JP5143516B2 - 低硫酸灰分低硫黄低リン低亜鉛潤滑油組成物 - Google Patents

低硫酸灰分低硫黄低リン低亜鉛潤滑油組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、ガスエンジンあるいはジメチルエーテルを燃料とするエンジンなどの内燃機関の潤滑に有用な低硫酸灰分含量で、低硫黄含量、かつ低リン含量の潤滑油組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、低灰分含量、低硫黄含量、そして低リン含量であって、パティキュレートフィルタや排出ガス浄化触媒への悪影響が少なく、近い将来実施が予測されている排出ガス規制にも充分対応できる内燃機関用潤滑油組成物に関する。本発明は特に、走行用燃料として硫黄含有量が約0.001質量%以下の炭化水素系燃料を用いる自動車、なかでも排出ガス浄化装置(特にパティキュレートフィルタまたは排出ガス浄化触媒)を備えたディーゼルエンジンを搭載した自動車のエンジンの潤滑に好適に用いられる環境対応型の内燃機関用潤滑油組成物に関する。
内燃機関、特にディーゼルエンジンにおいては、パティキュレート(粒状物)及びNOXなどの排出ガス成分による環境汚染を軽減するための対策が重要な課題となっている。その対策としては、自動車にパティキュレートフィルタや排出ガス浄化触媒(酸化または還元触媒)などの排出ガス浄化装置を装着する対策が有力とされている。しかしながら、そのような排出ガス浄化装置を装着した自動車のエンジンの潤滑の目的で、従来から一般的に用いられている硫酸灰分量、リン含有量、そして硫黄含有量の高い内燃機関用潤滑油を用いた場合には、内燃機関内の潤滑油の燃焼により生成した煤(すす)がパティキュレートフィルタに付着し、このパティキュレートフィルタに付着した煤は、酸化や燃焼により取り除かれるものの、燃焼により生成する金属酸化物や硫酸塩、カルボン酸塩などによってフィルタが目詰りするという問題が生じる。
また、燃料中の硫黄分の存在は排出ガス中への硫酸もしくは硫酸塩の混入につながり、特に浄化触媒への悪影響を与える。これらの問題を考慮すると、燃料中の硫黄含有量を極力減らす必要があり、従って、近い将来、燃料の低硫黄化は一段と進むものと考えられている。ディーゼルエンジン搭載自動車用の燃料となる軽油を例にとれば、その含有硫黄分は、すでに0.001質量%前後にまで減らされている。燃料の低硫黄化が進めば、硫酸等を中和するために必要とされた潤滑油中の金属系清浄剤(金属含有清浄剤)の添加量を低減させることができる。潤滑油は、エンジン中で潤滑に使用されると同時に、その一部は燃焼し、排ガスとして排出される。従って、潤滑油中の金属分や硫黄分もまたできるだけ低くする方が好ましいことは当然である。さらに、潤滑油中のリン分および硫黄分を減らすことは触媒の劣化対策のうえで好ましい。
特許文献1には、低灰分量、低リン含量、低硫黄含量、低塩素含量であって、パティキュレートフィルタや酸化触媒などへの悪影響が少なく、かつ良好な高温清浄性を示し、将来の排出ガス規制に充分対応できる内燃機関用潤滑油組成物として、鉱油および/または合成油からなる硫黄含有量0.1質量%以下の基油に少なくとも、組成物の全質量に基づき、
a)アルケニルもしくはアルキルこはく酸イミドあるいはその誘導体である無灰性分散剤が窒素含有量換算値で0.01〜0.3質量%、
b)硫黄含有量が3質量%以下で全塩基価10〜350mgKOH/gの金属含有清浄剤が硫酸灰分換算値で0.1〜1質量%、
c)ジアルキルジチオリン酸亜鉛が、リン含有量換算値で0.01〜0.1質量%、そして
d)酸化防止性のフェノール化合物および/または酸化防止性のアミン化合物が0.01〜5質量%、
の量にて溶解もしくは分散されていて、組成物の全質量に基づき、硫酸灰分量が0.1〜1質量%の範囲、リン含有量が0.01〜0.1質量%の範囲、そして硫黄含有量が0.01〜0.3質量%の範囲にあって、塩素含有量が40ppm以下であり、さらに金属含有清浄剤に含まれる有機酸金属塩が組成物中に0.2〜7質量%存在することを特徴とする潤滑油組成物が開示されている。
特許文献2には、潤滑油粘度の鉱油および/または合成油からなる硫黄含有量0.2質量%以下の基油に少なくとも、組成物の全質量に基づき、
a)アルケニルもしくはアルキルこはく酸イミドあるいはその誘導体である無灰性分散剤が、窒素含有量換算値で0.01〜0.3質量%、
b)硫黄含有量が3.5質量%以下で、全塩基価10〜350mgKOH/gの金属含有清浄剤が、硫酸灰分換算値で0.1〜1質量%、
c)ジアルキルジチオリン酸亜鉛が、リン含有量換算値で0.01〜0.1質量%、
d)リン酸エステル、チオリン酸エステル、ジチオリン酸エステル、および亜リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種のリン含有エステルが、リン含有量換算値で0.002〜0.05質量%、および
e)酸化防止剤として、フェノール化合物、アミン化合物およびモリブデン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が、0.01〜5質量%、
の量にて溶解もしくは分散されていて、ジアルキルジチオリン酸亜鉛とリン含有エステルとの比率が前者対後者のリン含有量比で20:1〜1:1の範囲にあり、そして組成物の全質量に基づき、硫酸灰分量が0.1〜1質量%の範囲、リン含有量が0.01〜0.1質量%の範囲、硫黄含有量が0.01〜0.5質量%の範囲、塩素含有量が40質量ppm以下であり、さらに金属含有清浄剤に含まれる有機酸金属塩が組成物中に0.2〜7質量%の範囲で存在することを特徴とする潤滑油組成物が開示されている。
特開2002−53888号公報 特開2003−336089号公報
内燃機関用潤滑油組成物の低硫酸灰分化、低リン化、低硫黄化のためには、従来から一般的に用いられている金属系清浄剤および従来から多機能添加剤として汎用されているジアルキルジチオリン酸亜鉛の添加量の削減が必要となる。しかしながら、金属系清浄剤やジアルキルジチオリン酸亜鉛の添加量の削減が潤滑油の高温清浄性や酸化安定性の低下をもたらすことは、潤滑油組成物の研究者や技術者にとっては一般に知られていることである。ジアルキルジチオリン酸亜鉛の削減はまた、摩耗防止性能の低下をもたらす。
特許文献1および特許文献2に記載されている低硫酸灰分量、低硫黄含有量かつ低リン含有量の潤滑油は、いずれも、各種の公知の潤滑油添加剤の組合わせを最適化することによって、潤滑油の低硫酸灰分量化、低硫黄含有量化、そして低リン含有量化を実現している。しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の潤滑油はいずれも、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を用いることを前提とする配合としているため、その低硫酸灰分量化、低硫黄含有量化、そして低リン含有量化のレベルに限界がある。
さらに、本発明の発明者の研究によると、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含む潤滑油組成物は、内燃機関、特にディーゼルエンジンにおいて燃焼した際に、生成した煤の凝集あるいは硬化が発生しやすく、このように凝集あるいは硬化した煤は、エンジン部品の摩耗を促進する傾向があることが判明した。
従って、本発明の課題は、将来の排出ガス規制に充分対応できる内燃機関用潤滑油(特にディーゼルエンジン用潤滑油)を提供することにある。
すなわち、本発明は、低硫酸灰分量、低硫黄含有量、低リン含有量であり、さらに実質的にジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有することの無い潤滑油組成物であって、パティキュレートフィルタや排出ガス浄化触媒などの排出ガス浄化装置への悪影響が低減され、かつ優れた高温清浄性および摩耗防止性を示し、また生成する煤に起因する摩耗の抑制を可能とする内燃機関用潤滑油組成物(特にディーゼルエンジン用潤滑油組成物)を提供することを目的とする。
本発明者は研究の結果、潤滑油組成物に用いる基油として、飽和成分が85質量%以上、粘度指数が110以上、そして硫黄含有量が0.01%以下の鉱油及び/又は合成油を用い、その基油に配合する無灰系酸化防止剤として質量平均分子量が4500以上の高分子量の窒素含有無灰性分散剤を用い、また酸化防止剤として、フェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤を用い、さらに0.3〜2.0質量%の塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体を配合するすることにより、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を実質的に配合しなくても、特許文献1および特許文献2に記載のジアルキルジチオリン酸亜鉛を配合した潤滑油組成物と同程度もしくはさらに優れた耐摩耗性を示し、かつ特許文献1および特許文献2に記載のジアルキルジチオリン酸亜鉛を配合した潤滑油組成物と同程度もしくはさらに優れた高温清浄性や酸化安定性を示す潤滑油組成物が得られることを見出した。
従って、本発明は、下記の基油と添加剤成分とを含有し、硫酸灰分量が0.1〜1.1質量%、硫黄含有量が0.01〜0.3質量%、リン含有量が0.08質量%以下、そして亜鉛含有量が0.07質量%以下である低硫酸灰分低硫黄低リン低亜鉛潤滑油組成物にある。
a)多量成分である、飽和成分が85質量%以上、粘度指数が110以上、そして硫黄含有量が0.01質量%以下の鉱油及び/又は合成油からなる基油、
b)アルカリ土類金属含有量換算値で0.01〜0.4質量%となる量のアルカリ土類金属含有清浄剤、
c)窒素含有量換算値で0.01〜0.3質量%となる量の質量平均分子量が4500以上の窒素含有無灰性分散剤、
d)0.1〜5質量%のフェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤、そして
e)0.3〜2.0質量%の塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体。
なお、上記の添加剤成分b)、c)、d)そしてe)の含有量は、低硫酸灰分低硫黄低リン低亜鉛潤滑油組成物の質量に対する量である。
本発明の潤滑油組成物は、低硫酸灰分含量、低リン含量、かつ低硫黄含量で、さらに実質的にジアルキルジチオリン酸亜鉛を含むことがないにもかかわらず、優れた高温清浄性および摩耗防止性能を示す。従って、本発明の潤滑油組成物は、走行用燃料として硫黄含有量が約0.001質量%以下の炭化水素系燃料を用いる自動車、なかでも排出ガス浄化装置(特にパティキュレートフィルタおよび酸化触媒あるいは還元触媒)を備えたディーゼルエンジン搭載車のエンジンの潤滑に好適に用いることができる。
本発明の潤滑油組成物の好ましい態様を次に記載する。
(1)塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体がこはく酸イミドのオキシモリブデン錯体である。
(2)リン含有量が0.01質量%未満(特に、0.009質量%以下、さらに0.005質量以下)である。
(3)硫黄含有量が0.3質量%以下(特に、0.1質量%以下)である。
(4)アルカリ土類金属含有清浄剤が、全塩基価が10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有サリシレート清浄剤を30質量%以上含む。
(5)アルカリ土類金属含有清浄剤が、全塩基価が10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有サリシレート清浄剤を30質量%以上含み、さらに10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有フェネートそして10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有スルホネートを含む。
(6)窒素含有無灰性分散剤の質量平均分子量が6000以上である。
(7)窒素含有無灰性分散剤が、ビスこはく酸イミドもしくはポリこはく酸イミドである。
(8)フェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤の含有量が0.6〜3質量%である。
(9)フェノール酸化防止剤がヒンダードフェノール化合物であり、アミン酸化防止剤がジアリールアミン化合物である。
(10)塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体の含有量が、0.3〜1.0質量%(特に、0.3〜0.8質量%)である。
(11)塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体が、0.05〜0.5質量%の硫黄分を含む。
(12)さらに0.1〜2.0質量%のアルカリ金属ホウ酸塩水和物を含有する。
(13)さらに0.2〜10質量%の粘度指数向上剤(特に分散型の粘度指数向上剤)を含有する。
(14)ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含まないか、あるいはジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン含有量換算値で0.01質量%未満の量で含有する。
(15)ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含まないか、あるいはジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン含有量換算値で0.005質量%未満の量で含有する。
(16)アルカリ土類金属含有量/硫黄含有量で表わされる比率が1.7以上である。
(17)ディーゼルエンジンの潤滑に用いる潤滑油である。
(18)窒素含有無灰性分散剤が、塩素含有量が40質量ppm以下(特に30質量ppm以下)の窒素含有無灰性分散剤であり、特に、少なくとも50%がメチルビニリデン構造を有する高反応性ポリブテンと無水マレイン酸とを熱反応法により反応させて得られたポリブテニルこはく酸無水物を、ポリアルキレンポリアミンと反応させて得られたビスタイプもしくはポリタイプのこはく酸イミドあるいはその誘導体である。
(19)窒素含有無灰性分散剤が、高反応性ポリブテンと、アルファオレフィン、そして無水マレイン酸とを反応させて得られたターポリマーと芳香族アミンそしてポリエーテルアミンとを反応させて得られたポリタイプのこはく酸イミドあるいはその誘導体である。
次に、本発明の潤滑油組成物を構成する基油および添加剤成分について説明する。
[基油]
本発明の潤滑油組成物における基油としては、飽和成分が85質量%以上(好ましくは、90質量%以上)、粘度指数が110以上(好ましくは、120以上、さらに好ましくは130以上)、そして硫黄含有量が0.01質量%以下(好ましくは0.001質量%以下)の鉱油及び/又は合成油が用いられる。
鉱油系基油は、鉱油系潤滑油留分を溶剤精製あるいは水素化処理などの処理方法を適宜組み合わせて処理したものであることが望ましく、特に高度水素化精製油(水素化分解油とも云い、代表的には、粘度指数が120以上、蒸発損失(ASTM D5800)が15質量%以下、硫黄含有量が0.01質量%以下、芳香族含有量が10質量%以下である油)が好ましく用いられる。あるいは、このような水素化分解油を10質量%以上含有する混合油を用いることもできる。この水素化分解油には、鉱油系スラックワックス(粗ろう)あるいは天然ガスから合成された合成ワックスを原料として異性化および水素化分解のプロセスで作られる高粘度指数(例えば、粘度指数が140以上、特に140〜150)の油およびガスツーリキッド(GTL)基油も包含される。水素化分解油は、低硫黄分、低蒸発性、残留炭素分が少ないなどの点から、本発明の目的上好ましいものである。
合成油(合成潤滑油基油)としては、例えば炭素数3〜12のα−オレフィンの重合体であるポリ−α−オレフィン、ジオクチルセバケートに代表されるセバシン酸、アゼライン酸、アジピン酸などの二塩基酸と炭素数4〜18のアルコールとのエステルであるジアルキルジエステル、1−トリメチロールプロパンやペンタエリスリトールと炭素数3〜18の一塩基酸とのエステルであるポリオールエステル、炭素数9〜40のアルキル基を有するアルキルベンゼンなどを挙げることができる。合成油は一般的に、実質的に硫黄分を含まず、酸化安定性、耐熱性に優れ、燃焼した場合に残留炭素や煤の生成が少ないので、本潤滑油組成物には好ましい。特に、ポリ−α−オレフィンは、本発明の目的を考慮すると、好ましい。
鉱油系基油および合成系基油は、それぞれ単独で使用することができるが、所望により、二種以上の鉱油系基油、あるいは二種以上の合成系基油を組み合わせて使用することもできる。また、所望により、鉱油系基油と合成系基油とを任意の割合で組み合わせて用いることもできる。
[アルカリ土類金属含有清浄剤]
本発明の潤滑剤組成物は、アルカリ土類金属含有清浄剤を、アルカリ土類金属含有量換算値で0.01〜0.4質量%の範囲の量で含有する。
アルカリ土類金属含有清浄剤としては、硫黄含有量3.5質量%以下で全塩基価10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有浄剤を用いることが好ましい。
潤滑油組成物に一般的に用いられるアルカリ土類金属含有清浄剤としては、硫化フェネート、石油もしくは合成系スルホネート、サリシレートなどを挙げることができる。本発明の潤滑油組成物の特徴である低灰分、低硫黄を実現し、高温清浄性を確保するためには、金属含有清浄剤として、硫黄含有量が小さく、過塩基化度があまり高くなく、金属成分として原子番号が小さい金属(例、Mg、Ca、Ba)を含む、金属に由来する塩基価以上の塩基価が期待できるアルカリ土類金属含有清浄剤を用いることが望ましい。
従って、アルカリ土類金属含有清浄剤としては、カルシウム含有清浄剤、バリウム含有清浄剤、マグネシウム含有清浄剤などを用いられるが、カルシウム含有清浄剤が好ましい。
本発明の潤滑油組成物で用いるアルカリ土類金属含有清浄剤は、その30質量%以上(特に40質量%以上)が、全塩基価が10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有サリシレートであることが好ましい。そして、さらに10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有フェネート、そして10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有スルホネートを含むことが好ましい。
アルカリ土類金属含有サリシレートは、通常、平均炭素原子数が約8〜30のα−オレフィンとフェノールとの反応で得られたアルキルフェノールから、コルベ・シュミット反応を利用して製造されるアルキルサリチル酸のアルカリ土類金属塩である。アルカリ土類金属塩は、通常、Na塩もしくはK塩を、複分解法あるいは硫酸分解法等により、Ca塩、Mg塩に転換することによって製造される。塩化カルシウム(CaCl2)等を用いる複分解法は、残留塩素が多くなるので、その点で好ましくない。また、アルキルフェノールを直接中和してCa塩にし、炭酸化工程で直接カルシウムサリシレートを得る方法もあるが、サリシレートへの変換率がコルベ・シュミット法に比べ劣る。このため、コルベ・シュミット法−硫酸分解法を経て製造される、全塩基価が30〜300mgKOH/g(更に好ましくは、30〜100mgKOH/g)の非硫化のアルキルサリシレート(アルカリ土類金属塩)が好ましい。
また、アルカリ土類金属含有清浄剤として、炭素−窒素結合を有する有機酸あるいはフェノール誘導体のアルカリ土類金属塩も有効である。一般にアミン化合物を反応させることにより、塩基性の窒素に由来する塩基価が得られ、低灰分でも高い塩基価が得られ有利となる。例えば、アミノカルボン酸の金属塩等の様々なものが考えられるが、マンニッヒ塩基構造を有する非硫化のアルキルフェネート(アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩)が有効である。この化合物は、通常、アルキルフェノール、ホルムアルデヒド、アミンあるいはアミン化合物を用い、マンニッヒ反応により合成し、フェノールの環のアミノメチル化により得られる反応物を水酸化カルシウム等の塩基で中和し、金属塩にすることによって得られる。
これまでに述べたアルカリ土類金属含有清浄剤の他に、石油スルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、あるいはアルキルオキシベンゼンスルホン酸のアルカリ土類金属塩であるアルカリ土類金属スルホネートも有利に用いられる。高温清浄性の面からは、硫酸灰分を一定にしたとき、過塩基価度の小さいアルカリ土類金属スルホネートが有利である。ただし、過塩基価度の小さいアルカリ土類金属スルホネートは添加量が多くなり、硫黄含有量を増加させ、また添加量の割には全塩基価が大きくならないので、この点は注意を要する。先に述べたような非硫化のアルカリ土類金属のサリシレートやフェネート誘導体と組み合わせると効果的である。
従来用いられてきた硫化アルカリ土類金属フェネートは、硫化アルキルフェノールのアルカリ土類金属塩であって、通常、Ca塩あるいはMg塩が知られている。硫化アルカリ土類金属フェネートは、耐熱性が良好であるが、硫化反応に起因する硫黄含有量が約3質量%を越えるものが多い。本発明においては、上述したようなアルカリ土類金属含有清浄剤と組み合わせて、部分的に用いることができる。特に非硫化のアルカリ土類金属サリシレートと組み合わせて用いると効果的である。
[窒素含有無灰性分散剤]
本発明の潤滑油組成物で用いる無灰性分散剤は、質量平均分子量が4500以上(通常は、50000以下)の窒素含有無灰性分散剤である。窒素含有無灰性分散剤は、質量平均分子量4000以上の分散剤、質量平均分子量が6000以上の分散剤、そして所望により質量平均分子量が9000以上の分散剤及び/または質量平均分子量が4000未満の分散剤を任意の割合で混合して、質量平均分子量が4500以上の分散剤混合物として用いることが好ましい。なお、本明細書で云う「質量平均分子量」とは、GPC分析を利用し、ポリスチレンを標準物質として測定した分子量である。
本発明の潤滑油組成物で用いる窒素含有無灰性分散剤の代表例としては、ポリオレフィンから誘導されるアルケニルもしくはアルキルこはく酸イミドあるいはその誘導体を挙げることができる。その添加量は、潤滑油組成物の全質量に基づき窒素含有量換算値で0.01〜0.3質量%の範囲とする。代表的なこはく酸イミドは、高分子量のアルケニルもしくはアルキル基で置換されたこはく酸無水物と、1分子当り平均4〜10個(好ましくは5〜7個)の窒素原子を含むポリアルキレンポリアミンとの反応により得ることができる。高分子量のアルケニルもしくはアルキル基は、数平均分子量が約900〜5000のポリオレフィンであることが好ましく、特にポリブテンであることが好ましい。
ポリブテンと無水マレインとの反応によりポリブテニルこはく酸無水物を得る工程では、多くの場合、塩素を用いる塩素化法が用いられている。しかし、この方法では、反応率は良いものの、こはく酸イミド最終生成物中に多量の塩素(例えば約2000ppm)が残留する結果となる。一方、塩素を用いない熱反応法を利用すれば、最終生成物中に残る塩素を極めて低いレベル(例えば40ppm以下)に抑えることができる。また、従来のポリブテン(β−オレフィン構造が主体である)に比べて、高反応性ポリブテン(少なくとも約50%がメチルビニリデン構造を有するもの)を用いると、熱反応法でも反応率が向上して有利である。反応率が高ければ、分散剤中の未反応のポリブテンが減るため、有効分(こはく酸イミド)濃度の高い分散剤を得ることができる。よって、好ましくは、高反応性ポリブテンを用いて熱反応法によりポリブテニルこはく酸無水物を得た後、このポリブテニルこはく酸無水物を、平均窒素原子数4〜10個(1分子当たり)のポリアルキレンポリアミンと反応させてこはく酸イミドを製造する。こはく酸イミドは、更にホウ酸、アルコール、アルデヒド、ケトン、アルキルフェノール、環状カーボネート、有機酸等と反応させて、いわゆる変性こはく酸イミドにして用いることができる。特に、ホウ酸あるいはホウ素化合物との反応で得られるホウ素含有アルケニル(もしくはアルキル)こはく酸イミドは、熱・酸化安定性の面で有利である。
窒素含有無灰性分散剤の別の例としては、エチレン−α−オレフィンコポリマ−(例えば、分子量1000〜15000)から誘導されるポリマー性こはく酸イミド分散剤、およびアルケニルベンジルアミン系の無灰性分散剤を挙げることができる。
本発明の潤滑油組成物は、高分子量の窒素含有無灰性分散剤を必須成分として含有するが、これら以外の無灰性分散剤であるアルケニルこはく酸エステル系の無灰性分散剤などの他の無灰性分散剤を組み合わせて用いることもできる。
[フェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤]
フェノール酸化防止剤としては一般的にヒンダードフェノール化合物が用いられ、アミン酸化防止剤としては一般的にジアリールアミン化合物が用いられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤およびジアリールアミン系酸化防止剤は高温清浄性の向上にも効果的である。特にジアリールアミン系酸化防止剤は、窒素に由来する塩基価を有しているので、高温清浄性の向上のために有利である。一方、ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、NOxによる酸化劣化の防止に有効である。
ヒンダードフェノール酸化防止剤の例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、そして3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクチル、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル、3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸オクチルを挙げることができる。
ジアリールアミン酸化防止剤の例としては、炭素原子数が4〜9の混合アルキルジフェニルアミン、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチルアミン、そしてアルキル化−フェニル−α−ナフチルアミンを挙げることができる。
ヒンダードフェノール酸化防止剤とジアリールアミン系酸化防止剤とは、それぞれ単独で使用することができるが、所望により組合せて使用する。また、これら以外の油溶性酸化防止剤を併用してもよい。
本発明の潤滑油組成物は、さらに0.3〜2.0質量%の塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体を含有する。塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体としては、特開2004−2866号公報に記載された色の低減したモリブデン含有錯体を用いることが好ましい。塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体の好ましい例としては、こはく酸イミドのオキシモリブデン錯体およびカルボン酸アミドのオキシモリブデン錯体を挙げることができる。
塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体は、例えば、下記の方法を利用して製造することができる。
酸性モリブデン化合物もしくはその塩と、こはく酸イミド、カルボン酸イミド、炭化水素モノアミン、炭化水素ポリアミン、マンニッヒ塩基、ホスホン酸アミド、チオホスホン酸アミド、リン酸アミド、分散剤型粘度指数向上剤などの塩基性窒素化合物(混合物であってもよい)を反応温度を120℃以下に維持して反応させてモリブデン錯体とする方法。
なお、本発明の潤滑油組成物に含有させることのできる好ましい塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体については、上記の特開2004−2866号公報に詳しい記載がある。
本発明の潤滑油組成物において、塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体に加えて、塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体以外のモリブデン含有化合物を併用することもできる。併用できるモリブデン含有化合物の例としては、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート及び硫化オキシモリブデンジチオホスフェートを挙げることができる。
[その他の添加剤]
本発明の潤滑油組成物にはさらに、アルカリ金属ホウ酸塩水和物の添加も高温清浄性あるいは塩基価の付与の点で効果的である。アルカリ金属ホウ酸塩水和物は5質量%以下、特に0.01〜5質量%含有することができる。アルカリ金属ホウ酸塩水和物は灰分あるいは硫黄分等を含むものが多いが、本発明の潤滑油組成物全体の性状を考慮しながら、添加量を調整することにより効果的に使用することができる。
アルカリ金属ホウ酸塩水和物の例としては、米国特許第3929650号および第4089790号に記載の方法により合成された化合物に代表される化合物を挙げることができる。例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属中性スルホネートをアルカリ金属水酸化物の存在下で炭酸化して過塩基性スルホネートを得、これにホウ酸を反応させて得られるアルカリ金属ホウ酸塩の微粒子分散体(炭酸化反応の時、こはく酸イミドのような無灰性分散剤を共存させるのが望ましい)を挙げることができる。ここでアルカリ金属としては、カリウム、ナトリウムなどが望ましい。アルカリ金属ホウ酸塩水和物の具体例としては、中性カルシウムスルホネート/こはく酸イミド系に分散させた組成式:KB35・H2Oで表される粒径約0.3μm以下の微粒子分散体を挙げることができる。耐水性を
考慮して、カリウムをナトリウムで置換したものも良好に用いられる。
本発明の潤滑油組成物は更に、粘度指数向上剤を20質量%以下(好ましくは1〜20質量%の範囲)の量で含むことが望ましい。粘度指数向上剤の例としては、ポリアルキルメタクリレート、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、そしてポリイソプレンなどの高分子化合物を挙げることができる。これらの高分子化合物に分散性能を付与した分散型の粘度指数向上剤もしくは多機能型粘度指数向上剤を用いることが好ましい。これらの粘度指数向上剤は単独で用いることができるが、任意の粘度指数向上剤を二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の潤滑油組成物は更に、各種の補助的な添加剤を少量含んでいてもよい。そのような補助的な添加剤の例としては、酸化防止剤あるいは摩耗防止剤として、亜鉛ジチオカーバメート、メチレンビス(ジブチルジチオカーバメート)、油溶性銅化合物、硫黄系化合物(例、硫化オレフィン、硫化エステル、ポリスルフィド)、有機アミド化合物(例、オレイルアミド)、リン含有エステル(例、リン酸エステル、チオリン酸エステル、ジチオリン酸エステルおよび亜リン酸エステル)などを挙げることができる。また金属不活性剤として機能するベンゾトリアゾール系化合物やチアジアゾール系化合物などの化合物を添加することもできる。また、防錆剤あるいは抗乳化剤として機能するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体などのポリオキシアルキレン非イオン性の界面活性剤を添加することもできる。また、摩擦調整剤として機能する各種アミン、アミド、アミン塩、およびそれらの誘導体、あるいは多価アルコールの脂肪酸エステル、あるいはそれらの誘導体を添加することもできる。さらにまた、消泡剤や流動点降下剤として機能する各種化合物を添加することもできる。なお、これらの補助的な添加剤は、潤滑油組成物に対して、それぞれ3質量%以下(特に、0.001〜3質量%の範囲)の量にて使用することが望ましい。また、本発明の潤滑油組成物にジアルキルジチオ亜鉛を少量添加することもできるが、その添加量は、亜鉛量に換算して0.07質量%以下(好ましくは、0.068質量%以下)とする。
本発明の潤滑油組成物は、必要に応じて、粘度指数向上剤を添加して、SAE粘度グレードで0W20、0W30、0W40、5W20、5W30、5W40あるいは10W20などの比較的低粘度のマルチグレードエンジン油として用いることが省燃費上好ましい。
[実施例1]
(1)潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、下記の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
(2)添加剤
[アルカリ土類金属含有清浄剤]
1)硫化カルシウムフェネート(Ca:9.3質量%、S:3.4質量%、TBN:255mgKOH/g):0.056質量%(Caとして)
2)カルシウムサリシレート(Ca:6.3質量%、S:0.1質量%、TBN:177mgKOH/g):0.056質量%(Caとして)
3)カルシウムスルホネート(Ca:2.4質量%、S:2.9質量%、TBN:17mgKOH/g):0.020質量%(Caとして)
[窒素含有無灰性分散剤]
1)ビスタイプこはく酸イミド分散剤−1(質量平均分子量:12800(GPC分析でのポリスチレン換算値、以下同じ)、窒素含量:1.0質量%、塩素含量:30質量ppm、数平均分子量が約2300の高反応性ポリイソブテン(少なくとも約50%がメチルビニリデン構造を有する)と無水マレイン酸とを熱反応法で反応させて得られたポリイソブテニルこはく酸無水物を、平均窒素原子数6.5個(1分子当たり)のポリアルキレンポリアミンと反応させてビスタイプのこはく酸イミドとし、次いでこのビスタイプのこはく酸イミドを炭酸エチレンで反応処理したもの):0.060質量%(Nとして)
2)ビスタイプこはく酸イミド分散剤−2(質量平均分子量:5100、窒素含量:1.95質量%、ホウ素含量:0.66質量%、塩素含量:5質量ppm未満、数平均分子量が約1300の高反応性ポリイソブテン(少なくとも約50%がメチルビニリデン構造を有する)と無水マレイン酸とを熱反応法で反応させて得られたポリイソブテニルこはく酸無水物を、平均窒素原子数6.5個(1分子当たり)のポリアルキレンポリアミンと反応させてビスタイプのこはく酸イミドとし、次いでこのビスタイプのこはく酸イミドをホウ酸で反応処理したもの):0.031質量%(Nとして)
[酸化防止剤]
1)アミン系酸化防止剤(ジアルキルジフェニルアミン(アルキル基:C4とC8の混合)、N:4.6質量%、TBN:180mgKOH/g):0.5質量%
2)フェノール系酸化防止剤(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクチル):0.5質量%
[塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体化合物]
こはく酸イミドのオキシモリブデン錯体(硫黄含有、Mo:5.5質量%、S:0.2質量%、N:1.6質量%、TBN:10mgKOH/g、シェブロンジャパン(株)製のOLOA17502):0.4質量%
[ホウ素化合物]
アルカリ金属ホウ酸塩水和物でホウ酸カリウム水和物の微粒子分散体(KB35・H2O、K:8.3質量%、B:6.8質量%、S:0.26質量%、TBN:125mgKOH/g、シェブロンジャパン(株)製のOLOA9750):0.4質量%
[非分散型粘度指数向上剤]
非分散型のエチレンプロピレン共重合体系粘度指数向上剤:4.6質量%
[流動点降下剤]
ポリメタクリレート系流動点降下剤:0.3質量%
(3)基油(残量)
水素化分解鉱油1(100℃の動粘度:6.5mm2/s、粘度指数:132、蒸発損失(ASTM D5800):5.6質量%、硫黄含有量:0.001質量%未満、飽和成分含有量:92質量%、芳香族成分含有量:8質量%)と水素化分解鉱油2(100℃の動粘度:4.1mm2/s、粘度指数:127、蒸発損失:14質量%、硫黄含有量:0.001質量%未満、飽和成分含有量:92質量%、芳香族成分含有量:8質量%)との56:44(質量比)の混合物
[実施例2]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、ホウ素化合物を用いなかった以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[実施例3]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、アミン系酸化防止剤を用いず、そしてフェノール系酸化防止剤の使用量を1.0質量%に変えた以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[実施例4]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、フェノール系酸化防止剤を用いず、そしてアミン系酸化防止剤の使用量を1.0質量%に変えた以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[実施例5]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、ビスタイプこはく酸イミド分散剤−1の使用量を0.030質量%(Nとして)とし、下記のポリタイプこはく酸イミド分散剤0.019質量%(Nとして)を追加した以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
ポリタイプこはく酸イミド分散剤(質量平均分子量:6700、窒素含量:0.63質量、数平均分子量が約2300の高反応性ポリイソブテン(少なくとも約50%がメチルビニリデン構造を有する)、アルファーオレフィン、そして無水マレイン酸を反応させて得られたターポリマー(こはく酸無水物)を芳香族アミンそしてポリエーテルポリアミンと反応させて得られたポリタイプこはく酸イミド)
[実施例6]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、下記の分散型粘度指数向上剤を0.002質量%(Nとして)追加した以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
分散型粘度指数向上剤(窒素含有オレフィン共重合体、窒素含量:0.095質量%、質量平均分子量147000、商品名:Hitec5777、アフトン・ケミカル社(Afton Chemical Corporation))
[実施例7]
潤滑油組成物の製造
本発明に従う潤滑油組成物を、基油として、下記の合成油30質量%用い、残量を実施例1に記載の基油を用いた以外は、実施例1に記載の添加剤と基油とを用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
合成油(ポリアルファオレフィン(PAO)でデセン−1オリゴマーの水素添加物(100℃の動粘度5.9mm2/s、粘度指数140)
[参考例]
潤滑油組成物の製造
ジアルキルジチオリン酸亜鉛を少量含有する低硫酸灰分、低硫黄、低リンの潤滑油組成物を、前記の特許文献2の実施例を参考にして製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
実施例1の添加剤組成との相違は下記の通りである。
1)アミン系酸化防止剤の使用量を0.3質量%に変えた。
2)フェノール系酸化防止剤の使用量を0.2質量%に変えた。
3)塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体化合物の使用量を0.2質量%に変え、硫化オキシモリブデンチオカーバメート(MoDTC、Mo:6.8質量%、S:4.7質量%)を0.2質量%追加した。
4)ジアルキルジチオリン酸亜鉛として、下記の二種類の化合物を用いた。
ZnDTP−1:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(P:7.2質量%、Zn:7.8質量%、S:14質量%、原料として炭素原子数3〜8の第二級アルコールを使用)を0.050質量%(Pとして)
ZnDTP−2:ジアルキルジチオリン酸亜鉛(P:7.3質量%、Zn:8.4質量%、S:14質量%、原料として炭素原子数8の第一級アルコールを使用)を0.024質量%(Pとして)
5)亜リン酸エステル(トリクレジルホスファイト、リン含量:8.8質量%)を0.023質量%(Pとして)用いた。
[比較例1]
潤滑油組成物の製造
比較用の潤滑油組成物を、ジアルキルジチオリン酸亜鉛および亜リン酸エステルを添加しなかった以外は、参考例と同じ基油と添加剤成分を用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[比較例2]
潤滑油組成物の製造
比較用の潤滑油組成物を、塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体化合物およびホウ素化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同じ基油と添加剤成分を用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[比較例3]
潤滑油組成物の製造
比較用の潤滑油組成物を、窒素含有無灰性分散剤を低分子量の窒素含有無灰性分散剤(数平均分子量約950のポリイソブテンから誘導される質量平均分子量約4000のビスタイプのこはく酸イミド、添加量(Nとして):0.091質量%)に変えた以外は、実施例1と同じ基油と添加剤成分を用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
[比較例4]
潤滑油組成物の製造
比較用の潤滑油組成物を、非分散型粘度指数向上剤の使用量を7質量%に変え、基油を下記の溶剤精製鉱油の混合物に変えた以外は、実施例1と同じ基油と添加剤成分を用いて製造した。なお、潤滑油組成物(エンジン油)は、粘度指数向上剤の添加により、5W30の粘度グレード(SAE粘度グレード)を示すように調整した。
溶剤精製鉱油の混合物:溶剤精製鉱油80NL(100℃の動粘度:3.3mm2/s、粘度指数:100、蒸発損失:37質量%、硫黄含有量:0.13質量%、飽和成分含有量:77質量%、芳香族成分含有量:23質量%)、と溶剤精製鉱油150NL(100℃の動粘度:4.8mm2/s、粘度指数:102、蒸発損失:14質量%、硫黄含有量:0.23質量%、飽和成分含有量:71質量%、芳香族成分含有量:29質量%)との52:48(質量比)の混合物
[潤滑油組成物の性状]
実施例1〜7、参考例、そして比較例1〜4で得られた潤滑油組成物の性状を第1表に示す。
第1表
────────────────────────────────────
硫酸灰分 N Ca P S Ca/S
(wt%) (wt%) (wt%) (wt%) (wt%)
────────────────────────────────────
実施例1 0.56 0.12 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例2 0.50 0.12 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例3 0.50 0.10 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例4 0.50 0.14 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例5 0.56 0.11 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例6 0.56 0.12 0.13 0.00 0.07 1.9
実施例7 0.56 0.12 0.13 0.00 0.07 1.9
────────────────────────────────────
参考例 0.65 0.11 0.13 0.10 0.23 0.6
────────────────────────────────────
比較例1 0.50 0.11 0.13 0.00 0.08 1.6
比較例2 0.48 0.11 0.13 0.00 0.07 1.9
比較例3 0.54 0.12 0.13 0.00 0.07 1.9
比較例4 0.56 0.12 0.13 0.00 0.23 0.6
────────────────────────────────────
注:亜鉛(Zn)含有量は、実施例1〜7、そして比較例1〜4では、いずれも0である。参考例では、亜鉛(Zn)含有量は0.08質量%であった。
[潤滑油組成物の評価]
(1)摩耗防止性能
ディーゼルエンジンでの煤摩耗をシュミレーションするために、予め、試験油に1.5質量%のカーボンブラック(平均粒子径:22nm、比表面積:134m2/g)を高速ブレンドし、このカーボンブラック分散試験油について、シェル四球試験を次のように実施し、潤滑油組成物の摩耗防止性能を評価した。
シェル四球試験機にカーボンブラック分散試料油を装填した後、試験機を、試料油温度110℃、荷重30kg、回転数1500rpmで60分間作動させた。試験後に、試験機の固定球の摩耗痕の平均径を測定した。
(2)高温清浄性
ホットチューブ試験(KES−07−803)を下記のように実施し、潤滑油組成物の高温での清浄性能を評価した。
内径2mmのガラス管を垂直にヒーターブロックにセットし、試料油を0.31cc/時間、そして空気を10cc/分の割合で、それぞれガラス管の下部より送り込んだ。この操作を、ヒーター部の温度を280℃に保ちながら、16時間続けた。試験終了後に、ガラス管内部に付着したデポジット(堆積物)を10点満点で評価した。
上記の摩耗防止性能の評価結果(摩耗痕の平均径で表示、平均径が小さいほど、摩耗防止性能が高いことを意味する)そして高温清浄性の評価結果(評点で表示、10点は、デポジットの堆積が無い状態を意味し、評点が低い程、デポジットの生成が多いことを意味する)を第2表に示す。
第2表
────────────────────────────────────
摩耗防止性能(摩耗痕、mm) 高温清浄性(評点)
────────────────────────────────────
実施例1 0.515 9.5
実施例2 0.525 9.5
実施例3 0.520 9.0
実施例4 0.525 9.5
実施例5 0.465 9.5
実施例6 0.490 9.5
実施例7 0.498 9.5
────────────────────────────────────
参考例 0.565 7.5
────────────────────────────────────
比較例1 0.595 9.0
比較例2 0.615 −
比較例3 0.550 −
比較例4 0.565 −
────────────────────────────────────
第1表に記載の潤滑油組成物の性状、そして第2表に記載された評価結果から、本発明の潤滑油組成物は、低硫酸灰分、低硫黄、低リンであって、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)を含有しないにも拘らず、低硫酸灰分、低硫黄、低リンであるが、ZnDTPを含有する公知の潤滑油組成物(参考例)に比べて、優れた摩耗防止性能と高い高温清浄性を示すことがわかる。また、参考例の潤滑油組成物からZnDTPを抜いた組成の潤滑油組成物(比較例1)に比べても、顕著に高い摩耗防止性能を示すことがわかる。さらに、本発明の潤滑油組成物の構成成分で重要な意味を持つ、それぞれの成分がいずれか一つが本発明で規定した成分と異なる潤滑油組成物(塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体を含有せず、アミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤を増量して含む潤滑油組成物(比較例2)、高分子量の窒素含有無灰性分散剤の代わりに低分子量の窒素含有無灰性分散剤を用いた潤滑油組成物(比較例3)、そして基油として本発明の要件を満たさない溶剤精製鉱油の混合物を用いた潤滑油組成物(比較例4))では、いずれの場合も、摩耗防止性能において、本発明の潤滑油組成物に比較すると明らかに劣る結果となっている。
(3)ディーゼルエンジン試験(JASO M354−99)
さらに、実施例1の潤滑油組成物の摩耗防止性能を下記のディーゼルエンジン試験により評価した。
ディーゼルエンジン試験は、水冷、4気筒、排気量3.9リットルの燃料直接噴射式のターボ・インタークーラ付きディーゼルエンジンを用い、燃料として硫黄分0.001質量%の軽油を用いて、油温105℃、エンジン回転数3200rpm、全負荷運転を160時間実施し、試験終了後のカムの摩耗の評価(石油学会法)により行った。
平均カム摩耗は46μmであった(JASO DH−2では、平均カム摩耗が95μm以下であるが合格基準とされている)。

Claims (13)

  1. 下記の基油と添加剤成分とを含有し、硫酸灰分量が0.1〜1.1質量%、硫黄含有量が0.01〜0.3質量%、リン含有量が0.01質量%未満、そして亜鉛含有量が0.07質量%以下である、ディーゼルエンジンの潤滑に用いる低硫酸灰分低硫黄低リン低亜鉛潤滑油組成物:
    a)多量成分である、飽和成分が85質量%以上、粘度指数が110以上、そして硫黄含有量が0.01質量%以下の鉱油及び/又は合成油からなる基油、
    b)アルカリ土類金属含有量換算値で0.01〜0.4質量%となる量のアルカリ土類金属含有清浄剤、
    c)窒素含有量換算値で0.01〜0.3質量%となる量の、質量平均分子量が4500以上の窒素含有無灰性分散剤、
    d)0.1〜5質量%の、フェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤、そして
    e)0.3〜2.0質量%の塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体
    但し、上記潤滑油組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含まないか、あるいはジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン含有量換算値で0.005質量%未満の量で含有する
  2. 塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体がこはく酸イミドのオキシモリブデン錯体である請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. アルカリ土類金属含有清浄剤が、全塩基価が10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有サリシレート清浄剤を30質量%以上含む請求項1に記載の潤滑油組成物。
  4. アルカリ土類金属含有清浄剤が、さらに10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有フェネートそして10質量%以上の10〜350mgKOH/gのアルカリ土類金属含有スルホネートを含む請求項3に記載の潤滑油組成物。
  5. 窒素含有無灰性分散剤の質量平均分子量が6000以上である請求項1に記載の潤滑油組成物
  6. 窒素含有無灰性分散剤が、ビスこはく酸イミドもしくはポリこはく酸イミドである請求項1に記載の潤滑油組成物。
  7. フェノール酸化防止剤およびアミン酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化防止剤の含有量が0.6〜3質量%である請求項1に記載の潤滑油組成物。
  8. フェノール酸化防止剤がヒンダードフェノール化合物であり、アミン酸化防止剤がジアリールアミン化合物である請求項1に記載の潤滑油組成物。
  9. 塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体の含有量が、0.3〜1.0質量%である請求項1に記載の潤滑油組成物。
  10. 塩基性窒素化合物のオキシモリブデン錯体が、0.05〜0.5質量%の硫黄分を含む請求項1に記載の潤滑油組成物。
  11. さらに0.1〜2.0質量%のアルカリ金属ホウ酸塩水和物を含有する請求項1に記載の潤滑油組成物。
  12. さらに0.2〜10質量%の分散型粘度指数向上剤を含有する請求項1に記載の潤滑油組成物。
  13. アルカリ土類金属含有量/硫黄含有量で表わされる比率が1.7以上である請求項1に記載の潤滑油組成物。
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