JP5143988B2 - 単離された肝細胞の機能を増強させるためのイン・ビボ誘導 - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明の分野は細胞培養物および医療バイオテクノロジー、特に、肝臓病を持つ患者を治療するために肝臓援助デバイスで用いられる肝細胞培養物である。肝細胞はイン・ビボで誘導され、肝臓器官から獲得され、培養され、デバイスに取り込まれて、血流を介して患者を治療し、肝臓機能を供する。本発明の肝細胞単離方法は、患者の治療において細胞の機能性を拡大する増強された細胞機能を提供する。
【0002】
発明の背景
肉体外肝臓援助デバイス(LAD)は急性または劇症性肝臓疾患において患者用の治療として提案されている。LADは、肝臓移植または患者自身の肝臓の再生まで肝臓機能を供するように設計された一時的な支持体として機能する。LADは、肝疾患において患者の循環血漿で物質を解毒すると予測される単離されたブタ肝細胞を含有するバイオリアクターを一体化させる。しかしながら、単離された肝細胞における挑戦の1つは、これらの分化した活性の多くが一時的であり、培養では数時間ないしは数日続くに過ぎない(Nishibe,Y,and Hirata, M.Induction of cytochromeP:450 isozymes in cultured monkey hepatocytes:Int J Biochem Cell Bio.27:3:279−285 1995. Jauregui, HO, Ng, SF, Gann, KL andWaxman, DJ.Xenobiotic induction of P−450 PB−4(IIBI) and P−450c(IAI) and associated monooxygenase activities in primary cultures of adult rathepatocytes.Xeno, 21(9):1091−106.1991. Niak, S. Trenkler, D, Santangini, H, Pan, J and Jauregui, HO. Isolation and culture of porcine hepatocyte for artificial liver support. Cell Trans 5:107−115, 1996)。これらの機能的解毒活性はチトクロームP450イソ酵素を含めた酵素のファミリーとして存在し、各酵素は特異的基質の代謝を担う。
【0003】
LADにおける肝細胞の役割は多岐にわたるが、それらのほとんどの臨界的機能のうちの1つは解毒酵素によって媒介される解毒である。従って、P450チトクロームの維持および肝細胞培養物の他の解毒活性は、肝臓援助デバイスでの劇症性肝疾患の成功した治療に興味があるものである。
【0004】
本発明の方法は100倍以上もと正常肝細胞において酵素活性をかなり増加させ、その増強された活性は培養において少なくとも1週間維持される。イン・ビボ誘導方法からの解毒活性のこの保持されたレベルは、非−誘導肝細胞で見出されるレベルまたはイン・ビトロ誘導方法を用いて得られたものよりもかなり高い。バイオリアクター培養に取り込んで細胞産物を生じさせ、毒性物質を代謝する場合、細胞がこのレベルの機能を維持する。ここに記載する本発明は、バイオリアクターを肝臓援助デバイスとして用い、または肝臓援助デバイスに取り込む場合に治療において肝細胞の解毒能力を増加させることによって医療社会に貢献するであろう。
【0005】
発明の概要
本発明は、肝細胞の肝臓からの単離に先立ってイン・ビボで少なくとも1種の誘導剤が投与されたドナーの肝臓から単離した場合に増加した機能的酵素活性を有する肝細胞を含む肝臓細胞培養物をその要旨とする。誘導された肝細胞がバイオリアクターで用いられ、培養されて、肝細胞産物を生じるか、あるいは培養に添加されたトキシンを代謝するか、またはその双方を行う。好ましい具体例において、バイオリアクターは、肝臓援助を必要とする患者を治療するのに用いられる肝臓援助デバイスであるか、あるいは該デバイスの一体化された一部である。もう1つの好ましい具体例において、異なる誘導剤によって誘導された異なる単離からの肝細胞の少なくとも2つの培養物をバイオリアクター中で混合し、または一緒に用いて、広い範囲の増大した機能的酵素活性を呈するバイオリアクターを有することができる。
【0006】
発明の詳細な記載
従来、誘導されたドナーから入手した肝臓からの細胞培養物は、特に、肝臓援助デバイスで用いるためにバイオリアクターに取り込まれたことはなかった。
【0007】
誘導された細胞を得る方法において、肝臓ドナーが選択され、ドナーの器官から健康な細胞を得るのに必要な適当な年齢および健康につきスクリーニングされる。肝細胞を得るための肝臓ドナーは、好ましくは、哺乳動物または齧歯類種、より好ましくはウマ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジまたはネズミ種の正常またはトランスジェニック動物ドナーであり、最も好ましくはブタドナーである。より小さな動物および肝臓器官を取り扱う容易性のため、約5kgないし約20kg、好ましくは約8kgのブタが用いられるが、いずれのサイズのドナーも肝臓器官のための源として用いることができる。
【0008】
誘導は、好ましくは、血流への直接的注射を介して動物ドナーに少なくとも一種の導入剤を腹腔内または筋肉内投与することによって行われる;しかしながら、誘導剤は、経口、経皮または吸入によるごとき他の経路を用いてドナーに投与することもできる。1以上の剤が、単一用量にて一度に、または異なる誘導剤の別々の用量として経時的に投与することができる。ドナーには2以上の誘導剤の組合せを投与して、ある望まれた解毒酵素を上昇調節し、慣用化された酵素活性プロフィールを有する肝細胞培養を生じさせることができる。誘導剤の用量は単一日で、または数時間または数日にわたるごとく経時的に投与し、しかる後に肝細胞をドナー肝臓から単離することができる。例えば、フェノバルビタールのごときいくつかの誘導剤は、ドナーへの注射後に比較的不安定な分子であり、従って、もし器官を入手するに先立って複数間隔にて供されればより効果的である。用量中の誘導剤の量は(1)用いられる誘導剤または複数誘導剤、(2)ドナーの種、性別およびサイズ、(3)少なくとも1種の誘導剤の投与様式、および(4)用量投与の頻度に依存する。典型的には、誘導剤を一連の用量にわたって投与する場合、誘導剤の投与量はより少なくすることができる。当業者であれば、本発明の方法およびバイオリアクターで用いられるイン・ビボ誘導肝細胞培養物を得るためにこれらの投与量パラメーターをどのようにして操作するかを首尾よく決定することができるであろう。
【0009】
「誘導剤」は、肝細胞機能を増加または上昇調節することができる剤、特に解毒に関与する酵素、特に解毒に関与するチトクロームP450または共役反応を有する。また、もし誘導剤が、アンモニアクリアランスのごとき代謝機能およびアルブミンおよびトランスフェリン生産のごとき合成機能を含めた他の肝細胞機能を維持または改良すれば有用である。
【0010】
誘導剤は、限定されるものではないが、ベータ−ナフトフラボン(BNF)、フェノバルビタール、3−メチルコラントレン(3MC)、エタノール、デキサメタゾン、アロクロール1254、2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシン(TCDD)、フェノチアジン、クロルプロマジン、イソサフォール、γ−クロルダン、アルキルイソプロピルアセトアミド(AIA)、トランス−スチルベンオキシド、ケポン、アセトン、イソニアジド、ピリジン、ピラゾール、4−メチルピラゾール、プレグレノロン16α−カルボニトリル(PCN)、トロレアンドマイシン(TAO)、クロトリマゾール、クロフィブレート、クロブザリト、ジ(2−エチルヘキシル(フタレート)DEHP)またはモノ−(2−エチルヘキシル)フタレート(MEHP)よりなる群から選択される。括弧中の前記用語は、それに先行する化学的名称についての当該分野で知られた省略である。該群の最も好ましい誘導剤は、ベータ−ナフトフラボン、フェノバルビタールおよび3−メチルコラントレンである。最も好ましい方法において、誘導剤は腹腔内領域への注射によってドナーに投与される。ここに引用した投与量はドナー体重1キログラム当たりの誘導剤のミリグラムの単位であることに注意すべきである。フェノバルビタールは約125mg/kgまで、より好ましくは約40ないし約80mg/kgの間で投与される。ベータ−ナフトフラボンは好ましくは約180mg/kgまで、より好ましくは約10ないし約15mg/kgの間にて投与される。3−メチルコラントレンは好ましくは約25mg/kgまで、より好ましくは約5ないし約10mg/kgの間にて投与される。リストアップしたものと機能的または構造的に類似するいくつかの化学物質は、本発明を実施するために当業者によって同定することができる。理論に拘束されるつもりはないが、リストアップした化学物質の多くは、多数の他の芳香族またはバルビツエート化合物と共に同一の化学的クラスに一緒に慣用的に分類され、肝細胞の機能的代謝活性を上昇調節することができる。担体剤、補助剤、カプセル化手段またはその組合せを、誘導剤の摂取および吸収速度を調節する用量にて誘導剤と共に添加することができる。担体は水または生理食塩水のごとく水性とすることができ、例えば、リン酸、ホウ酸またはクエン酸で緩衝化することができる。ジメチルスルホキシド(DMSO)またはベンゼンのごとき非水性担体を用いることもできる。また、誘導剤はカプセル化手段より放出させることができる。
【0011】
1以上の誘導剤をイン・ビボで用いて、単離に先立って肝細胞の酵素活性を上昇調節することができる。単離に先立って、単一の誘導剤をドナーに1回以上投与することができる。標的酵素のプロフィールを上昇調節するために投与する場合、誘導剤を同時に混合物または「カクテル」として、または系列的に、異なる時点において別々に組み合わせることができる。用量に含有された誘導剤の量は、肝細胞を誘導してその機能的代謝活性を増加させるのに十分なものとすべきであるが、肝臓器官またはドナーに致死的であるほど多量であってはならない。誘導剤がドナーに提供される時間は、好ましくは単離の少なくとも約24時間前に酵素解毒活性の上昇調節をもたらすのに十分な長さとすべきである。
【0012】
イン・ビボ誘導は、単離およびバイオリアクターへの取り込みの後に、肝細胞は約1週間測定可能な解毒活性を保持するように、チトクロームP450イソ酵素および共役酵素のようないくつかの機能的解毒酵素の上昇調節を開始する。非−誘導肝細胞培養物は、イン・ビボ誘導肝細胞培養物で見出される活性のレベルまで上昇調節されず、そのようなレベルを長くは保持せず、約3日または4日保てるに過ぎない。
【0013】
今日、チトクロームP450イソ酵素の研究の多くはラットまたはヒト肝細胞でなされ、従って、公知のチトクロームP450イソ酵素の多くが同定されており、誘導剤およびそれらが上昇調節するイソ酵素の間の関係に基づいて命名されている。しかしながら、ブタ肝細胞まで知識を拡大すれば、誘導剤およびイソ酵素活性の間で同様性および差異を見出すであろう。誘導剤は予測されるイソ酵素またはその種−特異的ホモログに対して効果を有する。好ましい具体例において、肝細胞はブタ肝臓から単離され、従って、用いられる誘導剤または複数誘導剤は予測されるイソ酵素またはそのブタホモログに対して効果を有するであろう。
【0014】
表1は、それらの標的イソ酵素、および該イソ酵素が変換する基質と共に本発明で用いられる最も好ましい誘導剤の誘導活性をまとめる。誘導された肝細胞は、まず、アルコキシレゾブフィン基質に対する増加したP450イソ酵素活性を発現し、非誘導肝細胞のそれよりも高いレベルにおいてそれらをレゾルフィンに変換する。非誘導肝細胞よりも大きなイン・ビボ誘導肝細胞の標的化P450イソ酵素活性増加の好ましいレベルは、本発明のバイオリアクターで用いるのに少なくとも約2倍である。ある誘導剤を選択して、他の基質に対する変換活性を同時に上昇調節することができるアルコキシレゾルフィン基質の変換を担う特定のイソ酵素を標的化し、それを上昇調節する。この上昇調節は同一または異なる経路によって起こり得る。
【0015】
チトクロームP450経路において、フェノバルビタールを用いるドナーのイン・ビボ誘導は、肝細胞のCYPIIB1およびCYPIIB2イソ酵素活性、または、各々、ベンジルオキシレゾルフィン(BROD)およびペントオキシレゾルフィン(PROD)基質に対するそれらのブタホモログの活性を上昇調節する。ベータ−ナフトフラボンは、CYPIA2およびCYPIA1イソ酵素活性、または、各々、メトキシレゾルフィン(MROD)およびエトキシレゾルフィン(EROD)に対するそれらのブタホモログの活性の上昇調節につき特異的である。メチルコラントレンはCYPIIB1イソ酵素活性、またはそのブタホモログをPRODまで;CYPIA2イソ酵素活性、またはそのブタホモログをMRODに対し;およびCYPIA1イソ酵素活性、またはそのブタホモログをERODに対して上昇調節する。肝臓酵素活性を評価するためのもう1つの広く用いられる基質は7−エトキシクマリン(7−EC)である。この基質はO−脱エチル化されて蛍光産物を生じ、またチトクロームP450酵素の酸化的代謝を示す。これらのアッセイからの結果は、イソ酵素機能の増加がイン・ビボ誘導に続いて得られることを示唆する。さらに、肝臓における解毒プロセスのHPLC分析は、肝臓で代謝するリドカインおよびジアゼパムのごとき薬物が非誘導状態におけるよりもかなり大きな速度で除去されることを示す。この知見は薬物過剰用量が肝臓障害の主な原因である事を考えて臨床的に重要である。
【0016】
【表1】
【0017】
共役反応経路は、肝細胞により増大した変換活性についてのもう1つの誘導経路である。グルコロニデーションおよびスルフェーション共役反応経路のごとき、イン・ビボ誘導方法によって上昇調節することができるいくつかの公知の共役反応がある。グルコロニデーションは、排出のための生体異物の極性代謝産物を生産する主なメカニズムである。フェノバルビタールはチトクロームP450イソ酵素活性のみならず共役酵素にも関与する。アルコール、フェノール、N−ヒドロキシアミンおよびカルボキシル基はO−グルコロニデーションを受け;アルキルアミン、アリールアミン、アミド、スルホンアミドおよび第三級アミン基はN−グルコロニデーションを受け;スルフヒドリル基はS−グルコロニデーションを受け;およびテトラヒドロカンナビノール基はC−グルコロニデーションを受ける。酵素グルコロニデーションは酵素UDP−グルクロニルトランスフェラーゼによって達成される。外来性化合物およびヒドロキシル基を担う薬物の還元のためのもう1つの共役経路はスルフェーションである。イン・ビボ誘導によって上昇調節することができるスルホトランスフェラーゼ酵素のクラスはアルコールスルホトランスフェラーゼ、アミンN−スルホトランスフェラーゼおよびフェノールスルホトランスフェラーゼを含む。
【0018】
もし受容者患者が、解毒酵素活性の発現が低い症状で肝臓援助試料を必要とするならば、肝細胞のプロフィールを有する細胞単離体と、最大範囲の解毒活性を達成し、急性疾患の治療のための特別しつらえの培養物を供するために上昇調節された多数の酵素活性の混合物を用いて肝臓援助デバイスを調製することができる。
【0019】
誘導段階の後、Seglen,POに記載されたSeglen方法の修飾を用いて細胞を単離する。Preparation of isolated rat liver cells. In Methods in Cell Biology (DM Prescott, ed.) vol.13.Academic Press(NY,NY), 1976 (ここに一体化させる)。動物を麻酔し、開き、露出した肝臓にカニューレを入れ、肝臓組織からのすすぎ血液および過剰誘導剤への切除の前に、冷乳酸化リンゲル溶液でイン・サイチュにて灌流する。切除した肝臓を生物学的安全性キャビネットまで輸送し、そこで、手法の残りが無菌条件下で行うことができる。次いで、器官を好ましくは37℃にて加温EDTAで迅速に灌流し、続いて、消化が完了するように見えるまで(平均消化時間は約22分である)37℃にて1mg/mlコラゲナーゼの灌流を行うことによって、肝臓の物理的構造を供する細胞外マトリックスを消化する。次いで、子ウシ血清を補足した冷ハンクスの平衡塩溶液(HBSS)の添加でさらなる消化を停止させる。肝臓マトリックスの消化は、マトリックス構造から細胞および細胞凝集体を放出して細胞の懸濁液を生じる。未消化組織および胆嚢を切除し、組織の残りを200ミクロンおよび100ミクロンのステンレス鋼シーブを通して細胞および細胞凝集体を放出させる。遠心およびすすぎ媒体のデカンテーションによって、細胞懸濁液を2回洗浄し、細胞ペレットを好ましくは第3回目のすすぎ後に媒体に再懸濁させる。この時点で、細胞を培養培地中で培養し、将来の使用での長期貯蔵のために低温保存媒体中で低温保存することができる。
【0020】
細胞を細胞懸濁液として培養するか、あるいは肝細胞の培養および維持を可能とする培養皿、フラスコまたはローラー−ボトルのごとき動物細胞または組織培養に適した表面に置く。細胞を懸濁液にてバイオリアクターに取り込むことができ、あるいは培養ビーズまたは繊維のごとき培養基材上に、または平坦な表面または膜の上に置くことができる。細胞がその上で増殖することができる適当な細胞増殖基材は、細胞がそれに付着し、細胞−マトリックス構築体が形成されるためのアンコリング手段を供するいずれの生物学的に適合する材料とすることもできる。ガラス;ステンレス鋼;ポリカルボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニリデン、ポリジメチルシロキサン、フルオロポリマー、およびフッ素化エチレンプロピレンを含めたポリマー;および溶融シリカ、ポリシリコンまたはシリコン結晶を含めたシリコン基材のような材料を細胞増殖表面として用いることができる。細胞の付着または機能、あるいは双方を増強させるために、細胞増殖表面材料を化学的に処理または修飾し、静電的に荷電し、または細胞外マトリックス成分またはペプチドのごとき生物学的材料でコートすることができる。1つの具体例において、コーティングまたはゲルの形態のコラーゲンのごとき培養表面に配置された細胞外マトリックスの表面内または表面で肝細胞を培養する。もう1つの具体例において、肝細胞を液体−浸透膜またはガス−浸透膜いずれかの上で培養する。肝臓に存在する他の細胞を、内皮細胞;クッパ細胞、特殊化されたマクロファージ−様細胞;および繊維芽細胞のごとき誘導された肝細胞と共に含めることもできる。肝細胞とこれらの1以上または他のタイプの細胞との共培養は、肝細胞機能化を最適化するのに望ましいであろう。
【0021】
イン・ビボ肝細胞は、好ましくは、LADとして用いられる、またはLADに一体化されるバイオリアクターに接種される。いくつかのLADデザインは中空繊維カートリッジデザインに基づき、ここに、肝細胞は中空繊維のルーメンに、または中空繊維の外側に接種される。中空繊維は、中空繊維を横切っての液体または気体輸送を可能とする培養基材として働く。他のLADデザインは平坦な平面培養基材を一体化させる。2つのコラーゲンゲル層の間の肝細胞培養は、Dunnらに対する米国特許第5,602,026号および第5,942,436号に記載されている。平面培養基材を用いるもう1つのデザインは、米国特許第5,658,797およびBaderらに対する国際PCT出願WO96/34087に開示されている。2以上の細胞型を、Bhatiaらによって記載されたもののごとき基材上の区別される領域で共培養として一緒に培養することができるように、いくつかの平坦な平面基材をマイクロパターン化することができる。培養基材および方法ならびに肝臓援助を必要とする患者を治療するためのバイオリアクターデバイスとしてのそれらの使用を開示するこれらの前記した特許の開示は、引用してここに一体化させる。肝細胞の培養のための好ましいバイオリアクターデザインは、バイオリアクターチャンバーの2つの領域を規定するガス−浸透膜、液体不浸透膜を一体化させる。酸素化に従事しつつ、液体媒体中で培養した膜の表面に肝細胞を接種し、他のガスは培養培地中のみならず膜を横切って移動する。別の具体例において、コロナ放電によるごとき膜の電荷を修飾することによって、または細胞外マトリックス成分、ペプチド、細胞−接着分子または他の化学物質で膜を処理またはコーティングすることによって、膜を処理して細胞接着を改良する。膜のための好ましいコーティングはコラーゲンである。
【0022】
培養する場合、細胞は、好ましくは、それらの代謝活性および最適な肝細胞機能を維持するための時間だけ細胞培地と接触させる。変化する濃度におけるとはいえ、細胞培養培地は、他の基本的培地成分と共にグルコース、アミノ酸、ビタミンおよび無機イオンの形態で細胞用の基本的栄養源を提供する。培養培地は、一般に、アミノ酸、成長因子、ホルモン、抗菌剤および抗菌類剤のごとき1以上のさらなる成分をさらに補充した栄養ベースを含む。肝細胞単離後に該方法で用いる1つの好ましい培地はウイリアムのE培地、新生子ウシ血清(NBCS)、グルコース、インスリン、グルカコル、ヒドロコルチゾン、HEPES、表皮成長因子(EGF)およびグルタミンを含む。より好ましい具体例において、培養培地は、1%までの新生子ウシ血清(NBCS)、4.5g/lグルコース、0.5U/mlインスリン、7ng/mlグルカゴン、7.5μg/mlヒドロコルチゾン、10mM HEPES、20ng/ml EGFおよび200mMグルタミンを補充したウイリアムのE培地を含む。前記した培地成分またはそれらの機能的同等物についての他の濃度は、肝細胞培養の分野における当業者による使用のために決定することができる。
【0023】
別の好ましい具体例において、バイオリアクターへの取り込みに必要となるまで、単離後に肝細胞を貯蔵のために低温保持する。細胞懸濁液、細胞単層および作成された組織構築体の低温維持は低温維持の分野で知られている。低温維持は長期貯蔵、バンキングおよび輸送において有用である。必要な場合、培養物を凍結された貯蔵から取り出し、解凍し、低温保存ですすぎ、用いる準備をする。
【0024】
単離または低温維持貯蔵からの取り出しの後に、イン・ビボ誘導肝細胞は好ましくはバイオリアクターに取り込まれ、そこで培養される。同一誘導剤、または多数の誘導剤の単一または複数用量で誘導した単一単離からの肝細胞を用いることができる。1つの別の具体例において、非−誘導ドナーから単離された肝細胞を、イン・ビボ誘導ドナーから単離された肝細胞と共にバイオリアクター中で培養する。もう1つの別の具体例において、同一の誘導剤または少なくとも2種の異なる誘導剤によって誘導された2以上のドナー単離からの肝細胞を同一バイオリアクター中で一緒に組み合わせる。もしバイオリアクターが複数の培養チャンバーまたは領域を有するならば、異なる誘導剤で予備処理された異なるドナーからの肝細胞を分離するが、バイオリアクターの全機能のために一緒に用いることができる。LADとして用いられるバイオリアクターで異なる酵素活性プロフィールを有するイン・ビボ誘導肝細胞培養を組合せると、バイオリアクター中で培養物で処理した患者に利益となろう。1つの具体例において、バイオリアクターは、異なるイン・ビボ誘導肝細胞培養物のいくつかの単離を含んで、最大範囲の解毒活性を達成するために上昇調製された酵素の十分なプロフィールを患者に供給する。別の具体例は、患者の肝臓が低レベルのある解毒酵素を発現するあるレベルの酵素活性を増加させまたは置換するある選択された酵素活性を持つイン・ビボ誘導肝細胞の1以上の単離で接種したバイオリアクターで患者を治療することができるものである。
【0025】
バイオリアクターを用いて細胞を培養して、細胞産物を生じさせ、または肝臓によって通常は代謝されるトキシンのごとき基質に機能的に作用することができる。バイオリアクターは、肝臓援助を必要とする患者を治療するための肝臓援助デバイスとして、または該デバイスの一体化部分として働くことができる。上昇調節された酵素活性を有する肝細胞を、肝臓援助デバイスとして用いられる種々のタイプのバイオリアクターで用いることができる。この目的に適したバイオリアクターは懸濁手段、中空繊維、径方向表面および細胞培養としての平面基材を含む。
【0026】
イン・ビボで誘導された肝細胞は、肝臓援助デバイスとして用いられる場合、あるいは該デバイスに一体化されるバイオリアクター中で培養する場合、肝臓援助を必要とする患者を治療するのに有用である。通常、肝細胞灌流媒体および患者の血漿または血液は別々の流動ループにてデバイスを循環させる。流動ループはガス、トキシンおよびアルブミンの交換のための膜を介して相互に接触するが、また肝細胞および患者の間に免疫学的なバリアも供する。
【0027】
以下の実施例は本発明の実施をより良く説明するために掲げるが、断じて本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、ここに記載された方法に対して種々の修飾を成すことができることを認識するであろう。
【0028】
【実施例】
実施例1:肝細胞のイン・ビボ誘導および単離
一連のイン・ビボ誘導実験は、肝臓の外科的取り出しに先立って−3、−2および/または−1日に5ないし15mg/kgで与えられるPBS中のフェノバルビタール;(DMSOまたはベンゼン中の)3−メチルコラントレン;または(DMSO)中のβ−ナフトフラゴンと共に−4ないし−1日に40ないし80mg/kgの範囲の種々の用量および注射方法を利用した。種々の実験の要約を表2に示す。体重が8.3±3.0kgのヨークシャー/ハンプシャー交雑ブタはEM Parsons (Hadley,MA)から得た。誘導剤の全ての注射は腹腔に投与した。
【0029】
【表2】
【0030】
ヘパリン(Elkins−Sinn,Cherry Hill, NJ)を0.5mg/kgにて静脈内投与し、テラゾール(7−10 mg/kg, Fort Dodge Laboratories, Fort Dodge, IA)およびロンプン(5 mg/kg, Miles, Inc., Shawnee Mission; KS)の混合物でドナーを麻酔した。麻酔の面はイソフルランガスで維持し、全ての手法はACUCガイドラインに適合させて行った。
【0031】
依然に記載されているSeglen方法の修飾を用いて細胞を単離した(Seglen, P., Preparation of isolated rat liver cells, In Meth.in Cell. Bio.(DM Prescott, 編), vol.13. Academic Press (NY, NY), 1976)。簡単に述べれば、露出した肝臓にカニューレを通し、切除および実験室への輸送の前に250ml/分にて冷乳酸化リンゲル(Baxter, Deerfield, IL)でイン・サイチュにて灌流した。肝臓を素早く加温し、37℃にて0.2%EDTAで灌流した。これに続いて、消化が完全に見えるまで(平均消化22±4分)37℃にて1mg/mlコラゲナーゼ(Life Technologies, Grand Island, NY)の灌流を行った。10%NBCS(Hyclone, Logan, UT)を補充した冷HBSS(BioWhittaker, Walkersville, MD)の添加でさらなる消化を停止させた。未消組織および胆嚢を切り出し、組織の残りを200および100ミクロンステンレス鋼シーブ(Fisher Scientific, Pittsburgh, PA)を通した。細胞懸濁液を2回洗浄し、細胞ペレットを培養培地に再懸濁した。トリパンブルー排除およびカルセインAM染色によって生存率を測定した(Molecular Probes, Eugene, OR)。イン・ビボ誘導に続く管理プロセスに由来する肝細胞は、対照条件と比較した場合により低い生存率を示し(77% n=7 vs 89% n=40)、しかし細胞は大きな速度で生体異物を解毒する。単離の直後に、BCAキット(Pierce Biochemical, Rockford, IL)で全蛋白質につき106細胞をアッセイした。
【0032】
1%NPCS(新生子ウシ血清)、4.5g/Lグルコース、0.5U/mlウシインスリン、7ng/mlグルカゴン、7.5μg/mlヒドロコルチゾン、10 mM HEPES(Sigma)、20ng/ml EGF、200mMグルタミン(Life Technologies)、10IU/mlペニシリンおよび10μg/mlストレプトマイシン(BioWhittaker)を補充したウイリアムズのE培地中、皿(Corning, Corning, NY)当たり2×106細胞の密度にて、細胞を60mm組織培養皿上で平板培養した。肝細胞を湿潤10%CO2中にて37℃でインキュベートした。培養培地を単離1日後に交換し、次いで、2ないし3日ごとに交換した。各交換時に採取した培地試料をアルブミンおよび尿素のアッセイのために貯蔵した。
【0033】
比較のため、イン・ビトロ誘導肝細胞培養を調製した。非−誘導ブタからを除き前記した方法を用いて肝細胞を獲得し、次いで、培養にて誘導した。1%NBCS(新生子ウシ血清)、4.5g/Lグルコース、0.5U/mlウシインスリン、7ng/mlグルカゴン、7.5μg/mlヒドロコルチゾン、10mM HEPES(Sigma)、20ng/ml EGF、200mMグルタミン(Life Technologies)、10IU/mlペニシリンおよび10μg/mlストレプトマイシン(BioWhittaker)を補充したウイリアムズのE培地中、細胞を60mm組織培養皿(Corning, Corning, NY)上で平板培養した。実験条件は以下の:96時間の2mMフェノバルビタール(PB;Sigma)、24時間の50μM β−ナフトフラボン(BNF:Sigma)、または24時間の5μM 3−メチルコラントレン(3−MC;Sigma)のうちのいずれか1つを含有する培養培地で処理した。
【0034】
実施例2:肝細胞で測定したチトクロームP450機能
フェノキサゾン基質の脱アルキル化は、チトクロームP450活性およびイソ酵素プロフィールを調べるための強力なツールを提供した。具体的には、フェノキサゾンエーテルエトキシレゾルフィン(EROD)、メトキシレゾルフィン (MROD)、ベンジルオキシレゾルフィン(BROD)およびエペントキシレゾルフィン(PROD)の脱アルキル化は、研究者をして、各々、個々のイソ酵素、すなわち、CYPIA1、CYPIA2、CYPIIB1およびCYPIIB2に対する誘導の効果を研究するのを可能ならしめた。
【0035】
非−誘導対照と比較してイン・ビボおよびイン・ビトロ双方の誘導培養物において増加したイソ酵素活性を測定するために、実施例1からのイン・ビボ誘導およびイン・ビトロ誘導双方の培養物を5μMの(血清を含まないウイリアムズE培地およびフェノールレッド中)EROD、MROD、PRODまたはBROD(Molecular Probes)と共にインキュベートした。ジクマロール(80μM,Sigma)をインキュベーションに含ませて、レゾルフィン目的産物の細胞ゾル分解を制限した。試料は540exおよび585emnmにおいてTurner450フルオロメーターで分析した。0.5ないし130nMで直線的である標準曲線を用いてレゾルフィン形成を定量し、データをバックグラウンド蛍光を超える正味のレゾルフィン獲得として表す。このアッセイにおいては、アルコキシレゾルフィンのレゾルフィンへの変換は、蛍光または活性の比率が特定の組のイソ酵素のP450活性のレベルに直接対応するように、蛍光の増加に対応する。
【0036】
フェノバルビタール誘導は、イン・ビトロおよびイン・ビボの双方の誘導肝細胞培養物においてブタCYPIIB1およびCYPIIB2の増大した発現に導いたが、イン・ビボ誘導培養物のチトクロームP450イソ酵素活性のレベルはより大きかった。図1において、(図面中では「phenobarb」および「PB」と言う)フェノバルビタールのイン・ビトロおよびイン・ビボ誘導肝細胞に対する効果をグラフで表す。図1aおよび1bにおいて、フェノバルビタールの効果がチトクロームCYPIIB1およびCYPIIB2で観察された。イン・ビトロで96時間フェノバルビタールに暴露された200万肝細胞を基質と共に3時間インキュベートし、蛍光の分析のために培地試料を収集した。CYPIIB2は、イン・ビトロ誘導の96時間後に非誘導対照を超えた機能の8.4倍増加を示す。培養においてこの時点で、非誘導細胞は、典型的には培養の第4日で観察される低いレベルの機能を示す。CYPIIB1イソ酵素は、フェノバルビタール処理後に3倍高い速度でPRODを代謝する。ブタ肝細胞で観察されたCYPIIB1イソ酵素でのこのより低いレベルの誘導もラットモデルで観察され、ここに、CYPIIB2はより高いレベルの非誘導性を示す(典型的には20ないし30倍vs5ないし10倍)(Thomas, P.E., Reik, L.M., Ryan, D.E., およびLevin, W., 1983. Induction of two immunochemically related rat liver cytochrome P−450 isozymes, cytochromes P−450c and P−450d, by structurally diverse xenobiotics, J Biol Chem 258:4590−4598)。肝臓のその収穫に先立ってのドナーへのイン・ビボでのフェノバルビタールの3つの毎日の注射のインパクトが図1cおよび1dで観察される。CYPIIB2およびCYPIIB1における劇的な増加がイン・ビボで観察され、これはイン・ビトロ誘導効果で観察されたよりも実質的に大きかった。機能の70倍増加がCYPIIB2につきイン・ビボ誘導後に得られ、他方、38倍上昇調節がCYPIIB1で記録される。これらのデータは、60mmTC皿上で2×106の標準的な平板培養密度からの培養の第1日に収集した。BROD基質からのレゾルフィン形成の速度は、イン・ビボ誘導(第1日)からの1分当たりほぼ10.4nMレゾルフィンであった。これは、好都合には、1分当たりに形成された約0.33nMレゾルフィンのイン・ビトロ誘導速度に匹敵し(第4日)、これは1分当たり0.15nMにおけるBRODからの第1日に形成されたレゾルフィンの平均制御速度より69倍高い。
【0037】
また、フェノバルビタールでのイン・ビボ誘導は、非−誘導培養物よりも長く、誘導された肝細胞培養物において肝細胞機能の維持を示した。図2は、肝臓収穫に先立つ96時間(4用量)、毎日1回、1kgドナー体重当たり40ないし80mgのフェノバルギタール/PBSでイン・ビボにて誘導した肝細胞の平板培養の4日後に測定可能な酵素活性を示す。平板培養の4日後に、イン・ビボ−誘導肝細胞のチトクロームP450活性は約50%だけ減少したが、非誘導対照と比較して依然としてかなり活性であった。
【0038】
βーナフトフラボンはイン・ビトロおよびイン・ビボ双方においてブタ肝細胞中のCYPIA1を上昇調節する。50μm β−ナフトフラボン(「BNF」)を含有する培地中での誘導後24時間におけるブタCYPIA1(EROD Substrate)のイン・ビトロ誘導は、ERODの対照代謝変換を超えて機能の14.8倍増加を引き起こした。イン・ビトロ誘導は、0.27nMの対照レベルから4.0nMへの1分当たりに形成されるレゾルフィンを増加させる。
【0039】
図3は、イン・ビトロおよびイン・ビボ誘導肝細胞培養物に対する3−メチルコラントレン(「3 MC」または 「MC」)の効果を示す。CYPIA2(MROD)(図3a)およびCYPIA1(EROD)(図3d)のイン・ビトロ誘導が示される。ブタ肝細胞は、5μMの3−メチルコラントレンを含有する培地中で24時間培養した。CYPIA1およびCYPIA2双方が影響され、それらの変換効率を、各々、対照速度の18倍および4倍に増加させた。これらのデータは、培養の第2日における200万肝細胞についてのものでもあった。3−メチルコラントレンによるCYPIIB1(PROD)(図3c)、CYPIA2(MROD)(図3b)およびCYPIA1(EROD)(図3e)のイン・ビボ誘導もまた示す。図3c、dおよびeは3−メチルコラントレンがイン・ビボで保有していたより広い範囲のインパクトと示す。CYPIA1およびCYPIA2は3−メチルコラントレンによって影響され、各々、非誘導対照を超えて24倍および7.6倍であった。誘導剤のイン・ビボ投与に続いて、CIPIIB1(PROD)の8.4倍上昇調節が測定された。CYPIIB1に対するこの効果は、同一誘導剤でのイン・ビトロ誘導に続いて観察された。
【0040】
実施例3:リドカインおよびジアゼパムのクリアランス
リドカイン(Paddock Laboratories Inc., Minneapolis, MN)クリアランスは、Nybergら, Pharmacokinetic analysis verifies P450 function in in vitro and in vivo application of a bioartificial liver, ASAIO, 39:M252−M256, 1993のプロトコルの修飾を用いてアッセイした。リドカイン(740μM)を、示した回数、対照、ならびに実施例1のイン・ビボ誘導およびイン・ビトロ誘導培養物双方に添加し;ついで、培地試料を収集し、抽出まで凍結した。固相抽出は、以下の通り、Oasisカートリッジ(Waters Corp., Milford, MA)およびWaters抽出マニフォールドで行った:カートリッジは99%MeOH、1%HClおよび0.5Mボラックスを起点とした。試料をカラムに負荷し、0.5Mボラックスで洗浄し、MeoH/HClで溶出させ、次いで蒸発させ、250μlの移動相(85%50mM NH4HPO4+10mMヘキサンスルホン酸、pH3.0、15%アセトニトリル)で復元した。逆相HPLCは、室温にてMicrosorb C8カラム(Rainin Instrument Co., Woburn, MA)で1ml/分の流速で行い、214nmでモニターした。リドカインはほぼ37分に溶出し;MEGX(主な代謝産物)は27分に溶出した。このアッセイにおいて、除去された高い割合のリドカインは高いP450活性に対応し;これらの割合が高くなれば、P450活性は大きくなる。
【0041】
Jaureguiら Xenobiotic induction of P−450 PB−4(IIBI) and P−450c(IAI) and associated monooxygenase activities in primary cultures of adult rat:hepatocytes.Xeno, 21(9):1091−106, 1991.のものと同様な方法を用い、ジアゼパムのクリアランスを実施例1の培養物においてアッセイした。48時間での70μmジゼズタム(Sigma)の添加の後に、培地試料を収集し、アッセイまで凍結した。Oasis固相抽出は、100%MeOHのプライミング工程、続いてのRODIにて各試料で行った。試料をカラムに負荷し、RODI中の5%MeOHで洗浄した。カラムの溶出は100%MeOHで達成した。リドカインに関しては、試料を蒸発させ、移動相(65%MeOH、35%0.01M酢酸アンモニウム、pH6.0)で復元した。この逆相HPLCの実行は、254nmに設定した吸光度にてミクロ−Bondpak C18カラム(Waters)を通じて1.0ml/分の流速で行った。温度は24.5℃に一定に保持した。ジアゼパムはほぼ11分に溶出し、代謝産物のノルジアゼパム、テマゼパムおよびオキサゼパムは、各々、10、8および7分に溶出した。このアッセイにおいて、初期ジアゼパムのかなりの割合が除去され、ノルジアゼパムおよびペマゼパムに変換され、これは高いP450活性に対応する。同様に、かなりの割合のリドカインが除去され、これは高いP450活性に対応する。これらの割合が高くなれば、P450活性は大きくなる。
【0042】
結果は、フェノバルビタール誘導がレゾルフィンアッセイ(PROD)においてCYPIIB1を上昇調節することができ(実施例2)、ここに、同様にジアゼパムのクリアランス速度を増加させたことを示した。このアッセイは、特に、最も臨床的に重要で有ると言えるかもしれない。というのは、ベンゾジアゼピン−様化合物はヒト肝臓脳障害に関与すると仮定されているからである (Jones, E.A., Gammel, S.H., Basile, A.S., Mullen, K.D., Bassett, M.L.Schaffer, D.F., and Skolnick, P., 1989, Hepatic enccphalopathy and benzodiazepine receptor ligands. In Hepatic Encephalopathy: Pathophysiology and Treatment, ed.by R.F.Butterworth and G.P.Layrargues(Clifton:Humana Press), pp.273−286)。
【0043】
リドカインのクリアランスはイン・ビボフェノバルビタール誘導に続いて非−誘導対照培養物を超えて約10ないし20倍の上昇調節を示した。ジアゼパムのクリアランスは、3−メチルコラレトンによるイン・ビボの誘導に続いて非−誘導対照培養物を超えて約2ないし10倍までの上昇調節を示した。
【0044】
実施例4:7−エトキシクマリンの代謝
7−エトキシクマリン(7EC, Sigma)代謝は、示された時間、フェノールレッドを含まない培養培地中の375μg/mlの7−エトキシクマリンと共に37℃で実施例1の細胞(対照ならびにイン・ビボ誘導およびイン・ビトロ誘導の双方の細胞)をインキュベートすることによって測定した。次いで、360exおよび415emにおいてハロゲン照射にてTurner450フルオロメーターを用い、試料を蛍光産物につき分析した。
【0045】
7−エトキシクマリンのO−脱エチル化もまたフェノバルビタールでの誘導に続いてより高い。図4に示されるごとく、イン・ビボのフェノバルビタール投与のインパクトが7−エトキシクマリン代謝で観察される。この実験において、7−エトキシクマリン基質の添加の24時間後に、誘導された肝細胞は7−OHクマリン(ウンベリフェロン)、7−エトキシクマリンの主な代謝産物の劇的な生成を示した。誘導はウンベフェロンの生成速度を、1時間当たり2.58±1.9nMから1時間当たり346±41.4nMまで増加させた。
【0046】
実施例5:アルブミンおよびトランスフェリンの測定
標準的な競合ELISA様式を用い、アルブミンの分泌を測定した。Maxisorpマイクロタイタープレート(Nunc)を200μg/mlブタアルブミン(Accurate Chemical, Westbury, NY)で一晩コートした。Tween20(Pierce, Rockford, IL)での洗浄工程に続き、50μlの試料または標準(Accurate)をHRP(ホースラディッシュぺルオキシダージ)−結合ヤギ抗−ブタアルブミン抗体(Bethyl Labs, Montgomery, TX)と共に90分間インキュベートした。OPD基質(Pierce)の添加によって色が生じ、硫酸を添加することによって反応を停止させた。SoftMax ProソフトウエアおよびSpectraMax250プレートリーダー(Molecular Devices)を用い、プレートを490nmで読み取った。
【0047】
100μg/mlのブタトランスフェリン(Accurate)で一晩コートしたMaxisorpプレートを用い、トランスフェリンを同様に評価した。Tween20/PDSでの洗浄に続き、50μlの試料または標準をHRP−結合ラット抗−ブタトランスフェリン(Accurate)と共に90分間インキュベートした。色の発生が生じ、停止させ、前記したごとく分析した。
【0048】
肝細胞の合成機能、すなわち、アルブミンおよびトランスフェリンの生産が維持され、これは誘導処理が単離されたブタ肝細胞においてこれらの合成機能を下降調節しなかったことを示す。
【0049】
実施例6:尿素の合成に基づく培地の肝細胞脱アミン化
脱アミン化を通じての、倍地中のアンモニア、その塩およびアミン化成分のクリアランスはイン・ビボでの肝細胞の臨界的な機能および肝臓−援助デバイスの一部としてのこれらの細胞の所望の機能であると考えられる。脱アミン化の結果、尿素の形成がもたらされ、これはイン・ビボでは腎臓系によって除去される。
【0050】
Sigma Diagnostics (St. Louis,MO)からキット番号640−Bとして入手できる、窒素の測定のための比色方法を用い、イン・ビボ誘導肝細胞による尿素の合成を測定した。デバイスへの細胞の接種後に試料を周期的に収集し、ウレアーゼで処理して尿素をNH3およびCO2に加水分解した。次いで、触媒であるナトリウムニトロプルシドの存在下で、得られたNH3をハイポクロライトおよびフェノールと反応させてインドフェノールを形成させた。インドフェノールの得られた溶液の光学吸光度を570nmで測定し、標準的な曲線を用いて元の試料中の尿素の濃度に変換した。濃度にデバイス中の培地の容量を掛け、サンプリングからの日数で割ることによって、データは1日当たりデバイスにつき生じた尿素の量として表した。イン・ビボ誘導肝細胞による尿素の合成が維持され、これは、誘導処理が単離されたブタ肝細胞においてこの合成機能を下降調節しなかったことを示す。
【0051】
実施例7:バイオリアクターデバイスで培養したイン・ビボ誘導肝細胞
新しい構造的特徴および材料組成を取り込む新しいバイオリアクターのデザインで用いるイン・ビボ誘導細胞の可能性をテストするためにプロトタイプのバイオリアクターユニットを標準的な組織培養皿と比較した。上方および下方チャンバーを形成するために、気体−透過性、液体−不透過性膜によって分離された上方および下方ハウジングのアセンブリーを有するバイオリアクターデバイスを構築した。上方チャンバーは細胞の添加および培地の導入のためのアクセスウインドーおよび細胞の接種後に組み立てたデバイスの無菌輸送を可能とし、デバイスの内容物がこぼれたり汚染物にさらすのを防止するためのカバーを有した。用いた膜はPolyflexa(Plastics Suppliers, Inc., Columbus, OH)、コロナ放電で処理されているポリスチレンの0.002インチの厚みのフィルムであった。上方および下方のポリカルボネートハウジングをボルトで一緒に止めて、膜−フレームアセンブリーをサンドイッチとし、ハウジングの間に配置されたO−リングを用いてハウジングの間に機密および液密シールを形成させた。特記しない限り、全ての組立工程は生物学的安全性キャビネット中で行い、オートクレーム処理または他の証明された処理(例えば、ガンマ線の照射あるいはエチレンオキシド、過酢酸および/または過酸化水素のごとき酸化性気体への暴露)によって全ての部品を滅菌した後に行った。全ての材料はキャビネット内で滅菌ピンセットまたはグローブで扱った。
【0052】
実施例1に開示されたSeglen方法に従って肝臓を外科的に取り出し、肝細胞を単離する前に、リン酸緩衝化生理食塩水中のフェノバルビタールを、第4日、第3日および第2日に体重1kg当たり約40mgにて体重8.3±3.0kgのヨークシャー/ハンプシャー交雑ブタのブタドナーに投与した。
【0053】
以下の手法でブタドナーから得た1%新生子牛血清(NBCS)を含む完全培地(4.5g/Lグルコース、0.5U/mLブタインスリン、7g/mLグルカゴン7.5μg/mLヒロドコルチゾン、10mM HEPES、20ng/mL EGF、20mMグルタミン、10IUペニシリンおよび10μgストレプトマイシンを補充したウイレアムズのE培地)中に初代肝細胞を懸濁させた。
【0054】
細胞を接種する前に、バイオリアクターデバイスの膜および組織培養皿を水中の40μg/mLのI型コラーゲンの滅菌4mL容量溶液で45分間プレコートし、続いて、この溶液を吸引し、細胞の接種に先立って、等しい容量の滅菌リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で濯いだ。
【0055】
倍地中の細胞の懸濁液を均一に懸濁させ、デバイス当たり2×106細胞初期機密度で接種した。デバイスのカバーを除去し、細胞懸濁液を膜の上にピペットで置き、デバイスを注意深く揺り動かして、液体を膜の表面に均等に分布させ、カバーを再び乗せた。細胞−接種デバイスおよび組織培養皿を37℃および10%CO2中の85%相対湿度のインキュベーターに移した。
【0056】
ほぼ18ないし24時間後、デバイスをインキュベーターから取り出し、生物学的安全キャビネットに戻し、カバーを除去し滅菌パスツールピペットを用いて培地を吸引した。組織培養プレートおよびプロトタイプデバイス双方中の肝細胞のイソ酵素活性を実施例2の方法に従ってアッセイした。
【0057】
BROD変換(CYPIIB2)およびEROD変換(CYPIA1)は組織培養およびバイオリアクターデバイス双方の条件について同様であった。これらの結果は、上昇調節された酵素解毒活性を有するイン・ビボ誘導肝細胞をバイオリアクターで用いることができることを示す。
【0058】
前記した発明は明瞭性および理解の目的で例示的にいくらか詳しく記載したが、添付の請求の範囲の範囲内である種の変形および修飾をなすことができるのは当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はイン・ビトロおよびイン・ビボ誘導肝細胞に対するフェノバルビタールの効果を示す。フェノバルビタール(PB)でのCYPIIB2(BROD)(図1a)およびCYPIIB1(PROD)(図1b)のイン・ビトロ誘導が示される。CYPIIB2(BROD)(図1c)およびCYPIB1(PROD)(図1d)のイン・ビボ誘導も示される。
【図2】 図2は、イン・ビボおよびイン・ビトロにてフェノバルビタール(PB)で誘導した肝細胞の平板培養から4日後におけるCYPIIB2およびCYPIIB1イソ酵素の機能の維持を示す。
【図3】 図3はイン・ビトロおよびイン・ビボ誘導肝細胞培養物双方に対する3−メチルコラントレン(「3MC」または「MC」)の効果を示す。CYPIA2(MROD)のイン・ビトロ誘導は図3aに示され、CYPIA1(EROD)は図3bに示される。図3c、dおよびeは、各々、CYPIIB1(PROD)、CYPIA2(MROD)およびCYPIA1(EROD)につき3−メチルコラントレンがイン・ビボで保有したインパクトを示す。
【図4】 図4は非誘導対照培養物よりもフェノバルビタールでイン・ビボにて肝細胞を誘導した場合に、7−エトキシクマリンO−脱エチル化がより高いことを示す。
Claims (12)
- 少なくとも1種の誘導剤を非ヒト哺乳動物または齧歯類であるドナーに投与し、ここに、該誘導剤は前記ドナーの肝臓の肝細胞の解毒酵素活性を増加させるべく、ベータ−ナフトフラボン、フェノバルビタールまたは3−メチルコラントレンを含むものであり、
前記ドナー肝臓から肝細胞を単離し、次いで、
単離された肝細胞をバイオリアクターに取り込むことを含み、
前記バイオリアクターは、肝臓援助デバイスのチャンバーであり、更に、前記バイオリアクターは、肝臓で通常は代謝される毒性物質と接触し、
ここに、該細胞は解毒酵素活性を増加させていることを特徴とする、ドナー肝臓から単離された少なくとも1つの肝細胞の解毒酵素活性を増加させる方法。 - 少なくとも1種の誘導剤を非ヒト哺乳動物または齧歯類であるドナーに投与し、ここに、該誘導剤は前記ドナーの肝臓の肝細胞群の解毒酵素活性を増加させるべく、ベータ−ナフトフラボン、フェノバルビタールまたは3−メチルコラントレンを含むものであり、
前記ドナー肝臓から肝細胞群を単離し、次いで、
単離された肝細胞群をバイオリアクターに取り込むことを含み、
前記バイオリアクターは、肝臓援助デバイスのチャンバーであり、更に、前記バイオリアクターは、肝臓で通常は代謝される毒性物質と接触し、
該細胞群は解毒酵素活性を増加させていることを特徴とする、ドナー肝臓から単離された肝細胞群の解毒酵素活性を増加させる方法。 - 該非ヒト哺乳動物ドナーがブタドナーである請求項1記載の方法。
- 該誘導剤が前記ドナーに腹腔内投与される請求項1記載の方法。
- 肝細胞群を前記ドナー肝臓から単離する前に、該誘導剤を経時的に投与する請求項1記載の方法。
- フェノバルビタールが125mg/kgドナー体重まで投与される請求項1記載の方法。
- フェノバルビタールは40ないし80mg/kgドナー体重の間で投与される請求項1記載の方法。
- ベータ−ナフトフラボンが180mg/kgドナー体重まで投与される請求項1記載の方法。
- ベータ−ナフトフラボンが10ないし15mg/kgのドナー体重の間で投与される請求項1記載の方法。
- 3−メチルコラントレンが25mg/kgドナー体重まで投与される請求項1記載の方法。
- 3−メチルコラントレンが5ないし10mg/kgのドナー体重の間で投与される請求項1記載の方法。
- 2種以上の誘導剤が前記ドナーに投与される請求項1記載の方法。
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