JP5152160B2 - 半導体集積回路 - Google Patents
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Description
本発明では、好適に、複数の前記電源スイッチセルが、前記主配線の配置方向と同じ方向または直交する方向に列をなして配置され、所定の接続規則に従って複数の制御線に接続されている。
図1は、本発明の実施形態に関わる半導体集積回路の構成の一例を示す図である。同図においては、電源電圧または基準電圧(例えばGND電圧)を供給するための配線と、これに接続される回路セルとが概略的に図解されている。
電源線対PL2は、電源線対PL1に対して直交する行方向に長く、列方向で所定間隔となるように互いに平行配置されている。
図1では5対の電源線対PL1と、5対の電源線対PL2とが互いに交差し、全体としては格子状の電源線パターンを形成している。
電源入力セル41を介して半導体集積回路の外部から基準電圧Vssが供給される。電源入力セル42を介して半導体集積回路の外部から電源電圧Vddが供給される。
また、分岐線群BL1およびBL2は、それぞれ、列方向に長い「主配線」としての電源線対PL1から行方向に延びて形成されている。
半導体集積回路に含まれる回路セル10は、当該回路セル10に接続されている2つの分岐線、すなわち電源電圧Vddが印加される分岐線と、基準電圧Vssが印加される分岐線から電源供給を受ける。
一方、常時動作する等により電源線の遮断が不要な回路については、例えば図1に示す回路ブロック30のように、分岐線群を経由せず、電源線対から直接電源供給を受ける。
一方、分岐線群BL2も、上記2つの分岐線として、電源電圧枝線VDDBおよび基準電圧枝線VSSBを有する。電源電圧枝線VDDBは電源電圧幹線VDDに、基準電圧枝線VSSBは基準電圧幹線VSSにそれぞれ接続される。
MTCMOS型の半導体集積回路の場合、電源スイッチトランジスタとして、回路セル10内の導電型が同じタイプのトランジスタより閾値電圧が高いMOSトランジスタが用いられる。例えば、制御信号に応じて、基準電圧枝線VSSBを基準電圧幹線VSSから電気的に切断する場合、電源スイッチトランジスタとして高閾値電圧のn型MOSトランジスタが用いられる。制御信号に応じて、電源電圧枝線VDDBを電源電圧幹線VDDから電気的に切断する場合は、電源スイッチトランジスタとして高閾値電圧のp型MOSトランジスタが用いられる。
図2において、符号“40”は、電源入力セル41,42を含む入出力セル(以下、IOセルという)を示す。その他、図1と図2の同一符号は同一の構成要素を示している。
図2に示す領域A1,A2の範囲は、電源線対PL1と分岐線群間に電源スイッチセル20を挿入するか否かを選択することによって、それぞれ自由に定めることが可能である。
上記図1および図2は電源スイッチセル20を制御する制御線を省略していた。ここで本実施形態において好適な制御線の電源スイッチセル20に対する接続を説明する。
図1に示すように、電源スイッチセル20は「主配線」としての電源線対PL1と並行に配置される。ここでは電源スイッチセル20は列方向に一列に配置されている。
図解するように、電源スイッチセル20が列方向に並んで配置され、4つに1つの割合で電源スイッチセル20が第1制御線CL1に接続されている。また、第1制御線CL1に接続されている電源スイッチセル20間に位置し3つ連続した他の電源スイッチセル20が、第2制御線CL2に接続されている。
第1制御線CL1と第2制御線CL2の途中に、それぞれ適宜、バッファ回路BUFが設けられている。バッファ回路BUFは、伝送途中に減衰した制御信号を電源電圧Vddと基準電圧Vss間の振幅を持つ波形に整形するために設けられている。バッファ回路BUFは図2のIOセル40に少なくとも配置される。また、必要に応じて図2のIOセル40に囲まれたエリア内にバッファ回路BUFを適宜配置してよい。
いずれにしても、制御線は所定の接続規則に従って、列をなす各電源スイッチセル20の制御ノード(電源スイッチトランジスタのゲート)に接続される。所定の接続規則は、上記例では「1:3の割合で接続する」となるが、その決め方は任意である。
MTCMOS技術において、電源スイッチトランジスタ(電源スイッチセル20)を設ける箇所は、起動と停止が繰り返される回路セル10に接続された電源電圧枝線VDDBと電源電圧幹線VDDとの間、当該回路セル10が接続された基準電圧枝線VSSBと電源電圧幹線VDDとの間、および、その両方の3通りがある。ただし、本実施形態では前者の2通りをとることが可能であり、さらに、n型MOSトランジスタの駆動能力がp型MOSトランジスタの駆動能力より大きいことから、回路セル10が接続された基準電圧枝線VSSBと電源電圧幹線VDDとの間に電源スイッチセル20を設けることが望ましい。以下、この望ましい場合を前提として説明を続ける。
この電源スイッチセル20と電源線対PL1の重なる部分における、多層配線の階層利用形態、接続、および、配線パターンは種々の形態がある。これらの点に関しては、本願発明者による先願(特開2005−259879号公報)に記載された種々の形態を採用可能である。
図3(B1)は、図3(A)で符号“10”を付した3つの回路セルのように、列方向に隣接する2つの回路セル10同士で、電源電圧枝線VDDBと基準電圧枝線VSSBの各々を共有する場合である。この場合、図3(A)の行方向のラインは1本の配線を描いたものであり、全体としては電源電圧枝線VDDBと基準電圧枝線VSSBが列方向に交互に配置される。
図4から、電源電圧枝線VDDBと基準電圧枝線VSSBが列方向に交互に配置され、電源電圧枝線VDDBと基準電圧枝線VSSBの各々が、列方向に隣接する2セル間で共有されている。よって、1つのセル、例えば回路セル10A(10Bも同様)を見ると、電源電圧枝線VDDBの半分の幅を有する配線セグメントと、基準電圧枝線VSSBの半分の幅を有する他の配線セグメントを有するため、この配線構造を「2線式」と有する。
図4に示す回路セル群が、常に電源供給が必要な回路セル(図1では領域A2に配置されていた回路セル)の場合、基準電圧枝線VSSBは列方向の主配線(基準電圧VSSで保持)に直接、接続される。一方、図4に示す回路セル群が、電源供給の遮断をする必要がある回路セル(図1では領域A1に、領域A2とは分離して配置されている回路セル)の場合、基準電圧枝線VSSBは電源スイッチセル20を介して主配線(基準電圧VSSで保持)に接続される。
なお、形成する回路が同じで、入出力ノードがセル高さ(列方向、即ち図4の上下方向)の中央に位置することを前提とすると、回路セル10Aをコピーし、基準電圧枝線VSSBの中心線を軸として反転(flip)することにより、回路セル10Bが配置可能である。
3本配置の中央の基準電圧枝線VSSB(0)が隣接する2セル間で共有され、電源電圧枝線VDDBも隣接する2セル間で共有されている。よって、1つのセル、例えば回路セル10A(10Bも同様)を見ると、基準電圧枝線VSSB(0)の半分の幅を有する配線セグメントと、電源電圧枝線VDDBの半分の幅を有する配線セグメントと、その間の他の基準電圧枝線VSSB(A)(またはVSSB(B))との3線式となっている。
このように基準電圧枝線VSSBが3本で分岐線群を構成する意図は、常に電源供給が必要な回路セル(図1では領域A2に分離して配置されていた回路セル)を、領域A1内の分岐線群に対し自由に配置できるようにするためである。
なお、形成する回路が同じで、入出力ノードがセル高さ(列方向、即ち図5の上下方向)の中央に位置することを前提とすると、回路セル10Aをコピーし、基準電圧枝線VSSBの中心線を軸として反転(flip)することにより、回路セル10Bが配置可能である。
また、平面パターンとして基準電圧枝線VSSBが1本あるいは2本に見える場合でも、上記のように3本の機能を有する基準電圧枝線VSSBが多層配線構造に形成されている場合は「3線式」の範疇に含まれる。
「2線式」および「3線式」の具体的な、多層配線の階層利用形態、接続、および、配線パターンに関しては、本願発明者による先願(特開2005−259879号公報)に記載した種々の形態を採用可能である。
これにより、回路ブロックごとに電源スイッチを設ける方法に比べて、電源スイッチセル20に流れる電源電流が減少して、その電源電圧降下が小さくなるため、電源スイッチセル20で生じる電圧降下が信号遅延に与える影響を緩和できる。
また、回路ブロックの外部に電源スイッチを配置する方法に比べて、電源スイッチセル20の配置の自由度が高くなり、電源遮断を行う領域A1を自由に定めることが可能になるため、電源スイッチセル20を含めたレイアウトの自動設計を容易に実現できる。また、特に「3線式」では、電源遮断を行う領域A1と、電源遮断を行わない領域A2を分離することなく、混在して1つの領域に形成できる。
したがって、人手で行われていた設計作業の負担を軽減し、開発期間の短縮を図ることができる。
しかし、補助配線50を設けると、その放電の前に、複数の基準電圧枝線VSSB間で蓄積電荷量が均一化される。このため、補助配線50を設けて複数の基準電圧枝線VSSBを相互接続すると、電源ノイズのピーク抑制効果がある。
電源スイッチセル20を複数の制御線により制御する場合、全ての電源スイッチセル20を同時にオンする場合と比べると、電源ノイズのピーク値を決める最初の電源スイッチング時の接続インピーダンスを大きくできる。このため、電源ノイズ抑制効果がある。
逆に、スイッチトランジスタを一度に制御する数に適合して、電源ノイズのピークを十分抑制できるように、補助配線50の配線抵抗や用いる階層を決めてもよい。ただし、補助配線50の配線抵抗や用いる階層はプロセス上の制約があるため、一度にオンする電源スイッチセル20の制御数を、補助配線50の仕様に合わせる前者の方法が、より容易である。
なお、第1制御線CL1に接続され、最初にオンする電源スイッチセル20を図3(A)のように等距離で均等配置すると、補助配線50による電荷量の平均化に適合して、より一層電源ノイズ抑制効果を高めるため、好ましい。
図6は、より具体的な配線例を示す図である。
本例では、今まで説明してきた、列方向の基準電圧幹線VSS(図1)が、行方向の第1基準電圧幹線VSS1と、それより上層の配線層で形成される列方向の第2基準電圧幹線VSS2により形成されている。このうち第1基準電圧幹線VSS1が「主配線」に該当する。
第1基準電圧幹線VSS1の幅方向両側に、2本の基準電圧枝線VSSBが配置され、基準電圧枝線VSSB同士がコンタクトCN1および補助配線50を介して相互接続されている。これらの第1基準電圧幹線VSS1と2本の基準電圧枝線VSSBは、例えば第2層目のメタル配線層など、同一階層の配線層から形成してよい。
以上の構成が、列方向に繰り返し配置されている。
この場合、基準電圧枝線VSSBと電源電圧幹線VDDが交互に配置されている。この配置は、図3(B1)と同様な「2線式」であるが、図7では、図3(B1)と異なり、電源電圧幹線VDDは行方向に配置されており、その分岐線を有しない。
また、図6の電源スイッチトランジスタSW1を含む電源スイッチセル20と、第2スイッチSW2を含む電源スイッチセル20とが、基準電圧枝線VSSBを共有して配置されている。電源スイッチトランジスタSW1の隣に、電源スイッチトランジスタSW1と電源電圧幹線VDDを共有する電源スイッチトランジスタSW0が配置されている。また、電源スイッチトランジスタSW2の隣に、電源スイッチトランジスタSW2と電源電圧幹線VDDを共有する電源スイッチトランジスタSW3が配置されている。
上記と同様な電源ノイズ抑制効果を得るために、基準電圧枝線VSSB同士が補助配線50により相互接続されている。
以上より、補助配線50を設けたことによって電源スイッチセル20の選択を容易にし、結果として、必要な小さいサイズのスイッチSW0〜SW3によって電源スイッチセル20を構成できる。その結果、リーク電流の削減効果、電源スイッチセル20の面積削減効果、および、設計期間が短縮するという効果が得られる。
Claims (6)
- 複数の回路セルと、
電源電圧または基準電圧が印加される、一方向に配置された第2電圧幹線及び前記一方向と直交する他方向に配置された第1電圧幹線と、
前記他方向に配置され、前記複数の回路セルのうち前記他方向に並ぶ所定の回路セルでそれぞれ共有されている複数の電圧枝線と、
入力される制御信号に応じて、前記電圧枝線と前記第1電圧幹線との接続および遮断を制御する電源スイッチトランジスタと、
前記一方向に配置され、前記複数の電圧枝線を相互に接続する補助配線と、
を有し、
前記第1電圧幹線と前記電圧枝線とが並行配置され、
前記所定の回路セルは、前記電源スイッチトランジスタの両側に配置されている、
半導体集積回路。 - 前記第1電圧幹線は、前記電源スイッチトランジスタの両側に配置されている、
請求項1に記載の半導体集積回路。 - 前記複数の回路セルの一部が、前記第1電圧幹線と接続する、
請求項1又は2に記載の半導体集積回路。 - 前記第2電圧幹線と前記補助配線は、前記第1電圧幹線と前記複数の電圧枝線より上層の配線層である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体集積回路。 - 前記電源スイッチトランジスタが、前記第2電圧幹線の下方の基板領域に形成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体集積回路。 - 前記電源スイッチトランジスタが、前記一方向に複数配置されている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体集積回路。
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