JP5129435B2 - 超音波センサを用いた物体検知方法 - Google Patents

超音波センサを用いた物体検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波センサを用いた物体検知方法に関する。
従来から、超音波送波素子と、複数の超音波受波素子を1次元又は2次元に配列した受波素子アレイと、を用いて超音波反射点までの距離とその方向を測定することにより障害物を検知する技術が知られている。このような技術に関連して種々の提案が成されている。例えば、移動体の前面と後面に水平方向に受波素子を配列して道幅の領域における障害物を検知するようにした装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、複数の受波素子と各受波素子からの出力信号を遅延加算する回路をチップ化した半導体装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−179491号公報 特開2002−156451号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような超音波技術においては、障害物の存在を検知することができるのみであり、孤立した複数の障害物を個々に認識することができない。また、一般に、障害物を含む物体検知用の超音波センサは、周囲の物体を広範囲において把握するため超音波センサの個数を多くしたり、物体を精度良く把握するためアレイ化して組み込む受波素子の個数を多くしたりする傾向がある。これらの超音波センサ、一般に受波素子をアレイ化したアレイセンサは、各受波素子からの出力信号を方位毎に遅延加算する演算により、いわゆる電子スキャンを行っている。そこで、アレイセンサにおける物体検知精度の向上に伴う演算時間の増大が問題となる。この点、特許文献4に示される技術は、複数の受波素子を集積して小型かつ安価に、送波素子及び受波素子アレイから成る超音波センサを形成することを示すに過ぎない。演算時間の問題は、例えば、移動体が、超音波センサを設置して移動方向における障害物を検知しながら移動する場合に生じる。移動体が効率的な移動をするには障害物検知にリアルタイム性が要求されるが、演算時間の増大はそれを阻害する。
本発明は、上記課題を解消するものであって、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間を短縮でき、物体検知のリアルタイム性向上を実現できる超音波センサを用いた物体検知方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、超音波源と複数の受波素子をアレイ状に配置してなる受波素子アレイとを備えてなる超音波センサを用いて、前記超音波源から放射された空中圧力波が、物体表面で反射した後、前記各受波素子で受けるとともに、当該空中圧力波の放射から各受波素子による受波までの時間が計測され、前記計測された時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、前記空中圧力波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出する物体検知方法において、特定の角度方向から入射する超音波信号を抽出する角度走査を、前記各受波素子による受波後に電子的な処理によって行い、物体の検知が物体検知の対象となる3次元空間を分割して形成した距離と方位で定まる個々の小空間毎に行われるものであり、前記超音波源が1つの送波素子からなり、記超音波センサが移動体に取り付けられており、物体を追跡しながら時系列的に物体検知を行う際に、前記超音波から超音波を放射して物体検知を行った後に行う次の検知では、前記3次元空間の分割数を前回の検知で物体が検知された方位かどうかによって変えるとともに、前記移動体の走行速度または走行方向のいずれかに応じて前記超音波センサの視野を変更して当該視野内の3次元空間において物体検知を行うものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の物体検知方法において、初めに、物体を検知する対象となる3次元空間の方位を定める2方向のうち一方の方向における分割数を1とするとともに他の方向における分割数を1より大きくして物体検知を行い、次に、前記他の方向における小空間のうち物体が検知された小空間のみについて前記一方の方向の空間分割数を大きくして物体検知を行うものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の物体検知方法において、初めに、前記受波素子のうちの一部の受波素子を用いて小さい空間分割数で物体検知を行い、次に、前記物体が検知された方位について全ての受波素子を用いて大きい空間分割数で物体検知を行うものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の物体検知方法において、物体が検知された場合、次に、前記物体が検知された方位における空間分割数を大きくするとともに、その他の方位については空間分割数を小さくして物体検知を行うものである。
請求項5の発明は、超音波源と複数の受波素子をアレイ状に配置してなる受波素子アレイとを備えてなる超音波センサを用いて、前記超音波源から放射された空中圧力波が、物体表面で反射した後、前記各受波素子で受けるとともに、当該空中圧力波の放射から各受波素子による受波までの時間が計測され、前記計測された時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、前記空中圧力波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出する物体検知方法において、特定の角度方向から入射する超音波信号を抽出する角度走査を、前記各受波素子による受波後に電子的な処理によって行い、物体の検知が物体検知の対象となる3次元空間を分割して形成した距離と方位で定まる個々の小空間毎に行われるものであり、前記超音波源が1つの送波素子からなり、記超音波センサが移動体に取り付けられており、物体を追跡しながら時系列的に物体検知を行う際に、前記超音波から超音波を放射して物体検知を行った後に行う次の検知では、前記3次元空間の分割数を前回の検知で物体が検知された距離かどうかによって変えるとともに、前記移動体の走行速度または走行方向のいずれかに応じて前記超音波センサの視野を変更して当該視野内の3次元空間において物体検知を行うものである。
請求項6の発明は、請求項5に記載の物体検知方法において、初めに、前記受波素子の1つから出力される出力信号を用いて物体までの距離を検出し、次に、前記受波素子アレイにおける他の受波素子から出力される出力信号を含めて用いて前記検出された物体までの距離を含む前後の空間において物体検知を行うものである。
請求項7の発明は、請求項5に記載の物体検知方法において、物体が検出された場合、次に、前記物体が検知された距離よりも近い空間において物体検知を行うものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の物体検知方法において、前記各受波素子からの出力信号をデジタルデータとして収録するとともに、前記入射時間の差に基づいて物体の方位を検出するための演算では前記収録したデジタルデータを間引いて用いるものである。
請求項9の発明は、請求項8に記載の物体検知方法において、前記収録したデジタルデータをひとつ飛びで選択して前記演算に用いるものである。
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の物体検知方法において、前記超音波センサの取り付け位置によって定まる有効視野からなる3次元空間についてのみ物体検知を行うものである。
請求項1の発明によれば、物体の検知を行う小空間を形成する際、方位によって空間の分割数、従って、個々の小空間のサイズを変えるので、注目する方位における注目する小空間のサイズを小さくし、注目していない空間領域では小空間のサイズを大きくすることによって、小空間全体の個数を減らすことができる。従って、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。また、例えば、移動体の高速移動時には進行方向に視野を集中して狭い空間に対して高速でリアルタイム性を満足する物体検知を行い、低速移動時には、周辺にまで視野を拡大して、現実に即した物体検知ができる。移動体の進路変更に応じて視野を変更することにより、移動体による安全で効率的な移動ができる。
請求項2の発明によれば、方位に関する空間分割段階を、粗い分割と細かい分割の2段階として、その各段階において物体検知を行うこととし、かつ、2段階目では、絞り込んだ注目方位のみについて物体検知を行うので、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
請求項3の発明によれば、用いる受波素子が少なく、かつ粗い空間精度で注目全空間を一瞥した後、重要な方位については多い受波素子と細かい空間精度で物体検知を行うので、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
請求項4の発明によれば、物体が検知された方位かどうかによって、物体検知の精度、従って空間分割数を変えるので、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
請求項5の発明によれば、物体の検知を行う小空間を形成する際、距離によって空間の分割数、従って、個々の小空間のサイズを変えるので、注目する方位における注目する小空間のサイズを小さくし、注目していない空間領域では小空間のサイズを大きくすることによって、小空間全体の個数を減らすことができる。従って、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。また、例えば、移動体の高速移動時には進行方向に視野を集中して狭い空間に対して高速でリアルタイム性を満足する物体検知を行い、低速移動時には、周辺にまで視野を拡大して、現実に即した物体検知ができる。移動体の進路変更に応じて視野を変更することにより、移動体による安全で効率的な移動ができる。
請求項6の発明によれば、距離に注目した物体検知を行い、その後に方位の測定を含めて物体検知を行うので、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。例えば、1つの受波素子を用いた距離検出により、移動体にとって重要な距離位置、例えば、所定距離以内の近距離に、物体が検知された場合にのみ高精度の方位検出を行い、物体が遠方に検知された場合には、方位検出の精度を下げた物体検知を行うことにより、物体検知の演算時間を短縮できる。
請求項7の発明によれば、物体検知の空間領域を近い空間に限定するので、例えば、移動体にとって重要な移動体近傍における物体検知を、演算時間を短縮して効率よく行うことができ、物体検知のリアルタイム性を向上できる。例えば、手前側に移動して近づいてくる物体に対してのみ、その物体の方位と位置をより高精度に検知することで、物体検知の演算時間を短縮できる。
請求項8の発明によれば、デジタルデータを間引く程度を必要に応じて変更して、デジタルデータを間引いて用いることができるので、適宜演算時間を短縮して効率よく、物体検知を行うことができる。
請求項9の発明によれば、略半分の演算時間で物体検知ができる。
請求項10の発明によれば、無駄な演算時間を省いて、効率的な物体検知ができる。
以下、本発明の一実施形態に係る超音波センサを用いた物体検知方法について、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る物体検知方法における物体検知の手順を示す。本物体検知方法では、複数の受波素子をアレイ状に配置してなる受波素子アレイを用いて距離と方位を検知する、いわゆる電子スキャンの方法が用いられる。この物体検知方法では、空中圧力波(以下、超音波)の放射から各受波素子による受波までの時間が計測され、計測された時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、超音波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出するための遅延加算演算が行われる。電子スキャンと遅延加算演算については、後述する。
本物体検知方法において、まず超音波センサによる超音波の送波と反射超音波の受波が行われる(#1)。受波は、受波素子アレイにおける各受波素子により行われる。次に、各受波素子からの受波信号(出力信号)のデジタル化が行われ(#2)、デジタル化したデジタルデータがメモリに収録される(#3)。その後、物体検知の対象となる3次元空間が、距離と方位で定まる個々の小空間に分割される(#4)。物体検知は分割された個々の小空間から選択された小空間毎に行われる。方位に関する分割は、例えば、超音波センサの視野角の所定範囲を水平方向と垂直方向について分割する角度分割により行われる。距離の分割は、超音波センサ前方の所定距離範囲について行われる。なお、3次元空間の小空間への分割、及び、物体検知の各手順の制御は、後述する図2における物体検知制御手段34によって行われる。
上述の小空間の決定後、選択された各小空間毎に物体検知の演算が行われる(#5)。物体検知の演算は、メモリに収録された受波素子毎の各デジタルデータに所定の遅延を施して互いに加算するいわゆる遅延加算演算である。小空間の分割と選択は、事前に物体が検知されたかどうか、どの範囲に注目しているか、どのような分解能で物体を検知しようとしているか、などの条件によって、動的に行われる。ステップ#5における演算が完了した時点で、一連の電子スキャンが完了する。そこで、物体検知を終了する場合(#6でYES)、物体検知を終了する。物体検知を終了しない場合(#6でNO)、ステップ#7へと進む。
ステップ#7において、3次元空間の分割数や演算条件が変更される。分割数を変更することによって空間分解能を変更することができる。演算条件には、例えば、どの小空間を選択するかなどの条件が含まれる。次に、既に収録している受波信号のデジタルデータを用いて、変更された演算条件のもとで再演算するか(#8でYES)、又は、再測定を行うこととして再演算は行わないか(#8でNO)を決定する。この決定は、物体検知の結果や、物体検知の行われている状態に依存して、決定される。再演算の場合は、ステップ#4から、また、再測定の場合はステップ#1から、上述のステップが繰り返される。なお、ステップ#7において、条件を変えずに、粗い分割数(低い分解能)で再測定を繰り返して、物体が検知されたときに、条件を変えて再演算、又は再測定するようにしてもよい。
次に、図2、図3、図4を参照して、本発明に用いられる超音波センサとこれを組み込んだ物体検知装置について説明する。図2は、物体検知装置のブロック構成を示す。この装置は、超音波センサ2に、物体検知制御手段34、メモリ35、演算手段36を備えて構成されている。超音波センサ2は、超音波を送波する送波源である送波素子21と、複数の受波素子31と、を有している。送波素子21は、駆動回路20によって駆動される。受波素子31は、送波素子21から送波された送波WSの一部が超音波反射物体22によって反射された超音波反射波WRを受波するため、所定の波長間隔以下で1次元又は2次元に配列され、すなわちアレイ化され、基板上に配置一体化されて受波素子アレイ3を構成している。各受波素子31が受波して出力するアナログ形式の出力信号は、アンプ32で増幅され、A/D変換手段33によってディジタルデータとされて後続の物体検知制御手段34を介して、又は直接、メモリ35に収録される。
上述の超音波センサ2と物体検知制御手段34の動作を説明する。物体検知制御手段34は、超音波センサ2の駆動回路20に駆動信号を送って送波素子21に超音波の送波を行わせる。送波素子21から送波された送波WSの一部は、前方の超音波反射物体22により反射され、その反射波WRが受波素子31により受波される。物体検知制御手段34は、メモリ35に収録したデータに対する遅延加算演算を演算手段36に行わせて、送波から受波までの時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、超音波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出する(詳細後述)。
送波素子21を説明する。図3は送波素子の構造を示し、図4は送波素子21が送波する超音波波形を示す。送波素子21は、発熱によって超音波を発生する熱励起式超音波素子である。この送波素子21は、図3に示すように、単結晶シリコン等でなる基板21bと、この基板21b上に設けられたポーラス状のナノ結晶シリコン等でなる熱絶縁層21cと、この絶縁層21c上に形成されたタングステン等の金属薄膜からなる発熱体21dとを有する。基板21bは、実装用基板21aに実装されている。発熱体21dには、通電電極端子21eを設けて、ここに交流電圧を印加することにより、その周波数に応じた粗密波USWを空気中に発生させることができる。
上述のような熱励起式超音波源は、供給電力の周波数に応じた周波数の音波を放射する。その周波数特性はフラットで共振を持たないという特長がある。これにより、図4に示すように、正弦波状パルス波形の超音波WSを発生させることができる。(特開2002−156451号公報参照)。なお、受波素子31として、シリコンダイアフラム(メンブレン部)上にギャップを有する静電容量型のマイクロフォンを用いることができる(図省略)。メンブレイン部に圧力波(反射超音波)を受けると、ギャップの隙間間隔が変動してこの空間に基づく静電容量が変動する。この静電容量の変動を、電圧変動として電極を介して外部に取り出すことにより、圧力波を検出することができる。
次に、図5乃至図8(a)(b)を参照して、上述の超音波センサを組み込んだ物体検知装置における電子スキャンと遅延加算演算を説明する。ここで、まず、前出の図2を参照して、単一の受波素子31による反射超音波受信について説明する。物体検知制御手段34から駆動回路20に送波開始信号が送られ、駆動回路20によって駆動された送波素子21から、バースト状の音波又は波数が少数の音波が送波される。物体検知制御手段34は、送波開始とともに反射超音波の受信を開始する。
送波素子21が送波した送波WSは、超音波反射物体22に到達して反射するまでに、距離による減衰、空気への吸収による減衰を受けて、伝播距離とともに次第に減衰する。さらに、反射するときにおいても、反射減衰がある。このような反射波(エコー波)WRは、復路においても距離減衰と吸収減衰を受けて、受波素子31に到達する。
受波素子31に到達した反射波WRは、例えば超音波反射物体までの距離が1m(往復2m)の場合、送波したときの音圧に比べ45dB程度減衰した音圧となっている。距離D=1mを音波が音速V=340m/sで往復する時間tは、t=2×D/V=6msである。従って、最大1mの距離までの物体を検知するとした場合、送波開始信号の発生から、6msの間、エコー波をサンプリングすればよい。受波した超音波による音圧変動は、受波素子31により電気信号に変換され、アンプ32で増幅される。
このときのアンプ32の増幅率は、例えば40dB〜60dBとする。また、S/N比は、60dB程度となる。アンプ32で増幅したアナログ信号は、例えば12ビット又は16ビットのA/D変換手段33によりディジタル信号に変換され、物体検知制御手段34を介して、又は直接、メモリ35に収録される。サンプリング周波数が1MHz、A/D変換が12ビットの場合、1ビット=2.4mm、また、A/D変換が16ビットの場合、1ビット=0.15mmの距離分解能となる。各受波素子31からメモリ35までの各信号とデータの処理、すなわち超音波受波と電気信号変換、電気信号増幅、A/D変換、及びメモリ収納は、各受波素子31毎に独立に行われる。
ここで、図5に示すように、水平面内に分布した超音波反射物体(以下物体)22a,22bの水平距離と方向を認識する例を説明する。物体22a,22bは、超音波センサ2の前方の右方角度θ1、左方角度θ2の方向に存在する。物体22a,22bからの反射波は、図6に示すように、水平方向に1列に配列した受波素子31の法線方向Nに対して、それぞれ右側に角度θ1振れた方向n1、及び左側に角度θ2振れた方向n2から受波素子31に入射する。このとき、入射反射波は、平面波になっていると想定できる。
つまり、物体22aから各受波素子31に入射する反射波のグループAの波面は平面であり、同様にグループBの波面も平面である。以下、グループAについて述べる。同一波面すなわち同一位相面が各受波素子31に入射する時刻には、角度θ1に依存した時間遅延が発生する。言い換えると、各受波素子31から出力された信号に遅延処理DLを施して加算処理ADDを行うことにより、特定の角度方向から入射する超音波信号を抽出することができる。すなわち複数の受波素子31を配列した受波素子アレイ3を用いると、角度走査を機械的走査によらずに電子的な処理(電子スキャン)により行うことができる。演算手段36は、物体検知制御手段34の制御のもとで、図6に示す遅延処理DLと加算処理ADDを行う。
上述の電子スキャン(遅延加算処理)により、物体22aに対応する超音波信号を得た結果は、図7の右上段に示すように、グループAによる集中した波形とグループBによる分散した波形からなる。遅延加算の結果により集中した波形は、図8(a)(b)に示すようになる。送波時刻を時間計測原点t=0とした場合、波形出現時間t1,t2は、超音波が送波素子と物体22a,22bとの間を往復する時間となる。つまり、t1,t2から物体22a,22bの距離が求められ、遅延加算の処理に用いた遅延量から物体22a,22bの方向(角度θ1,θ2)を求めることができる。このような遅延加算の演算を、水平方向だけでなく、垂直方向に付いて行うと、超音波センサの前方における視野内における方位毎に物体検知を行うことができる。
以下において、上述のような超音波センサ、及びこれを組み込んだ物体検知装置を用いた物体検知方法における、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間の短縮、及び物体検知のリアルタイム性の向上を図る方法を説明する。図9は、物体検知の対象となる3次元空間(以下、検知空間5)を、距離と方位で定まる個々の小空間に分割する様子を示す。Z方向は超音波センサの前方方向を示し、θ方向は水平方向を示し、φ方向は垂直方向(上下方向)を示す。検知空間5は、例えば、超音波センサ2を中心とする球殻の一部を、水平方向θの視野角度範囲J、上下方向φの視野角度範囲M、及び前方方向Zの所定距離範囲Kによって限定した6面体空間として定義することができる。
この検知空間5は、距離範囲Kをk分割、角度範囲Jをj分割、そして角度範囲Mをm分割することにより、より小さな球殻の一部からなる6面体小空間の集合とされる。本発明による物体検知方法では、このように分割された個々の小空間について物体検知が行われる。分割の例として、水平方向の角度範囲J=90゜に対して5゜の等間隔でj=18分割、上下方向の角度範囲M=90゜に対して5゜の等間隔でm=18分割、さらに、前方方向の距離範囲K=5mに対して100mmの等間隔でk=50分割の分割を行うと、小空間の個数は16,200個となる。
上述の小空間の数が多くなると空間分解能(角度分解能、距離分解能)は向上するが、全ての小空間について物体検知の演算を行うと、遅延加算演算量が増大して、物体検知におけるリアルタイム性が損なわれことになる。このような問題は、無駄な演算を行わないようにすることで解消する。例えば、物体の検知を行う小空間を形成する際、方位や距離によって空間の分割数、従って、個々の小空間のサイズを変えることにより、注目する方位や距離における注目する小空間のサイズを小さくして分解能を上げ、注目していない空間領域では小空間のサイズを大きくして分解能を下げる。これにより、小空間全体の個数を減らすことができる。また、演算処理、又は測定を複数段階を経て行うことにより、適宜分解能を変更したり、演算を行う小空間を特定の選択した小空間に限定したりすることにより、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
図10は検知空間5の分割数を方位によって変えた例を示し、図11は検知空間の分割数を距離によって変えた例を示す。これらの検知空間5は、各方向における分割幅を方位又は距離によって変えることにより、演算量を減らす例を示す。図10に示す検知空間5では、正面方向に近い角度範囲である角度範囲J1,M1においては、角度分割幅を5゜とし、それ以外の角度範囲J2,M2においては角度分割幅を10゜としている。また、図11に示す検知空間5では、近距離の距離範囲K1においては分割幅を50mmとし、それよりも遠い距離範囲K2においては分割幅を100mmとしている。
他の方法として演算処理、又は測定を複数段階を経て行うことにより演算量を減らす例を説明する。初めに、物体を検知する対象となる検知空間5の方位を定める2方向のうち一方の方向、例えば上下方向φにおける分割数を1とするとともに他の方向、すなわち水平方向θにおける分割数を1より大きくして物体検知を行う。次に、水平方向θにおける小空間のうち物体が検知された小空間のみについて、上下方向φの空間分割数を大きくして物体検知を行う。この2度目の物体検知では、既にデジタルデータとしてメモリに収録されているデータを用いて遅延加算演算を行うことにより物体検知が行われる。このように、水平方向において物体が検出されなかった上下方向の小空間について演算を行わないこととし、次の段階では、絞り込んだ注目方位のみについて物体検知を行うので、実用上ほとんどの場合において演算時間を短縮できる。この方法は、前述の図1における再演算の場合(ステップ#8でYES)に相当する。この場合、再測定(ステップ#8でNO)することもできる。
また、移動している物体を追跡しながら物体検知する場合などのように、時系列的な物体検知を行っている場合、超音波源から超音波を放射して物体検知を行った後に行う次の検知では、前回の検知で物体が検知された方位を含む狭い角度範囲において大きな分割数、従って細かい角度分割幅とし、その他の角度範囲では粗い分割数として物体検知を行う。このように、物体が検知された方位かどうかによって、物体検知の精度、従って空間分割数を変えることにより、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
また、図12に示すように、初めに、受波素子アレイ3における受波素子31のうちの一部の受波素子31を用いて小さい空間分割数で物体検知を行い、次に、物体が検知された方位について全ての受波素子を用いて大きい空間分割数で、すなわち分解能を上げて、物体検知を行うことによっても、演算時間の短縮ができる。アレイ化された複数の受波素子31のうちの一部の受波素子31のみを使う場合、必然的に、低い空間分解能となるので、粗い空間分割のもとで物体検知を行う。物体が検出された場合にはその検知された方位とその近傍、例えば±5゜の角度範囲に対して全ての受波素子31を用いた、より高い分解能による物体検知を行えばよい。
上述のような物体検知方法において、演算を繰り返す方法(図1におけるステップ#8でYES)と、測定を繰り返す方法(図1におけるステップ#8でNO)のいずれかを用いることができる。前者の場合、最初の物体検知の際に、全受波素子31からの出力信号のデジタルデータをメモリに収録し、物体検知のための演算は、一部の受波素子31のデジタルデータだけを使うようにすればよい。A/D変換用の専用電子素子や回路を用いた並列処理等によってA/D変換の処理速度が速い場合は、前者の方法が良い。
上述における方位に注目した演算時間の短縮と同様に、距離に注目した演算時間の短縮が可能であり、これを、図13、図14(a)(b)、図15を参照して説明する。図13に示すように、初めに、受波素子アレイ3における受波素子31の1つから出力される出力信号を用いて物体までの距離を検出し、次に、検出された物体までの距離を含む前後の距離範囲の空間において物体検知を行うことにより、物体検知の演算時間を短縮することができる。
初めの物体検知においては、図14(a)に示すように、物体の距離Z=Z1のみを検知することとし、水平及び上下の方向の検出角度範囲については、分割数1又は少ない分割数とする。次の物体検知においては、全受波素子31を用いるとともに、図14(b)に示すように、方位に関する分解能を上げて、すなわち水平方向の角度分割数と上下方向の角度分割数を増やして物体検知を行う。これにより、物体の方位が、例えば領域51のように、水平方向θ及び上下方向φの方位空間において精度良く求められる。物体を検知した距離Z=Z1が、距離について分割した小空間のどこに位置するかによって、方位に関する分解能を高くしたり低くしたりする。例えば、距離Z1が近距離の場合にのみ高精度の方位検出を行い、物体が遠方に検知された場合には、方位検出の精度を下げた物体検知を行うことにより、物体検知の演算時間を短縮できる。このような物体検知の方法によると、距離に注目した物体検知を行い、その後に方位の測定を含めて物体検知を行うので、要求される検知精度を保持して物体検知の演算時間を短縮することができる。
また、遅延加算演算に用いるデジタルデータとして、所定距離範囲に対応するデータのみを選択して用いることにより、広範囲のデータを用いる場合に比べて短時間で演算を行うことができる。これを説明する。物体が検知された距離Z=Z1は、図15に示すように、受波素子からの出力信号による出力波形が時間軸上に現れる位置によって決定される。そこで、各受波素子31のデジタルデータの中から、前記出力波形の現れた時間幅Δtを含む所定の時間幅内にあるデジタルデータを選択し、そのデータ用いて遅延加算演算を行う。すなわち、注目した時間帯の外部のデータについては遅延加算演算を行わないこととする。これにより、1つの受波素子で測定された距離に基づいて、演算時間短縮ができると共に、その距離を含む前後の距離における物体検知の精度を上げることができる。
また、上述と同様に、距離に注目した演算時間短縮の他の例を、図16(a)(b)を参照して説明する。この物体検知の方法では、図16(a)に示すように、距離Z=Z1で物体が検出された場合、次の物体検知では、図16(b)に示すように、物体が検知された距離Z=Z1よりも近い空間52において物体検知を行う。例えば、手前側に移動して近づいてくる物体に対してのみ、その物体の方位と位置をより高精度に検知することで、物体検知の演算時間を短縮できる。このような物体検知の方法においては、2度目の物体検知を再測定(図1のステップ#8でNO)によって行うことにより、前回に検知された物体が近づいているかどうかを判断することができる。
このような物体検知の方法は、超音波センサ2を移動体に取り付けて障害物検知センサとして用い留場合、移動体の障害物検知と障害物回避を迅速に行うために有効である。なお、検知した物体が近づいていないことを確認した後、所定の検知空間における全ての距離に対して物体検出演算を行うようにする。このように、本物体検知方法によれば、物体検知の空間領域を近い空間に限定するので、移動体にとって重要な移動体近傍における物体検知を、演算時間を短縮して効率よく行うことができ、物体検知のリアルタイム性を向上できる。
次に、図17、図18を参照して、演算条件の変更(図1におけるステップ#7の処理)による演算時間の短縮を説明する。受波素子31からの出力信号をデジタルデータとして収録するとともに、入射時間の差に基づいて物体の方位を検出するための遅延加算演算において、収録したデジタルデータを間引いて用いることにより物体検知のための演算時間を短縮することができる。例えば、50kHzの信号をA/D変換してデータをサンプリングする場合、いわゆるサンプリング定理を考慮すると、2倍の100kHz、実用上は10倍の周波数である500kHzでサンプリングすればもとの波形を再現することができる。そこで、50kHzの超音波を用いることとして、各受波素子31からの出力信号を1MHzでサンプリングしてデジタルデータをメモリに収録する。そして、遅延加算演算時には、デジタルデータを1つ置きに間引いて、500kHz相当のサンプリングデータとして用いる。このような演算条件の変更により演算時間を短縮できる。
ここで、各受波素子間における超音波の識別について考える。図17に示すように、受波素子アレイ3における受波素子a,b,c等が一定間隔dで配列されている受波素子アレイ3に入射角αで超音波が入射する場合を想定する。この超音波の識別は、超音波センサの指向性、あるいは角度分解能と関係する概念である。受波素子aに入射する超音波と受波素子bに入射する超音波を識別する出力信号を得るためには、所定の周波数F以上のサンプリング周波数で(又は、同じことだが、所定のサンプリング周期T=1/F以下の周期で)出力信号をA/D変化しなければならない。例えば、間隔d=4mm、入射角α=5゜、音速c=340m/秒の場合、所定の周期Tは、T=d×sin(α)/c=1μ秒、従って所定の周波数Fは、F=1MHzとなる。この所定の周期Tとは、入射角α=5゜のときに、受波素子aと受波素子bとに入射する超音波の光路差が1波長λ分である、ということである。なお、図17の式の説明において、このような光路差となる入射角αを検出分解能と表現している。
上述の、受波素子間隔d=4mmである受波素子アレイ3の超音波センサを用いるときの遅延加算演算を説明する。超音波センサの正面方位(入射角α=0゜)では、受波素子a,b,cともに遅延無しで出力信号の加算演算を行う。逆に言えば、遅延なしで加算された信号は、正面から入射する超音波の信号を抽出する信号になる。超音波の入射角α=5°、すなわち、方位角度5゜の方向における物体検知を行う場合、受波素子cに対して受波素子bのデジタルデータを1マイクロ秒遅延させ、受波素子aのデータを2マイクロ秒遅延させて加算演算を行うことになる。前記同様に、このような遅延の後に加算された信号は、入射角αの方向から入射する超音波の信号を抽出する信号になる。方位5゜(入射角α=5゜)における物体検知を行う場合、隣接素子間で1マイクロ秒ずつ遅延させることが必要なため、サンプリング周期も1マイクロ秒が必要となる。
そこで、図17に示した受波素子アレイと50kHzの超音波を用いて、T=1μ秒毎に受波素子31の出力信号を取得し、遅延加算処理おいては、2μ秒毎のデータを用いることが妥当な処理と言える。このような波形処理の様子が、図18に示されている。
次に、図19、図20(a)(b)を参照して、上述の超音波センサとその超音波センサを用いた物体検知の方法を、移動体における障害物検知に適用する例を説明する。図19は、移動体6に超音波センサ2を設置した様子を示す。超音波センサ2は、移動体6の前面の基準面(走行面)から高さHのところに取り付けられており、上下視野角度範囲±φと前方方向距離D内の空間が検知空間53とされている。しかしながら、前方Z方向の下方において、検知空間が広がって、H<D×sinφ、となった検知空間54があり、この検知空間54は走行面以下の空間であり、本来物体が検出されない空間である。そこで、このような不要な検知空間54については、物体検知の演算を行わないこととする。このように、超音波センサの取り付け位置によって定まる有効視野からなる3次元空間についてのみ物体検知を行うことにより、無駄な演算時間を省いて、演算時間を短縮し、効率的な物体検知ができる。
また、図20(a)(b)は超音波センサ2を設置してその超音波センサ2を用いて同上物体検知方法により物体検知を行いながら走行する移動体6を示す。移動体6は、走行方向前面に2個、後方に1個、及び左右側面にそれぞれ2個の合計7個の超音波センサ2と、これらの超音波センサ2の信号処理を物体検知手段30と、自律的に走行移動するための走行制御手段60とを備えている。各超音波センサ2は、水平方向において略90゜の広がりを持つ検知空間5によって移動体6の略周辺全域の障害物を検知する。
このような移動体6において、移動体6の走行速度に応じて超音波センサ2の視野、すなわち検知空間5を変更する。この場合、移動速度が遅いときには検出距離を短くすることで、演算時間の短縮を図ることができる。また、移動体の高速移動時には進行方向に視野を集中して狭い空間に対して高速でリアルタイム性を満足する物体検知を行い、低速移動時には、周辺にまで視野を拡大するなどの、現実に即した物体検知ができる。
また、移動体6の走行方向に応じて超音波センサ2の視野、すなわち、左折や右折等の走行方向の変更時に適宜検知空間5を変更する。移動体の進路変更に応じて視野を変更することにより、移動体による安全で効率的な移動ができる。この場合、移動体が前進している時には移動体前面に付けられたセンサのみを動作させる、などの選択的な物体検知処理を行って、物体までの距離と物体の方位の検知精度を要求される精度に保持して物体検知の演算時間の短縮、及び物体検知のリアルタイム性を向上できる。また、前面に取り付けられたセンサ以外は角度分解能、距離分解能を低くすることも演算時間の短縮に有効である。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、図1に示したステップ#4における3次元空間(検知空間)の分割は、ユーザが予め分割パターンを設定してメモリに記憶しておき、物体検知制御手段34が、物体検知の時点で動的に、そのパターンの中から適宜選択するようにしてもよい。
本発明に係る物体検知方法における物体検知の手順を示すフローチャート。 同上物体検知方法に用いられる超音波センサのブロック構成図。 同上超音波センサの超音波源の断面図。 同上超音波センサの超音波源が放射する超音波波形図。 同上超音波センサの物体検知動作を説明するための物体分布例の図。 同上超音波センサに入射する超音波の入射方向と波面の関係を示す図。 同上超音波センサからの出力信号の遅延加算処理を説明する図。 (a)(b)は同上超音波センサからの出力信号を遅延加算して得られた波形例の図。 本発明の物体検知方法により物体検知を行う対象となる3次元空間を距離と方位で分割した例を示す3次元空間の斜視図。 同上3次元空間の分割数を方位によって変えた例を示す3次元空間の斜視図。 同上3次元空間の分割数を距離によって変えた例を示す3次元空間の斜視図。 本発明の物体検知方法において受波素子の個数を変えて物体検知を行う様子を説明する受波素子アレイの正面図。 同上物体検知方法において受波素子を1個用いた物体検知の後に全てを用いて物体検知を行う様子を説明する受波素子アレイの正面図。 (a)は同上物体検知方法において1個の受波素子で物体の距離を検出した様子を示す物体検知対象となる3次元空間の斜視図、(b)は同3次元空間を特定距離において2次元表示した図。 1つの受波素子からの出力信号波形図。 (a)は同上物体検知方法において1個の受波素子で物体の距離を検出した様子を示す物体検知対象となる3次元空間の斜視図、(b)は(a)に示した物体の距離より手前の空間で物体検知を行うことを説明する同3次元空間の斜視図。 同上物体検知方法に用いられる受波素子アレイにおける受波素子の間隔とサンプリング周期と検出分解能の関係を説明するための受波素子アレイの断面図。 同上物体検知方法に用いられる異なる3つの受波素子からの出力信号をデジタル化して表示した出力信号波形図。 移動体に取り付けられた超音波センサを用いて行う同上物体検知方法による物体検知において不要な3次元空間部分を説明する側面図。 (a)は移動体に超音波センサを設置してその超音波センサを用いて同上物体検知方法により物体検知を行いながら走行する移動体の模式的平面図、(b)は同移動体の斜視図。
符号の説明
2 超音波センサ
3 受波素子アレイ
5 検知空間(3次元空間)
6 移動体
21 送波素子(超音波源)
22,22a,22b 物体
31 受波素子
WS 送波(空中圧力波)
WR 反射波(空中圧力波)
USW 粗密波(空中圧力波)

Claims (10)

  1. 超音波源と複数の受波素子をアレイ状に配置してなる受波素子アレイとを備えてなる超音波センサを用いて、前記超音波源から放射された空中圧力波が、物体表面で反射した後、前記各受波素子で受けるとともに、当該空中圧力波の放射から各受波素子による受波までの時間が計測され、前記計測された時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、前記空中圧力波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出する物体検知方法において、
    特定の角度方向から入射する超音波信号を抽出する角度走査を、前記各受波素子による受波後に電子的な処理によって行い、
    物体の検知が物体検知の対象となる3次元空間を分割して形成した距離と方位で定まる個々の小空間毎に行われるものであり、
    前記超音波源が1つの送波素子からなり、
    記超音波センサが移動体に取り付けられており、
    物体を追跡しながら時系列的に物体検知を行う際に、前記超音波から超音波を放射して物体検知を行った後に行う次の検知では、前記3次元空間の分割数を前回の検知で物体が検知された方位かどうかによって変えるとともに、前記移動体の走行速度または走行方向のいずれかに応じて前記超音波センサの視野を変更して当該視野内の3次元空間において物体検知を行うことを特徴とする物体検知方法。
  2. 初めに、物体を検知する対象となる3次元空間の方位を定める2方向のうち一方の方向における分割数を1とするとともに他の方向における分割数を1より大きくして物体検知を行い、次に、前記他の方向における小空間のうち物体が検知された小空間のみについて前記一方の方向の空間分割数を大きくして物体検知を行うことを特徴とする請求項1に記載の物体検知方法。
  3. 初めに、前記受波素子のうちの一部の受波素子を用いて小さい空間分割数で物体検知を行い、次に、前記物体が検知された方位について全ての受波素子を用いて大きい空間分割数で物体検知を行うことを特徴とする請求項1に記載の物体検知方法。
  4. 物体が検知された場合、次に、前記物体が検知された方位における空間分割数を大きくするとともに、その他の方位については空間分割数を小さくして物体検知を行うことを特徴とする請求項1に記載の物体検知方法。
  5. 超音波源と複数の受波素子をアレイ状に配置してなる受波素子アレイとを備えてなる超音波センサを用いて、前記超音波源から放射された空中圧力波が、物体表面で反射した後、前記各受波素子で受けるとともに、当該空中圧力波の放射から各受波素子による受波までの時間が計測され、前記計測された時間に基づいて物体表面までの距離を検出するとともに、前記空中圧力波の各受波素子への入射時間の差に基づいて物体の方位を検出する物体検知方法において、
    特定の角度方向から入射する超音波信号を抽出する角度走査を、前記各受波素子による受波後に電子的な処理によって行い、
    物体の検知が物体検知の対象となる3次元空間を分割して形成した距離と方位で定まる個々の小空間毎に行われるものであり、
    前記超音波源が1つの送波素子からなり、
    記超音波センサが移動体に取り付けられており、
    物体を追跡しながら時系列的に物体検知を行う際に、前記超音波から超音波を放射して物体検知を行った後に行う次の検知では、前記3次元空間の分割数を前回の検知で物体が検知された距離かどうかによって変えるとともに、前記移動体の走行速度または走行方向のいずれかに応じて前記超音波センサの視野を変更して当該視野内の3次元空間において物体検知を行うことを特徴とする物体検知方法。
  6. 初めに、前記受波素子の1つから出力される出力信号を用いて物体までの距離を検出し、次に、前記受波素子アレイにおける他の受波素子から出力される出力信号を含めて用いて前記検出された物体までの距離を含む前後の空間において物体検知を行うことを特徴とする請求項5に記載の物体検知方法。
  7. 物体が検出された場合、次に、前記物体が検知された距離よりも近い空間において物体検知を行うことを特徴とする請求項5に記載の物体検知方法。
  8. 前記各受波素子からの出力信号をデジタルデータとして収録するとともに、前記入射時間の差に基づいて物体の方位を検出するための演算では前記収録したデジタルデータを間引いて用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の物体検知方法。
  9. 前記収録したデジタルデータをひとつ飛びで選択して前記演算に用いることを特徴とする請求項8に記載の物体検知方法。
  10. 前記超音波センサの取り付け位置によって定まる有効視野からなる3次元空間についてのみ物体検知を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の物体検知方法。
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