JP5147739B2 - 配電系統の地絡保護システム、配電系統の地絡保護方法、プログラム - Google Patents

配電系統の地絡保護システム、配電系統の地絡保護方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、配電系統の地絡保護システム、配電系統の地絡保護方法、プログラムに関する。
配電系統を構成する配電線において地絡事故が発生した場合に地絡事故区間を特定するための技術として、以下の特許文献1、2が提案されている。
特許文献1では、各電柱に子局を設置するとともに、各子局から伝送される情報を収集して地絡点検出を行う親局を設けた地絡点検出システムが開示されている。この地絡点検出の具体的な内容は、次の通りである。
各子局には、配電線のいずれかの相電流と零相電流とを検出する変流器と、この変流器により検出された相電流を基準とした零相電流の位相を検出する位相検出器と、変電所内の地絡方向継電器の動作時間よりもやや小さいか、あるいは1/2程度の値を経過したか否かを監視するタイマと、が備えられている。当該タイマがタイムアップした場合には、当該位相検出器により検出された零相電流の位相が親局に伝送される。
一方、親局の方では、配電用変電所内の地絡方向継電器が動作するという動作情報に基づき地絡発生及び地絡フィーダを検出している。また、親局は、各子局を対象として、当該子局より母線側の子局で検出された零相電流I0の位相が同相側I0(進み90°の電流)であり、且つ当該子局よりも末端側の子局で検出された零相電流I0の位相が逆相側I0(遅れ90°の電流)である等の条件成立を受けて、地絡フィーダ上の地絡事故区間を特定している。
特許文献2では、各配電線の開閉器点の地絡電流を読み取る地絡電流読み取り手段と、この読み取った地絡電流が最大となる配電線を特定する配電線特定手段と、この特定した配電線の地絡電流の基準値を算出する基準値算出手段と、この特定した配電線の各開閉器点より地絡電流を読み取って、各配電線の開閉器で区分される区間前後の開閉器の地絡電流を比較する手段と、この比較された地絡電流の差が最大で基準値以上の区間があったときに当該区間を地絡事故点と判断する比較判断手段と、を有した地絡事故点認識処理装置が開示されている。
特開平5−268723号公報 特開平7−298486号公報
ところで、特許文献1に開示された地絡点検出システムの場合、各電柱に設置される子局には、上記変流器、上記位相検出器、上記タイマ等を設ける必要があり、システム構築コストが高価になるという課題がある。
また、親局では、地絡方向継電器が動作したという動作情報を用いて地絡事故が発生した地絡事故区間の特定を行っているが、この地絡方向継電器の動作は、限時動作(地絡方向継電器の単体動作によりフィーダ遮断器を遮断する場合)であるのか、瞬時動作(地絡過電圧継電器の動作とのAND条件によりフィーダ遮断器を遮断する場合)であるのかが不明である。
仮に、地絡方向継電器の動作を限時動作とした場合、地絡事故区間の特定により、少なくとも1回は、当該地絡事故区間を含む地絡フィーダの全区間が停電するという課題がある。言い換えると、地絡事故区間よりも母線側にある健全な区間までもが停電するという課題がある。
一方、地絡方向継電器の動作を瞬時動作とした場合、次のような課題がある。即ち、特許文献1によれば、各子局は、上記タイマによって零相電流の検出時間が変電所内の地絡方向継電器の動作時間(0.2〜2秒)のおおむね1/2程度計時されたとき、零相電流の位相情報を親局に伝送している。しかし、特許文献1には、上記タイマの時間整定値を上記のように整定した理由、特に親局側の地絡事故区間の判定に要する時間との関係により整定した理由について何ら開示がない。
このため、親局では、変電所内の地絡方向継電器の瞬時動作情報と、各子局から上記タイマの時間整定値後に伝送される零相電流の位相情報と、の間に同期(整合性)がとれない虞がある。この結果、親局は、零相電流の位相情報に基づいた各条件の判定結果を得るまでに長時間を要してしまい、地絡事故区間を特定する前に、地絡方向継電器の瞬時動作に基づき地絡フィーダの全区間が停電する虞があるという課題がある。
また、特許文献2に開示された地絡事故点認識処理装置の場合、配電線の各開閉器点より読み取った地絡電流の大きさの比較結果に基づいて地絡フィーダや地絡事故が発生した地絡事故区間の特定を行っており、この特定の際に地絡方向継電器の動作情報を用いていない。従って、特許文献1の場合と同様に、地絡事故区間の特定前に、変電所内の地絡方向継電器の限時動作に基づき地絡フィーダの全区間が停電する虞があるという課題がある。
前述した課題を解決する主たる本発明は、母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線が複数の区分開閉器により複数の区間に区分される配電系統の地絡保護システムであって、前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号に基づいて、前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定するとともに、その特定した地絡事故区間より母線側の区間の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の区間の前記区分開閉器の開指令を送信する第2地絡保護装置と、を有することを特徴とする。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記第2地絡保護装置は、前記絶対値判定信号の分布に基づいて、前記配電線の全ての隣り合う二区間の中で、前記母線側の一方の区間における絶対値判定信号が前記閾値を上回り、且つ前記負荷側の他方の区間における絶対値判定信号が前記閾値を下回る二区間を検出し、当該他方の区間を地絡事故区間として特定すること、としてもよい。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記第2地絡保護装置は、前記配電線の全区間を通じた絶対値判定信号を、前記複数の配電線毎に、母線側の区間から負荷側の区間に向かう順に配列したテーブルを格納するデータベースを有すること、としてもよい。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記第1地絡保護装置は、前記母線の零相電圧を検出する接地変圧器と、前記複数の配電線毎に設けられ、保護対象の配電線の前記遮断器に流れる零相電流を検出する第2零相電流変流器と、前記複数の配電線毎に設けられ、前記第2零相電流変流器により検出された零相電流と、前記接地変圧器により検出された零相電圧と、に基づいて、自回線の地絡事故発生を検出したとき、第1動作時間整定値の経過後に地絡検出信号を送信する地絡方向継電器と、前記接地変圧器より検出される零相電圧が前記第1動作時間整定値よりも長い第2動作時間整定値の間継続して上回るとき、前記地絡検出信号を送信した前記地絡方向継電器を介して事故回線の前記遮断器を遮断させる地絡過電圧継電器と、を有し、前記第2地絡保護装置は、同一の地絡事故区間が、前記第2動作時間整定値よりも短い時間の間継続して特定されるとき、前記開指令を送信すること、としてもよい。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記地絡方向継電器から送信される地絡検出信号を受信し、その受信した地絡検出信号を前記第2地絡保護装置に伝送する第2通信端末装置を有し、前記第2地絡保護装置は、前記第2通信端末装置より伝送される地絡検出信号に基づき地絡事故発生を検出し、且つ同一の地絡事故区間が前記第2動作時間整定値から前記第1動作時間整定値を差し引いた時間よりも短い第3動作時間整定値の間継続して特定されるとき、前記開指令を送信すること、としてもよい。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記第1通信端末装置は、前記閾値を、前記地絡方向継電器の地絡試験により得られる零相電圧に対する母線側から負荷側に向けて流れる零相電流の特性分布に基づき、所定の地絡抵抗に応じた当該特性分布上の零相電流として整定すること、としてもよい。
また、上記の配電系統の地絡保護システムであって、前記第2地絡保護装置は、前記第1通信端末装置又は前記第2通信端末装置と通信路を介した通信によって、前記配電系統の遠隔監視制御を行う情報処理装置であること、としてもよい。
前述した課題を解決する主たるその他の本発明は、母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線を複数の区間に区分する複数の区分開閉器と、前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、を有した配電系統の地絡保護方法であって、前記第1通信端末装置と通信可能に接続された第2地絡保護装置が、前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号を受信するステップと、前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定するステップと、その特定された前記地絡事故区間より母線側の区間の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の区間の前記区分開閉器の開指令を送信するステップと、を有することを特徴とする。
前述した課題を解決する主たるその他の更なる本発明は、母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線を複数の区間に区分する複数の区分開閉器と、前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、を有した配電系統において、前記第1通信端末装置と通信可能に接続された第2地絡保護装置に、前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号を受信する手順と、前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定する手順と、その特定された前記地絡事故区間より母線側の区間の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の区間の前記区分開閉器の開指令を送信する手順と、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線が複数の区分開閉器により複数の区間に区分される配電系統にあって、地絡事故が発生した事故回線並びにその事故回線の地絡事故区間を適切に特定するとともに、当該地絡事故区間よりも負荷側の区間のみを停電させることで事故回線の全区間の停電を回避することが可能な地絡保護システムを低コストで実現することができる。
===配電自動化システム(地絡保護システム)の全体構成===
図2乃至図4を適宜参照しつつ、図1をもとに本発明の一実施形態に係る配電自動化システムの全体構成を以下に説明する。
図1に示す配電自動化システムは、電力会社の支社、営業所20に設置された配電制御装置200(本願請求項に係る第2地絡保護装置)を、中継子局6並びに通信網30並びに通信線32、33、34、35(メタル通信回線もしくは光通信回線)を介して、配電用変電所10内に配電線X(X=1〜n)毎に設置される子局X−0(本願請求項に係る第2通信端末装置)や、配電線Xを複数の区間(X−k(k=1〜m))に区分する区分開閉器DM(X−k)とともに電柱に設置される子局(X−k)(本願請求項に係る第1通信端末装置)と通信可能に接続して構成される。尚、以下では、nは2とし、mは全ての配電線Xについて同じ自然数であるものとするが、nは3以上でもよく、また、mは配電線X毎に異なっていてもよい。
配電自動化システムは、上記の構成を前提として、全子局1−k、2−k(k=0〜m)と配電制御装置200との間の通信により配電系統全体の遠隔監視制御を行う。具体的には、配電線1、2の電流情報の自動収集、配電系統の各状態のリアルタイム表示、地絡事故区間の自動分離並びに健全区間の自動復旧を行う地絡保護機能、短絡事故区間の自動分離並びに健全区間の自動復旧を行う短絡保護機能、電力融通計算に基づき他の配電用変電所の配電系統との連系を図る自動系統切替等を行う。
尚、上記の地絡保護機能は、配電制御装置200(本願請求項に係る第2地絡保護装置)が動作主体となり、地絡事故区間X−pより負荷側の区間X−k(k=p〜m)のみ停電させる主保護機能と、後述の地絡方向継電器DGR(Directional Ground Relay)1、2及び地絡過電圧継電器OVGR(Over Voltage Ground Relay)を有した地絡保護装置400a、400b(本願請求項に係る第1地絡保護装置)が動作主体となり、事故回線の全区間X−k(k=1〜m)の停電を伴う後備保護機能と、を有している。
まず、主保護機能の概要を説明すると、例えば、配電線1に地絡事故が発生した場合、地絡事故点を含む地絡事故区間1−pより電源側の各区間1−k(k=1〜p−1)には、当該区間及び当該区間よりも電源側にある各区間の対地静電容量Cからの地絡電流Ig1の総和と他の配電線2から流れ込む地絡電流Ig2とを加算した電流が、地絡事故点に向けて流れる。尚、以下では、電源側から地絡事故点に向けて流れる地絡電流のことを進み零相電流I0と呼ぶ。この進み零相電流I0は、後述の零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)により零相電圧V0よりも位相が略90°進んだ零相電流I0として検出される。
一方、地絡事故区間1−pよりも負荷側の各区間1−k(k=p+1〜m)には、当該区間及び当該区間よりも負荷側にある区間の対地静電容量Cからの地絡電流Ig1の総和となる電流が、地絡事故点に向けて流れる。尚、以下では、負荷側から地絡事故点に向けて流れる地絡電流のことを遅れ零相電流I0と呼ぶ。この遅れ零相電流I0は、後述の零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)により、零相電圧V0よりも位相が略90°遅れた零相電流I0として検出される。
従って、一般的に、地絡事故区間X−pよりも電源側の各区間X−k(k=1〜p−1)の進み零相電流I0の絶対値は、地絡事故区間X−pを含む負荷側の各区間X−k(k=p+1〜m)の遅れ零相電流I0の絶対値よりも大きくなる。そこで、配電自動化システムは、上記の主保護機能を実現するにあたり、各区間X−k(k=1〜m)に設置される子局X−k(k=1〜m)に、配電線1、2の全区間の零相電流の絶対値を検出する機能と、この機能より検出した絶対値が所定の閾値を上回るか否かを判定した絶対値判定信号GX−k(k=1〜m)を出力する機能と、を備えるようにしている。尚、配電線1、2の情報として各区間1−k、2−k(k〜1〜m)の零相電流I0の絶対値の変化を検出すれば済むため、配電線の各区間1−k、2−k(k〜1〜m)に高価な地絡方向継電器DGR並びに零相電圧検出器ZPDを設けることが不要となり、低コスト化を図ることが可能である。
また、後述の地絡保護装置400a、400bによる配電用遮断器CB1、2の遮断(即ち、配電線1、2の全区間停電)を伴う後備保護よりも優先して、配電線1、2の全区間を通じた零相電流I0の絶対値判定信号GX−k(k=1〜m)の分布に基づいて地絡事故区間X−pを特定する。そして、地絡事故区間X−pを含む負荷側の区間X−k(k=p〜m)のみを後の復旧作業のために停電させることで、地絡事故区間X−pよりも電源側の健全区間X−k(k=1〜p−1)の停電を回避している。
具体的には、配電線1、2の全区間を通じた零相電流I0の絶対値判定信号GX−k(k=1〜m)の分布の中で、絶対値が急激に変化する分布の臨界を、配電線の全ての隣り合う二区間の中で、母線側の一方の区間X−(p−1)における絶対値判定信号GX−(p−1)が所定の閾値(後述の動作電流整定値I0th3)を上回り、且つ負荷側の他方の区間X−pにおける絶対値判定信号GX−pが所定の閾値を下回る二区間X−(p−1)、X−pとして検出する。本実施形態では、上記のように、零相電流I0の絶対値が急激に変化する二区間を検出することで、地絡事故区間X−pの特定を行っている。
一方、後備保護機能は、例えば、配電線1に地絡事故が発生した場合とすると、次のように行われる。配電線1を対象とする地絡保護装置400aは、事故回線1の地絡事故発生を検出した場合、配電用遮断器CB1を遮断する。すると、事故回線1の全ての区分開閉器DM1−k(k=1〜m)は配電用遮断器CB1の遮断に伴い無電圧開放され、事故回線1の全区間停電が発生する。
その後、地絡事故区間1−pを特定するために、地絡保護装置400aは、配電用遮断器CB1を再投入(再閉路)する。すると、事故回線1が電源側から充電され、電源側から負荷側に向けて区分開閉器DM1−k(k=1〜m)が順に時限投入される。地絡事故区間の区分開閉器DM1−pが時限投入された場合、再度地絡電流が流れるために、配電用遮断器CB1が地絡保護装置400aによって再び遮断(再閉路失敗)される。従って、事故回線1の全ての区分開閉器DM1−k(k=1〜m)が再び無電圧開放される。
配電制御装置200は、再閉路失敗時の地絡事故区間1−pの区分開閉器DM1−pの情報を記憶することで、地絡事故区間1−pの特定を行う。また、再閉路時と同様に、地絡保護装置400aは、配電用遮断器CB1を再投入(再々閉路)し、電源側から負荷側に向けて区分開閉器DM1−k(k=1〜m)が順に時限投入される。尚、地絡事故区間1−pの直前の電源側区間の区分開閉器DM1−(p−1)は時限投入をロックする。
以下では、図1に示す配電自動化システムの各構成を詳細に説明する。
配電用変電所10には発電所(不図示)より送電された電力を所定の変圧比で降圧する所定結線(Y−Δ結線、Y−Y−Δ結線等)の配電用変圧器Trが設置される。配電用変圧器Trの2次側には母線4が接続され、母線4の負荷側には配電用遮断器CB1、2を介して配電線1、2が延設される。
母線4には接地変圧器GPT(Grounding Potential Transformer)の1次巻線(Y巻線)が接続される。尚、1次巻線の中性点は大地に接地される。また、接地変圧器GPTの2次巻線(オープンΔ巻線)の開放端より、母線4の各相の相電圧を合成(加算)した配電線1、2共通の零相電圧V0が検出される。尚、接地変圧器GPT以外に、接地変圧器EVT(Earthed Voltage Transformer)を用いてもよい。
配電用遮断器CB1、2の周辺に零相変流器ZCT1−0、2−0と、地絡保護装置400a、400bが設置される。地絡保護装置400a、400bは、各装置共通の地絡過電圧継電器OVGRと、地絡方向継電器DGR1、2と、により構成される。
零相変流器ZCT1−0、2−0は、配電線1、2の各相に流れる相電流を合成(加算)することで、地絡事故時の零相電流I0(進み零相電流I0又は遅れ零相電流I0)を検出する。尚、零相変流器ZCT1−0、2−0は、母線4から負荷に向かう向きを正方向とし、負荷から母線4に向かう向きを負方向として零相電流I0を検出する。正方向に流れる零相電流I0は進み零相電流I0であり、負方向に流れる零相電流I0は遅れ零相電流I0である。
零相変流器ZCT1−0、2−0の二次側には地絡方向継電器DGR1、2が接続される。地絡方向継電器DGR1、2は、瞬時動作向けの各整定値として、動作電流整定値I0th1、動作電圧整定値V0th1、動作時間整定値tth1(本願請求項に係る「第1動作時間整定値」)、動作位相整定範囲(遅れθa〜進みθb)が夫々整定されている。尚、以下では、動作時間整定値tth1は「0.2s」とする。また、動作電圧整定値V0th1は、既知の地絡抵抗(例えば、6000Ω)に対応した電圧とする。
地絡方向継電器DGR1、2は、接地変圧器GPTにより検出された零相電圧V0と、自身と接続される零相変流器ZCT1−0、2−0により検出された零相電流I0と、が供給され、零相電圧V0及び零相電流I0が上記の瞬時動作の各整定値と照合する場合、直ぐに(動作時間整定値tth1後)動作して地絡事故発生を検出したことを示す地絡事故検出信号D1、2を送信する。
地絡過電圧継電器OVGRは、限時動作向けの各整定値として、動作電圧整定値V0th2、動作時間整定値tth1よりも長い動作時間整定値tth2(本願請求項2に係る第2動作時間整定値)が夫々整定される。また、動作電圧整定値V0th2は、地絡方向継電器DGR1、2と同様に、既知の地絡抵抗(例えば、6000Ω)に対応した電圧とする。
地絡過電圧継電器OVGRは、接地変圧器GPTより検出された零相電圧V0が供給される。地絡過電圧継電器OVGRは、零相電圧V0が動作電圧整定値V0th2を上回る継続時間が動作時間整定値tth2を超過したときに動作して、地絡方向継電器DGR1、2を介して配電用遮断器CB1、2を遮断させる。
子局1−0、2−0は、地絡方向継電器DGR1、2より送信される地絡事故検出信号D1、D2を受信すると、所定の伝送手順に基づいて中継子局6を介して配電制御装置200に送信する。尚、所定の伝送手順には、情報を定周期で送受信するCDT(Cyclic Data Transfer)方式、イベント情報が発生する度に送受信するHDLC(High level Data Link Control)方式等が採用される。
配電線1、2を架設する電柱上には、複数の区間1−k、2−k(k=1〜m)に区分するための区分開閉器DM1−k、DM2−k(k=1〜m)と、区分開閉器DM1−k、DM2−k(k=1〜m)により区分された区間1−k、2−k(k=1〜m)を流れる零相電流I0(進み零相電流I0又は遅れ零相電流I0)を検出する零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)と、区分開閉器DM1−k、2−k(k=1〜m)並びに零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)と接続された子局1−k、2−k(k=1〜m)と、が設置される。
零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)は、各区間1−k、2−k(k=1〜m)に流れる零相電流I0を、配電用変電所10から負荷に向かう正方向の進み零相電流I0、又は負荷から配電用変電所10に向かう負方向の遅れ零相電流I0として検出する。
子局1−k、2−k(k=1〜m)は、零相変流器ZCT1−k、2−k(k=1〜m)により供給される零相電流I0の絶対値を検出する機能と、この機能より検出された絶対値が動作電流整定値I0th3よりも大きいか若しくは小さいかの判定結果(1:|I0|>I0th3、0:|I0|<I0th3)を示す絶対値判定信号G1−k、G2−k(k=1〜m)を送信する機能と、を有する。尚、零相電流I0の絶対値には実効値(瞬時値の二乗平均の平方根)を用いるが、平均値(瞬時値の絶対値を1周期について平均した値)又は最大値(瞬時値の最も大きい値)を用いてもよい。
また、子局1−k、2−k(k=1〜m)は、絶対値判定信号G1−k、G2−k(k=1〜m)を所定の伝送手順(CDT方式やHDLC方式等)に基づいて中継子局6を介して配電制御装置200に送信する機能を有する。さらに、子局1−k、2−k(k=1〜m)は、配電制御装置200から送信された開指令又は閉指令を受信する機能と、この機能により受信した開指令又は閉指令に従って区分開閉器DM1−k、2−k(k=1〜m)の開操作又は閉操作を行う機能と、を有する。
尚、子局1−k、2−k(k=1〜m)の動作電流整定値I0th3は、地絡方向継電器DGR1、2の1次試験(人工地絡試験)により得られた地絡抵抗に対する進み零相電流I0並びに遅れ零相電流I0の特性分布を用いて整定できる。図2は、かかる特性分布の一例を示したものである。図2に示す特性分布によれば、地絡抵抗が大きくなるに従って、進み零相電流I0並びに遅れ零相電流I0は減少することが判明する。また、図2に示す特性分布によれば、進み零相電流I0は遅れ零相電流I0よりも総じて小さいことが判明する。
そこで、子局1−k、2−k(k=1〜m)は、地絡方向継電器DGR1、DGR2の動作電圧整定値V0th1に対応した地絡抵抗6000Ωのときの進み零相電流I0の値を、零相電流I0の絶対値の比較対象とする動作電流整定値I0th3として整定する。この結果、子局1−k、2−k(k=1〜m)の動作電流整定値I0th3の整定作業が試行錯誤にならずに済み、零相電流I0の絶対値の判定をより正確に行うことが可能となる。
尚、図3(a)は、進み零相電流I0と動作電流整定値I0th3との関係を表したベクトル図であり、進み零相電流I0の位相は零相電圧V0に対して90°進んでおり、また、進み零相電流I0の絶対値は動作電流整定値I0th3を表した円の半径よりも長くなることを表している。一方、図3(b)は、遅れ零相電流I0と動作電流整定値I0th3との関係を表したベクトル図であり、遅れ零相電流I0の位相は零相電圧V0に対して90°遅れており、また、遅れ零相電流I0の絶対値は動作電流整定値I0th3を表した円の半径よりも短くなることを表している。
配電制御装置200は、図4に示すように、親局201、データベース202、メモリ203、CPU204、入力装置205、表示装置206、プリンタ207がバス208を介して通信可能に接続して構成される情報処理装置である。
親局201は、通信線34を介して通信網30と接続され、所定の伝送手順(CDT方式やHDLC方式等)に従って中継子局6を介して配電用変電所10内の子局1−0、子局2−0、配電線1の全子局1−k、配電線2の全子局2−kと通信を行う遠隔監視制御装置である。データベース202は、後述の地絡事故区間判定テーブル2020を格納する。メモリ203は、CPU204より実行されるプログラムや作業データを格納する。
CPU204は、配電制御装置200全体の制御を統括するプロセッサであり、メモリ203に格納されたプログラムを実行することにより、事故時の系統切替手順の作成、配電線管理運用業務の処理、主保護機能及び後備保護機能のための処理等を行う。入力装置205は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。表示装置206は、配電系統における配電線電流の表示や、特定された事故区間の表示を行う。プリンタ207は、運転状況の印字・記録等を行う。
===地絡保護装置による後備保護機能===
図5、図6に示すフローチャートを用いて、配電用変電所10内の地絡保護装置400a、400bによる後備保護の内容を説明する。尚、図5は、説明の便宜上、地絡方向継電器DGR1、2のアナログシーケンス動作をデジタルシーケンス動作として表現した場合のフローチャートであり、図6は、説明の便宜上、地絡過電圧継電器OVGRのアナログシーケンス動作をデジタルシーケンス動作として表現した場合のフローチャートである。つまり、以下に説明される地絡方向継電器DGR1、2や地絡過電圧継電器OVGRのデジタルシーケンス動作は、実際には、地絡方向継電器DGR1、2や地絡過電圧継電器OVGRが具備する電磁継電器や時限継電器によるアナログシーケンス動作である。
まず、地絡方向継電器DGR1、2は、時間変数t1を0に設定し(S500)、当該時間変数t1にサンプリング周期Δtを加算する(S501)。次に、地絡方向継電器DGR1、2は、接地変圧器GPTより検出された零相電圧V0と、零相変流器ZCT1−0、2−0より検出された零相電流I0と、を取得する(S502)。そして、零相電流I0の大きさが動作電流整定値I0th1よりも大きく、且つ零相電圧V0を基準とした零相電流I0の位相が動作位相整定範囲(θa〜θb)内であるか否かを判定する(S503)。
S503の条件が不成立となる場合(S503:NO)、S500に戻る。S503の条件が成立する場合(S503:YES)、時間変数t1が動作時間整定値tth1を経過したか否かを判定する(S504)。時間変数t1が動作時間整定値tth1を経過していない場合(S504:NO)、S501に戻る。時間変数t1が動作時間整定値tth1を経過した場合(S504:YES)、地絡方向継電器DGR1、2は、地絡事故が発生した旨を示す地絡検出信号D1、D2を送信する(S505)。地絡事故検出信号D1、2は、配電用遮断器CB1、2のトリップ回路に電流を流す接点を閉じるための信号である。尚、地絡過電圧継電器OVGRが動作するまでは、配電用遮断器CB1、2のトリップ回路に配電用遮断器CB1、2をトリップさせるための遮断電源が供給されない状態となっている。
一方、地絡過電圧継電器OVGRは、時間変数t2を0に設定し(S601)、当該時間変数t2にサンプリング周期Δtを加算する(S602)。次に、地絡過電圧継電器OVGRは、接地変圧器GPTより検出された零相電圧V0を取得する(S603)。そして、零相電圧V0の大きさが動作電圧整定値Voth2よりも大きいか否かを判定する(S604)。 S604の条件が不成立となる場合(S604:NO)、S601に戻る。
一方、S604の条件が成立する場合(S604:YES)、時間変数t2が動作時間整定値tth2を経過したか否かを判定する(S605)。時間変数t2が動作時間整定値tth2を経過していない場合(S605:NO)、S602に戻る。時間変数t2が動作時間整定値tth2を経過した場合(S605:YES)、地絡過電圧継電器OVGRは、事故回線の地絡方向継電器DGR1又はDGR2を介して配電用遮断器CB1又はCB2を遮断させる(S606)。地絡過電圧継電器OVGRが動作することで、遮断器CB1、2のトリップ回路に遮断器CB1、2をトリップさせるための遮断電源を供給するための接点が閉じられる。これにより、地絡方向継電器DGR1、2により検出された事故回線の遮断器CB1又はCB2が遮断される、
つまり、地絡過電圧継電器OVGRにより地絡事故の発生が検出されてから配電用遮断器CB1、2−0が遮断されるまでの間に、動作時間整定値tth2を少なくとも要する。
===配電制御装置による主保護機能===
図7に示すフローチャートを用いて、配電制御装置200による主保護機能の内容を説明する。
まず、配電制御装置200は、時間変数t3を0に設定し(S700)、当該時間変数t3にサンプリング周期Δtを加算する(S701)。次に、配電制御装置200は、配電用変電所10内の子局1−0、2−0より送信される地絡検出信号D1、D2と、配電線1、2の全ての子局1−k、2−k(k=1〜m)より送信される絶対値判定信号G1−k、G2−k(k=1〜m)と、を所定の伝送手順に従って取得し(S702)、図8に示す地絡事故区間判定テーブル2020に格納する(S703)。
図8に示す地絡事故区間判定テーブル2020は、レコード(行)に配電線X(X=1〜n)の識別子(例えば、配電線名)を格納し、レコードの各フィールド(列)に、当該レコードが指定する配電線Xにおける各子局X−k(k=0〜m)より得られた地絡検出信号DX(X=1〜n)又は絶対値判定信号GX−k(X=1〜n、k=1〜m)の内容を格納して構成される。
また、レコードの最終フィールドに、地絡事故発生により開指令を送信する区分開閉器DM1−k、2−k(k=1〜m)の識別子(例えば、区分開閉器名)が格納される。尚、地絡事故区間判定テーブル2020はデータベース202により管理されるため、各フィールドの内容は常に最新の情報で更新されるとともに、更新履歴の保存や世代管理が行われる。
次に、配電制御装置200は、地絡事故区間判定テーブル2020の各レコードの第1番目のフィールドに格納された地絡検出信号DX(X=1〜n)の内容を参照して、地絡事故が発生した事故回線X(X=1〜nのいずれか)の有無を判定する(S704)。事故回線X(X=1〜nのいずれか)が検出されなかった場合(S704:NO)、S700に戻る。
事故回線X(X=1〜nのいずれか)が検出された場合(S704:YES)、配電制御装置200は、地絡事故区間判定テーブル2020の事故回線(X=1〜nのいずれか)に対応したレコード内で、第2番目のフィールドから最終の1つ前のフィールドまでの順番に、次の等式が成立するか否かを判定する。
GX−(i−1) ExOR GX−i = 1
(i=1〜m) ・・・ 式(1)
式(1)の等式は、隣り合う子局X−(i−1)、X−iの絶対値判定信号GX−(i−1)、GX−iの排他的論理和(ExOR)が1であることを表している。
つまり、地絡事故区間X−pよりも電源側の区間X−k(k=1〜p−1)の場合、零相変流器ZCTX−k(k=1〜p−1)により検出される零相電流I0(進み零相電流I0)の絶対値は、動作電流整定値I0th3よりも大きくなるため、絶対値判定信号GX−k(k=1〜p−1)は1である。
一方、地絡事故区間X−pを含む当該地絡事故区間X−pよりも負荷側の区間X−k(k=p〜m)の場合、零相変流器ZCTX−k(k=p〜m)により検出される零相電流I0(遅れ零相電流I0)の絶対値は、動作電流整定値I0th3よりも小さくなるため、絶対値判定信号GX−k(k=p〜m)は0である。
従って、式(1)の等式が成立するときのフィールドの子局X−iに対応した区間X−iが、地絡事故区間として特定されることになる。尚、絶対値判定信号GX−(i−1)、GX−iの急峻な変化が生じた隣り合う二区間X−(i−1)、X−iを、式(1)の排他的論理和により検出する他に、例えば、次式のように、絶対値判定信号GX−(i−1)、GX−iの一方を論理反転(NOT)した上で論理積(AND)の結果が1であることで検出してもよい。
GX−i AND [NOT{GX−(i−1)}] = 1
(i=1〜m) ・・・ 式(2)
配電制御装置200は、S705により地絡事故区間X−p(i=p)を特定した場合、地絡事故区間判定テーブル2020の事故回線Xのレコードの最終フィールドに、地絡事故区間X−pに隣接した電源側の区間X−(p−1)の区分開閉器DMX−(p−1)の識別子を格納する。尚、事故回線X以外の配電線Xのレコードの最終フィールドには、開指令を送信する区分開閉器DMX−kが無い旨を示すフラグを格納する。
次に、配電制御装置200は、時間変数t3が動作時間整定値tth3を経過したか否かを判定する(S706)。尚、動作時間整定値tth3は、地絡過電圧継電器OVGRの動作時間整定値tth2から地絡方向継電器DGR1、2の動作時間整定値tth1を差し引いた時間よりも短く整定される。例えば、動作時間整定値tth1を「0.2s」に整定するとともに動作時間整定値tth2を「0.7s」に整定した場合、動作時間整定値tth3を、動作時間整定値tth2(0.7s)から動作時間整定値tth1(0.2s)を差し引いた時間(0.5s)よりも短い「0.3s」に整定する。
時間変数t3が動作時間整定値tth3を経過しない場合(S706:NO)、S701に戻る。一方、時間変数t3が動作時間整定値tth3を経過した場合(S706:YES)、配電制御装置200は、子局X−(p−1)に向けて、区分開閉器DMX−(p−1)の開指令を送信する(S707)。これにより、事故回線Xの地絡事故区間X−p以降の区間X−k(k=p〜m)が、復旧作業のために停電される。
尚、配電制御装置200によって区分開閉器DMX−(p−1)を開く前に、微地絡のために地絡事故が自然に消弧した場合には、時間変数t3が動作時間整定値tth3を経過しない(S706:NO)ため、区分開閉器DMX−(p−1)を開かずに済ませられる。尚、微地絡の情報はデータベース202に履歴保存されるため、後々の事故解析に利用できる。
つまり、地絡方向継電器DGR1、2によってS503の条件成立により地絡事故の発生が検出されてから、配電用制御装置200によって区分開閉器DMX−(p−1)が開くまでの間に、動作時間整定値tth1(0.2s)と動作時間整定値tth3(0.3s)とを加算した時間(0.5s)を少なくとも要する。
ところで、地絡保護装置400a、400bによる後備保護の場合、地絡過電圧継電器OVGRによって地絡事故発生が検出されてから事故回線の全区間停電を伴う配電用遮断器CB1又はCB2が遮断されるまでの間に少なくとも要した時間は0.7sであった。従って、配電制御装置200による主保護の方が、区分開閉器DMX−(p−1)を開くまでに要する時間(0.5s)が短いため、地絡保護装置400a、400bによる後備保護よりも優先されることになる。
===配電制御装置による主保護機能の具体例===
図9、図10を用いて、配電制御装置200による地絡保護の具体例を説明する。尚、図9は、図1に示した配電系統と同一の配電系統を示している。図10は、図1、図9に示した配電系統に対応する地絡事故区間判定テーブル2020の内容を示している。
図9に示すように、配電線1の区間1−3に地絡事故が発生した場合とする。この場合、事故回線1において、区間1−1、1−2には進み零相電流I0が流れ、区間1−4には遅れ零相電流I0が流れ、地絡事故区間1−3には区間1−2からの進み零相電流I0と区間1−4からの遅れ零相電流I0とが流れる。また、事故回線1以外の配電線2において、区間2−1〜2−4には遅れ零相電流I0が流れる。
従って、子局1−1、1−2より配電制御装置200に向けて送信される絶対値判定信号G1−1、G1−2の内容は「1」であり、子局1−3、1−4より配電制御装置200に向けて送信される絶対値判定信号G1−3、G1−4の内容は「0」である。また、子局2−1〜2−4より配電制御装置200に向けて送信される絶対値判定信号G2−1〜G2−4の内容は「0」である。
また、事故回線1の零相変流器ZCT1−0には配電線2から母線4を介して進み零相電流I0が流れる。このため、地絡方向継電器DGR1は、各動作整定値が照合されたことを契機として動作し、その0.2s(動作時間整定値tth1)後に地絡事故が発生した旨を表す地絡検出信号D1を子局1−0に向けて送信する。一方、配電線2の零相変流器ZCT2−1には遅れ零相電流I0が流れるため、地絡方向継電器DGR2は、動作位相整定範囲(θa〜θb)内の照合が行われず動作しない。
以上の結果、地絡事故区間判定テーブル2020の各フィールドは、図10に示される内容となる。配電制御装置200は、図10に示される地絡事故区間判定テーブル2020の第1番目のフィールドを参照することで、配電線1に地絡事故が発生したことを検出する。また、配電制御装置200は、配電線1に対応したレコードの第2番目のフィールド以降のフィールドに対し、式(1)の等式が成立するか否かを判定する。
例えば、第2番目のフィールドの内容(子局1−1より取得した絶対値判定信号G1−1)が「1」であり、第3番目のフィールドの内容(子局1−2より取得した絶対値判定信号G1−2)も「1」である。従って、配電制御装置200は、第2番目と第3番目のフィールドを参照する場合、式(1)の等式が不成立となることを判定し、区間1−2を地絡事故区間として特定しない。
次に、第3番目のフィールドの内容(子局1−2より取得した絶対値判定信号G1−2)が「1」であり、第4番目のフィールドの内容(子局1−3より取得した絶対値判定信号G1−3)が「0」である。従って、配電制御装置200は、第3番目と第4番目のフィールドが参照される場合、式(1)の等式が成立することを判定し、区間1−3を地絡事故区間として特定する。そして、配電制御装置200は、地絡事故区間1―3の手前の区間1−2の区分開閉器DM1−2の識別子を最終フィールドに格納する。
以上、本実施の形態について説明したが、前述した実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、上記の主保護機能は、配電制御装置200を動作主体としており、配電自動化システムを前提としているが、配電制御装置200に対応したCPUを具備したデジタル保護継電盤により実現してもよい。つまり、本発明は、配電自動化システムの構成を前提としなくてもよい。
本発明の一実施形態に係る配電自動化システムの全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係る地絡方向継電器DGR1、2の1次試験により得られる零相電圧に対する進み零相電流I0及び遅れ零相電流I0の特性分布と、当該特性分布に基づき整定される動作電流整定値I0th3を示した図である。 図3(a)は、進み零相電流I0と動作電流整定値I0th3との関係を表したベクトル図であり、図3(b)は、遅れ零相電流I0と動作電流整定値I0th3との関係を表したベクトル図である。 本発明の一実施形態に係る配電制御装置200の構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係る地絡方向継電器DGR1、2の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る地絡過電圧継電器OVGR1、2の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る配電制御装置200の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る地絡事故区間判定テーブル2020を示した図である。 図1に示した配電系統において区間1−3に地絡事故が発生したときの状態を示した図である。 図9に示した地絡事故の場合の地絡事故区間判定テーブル2020の内容を示した図である。
4 母線
6 中継子局
10 配電用変電所
20 支社・営業所
200 配電制御装置
201 親局
202 データベース
2020 地絡事故区間判定テーブル
203 メモリ
204 CPU
205 受信装置
206 表示装置
207 プリンタ
30 通信網
32〜35 通信線
400 地絡保護装置
Tr 配電用変圧器
CBX(X=1〜n) 配電用遮断器
DMX−k(X=1〜n、k=1〜m) 区分開閉器
ZCTX−k(X=1〜n、k=1〜m) 零相変流器
DGRX(X=1〜n) 地絡方向継電器
OVGRX(X=1〜n) 地絡過電圧継電器
GPT 接地変圧器
GX−k(X=1〜n、k=1〜m) 絶対値判定信号
DX(X=1〜n) 地絡検出信号
OX(X=1〜n) 遮断信号

Claims (9)

  1. 母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線が複数の区分開閉器により複数の区間に区分される配電系統の地絡保護システムであって、
    前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、
    前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、
    前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、
    前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号に基づいて、前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定するとともに、その特定した地絡事故区間より母線側の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の前記区分開閉器の開指令を送信する第2地絡保護装置と、
    を有することを特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  2. 請求項に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記第2地絡保護装置は、
    前記絶対値判定信号の分布に基づいて、前記配電線の全ての隣り合う二区間の中で、前記母線側の一方の区間における絶対値判定信号が前記閾値を上回り、且つ前記負荷側の他方の区間における絶対値判定信号が前記閾値を下回る二区間を検出し、当該他方の区間を地絡事故区間として特定すること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  3. 請求項2に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記第2地絡保護装置は、
    前記配電線の全区間を通じた絶対値判定信号を、前記複数の配電線毎に、母線側の区間から負荷側の区間に向かう順に配列したテーブルを格納するデータベースを有すること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  4. 請求項1に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記第1地絡保護装置は、
    前記母線の零相電圧を検出する接地変圧器と、
    前記複数の配電線毎に設けられ、保護対象の配電線の前記遮断器に流れる零相電流を検出する第2零相電流変流器と、
    前記複数の配電線毎に設けられ、前記第2零相電流変流器により検出された零相電流と、前記接地変圧器により検出された零相電圧と、に基づいて、自回線の地絡事故発生を検出したとき、第1動作時間整定値の経過後に地絡検出信号を送信する地絡方向継電器と、
    前記接地変圧器より検出される零相電圧が前記第1動作時間整定値よりも長い第2動作時間整定値の間継続して、地絡抵抗に対応した電圧である動作電圧整定値を上回るとき、前記地絡検出信号を送信した前記地絡方向継電器を介して事故回線の前記遮断器を遮断させる地絡過電圧継電器と、
    を有し、
    前記第2地絡保護装置は、
    同一の地絡事故区間が、前記第2動作時間整定値よりも短い時間の間継続して特定されるとき、前記開指令を送信すること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  5. 請求項4に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記地絡方向継電器から送信される地絡検出信号を受信し、その受信した地絡検出信号を前記第2地絡保護装置に伝送する第2通信端末装置を有し、
    前記第2地絡保護装置は、
    前記第2通信端末装置より伝送される地絡検出信号に基づき地絡事故発生を検出し、且つ同一の地絡事故区間が前記第2動作時間整定値から前記第1動作時間整定値を差し引いた時間よりも短い第3動作時間整定値の間継続して特定されるとき、前記開指令を送信すること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  6. 請求項4又は5に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記第1通信端末装置は、
    前記閾値を、前記地絡方向継電器の地絡試験により得られる地絡抵抗に対する母線側から負荷側に向けて流れる零相電流の特性分布に基づき、所定の地絡抵抗に応じた当該特性分布上の零相電流として整定すること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配電系統の地絡保護システムであって、
    前記第2地絡保護装置は、
    前記第1通信端末装置又は前記第2通信端末装置と通信路を介した通信によって、前記配電系統の遠隔監視制御を行う情報処理装置であること、
    を特徴とする配電系統の地絡保護システム。
  8. 母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線を複数の区間に区分する複数の区分開閉器と、
    前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の配電線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、
    前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、
    前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、
    を有した配電系統の地絡保護方法であって、
    前記第1通信端末装置と通信可能に接続された第2地絡保護装置が、
    前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号を受信するステップと、
    前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定するステップと、
    特定された前記地絡事故区間より母線側の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の前記区分開閉器の開指令を送信するステップと、
    を有することを特徴とする配電系統の地絡保護方法。
  9. 母線から遮断器を介して負荷に電力を供給する複数の配電線を複数の区間に区分する複数の区分開閉器と、
    前記複数の配電線毎に設けられ、自回線の配電線の地絡事故発生を検出した場合、当該自回線の配電線の遮断器を遮断する第1地絡保護装置と、
    前記複数の区間毎に設けられ、自区間に流れる零相電流を検出する第1零相電流変流器と、
    前記複数の区間毎に設けられ、前記第1零相電流変流器により検出された零相電流の絶対値を検出するとともに、その検出した絶対値が閾値を上回るか否かの判定結果を示す絶対値判定信号を送信する第1通信端末装置と、
    を有した配電系統において、前記第1通信端末装置と通信可能に接続された第2地絡保護装置に、
    前記第1通信端末装置より送信された前記絶対値判定信号を受信する手順と、
    前記第1地絡保護装置により事故回線の前記遮断器が遮断される前に、当該事故回線の全区間を通じた前記絶対値判定信号の分布に基づいて地絡事故区間を特定する手順と、
    特定された前記地絡事故区間より母線側の前記第1通信端末装置に向けて、当該母線側の前記区分開閉器の開指令を送信する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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