JP5149039B2 - ウイルスチェック用装置とこれを用いたデータ通信方法 - Google Patents
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このような加工用の数値データは、工作機械の外部装置である一般的なPCにより生成され、半導体メモリ等に代表される可搬記憶媒体を介してPCと工作機械との間でデータの通信が行われている。また、工作機械等のメンテナンスのために、工作機械に可搬記憶媒体を接続し、メンテナンスに必要なソフトウェアやデータをインストールする場合もある。
ウイルスに感染している状態のPCにより加工用数値データを生成した場合、加工用数値データを可搬式記憶媒体に移すことにより、可搬記憶媒体がウイルスに感染する。ウイルスに感染した可搬記憶媒体を工作機械に接続して加工用データを通信させることにより、工作機械にもウイルスが感染してしまうといった課題がある。
また、ひとたび工作機械がウイルスに感染してしまうと、工作機械からウイルスを駆除するためには多大な労力を要することに加え、工作機械の稼働率が大幅に低下し、生産性が悪化するといった課題がある。
本発明にかかるウイルスチェック用装置は、市販の可搬記憶媒体の接続端子と接続対象装置の接続端子との間に装着するだけでよく、駆動電源も接続対象装置の接続端子から得ることができるため、使用方法も極めて簡単であり、構造もシンプルにすることができる。
図1は、第1実施形態におけるUSBメモリとNC盤との間にウイルスチェック用装置を装着した場合における概略構成図である。
本実施形態におけるウイルスチェック用装置10は、可搬記憶媒体であるUSBメモリ20と可搬記憶媒体の接続対象装置であるNC盤30のそれぞれが具備する接続端子であるUSB端子22,32にそれぞれ接続可能な第1の接続端子12と第2の接続端子14とを具備している。
また、ウイルスチェック用装置10は、半導体メモリ等により構成された記憶部40と、記憶部40に記憶されたウイルスチェック手段による通信対象データのウイルスチェック結果に基づいて、第1の接続端子12と第2の接続端子14とにおけるそれぞれのデータ通信状態を設定する制御部50と、を有している。
パターンファイル記憶部42と、データバッファ部44と、プログラム記憶部46は、それぞれに独立の記憶手段を配設してもよいし、ひとつの記憶手段の記憶領域を区分して用いてもよい。
ウイルスチェックプログラムは、通信対象データのウイルス感染有無の判断結果を制御部50に送信する。通信対象データの一部(ヘッダ部分のパケット)とパターンファイルとの比較方法は公知の方法を採用することができるので、ここでの詳細な説明は省略する。
制御部50は以上に説明した処理の他にも、ウイルスチェックプログラムにより通信対象データがウイルスに感染していると判断された場合、第1の接続端子12と第2の接続端子14の両方のデータ通信を無効にするように処理してもよいのはもちろんである。
本実施形態においては、ウイルスチェック用装置10に装着して用いるUSBメモリ20の設定について説明する。図2〜図4は本実施形態において設定したUSBメモリをNC盤に接続した状態を示す構成図である。
PCが具備する記憶装置(共に図示せず)には、本発明にかかるウイルスチェック用装置10を用いる上でのユーティリティソフトが予めインストールされている。このユーティリティソフトがインストールされているPCのUSB端子にUSBメモリ20のUSB端子22を接続し、ユーティリティソフトにより記憶領域24の初期化を行ったUSBメモリ20は、ウイルスチェック用装置10を装着した状態でなければ、NC盤30等の接続対象装置がUSBメモリ20を認識することができないように、USB端子22によるデータ通信機能の可否を設定することができる(これを第1の設定とする)。
以上の設定を可能にしたことにより、USBメモリ20は、ウイルスチェック用装置10を用いずに使用することも可能になるため、USBメモリ20を専用品にする必要がなくなるため好都合である。
例えば、可搬記憶媒体としてはSDカード等を用いることができる。
また、第1実施形態においては、ウイルスチェックプログラムにより、既知のウイルスに感染していると判断された場合には、制御部50によりデータバッファ部44内に記憶されている通信対象データを消去する処理について説明しているが、この処理形態に限定されるものではない。例えば、通信対象データが既知のウイルスに感染していると判断した場合に、制御部50が、ウイルスチェック用装置10に警告部(表示部)にウイルス感染データの存在を警告した後、ユーザに通信対象データの処理をどのようにするかを選択させることも可能である。このような形態を採用する場合には、ウイルスチェック用装置10に外部入力手段が配設されているか、接続対象装置に表示手段、入力手段のうちの少なくとも一方が設けられていればより好適である。
12 第1の接続端子
14 第2の接続端子
20 USBメモリ(可搬記憶媒体)
22 USB端子(接続端子)
24 記憶領域
30 NC盤(接続対象装置)
32 USB端子(接続端子)
34 記憶領域
40 記憶部
42 パターンファイル記憶部
44 データバッファ部
46 プログラム記憶部
50 制御部
60 表示部
Claims (6)
- 可搬記憶媒体と、該可搬記憶媒体の接続対象装置との間に装着して用いられるウイルスチェック用装置であって、
前記可搬記憶媒体の接続端子に接続する第1の接続端子と、前記接続対象装置の接続端子に接続する第2の接続端子と、
前記可搬記憶媒体と前記接続対象装置との相互間に通信させようとするデータを一時的に記憶するデータバッファ部と、ウイルスのパターンファイルが予め記憶されているパターンファイル記憶部と、を有する記憶手段と、
前記パターンファイルに基づいて前記データバッファ部内のデータが前記パターンファイルのいずれかに該当するか否かを判断するチェック手段と、
前記チェック手段により前記データバッファ部に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれかに該当すると判断された場合には、前記データバッファ部と前記第1の接続端子および前記第2の接続端子のうち少なくとも一方におけるデータ通信を無効にする処理を実行し、前記チェック手段により前記データバッファ部に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれにも該当しないと判断された場合には、前記データバッファ部と前記第1および第2の接続端子間のデータ通信を有効にする処理を実行する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記パターンファイル記憶部に記憶されているパターンファイルの最終更新日と現在の日付の差を比較し、前記記憶部に記憶されている閾値を超える日付の差であった場合には、前記第1の接続端子と前記第2の接続端子のうちの少なくとも一方のデータ通信を無効にする処理を実行することを特徴とするウイルスチェック用装置。 - 前記チェック手段による判断結果に応じて、外部に判断結果を表示する表示手段をさらに有していることを特徴とする請求項1記載のウイルスチェック用装置。
- 前記チェック手段が前記データバッファ部に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれかに該当すると判断した場合には、前記制御部は、前記データバッファ部に記憶されているデータを消去することを特徴とする請求項1または2記載のウイルスチェック用装置。
- 可搬記憶媒体と、該可搬記憶媒体が接続される接続対象装置との間におけるデータ通信方法であって、
請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のウイルスチェック用装置を介して可搬記憶媒体と接続対象装置とを接続し、
前記可搬記憶媒体と前記接続対象装置との相互間において通信させようとするデータを前記データバッファ部に一時記憶させた後、
前記制御部は、前記パターンファイル記憶部に記憶されているパターンファイルの最終更新日と現在の日付の差を比較し、前記記憶部に記憶されている閾値を超える日付の差であった場合には、前記第1の接続端子と前記第2の接続端子のうちの少なくとも一方のデータ通信を無効にする処理を実行し、
前記チェック手段が、前記パターンファイル記憶部内のパターンファイルに基づいて前記データバッファ部内に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれかに該当するか否かを判断し、
前記チェック手段が前記データバッファ部に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれかに該当すると判断した場合には、制御部が前記データバッファ部と前記第1の接続端子および前記第2の接続端子のうちの少なくとも一方におけるデータ通信を無効にする処理を実行し、
前記チェック手段が前記データバッファ部に記憶されているデータが前記パターンファイルのいずれにも該当しないと判断した場合には、前記制御部が前記データバッファ部と前記第1および第2の接続端子間のデータ通信を有効にする処理を実行することを特徴とするデータ通信方法。 - 前記可搬記憶媒体は、請求項1〜3のうちのいずれかに記載のウイルスチェック用装置が装着されている状態においてのみ、データバッファ部および接続端子によるデータ通信が有効となる状態で用いられていることを特徴とする請求項4記載のデータ通信方法。
- 前記可搬記憶媒体は、請求項1〜3のうちのいずれかに記載のウイルスチェック用装置が装着されている状態においてのみ、データバッファ部および接続端子によるデータ通信が有効となるセキュア領域と、
請求項1〜3のうちのいずれかに記載のウイルスチェック用装置が非装着状態においてのみ、データバッファ部および接続端子によるデータ通信が有効となる非セキュア領域と、をそれぞれ具備させた状態で用いられていることを特徴とする請求項4記載のデータ通信方法。
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