JP5133538B2 - Camshaft support structure and internal combustion engine - Google Patents
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Description
この発明は、自動車および自動二輪車用の内燃機関、およびこれらの内燃機関に採用されるカムシャフト支持構造に関するものである。 The present invention relates to internal combustion engines for automobiles and motorcycles, and camshaft support structures employed in these internal combustion engines.
従来の自動車および自動二輪車用内燃機関に採用されるカムシャフト支持構造が、例えば、特開2005−90696号公報(特許文献1)に記載されている。図18を参照して、同公報に記載されているカムシャフト支持構造は、カムローブ101a、ころ軸受102により支持される円筒状のジャーナル部101b、および端部大径部101cを有するカムシャフト101と、シリンダヘッド108およびキャップ109で構成されるハウジングと、複数のころ103、略半円筒状の保持体104,105、および略半円筒状のレース板106,107とを有し、カムシャフト101をハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受102とを備える。
上記構成のカムシャフト支持構造の組立方法としては、シリンダヘッド108の上にレース板106、予めころ103を組み込んだ保持体104、カムシャフト101、保持体103、レース板107、キャップ109の順に積み重ねて、最後にシリンダヘッド108とキャップ109とをボルト等で固定する方法が一般的である。
As a method for assembling the camshaft support structure having the above-described structure, the
ここで、レース板106,107や保持体104,105は、組立途中の段階ではどこにも固定されていないので、これらの位置がずれたり脱落したりすると組立工程をやり直さなければならなかった。この問題は、気筒数の多いエンジンのカムシャフト支持構造において特に顕著である。
Here, since the
そこで、この発明の目的は、組立途中における軸受部品の脱落を防止して組立作業を簡素化したカムシャフト支持構造および内燃機関を提供することである。 SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide a camshaft support structure and an internal combustion engine in which bearing parts are prevented from falling off during assembly and the assembly work is simplified.
この発明に係るカムシャフト支持構造は、カムシャフトと、カムシャフトを収容するハウジングと、カムシャフトをハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受を備える。ころ軸受に注目すると、円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、外輪部材は軸方向端部から径方向外側に突出してハウジングと係合する係合爪を有している。そして、係合爪およびハウジングの互いに対面する壁面には、凸部と、凸部を受け入れて外輪部材のハウジングからの脱落を防止する凹部とが形成されている。 The camshaft support structure according to the present invention includes a camshaft, a housing that houses the camshaft, and a roller bearing that rotatably supports the camshaft with respect to the housing. Paying attention to the roller bearing, the outer ring member includes an outer ring formed by connecting a plurality of arc-shaped outer ring members in the circumferential direction, and a plurality of rollers arranged along the inner diameter surface of the outer ring. It has an engaging claw that protrudes radially outward and engages with the housing. Then, on the wall surfaces of the engaging claw and the housing that face each other, a convex portion and a concave portion that receives the convex portion and prevents the outer ring member from falling off the housing are formed.
上記構成のカムシャフト支持構造においては、例えば、ハウジングの凸部と係合爪の凹部とを連結しておくことにより、予め外輪部材をハウジングから脱落しないように係止した状態で組立作業を行うことができる。係合爪を弾性変形可能なものとして構成すれば、弾性力をもって係合できるので密着性が向上する。これにより、組立作業中に軸受部品が脱落するといった問題を解消することができるので、組立作業を簡素化したカムシャフト支持構造を得ることができる。 In the camshaft support structure having the above configuration, for example, the assembling work is performed in a state where the outer ring member is locked in advance so as not to fall off the housing by connecting the convex portion of the housing and the concave portion of the engaging claw. be able to. If the engaging claw is configured to be elastically deformable, it can be engaged with an elastic force, so that the adhesion is improved. As a result, it is possible to solve the problem that the bearing parts fall off during the assembly operation, and thus a camshaft support structure that simplifies the assembly operation can be obtained.
好ましくは、凸部および凹部は、カムシャフトからころ軸受に負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線上に位置する。外輪部材とハウジングとの密着度は、凸部と凹部とが組み合わされた位置で最も高い。そのため、このころ軸受は、この位置(凸部と凹部とが組み合わされている位置)で最も大きな荷重を支持することができる。そこで、この位置を最も大きな荷重が負荷される領域に配置することにより、耐久性に優れたカムシャフト支持構造を得ることができる。 Preferably, the convex portion and the concave portion are located on an imaginary line extending in the direction of the maximum load applied to the roller bearing from the camshaft. The degree of adhesion between the outer ring member and the housing is highest at the position where the convex portion and the concave portion are combined. Therefore, this roller bearing can support the largest load at this position (position where the convex portion and the concave portion are combined). Therefore, by arranging this position in a region where the largest load is applied, a camshaft support structure with excellent durability can be obtained.
さらに好ましくは、外輪部材は軸方向端部から径方向内側に突出する鍔部をさらに有する。そして、係合爪と鍔部とは、ころ軸受の回転軸線に直交する同一の平面上に位置する。上記構成とすることにより、外輪部材の大型化を抑制することができると共に、係合爪および鍔部の剛性が向上する。 More preferably, the outer ring member further has a flange portion protruding radially inward from the axial end portion. And an engaging claw and a collar part are located on the same plane orthogonal to the rotating shaft line of a roller bearing. By setting it as the said structure, while being able to suppress the enlargement of an outer ring member, the rigidity of an engaging claw and a collar part improves.
この発明に係る内燃機関は、ハウジングと、ハウジング内に設けられたシリンダと、シリンダに連通する吸気路および排気路を開閉する弁と、弁の開閉のタイミングを制御するカムシャフトと、カムシャフトを回転自在に支持するころ軸受とを備える。ころ軸受に注目すると、円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、外輪部材は軸方向端部から径方向外側に突出して前記ハウジングと係合する係合爪を有している。そして、係合爪およびハウジングの互いに対面する壁面には、凸部と、凸部を受け入れて外輪部材のハウジングからの脱落を防止する凹部とが形成されている。 An internal combustion engine according to the present invention includes a housing, a cylinder provided in the housing, a valve for opening and closing an intake passage and an exhaust passage communicating with the cylinder, a camshaft for controlling timing of opening and closing the valve, and a camshaft. And a roller bearing that is rotatably supported. Paying attention to the roller bearing, the outer ring member includes an outer ring formed by connecting a plurality of arc-shaped outer ring members in the circumferential direction, and a plurality of rollers arranged along the inner diameter surface of the outer ring. An engaging claw that protrudes radially outward and engages with the housing is provided. Then, on the wall surfaces of the engaging claw and the housing that face each other, a convex portion and a concave portion that receives the convex portion and prevents the outer ring member from falling off the housing are formed.
上記構成のカムシャフト支持構造を採用することにより、組立作業を簡素化した内燃機関を得ることができる。 By adopting the camshaft support structure having the above-described configuration, an internal combustion engine in which assembly work is simplified can be obtained.
この発明によれば、予め外輪部材をハウジングから脱落しないように係止した状態で組立作業を行うことができるので、組立作業を簡素化したカムシャフト支持構造および内燃機関を得ることができる。 According to the present invention, the assembling work can be performed in a state where the outer ring member is locked in advance so as not to drop out of the housing. Therefore, the camshaft support structure and the internal combustion engine that simplify the assembling work can be obtained.
図13〜図15を参照して、この発明の一実施形態に係る内燃機関11を説明する。なお、図13はこの発明の一実施形態に係る内燃機関11のシリンダの1つを示す断面図、図14は内燃機関11に使用されるクランクシャフト15を示す図、図15は内燃機関11に使用されるカムシャフト19を示す図である。
An
まず、図13を参照して、内燃機関11は、ハウジングとしてのシリンダブロック12およびシリンダヘッド13と、往復運動を回転運動に変換する運動変換機構と、混合気の吸気および燃焼ガスの排気を行う給排気機構と、点火装置としてのスパークプラグ20とを備えるレシプロエンジンである。
First, referring to FIG. 13, the
運動変換機構は、シリンダブロック12に収容され、シリンダブロック12内に設けられたシリンダ12aの内部を往復運動するピストン14と、フライホイール(図示省略)やクラッチ(図示省略)を介してトランスミッション(図示省略)に接続されるクランクシャフト15と、一端がピストン14に接続され他端がクランクシャフト15に接続されて、ピストン14の往復運動をクランクシャフト15の回転運動に変換するコンロッド16とを備える。
The motion conversion mechanism is housed in the
給排気機構は、シリンダヘッド13に形成され、シリンダ12aに連通する吸気路13aおよび排気路13bと、シリンダ12aおよび吸気路13aの間に配置される弁としての吸気バルブ17と、シリンダ12aおよび排気路13bの間に配置される弁としての排気バルブ18と、吸気バルブ17および排気バルブ18の開閉のタイミングを制御するカムシャフト19とを備える。
The air supply / exhaust mechanism is formed in the
吸気バルブ17は、バルブステム17aと、バルブステム17aの一方側端部に設けられたバルブヘッド17bと、吸気バルブ17を吸気路13aを閉鎖する方向に付勢するバルブスプリング17cとを含み、バルブステム17aの他方側端部には、カムシャフト19が接続される。なお、排気バルブ18は、吸気バルブ17と同様の構成であるので、説明を省略する。
The
図14を参照して、内燃機関11に使用されるクランクシャフト15は、軸部15aと、クランクアーム15bと、隣接するクランクアーム15bの間にコンロッド16を配置するためのクランクピン15cとを有する。このクランクシャフト15は、軸部15aが後述するこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21によって回転自在に支持されている。また、クランクピン15cは内燃機関11のシリンダ数と同数設けられている。
Referring to FIG. 14, a
図15を参照して、内燃機関11に使用されるカムシャフト19は、軸部19aと、複数のカム19bとを含む。軸部19aは、後述するこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21によって回転自在に支持される。このカムシャフト19は、クランクシャフト15とタイミングベルト(図示省略)によって連結されて、クランクシャフト15の回転に伴って回転する。
Referring to FIG. 15,
カム19bは、吸気バルブ17または排気バルブ18それぞれと接続されているので、バルブ17,18と同数設けられる。また、カム19bは、図13に示すように、相対的に径の大きい長径部19cと相対的に径の小さい短径部19dとを含み、複数のカム19bは、図15に示すように、長径部19cの位置を円周方向にずらして配置される。これにより、複数のカム19bそれぞれに接続されるバルブ17,18をタイミングをずらして開閉することが可能となる。
Since the
なお、内燃機関11は、カムシャフト19が、シリンダヘッド13の上側に配置され、かつ、吸気バルブ17側と排気バルブ18側とにそれぞれ設けられるDOHC(Double Over Head Camshaft)方式のエンジンである。
The
次に、この内燃機関の作動原理を説明する。 Next, the operating principle of this internal combustion engine will be described.
まず、この内燃機関11は、ピストン14がシリンダ12a内で最も上昇した位置(上死点)と最も降下した位置(下死点)との間を移動する工程を1工程とすると、吸気工程、圧縮工程、燃焼工程、および排気工程の4工程からなる4サイクルエンジンである。
First, in this
吸気工程では、吸気バルブ17が開いた状態、かつ、排気バルブ18が閉じた状態で、ピストン14が上死点から下死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部(ピストン14の上側の空間を指す、以下同じ)の容積が増加して内部の圧力が低下するので、混合気が吸気路13aからシリンダ12a内部に流入する。なお、混合気とは、空気(酸素)と霧状にしたガソリンの混合物を指す。
In the intake process, the
圧縮工程では、吸気バルブ17および排気バルブ18が閉じた状態で、ピストン14が下死点から上死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部の容積が減少して内部の圧力が上昇する。
In the compression process, the
燃焼工程では、吸気バルブ17および排気バルブ18が閉じた状態で、スパークプラグ20を点火する。これにより、圧縮状態の混合気が燃焼することによって急激に膨張してピストン14を上死点から下死点まで押し下げる。この力をコンロッド16を介してクランクシャフト15に回転運動として伝達することによって、駆動力が発生する。
In the combustion process, the
排気工程では、吸気バルブ17が閉じた状態、かつ、排気バルブ18が開いた状態で、ピストン14が下死点から上死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部の容積が減少して、燃焼ガスが排気路13bに流出する。なお、この工程でピストン14が上死点に達した後は、吸気工程に戻る。
In the exhaust process, the
なお、上記の各工程において、「吸気バルブ17が開いた状態」とは、カム19bの長径部19cが吸気バルブ17に当接して、吸気バルブ17をバルブスプリング17cに逆らって下方に押し下げられた状態を指し、「吸気バルブ17が閉じた状態」とは、カム19bの短径部19dが吸気バルブ17に当接して、吸気バルブ17がバルブスプリング17cの復元力によって上方に押し上げられた状態を指す。また、排気バルブ18についても同様であるので、説明は省略する。
In each of the above steps, “the state in which the
上記の各工程において、駆動力が発生するのは燃焼工程のみであり、その他の工程では、他のシリンダで発生した駆動力によってピストン14が往復運動する。そのため、クランクシャフト15の円滑な回転を維持する観点からは、複数のシリンダで燃焼行程のタイミングをずらすことが望ましい。
In each of the above processes, the driving force is generated only in the combustion process, and in the other processes, the
図1〜図9を参照して、この発明の一実施形態に係るころ軸受としての針状ころ軸受21と、この針状ころ軸受21を使用したカムシャフト支持構造を説明する。なお、図1および図7〜図9はこの発明の一実施形態に係るカムシャフト支持構造の組込み前後の状態を示す図、図2〜図6はこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21の各構成要素を示す図である。
With reference to FIGS. 1-9, the
まず、図1を参照して、この発明の一実施形態に係るカムシャフト支持構造は、カムシャフト19と、カムシャフト19を収容するハウジングとしてのシリンダヘッド13およびベアリングキャップ13cと、カムシャフト19をハウジングに対して回転自在に支持する針状ころ軸受21とを備える。
First, referring to FIG. 1, a camshaft support structure according to an embodiment of the present invention includes a
針状ころ軸受21は、円弧形状の外輪部材22a,22bを円周方向に複数連ねて形成される外輪22と、外輪22の内径面に沿って配置される複数のころとしての針状ころ23と、円周上の一箇所に軸受の軸線方向に延びる分割線を有し、複数の針状ころ23の間隔を保持する保持器24とを備える。
The
なお、カムシャフト19を支持する軸受としては、針状ころ軸受21が採用されるのが一般的である。針状ころ軸受21は、針状ころ23と軌道面とが線接触するので、軸受投影面積が小さい割に高負荷容量と高剛性が得られる利点を有している。したがって、負荷容量を維持しつつ、支持部分の径方向の厚み寸法を削減することができる点で好適である。
As a bearing for supporting the
図2〜図4を参照して、外輪部材22aを説明する。なお、図2は外輪部材22aの側面図、図3は図2をIII方向から見た図、図4は図2をIV方向から見た図である。また、外輪部材22bは外輪部材22aと同一の形状であるので、説明は省略する。
The
まず、図2を参照して、外輪部材22aは、中心角180°の半円形状であって、軸方向両端部には係合爪22cと、鍔部22dとが形成されている。そして、この2つの外輪部材22a,22bを円周方向に連ねて円環形状の外輪22を形成する。また、外輪22の内径面の軸方向中央部は、針状ころ23の軌道面として機能する。
First, referring to FIG. 2, the
係合爪22cは、円周方向中央部の軸方向両端部から径方向外側に突出しており、組込み時にハウジングと係合して外輪部材22aの回転を防止する。また、係合爪22cの軸方向を向く壁面には、外輪部材22aのハウジングからの脱落を防止する係止手段22iが設けられている。
The engaging
鍔部22dは、係合爪22cが設けられた部分を除いて外輪部材22aの円周方向のほぼ全域にわたって、軸方向端部から径方向内側に突出している。この鍔部22dは、保持器24の軸方向の移動を規制すると共に、軸受内部の潤滑油の保持性を向上させる。なお、係合爪22cと鍔部22dとは、針状ころ軸受21の回転軸線に直交する同一の平面上に配置される。これにより、外輪部材22aの大型化を抑制することができると共に、係合爪22cおよび鍔部22dの剛性が向上する。
The
また、図3を参照して、外輪部材22aの円周方向一方側端部には、軸方向中央部が円周方向に凹んだ略V字型の凹部22eが形成されている。また、図4を参照して、外輪部材22aの円周方向他方側端部には、軸方向両端部に2つの平坦部22fと、2つの平坦部22fの間に先端が円弧形状で円周方向に突出した略V字型の凸部22gとが設けられている。なお、凹部22eは、外輪部材22a,22bを円周方向に連ねたときに隣接する外輪部材の凸部22gを受け入れる。このように、突合部分の形状を略V字型とすることにより、針状ころ23がスムーズに回転可能となる。なお、外輪部材22a,22bの突合部分の形状は、略V字型に限らず、針状ころ23がスムーズに回転可能な任意の形状、例えば、略W型であってもよい。
Referring to FIG. 3, a substantially V-shaped
さらに、図3および図4を参照して、外輪部材22aには、外径側から内径側に貫通する油穴22hが設けられている。この油穴22hは、ハウジングに設けられた油路(図示省略)に対面する位置に設けられて潤滑油を針状ころ軸受21内部に供給する。なお、油穴22hの大きさ、位置、個数は、ハウジングに設けられた油路の大きさ、位置、個数に依存する。
3 and 4, the
次に、図5および図6を参照して、保持器24を説明する。なお、図5は保持器24の側面図、図6は保持器24の分割部分を含む部分断面図である。図5および図6を参照して、保持器24は、円周上の一箇所に軸受の軸線方向に延びる分割線を有する略C型形状であって、針状ころ23を収容するポケット24cが円周方向の等間隔に設けられている。また、この保持器24は、樹脂材料を射出成型して形成される。
Next, the
また、分割部分の円周方向一方側の切断端面24aには凹部24dが、他方側の切断端面24bには凹部24dに対応する凸部24eが設けられており、凹部24dおよび凸部24eが係合することにより、円環形状の保持器24を得ることができる。なお、この実施形態においては、凸部24eの先端部分の幅が根元部分より大きく、凹部24dは開口部分の幅が最奥部より小さく設定されている。これにより、凹部24dと凸部24eの係合を確実なものとしている。
The
次に、図1および図7〜図9を参照して、針状ころ軸受21をカムシャフト19に組み込む手順を説明する。
Next, a procedure for incorporating the
まず、保持器24のポケット24cそれぞれに針状ころ23を組み込む。次に、保持器24の弾性を利用して分割部分を広げ、カムシャフト19に組み込む。さらに、凹部24dと凸部24eとを係合させて、保持器24が外れないようにする。
First, the
次に、シリンダヘッド13の内周面に外輪部材22aを嵌め入れて、係合爪22cをシリンダヘッド13の凹部13dに係合させる。さらに、係合爪22cおよび凹部13dそれぞれに設けられた係止手段22i,13eによって外輪部材22aがシリンダヘッド13から脱落しないようにする。このとき、外輪部材22aに設けた油穴22hとシリンダヘッド13の給油路(図示省略)とが対面するように組み込む。外輪部材22bとベアリングキャップ13cとの間でも同様の作業を行う。
Next, the
図9を参照して、外輪部材22aおよびシリンダヘッド13に設けられた係止手段22i,13eの具体的な構造について説明する。シリンダヘッド13の係合爪22cを受け入れる凹部13dには、その底壁から突出する凸部としての突起13eが形成されている。一方、外輪部材22aには、係合爪22cの軸方向を向く壁面を貫通する凹部としての穴22iが形成されている。そして、係合爪22cの弾性を利用してこの突起13eを穴22iに嵌め入れることにより、外輪部材22aをベアリングキャップ13から脱落しないように固定する。
With reference to FIG. 9, a specific structure of the locking means 22 i and 13 e provided on the
そして、外輪部材22aが取り付けられているシリンダヘッド13の上に保持器24を巻きつけたカムシャフト19を載置し、さらにその上に外輪部材22bを取り付けたベアリングキャップ13cを載置して、シリンダヘッド13とベアリングキャップ13cとをボルト等で固定する。
Then, the
上記の組み込み手順とすることにより、カムシャフト19と、外輪22と、保持器24と、ハウジングとが同心円状に配置され、針状ころ23が安定して回転可能な針状ころ軸受21を得ることができる。また、上記構成の針状ころ軸受21は、外輪22を2つの外輪部材22a,22bに分割し、保持器24を円周方向の一箇所で分割したことにより、支持部分の径方向から組み込むことが可能となるので、カムシャフト19を支持する軸受として採用することができる。
By adopting the above assembling procedure, the
また、予め外輪部材22a,22bをハウジングに係止し、保持器24をカムシャフト19に巻きつけて固定した状態で組立作業を行うことができるので、組立作業中に軸受部品が脱落するといったことがなくなる。その結果、カムシャフト支持構造の組立作業を簡素化することができる。また、上記構成の係合爪22cは、折り曲げ部分を基点として弾性変形するので、簡単に突起13eを穴22iに嵌め入れることができる。
Further, since the
さらに、外輪部材22a,22bは、穴22iがカムシャフト19から針状ころ軸受21に対して負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線l1上に位置するように組み込む。上記構成のカムシャフト支持構造において、外輪部材22a,22bとハウジング13,13eとの密着度は、突起13eと穴22iとが組み合わされた位置で最も高くなる。したがって、カムシャフト支持構造は、この位置(突起13eと穴22iの位置)において最も大きな荷重を支持することができる。そこで、この位置を最も大きな荷重が負荷される領域に配置することにより、耐久性に優れたカムシャフト支持構造を得ることができる。
Furthermore, the
なお、図13に示す内燃機関11において、カムシャフト19から針状ころ軸受21に負荷される最大荷重は、バルブ17,18をバルブスプリング17c,18cに逆らって下方に押し下げる力の反作用であり、その方向は、カムシャフト19がバルブ17,18を押す方向と反対の方向(図13中の矢印の方向)である。
In the
また、突起13eおよび穴22iが厳密に仮想線l1上に位置していなくともこの発明の効果を得ることができる。例えば、穴22iを有する係合爪22cが仮想線l1上に位置すれば、十分にこの発明の効果を得ることができる。
Moreover, even without a
また、上記の実施形態における保持器24は、生産効率が高く、かつ、弾性変形能の高い樹脂製保持器の例を示したが、これに限ることなく、切削加工による削り出し保持器でもよく、または、鋼板をプレス加工したプレス保持器であってもよい。
In addition, the
また、上記の実施形態における鍔部22dは、係合爪22cが配置された部分を除いて外輪部材22a,22bの円周方向の全域に設けた例を示したが、これに限ることなく、円周方向の一部に部分的に設けてもよい。その際、鍔部の場所や個数は任意に設定することができるが、カムシャフト19に組み込んだときに、非負荷領域に配置されるのが望ましい。
Moreover, although the
また、上記の実施形態においては、外輪部材22a,22bとハウジングとの間に設けられた係止手段として、ハウジングに設けられた突起13eと外輪部材22a,22bに設けられた穴22iとの例を示したが、これに限ることなく、外輪部材22a,22bのハウジングからの脱落を防止可能な任意の構成とすることができる。例えば、図9に示す実施形態の変形例として、係合爪22cの穴22iにボルトを挿通して凸部とし、ベアリングキャップ13cの凹部13dの底壁にボルトを受け入れるボルト穴を形成して外輪部材22bとベアリングキャップ13cとを固定してもよい。
Moreover, in said embodiment, the example of the
図10および図11を参照して、この発明の他の実施形態に係る係止手段の例を説明する。なお、基本構成は、図1〜図9に示すカムシャフト支持構造と同様であるので、共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。 With reference to FIG. 10 and FIG. 11, an example of a locking means according to another embodiment of the present invention will be described. Since the basic configuration is the same as that of the camshaft support structure shown in FIGS. 1 to 9, the description of the common points is omitted, and the difference will be mainly described.
まず、図10を参照して、外輪部材32bには、係合爪32cの軸方向を向く壁面を貫通する凹部としての穴32iが形成されており、ベアリングキャップ33cの凹部33dの底壁には、穴32iに嵌まり込む突起33eが形成されている。なお、突起13eの突出高さは、係合爪32cの挿入方向(図10の上方向)に向かって徐々に高くなっており、係合爪32cの挿入は容易であるが、突起33eが穴32iに嵌まり込んだ後は外れにくい構造となっている。
First, referring to FIG. 10, the
次に、図11を参照して、外輪部材42bには、係合爪42cの軸方向を向く壁面から突出する凸部としての突起42iが形成されており、ベアリングキャップ43cの凹部43dの底壁には突起42iを受け入れる凹部43eが形成されている。この突起42iを凹部43eに嵌め入れることによっても、外輪部材42bのベアリングキャップ43cからの脱落を防止することができる。
Next, referring to FIG. 11, the
図9〜図11のいずれに示す実施形態においても、凸部を凹部に嵌め入れるだけなので、ワンタッチで外輪部材をハウジングに対して固定することができる。その結果、組立性に優れたカムシャフト支持構造および内燃機関を得ることができる。 In any of the embodiments shown in FIGS. 9 to 11, the outer ring member can be fixed to the housing with one touch because the convex portion is merely fitted into the concave portion. As a result, it is possible to obtain a camshaft support structure and an internal combustion engine that are excellent in assemblability.
上記の実施形態においては、カムシャフト19を支持する軸受として針状ころ軸受21を採用した例を示したが、この発明は、他のころ軸受、例えば、円筒ころ軸受や棒状ころ軸受にも適用することができる。
In the above embodiment, an example in which the
また、上記の実施形態における針状ころ軸受21は、カムシャフト19を支持する軸受としてだけではなく、図14に示したようなクランクシャフト15の軸部15aやロッカーシャフト等を支持する軸受としても広く使用することが可能である。
Further, the
さらに、この発明は、単気筒の内燃機関にも適用可能であるが、図14に示すような多気筒エンジンに採用されるクランクシャフト15の軸部15aや、図15に示すようなカムシャフト19の軸部19bのように、軸方向から針状ころ軸受21を挿入できない箇所を支持する軸受として好適である。
Further, the present invention can be applied to a single-cylinder internal combustion engine, but the
次に、図12を参照して、この発明の一実施形態に係る外輪部材22aの製造方法を説明する。なお、図12は、外輪部材22aの製造工程の一部を示す図であって、上段は平面図、下段は断面図を示す。また、外輪部材22bの製造方法は、外輪部材22aと同様であるので、説明は省略する。
Next, a method for manufacturing the
まず、出発材料としては、炭素含有量が0.15wt%以上、1.1wt%以下の炭素鋼を使用する。具体的には、炭素含有量が0.15wt%以上、0.5wt%以下のSCM415やS50C等、または、炭素含有量が0.5wt%以上、1.1wt%以下のSAE1070やSK5等が考えられる。 First, carbon steel having a carbon content of 0.15 wt% or more and 1.1 wt% or less is used as a starting material. Specifically, SCM415 or S50C having a carbon content of 0.15 wt% or more and 0.5 wt% or less, or SAE1070 or SK5 having a carbon content of 0.5 wt% or more and 1.1 wt% or less is considered. It is done.
なお、炭素含有量が0.15wt%未満の炭素鋼は、焼入処理によって浸炭硬化層が形成されにくく、外輪部材22aに必要な硬度を得るためには、浸炭窒化処理を行う必要がある。浸炭窒化処理は、後述する各焼入処理と比較して設備費用が高額になるので、結果として、針状ころ軸受21の製造コストが上昇する。また、炭素含有量が0.15wt%未満の炭素鋼では浸炭窒化処理によっても十分な浸炭硬化層が得られない場合があり、軌道面に表面起点型の剥離が早期に発生する恐れがある。一方、炭素含有量が1.1wt%を超える炭素鋼はで加工性が著しく低下するので、加工精度が低下したり、加工工数の増加による製造コストの上昇が問題となる。
Carbon steel having a carbon content of less than 0.15 wt% is difficult to form a carburized hardened layer by quenching, and needs to be carbonitrided to obtain the required hardness for the
図12を参照して、第1の工程としては、鋼板を打ち抜き加工して外輪部材22aの外形を形成する(a工程)。また、長手方向の一方側端部に凹部22eとなる部分を形成し、他方側端部に平坦部22fおよび凸部22gを形成する。短手方向の両端部には、係合爪22cと鍔部22dとに分かれる切込みを形成し、2箇所の切り込みの間には、係止手段としての穴22iを形成する。さらに、外形の形成と同時に油穴22hを加工してもよい。
Referring to FIG. 12, as a first step, the outer shape of
このとき、外輪部材22aの長手方向の長さは、カムシャフト19の直径に基づいて決定し、短手方向の長さは、使用する針状ころ23のころ長さに基づいて決定する。ただし、短手方向には係合爪22cおよび鍔部22dとなる部分が含まれているので、この工程での短手方向の長さは、外輪部材22aの完成品の軸方向幅寸法より長くなる。
At this time, the length in the longitudinal direction of the
この工程は、一度の打ち抜き加工で全ての部分を打ち抜いてもよいし、打ち抜き加工を複数回繰り返して所定の形状を得てもよい。なお、順送プレスを用いる場合には、各加工工程の加工位置を決めるためのパイロット穴25を形成すると共に、隣接する外輪部材との間に連結部26を設けるとよい。なお、この実施形態においては、係合爪22cとなる部分の外側に連結部26が設けられている。
In this step, all the parts may be punched by a single punching process, or a predetermined shape may be obtained by repeating the punching process a plurality of times. In addition, when using a progressive press, it is good to form the
第2の工程としては、曲げ加工により外輪部材22aの外形を所定の曲率に曲げる工程と、外輪部材22aの軸方向両端部から径方向内側に突出する鍔部22dを形成する工程とを含む(b工程〜f工程)。具体的には、連結部26を含む中央部分を残して、長手方向の両端部側から順に曲げていく(b工程、c工程)。次に、曲げ加工を施した長手方向両端部について、短手方向の両端部に曲げ加工を施して鍔部22dを形成する(d工程)。次に、外輪部材22aの外形が所定の曲率となるように、長手方向中央部についても曲げ加工を行う(e工程)。最後に、連結部26を除去して、係合爪22cを径方向外側に折り曲げる。(f工程)。
The second step includes a step of bending the outer shape of the
上記のプレス加工工程終了後、外輪部材22aに必要とされる硬度等の所定の機械的性質を得るために、熱処理を行う。なお、軌道輪として機能する外輪部材22aの内径面の表面硬さHvは、635以上が必要となる。
After the press working step is completed, heat treatment is performed to obtain predetermined mechanical properties such as hardness required for the
外輪部材22aが十分な深さの硬化層を得るためには、出発材料の炭素含有量によって適切な熱処理方法を選択する必要がある。具体的には、炭素含有量が0.15wt%以上、0.5wt%以下の材料の場合には浸炭焼入処理を、炭素含有量が0.5wt%以上、1.1wt%以下の材料の場合には光輝焼入処理または高周波焼入処理を施す。
In order for the
浸炭焼入処理は、高温の鋼に炭素が固溶する現象を利用した熱処理方法であって、鋼内部は炭素量が低いまま、炭素量の多い表面層(浸炭硬化層)を得ることができる。これにより、表面は硬く、内部は軟らかく靭性の高い性質が得られる。また、浸炭窒化処理設備と比較して設備費用が安価である。 The carburizing and quenching process is a heat treatment method utilizing the phenomenon that carbon dissolves in high-temperature steel, and a surface layer (carburized hardened layer) with a large amount of carbon can be obtained while the amount of carbon in the steel is low. . Thereby, the surface is hard, the inside is soft, and the property with high toughness is obtained. Moreover, the equipment cost is low compared with the carbonitriding equipment.
光輝焼入処理は、保護雰囲気や真空中で加熱することによって、鋼表面の酸化を防止しながら行う焼入処理を指す。また、浸炭窒化処理設備や浸炭焼入処理設備と比較して設備費用が安価である。 The bright quenching process refers to a quenching process performed while preventing oxidation of the steel surface by heating in a protective atmosphere or vacuum. In addition, the equipment cost is low compared with carbonitriding equipment and carburizing and quenching equipment.
高周波焼入処理は、誘導加熱の原理を利用して、鋼表面を急速に加熱、急冷して焼入硬化層を作る方法である。他の焼入処理設備と比較して設備費用が大幅に安価であると共に、熱処理工程でガスを使用しないので環境に優しいというメリットがある。また、部分的な焼入処理が可能となる点でも有利である。 Induction hardening is a method of making a hardened hardened layer by rapidly heating and rapidly cooling the steel surface using the principle of induction heating. Compared to other quenching treatment facilities, there is a merit that the equipment cost is significantly lower and that the gas is not used in the heat treatment process, so that it is environmentally friendly. It is also advantageous in that a partial quenching process can be performed.
さらに、焼入によって生じた残留応力や内部ひずみを低減し、靭性の向上や寸法を安定化させるために、上記の焼入処理の後に焼戻を行うのが望ましい。 Furthermore, it is desirable to perform tempering after the above-mentioned quenching treatment in order to reduce residual stress and internal strain caused by quenching and to improve toughness and stabilize dimensions.
また、ハウジングに係合する係合爪22cには、針状ころ軸受21の回転方向に荷重が負荷される。この荷重によって係合爪22cが破損するのを防止するために、係合爪22cの硬度を他の部分より低くすることによって靭性を高めることが有効である。なお、係合爪22cの硬度Hvは300以上、600以下の範囲に設定するのが望ましい。硬度Hvが600以上になると、突発的な負荷によって係合爪22cが破損等する恐れがある。一方、硬度Hvが300未満になると、係合爪22cが早期に磨耗する恐れがあるからである。
Further, a load is applied to the engaging
係合爪22cの靭性を高める具体的な方法としては、上記の熱処理工程の後に、係合爪22cにのみ部分焼鈍しを行うか、または、上記の熱処理工程の前に係合爪22cにのみ防浸炭処理を行うことが有効である。なお、部分焼鈍しや防浸炭処理は係合爪22cの全域に施してもよいが、係合爪22cの根元部分にのみ施しても効果がある。
As a specific method for increasing the toughness of the engaging
焼鈍しは、焼入処理によって硬化した材料を軟化させて靭性を高めるために行うものであって、材料を所定温度まで加熱後に徐冷することによって行う。なお、焼鈍しの効果が外輪部材22aの軌道面にまで及ぶのを防止するためには、高周波焼鈍しが適している。
Annealing is performed in order to soften the material hardened by the quenching process and increase toughness, and is performed by gradually cooling the material after heating to a predetermined temperature. In order to prevent the annealing effect from reaching the raceway surface of the
防浸炭処理は、浸炭焼入処理等によって材料に炭素が固溶するのを防止するために行うものであって、係合爪22cに被膜を形成する等の処理を指す。これによって、浸炭焼入処理をした場合でも、被膜が形成された係合爪22cの部分に浸炭層が形成されにくくなる。
The carburizing treatment is performed to prevent carbon from being dissolved in the material by carburizing and quenching treatment or the like, and refers to a treatment such as forming a film on the engaging
なお、この実施形態においては、外輪部材22aの外形の曲率を形成する工程と、鍔部22dを形成する工程とを平行して行う例を示したが、これに限ることなく、外形の曲率を形成する工程と、鍔部22dを形成する工程とを独立して行ってもよい。
In this embodiment, the example in which the step of forming the curvature of the outer shape of the
また、上記の第1の工程および第2の工程は、この発明に係る外輪部材の製造方法の一例であって、各工程をさらに細分化してもよいし、必要な工程をさらに追加することもできる。また、加工工程の順番も任意に入れ替えることができるものとする。 Moreover, said 1st process and 2nd process are examples of the manufacturing method of the outer ring | wheel member which concerns on this invention, Comprising: Each process may be further subdivided and it may also add a required process further. it can. The order of the processing steps can be arbitrarily changed.
さらに、上記の各工程(a工程〜f工程)は、それぞれ別々の工程として単能プレスで行ってもよいが、順送プレス、または、トランスファプレスによって行うこととしてもよい。これにより、各工程を連続的に行うことができる。また、上記の各工程(a工程〜f工程)の全部または一部に相当する加工部を有する外輪部材22aの製造装置を使用することにより、生産性を高めることができ、結果として針状ころ軸受21の製品価格を抑えることができる。
Furthermore, although each said process (a process-f process) may be performed by a single-function press as a separate process, respectively, it is good also as performing by a progressive press or a transfer press. Thereby, each process can be performed continuously. Moreover, productivity can be improved by using the manufacturing apparatus of the
なお、本明細書中で「順送プレス」とは、プレス内に複数の加工工程を持ち、材料をプレス入口のフィーダにより各工程を移動させることによって、材料を連続的に加工する方法を指すものとする。また、本明細書中で「トランスファプレス」とは、複数の加工工程を必要とする場合に、各工程を行うステージを必要数分設け、搬送装置によって工程品を移動させながら、各ステージで加工を行う方法を指すものとする。 In the present specification, “sequential press” refers to a method of continuously processing a material by having a plurality of processing steps in the press and moving the material by a feeder at a press inlet. Shall. In addition, in this specification, “transfer press” means that when a plurality of processing steps are required, the necessary number of stages for performing each step are provided, and processing is performed at each stage while moving the process product by the transfer device. Refers to the method of performing
次に、図16および図17を参照して、この発明の他の実施形態に係るカムシャフト支持構造を説明する。なお、図16はカムシャフト支持構造の回転軸線に直交する平面での断面図、図17は図16のXVII−XVIIにおける断面図である。また、このカムシャフト支持構造の基本構成は、図7および図8に示すカムシャフト支持構造と共通するので、共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。 Next, a camshaft support structure according to another embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 16 is a cross-sectional view taken along a plane orthogonal to the rotational axis of the camshaft support structure, and FIG. 17 is a cross-sectional view taken along line XVII-XVII in FIG. The basic structure of the camshaft support structure is the same as that of the camshaft support structure shown in FIGS. 7 and 8. Therefore, the description of the common points will be omitted, and the differences will be mainly described.
図16を参照して、この発明の他の実施形態に係るカムシャフト支持構造は、ハウジング53,53cと、カムシャフト59と、カムシャフト59をハウジング53に対して回転自在に支持する針状ころ軸受61とを備える。なお、針状ころ軸受61は針状ころ軸受21と同様の構成であるので、説明は省略する。
Referring to FIG. 16, the camshaft support structure according to another embodiment of the present invention includes
ハウジングは、シリンダヘッド53と、ベアリングキャップ53cとを含む。ベアリングキャップ53cの内径面には、針状ころ軸受61の係合爪62cを受け入れる凹部53dが設けられており、外径面の凹部53dに対応する位置には相対的に肉厚の厚い肉厚部53eが設けられている。
The housing includes a
前述したように、ベアリングキャップ53cの凹部53dは、カムシャフト59から針状ころ軸受61に負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線l2上に位置する。そこで、この位置に肉厚部53eを設けることによって、凹部53dを設けたことによるベアリングキャップ53cの剛性低下を補完することができる。
As described above, the
さらに、図17を参照して、肉厚部53eは、カムシャフト59の軸線方向に延びて、隣接するベアリングキャップ53cを相互に連結している。このように、肉厚部53eを隣接するベアリングキャップ53cを連結する連結部材とすることにより、カムシャフト支持構造の組込性が向上する。また、カムシャフト59の傾き(図17中の上下方向)に対する剛性が向上する。
Further, referring to FIG. 17, the
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。 As mentioned above, although embodiment of this invention was described with reference to drawings, this invention is not limited to the thing of embodiment shown in figure. Various modifications and variations can be made to the illustrated embodiment within the same range or equivalent range as the present invention.
この発明は、自動車用エンジンのカムシャフトを支持するカムシャフト支持構造および内燃機関に有利に利用される。 The present invention is advantageously used for a camshaft support structure for supporting a camshaft of an automobile engine and an internal combustion engine.
11 内燃機関、12 シリンダブロック、12a シリンダ、13,53c,108 シリンダヘッド、13a 吸気路、13b 排気路、13c,33c,43c,53c ベアリングキャップ、13d,33d,43d,53d 凹部、13e,33e,43e 係止手段、14 ピストン、15 クランクシャフト、15a 軸部、15b クランクアーム、15c クランクピン、16 コンロッド、17,18 バルブ、17a,18a バルブステム、17b,18b バルブヘッド、17c,18c バルブスプリング、19,59,101 カムシャフト、19a 軸部、19b カム、19c 長径部、19d 短径部、53e 肉厚部、101a カムローブ、101b ジャーナル部、101c 端部大径部、20 スパークプラグ、21,61 針状ころ軸受、22 外輪、22a,22b,32b,42b 外輪部材、22c,32c,42c,62c 係合爪、22d 鍔部、22e,24d 凹部、22f 平坦部、22g,24e 凸部、22h 油穴、22i,33i,43i 係止手段、23 針状ころ、24 保持器、24a,24b 切断端面、24c ポケット、102 ころ軸受、103 ころ、104,105 保持体、106,107 レース板、109 キャップ。
11 Internal combustion engine, 12 Cylinder block, 12a Cylinder, 13, 53c, 108 Cylinder head, 13a Inlet passage, 13b Exhaust passage, 13c, 33c, 43c, 53c Bearing cap, 13d, 33d, 43d, 53d Recessed portion, 13e, 33e, 43e Locking means, 14 piston, 15 crankshaft, 15a shaft, 15b crank arm, 15c crankpin, 16 connecting rod, 17, 18 valve, 17a, 18a valve stem, 17b, 18b valve head, 17c, 18c valve spring, 19, 59, 101 Camshaft, 19a Shaft, 19b Cam, 19c Long diameter part, 19d Short diameter part, 53e Thick part, 101a Cam lobe, 101b Journal part, 101c End large diameter part, 20 Spark plug, 2 1,61 Needle roller bearing, 22 outer ring, 22a, 22b, 32b, 42b outer ring member, 22c, 32c, 42c, 62c engaging claw, 22d collar part, 22e, 24d concave part, 22f flat part, 22g, 24e convex part , 22h Oil hole, 22i, 33i, 43i Locking means, 23 Needle roller, 24 Cage, 24a, 24b Cut end face, 24c Pocket, 102 Roller bearing, 103 Roller, 104, 105 Holder, 106, 107
Claims (4)
前記カムシャフトを収容するハウジングと、
前記カムシャフトを前記ハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受を備えるカムシャフト支持構造であって、
前記ころ軸受は、円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、前記外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、前記外輪部材は、軸方向端部から径方向外側に突出して前記ハウジングと係合する係合爪を有しており、
前記係合爪および前記ハウジングの互いに対面する壁面のうちの少なくともいずれか一方側には、凸部が形成されており、
前記係合爪および前記ハウジングの互いに対面する壁面のうちの前記凸部が形成されていない他方側には、前記凸部を受け入れて前記外輪部材の前記ハウジングからの脱落を防止する凹部が形成されており、
前記係合爪の弾性変形により前記凸部を前記凹部に嵌め入れて、前記外輪部材と前記ハウジングとが係止されている、カムシャフト支持構造。 A camshaft,
A housing that houses the camshaft;
A camshaft support structure comprising a roller bearing that rotatably supports the camshaft with respect to the housing,
The roller bearing includes an outer ring formed by connecting a plurality of arc-shaped outer ring members in a circumferential direction, and a plurality of rollers disposed along an inner diameter surface of the outer ring, and the outer ring member has an axial end. An engaging claw that protrudes radially outward from the portion and engages the housing;
A convex portion is formed on at least one of the engaging claws and the wall surfaces of the housing facing each other ,
A concave portion that receives the convex portion and prevents the outer ring member from falling off the housing is formed on the other side of the engaging claw and the housing facing each other where the convex portion is not formed. And
A camshaft support structure in which the convex portion is fitted into the concave portion by elastic deformation of the engaging claw, and the outer ring member and the housing are locked .
前記係合爪と前記鍔部とは、前記ころ軸受の回転軸線に直交する同一の平面上に位置する、請求項1または2に記載のカムシャフト支持構造。 The outer ring member further has a flange that protrudes radially inward from the axial end,
The camshaft support structure according to claim 1 or 2, wherein the engagement claw and the flange are located on the same plane perpendicular to the rotation axis of the roller bearing.
前記ハウジング内に設けられたシリンダと、
前記シリンダに連通する吸気路および排気路を開閉する弁と、
前記弁の開閉のタイミングを制御するカムシャフトと、
前記カムシャフトを回転自在に支持するころ軸受とを備える内燃機関であって、
前記ころ軸受は、円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、前記外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、前記外輪部材は、軸方向端部から径方向外側に突出して前記ハウジングと係合する係合爪を有しており、
前記係合爪および前記ハウジングの互いに対面する壁面のうちの少なくともいずれか一方側には、凸部が形成されており、
前記係合爪および前記ハウジングの互いに対面する壁面のうちの前記凸部が形成されていない他方側には、前記凸部を受け入れて前記外輪部材の前記ハウジングからの脱落を防止する凹部が形成されており、
前記係合爪の弾性変形により前記凸部を前記凹部に嵌め入れて、前記外輪部材と前記ハウジングとが係止されている、内燃機関。 A housing;
A cylinder provided in the housing;
A valve for opening and closing an intake passage and an exhaust passage communicating with the cylinder;
A camshaft for controlling the opening and closing timing of the valve;
An internal combustion engine comprising a roller bearing that rotatably supports the camshaft;
The roller bearing includes an outer ring formed by connecting a plurality of arc-shaped outer ring members in a circumferential direction, and a plurality of rollers disposed along an inner diameter surface of the outer ring, and the outer ring member has an axial end. An engaging claw that protrudes radially outward from the portion and engages the housing;
A convex portion is formed on at least one of the engaging claws and the wall surfaces of the housing facing each other ,
A concave portion that receives the convex portion and prevents the outer ring member from falling off the housing is formed on the other side of the engaging claw and the housing facing each other where the convex portion is not formed. And
An internal combustion engine in which the convex portion is fitted into the concave portion by elastic deformation of the engagement claw, and the outer ring member and the housing are locked .
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