JP5167610B2 - 画像形成用記録液及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水性の画像形成用記録液及びそれを用いた画像形成装置に関する。
従来、証券類のようにセキュリティーの目的を重視した印刷物等に、磁気インクを用いた印刷技術がよく用いられている。この磁気印刷の代表的なものとしては、文字読み取りを目的として磁気インク印刷文字がJIS X90002に記載されている。
また、磁気バーコード用の磁気インクを用いた磁気印刷技術も、よく知られている。この磁気印刷では、オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビヤ印刷などにより、磁気インクを各種の媒体に印刷している。この場合、最適な印刷特性を得るため、磁気インク中に粒子サイズが0.5μmから数μmの大きさの黒色の磁性顔料を使用している。
しかし、従来用いられている磁気印刷文字は、磁気インクリボン及びドットインパクトプリンタを使って形成されていることから、印刷時の騒音が非常に大きく、また、インクリボンの利用効率が低いためコストが高いという問題があった。
また、磁気印刷を用いた技術は版の作製が必要であり、さらに印刷装置が大型になることから、多量の印刷には向いているが、オンデマンド印刷には向いていなかった。
一方、安価なプリンタの急速な普及により、インクジェット、バブルジェット(登録商標)などの方式で磁気印刷を行う技術が報告されている(例えば、特許文献1、2参照)。ここで用いる磁気インクとしては、磁性顔料の分散性が良好で、粘度が低いことが要求されている。
しかし、インクジェット方式等を用いた磁気印刷は、省スペースで低コスト化が可能であるが、インク中に分散している顔料サイズが小さいため、高画質の画像を得るにはコート紙等の特殊な用紙を用いる必要があった。
その他、磁性体を利用した画像形成方法として、表面に磁性体を有する磁気記録媒体に磁気ヘッドを操作して磁気潜像を形成し、この磁気潜像を磁性トナーで現像後、被転写媒体に加熱あるいは静電的に転写し、定着して印刷するいわゆるマグネトグラフィーがあり、この技術に磁性インクを用いる技術が報告されている。
しかし、マグネトグラフィーに磁性インクを用いる場合、磁性インクは非水溶媒中に磁性トナーを分散していることから、印刷時に非水溶媒が大気中に暴露され作業環境が汚染されるという問題があった。
特開2000−211924号公報 特開2000−212498号公報 特開平3−29961号公報 特開平3−59678号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、オンデマンド印刷に対応することができ、水系分散媒への磁性重合体粒子の分散性が優れるので高画質な画像を得ることができ環境にもやさしい画像形成用記録液、さらにそれを用いた画像形成装置提供することを目的とする。
<1> 磁性粉及び高分子化合物を含む磁性重合体粒子と、該磁性重合体粒子を分散する分散媒と、を含んで構成され、前記高分子化合物が(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つからなる重合体であり、前記分散媒が水を含み、さらにポリカルボン酸型高分子界面活性剤及びアセチレングリコール系界面活性剤を含む画像形成用記録液である。
<2> 前記磁性重合体粒子の個数平均粒子径が0.5〜5μmの範囲であり、かつ該個数平均粒子径の変動係数が30%以下である<1>に記載の画像形成用記録液である。
<3> 前記磁性重合体粒子の分散平均粒子径A(μm)と前記個数平均粒子径B(μm)との比(A/B)が3.0以下である<2>に記載の画像形成用記録液である。
<4> インクジェット方式による画像形成用の記録液である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成用記録液である。
> <1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成用記録液を用いた画像形成装置である。
<6> <4>に記載の画像形成用記録液を用いた、インクジェット方式の画像形成装置である。
本発明によれば、オンデマンド印刷に対応することができ、水系分散媒への磁性重合体粒子の分散性が優れるので高画質な画像を得ることができ環境にもやさしい画像形成用記録液、さらにそれを用いた画像形成装置提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<画像形成用記録液>
本発明の画像形成用記録液は、磁性粉及び高分子化合物を含む磁性重合体粒子と、該磁性重合体粒子を分散する分散媒と、を含んで構成され、前記高分子化合物が(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つからなる重合体であり、前記分散媒が水を含み、さらにポリカルボン酸型高分子界面活性剤及びアセチレングリコール系界面活性剤を含むことを特徴とする。
前記のように、例えばマグネトグラフィーなどに用いられる磁性インクとしては、非水溶媒を分散媒としたものが用いられていたが、このような磁性インクは環境面から問題があった。一方、高分子化合物を含む磁性重合体粒子を水系分散媒に均一、安定に分散させることは、高分子化合物が疎水性であること、磁性重合体粒子表面が通常の高分子粒子とはやや異なる特性を有していることから、従来の水分散体の処方では容易になし得ないことがわかってきた。そして、分散させる粒子の粒径が小粒径となるほど、この問題解決はより困難となるものであった。
本発明者等は、前述した種々の問題の解決を含め、小粒径の磁性重合体粒子を水系分散媒に均一に分散した画像形成用記録液について鋭意研究した結果、磁性粉及び高分子化合物を含む個数平均粒子径が0.5〜5μmの磁性重合体粒子を用いた場合でも、特定のモノマーの重合体である高分子化合物を含む磁性重合体粒子を適当な添加剤の水溶液に分散させることにより、初期分散性とともに分散安定性が良好な画像形成用記録液が得られることを見出した。
すなわち、磁性重合体粒子のいわゆるバインダーを構成する高分子化合物が、(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つからなる重合体である場合、分散媒が水を含む溶液であっても、分散媒にポリカルボン酸型高分子界面活性剤を含ませることにより、疎水性の重合体と比較的親水性の磁性粉との混合により表面が通常の樹脂粒子とは異なった状態となっている磁性重合体粒子の分散性を、比較的低粘度で高めることができることがわかった。
さらに、水を含む分散媒中では、特に小粒径の磁性重合体粒子を分散させた場合にその分散特性を安定に保つことが困難であったが、分散媒中にアセチレングリコール系界面活性剤を含有させることにより、前記ポリカルボン酸型高分子界面活性剤により均一に分散された粒子がその状態を安定的に維持できることが見出された。
以下、本発明の画像形成用記録液をその構成に沿って具体的に説明する。
(磁性重合体粒子)
本発明において使用される画像形成用の磁性重合体粒子は、磁性粉と高分子化合物とを含む。
ここで用いる磁性粉としては、磁性 を示すMO・FeまたはM・Feの一般式で表されるマグネタイト、フェライト等を好ましく用いることができる。ここで、Mは2価あるいは1価の金属イオン(Mn、Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Li等)であり、Mとしては単独あるいは複数の金属を用いることができる。例えばマグネタイト、γ酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライトの如き鉄系酸化物を挙げることができる。中でも安価なマグネタイトが、より好ましく用いることができる。
また、他の金属酸化物として、Mg、Al、Si、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、Sn、Ba、Pb等の金属を単独あるいは複数用いた非磁性の金属酸化物および上記磁性を示す金属酸化物を使用できる。例えば非磁性の金属酸化物として、Al、SiO、CaO、TiO、V、CrO、MnO、Fe、CoO、NiO、CuO、ZnO、SrO、Y、ZrO系等を使用することができる。
前記磁性粉の平均一次粒子径は、0.02〜2.0μmの範囲であることが好ましい。磁性粉の平均一次粒子径が上記範囲にないと、磁性粉が凝集し易くなり、後述する重合性単量体中への均一な分散が難しくなる場合がある。
本発明における磁性重合体粒子中の磁性粉の含有率は、2.5〜50質量%の範囲であることが好ましく、3.0〜40質量%の範囲であることがより好ましく、5.0〜30質量%の範囲であることがさらに好ましい。
含有率が2.5質量%未満では、必要な磁力を得ることができない場合がある。50質量%を超えると、磁性粉の粒子中での均一分散性や重合体粒子の分散安定性が得られなくなる場合がある。
(高分子化合物)
磁性重合体粒子のバインダーを構成する高分子化合物は、(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つからなる重合体である。
なお、ここで上記(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを表す表現であり、また、「(メタ)アクリレート」とは、常用されるように「(メタ)アクリル酸エステル」を意味し、スチレン系モノマーとは、スチレン及びスチレン誘導体を意味する。以下において同様である。
(メタ)アクリレートモノマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルのアルコール残基のアルキル基が、炭素数1〜18の置換・無置換のアルキル基であることが好ましく、該アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられ、その他にベンジル基、ヒドロキシエチル基、水酸基をジヒドロピラン等の疎水性保護基で保護したヒドロキシエチル基、ポリオキシエチレン基等であってもよい。重合体粒子の水への分散性を考慮すると、前記高分子化合物としてはヒドロキシエチルメタアクリレートを含む重合体を用いたり、前記(メタ)アクリレートの重合体にさらに(ポリ)エチレングリコールで修飾させたりすることが好ましい。
前記スチレン系モノマーとしては、炭素数6〜12の置換・無置換のアリール基を有するビニル基含有モノマーが好ましく、該アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、p−n−オクチルオキシフェニル基等が挙げられるが、フェニルが好ましい。
なお、前記(メタ)アクリレートモノマーのアルキル基、スチレン系モノマーのアリール基における置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基等が挙げられる。
前記アルキル基としては、前述のアルキル基で例示したものと同様に挙げることができる。前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、これらの中ではメトキシ基、エトキシ基が好ましい。また、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、フッ素原子、塩素原子が好ましい。前記アリール基としては、前述のアリール基で例示したものを同様に挙げることができる。
モノマーとして(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーの双方を用いる場合には、混合物中の(メタ)アクリレートとスチレン系モノマーとの含有量の比は、モル比((メタ)アクリレートモノマー/スチレン系モノマー)で95/5〜5/95の範囲が好ましく、90/10〜10/90の範囲がさらに好ましい。
また、本発明における磁性重合体粒子には、前記単量体の重合体成分の他に、他の単量体をさらに共重合させてもよい。
本発明における高分子化合物は、必要に応じて架橋性を有する単量体(架橋剤)をさらに共重合させたものであってもかまわない。具体的には、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−([1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル(メタ)アクリレート等の架橋ポリマーであり、重合時に架橋構造とするか、重合によるポリマー粒子化した後に架橋させてもよい。
また、モノマー混合物中の架橋剤の含有量は、(メタ)アクリレートモノマー及び/またはスチレン系モノマー合計量100質量部に対して0.05〜20質量部の範囲が好ましく、0.5〜10質量部の範囲がより好ましい。
本発明における磁性重合体粒子には、更にポリマーの着色を目的として、染料、顔料、カーボンブラックなどを含有させることができる。その場合には、磁性粉が分散された前記単量体等の混合物に前記各添加剤を含ませることもできるし、磁性粉および前記単量体等とともにあらかじめ混合し、磁性粉の分散処理と前記各添加剤の分散処理とを同時に行うこともできる。
本発明における磁性重合体粒子を得るには、公知の方法が利用でき、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、シード重合法等が好適に用いられる。さらに、膜乳化法として知られる乳化方法を使って懸濁重合することもできる。
このようにして得られた磁性重合体粒子は、個数平均粒径が0.5〜5μmの範囲であることが好ましく、1.0〜4.0μmの範囲であることがより好ましい。個数平均粒径が0.5μmに満たないと、小粒径過ぎて取り扱いが困難になる場合があり、5μmを超えると、画像形成材料として用いたときに高画質が得られない場合がある。
また磁性重合体粒子は、個数平均粒子径の変動係数が30%以下の範囲であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。変動係数が30%より大きくなると、分布が広すぎるため、画像を作成したときに高画質化できないため好ましくない。
なお、上記個数平均粒径は、乾燥粒子を光学顕微鏡または電子顕微鏡にて写真撮影し、その中から無作為に選んだ100個から200個の粒子の粒子径を各々測定し、それらの合計を個数で除した値である。
また、前記変動係数とは、上記で得られた粒径データを基に粒径分布の指標である標準偏差(μm)を求めたのち、標準偏差を個数平均粒径で除して100倍することにより算出した無次元の変動係数(%)である。
また、本発明における磁性重合体粒子における水酸基量は、0.3〜5.0mmol/gの範囲であることが好ましく、0.4〜4.0mmol/gの範囲であることがより好ましい。
水酸基量が0.3mmol/gに満たないと、重合体粒子の後述する分散媒への分散性が悪くなる場合がある。5.0mmol/gを超えると、水中での重合体粒子の膨潤性が大きくなり操作性が悪くなる場合がある。
上記水酸基量は、磁性粉の含有量によって異なるので、磁性粉を除いた重合体成分の水酸基量として定義されるものであり、一般的な滴定法により求めることができる。例えば、上記ポリマーに無水酢酸のピリジン溶液等の試薬を一定量加え、加熱して、水を加えて加水分解し、遠心分離機により粒子と上澄みとに分け、該上澄みをフェノールフタレイン等の指示薬を用いて、エタノール性水酸化カリウム溶液等で滴定することにより、その水酸基量を求めることができる。
(分散媒)
本発明の画像形成用記録液は、分散媒中に前記磁性重合体粒子が分散して構成される。
本発明における分散媒は、水を含む溶液であって、さらに、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤とアセチレングリコール系界面活性剤とを含む。
ここで「水」とは、蒸留水、イオン交換水、超純水等、精製した水を意味する。
前記ポリカルボン酸型高分子界面活性剤とは、分子内骨格にカルボキシル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の単量体の単独重合体あるいは共重合体を主骨格とする高分子界面活性剤である。前記カルボキシル基は必要に応じて塩構造をとっていたり、エステル化されていたりしてもよく、またそのような構造に限定されるものではない。
より具体的には、前記カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸などの不飽和二塩基カルボン酸またはそのハーフエステルが挙げられる。これらのうち、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
上記カルボキシル基を有する単量体には、側鎖にポリアルキレングリコールを有するポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートを共重合させてもよい。
上記ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
以上のような単量体の単独重合体または共重合体の分子量は、重量平均分子量で200〜20000の範囲が好ましく、400〜10000の範囲がより好ましい。
上記分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、ポリスチレン標準物質を用いて測定することができる。
また、前記のように得られた重合体におけるカルボキシル基の一部または全部を、塩基により塩構造としてもよい。
形成される塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、4級アンモニウム塩、アンモニウム塩、有機アミン塩から選ばれる少なくとも1種が好ましい。塩を構成するアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられる。4級アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化トリエチルメチルアンモニウム等が挙げられる。有機アミンとしては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。これらの中で好ましいものは、アルカリ金属塩であり、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
また、得られたポリカルボン酸型高分子界面活性剤を溶液状として用いる場合には、そのpHは4.5〜10.0の範囲とすることが好ましく、5.0〜9.0の範囲とすることがより好ましい。
本発明に用いることが可能な具体的なポリカルボン酸型高分子界面活性剤としては、試薬として、例えば和光純薬(株)のポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸のような物質、化成品としては、例えば花王(株)のデモールシリーズ、ポイズシリーズ;ライオン(株)のポリティシリーズ;日光ケミカルズのPEMULENシリーズ、カーボポールシリーズ;旭電化工業(株)のアデカコールシリーズ等が挙げられる。
本発明の画像形成用記録液においては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤を分散媒中に0.01〜20質量%含有させることが好ましく、0.1〜10質量%含有させることがより好ましい。
含有量が0.01質量%未満では、初期の分散においても後述する所望の分散粒径範囲とすることができない場合がある。20質量%を超えると、記録液の粘度が高くなりすぎてしまう場合がある。
一方、前記アセチレングリコール系界面活性剤とは、アセチレン基を中央に有し、左右にアルコール系水酸基もしくはその誘導体を有する左右対称の構造をしたアセチレンジオール系の非イオン性界面活性剤である。その分子構造は非常に安定なグリコールで、分子量も小さく、表面張力を大きく下げる効果がある。具体的には、日信化学工業(株)によるサーフィノールシリーズや、川研ファインケミカル(株)のアセチノールEシリーズの使用が可能であるが、これらに限定されるものではない。
アセチレングリコール系界面活性剤において水に対する溶解性を高めるためには、前記アセチレン基の左右に−(OCHCHOHで示されるエチレンオキサイドを付加したものを用いることが好ましく、本発明に用いるアセチレングリコール系界面活性剤としては、前記付加されるエチレンオキサイド数nが2〜90の範囲のものを用いることが好ましい。
本発明の画像形成用記録液においては、アセチレングリコール系界面活性剤を分散媒中に0.01〜5質量%含有させることが好ましく、0.1〜2質量%含有させることがより好ましい。
含有量が0.01質量%未満では、分散の安定性(分散粒径安定性)を維持することができない場合がある。また、アセチレングリコール系界面活性剤は水に難溶であるため、5質量%を超えて含有させることは困難となる場合がある。
本発明において、分散媒にポリカルボン酸型高分子界面活性剤とアセチレングリコール系界面活性剤とを組み合わせることによって、より良好な特性が得られる理由は定かではないが、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤によって画像形成用記録液中での磁性粉を含む磁性重合体粒子の粒子間の相互作用を緩和し、さらにアセチレングリコール系界面活性剤を添加することによって分散性を向上させることが可能となるものと考えられる。
そのような観点から、分散媒へのポリカルボン酸型高分子界面活性剤の添加量P(質量部)とアセチレングリコール系界面活性剤の添加量Q(質量部)の比(P/Q)は1000/1〜1/1の範囲とすることが好ましく、100/1〜5/1の範囲とすることがより好ましい。
本発明の画像形成用記録液には、その他に、必要に応じてリン酸二水素ナトリウム等のpH調整剤、防カビ、防腐、防錆等を目的として安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、ソルビン酸等を適宜添加することができる。また、分散媒の蒸発のコントロールを目的としてエチレングリコール、グリセリン、各種の多価アルコールを添加してもよい。
画像形成用記録液における前記磁性重合体粒子の濃度は、記録液を用いるシステムにもよるが、0.5〜40質量%の範囲がとすることが好ましく、1〜20質量%の範囲とすることがより好ましい。磁性重合体粒子の濃度が0.5質量%未満であると、記録媒体上に画像が形成されても画像を構成する磁性重合体粒子の量が不足し十分な画像濃度が得られない場合がある。また、磁性重合体粒子の濃度が40質量%より大きくなると、重合体粒子間の相互作用によって画像形成用記録液の粘度が高くなってしまいハンドリングが難しくなる場合がある。
画像形成用記録液の粘度は、記録液を用いるシステムにもよるが、1〜500mPa・sの範囲が好ましい。画像形成用記録液の粘度が1mPa・s未満の場合、磁性重合体粒子の量や添加剤の量が十分でないことから十分な画像の濃度が得られず好ましくない。また、画像形成用記録液の粘度が500mPa・sより大きくなった場合、粘度が高すぎるためハンドリングが難しくなることから好ましくない。
本発明における画像形成用記録液の製造は、以下のような手順により行うことができるが、これに限られるものではない。
まず、主溶媒の水と前記各添加剤とを含む分散媒をマグネチックスターラー等を用いて調製し、これに前記磁性重合体粒子を分散させる。分散には公知の方法が適用できる。すなわち、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル等の分散機が使用できる。また、ミキサーのごとく、特殊な攪拌羽根を高速で回転させ分散させる方法、ホモジナイザーとして知られるローター・ステーターの剪断力で分散する方法、超音波によって分散する方法等が挙げられる。
液中で磁性重合体粒子同士が単独の分散状態になったことを分取した分散液の顕微鏡観察等により確認し、その後、防腐剤等の添加物を加えて完全に溶解していることを確認した後、得られた分散液を、例えば孔径100μmの膜フィルターを用いて濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去することにより画像形成用記録液が得られる。
本発明の画像形成用記録液においては、前記のように、基本的に磁性重合体粒子同士が単独の分散状態となっていることが望ましく、その意味では、磁性重合体粒子の液中での分散平均粒子径は画像形成用記録液の製造に用いられる磁性重合体粒子の個数平均粒子径により近いことが理想的である。この観点から本発明においては、磁性重合体粒子の分散平均粒子径A(μm)と前記個数平均粒子径B(μm)との比(A/B)を液分散性の指標とした場合に、A/Bを3.0以下とすることが好ましく、2.5以下とすることがより好ましい。
A/Bが3.0を超えると、磁性重合体粒子の分散性が不良であり高画質の画像形成を行うことができない場合がある。A/Bの下限は理想的には1.0である。
なお、上記磁性重合体粒子の分散平均粒子径は、コールターカウンター マルチサイザー3(ベックマン・コールター(株))により求めた体積平均粒径である。測定条件については後述する。
<画像形成装置>
本発明の画像形成用記録液は、記録システムにより記録媒体上に画像を表示するものとして使用される。記録システムとしては、ヘッドからインク液滴を吐出させ、機械的に記録紙上に移動させて画像を表示させるインクジェットシステム、具体的には、サーマルインクジェット、バブルインクジェット、ピエゾインクジェット、マイクロドット型インクジェット、IRIS型インクジェット、マルチノズル型インクジェット等や、磁気潜像に画像記録用粒子を現像させて被転写媒体に転写し、定着して記録上に画像を表示させるマグネトグラフィー等のいずれの方式にも使用できるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、本発明の画像形成用記録液が磁気記録液として好ましく用いられるマグネトグラフィー方式を採用した本発明の画像形成装置について、図面を用いてその概略を説明する。
マグネトグラフィーは、文字や画像などのパターン状の磁気潜像を形成し、それを磁性トナーによって可視化しハードコピーを得る方式である。図1は、マグネトグラフィー方式により画像形成を行う画像形成装置の主要部の一例を示す概略構成図である。この画像形成装置は、図に示すように画像形成用記録液を保持した現像ロール10を磁気記録ドラム20に接触させて画像を形成するものである。
まず、Co−Ni系の磁性メッキを主体として作られた磁気記録ドラム20に、画像信号に応じてラインスキャン方式により磁気記録ヘッド22で磁気記録ドラム上に磁気潜像を記録する。
次に、磁気記録ドラム20に記録液を保持した現像ロール10を接触させて、前記磁気潜像を磁性重合体粒子により可視像とする。この記録液として本発明の画像形成用記録液が用いられるが、現像ロール10への記録液の供給は、貯留槽12に貯留された記録液14に一部が接触し記録液14を保持した状態で他の部分が現像ロール10に接触して記録液14を塗布する記録液塗布ロール16によって行われる。なお、記録液塗布ロール16への液保持量の調整は、メータリングブレード17により行われる。
次いで、磁気記録ドラム20上の可視像を転写ロール24との接触部に移動させ、同時に電圧を印加した転写ロール24と磁気記録ドラム20とのニップ部に記録媒体30を挿通することにより、記録媒体上に磁性重合体粒子の可視像を転写する。転写された磁性重合体粒子の可視像は、そのまま搬送され、図示しない定着器により圧力、熱を加えられて記録媒体30に定着される。
一方、転写後の磁気記録ドラム20上の残留トナーはブレード26により除去され、磁気記録ドラム20表面の磁気潜像は消磁ヘッド28により消去される。なお、現像後に現像ロール10表面に残った記録液は、現像ロール10表面に当接するクリーニングブレード18により掻き取られ、貯留槽12に回収される。
以上に例示したマグネトグラフィー方式を採用した画像形成装置に、水を含む分散媒に小粒径の磁性重合体粒子が均一に分散した本発明の画像形成用記録液を磁気記録液として用いることにより、高画質の画像が得られるだけでなく、非水溶媒による作業環境の汚染も発生することがない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは説明のための例示であり、本発明は下記実施例によって何等制限されるものではない。なお、実施例中に示した「部」及び「%」は、特に断りのない限りそれぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
<表面処理磁性粉の作製>
磁性粉MTS−010(戸田工業(株)製)600部に、スチレンアクリル樹脂(エスレックP−SE−0020、積水化学(株)製)400部を加え、加圧ニーダーで混練して、表面が樹脂被覆処理された磁性粉(磁性粉含有率:60質量%)を得た。
<磁性重合体粒子の製造>
(磁性重合体粒子1)
ヒドロキシエチルメタクリレート(和光純薬(株)製)17部、スチレン単量体(和光純薬(株)製)57部、及びジビニルベンゼン(和光純薬(株)製)1部を混合した後、これに前記表面処理磁性粉40部を加え、ボールミルで48時間分散した。この磁性粉分散液90部に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬(株)製)5部を加えて、単量体及び磁性粉を含む混合物を作製した。
塩化ナトリウム(和光純薬(株)製)28部をイオン交換水160部に溶解させた水溶液に、分散安定剤として炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、ルミナス)30部、カルボキシメチルセルロース(第一工業製薬(株)製、セロゲン)3.5部を加え、ボールミルで24時間分散して分散媒体とした。
この分散媒体200部に前記混合物を投入して、乳化装置(エスエムテー社製、HIGH−FLEX HOMOGENIZER)にて8000rpmで3分間乳化し、懸濁液を得た。このときの懸濁粒子の個数平均粒径は約2.5μmであった。
一方、撹伴機、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに窒素導入管より窒素を導入し、フラスコ内を窒素雰囲気にした。ここに上記懸濁液を入れ、65℃で3時間反応させ、更に70℃で10時間加熱して冷却した。反応液は良好な分散液となっており、目視では重合中に凝集塊は確認できなかった。
反応液に10%塩酸水溶液を加えて炭酸カルシウムを分解した後、遠心分離によって固液分離を行った。得られた粒子を1Lのイオン交換水で洗浄後、500mlのエタノール中に30分間超音波分散と遠心分離を3回繰り返して洗浄を行い、磁性重合体粒子1を得た。
この磁性重合体粒子1を60℃のオーブンで乾燥した後、孔径5μmのメッシュを通して粗大粒子を分離して磁性重合体粒子1Aを、さらに孔径1μmのナイロンメッシュを用いて分離して磁性重合体粒子1Bを得た。磁性重合体粒子1A、1Bの個数平均粒子径は、各々2.7μm、1.2μmであった。
また、熱重量分析(TGA)による加熱による重量減少量から粒子中の磁性粉含有量を算出したところ、磁性重合体粒子1A、1Bともに15%であった。
また、磁性重合体粒子1の水酸基量は0.6mmol/gであった。この水酸基量の測定は、以下のようにして行った。
まず、重合体粒子を秤量してキャップ付き試験管に入れ、あらかじめ調製した無水酢酸(和光純薬(株)製)のピリジン(和光純薬(株)製)溶液を一定量加え、95℃の温度条件で24時間加熱した。更に、蒸留水を加えて試験管中の無水酢酸を加水分解させた後、3000rpmで5分間遠心分離して粒子と上澄みに分けた。ポリマーを更にエタノール(和光純薬(株)製)で超音波分散と遠心分離を繰り返し洗浄し、上澄みと洗浄液とをコニカルビーカーに集め、指示薬にフェノールフタレイン(和光純薬(株)製)を用いて0.1Mのエタノール性水酸化カリウム溶液(和光純薬(株)製)で滴定した。
ポリマーを用いないブランク実験も行い、その差分から下式(2)に従って水酸基量(mmol/g)を算出した。
水酸基量=((B−C)×0.1×f)/(w−(w×D/100)) : 式(2)
上記式(2)中、Bはブランク実験での滴下量(ml)、Cはサンプルの滴下量(ml)、fは水酸化カリウム溶液のファクター、wは粒子の重量(g)、Dは粒子中の磁性粉含有率(%)である。
(磁性重合体粒子2)
磁性重合体粒子1の作製において、ヒドロキシエチルメタクリレートを用いず、スチレン単量体を75部のみとした以外は同様にして磁性重合体粒子2を作製し、同様に孔径5μmのメッシュと孔径1μmのメッシュとにより分離して、磁性重合体粒子2A及び磁性重合体粒子2Bを得た。
磁性重合体粒子2A、2Bの個数平均粒子径は、各々2.0μm、0.8μmであった。
また、熱重量分析(TGA)による粒子中の磁性粉含有量は、磁性重合体粒子2A、2Bともに18%であった。さらに、磁性重合体粒子2の水酸基量は0mmol/gであった。
<実施例1>
(画像形成用記録液の作製)
・磁性重合体粒子1A:5部
・ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(デモールEP、花王(株)製):2部
・アセチレングリコール系界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業(株)製、付加エチレンオキサイド数n:65):0.5部
・イオン交換水:92.5部
上記の組成で、ボールミルで3時間分散し、画像形成用記録液1を得た。
(画像形成用記録液の評価)
−粒度分布評価−
画像形成用記録液を約0.1ml取り、測定液アイソトン(ベックマン・コールター(株)製)約100mlに分散し、コールターカウンター マルチサイザー3(ベックマン・コールター(株)製)を用いて体積平均粒子径(分散平均粒子径)を測定した。この測定を、記録液作製初期と30日放置後について行った。
なおこの測定においては、測定液による希釈によっても記録液中の粒度分布と同等の結果が得られる。
用いた磁性重合体粒子の個数平均粒子径とともに測定結果を表1に示す。
−画像評価−
画像作成用記録液を、バーコーターを用いて複写機用普通紙(富士ゼロックス(株)製、L紙)上に、画像面積1cmあたり0.9mgの塗布量で塗布し、25℃の室内で乾燥させることにより、普通紙上に磁性重合体粒子からなるベタ画像を得た。得られた画像部分の断面を光学顕微鏡を用いて観察し、画像の紙への浸透度合いを調べた。
評価結果を表2に示す。
また、インクジェットプリンターJet Wind 500C(富士ゼロックス(株)製)を改造しインクのドロップ直径を周波数により制御可能とした評価装置を用いて、複写機用普通紙(富士ゼロックス(株)製、L紙)に対してドロップ直径をそれぞれ50μm、80μmとして印字し、作成された画像を光学顕微鏡を用いて観察し、ドット径の測定、形状観察及びその評価を行った。
評価結果を表2に示す。
<実施例2>
実施例1の画像形成用記録液の作製において、磁性重合体粒子1Aの代わりに磁性重合体粒子1Bを用いた以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液2を得た。
この画像形成用記録液2を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<実施例3>
実施例1の画像形成用記録液の作製において、磁性重合体粒子1Aの代わりに磁性重合体粒子2Aを用いた以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液3を得た。
この画像形成用記録液3を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<実施例4>
実施例1の画像形成用記録液の作製において、磁性重合体粒子1Aの代わりに磁性重合体粒子2Bを用いた以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液4を得た。
この画像形成用記録液4を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<実施例5>
実施例1の画像形成用記録液の作製において、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤を0.001部、アセチレングリコール系界面活性剤を0.001部とした以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液5を得た。
この画像形成用記録液5を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<実施例6>
実施例1の画像形成用記録液の作製において、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤を30部、アセチレングリコール系界面活性剤を5部とした以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液6を得た。
この画像形成用記録液6を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<比較例1>
・磁性重合体粒子1A:5部
・ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(デモールEP、花王(株)製):2部
・イオン交換水:93部
記録液の混合組成を上記のように変更した以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液7を得た。この画像形成用記録液7を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<比較例2>
・磁性重合体粒子1A:5部
・アセチレングリコール系界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業(株)製):0.5部
・イオン交換水:94.5部
記録液の混合組成を上記のように変更した以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液8を得た。この画像形成用記録液8を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
<比較例3>
・磁性粉MTS−010(戸田工業(株)製):5部
・ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(デモールEP、花王(株)製):2部
・アセチレングリコール系界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業(株)製):0.5部
・イオン交換水:92.5部
記録液の混合組成を上記のように変更した以外は実施例1と同様にして画像形成用記録液9を得た。この画像形成用記録液9を用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果をまとめて表1及び表2に示す。
Figure 0005167610
表1に示すように、実施例1〜6の粒子は分散性が良好で、記録液中でも粒子の個数平均粒子径をほぼ再現するものであった。また、分散の安定性も良好であった。一方、比較例1や比較例2の粒子は、分散媒の分散力や安定性が不足していたため、粒子の凝集が認められた。また、比較例3では分散平均粒子径が1μm以下であったが比較例1と同様に粒子の凝集が認められた。
Figure 0005167610
表2に示すように、実施例1〜6におけるベタ画像は、主に普通紙の表面に形成されており、磁性重合体粒子の普通紙内部への浸透は殆んど認められなかったことから、濃度の高い画像の形成が可能であった。また、形成された画像のドット径は滲みのない鮮明なものであった。
一方、比較例1、2のベタ画像は主に普通紙の表面に形成されており、実施例同様に磁性重合体粒子の普通紙内部への浸透は殆んど認められなかったが、分散媒の浸透が遅いことから、画像上の磁性重合体粒子の量にばらつきがあった。また、形成された画像のドット径は分散液中の粒子の凝集によってドットサイズが大きく形状が不安定なものであった。比較例3のベタ画像は主に普通紙の内部に浸透しており、形成された画像のドット径は小さいものであったが、普通紙内部に入り込んでしまっているためかかすれが生じるものであった。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 現像ロール
12 貯留槽
14 記録液(画像形成用記録液)
16 記録液塗布ロール
17 メータリングブレード
18 クリーニングブレード
20 磁気記録ドラム
22 磁気記録ヘッド
24 転写ロール
26 ブレード
28 消磁ヘッド
30 記録媒体

Claims (6)

  1. 磁性粉及び高分子化合物を含む磁性重合体粒子と、該磁性重合体粒子を分散する分散媒と、を含んで構成され、前記高分子化合物が(メタ)アクリレートモノマー及びスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つからなる重合体であり、前記分散媒が水を含み、さらにポリカルボン酸型高分子界面活性剤及びアセチレングリコール系界面活性剤を含むことを特徴とする画像形成用記録液。
  2. 前記磁性重合体粒子の個数平均粒子径が0.5〜5μmの範囲であり、かつ該個数平均粒子径の変動係数が30%以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成用記録液。
  3. 前記磁性重合体粒子の分散平均粒子径A(μm)と前記個数平均粒子径B(μm)との比(A/B)が3.0以下であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成用記録液。
  4. インクジェット方式による画像形成用の記録液である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成用記録液。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成用記録液を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4に記載の画像形成用記録液を用いた、インクジェット方式の画像形成装置。
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