JP5157963B2 - 対象物検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮影された画像の中から、映っている対象物を検出する技術に関する。
従来、撮影画像から目標物を検出する技術としては、様々なものが提案されている。目標物を検出する手法としては、目標物のテンプレート画像を用意し、このテンプレート画像と、撮影画像中の所定の箇所との比較を行うテンプレートマッチング手法と、テンプレート画像を用いない非テンプレートマッチング手法とに分けられる。テンプレートマッチング手法としては、例えば、目標物を航空機と船舶に特化したテンプレートマッチングによる検出方法(特許文献1参照)や、テンプレートをあらかじめ準備し、画像データの先頭画素から順次スキャンしながらテンプレートと同サイズの画素ブロックを抽出し、テンプレートと照合する手法(特許文献2参照)などが提案されている。テンプレートマッチング手法は、主に人工衛星から撮影して得られた衛星画像に対して行われる。
非テンプレートマッチング手法としては、画像の二値化処理、モルフォロジー演算、画素連結、ラベリングといった領域抽出手法(特許文献3参照)や、細胞のエッジ・輪郭抽出を行う手法(特許文献4参照)が提案されている。非テンプレートマッチング手法は、主に顕微鏡を利用して撮影することにより得られた顕微鏡画像に対して行われる。
特許第3978979号 特開2001−67470号公報 特開2001−211896号公報 特開2006−17849号公報
上記特許文献1、2の技術では、テンプレート画像を用いるため、テンプレートで定義された形状や大きさから顕著に異なる対象物を検出できないという問題がある。また、テンプレート画像との比較による処理負荷が高いという問題がある。
また、上記特許文献3、4の技術は、顕微鏡画像に利用した場合、蛍光顕微鏡像のようにコントラストが明瞭で細胞間に十分な空間がある場合には適用できるが、コントラストが不鮮明な画像では、領域のエッジが正確に検出できず、隣接細胞と連結して抽出されたり、細胞質の一部が分割して抽出されてしまうという問題がある。また、衛星画像に利用した場合、例えば、衛星画像上の自動車を対象とすると、駐車場に隣接している自動車の輪郭を判定できず、自動車群として抽出されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、撮影により得られた画像から個々の対象物を的確に、しかも処理負荷を抑えて検出することが可能な対象物検出装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明第1の態様では、与えられた画像データに対して、画素値が所定の画素値範囲に含まれている画素を前記画像データより対象画素として選別する画素二値化手段と、前記対象画素の各画素値と当該画素の8近傍画素の画素値を比較し、前記画素値範囲に応じて、前記対象画素の画素値に比べ大きいか、または小さい画素値をもつ8近傍画素の個数が所定の閾値未満の場合、前記対象画素を抽出対象から除外するように補正する境界画素削除手段と、前記境界画素削除手段による処理の結果、残存する対象画素の中で、互いに8近傍に位置する複数の画素を連結画素として連結し、連結画素を構成する画素の個数が所定の範囲に含まれるものに対して、識別番号を付与し対象領域として抽出するようにしている対象領域抽出手段と、前記抽出された対象領域を構成する画素のX方向およびY方向の範囲を明示する輪郭線を発生させ、対象領域の位置を視覚的に明示する対象領域表示手段を有することを特徴とする対象物検出装置を提供する。
本発明第1の態様によれば、与えられた画像データに対して、所定の画素値範囲に含まれている画素を抽出の対象画素として選別して二値化し、対象画素がその8近傍画素に比べて相対的に明るい(もしくは暗い)と判断される場合に、対象画素を抽出対象から除外し、残った対象画素で互いに8近傍に位置するものを連結画素として統合し、連結画素を構成する画素の個数が所定の範囲に含まれるものを対象領域として抽出し、抽出した対象領域の輪郭線を表示出力するようにしたので、撮影により得られた画像から個々の対象物を的確に、しかも処理負荷を抑えて検出することが可能となる。
また、本発明第2の態様では、本発明第1の態様による対象物検出装置において、前記対象領域抽出手段が、連結画素に対して構成する画素のXY座標値の平均値をもとに重心座標を算出し、重心座標間の距離が所定の閾値以下である近傍に位置する複数の連結画素を更に統合させる連結画素統合手段を有し、統合後の連結画素を構成する画素の個数が所定の範囲に含まれるものに対して、識別番号を付与し対象領域として抽出するようにしていることを特徴とする。
本発明第2の態様によれば、連結画素の重心座標を算出し、その重心同士が高いに所定の距離内にある連結画素を1つの領域として統合し、この領域が所定の面積の範囲に含まれるものを対象領域として抽出するようにしたので、境界部削除により本来の対象物の一部を削除し過ぎてしまった場合に、修正を行い、適切検出を行うことが可能となる。
本発明によれば、撮影により得られた画像から、個々の対象物を的確に検出することが可能となるという効果を奏する。
本発明に係る対象物検出装置の構成図である。 画像処理例(多値画像〜境界部削除)を示す図である。 カラー画像の場合の画像処理例(多値画像〜境界部削除)を示す図である。 対象画素連結処理を示すフローチャートである。 対象画素と探索画素の位置関係を示す図である。 画像処理例(境界部削除〜抽出画素統合)を示す図である。 抽出画素領域テーブルを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(1.装置構成)
まず、本発明に係る対象物検出装置の構成について説明する。図1は本発明に係る対象物検出装置の構成図である。図1において、10は探索対象画像記憶部、20は対象物探索部、30は探索結果記憶部である。本発明に係る対象物検出装置は、自動車等の金属材質の対象物、または細胞等の対象物の検出に適したものである。
探索対象画像記憶部10は、探索対象となる画像である探索対象画像を記憶したものである。本実施形態では、顕微鏡により撮影された画像である顕微鏡画像を探索対象画像として記憶している。対象物探索部20は、探索対象画像中から対象物を探索する処理を実行するものであり、画像二値化手段21、境界画素削除手段22、対象領域抽出手段23、対象領域表示手段24を有している。探索結果記憶部30は、対象物探索部20により探索された結果を記憶するものである。
画像二値化手段21は、指定された画素値の範囲に従って、多値画像である探索対象画像を抽出対象画素と非抽出対象画素の2つに区分し、二値画像を生成する。境界画素削除手段22は、抽出対象画素とされた画素のうち、境界部と判断される画素を非抽出画素に変更する。対象領域抽出手段23は、残った抽出対象画素を8近傍に含まれるもの同士で連結して抽出領域を生成し、さらに所定の距離内に位置する抽出領域同士を統合する。対象領域表示手段24は、抽出領域の輪郭線を生成し、撮影画像に重ねて液晶ディスプレイ、プリンタ等に表示出力するものである。図1に示した対象物検出装置は、現実には汎用のコンピュータに専用のプログラムを組み込むことにより実現される。また、各記憶部は、コンピュータに内蔵または接続されたハードディスク等の記憶装置で実現される。
探索対象画像記憶部10に記憶された探索対象画像について説明する。本実施形態では、探索対象画像として、顕微鏡により撮影された顕微鏡画像を用いる。この顕微鏡画像には、細胞培養ディッシュ上で培養された細胞が写っている。ここで、顕微鏡画像を得る工程について説明しておく。
まず、撮影に先立って、細胞を培養する工程が必要になる。ここでは、細胞接着性領域/非接着性領域が所定の幅のラインパターンを底部に設けた細胞培養ディッシュを用意し、この細胞培養ディッシュ内で細胞を培養する。ここでは、東海ヒット社の顕微鏡用培養装置INUG2−ONIを用いて培養する。
続いて、培養した細胞を、細胞培養ディッシュ上において、5分毎に1枚撮影する。撮影枚数は任意であるが、ここでは約18時間に渡り、217枚撮影する。本実施形態では、オリンパス社の蛍光位相差顕微鏡IX71を用いて撮影する。このようにして得られた各顕微鏡画像が探索対象画像となる。
(2.処理動作)
次に、図1に示した対象物検出装置の処理動作について説明する。探索対象画像記憶部10に記憶された探索対象画像が指定されると、対象物探索部20は、指定された探索対象画像を読み込む。続いて、画像二値化手段21が、画像の二値化を行う。具体的には、多値画像である探索対象画像の各画素が、事前に設定された画素値範囲内の値であるかどうかにより、各画素を2つの値に設定する。
図2(a)に示した5×5画素の多値画像を例にとって説明する。図2(a)の多値画像は0〜255の値をとる。このとき、画素値範囲が128〜255と設定されていたとすると、画像二値化手段21は、128〜255の値をもつ画素の値を“1”に設定し、0〜127の値をもつ画素の値を“0”に設定する。この結果、図2(b)に示したような二値画像が得られる。なお、画素値範囲の設定は、具体的な検出対象によって異なる。画像中に明るく写っているものを検出対象とする場合は、上記のように128〜255という高い値を設定するが、画像中に暗く写っているものを検出対象とする場合は、0〜127という低い値を設定する。また、画素値範囲については、0〜127や128〜255のように、全画素値範囲の1/2に設定する必要はなく、画像中の対象物の状態に応じて適宜設定することが可能である。
上記の例では多値画像がモノクロ画像であることを想定して説明したが、本発明で主対象としている顕微鏡画像の場合、むしろカラー画像である方が一般的であり、特に解析対象とする細胞に特定の波長で蛍光を放つ各種蛍光物質を特異的に取り込ませ、レーザ光で励起させながら撮影する蛍光顕微鏡画像においてはカラー画像での撮影が必須となる。その場合は、RGB3バンドで各々256段階の多値画像形式となり、図2(a)に対応する画像はRGB別に3枚存在することになるが、画像二値化手段21で出力される図2(b)に対応する二値画像の形態はRGBバンド別ではなく、前記モノクロ画像と同様に各画素に対して抽出対象“1”とするか非抽出対象“0”とするかが記述されている単一の二値画像となる。この場合、前記画素値範囲はRGBバンドごとに3種類指定し、対象画素のRGB3つの値が前記3つの画素値範囲に含まれるAND条件を満足する場合は当該画素を抽出対象“1”と設定し、それ以外は当該画素を非抽出対象“0”と設定するような処理を行う。ただし、カラー画像といっても、例えば、図3のように、ブルーの蛍光色素で細胞を染色した場合は、蛍光顕微鏡で撮影されたカラー画像のうち、図3(a−R)のRバンドと図3(a−G)Gバンドの成分は殆どノイズ成分だけで、実質は図3(a−B)のBバンドのモノクロ成分だけで画像処理されることが望ましいことも多い。その場合は、前記画素値範囲のRとGバンドに対しては、0〜255の全領域を与え、Bバンドに対してのみ、例えば128〜255に設定し(AND条件ととると実質的にはBバンドの画素値範囲のみが有効であるという条件で)、二値化処理を行う。
画像二値化手段21により二値画像が得られたら、次に、境界画素削除手段22が、領域境界部の削除を行う。複数の細胞が接近している場合、顕微鏡画像上においては、2つの細胞の境界部間に細胞領域外の背景成分が解像度制約上、画素として記録されないことがある。この場合、2つの細胞を区別するためには背景となる画素成分を挿入する必要がある。境界画素削除手段22は、領域境界部を削除することにより、擬似的に2つの細胞間に背景領域が作成され2つの細胞を明確に区別できるようにするための処理を行う。具体的には、二値画像において、“1”が設定された抽出対象画素のうち、領域境界部と判断される画素を“0”に設定する。領域境界部の画素の判断は、画素値範囲が“128〜255”のような高い値に設定されている場合、多値画像中において8近傍画素より相対的に値が大きいかどうかにより行う。対象画素が8近傍画素より相対的に値が大きいかどうかについては適宜設定することが可能であるが、本実施形態では、8近傍の各画素との比較を行い、対象画素が8近傍画素より大きい回数が5回以上あった場合は、逆に言えば、8近傍画素において、対象画素より大きい値をもつ画素が3個以内である場合に、“相対的に値が大きい”と判断する。8近傍画素より大きい回数が何回以上合った場合に“相対的に値が大きい”と判断するかについては、設定の変更が可能である。なお、領域境界部の画素の判断は、画素値範囲が“0〜127”のような低い値に設定されている場合、多値画像中において8近傍画素より相対的に値が小さいかどうかにより行う。
境界画素削除手段22は、二値画像において値が“1”すなわち抽出対象となっている画素を対象として、その8近傍画素との比較を行っていく。値が“0”すなわち抽出対象となっていない画素と、その8近傍画素との比較は行わない。 境界画素削除手段22による領域境界部削除処理を、図2(b)における二値画像の左から2番目、上から3番目の値が“1”となっている画素(2,3)を例にとって説明する。画素(2,3)は、図2(a)に示した多値画像において値が“150”である。これを8近傍画素と比較すると、8近傍画素の値はそれぞれ“110”“210”“250”“160”“180”“100”“200”“230”であるので、画素(2,3)の方が8近傍画素より大きい回数は2回であり、5回未満となるので、“相対的に小さい”と判断される。したがって、画素(2,3)については、境界画素削除手段22は、抽出対象から非抽出対象に変更する。具体的には、二値画像における画素(2,3)の値を“1”から“0”に変更する。このようにして、図2(b)に示した二値画像に対して、境界画素削除手段22が領域境界部削除処理を行うと、図2(c)に示すような境界部削除画像が得られることになる。
境界画素削除手段22による境界部削除が行われたら、次に、対象領域抽出手段23が対象領域抽出処理を行う。対象領域抽出処理は、主に対象画素連結処理と、抽出領域統合処理に分けられる。まず、対象領域抽出手段23は、対象画素連結処理を行う。具体的には、境界画素削除手段22による境界部削除を行った段階で依然として抽出対象とされている画素の8近傍に抽出対象とされている他の画素が存在する場合に、これらを1つの抽出領域として連結する。連結された抽出領域には、抽出領域を特定するための領域IDを付与する。
ここで、対象領域抽出手段23による対象画素連結処理について、具体的に詳細に説明する。対象領域抽出手段23は、画像中の対象画素をx方向、y方向の昇順に順に処理を行っていく。図4は、画素(x,y)を対象画素としたときの、対象画素連結処理を示すフローチャートである。まず、対象画素(x,y)の値が“1”であるかどうかを判断する(S1)。上述のように、この時点で画素値“1”が抽出対象画素、画素値“0”が非抽出対象画素を示しているので、S1においては、抽出対象画素であるかどうかを判断する。そして、画素値“0”の場合は、非抽出対象画素であるので、画素(x,y)については処理を終え、次の画素(x+1,y)を処理対象とし、S1からの処理を行う。
S1における判断の結果、画素値“1”の場合は、抽出対象画素であるので、画素(x,y)の4つの8近傍画素の探索を行う(S2)。4つの8近傍画素とは、図5に示すような(x−1,y−1)、(x,y−1)、(x+1,y−1)、(x−1,y)である。この4画素は、対象画素(x,y)よりも前に図6に示した処理を終えた画素である。このように、対象画素(x,y)の8近傍画素のうち、既に処理を終えた画素のみとの連結関係の判断を行うのは、他の4画素(x+1,y)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x+1,y+1)との連結関係は、これら未処理の画素を処理対象とするときに判断が可能なためである。
S2における探索の結果、4つの探索対象画素全ての値が“0”の場合は、連結する画素が存在しないということなので、新たな領域を作成するために、現在の領域IDの値を1増加した新たな領域IDを発行する(S4)。そして、抽出画素領域テーブルに発行した領域IDについての領域レコードを作成する(S5)。そして、対象画素の値を、新たに発行した領域IDの値に変更する。したがって、抽出対象画素の値は“2”以上の値に変更されることになる。
図7に抽出画素領域テーブル内の領域レコードの具体例を示す。各レコードには領域IDに対応する領域の面積(領域を構成する画素数)と領域のxy座標の最大最小値を記録する。前者は対象領域抽出手段23の最終段において抽出された領域を後段の対象領域表示手段24に渡すか否かの判断に使用する。後者は、対象領域表示手段24において領域の位置と外形を表示する際に使用する。最初に新規な領域IDが発行された段階では、抽出画素領域テーブル内に登録されている領域レコードは1つだけとなり、その領域IDは2で、最初に登録された対象画素のx座標値がxy最大最小値のx座標の最大値かつ最小値となり、最初に登録された対象画素のy座標値がxy最大最小値のy座標の最大値かつ最小値となる。
S2における探索の結果、4つの探索対象画素全ての値が“0”でない場合は、“0”以外の値をもつ探索対象画素の値を既登録の領域IDとして使用し、対象画素を前記既登録の領域IDの領域に包含させるように、抽出画素領域テーブル上の前記既登録の領域IDに対応する領域レコードを更新する(S6)。即ち、当該領域レコード内の面積値に1を加え、対象画素のx座標またはy座標が既登録のxy最大最小値の値より大きいかまたは小さい場合に、xy最大最小値の4つの値のいずれかを前記対象画素のx座標またはy座標の値に変更するような処理を行う。そして、対象画素の値を、更新した領域レコードの領域IDの値に変更する。なお、S3において、4つの探索対象画素全ての値が“0”でない場合は、少なくとも1つ以上の探索対象画素の値は必ず“2”以上となっている。これは、二値画像において値が“1”であった画素は、対象領域抽出手段23による対象画素連結処理により、“2”以上に変更されているためである。この時、4つの探索対象画素のなかで、“2”以上の値をもつ探索対象画素が複数個存在する場合は、最も小さい値(最も2に近い値)をもつ探索対象画素の値を前記既登録の領域IDとして採用する。
図6(a)は、境界部削除処理が行われた時点における画像の様子であり、図2(c)と同じものである。図6(a)に示した画像に対して、図4に示した対象画素連結処理を実行した結果、図6(b)に示すような画像が得られることになる。すなわち、画素値が“1”であった6個の抽出対象画素は、領域ID“2”が付与された3画素からなる領域と、領域ID“3”が付与された3画素からなる領域として連結される。
対象画素連結処理が終わったら、対象領域抽出手段23は抽出領域統合処理を行う。具体的には、連結処理により得られた複数の領域のうち、その重心間が所定の距離内のものを1つの領域に統合する。領域の重心は、その領域を構成する画素の座標の平均値とする。例えば、図6(b)および図7(a)の例では、領域2の重心は(3,2)、領域3の重心は(3,4)であるので、その距離は“2”である。このとき、所定の距離として“2”が設定されていたとすると、領域2と領域3は統合されることになる。統合された領域の領域IDとしては、統合前の領域IDの値の小さい方を採用する。統合処理においては、各画素の値を領域IDの小さい方の値に設定する。また、抽出画素領域テーブルに対しては、領域IDの大きい方(図7例では3)の領域レコードを削除し、その内容を領域IDの小さい方(図7例では2)の領域IDに反映させる処理を行う。即ち、領域ID2の領域レコード内の面積(画素数)に、領域ID3の領域レコード内面積を加算し、領域ID2の領域レコード内のxy最大最小値に比べ領域ID3の領域レコード内のxy最大最小値のいずれかが大きいまたは小さい場合、領域ID2の領域レコード内のxy最大最小値の当該値を領域ID3の領域レコード内のxy最大最小値の当該値に置換するような処理を行う。その具体的結果を図7(b)に示す。
対象領域抽出手段23による統合処理の結果、図6(b)に示した画像は、図6(c)に示した状態に変化する。また、図7(a)に示した抽出画素領域テーブルは、図7(b)に示した状態に変化する。図6(c)において、中央の太い四角形で囲まれた部分が、統合後の抽出画素領域である。図6(c)と図7(b)を比較するとわかるように、抽出画素領域には見かけ上9個の画素が含まれるが、領域を構成する抽出画素の面積は6となっている。次に、対象領域抽出手段23は、事前に設定された面積(画素数)の範囲(上限および下限)と、特定された抽出画素領域の面積(画素数)を比較する。比較の結果、抽出画素領域の面積が設定された範囲に含まれる場合に抽出画素領域として決定する。抽出画素領域の面積が設定された範囲に含まれない場合には、その抽出画素領域を抽出対象から除外する。このように、事前に設定された面積の範囲に含まれるか否かを判断して最終的に抽出すべきかどうかを決定するため、テンプレートやモルフォロジー演算を使わない比較的簡易な処理を行った場合であっても、対象物を的確に抽出することが可能となる。
対象領域抽出手段23による抽出処理が終わったら、対象領域抽出手段23により抽出された処理結果、具体的には、抽出画素領域テーブルを探索結果として探索結果記憶部3に格納する。一方、対象領域表示手段24は、抽出された対象領域の表示出力を行う。具体的には、抽出画素領域テーブル内の各領域レコードに記載されているxy最大最小値を基に抽出された対象領域を構成する画素のX方向およびY方向の範囲を明示する輪郭線を発生させ、この輪郭線を顕微鏡画像に重ねて表示出力する。
次に、輪郭線発生の詳細について説明する。まず、対象領域を構成する画素のXY座標値の平均値をもとに重心座標を算出する。そして、重心座標より互いに180度反対の2方向に延ばした直線と対象領域を構成する画素とが最も重心座標より離れた位置で交差する直線方向を長軸とする。さらに、長軸に対して直交し、重心座標より互いに180度反対の2方向に延ばした直線と対象領域を構成する画素とが最も重心座標より離れた位置で交差する直線方向を短軸とする。例外として、図6(c)のように、対象領域が正方形(図6(c)では非抽出画素を含め3×3画素の構成)になる場合、重心座標より最も離れた位置で交差する直線方向は2つに対角線となり、しかも互いに直交しているため、同図(d)のように例えば右上方向の対角線を長軸とし、右下方向の対角線を短軸として設定する。このようにして求められた長軸および短軸を利用し、この長軸と短軸で構成される矩形・楕円・菱形のいずれかの幾何学図形を輪郭線として発生させる。
輪郭線の発生については、簡易型で行うことも可能である。簡易型の場合、まず、上記通常型の場合と同様、重心座標の算出を行うが、この際、対象領域を構成する画素のX方向およびY方向における座標範囲も算出する。そして、X方向の座標範囲の長さがY方向の座標範囲の長さに比べて長いか等しい場合、重心座標を基準にX方向の座標範囲の水平線を長軸とし、重心座標を基準にY方向の座標範囲の垂直線を短軸とする。逆に、X方向の座標範囲の長さがY方向の座標範囲の長さに比べて短い場合、重心座標を基準にY方向の座標範囲の垂直線を長軸とし、重心座標を基準にX方向の座標範囲の水平線を短軸とする。例外として、図6(c)のように、対象領域が正方形(図6(c)では非抽出画素を含め3×3画素の構成)になる場合、同図(e)のように水平線を長軸、垂直線を短軸と設定する。長軸と短軸が求められた後は、通常型の場合と同様、長軸と短軸で構成される矩形・楕円・菱形のいずれかの幾何学図形を輪郭線として発生させる。
上述のように、本発明は、培養した細胞を顕微鏡により撮影して得られた顕微鏡画像に対して用いる場合に特に有効である。顕微鏡画像を用いる場合、従来のように撮影前に細胞に蛍光液を注入して発光させなくとも、本発明では、わずかな光の差により1つの細胞と認識されかねない部分も境界部として削除することにより個別の細胞の認識が可能となる。また、本発明は、細胞等を撮影した顕微鏡画像だけでなく、人工衛星から撮影した衛星画像に写った地表から対象物を検出するのにも有効である。特に、本発明によれば、衛星画像に対しては、従来のようなテンプレートマッチングを行わないため、処理を高速に行うことが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、対象領域抽出手段23が、互いに8近傍内にある抽出対象画素を連結した後、さらに、連結画素の重心同士が所定の距離内にあるもの同士を統合する処理を行ったが、必ずしも統合処理を行う必要はない。統合処理は、境界部削除により本来の対象物の一部を削除し過ぎてしまった場合に、修正を行うものであるが、探索対象画像の質や素材によっては、修正の必要が低いものも存在するためである。したがって、統合処理を行った方が抽出精度は高まるが、統合処理を行わなくても、十分に的確な抽出を行うことが可能である。
10・・・探索対象画像記憶部
20・・・対象物探索部
21・・・画像二値化手段
22・・・境界画素削除手段
23・・・対象領域抽出手段
24・・・対象領域表示手段
30・・・探索結果記憶部

Claims (7)

  1. 与えられた画像データに対して、画素値が所定の画素値範囲に含まれている画素を前記画像データより対象画素として選別する画素二値化手段と、
    前記対象画素の各画素値と当該画素の8近傍画素の画素値を比較し、前記画素値範囲に応じて、前記対象画素の画素値に比べ大きいか、または小さい画素値をもつ8近傍画素の個数が所定の閾値未満の場合、前記対象画素を抽出対象から除外するように補正する境界画素削除手段と、
    前記境界画素削除手段による処理の結果、残存する対象画素の中で、互いに8近傍に位置する複数の画素を連結画素として連結し、連結画素を構成する画素の個数が所定の範囲に含まれるものに対して、識別番号を付与し対象領域として抽出するようにしている対象領域抽出手段と、
    前記抽出された対象領域を構成する画素のX方向およびY方向の範囲を明示する輪郭線を発生させ、対象領域の位置を視覚的に明示する対象領域表示手段と、
    を有することを特徴とする対象物検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記対象領域抽出手段は、連結画素に対して構成する画素のXY座標値の平均値をもとに重心座標を算出し、重心座標間の距離が所定の閾値以下である近傍に位置する複数の連結画素を更に統合させる連結画素統合手段を有し、
    統合後の連結画素を構成する画素の個数が所定の範囲に含まれるものに対して、識別番号を付与し対象領域として抽出するようにしていることを特徴とする対象物検出装置。
  3. 請求項1において、
    前記画素二値化手段は、前記画素値範囲として画素値範囲Aおよび画素値範囲Bからなる2箇所をあらかじめ設定し、いずれかの画素値範囲に含まれる画素を前記画像データより対象画素として抽出するようにし、
    前記境界画素削除手段は、画素値範囲Aに含まれる対象画素の画素値に比べ小さい画素値をもつ8近傍画素の個数が所定の閾値未満の場合、前記対象画素を抽出対象から除外するようにし、
    画素値範囲Bに含まれる対象画素の画素値に比べ大きい画素値をもつ8近傍画素の個数が所定の閾値未満の場合、前記対象画素を抽出対象から除外するようにしていることを特徴とする対象物検出装置。
  4. 請求項1において、
    前記画像データがRGB別に3枚の画像データで構成される場合に、前記画素二値化手段は、前記画素値範囲としてRGB別に3種の画素値範囲HR、画素値範囲HGおよび画素値範囲HBを設定し、Rに対応する画像データにおけるアドレス(x、y)の画素値が前記画素値範囲HRに含まれ、かつGに対応する画像データにおける画素値が前記画素値範囲HGに含まれ、かつBに対応する画像データにおけるアドレス(x、y)の画素値が前記画素値範囲HBに含まれる画素(x、y)を前記3枚の画像データより対象画素として抽出するようにしていることを特徴とする対象物検出装置。
  5. 請求項1において、
    前記対象領域表示手段は、前記対象領域を構成する画素のXY座標値の平均値をもとに重心座標を算出し、前記重心座標より互いに180度反対の2方向に延ばした直線と前記対象領域を構成する画素とが最も重心座標より離れた位置で交差する直線方向を長軸とし、前記長軸に対して直交し、前記重心座標より互いに180度反対の2方向に延ばした直線と前記対象領域を構成する画素とが最も重心座標より離れた位置で交差する直線方向を短軸とし、
    前記長軸および短軸とで構成される矩形・楕円・菱形のいずれかの幾何学図形により、前記対象領域の位置を明示するようにしていることを特徴とする対象物検出装置。
  6. 請求項1において、
    前記対象領域表示手段は、前記対象領域を構成する画素のX方向およびY方向における座標範囲を算出するとともに、XY座標値の平均値をもとに重心座標を算出し、
    X方向の座標範囲の長さがY方向の座標範囲の長さに比べて長いか等しい場合、前記重心座標を基準にX方向の座標範囲の水平線を長軸とし、前記重心座標を基準にY方向の座標範囲の垂直線を短軸とし、
    X方向の座標範囲の長さがY方向の座標範囲の長さに比べて短い場合、前記重心座標を基準にY方向の座標範囲の垂直線を長軸とし、前記重心座標を基準にX方向の座標範囲の水平線を短軸とし、
    前記長軸および短軸とで構成される矩形・楕円・菱形のいずれかの幾何学図形により、前記対象領域の位置を明示するようにしていることを特徴とする対象物検出装置。
  7. コンピュータを、請求項1または請求項6のいずれかに記載の対象物検出装置として機能させるためのプログラム。
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