JP5144400B2 - スリッターラインの制御方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄板材から複数の条材を切り出すスリッターラインの制御方法及びその装置に関する。
特許文献1には、スリッターラインのループ伸び吸収装置が開示されている。この特許文献1には、ループを吸収するためにピットを形成することが開示されている。また、特許文献2には、被巻取り材が線条材である定張力巻取制御方法が開示されている。この定張力巻取制御方法では、ダンサロールにより線条材に定張力を付与している。そして、この定張力巻取制御方法では、ダンサロールの位置制御のため、巻取ボビンの回転を制御している。
特開2000−301239号公報 特開平6−278944号公報
ところで、薄板材からスリッタにより各条材を切り出し、切り出した各条材を複数のトラバースワインダにて巻取ボビンに巻き取る方法が提案されている。このように、被巻取り材を条材とする場合でも、各トラバースワインダにて、ダンサロールにより条材に定張力を付与することは有効的である。
ここで、スリッタで切り出した各条材を取り込むために、スリッタに対して複数のトラバースワインダを並行に配置すると、スリッタに対する距離が各トラバースワインダで異なるため、ループが形成される場合がある。例えば、配列中で端に位置されるトラバースワインダにてループが形成される。このようなループ形成の対処方法として、特許文献1に開示されているようにピットを形成することも考えらえるが、設備が大きくなるなどの課題が生じる。
このような課題に対し、ダンサロールを備えることで、ループ発生を防止するができる。しかし、各トラバースワインダにてダンサロールの位置制御のために巻取ボビンの回転を制御することに関して、各トラバースワインダ間での協調制御が問題となる。例えば、各トラバースワインダにてダンサロールの位置制御のために巻取ボビンの回転を独立して制御すると、スリッタから各トラバースワインダに各条材が取り込まれる過程で、それら条材同士が干渉してしまう場合がある。これでは、条材の品質上の課題が生じる。
本発明の課題は、ダンサロールにて条材の張力制御をしつつも、各トラバースワインダに取り込まれる各条材同士が干渉してしまうのを防止することである。
前記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載のスリッターラインの制御方法は、薄板材をスリッタにて複数の条材にせん断し、各条材を、前記スリッタの下流側に設けた各トラバースワインダにて、該条材の張力制御をするダンサロールを介して巻取ボビンに巻き取るスリッターラインの制御方法であって、前記各トラバースワインダにて、前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御するとともに、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2に記載のスリッターラインの制御方法は、請求項1に記載のスリッターラインの制御方法において、前記一のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度を基に、前記他のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変動を抑制し、前記一のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変化が大きくなるほど、前記他のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変化の抑制度合いを大きくすることを特徴とする。
また、本発明に係る請求項3に記載のスリッターラインの制御装置は、薄板材を複数の条材にせん断するスリッタと、前記スリッタの下流側に配置されて、前記スリッタでせん断した条材を巻取ボビンに巻き取る複数のトラバースワインダと、前記巻取ボビンに巻き取られる条材の張力制御をするダンサロールと、前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを特徴とする。
本発明によれば、一のトラバースワインダにおけるダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、それに隣接する他のトラバースワインダにおけるダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することで、ダンサロールにて条材の張力制御を実現しつつも、各トラバースワインダに取り込まれる各条材同士が干渉してしまうのを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず第1の実施形態を説明する。
(構成)
第1の実施形態は、本発明を適用したスリッターラインの巻き取り装置である。巻き取り装置は、コイルに巻かれている母材をスリットして、短冊状の各条材をワインダで巻き取るような構成となる。
図1は、巻き取り装置の構成例を示す。同図に示すように、巻き取り装置は、アンコイラ1、デフレクタロール2、ウエルダ3、ロードセルロール4、ブライドルロール5、スリッタ6、ピンチロール7、デフレクタロール8及び各トラバースワインダ20、20、・・・、20(nは整数)を備える。なお、巻き取り装置は、本発明を逸脱しない限り、ロールの数や種類等、このような構成に限られるものではない。
アンコイラ1には母材となる帯板材(通板材料、薄板材)100が巻回されている。例えば、帯板材100は、厚さが数mm以下の銅及びメッキ銅合金からなる。なお、帯板材100はこれに限定されないことは言うまでもない。アンコイラ1から取り出された帯板材100は、デフレクタロール2を介してウエルダ3に供給される。例えば、図示しないピンチロールでアンコイラ1から板材100を取り出す。
ウエルダ3では、先行材と後行材とを繋げるための溶接を行う。ウエルダ3を通過した帯板材100は、ロードセルロール4及びブライドルロール5をさらに通過して、スリッタ6に供給される。なお、ブライドルロール5とスリッタ6との間には、図示しないステアリング装置を備えている。ステアリング装置では、帯板材100の幅方向の位置決め(中央位置決め)を行う。帯板材100は、ステアリング装置で位置決めされて、スリッタ6に供給される。スリッタ6は、供給される帯板材100を短冊状に切り、複数の条材100aを切り出す。
図2は、スリッタ6の構成例を示す。同図に示すように、スリッタ6は、外周面にスリッター刃を備えた2つのロール状部材6a,6bが対向配置されて構成されている。スリッタ6は、帯板材100がロール状部材6a,6bの間を通過されることで、複数の条材100aを切り出している。
スリッタ6で切り出された各条材100aは、ピンチロール7にて後段のデフレクタロール8に供給される。デフレクタロール8では、供給された各条材100aを、重ならないように分離して、後段の各トラバースワインダ20〜20に供給する。
各トラバースワインダ20〜20は、それぞれが同様な構成となる。以下の説明では、特定のトラバースワインダに言及しない場合には、単にトラバースワインダ20と称する。ダンサロールユニット30、デフレクタロール21及び巻取ボビン22を備える。トラバースワインダ20では、条材100aが先ずダンサロールユニット30を通過する。
ダンサロールユニット30は、条材100aに一定の張力を付与するように構成されている。ダンサロールユニット30の構成については、後で詳述する。ダンサロールユニット30を通過した条材100aは、デフレクタロール21を介して巻取ボビン22に供給される。巻取ボビン22では、胴部に条材100aが螺旋状に巻かれる。すなわち、図3に示すように、所望の回転数で巻取ボビン22を回転駆動させつつ、デフレクタロール9から供給される条材100aに対して幅方向(同図に示す矢印Aの方向)に該巻取ボビン22を振ることで、巻取ボビン22の胴部22aに条材100aを螺旋状に巻いていく。これにより、巻取ボビン22の胴部22aで中央寄りに偏ったつつみ状にならないよう、平坦になるように、巻取ボビン22に条材100aが巻かれる。
図4は、トラバースワインダ20の構成を示す。図5は、そのトラバースワインダ20内のダンサロールユニット30の構成を示す。図4に示すように、トラバースワインダ20では、ワインダ速度御部(例えばモータ制御部)23により巻取ボビン22を制御し、ダンサ制御部24によりダンサロールユニット30(具体的にはダンサロール33)を制御している。
図5に示すように、ダンサロールユニット30は、ガイドロール31,32、ダンサロール33、カウンタウェイト34、連結部材35、ベロフラムシリンダ36、電空変換器37及びポテンショメータ38を備える。ダンサロール33は、2つのガイドロール31,32の間に、該ガイドロール31,32に対してオフセット配置されている。ダンサロール33は、連結部材35でカウンタウェイト34と連結されており、連結部材35には、ベロフラムシリンダ36が取り付けてある。連結部材35は、支点35aにより回動自在に支持されている。支点35aには、連結部材35の回動している角度、すなわち、ダンサロール33の位置の検出するためのポテンショメータ38が取り付けられている。ポテンショメータ38の出力は、ダンサ制御部24を介してワインダ速度御部23に入力される。なお、ポテンショメータ38の出力を直接ワインダ速度御部23に入力させることもできる。ベロフラムシリンダ36は、電空変換器37からの出力空気圧により制御される。電空変換器37は、ダンサ制御部24からの指令信号に応じた出力空気圧によりベロフラムシリンダ36を制御している。
このようなダンサロールユニット30は、ワインダ速度制御部23がポテンショメータ38の出力(回動角度)を基にワインダ速度制御(ボビン回転速度制御)を行うことで、ダンサロール33を位置制御している。具体的には、ダンサロール33を所定位置(基準位置(例えば中央位置))に維持する基準位置維持制御を行っている。
また、ダンサロールユニット30では、ダンサ制御部24がダンサロール33を積極的に変位させ、条材100aの張力を制御としている。具体的には、ダンサ制御部24は、電空変換器37を介してベロフラムシリンダ36を制御し、ダンサロール33を積極的に変位させている。これにより、ダンサロールユニット30では、ダンサロール33の変位により、ガイドロール31,32を通過する条材100aに所望の張力Tを付与している。
ワインダ速度制御部23は、前述のように、ポテンショメータ38の出力を基にワインダ速度制御部23がワインダ速度制御(巻取ボビン回転速度制御)を行っている。ワインダ速度制御部23の処理内容は具体的には次のようになる。
図4に示すように、巻き取り装置では、隣り合うトラバースワインダ20(以下、元トラバースワインダ20という。)とトラバースワインダ20i+1(以下、隣接トラバースワインダ20i+1という。)との間で、ワインダ速度制部23が信号を授受している。具体的には、元トラバースワインダ20のワインダ速度制部23は、該元トラバースワインダ20内のポテンショメータ38の出力値を基に、ワインダ速度制御をし、ダンサロール33を基準位置維持制御している。すなわち、元トラバースワインダ20のワインダ速度制部23は、ポテンショメータ38の出力値を基に、ダンサロール33が基準位置に維持されるように、該元トラバースワインダ20内の巻取ボビン22の回転速度を制御している。そして、元トラバースワインダ20のワインダ速度制部23は、該ポテンショメータ38の出力値を、隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23に出力している。
隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23は、該隣接トラバースワインダ20i+1内のポテンショメータ38の出力値及び元トラバースワインダ20からのポテンショメータ38の出力値を基に、ワインダ速度制御を行う。具体的には、隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23は、隣接トラバースワインダ20i+1内のポテンショメータ38の出力値を基に得られる巻取ボビン22の回転速度を、元トラバースワインダ20内のポテンショメータ38の出力値により補正している。より詳しくは、隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23は、隣接トラバースワインダ20i+1内のポテンショメータ38の出力値を基に、ダンサロール33が基準位置に維持されるように、該隣接トラバースワインダ20i+1内の巻取ボビン22の回転速度を変化させている。そして、このとき、隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23は、元トラバースワインダ20内のポテンショメータ38の出力値を基に、該巻取ボビン22の回転速度の変化(増減割合)を抑制している。すなわち、隣接トラバースワインダ20i+1のワインダ速度制部23は、該隣接トラバースワインダ20i+1内のポテンショメータ38の出力値のみに基づく場合よりも巻取ボビン22の回転速度の変化を鈍らせて、該隣接トラバースワインダ20i+1内のダンサロール33を基準位置に維持する制御を行っている。
そして、巻き取り装置では、全てのトラバースワインダ20(i=1〜n)について、以上のような処理と同様な処理を行っている。すなわち例えば、最終段となるトラバースワインダ20のワインダ速度制部23は、該トラバースワインダ20内のポテンショメータ38の出力値を基に、ダンサロール33が基準位置に維持されるように、該トラバースワインダ20内の巻取ボビン22の回転速度を変化させつつも、その前段のトラバースワインダ20n−1内のポテンショメータ38の出力値を基に、該巻取ボビン22の回転速度の変化を抑制している。
以上のようにすることで、隣接するトラバースワインダ20,20i+1間で巻き取られる条材100aとの間に相対速度が発生してしまうのを抑制できる。例えば、元トラバースワインダ20で、ダンサロール33を基準位置に維持するために、巻取ボビン22の回転速度を変化させると、該巻取ボビン22に巻き取られる条材100aの速度が変動する。一方、隣接トラバースワインダ20i+1でも、単独で、ダンサロール33を基準位置に維持するために、巻取ボビン22の回転速度を変化させたとすると、該巻取ボビン22に巻き取られる条材100aの速度が変動する。
この結果、元トラバースワインダ20で巻き取られる条材100aの速度変動と、隣接トラバースワインダ20i+1で巻き取られる条材100aの速度変動とが相俟って、それらトラバースワインダ20,20i+1間で巻き取られる条材100aに相対速度が発生してしまう。このように相対速度が発生してしまうと、各トラバースワインダ20,20i+1で巻き取られる条材100a同士が擦れ合って、条材100aの品質が低下してしまう。また、同一の母材100からの切り出し部位、すなわち、スリッタ6付近で、何れかの条材100aが切断されてしまうこともある。このように、各トラバースワインダにてダンサロールの位置制御のために巻取ボビンの回転を制御することに関して、各トラバースワインダ間での協調制御が問題となる。
これに対して、本実施形態では、隣接トラバースワインダ20i+1側で、ダンサロール33を基準位置に維持する場合でも、巻取ボビン22の回転速度の変化を鈍らせることで、その上流側での条材100aの速度変化を鈍らせている。これにより、隣接トラバースワインダ20i+1で巻き取る条材100aと、それに隣接するトラバースワインダ(元トラバースワインダ)20で巻き取られる条材100aとの間に相対速度が発生してしまうのを抑制している。このようにすることで、前述のように、条材100a同士が擦れ合ったり、母材100から条材100aが切断されたりしてしまうのを防止できる。
図6は、互いに隣接するトラバースワインダ20,20i+1間でのダンサロール33の位置に基づく制御結果を示す。同図(a)は、元トラバースワインダ20の制御結果であり、同図(b)は、隣接トラバースワインダ20i+1の制御結果である。
同図(a)に示すように、元トラバースワインダ20では、ダンサロール33の位置が基準位置からずれると、そのずれに応じて、巻取ボビン22の回転速度が変化するようになる。これに対して、同図(b)に示すように、隣接トラバースワインダ20i+1では、元トラバースワインダ20のポテンショメータ38の出力値を基に補正していることで(従来から本発明への変化として示すように)、巻取ボビン22の回転速度の変化が鈍くなる(変化が遅れる)。この結果、同図において、(a)と(b)とを比較してもわかるように、補正後の隣接トラバースワインダ20i+1の巻取ボビン22の回転速度は、元トラバースワインダ20の巻取ボビン22の回転速度と略等しくなる。この結果として、互いに隣接するトラバースワインダ20,20i+1間で巻き取られる条材100a間で相対速度が発生するのを抑制できる。これにより、条材100a同士が擦れ合ったり、母材100から条材100aが切断されたりしてしまうのを防止できる。
さらに、ダンサロール33により積極的に条材100aの張力を制御することで、ループの発生を防止し、ピットを設けなければならないことで設備が大きくなってしまうのを防止できる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を説明する。
(構成)
第2の実施形態も、本発明を適用したスリッターラインの巻き取り装置である。第2の実施形態では、巻き取り装置について、さらに詳細な構成例を示す。
図7及び図8は、第2の実施形態の巻き取り装置の構成例を示す。図7及び図8に示すように、巻き取り装置は、第1〜第nトラバースワインダ20〜20を備えている。例えば、4つの第1〜第4トラバースワインダ20〜20を備えている。各トラバースワインダ20〜20は、それぞれが同様な構成をなしている。図7は、第1トラバースワインダ20の詳細な構成を主に示し、図8は、第2トラバースワインダ20の詳細な構成を主に示す。
以下の説明では、第1トラバースワインダ20を代表して構成等を説明するものとし、特に言及がない限りは、他のトラバースワインダ20〜20についても、同様な構成等であるとする。以下に、処理の流れに沿って各構成部の処理内容を説明する。
図7に示すように、トラバースワインダ20では、ポテンショメータ38が検出したダンサロール33の位置(ダンサ位置)が、A/D変換部51でアナログ/デジタル変換されて、ダンサ制御部(APC、ダンサ位置制御部)52に入力される。ダンサ制御部52では、入力情報を基に、ダンサ位置を基準位置に維持するための速度制御信号P1,P12を出力する。ここで、速度制御信号P1,P12は、同トラバースワインダ20内の巻取ボビン22の回転速度を制御する信号となる。この速度制御信号P1,P12のうち、速度制御信号P1は、同トラバースワインだ20の除算器53に入力され、速度制御信号P12は、隣接の第2トラバースワインダ20に入力される。以下、後者の速度制御信号P12を参照速度制御信号P12という。
また、トラバースワインダ20では、該トラバースワインダ20に取り込まれる条材100aの実張力値がセンサ61を介してテンションメータ62に入力される。テンションメータ62で検出された実張力値は、A/D変換部63で、アナログ/デジタル変換されて、自動トルク制御部(ATR)64に入力される。自動トルク制御部64には、第1トラバースワインダ20のための張力設定値が入力されている。張力設定値は、第1トラバースワインダ20において条材100aに所望の張力を付与するための値である。各トラバースワインダ20〜20にも、同様に、対応する張力設定値が入力される。
自動トルク制御部64は、実張力値及び張力設定値を基に、条材100aの張力を一定に保つように、コイル径(後述の巻取ボビン22の径DIA)に応じた必要なトルク(張力トルク、以下、張力トルク指令信号という。)を演算する。自動トルク制御部(ATR)64が算出した張力トルク指令信号は、加算器65に入力されて、加算器65で第1トラバースワインダ20の張力設定値に加算される。その加算値(張力設定値の補正値)は、乗算器66に入力される。
また、トラバースワインダ20では、巻取ボビン22の回転速度(回転軸速度、ワインダー速度FB)がメカロス補正部(メカロス補償部)71及び径演算部72に入力されている。径演算部72には、さらに条材100aの速度(通板速度)vが入力されている。径演算部72は、条材100aの速度V及び巻取ボビン22の回転速度を基に、巻取ボビン22の径(巻き取った条材100aを含めた外周径)DIAを算出する。径演算部72で算出された巻取ボビン22の径DIAは、乗算器66及び除算器53に入力される。
除算器53では、ダンサ制御部52からの速度制御信号P1が入力されており、この速度制御信号P1及び巻取ボビン22の径DIAを基に、巻取ボビン22の回転数(モータ軸回転数)Nを算出する。ここで、巻取ボビン22の回転数Nは、ダンサ位置を基準位置に維持するための巻取ボビン22の回転数になる。除算器53で算出された巻取ボビン22の回転数Nは、加算器73でバイアスがかけられて、速度指令信号としてD−I/F(モータ制御部)74に入力される。
また、乗算器66では、加算器65からの前記加算値(張力設定値の補正値)が入力されており、この加算値に巻取ボビン22の径DIAを乗算して、その乗算値を加算器75に出力する。
また、メカロス補正部71では、入力された巻取ボビン22の回転速度をメカロストルク補償する。具体的には、メカロス補正部71は、機械(例えば巻取ボビンを回転駆動するモータ)をある一定速度で運転するのに必要なトルク(以下、速度補償トルク値という。)を演算する。メカロス補正部71が演算した速度補償トルク値は、加算器75に入力される。一方、微分演算器76では、条材100aの速度Vの微分値をGD補償部77に出力する。GD補償部77では、巻取ボビン22の回転の加速に必要なトルク(以下、加速補償トルク値という。)を演算する。GD補償部77が演算した加速補償トルク値は、加算器75に入力される。加算器75には、乗算器66からの乗算値が入力されており、速度補償トルク値、加速補償トルク値及び乗算値を基に得たトルク指令信号をD−I/F74に出力する。
D−I/F74は、入力される速度指令信号及びトルク指令信号を基に、インバータ81を介して、巻取ボビン22を回転させるモータ82を駆動制御する。これにより、巻取ボビン22は、所望の回転速度及び回転トルクをもって回転駆動されるようになる。例えば、このD−I/F74が、前記第1の実施形態のワインダ速度制御部23を実現している。
また、トラバースワインダ20では、張力設定値が圧力演算部91に入力されており、圧力演算部91は、張力設定値を元に圧力指令値に演算している。圧力演算部91で演算された圧力指令値は、D/A変換部91でデジタル/アナログ変換されて、電空変換器37に入力される。電空変換器37は、圧力指令値に応じた出力空気圧により、ベロフラムシリンダ36を制御する。これにより、ダンサロール33を変位させ、ガイドロール31,32を通過する条材100aに所望の張力Tを付与している。例えば、この圧力演算部91が、前記第1の実施形態のダンサ制御部24を実現している。
そして、トラバースワインダ20では、第1〜第4スイッチ101〜104により、巻取ボビン22の回転駆動とダンサロール33の駆動とを適宜切り換えている。すなわち、圧力演算部91への張力設定値の入力をオン及びオフするように第1スイッチ101が配置されている。また、自動トルク制御部64からの張力トルク指令信号の、加算器65への入力をオン及びオフするように第2スイッチ102が配置されている。また、除算器53が出力する巻取ボビン22の回転数Nへのバイアスのオン及びオフするように第3スイッチ103が配置されている。また、乗算器66から加算器75への出力をオン及びオフするように第4スイッチ104が配置されている。これにより、トラバースワインダ20では、巻取ボビン22の回転駆動時には、第2〜第4スイッチ102〜104をオンにし、第1のスイッチ101をオフにする。一方、トラバースワインダ20では、ダンサロール33の駆動時には、第1スイッチ101をオンにし、それ以外のスイッチ102〜104をオフにする。
なお、スイッチを用いることなく、他の構成により、巻取ボビン22の回転駆動とダンサロール33の駆動とを適宜切り換えることもできる。例えば、巻取ボビン22の駆動制御部となるD−I/F74と、ダンサロール33の駆動制御部となる圧力演算部91とを、直接的にオン及びオフ制御する。
また、以上のような構成中、第1〜第nトラバースワインダ20〜20の各D−I/F74等の構成を、一のコントローラ110の機能として実現することもできる。
以上のように、トラバースワインダ20が構成され、所定の動作をする。そして、このような構成、動作において、隣接トラバースワインダ20のD−I/F74には、元トラバースワインダ20からの速度制御信号が入力されている。例えば、第1及び第2トラバースワインダ20を例に挙げた場合、隣接トラバースワインダとなる第2トラバースワインダ20には、D−I/F74に元トラバースワインダとなる第1トラバースワインダ20からの参照速度制御信号P12が入力されている。参照速度制御信号P12は、第1トラバースワインダ20で巻取ボビン22の回転速度制御に用いる速度制御信号P1と同値である。
図8に示すように、第2トラバースワインダ20のD−I/F74は、巻取ボビン22の回転駆動時に(第2〜第4スイッチ102〜104がオンの場合)、入力された参照速度制御信号P12を基に、該第2トラバースワインダ20のモータ82の駆動制御を補正する。すなわち、D−I/F74は、速度指令信号及びトルク指令信号に基づく制御により巻取ボビン22の回転速度が変化するのを抑制するように、モータ82を駆動制御する。例えば、D−I/F74のフィルタ時定数を、参照速度制御信号P12を基に変更し、すなわち例えば、参照速度制御信号P12の変化が大きくなるほど、フィルタ時定数を大きくして、モータ82を駆動制御する。
これにより、第2トラバースワインダ20側では、ダンサロール33を基準位置に維持する場合でも、巻取ボビン22の回転速度の変化が鈍るため、それに隣接する第1トラバースワインダ20で巻き取られる条材100aとの間に相対速度が発生してしまうのを抑制できる。これにより、前述のように、条材100a同士が擦れ合ったり、母材100から条材100aが切断されたりしてしまうのを防止できる。
なお、この実施形態では、薄板材をスリッタにて複数の条材にせん断し、各条材を前記スリッタの下流側に設けた各トラバースワインダにて、該条材の張力制御をするダンサロールを介して巻取ボビンに巻き取るスリッターラインの制御方法であって、前記各トラバースワインダにて、前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御するとともに、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを特徴とするスリッターラインの制御方法を実現している。
また、この実施形態では、スリッタ6は、薄板材を複数の条材にせん断するスリッタを実現しており、トラバースワインダ20〜20は、前記スリッタの下流側に配置されて、前記スリッタでせん断した条材を巻取ボビンに巻き取る複数のトラバースワインダを実現しており、ダンサロール33は、前記巻取ボビンに巻き取られる条材の張力制御をするダンサロールを実現しており、ワインダ速度制御部23は、前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御する制御手段を実現している。そして、前記制御手段が、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを実現している。
第1の実施形態のスリッターラインの巻き取り装置の構成を示す図である。 スリッタの構成例を示す斜視図である。 巻取ボビンへの条材の巻取り動作の説明に使用した図である。 トラバースワインダの構成を示す図である。 ダンサロールユニットの構成を示す図である。 隣接するトラバースワインダ間でのダンサロールの位置に基づく制御結果を示す特性図である。 第2の実施形態のスリッターラインの巻き取り装置の構成(主に第1トラバースワインダ20の構成)を示す図である。 第2の実施形態のスリッターラインの巻き取り装置の構成(主に第2トラバースワインダ20の構成)を示す図である。
符号の説明
6 スリッタ、20 トラバースワインダ、20 第1トラバースワインダ(元トラバースワインダ)、20 第2トラバースワインダ(隣接トラバースワインダ)、22 巻取ボビン、23 ワインダ速度制御部、24 ダンサ制御部、30 ダンサロールユニット、33 ダンサロール、100a 条材

Claims (3)

  1. 薄板材をスリッタにて複数の条材にせん断し、各条材を、前記スリッタの下流側に設けた各トラバースワインダにて、該条材の張力制御をするダンサロールを介して巻取ボビンに巻き取るスリッターラインの制御方法であって、
    前記各トラバースワインダにて、前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御するとともに、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを特徴とするスリッターラインの制御方法。
  2. 前記一のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度を基に、前記他のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変化を抑制しており、前記一のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変化が大きくなるほど、前記他のトラバースワインダにおける前記巻取ボビンの回転速度の変化の抑制度合いを大きくすることを特徴とする請求項1に記載のスリッターラインの制御方法。
  3. 薄板材を複数の条材にせん断するスリッタと、
    前記スリッタの下流側に配置されて、前記スリッタでせん断した条材を巻取ボビンに巻き取る複数のトラバースワインダと、
    前記巻取ボビンに巻き取られる条材の張力制御をするダンサロールと、
    前記ダンサロールの位置制御のために、前記巻取ボビンの回転速度を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、一のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を基に、該一のトラバースワインダに隣接する他のトラバースワインダにおける前記ダンサロールの位置制御のための巻取ボビンの回転速度を補正することを特徴とするスリッターラインの制御装置。
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