JP5150616B2 - インクジェットインクおよびインクセット - Google Patents

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Description

本発明は、マゼンタインクジェットインクに、特に、ある種の可溶性マゼンタ着色剤の混合物を含む水性マゼンタインクジェットインクに関する。本発明はまた、このマゼンタインクを含むインクセットに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体を参照により本明細書によって援用される2006年4月12日出願の米国仮特許出願第60/791,527号明細書の米国特許法第119条の下での優先権を主張するものである。
インクジェット印刷は、インクの小滴が紙などの基材上に沈着して所望の画像を形成する非衝撃印刷法である。小滴は、マイクロプロセッサーによって発生した電気信号に応答してプリントヘッドから噴出される。インクジェットプリンターは低コスト、高品質印刷を提供し、他のタイプのプリンターの代替品として普及してきた。
インクジェットプリンターは、フルカラー印刷のために、シアン、マゼンタおよびイエローインク(CMY)を典型的に含むインクセットを装備する。インクセットはまた普通、黒インク(CMYK)を含むであろう。インク用の着色剤は、インクビヒクルに可溶であるか(染料)または不溶である(顔料)。
インクセットは、色相が正しく彩度が高いなどの、良好な色特性を有する印刷画像を与えるべきである。好ましくは、インクセットは、透明フィルムおよびコート紙などの特殊媒体だけでなく普通紙をはじめとする様々な媒体上でこれらの好都合な特性を達成するであろう。また、好ましくは、ハードコピー出力は適度に耐光性である。
個々のインクは一般に、良好なクラスト形成抵抗、良好な安定性、適切な粘度、適切な表面張力、良好な色−色ブリード軽減、迅速な乾燥時間、消費者の安全、および低い浸み通りを示すべきである。
様々なマゼンタ、黄色およびシアン染料、ならびにCYM染料セットが、普通紙および写真用紙印刷のために開示されてきた。しかしながら、マゼンタ着色剤の選択にほとんど注意が向けられている。
好ましくは最も一般に言及されるマゼンタ染料は、より紫の色合いを達成するために単独でまたはアシッドレッド(Acid Red)52と組み合わせて使用することができるリアクティブレッド(Reactive Red)180である。染料の組み合わせは、色相、彩度および耐光性の所望のバランスを与えるように調整される。RR180などの反応性染料は、水性インクビヒクル中で加水分解し、pHをドリフトさせ、そしてインク信頼性に関連する問題を引き起こす硫酸イオンを生み出すことが知られている。反応性染料は使用前に加水分解し、精製することができるが、これは、費用のかかる追加の処理工程をインク製造に加えることになる。
米国特許公報(特許文献1)に記載されているように、マゼンタは典型的には、光に最も弱い着色剤である。染料が最良の可能な耐退色性を有することが望ましい。米国特許公報(特許文献1)参考文献は多数のマゼンタ染料の耐光性評価を提供しており、それらのうちでアシッドレッド37、アシッドレッド289、ダイレクトレッド(Direct Red)75、ダイレクトレッド212、リアクティブレッド141、リアクティブレッド23、リアクティブレッド195が最高に格付けされ、これらはリアクティブレッド180よりも耐光性がある。
マゼンタ377とアシッド52との混合物を含む、優れた耐光性のマゼンタインクが米国特許公報(特許文献2)に開示されている。加水分解されたリアクティブレッド23マゼンタ着色剤が米国特許公報(特許文献3)に開示されており、高い耐光性を有すると記載されている。
他の公知のマゼンタ着色剤には、CYMインクセットの一環として、例えば、米国特許公報(特許文献4)に開示されているようなダイレクトレッド227が含まれる。マゼンタ・アントラピリドン染料とリアクティブレッド23、リアクティブレッド24、リアクティブレッド31、リアクティブレッド120、リアクティブレッド180、リアクティブレッド241、アシッドレッド35、アシッドレッド52、アシッドレッド249、アシッドレッド289、アシッドレッド388、ダイレクトレッド227またはCAS No.153204−88−7との混合物が米国特許公報(特許文献5)に開示されている。アシッドレッド92とリアクティブレッド180、ダイレクトレッド75、またはリアクティブレッド159との混合物が米国特許公報(特許文献6)に開示されている。
印刷解像度を改良するために、インクジェットプリントヘッドが放出する滴がますます小さくなるので、着色剤ローディングは、塗布されるより少量のインクを補償するために増加しなければならない。しかしながら、インク中の染料濃度を上げると、信頼性に関連する問題を引き起こし得る。例えば、しばしば信頼性の一態様である「レイテンシー(latency)」または「デキャップ(decap)」は、染料濃度の増加によって悪影響を受ける(低減する)。デキャップ(レイテンシー)タイムは、インクジェットノズルがキャップされず、遊んでいるままであるにもかかわらず、欠けたまたは誤った滴なしに発射することができる時間の量を意味する。好ましくは、印刷欠陥を回避するために、インクは高い染料ローディングにおいても、好都合な(長い)デキャップタイムを好ましくは示すであろう。
米国特許第6,641,257号明細書 米国特許第5,772,742号明細書 米国特許第6,458,195号明細書 米国特許第5,143,547号明細書 米国特許第6,706,102号明細書 米国特許第6,793,722号明細書 米国仮特許出願第60/728,543号明細書 米国特許出願公開第2004/0100643号明細書 カラー・インデックス(The Color Index)、第3版、1971年
マゼンタ染料ベースのインク用の改良された着色剤および/または着色剤選択と、特に、高いローディングで信頼して使用することができ、そして良好な色相、彩度、光学密度および耐退色性を与える染料とに対するニーズは依然としてある。
一態様では、本発明は、水性ビヒクルと、水性ビヒクルに可溶なマゼンタ染料着色剤とを含むマゼンタインクジェットインクであって、マゼンタ染料着色剤が、ダイレクトレッド75と、アシッドレッド52、アシッドレッド289およびそれらの混合物からなる群から選択された第2染料とを含むインクに関する。
一実施形態では、ダイレクトレッド75対第2染料の重量比は1:1以上かつ4:1未満である。
別の態様では本発明は、上述のようなマゼンタインクを含み、そしてさらにイエローおよびシアンインクを含むインクジェットインクセットであって、イエローインクが、水性ビヒクルと、水性ビヒクルに可溶な黄色染料着色剤(好ましくはダイレクトイエロー132、アシッドイエロー(Acid Yellow)23およびそれらの混合物)とを含み、かつ、シアンインクが、水性ビヒクルと、水性ビヒクルに可溶なシアン着色剤(好ましくはダイレクトブルー(Direct Blue)199、アシッドブルー(Acid Blue)9およびそれらの混合物)とを含むインクジェットインクセットに関する。
さらに別の態様では本発明は、基材上へのインクジェット印刷方法であって、任意の実行可能な順番に、
(a)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを提供する工程と、
(b)印刷されるべき基材をプリンターに装着する工程と、
(c)インクジェットインクまたは記載されたようなインクジェットインクセットをプリンターに装填する工程と、
(d)デジタルデータ信号に応答してインクジェットインク・インクジェットインクセットを使用して基材上へ印刷する工程と
を含む方法に関する。
特に明記しない限り、染料は、染色業者・色彩技術者協会、英国ヨークシャー、ブラッドフォード(Society Dyers and Colourists,Bradford,Yorkshire,UK)によって確立され、そして(非特許文献1)に公表されているそれらの「C.I.」呼称によって言及される。所与のインク中の染料含有率は、単一染料化学種であろうと2つ以上の染料化学種の組み合わせであろうと、当該インク中に存在する全染料に関係する。さらに、範囲で述べられる数値についての本明細書での全ての言及は当該範囲内のそれぞれのおよびあらゆる値を包含することが理解されるべきである。
(着色剤)
本明細書に規定されるマゼンタ染料着色剤は、ダイレクトレッド75と、アシッドレッド52および/またはアシッドレッド289から選択される第2染料とを含む。これらの染料の商業的供給源は一般によく知られている。
フル強度インク中の染料含有率は典型的には、インクの総重量の約1重量%〜10重量%である。より典型的には染料含有率はインクの総重量の約2重量%〜8重量%である。いわゆる「淡色」インクは、インクの総重量の一般に約0.1〜2重量%の範囲で、一般に染料の含有が幾分少ないであろう。本発明のインクは、インクの総重量の3重量%より大きい、4重量%よりも大きい染料ローディングに特に有利である。
DR75対第2染料の重量比は典型的には約5:1未満であり、そして約2:3より大きい。約5:1より大きい比では、色相は好ましくない(赤すぎる)傾向がある。色相の観点から4:1以下の比がより好ましい。3:1未満およびさらに2:1未満の、幾分より低い比が、色相にとってのみならず、有益なジェッティング性能(長いデキャップ)にとっても有利である。約2:3未満の比では、色相は紫側で好ましくない傾向がある。一実施形態では、DR75対第2染料の重量比は1:1以上、別の実施形態では、該比は約2:1〜1:1である。
(ビヒクル)
インクビヒクルは、着色剤のためのキャリア(または媒体)である。「水性ビヒクル」は、水または水と少なくとも1つの水溶性有機溶剤(共溶剤)もしくは保湿剤との混合物からなるビヒクルを意味する。好適な混合物の選択は、所望の表面張力および粘度、選択される着色剤、ならびにインクが印刷される基材との相溶性などの、具体的な塗布の要件に依存する。
水溶性有機溶剤および保湿剤の例には、アルコール、ケトン、ケトアルコール、エーテルならびに、チオジグリコール、スルホラン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびカプロラクタムなどの他のもの;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールなどのグリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのようなオキシエチレンまたはオキシプロピレンの付加ポリマー;グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオールなどのトリオール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル、ジエチレングリコールジメチルまたはジエチルエーテルなどの多価アルコールの低級ジアルキルエーテル;尿素および置換尿素が挙げられる。
水性ビヒクルは、残り(すなわち、約70%〜約5%)が水溶性溶剤で、典型的には約30%〜約95%の水を含有するであろう。インク組成物は典型的には、水性ビヒクルの総重量を基準として、約60%〜約95%の水を含有する。
長いデキャップのための特に有利なビヒクル調合物は、その開示が完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により援用される、共通の所有者に所有された米国特許公報(特許文献7)(2005年10月20日出願)に提供されている。
(添加剤)
他の原料、添加剤は、型通りの実験によって容易に測定され得る完成インクの安定性およびジェット性をかかる他の原料が妨げない程度まで、インクジェットインク中へ調合されてもよい。かかる他の原料は、一般的な意味で当該技術分野においてよく知られている。
一般に、界面活性剤が表面張力および湿潤特性を調節するためにインクに添加される。好適な界面活性剤には、エトキシル化アセチレンジオール(例えば、エア・プロダクツ(Air Products)製のサーフィノール(Surfynol)(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第一級アルコール(例えば、トマー・プロダクツ(Tomah Products)製のトマドール(Tomadol)(登録商標)シリーズ)およびエトキシル化第二級アルコール(例えば、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)製のターギトール(Tergitol)(登録商標)シリーズ)、スルホスクシネート(例えば、サイテック(Cytec)製のエアゾール(Aerosol)(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコーン(例えば、GEシリコンズ(GE Silicons)製のシルウェット(Silwet)(登録商標)シリーズ)およびフルオロ界面活性剤(例えば、本願特許出願人製のゾニール(Zonyl)(登録商標)シリーズ)が含まれる。界面活性剤は典型的には、インクの総重量を基準として、約0.01〜約5%、好ましくは約0.2〜約2%の量で使用される。
ポリマーが、耐久性を改善するためにインクに添加されてもよい。ポリマーは、ビヒクルに可溶であるかまたは分散されることができ(例えば、「エマルジョンポリマー」もしくは「ラテックス」)、イオン性または非イオン性であることができる。有用なクラスのポリマーには、アクリル、スチレン−アクリルおよびポリウレタンが含まれる。
殺生物剤を使用して微生物の増殖を抑制してもよい。緩衝剤を使用してpHを維持してもよい。緩衝剤には、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(「トリズマ(Trizma)」またはトリス(Tris))が含まれる。
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン(dethylenetriamine)−N,N,N’,N”,N”−五酢酸(DTPA)、およびグリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)、ならびにそれらの塩などの封鎖(キレート)剤の包含は、例えば、重金属不純物の有害な影響を排除するために有利であるかもしれない。
(原料の割合)
上記の成分は、上に一般的に記載されたような、そして当業者によって一般に認められるような、所望のインク特性を達成するために様々な割合および組み合わせでインクを製造するために組み合わせることができる。幾つかの実験が特定の最終用途向けにインクを最適化するために必要であるかもしれないが、かかる最適化は一般に当該技術分野の範囲内である。
インク中のビヒクルの量は、典型的には約70%〜約99.8%、より典型的には約80%〜約99%の範囲にある。着色剤は一般に、約10%以下の量で存在する。百分率はインクの総重量の重量パーセントである。
他の原料(添加剤)は、存在する場合、一般にインクの総重量を基準として約15重量%未満を占める。界面活性剤は、添加される場合、一般にインクの総重量を基準として約0.2〜約3重量%の範囲にある。ポリマーは必要に応じて添加することができるが、一般にインクの総重量を基準として約15重量%未満であろう。
(インク特性)
落下速度、小滴の分離長さ、滴径および流れ安定性は、インクの表面張力および粘度によって大きな影響を受ける。インクジェットインクは典型的には25℃で約20ダイン/cm〜約70ダイン/cmの範囲の表面張力を有する。粘度は、25℃で30cPほどに高いものであり得るが、典型的には幾分低い。インクは、噴出条件およびプリントヘッドデザインに調整されている物理的特性を有する。インクは、インクジェット装置で有意の程度まで詰まらないように長期間優れた貯蔵安定性を有するべきである。さらに、インクは、それが接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食させるべきではなく、かつ、それは本質的に無臭で、無毒性であるべきである。
(インクセット)
用語「インクセット」は、ジェットするためにインクジェットプリンターに装備される個々のインクまたは他の流体すべてを意味する。インクセットは典型的には、少なくとも3つの異なった色のインク(CMYなどの)、さらにより典型的には少なくとも4つの異なった色のインク(CMYKなどの)を含み、ここで、インクの少なくとも1つは上記のような水性インクジェットインクである。
インクセットの他のインクは、着色剤として染料、顔料またはそれらの組み合わせを含有してもよい。シアンインクのための有用なシアン染料には、アシッドブルー9およびダイレクトブルー199が含まれ、イエローインクのための有用な黄色染料には、ダイレクトイエロー86、ダイレクトイエロー132およびアシッドイエロー23が含まれ、黒インクのための有用な黒色染料には、DB168、フードブラック(Food Black)2、DK31、DK195、AK194およびAK172が含まれる。黒インクは有利には、カーボンブラック顔料、特に自己分散性カーボンブラック顔料などの顔料を含むことができる。
典型的なCMYKインクに加えて、本発明に従ったインクセットは、橙インク、緑インク、赤インクおよび/または青インク、ならびにフル強度インクと淡シアンおよび淡マゼンタなどの淡強度インクとの組み合わせなどの異なる色のインクをはじめとする、1つまたは複数の「色域拡大」インクをさらに含んでもよい。かかる他のインクは、一般的な意味で、当業者に公知である。
(印刷の方法)
本発明のインクおよびインクセットは、「ピエゾ」および「熱」プリントヘッドを装備したプリンターをはじめとする任意の好適なインクジェットプリンターで印刷することができる。基材は、「普通」紙、ならびにインクジェット特殊紙および光沢紙などの紙をはじめとする任意の好適な基材であることができる。
(インク調製)
インクは、各実施例に明記される、特定の染料および量で、インク調合(Ink Formulation)1に従って調製した。インクの総重量の重量パーセントとして与えられる原料を混ぜ合わせ、濾過した。水は脱イオンした。サーフィノール(登録商標)465は、エア・プロダクツ社(米国ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown,PA,USA))製の界面活性剤である。
Figure 0005150616
(色相、彩度および光学密度測定)
インクを、「高品質(High Quality)」印刷モードでのキャノン(Canon)i960プリンターを用いて、エプソン・プレミアム光沢写真用紙(Epson Premium Glossy Photo Paper)ならびに(普通紙)HPオフィス(HP Office)、ゼロックス(Xerox)4024およびハンマーミル・コピー・プラス(Hammermill Copy Plus)上に印刷した。光学密度(OD)、彩度および色相を、グレイタッグ−マクベス・スペクトロリノ(Greytag−Macbeth Spectrolino)分光計を用いて測定した。普通紙の結果は3紙の平均である。
(レイテンシー試験)
レイテンシー(デキャップタイム)を、インクカートリッジが試験の間中使用されないように改造されたヒューレット・パッカード(Hewlett Packard)850プリンターを用いて、次の手順に従って測定した。試験の開始直前に、ノズルを下塗りし、ノズルチェックパターンを行って全ノズルが許容できるように発射していることを確実にした。その後さらに使用することはなかった。
ページを横切る各スキャンの間中、ペンは、約1/16インチ離れて配置される149の垂線のパターンを印刷する。各垂線は、1滴を発射する全てのノズルによって形成され、それ故、該線は、1滴の幅で、プリントヘッド上のノズルアレイの長さに対応して約1/2インチの高さである。全ての149の線について、各スキャンにおける第1垂線は、規定のレイテンシー期間後に各ノズルから発射された第1滴であり、第5線は、当該スキャンでの各ノズルからの第5滴である、等々である。
パターンを、スキャン間の時間間隔(デキャップタイム)を次第により長くして繰り返した。スキャン間の標準時間間隔は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、および1000秒であった。1000秒超では何も試みなかった。
試験完了時に、各スキャンでの第1、第5、および第32垂線を、一貫性、誤落下沈着および印刷の明確さについて調べた。これらの線は、規定のレイテンシー期間後にノズルから噴出されたインク小滴の第1、第5および第32ドロップに相当する。各ドロップについてのデキャップタイムは、特定の垂線を有意な欠陥なしに印刷することができる最長の時間間隔であった。
好ましくは、ペンは第1ドロップで適切に発射するであろう。しかしながら、第1ドロップが適切に噴出し損なったとき、第5および第32ドロップについてのデキャップタイムは、プラグゲージの厳しさおよびノズルをいかに容易に回復し得るかに関して幾つかの情報を提供することができる。
本明細書で以下の結果表は、第1ドロップ・デキャップタイムのみを報告し、単に秒単位での「デキャップ」として該値に言及する。
(実施例1−比較)
比較のために、リアクティブレッド180単独およびDR75単独入りインクを調製し、次の表に示されるように印刷した。
Figure 0005150616
RR180入りインク1aは、本発明インク用の1種のマゼンタ色標準を提供する。また、インク1a調合物は良好な、しかし目覚ましくはないデキャップを有する。インク1bおよび1cは、DR75が良好な彩度を有すること、しかしそれがRR180と比較して「赤」であることを示す。以前に指摘されたように、DR75はRR180より良好な耐光性を有すると報告されている(米国特許公報(特許文献1))。また、DR75単独入りインクは不満足なデキャップを有する。ここで用いられる調合(インク調合1)は、それが一般に長いデキャップを多数の異なる染料に提供する上で有利であることが示されてきた(例えば、共通の所有者に所有された米国特許公報(特許文献7)(2005年10月20日出願)に実証されているように)ので選んだ。
(実施例2)
AR52および/またはAR289と混合したDR75入りマゼンタインクを以下の表にまとめる。示されるように、少量のAR52および/またはAR289は、比較例1aでのRR180に匹敵する色相へとインクを薄暗くすることができる。また、本発明インクは好都合な彩度および光学密度を有する。
意外かつ思いがけなく、同じレベルのAR52および/またはAR289はまた、デキャップの非常に好都合な増加をもたらす。本明細書で以下の比較例によって支持されるように、デキャップの増加は単にDR75含有率の希釈ではなく、むしろAR52および/またはAR289とのある種の好都合な相互作用である。
Figure 0005150616
Figure 0005150616
(実施例3−比較)
AR249と混合したDR75入りマゼンタインクを次の表にまとめる。示されるように、この着色剤組み合わせは好都合なデキャップタイムをもたらさない。同様な調合で、5%のAR249単独は1000秒より大きいデキャップを与える。
好ましくないデキャップに加えて、示されるこの染料混合物は、RR180よりもっと赤である好ましくない色相を与える。
Figure 0005150616
(実施例4−比較)
AR37またはAR92と混合したDR75入りマゼンタインクを次の表にまとめる。比較例4と同様に、これらの着色剤組み合わせは、好都合なデキャップタイムをもたらさない。また、インク4aの場合は、好ましくない色相がある。
Figure 0005150616
(実施例5)
インクセットの一部として、本発明のインクは良好な色域を与える。次のシアンおよびイエローインクを調製し、前の実施例の様々なマゼンタインクと共にインクセットへと組み合わせた。各セットの色域を、エプソン・プレミアム写真用光沢紙およびゼロックス4024普通紙上に印刷された印刷一成分、二成分および三成分混合物から測定した。色域体積を米国特許公報(特許文献8)に記載された方法に従って計算した。
示されるように、DR75とAR52またはAR289とを含む本発明のマゼンタインクでのインクセットは、DR75単独入り比較例インク1cより良好な(より大きい)色域を有する。また、少なくとも2%のAR52またはAR289を有するマゼンタインクでのインクセット(セットC、D、E、F、H)は、1%のAR52またはAR289のみを有するマゼンタインクでのインクセット(セットBおよびG)より大きい色域を有する傾向がある。
Figure 0005150616
Figure 0005150616
Figure 0005150616
本発明の組成物および方法の様々な他の修正、変更、追加または置換は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者に明らかあろう。本発明は、本明細書に述べられた例示的な実施形態によっては限定されず、以下の特許請求の範囲によって明確にされる。

Claims (9)

  1. 水性ビヒクルと、前記水性ビヒクルに可溶なマゼンタ染料着色剤とを含むマゼンタインクジェットインクであって、前記マゼンタ染料着色剤が、ダイレクトレッド75と、アシッドレッド52、アシッドレッド289およびそれらの混合物からなる群から選択された第2染料とを含み、
    前記第2染料がアシッドレッド289であり、ダイレクトレッド75対アシッドレッド289の重量比が2:3より大きく、かつ3:2未満であることを特徴とするインク。
  2. 水性ビヒクルと、前記水性ビヒクルに可溶なマゼンタ染料着色剤とを含むマゼンタインクジェットインクであって、前記マゼンタ染料着色剤が、ダイレクトレッド75と、アシッドレッド52、アシッドレッド289およびそれらの混合物からなる群から選択された第2染料とを含み、
    前記第2染料が、アシッドレッド289、またはアシッドレッド289とアシッドレッド52との混合物であることを特徴とするインク。
  3. ダイレクトレッド75対第2染料の重量比が約5:1未満であり、かつ約2:3より大きいことを特徴とする請求項に記載のインク。
  4. ダイレクトレッド75対第2染料の重量比が4:1未満であり、かつ1:1以上であることを特徴とする請求項に記載のインク。
  5. 25℃で約20ダイン/cm〜約70ダイン/cmの範囲の表面張力、および25℃で約30cPより低い粘度を有することを特徴とする請求項に記載のインク。
  6. 全染料濃度が全インクの3重量%より大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
  7. 前記全染料濃度が全インクの4重量%より大きいことを特徴とする請求項に記載のインク。
  8. マゼンタ、イエロー、およびシアンインクを含むインクジェットインクセットであって、
    a)前記マゼンタインクが請求項1〜のいずれか一項に記載のインクであり、
    b)前記イエローインクが、水性ビヒクルと、前記水性ビヒクルに可溶な黄色着色剤とを含み、ここで、前記黄色染料着色剤がダイレクトイエロー132、アシッドイエロー23およびそれらの混合物を含み、
    c)前記シアンインクが、水性ビヒクルと、前記水性ビヒクルに可溶なシアン着色剤とを含み、ここで、前記シアン染料着色剤がダイレクトブルー199、アシッドブルー9およびそれらの混合物を含む
    ことを特徴とするインクジェットインクセット。
  9. (a)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを提供する工程と、
    (b)印刷されるべき基材を前記プリンターに装着する工程と、
    (c)インクジェットインクまたは請求項に記載のインクジェットインクセットを前記プリンターに装填する工程と、
    (d)前記デジタルデータ信号に応答してインクジェットインク・インクジェットインクセットを使用して前記基材上へ印刷する工程と
    を含むことを特徴とする基材上へのインクジェット印刷方法。
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