JP5135346B2 - 超音波画像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高精度な走査を可能にするビームフォーマを備えた超音波画像装置に関するものである。
従来の医用超音波撮像装置では、その原理上、波長分解能以下の微小散乱体などのアンサンブルで形成されるスペックルが存在し、生体内の微小な反射強度変化をもって生体内の情報を認識せんとする通常のBモード撮像においてはそのスペックル信号の輝度強弱が生体内の診断上有益な反射強度変化と同程度になる場合が多く、認識を難しくしていることは一般に良く知られた問題である。
この問題を解決するため、複数の探触子口径位置や、複数の撮像周波数での送受信ビームの信号を整相後に搬送波位相情報を残したコヒーレント信号で加算する方法や、整相後に検波を行い搬送波位相情報を除いたインコヒーレント信号の形で加算する方法が知られている。コヒーレント信号のままで加算する前者は送受信口径の回折限界の改善や周波数帯域幅を拡張することにより、スペックルのサイズを小さくする改善効果が期待でき、後者の場合は、所謂、コンパウンド技術として広く知られている。コンパウンド技術には、複数の探触子口径位置からの信号を合成する「空間コンパウンド技術」と複数の周波数帯域信号を合成する「周波数コンパウンド技術」がある。特に複数方向からの送受信結果を合成する「空間コンパウンド技術」については、例えば、探触子の移動、音速の不適切な仮定などによるビーム合成時の「ぶれ」が合成後の画質を決定する課題であり、補正技術について例えば特許文献1に開示されている。
特表2002−526225号公報
従来の空間コンパウンド技術の課題について図3、図4を用いて説明する。
第一に、合成画像の均質性の課題について図3を用いて示す。空間コンパウンド走査では探触子400の送受信口径400Aによる送受信ビームを複数のビーム偏向角θで走査したものを合成する。図3の(1)は左偏向走査(θ>0)、(2)は正面走査(θ=0)、(3)は右偏向走査(θ<0)、(4)は走査の合成結果を模式的に示すものである。またそれぞれに、模式的な送信、受信ビームフォーマが形成する点像関数(送信、受信の感度の空間分布応答、空間サンプリング領域、点拡がり関数;point spread function:psf)も合わせて所定の音圧レベル以上となる境界線を表す形で概念的拡大図として併記している。点像関数の概念的拡大図は、ビーム音軸上の主極と距離方向の副極(送信音波の進行方向についての主極前後の4つ)およびそれらと直交する方位方向の副極(送信音波の進行方向についての主極左右の4つ)でその異方性が判別しやすいように特徴的に描いている。画像内点Pに対しては、(1)の左偏向走査においてビームB上の点像関数psf1、(2)の正面走査においてビームB2上の点像関数psf2、(3)の右偏向走査においてビームB3上の点像関数psf3が(4)のように互いに異なる空間分布を有しながら合成される。
一方、走査像全体を観察すると、(5)に示すように合成した場合、各走査ビームの重なる数が走査像の部分領域により異なり、点像関数の合成結果に異なる異方性(空間的広がり)がもたらされる。3つの点像関数psf1、psf2、psf3で合成される点Pを含む最も望ましい領域Z0のほかに、点像関数psf1のみでなる点Pを含む領域Z、点像関数psf1とは空間的広がりが左右反転する点像関数psf3のみでなる点P4を含む領域Z4、点像関数psf1、psf2からなる点P2を含む領域Z2点像関数psf2、psf3から点P3を含み、点像関数の空間的広がりが領域Z2とは左右反転する領域Z4が発生する。Z、Z、Z、Z、Zのような点像関数の合成特性の異なる領域の発生は如何なるビーム偏向フォーマットの走査をもってしても避けがたい点に従来技術では課題がある。
次に探触子の移動、生体の探触子に対する相対運動による「ぶれ」について図4にて説明する。図4(1)に模式的に示したように、走査フォーマット全体(走査ビーム群)が、画像内の点Pに対して所定の速度vで口径走査方向に平行して相対運動しているとする。時刻TにてビームB上の位置P(T)であった反射体は(2)に示すように時刻T2では、ビームB上の位置P(T2)、(3)に示すように時刻T3ではビームB3上の位置P(T3)に移動したとする。速度vの相対運動の結果、 画像の上の点Pで合成された点像関数の中心は互いに凡そv×(T2−T1)だけずれて合成されることになる。これらがコーヒレント加算あるいはインコヒーレント合成されれば、点像関数psf(T1)、psf(T)、psf(T)の空間的な位置のずれから画像がぼける原因となる。図4のような複数の送信で行われる探触子口径位置の異なる送受信ビームの信号が、探触子の移動や相対運動で意図した合成の基準となる空間位置と一致しなくなる問題のほか、相対運動が無い場合でも生体音速の局所変化などにより送受信ビームの音線経路や伝播時間が変化する問題などがある。複数の送信で行われる空間合成では、整相出力のコヒーレント信号加算、インコヒーレント信号合成時の「ぶれ」による劣化を低減することが必要になる。
このような移動や相対運動による影響を最小限に抑えるためには、(1)の左偏向走査の終了後に(2)の正面走査、(2)の正面走査の終了後に(3)の右偏向走査といった順序では、同一点Pの合成に関わるビーム間の走査時間間隔が長いので、これをできるだけ短くすることが望ましい。また、複数の送受信ビームの信号を合成するにあたっては、生体局所音速の音線経路の変化の影響を受けにくい送受信ビームの信号の合成方法が必要である。さらに、従来の空間コンパウンド合成においては、複数の方向の送受信ビームが互いにどのような向きと距離で組み合わされるかで異なる効果が生まれたり、合成に用いるビーム数を撮像領域全体にわたって等しくしたり滑らかに合成しにくい点に問題がある。
次に、スペックルの広がりについて考えると、スペックルの統計的形状は点像関数の形状に強く依存することが知られている。点像関数の音圧分布は、距離方向では送受信パルスの波形、距離方向と直交する方位方向は焦点において口径での音圧分布のフーリエ変換により見積もることができる。一般に点像関数の主たる波数ベクトルの方向(ある瞬間時刻での進行波の振幅の時間強弱ピークの並ぶ空間方向)はビーム音軸であり、点像関数の形状は探触子口径からの距離が増すに従って、ビーム音軸方向に対して方位方向が著しく広がる。例えば、生体内組織境界の反射が連続する方向とビームの点像関数の広がり分布の方向性(ビーム音軸とそれに直交する方位軸)が大きな角度をなすと、スペックルが境界を横断的に形成されることにより境界の検出が不明瞭になりやすい。従来の空間コンパウンド技術では、複数の入射角の異なるビーム方向の送受信信号を合成するため、点像関数のビーム音軸方向が、回転した状態で合成される。超音波の干渉により生じた鋭い輝度の極小点位置が変化したものが合成されてスペックル像の輝度分布の分散と平均の比が改善され、特定のビーム音軸方向に特徴的に広がる傾向(異方性)も緩和される。しかし、合成は生体内組織の反射信号がなす局所の像とは関連させない固定的で一律な処理であるため、改善の度合いはビーム走査方法に強く依存する。こうしたことから、より望ましくは生体内組織境界の局所構造を反映した点像関数でのサンプルが望まれる。
さらに、従来走査においては、ビーム偏向角度による依存はあるものの画像に垂直な方向から見る投影に対して原則的にビーム音軸を線対称の対称軸として点像関数が形成されるように、ビームフォーマが整相処理を行うのが通常である。セクタ走査、コンベクス走査、台形走査のような極座走査を含む走査では、リニア走査のような直交座標走査と違いスペックルの形状も極座標に沿って広がる。読影時にはスペックルの広がりの異方性を画像全体の読影時に関心領域が極座標内のどこであるかを考慮する必要がある。スペックルの広がりの異方性は、撮像系がもたらす極座標に従った乗算的なノイズを想起させるため、矩形画面表示領域の直交座標方向に沿った拡がりであるほうが像全体として直感的に把握しやすい場合がある。以上の課題は、従来技術では、主には口径の音圧振幅分布と周波数で決定され、送受信ビーム音軸を中心に線対称な形の点像関数に固定されて用いられていることに起因する。このため、画像内の特定の点から送受信口径を見たとき、互いに合成して有効な点像関数を得るためにはビーム音軸の偏向角の著しく異なる(その点での交差角の大きく異なる)送受信信号を合成しなければならず、相対運動による変位や均一音速を仮定した音線経路から実際の生体内での伝播経路が逸脱した場合の影響を受けやすい。さらには、生体組織の 反射体分布特性を反映するような点像関数の設定も困難である。こうしたことから、走査のビーム音軸方向とは独立して、同一点に対して点像関数の分布の異方性(広がりの基準となる軸方向、波数ベクトル方向)を制御することが必要である。
上記目的は、空間合成時に得られるであろう超音波パルスによる空間サンプルを互いに送受信時刻が近接した送受信ビームにより加算や合成ができるよう、送信パルスまたは受信整相の点像関数が、同一焦点中心に撮像面内でその主たる波数ベクトルの方向が複数、回転した異なる異方性のものを用いてコヒーレント加算、インコヒーレント合成することにより、達成される。
また、それらを局所の反射体分布に合わせたり、ビーム走査と独立して適応的に行うことにより、局所の反射体の空間分布の特徴的な異方性に適応して有限の口径の回折限界や有限の周波数帯域で可能な限り望ましい空間サンプリングやスペックルの流れ方向を所望の方向に変更する技術を提供する。
本発明によれば、加算あるいは合成するビームの信号間の等時性を高め、上記「ぶれ」による、画像劣化を低減することができる。
また、点像関数の異方性(波数ベクトル方向)を制御することでスペックルの形成の統計的異方性を制御することにより、ビーム走査フォーマットから独立したスペックルの広がりを持つ画像により、認識のしやすい画像を形成することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
本発明を適用した超音波撮像装置の構成を図2に示す。超音波を送信・受信する探触子400はe個の電気音響変換を行う送受信素子4001,4002〜400eよりなる送受信素子群410を内蔵する。送受信素子4001,4002〜400eは多くの場合、超音波の送信時には電圧により圧力を発生し、受信時には超音波の圧力により電圧を発生する強誘電体材料などの圧電体を用いて構成される。広く知られるように、超音波撮像装置では送受信素子群410に対して異なる電圧波形を与えて被検体である生体内に送信音波TWを放射し、生体内の想定点から反射してくる受信音波(エコー)RWの到達時間差や位相差を補償して加算することにより生体内の像を再生している。送受信素子群410の個々が得る想定焦点からの反射信号は互いに正しく位相が補償されて積算して強め合い、不要方向からの反射信号は加算により干渉して抑圧されることにより音響的なビームが形成され、生体内の情報を走査して映像化している。超音波の送信は、ビームフォーマデータ演算部100の出力する送信チャネルごとの送信遅延時間(送信時刻)と振幅強度の出力情報に従って、送信ビームフォーマー190が焦点で所望の点像関数が得られるよう、チャネルごとの波形を発生する。パルス送信回路210が送信ビームフォーマー190の発生する波形を持つ送信電圧を送受分離回路300を経由して探触子400内部の送受信素子群410に供給して行われる。送受信素子群401は電圧を圧力に変換して超音波が送信される。探触子400から送信された超音波は被検体内部より反射して反射波となり再び探触子400の送受信素子群410で受信され、圧力から電圧に変換されて送受分離回路300を経由して受信回路210の入力となる。受信回路210では増幅や帯域制限を行い、受信ビームフォーマー120に受信チャネルの信号を供給する。受信ビームフォーマー120はビームフォーマデータ演算部100の出力する遅延時間と重みの出力情報に従って、時間と振幅が合成されて指向性が実現されたビーム出力信号121が形成される。ビーム出力信号121はスキャンコンバーター130の入力となり、映像信号131に変換されて表示手段140に実時間断層像や立体像などを表示する。プロセッサTCPUは装置全体を制御するほか、ビームフォーマーデータ演算部100を介して付属する記憶手段EXTRAMに対してビームフォーマーデータの書き込みを行う。記憶手段EXTRMは例えばStatic Random Accesss Memory(以下SRAM)を用いて実現できる。
次に図1を用いて同一送受信ビーム上の異なる点像関数群による撮像技術についてリニア走査の場合を例に説明する。
図1(1)は探触子400でのリニア走査で各ビーム方向複数回の送受信で画像を合成する場合について模式的に説明するものである。送信ビームBT1と受信ビームBR1は同一走査ビーム位置(送受信口径位置)に形成される。第一回目の送受信では点Pに対して点像関数psf1aが、第二回目では点像関数psf1bが、第三回目では点像関数psf1cが形成されるように、図2の送信ビームフォーマー190、受信ビームフォーマー120が動作する。点像関数psf1a、psf1b、psf1cは、異なる送受信口径位置からの空間合成による撮像と類似の効果が得られるよう、それぞれ図3の点像関数psf1、psf2、psf3のような互いに主たる波数ベクトルの方向が異なる広がりを持つ複数の点像関数群とする。より詳しくは、これらの点像関数群の1つ以上は、psf1a、psf1cのように送信ビームBT1と受信ビームBR1方向に平行な方向( 並行な方向、ビーム音軸方向)およびそれと 直交する方向(探触子の送受信素子群410の配列方向、方位方向)に空間的な広がりが非対称である。また、psf1bではそれを形成する主たる波数ベクトル成分の方向(ある瞬間時刻での並みの振幅の強弱ピークの並ぶ方句)が送信ビームBT1と受信ビームBR1方向に添う(平行となる)が、psf1a、psf1cではPに関して所定の角度回転した方向に対して存在する。点像関数psf1a、psf1b、psf1cはそれぞれ同じ送受信口径位置で形成されるにもかかわらず、主たる波数ベクトル成分の方向が互いに異なる。例として、点像関数psf1bはPを整相焦点として、送受信口径内の送受信素子群410の信号群を同一の時間パルス波形を元に中心から左右対称の送信、受信感度(振幅)を与え、遅延時間も左右対称にすることで得られる。点像関数psf1a、psf1cは送受信口径内の送受信素子群410の信号群に対して口径中心から周波数に依存して非対称な整相処理にすることで得られる。受信ビームフォーマー120は受信中に周波数成分に依存して動的に位相差と重みを変更する処理となる。
図1(2)は送受信口径位置が移動して、再び送信ビームBT2と受信ビームBR2は同一走査ビーム位置に形成される。第一回目の送受信では点Pに対しては点像関数psf2aが、第二回目では点像関数psf2bが、第三回目では点像関数psf2cが形成されるように、図2の送信ビームフォーマー190、受信ビームフォーマー120が動作する。同様に図1(3)は送受信口径位置が移動して、再び送信ビームBTと受信ビームBRは同一方向に形成される。第一回目の送受信では点Pに対しては点像関数psf3aが、第二回目では点像関数psf3bが、第三回目では点像関数psf3cが形成されるよう図2の送信ビームフォーマー190、受信ビームフォーマー120が動作する。これらの処理は図1(1)と口径位置が移動している以外は同じである。また、P、P、Pは口径から同じ距離にあるものとする。画像化の段階では図1(4)に示すように、P、P、Pを中心に、点像関数群について複数の方向に異なる主たる波数ベクトル成分の方向を持ったものが用いられる。検波前の加算処理(コヒーレント加算)では、点像関数psf1b、psf2b、psf3bがBR、BR、BR(TR、TR、TR)方向に添う向きに特徴的に強く持った波数ベクトル成分が干渉してP、P、Pを中心とした異方性の少ない応答により近づくことになり、スペックルの縦横比が変化する。また、検波後の合成では、点像関数群の主たる波数ベクトル成分の方向が互いに異なる角度を成すために、一様と見なされる散乱体群からの反射が互いに相関が薄れ、スペックル輝度の平均に対する分散の比の低減効果を持つ。反射体のスペキュラー成分が無い(点像関数の主たる体積の中に多数の空間的に一様な散乱体が存在する)場合、波数ベクトル成分の方向が互いに直交に近づくにつれ、信号の相関係数の期待値は減少する。例えば点像関数psf1bとpsf3bの主たる波数ベクトル成分の方向が互いに直交すれば効率的なスペックル低減効果が期待できる。図1の例では3種の点像関数群からの合成の例を示しているが、点像関数の数は3に限らずいくつでも設定可能である。
図1では、示した点像関数群は送信ビームフォーマ190、受信ビームフォーマー120の両者の効果を合わせたものとしている。各ビーム位置でn回送信を行うと撮像時間も凡そ送信回数nに従ってn倍必要になるため、各ビーム位置の間隔を変化させない限りフレームレートが減少する。
フレームレートを減少させない方法として、各口径位置でn回とした送受信を1回にして、受信ビームフォーマー120の処理能力をn倍にしておき、送信ビームフォーマ190の1回の送信に対し実効的にn通りの受信ビームフォーマー120の処理を行う動作が可能である。以下、一回の送信に基づく受信信号に対して受信ビームフォーマー120の処理を複数通り行うことを「受信複ビーム」と呼称することにする。
以下、受信複ビームを用いた高速化処理の例を図5で説明する。図5(1)は探触子400でのリニア走査で各送信ビーム方向で3本(n=3)の受信複ビームで画像を合成する場合について模式的に説明するものである。送信ビームBT1を中心に3本の受信複ビームBR1、BR、BRが形成される。送信ビームBT1と受信複ビームの1つである受信ビームBRは実質的に同一方向に形成される。なお、受信複ビームの数nは3本(3種の点像関数)に限らず受信ビームフォーマー120の処理能力に合わせて任意に設定できる。
点P1A、P1B、P1Cに対してそれぞれ点像関数がpsf1A、psf1B、psf1Cとなるように、
図2の送信ビームフォーマー190、受信ビームフォーマー120が動作する。ここで、点像関数psf1A、psf1B、psf1Cは空間合成による撮像と同様の効果が得られるよう、それぞれ図3の点像関数psf1、psf2、psf3のような互いに異なる方向に広がりを持つ点像関数群とする。より詳しくは、これらの点像関数群の1つ以上はpsf1A、psf1Cのようにそれぞれ受信ビームBR1、BR方向に対して、添う方向(平行な方向)およびそれと 直交する方向について空間的な広がりが非対称である。
また、psf1Bではそれを形成する主たる波数ベクトル成分の方向が受信ビームBR1方向に添う(平行になる)が、psf1A、psf1CではそれぞれP1A、P1Cに関して所定の角度回転した方向に対して存在する。点像関数psf1A、psf1B、psf1Cはそれぞれ同じ送受信口径位置で形成されるにもかかわらず、主たる波数ベクトル成分の方向が互いに異なる。例として、点像関数psf1BはP1Bを整相焦点として、送受信口径内の送受信素子群410の信号群を同一の時間パルス波形を元に中心から左右対称の送信、受信感度(重み)を与え、遅延時間も左右対称にすることで得られる。点像関数psf1A、psf1B、psf1Cは送受信口径内の送受信素子群410の信号群に対して周波数ごとに口径中心を対称の中心とみて非対称な異なる整相処理にすることで得られる。また、送信ビームフォーマ190の出力は受信ビームフォーマ120の形成する全ての受信複ビームと合わせた点像関数の形成を考慮して送受信において挿入損失の少ないものとすることが望ましい。
図5(2)は送受信口径位置が移動して、再び送信ビームBT2を中心に3本の受信複ビームBR2、BR3、BR4が形成される。送信ビームBT2と受信複ビームの1つである受信ビームBR3は同一方向に形成される。図2の送信ビームフォーマー190、受信ビームフォーマ120は、点P2A、P2B、P2Cに対してそれぞれ点像関数がpsf2A、psf2B、psf2Cとなるように動作するが、処理は図5(1)と口径位置が移動している以外は同じである。同様に図5(3)は送受信口径位置が移動して、再び送信ビームBTを中心に3本の受信複ビームBR3、BR4、BR5が形成される。ビームBTと受信ビームBR4は同一方向に形成される。図5(4)に示すように、3回の送受信を経て、実質的に同一な点であるP1C、P2B、P3Aを中心とする点像関数群psf1C、psf2B、psf3Aによる受信信号が獲得され、空間合成可能になる。複数の方向に異なる主たる波数ベクトル成分の方向を持った点像関数psf1C、psf2B、psf3Cを形成する受信ビームフォーマ出力121が合成されるため、検波前の合成加算処理(コヒーレント加算)では、受信ビームBR方向に持った点像関数psf2Bの波数ベクトル成分が互いに干渉して 特長的な異方性が緩和される。また、検波後の加算では、点像関数群の主たる波数ベクトル成分の方向が互いに異なる角度を成すために、スペックル低減効果を持つ。この走査では、受信複ビームの間隔を等しくし、複数の受信ビームの一部の形成位置が互いに重畳するように送信口径位置を移動するため、同一受信ビーム方向に対して複数の異なる点像関数群を得ることができる。また、送信回数は図1の場合と異なりn倍に増えないので送受信時間の増加によるフレームレートの低下はない。また、時間的に連続した送受信から合成を行うので合成する受信ビームフォーマ出力の間の等時性が図1の場合に比べてさらに高まる。
次に上記の図5の走査を行う場合における図2のスキャンコンバータ130の機能のうち、受信ビームフォーマ出力121をコヒーレント加算処理する場合について図6を用いて説明する。図6(1)はコヒーレント加算処理の演算回路の構成例、図6(2)はその合成動作順序を説明する時間フレーム図である。以下、図1、図5の図に合わせて受信複ビーム数nを3とする場合について説明する。
受信ビームフォーマ出力121は図5の点像関数群psf1A、psf2A、psf3Aに由来する信号を含む受信信号raと、psf1B、psf2B、psf3Bに由来する信号を含む受信信号rbと、psf1C、psf2C、psf3Cに由来する信号を含む受信信号rcからなる。受信信号ra,rb,rcは例えば3相時分割信号として出力される時系列信号の各時相の信号名に相当する。受信信号ra,rb,rcは個別ビームメモリMA0,MB0,MC0,MA1,MB1,MC1,MA2,MB2,MC2,MA3,MB3,MC3に格納される。それぞれのメモリは時系列方向にqサンプルの空間を持ち、これは1回の連続受信時間の最長区間と受信ビームフォーマー出力のデータ周期で決まる。個別ビームメモリMA0,MB0, MC0,MA1,MB1,MC1,MA2,MB2,MC2,MA3,MB3,MC3の空間はそれぞれ、
(ma01,ma02,…,ma0q),(mb01,mb02,…,mb0q),(mc01,mc02,…,mc0q),(ma11,ma12,…,ma1q),
(mb11,mb12,…,mb1q),(mc11,mc12,…,mc1q),(ma21,ma22,…,ma2q),(mb21,mb22,…,mb2q)
,(mc21,mc22,…,mc2q),(ma31,ma32,…,ma3q),(mb31,mb32,…,mb3q),(mc31,mc32,…,mc3q)
である。受信ビームフォーマ出力121は送信ごと、受信複ビームごとに、図示しない書き込み許可信号により個別ビームメモリMA0,MB0,MC0,MA1,MB1,MC1,MA2,MB2,MC2,MA3,MB3,MC
3に個別に格納される。1回の送信に対して、n=3であるので、個別ビームメモリは3個づつ(MA0,MB0,MC0),(MA1,MB1,MC1),(MA2,MB2,MC2),(MA3,MB3,MC3)の4組で順に選択されて、それぞれの組に同一の送信に基づく受信複ビーム信号の時系列値を(ra,rb,rc)の順序で書き込みが行われる。送信ごとに、送信ビーム番号を1、2、3…と付与する場合、送信ビーム番号1に対する受信ビームフォーマ出力121は、MA0にraの時系列値が、MB0にrbの時系列値が、MC0にrcの時系列値が書き込まれる動作が反復される。送信ビーム番号2に対しては、MA1にraの時系列値が、MB1にrbの時系列値が、MC1にrcの時系列値、送信ビーム番号3に対しては、MA2にraの時系列値が、MB2にrbの時系列値が、MC2にrcの時系列値が書き込まれる。送信ビーム番号4ではMA0にraの時系列値が、MB0にrbの時系列値が、MC0にrcの時系列値が書き込まれる。このように送信が繰り返されて(MA3,MB3,MC3)まで書きこまれると再び(MA0,MB0,MC0)から上書きされる。
個別ビームメモリMA0,MB0,MC0,MA1,MB1,MC1,MA2,MB2,MC2,MA3,MB3,MC3の格納内容はメモリ選択器BMUX0,BMUX1,BMUX2,BMUX3,SELa,SELb,SELcで乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcにそれぞれ出力される。乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcではビーム合成重み係数BWa,BWb,BWcのそれそれが乗算されて加算器SUMBでコヒーレント加算信号BSMが出力される。
上記メモリ選択器の動作を図6(2)を用いて説明する。送信ビーム番号が1つづつ進むごとに受信信号(ra,rab,rc)が(MA0,MB0,MC0),(MA1,MB1,MC1),(MA2,MB2,MC2), (MA3,MB3,MC3),(MA0,MB0,MC0),(MA1,MB1,MC1),…の順に格納される。送信ビーム番号が1〜3の時間区間ではコヒーレント加算信号BSMは出力されない。送信ビーム番号が4の時間区間では、送信ビーム番号が1〜3の時間区間から受信信号ra,rb,rcがそれぞれ個別ビームメモリMA2,MB1,MC0から読み出されて乗算器MPYBa、MPYBb、MPYBcに供給される。これらの乗算器ではビーム合成重み係数BWa,BWb,BWcと受信信号ra,rb,rcとの乗算が行われ、加算器SUMBで加算されてコヒーレント加算信号BSMの出力bsm1が得られる。なお、ビーム合成重み係数BWa,BWb,BWcは時系列的に値を変更してもよい。同様に、送信ビーム番号が5の時間区間では、送信ビームの番号が2〜4の時間区間から受信信号ra,rb,rcがそれぞれ個別ビームメモリMA3,MB2,MC1から読み出されて乗算器MPYBa、MPYBb、MPYBcに供給されビーム合成重み係数BWa,BWb,BWcとの乗算が行われ、加算器SUMBで加算されてコヒーレント加算信号BSMの出力bsm2が得られる。bsm1,bsm2は長さqの信号パケットである。以降、送信ごとにコヒーレント加算が反復される。コヒーレント加算信号BSMの出力は図示しない検波圧縮手段やフィルタ手段などを通して図2の映像信号131に変換される。
次に上記の図5の動作を行う場合における図2のスキャンコンバータ130の有する機能のうち、受信ビームフォーマ出力121をもとにインコヒーレント合成処理(コンパウンド処理)を行う場合について図7を用いて説明する。図7は図6においてメモリ選択器SELa,SELb,SELcと乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcのそれぞれの間に検波圧縮手段BDTa,BDTb,BDTcが挿入された構成になっている。検波圧縮手段BDTaは非線形処理手段で受信ビームフォーマ120の出力の搬送波位相情報をなくして輝度情報を生成する。なお、対数圧縮などの圧縮処理は、必要に応じて検波圧縮手段BDTa,BDTb,BDTcで行わず、最終出力SYMBに対する種々の演算後に行う構成でも良い。
第二の実施例として空間サンプリングの異方性強調を行う構成例について説明する。まず、図10に異方性強調の原理について説明する。図10(1)に示すように撮像領域の中に送受信ビームBとは直交や平行でない強い反射体分布変化を起こす境界OBNDが存在する場合を検討する。従来の技術ではこのような反射の異方性の存在の有無にかかわらず、点PSと同一の深さ(口径からの距離)においては同一の点像関数psfbが用いられてきた。一方、境界OBNDが特定の方向に長いにもかかわらず、点像関数psfbの最良の空間分解能を有する主たる波数ベクトルの方向(送受信ビームB方向)と境界OBNDの空間分解能が高い方向が直交していないため、境界OBNDが送受信ビームB方向でぼけている画像が形成される傾向になる。ビームの向きの偏向のための位相傾斜を除き、口径内で左右対称の重みや位相を附与する従来ビームフォーマの点像関数は送受信ビームBの方向より、それと直交する方位方向に広がる。そこで、点像関数psfbを境界OBNDの方向に沿って回転したような、点PSを中心とする他の点像関数に変更すると、境界OBNDの像が強調される場合がある。例えば、送受信ビームBが送受信素子群401の配列方向に垂直に形成される場合、図10(2)示すような点PSを中心とする点像関数psfcで点PS付近の反射体分布をサンプルすると点PS付近の反射体分布の主たる波数ベクトルと点像関数psfcの主たる波数ベクトルの向きが一致する場合に相関が高まり受信ビーム出力121の出力が増加して強調される結果が得られる場合が考えられる。このように点像関数を回転あるいは傾斜変化させることは空間的な相関の取り方を局所で変化させることになり、局所の反射体の空間分布を強調することにつながる。なお、解剖学的な境界OBDNのPS付近の反射体分布の主たる波数ベクトルが点像関数psfb、psfcと常に一致するものではないため、反射体分布の統計的な揺らぎに依存する適応処理あるいは強調処理となる。
送受信ビームBsでもっとも相関が高くなる点像関数psfcは送信前には既知ではないので、少なくとも図10(2)の点像関数psfc以外にも複数の回転や傾斜状態に相当する点像関数でのサンプルを実際に行う必要がある。実際には、複数の回転や傾斜状態に相当する点像関数でのサンプルを多数行うことは受信ビームフォーマ120の過大な負荷になるため所定の数の回転状態に相当する点像関数での結果から推定することが実用的である。また、送信ビームフォーマ190、受信ビームフォーマー120の有限な周波数帯域や有限の口径の回折限界の制約条件やビームフォーマ処理能力の制限のもとで、点PSを中心に点像関数psfbと任意の回転角度で完全な回転対称となる点像関数群を発生することが困難な場合でも、主たる波数ベクトルの方向が異なる一連の点像関数群でのビームフォーミング(整相)出力結果から最も好適な主たる波数ベクトルの回転角度を補間近似的に推定することは可能である。図9(1)に示すように点Pc(基準点)を中心とする点像関数psfbを回転角度θをθaとしたものに近似した点像関数psfaによる受信ビームフォーマー120の出力信号をBDa、そのままで回転しない(θ=θb=0)点像関数psfbによる受信ビームフォーマー120の出力信号をBDb、点像関数psfbを回転角度θをθcだけ回転したものに近似した点像関数psfcによる受信ビームフォーマー120の出力信号をBDcとする。図9(2)に示すように角度θに対する関数として補間関数acrthを推定し、最大絶対値PKを持つであろうθpkを推定してLagrange多項式などによる補間を行う。Lagrange多項式による最大値PKの算出は、重み係数BWa、BWb、BWcを
BWa=(θpk−θb)(θpk−θc)/(θa−θb)(θa−θc)、
BWb=(θpk−θa)(θpk−θc)/(θb−θa)(θb−θc)、
BWc=(θpk−θa)(θpk−θb)/(θc−θa)(θc−θb)
とすると、
PK = BWa×BDa + BWb×BDb + BWc×BDc
で推定できる。θpkはacrthが2次関数とすれば滑らかに補間しながら求められるが、出力信号BDa、BDb、BDcの間の簡単な最大値判定でも求まる。また、受信ビームフォーマー120の出力BDa、BDb、BDcを検波・圧縮した信号で推定してもよい。こうした処理は点Pc(基準点)における点像関数を角度方向に回転し、角度を変数とした空間の相関サンプルを補間で求めるのと類似の操作になる。
次にこれらの演算を行う回路構成の例を図8に示す。図8は図7の構成において検波圧縮手段BDTa,BDTb,BDTcの前後の信号を選ぶ合成信号選択手段SLa,SLb,SLcと、上述のよう
な補間演算を行う重み係数演算手段ADPを追加したものである。この構成により非再帰型の適応処理が実現される。
適応処理でないコヒーレント加算を行う撮像処理では、指令INCOにより、検波圧縮前の信号BSa,BSb,BScが合成信号選択手段SLa,SLb,SLcにより乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcに接続される。重み係数BWa、BWb、BWcは予め定めた点像関数に対応して求められる。
上述のインコヒーレントな適応処理が行われる場合は、指令INCOにより検波圧縮手段BDTa,BDTb,BDTcの後の検波圧縮信号BDa、BDb、BDcが乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcに接続される。重み係数BWa、BWb、BWcは出力信号BDa、BDb、BDcの入力を元に重み係数演算手段ADPが上述の演算式を元に重み係数BWa、BWb、BWcを演算する。乗算器MPYBa,MPYBb,MPYBcの乗算結果は加算器SUMBにおいて加算され出力信号SYBMとして出力される。
なお、以上の処理は特定の1点Pcについての推定処理の例であるが、反射体分布の局所の揺らぎは常に存在するため、θpkの推定値も常に揺らぐことになる。重み係数演算手段ADPは、撮像面内のPcを中心として撮像領域の縦横やビームの距離方向と走査配列方向に所定の広がりを持つ範囲内のBDa、BDb、BDcの値を記憶し、それらの値の演算結果から点Pcに対して望ましい重み係数BWa、BWb、BWcを統計的モデル推定手段などで出力してもよい。
以上の実施例において、本発明の点像関数は送信ビームフォーマ190、受信ビームフォーマ120の信号波形の形成方法を限定するものではない。本発明の点像関数とは、送信ビームフォーマ190の送信波形は時間軸上の一点にエネルギを集約したパルス形態に限らず、プロセスゲインの改善を目的として送信ビームフォーマ190において時間軸上に分散し、受信ビームフォーマ120において圧縮するパルス分散圧縮処理、時間エンコード送信とそれに対応する時間デコード受信を行った場合でも、撮像領域内の一点に対して圧縮後、あるいはデコード後においてそれらを行わない場合のパルスと同等に点像関数が形成されるものとする。
本発明は医用超音波撮像装置の送信・受信ビームフォーマー(整相回路)に適用することにより画質の優れた装置を実現することができる。
複数送信の点像関数群による空間合成技術の説明図である。(実施例1) 本発明の医用超音波画像装置構成の説明図である。(実施例1) 従来空間合成技術の説明図である。 従来空間合成技術の課題説明図である。 複数並列受信の点像関数群による空間合成技術の説明図である。(実施例1) 複数並列受信の点像関数群による空間合成回路の説明図である。(実施例1) インコヒーレント空間合成回路の説明図である。(実施例1) 適応的空間合成回路の説明図である。(実施例2) 適応的空間合成演算の説明図である。(実施例2) 適応的空間合成の説明図である。(実施例2)
符号の説明
400 探触子
400A 送受信口径
401 送受信素子群
4001,4002,…400e 送受信素子
100 ビームフォーマデータ演算部
200 送信回路
190 送信ビームフォーマー
300 送受分離回路
210 受信回路
120 受信ビームフォーマー
121 ビーム出力信号
130 スキャンコンバーター
131 映像信号
140 表示手段
TCPU プロセッサ
EXTRAM 記憶手段
BT1、BT2、BT3 送信ビーム
BR1、BR2、BR3、BR4、BR5 受信ビーム
psf1a、psf1b、psf1c、psf2a、psf2b、psf2c、psf3a、psf3b、psf3c、psf1、psf2、psf3、psfa、psfb、psfc、psf1A、psf2A、psf3A、psf1B、psf2B、psf3B、psf1C、psf2C、psf3C 点像関数
ra,rb,rc 受信複ビーム信号
MA0,MB0,MC0,MA1,MB1,MC1,MA2,MB2,MC2,MA3,MB3,MC3 個別ビームメモリ
BMUX0,BMUX1,BMUX2,BMUX3,SELa,SELb,SELc メモリ選択器
MPYBa,MPYBb,MPYBc 乗算器
BWa,BWb,BWc 重み係数
SUMB 加算器
BSM コヒーレント合成信号
BWa,BWb,BWc 重み係数
SELa,SELb,SELc メモリ選択器
BDTa,BDTb,BDTc 検波圧縮手段
OBND 境界
acrth 補間関数
PK 最大値
θ 点像関数の回転
θpk 最大値のθ
SLa,SLb,SLc 合成信号選択手段
BDa,BDb,BDc 受信ビームフォーマ出力信号。

Claims (4)

  1. 超音波を送波あるいは受波する複数の素子と、
    前記複数の素子に対し、前記複数の素子が送波する送信ビームを収束する送信ビームフォーマと、
    反射した超音波を受波して生成される複数の受信信号に対し、受信ビームを形成する受信ビームフォーマとを備え
    前記送信ビームの位置を順次走査して撮像を行う超音波画像装置であって、
    前記受信ビームフォーマは、1の送信に対して複数方向の受信ビームを設定し、前記複数方向の受信ビームのそれぞれの受信焦点の各々を中心として互いに異なる方向に広がりを有して異なる空間分布を各々持つ複数の点像関数を形成し、前記複数の点像関数の少なくとも1の点像関数は、前記送信ビームと受信ビームの方向に実質的に平行な方向に主たる波数ベクトル成分の方向があり、前記複数の点像関数の他の点像関数は、前記受信焦点に関して前記送信ビームと受信ビームの方向から角度回転した方向に主たる波数ベクトル成分の方向があるものであり、
    複数の送信それぞれに対する前記受信ビームフォーマの出力であるそれぞれ複数方向の受信ビームに基づく画像信号を加算合成して画像データを形成することを特徴とする超音波像装置。
  2. 前記の点像関数は、送受信口径に位置する前記素子の信号に対して、口径中心から非対称な整相処理によるものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波画像装置。
  3. 前記第1の送信に対して設定する複数方向の受信ビームは、各々同じ送受信口径位置で形成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波画像装置。
  4. 前記受信ビームフォーマは、前記第1の送信に対して設定する複数方向の受信ビームの位置を、他の送信に対して設定する受信ビームに重畳させることを特徴とする請求項1に記載の超音波画像装置。
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