JP5136848B2 - Infusion tube and infusion set - Google Patents
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本発明は、栄養剤や薬液などの輸液(点滴液)を患者に投与する際に使用される輸液セット、及びこの輸液セットに好ましく使用することができる点滴筒に関する。 The present invention also relates infusion such as nutrients and liquid medicine (intravenous fluid) infusion sets used when administered to a patient, and the drip chamber which may be preferably used in this infusion set.
患者に点滴液を投与する際には、図13に示すように、点滴液が貯留された輸液バッグ910と患者(腕)920との間が輸液セット930で繋がれる。輸液セット930は、輸液バッグ910のポート911に穿刺される瓶針931と、点滴液の流量を目視にて確認可能にする点滴筒932と、点滴液の流量調整を行うためのクランプ933と、患者920の静脈に穿刺する静脈針934と、瓶針931と点滴筒932とを繋ぐ第1チューブ935aと、点滴筒932とクランプ933とを繋ぐ第2チューブ935bと、クランプ933と静脈針934とを繋ぐ第3チューブ935cとを備えている。
When an infusion is administered to a patient, as shown in FIG. 13, an infusion set 930 connects the
点滴は、一般に以下の手順で行われる。最初に、クランプ933を閉じた状態で輸液セット930の瓶針931を輸液バッグ910のポート911に穿刺する。次いで、輸液バッグ910をハンガー950に吊り下げる。そして、クランプ933を開きプライミングを行う。プライミングとは、点滴液を静脈針934にまで導入する操作をいう。クランプ933を開くと、輸液バッグ910内の点滴液は、重力により第1チューブ935a、点滴筒932、第2チューブ935b、クランプ933、第3チューブ935cを順に通過する。点滴液が静脈針934にまで到達すると、クランプ933を再度閉じる。
Infusion is generally performed according to the following procedure. First, the
単にクランプ933を開いただけでは、これ以前に点滴筒932内に存在していた空気は輸液セット930外にほとんど放出されず、従って、点滴筒932内には点滴液はほとんど貯留しない。そこで、点滴筒932内にその容量の約半分程度の点滴液を貯留させる操作を行う。この操作としては、ポンピング法、倒立法などが良く行われている。ポンピング法は、クランプ933を閉じて点滴筒932を押し潰すことにより点滴筒932内の空気の一部を第1チューブ935aを通じて輸液バッグ910内に移動させ、その代わりに点滴液を点滴筒932内に導入する操作である。倒立法は、クランプ933を開いて輸液セット930内に点滴液を導入している最中に、点滴筒932を上下反転させることで、点滴筒932内の空気の一部を第2チューブ935b側に移動させ静脈針934を通じて輸液セット930外に放出する操作である。
By simply opening the
プライミングが終了すると、クランプ933を再度閉じて、静脈針934を患者920の静脈に穿刺する。そして、クランプ933を開き、点滴液を患者920に投与する。複数の輸液バッグ910内の点滴液を連続して患者920に投与する場合には、点滴の途中でクランプ933を閉じ、瓶針931を古い輸液バッグ910から新しい輸液バッグ910に刺し替え、その後、クランプ933を開いて点滴を続行する。
When the priming is finished, the
輸液セット930内の点滴液が全て流出してしまうと、続いて輸液バッグ910内に残留していた空気が輸液セット930内に流入する。空気が患者920の静脈内に流入するのは危険であるので、これはなんとしても阻止しなければならない。
When all of the drip solution in the
このような要望に対して従来より各種の提案がなされている。 Various proposals have been made for such demands.
特許文献1及び特許文献2には、フロート弁を収納した点滴筒が記載されている。フロート弁は、点滴筒内に点滴液が貯留されている場合には点滴液の液面上に浮かんでいるが、液面が下降するとこれにともない下降して、遂には点滴筒の点滴液流出口に嵌入しこれを閉塞する。これにより、点滴筒よりも下流側(患者側)のチューブ内に空気が流入するのを防止する。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の方法は、例えば点滴筒が傾斜すると、フロート弁が点滴液流出口に嵌入できなかったり、あるいは傾いて嵌入してしまったりして、点滴液流出口を確実に閉塞することができない場合がある。また、フロート弁と点滴液流出口との嵌合部の加工精度が低いと、フロート弁と点滴液流出口との間に隙間が生じ、この隙間を空気が通過してしまう。従って、点滴筒よりも下流側(患者側)のチューブ内に空気が流入するのを、安定的に且つ確実に防止することは困難である。 However, in the methods of Patent Document 1 and Patent Document 2, for example, when the drip cylinder is tilted, the float valve cannot be fitted into the drip liquid outlet or is inclined, so that the drip liquid outlet is surely secured. May not be able to block. Further, if the processing accuracy of the fitting portion between the float valve and the drip liquid outlet is low, a gap is generated between the float valve and the drip liquid outlet, and air passes through this gap. Accordingly, it is difficult to stably and reliably prevent air from flowing into the tube on the downstream side (patient side) of the drip tube.
本発明は、上記の従来の問題を解決し、患者の体内に空気が流入するのを確実に防止することができる点滴筒、及び輸液セットを提供することを目的とする。 The present invention is to solve the above conventional problems, and an object thereof is to provide a body of the patient reliably drop tube that it Ru can be prevented from flowing air, and the infusion set.
本発明の点滴筒は、点滴液が流入する側に設けられた空気流入防止装置と、点滴液が貯留される貯留部と、前記貯留部の上方に前記貯留部内に突出するように設けられた点滴液滴下筒とを備えた点滴筒であって、前記空気流入防止装置は、点滴液が通過する第1室及び第2室と、前記第1室と前記第2室とを連通させる第1流路及び第2流路と、前記第1流路を塞ぐように設けられた親水性フィルタと、前記第2流路を開くための操作部とを備え、前記第2流路は、前記操作部を操作したときのみ開かれ、前記第2流路が開かれたとき、空気及び点滴液の両方が前記第2流路に沿って前記第1室と前記第2室との間を移動可能であり、前記点滴液滴下筒は、前記第2室と前記貯留部とを連通させていることを特徴とする。 The drip tube of the present invention is provided so as to protrude into the storage part above the storage part, an air inflow prevention device provided on the side into which the drip liquid flows, a storage part in which the drip liquid is stored, and A drip cylinder having a drip liquid lower cylinder, wherein the air inflow prevention device communicates the first chamber and the second chamber through which the drip liquid passes, and the first chamber and the second chamber. A flow path, a second flow path, a hydrophilic filter provided so as to close the first flow path, and an operation unit for opening the second flow path, wherein the second flow path It is opened only when the unit is operated, and when the second flow path is opened, both air and drip liquid can move between the first chamber and the second chamber along the second flow path. der is, the infusion liquid drip tube is characterized in that it communicates with said second chamber and said reservoir.
本発明の輸液セットは、上記の本発明の点滴筒を備える。 Infusion set of the present invention comprises a drip chamber above SL of the present invention.
本発明によれば、操作部を操作しない限り、第1室の点滴液は必ず第1流路を通過して第2室に流入する。このとき、第1流路に設けられた親水性フィルタが空気の通過を阻止するので、第1室から第2室へ空気が流入することがない。よって、患者の体内に空気が流入するのを確実に防止することができる。 According to the present invention, unless the operation part is operated, the drip liquid in the first chamber always passes through the first flow path and flows into the second chamber. At this time, since the hydrophilic filter provided in the first flow path prevents the passage of air, air does not flow into the second chamber from the first chamber. Therefore, it is possible to reliably prevent air from flowing into the patient's body.
上記の本発明の点滴筒において、前記親水性フィルタは、孔径が5〜15μmの平膜フィルタであることが好ましい。孔径がこの数値範囲内であることにより、点滴に必要な流量(流速)を確保しながら、親水性フィルタが濡れたときに空気の通過を阻止する特性を得ることが容易になる。また、親水性フィルタが平膜フィルタであることにより、親水性フィルタを安価に作成することができる。 In the drip tube of the present invention, the hydrophilic filter is preferably a flat membrane filter having a pore diameter of 5 to 15 μm. When the pore diameter is within this numerical range, it becomes easy to obtain the characteristic of preventing the passage of air when the hydrophilic filter is wet while securing the flow rate (flow velocity) necessary for the drip. Further, since the hydrophilic filter is a flat membrane filter, the hydrophilic filter can be produced at low cost.
前記親水性フィルタが、親水化処理されたPTFEからなることが好ましい。これにより、乾燥状態では空気及び液体のいずれをも通過させるが、濡れた状態では空気を通過させず且つ液体を通過させる特性を有する親水性フィルタを容易に実現することができる。 It is preferable that the hydrophilic filter is made of PTFE subjected to hydrophilic treatment. Accordingly, it is possible to easily realize a hydrophilic filter having a characteristic that allows both air and liquid to pass through in a dry state but does not allow air to pass through when wet and allows liquid to pass therethrough.
前記第1室に外界と通ずる通気口が設けられ、前記通気口に疎水性フィルタが設けられていることが好ましい。これにより、プライミング時や輸液バッグを交換する場合に、第1室内の空気を容易に輸液セット外に排出することができる。 It is preferable that a vent hole communicating with the outside world is provided in the first chamber, and a hydrophobic filter is provided in the vent hole. Thereby, the air in the first chamber can be easily discharged out of the infusion set during priming or when the infusion bag is replaced.
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を用いて説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. However, it goes without saying that the present invention is not limited to the following embodiments.
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかる点滴筒51の概略構成を示した斜視図である。図2Aは図1の2A−2A線に沿った点滴筒51の断面図、図2Bは図1の2B−2B線に沿った点滴筒51の断面図である。以下の説明において、図2A及び図2Bの紙面の上側を点滴筒51の上側と呼び、図2A及び図2Bの紙面の下側を点滴筒51の下側と呼ぶ。点滴筒51は、通常の使用状態において図2A及び図2Bに示すような姿勢で配置される。図2Aの切断面と図2Bの切断面とは、上下方向と平行な点滴筒51の中心軸(図示せず)にて互いに直交する。点滴筒51は、透明な材料を用いて構成されてもよいが、図1では図面を簡単化するために点滴筒51の内部構造の図示を省略している。
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a perspective view showing a schematic configuration of an
この点滴筒51には、その点滴液が流入する側に空気流入防止装置100が一体に設けられている。
The
図2A及び図2Bに示すように、空気流入防止装置100の内部は、第1室101、第2室102、第3室103に分割されている。第1室101と第2室102及び第3室103とは分離部材120の分離壁121によって隔てられている。第2室102と第3室103とは分離部材120の隔壁125によって隔てられている。
As shown in FIGS. 2A and 2B, the inside of the air
分離壁121よりも上側に位置する第1室101は、キャップ110及び分離部材120によって囲まれている。分離壁121よりも下側に位置する第2室102は、分離部材120及び連結部材130によって囲まれている。分離壁121よりも下側に位置し、且つ、第2室102を取り囲む第3室103は、キャップ110、分離部材120、及び連結部材130によって囲まれている。
The
点滴筒51は、空気流入防止装置100よりも下側に、従来の公知の点滴筒と同様に点滴液が貯留される貯留部61を備える。貯留部61は、連結部材130及び主筒60によって囲まれている。
The
キャップ110は、略円筒形状を有する筒状部111と、この筒状部111の上端に設けられた略円板形状の天板112とを備える。天板112の中央には開口113が形成されており、天板112の開口113から僅かに離れた位置には通気口118が形成されている。開口113及び通気口118は、いずれも天板112を貫通する貫通孔である。天板112の開口113の端縁に中空円筒形状の流入口114が筒状部111とは反対側に向かって突出して立設されている。流入口114は、第1室101と連通している。流入口114には輸液セットのチューブ(図示せず、例えば図13の第1チューブ935a)が接続されて、これを介して点滴筒51(より詳細には第1室101)内に点滴液が流入する。
The
点滴筒51の中心軸と対称に一対の操作部115a,115bが設けられている。操作部115a,115bは、把持部116a,116b及びリブ117a,117bからなる。把持部116a,116bは、天板112よりも筒状部111とは反対側に向かって流入口114とほぼ平行に突出している。リブ117a,117bは、把持部116a,116bと連続し、筒状部111の外周面上に上下方向に延設された畝状の突起である。把持部116a,116bとリブ117a,117bとは接続点118a,118bで接続されている。接続点118a,118bは、天板112の外周縁上に位置している。
A pair of
キャップ110の材料は特に限定はないが、後述するように、一対の操作部115a,115bを操作することにより筒状部111を弾性変形させることができる材料であることが好ましい。更に、第1室101、第2室102、第3室103を透視することができる程度の透明性を有することが好ましい。具体的には、例えば、ポリーカーボネート、ポリプロピレン等を使用することができる。
The material of the
通気口118を塞ぐように、疎水性フィルタ119が天板112に固着されている。疎水性フィルタ119は、疎水性と通気性とを有している。即ち、液体は通過させないが、気体を通過させる特性を有している。更に、JIS L 1092のB法に規定の耐水圧試験によって測定される耐水圧が0.01MPa以上、さらには0.1MPa以上であることが好ましい。疎水性フィルタ119の材料としては特に制限はないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン他)、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。疎水性フィルタ119は、これらの材料を用いた多孔質層や不織布などの平膜フィルタであることが好ましい。通気口118の周縁への疎水性フィルタ119の接合方法としては、特に制限はないが、例えばヒートシール法などの周知の方法を適宜選択して用いることができる。
A
分離部材120は、略円板形状の分離壁121と、分離壁121の下面に設けられた略円筒形状の隔壁125とを備える。分離壁121の外径とキャップ110の筒状部111の内径とはほぼ同じである。従って、一対の操作部115a,115bを操作していないとき、分離壁121の外周面と筒状部111の内周面とは、空気や点滴液が通過することができないように密着している。
The
分離壁121のほぼ中央には略円形の第1連通孔122が形成されている。第1連通孔122は、分離壁121によって分割された第1室101と第2室102とを連通させている。
A substantially circular
分離壁121の下面に、第1連通孔122を塞ぐように親水性フィルタ140が取り付けられている。親水性フィルタ140は、その表面に親水化処理が施されているので、乾燥状態では空気及び液体のいずれをも通過させるが、濡れた状態では空気を通過させず且つ液体を通過させる特性を有している。親水性フィルタ140の材料としては特に限定はないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。親水性フィルタ140は、これらの材料を用いた多孔質層や不織布などの平膜フィルタであることが好ましい。平膜フィルタは、中空糸フィルタなどに比べて一般に安価であるからである。親水性フィルタ140には多数の微細孔が形成されており、その孔径は特に限定はないが、5〜15μm、さらには8〜10μmであることが好ましい。孔径がこの数値範囲の下限より小さいと、点滴液が通過する際の抵抗が大きくなるので、空気流入防止装置100を通過できる点滴液の流速の上限が低くなる。孔径がこの数値範囲の上限より大きいと、湿潤時でも空気が親水性フィルタ140を通過してしまう可能性が高くなる。このような親水性フィルタとしては、例えばミリポア社製親水性PTFE製メンブレンフィルターJCWP01300等を用いることができる。親水性フィルタ140の分離壁121への取付方法としては、特に制限はないが、例えばヒートシール法などの周知の方法を適宜選択して用いることができる。
A
隔壁125には、互いに対向する位置に、一対の切り欠き126a,126bが形成されている。切り欠き126a,126bは、隔壁125の下側端から分離壁121に向かって所定の深さを有している。
The
連結部材130は、略円筒形状を有する連結筒131を有している。連結筒131の上側の部分にキャップ110の下側の端部が外挿され、連結筒131の下側の部分に主筒60の上側の端部が外挿されている。連結筒131の外周面に周方向に連続する環状突起132を設けると、これを利用して連結筒131に対するキャップ110及び主筒60の挿入深さを規定することができるので好ましい。連結筒131とキャップ110とは、一対の操作部115a,115bを操作したときに連結筒131とキャップ110との間に隙間が形成されることがないように、例えばヒートシール法又は嵌合法(即ち、単なる嵌め合わせ)などの周知の方法により接続されていることが好ましい。また、連結筒131と主筒60とは、例えばヒートシール法、嵌合法(即ち、単なる嵌め合わせ)などの周知の方法により接続することができる。
The connecting
連結筒131の上端には、略円板形状の分割板133が接続されている。分割板133の中央には、中空円筒形状の点滴液滴下筒134が貯留部61内に突出して形成されている。点滴液滴下筒134は、第2室102と貯留部61とを連通させている。第2室102に流入した点滴液は点滴液滴下筒134を通って貯留部61内に流入する。
A substantially disc-shaped
分割板133の上面には、点滴液滴下筒134と連通する開口を取り囲むように、第2室102側に隆起した環状の環状リブ136が形成されている。環状リブ136と分離部材120の隔壁125とを嵌合させることにより、分離部材120は連結部材130に対して位置決めされて固定されている。環状リブ136と隔壁125とは、例えばヒートシール法、嵌合法(即ち、単なる嵌め合わせ)などの周知の方法により接続することができる。
On the upper surface of the dividing
分割板133の上面からの環状リブ136の高さより、隔壁125に形成された切り欠き126a,126bの深さが深い。従って、切り欠き126a,126bの端縁と環状リブ136とで囲まれた第2連通孔127a,127bが形成される。第2連通孔127a,127bは、隔壁125によって分割された第2室102と第3室103とを連通させている。
The depths of the
主筒60は略円筒形状を有し、その下端は細く絞られて中空円筒形状の流出口62が形成されている。流出口62は、貯留部61と連通している。流出口62には輸液セットのチューブ(図示せず、例えば図13の第2チューブ935b)が接続されて、これを介して点滴筒51(より詳細には貯留部61)内の点滴液が患者に向かって流出する。
The
分離部材120、連結部材130、主筒60の材料は特に限定はないが、第1室101、第2室102、第3室103、貯留部61内の点滴液や空気の状態を視認することを可能にする透明性を有する材料であることが好ましい。更に、主筒60は、貯留部61内に点滴液を導入するためのポンピングを行うことを可能にする可撓性を有する材料であることが好ましい。分離部材120、連結部材130、主筒60の材料として、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等を使用することができる。
The material of the separating
次に、第1室101と第2室102との間で点滴液及び/又は空気の移動を可能にする流路について説明する。
Next, a flow path that enables the drip solution and / or air to move between the
上述したように、一対の操作部115a,115bを操作していないとき、図2A及び図2Bに示すように、分離壁121の外周面と筒状部111の内周面とは密着している。従って、第1室101と第2室102とは、分離壁121に形成された第1連通孔122を通る第1流路91のみを介して連通する。但し、第1連通孔122は親水性フィルタ140で覆われているので、親水性フィルタ140が乾燥しているときには、空気及び点滴液の両方が第1流路91に沿って第1室101及び第2室102の間を移動可能であるが、親水性フィルタ140が濡れているときには、点滴液のみが第1流路91に沿って第1室101及び第2室102の間を移動することができる。
As described above, when the pair of
図3は、一対の操作部115a,115bの把持部116a,116bを互いに接近するように指で挟んだときの点滴筒51を示した断面図である。図3の断面は、図2Aと同じ断面に沿っている。把持部116a,116bを互いに接近させると、一対の操作部115a,115bが接続点118a,118bを支点として回動する。従って、リブ117a,117bが筒状部111を互いに外方向に引っ張り、リブ117a,117bの近傍において、筒状部111と分離壁121との間に隙間128a,128bが形成される。従って、第1室101と第2室102とは、第1流路91に加えて、隙間128a,128bと第3室103と第2連通孔127a,127bとを通る第2流路92を介して連通する。親水性フィルタ140が設けられた第1流路91と異なり、乾燥状態/湿潤状態の如何に関わらず、空気及び点滴液の両方が第2流路92に沿って第1室101及び第2室102の間を移動可能である。把持部116a,116bから指を離すと、一対の操作部115a,115bはもとの状態に弾性回復し、第2流路92は閉じられる。
FIG. 3 is a cross-sectional view showing the
以上のように構成された本実施形態1の点滴筒51の使用方法とその作用を以下に説明する。
A method of using the
本実施形態1の点滴筒51は、従来の点滴筒に置き換えて使用することができる。ここでは、図13に示した従来の輸液セット930の点滴筒932を本実施形態1の点滴筒51に置き換えた場合を説明する。即ち、点滴筒51の流入口114は第1チューブ935aに接続され、流出口62は第2チューブ935bに接続される。
The
点滴は、例えば以下の手順で行うことができる。 Infusion can be performed, for example, by the following procedure.
最初に、クランプ933を閉じた状態で輸液セット930の瓶針931を輸液バッグ910のポート911に穿刺する。次いで、プライミングを行う。即ち、輸液バッグ910をハンガー950に吊り下げ、クランプ933を開く。輸液バッグ910内の点滴液は、重力により第1チューブ935a内を流れ、空気流入防止装置100の第1室101内に流入する。第1チューブ935a及び第1室101内に存在していた空気のほとんどは、点滴液の流入によって、疎水性フィルタ119を通過して輸液セット930外に放出される。また、残りの空気は、親水性フィルタ140が点滴液によって濡らされるまでの間は、親水性フィルタ140の微細孔を通過し、第2室102、点滴液滴下筒134を通って、最終的には静脈針934から輸液セット930外に放出される。従って、第1チューブ935a及び第1室101内は点滴液でほぼ満たされる。疎水性フィルタ119は、液体を通過させないので、点滴液が疎水性フィルタ119を通過して外界に漏れ出すことはない。その後、点滴液は、親水性フィルタ140の微細孔を通過し、第2室102、点滴液滴下筒134を通って、貯留部61内に流入する。貯留部61内に流入した点滴液は、重力により第2チューブ935b、クランプ933、第3チューブ935cに順に流入する。点滴液が静脈針934にまで到達すると、クランプ933を閉じる。
First, the
上記のプライミング時に、図3に示すように把持部116a,116bを互いに接近するように指で挟んで第2流路92を形成しても良い。第2流路92は親水性フィルタ140を通過しなければならない第1流路91に比べて点滴液の流動抵抗が小さい。従って、第2流路92に点滴液を通過させることにより点滴液の流量を増大させることができるので、プライミングに要する時間を短縮化することができる。
During the above priming, the
従来のプライミング操作と同様に、点滴筒51の貯留部61内にその容量の約半分程度の点滴液を貯留させる操作を行う必要がある。この操作としては、従来と同様にポンピング法、倒立法などを行うことができる。
Similar to the conventional priming operation, it is necessary to perform an operation for storing the drip liquid of about half of its capacity in the
ポンピング法を説明する。単にクランプ933を開いて、輸液バッグ910内の点滴液を輸液セット930内に導入しただけでは、図4に示すように、点滴液10は、第1チューブ935a、第1室101、第2チューブ935bには充満するが、貯留部61内にはほとんど貯留されないかも知れない。そこで、クランプ933を閉じて、一対の操作部115a,115bの把持部116a,116bを互いに接近するように指で挟んで第2流路92を形成する(図3参照)。すると、第2室102及び第3室103内の空気は第2流路92を通過して第1室101内に移動し、代わりに第1室101内の点滴液が第2室102及び第3室103内に流入する。更に、図5に示すように、第2流路92を形成した状態で主筒60を押し潰し、貯留部61の内容積を縮小させる。流出口62側のクランプ933は閉じられているので、逃げ場を失った貯留部61内の空気は気泡11となって、点滴液滴下筒134、第2室102、第2流路92を順に通過して、第1室101内に流入する。更に、気泡11は第1チューブ935aを通って輸液バッグ910内に移動する。その後、把持部116a,116bから指を離し、第2流路92を閉じる。そして、主筒60への圧縮力を解除すると、主筒60が圧縮前の状態に弾性回復し、貯留部61内が負圧となり、第1室101内の点滴液が親水性フィルタ140、第2室102、及び点滴液滴下筒134を順に通過してを貯留部61内に導かれる。主筒60を押し潰す動作を何回か繰り返すことにより、図6に示すように貯留部61の内容積のおおよそ1/3〜1/2程度の点滴液10を貯留部61内に貯留させることができる。
The pumping method will be described. By simply opening the
上記のポンピング法において、図5に示すように主筒60を押し潰す代わりに、第2流路92を形成した状態で主筒部60を指で弾くなどして主筒部60に軽い衝撃を加えても良い。これにより、図5の場合と同様に、貯留部61内の空気を第2流路92介して輸液バッグ910内に移動させ、代わって貯留部61内に点滴液10を流入させることができる。
In the above pumping method, instead of crushing the
倒立法を説明する。倒立法では、従来と同様に、クランプ933を開いて輸液セット930内に点滴液を導入している最中に、輸液バッグ910よりも低い位置で点滴筒51を上下反転させる。これにより、貯留部61内の空気は、これよりも高い位置にある流出口62を通過して第2チューブ935bへ流出する。これと同時に、第2チューブ935bへ流出した空気の量に応じた点滴液が第2室102から点滴液滴下筒134を通じて貯留部61内に流入し、貯留部61内に貯留される。貯留部61内に所望する量の点滴液が流入した時点で点滴筒51の姿勢を元に戻すことにより、図6に示すように貯留部61の内容積のおおよそ1/3〜1/2程度の点滴液を貯留部61内に貯留させることができる。疎水性フィルタ119は液体を通過させないので、点滴筒51の姿勢を上下逆転しても、点滴液が疎水性フィルタ119を通過して外界に漏れ出すことはない。
Explain the inverted method. In the inverted method, the
以上のように、本実施形態1の点滴筒51は、プライミング作業に関して、従来の点滴筒933とほとんど変わることがない。
As described above, the
プライミングが終了すると、従来と同様に、クランプ933を再度閉じて、静脈針934を患者920の静脈に穿刺する。そして、クランプ933を開き、点滴液を患者920に投与する。このとき、第2流路92は閉じられているから、点滴液は、第1流路91を覆う親水性フィルタ140の多数の微細孔を通過して、患者の体内に到達する。本実施形態1では、第1流路91を形成する第1連通孔122の開口径と、第1流路91を覆う親水性フィルタ140に形成された微細孔の孔径とを適切に設定することにより、点滴時に必要な流量(流速)を容易に確保することができる。
When the priming is completed, the
輸液バッグ910内の点滴液が全て流出してしまうと、続いて輸液バッグ910内に残留していた空気が輸液セット930内に流入する。図7は、第1チューブ935a及び第1室101内の点滴液がほぼ完全に空気に置き換えられた状態を示している。貯留部61より下流側の輸液セット930の部分内の点滴液10に作用する重力により、貯留部61内の空気層13が負圧となる。ところが、親水性フィルタ140は湿潤状態にあるので、第1室101内の空気は親水性フィルタ140を通過して第2室102内に移動することはできない。また、第2流路92(図3参照)は閉じられている。従って、貯留部61より下流側の輸液セット930の部分内の点滴液10に作用する重力と、貯留部61内の空気層13の負圧とがバランスして、点滴液10がこれ以上患者側へ移動するのが阻止される。従って、空気が患者の体内に流入することがない。
When all of the drip solution in the
次に、複数の輸液バッグ910内の点滴液を連続して患者920に投与する場合を説明する。
Next, the case where the infusion solution in the plurality of
第1番目の輸液バッグ910内の点滴液が全て流出してしまうと、図7に示すように、第1チューブ935a及び第1室101内はほぼ空気で満たされ、貯留部61内にはその容量の約半分程度の点滴液が貯留している。更に、輸液セット930の第2チューブ935bから静脈針934までの部分は点滴液で充満されている。静脈針934は患者920に穿刺されたままである。この状態で、まず、クランプ933を閉じる。次いで、瓶針931を、空となった第1番目の輸液バッグ910のポート911から抜き取り、点滴液が充填された第2番目の輸液バッグ910のポート911に穿刺する。第2番目の輸液バッグ910をハンガー950に吊り下げると、第2番目の輸液バッグ910内の点滴液は、重力により第1チューブ935a内を流れ、点滴筒51の第1室101内に流入する。このとき、第1チューブ935a及び第1室101内に存在していた空気のほとんどは、点滴液の流入によって、疎水性フィルタ119(図2B参照)を通過して輸液セット930外に放出され、第1チューブ935a及び第1室101が点滴液でほぼ満たされる。その後、クランプ933を開いて点滴を開始する。更に第3番目以降の輸液バッグ910の点滴を行う場合には、上記の操作を繰り返せばよい。
When all the drip solution in the
このように、本実施形態1の点滴筒51を用いると、第1番目の輸液バッグ910の点滴が終了しても、輸液セット930の第2チューブ935bよりも下流側の部分は点滴液で満たされた状態が維持されるので、瓶針931を第2番目の輸液バッグ910に差し替えるだけで、再度プライミング作業を行うことなく、点滴を連続的に行うことができる。
As described above, when the
また、本実施形態1の点滴筒51は、上述したように、第1番目の輸液バッグ910の点滴が終了しても、輸液セット930の第2チューブ935bよりも下流側の部分に空気が混入するのを確実に防止できる。従来、輸液セット930の第2チューブ935bよりも下流側の部分に混入した空気を輸液セット930外に放出するためには、静脈針934を患者920から一旦抜き去るか、さもなければ煩雑な作業を行う必要があった。本実施形態1の点滴筒51を用いれば、この問題が解消され、静脈針934を患者920に穿刺したままで、瓶針931を空の輸液バッグ910から新しい輸液バッグ910に差し替えるだけで連続して点滴を行うことができる。従って、点滴の安全性が向上し、点滴時間が短縮化され、更に、点滴を行う看護師等の作業負担が軽減される。
In addition, as described above, in the
更に、点滴筒51が空気流入防止装置100を一体に備えているので、空気流入防止機能を備えた点滴筒を小型に構成することができる。また、輸液セットを構成する部品点数を削減することができる。
Furthermore, since the
本実施形態1において、リブ117a,117bに対して把持部116a,116bが下側に位置するように、一対の操作部を構成しても良い。
In the first embodiment, the pair of operation units may be configured such that the gripping
(実施形態2)
図8は、本発明の実施形態2にかかる点滴筒52の概略構成を示した斜視図である。本実施形態2の点滴筒52は、第2流路を開閉するための操作部として、点滴筒52の中心軸に直交する平面に沿って設けられた一対の操作部215a,215bを備える点で、点滴筒51の中心軸を含む面に沿って設けられた一対の操作部115a,115bを備える実施形態1の点滴筒51と異なる。点滴筒52において、実施形態1の点滴筒51と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
(Embodiment 2)
FIG. 8 is a perspective view showing a schematic configuration of the
図9Aは、一対の操作部215a,215bを含む図8の9A−9A線に沿った点滴筒の断面図である。
9A is a cross-sectional view of the drip tube along
図8及び図9Aに示すように、操作部215a,215bは、把持部216a,216b及びリブ217a,217bからなる。把持部216a,216bは、筒状部111の外周面から突出している。リブ217a,217bは、把持部216a,216bと連続し、筒状部111の外周面上にその周方向に沿って延設された畝状の突起である。上下方向において、把持部216a,216bは、分離壁121とほぼ同じ高さに配置されている。一対の操作部215a,215bの把持部216a,216bを互いに接近するように指で挟むと、筒状部111が弾性変形して、図9Bに示すように筒状部111と分離壁121との間に第2流路を構成する隙間228が形成される。従って、第1室101と第2室102とは、実施形態1で説明した第1流路91に加えて、この隙間228と第3室103と第2連通孔127a,127b(図2A参照)とを通る第2流路を介して連通する。
As shown in FIGS. 8 and 9A, the
本実施形態2は上記を除いて実施形態1と同様である。 The second embodiment is the same as the first embodiment except for the above.
(実施形態3)
上記の実施形態1,2では空気流入防止装置100が一体に設けられた点滴筒51,52を示したが、本発明の空気流入防止装置は点滴筒と分離されていても良い。図10は、点滴筒が付設されていない本発明の実施形態3にかかる空気流入防止装置300を示した斜視図、図11Aは図10の11A−11A線に沿った空気流入防止装置300の断面図、図11Bは図10の11B−11B線に沿った空気流入防止装置300の断面図である。これらの図において図1、図2A、図2Bと同じ機能を有する部材には同一の符号を付している。334は第2室92と連通した流出管である。本実施形態3の空気流入防止装置300は、実施形態1の点滴筒51から主筒60を取り除いて得られる空気流入防止装置100とほぼ同じ構成を有しており、空気流入防止装置100と同様に機能することができる。
(Embodiment 3)
In the first and second embodiments, the
空気流入防止装置300は、従来の公知の輸液セットに組み込んで使用することができる。例えば図13に示した従来の輸液セット930に空気流入防止装置300を組み込む場合、空気流入防止装置300と点滴筒932とのいずれを上流側(輸液バッグ910側)に配置するかで2通りの接続形態が考えられる。空気流入防止装置300を点滴筒932よりも上流側に配置する場合、例えば、空気流入防止装置300の流入口114に第1チューブ935aを接続し、空気流入防止装置300の流出管334と点滴筒932の流入管932aとをチューブ(図示せず)で接続することができる。一方、点滴筒932を空気流入防止装置300よりも上流側に配置する場合、点滴筒932の流出口932bと空気流入防止装置300の流入口114とをチューブ(図示せず)で接続し、空気流入防止装置300の流出管334に第2チューブ935bを接続することができる。
The air
上記のような2通りの接続形態のうち、一般には、空気流入防止装置300は点滴筒932よりも上流側に配置することが好ましい。理由は以下の通りである。
Of the two connection forms as described above, in general, the air
上述したように、本実施形態3の空気流入防止装置300は、一対の操作部115a,115bを操作して第2流路92を開かない限り、これより下流側に空気が流入するのを防止する。従って、空気流入防止装置300を点滴筒932よりも上流側に配置した場合、輸液バッグ910内の点滴液が全て流出してしまっても、図7で説明したのと同様に、点滴筒932内にその容量の約半分程度の点滴液が貯留した状態で、点滴液の流れが停止する。従って、複数の輸液バッグ910内の点滴液を連続して患者920に投与する場合には、瓶針931を別の新しい輸液バッグ910に差し替えるだけで、再度プライミング作業を行うことなく、点滴を連続的に行うことができる。
As described above, the air
これに対して、点滴筒932を空気流入防止装置300よりも上流側に配置した場合、輸液バッグ910内の点滴液が全て流出してしまうと、空気流入防止装置300よりも上流側の点滴筒932内の点滴液は全て流出してしまう。従って、複数の輸液バッグ910内の点滴液を連続して患者920に投与する場合には、瓶針931を別の新しい輸液バッグ910に差し替えた後に、点滴筒932内にその容量の約半分程度の点滴液を貯留させるために上述したポンピング法、倒立法などを行う必要がある。更に、ポンピング法を行う場合、クランプ933を閉じる必要があるので、その後、点滴を再開する際に、点滴液の適切な流量を得るためにクランプ933の開度を再調整する必要がある。このように、点滴筒932を空気流入防止装置300よりも上流側に配置した場合は、複数の輸液バッグ内の点滴液を連続的に患者に投与する場合に、作業効率が低下してしまう。
On the other hand, when the
従って、空気流入防止装置300は点滴筒932よりも上流側に配置することが好ましい。
Therefore, the air
上記の実施形態1〜3は一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態1〜3に限定されず、種々の変更が可能である。 Said Embodiment 1-3 is only an example, and this invention is not limited to said Embodiment 1-3, A various change is possible.
例えば、実施形態1において通気口118及び疎水性フィルタ119を省略することができる。
For example, the
この場合、プライミングにおいて、第1チューブ935a及び第1室101内に存在していた空気は、親水性フィルタ140の微細孔を通過し、第2室102及び点滴液滴下筒134を通って、最終的には静脈針934から輸液セット930外に放出される。親水性フィルタ140が点滴液で濡れてしまうと空気は親水性フィルタ140を通過することはできないので、第1室101内に僅かに空気が残ってしまう場合があるかも知れない。しかしながら、第1室101内に空気が残存していても、この空気は、濡れてしまった親水性フィルタ140を通過できないので、患者の体内に流入することはない。
In this case, in priming, the air present in the
また、通気口118及び疎水性フィルタ119を省略した場合、空の輸液バッグ910を新しい輸液バッグ910に交換する際に例えば以下のような操作を行うことが好ましい。クランプ933を閉じて、瓶針931を空の輸液バッグ910から新しい輸液バッグ910に差し替える。次いで、図12に示すように、把持部116a,116bを互いに接近するように指で挟んで第2流路92を形成した状態で主筒60を押し潰し、貯留部61の内容積を縮小させる。その結果、第1チューブ935a及び第1室101内の空気の一部が輸液バッグ910内に移動する。その後、主筒60への圧縮力を解除する。主筒60が圧縮前の状態に弾性回復すると、輸液バッグ910内の点滴液が第1チューブ935a及び第1室101内に流入する。その後、第2流路92を閉じる。このような操作を何回か繰り返すことにより、少なくとも第1チューブ935a内を点滴液でほぼ満たすことができる。その後、クランプ933を開いて点滴を開始する。この方法では第1室101内から空気を完全に排除することはできないかも知れない。しかしながら、第1室101内に残存した空気は、濡れてしまった親水性フィルタ140を通過できないので、患者の体内に流入することはない。
Further, when the
実施形態2,3においても、上記と同様に通気口118及び疎水性フィルタ119を省略することができる。
Also in Embodiments 2 and 3, the
本発明の空気流入防止装置は、点滴液が通過する第1室及び第2室を備えていれば良く、実施形態1〜3の空気流入防止装置100,300ように、キャップ110、分離部材120、連結部材130の3部材によって構成されている必要はない。空気流入防止装置をどのような部材を組み合わせて構成するかは、空気流入防止装置の構造や材料などを考慮して適宜変更することができる。また、本発明では操作部を操作したときのみ第1室と第2室とを連通させる第2流路が形成され、操作部を操作していないときは第2流路が閉じられれば良い。従って、第2流路の経路は上記の実施形態1〜3に限定されない。上記の実施形態1〜3では、第2流路92を形成するために、隔壁125に一対の切り欠き126a,126bを形成したが、隔壁125に形成する切り欠きは2つである必要はなく、1つ又は3つ以上であっても良い。また、上記の実施形態1〜3で示した第3室103が存在しない構造であっても良い。また、第2流路の開閉を行うための操作部の構成も実施形態1〜3に示したものに限定されない。
The air inflow prevention device of the present invention only needs to have the first chamber and the second chamber through which the drip liquid passes, and the
上記の実施形態1〜3では、空気流入防止装置100,300の上流側端の流入口114と瓶針931とを第1チューブ935aで接続したが、本発明の空気流入防止装置はこれに限定されない。例えば、空気流入防止装置の上流側端に瓶針931がチューブを介さずに直接連結された、いわゆる瓶針一体型空気流入防止装置(又は、瓶針及び空気流入防止装置一体型点滴筒)であっても良い。
In the above first to third embodiments, the
上記の実施形態1〜3では、親水性フィルタ140は、第1連通孔122を塞ぐように分離壁121の下面に貼り付けられていたが、分離壁121の上面に貼り付けられていても良い。但し、上記の実施形態1〜3のように親水性フィルタ140を分離壁121の下面に貼り付けると、親水性フィルタ140の下側であって第1連通孔122の開口内に空気が溜まりにくくなるので好ましい。
In the first to third embodiments, the
本発明の空気流入防止装置(又は空気流入防止装置が一体化された点滴筒)が適用される輸液セットは図13の構成に限定されず、本発明の空気流入防止装置は点滴筒を備えた公知の種々の輸液セットに適用することができる。輸液セットは、例えば、点滴液中に薬剤を混注するための混注口、点滴液中の空気を捕捉する空気溜まり部、延長チューブを接続するためのコネクタなどを備えていても良い。 The infusion set to which the air inflow prevention device of the present invention (or the drip tube in which the air inflow prevention device is integrated) is applied is not limited to the configuration of FIG. 13, and the air inflow prevention device of the present invention includes an infusion tube. It can be applied to various known infusion sets. The infusion set may include, for example, a co-infusion port for co-injecting a drug into the drip solution, an air reservoir for capturing air in the drip solution, a connector for connecting an extension tube, and the like.
本発明の利用分野は特に制限はないが、栄養剤や薬液などの輸液(点滴液)を患者に投与する際に使用される輸液セット及び空気流入防止装置として広く利用することができる。 The field of use of the present invention is not particularly limited, but can be widely used as an infusion set and an air inflow prevention device used when administering an infusion solution (drip solution) such as a nutrient or a drug solution to a patient.
10 点滴液
11 気泡
13 空気層
51,52 点滴筒
60 主筒
61 貯留部
62 流出口
91 第1流路
92 第2流路
100 空気流入防止装置
101 第1室
102 第2室
103 第3室
110 キャップ
111 筒状部
112 天板
113 開口
114 流入口
115a,115b 操作部
116a,116b 把持部
117a,117b リブ
118a,118b 接続点
118 通気口
119 疎水性フィルタ
120 分離部材
121 分離壁
122 第1連通孔
125 隔壁
126a,126b 切り欠き
127a,127b 第2連通孔
128a,128b 隙間
130 連結部材
131 連結筒
132 環状突起
133 分割板
134 点滴液滴下筒
136 環状リブ
140 親水性フィルタ
215a,215b 操作部
216a,216b 把持部
217a,217b リブ
228 隙間
300 空気流入防止装置
334 流出管
910 輸液バッグ
911 ポート
920 患者
930 輸液セット
931 瓶針
932 点滴筒
933 クランプ
934 静脈針
935a,935b,935c チューブ
950 ハンガー
10
Claims (5)
前記空気流入防止装置は、
点滴液が通過する第1室及び第2室と、
前記第1室と前記第2室とを連通させる第1流路及び第2流路と、
前記第1流路を塞ぐように設けられた親水性フィルタと、
前記第2流路を開くための操作部と
を備え、
前記第2流路は、前記操作部を操作したときのみ開かれ、
前記第2流路が開かれたとき、空気及び点滴液の両方が前記第2流路に沿って前記第1室と前記第2室との間を移動可能であり、
前記点滴液滴下筒は、前記第2室と前記貯留部とを連通させていることを特徴とする点滴筒。 An air inflow prevention device provided on the inflow side of the drip liquid, a storage part for storing the drip liquid, and a drip liquid lower cylinder provided so as to protrude into the storage part above the storage part Drip tube,
The air inflow prevention device is:
A first chamber and a second chamber through which the drip solution passes;
A first flow path and a second flow path for communicating the first chamber and the second chamber;
A hydrophilic filter provided to close the first flow path;
An operation unit for opening the second flow path,
The second flow path is opened only when the operation unit is operated,
When the second flow path is opened, Ri movable der between both air and infusion fluid along said second flow path between the first chamber and the second chamber,
The drip droplet lower tube communicates the second chamber and the storage portion with each other .
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