第4実施形態に係る位相比較器は、データ入力端子が電源VDDに固定されたラッチ51、52(ラッチ回路の一例)、排他論理和54(排他論理和の一例)で基準信号とVCOの位相誤差に相当するパルスを生成し、DFF53と3入力AND回路とで、VCOの1/2周期に相当するパルスを生成している。尚、検出した位相誤差に相当する電荷を比較する回路40(電荷比較手段の一例)は第3実施形態と同じ構成である。
以下、この回路の動作を説明する。
本第4実施形態では、VCO信号が基準信号REFに対して遅れている場合の例である。
REF信号が「L」状態であるとすると、ラッチ51、52の出力は、リセット信号により「L」のままとなっている。REF信号が「L」から「H」に遷移すると、リセット信号は「L」となるので、ラッチ52の出力のみ「L」から「H」に遷移する。この時、ラッチ51は「L」のままであるので、排他論理和の出力も「L」から「H」に遷移する。
次に、VCO信号が「L」から「H」に遷移すると、ラッチ51の出力が「H」に遷移するので、排他論理和の出力は「L」状態になる。以降、VCO信号が「H」「L」状態を繰り返しても、データ端子がVDDに固定されているので、ラッチ51、52の出力は基準信号REFが「L」になるまで変化しない。
結果的に、この回路はVCO信号と基準信号の位相差に相当する時間分だけのパルスを生成することができる。
一方、DFF53は、基準信号をデータ入力に、VCO信号をクロック入力として用いている。
基準信号が「L」状態では、DFF53の反転出力端子QBは「H」状態を出力している。今、基準信号が「L」から「H」に遷移した後、VCO信号が「L」から「H」に遷移した時DFFにはデータが取り込まれ、さらにVCO信号が「H」から「L」に遷移したときに、DFFの反転出力は、その論理ゲートの遅延時間分だけ遅れて「H」から「L」へと遷移する。すなわち、DFF53の出力は、VCOの1/2クロックと論理ゲート遅延分だけ遅れて、「H」から「L」遷移する。AND回路55は、この信号とVCO信号及び基準信号が入力されているので、基準信号が「H」の期間で、VCO信号の1/2周期のパルスの間だけ全ての入力が「H」となる時間だけ、「H」を出力することになる。
結果的に、この回路はVCO信号の1/2周期に相当する時間分だけのパルスを生成することができる。
以上述べてきた回路は、VCO信号が基準信号に対して送れている場合のパルスを発生する動作であったが、VCO信号の位相が、基準信号に対して進んでいる場合には、VCO信号の反転信号を、同様の回路に入力するだけで、同じ原理で検出を行うことができる。VCO信号の遅れ/進みの判定は、基準信号REFをクロックとしたDFFにより、VCO信号をラッチすることで容易に判定することができる。
[第5実施形態]
図9は、本発明の第5実施形態を説明するための回路図である。図9に示すように、本第5実施形態では、第3実施形態の、検出した位相誤差に相当する電荷を比較する回路40の別の形態を示している。
この回路の動作について、図を用いて以下に説明する。
まず、スイッチS1、S7をオンにして、位相誤差に相当する時間分だけ、電流源の一定電流により、容量25を充電する。次に、スイッチS4、S7を「オン」状態にすれば、容量25の電荷は、容量30に転送されて、オペアンプ31の出力Voは、初期の容量25の電圧値Vsの負値−Vsとなる。これは、位相誤差に相当する電荷をサンプルしたことになる。個々で、オペアンプの出力が、負であるならばMSBは「0」、正ならばMSBは「1」となる。
MSBが「0」の場合は、スイッチS5、S2を「オン」状態、その他のスイッチを「オフ」状態にして、容量25にVCO周期に相当する基準パルス幅分だけの電荷を位相誤差とは逆極性で充電する。この時、容量25の電位は−VRとなる。
MSBが「1」であった場合には、スイッチS3、S7を「オン」状態にし、その他のスイッチを「オフ」状態にすることで、容量25にVCO周期に相当する基準パルス幅分だけの電荷を位相誤差と同極性で充電する。この時の容量25の電位はVRである。
さらに、スイッチS4、S7を「オン」状態にして、容量25の電荷を容量30に転送する。オペアンプの出力Voは−Vs+VRとなる。
次に、スイッチS6、S2を「オン」状態にして、容量25に、オペアンプの出力−Voを充電し、スイッチS4、S7を「オン」状態にすると、容量25の電荷は、容量30に転送されて、Vo=Vo+Vo=2Vo=s(−Vs+VR)となる。
このように循環しながら比較することで、基準パルスの電荷量を重み付けしなくても良く、常に一定の電荷量を増減することで、順次下位ビットを決定してゆくことができる。
本発明の第1実施形態の位相比較回路のブロック図である。 本発明の第2実施形態の位相比較回路のブロック図である。 本発明の第3実施形態の位相比較回路のブロック図である。 本発明の第3実施形態の電荷検出回路の動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態の電荷検出回路の動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態の電荷検出回路の動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態の電荷検出回路の動作を説明する図である。 本発明の第4実施形態の位相比較回路のブロック図である。 本発明の第5実施形態の位相比較回路のブロック図である。 従来の実施形態のPLL回路のブロック図である。 従来の第2実施形態のPLL回路のブロック図である。 図11における位相比較の原理を説明する図である。 図11における位相比較の原理を説明する第2の図である。 図11における位相比較回路を説明する図である。 図14における位相比較の動作を説明する図である。
符号の説明
1:周波数位相比較器(検出手段の一例)
2:チャージポンプ
3:ループフィルタ
4:VCO
5:分周回路
10、11:入力端子
12:出力端子
20、21、26:電流源(検出手段の一例)
24、25、30:容量(容量素子の一例)
22、23:AD変換器(出力手段の一例)
28、29:レジスタ
33:セレクタ
31、32:オペアンプ(差動増幅器の一例)
40:電荷比較部(電荷比較手段の一例)
102:カウンタ
110:基準信号
114:CKV信号
112:CKR信号
116:制御信号
S1、S2、S3、S4、S5、S6、S6A、S6B、S7、S7A、S7B:スイッチ

Claims (6)

  1. 基準信号と対象信号との位相差をデジタル信号として出力する位相比較器において、
    前記位相差に対応したパルス幅の信号により第1容量素子を充電することによって前記位相差を電荷として検出する第1検出手段と、
    前記基準信号の周期に対応したパルス幅の信号により第2容量素子を充電することによって基準となる時間差を基準電荷として検出する第2検出手段と、
    前記第1検出手段により検出された電荷と前記第2検出手段により検出された電荷とを比較する電荷比較手段と、
    前記電荷比較手段による比較結果により、前記第2容量素子に充電された電荷に対する前記第1容量素子に充電された電荷の比をデジタル信号として出力する出力手段と、
    を備え
    前記電荷比較手段は、前記第2容量素子と同一の構成の第3容量素子を有した容量帰還型の差動増幅器と前記差動増幅器の入力端側に接続されたスイッチとを備え、前記第2容量素子に充電した基準電荷を、前記スイッチの状態に従って前記第3容量素子に分配することによって電荷量を段階的に変化させ、前記デジタル信号のビットの値を決めるために当該各段階で当該電荷量の大小を比較判定し、
    前記出力手段は、前記比較結果における前記各段階に応じて、前記差動増幅器の出力の正負に基づき前記デジタル信号のビットの値を出力することを特徴とする位相比較器。
  2. 請求項1に記載の位相比較器において、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子とは、夫々同一の大きさの当該容量素子を単独で、又は、当該容量素子を同一の数だけ複数並列接続することを特徴とする位相比較器。
  3. 請求項1又は2に記載の位相比較器において、
    前記第1容量素子を充電する電流を、前記第2容量素子を充電する電流に対して大きく設定し、
    前記出力手段は、前記第2容量素子に充電された電荷に対する前記第1容量素子に充電された電荷の比として出力されたデジタル信号を、更に前記第2容量素子を充電する電流に対すると前記第1容量素子を充電する電流の比で除算することにより、前記対象信号と前記基準信号との位相差をデジタル信号として出力することを特徴とする位相比較器。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の位相比較器において、
    前記第2容量素子の充電電流に対して前記第1容量素子の充電する電流を2の整数倍数大きく設定することを特徴とする位相比較器。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の位相比較器において、
    前記位相差に対応したパルス幅の信号は、前記基準信号及び前記対象信号の各々の立ち上がりエッジをトリガとしたラッチ回路に入力し、当該ラッチ回路の出力を排他論理和に入力することによって生成することを特徴とする位相比較器。
  6. 請求項1乃至の何れか一項に記載の位相比較器において、
    前記基準信号の周期に対応したパルス幅の信号は、前記基準信号及び前記対象信号の各々の立ち上がりエッジをトリガとしたフリップフロップ回路に入力し、当該フリップフロップ回路の出力を排他論理和に入力することによって生成することを特徴とする位相比較器。
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