JP5143652B2 - エポキシ樹脂 - Google Patents

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Description

本発明はバイオマス、特に植物バイオマス、の液化物を原料とするエポキシ樹脂に関し、特に、広い温度範囲で高いダンピング特性を有し、かつ充分な接着強度を有するエポキシ樹脂に関する。
バイオマス、特に植物バイオマスを利用してプラスチックをつくる技術としては、リグノセルロース等のポリオールとしての性質を利用してこれを樹脂化することが従来から試みられている(例えば、特許文献1参照。)。その際、リグノセルロース等のバイオマスを液化物とする必要があるが、これには、化学修飾した木質材を有機溶剤に溶解する手法(例えば、特許文献2参照。)や、化学修飾をしない木質材を、フェノール類に溶解する手法(例えば、特許文献3参照。)や多価アルコールに溶解する手法(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
リグノセルロース等を樹脂化する試みとしては、ウレタン系樹脂(例えば、特許文献1参照。)、リグニン−フェノール樹脂組成物(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)等がある。より付加価値の高い樹脂としては、例えば、特許文献6には、リグノセルロースをフェノール類で液化したものを原料とするエポキシ樹脂が記載されている。
しかしながら、バイオマス液化物を原料としたエポキシ樹脂であってもフェノール類を含有していると安全衛生上の観点から製造や使用において問題がある。また、樹脂そのものの性能も必ずしも良好とはいえない。
特開昭64−45440号公報 特開昭57−2360号公報 特開昭61−261358号公報 特開平1−158021号公報 特開平1−158022号公報 特開2006−63271号公報
そこで、本発明者は、フェノール類を使用せずにバイオマス液化物を調製し、これを原料としてエポキシ樹脂を製造すればフェノール類を含有することのない安全衛生上優れたエポキシ樹脂が得られると考えて製造を試みた。ところが、バイオマスアルコール液化物をエポキシ樹脂化しようとすると、所望の液状樹脂分が仕込み原料に比べてわずかな量しか得られず、不溶化物の量の方が多くなるという困難に直面した。さらに詳しく検討すると、リグノセルロース等のバイオマスがエポキシ化反応中に不溶化し、むしろ共存する反応性に富む有機化合物中の水酸基がエポキシ樹脂化されて液状樹脂となっている可能性のあることを発見した。これに関連して、特許文献1には、化学修飾せずに木質液化物を得た場合に液化物中の水酸基は反応性に乏しく、そのために木質液化物を調製した後、液化物中の水酸基に置換基を導入することが教示されている。しかしながら、ウレタン樹脂やレゾール樹脂の発泡体の製造以外には具体的に樹脂化を実現した旨の開示はなく、エピクロルヒドリンでエポキシ化する場合に有効な手法については、これを教示も開示もしていない。
上述の現状に鑑み、本発明は、バイオマス、特に植物バイオマスをフェノール類を使用せずに液化した液化物を原料としたバイオマス由来成分のエポキシ樹脂を提供することを目的とし、このような新規エポキシ樹脂の有する特性を利用した用途を提案することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、アルコール液化リグノセルロース等のアルコール液化バイオマス中のフェノール性水酸基を予めアルコール性水酸基に変換してからエピクロルヒドリンでエポキシ化することにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、アルカリ又は中性条件下、バイオマスを多価アルコールで液化したアルコール性水酸基とフェノール性水酸基とを含有するバイオマスアルコール液化物中の、フェノール性水酸基を、バイオマスアルコール液化物と単官能エポキシ化合物とをトリアルキルホスフィン及びトリフェニルホスフィンのうちの少なくとも1種の存在下に反応させて、アルコール性水酸基に変換したバイオマスアルコール液化物中の、アルコール性水酸基とエピクロルヒドリンとをテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド及び硫酸水素テトラブチルアンモニウムのうちの少なくとも1種の存在下に反応させて得られるエポキシ樹脂である。
(1)本発明のエポキシ樹脂は、上述の構成を有するので、樹脂中の高分子量成分の含有量が高くなり、バイオマス由来成分がエポキシ樹脂となって含まれている。また、多価アルコールとして、例えば、植物原料由来の1,3−プロパンジオール等を使用することにより、バイオマス由来成分の含量がより高いエポキシ樹脂とすることができる。
(2)本発明のエポキシ樹脂は、上述の構成を有するので、広い温度範囲で高いエネルギー吸収性(すなわち、高いダンピング特性)を示し、制振性を有するエポキシ樹脂として、エネルギー吸収樹脂への応用が可能である。
(3)本発明のエポキシ樹脂は、上述の構成を有するので、充分な接着強さを発揮し、接着剤への応用が可能である。
本発明のエポキシ樹脂は、アルカリ又は中性条件下、アルコール性水酸基とフェノール性水酸基とを含有するバイオマスアルコール液化物中の、フェノール性水酸基をアルコール性水酸基に変換し(以下、便宜上「プレリアクション」ともいう)、変換されたアルコール性水酸基を含めたバイオマスアルコール液化物中のアルコール性水酸基を、エピクロルヒドリンと反応させて(この反応はエポキシ環の付加又は閉環によるエポキシ環の導入であるので、以下便宜上「エポキシ化」ともいう)得られる。本発明のエポキシ樹脂は上述の製造方法により得られるものであるが、上述の製造方法で得られるものと同一のエポキシ樹脂が得られるかぎり、上述の製造方法を公知の手法で、本質的ではない変更又は修飾をした製造方法によるものであっても、本発明のエポキシ樹脂である。
本明細書中、バイオマスとは、現生生物体構成物質起源の有機性資源をいい、動物起源のもの、植物起源のものがある。本発明において、好ましくは植物起源のバイオマスであり、例えば、材木、木粉、木材繊維、木材チップ、単板クズ、木材チップや単板クズなどの木材を粉砕したもの(粉砕物の粒度は充分に液化、溶解する程度でよい。)、ワラ、モミガラ、ヤシガラ、グラウンドパルプ、サーモメカニカルパルプ、古紙等の紙類、パルプ類等が挙げられる。これらは、リグノセルロースを主として含有するバイオマスとして知られている。リグノセルロースは、セルロースやヘミセルロース等の構造性多糖類とリグニンとからなる。リグニンはフェノール性水酸基を有することが知られている。上記木材としては具体的には、例えば、マカンバ、シトカスプルース、スギ、アカマツ、ポプラ、ラワン等が、主として入手容易の観点から、挙げられる。
本明細書中、バイオマスアルコール液化物とは、バイオマスをアルコールで液化溶解したものをいう。液化に用いるアルコールとしては、多価アルコールが好ましく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ピナコール、シクロペンタン1,2−ジオール、シクロヘキサン1,2−ジオール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ポリオキシプロピレングリコール等の2価アルコール;グリセリン等の3価アルコール;ポリエチレングリコール(PEG)(例えばPEG200、400等)等が挙げられる。これらは1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、より好ましくは、グリセリン、PEG(PEG200、400等)、これらの併用、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、及び、1,3−プロパンジオールであり、さらには、バイオテクノロジー手法によりバイオマス等を原料にして生産された1,3−プロパンジオールが、バイオマス由来成分の含量の高いエポキシ樹脂を得ることができる観点等から、いっそう好ましく、また、耐熱性の観点からは、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物及びビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物がいっそう好ましい。
バイオマスアルコール液化物の製造方法としてリグノセルロースのアルコール液化を例に挙げれば、例えば、リグノセルロースを主として含有するバイオマス100重量部に対して、通常、多価アルコールを10〜1000重量部、好ましくは50〜500重量部加え、100〜300℃、好ましくは200〜300℃、より好ましくは約250℃で反応させるが、酸触媒(硫酸等の鉱酸等)を使用してもよく、その場合は好ましくは100〜160℃、より好ましくは約140℃で反応させる。反応は、通常、常圧下、好ましくは撹拌下に行い、反応時間は約15分〜数時間が好ましく、より好ましくは30分〜1時間程度である。
上記液化の際に、水、メタノール等の低級1価アルコール、アセトン等を加えて、均一な混合物として、溶液粘度を調整したり、溶解を促進したりしてもよい。好ましい水の添加量はリグノセルロースを主として含有するバイオマス100重量部に対して20重量部以下であり、15重量部以下がより好ましい。
また、上記液化の際に、バイオマスを非晶化処理してもよい。上記非晶化処理としては、例えば、ボールミル(例えば、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の連続式ボールミル)等によりバイオマスを粉砕処理することが挙げられる。処理条件としては、例えば、木材チップの場合を例示すると、0.1〜2時間、好ましくは遊星ボールミル等のボールミルで、乾式粉砕する。非晶化処理により、液化を短時間で完了させ、液化物の水酸基価の低下を防ぐことができることや、エポキシ樹脂のバイオマス含有率増加等の好ましい効果が得られる。
このようにして得られたリグノセルロースのアルコール液化物中には、セルロースやヘミセルロース由来のアルコール性水酸基とリグニン由来のフェノール性水酸基とが含まれている。
本発明において、バイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基をアルコール性水酸基に変換する方法としては、アルカリ又は中性条件下、好ましくはアルカリ条件下、フェノール性水酸基との反応性が高い化合物を反応させ、フェノール性水酸基を消費するとともにアルコール性水酸基を含有させることができる化合物を、バイオマスアルコール液化物と反応させる方法が挙げられ、例えば、フェノール性水酸基を消費するとともにアルコール性水酸基を含有させることができる化合物として、エポキシ環とフェノール性水酸基とが縮合するとともにアルコール性水酸基を生成する、エピクロルヒドリン等の単官能エポキシ化合物を使用する方法が挙げられる。
上記エピクロルヒドリン等の単官能エポキシ化合物の使用量としては、バイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基の量を正確に考慮することは困難であるので、過剰量となるように添加するとよく、例えば、リグノセルロースアルコール液化物100重量部に対して100〜3000重量部が好ましく、300〜1000重量部がより好ましい。なお、単官能エポキシ化合物としてエピクロルヒドリンを過剰量使用することは、添加したエピクロルヒドリンの過剰であった量を後述のエポキシ化反応において使用可能であるので便宜である。
また、バイオマスアルコール液化物とエピクロルヒドリンとの相溶性を向上させる物質を共存させることが好ましい。相溶性を向上させることにより、エポキシ樹脂の分子量が増加し、樹脂収率が向上する。このような物質としては、例えば、エタノール等のアルコールを使用することができる。
バイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基をアルコール性水酸基に変換する反応は、好ましくはアルカリ条件下で行うが、その際のpHは、好ましくはpH9以上であり、pH10〜11がより好ましい。使用するアルカリとしては、例えば、NaOH、KOH等を挙げることできるが、これらに限定されるものではない。反応は撹拌下、反応温度50〜120℃が好ましく、より好ましくは60〜100℃であり、反応時間1〜4時間が好ましく、2〜3時間がより好ましく、約3時間がさらに好ましい。
また、上記反応においては、エポキシ基とフェノール性水酸基との反応を促進する触媒を使用することが好ましい。上記触媒としては、例えば、トリアルキル(トリメチル、トリエチル等)ホスフィン、トリフェニルホスフィン(TPP)を好ましく挙げることができ、これらのうち、TPPがより好ましい。触媒の使用量としては、バイオマスアルコール液化物とエピクロルヒドリン等の単官能エポキシ化合物との合計量に対して0.1〜2重量%が好ましく、0.2〜0.5重量%がより好ましい。
上記プレリアクションにおいては、本発明の目的に照らして、バイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基の大部分(概ね50%以上のフェノール性水酸基。以下同じ。)がアルコール性水酸基に変換されていることが好ましく、実質的にすべてのフェノール性水酸基がアルコール性水酸基に変換されていることがより好ましい。
本発明において、こうして得られたバイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基のアルコール性水酸基への変換後のバイオマスアルコール液化物の水酸基価は、100mgKOH/g以上であることが、エポキシ樹脂の耐熱性の観点から、好ましく、より好ましくは110mgKOH/g以上である。
なお、本発明において、バイオマスアルコール液化物中のフェノール性水酸基のアルコール性水酸基への変換は、アルコール性水酸基のエポキシ化に先立って行うことが好ましい。しかしながら、かならずしもそれに限られず、アルコール性水酸基のエポキシ化とともに行ってもよい。その場合には、本発明の目的に照らして、フェノール性水酸基の大部分がアルコール性水酸基に変換されているように、フェノール性水酸基に対する反応が優先的に生じるようにすることが好ましく、例えば、添加する触媒の種類を、フェノール性水酸基に対するエポキシ環の縮合反応が優先するような触媒を添加し、フェノール性水酸基の大部分がアルコール性水酸基に変換され、その水酸基をエポキシ化するようにしてもよい。
本発明において、エポキシ化は、アルカリ又は中性条件下、好ましくはアルカリ条件下、バイオマスアルコール液化物中のアルコール性水酸基との反応性が高いエポキシ化合物を付加反応させ、エポキシ環を導入する方法が挙げられ、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンを使用する方法が挙げられる。その際、使用するアルカリ成分としては、例えば、NaOH、KOH等を挙げることできるが、これらに限定されるものではない。アルカリ物質は固体で添加することができ、その場合、好ましくは全量を分割して数回に分けて逐次に添加する。反応温度は50〜100℃が好ましく、より好ましくは55〜60℃であり、反応時間は1〜4時間が好ましく、2〜3時間がより好ましく、約3時間がさらに好ましい。
また、上記反応においては、エピクロルヒドリンとアルコール性水酸基とのグリシジルエーテル化反応を促進する触媒を使用することが好ましい。上記触媒としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(TBAHS)等の4級アンモニウム塩を好ましく挙げることができ、なかでもTBAHSがより好ましい。
なお、上記エポキシ化においては、上記プレリアクションで得られたバイオマスアルコール液化物を一旦取り出して、エポキシ化反応系に添加してもよいが、上記プレリアクションの反応生成物は液化物であるので、上記プレリアクションのための反応系に対して、生成物を取り出すことなくそのまま、さらに上記エポキシ化のためのNaOH(固体)及びTBAHSを添加してエポキシ化を行うことが便宜であり、その際、エピクロルヒドリンは、上述のように、プレリアクションに際して過剰量を添加しておき、エポキシ化反応時に追加する必要がないようにしておくことも可能である。
上記エポキシ化反応において各反応成分の配合量は、バイオマスアルコール液化物中の水酸基:エピクロルヒドリン:TBAHS:アルカリ物質(NaOH(固体))のモル比として、1:2〜10:0.001〜0.05:0.5〜2.5が好ましく、より好ましくは1:4〜8:0.005〜0.03:1〜2であり、1:5〜7.5:0.01〜0.015:1.5〜1.75がさらに好ましい。
上記エポキシ化の反応手順としては、例えば、バイオマスアルコール液化物中に触媒を添加してエピクロルヒドリンを付加し、つぎにNaOH等のアルカリ物質を添加して55〜60℃で3時間程度加熱することでクロロヒドリンの閉環を生じせしめてエポキシ環とし、30℃以下に冷却し、濾過、中和後、80℃減圧下濃縮する方法が挙げられる。
かくして得られた本発明のエポキシ樹脂は、バイオマス由来のリグノセルロースがエポキシ化されて含まれている。このことは、後に実施例で詳述するとおり、分子量分布において高分子量ピークが存在することやエポキシ化反応で生成する不溶化物の量が非常に少なく、液状樹脂の生成量が多くなっていることからも確認できる。また、ガラス転移点、架橋点間分子量、硬化樹脂ゴム状弾性率等の特性においても、プレリアクションを行わずに製造した場合と比べて明瞭に異なることから、従来にない特性のエポキシ樹脂であると考えられる。
本発明のエポキシ樹脂には、エポキシ樹脂用硬化剤を使用することができる。このような硬化剤としては、特に限定されず、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンのような芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリフェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン等が挙げられる。これらは所望により、複数の化合物を併用することができる。
これら硬化剤には、硬化活性を高めるために硬化促進剤を組み合わせることができる。また、硬化剤と併用する硬化触媒としては、例えば、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のような、いわゆるルイス酸錯体が使用できる。
本発明においては、必要に応じて、各種充填剤を配合することもできる。上記充填剤としては、例えば、樹脂硬化物の耐湿熱性、耐衝撃性、接着性を高める観点からエポキシ樹脂に溶解しうる熱可塑性樹脂を;接着剤樹脂靭性、剥離接着特性の向上と樹脂硬化時の流動性制御の観点からゴム系化合物を;剥離接着性や、得られる接着体の耐衝撃性を高めるため、接着剤組成物に通常使用される各種樹脂微粒子や無機フィラーを;それぞれ挙げる事ができる。
また、強化繊維を用いてマトリックスに本発明のエポキシ樹脂を使用した複合材とすることも可能である。上記強化繊維として、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、等の他に、竹繊維、亜麻繊維、ジュート繊維、サイザル麻繊維、マニラ麻繊維、ラミー繊維、セルロース繊維、絹繊維、羊毛、ロックファイバー等の天然繊維等を、例えば、5〜80重量%程度、より好ましくは20〜70重量%程度、さらに好ましくは40〜70重量%程度使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂を用いれば、良好な耐熱性と充分な接着性能を有し、しかも、広い温度範囲、例えば、30〜90℃、にて高いダンピング特性を有するので、制振性を有する接着剤、エネルギー吸収性樹脂やそれをマトリックスとする複合材等を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の記載は専ら説明のためであって、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜14
プレリアクション
各実施例とも、木材液化物として、木粉(乾燥シトカスプルース)30gを、実施例1〜12においては、PEG/グリセリン=8/2の重量比で混合した多価アルコールを、実施例13においては1,3−プロパンジオールを、実施例14においてはビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/グリセリン=8/2の重量比で混合した多価アルコールを、それぞれ60g液化溶媒として用い硫酸触媒3g存在下にて液化して得た木材液化物を使用した。原料木材液化物の水酸基価はそれぞれ表1に示した。それぞれ300mlセパラブルフラスコに木材液化物20gとバイオマスアルコール液化物中の水酸基:エピクロルヒドリンのモル比が1:7.5となる量の過剰量のエピクロルヒドリン、表1記載の量(ここでは便宜上、%/mol:木材液化物中の、水酸基価に基づく、水酸基のモル数を基準としたTPP添加量のモル比、で表示した。)のTPPを仕込み、表1記載のアルカリ成分のエタノール溶液を用いてpHを表1記載の値に調節し、表1記載の温度及び時間で撹拌下反応を行った。なお、実施例12はアルカリの水溶液を用いた。また、実施例2は、プレリアクションのための原料仕込みの後、直ちに後述するエポキシ化のための原料を添加し、後述するエポキシ化の反応条件で反応させた。
エポキシ化
つぎに、反応後の反応液中に(ただし、実施例2は上述のとおり)、TBAHSを添加し、つぎにNaOH(固体)を添加した。エポキシ化反応の仕込み量としては、それぞれ、バイオマスアルコール液化物中の水酸基(プレリアクション前の値):エピクロルヒドリン:TBAHS:アルカリ物質(NaOH)(固体)のモル比として、1:7.5:0.015:1.75となるように、配合した。反応手順は、プレリアクションの撹拌反応後、TBAHSを添加し、つぎに反応系を55〜60℃の温度に設定し、NaOH(固体)を、1時間かけて4分割して添加し、添加終了後から同温度にて3時間熟成し、30℃に冷却後、濾過した。濾液を分液漏斗に移し、5%第一リン酸ソーダ水を加え攪拌し中和した。攪拌後、分液漏斗を静置し、2層に分かれた下層の液を分液した。ここで、上層は中和塩や未反応アルコールを含む水リッチ層であり、下層が未反応エピクロルヒドリンを含む合成エポキシ樹脂リッチな油層である。その後80℃で減圧下でエピクロルヒドリン等を留去濃縮して樹脂生成物を得た。生成物は表1に示す量の不溶化物(実施例1〜12、14)と液状樹脂分(実施例1〜14)であった。実施例1〜3、10、13及び14の液状樹脂分のエポキシ当量は表1に示したとおりであった。実施例1の液状樹脂分の分子量分布をGPCにより下記条件で測定した。
比較例1〜2
それぞれ300mlセパラブルフラスコに、木材液化物20gとエピクロルヒドリンとTBAHSを添加し、つぎにNaOH(固体)を添加した。原料木材液化物の水酸基価はそれぞれ表1に示した。エポキシ化反応の仕込み量としては、それぞれ、バイオマスアルコール液化物中の水酸基(プレリアクション前の値):エピクロルヒドリン:TBAHS:アルカリ物質(NaOH)(固体)のモル比として、1:7.5:0.015:1.75となるように、配合した。反応手順は、木材液化物とエピクロルヒドリンとTBAHSを添加し、つぎに反応系を55〜60℃の温度に設定し、NaOH(固体)を、1時間かけて4分割して添加し、添加終了後から同温度にて3時間熟成し、30℃に冷却後、濾過した。濾液を分液漏斗に移し、5%第一リン酸ソーダ水を加え攪拌し中和した。攪拌後、分液漏斗を静置し、2層に分かれた下層の液を分液した。ここで、上層は中和塩や未反応アルコールを含む水リッチ層であり、下層が未反応エピクロルヒドリンを含む合成エポキシ樹脂リッチな油層である。その後80℃で減圧下でエピクロルヒドリン等を留去濃縮して樹脂生成物を得た。生成物は表1に示す量の不溶化物と液状樹脂分であった。比較例1及び2の液状樹脂分のエポキシ当量は表1に示すとおりであった。比較例1の液状樹脂分の分子量分布をGPCにより下記条件で測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量解析
実施例1及び比較例1の液状樹脂分並びに原料としての木材液化物の分子量分布を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC、日本分光株式会社製PU−2080HPLCシステム)を用い、雰囲気温度40℃、流量1.0ml/minにて測定した。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、カラム構成はSHODEX KF−801+KF−803(昭和電工株式会社製)とした。結果を図1に示した。
エポキシ樹脂の硬化
実施例1〜3、10、13、14及び比較例1〜2のバイオマスエポキシ樹脂に、硬化剤としてポリアミドアミン(富士化成工業株式会社製:活性水素当量63g/eq)を用いた。その際、エポキシ含有量滴定により求めたエポキシ当量とアミン硬化剤の活性水素当量が化学量論にて当量となるように混合比を決定した。樹脂と硬化剤を充分混合した後、減圧脱泡を行い、離型処理を施したアルミニウム型へ注型した。前硬化130℃/4hr、さらに後硬化150℃/2hrの加熱を行った。硬化樹脂について、下記の条件で動的粘弾性を測定した。
硬化樹脂の動的粘弾性(DMA)測定
粘弾性測定装置(株式会社セイコーインスツルメンツ製DMS6100)を用い、硬化樹脂板の動的粘弾性挙動を評価した。長さ45mm、幅10mm、厚さ2mmの短冊型試験片を用い、チャック間距離20mmの引張りモードで、周波数1Hz、昇温速度2℃/minにて、−100℃〜100℃の温度範囲について測定した。
硬化樹脂の架橋点間分子量Mcはゴム状弾性率を読取り、次式にしたがって計算した。Tgはそれぞれtanδピーク温度により求めた。
Mc=3φρRT/Er
ここに、
φ:フロント係数1.3
ρ:樹脂密度1.2g/cm
R:気体定数
T:ゴム状平坦領域到達点の絶対温度
Er:ゴム状弾性率
である。
実施例10と比較例2の硬化樹脂及び参考例として市販のPEG200型エポキシ樹脂硬化物について、耐熱性を評価したグラフを図3に示した。
実施例、比較例の各樹脂組成についての評価結果をまとめ、表1に示した。
樹脂の引張りせん断接着強さ測定
被着体には鋼板を用いた。前処理としてサンドペーパー(粒度100(WTCC−D))でサンディングした後、アセトンで脱脂した上、オゾン処理(センエンジニアリング株式会社製、UVR−200G−SSII)を10min行った。接着部分のラップ長さ10mm(接着面積250mm)として被着体に実施例1〜3、10、13、14及び比較例1のエポキシ樹脂を薄く塗り、クリップでしっかりととめた。その後、上記と同じ硬化条件で硬化させた。試験はJIS K 6850に準じて、ネジ式万能試験機(株式会社インテスコ製、210B)を用いて行った。変位速度は10mm/min、試験環境は常温(23℃)大気中とした。また、参考例1として、PGE200型エポキシ樹脂についても同様に測定した。結果を表2に示した。
反発試験(ダンピング特性評価)
反発試験はショーブ式ゴム弾性試験機を用い、実施例10と比較例2のエポキシ樹脂と参考例として市販のPEG200型エポキシ樹脂の硬化樹脂板(長さ50mm、幅50mm、厚さ3mm)のエネルギー吸収能力を評価した。反発試験においては高さ125mm(h0)から200gの振子を落とし、0.25Jの衝撃エネルギーを与えた。振り子が試験片に衝突し跳ね返った高さ(h)を読み取り、次式よりエネルギー吸収率E(%)を求めた。結果を図2に示した。
E=100{1−(h/h0)}
Figure 0005143652
Figure 0005143652
表1から判るように、実施例1〜14のエポキシ化生成物は、比較例1及び2と比べて明瞭に不溶化物量が減少し、液状樹脂分が増加している。表2から判るように、実施例のエポキシ樹脂は、市販のPEG型エポキシ樹脂と少なくとも同程度の接着強度を有することが示された。また、図1から判るように、実施例のエポキシ樹脂はretention timeの短い、高分子量成分のピークが明瞭に存在している。これらのことから、本発明のエポキシ樹脂は、バイオマス由来の骨格を樹脂中に含むものであることが明らかであった。本発明のエポキシ樹脂の硬化物は、高いゴム状弾性率を有しており、図2から明らかなように、広い温度範囲(30〜90℃)において、高いダンピング特性を有している。さらに、本発明のエポキシの硬化物は、プレリアクションによって耐熱性が向上していることが図3から判った。
本発明のエポキシ樹脂は、バイオマス由来成分をエポキシ化しており、バイオマスの有効な利用方法として期待でき、優れた制振性を有し、接着性能や耐熱性も備わっているので、例えば、自動車部品、電気製品を初めとする、振動源の振動が他に伝わらないようにするための用途に、好適に応用することができる。
実施例1及び比較例1の液状樹脂分の分子量分布ならびに木材液化物の分子量分布を示すGPCチャート。細実線は木材液化物の、太実線は実施例1の、△付き細実線は比較例1の、それぞれチャートを示す。矢印は高分子量成分の存在を示すピークを示す。 実施例10のエポキシ樹脂硬化物、比較例2のエポキシ樹脂硬化物及びPEG200型エポキシ樹脂硬化物のダンピング特性を示すグラフ。縦軸はエネルギー吸収率(%)を表す。 実施例10のエポキシ樹脂硬化物、比較例2のエポキシ樹脂硬化物及びPEG200型エポキシ樹脂硬化物の耐熱性を示すグラフ。左縦軸は貯蔵弾性率(Pa)を、右縦軸はtanδを表す。

Claims (4)

  1. アルカリ又は中性条件下、バイオマスを多価アルコールで液化したアルコール性水酸基とフェノール性水酸基とを含有するバイオマスアルコール液化物中の、フェノール性水酸基を、バイオマスアルコール液化物と単官能エポキシ化合物とをトリアルキルホスフィン及びトリフェニルホスフィンのうちの少なくとも1種の触媒の存在下に反応させて、アルコール性水酸基に変換したバイオマスアルコール液化物中の、アルコール性水酸基とエピクロルヒドリンとをテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド及び硫酸水素テトラブチルアンモニウムのうちの少なくとも1種の触媒の存在下に反応させて得られるエポキシ樹脂。
  2. 多価アルコールは、1,3−プロパンジオール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、グリセリン及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である請求項記載のエポキシ樹脂。
  3. 単官能エポキシ化合物は、エピクロルヒドリンである請求項1又は2記載のエポキシ樹脂。
  4. バイオマスは、リグノセルロースである請求項1〜のいずれか記載のエポキシ樹脂。
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