本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「青7(図中網掛7)」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、前面扉の各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図3参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施例では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態及びRT(リプレイタイム)においては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行われた遊技に関する遊技履歴データの閲覧や初期化、演出モードを選択する際に操作される選択スイッチ56及び決定スイッチ57、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態及びRTにおいては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
特に、本実施例のスロットマシンにおいては、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、少なくとも後述するサブ制御部91(CPU91a)及び後述する表示制御回路92に電圧を供給する電源ラインと、液晶表示器51に搭載された後述する液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、後述するLED駆動回路93に電圧を供給する電源ラインと、後述するリールLED55に電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されている。
尚、電気的に独立して配線するとは、同一ケーブルもしくは同一基板上に配線されている場合でも、これらの配線ラインが電気的に非接触状態で設けられていることである。
また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるA、Fレジスタ(フラグレジスタ)、汎用データが格納されるB、C、D、E、H、Lレジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理(メイン)を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、CPU41aは、起動時において、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効、自動精算機能の有効/無効を設定するようになっている。打止スイッチ36及び自動精算スイッチ29の状態は起動時においてのみ取得し、取得した状態に基づいて打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されるため、その後に打止スイッチ36や自動精算スイッチ29が操作されても、新たに打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されることはない。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述した選択スイッチ56、決定スイッチ57が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、演出制御基板90に接続されたスイッチ類の検出を受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aの割込端子(図示略)は、表示制御回路92の後述するグラフィックコントローラ200に接続されており、CPU91aは、グラフィックコントローラ200から定期的(本実施例では、33.3ms毎)に出力されるVブランク割込信号の入力に基づいて割込を発生させてVブランク割込処理を実行する。また、CPU91aは、グラフィックコントローラ200から後述する転送処理、読込処理、描画処理などの終了時にそれぞれ出力される、転送終了割込信号、読込終了割込信号、描画終了割込信号の入力に基づいて割込を発生させて転送終了割込処理、読込終了割込処理、描画終了割込処理をそれぞれ実行する。尚、転送終了割込信号は、CPU91aの割込端子に加えて通常の信号入力端子にも接続されており、割込端子以外にも入力ポートを介して転送終了割込信号をCPU91aが検出できるようになっている。また、CPU91aの割込端子(図示略)は、前述した電断検出回路98と接続されており、CPU91aは電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込を発生させて後述する電断割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、電断割込処理(サブ)を除く他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、電断割込処理(サブ)を除く他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。尚、電断割込処理(サブ)を除く割込処理の実行中は、ストローブ信号(INT)の入力に基づく割込以外の割込が禁止されるようになっている。これに対して電断割込処理(サブ)においては、コマンド受信割込処理を含む他の割込処理が一切禁止されており、更に他の割込が同時に発生しても電断割込処理(サブ)を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定するとともに、内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定する。
そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、または内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、通常遊技状態、RT(リプレイタイム)があり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、通常遊技状態及びRTに対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態またはRTにあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図4は、当選役テーブルを示す図である。当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納されており、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせに対応して、抽選が行われる順番に割り当てられた役番号(1〜14)が登録されている。
このスロットマシン1における役としては、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが、小役としてチェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。また、スロットマシン1における役の組み合わせとしては、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)が定められている。すなわち、役及び役の組み合わせの合計は14となっている。
本実施例のスロットマシン1においては、図4に示すように、遊技状態が、通常遊技状態またはRTであるか、レギュラーボーナスであるか、によって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。更に遊技状態が通常遊技状態またはRTである場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否か(特別役の当選フラグにいずれかの特別役が当選した旨が既に設定されているか否か)によっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「0」が設定され、RTにおいていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「1」が設定され、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「2」が設定され、RTにおいていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「3」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「4」が設定されるようになっている。
図4に示すように、遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」または「1」が設定されている場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち全ての役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「2」または「3」が設定されている場合には、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号10以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「4」が設定されている場合には、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号11以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L4または入賞ラインL3、L5の2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、通常遊技状態及びRTにおいては4枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。1枚(1)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「青7−赤7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。1枚(2)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「赤7−青7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては8枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
レギュラーボーナスは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態またはRTからレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナスは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスに移行すると、ビッグボーナスへの移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナスが終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナスが終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
尚、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス及び「青7−青7−青7」によるビッグボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
また、本実施例では、通常遊技状態において左リール、中リール、右リールのそれぞれの表示結果の組み合わせが後述するチャンス目を構成する組み合わせとなったとき、及びチェリーの入賞時に、特別役(他の特別役が持ち越されていない場合のみ)及び小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が高確率となるリプレイタイム(RT)に移行する。遊技状態がRTにある間は、RT中フラグがRAM41cに設定される。そして、RTは、いずれのボーナスも入賞せずに規定ゲーム数(本実施例では、2ゲーム)に到達するか、規定ゲーム数に到達する前にいずれかのボーナスに入賞することで終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、図4に示した当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」または「1」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号1〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス(1)[役番号1]、ビッグボーナス(2)[役番号2]、レギュラーボーナス[役番号3]、ビッグボーナス(1)+チェリー[役番号4]、ビッグボーナス(2)+チェリー[役番号5]、ビッグボーナス(1)+1枚(1)[役番号6]、ビッグボーナス(2)+1枚(1)[役番号7]、ビッグボーナス(1)+1枚(2)[役番号8]、ビッグボーナス(2)+1枚(2)[役番号9]、リプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「2」または「3」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号10〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちリプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「4」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号11〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちチェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ及び現在の遊技状態を示す状態番号について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定する。内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)は、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、役番号1〜3のいずれかの役(特別役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、役番号4〜9のいずれかの役(特別役+一般役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、役番号10〜14のいずれかの役(一般役)が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
各役及び役の組み合わせの判定値数は、メイン制御部41のROM41bに予め格納された役別テーブル(図示略)に登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。また、判定値数は、前述した遊技状態を特定可能な状態番号に対応して登録されている。同一の役または同一の役の組み合わせであっても、遊技状態に応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、小役であるチェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルだけである。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲーム(必ず通常遊技状態かRT)で賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には3枚の払い出しと変わらない。
役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域は、メイン制御部41のROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。
図5(a)(b)、図6(a)〜(c)は、内部抽選用の乱数の値と各役及び役の組み合わせの判定値数と、当選との関係の一例を示す図である。図5(a)では通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていないときの、図5(b)ではRTにおいていずれの特別役も持ち越されていないときの、図6(a)では通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されているときの、図6(b)ではRTにおいていずれかの特別役が持ち越されているときの、図6(c)ではレギュラーボーナスにあるときの例をそれぞれ示している。図5(a)(b)、図6(a)〜(c)のいずれも、設定値が6の場合の例を示している。
例えば、図5(a)に示すように、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが内部抽選の対象となる。また、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合の各役の判定値数として、20、20、31、10、10、5、5、5、5、2245、76、153、153、2082がそれぞれ登録されており、最初に内部抽選の対象となるビッグボーナス(1)は、判定値数の20を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16364〜16383が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に内部抽選の対象役となるビッグボーナス(2)は、ビッグボーナス(1)の判定値数20とビッグボーナス(2)の判定値数20とを合計した40を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16344〜16363が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、レギュラーボーナスは、16313〜16343が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+チェリーは、16303〜16312が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+チェリーは、16293〜16302が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+1枚(1)は、16288〜16292が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+1枚(1)は、16283〜16287が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+1枚(2)は、16278〜16282が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+1枚(2)は、16273〜16277が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、14028〜16272が内部抽選用の乱数として取得されたときに、チェリーは、13952〜14027が内部抽選用の乱数として取得されたときに、1枚(1)は、13799〜13951が内部抽選用の乱数として取得されたときに、1枚(2)は、13646〜13798が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ベルは、11564〜13645が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。尚、0〜11563が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
これらの判定値数に基づいて算出される各役及び役の組み合わせのおおよその当選確率は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルのそれぞれについて、1/819.2、1/819.2、1/528.5、1/1638、1/1638、1/3277、1/3277、1/3277、1/3277、1/7.3、1/215.6、1/107.1、1/107.1、1/7.87となる。
また、図5(b)に示すように、RTにおいていずれの特別役も持ち越されていない場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、RTにおいていずれの特別役も持ち越されていない場合の各役の判定値数として、20、20、31、10、10、5、5、5、5、2245、76、153、153、2082がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/819.2、1/819.2、1/528.5、1/1638、1/1638、1/3277、1/3277、1/3277、1/3277、1/1.34、1/215.6、1/107.1、1/107.1、1/7.87となる。
また、図6(a)に示すように、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルのみが内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合の各役の判定値数として、2245、96、163、163、2082がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/7.3、1/170.7、1/100.5、1/100.5、1/7.87となる。
また、図6(b)に示すように、RTにおいていずれかの特別役が持ち越されている場合には、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルのみが内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合の各役の判定値数として、12245、96、163、163、2082がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.34、1/170.7、1/100.5、1/100.5、1/7.87となる。
また、図6(c)に示すように、レギュラーボーナスでは、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルのみが内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスでの各役の判定値数として、12245、96、163、163、2082がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/170.7、1/100.5、1/100.5、1/1.03となる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
CPU41aは、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、図7に示すように、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレス(table_index)から、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレス(table_index)に対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。
具体的には、ハズレ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)(+ハズレ)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(1)+ベル、ビッグボーナス(1)+リプレイ、ビッグボーナス(2)(+ハズレ)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+ベル、ビッグボーナス(2)+リプレイ、レギュラーボーナス(+ハズレ)、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス+ベル、レギュラーボーナス+リプレイのそれぞれについて、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されている。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合(例えば、ビッグボーナス(1)+リプレイ当選時と、ビッグボーナス(2)+リプレイ当選時と、レギュラーボーナス+リプレイ当選時と、で同一の制御を適用する場合など)においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、図8に示すように、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、図8に示すように、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスにおいて、いずれかの役に当選している場合に対応するアドレスには、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、ハズレに当選している場合に対応するアドレスには、いずれの役も揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ベルなど)に対応するアドレスには、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、特別役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応するアドレスには、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、後に説明するように、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
ここで、図2に示すように、「ベル」、「リプレイ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。つまり、ベル、リプレイの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
更に、リプレイの当選フラグが設定されているときに、左リールが未だ回転している状態では、中リール及び右リールの停止制御テーブルとして、必ず「リプレイ」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL2またはL5上に引き込む停止制御テーブルが作成されるとともに、中リールまたは右リールの少なくとも一方の入賞ラインL2またはL5上に「リプレイ」図柄が停止した状態では、左リールの停止制御テーブルとして、5番の「リプレイ」図柄、すなわち当該図柄を入賞ラインL2またはL5上に停止させると「チェリー」も入賞ラインL1上に停止してしまう「リプレイ」図柄を除く「リプレイ」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL2またはL5上に引き込む停止制御テーブルが作成され、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL5上に「リプレイ」図柄を引き込み、その後左リールを停止させた際にも、必ず入賞ラインL2またはL5上に5番以外の「リプレイ」図柄を引き込む制御が行われるので、例えば、中リール及び右リールの入賞ラインL2またはL5上に5番の「リプレイ」図柄が停止することによって、リプレイとチェリーが同時に入賞してしまうことがない。また、左リールでは、2番の「リプレイ」図柄と7番の「リプレイ」図柄とが4コマ以内で配置されているため、5番の「リプレイ」図柄を避ける制御を行った場合でも、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ずリプレイを入賞させることができる。尚、リプレイの当選フラグが設定されているときに、全てのリールが未だ回転中の状態で左リールの停止操作が行われた場合には、リプレイとチェリーが同時に入賞してしまう場合以外、「リプレイ」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1〜L5のいずれかに引き込む停止制御テーブルが作成される。すなわち左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L5のどの入賞ラインにも「リプレイ」の組み合わせが揃いうる制御が行われる。
また、ベルの当選フラグが設定されているときに、左リールが未だ回転している状態では、中リール及び右リールの停止制御テーブルとして、必ず「ベル」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1上に引き込む停止制御テーブルが作成されるとともに、中リールまたは右リールの少なくとも一方の入賞ラインL1上に「ベル」図柄が停止した状態では、左リールの停止制御テーブルとして、「ベル」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1上に引き込む停止制御テーブルが作成され、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1上に「ベル」図柄を引き込み、その後左リールを停止させた際にも、必ず入賞ラインL1上に「ベル」図柄を引き込む制御が行われる。また、左リールでは、「ベル」図柄と「チェリー」図柄が連続して配置されていない。このため、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ずベルを入賞させることができるうえに、ベルとチェリーが同時に入賞してしまうこともない。尚、ベルの当選フラグが設定されているときに、全てのリールが未だ回転中の状態で左リールの停止操作が行われた場合には、ベルとチェリーが同時に入賞してしまう場合以外、「ベル」図柄を4コマの引込範囲で入賞ラインL1〜L5のいずれかに引き込む停止制御テーブルが作成される。すなわち左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L5のどの入賞ラインにも「ベル」の組み合わせが揃いうる制御が行われる。
次に、チャンス目及びリーチ目について説明する。本実施例におけるチャンス目とは、通常遊技状態においていずれかのボーナスが当選しているとき、または1枚(1)、1枚(2)が当選しているときに導出されうる表示態様であり、本実施例では、左リールの表示結果として、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」または8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様、中リールの表示結果として、11〜13番図柄の「チェリー・リプレイ・チェリー」、21、1、2番図柄の「チェリー・ベル・チェリー」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様、右リールの表示結果として、10〜12番図柄の「リプレイ・チェリー・青7」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様をチャンス目として適用している。
また、リーチ目とは、通常遊技状態においていずれかのボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス)が当選しているときのみ導出されうる表示態様であり、本実施例では、左リールの表示結果として、16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」が停止した表示態様を全てのボーナスのリーチ目、また、20、21、1番図柄または12〜14番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様をビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスのリーチ目として適用している。
また、本実施例では、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合、または1枚(1)、1枚(2)が当選している場合に、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われた順番に関わらず、チャンス目を導出させることが可能に制御され、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合に、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われた順番に関わらず、リーチ目を導出させることが可能に制御されるが、特定の条件を満たす順番(例えば、左、中、右)で各リールの停止操作が行われたことを条件にチャンス目やリーチ目を導出できるようにしても良い。
ここで、チャンス目及びリーチ目を導出させる際のリールの停止制御の一例を、図8に基づいて説明する。
図8は、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合(ハズレ)、いずれのボーナスも持ち越されていない状態で1枚(1)が当選している場合(1枚(1))、いずれのボーナスも持ち越されていない状態で1枚(2)が当選している場合(1枚(2))、いずれのボーナスも持ち越されていない状態でチェリーが当選している場合(チェリー)、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスが当選しており、他の役が当選していない場合(BB(1)RB)、ビッグボーナス(2)が当選しており、他の役に当選していない場合(BB(2))に選択される左リールの停止制御テーブルを示す図である。
まず、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、左リールの停止制御テーブルとして、図8のハズレの項目に対応する停止制御テーブルが選択される。この停止制御テーブルには、全ての領域番号に対して2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」や、12〜14番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」、20、21、1番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」以外の表示結果が特定される滑りコマ数が定められており、いずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合にも、チャンス目を構成する表示結果である2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」や、リーチ目を構成する表示結果である12〜14番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」、20、21、1番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出されることがなく、最終的にチャンス目やリーチ目が成立することもない。
通常遊技状態においていずれのボーナスも持ち越されていない状態で1枚(1)が当選している場合(1枚(1))においては、左リールの停止制御テーブルとして、図8の1枚(1)の項目に対応する停止制御テーブルが選択される。この停止制御テーブルには、領域番号1〜3、16〜21に対して、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が特定される滑りコマ数が定められており、特に領域番号18、19に対しては、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が特定される滑りコマ数が定められている。また、領域番号4〜8に対して2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、領域番号10〜14に対して8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が特定される滑りコマ数が定められており、他の領域番号に対してチャンス目やリーチ目を構成する表示態様からなる表示結果以外の表示結果が特定される滑りコマ数が定められている。
よって、領域番号1〜3、16〜21のタイミング、すなわち1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が導出される。特に、「青7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングのうち領域番号18、19のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が導出され、最終的に入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせが揃わなければ、他の入賞役が入賞ライン上に揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、「青7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んで入賞ライン上に停止させることのできないタイミングのうち、領域番号4〜8のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、領域番号10〜14のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出され、これらの場合には、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、これら以外のいずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合でも、チャンス目やリーチ目を構成する表示態様が表示結果として導出されることがなく、最終的にチャンス目やリーチ目が成立することはない。
また、これらチャンス目を構成する表示結果のうち、「青7」図柄を入賞ライン上に停止させることのできないタイミング、すなわち1枚(1)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出される2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」及び8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を特定する滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数が、「青7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が特定される滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数よりも多いため、通常遊技状態において1枚(1)のみが当選している場合においては、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が導出されるよりも高い割合で、チャンス目を構成する表示結果のうち、1枚(1)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出される2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」及び8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が導出されることとなる。
通常遊技状態においていずれのボーナスも持ち越されていない状態で1枚(2)が当選している場合(1枚(2))においては、左リールの停止制御テーブルとして、図8の1枚(2)の項目に対応する停止制御テーブルが選択される。この停止制御テーブルには、領域番号9〜15に対して、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が特定される滑りコマ数が定められており、特に領域番号12、13に対しては、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が特定される滑りコマ数が定められている。また、領域番号6〜8に対して2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、領域番号17〜21に対して15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が特定される滑りコマ数が定められており、他の領域番号に対してチャンス目やリーチ目を構成する表示態様からなる表示結果以外の表示結果が特定される滑りコマ数が定められている。
よって、領域番号9〜15のタイミング、すなわち1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が導出される。特に、「赤7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングのうち領域番号12、13のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が導出され、最終的に入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせが揃わなければ、他の入賞役が入賞ライン上に揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、「赤7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んで入賞ライン上に停止させることのできないタイミングのうち、領域番号6〜8のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、領域番号17〜21のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が表示結果として導出され、これらの場合には、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、これら以外のいずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合でも、チャンス目やリーチ目を構成する表示態様が表示結果として導出されることがなく、最終的にチャンス目やリーチ目が成立することはない。
また、これらチャンス目を構成する表示結果のうち、「赤7」図柄を入賞ライン上に停止させることのできないタイミング、すなわち1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出される2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」及び15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を特定する滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数が、「赤7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が特定される滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数よりも多いため、通常遊技状態において1枚(2)のみが当選している場合においては、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が導出されるよりも高い割合で、チャンス目を構成する表示結果のうち、1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出される2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」及び15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が導出されることとなる。
通常遊技状態においてビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図8のBB(1)RBの項目に対応する停止制御テーブルが選択される。この停止制御テーブルには、領域番号6〜8に対して2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号12、13に対して8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号17に対して20、21、1番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号16に対して12〜14番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号17に対して15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号18、19に対して16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」が特定される滑りコマ数がそれぞれ定められており、他の領域番号に対してチャンス目やリーチ目を構成する表示態様からなる表示結果以外の表示結果が特定される滑りコマ数が定められている。
よって、領域番号6〜8のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。領域番号12、13のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出され、最終的に入賞ライン上にビッグボーナス(1)の組み合わせが揃わなければ、他の役が入賞ライン上に揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。領域番号17のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が表示結果として導出され、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。
また、領域番号16のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、12〜14番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、領域番号1のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、20、21、1番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、いずれの場合も最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスが当選しているときのみ出現しうるリーチ目が成立することとなり、領域番号18のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」が表示結果として導出され、全てのボーナスに共通のリーチ目が成立することとなる。
通常遊技状態においてビッグボーナス(2)が当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図8のBB(2)の項目に対応する停止制御テーブルが選択される。この停止制御テーブルには、領域番号4〜7に対して2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号12〜14に対して8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号17に対して15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が特定される滑りコマ数が定められ、領域番号19〜21に対して16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」が特定される滑りコマ数が定められており、他の領域番号に対してチャンス目やリーチ目を構成する表示態様からなる表示結果以外の表示結果が特定される滑りコマ数が定められている。
よって、領域番号4〜7のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」が表示結果として導出され、また、領域番号12〜14のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出され、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、領域番号17のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が表示結果として導出され、最終的に入賞ライン上にビッグボーナス(2)の組み合わせが揃わなければ、他の役が入賞ライン上に揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、領域番号19〜21のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、16〜18番図柄の「青7・スイカ・青7」が表示結果として導出され、全てのボーナスに共通のリーチ目が成立することとなる。
以上のように通常遊技状態においていずれかのボーナスが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合に、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を表示結果として特定可能な停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして選択されるようになっている。
また、通常遊技状態において1枚(1)のみが当選している場合に、チャンス目を構成する表示結果のうち、1枚(1)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が行われたときに、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を表示結果として特定可能であり、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで停止操作が行われたときに、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を表示結果として特定可能な停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして選択されるようになっている。
また、通常遊技状態において1枚(2)のみが当選している場合に、チャンス目を構成する表示結果のうち、1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が行われたときに、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を表示結果として特定可能であり、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで停止操作が行われたときに、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を表示結果として特定可能な停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして選択されるようになっている。
これにより、通常遊技状態においていずれかのボーナスが当選し、かつ他のいずれの役も当選していないとき、または通常遊技状態において1枚(1)のみが当選しているとき、または通常遊技状態において1枚役(2)のみが当選しているときに、チャンス目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。特に、通常遊技状態において1枚(1)のみが当選しているときには、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を入賞ライン上に停止させることができない場合に、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を表示結果として導出させることが可能となり、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を入賞ライン上に停止させることができる場合に、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を表示結果として導出させることが可能となり、通常遊技状態において1枚(2)のみが当選しているときには、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を入賞ライン上に停止させることができない場合に、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を表示結果として導出させることが可能となり、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を入賞ライン上に停止させることができる場合に、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を表示結果として導出させることが可能となる。
また、通常遊技状態においていずれかの役も当選していない場合に、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」以外の表示結果を特定可能な停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして選択されるようになっている。これにより、通常遊技状態においていずれかの役も当選していないときに、チャンス目を導出しない停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、通常遊技状態においていずれかのボーナスが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合、及び通常遊技状態において1枚(1)のみが当選している場合、及び通常遊技状態において1枚(2)のみが当選している場合においては、領域番号6、7、12、13のタイミングで停止操作が検出された場合にチャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」または8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されるが、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、領域番号6、7、12、13のいずれのタイミングで停止操作が検出されても、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」または8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されることはない。つまり、ボーナスまたは1枚(1)、1枚(2)が当選している場合においては、上述のタイミングで左リールの停止操作が行われることで、チャンス目を構成する表示結果が導出されるのに対して、いずれの役も当選していない場合に、同じタイミングで左リールの停止操作が行われても、チャンス目を構成する表示結果が導出されることはない。
次に、左リールにおける図柄配列を図2に基づいて説明すると、ビッグボーナス(1)及びレギュラーボーナス、1枚(2)の組み合わせを構成する9番の「赤7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号7〜9、8〜10、9〜11)と、ビッグボーナス(2)の組み合わせ及び1枚(1)の組み合わせを構成する16番及び18番の「青7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号14〜16、15〜17、16〜18、17〜19、18〜20)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、9番の「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号9〜13)で停止操作が行われた場合に、16番の「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、18番の「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜3、16〜21)で停止操作が行われた場合に、9番の「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、できないようになっている。すなわち「赤7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「青7」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「青7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤7」図柄が入賞ライン上に停止することのない位置に、ビッグボーナス(1)及びレギュラーボーナス(1)、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄と、ビッグボーナス(2)の組み合わせ及び1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄と、がそれぞれ配列されているので、「赤7」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
言い換えると、通常遊技状態においてビッグボーナス(2)または1枚(1)が当選している場合に選択される左リールの停止制御テーブルにおいて、「青7」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様を引き込むコマ数が定められた領域番号1〜3、16〜21と、通常遊技状態においてビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス、1枚(2)が当選している場合に選択される左リールの停止制御テーブルにおいて、「赤7」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様を引き込むコマ数が定められた領域番号9〜15と、が異なるので、「赤7」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
また、通常遊技状態において1枚(1)よりも多くのメダルが払い出されるチェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号4〜6、5〜7、6〜8)と、1枚(1)の組み合わせを構成する16番または18番の「青7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号14〜16、15〜17、16〜18、17〜19、18〜20)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、図8に示すように、6番の「チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号6〜12)で停止操作が行われた場合に、16番または18番の「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、16番または18番の「青7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜3、16〜21)で停止操作が行われた場合に、6番の「チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、できないようになっている。すなわち「チェリー」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「青7」図柄が入賞ライン上に停止することがなく、「青7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「チェリー」図柄が入賞ライン上に停止することのない位置に、通常遊技状態において1枚(1)よりも多くのメダルが払い出されるチェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄と、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄と、がそれぞれ配列されているので、「チェリー」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
言い換えると、通常遊技状態においてチェリーが当選している場合に選択される左リールの停止制御テーブルにおいて、「チェリー」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様を引き込むコマ数が定められた領域番号6〜12と、通常遊技状態において1枚(1)が当選している場合に選択される左リールの停止制御テーブルにおいて、「青7」図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示態様を引き込むコマ数が定められた領域番号1〜3、16〜21と、が異なるので、「チェリー」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
これに対して、6番の「チェリー」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号4〜6、5〜7、6〜8)と、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマ以内に配置されている。更に、図8に示すように、6番の「チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させる滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号6〜12)、及び1枚(1)の当選時にチャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を停止させる滑りコマ数が定められた停止操作位置(領域番号4〜8、領域番号10〜14)が、一部重複しているため、これら重複している停止操作位置(領域番号6〜8、領域番号10〜12)で停止操作がなされた場合には、チェリーに当選していれば、6番の「チェリー」図柄をいずれかの入賞ライン上に停止し、1枚(1)に当選していれば、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が停止することとなる。
また、本実施例においてCPU41aは、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行う。
CPU41aが自動停止制御を行う際には、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御を行う。すなわち全てのリールが回転中の場合には、右、中、左の順番で停止させる制御を行い、いずれかのリールが既に停止している場合には、未だ回転中のリールを右、中、左の順番で優先して停止させる制御を行う。特に本実施例では、左リールの入賞ライン上に「チェリー」が停止するのみで成立する役、すなわちいずれか1つのリールのみで成立する役が定められており、自動停止制御では、自動停止制御を行う前に役が単独で成立するリールが既に停止している場合を除き、当該リールを最後に停止させる制御が行われるようになっている。
また、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。また、最後に停止するリールについては、全ての領域番号毎に、各領域番号に対応する停止位置を即時に停止させた場合(各領域番号に属するステップ数から1図柄未満のステップ数で停止させた場合)にいずれの役も入賞ライン上に揃わない非入賞位置であるか否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、一定の間隔(約2ms)毎に非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を繰り返し行い、現在のステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置、すなわち当該領域番号に対応する図柄が下段で停止する位置でリールを停止させる制御を行う。このため、最終停止リールについては、回転中のリールが非入賞位置に到達した時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止するようになっている。
非入賞位置テーブルは、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点で、停止済みのリールの停止位置に基づいて作成されるようになっている。詳しくは、図9に示すように領域番号1から21まで順番に、停止済みのリールの停止位置に基づいて、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれかの役が入賞ライン上に停止するか否かを判定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれの役も入賞ライン上に停止しないと判定された場合には、非入賞位置フラグとして非入賞位置を示す「1」を設定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれかの役が入賞ライン上に停止すると判定された場合には、非入賞位置ではない旨を示す「0」を設定する処理を行うことで作成される。尚、既に左リールにチェリーが停止している場合には、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にチェリー以外の役が入賞ライン上に停止するか否かを判定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にチェリー以外の役が入賞ライン上に停止しないと判定された場合には、非入賞位置フラグとして非入賞位置を示す「1」を設定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にチェリー以外の役が入賞ライン上に停止すると判定された場合には、非入賞位置ではない旨を示す「0」を設定するようになっている。
また、CPU41aは、一度自動停止制御が開始すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化し、その後全てのリールが停止するまで有効化しないようになっている。
このように、自動停止制御によってリールが停止した場合には、内部抽選でいずれかの役が当選しているか否かに関わらず、必ず役がいずれの入賞ライン上にも揃わないように制御されることとなる。また、最後に停止するリールについては、停止制御テーブルに基づく停止制御ではなく、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数のうち最も少ない滑りコマ数に基づいて当該リールの停止制御が行われるため、リーチ目やチャンス目が停止し得ることもあるが、この場合には、停止したリーチ目やチャンス目が無効となる。すなわち例え、リーチ目が停止していても自動停止制御によるものであれば、いずれかの特別役が当選している旨を示すものではなく、チャンス目が停止していても自動停止制御によるものであればいずれかの特別役が当選している可能性が高い旨を示すものではない。
本実施例のCPU41aは、全てのリールが停止した時点で、当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞ライン上に揃っているか否かを判定する異常入賞判定を行う。異常入賞判定では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止したチェリーは除く)、内部抽選で当選していない役が揃った場合、特別役と一般役が同時に揃った場合に異常入賞と判定する。そして、異常入賞と判定された場合には、異常入賞エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、異常入賞エラー状態は、前述したRAM異常エラーと同様に、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
この異常入賞判定について説明すると、まずCPU41aは、当該ゲームにおいて当選している役を示す当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、全てのリールが停止した時点で入賞ライン上に揃っている役を示す入賞図柄フラグを設定する。そして、当選フラグから異常入賞判定用フラグを作成し、作成した異常入賞判定用フラグと入賞図柄フラグとに基づいて異常入賞か否かを判定するようになっている。
当選フラグは、当該ゲームにおいて当選している役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役が当選している旨を示し、0である場合に当該役が当選していない旨を示す。
図10に示すように、第0ビットがビッグボーナス(1)、第1ビットがビッグボーナス(2)、第3ビットがレギュラーボーナスに対応しており、第11ビットがリプレイ、、第12ビットが1枚(1)、第13ビットが1枚(2)、第14ビットがベル、第15ビットがチェリーに対応している。第3〜10ビットはいずれの役にも対応していない。
尚、本実施例においては、1ゲームにおいて複数個の役が当選する場合があり、その場合には、当選フラグにおいて、当選した役に対応するそれぞれのビットの値を1とするようになっている。
異常入賞判定用フラグは、当該ゲームにおいて当選している役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であるが、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が0である場合に、当該役が当選している旨を示し、1である場合に、当該役のが当選していない旨を示す。すなわち異常入賞判定用フラグは、当選フラグの0と1を反転させた値である。
入賞図柄フラグは、入賞ライン上に揃った役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、0である場合に当該役が入賞していない旨を示す。入賞図柄フラグも内部当選フラグと同様で、図10に示すように、第0ビットがビッグボーナス(1)、第1ビットがビッグボーナス(2)、第3ビットがレギュラーボーナスに対応しており、第10ビットがリプレイ、第11ビットがJAC、第12ビットが1枚(1)、第13ビットが1枚(2)、第14ビットがベル、第15ビットがチェリーに対応している。第3〜9ビットはいずれの役にも対応していない。
CPU41aは、異常入賞判定においてまず、自動停止か否かを判定し、自動停止であれば、入賞図柄フラグの第8ビット〜第15ビットのうちチェリーに対応する第15ビットの値が1でそれ以外のビットの値が0であるか、すなわち入賞図柄フラグの上位バイトが80Hであるか否かを判定する。そして、入賞図柄フラグの上位バイトが80Hであれば、自動停止に移行する前にチェリーが停止したか否かを判定し、自動停止の移行前にチェリーが停止していない場合には、異常入賞と判定する。すなわち自動停止に移行した後にチェリーが入賞ライン上に停止した場合には、自動停止にも関わらず入賞が発生したこととなるため、異常入賞と判定されることとなる。一方、入賞図柄フラグの上位バイトが80Hでない場合には、入賞図柄フラグの上位バイト及び下位バイトのそれぞれが0であるか否かを判定し、いずれか一方でも0でない場合には、異常入賞と判定する。自動停止時には、自動停止移行前に停止したチェリーを除いていずれの役も入賞ライン上に揃うことがなく、入賞図柄フラグの上位バイト及び下位バイトはともに0となるはずであり、これらが一方でも0でない場合には、何らかの役が入賞ライン上に揃っていることとなり、異常入賞と判定されることとなる。
次いで、自動停止でない場合や、自動停止時の異常入賞ではない場合には、入賞図柄フラグの上位バイトの各ビット同士を論理和演算した値と、下位バイトの各ビット同士を論理和演算した値と、を論理積演算することにより、特別役と一般役が同時に当選したか否かを判定する。図10に示すように、入賞図柄フラグの下位バイトは、特別役に対応するビットのみであり、上位バイトは、一般役に対応するビットのみであるので、下位バイトを論理和演算した値は、特別役が1つでも入賞していれば「1」となり、1つも入賞していなければ「0」となる一方、上位バイトを論理和演算した値は、一般役が1つでも入賞していれば「1」となり、入賞していなければ「0」となる。このため、下位バイトを論理和演算した値と、上位バイトを論理和演算した値と、を論理積演算した結果は、特別役と一般役が同時に入賞した場合を除いて必ず「0」となり、この結果が「1」であれば特別役と一般役が同時に入賞していることとなるので、この場合に異常入賞と判定する。
次いで、特別役と一般役が同時に当選していないと判定された場合には、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算することにより当選していない役が揃っているか否かを判定する。異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて当選している役に対応するビットの値は0であり、この役が入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合であっても、入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合であっても、論理積演算した結果は、必ず0となる。一方、異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて当選していない役に対応するビットの値は1であり、この役が入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合には、論理積演算した結果が0となるが、入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合には、論理積演算した結果が1となる。このため、当選していない役が1つでも入賞した場合には、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算した結果が、0以外の値となるので、この場合に異常入賞を判定する。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、ビッグボーナス終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、ビッグボーナス中のメダル払出総数等、ビッグボーナス終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41のCPU41aは、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、ビッグボーナス終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、自動停止によるものか否か、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
また、制御パターンテーブルには、特定のコマンド(自動停止を示すリール停止コマンド、入賞の発生を示す入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了、ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、CPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
自動停止を示すリール停止コマンドのうち最後に停止するリールのリール停止コマンドを受信した場合には、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨、及び後述する小役告知演出が無効である旨を報知するための自動停止時報知パターンが制御パターンとして参照される。
入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、入賞の種類に応じた入賞時演出を実行するための入賞時演出パターンが制御パターンとして参照される。特に、ビッグボーナス入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、ビッグボーナス入賞時に特有のBB入賞時演出を実行するためのBB入賞時パターンが制御パターンとして参照される。
払出開始コマンドを受信した場合には、払出効果音を出力するための払出パターンが制御パターンとして参照される。また、払出効果音の出力中に払出終了コマンドを受信すると、払出効果音の出力を停止する。尚、払出開始コマンドを受信した場合には、他のコマンドと異なり、実行中の演出を中止して受信したコマンドに対応する演出を実行するのではなく、実行中の演出は継続したまま、払出効果音の出力が行われるようになっている。すなわち他の演出と払出に伴う演出が並行して実行されることとなる。
ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、ビッグボーナスの終了を示すエンディング演出を実行するためのエンディングパターンが制御パターンとして参照される。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出としての待機演出を実行するための待機パターンが制御パターンとして参照される。尚、後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに伴う演出が実行されている場合には、待機演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信しても待機パターンが制御パターンとして参照されることはなく、待機演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されると待機演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
設定開始コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、初期化コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると待機演出が実行されることとなる。
また、本実施例においてサブ制御部91のCPU91aは、リール回転開始コマンドを受信してから全てのリールについてのリール停止コマンドを受信するまでの間、常にリールLED55を点灯状態とする制御を行うようになっている。これは、少なくともリールの変動中においては、リールLED55を点灯し、リールを背後から照射することによりリールの視認性を高めるために行うものである。
サブ制御部91のCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号を検出したとき、及び後述する表示制御回路92からのVブランク割込信号が一定期間入力されなかった場合、表示制御回路92に対して命令したにも関わらず、命令に対応する完了割込信号が一定期間入力されなかった場合に、電断割込処理(メイン)と同様の電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、サブ制御部91のRAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。その後、CPU91aは何らの処理も行わないループ処理に移行するが、後述する表示制御回路92からのVブランク割込信号が一定期間入力されなかった場合や、表示制御回路92に対して命令したにも関わらず、命令に対応する完了割込信号が一定期間入力されなかった場合に行われた電断割込処理である場合には、駆動電圧が低下しているわけではないので、その後、リセット回路96からリセット信号が出力されることでCPU91aが再起動するようになっている。
そして、CPU91aは、起動時(再起動時)においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態(詳しくは電断前に最後にコマンドを受信した時点の状態)に復帰させるようになっている。具体的には、最後に実行していた制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく制御を実行する。これにより電断前に実行していた制御パターンに基づく演出が最初から実行されることとなる。また、起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいて計算したRAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
このように本実施例では、CPU91aが電圧低下信号を検出したときのみならず、後述する表示制御回路92からのVブランク割込信号が一定期間入力されなかった場合、表示制御回路92に対して命令したにも関わらず、命令に対応する完了割込信号が一定期間入力されなかった場合、すなわち何らかの原因で表示制御回路92がハングアップした場合にも、電断割込処理(サブ)が実行され、その後CPU91aの再起動が行われるようになっている。そして、CPU91aの再起動に伴って、表示制御回路92を初期化することにより表示制御回路92がハングアップする前の状態からCPU91aの制御が再開されるようになっている。
次に、液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92について説明する。
表示制御回路92は、図11に示すように、CPU91aからの制御指示に従って液晶表示器51に表示される画像の描画制御や表示制御などを行うグラフィックコントローラ200と、液晶表示器51に表示される動画像を構成するストリーム(圧縮された一連の動画データ、各画像データをフレームとも呼ぶ)やスプライト画像として用いる画像要素データとしてのキャラクタ(人物、動物、文字、図形、記号等の画像データ、CGデータとも呼ぶ)などのデータが格納される画像要素データ記憶手段としてのCGROM205、VRAM(ビデオRAM)領域として使用される画像データ記憶手段としてのSDRAM(シンクロナスDRAM)と、を備える。
グラフィックコントローラ200は、グラフィックコントローラ200の各種設定などが格納されるシステムレジスタ202、アトリビュート(キャラクタを描画する際に使用されるパラメータであり、キャラクタの描画順序や、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標などを指定するデータ)が格納されるアトリビュートレジスタ203、VRAM領域の後述する描画領域への画像の描画制御を行う描画制御部206、描画制御部206が画像を描画する際にパレットデータ(キャラクタの表示色が定義されたデータ)を一時的に保存するためのパレットバッファ207、描画制御部206が画像を描画する際にCGデータを一時的に保存するためのCGデータバッファ208、CGROM205に格納されているCGデータをVRAM領域に転送する制御を行うデータ転送制御部211、CGROM205に格納されたストリームをVRAM領域に展開する圧縮動画デコーダ212、VRAM領域の後述する表示領域に格納されている画像データを表示するためのビデオ信号(R(赤)、G(緑)、B(青))信号及び同期信号を出力する表示制御部213、表示制御部213から出力されたビデオ信号をアナログ信号に変換して液晶表示器51に出力するDAコンバータ214などが搭載された集積回路である。
また、液晶表示器51は、グラフィックコントローラ200から出力されたアナログ信号を受けて液晶素子の駆動を行う液晶駆動回路215を有している。液晶駆動回路215は、グラフィックコントローラ200からビデオ信号(アナログ信号)が出力されていない状態において、全ての液晶素子の駆動を行わない(電圧を印加しない)ようになっており、このような場合には、液晶表示器51の表示領域51aが透過状態となる。
グラフィックコントローラ200の内部には、システムバス、CGバスが設けられており、システムバス及びCGバスはCPUインターフェイス201を介してサブ制御部91のCPU91aと接続されているとともに、CGバスはCGバスインターフェイス204を介してCGROM205に接続されている。システムバスにはシステムレジスタ202が接続されているとともに、CGバスにはアトリビュートレジスタ203が接続されており、CPU91aは、システムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213はシステムバスに接続されており、システムレジスタ202にアクセスできるようになっている。また、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212はCGバスに接続されており、CGROM205、アトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、グラフィックコントローラ200の内部には、更にVRAMバスが設けられており、VRAMバスは、VRAMバスインターフェイス209を介してSDRAM210と接続されている。VRAMバスには、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213が接続されており、VRAMバスを介してSDRAM210のVRAM領域にアクセスできるようになっている。
システムレジスタ202には、初期設定、描画、データ転送、圧縮動画データのデコードの実行などの命令を格納するシステム制御レジスタ、後述する割込信号の出力命令などを格納する割込制御レジスタ、VRAM領域における描画領域、パレットデータの配置領域などを格納する描画レジスタ、データ転送時の転送元のアドレス、転送先のアドレスなどを格納するデータ転送レジスタ、VRAM領域における表示領域などを格納する表示レジスタ、展開するストリームの格納アドレス、展開するストリームのタイプ、VRAM領域においてストリームが展開される展開用バッファの配置領域、ストリームの展開時に用いるテンプレートであるDCネストの配置位置、現在展開を行っているフレームや全フレームの展開が終了した旨を示すステータスなどを格納するデコードレジスタなどが割り当てられている。
CPUインターフェイス201は、Vブランク(画像を更新する周期であり、本実施例では、33.3ms)の開始毎にCPU91aに対してVブランク割込信号を出力するとともに、割込制御レジスタの設定状態に応じて、描画終了時にその旨を示す描画終了割込信号を、アトリビュートの読込終了時にその旨を示す読込終了割込信号を、データ転送終了時にその旨を示す転送終了割込信号を、CPU91aに対してそれぞれ出力する。
描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213は、システム制御レジスタに初期設定の命令が格納されると、各デバイスの初期化を実行する。そして、全てのデバイスの初期化完了信号の出力が命令された時点で、CPUインターフェイス201は、初期化が完了した旨を示す初期化完了信号をCPU91aに対して出力する。
描画制御部206は、システム制御レジスタにアトリビュートの読込の実行命令が格納されると、アトリビュートレジスタ203に格納されているアトリビュートを読み込み、アトリビュートの読み込みが終了すると読込終了割込信号の出力を命令する。
また、描画制御部206は、システム制御レジスタに描画の実行命令が格納されると、アトリビュートレジスタ203から読み込んだアトリビュートに従って、VRAM領域に配置されているキャラクタ、ストリームから展開されたフレームを、VRAM領域において指定された描画領域に描画する描画処理を行い、描画が終了すると描画終了割込信号の出力を命令する。
データ転送制御部211は、システム制御レジスタにデータ転送の実行命令が格納されると、データ転送レジスタにて指定されたCGROM205に格納されているキャラクタやパレットデータをVRAM領域の指定された位置に転送するデータ転送処理を行い、データ転送が終了すると転送終了割込信号の出力を命令する。
圧縮動画デコーダ212は、システム制御レジスタにデコードの実行命令が格納されると、デコードレジスタにて指定されたストリームをVRAM領域に展開する展開処理を行い、ストリームを構成する各フレームの展開が終了する毎にデコードレジスタのステータスを更新し、全てのフレームの展開が終了したときに、デコードレジスタのステータスに全フレームの展開の終了を設定する。
表示制御部213は、表示レジスタにて指定されているVRAM領域の表示領域の画像データをビデオ信号として出力する表示処理を行う。本実施例では、表示領域と描画領域とがVブランク毎に交互に切り替わる。このため、あるVブランクにおいて描画領域として割り当てられた領域の描画が行われるとともに、次のVブランクにおいては、表示領域に切り替わるので、前のVブランクにおいて描画された画像データが表示出力されることとなり、その間も他方の領域で描画が行われることとなる。
図12は、SDRAM210のVRAM領域の構成を示す図である。
VRAM領域には、パレットデータが配置されるパレット領域、液晶表示器51に表示される画像データが格納される表示領域、描画処理によってキャラクタなどが描画されるフレームメモリまたはフレーム領域としての描画領域、起動時に使用頻度の高いキャラクタがCGROM205から読み出されてキャラクタに応じて割り当てられたアドレス領域に常時格納される専用キャラクタ用バッファL1、使用状況に応じて必要なキャラクタがCGROM205から読み出されて格納される一時記憶領域としての汎用キャラクタ用バッファL2などの各領域が割り当てられている。
特に、パレット領域、専用キャラクタ用バッファL1は固定的に割り当てられており、その領域に他のデータが配置されることはない。また、表示領域と描画領域は同一サイズの領域であり、交互に切り替えて割り当てられており、一方の領域に描画している状態で、他方の領域の画像データが液晶表示器51に表示されることとなる。このため、描画領域への描画処理と表示領域の表示処理とを並行して実行できるとともに、1ラインに描画できるキャラクタの数が制限されないようになっている。更に、動画の再生中にフレームレート(一定期間で表示が更新される割合)を変更することもできる。尚、表示領域及び描画領域として割り当てられた2つの領域も固定的に割り当てられており、その領域に他のデータが配置されることはない。また、これら以外の領域に、動画のソースデータとなるキャラクタなどが配置されるようになっている。
前述のように、サブ制御部91のCPU91aは、CPUインターフェイス201を介してシステムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっており、前述した液晶表示器51の表示パターンを定めたプロセスデータに従ってこれらシステムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203に実行命令や必要なデータを格納することで、グラフィックコントローラ200を間接的に制御する。
プロセスデータには、Vブランク毎にCPU91aがシステムレジスタ202やアトリビュートレジスタ203に対して行う設定内容が定められている。システムレジスタ202の設定内容としては、描画、データ転送、デコードの実行命令や、データ転送を行うCGデータやパレットデータ、アトリビュートの設定などがある。また、アトリビュートレジスタ203の設定内容は、アトリビュート、すなわちキャラクタを描画する際に使用されるパラメータそのものである。
また、プロセスデータには、Vブランク毎に画像の更新が行われるようにアトリビュートが設定されている。このため、画像の更新は、Vブランク毎に行われることとなる。
次に、描画制御について説明する。
描画制御部206が描画処理を行うためには、描画に必要なキャラクタやストリームから展開されたフレームがVRAM領域に配置されている必要がある。このうちストリームから展開されたフレームは、圧縮動画デコーダによって展開用バッファに格納されるため、描画用ポインタが示す展開用バッファに格納されているフレームを用いれば良いので、これとは別にスプライト画像のソースデータとなるキャラクタをVRAM領域に配置する必要がある。
このため、CPU91aは、動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって動画再生に必要な全てのキャラクタがVRAM領域に配置されることとなる。動画再生を行う場合には、何度も繰り返して同じキャラクタを描画に用いることが多いが、CGROM205に格納されたデータは圧縮されており、これを読み出すのに時間を要するので、前述のように動画再生を行う最初の段階で、必要な全てのキャラクタをVRAM領域に配置することにより、各フレーム毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済むこととなる。尚、起動時に予め専用キャラクタ用バッファL1に転送されている使用頻度の高いキャラクタについてはこの限りではない。また、本実施例では、CPU91aが動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行うようになっているが、描画に必要なキャラクタの転送命令をその都度行うようにしても良い。
また、本実施例では、CPU91aは、起動時に液晶表示器51の表示領域51aにおける透過領域51bに対応する形状及び大きさであり、液晶表示器51に表示させた際に透過色(本実施例では白色)となる透過領域用キャラクタを含む使用頻度の高いキャラクタのCGROM205からVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって使用頻度の高いキャラクタがVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1に配置されることとなる。このため、使用頻度の高いキャラクタについては、動画再生毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済むこととなる。
また、描画制御部206が描画処理を行うためには、アトリビュートレジスタ203にアトリビュートが設定されている必要がある。アトリビュートは、Vブランク毎に異なるため、Vブランク毎にプロセスデータに従ったアトリビュートをアトリビュートレジスタ203に格納する。
そして、CPU91aは、動画再生を開始した後、Vブランク毎に、アトリビュートをアトリビュートレジスタ203に設定した後、アトリビュートの読込の実行を命令する。これに伴い描画制御部206は、アトリビュートレジスタ203のアトリビュートを読み込んで、読込が終了すると読込終了割込信号の出力を命令する。これを受けてCPU91aは描画の実行を命令し、描画制御部206は、読み込んだアトリビュートに従って描画領域に画像データの描画を行う。
図13は、VRAM領域に必要なキャラクタが配置された状態の一例を示す図であり、図14は、描画制御部206による描画領域へのキャラクタなどの描画の状況の一例を示す図である。
ここで、キャラクタA〜Cを用いて描画する場合の制御状況を図13及び図14に基づいて説明する。尚、以下では、描画に用いるキャラクタA〜Cなどの画像データをオブジェクトとも呼ぶ。
描画制御部206は、図13に示すように、描画に必要なキャラクタA〜C、透過領域用キャラクタがVRAM領域に配置された状態で描画の実行命令を受けると、描画領域への描画を開始する。
これらVRAM領域に配置されたオブジェクトが描画される順番は、アトリビュートレジスタ203から読み込んだアトリビュートによって定められている。アトリビュートには、オブジェクトが描画される順番として視覚者から見て手前側に表示するオブジェクト(3D空間のZ軸方向において視点に最も近くなるオブジェクト)ほど高い優先順位が定められており、描画制御部206は、優先順位の高いオブジェクトから順に描画を行う。ここでは、アトリビュートに透過領域用オブジェクト、キャラクタA、B、Cの順番で描画する順番が定められている。尚、本実施例においてCPU91aは、リールの変動中において、必ず透過領域用オブジェクトを最優先で描画されるようにアトリビュートを設定するようになっている。このため、リールの変動中においては必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画されるようになっている。
描画制御部206は、まず、図14に示すように、VRAM領域の描画領域において液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に透過領域用キャラクタを描画する。
次いで、アトリビュートに設定された描画の順番のうち次に優先順位の高いキャラクタAをアトリビュートによって指定された領域に描画する。この際、キャラクタAを描画する領域のうち、既に描画されているオブジェクト、すなわち透過領域オブジェクトと重なる領域については、描画を行わない。具体的には、キャラクタAを描画する領域を、描画領域の画素毎に既にオブジェクトが描画されているか否かを判定し、オブジェクトが描画されていない画素については、キャラクタAの対応する画素を描画し、オブジェクトが既に描画されている画素については、描画を行わないようになっている。
キャラクタAの描画が終了すると、次に優先順位の高いキャラクタBをアトリビュートによって指定された領域に描画する。キャラクタBについても同様で描画する領域のうち、既に描画されているオブジェクトと重なる領域については、描画を行わない。そして、同様にしてキャラクタCの描画を行い、最も優先順位の低いオブジェクトの描画が終了した時点で描画終了割込信号の出力を命令する。尚、キャラクタCのように描画領域をはみ出して配置されるオブジェクトについては、既に描画されているオブジェクトと重なる領域と同様にはみ出している領域の画素については、描画を行わず、描画領域に含まれる画素についてのみ描画を行う。
このように描画制御部206は、描画領域のうち、アトリビュートによって設定された最も手前側のオブジェクトから順番に描画するようになっている。この際、既にオブジェクトが配置されている領域については、描画を行わない。すなわち描画の必要のない画素については、描画を行わないようになっている。
また、リールの変動中においては、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトを最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画する旨が設定されたアトリビュートが設定されるので、リールの変動中は、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトが常に最初に描画され、VRAM領域に設定された表示領域において、液晶表示器51の表示領域51aのうち常に画像が表示されることのない透過領域51bに対応する領域に、その他のオブジェクトの描画が行われることがない。
尚、本実施例では、描画制御部206が、描画領域のうち、アトリビュートによって設定された最も手前側のオブジェクトから順番に描画するとともに、既にオブジェクトが配置されている領域については、描画を行わないようになっているが、描画領域の各画素についてアトリビュートを参照し、該当する画素に位置するオブジェクトのうち視覚者から見て最も手前側に位置するオブジェクトを判定し、最も手前側に位置すると判定されたオブジェクトの描画を行うようにしても良い。そして、このようにした場合にも、リールの変動中において、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトを最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画する旨が設定されたアトリビュートが設定されることにより、液晶表示器51の透過領域51bに対応する画素には、常に透明色(白)の透過領域用オブジェクトが描画され、その他のオブジェクトが描画されることはない。
また、サブ制御部91のCPU91aは、遊技者により複数の演出モードから選択された演出モードに従って演出を行う。ここで、演出モードには、例えば、モード1とモード2の2種類がある。モード1とモード2とでは、演出に登場するキャラクタの種類、演出の背景に用いられる画像の種類、演出の実行確率、実行態様などが異なっている。もっとも、モード1とモード2のそれぞれに対して同じ演出パターンの演出があることもある。
演出モードは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作によって切り替えることが可能となる。具体的には、選択スイッチ56が操作されることにより、液晶表示器51の表示領域の一部に、複数のメニュー項目が配置されたメニュー画面が表示され、その状態で、更に選択スイッチ56を操作することにより、メニュー画面のカーソルを移動させ、カーソルが演出モード選択メニューの項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、演出モード1、2の項目が配置された演出モード選択画面が表示される。更に演出モード選択画面が表示されている状態で、選択スイッチを操作することにより、演出モード選択画面のカーソルを移動させ、好みの演出モードの項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、選択された演出モードが設定されるようになっている。尚、スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rへの表示結果の導出までのゲーム中の場合と、ゲーム中でなくても後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合、後述するボーナス中演出が実行されている場合には、選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作が無効にされるので、メニュー画面を表示することができない状態となり、これらの場合には演出モードが切り替えられないようになっている。
演出モード選択画面で選択された演出モードは、RAM91cに設定されるとともに、各ゲームにおいて演出パターンを決定する際に参照され、RAM91cに設定された演出パターンに基づいて演出パターンが決定されるようになっており、これにより、モード1とモード2とでは、演出に登場するキャラクタの種類、演出の背景に用いられる画像の種類、演出の実行確率、実行態様などが異なるようになっている。
CPU91aの制御により実行される演出として、特に液晶表示器51において行われる演出としては、複数ゲームにわたり継続して実行するとともに、最終的にボーナスに当選しているか否かを告知する連続演出及び追加演出がある。
また、遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあるときにそれぞれ実行されるレギュラーボーナス中演出及びビッグボーナス中演出(以下、これらをまとめてボーナス中演出という)がある。更に、連続演出及び追加演出、並びにボーナス中演出の何れも行われていないゲームで、通常遊技状態において一般役または特別役のいずれか一方が当選している場合に、一般役が当選している旨を示す演出(小役告知演出)を含む単発演出もある。連続演出及び追加演出、ボーナス中演出、並びに単発演出の実行態様は、前述した演出モードによって異なるものとなる。
また、サブ制御部91のRAM41cには、遊技履歴格納領域が割り当てられており、CPU91aは、メイン制御部41から受信したコマンドに基づいて遊技履歴格納領域にスロットマシンにおける遊技の履歴を記憶するようになっている。遊技の履歴としては、実行されたゲーム数やレギュラーボーナス、ビッグボーナスの入賞回数などが挙げられる。また、レギュラーボーナスやビッグボーナスにおける遊技者のメダルの獲得枚数(メダルの払い出し枚数から遊技者の設定した賭け数を減算したもの)などを含んでいても良い。
そして、演出制御基板90のCPU91aは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作に基づいて遊遊技履歴格納領域に記憶された遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行うようになっている。具体的には、選択スイッチ56が操作されることにより、液晶表示器51の表示領域の一部に前述のメニュー画面が表示され、その状態で、更に選択スイッチ56を操作することにより、メニュー画面のカーソルを移動させ、カーソルが遊技履歴の項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、遊技履歴画面が表示されるようになっている。尚、前述したようにスタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rへの表示結果の導出までのゲーム中の場合と、ゲーム中でなくても連続演出または追加演出等が実行されている場合、ボーナス中演出が実行されている場合には、選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作が無効にされるので、メニュー画面を表示することができない状態となり、これらの場合には遊技履歴を閲覧できないようになっている。
また、サブ制御部91のCPU91aは、所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないときに(但し、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51に所定の待機画面を表示して前述した待機演出を行うようになっている。尚、連続演出または追加演出等が実行されている場合、ボーナス中演出が実行されている場合には、所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていない場合でも待機演出を行わないようになっている。
また、本実施例では、連続演出やボーナス演出、待機演出、メニュー画面(演出モードの選択画面や履歴の閲覧画面を含む)の表示などを行う際に、これら各演出に伴う動画再生に必要なキャラクタをVRAM領域の汎用キャラクタ用バッファL2に転送するようになっているが、汎用キャラクタ用バッファL2の容量上、例えば、連続演出に必要なキャラクタと、待機演出に必要なキャラクタまたはメニュー画面(演出モードの選択画面や履歴の閲覧画面を含む)の表示に必要なキャラクタと、を汎用キャラクタ用バッファL2に同時に転送することができない。このため、新たに動画再生を行う際には、汎用キャラクタ用バッファL2に格納されている、それまで行われていた動画再生のためのキャラクタに対して新たな動画再生のためのキャラクタを上書きするようになっている。
しかしながら、連続演出やボーナス演出の実行中に待機演出を行ったりメニュー画面を表示すると、連続演出やボーナス演出に用いていた汎用キャラクタ用バッファL2のキャラクタが待機演出やメニュー画面(演出モードの選択画面や履歴の閲覧画面を含む)の表示に用いるキャラクタに上書きされてしまい、待機演出やメニュー画面から連続演出やボーナス演出に復帰する際には、再びCGROM205から待機演出やボーナス演出に用いるキャラクタを読み出して汎用キャラクタ用バッファL2に転送する必要がある。このため、本実施例では、前述したように連続演出やボーナス中演出の実行中においては、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、連続演出やボーナス演出の実行中に待機演出が実行されたり、メニュー画面が表示されることにより、遊技の進行状況とは無関係な待機演出やメニュー画面の表示のために、一般的にデータ量の多い連続演出のキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
図15(a)は、前述した連続演出の流れを示すフローチャートである。
図15(a)に示すように、連続演出は、通常遊技状態においてチャンス目が停止したこと、またはチェリーが入賞したことを契機として実行される。前述のようにチャンス目は、いずれかのボーナスに当選しているか、1枚役(1)または1枚役(2)が当選している場合のみ出現する表示態様であるため、いずれかのボーナスが当選しているときに、いずれのボーナスも当選していないときよりも高い割合で停止する表示態様であり、かつ次のゲームから2ゲームのRTへの移行を伴う表示態様である。よってチャンス目を契機とする連続演出は、いずれかのボーナスが当選しているときに、いずれのボーナスも当選していないときよりも高い割合で実行されるものであり、かつ2ゲームのRTへの移行を伴うときに実行されるものである。また、チェリーは、ボーナスと同時に当選する可能性のある役であり、かつ次のゲームから2ゲームのRTへの移行を伴う表示態様である。よってチェリーを契機とする連続演出は、ビッグボーナスに当選している可能性がある場合に実行されるものであり、かつ2ゲームのRTへの移行を伴うときに実行されるものである。
また、連続演出には、2ゲームまたは3ゲーム継続する複数種類のパターンがあり、チャンス目が停止した場合、またはチェリーが入賞した場合には、図15(a)に示すように、これら複数種類のパターンからいずれか1つのパターンが選択され、選択されたパターンに基づいて連続演出が実行される。
本実施例では、前述のようにチャンス目が停止するか、チェリーが入賞すると、2ゲームのRTに移行し、その間、リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなる。更に、ボーナスの持越中にリプレイが当選すると、ボーナスが入賞ライン上に揃う制御よりもリプレイが入賞ライン上に揃う制御の方が優先され、結果ボーナスが入賞ライン上に揃うことがなく、RTに制御されることによりボーナスを揃えづらい状態となるが、連続演出では、RTの継続ゲーム数と同じ2ゲームまたはRTの継続ゲーム数よりも1ゲーム多い3ゲームにわたり演出が継続するようになっている。このため、連続演出の開始後、ボーナスを狙って停止操作を行っても連続演出が終了するまでの期間(3ゲームの場合は最終ゲームを除く期間)では、ほぼリプレイが揃いボーナスに当選しているか否かを判別できない状態となる。また、仮にリプレイが揃わず、狙ったボーナスが揃わない場合でも、狙った図柄とは異なる図柄(「赤7」であれば「青7」、「青7」であれば「赤7」)を取りこぼした可能性が残り、更に連続してリプレイが揃わないことは確率上ほとんどないため、連続演出が継続している間(3ゲームの場合は最終ゲームを除く期間)、ボーナスの当選が否定されてしまうことがない。
尚、連続演出の実行中にチャンス目が停止した場合には、新たに連続演出が実行されることはない。また、いずれかのボーナスに当選した後、連続演出が1回でも実行され、ボーナスの当選が告知された場合には、更に連続演出が実行されることはない。
次に、連続演出処理の内容について説明する。
連続演出は、いずれも液晶表示器51に所定の画像を表示することにより行われる。また、連続演出における個々のゲーム毎の演出は、いずれもスタートスイッチ7の操作時に開始し、リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに終了するものである。最終ゲーム以外の個々のゲーム毎の演出の結果は、遊技者側の攻撃、遊技者側のダメージの2通りであり、最終ゲームの演出の結果は、遊技者の勝ち、負けの2通りであるが、演出の過程としてはこれよりも多くの種類のものがある。
連続演出は、前述のようにリール2L、2C、2Rの表示結果としてチャンス目が導出されたこと、またはチェリーが入賞したことを契機として開始される。そしていずれかのボーナスの当選に基づいてチャンス目が導出されたこと、またはビッグボーナスとチェリーが同時に当選し、かつチェリーが入賞したことを契機とする連続演出では、連続演出が終了することとなるゲーム(最終ゲーム)においてリール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに、ボーナスに当選している旨(遊技者の勝ち)が確定的に報知される。
また、いずれのボーナスも当選していない状態でチャンス目が導出されたこと、またはチェリーが単独で当選し、チェリーが入賞したことを契機とする連続演出では、連続演出が開始してから終了するゲームまでにいずれのボーナスも当選しなければ、連続演出の結果としてハズレの結果(遊技者の負け)、すなわちいずれのボーナスにも当選していない旨が報知される。一方、連続演出が開始してから終了するまでにいずれかのボーナスに当選し、連続演出の終了までに当選したボーナスが入賞しなかったときには、そのまま連続演出を終了してハズレの結果を報知したままでは、当該時点における状況とは異なった内容を遊技者に報知してしまうこととなる。
このため、最終ゲームの開始時点において、演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選したかどうかを判断し、連続演出が開始した後にいずれのボーナスにも当選していない場合には、当該ゲームの終了時にハズレの結果が報知され、連続演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選した場合には、最終ゲームの演出の結果を差し替えてボーナスに当選している旨が確定的に報知されるか、差し替えずに次のゲームで追加演出を実行し、この追加演出でボーナスに当選している旨が確定的に報知される。
連続演出の結果として報知されたか、追加演出の結果として報知されたかに関わらず、ボーナス当選している旨の確定報知が行われた場合には、次のゲームで賭数の設定を行ったときに、所定の割合で当選しているボーナスの種類(ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの別)が報知される場合がある。
連続演出及び追加演出には、複数のパターンがある。図15(b)〜(d)は、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出選択テーブルを示す図である。連続演出選択テーブルには、図15(b)に示す非当選時テーブルと、図15(c)に示す当選時テーブルと、図15(d)に示す追加演出テーブルの3種類がある。連続演出のパターンは、連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定される。
図15(b)に示す非当選時テーブルは、いずれのボーナスにも当選していない状態でチャンス目が導出されたとき、またはチェリーが単独で当選し、チェリーが入賞したときに開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。非当選時テーブルには、これに従って選択されたパターンで行われている連続演出が終了するゲームまでにいずれかのボーナスに当選したときに、最終ゲームにおいて差し替えられる演出の内容も登録されている。特に差し替えられる演出の内容は、差し替えがなかった場合には含まれない内容が登録されている。このため、連続演出の途中でいずれかのボーナスに当選し、演出の内容が差し替えられる場合には、演出の内容が差し替えられなかった場合の演出とは異なる態様の演出が行われることとなる。
図15(c)に示す当選時テーブルは、いずれかのボーナスに当選したことでチャンス目が導出されたとき、またはボーナス+チェリーが当選し、チェリーが入賞したときに開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。いずれのテーブルに従って連続演出のパターンが選択される場合であっても、連続演出の継続するゲーム数は、2ゲームまたは3ゲームである。
図15(d)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにボーナスに当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択される。また、追加演出の内容は、連続演出には含まれない内容が登録されている。このため、追加演出が行われる場合には、連続演出とは異なる態様の演出が行われることとなる。
また、演出制御部91のCPU91aは、通常遊技状態において一般役または特別役のいずれか一方が当選している場合に、一般役が当選している旨を示す演出、いわゆる小役告知演出を実行するようになっている。詳しくは、内部抽選の結果に応じて小役告知演出を実行する演出パターンが選択されたときに、その制御パターンに従って小役告知演出が実行されることとなる。
そして、小役告知演出が行われることで、一般役または特別役のいずれか一方が当選している旨が報知されるため、報知された一般役を狙って停止操作を行っても当該役が揃わなければ特別役が当選していることとなるため、小役告知演出が行われ、かつ取りこぼした場合を除き報知された一般役が揃わなければ、特別役が当選している旨が報知されることとなる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図16〜図28に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図16のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図17に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図17に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図17に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードである場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行った後(Sb4)、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb6)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb6のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb7)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb8)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図16に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアする(Sa12)。次いで、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa15)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa16)。次いで、割込を許可して(Sa17)、図18に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa18)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図18に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図16のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、エラー処理に移行する。RAM異常エラーによるエラー処理では、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理(メイン)は行われない。すなわち電断割込処理(メイン)において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図19は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。また、リールの回転開始から予め定められた自動停止時間が経過した場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を待つことなく自動的にリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、RTに関連する制御を行うRT処理についても行われる。
図20は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例の内部抽選処理では、まず、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定枚数を読み出し(Se1)、Se2のステップに進む。規定枚数は、通常遊技状態及びRTにおいては3枚、レギュラーボーナスの遊技状態においては1枚とされている。
Se2のステップでは、メダルの投入枚数、すなわちBETカウンタの値が、Se1のステップにて読み出した規定枚数か否かを判定し、メダルの投入枚数が規定枚数であればSe3のステップに進み、メダルの投入枚数が規定枚数でなければSe4のステップに進む。
Se3のステップでは、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が1〜6の範囲であるか否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し、設定値が1〜6の範囲であればSe5のステップに進み、1〜6の範囲でなければSe4のステップに進む。
Se4のステップでは、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたため、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに格納し、図17に示すエラー処理に移行する。
Se5のステップでは、当該ゲームに用いる乱数を取得する乱数取得処理を行い、Se6のステップに進む。乱数取得処理では、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出し、抽出した乱数に対して所定の論理演算を行い、その結果を乱数として取得する。
Se6のステップでは、当該ゲームの遊技状態に応じて状態番号(0〜4のいずれか)をRAM41cに格納し、Se7のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が示す遊技状態において最初に抽選対象とする役番号をRAM41cに格納し、Se8のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が0または1の場合、すなわち通常遊技状態またはRTにおいていずれの特別役も持ち越されていない場合には、最初に抽選対象とする役番号として1(ビッグボーナス(1))を設定し、状態番号が2または3の場合、すなわち通常遊技状態またはRTにおいていずれかの特別役が持ち越されている場合には、最初に抽選対象とする役番号として10(リプレイ)を設定し、状態番号が4の場合、すなわちレギュラーボーナスの場合には、最初に抽選対象とする役番号として11(チェリー)を設定する。
Se8のステップでは、抽選対象とする役番号が15であるか否か、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、15である場合、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了している場合にはSe9のステップに進む。15でない場合にはSe10のステップに進む。
Se9のステップでは、RAM41cにおいて一般役の当選フラグが格納される一般役格納ワークをクリアして、内部抽選処理を終了し、図19に示すフローチャートに復帰する。
Se10のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて、役別テーブルに登録されている共通フラグが1か否かを確認し、1である場合にはSe11のステップに進み、1でない場合にはSe12のステップに進む。
Se11のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se12のステップでは、まず、RAM41cに格納されている設定値を読み出し、更に、処理対象の役番号と読み出した設定値に対応付けて、役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se13のステップでは、内部抽選用の乱数値に、Se11またはSe12のステップにおいて取得した判定値数を加算し、加算の結果を新たな乱数値とし、Se14のステップに進み、判定値数を内部抽選用の乱数値に加算したときにオーバーフローが生じたかを判定する。尚、オーバーフローの発生は、処理対象の役番号に該当する役が当選した旨を示している。そしてオーバーフローが生じた場合にはSe16のステップに進み。オーバーフローが生じなかった場合にはSe15のステップに進む。
Se15のステップでは、処理対象の役番号に1を加算し、Se8のステップに戻る。
Se16のステップでは、役番号が1〜9であるか、すなわち特別役または特別役を含む役の組み合わせを示す役番号か否かを確認し、役番号が1〜9の場合にはSe17のステップに進み、役番号が1〜9でない場合にはSe18のステップに進む。
Se17のステップでは、RAM41cにおいて特別役の当選フラグが格納される特別役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する特別役の当選フラグを設定し、Se18のステップでは、RAM41cの一般役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する一般役の当選フラグを設定して、内部抽選処理を終了し、図19に示すフローチャートに復帰する。尚、Se18のステップでは、役番号が1〜3の場合、一般役は当選していないため、この場合には、RAM41cの一般役格納ワークをクリアする。
図21及び図22は、CPU41aがSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Sf1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Sf1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Sf2)。
次いで、自動停止時間を設定した後(Sf3)、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(Sf4)。そして、Sf5のステップに進み、RAM41cに自動停止制御中を示す自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていなければSf7のステップに進み、自動停止フラグが設定されていればSf6のステップに進み、回転中のリールが1つであるか否かを判定する。
Sf6のステップにおいて回転中のリールが1つでない場合、すなわち2つ以上のリールが未だ回転中であればSf7のステップに進み、回転中のリールが1つであれば、Sf8のステップに進む。
Sf7のステップでは、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、役の当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し、Sf9のステップに進む。
Sf8のステップでは、停止済みのリールの停止位置に基づいて、各領域番号毎に非入賞位置か否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、Sf9のステップに進む。
Sf9のステップでは、停止準備が完了した旨を示す停止準備完了コードを設定し、Sf10のステップに更に進み、後述するタイマ割込処理(メイン)の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出されるまで待機する。
Sf10のステップにおいてリールの定速回転が検出された旨を判定すると、Sf11のステップに進み、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていなければSf12のステップに進み、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出を有効化してSf13のステップに進む。一方、Sf11のステップにおいて自動停止フラグが設定されていれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出を有効化することなくSf13のステップに進む。
Sf13のステップでは、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていれば、自動停止制御を行うためにSf14のステップに進み、自動停止フラグが設定されていなければSf20のステップに進む。
Sf14のステップでは、回転中のリールは1つか否かを判定し、回転中のリールが1つであればSf33のステップに進み、回転中のリールが1つでない場合、すなわち2つ以上のリールが回転していれば、Sf15のステップに進み、右リールが回転中か否かを判定し、右リールが回転中でなければ、Sf16のステップに進み、更に中リールが回転中か否かを判定する。
Sf15のステップにおいて右リールが回転中であれば、Sf18のステップに進み、右リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、右リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、右リールの回転が停止するまで待機する。
Sf16のステップにおいて中リールが回転中であれば、Sf19のステップに進み、中リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、中リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、中リールの回転が停止するまで待機する。
Sf16のステップにおいて中リールが回転中でない場合、すなわち左リールが回転中であれば、Sf17のステップに進み、左リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、左リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、左リールの回転が停止するまで待機する。
そして、Sf33のステップにおいてリールの回転が停止すると、Sf34のステップに進み、全てのリールが停止したか否かを判定し、全てのリールが停止していなければSf35のステップに進み、左リールのいずれかの入賞ライン上にチェリーが停止したか否かを判定し、左リールのいずれの入賞ライン上にもチェリーが停止していなければSf5のステップに戻り、左リールのいずれかの入賞ライン上にチェリーが停止していれば、Sf36のステップに進んで、自動停止前にチェリーが入賞した旨を示すチェリー入賞済みフラグをRAM41cに設定し、Sf5のステップに戻る。
また、Sf34のステップにおいて全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
Sf20のステップでは、Sf3のステップで設定した自動停止時間が経過したか否かを判定し、自動停止時間が経過していればSf21のステップに進み、自動停止時間が経過していなければSf23のステップに進む。
Sf21のステップでは、RAM41cに自動停止フラグを設定し、Sf22のステップに進み、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化し、Sf13のステップに戻る。
Sf23のステップでは、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければSf24のステップに進み、いずれかのストップスイッチの操作が検出されていればSf31のステップに進む。
Sf24のステップでは、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、リール回転エラーが発生していなければSf25のステップに進み、リール回転エラーが発生していればSf29のステップに進む。
Sf25のステップでは、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、投入エラーが発生していなければSf26のステップに進み、投入エラーが発生していればSf27のステップに進む。
Sf26のステップでは、払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、払出エラーが発生していなければSf13のステップに戻り、払出エラーが発生していればSf27のステップに進む。
Sf27のステップでは、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し、Sf28のステップに進み、図17に示すエラー処理に移行する。そして、エラーが解除された場合には、再びSf13のステップに戻る。
Sf29のステップでは、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し、Sf30のステップに進み、図17に示すエラー処理に移行する。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSf3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
Sf31のステップでは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化してSf32のステップに進み、Sf23のステップにおいて検出されたストップスイッチに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する。
そして、Sf33のステップにおいて対応するリールの回転が停止すると、前述したSf34のステップに進み、全てのリールが停止したか否かを判定し、全てのリールが停止していなければ、Sf35のステップに進み、左リールにチェリーが停止しているか否かを判定し、左リールにチェリーが停止していなければSf5のステップに戻り、左リールにチェリーが停止していればチェリー入賞済みフラグを設定した後Sf5のステップに戻り、Sf34のステップにおいて全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
図23は、CPU41aがSd4のステップにおいて実行する入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例における入賞判定処理は、主に5つの処理から構成される。第1の処理は、当該ゲームにおいて導出表示されたリール2L、2C、2Rの表示結果に基づいて入賞図柄フラグを設定する処理である。第2の処理は、入賞図柄フラグに基づいて自動停止による異常入賞を判定する処理である。第3の処理は、入賞図柄フラグに基づいて特別役と一般役が同時に入賞したか否かを判定する処理である。第4の処理は、当選フラグと入賞図柄フラグに基づいて異常入賞を判定する処理である。第5の処理は、入賞図柄フラグに基づく入賞時の処理である。
Sg1のステップは、当該ゲームにおいて導出表示されたリール2L、2C、2Rの表示結果に基づいて入賞図柄フラグを設定する処理である。
CPU41aは、まず入賞図柄判定処理を実施して(Sg1)、Sg2のステップに進む。尚、入賞図柄判定処理においては、Bレジスタに入賞図柄フラグの上位8ビットが、Cレジスタに入賞図柄フラグの下位8ビットが格納される。また、Eレジスタには払い出しメダル枚数が格納される。
以上のように、Sg1のステップにより、Bレジスタに入賞図柄フラグの上位8ビットが、Cレジスタに入賞図柄フラグの下位8ビットが格納される。
続いて実施されるSg2〜Sg8は、入賞図柄フラグに基づいて自動停止による異常入賞を判定する処理である。
Sg2のステップでは、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていなければSg9のステップに進む。Sg2のステップで自動停止フラグが設定されていればSg3のステップに進んでAレジスタにBレジスタの値、すなわち入賞図柄フラグの上位8ビット(一般役に対応するビット)を格納し、Sg4のステップに進み、Aレジスタの値が80Hか否か、すなわちチェリーが入賞しているか否かを判定する。
Sg4のステップにおいてAレジスタの値が80HでなければSg6のステップに進み、Aレジスタの値が80Hであれば、Sg5のステップに進み、チェリー停止済みフラグが設定されているか否か、すなわち自動停止に移行する前にチェリーが入賞しているか否かを判定し、Sg5のステップにおいてチェリー停止済みフラグが設定されていればSg6のステップに進み、チェリー停止済みフラグが設定されていない場合、すなわち自動停止に移行した後にチェリーが入賞した場合には、Sg28のステップにジャンプする。
Sg6のステップでは、Aレジスタが0でないか、すなわち一般役が入賞しているかを判定し、0でない場合にはSg28のステップにジャンプし、0である場合にはSg7のステップに進む。
Sg7のステップでは、AレジスタにCレジスタの値、すなわち入賞図柄フラグの下位8ビット(特別役に対応するビット)を格納し、Sg8のステップに進み、Aレジスタが0でないか、すなわち特別役が入賞しているかを判定し、0でない場合にはSg28のステップにジャンプし、0である場合には処理を終了する。
続いて実施されるSg9〜Sg12は、入賞図柄フラグに基づいて特別役と一般役が同時に入賞したか否かを判定する処理である。
Sg9のステップでは、DレジスタにBレジスタの値、すなわち入賞図柄フラグの上位8ビット(一般役に対応するビット)の各ビット同士の論理和演算(OR)を算出して、その結果を格納してSg10のステップに進む。この際Dレジスタには、いずれかの一般役が入賞している場合に1が格納され、いずれの一般役も入賞していない場合に0が格納されることとなる。
Sg10のステップでは、AレジスタにCレジスタの値、すなわち入賞図柄フラグの下位8ビット(特別役に対応するビット)の各ビット同士の論理和演算(OR)を算出して、その結果を格納してSg11のステップに進む。この際Aレジスタには、いずれかの特別役が入賞している場合に1が格納され、いずれの特別役も入賞していない場合に0が格納されることとなる。
Sg11のステップでは、Dレジスタの値と、Aレジスタの値の論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納して、Sg12のステップに進み、Aレジスタが0でないか、すなわち特別役と一般役とが同時に入賞したか否かを判定し、0でない場合、にはSg28のステップにジャンプし、0である場合にはSg13のステップに進む。
続いて実施されるSg13〜Sg21は、当選フラグと入賞図柄フラグに基づいて異常入賞を判定する処理である。
Sg13のステップでは、内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)の値(当選フラグ)をHLレジスタに格納し、Sg14のステップに進んでLレジスタの値である内部当選フラグの下位8ビットをAレジスタに格納し、Sg15のステップに進んでAレジスタの全ビットを反転する。つまり、各ビットを0なら1へ、1なら0へと反転させて、異常入賞判定用フラグに変換し、Sg16のステップに進む。
Sg16のステップでは、Cレジスタの値である入賞図柄フラグの下位8ビットと、Aレジスタの値の論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納して、Sg17のステップに進み、Aレジスタが0でないか、すなわち当選していない特別役が入賞したか否かを判定し、0でない場合にはSg28のステップにジャンプし、0である場合にはSg18のステップに進む。
Sg18のステップでは、Hレジスタの値である内部当選フラグの上位8ビットをAレジスタに格納し、Sg19のステップに進んでAレジスタの全ビットを反転する。つまり、各ビットを0なら1へ、1なら0へと反転させて、異常入賞判定用フラグに変換し、Sg20のステップに進む。
Sg20のステップでは、Bレジスタの値である入賞図柄フラグの上位8ビットと、Aレジスタの値の論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納して、Sg21のステップに進み、Aレジスタが0でないか、すなわち当選していない一般役が入賞したか否かを判定し、0でない場合にはSg28のステップにジャンプし、0である場合にはSg22のステップに進む。
Sg28のステップは、Sg4、Sg6、Sg8、Sg12、Sg17及びSg21のステップにおいて、Aレジスタが0でないと判定された場合、すなわち自動停止時に入賞が発生した場合、特別役と一般役が同時に入賞した場合、当該ゲームにおいて当選していない役が入賞した場合のジャンプ先であり、異常入賞エラーを示すエラーコードをレジスタに設定して、図17に示すエラー処理に移行する。
続いて実施されるSg22〜Sg29(Sg28除く)のステップは、入賞図柄フラグに基づく入賞時の処理である。
Sg22のステップでは、Bレジスタの値である入賞図柄フラグの上位8ビットをAレジスタに格納し、Sg23のステップに進んで、Cレジスタの値である入賞図柄フラグの下位8ビットと、Aレジスタの値の論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納し、Sg24のステップに進む。
Sg24のステップでは、Aレジスタが0であるかを判定し、0である場合には、つまりいずれの役も入賞していない場合には処理を終了し、0でない場合には、つまりいずれかの役が入賞している場合にはSg25のステップに進む。
Sg25のステップでは、Bレジスタの値である入賞図柄フラグの上位8ビットに対して、リプレイに該当するビット(第11ビット)の値を検査して、値が0の場合には、つまりリプレイ以外の役が入賞した場合にはゼロフラグに1をセットし、値が1の場合には、つまりリプレイが入賞した場合にはゼロフラグに0をセットする。そして、Sg26のステップに進み、ゼロフラグが1であるかを判定し、1である場合には、Sg29のステップにジャンプし、1でない場合にはSg27のステップに進む。
Sg27のステップでは、リプレイゲームを示すリプレイゲーム中フラグを設定する等のリプレイが入賞したときの処理を実施して、処理を終了する。
Sg29のステップは、Sg26のステップにおいて、リプレイ以外の役が入賞した旨を確認した場合のジャンプ先であり、払い出し枚数の算出等のリプレイ以外の役が入賞したときに行われる入賞時処理を実施して、処理を終了する。
図24は、CPU41aがSd6のステップのゲーム終了時処理内で実行するRT処理の制御内容を示すフローチャートである。
RT処理では、まずRAM41cにRT中フラグが設定されているか否かに基づいてRT中か否かを判定し(Sh1)、RT中でなければ、Sh5のステップに進む。Sh1のステップにおいてRT中であれば、RTの残りゲーム数を格納するためにRAM41cに割り当てられたRTゲーム数カウンタの値を1減算し(Sh2)、残りRTゲーム数が0か、すなわちRTゲーム数カウンタの値が0か否かを判定する(Sh3)。Sh3のステップにおいて残りRTゲーム数が0でなければ、Sh5のステップに進み、残りRTゲーム数が0であれば、RAM41cに設定されているRT中フラグをクリアして(Sh4)、Sh5のステップに進む。
Sh5のステップでは、通常遊技状態か否かを判定する。Sh5のステップでは、RAM41cにRT中フラグ、ビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグがいずれも設定されていない場合に通常遊技状態であると判定する。そしてSh5のステップにおいて通常遊技状態でなければ、RT処理を終了し、通常遊技状態であれば、Sh6のステップに進み、当該ゲームの表示結果としてチェリーが入賞したか否かを判定する。
Sh6のステップにおいてチェリーが入賞していない場合には、Sh7のステップに進み、更にチャンス目が停止したか否かを判定する。
そして、Sh7のステップにおいてチャンス目が停止していなければ、RT処理を終了する。一方、Sh6のステップにおいてチェリーが入賞している場合、またはSh7のステップにおいてチャンス目が停止していれば、Sh8のステップに進み、RAM41cにRT中フラグを設定し、Sh9のステップに進み、RTゲーム数カウンタに2を設定してRT処理を終了する。
図25及び図26は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Si1)。すなわち、タイマ割込処理(メイン)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Si2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Si3)。Si3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Si4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSi8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSi23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Si5)。
次いで、分起用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Si6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Si7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Si8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Si9)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Si10)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Si11)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Si12)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Si13)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Si14)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Si15)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分起用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Si16)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Si17)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作の有効化を許可する原点通過時処理(Si18)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Si19)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si16のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、または自動停止制御(最終停止以外)に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出するとともに、自動停止制御の最終停止時に、非入賞位置テーブルを参照し、現在のステップ数が非入賞位置となった時点で、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Si22)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Si23)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Si24)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
図27は、CPU41aが前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込4内において実行する停止スイッチ処理の制御内容を示すフローチャートである。
停止スイッチ処理では、まず、RAM41cに自動停止フラグが設定されているか否かに基づいて自動停止か否かを判定し(Sj1)、自動停止でなければSj7のステップに進み、自動停止であればSj2のステップに進む。
Sj2のステップでは、最終停止リールか否か、すなわち既に2つのリールが停止済みか否かを判定し、最終停止リールでなければSj7のステップに進み、最終停止リールであれば、停止準備が完了しているか否かを判定する(Sj3)。
Sj3のステップにおいて停止準備が完了していなければ、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。一方、Sj3のステップにおいて停止準備が完了していれば、非入賞位置テーブルの現在のステップ数が含まれる領域番号に対応する非入賞位置フラグを参照し(Sj4)、この非入賞位置フラグが1か否か、すなわち即時に停止した際にいずれの役も入賞ライン上に停止しないか否かを判定する(Sj5)。
Sj5のステップにおいて非入賞位置フラグが0であれば、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。一方、Sj5のステップにおいて非入賞位置フラグが1であれば、その時点で最も早い段階で停止させることが可能な停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後(Sj6)、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
Sj7、Sj8のステップでは、左、中、右の順番で全てのリールについて、該当するリールのワークに停止操作位置が設定されているか否か、すなわち停止操作が検出されたか、或いは自動停止により停止が指示されたかを判定し、全てのリールについて停止操作が検出されていないか、停止が指示されていなければ、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
また、Sj7のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出されている場合もしくはリールの停止が指示されている場合には、Sj9のステップに進み、当該リールに対応する停止制御テーブルを参照し、停止リールに対応するワークに設定されている停止操作位置のステップ数を含む領域番号から、停止位置となる領域番号を特定し、Sj10のステップに進み、現在のリール基準位置からのステップ数から、Sj9のステップにおいて特定した停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
図28は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Sk1)。すなわち電断割込処理(メイン)の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sk2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sk3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk4)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk5)、割込前の処理に戻る。
また、Sk3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sk6)、全ての出力ポートを初期化する(Sk7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sk8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sk9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sk10、尚、Sk10は、Sk3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図29〜図41のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、サブ制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図29に示す起動処理(サブ)を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びサブ制御部91の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU91aの起動時及びCPU91aの不具合または表示制御回路92の不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化する(Sm1)とともに、初期化命令をシステム制御レジスタに設定することで、グラフィックコントローラ200に対して初期化を指示した後(Sm2)、グラフィックコントローラ200からの初期化完了信号の入力待ちの状態となる(Sm3)。
Sm3のステップにおいて初期化完了信号が入力された後、透過領域用オブジェクトを含む使用頻度の高いCGデータのVRAM領域への転送命令をシステム制御レジスタに設定することで、使用頻度の高いCGデータの転送を指示した後(Sm4)、グラフィックコントローラ200からの転送終了割込信号の入力待ちの状態となる(Sm5)。
Sm5のステップにおいて転送終了割込信号が入力された後、RAM91cへのアクセスを許可する(Sm6)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sm7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sm8)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sm8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、Sm15のステップに進む。
Sm8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sm9)。正常に電断割込処理(サブ)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sm9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合にも、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、Sm15のステップに進む。
Sm15のステップでは、RAM91cのスタック領域(使用中のデータが格納されている領域)を除く全ての領域を初期化した後、Sm16のステップに進み、待機パターンを制御パターンとして設定した後、Sm13のステップに進む。
また、Sm9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM91cのデータは正常であるので、復帰するのに必要のないデータ領域(スイッチフラグやコマンド受信後の経過によって変化する後述のプロセスカウンタなどが格納されるデータ領域、すなわち電断前に最後にコマンドを受信した時点の状態を復帰させるのに必要のないデータが格納されているデータ領域)を初期化し(Sm10)、破壊診断用データをクリアし(Sm11)、電断前に最後に実行していた制御パターンを設定した後(Sm12)、Sm13のステップに進む。
Sm13のステップでは、Sm12またはSm16のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、割込を許可して(Sm14)、ループ処理に移行する。すなわちRAM91cのデータが異常であれば待機演出を実行し、RAM91cのデータが正常であれば、電断前に最後にコマンドを受信した際に実行した演出を最初から実行するようになっている。
図30は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(Sn1)。バッファにコマンドが格納されていなければ、Sn7のステップに進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sn2)、Sn3のステップに進む。
Sn3のステップでは、受信したコマンドに応じて、連続演出を実行するための連続演出処理を実行し、Sn4のステップに進む。
Sn4のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドの場合に、連続演出用の演出パターンがRAM91cに既に設定されているか否かを判定し、連続演出用の演出パターンが設定されていなければ、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果及び演出モードに応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し、Sn5のステップに進む。
Sn5のステップでは、受信したコマンドに応じた処理を行うとともに、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、Sn6のステップに進む。
Sn6のステップでは、Sn5のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、Sn7のステップに進む。
Sn7のステップでは、選択スイッチ56及び決定スイッチ57が検出されているか否かを判定し、検出されていると判定した場合には、該当するスイッチのスイッチオンフラグを設定するスイッチ判定処理を実行し、Sn8のステップに進む。
Sn8のステップでは、遊技履歴データの表示や演出モードの選択等を行うためのメニュー画面を表示するメニュー画面表示処理を実行し、Sh9のステップに進む。
Sn9のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、Sn10のステップに進み、グラフィックコントローラ200が正常に動作しているか否かを確認する表示制御確認処理を実行した後、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
図31は、CPU91aがSn3のステップにおいて実行する連続演出処理を示すフローチャートである。
連続演出処理では、まず、当該処理を行う契機となったコマンドの種類が何であるかを判定する(Sp1)。
コマンドの種類がBETコマンドであった場合には、詳細を後述するBET時処理を行い(Sp2)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が内部当選コマンドであった場合には、詳細を後述するスタート時処理を行い(Sp3)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類がリール回転開始コマンドであった場合には、前のゲームでRAM91cに保存したリール2L、2C、2Rの停止図柄に関する情報をクリアし(Sp4)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類がリール停止コマンドであった場合には、詳細を後述するリール停止時処理を行い(Sp5)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が入賞判定コマンドであった場合には、当該入賞判定コマンドがいずれかのボーナスに入賞したことを示しているか否かを判定し(Sp6)、いずれのボーナスにも入賞したことを示していなければ、そのまま連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
一方、入賞判定コマンドがいずれかのボーナスに入賞したことを示している場合には、RAM91cに設定された連続演出の残りゲーム数を示す連続カウンタの値が0であり、かつ追加演出の実行を示す追加フラグが設定されていない状態であるか、すなわち現時点で連続演出が実行されていない状態であり、かつ次のゲームで追加演出が行われない状態か否かを判定し(Sp7)、連続カウンタの値が0であり、かつ追加フラグも設定されていなければ、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
また、Sp7のステップにおいて連続カウンタが0ではない場合、または追加フラグが行われている場合には、実行中の連続演出を終了させて(Sp8)、連続カウンタの値をクリアした後(Sp9)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
コマンドの種類が遊技状態コマンドであった場合には、前回のゲームで最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存された遊技状態(すなわち、今回のゲームで適用されていた遊技状態)をRAM91cに設けられた前回ゲームの遊技状態の保存領域に移し、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームで適用される遊技状態)をRAM91cに設けられた最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存し(Sp10)、連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
また、コマンドの種類が他のコマンドであった場合には、そのまま連続演出処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
次に、Sp2のBET時処理を図32に示すフローチャート基づいて説明する。
BET時処理では、まず、RAM91cにボーナス当選の確定を報知したときに設定される確定報知フラグが設定されているかどうかを判定する(Sq1)。確定報知フラグが設定されていれば、前回以前のゲームでリール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに、連続演出か追加演出にてボーナス当選の確定が報知されていることとなる。
この場合、ソフトウェア乱数機能により種別報知抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に値により当選しているボーナスの種別を報知するかどうかを決定する種別報知抽選を行う(Sq2)。そして、この種別報知抽選においてボーナスの種別を報知する旨が決定されたかどうかを判定する(Sq3)。ボーナスの種別を報知しない旨が決定された場合には、そのままSq5の処理に進む。
ボーナスの種別を報知する旨が決定された場合には、前回のゲームのステップSr1の処理(後述)でRAM91cに保存した当選状況に従って、液晶表示器51への画像の表示により、当選しているボーナスの種別(レギュラーボーナスか、ビッグボーナス(1)か、ビッグボーナス(2)か)を報知する(Sq4)。そして、Sq5の処理に進む。Sq5では、RAM91cに設定されている確定報知フラグを消去する。そして、BET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
確定報知フラグが設定されていない場合には、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Sq6)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。連続カウンタの値が0であれば、更にRAM91cに追加フラグが設定されているかどうかを判定する(Sq7)。
追加フラグも設定されていなければ、RAM91cに保存されている前回のゲームのリール2L、2C、2Rの表示結果にに基づいて、前回のゲームにおいてチャンス目が導出されたか、またはチェリーが入賞したか否かを判定する(Sq8)。前回のゲームにおいてチャンス目が導出されておらず、更にチェリーも入賞していなければ、そのままBET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
前回のゲームにおいてチャンス目が導出されているかチェリーが入賞していれば、前回のゲームのステップSr1の処理(後述)でRAM91cに保存した当選状況に従って、いずれかのボーナスに当選しているかどうかを判定する(ステップSq9)。
いずれかのボーナスに当選していれば、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM91bに格納された連続演出選択テーブルのうちの当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。ここで選択した連続演出のパターンは、RAM91cに保存しておく(Sq10)。そして、Sq12のステップに進む。
いずれのボーナスにも当選していなければ、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM91bに格納された連続演出選択テーブルのうちの非当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。ここで選択した連続演出のパターンは、RAM91cに保存しておく(Sq11)。そして、Sq12のステップに進む。
Sq12では、Sq10またはSq11で選択した演出パターンに応じた値を初期値として、RAM91cの連続カウンタにセットする。更に、液晶表示器51に連続演出の開始を示す所定の画像を表示することにより開始演出を行う(Sq13)。そして、BET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
また、Sq6において連続カウンタの値が0でなかった場合には、そのままBET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
また、Sq7のステップにおいて追加フラグが設定されていれば、追加演出を実行することになる。ここでは、追加演出の開始(一旦は終了した連続演出の再開)を示す所定の画像を表示することにより再開演出を行う(Sq14)。そして、BET時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
次に、Sp3のスタート時処理を図33に示すフローチャート基づいて説明する。
まず、スタート時処理では、当該処理の契機となった内部当選コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM91cに設けられた最新ゲームの当選状況の保存領域に保存する(Sr1)。
次に、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Sr2)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、まず、RAM91cに保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(Sr3)。ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、そのままSr12の処理に進む。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、更に連続カウンタの値が1であるかどうかを判定する(Sr4)。連続カウンタの値が1でもなければ、そのままSr12のステップに進む。
連続カウンタの値が1であれば、当該ゲームで連続演出が終了することとなるので、更にRAM91cに保存した当選状況に基づいて、いずれかのボーナスが当選しているかどうかを判定する(Sr5)。いずれのボーナスも当選していなければ、そのままSr12のステップに進む。
いずれかのボーナスが当選している場合には、連続演出の開始時においてはいずれのボーナスも当選していなかったが、連続演出の実行中に新たにボーナスに当選したことになる。この場合には、ソフトウェア乱数機能により所定の乱数を抽出し、該乱数の値に応じて連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、それとも連続演出の終了後に追加演出を行うかを決定する差替/追加決定抽選を行う(Sr6)。この抽選の結果、最終ゲームの演出の内容の差し替えが決定されたか、追加演出の実行が決定されたかを判定する(Sr7)。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容の差し替えが決定された場合には、RAM91cに演出差替フラグを設定する(Sr8)。更にRAM91cに保存している連続演出のパターンに応じて最終ゲームにおける演出の内容を差し替え、差し替え後の演出に応じた画像を液晶表示器51に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出を開始させる(Sr9)。そして、スタート時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
一方、追加演出の実行が決定された場合には、RAM91cに保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM91cに保存しておく(Sr10)。更に追加演出の実行を示す追加フラグをRAM91cに設定する(Sr11)。そして、Sr12のステップに進む。
Sr12では、RAM91cに保存されている連続演出のパターンとRAM122の連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器51に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
Sr2において連続カウンタの値が0であった場合には、更にRAM91cに追加フラグが設定されているどうかを判定する(Sr13)。追加フラグが設定されていなければ、ここでは何らの演出も開始しないでスタート時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰するものとなる。
追加フラグが設定されている場合には、RAM91cに保存されている追加演出のパターンに応じた画像を液晶表示器51に表示して追加演出を開始させる(Sr14)。そして、スタート時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
次に、Sp5のリール停止時処理を図34に示すフローチャート基づいて説明する。
まず、リール停止時処理では、当該処理の契機となったリール停止コマンドに従って当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM91cの停止図柄テーブルに保存する(Ss1)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(Ss2)。リール2L、2C、2Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止した場合には、RAM91cの連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(Ss3)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM91cに差替フラグが設定されているかどうかを判定する(Ss4)。差替フラグが設定されていれば、差し替え後の演出の内容に応じた画像を液晶表示器51に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出の結果を報知する(Ss5)。更に、RAM91cに設定されている差替フラグを消去し、連続カウンタの値をクリアする(Ss6)。そして、Ss15のステップに進む。
Ss4で差替フラグが設定されていなければ、RAM91cに保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器51に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(Ss7)。更に、RAM91cの連続カウンタの値を1だけ減算する(Ss8)。ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(Ss9)。連続カウンタの値が0とならなかった場合には、そのままリール停止時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
連続カウンタの値が0となった場合には、RAM91cに保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(Ss10)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、Ss15のステップに進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器51に表示して遊技者に報知する(Ss11)。そして、リール停止時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
Ss3で連続カウンタの値が0であれば、RAM91cに追加フラグが設定されているかを判定する(Ss12)。追加フラグが設定されていなければ、そのままリール停止時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。追加フラグが設定されていれば、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM91cに保存されている追加演出のパターンに応じた画像を液晶表示器51に表示して、追加演出の結果を報知する(Ss13)。更に、RAM91cの追加フラグをクリアして(Ss14)、Ss15のステップに進む。
Ss15では、RAM91cに確定報知フラグを設定する。更に、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器51に表示して遊技者に報知する(Ss16)。そして、リール停止時処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
図35及び図36は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSn5のステップにおいて実行する制御パターン設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
制御パターン設定処理では、まず、受信したコマンドが設定開始コマンドであるか否かを判定する(St1)。そして、受信したコマンドが設定開始コマンドであれば、設定中報知パターンを制御パターンとして設定し(St2)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
St1のステップにおいて、受信したコマンドが設定開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(St3)。そして受信したコマンドが初期化コマンドであれば、RAM91cの全ての領域を初期化した後(St4)、前述した待機パターンを制御パターンとして設定し(St5)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
St3のステップにおいて、受信したコマンドが初期化コマンドではない場合には、受信したコマンドが待機コマンドであるか否かを判定する(St6)。そして受信したコマンドが待機コマンドであれば、RAM91cに割り当てられた連続カウンタの値及び追加フラグを確認し、連続演出の実行中か否かを判定する(St7)。St7のステップでは、連続カウンタの値が0であり、かつ追加フラグが設定されていなければ連続演出の実行中ではないと判定し、更にRAM91cにボーナス中演出の実行中を示すボーナス中演出フラグが設定されているか否かを確認し、ボーナス中演出の実行中か否かを判定する(St8)。
そして、St8のステップにおいてボーナス中演出の実行中でなければ、待機パターンを制御パターンとして設定し(St9)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。尚、St7のステップにおいて連続演出の実行中であると判定した場合、またはSt8のステップにおいてボーナス中演出の実行中であると判定した場合には、待機パターンは設定せずに制御パターン設定処理を終了して図30に示すフローチャートに復帰する。
St6のステップにおいて、受信したコマンドが待機コマンドではない場合には、受信したコマンドが打止コマンドであるか否かを判定する(St10)。そして受信したコマンドが打止コマンドであれば、更に、打止状態の開始(発生)を示す打止コマンドか否かを判定し(St11)、打止状態の開始を示す打止コマンドであれば、打止報知パターンを制御パターンとして設定し(St12)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。一方、打止状態の開始を示す打止コマンドでない場合、すなわち打止状態の解除を示す打止コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(St9)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
St10のステップにおいて、受信したコマンドが打止コマンドではない場合には、受信したコマンドがエラーコマンドであるか否かを判定する(St13)。そして受信したコマンドがエラーコマンドであれば、更に、エラー状態の発生を示すエラーコマンドか否かを判定し(St14)、エラー状態の発生を示すエラーコマンドであれば、現在設定されている制御パターンを一時的にスタックに退避し(St15)、エラー報知パターンを制御パターンとして設定し(St16)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。一方、エラー状態の発生を示すエラーコマンドでない場合、すなわちエラー状態の解除を示すエラーコマンドであれば、St15のステップ、すなわち当該エラーの発生時にスタックに退避していた制御パターンを設定し(St17)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
St13のステップにおいて、受信したコマンドがエラーコマンドではない場合には、受信したコマンドが払出開始コマンドであるか否かを判定する(St18)。そして受信したコマンドが払出開始コマンドであれば、払出パターンをサブパターンとして設定し(St19)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。サブパターンは、実行中の演出の制御パターンが設定される領域とは別の領域に設定される制御パターンであり、実行中の演出の制御パターンと同時並行して演出を実行する際に、実行中の演出の制御パターンとは別個に設定される制御パターンである。すなわち通常であれば、新たな制御パターンが設定されると、もとから設定されていた制御パターンが上書きされてしまうのに対して、サブパターンとして制御パターンが設定されることで、2つの制御パターンが同時に設定される。このため、St19のステップにおいて払出パターンがサブパターンとして設定されることで、現在実行中の演出と同時並行して払出パターンに基づく演出が実行されることとなる。
St18のステップにおいて、受信したコマンドが払出開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが払出終了コマンドであるか否かを判定する(St20)。そして受信したコマンドが払出終了コマンドであれば、サブパターンとして設定されている払出パターンをクリアし(St21)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。すなわちSt21のステップにおいては、同時並行して実行されていた払出パターンに基づく演出のみが終了し、もとから実行されていた演出のみが継続することとなる。
St20のステップにおいて、受信したコマンドが払出終了コマンドではない場合には、受信したコマンドが入賞判定コマンドであるか否かを判定する(St22)。そして受信したコマンドが入賞判定コマンドであれば、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すか否かを判定する(St23)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示す場合には、BB入賞時パターンを制御パターンとして設定し(St24)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。一方、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すものではない場合には、更にビッグボーナス以外の入賞を示すか否かを判定する(St25)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナス以外の入賞を示す場合には、入賞が発生した際に特有の演出が実行される入賞時演出を実行するための入賞時パターンのうち、発生した入賞に対応する入賞時パターンを制御パターンとして設定し(St26)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。尚、St25のステップにおいてビッグボーナス以外の入賞を示すものでない場合には、St35のステップに進む。
St22のステップにおいて受信したコマンドが入賞判定コマンドではない場合には、受信したコマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判定する(St27)。そして受信したコマンドが遊技状態コマンドでなければ、St31のステップに進み、遊技状態コマンドであれば、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM91cに設定するとともに(St28)、設定された遊技状態に基づいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであったか否かを判定する(St29)。そして、当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであれば、エンディングパターンを制御パターンとして設定し(St30)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。尚、St29のステップにおいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームでなければ、St35のステップに進む。
St31のステップでは、受信したコマンドがリール停止コマンドであるか否かを判定する。そして受信したコマンドがリール停止コマンドでなければ、St35のステップに進み、リール停止コマンドであれば、当該リール停止コマンドに基づいて自動停止によるリールの停止か否かを判定する(St32)。
St32のステップにおいて自動停止によるリールの停止でないと判定された場合には、St35のステップに進み、自動停止によるリールの停止であると判定された場合には、全てのリールが停止したか否か、すなわち全てのリールに対応するリール停止コマンドを受信したか否かを判定する(St33)。
St33のステップにおいて全てのリールが停止していなければ、St35のステップに進み、全てのリールが停止していると判定された場合には、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨、及び小役告知演出が無効である旨を報知するための自動停止時報知パターンを制御パターンとして設定し(St34)、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
St35のステップでは、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出して設定し、制御パターン設定処理を終了して、図30に示すフローチャートに復帰する。
図37は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSn8のステップにおいて実行するメニュー画面表示処理の制御内容を示すフローチャートである。
メニュー画面表示処理では、まず取得したコマンドに基づいて、ゲーム中であるか否かを判定し(Sy1)、ゲーム中であると判定した場合には、メニュー画面を表示中であるか否かを判定し(Sy2)、メニュー画面を表示中でない場合にはそのままメニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。Sy2のステップにおいてメニュー画面を表示中である場合には、メニュー画面をクリアした後(Sy3)、メニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
Sy2のステップにおいてゲーム中ではないと判定した場合には、連続カウンタの値及び追加フラグに基づいて、連続演出を実行中であるか否かを判定し(Sy4)、連続演出を実行中であれば、そのままメニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。Sy4のステップにおいて連続演出を実行中でなければ、更にボーナス中演出フラグに基づいて、ボーナス中演出を実行中であるか否かを判定し(Sy5)、ボーナス中演出を実行中であれば、そのままメニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。Sy5のステップにおいてボーナス中演出を実行中でなければ、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出したか否かを判定し(Sy6)、選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出してなければそのままメニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
Sy6のステップにおいて選択スイッチ56または決定スイッチ57の操作を検出した場合には、メニュー画面を表示中であるか否かを判定し(Sy7)、表示中でなければメニュー画面を表示させた後(Sy8)、メニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。また、Sy7のステップにおいてメニュー画面を表示中であれば、検出したスイッチが選択スイッチ56または決定スイッチ57のいずれであるかを判定し、現在表示している画面状況に応じた処理、例えばメニュー画面において遊技履歴閲覧画面が選択されれば履歴データを表示したり、演出モード選択画面が選択されれば演出モード選択画面を選択する等の表示処理や、履歴データの初期化等の所定の処理を実施する項目が選択された場合には、該処理を実施した後(Sy9)、メニュー画面表示処理を終了し、図30に示すフローチャートに復帰する。
図38は、CPU91aがグラフィックコントローラ200から定期的(本実施例では、33.3ms毎)に出力されるVブランク割込信号の入力に基づいて実行するVブランク割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
Vブランク割込処理では、まず前回Vブランク割込信号が入力されてからの時間を計測するためにRAM91cに割たてられたVブランク待ち時間カウンタの値をクリアし(Sv1)、データ転送処理の終了時に出力される転送終了割込信号、アトリビュートの読込処理の終了時に出力される読込終了割込信号、描画処理の終了時に出力される描画終了割込信号の入力待ち状態か否かを判定する(Sv2)。割込信号の入力待ち状態か否かは、後述する転送終了待ちフラグ、読込終了待ちフラグ、描画終了待ちフラグがRAM91cに設定されているか否かに基づいて判定する。
Sv2のステップにおいて割込待ちの状態であれば、Vブランク割込処理を終了し、Sv2のステップにおいて割込待ち状態ではなければ、RAM91cに新規にプロセスデータが設定されたか否かに基づいて、新規に動画再生を開始するか否かを判定する(Sv3)。
Sv3のステップにおいて新規に動画再生を開始すると判定された場合、すなわち新規にプロセスデータが設定された場合には、動画再生中である旨を示す再生中フラグをRAM91cに設定するとともに、RAM91cに設定された、プロセスデータのうちどの段階の処理を実行中であるかを示すプロセスデータカウンタの値をクリアする(Sv4)。
次いで、RAM91cに設定されているプロセスデータを参照し、プロセスデータにて設定された動画を再生する際のソースデータとなる全てのCGデータのVRAM領域への転送命令をシステム制御レジスタに設定することで、CGデータの転送を指示する(Sv5)。そして、RAM91cに、CGデータの転送終了時に入力される転送終了割込信号の入力待ちである旨を示す転送終了待ちフラグを設定して(Sv6)、Vブランク割込処理を終了する。
また、Sv3のステップにおいて新規に動画再生を開始すると判定されなかった場合、すなわち新規にプロセスデータが設定されていない場合には、表示レジスタの表示領域及び描画レジスタの描画領域を更新してVRAM領域における表示領域と描画領域とを切り替える(Sv7)。そして、RAM91cに動画再生中フラグが設定されているか否かに基づいて、動画を再生中か否かを判定する(Sv8)。
Sv8のステップにおいて動画の再生中でなければ、現在設定されている制御パターンに応じたアトリビュートをアトリビュートレジスタに設定し(Sv9)、アトリビュートレジスタに設定したアトリビュートの読込命令をシステム制御レジスタに設定することで、アトリビュートの読込を指示する(Sv10)。そして、RAM91cに、アトリビュートの読込終了時に入力される読込終了割込信号の入力待ちである旨を示す読込終了待ちフラグを設定し(Sv11)、Vブランク割込処理を終了する。尚、Sv9のステップにおいて設定されるアトリビュートのうちリールの変動中に設定される制御パターンに対応するアトリビュートは、必ず透過領域用オブジェクトが最優先で描画される(必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画される)ように設定されている。
Sv8のステップにおいて動画の再生中であると判定されれば、RAM91cに設定されたプロセスデータカウンタの値を更新し(Sv12)、RAM91cに設定されているプロセスデータのうち、プロセスデータカウンタの値が示す段階のアトリビュートをアトリビュートレジスタに設定し(Sv13)、アトリビュートレジスタに設定したアトリビュートの読込命令をシステム制御レジスタに設定することで、アトリビュートの読込を指示する(Sv14)。そして、RAM91cに、アトリビュートの読込終了時に入力される読込終了割込信号の入力待ちである旨を示す読込終了待ちフラグを設定する(Sv15)。尚、Sv13のステップにおいて設定されるアトリビュートのうちリールの変動中に設定されるプロセスデータに定められたアトリビュートは、必ず透過領域用オブジェクトが最優先で描画される(必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画される)ように設定されている。
次いで、RAM91cに設定されたプロセスデータを参照し、当該プロセスデータに基づく全ての動画再生が終了したか否かを判定する(Sv16)。
Sv16のステップにおいて全ての動画再生が終了していなければ、そのままVブランク割込処理を終了し、Sv16のステップにおいて全ての動画再生が終了していれば、RAM91cに設定されている再生中フラグをクリアした後(Sv17)、Vブランク割込処理を終了する。
図39(a)は、RAM91cに読込終了待ちフラグが設定されている状態においてCPU91aがグラフィックコントローラ200から出力される読込終了割込信号、すなわちアトリビュートの読込終了時に出力される読込終了割込信号の入力に基づいて実行する読込終了割込処理の制御内容を示すフローチャートであり、図39(b)は、RAM91cに転送終了待ちフラグが設定されている状態においてCPU91aがグラフィックコントローラ200から出力される転送終了割込信号、すなわちCGデータの転送終了時に出力される転送終了割込信号の入力に基づいて実行する転送終了割込処理の制御内容を示すフローチャートであり、図39(c)は、CPU91aがグラフィックコントローラ200から出力される描画終了割込信号の入力に基づいて実行する描画終了割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
読込終了割込処理では、まず、RAM91cに設定されている読込終了待ちフラグをクリアし(Sv21)、アトリビュートの読込を命令してからの時間を計測するためにRAM91cに割たてられた読込終了待ち時間カウンタの値をクリアし(Sv22)、システム制御レジスタに描画の実行命令を格納することで、描画の実行を指示する(Sv23)。そして、描画終了割込信号の入力待ち状態である旨を示す描画終了待ちフラグをRAM91cに設定し(Sv24)、読込終了割込処理を終了する。転送終了割込処理では、RAM91cに設定されている転送終了待ちフラグをクリアし(Sv31)、CGデータの転送を命令してからの時間を計測するためにRAM91cに割たてられた転送終了待ち時間カウンタの値をクリアし(Sv32)、転送終了割込処理を終了する。描画終了割込処理では、RAM91cに設定されている描画終了待ちフラグをクリアし(Sv41)、描画を命令してからの時間を計測するためにRAM91cに割たてられた描画終了待ち時間カウンタの値をクリアし(Sv42)、描画終了割込処理を終了する。
このようにCPU91aは、グラフィックコントローラ200によるアトリビュートの読込処理、描画処理、データの転送処理が開始すると、これらの処理が完了するまでの間、Vブランク割込信号の入力があっても、新たに描画、データ転送、アトリビュートの読込の実行命令を行わないようになっている。
図40は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSn10のステップにおいて実行する表示制御確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
表示制御確認処理では、まずVブランク待ちカウンタの値を1加算し(Sw1)、加算後のVブランク待ちカウンタの値に基づいて、前回Vブランク割込信号が入力されてからの経過時間が許容時間(グラフィックコントローラ200がハングアップしている可能性が高いと判断する時間)を超えたか否かを判定し(Sw2)、前回Vブランク割込信号が入力されてからの経過時間が許容時間を超えている場合には、後述する電断割込処理(サブ)の先頭にジャンプする。
Sw2のステップにおいて前回Vブランク割込信号が入力されてからの経過時間が許容時間を超えていない場合には、転送終了待ちフラグが設定されているか否かに基づいて転送終了待ちの状態か否かを判定し(Sw3)、転送終了待ちでなければ、Sw6のステップに進む。
Sw3ののステップにおいて転送終了待ちであれば、転送終了待ちカウンタの値を1加算し(Sw4)、加算後の転送終了待ちカウンタの値に基づいて、CGデータの転送命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えたか否かを判定し(Sw5)、CGデータの転送命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えている場合には、後述する電断割込処理(サブ)の先頭にジャンプする。
Sw5のステップにおいてCGデータの転送命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えていない場合には、Sw6のステップに進む。
Sw6のステップでは、読込終了待ちフラグが設定されているか否かに基づいてアトリビュートの読込終了待ちの状態か否かを判定し、読込終了待ちでなければ、Sw9のステップに進む。
Sw6ののステップにおいて読込終了待ちであれば、読込終了待ちカウンタの値を1加算し(Sw7)、加算後の読込終了待ちカウンタの値に基づいて、アトリビュートの読込命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えたか否かを判定し(Sw8)、アトリビュートの読込命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えている場合には、後述する電断割込処理(サブ)の先頭にジャンプする。
Sw8のステップにおいてアトリビュートの読込命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えていない場合には、Sw9のステップに進む。
Sw9のステップでは、描画終了待ちフラグが設定されているか否かに基づいて描画終了待ちの状態か否かを判定し、描画終了待ちでなければ、表示制御確認処理を終了して図30に示すフローチャートに復帰する。
Sw9ののステップにおいて描画終了待ちであれば、描画終了待ちカウンタの値を1加算し(Sw10)、加算後の描画終了待ちカウンタの値に基づいて、描画命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えたか否かを判定し(Sw11)、描画命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えている場合には、後述する電断割込処理(サブ)の先頭にジャンプする。
Sw11のステップにおいてアトリビュートの読込命令を実行してからの経過時間が許容時間を超えていない場合には、表示制御確認処理を終了して図30に示すフローチャートに復帰する。
このようにCPU91aは、許容時間を超えてVブランク割込信号が入力されない場合、グラフィックコントローラ200に対して命令してから、当該命令による処理の終了を示す割込信号が許容時間を超えて入力されない場合に、電断割込処理(サブ)の先頭にジャンプするようになっている。
図41は、電断検出回路98からの電圧低下信号が入力されたとき、及び許容時間を超えてVブランク割込信号が入力されない場合、グラフィックコントローラ200に対して命令してから、当該命令による処理の終了を示す割込信号が許容時間を超えて入力されない場合、すなわちグラフィックコントローラ200がハングアップしている可能性が高い場合に実行する電断割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理(サブ)においては、まず、割込を禁止する(Sx1)。すなわち電断割込処理(サブ)の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sx2)。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sx3)、全ての出力ポートを初期化する(Sx4)。次いでRAM41cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sx5)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sx6)。
そして、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。また、電断ではなく、グラフィックコントローラ200の不具合によって電断割込処理が行われた場合には、一定時間が経過することによりリセット回路95からリセット信号が入力され、CPU91aは再起動することとなる。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、プロセスデータにVブランク毎にCPU91aがアトリビュートレジスタに対して行う設定内容が予め定められているとともに、特にリールの変動中に再生される動画についてのプロセスデータには、必ず透過領域用オブジェクトが最優先で描画される(必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画される)ように定められたアトリビュートが設定されている。また、リールの変動中に静止画を表示する際に設定されるアトリビュートについても、必ず透過領域用オブジェクトが最優先で描画される(必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画される)ように定められている。そして、本実施例ではこのような構成を採ることにより、リールの変動中においては、液晶表示器51の表示領域51bのうち透視窓3に対応する透過領域51bに透明用色彩の透過領域用オブジェクトが最優先で(視覚者から見て最も手前側に)表示されるので、透視窓3に対応する領域に画像が表示されて変動中のリールの視認性が妨げられてしまうことができる。
これにより、遊技者がリールの停止操作を行う際に、液晶表示器51に表示された画像によって停止操作が困難となってしまうことがない。また、本実施例では特に実施していないが、例えば、図柄の変動態様によって演出を行うもの(停止時にバウンドさせたり、逆回転させるものなど)であっても、液晶表示器51に表示された画像によって図柄の変動態様による演出効果が妨げられてしまうこともない。
また、変動中のリールの視認性を妨げないようにするために、予め透視窓3に対応する領域に画像が表示されないように、透過領域51bに画像が重ならないように画像データを作成せずとも、透視窓3に対応する透過領域51bに透明用色彩が表示されるので、透過領域51bを意識せずに画像データを設計することができる。
尚、本実施例では、リールの変動中に用いるアトリビュートとして、必ず透過領域用オブジェクトが最優先で描画されるように定められたアトリビュートを予め設定しておくことにより、透視窓3に対応する透過領域51bに透明用色彩の透過領域用オブジェクトを最優先で表示させる構成としているが、例えば、アトリビュートを予め準備することなく、Vブランク毎に演出の進行に応じた動画や静止画を構成するためのプログラムを読み出して、その都度アトリビュートを作成するようにしても良い。
また、このような構成とした場合には、アトリビュートを作成する最初の段階で、リールが変動中であるか否かを判定し、リールが変動中であると判定された場合には、まず透過領域51bに透明用色彩の透過領域用オブジェクトを最優先に(視覚者から見て最も手前側に)描画するためのプログラムを読み出してアトリビュートを設定し、その後他のオブジェクトについてのプログラムを読み出してアトリビュートの設定を追加することでアトリビュートを作成することが好ましく、このようにすることで、リールの変動中においては、透過領域51bに透明用色彩の透過領域用オブジェクトを最優先に(視覚者から見て最も手前側に)描画するためのアトリビュートが最初に設定されるので、他のオブジェクトについてのアトリビュートを設定する処理によって、透過領域用オブジェクトを描画するためのプログラムが読み出されずにアトリビュートが作成されてしまい、その結果、透過領域用オブジェクトを表示させる処理が抜けてしまって、リールの前面に画像が表示されて変動中のリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、少なくともリールの変動中において透過領域用オブジェクトが最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画されるようになっているが、リールが変動中か否かに関わらず、常時、透過領域用オブジェクトが最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画される構成としても良く、このようにすることで、透過領域用オブジェクトを最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画する制御として、常に同一の制御を行えば良いので、プログラムの設計が容易となる。
また、本実施例では、遊技状態に関わらず、リールの変動中においては常に透過領域用オブジェクトが最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画されるようになっており、どのような遊技状態であってもリールの変動状態の視認性が妨げられてしまうことを防止できる。また、例えば、目押しを必要としない遊技状態(レギュラーボーナスなど)においては、変動中のリールの視認性を妨げる必要性が低いが、そのためだけに例外的にプログラムを変更する必要もないので、画像表示を行うためのプログラムの設計が容易となる。
また、本実施例では、液晶表示器51の表示領域51aの表面にグレア加工(光沢加工)が施されており、これにより光透過性が向上するので、液晶表示器51の表示領域51aを介した場合でもリールの視認性を極力高めることができる。
尚、本実施例では、表示領域51aの全体にグレア加工が施されているが、少なくとも透視窓3、すなわちリールを視認するのに必要な領域についてグレア加工が施されているものであれば、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、液晶表示器51が搭載する液晶駆動回路215が、グラフィックコントローラ200からビデオ信号(アナログ信号)が出力されていない状態において、全ての液晶素子の駆動を行わず(電圧を印加しない)、表示領域51aが透過状態となるようになっているので、何らかの原因(例えば、グラフィックコントローラ200がハングアップした場合など)でグラフィックコントローラ200からのビデオ信号(アナログ信号)が出力されなくなってしまっても、変動中のリールの視認性を確保することができる。
また、本実施例では、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、サブ制御部91(CPU91a)及び表示制御回路92に電圧を供給する電源ラインと、液晶表示器51に搭載された液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されているので、表示制御回路92に電圧を各部に供給する電源ラインが断線した場合でも、液晶駆動回路215に電圧が供給されている限りは、リールの視認性を確保することができる。
尚、本実施例では、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有する液晶表示器51を用いているので、液晶表示器51aへの電源が遮断された場合でも、リールの視認性が妨げられてしまうことがないが、ノーマリーブラックタイプの液晶パネルを有する液晶表示器を用いた場合には、上記の構成が特に有用である。
また、本実施例では、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、液晶表示器51に搭載された液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、リールLED55に電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されているので、リールLED55に電圧を供給する電源ライン、もしくは液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインのいずれか一方が断線した場合でも、リールLED55及び液晶駆動回路215がともに停止してしまうことがないので、このような場合でもリールの視認性を確保することができる。
また、本実施例では、サブ制御部91のCPU91aが、グラフィックコントローラ200からのVブランク割込信号が一定期間入力されなかった場合、グラフィックコントローラ200に対して命令したにも関わらず、命令に対応する完了割込信号が一定期間入力されなかった場合に、演出状態のバックアップを行う電断割込処理(サブ)を実行するとともに、再起動して電断割込処理においてバックアップした制御状態を復帰させる。そして、CPU91aの再起動に伴って、グラフィックコントローラ200を初期化して、再起動前に実行していた制御パターンに基づく命令を再度グラフィックコントローラ200に対して行うことにより、グラフィックコントローラ200の動作を再開させるようになっている。これにより、グラフィックコントローラ200がハングアップした場合でも、ハングアップする前の状態に復旧させることができる。また、ハングアップにより途中となっていた表示動作を復旧後に再開させることができ、異常な表示状態からのより適切な復旧が可能になる。
また、本実施例では、再起動の際に制御状態を復旧させるための処理として、電断時に実行される電断割込処理(サブ)を流用しており、グラフィックコントローラ200がハングアップした際に実行する専用の処理を実行する必要がないので、プログラム容量の増大や処理の複雑化を防止しつつ、異常な表示状態から適切に復旧させることができる。
また、本実施例では、CPU91aが動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって動画再生に必要な全てのキャラクタがVRAM領域に配置されることとなる。動画再生を行う場合には、何度も繰り返して同じキャラクタを描画に用いることが多いが、CGROM205に格納されたデータは圧縮されており、これを読み出すのに時間を要するので、前述のように動画再生を行う最初の段階で、必要な全てのキャラクタをVRAM領域に配置することにより、各フレーム毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済む。
また、本実施例では、CPU91aが起動時に、透過領域用キャラクタを含む使用頻度の高いキャラクタのCGROM205からVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって使用頻度の高いキャラクタがVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1に配置されることとなる。このため、使用頻度の高いキャラクタについては、動画再生毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済む。
また、本実施例では、連続演出やボーナス演出、待機演出、メニュー画面の表示などを行う際に、これら各演出に伴う動画再生に必要なキャラクタをCGROM205から読み出してVRAM領域上の汎用キャラクタ用バッファL2に転送するようになっているが、汎用キャラクタ用バッファL2の容量上、例えば、連続演出に必要なキャラクタと、待機演出に必要なキャラクタまたはメニュー画面の表示に必要なキャラクタと、を汎用キャラクタ用バッファL2に同時に転送することができない。このため、新たに動画再生を行う際には、汎用キャラクタ用バッファL2に格納されている、それまで行われていた動画再生のためのキャラクタに対して新たな動画再生のためのキャラクタを上書きするようになっており、これらキャラクタの読み出し/転送処理のオーバーヘッドが生じる。連続演出に用いるキャラクタやボーナス中演出に用いるキャラクタは、これらの演出が複数ゲームに亘って実行されるものであるため、単発演出のキャラクタよりもデータ量が大きくなっており、単発演出のキャラクタに比べて読み出し/転送に要するオーバーヘッドが大きくなる。
ここで、連続演出の実行中やボーナス中演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において所定期間に亘って遊技操作がされないときには待機演出が実行されるものとすると、そのときには待機演出のキャラクタをCGROM205から読み出して、VRAM領域上の汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。この場合、待機演出のキャラクタを連続演出のキャラクタに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされて待機演出を終了した場合に、元の連続演出を改めて再開しようとすれば、再び連続演出のキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。これに加えて、待機演出の開始時に連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、待機演出の終了時において復帰させなければならない。遊技者が遊技履歴の閲覧や演出モードを選択するためにメニュー画面を表示させる操作を行った場合も同じである。
また、連続演出の実行中やボーナス中演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において演出モードの切り替えを可能とすると、そのときには新たな演出モードで対応するキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。これを許容するとなると、演出モードが切り替えられる度に、何度も同じ処理を行わなければならないこととなる。
これに対して、本実施例では、連続演出及び追加演出の実行中、もしくはボーナス中演出の実行中においては、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっている。つまり、待機演出のキャラクタやメニュー画面(演出モードの選択画面や履歴の閲覧画面を含む)のキャラクタのCGROM205からの読み出しと汎用キャラクタ用バッファL2への転送が禁止されているので、実行中の連続演出やボーナス中の演出データが待機演出やメニュー画面(演出モードの選択画面や履歴の閲覧画面を含む)のキャラクタによって上書きされて汎用キャラクタ用バッファL2から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めて連続演出やボーナス中演出の演出データをキャラクタのCGROM205から読み出して、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しない待機演出やメニュー画面の表示を実行するために、データ量の大きい連続演出やボーナス中演出の演出データをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送する処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。また、待機演出やメニュー画面の開始時に連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、待機演出やメニュー画面の終了時において復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
また、連続演出及び追加演出の実行中、もしくはボーナス中演出の実行中においては選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作も無効化したままにしているので、演出モードが切り替えられることがなく、演出モードが異なるだけで同じ状況に対応したキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならないというオーバーヘッドが生じるのを防ぐことができる。
また、本実施例のスロットマシンでは、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過する前に遊技者によりストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効に検出されれば、当選フラグの設定状況と停止操作のタイミングとに応じて該当するリールに表示結果が導出される。つまり、当選フラグの設定だけではなく、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。
一方、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過した時点で、未だリールが回転中であれば、回転中のリールを自動的に停止させる自動停止制御が行われる。つまり、1ゲームに要する時間が無限のものにはならず、遊技者が遊技を行っていても実質的に十分な稼働率を得られないということがなくなる。
尚、本実施例では、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過した時点で、未だリールが回転中であれば、回転中のリールを自動的に停止させる自動停止制御が行われるようになっているが、自動停止時間を計時する起点は、リール回転開始時に限られるものではなく、スタートスイッチ7が操作された時点、リールが定速回転となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったとき、停止操作に伴い無効化されたストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が再度有効となったとき、最後に停止操作が行われたときなどであっても良い。
また、自動停止制御によって各リールが停止される場合には、いずれかの役の当選フラグが設定されていても、各リールには最終的に必ずハズレの表示態様が導出されることとなる。このため、偶然性の要素だけで入賞表示態様が導出されるのを防ぐことができ、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御が行われる一方、最後に停止するリールについては、最大4図柄の引込範囲、すなわち5コマの範囲でいずれの入賞ライン上にも役が揃わない滑りコマ数を特定し、そのうち最も少ない滑りコマ数に基づいて停止させる制御が行われるようになっている。すなわち最後に停止するリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、当選フラグの設定状況に応じて制御が行われ、自動停止制御の場合には、最後に停止させるリールのみ、いずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御が行われるようになっている。このため、最後に停止させるリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、共通の処理でリールを停止させる制御を行えば良いので、自動停止制御を行う機能を付加し、更に自動停止時には必ずハズレとする機能を付加しても、これに伴いリールの停止制御が複雑とならない。
また、最終停止リールについては、全ての領域番号毎に、各領域番号に対応する停止位置を即時に停止させた場合にいずれの役も入賞ライン上に揃わない非入賞位置であるか否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、1コマ分変動する時間よりも短い一定の間隔(約2ms)毎に非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を繰り返し行い、現在のステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置、すなわち当該領域番号に対応する図柄が下段で停止する位置でリールを停止させる制御を行うようになっており、回転中のリールが非入賞位置であると判定された時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止させるのみで、入賞とならない表示結果を停止させることができるため、従来のように、自動停止時間の経過後、図柄が1コマ移動する毎に引込範囲内にある全ての図柄の中から非入賞位置を検索する必要がないので、自動停止制御を行う機能に加えて、自動停止時には必ずハズレとする機能を付加した場合でも、これに伴いリールの停止制御が複雑とならない。
また、自動停止制御に移行後、最終停止リールについては、必ず最終停止リールが非入賞位置であると判定された時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止させる制御を行えば良く、最終停止リールの停止を開始させるステップ数がどのステップ数であっても共通のプログラムで停止制御を行うことが可能となるので、自動停止制御に伴う制御プログラムの構成を簡素化することができる。
尚、本実施例では、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点で、非入賞位置テーブルを作成し、その後一定の間隔で非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を行うことで、現在のステップ数が非入賞位置であるか否かを判定しており、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を短時間で行えることから好ましいが、非入賞位置テーブルを作成することなく、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点から、一定の間隔で、停止済みのリールの停止位置に基づいて、現在のステップ数で1コマ未満で即時に停止させた場合に非入賞位置であるか否かを判定し、非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、当選フラグに応じた停止制御として、当選フラグに応じた停止制御テーブルに基づく制御としているが、後述するその他の制御方法(例えば、コントロール方式によるもの)を適用しても良く、このようにその他の制御方法を適用する場合でも、最後に停止するリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、当選フラグの設定状況に応じて制御を行い、自動停止制御の場合には、最後に停止させるリールのみ、いずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御を行うものであれば、上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、停止操作がなされた場合には、全てのリールについて該当するリールの停止制御テーブル、すなわち停止操作位置に対して停止位置が予め特定可能に定められたデータを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御、すなわちテーブル方式による制御を行い、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御、すなわちテーブル方式による制御を行い、最後に停止するリールについては、自動停止に移行後、他のリールが停止した時点、若しくは他のリールが停止した後、自動停止に移行した時点で非入賞位置テーブルを作成し、その非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行うようになっている。このため、自動停止時にいずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御するために、既に停止しているリールの停止態様のパターン毎に複数の停止制御テーブルを用意する必要がなく、かついずれの入賞ライン上にも役が揃わない位置か否かを判定するのみの簡単な制御で役が揃わないように制御することができる。
尚、本実施例では、停止操作がなされた場合には、全てのリールについてテーブル方式による制御を行い、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様にテーブル方式により制御を行い、最後に停止するリールについては、非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行っているが、停止操作がなされたか、自動停止制御によるか、に関わらず、最後に停止するリールを除きテーブル方式による制御を行い、最後に停止するリールについては停止操作によるものであればコントロール方式による制御を行い、停止操作によって最後のリールを停止させる場合には、内部抽選により当選した役がいずれかの入賞ライン上に揃いうるように引込範囲内で該当する図柄を引き込む制御を行い、内部抽選により当選していない役がいずれの入賞ライン上にも揃わないように引込範囲内で図柄を蹴飛ばす制御を行うとともに、自動停止によって最後のリールを停止させる場合には、非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行うようにしても良く、このようにした場合には、最後に停止するリールについての停止制御テーブルを用意する必要がなくなる。
また、スロットマシンでは、一般的に左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高い。これは、人間が横並びの図柄などを左側から認識する傾向にあり(例えば、横書きの文章が左から右にかけて記載されているためである)、最もこの順番が認識しやすいためである。
また、本実施例のスロットマシン1では、図1に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rが水平方向に配置されているとともに、一般的に右利きの遊技者が多く、右利きの遊技者が例えば親指などでストップスイッチ8L、8L、8Rを水平方向に滑らすように操作を行う場合、左から右方向に向かって操作を行った方が操作がし易く、このような点からもゲームの開始後、左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高いといえる。
また、本実施例のスロットマシン1では、図1に示すように、遊技者側から見てメダル投入部4が前面扉の右側に配置され、スタートスイッチ7が前面扉の左側に配置されている。これは、一般的に右利きの遊技者が多く、メダルを右手で投入できるようにメダル投入部4を右側に配置し、メダルの投入よりは操作が容易なスタートスイッチ7を左側に配置しているためである。また、本実施例1のスロットマシン1に限るものではなく、一般的なスロットマシンも大抵はスタートスイッチが左側に配置されており、その流れで停止操作も左から行われることが多く、この点からもゲームの開始後、左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高いといえる。
一方、本実施例のスロットマシン1では、自動停止制御を行う際に、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御が行われる。すなわち全てのリールが回転中の場合には、右、中、左の順番で停止させる制御を行い、いずれかのリールが既に停止している場合には、未だ回転中のリールを右、中、左の順番で優先して停止させる制御が行われるようになっている。
このため、自動停止制御が行われた場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、一般的に選択される割合の高い停止順とは異なる停止順でリールが停止するので、自動停止制御が行われた場合には、その停止順から自動停止による停止制御か否かをある程度判別することが可能となる。
また、本実施例では、リプレイの当選フラグが設定されているときに、左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L5のどの入賞ラインにも「リプレイ」の組み合わせが揃いうる制御が行われるのに対して、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL5上に「リプレイ」図柄を引き込む制御が行われるとともに、ベルの当選フラグが設定されているときに、左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L5のどの入賞ラインにも「ベル」の組み合わせが揃いうる制御が行われるのに対して、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1上に「ベル」図柄を引き込む制御が行われる。すなわち一般的に選択される割合の高い停止順以外の停止順で停止操作が行われた際の停止制御を簡素化するために、リプレイやベルが当選したゲームでは、左リールを最初に停止させた場合、すなわち一般的に最初に停止させる割合の高いリールを最初に停止させた場合に、入賞ラインL1〜L5のどの入賞ラインにも当選した役が揃いうる制御、すなわち表示態様が多様となる制御が行われるのに対して、左リール以外のリールを左リールよりも先に停止させた場合、すなわち一般的に最初に停止させる割合の低いリールを最初に停止させた場合に、当選した役が、入賞ラインL1〜L5のうち特定の入賞ラインにのみ揃う制御、すなわち表示態様が単純となる制御が行われるようになっている。
また、前述のように自動停止制御を行う際に、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御が行われるので、ベルやリプレイが当選している場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、右、中の順番でリールが停止するとともに、その時点で、当選した役が入賞ラインL1〜L5のうち特定の入賞ラインにのみ揃うように制御されるので、これらベルやリプレイが当選している状態で、自動停止制御が行われた場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、中、右リールには、特定の入賞ライン上にベルまたはリプレイの図柄が停止し、かつ左リールには、中、右リールにおいてベルまたはリプレイの図柄が停止している入賞ライン上に、ベルまたはリプレイが揃わない表示態様となる。
これによりベルやリプレイが当選している状態で自動停止制御が行われた場合には、その表示態様からベルやリプレイが当選している状態で自動停止に伴い導出されたものであるか否かをある程度判別することが可能となる。
特に、本実施例では、左リールに特定の表示結果が導出されることにより成立するリーチ目やチャンス目が採用されており、自動停止に伴い、これらのリーチ目やチャンス目が成立しうることもあるが、少なくともベルやリプレイが当選している場合には、表示態様から自動停止に伴い導出されたものであるか否かをある程度判別することができるので、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを軽減することができる。
尚、本実施例では、リプレイの当選フラグが設定されているときに、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL5上に「リプレイ」図柄を引き込む制御が行われるとともに、ベルの当選フラグが設定されているときに、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1上に「ベル」図柄を引き込む制御が行われるが、リプレイやベルが当選して、左リール以外のリールを先に停止させた場合に、当選した役の図柄を引き込む入賞ラインは上記のものに限らず、当選した役の図柄を引き込む入賞ラインが、左リールを最初に停止させた場合に当選した役の図柄を引き込む入賞ラインよりも少ない予め定められた特定の入賞ライン(複数でも単数でも可)に限定されるものであれば良い。
また、本実施例では、左リールの入賞ライン上に「チェリー」が停止するのみで成立する役、すなわちいずれか1つのリールのみで成立する役が定められており、自動停止制御では、自動停止制御を行う前に役が単独で成立するリールが既に停止している場合を除き、当該リールを最後に停止させる制御が行われるようになっている。このため、いずれか1つのリールのみで成立する役が当選している場合でも、自動停止制御を行う際に、リールを停止させる順番を変更したり、左リールが最終停止リールでない場合において、同一の制御にすると自動停止にも関わらず役が揃ってしまう可能性があるために、左リールを停止させる制御を、停止操作によって停止した場合の制御と異なる制御としたり、リールを停止させる順番を変更するといった必要がなく、自動停止制御を常に共通の制御とすることが可能となるので、いずれか1つのリールのみで成立する役が採用されている場合であっても、自動停止に伴うリールの停止制御が複雑となることがない。
また、本実施例では、自動停止制御が開始すると、その時点から少なくとも全てのリールが停止するまで(実際には、次のゲームで有効化されるまで)の間、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出が無効化されるようになっているので、導出された表示結果が遊技者による停止操作によるものか、自動停止によるものか、を遊技者が混同してしまうことを防止できる。これにより、例えば、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを軽減することができる。
また、本実施例では、自動停止により全てのリールが停止した際に、自動停止時報知パターンに基づいて、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨が報知されるようになっており、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを確実に防止することができる。
また、本実施例では、自動停止により全てのリールが停止した際に、自動停止時報知パターンに基づいて、自動停止制御によるリールの停止であるため、小役告知演出が無効である旨が報知されるようになっており、小役告知演出が実行されたゲームにおいて、報知された一般役が入賞しない場合にも、自動停止によって当選した一般役が入賞しなかった可能性があり、当該小役告知演出によって特別役が当選している旨が報知されたものではないことを認識させることが可能となり、小役告知演出が実行されたゲームにおいて自動停止して報知された役が入賞しなかった場合に、特別役に当選していると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを確実に防止することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなるので、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などにより更に選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
また、本実施例では、リールの回転開始時に、全てのリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、その後リールが停止する毎に、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置、すなわちいずれか1つのリールが停止した状態では停止済みのリールの停止位置、いずれか2つのリールが停止した状態では停止済みの2つのリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールの停止位置または最後に停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようにしても良く、このようにすることで遊技状態及び内部当選状態が同一であり、かつ停止済みのリールの停止位置(停止図柄)が同一の場合であっても、停止済みのリールの停止操作位置が異なる場合には、異なる停止制御テーブルが適用されることがあるため、リールの表示結果をより多彩なものにできる。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールまたは最後に停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、これらの場合には、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位で停止済みのリールの停止操作位置を判定し、その停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うこと、すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止制御テーブルを選択可能とすることが好ましく、このようにすれば、停止済みのリールの停止位置が同一であり、停止操作が行われたタイミングが1図柄が変動する範囲以内であっても、他のリールに適用される停止制御テーブルを変化させることができるので、各リールの表示結果をより一層多様化することができる。
また、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うものでは、例えば、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)において、ある特定のリールにおいて同一の停止位置が定められた領域番号の範囲で停止操作が行われた場合において同一の表示結果が導出されるが、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号の領域で停止操作が行われた場合のみ、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択し、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号以外の領域で停止操作が行われた場合に、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択することが好ましい。
例えば、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)において、左リールを領域番号5〜8の領域のどのタイミングで停止操作を行っても、3〜5番図柄の「スイカ・ベル・リプレイ」が導出されるが、この際、領域番号7の領域で停止操作が行われた場合のみ、中リールの停止制御テーブルとして、少なくともいずれか1つの領域番号に対して前述した11〜13番図柄の「チェリー・リプレイ・チェリー」、21、1、2番図柄の「チェリー・ベル・チェリー」が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブル、すなわちチャンス目を構成する表示結果を導出可能な停止制御テーブルを選択し、領域番号5、6、8の領域で停止操作が行われた場合に、中リールの停止制御テーブルとして、いずれの領域番号に対しても前述した11〜13番図柄の「チェリー・リプレイ・チェリー」、21、1、2番図柄の「チェリー・ベル・チェリー」が特定される引込コマ数が定められていない停止制御テーブル、すなわちチャンス目を構成する表示結果を導出不可能な停止制御テーブルを選択すれば良い。これにより特定のリールを停止した時点での当該リールの停止位置が同一の場合であってもその停止操作位置が異なることによって最終的にチャンス目を導出可能に制御する場合と導出不可能に制御する場合とがあるので、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)のリールの表示結果が単調化してしまうことを防止できる。
更に、この場合には、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選している場合に、同一の停止位置が定められた領域番号のうち、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合よりも多くの領域番号に対して、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択することが好ましく、このようにすれば、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選している場合には、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合よりも高い割合でチャンス目が導出されることとなり、チャンス目が導出されることにより、ボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うものにおいては、リールが停止する毎に、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なリール停止コマンドを、サブ制御部91に対して送信することが好ましく、このようにすることでサブ制御部91のCPU91aは、リールが停止した際に、そのリールの停止位置のみならず、停止操作位置に応じて異なる演出を行うことが可能となる。
特に、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)において、ある特定のリールにおいて同一の停止位置が定められた領域番号の範囲で停止操作が行われた場合において同一の表示結果が導出されるが、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号の領域で停止操作が行われた場合のみ、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択し、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号以外の領域で停止操作が行われた場合に、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択するとともに、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選している場合に、同一の停止位置が定められた領域番号のうち、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合よりも多くの領域番号に対して、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択する場合には、リール停止コマンドを受信した際に、停止操作位置がチャンス目の導出条件を満たす場合、すなわちチャンス目を構成する表示結果を導出可能な停止制御テーブルが選択される停止操作位置である場合において、チャンス目の導出条件を満たさないが同一の停止位置となる他の停止操作位置である場合よりも高い割合で、いずれかの特別役に当選している可能性を報知する特殊演出(例えば、通常とは異なる停止音など)を行うようにしても良く、このようにすれば、特定のリールの停止時に特殊演出が行われることで、特定のリールの停止時に特殊演出が行われない場合よりも最終的にチャンス目が導出される可能性が高まることとなり、特殊演出が行われることに伴ってチャンス目の導出、更には特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、複数の連続するステップ数の範囲(本実施例では1図柄が変動する4ステップずつ)毎に引込コマ数(当該範囲で停止操作が検出された場合の停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているので、停止制御テーブルを作成するためのテーブル作成用データの容量を大幅に軽減できる。
尚、本実施例では、1図柄が変動する範囲の領域の単位毎に、引込コマ数を一意的に定めた停止制御テーブルを用いているが、例えば、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位毎に、引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良い。すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止位置が定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良く、このようにすることで、1図柄が変動する範囲以内であっても、停止操作のタイミングが異なることで導出される表示結果を変化させることができるので、停止操作のタイミングに応じてより多彩な態様でリールの表示結果を導出させることができる。
また、本実施例では、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合、または1枚(1)のみが当選している場合において、図8に示す領域番号4〜8または領域番号10〜14の範囲のうちのいずれかのタイミング、すなわち1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を最大4コマの範囲でも引き込めないタイミングで停止操作がなされたとき、すなわち1枚(1)を入賞させることができなかったときに、内部抽選によりいずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を導出させることが可能となり、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合、または1枚(2)のみが当選している場合において、図8に示す領域番号6〜8または領域番号17〜21の範囲のうちのいずれかのタイミング、すなわち1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を最大4コマの範囲でも引き込めないタイミングで停止操作がなされたとき、すなわち1枚(2)を入賞させることができなかったときに、内部抽選によりいずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」を導出させることが可能となるので、これらチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合、及び通常遊技状態またはRTにおいて1枚(1)のみが当選している場合、及び通常遊技状態またはRTにおいて1枚(2)のみが当選している場合においては、領域番号6、7、12、13のタイミングで停止操作が検出された場合にチャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」または8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されるが、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、領域番号6、7、12、13のいずれのタイミングで停止操作が検出されても、2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」または8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されることはないので、内部抽選によりボーナスが当選しているか、1枚(1)のみが当選し、かつ1枚(1)を入賞させることができないタイミングで停止操作が行われたとき、または1枚(2)にのみが当選し、かつ1枚(1)を入賞させることができないタイミングで停止操作が行われたときに、内部抽選によりいずれの役も当選していない状態では同一のタイミングで停止操作がなされても導出されることのないチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、チャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、内部抽選によりいずれの役も当選していない場合(ハズレ)、すなわち通常時の大半を占める状態では、チャンス目を構成する表示結果が導出されることがなく、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合以外では、1枚(1)または1枚(2)が当選することによりチャンス目を導出させることが可能となる。このため、複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われる場合でも、遊技者の技量などの影響を受けることなく、適度な割合でチャンス目を導出させることが可能となる。
尚、本実施例では、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)には、いずれのタイミングで停止操作が検出されてもチャンス目を構成する表示結果が導出されることがない停止制御テーブルが作成されるようになっているが、例えば、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)に、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選しているか、1枚(1)のみが当選している場合よりも少ない停止操作位置(領域番号)に対して、1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄がいずれの入賞ライン上にも導出されないタイミングで停止操作が行われたときに導出されるチャンス目を構成する表示結果が特定されるとともに、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選しているか、1枚(2)のみが当選している場合よりも少ない停止操作位置(領域番号)に対して、1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄がいずれの入賞ライン上にも導出されないタイミングで停止操作が行われたときに導出されるチャンス目を構成する表示結果が特定される停止制御テーブルを左リールの停止制御テーブルとして作成するようにしても良い。これにより、内部抽選によりボーナスが当選しているか、1枚(1)または1枚(2)が当選し、かつ当選した1枚(1)または1枚(2)を入賞させることができないタイミングで停止操作が行われたときに、内部抽選によりいずれの役も当選していないときよりも高い割合でチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、チャンス目が導出されることにより、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、通常遊技状態またはRTにおいてボーナスのいずれかが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合には、少なくともいずれか1つのリールが既に停止しており、かつ中リールが未だ回転中の状態において、既に停止済みのリールの表示結果に関わらず、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する表示結果を中リールに導出させることが可能となり、通常遊技状態またはRTにおいて1枚(1)のみが当選している場合において、少なくとも左リールが既に停止しており、かつ中リールが未だ回転中の状態で、左リールの入賞ライン上に1球の組み合わせを構成する「青7」図柄が停止していない場合、または左リールの入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄が停止しているが、左リールに「青7」が停止している入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせを構成する「赤7」図柄を引き込めない範囲で停止操作がなされた場合、または通常遊技状態またはRTにおいて1枚(2)のみが当選している場合において、少なくとも左リールが既に停止しており、かつ中リールが未だ回転中の状態で、左リールの入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄が停止していない場合、または左リールの入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄が停止しているが、左リールに「赤7」が停止している入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせを構成する「青7」図柄を引き込めない範囲で停止操作がなされた場合には、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する表示結果を中リールに導出させることが可能となる。
また、通常遊技状態またはRTにおいてボーナスのいずれかが当選し、かつ他のいずれの役も当選していない場合には、少なくともいずれか1つのリールが既に停止しており、かつ右リールが未だ回転中の状態において、既に停止済みのリールの表示結果に関わらず、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する表示結果を右リールに導出させることが可能となり、通常遊技状態またはRTにおいて1枚(1)のみが当選している場合において、少なくとも左リールが既に停止しており、かつ右リールが未だ回転中の状態で、左リールの入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄が停止していない場合、または少なくとも中リールが既に停止しており、かつ右リールが未だ回転中の状態で、中リールの入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせを構成する「赤7」図柄が停止していない場合、通常遊技状態またはRTにおいて1枚(2)のみが当選している場合において、少なくとも左リールが既に停止しており、かつ右リールが未だ回転中の状態で、左リールの入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせを構成する「赤7」図柄が停止していない場合、または少なくとも中リールが既に停止しており、かつ右リールが未だ回転中の状態で、中リールの入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせを構成する「青7」図柄が停止していない場合に、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する表示結果を右リールに導出させることが可能となる。
すなわちいずれかのボーナスが当選しているとき、または1枚(1)または1枚(2)が当選しており、いずれか1つのリールが停止した状態で、かつ既に1枚(1)または1枚(2)を入賞させることができなかったとき、またはいずれか1つのリールが停止している状態で、かつ1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能であるが、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを導出できないタイミングで停止操作がなされたために1枚(1)または1枚(2)を入賞させることができなかったときに、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)には導出されることのない、チャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、これらチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、1枚(1)または1枚(2)のみに当選しており、左リールの入賞ライン上に1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に停止していない場合であっても、チャンス目を構成する表示結果が特定されるタイミング以外で停止操作が行われたために、左リールの入賞ライン上に1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に停止せず、かつチャンス目を構成する表示結果が導出されない場合であっても、中リールや右リールにチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能であり、チャンス目を構成する表示結果が導出される機会が増えることとなるので、ボーナスに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合または1枚(1)または1枚(2)のみが当選している場合において、いずれか1つのリールが停止した状態で、既に1枚(1)または1枚(2)を入賞させることができなかったときに、特定の領域番号のタイミングで停止操作が行われることで、内部抽選によりいずれの役も当選していない状態では同一のタイミングで停止操作がなされても導出されることのないチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、チャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、内部抽選によりいずれの役も当選していない場合(ハズレ)、すなわち通常時の大半を占める状態では、既に停止したリールの表示結果に関わらず、チャンス目を構成する表示結果が導出されることがなく、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合以外では、1枚(1)または1枚(2)が当選することによりチャンス目を導出させることが可能となる。このため、複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われる場合でも、遊技者の技量などの影響を受けることなく、適度な割合でチャンス目を導出させることが可能となる。
尚、本実施例では、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)には、既に停止したリールの表示結果に関わらず、いずれのタイミングで停止操作が検出されてもチャンス目を構成する表示結果が導出されることがない停止制御テーブルが作成されるようになっているが、例えば、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)で、少なくとも1つのリールが既に停止しているときに、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選しているか、1枚(1)または1枚(2)のみが当選している場合よりも少ない停止操作位置(領域番号)に対して、チャンス目を構成する表示結果が特定される停止制御テーブルを左リールの停止制御テーブルとして作成するようにしても良い。これにより、内部抽選によりボーナスが当選しているか、1枚(1)または1枚(2)が当選し、少なくとも1つのリールが停止した状態で、既に1枚(1)または1枚(2)入賞を発生させることができなかったときに、内部抽選によりいずれの役も当選していないときよりも高い割合でチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、チャンス目が導出されることにより、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
尚、本実施例では、左リールに表示結果が導出された時点でチャンス目が成立するわけではなく、いずれか2つのリールまたは全てのリールに表示結果が導出された時点(いずれの入賞役も揃わなかった場合)にチャンス目が成立するようになっていたが、いずれか1つのリールに表示結果が導出された時点で成立するチャンス目を適用しても良く、例えば、左リールに8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が導出されるのみで成立する表示態様をチャンス目として適用しても良い。
また、入賞させることができなかった際にチャンス目を導出させることが可能となる1枚(1)及び1枚(2)は、1ゲームに対して設定可能な最大賭数(3)を設定するために必要なメダル数である3枚以下(1枚)のメダルの払出を伴う入賞であるため、内部抽選により1枚(1)または1枚(2)が当選し、入賞させることができなくても、遊技者が大きな不利益を被ることがないばかりか、1枚(1)及び1枚(2)の入賞確率が、スロットマシン1の払い出し率に大きな影響が及ぶことがないので、例えば、1枚(1)及び1枚(2)の入賞が許容される確率を高めてチャンス目の導出しうる機会を増加させることも可能となり、ボーナスに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、1枚(1)及び1枚(2)の入賞に伴い払い出されるメダル数が、1ゲームに対して最小単位の賭数を設定するのに必要な1枚とされているため、最もスロットマシン1の払い出し率に影響を与えにくくできる。
尚、本実施例では、1枚(1)及び1枚(2)の入賞に伴い、1枚のメダルが遊技者に払い出されるようになっていたが、チャンス目を導出可能な特定付与入賞の発生に伴い払い出されるメダル数は1枚に限定されるものではなく、チャンス目を導出可能な特定付与入賞の発生に伴い払い出されるメダル数は、より少ない方が好ましいが、少なくとも1ゲームに対して設定可能な最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要なメダル数(本実施例では3枚)以下であれば、スロットマシン1の払い出し率に影響を与えにくくできる。また、例えば、チェリーのように複数の入賞ラインに停止するか、1本の入賞ラインに停止するかによって払出枚数が異なる場合には、役の組み合わせが複数の入賞ラインに停止した際の払出枚数が、1ゲームに対して設定可能な最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要なメダル数以下であれば、スロットマシン1の払い出し率に影響を与えにくくできる。
また、本実施例では、内部抽選により1枚(1)または1枚(2)のみが当選しているときに、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果を特定する引込コマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数が、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止操作位置(領域番号)の数よりも多いため、通常遊技状態またはRTにおいて1枚(1)または1枚(2)のみが当選している場合においては、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に停止する表示結果が導出されるよりも高い割合で、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されるようになっており、内部抽選により1枚(1)または1枚(2)のみが当選しているときには、該1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に導出されるよりも、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果の方が導出されやすくなるため、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
更に本実施例では、内部抽選によりビッグボーナス(2)が当選している場合または1枚(1)が当選している場合において、「青7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングのうち領域番号18のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、いずれの役も当選していない場合に導出されることのない15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」、すなわち最終的に入賞ライン上に1枚(1)の組み合わせが揃わなければ、チャンス目が成立することとなる表示結果が導出されるようになっており、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合または1枚(2)が当選している場合において、「赤7」図柄を最大4コマの範囲で引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングのうち領域番号12、13のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、いずれの役も当選していない場合に導出されることのない8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、すなわち最終的に入賞ライン上に1枚(2)の組み合わせが揃わなければ、チャンス目が成立することとなる表示結果が導出されるようになっており、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に導出され、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されなかった場合でも、導出された表示結果が1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果であれば、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、内部抽選によりビッグボーナス(2)が当選している場合または1枚(1)のみが当選している場合において、図8に示す領域番号18のタイミングで停止操作が検出された場合にチャンス目を構成する15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が表示結果として導出され、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合または1枚(2)のみが当選している場合において、図8に示す領域番号12、13の範囲のタイミングで停止操作が検出された場合にチャンス目を構成する8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されるが、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、領域番号18のタイミングで停止操作が検出されても、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が表示結果として導出されることはなく、領域番号12、13の範囲のいずれのタイミングで停止操作が検出されても8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が表示結果として導出されることはないので、内部抽選によりボーナスが当選しているか、1枚(1)または1枚(2)のみが当選し、かつ1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が行われたときに、内部抽選によりいずれの役も当選していない状態では同一のタイミングで停止操作がなされても導出されることのないチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に導出され、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されなかった場合でも、導出された表示結果が1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果であれば、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、1枚(1)の組み合わせを構成する図柄、及びビッグボーナス(2)の組み合わせを構成する図柄として、ともに共通の「青7」図柄が用いられているので、15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」、すなわち1枚(1)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、ビッグボーナス(2)に当選していれば、中リール及び右リールにもビッグボーナス(2)の組み合わせを構成する「青7」図柄を狙ったタイミングで停止操作を行うことにより、そのゲームでビッグボーナス(2)の組み合わせを入賞ライン上に停止させて入賞させることが可能となる。同様に、1枚(2)の組み合わせを構成する図柄、及びレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)の組み合わせを構成する図柄として、ともに共通の「赤7」図柄が用いられているので、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」、すなわち1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選していれば、中リールにレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を狙ったタイミングで停止操作を行い、右リールにレギュラーボーナスの組み合わせを構成する「BAR」図柄またはビッグボーナスの組み合わせを構成する「青7」図柄を狙ったタイミングで停止操作を行うことにより、そのゲームでレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)の組み合わせを入賞ライン上に停止させて入賞させることが可能となる。
尚、本実施例はこれに限られるものではなく、例えば、1枚(1)及び1枚(2)の組み合わせを構成する図柄として、ボーナスの組み合わせを構成する図柄とは異なる図柄を適用するようにしても良く、このようにした場合でも、1枚(1)または1枚(2)の構成図柄がいずれかの入賞ライン上に導出され、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されなかった場合でも、導出された表示結果が、1枚(1)または1枚(2)の構成図柄を含むチャンス目を構成する表示結果、すなわち1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果であれば、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、この場合にも、1枚(1)または1枚(2)の構成図柄を含むチャンス目を構成する表示結果に、ボーナスの組み合わせを構成する図柄が含まれること、すなわち1枚(1)または1枚(2)の構成図柄とボーナスの構成図柄とがともに入賞ライン上に停止する表示態様であることが好ましく、このようにした場合にも、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、ボーナスに当選していれば、中リール及び右リールにも当選したボーナスの組み合わせを構成する図柄を狙ったタイミングで停止操作を行うことにより、そのゲームで当選したボーナスの組み合わせを入賞ライン上に停止させて入賞させることが可能となる。
また、本実施例では、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)には、いずれのタイミングで停止操作が検出されても1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されることがない停止制御テーブルが作成されるようになっているが、例えば、通常遊技状態またはRTにおいていずれの役も当選していない場合(ハズレ)に、通常遊技状態またはRTにおいていずれかのボーナスに当選しているか、1枚(1)または1枚(2)のみが当選している場合よりも少ない停止操作位置(領域番号)に対して、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果が特定される停止制御テーブルを左リールの停止制御テーブルとして作成するようにしても良い。これにより、内部抽選によりボーナスが当選しているか、1枚(1)または1枚(2)が当選たときに、内部抽選によりいずれの役も当選していないときよりも高い割合で1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能となるので、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄がいずれかの入賞ライン上に導出され、1枚(1)または1枚(2)を入賞させることのできないタイミングで停止操作が検出された場合に導出されるチャンス目を構成する表示結果が導出されなかった場合でも、導出された表示結果が1枚(1)または1枚(2)を入賞させることが可能なタイミングで停止操作が検出された場合でも導出されるチャンス目を構成する表示結果であれば、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、左リールにおいて、1枚(1)の組み合わせを構成する16番の「青7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号14〜16、15〜17、16〜18)と、1枚(2)の組み合わせを構成する9番の「赤7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号7〜9、8〜10、9〜11)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されており、「赤7」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないので、1枚(1)の組み合わせを構成する図柄、または1枚(2)の組み合わせを構成する図柄の一方を常に狙ってリールの停止操作を行った場合に、1枚(1)、1枚(2)のうち一方の役は常に入賞させることができるが、他方の役を入賞させることが可能なタイミングで停止操作を行うことが不可能となり、この場合には、チャンス目が導出されることとなるため、1枚(1)、1枚(2)のうち一方の役を常に狙ってリールの停止操作を行った場合でも、適度にチャンス目を出現させることが可能となり、この際、1枚(1)、1枚(2)のうち他方の役のを入賞させることができなかったのか、ボーナスが当選しているのか、を判別することはできないので、チャンス目の出現により効果的にボーナスの発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、1枚(1)と1枚(2)は、当選確率も同じであり、かつ入賞時のメダルの払出枚数も同じなので、1枚(1)、1枚(2)のうち一方の組み合わせのみを行ってリールの停止操作を行うメリットが少なく、結果として1枚(1)、1枚(2)のうち一方の組み合わせを狙って停止操作を行う意欲を軽減できるため、様々な位置で停止操作が行われる可能性が高くなり、表示結果を多彩なものとすることができる。
また、本実施例では、左リールにおいて、1枚(2)の組み合わせ、ビッグボーナス(1)及びレギュラーボーナス(1)の組み合わせを構成する9番の「赤7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号7〜9、8〜10、9〜11)と、1枚(1)の組み合わせ及びビッグボーナス(2)の組み合わせを構成する16番の「青7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号14〜16、15〜17、16〜18)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されており、「赤7」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在しないので、「赤7」図柄を狙って停止操作がなされ、「青7」図柄を入賞ライン上に導出させることができず、かつチャンス目を構成する8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が導出され、最終的にビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス(1)を入賞させることができず、更に他の役も入賞しなかったときに、1枚(1)を入賞させることができなかったのか、他方の「青7」図柄に対応するビッグボーナス(2)を入賞させることができなかったのかがわからなくなり、「青7」図柄を狙って停止操作がなされ、「赤7」図柄を入賞ライン上に導出させることができず、かつチャンス目を構成する15〜17番図柄の「リプレイ・青7・スイカ」が導出され、最終的にビッグボーナス(2)を入賞させることができず、更に他の役も入賞しなかったときに、1枚(2)を入賞させることができなかったのか、他方の「赤7」図柄に対応するレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)を入賞させることができなかったのかがわからなくなるため、ボーナスの発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ビッグボーナス(2)の組み合わせを構成する特別図柄と、1枚(1)の組み合わせを構成する特定図柄とが同一の「青7」図柄にてそれぞれ構成されており、レギュラーボーナス及びビッグボーナス(1)の組み合わせを構成する特別図柄と、1枚(2)の組み合わせを構成する特定図柄とが同一の「赤7」図柄にてそれぞれ構成されているが、例えば特別図柄と特定図柄とがそれぞれ別々の図柄にて構成するとともに、少なくともレギュラーボーナス及びビッグボーナス(1)の組み合わせを構成する「赤7」図柄またはビッグボーナス(2)の組み合わせを構成する「青7」図柄の一方が入賞ライン上に停止する表示態様(「赤7」図柄または「青7」図柄が上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様)と、1枚(1)または1枚(2)の組み合わせを構成する特定図柄が入賞ライン上に停止する表示態様(特定図柄が上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されているものであれば上記と同様の作用・効果を得ることができる。
また、本実施例では、左リールにおいて、通常遊技状態またはRTにおいて1枚(1)よりも多くのメダルが払い出されるチェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号4〜6、5〜7、6〜8)と、1枚(1)の組み合わせを構成する16番または18番の「青7」図柄が左リールの上段、中段、下段のいずれかに停止する表示態様(領域番号14〜16、15〜17、16〜18、17〜19、18〜20)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されており、「チェリー」図柄と「青7」図柄を同時に狙える停止操作位置が存在せず、いずれか一方の図柄しか狙うことができない。また、前述のように、通常遊技状態またはRTにおいては、1枚(1)が入賞したときよりもチェリーが入賞したときの方が多くのメダルが払い出されることとなるので、チェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄を狙ったタイミング、すなわち1枚(1)の組み合わせを構成する「青7」図柄を入賞ライン上に停止させることはできないが、チェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄をいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで停止操作を行う意欲を高めることができる。
また、6番の「チェリー」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させる引込コマ数が定められた停止操作位置(領域番号6〜12)、及び1枚(1)の当選時にチャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」を停止させる引込コマ数が定められた停止操作位置(領域番号4〜8、領域番号10〜14)が、一部重複しており、これら重複している停止操作位置(領域番号6〜8、領域番号10〜12)で停止操作がなされた場合には、1枚(1)に当選していれば、チャンス目を構成する2〜4番図柄の「リプレイ・スイカ・ベル」、8〜10番図柄の「ベル・赤7・ベル」が停止することとなる。このため、チェリーの組み合わせを構成する6番の「チェリー」図柄をいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能なタイミングで停止操作を行う意欲を高めることに伴い、内部抽選により1枚(1)が当選ときに、チャンス目を構成する表示結果が導出される割合を高めることができる。
尚、本実施例では、特定付与入賞としての1枚(1)よりも多くのメダルの払出を伴う特殊付与入賞としてチェリーを適用しているが、これに限らず、1枚(1)の組み合わせを構成する図柄と同時に狙えない図柄を含む組み合わせが入賞ライン上に停止することによって成立される入賞であれば良く、チェリーのように左リールのみで入賞が成立するものではなく、2つ以上のリールの入賞ライン上に該当する図柄が停止することによって成立するものであっても良い。
また、本実施例のスロットマシン1では、チャンス目が停止したこと、すなわちいずれかのボーナスに当選しているときに、いずれのボーナスも当選していない場合よりも高い割合で導出される表示態様となったこと、またはチェリーに入賞したこと、すなわちビッグボーナスが同時に当選している可能性のある入賞が発生したことを契機に連続演出が実行されるので、連続演出の開始契機が分かりやすくなるうえに、チャンス目またはチェリーの入賞と連続演出の双方にてボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、チャンス目が停止したこと、またはチェリーが入賞したことを契機に2ゲームにわたりリプレイの当選確率が(当選確率のみならず入賞確率も)高まるRTに移行するとともに、その間に連続演出が行われるため、連続演出が行われている間、ボーナスを入賞させることが困難となり、遊技者はボーナスが当選しているか否かを判別しづらくなるため、連続演出を無意味なものとすることなく最後まで終了させることができる。更に、連続演出の間、ボーナスを揃えられない場合でも、リプレイが入賞してメダルの投入を必要としないリプレイゲームが付与されるので、ボーナスを入賞させることが困難となるRTに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、チャンス目が停止したこと、またはチェリーが入賞したことを契機にRTに移行するとともに、その間に連続演出が行われるようになっているが、いずれのボーナスも当選していない状態でチャンス目が停止したこと、またはボーナスが当選したことを契機にRTに移行するとともに、その間に連続演出が行われるようにしても良く、このようにすることで、チャンス目が停止せずに、連続演出が開始することで、ボーナスの当選が確定するため、連続演出による興趣を高めることができる。
また、連続演出は、いずれかのボーナスに当選しているときにも、当選していないときにも行われる。後者の場合の連続演出は、いずれのボーナスにも当選していない内容のもので、その終了までに新たにいずれかのボーナスに当選しなければ、そのままハズレの確定が報知される。
もっとも、後者の場合の連続演出が開始された後のゲームにおいて、新たにボーナスに当選することがある。この場合であっても、既に開始していた連続演出は、最後まで行うこととしているので、連続演出の実行に関する制御が複雑になることがない。もっとも、このままハズレの確定が報知されるだけとすれば、連続演出の終了時における当選状況とは、異なる情報が遊技者に示されたままになってしまう。
そこで、本実施例では、連続演出の最終ゲームにおいて、実行中の連続演出がいずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかを判定し、更にこの連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものとしている。そして、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していた場合には、差替/追加決定抽選の結果により、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、連続演出の終了後に追加演出を実行するかを選択するものとしている。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合には、最終ゲームにおいて差し替え後の演出の内容を示して、ボーナス当選の確定を遊技者に示すことができるため、遊技者に不信感を感じさせずに、連続演出を終了させることができる。一方、追加演出の実行が選択された場合には、一旦ハズレの結果が報知されるものとなるが、連続演出の終了後直ちに実行される追加演出によって、遊技者は、ボーナスに当選していることが分かるため、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるのか、連続演出に続けて追加演出を実行するのかに関わらず、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するのは、連続演出の最終ゲームにおいてだけ行えば良い。このように実行中の連続演出がいずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかの判定と、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにボーナスに当選していたかどうかの判定が1回だけで済むため、制御負荷が大きくなりすぎない。
また、演出の内容の差し替えを選択する場合であっても、演出の内容の差し替えが行われるのは、連続演出の最終ゲームにおける演出分だけである。このため、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。追加演出の実行を選択する場合には、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えば良いだけである。このため、連続演出の実行に対して余計な制御負荷がかかることがない。更に、演出の内容の差し替えと追加演出の実行のいずれもあるので、演出の種類が豊富になり、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、最終ゲームにおいてのみ新たにボーナスに当選していたかどうかを判定しているが、例えば、連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するようにしても良い。このように連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものにおいて演出の内容の差し替えを選択する場合には、その時点から演出の内容を差し替えるようにしても良いが、新たにボーナスに当選した場合にはその旨を記憶しておき、最終ゲームにおいてのみ演出の内容を差し替えることが好ましく、このようにすれば、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。また、連続演出中の各ゲーム毎に新たにボーナスに当選していたかどうかを判定するものにおいて追加演出の実行を選択する場合には、新たにボーナスに当選した場合にその旨を記憶しておき、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えば良い。
連続演出は、チャンス目が導出されたとき、またはチェリーが入賞したときに、予め定められた複数種類のパターンの中からいずれかの演出パターンが選ばれる。いずれのボーナスにも当選していないときに開始された連続演出の最終ゲームにおいていずれかのボーナスの当選が判定されたときに追加演出の実行が選択された場合、実行される追加演出のパターンは、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。このように複数種類のパターンで連続演出(及び追加演出)を行うものとすることで、演出の態様が豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、追加演出のパターンが実行中の連続演出のパターンに従って選ばれることにより、追加演出を連続演出に整合させることができ、連続演出と追加演出とを一連の演出として違和感なく遊技者に示すことができるようになる。
更に、連続演出のパターンとしては、2ゲームの期間で継続するパターンと3ゲームの期間で継続するパターンとがあり、パターンの選択によって連続演出が継続する期間が決まる。このように連続演出が行われる期間として異なる期間のものがあることで、演出の態様が豊富となり、更に遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、追加演出を1ゲームのみ行う構成としているが、それまでの連続演出と同様に継続ゲーム数の異なるパターンを用意しておき、パターンの選択によって追加演出が継続する期間が決まるようにしても良く、このように追加演出が行われる期間として異なる期間のものがある場合にも、演出の態様が豊富となり、更に遊技の興趣を向上させることができる。
また、連続演出の最終ゲームにおいて演出の内容の差し替えが選択された場合、差し替え後の最終ゲームにおける演出の内容も、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。これにより、連続演出の内容を最終ゲームにおける当選状況と整合させて遊技者に違和感なく示すことができるようになる。
更に、差し替えられた演出の内容は、差し替えがなされなかった連続演出のパターンには含まれない内容となる。演出の差し替えは、連続演出が開始された後にボーナスに当選した場合というレアケースで行われるものであるが、差し替えられた演出の結果は、このようなレアケースでのみ示されるものとなることで、演出の内容にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。また、同様に追加演出の内容も連続演出のパターンには含まれない内容となる。追加演出も、連続演出が開始された後にボーナスに当選した場合というレアケースで行われるものであるので、追加演出もこのようなレアケースでのみ実行されるものとなることで、追加演出にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。
尚、本実施例では、チャンス目が導出されたとき、すなわち全てのリールの表示結果の組み合わせがチャンス目となったときに連続演出が実行されるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止した時点で成立するチャンス目を適用する場合には、いずれか1つのリールが停止し、かつチャンス目が成立した場合には、その時点から連続演出を実行するようにしても良い。
また、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスがそれぞれ登録されており、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようになっており、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。すなわち1つの役別テーブルから、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。これにより、ゲームの結果として一般役が入賞した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリー、1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選可能としており、更に、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定されており、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と1枚(1)または1枚(2)とが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する確率の方が高くなるようになっているので、1枚(1)または1枚(2)が入賞したときよりもチェリーが入賞したときの方が、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と同時に当選している可能性が高くなるので、一般役が入賞したときに、その一般役の種類によって特別役の当選に対する期待感に変化を持たせることができるため、興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスをそれぞれ登録しておき、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としていたが、一般役の格納先アドレスが登録された一般役用の役別テーブルと、特別役の判定値数の格納先アドレスが登録された特別役用の役別テーブルと、を設け、内部抽選において、同一の内部抽選用の乱数について、一般役用の役別テーブルを参照する一般役の抽選と、特別役用の役別テーブルを参照する特別役の抽選と、を別個に行うとともに、一般役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役、特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることにより、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの結果として一般役の入賞が発生した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲か否か、すなわち内部抽選に用いる設定値が適正な範囲の値か否かを1ゲーム毎に判定し、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲の値でなければ、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例において設定値ワークに格納される値、すなわち設定変更処理により選択可能な設定値の範囲は1〜6の値であるので、設定値ワークに格納されている値が1〜6の範囲の値でなければゲームの進行が不能化されることとなる。
更に、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定する処理を1ゲーム毎に実行し、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にも、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例では、遊技状態毎に対応する賭数が定められているが、その賭数とは異なる賭数でゲームが行われている場合には、RAM41cに格納されているデータが壊れているか、或いは不正なプログラムが作動している可能性があるので、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にもゲームの進行が不能化されることとなる。
そして、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわちデータ化けや不正なプログラムの作動などにより、設定値が適正でない場合や設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合には、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理(メイン)においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
また、本実施例では、CPU41aは、全てのリールが停止した時点で、当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞ライン上に揃っているか否かを判定する異常入賞判定を行う。
異常入賞判定では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止したチェリーは除く)、内部抽選で当選していない役が揃った場合、特別役と一般役が同時に揃った場合に異常入賞と判定する。
そして、異常入賞と判定された場合、すなわち当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞した場合には、異常入賞エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるようになっている。
このように本実施例では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止したチェリーは除く)、すなわち自動停止にも関わらず何らかの異常により誤作動して入賞が発生した場合には、ゲームの進行が不能化されるので、本来であれば入賞してはいけない入賞が発生した場合でも、正常な入賞として処理されてしまうことがなく、ゲームの公平性が損なわれてしまうことがない。
また、内部抽選で当選していない役が揃った場合や特別役と一般役が同時に入賞した場合、すなわち、当選していない役が入賞した場合や特別役と一般役が同時に入賞した場合には、データが破壊されているか、異常なプログラムが作動している可能性があり、このような場合にもゲームの進行が不能化されることとなるため、ゲームの公平性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、一度異常入賞エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわちデータ化けや異常なプログラムの作動などにより、許容されていない役が入賞した場合には、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、CPU41aが内部抽選で当選していない役が入賞したか否かの判定を行う際に、役の種類毎に割り当てられたビットの値が0である場合に、当該役が当選している旨を示し、1である場合に当該役が当選していない旨を示す異常入賞判定用フラグと、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、1である場合に当該役が入賞していない旨を示す入賞図柄フラグと、を論理積演算し、その演算結果が0か否か、すなわち演算結果が0であるか否かを示すFレジスタのゼロフラグの値を参照するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、当選していない役が入賞したか否かの判定を行う際の処理も簡略化することができる。
また、本実施例では、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役が当選している旨を示し、0である場合に当該役が当選していない旨を示す内部当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、当選フラグの各ビットの1と0を反転する演算を行うことで、異常入賞判定用フラグを作成するようになっている。すなわち当選フラグを用いて簡単に異常入賞判定用フラグを作成することができる。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、画像表示装置として透明液晶表示器を用いているが、画像表示装置の画面領域を介してリールを透過可能な表示器であれば、その他の表示器であっても良く、例えば、透明液晶表示器や自発光式の透明無機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示器、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示器などを用いても良い。尚、本実施例では、透明液晶表示器を適用しているため、透明用色彩が白色となるが、自発光式の無機EL表示器や有機EL表示器であれば透明用色彩は非発光色彩(黒)となる。
また、前記実施例では、演出制御基板90に、演出制御用プロセッサとしてのCPU91aと、描画処理用プロセッサとしてのグラフィックコントローラ200と、がそれぞれ搭載されており、これら2つのプロセッサにより液晶表示器51の画像表示制御を行っているが、CPU91aが演出制御用プロセッサ及び描画処理用プロセッサの双方の機能を有していても良い。この場合には、CPU91aがCGROMに直接アクセスし、CGROMから読み出したキャラクタをVRAMに書き込み、フレーム期間毎にVRAM上のキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。
また、前記実施例では、CPU91aのワークメモリとして用いるRAM91cとは別個に、VRAM用のSDRAM210を搭載しているが、RAM91cの記憶領域の一部にVRAM用の領域を割り当てて用いるようにしても良い。この場合には、グラフィックコントローラ200がCGROMから読み出したキャラクタをVRAMとして割り当てられたRAM91cの記憶領域に転送し、フレーム期間毎にこのキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。また、CPU91aが演出制御用プロセッサ及び描画処理用プロセッサの双方の機能を有する場合には、CPU91aがCGROMから読み出したキャラクタをVRAMとして割り当てられたRAM91cの記憶領域に転送し、フレーム期間毎にこのキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。
前記実施例では、スタートスイッチ7の操作から全てのリールが停止するまでのゲーム中以外の期間であっても、連続演出及び追加演出が実行中の期間、並びにボーナス入賞から該ボーナスが終了するまでの期間では、待機コマンドを受信した場合や、選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作が検出された場合でも、これら待機コマンドや選択スイッチの操作の検出を無視し、該当するプログラムを実行しない構成とすることで、待機演出やメニュー画面の表示を禁止していたが、これらの期間中において待機演出無効フラグや選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作無効フラグを設定し、これらのフラグが設定されている間は、待機コマンドを受信した場合や選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作がなされても待機演出やメニュー画面の表示が実行されないようにするといった、積極的な制御によって待機演出やメニュー画面の表示を禁止するようにしても良い。
また、前記実施例では、VRAM領域に必要なキャラクタが転送されていることを条件にVRAM領域に転送されたキャラクタを用いて描画を行うグラフィックコントローラを用いており、CPU91aは、描画を命令する際に予め描画に必要なキャラクタを転送するようになっているが、CPU91aがCGROM内のキャラクタの格納領域(転送元アドレス)と、描画領域における描画位置(転送先アドレス)を指定するのみで、グラフィックコントローラが自動的に転送元アドレスのキャラクタをVRAMに割り当てられた自動転送領域に転送し、自動転送領域に転送されたキャラクタを用いて描画領域の転送先アドレスに当該キャラクタの描画を行うようにしても良い。
ここでグラフィックコントローラの変形例について説明する。
この変形例では、CPU91aが起動時において、VRAM領域の領域として、少なくとも描画領域、事前転送するキャラクタの格納領域(固定エリア)、自動転送されたキャラクタがキャッシュされる領域(自動転送エリア)を含む複数の領域の設定をグラフィックコントローラに命令するとともに、CGROMに記憶されている複数種類のキャラクタのうちで、表示頻度が高くなるように設定されたキャラクタの、VRAMの固定エリアへの転送命令を実行する。
そして、CPU91aが、画像の描画を命令する際に、対象となる画像を描画する際に用いるキャラクタが事前転送の対象となるキャラクタであるか否かを判定し、事前転送の対象となるキャラクタであれば、CGROMのアドレスではなく、固定エリアのアドレスを転送元アドレスとして指定し、転送元アドレス及び描画位置を指定することで、グラフィックコントローラは、VRAMの固定エリアに格納されたキャラクタを用いて描画領域に描画を行うこととなる。これにより、表示頻度が高くなるように設定されたキャラクタについては、VRAMの固定エリアにおける転送元アドレスを指定することでVRAMに事前に記憶されているキャラクタを容易に再利用することができ、CGROMから毎回読み出す必要がなくなるので、表示制御における制御負担を軽減することができる。
これに対して、CGROMに記憶されている複数種類のキャラクタのうちで、表示頻度が低くなるように設定されたキャラクタについては、CPU91aが、前転送の対象となるキャラクタでないと判定するので、CGROMのアドレスを転送元アドレスとして指定し、転送元アドレス及び描画位置を指定することで、グラフィックコントローラは、指定されたキャラクタをCGROMから自動転送エリアに転送し、この自動転送エリアに転送されたキャラクタを用いて描画領域に描画を行うこととなる。これにより、表示頻度が低くなるように設定されたキャラクタについては、CGROMにおける転送元アドレスと、描画領域における転送先アドレスとを指定すれば、自動転送エリアにおけるアドレスを指定しなくても描画に利用することができ、アドレス管理が容易になるとともに、プログラム設計の負担を軽減することができる。
また、グラフィックコントローラは、VRAMの固定エリアまたは自動転送エリアからキャラクタを読み出す際に、転送の完了を示す転送完了フラグが設定されているか否かに応じて、読み出したキャラクタの描画領域への描画を実行するか否かの決定を行う。これにより、CGROMからVRAMの固定エリアや自動転送エリアに転送されるキャラクタと、これらの固定エリアや自動転送エリアから読み出して描画に利用するキャラクタとを
整合させることが可能になり、適切なキャラクタを用いた表示を行うことができる。
演出モードが切り替わった場合にCPU91aは、変更後の演出モードに対応して表示頻度が高くなるように設定されたキャラクタにつき、CGROMからVRAMの固定エリアへの転送を命令することが好ましい。これにより、演出モードに対応して表示頻度が高くなるように設定されたキャラクタを変更可能となり、固定エリアを有効に利用して表示制御における制御負担をさらに軽減することができる。
また、前記実施例では、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成しているが、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みの停止位置)別の停止制御テーブルを予めROM41bに登録しておき、テーブルインデックスに基づいて、遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定可能とし、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、テーブルインデックスを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを設定するようにしても良い。
また、前記実施例では、リール1周に対して8ステップ毎(1図柄毎)に分割した21の領域(コマ)が定められており、停止制御テーブルとして、それぞれの領域(領域番号)に対応して、引込コマ数(停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブル、すなわち1図柄が変動する範囲の領域に対応して停止位置が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているが、例えば、1図柄未満の領域毎、例えば1ステップ、すなわちリールモータを駆動する際の最小単位毎に、引込ステップ数や引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っても良く、このようにすることで、リールモータのステップ数単位で停止位置を変化させることが可能となり、停止操作位置に対する停止位置を更に多様化することができる。
また、前記実施例では、停止操作位置に対する引込コマ数を一意的に定めた複数の停止制御テーブルのうち、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みの停止位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行っているが、停止操作位置に対する停止位置を一意的に定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して一意的に特定される停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を一意的に定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行われた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行い、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行うようにしても良い。このように引込制御及び蹴飛ばし制御を行うことで、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置が一意的に決まるので、引込制御及び蹴飛ばし制御により表示結果を導出させる制御は、停止操作位置に対して停止位置を一意的に特定する制御パターンといえる。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御及び蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行うものであっても良く、例えば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行い、他のリールについては、引込制御及び蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行っているが、少なくとも各遊技状態のそれぞれの内部当選状態に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その選択した制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば良い。
また、前記実施例では、内部抽選に用いる設定値、すなわち内部抽選の当選確率を定めた設定値として1〜6の範囲の6段階の値を適用しているが、設定値はこれに限られるものではなく、少なくとも複数段階の設定値を選択して設定できるものであれば良く、例えば、高/低の2段階を選択可能な設定値や、1〜3の範囲の3段階の設定値を選択可能な設定値などを適用しても良い。更に、RAM41cの設定値ワークには、これら設定値を示す値として1〜6の値そのものを格納しているが、設定値を特定可能な値が格納されるものであれば良く、例えば、1〜6の設定値に対応して0〜5(実際の設定値から1を減算した値)を設定値ワークに格納するようにしても良い。
また、前記実施例では、設定値や賭数が適正か否かの判定を1ゲーム毎に実行しているが、1ゲーム毎に行うのではなく、所定ゲーム数毎に行ったり、特定の期間(ボーナス中を除く期間など)のゲームにおいて行ったりするようにしても良い。
また、前記実施例では、内部抽選処理において、設定値や賭数が適正か否かの判定を行っているが、そのタイミングは、1ゲーム中のどのタイミングであっても良く、例えば、ゲーム開始時やゲーム終了時に行うものであっても良い。
また、前記実施例では、内部抽選処理において入賞の当選を判定する際に、設定値が適正か否かの判定において適正ではないと判定された場合には、RAM異常エラー状態に制御されるようになっているが、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でない場合に、設定値の初期値(例えば、設定値1)に基づく確率で入賞の当選を判定するようにしても良い。
また、前記実施例においては、図10に示すように、当選フラグは、当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。そして、内部当選フラグを全ビット反転させて、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出し、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定している。
これに対して、第1の変形例として、前記実施例と同様に、当選フラグを全ビット反転した値と、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
また、第2の変形例として、当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定しても良い。この場合には、前記実施例と同様に、演算結果が00Hか否か、すなわち演算結果が0か否かを示すFジスタ(フラグレジスタ)のゼロフラグの値を確認するのみで、異常入賞か否かを判定することができる。
また、第3の変形例として、当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出し、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
このように第1〜3の変形例においても、当選フラグまたは当選フラグを反転した値と入賞図柄フラグまたは入賞図柄フラグを反転した値とを論理和演算または論理積演算した結果が、0以外の値であるか否か、または1以外の値であるか否か、を判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。
尚、第2、第3の変形例においては、入賞に伴って設定される入賞図柄フラグを予め全ビット反転させておけば、すなわち、入賞した役に該当するビットの値が0、それ以外のビットの値が1となるように入賞図柄フラグを設定するようにしておけば、異常入賞判定処理における入賞図柄フラグの全ビットを反転させるステップは不要となる。
また、第1、第2の変形例の場合において、演算結果がFFHか否かを判定する際に、演算結果に1を加算し、加算後の値がオーバーフローした場合に演算結果がFFHであると判定し、オーバーフローしなかった場合に演算結果がFFH以外であると判定することが好ましく、このようにした場合には、演算結果がオーバーフローしたか否かを示すFレジスタのキャリーフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。
次に、前記実施例のように、当選フラグは、当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされ、また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる場合において、いずれのフラグも全ビットを反転させずに当選していない役が入賞したか否かを判定する変形例について説明する。
この変形例においては、当選フラグを異常入賞判定用フラグとして適用する。そして、内部当選フラグの各々のビットの値から、入賞図柄フラグにおける同じ位置のビットの値を減算し、すべてのビットにおいて減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞か否かを判定する。例えば、当選フラグの第0ビットの値から、入賞図柄フラグの第0ビットの値を減算して、減算結果が負の数となったかを判定し、負の数とならなかった場合には、次のビット、すなわち内部当選フラグの第1ビットの値から、入賞図柄フラグの第1ビットの値を減算してその結果を判定していき、最終的に第0ビットから第15ビットまでのすべてにおいて、減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞でない旨を判定する。
このようにした場合には、演算結果が負の数となったか否かを示すFレジスタのサインフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。更には、これまでの実施例及び変形例のように、当選フラグと入賞図柄フラグのいずれのフラグもビットを反転せずに異常入賞か否かを判定することが可能となる。
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、図42に示すように、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置30’、球取込装置30’により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチ31’を設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置34’、球払出装置34’により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチ35’を設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。