JP5151358B2 - 頭部装着型表示装置 - Google Patents

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本発明は、装着者に画像を提供する頭部装着型表示装置に関し、例えば、ヘリコプタや航空機のパイロット、訓練用シミュレータの使用者に画像を提供する頭部装着型表示装置に関する。
装着者の頭部に装着される形態の表示装置がある。頭部装着型表示装置では、画像取得部で視界と同様の画像を取得することで、取得した画像を見やすくする等の処理を実行して装着者の頭部に装着された表示装置に表示することが行われている。特に、画像取得部として、赤外線カメラ装置や、光電子増倍管(イメージインテンシファイア)を用いた暗視カメラ装置等は、現実の輝度レベルでは眼で認識できない条件下でも外界からの画像を取得することができるため、取得した画像を装着者に視認可能とする等の処理を実行することができる。したがって、航空機内や、警備や防犯・防衛等の目的をもつ特殊な用途では有効である。
そこで、イメージインテンシファイアを用いた「NVG(Night Vision Goggle)」と呼ばれる暗視機能を備えた頭部装着型表示装置が航空機等の分野で既に使用されている。これにより、NVGを装着した装着者は、夜間等の環境下でも外界を視認できる。
NVGは、一般的に単眼鏡や双眼鏡に類似の外観を呈し、装着者の眼前に配置して使用されるものであり、そのNVGの内部構造は、対物レンズとイメージインテンシファイアと接眼レンズとがこの順に並んだ3段構成となっている。このようなNVGでは、まず、対物レンズによって外界の微弱光の光学像を得る。次に、得られた微弱光の光学像は、次段のイメージインテンシファイアの入力面に結像され、さらにイメージインテンシファイアの内部で一旦光電変換されて電子像となり、そして電子は加速電圧を受けて電子増倍され、それが蛍光面に衝突することで、増強された光学像としてイメージインテンシファイアの出力面に再現される。最後に、装着者は、接眼レンズを通してイメージインテンシファイアの出力面を視認することになる。
また、NVGの対物レンズのさらに前段に、シンボル表示光を導入する光学装置を取り付けることによって、イメージインテンシファイアの出力面に表示された光学像(画像)にシンボル情報を重畳するものも実用化されている。
一方、近年、装着者が頭部に装着して装着者に対して画像を表示することができるHMD(Helmet- ないしHead-Mounted Display)が開発されて普及の途上にある(例えば、特許文献1参照)。このようなHMDには、各種の形式があるが、軽量化が考慮されたものとして、小型のCRTやLCD等(以下、「表示素子」ともいう)をヘルメットに配置し、表示素子からの画像表示光を光学系を介してヘルメットの曲面形状を有するバイザに投射するものがある。これにより、表示素子に各種の情報を表示すれば、装着者はバイザを通して外界に重畳した形で表示素子上の情報を視認することができる。
そして、装着者がHMDにより夜間等の環境下でも外界を視認できるようにするためには、イメージインテンシファイアを用いた暗視カメラ装置をHMDのヘルメットに配置することにより、暗視カメラ装置で取得した外界からの画像を表示素子に表示させることになる。
図6は、暗視カメラ装置を備えたHMDの概略構成の一例を示す図であり、図7は、図6に示すHMDの正面図である。HMD50は、半球形状のヘルメット20と、左眼用画像を取得する左眼用暗視カメラ装置2Lと、右眼用画像を取得する右眼用暗視カメラ装置2Rと、左眼用表示光を出射する左眼用LCD11Lと、右眼用表示光を出射する右眼用LCD11Rと、装着者Pの左眼EL及び右眼ERの前方に配置される半透明な曲面形状のバイザ14と、左眼用暗視カメラ装置2Lから左眼用画像信号及び右眼用暗視カメラ装置2Rから右眼用画像信号が入力され、かつ、左眼用LCD11L及び右眼用LCD11Rに左眼用画像信号及び右眼用画像信号を出力する画像信号処理部40とを備える。
左眼用暗視カメラ装置2Lは、ヘルメット20の左側面に配置されるとともに、右眼用暗視カメラ装置2Rは、ヘルメット20の右側面に配置される。そして、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rは、各撮影方向が前方方向となるように設置されている。
また、左眼用LCD11Lは、ヘルメット20の右上方に配置されるとともに、右眼用LCD11Rは、ヘルメット20の左上方に配置される。そして、左眼用LCD11Lの出射方向は、バイザ14で反射した光が左眼ELに向かうように左下方方向を向いて設置され、一方、右眼用LCD11Rの出射方向は、バイザ14で反射した光が右眼ERに向かうように右下方方向を向いて設置されている。
これにより、図8に示すように、右眼用LCD11Rから右下方に向かって出射される右眼用表示光は、バイザ14の反射面で反射されることにより、装着者Pの右眼ERに導かれるとともに、同様にして左眼用LCD11Lから左下方に向かって出射される左眼用表示光は、バイザ14の反射面で反射されることにより、装着者Pの左眼ELに導かれる。よって、装着者Pは、観察対象物を立体的に視認できるとともに、半透明なバイザ14を透過する光により前方実在物も視認できる。
特開2006−189643号公報
ここで、装着者が、上述するようなNVGを装着する場合には、通常、眼前に縣下するようにNVGをヘルメットに固定して、このヘルメットを着用する形態をとる。しかしながら、単眼鏡や双眼鏡のような突出する形状をしたNVGを眼前に縣下するようにヘルメットに固定しているため、ヘルメットの重心がかなり前方に偏るので、装着者には大きな負担であり、長時間使用すると、疲労してしまう原因となっていた。このような疲労は、通常のヘリコプタ(回転翼機)でも大きな問題であるが、機動性が高く大きなGのかかる固定翼機のパイロットには、更に大きな問題となっていた。
さらに、航空機に設置された計器板等を視認したいときには、暗視機能を有するNVGを介さずに視認した方が見やすいため、NVGと眼との間の数ミリ程度の僅かな隙間から覗き見るような態勢をとっていた。つまり、航空機の計器板等を直接視認するには、覗き見るような態勢をとる必要があり、視認しにくく疲労感を助長する上に、操縦の安全性の面からも不安があった。
一方、装着者PがHMD50を装着した場合には、NVGを固定したヘルメットのように重心が極端に前方に偏ることはなく、計器板等を容易に視認可能となるが、図6及び図7に示すように、左眼用暗視カメラ装置2Lがヘルメット20の左側方に配置されるとともに、右眼用暗視カメラ装置2Rがヘルメット20の右側方に配置されている。すなわち、画像を取得するための左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rの光軸は、装着者Pの左眼EL及び右眼ERの視軸と一致していなかった。したがって、このようなHMD50を用いると、装着者Pの左眼EL及び右眼ERの視軸と異なる位置から取得した画像を装着者Pの眼前に提供することになり、その結果、装着者Pにとって外界の認識の誤差を招いたり、両眼視効果による距離の違和感となって現れたりしていた。このように外界の認識の誤差を招いたり、両眼視効果による距離の違和感となって現れたりするので、装着者が航空機等の操作を誤る可能性もある。
ここで、左眼用暗視カメラ装置2L、右眼用暗視カメラ装置2R、装着者Pの左眼EL及び右眼ERと、物体Sとの関係について説明する。図9は、左眼用暗視カメラ装置2L、右眼用暗視カメラ装置2R、左眼EL及び右眼ERと、物体Sとの関係を説明するための図である。
図9に示すように、装着者Pの左眼ELと右眼ERと間の距離は、両眼間距離Aとなる。一方、左眼用暗視カメラ装置2Lと右眼用暗視カメラ装置2Rとの間の距離は、カメラ間距離Bとなる。すなわち、カメラ間距離Bは両眼間距離Aより大きくなる。よって、装着者Pから距離Cの位置にある物体Sを視認する場合を考えると、装着者Pが自身の左眼ELと右眼ERとで視認する視差はΦAとなるのに対して、左眼用暗視カメラ装置2Lと右眼用暗視カメラ装置2Rとで取得する視差はΦBとなる。すなわち、視差ΦBは視差ΦAより大きくなる。
したがって、上述したHMD50においては、装着者Pには視差ΦBの画像が提供されることになるので、両眼間距離Aにおいて視差がΦBとなる距離C’まで近接しているように装着者Pは物体Sを認識することになる。なお、距離C’は下記式(1)のように表される。
Figure 0005151358
そこで、本発明は、軽量なHMDによって、装着者が長時間使用しても装着者に疲労感を与えず、かつ、暗視機能等を介さずに計器板等を容易に装着者が視認できるとともに、装着者に観察対象物を正確な距離感で提供できる頭部装着型表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の頭部装着型表示装置は、左眼用画像を取得する左眼用画像取得部と、右眼用画像を取得する右眼用画像取得部と、左眼用表示光を出射する左眼用表示素子と、右眼用表示光を出射する右眼用表示素子と、前記左眼用画像取得部から左眼用画像信号及び右眼用画像取得部から右眼用画像信号が入力され、かつ、前記左眼用表示素子に左眼用画像信号を出力するとともに、前記右眼用表示素子に右眼用画像信号を出力する画像信号処理部と、前記装着者の前方が視認可能となるように半透明材料を用いて形成され、前記装着者の眼前に配置され、かつ、前記左眼用表示光の光路を変更することにより、左眼用表示光を装着者の左眼に導くとともに、前記右眼用表示光の光路を変更することにより、右眼用表示光を装着者の右眼に導く曲面形状を有するバイザとを備える頭部装着型表示装置であって、前記装着者の前方が視認可能となるように半透明材料を用いて形成され、前記バイザの配置位置より前記装着者に近くなる前記装着者の眼前に配置される光学素子を備え、前記光学素子は、前方に配置されたバイザを透過した光束の一部をさらに透過させ、かつ、透過させない残りの光束のうち、左眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、左眼に導かれていた光束を左眼用画像取得部に導くとともに、右眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、右眼に導かれていた光束を右眼用画像取得部に導くようにしている。
ここで、「左眼用画像取得部、及び、右眼用画像取得部」としては、例えば、赤外線カメラ装置、可視光カメラ装置、暗視カメラ装置等が挙げられる。
また、「半透明材料」とは、少なくとも可視光領域の光束の一部を透過するもののことをいう。
本発明の頭部装着型表示装置によれば、装着者の前方が視認可能となるように半透明材料を用いて形成された光学素子が、装着者の眼前に配置される。そして、前方からの光束の一部は、光学素子を通過する。一方、光学素子を透過しない光束のうち、左眼に導かれていた光束の光路が変更されることにより、左眼に導かれていた光束が左眼用画像取得部に導かれるとともに、右眼に導かれていた光束の光路が変更されることにより、右眼に導かれていた光束が右眼用画像取得部に導かれる。すなわち、画像を取得するための左眼用画像取得部及び右眼用画像取得部の光軸は、装着者の左眼及び右眼の視軸とそれぞれ一致する。これにより、画像信号処理部には左眼用画像信号及び右眼用画像信号が入力される結果、画像信号処理部は、左眼及び右眼の位置から観察されたとされる左眼用画像信号及び右眼用画像信号を左眼用表示素子及び右眼用表示素子に出力する。
したがって、本発明の頭部装着型表示装置によれば、左眼及び右眼の位置から観察されたとされる左眼用画像信号及び右眼用画像信号を取得でき、その結果、取得した画像を表示素子に表示することにより、装着者に観察対象物を正確な距離で視認させることができる。また、暗視機能を有した突出する形状のNVG等が装着者の前方に配置されていないため、重心が極端に前方に偏ることもなく、さらに計器板等を容易に視認できる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、上記発明において、前記左眼用画像取得部及び右眼用画像取得部は、それぞれ左眼用暗視カメラ装置及び右眼用暗視カメラ装置であり、前記光学素子は、第一設定波長未満の光束を透過させ、かつ、第一設定波長以上の光束のうち、左眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、左眼に導かれていた光束を左眼用画像取得部に導くとともに、右眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、右眼に導かれていた光束を右眼用画像取得部に導き、前記左眼用表示光及び右眼用表示光は、第三設定波長以上第二設定波長以下の光であり、かつ、当該第二設定波長は第一設定波長より小さく、前記バイザは、前記第三設定波長未満の光束と第二設定波長を越える光束とを透過させ、かつ、第三設定波長以上第二設定波長以下の光である左眼用表示光の光路を変更することにより、左眼用表示光を装着者の左眼に導くとともに、第三設定波長以上第二設定波長以下の光束である右眼用表示光の光路を変更することにより、右眼用表示光を装着者の右眼に導くようにしてもよい。
本発明によれば、前方からの第二設定波長を越えかつ第一設定波長未満の光束と、第三設定波長未満の光束(例えば、眼で認識できる可視光領域を含む光束)は、光学素子とバイザとを透過する。一方、光学素子を透過しない第一設定波長以上の光束(例えば、眼で認識できない赤外線領域の光束)のうち、左眼に導かれていた光束の光路が変更されることにより、左眼に導かれていた光束が左眼用暗視カメラ装置に導かれるとともに、右眼に導かれていた光束の光路が変更されることにより、右眼に導かれていた光束が右眼用暗視カメラ装置に導かれる。また、左眼用表示素子及び右眼用表示素子からの第三設定波長以上第二設定波長以下の光束(例えば、眼の感度が最大である緑色領域の光束)は、バイザで反射されるとともに、光学素子を透過する。これにより、現実の輝度レベルでは眼で認識できない条件下でも、外界からの画像を取得することで、取得した画像を装着者に視認可能とする等(赤外線領域の光束を緑色領域の光束に変換して表示する等)の処理を実行することができ、その結果、装着者は、夜間等の環境下でも外界を視認できる。
そして、上記発明において、前記左眼用画像取得部及び右眼用画像取得部は、前記装着者の下方に配置されるとともに、前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子は、前記装着者の上方に配置されるようにしてもよい。
本発明によれば、頭部装着型画像取得装置の重心が極端に前方に偏ることをなくすことができ、その結果、装着者が長時間使用しても装着者に疲労感を与えることを低減することができる。
さらに、上記発明において、前記左眼用表示素子は、前記装着者の右上方に配置されるとともに、前記右眼用表示素子は、前記装着者の左上方に配置されるようにしてもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、本発明の一実施形態であるHMD(頭部装着型表示装置)の概略構成を示す図であり、図2は、図1に示すHMDの正面図である。また、図3は、右眼用LCD(右眼用表示素子)から出射される右眼用表示光が右眼に導かれる光路を示す図であり、図4は、装着者の右眼の前方からの光が右眼用暗視カメラ装置(右眼用画像取得部)に導かれる光路を示す図である。
HMD1は、半球形状のヘルメット20と、左眼用画像を取得する左眼用暗視カメラ装置(左眼用画像取得部)2Lと、右眼用画像を取得する右眼用暗視カメラ装置(右眼用画像取得部)2Rと、左眼用表示光を出射する左眼用LCD(左眼用表示素子)11Lと、右眼用表示光を出射する右眼用LCD(右眼用表示素子)11Rと、装着者Pの左眼EL及び右眼ERの前方に配置される半透明な光学ユニット10と、左眼用暗視カメラ装置2Lから左眼用画像信号及び右眼用暗視カメラ装置2Rから右眼用画像信号が入力され、かつ、左眼用LCD11L及び右眼用LCD11Rに左眼用画像信号及び右眼用画像信号を出力する画像信号処理部40とを備える。
ヘルメット20は、半球形状であり、装着者Pの頭部に装着されるものである。なお、装着者Pは、左眼EL及び右眼ERの前方には光学ユニット10がくるように、ヘルメット20を装着することになる。
また、装着者Pの負担を軽減するために、左眼用暗視カメラ装置2Lは、ヘルメット20の左下方に配置されるとともに、右眼用暗視カメラ装置2Rは、ヘルメット20の右下方に配置される。そして、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rは、光学ユニット10から受光するように各撮影方向が略上方方向となるように設置されている。なお、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rは、装着者Pがヘルメット20を装着する前には、装着しやすいように取り外しができたり、移動可能に設置されている。
また、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rは、取り込んだ赤外光(例えば、610nm以上の波長)の光量を増幅する暗視機能を有するものである。これにより、夜間等の環境下でも外界の赤外光を発したり反射したりする観察対象物を確認できるようになる。
さらに、装着者Pの負担を軽減するために、左眼用LCD11Lは、ヘルメット20の右上方に配置されるとともに、右眼用LCD11Rは、ヘルメット20の左上方に配置される。そして、左眼用LCD11Lの出射方向は、光学ユニット10で反射した光束が左眼ELに向かうように左下方方向を向いて設置され、一方、右眼用LCD11Rの出射方向は、光学ユニット10で反射した光束が右眼ERに向かうように右下方方向を向いて設置されている。
光学ユニット10は、波長が610nm(第一設定波長)以上である光を反射するとともに、波長が610nm未満である光を透過する平板形状の半透鏡(光学素子)13と、波長が概ね520nm(第三設定波長)〜580nm(第二設定波長)である光の一部を反射するとともに、反射した光以外を透過する曲面形状のバイザ14とを有する。
これにより、図3に示すように、右眼用LCD11Rから右下方に向かって出射される右眼用表示光(波長が550nm近辺にピークを持つ520nm〜580nmの光)は、バイザ14で反射され、さらに半透鏡13を透過することにより、装着者Pの右眼ERに導かれる。
また、左眼用LCD11Lから左下方に向かって出射される左眼用表示光(波長が 550nm近辺にピークを持つ520nm〜580nmの光)も、バイザ14で反射され、さらに半透鏡13を透過することにより、装着者Pの左眼ELに導かれる。
さらに、図4に示すように、前方からの光束のうち、波長が610nm以上である光は、半透鏡13で下方に向かうように反射される。このとき、右眼ERに導かれていた光束の光路が変更されることにより、右眼ERに導かれていた光束は右眼用暗視カメラ装置2Rに導かれる。すなわち、画像を取得するための右眼用暗視カメラ装置2Rの光軸は、装着者Pの右眼ERの視軸と一致する。また、左眼ELに導かれていた光束の光路が変更されることにより、左眼ELに導かれていた光束が左眼用暗視カメラ装置2Lに導かれる。すなわち、画像を取得するための左眼用暗視カメラ装置2Lの光軸は、装着者Pの左眼ELの視軸と一致する。
なお、バイザ14と半透鏡13とが、波長が610nm未満であり、かつ、バイザ14で反射される520nm〜580nmである光の一部以外の光を透過させることにより、装着者Pは前方実在物を視認できる。
映像信号処理部(CPU)40が実行する制御・演算内容を機能ごとに分けて説明すると、図1に示すように、左眼用暗視カメラ装置2Lから入力された左眼用画像信号を左眼用LCD11Lに出力する左眼用画像信号処理部30Lと、右眼用暗視カメラ装置2Rから入力された右眼用画像信号を右眼用LCD11Rに出力する右眼用画像信号処理部30Rとを有する。
このとき、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rで、眼で認識できない赤外線領域の光の強度を取得するとともに、左眼用LCD11L及び右眼用LCD11Rから、赤外線領域の光の強度を、眼の感度が最大である緑色領域の光の強度に変換して出力することになる。
これにより、装着者は、夜間等の環境下でも、あたかも外界を直視しているかのごとく視認できるようになる。
以上のように、HMD1によれば、左眼EL及び右眼ERの位置から観察されたとされる左眼用画像信号及び右眼用画像信号を取得でき、その結果、取得した画像を左眼用LCD11L及び右眼用LCD11Rに表示することにより、装着者Pに観察対象物を正確な距離で視認させることができる。また、暗視機能を有した突出する形状のNVG等が装着者Pの前方に配置されていないため、重心が極端に前方に偏ることもなく、さらに計器板等を容易に視認できる。
(他の実施形態)
上述したHMD1では、半透鏡13で反射された光束が、直接、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rに導かれる構成としたが、半透鏡13で反射された光束が、バイザ14を透過して、左眼用暗視カメラ装置2L及び右眼用暗視カメラ装置2Rに導かれるような構成としてもよい(図5参照)。このような構成によれば、占有スペースを節減し小型化が計れる。
本発明は、例えば、ヘリコプタや航空機のパイロット、訓練用シミュレータの使用者等に、画像を提供する頭部装着型表示装置等に利用することができる。
本発明の一実施形態であるHMDの概略構成を示す図である。 図1に示すHMDの正面図である。 右眼用LCDから出射される右眼用表示光が右眼に導かれる光路を示す図である。 装着者の右眼の前方からの光が右眼用暗視カメラ装置に導かれる光路を示す図である。 本発明の他のHMDの概略構成を示す図である。 従来のHMDの概略構成の一例を示す図である。 図6に示すHMDの正面図である。 右眼用LCDから出射される右眼用表示光が右眼に導かれる光路を示す図である。 左眼用暗視カメラ装置、右眼用暗視カメラ装置、左眼及び右眼と、観察対象物との関係を説明するための図である。
符号の説明
1、50 HMD(頭部装着型表示装置)
2L 左眼用暗視カメラ装置(左眼用画像取得部)
2R 右眼用暗視カメラ装置(右眼用画像取得部)
11L 左眼用LCD(左眼用表示素子)
11R 右眼用LCD(右眼用表示素子)
13 半透鏡(光学素子)
14 バイザ
30L 左眼用画像信号処理部
30R 右眼用画像信号処理部
40 画像信号処理部
EL 左眼
ER 右眼
P 装着者

Claims (4)

  1. 左眼用画像を取得する左眼用画像取得部と、
    右眼用画像を取得する右眼用画像取得部と、
    左眼用表示光を出射する左眼用表示素子と、
    右眼用表示光を出射する右眼用表示素子と、
    前記左眼用画像取得部から左眼用画像信号及び右眼用画像取得部から右眼用画像信号が入力され、かつ、前記左眼用表示素子に左眼用画像信号を出力するとともに、前記右眼用表示素子に右眼用画像信号を出力する画像信号処理部と、
    前記装着者の前方が視認可能となるように半透明材料を用いて形成され、前記装着者の眼前に配置され、かつ、前記左眼用表示光の光路を変更することにより、左眼用表示光を装着者の左眼に導くとともに、前記右眼用表示光の光路を変更することにより、右眼用表示光を装着者の右眼に導く曲面形状を有するバイザとを備える頭部装着型表示装置であって、
    前記装着者の前方が視認可能となるように半透明材料を用いて形成され、前記バイザの配置位置より前記装着者に近くなる前記装着者の眼前に配置される光学素子を備え、
    前記光学素子は、前方に配置されたバイザを透過した光束の一部をさらに透過させ、かつ、
    透過させない残りの光束のうち、左眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、左眼に導かれていた光束を左眼用画像取得部に導くとともに、右眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、右眼に導かれていた光束を右眼用画像取得部に導くことを特徴とする頭部装着型表示装置。
  2. 前記左眼用画像取得部及び右眼用画像取得部は、それぞれ左眼用暗視カメラ装置及び右眼用暗視カメラ装置であり、
    前記光学素子は、第一設定波長未満の光束を透過させ、かつ、
    第一設定波長以上の光束のうち、左眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、左眼に導かれていた光束を左眼用画像取得部に導くとともに、右眼に導かれていた光束の光路を変更することにより、右眼に導かれていた光束を右眼用画像取得部に導き、
    前記左眼用表示光及び右眼用表示光は、第三設定波長以上第二設定波長以下の光であり、かつ、当該第二設定波長は第一設定波長より小さく、
    前記バイザは、前記第三設定波長未満の光束と第二設定波長を越える光束とを透過させ、かつ、
    第三設定波長以上第二設定波長以下の光である左眼用表示光の光路を変更することにより、左眼用表示光を装着者の左眼に導くとともに、第三設定波長以上第二設定波長以下の光束である右眼用表示光の光路を変更することにより、右眼用表示光を装着者の右眼に導くことを特徴とする請求項1に記載の頭部装着型表示装置。
  3. 前記左眼用画像取得部及び右眼用画像取得部は、前記装着者の下方に配置されるとともに、
    前記左眼用表示素子及び右眼用表示素子は、前記装着者の上方に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭部装着型表示装置。
  4. 前記左眼用表示素子は、前記装着者の右上方に配置されるとともに、
    前記右眼用表示素子は、前記装着者の左上方に配置されることを特徴とする請求項3に記載の頭部装着型表示装置。
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