JP5127948B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、普通電動役物が遊技者にとって有利に動作し易い状態を有するパチンコ遊技機に関する。

従来、普通図柄抽選の結果に応じて普通電動役物を動作させて、所定の始動口への遊技球の入賞を容易にするパチンコ遊技機が知られている。例えば、特許文献１に記載のパチンコ遊技機では、特別図柄抽選の結果が所定の図柄で大当たりとなった場合、遊技機は時短遊技状態に移行する。時短遊技状態は、普通電動役物が動作し易い状態であって、始動口に遊技球が入賞し易い遊技者にとって有利な状態（補助遊技状態）である。

特開２０１０−１５８３９１号公報

しかしながら、上記特許文献１等に記載の従来のパチンコ遊技機では、補助遊技状態か非補助遊技状態かの状態を取りえるが、補助遊技状態における遊技の多様性および興趣性という観点では改良の余地があった。

それ故に本発明は、補助遊技状態における遊技の多様性および興趣性を向上することができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。

本発明は、入賞領域への遊技球の入賞に応じて第１図柄を変動させて停止させることにより、第１図柄抽選の結果を確定するパチンコ遊技機であって、特定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて第２図柄を変動させて停止させることにより、第２図柄抽選の結果を確定する第２図柄抽選手段と、前記第２図柄抽選に当選した場合に動作して遊技球が入賞し易くなり、前記第２図柄抽選に当選しない場合に動作せずに遊技球が入賞し難くまたは入賞しなくなる可変入賞口と、少なくとも前記可変入賞口への遊技球の入賞に応じて前記第１図柄を変動させて停止させることにより、前記第１図柄抽選の結果を確定する第１図柄抽選手段と、前記第１図柄抽選に第１所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第１所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が所定回数の場合には第１変動時間を含む第１設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数の場合には前記第１変動時間よりも長い第２変動時間を含む第２設定データに基づいて設定する第１変動時間設定手段と、前記第１図柄抽選に第２所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第３設定データに基づいて設定する第２変動時間設定手段と、通常演出モード、第１特別演出モード、および、第２特別演出モードの何れかに演出モードを切り替える演出切替手段と、前記演出切替手段によって切り替えられた演出モードで演出を実行する演出実行手段とを備え、前記演出切替手段は、前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードには切り替えずに、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、前記第１図柄抽選に前記第２所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードに切り替え可能である。

また、他の構成では、前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選してから第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定するまで、前記可変入賞口が遊技者にとって比較的不利な動作をする傾向にある第１状態に設定し、前記第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定した場合は、前記可変入賞口が遊技者にとって前記第１状態と比較して有利な動作をする傾向にある第２状態に設定する状態設定手段を更に備え、前記第１変動時間設定手段は、前記状態設定手段によって前記第１状態に設定されている間における前記第１図柄の変動時間を設定してもよい。

また、他の構成では、前記第１変動時間設定手段は、前記第１図柄抽選に第３所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第３所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数の場合には前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第４設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数の場合には前記第２設定データまたは前記第２変動時間を含む第５設定データに基づいて設定し、前記第２変動時間設定手段は、前記第１図柄抽選に第４所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第６設定データに基づいて設定し、前記状態設定手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄および前記第４所定図柄で当選した場合、前記第２状態に設定せず、前記演出切替手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄で当選した場合、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、前記第１図柄抽選に前記第４所定図柄で当選した場合は、前記第２特別演出モードに切り替えてもよい。

また、他の構成では、前記演出切替手段は、前記第３所定図柄で当選した後に行われる前記第１図柄抽選において、所定の条件で前記第１特別演出モードから前記通常演出モードに演出モードを切り替え、前記演出実行手段は、前記通常演出モードに切り替えられた場合であって、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数における前記第１図柄抽選において、前記第１変動時間設定手段によって前記第２設定データまたは前記第５設定データに基づいて設定された変動時間に応じた特殊演出を行ってもよい。

本発明によれば、補助遊技状態における遊技の多様性および興趣性を向上することができる。

本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機１の一例を示す概略正面図 図１のパチンコ遊技機１に設けられた表示器３の一例を示す拡大図 図１のパチンコ遊技機１の部分平面図 図１のパチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図 非補助遊技状態および補助遊技状態における電動チューリップ２６の開放パターンと普通図柄変動時間と普通図柄当選確率とを示す図 特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図 特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図 特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ２で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図 特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ３で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図 特別図柄抽選の結果が小当たりである場合における演出モードの変動を示す図 特別図柄抽選における各図柄に応じた補助遊技状態および演出の詳細を示す図 小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図 小当たり図柄Ｋ２で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図 小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図 第１特別演出モードＡにおいて画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図 第１特別演出モードＢにおいて画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図 第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行した後、通常演出モードにおいてリーチ演出が行われる様子の一例を示す図 メイン制御部１００のＲＡＭ１０３に記憶されるデータおよびプログラムの一例を示す図 ＲＡＭ１０３に記憶される大当たり乱数データＤ２の一例を示す図 ＲＡＭ１０３に記憶される大当たり図柄乱数データＤ３の一例を示す図 ＲＡＭ１０３に記憶されるリーチ乱数データＤ４の一例を示す図 ＲＡＭ１０３に記憶される当たり乱数データＤ５の一例を示す図 ＲＡＭ１０３に記憶される小当たり図柄乱数データＤ３の一例を示す図 メイン制御部１００において実行される処理の一例を示すフローチャート 図１４のステップ７０２における始動口スイッチ処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１４のステップ７０３におけるゲートスイッチ処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１４のステップ７０４における特別図柄処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１７のステップ７４７における大当たり判定処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１７のステップ７４８における変動パターン設定処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１７のステップ７５３における停止中処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１４のステップ７０５における普通図柄処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１４のステップ７０６における大入賞口処理の一部分の内容の一例を示す詳細フローチャート 図２２における遊技状態設定処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図１４のステップ７０７における電動チューリップ処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図２の第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される図柄の一例を示す図 図４の演出制御部４００が実行するタイマ割込処理の内容の一例を示すフローチャート 図２６のステップ１００１におけるコマンド受信処理の内容の一例を示す詳細フローチャート 図２３のステップ８３５において大当たり図柄に応じて設定される補助遊技残余回数Ｊ、カウント回数ＩｘおよびＩｙの値の一例を示す図

以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明の技術的意義をより明確なものとするために、本発明のパチンコ遊技機の基本構成および基本処理等について記載した上で、本発明の具体的な実施形態を例示する。

（パチンコ遊技機の基本構成）
図１において、パチンコ遊技機１は、例えば遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。このパチンコ遊技機１は、遊技球が打ち出される遊技盤２と、遊技盤２を囲む枠部材５とを備えている。枠部材５は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、パチンコ遊技機１の主部に対して開閉可能に構成され、その枠部材５に対して遊技盤２が着脱可能に取り付けられている。そして、枠部材５の前面側となる所定位置（例えば、軸支側とは反対側となる端部）には錠部４３が設けられており、錠部４３を開錠することによって枠部材５を開くことが可能となる。

遊技盤２は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域２０が形成されている。遊技領域２０には、下方（発射装置２１１；図４参照）から発射された遊技球が遊技盤２の主面に沿って上昇して遊技領域２０の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材（図示せず）とを備えている。

また、遊技盤２には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示器２１が配設されている。画像表示器２１は、遊技者によるゲームの進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって図柄抽選結果（図柄変動結果）を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示器２１は、液晶表示装置、ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ：電界発光）表示装置、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ：発光ダイオード）ドット表示装置、および７セグメントディスプレイ（以下、７セグ表示装置と記載する）等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。

さらに、遊技盤２の前面には、各種の演出に用いられる可動役物２２および盤ランプ２３が設けられている。可動役物２２は、遊技盤２に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。また、盤ランプ２３は、遊技者によるゲームの進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。

遊技領域２０には、遊技球が下方へ落下する方向を変化させる遊技くぎおよび風車（共に、図示せず）等が配設されている。また、遊技領域２０には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図１においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、ゲート２７、大入賞口２８、および普通入賞口２９が遊技盤２に配設されている。さらに、遊技領域２０には、遊技領域２０に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかった遊技球を、遊技領域２０の外に排出する排出口２４が配設されている。

第１始動口２５ａに遊技球が入ると入賞して第１特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第１始動口２５ａは、予め定められた「特別電動役物」（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第１特別図柄表示器３１ａ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。第２始動口２５ｂに遊技球が入ると入賞して第２特別図柄抽選（大当たり抽選）が始動する。第２始動口２５ｂは、予め定められた特別電動役物（大入賞口開閉部１１５）および／または予め定められた特別図柄表示器（例えば、後述する第２特別図柄表示器３１ｂ）を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート２７を遊技球が通過すると、普通図柄抽選（開閉抽選）が始動する。

第２始動口２５ｂは、「普通電動役物」の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ２６を備えている。電動チューリップ２６は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部１１２（例えば、電動ソレノイド）の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉し、開閉動作と共に点灯または点滅する。電動チューリップ２６の一対の羽根部が閉じていると、第２始動口２５ｂの入口がほぼ閉ざされるため、遊技球が第２始動口２５ｂへほとんど入らない。一方、電動チューリップ２６の一対の羽根部が左右に開くと、第２始動口２５ｂの入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第２始動口２５ｂへ入り易くなる。そして、電動チューリップ２６は、ゲート２７を遊技球が通過することによって始動される普通図柄抽選に当選すると、点灯または点滅しながら一対の羽根部が規定時間開き、規定回数だけ開閉する。

「大入賞口」は、入賞口のうち、役物が作動した場合に著しく入賞が容易になるものである。パチンコ遊技機１に設けられた大入賞口２８は、第２始動口２５ｂの下方に位置している。大入賞口２８は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選（第１特別図柄抽選、第２特別図柄抽選）の結果に応じて開放される。

「大入賞口」を開閉または拡大縮小するための電動役物が「特別電動役物」（例えば、大入賞口開閉部１１５）である。パチンコ遊技機１に設けられる大入賞口開閉部１１５の詳細な構造および駆動機構については省略するが、特別図柄抽選の結果に応じた特別電動役物の作動（例えば、特別電動役物の構造体の一部が、遊技盤２の主面から突出傾斜すること）によって大入賞口２８が開状態となって遊技球が入り易い状態となる。また、パチンコ遊技機１は、特別電動役物を連続して作動することを可能にする機構（いわゆる、「役物連続作動装置」）を伴っており、特別電動役物は所定の作動パターンに従って駆動される。

例えば、大入賞口２８の特別電動役物は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞など）を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数（例えば、１５回）だけ繰り返す（いわゆる、「大当たり遊技」が実行される）。なお、普通入賞口２９は、遊技球が入賞しても大当たり抽選は始動しない。

また、遊技盤２の所定位置（例えば、右下）に、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器３が配設されている。表示器３の詳細については、後述する。

なお、図１に示したパチンコ遊技機１は、遊技領域２０に２つの始動口（第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ）が配設されているが、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が開始される始動口を１つだけ、または３つ以上設けてもかまわない。また、パチンコ遊技機１は、遊技領域２０に１つの大入賞口２８が配設されているが、大入賞口２８と同様の機能を有する大入賞口を複数個設けてもかまわない。

また、後述により明らかとなるが、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時に大当たりが抽選される大当たり確率が変動することがある。

例えば、パチンコ遊技機１は、上記大当たり確率が相対的に低い状態（低確率遊技状態；例えば大当たり確率が３００分の１）から上記大当たり確率が相対的に高い状態（高確率遊技状態；例えば大当たり確率が３０分の１）へ変動することがある。また、パチンコ遊技機１は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ２６の羽根部の開時間が延長されたり、電動チューリップ２６の羽根部が開閉する回数が増えたりする（電チューサポート（「電サポ」ともいう）；後述の「電動チューリップ処理」参照）場合がある。

ここで、賞球の払い出しについて説明する。第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入る（入賞）と、遊技球が入賞した場所に応じて、１つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しはない。

（パチンコ遊技機の枠部材における構成）
枠部材５の前面側には、ハンドル５１、レバー５２、停止ボタン５３、取り出しボタン５４、スピーカ５５、枠ランプ５６、演出ボタン５７、演出キー５８、皿５９、および錠部４３等が設けられている。

遊技者がハンドル５１に触れてレバー５２を時計方向に回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔（例えば、１分間に１００個）で、発射装置２１１（図４参照）が遊技球を電動発射する。皿５９は、パチンコ遊技機１の前方に突出して設けられ、発射装置２１１に供給する遊技球を一時的に溜めておく。また、皿５９には、上述した賞球が払い出される。そして、皿５９に溜められた遊技球は、遊技者のレバー５２による操作と連動したタイミングで、供給装置（図示せず）によって１つずつ発射装置２１１に供給される。なお、皿５９は、上下皿一体で構成してもいいし、上皿と下皿とを分離して構成してもかまわない。また、ハンドル５１は、所定条件下で発光させてもかまわない。

停止ボタン５３は、ハンドル５１の下部側面に設けられ、ハンドル５１に遊技者が触れてレバー５２を時計方向に回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン５４は、皿５９が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿５９に溜まっている遊技球を箱（図示せず）に落下させる。

スピーカ５５および枠ランプ５６は、それぞれパチンコ遊技機１の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ５５は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ５６は、点灯／点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ５６は、光の照射方向を変更可能にして、当該照射方向を変えることによる演出を行ってもかまわない。

（表示器）
次に、図２を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる表示器３について説明する。図２において、表示器３は、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５を備えている。

第１特別図柄表示器３１ａは、第１始動口２５ａに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第１特別図柄表示器３１ａは、７セグ表示装置で構成され、第１始動口２５ａに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第１特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。

第２特別図柄表示器３１ｂは、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第２特別図柄表示器３１ｂは、７セグ表示装置で構成され、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞した場合、特別図柄（第２特別図柄）を変動表示してその抽選結果を表示する。

普通図柄表示器３３は、ゲート２７を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器３３は、ＬＥＤ表示装置で構成され、遊技球がゲート２７を通過した場合、普通図柄を変動表示してその抽選結果を表示する。

第１特別図柄保留表示器３２ａは、第１特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第２特別図柄保留表示器３２ｂは、第２特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器３４は、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。

例えば、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂまたは普通図柄表示器３３によって表示図柄が変動表示されている期間（入賞１回分の変動表示が行われている間）に、さらに他の遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球に対する表示図柄の変動表示は、先に入賞した遊技球に対する変動表示が終了するまで、規定回数（例えば、４回）を限度に保留される。

このような保留がなされていることおよびその保留の数（未抽選回数）が、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４に表示される。例えば、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂおよび普通図柄保留表示器３４は、それぞれ列設されたＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。

遊技状態表示器３５は、パチンコ遊技機１の電源投入時点における遊技状態を表示する。後述によって明らかとなるが、パチンコ遊技機１には複数の遊技状態（例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態）が設定されている。そして、パチンコ遊技機１の電源投入時点においては、遊技状態表示器３５によってその遊技状態が報知される。例えば、遊技状態表示器３５は、複数のＬＥＤ表示装置で構成され、その点灯態様によって遊技状態が表示される。

（入力装置）
次に、図３を参照して、パチンコ遊技機１に設けられる入力装置について説明する。図３において、パチンコ遊技機１には、入力装置の一例として、演出ボタン５７および演出キー５８が設けられている。

演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン５７は、パチンコ遊技機１の前方に突出した皿５９の上面脇部に設けられる。演出キー５８は、中央キーと略十字に配列された複数のキーとを有し、演出ボタン５７に隣接して皿５９の上面脇部に設けられる。例えば、演出キー５８は、その中央に１つの中央キーを配置し、中央キーの周囲に略同一形状の４つの周囲キーを配置して構成されている。

演出ボタン５７および演出キー５８は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、演出キー５８の４つの周囲キーを操作することにより、画像表示器２１に表示されている複数の選択項目から所望の選択項目へカーソルを移動させ、さらに演出キー５８の中央キーを操作することにより、カーソルによって示されている選択項目の選択を確定させることが可能である。

（枠部材の背面側における構成）
また、上記枠部材５の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿５９に払い出す払出装置（払出駆動部３１１を備える）が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤２の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。

（メイン基板の概要）
具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部１００が構成されたメイン制御基板が配設されている。このメイン基板は、開封されることにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケースによって密封されている。

（サブ基板の概要）
また、サブ基板には、遊技球を遊技領域２０の上部へ発射する発射装置２１１を制御する発射制御部２００が構成された発射制御基板、賞球の払い出しを制御する払出制御部３００が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部４００が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部５００が構成された画像制御基板、および各種のランプ（枠ランプ５６、盤ランプ２３）や可動役物２２による演出を制御するランプ制御部６００が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤２の後面には、パチンコ遊技機１に供給された２４Ｖ（ボルト）の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。

（制御装置）
（制御装置の概要）
次に、図４を参照して、パチンコ遊技機１での動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図４は、パチンコ遊技機１に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。

図４において、パチンコ遊技機１の制御装置は、メイン制御部１００、発射制御部２００、払出制御部３００、演出制御部４００、画像音響制御部５００、およびランプ制御部６００を備えている。

（制御装置におけるメイン制御部）
メイン制御部１００は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ；中央処理装置）１０１、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１０２、およびＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１０３を備えている。ＣＰＵ１０１は、内部抽選および当選の判定等の払出賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ１０２は、ＣＰＵ１０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ１０３は、ＣＰＵ１０１の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部１００の主な機能について説明する。

メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると特別図柄抽選（第１特別図柄抽選または第２特別図柄抽選）を行い、特別図柄抽選での当選か否かを示す判定結果データを演出制御部４００に送る。また、メイン制御部１００は、特別図柄抽選に応じて決定した当選確率の変動設定（例えば３００分の１から３０分の１への変動設定）および特別図柄変動時間の短縮設定を示すデータや、普通図柄抽選に応じて決定した普通図柄変動時間の短縮設定を示すデータを、演出制御部４００に送る。

メイン制御部１００は、電動チューリップ２６の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらに羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部１００は、遊技球が第１始動口２５ａへ入賞したときの保留回数や、遊技球が第２始動口２５ｂへ入賞したときの保留回数や、遊技球がゲート２７を通過したときの保留回数を管理する。

メイン制御部１００は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口２８の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定条件（例えば、２９．５秒経過または遊技球１０個の入賞や開放累積時間が１．８秒以内）を満たすまで、大入賞口２８が突出傾斜して開状態とするラウンドを所定回数（例えば１５回または１回）だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部１００は、大入賞口２８が開閉する開閉時間間隔を制御する。

メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて１つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出数を払出制御部３００に対して指示する。例えば、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに遊技球が入賞すると４個の賞球、大入賞口２８に遊技球が入賞すると１３個の賞球、普通入賞口２９に遊技球が入賞すると１０個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部３００に指示命令（コマンド）を送る。

なお、メイン制御部１００は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払出を払出制御部３００に指示しない。払出制御部３００がメイン制御部１００の指示に応じて賞球の払出を行った場合、払出制御部３００から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部１００へ送られる。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した情報に基づいて、払い出しした賞球の個数を管理する。

メイン制御部１００は、発射制御部２００を介して、遊技球を発射する発射装置２１１を制御する。例えば、メイン制御部１００は、所定の条件に基づいて、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を許可する信号を、払出制御部３００を介して発射制御部２００へ送信する。

（制御装置におけるメイン制御部に係るスイッチ等）
上述した機能を実現するために、メイン制御部１００には、第１始動口スイッチ１１１ａ、第２始動口スイッチ１１１ｂ、電動チューリップ開閉部１１２、ゲートスイッチ１１３、大入賞口スイッチ１１４、大入賞口開閉部１１５、普通入賞口スイッチ１１６、第１特別図柄表示器３１ａ、第２特別図柄表示器３１ｂ、第１特別図柄保留表示器３２ａ、第２特別図柄保留表示器３２ｂ、普通図柄表示器３３、普通図柄保留表示器３４、および遊技状態表示器３５が接続されている。

第１始動口スイッチ１１１ａは、第１始動口２５ａへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。第２始動口スイッチ１１１ｂは、第２始動口２５ｂへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。

電動チューリップ開閉部１１２は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ２６の一対の羽根部を開閉する。

ゲートスイッチ１１３は、ゲート２７を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。

大入賞口スイッチ１１４は、大入賞口２８へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。

大入賞口開閉部１１５は、メイン制御部１００から送られる制御信号に応じて、大入賞口２８を開閉する。

普通入賞口スイッチ１１６は、普通入賞口２９へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部１００へ送る。

（制御装置におけるメイン制御部の保留表示器）
また、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞により始動した第１特別図柄抽選の結果を、第１特別図柄表示器３１ａに表示する。

メイン制御部１００は、第１始動口２５ａへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第１特別図柄保留表示器３２ａに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞により始動した第２特別図柄抽選の結果を、第２特別図柄表示器３１ｂに表示する。メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第２特別図柄保留表示器３２ｂに表示する。

メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器３３に表示する。そして、メイン制御部１００は、ゲート２７への遊技球の通過に応じて抽選を保留にしている保留回数を、普通図柄保留表示器３４に表示する。

さらに、メイン制御部１００は、パチンコ遊技機１を設置している店（ホール）に設けられたホストコンピュータに対して、各種の情報を送信する。そして、メイン制御部１００は、払出制御部３００から取得した、払い出しした賞球数に関する情報やメイン制御部１００の状態等を示す情報を、上記ホストコンピュータに送信する。

（制御装置における発射制御部）
発射制御部２００は、ＣＰＵ２０１、ＲＯＭ２０２、およびＲＡＭ２０３を備えている。ＣＰＵ２０１は、発射装置２１１に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ＲＯＭ２０２は、ＣＰＵ２０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ２０３は、ＣＰＵ２０１の作業用メモリ等として用いられる。

レバー５２は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー５２は、時計方向に回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部２００に出力する。

発射制御部２００は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置２１１の発射動作を制御する。例えば、発射制御部２００は、レバー５２の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置２１１の動作を制御する。また、発射制御部２００は、メイン制御部１００から発射を許可する信号を受信することによって、発射装置２１１の発射動作が可能となる。一方、発射制御部２００は、停止ボタン５３が押下された信号が出力されたり、メイン制御部１００から発射を停止する制御信号が出力されたりした場合、発射装置２１１が遊技球を発射する動作を停止させる。

（制御装置における払出制御部）
払出制御部３００は、ＣＰＵ３０１、ＲＯＭ３０２、およびＲＡＭ３０３を備えている。ＣＰＵ３０１は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ３０２は、ＣＰＵ３０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１の作業用メモリ等として用いられる。そして、払出制御部３００は、メイン制御部１００から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。

具体的には、払出制御部３００は、メイン制御部１００から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部３１１を制御する。ここで、払出駆動部３１１は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータを備える駆動ユニット等で構成される。

また、払出制御部３００は、所定量の遊技球が所定の場所に貯留されている状態が確保され、所定数の遊技球が払い出されることを検出するための各種スイッチ（払出球検出スイッチ３１２、不正検出スイッチ３１３、球有検出スイッチ３１４、満タン検出スイッチ３１５）からの入力信号を受信する。

また、払出制御部３００は、上記ホストコンピュータに対して各種の情報を送信する。例えば、払出制御部３００は、払出駆動部３１１に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や実際に払い出された賞球数に関する情報等を、ホストコンピュータに送信する。また、払出制御部３００は、メイン制御部１００に対しても、同様の情報を送信する。

（制御装置における演出制御部）
演出制御部４００は、ＣＰＵ（演出制御ＣＰＵ）４０１、ＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３、およびＲＴＣ（リアルタイムクロック）４０４を備えている。また、演出制御部４００には、演出ボタン５７および演出キー５８が接続されている。ＣＰＵ４０１は、演出を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ４０２は、ＣＰＵ４０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ４０３は、ＣＰＵ４０１の作業用メモリ等として用いられる。ＲＴＣ４０４は、現時点の日時を計測する。

演出制御部４００は、メイン制御部１００から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出制御部４００は、遊技者によって演出ボタン５７または演出キー５８が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容を設定する場合もある。また、演出制御部４００は、パチンコ遊技機１に対する遊技が所定期間以上中断された場合、演出の１つとして客待ち用の演出を設定する。

さらに、メイン制御部１００が、特別図柄抽選時の当選確率を変動させたことを示すデータを出力した場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、演出制御部４００は、それぞれ出力されたデータが示す内容に対応させて、演出内容を設定する。そして、演出制御部４００は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像音響制御部５００およびランプ制御部６００にそれぞれ送る。

（制御装置における画像音響制御部）
画像音響制御部５００は、ＣＰＵ（画像音響制御ＣＰＵ）５０１、ＲＯＭ５０２、およびＲＡＭ５０３を備えている。ＣＰＵ５０１は、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ５０２は、ＣＰＵ５０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ５０３は、ＣＰＵ５０１の作業用メモリ等として用いられる。

画像音響制御部５００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、画像表示器２１に表示する画像およびスピーカ５５から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。

また、画像音響制御部５００のＲＯＭ５０２には、画像表示器２１に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ５５から出力させる楽曲や音声、さらにジングル等の効果音等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部５００のＣＰＵ５０１は、ＲＯＭ５０２に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ５０１は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ／アイテム表示等のための画像処理を行う。また、ＣＰＵ５０１は、読み出した音響データを用いて音声処理を行う。そして、ＣＰＵ５０１は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示器２１に表示する。また、ＣＰＵ５０１は、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ５５から出力する。

（制御装置におけるランプ制御部）
ランプ制御部６００は、ＣＰＵ６０１、ＲＯＭ６０２、およびＲＡＭ６０３を備えている。ＣＰＵ６０１は、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光、および可動役物２２の動作を制御する際の演算処理を行う。ＲＯＭ６０２は、ＣＰＵ６０１にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、ＲＡＭ６０３は、ＣＰＵ６０１の作業用メモリ等として用いられる。

ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の点灯／点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部６００は、演出制御部４００から送られたコマンドに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。

具体的には、ランプ制御部６００のＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた盤ランプ２３や枠ランプ５６での点灯／点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ（発光パターンデータ）が記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ２３や枠ランプ５６の発光を制御する。また、ＲＯＭ６０２には、演出制御部４００にて設定される演出内容に応じた可動役物２２の動作パターンデータが記憶されている。ＣＰＵ６０１は、ＲＯＭ６０２に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部４００から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ＣＰＵ６０１は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物２２の動作を制御する。

（本実施形態におけるパチンコ遊技機の動作概要）
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機１の動作概要について説明する。本実施形態におけるパチンコ遊技機１では、大当たりの図柄に応じて、上記電チューサポート（電サポ）の設定が行われる。

ここで、「電サポ」とは、電動チューリップ２６が開放される頻度が通常よりも高い状態（補助遊技状態）に設定されていることであり、電動チューリップ２６が開放される頻度が高くなることによって、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞しやすくなる。電動チューリップ２６が開放される頻度が通常よりも高いことは、遊技球を遊技領域２０に発射し続けた場合に所定期間における電動チューリップ２６が開放されている時間が通常よりも長いことを意味する。遊技球がゲート２７を通過した場合、普通図柄の変動が開始して所定時間（普通図柄変動時間）経過後に普通図柄が停止することにより、普通図柄抽選が行われる。停止した普通図柄が当りを示す図柄である場合、普通図柄抽選に当選したことになる。普通図柄抽選の結果が当りである場合、電動チューリップ２６が開放されるが、その累計開放時間（１回あたりの開放時間×開放回数；開放パターンともいう）は、通常では比較的短い（例えば０．１５秒×１回）ため、遊技球が第２始動口２５ｂに入賞し難い。また、通常では、普通図柄抽選の当選確率が、所定の確率（例えば１０／１００）に設定され、普通図柄変動時間が所定の時間（例えば１０秒）に設定される。

一方、所定の補助遊技状態（電サポが設定された状態）では、普通図柄抽選の当選確率は、通常の状態の確率（例えば１０／１００）よりも高い確率（例えば９０／１００）に設定される。また、補助遊技状態では、普通図柄抽選の結果が当りである場合、電動チューリップ２６が開放される累計開放時間は、比較的長く設定される（例えば１．５秒×３回）。さらに、補助遊技状態では、普通図柄変動時間は、通常遊技状態である場合の時間（例えば１０秒）よりも短い時間（例えば２秒）に設定される。このように、補助遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が通常遊技状態よりも高く、当選時の累計開放時間が通常遊技状態よりも長く、普通図柄変動時間が通常遊技状態よりも短く設定される。このため、補助遊技状態では、遊技領域に遊技球を発射し続けた場合に、所定期間における電動チューリップ２６が開放されている期間の割合は、通常の状態よりも高い。従って、補助遊技状態では、第２始動口２５ｂに遊技球が入賞しやすく、電動チューリップ２６が遊技者にとって有利な動作をし、遊技者にとって有利な状態である。

なお、以下では、補助遊技状態でない通常の状態を「非補助遊技状態」と呼ぶことがある。補助遊技状態は、普通図柄抽選および普通図柄抽選に当選した時の遊技機１の動作に影響する状態である。上記のように遊技機１には低確率遊技状態（特別図柄抽選の当選確率が相対的に低い状態）と高確率遊技状態（特別図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態）とがある。低確率遊技状態には、通常遊技状態と時短遊技状態とがある。通常遊技状態では、特別図柄抽選の当選確率は低確率であり、かつ、遊技機１は非補助遊技状態に設定される（補助遊技状態に設定されない）。時短遊技状態では、特別図柄抽選の当選確率は低確率であるが、遊技機１は補助遊技状態に設定される。また、高確率遊技状態には、確変遊技状態と潜確遊技状態とがある。確変遊技状態では、特別図柄抽選の当選確率は高確率であり、かつ、遊技機１は補助遊技状態に設定される。潜確遊技状態では、特別図柄抽選の当選確率は高確率であるが、遊技機１は非補助遊技状態に設定される。

本実施形態においては、第１の補助遊技状態と第２の補助遊技状態の２種類の補助遊技状態が用意される。

図５は、非補助遊技状態および補助遊技状態における電動チューリップ２６の開放パターンと普通図柄変動時間と普通図柄当選確率とを示す図である。図５に示すように、非補助遊技状態においては、普通図柄抽選に当選した場合の電動チューリップ開放パターンは、０．１５秒×１回であり、普通図柄変動時間は１０秒であり、普通図柄当選確率は１０／１００に設定される。

第１の補助遊技状態では、電動チューリップ開放パターンは、０．１５５秒×１回であり、普通図柄変動時間は９．９秒であり、普通図柄当選確率は１１／１００に設定される。非補助遊技状態での電動チューリップ開放パターンと第１の補助遊技状態での電動チューリップ開放パターンとを比較すると、電動チューリップが開放された時の１回あたりの開放時間は、僅かに第１の補助遊技状態の方が長く、開放回数はどちらも１回である。しかしながら、第１の補助遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、電動チューリップの開放パターンは非補助遊技状態のときとほぼ同じであり、遊技者は非補助遊技状態か第１の補助遊技状態かを区別し難い。また、普通図柄変動時間は、非補助遊技状態の場合よりも第１の補助遊技状態の場合の方が僅かに短いが、遊技者が認識できるほどの差異はない。さらに、普通図柄当選確率も、非補助遊技状態の場合よりも第１の補助遊技状態の場合の方が僅かに高いが、普通図柄抽選に当選する頻度の違いを遊技者が認識できるほどではない。このように、電動チューリップ開放パターン、普通図柄変動時間、および、普通図柄当選確率は、非補助遊技状態のときと第１の補助遊技状態のときとでは略同じであり、遊技者は、現在の遊技機１の状態が非補助遊技状態なのか第１の補助遊技状態なのかを識別することができない。電動チューリップ２６が開放する頻度は、第１の補助遊技状態と非補助遊技状態とでほぼ同じであり（第１の補助遊技状態の方が僅かに高い）、遊技者にとっては非補助遊技状態の場合と第１の補助遊技状態の場合とでは有利さはほぼ同じである。

一方、第２の補助遊技状態では、電動チューリップ開放パターンは、１．５秒×３回であり、普通図柄変動時間は２秒であり、普通図柄当選確率は９０／１００に設定される。第２の補助遊技状態と、非補助遊技状態（および第１の補助遊技状態）とを比較すると、電動チューリップ開放パターンについては、第２の補助遊技状態の方が非補助遊技状態よりも開放時間が長く、かつ、開放回数が多い。また、普通図柄変動時間については、第２の補助遊技状態の方が非補助遊技状態よりも長い。このため、第２の補助遊技状態では、普通図柄抽選が頻繁に行われる。また、普通図柄当選確率について、第２の補助遊技状態の方が非補助遊技状態よりも当選確率が高いため、第２の補助遊技状態では普通図柄抽選に頻繁に当選する。このように、第２の補助遊技状態が設定されることにより、遊技者は、普通図柄抽選に当選した場合において、現在の遊技状態が第２の補助遊技状態なのか、非補助遊技状態なのかを電動チューリップの開放パターン、普通図柄抽選が行われる頻度、普通図柄抽選に当選する頻度で識別することができる。電動チューリップ２６が開放する頻度は、非補助遊技状態（および第１の補助遊技状態）よりも第２の補助遊技状態の方がかなり高く、遊技者にとって有利である。

上述のように、遊技球が第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入ると、特別図柄の変動が開始して所定時間（特別図柄変動時間）経過後に特別図柄が停止することにより、特別図柄抽選が行われる。停止した特別図柄が大当たりを示す図柄（大当たり図柄）である場合、特別図柄抽選の結果が大当たりになる。大当たりとなると、いわゆる役物連続作動装置が作動して大入賞口２８が開閉する大当たり遊技が行われる。本実施形態に係る遊技機１では、大当たり図柄が複数用意されており、大当たり図柄に応じて上記補助遊技状態の設定が異なる。具体的には、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合において、所定の大当たり図柄で大当たりとなった場合、当該大当たり図柄による大当たり遊技の終了から第１の補助遊技状態に設定される。その後、当該大当たり後から数えて所定回数特別図柄抽選が行われると、第２の補助遊技状態に設定される。

図６は、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図である。大当たり図柄Ｘ１は、大入賞口２８の開放時間が短く、大当たり遊技後に特別図柄抽選の当選確率が変動して確変遊技状態（高確率遊技状態）になる「確変短当たり」を示す大当たり図柄である。確変短当たりになった場合の大当たり遊技中は、例えば、大入賞口２８が０．１秒間開放される動作を１ラウンドとして、１５ラウンド大入賞口２８の開閉動作が繰り返される。

図６に示すように、大当たりになるまでは遊技機１は通常遊技状態（非補助遊技状態）に設定されており、遊技者にとって有利な度合いは最も低い。特別図柄抽選の結果が大当たりとなると、大当たり遊技が行われる。大当たり遊技の後、遊技機１は、第１の補助遊技状態に設定される。上述のように第１の補助遊技状態では、有利な度合いは通常遊技状態（非補助遊技状態）とほぼ同じである。第１の補助遊技状態は、その間に特別図柄抽選の結果が大当たりとならない場合、大当たり遊技が終了してから数えて、特別図柄抽選が５０回行われるまで継続する。すなわち、大当たり遊技中は特別図柄抽選は行われないので、大当たり遊技が終了してから最初に行われる特別図柄抽選を１回目の特別図柄抽選として、大当たり遊技が終了した時点から５０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまで第１の補助遊技状態が継続する。そして、５０回目の特別図柄抽選が終了して以降は、第２の補助遊技状態に設定される。上述のように、第２の補助遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。このように、本実施形態に係る遊技機１では、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合、大当たり遊技後にすぐに遊技者にとって有利な状態にはならず（つまり、電サポが行われず）、当該大当たり後から数えて５０回特別図柄抽選が行われた後、遊技者にとって有利な状態になる（電サポが行われる）。なお、第１の補助遊技状態の間、すなわち、１回目から５０回目の特別図柄抽選が行われる間に、特別図柄抽選の結果が大当たりとなった場合は、当該大当たりの図柄に応じた設定が行われる（新たに補助遊技状態になるか非補助遊技状態となる）。

図７Ａは、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図である。図７Ｂは、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ２で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図である。図７Ｃは、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ３で大当たりとなった場合における補助遊技状態の遷移を示す図である。大当たり図柄Ｙ１、Ｙ２、および、Ｙ３は、何れも「確変短当たり」を示す大当たり図柄である。

図７Ａに示すように、大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなると、上記大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合と同様に、大当たり遊技の終了後に第１の補助遊技状態となる。大当たり図柄Ｙ１で大当たりになった場合は、大当たり遊技が終了した時点から２０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまで第１の補助遊技状態が継続し、２０回目の特別図柄抽選が終了して以降は、第２の補助遊技状態に設定される。また、図７Ｂに示すように、大当たり図柄Ｙ２で大当たりとなると、上記大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合と同様に、大当たり遊技の終了後に第１の補助遊技状態となる。大当たり図柄Ｙ２で大当たりになった場合は、大当たり遊技が終了した時点から２１回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまで第１の補助遊技状態が継続し、２１回目の特別図柄抽選が終了して以降は、第２の補助遊技状態に設定される。また、図７Ｃに示すように、大当たり図柄Ｙ３で大当たりとなると、上記大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合と同様に、大当たり遊技の終了後に第１の補助遊技状態となる。大当たり図柄Ｙ３で大当たりになった場合は、大当たり遊技が終了した時点から２２回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまで第１の補助遊技状態が継続し、２２回目の特別図柄抽選が終了して以降は、第２の補助遊技状態に設定される。

ここで、図６〜図７Ｃに示すように、上記第１の補助遊技状態の場合、通常遊技状態（非補助遊技状態）のときとは異なる特別な演出が行われる（第１特別演出モードに移行する）。第１特別演出モードでは、画像表示器２１に表示される画像が通常の状態とは異なる特別な画像になり、遊技者は第１特別演出モードであることを容易に認識することができる。例えば、第１の補助遊技状態に移行する際、すなわち、大当たり遊技が終了した後、第１特別演出モードに移行することを示す画像演出が画像表示器２１に表示され、それ以降、画像表示器２１には、通常遊技状態とは異なる背景画像が表示される。また、第２の補助遊技状態の場合、通常遊技状態および第１の補助遊技状態のときとは異なる第２特別演出モードに移行する。例えば、第２の補助遊技状態に移行する際、第２特別演出モードに移行することを示す画像演出が画像表示器２１に表示される。第２特別演出モードでは、例えば画像表示器２１には、通常遊技状態および第１の補助遊技状態のときとは異なる背景画像が表示される。

一方、本実施形態における遊技機１では、役物連続作動装置の作動を伴わない小当たりを示す小当たり図柄が用意される。特別図柄抽選の結果が小当たりとなった場合、役物連続作動装置の作動を伴わない大入賞口２８の開閉処理が行われる（小当たり遊技が行われる）。小当たりになった場合の小当たり遊技中は、例えば、０．１秒間の大入賞口２８の開放が１５回行われる動作を１ラウンドとして、１ラウンドだけ大入賞口２８の開閉動作が行われる。なお、小当たりになっても遊技状態は変動しないが、演出モードは変動する。

図８は、特別図柄抽選の結果が小当たりである場合における演出モードの変動を示す図である。図８に示すように、小当たりになっても、遊技状態は通常遊技状態（非補助遊技状態）のまま維持される。すなわち、小当たり遊技後も、電動チューリップ開放パターンは０．１５秒×１回であり、普通図柄変動時間は１０秒であり、普通図柄当選確率は１０／１００に設定されたままである。一方、小当たり遊技後では、演出モードは、上記第１の補助遊技状態における演出モードと同じ第１特別演出モードに移行する。第１特別演出モードに移行する際は、第１特別演出モードに移行することを示す画像演出が画像表示器２１に表示される。第１特別演出モードは、特別図柄抽選が所定回数行われるまで維持され、所定回数行われた後、通常演出モードに移行する。例えば、特別図柄抽選が２０回行われるまでは、第１特別演出モードから通常演出モードへ移行せず、２１回以降は演出制御部４００において抽選によって第１特別演出モードから通常演出モードへ移行するか否かが決定される。なお、例えば特別図柄抽選が５０回行われると、第１特別演出モードから通常演出モードへ必ず移行する。

上述のように、通常遊技状態（非補助遊技状態）と第１の補助遊技状態とでは、電動チューリップ２６が開放する頻度はほぼ同じであり、遊技者は電動チューリップ２６が開放する頻度から通常遊技状態と第１の補助遊技状態（すなわち高確率遊技状態）とを区別することができない。また、小当たり遊技後は第１特別演出モードに移行するため、遊技者は第１特別演出モードに移行したことからは現在の遊技状態が通常遊技状態なのか第１の補助遊技状態なのかを区別することができない。さらに、上述のように確変短当たりになった場合の大当たり遊技中は、例えば、大入賞口２８が０．１秒間開放される動作を１ラウンドとして、１５ラウンド大入賞口２８の開閉動作が繰り返される。小当たりになった場合の小当たり遊技中は、例えば、０．１秒間の大入賞口２８の開放が１５回行われる動作を１ラウンドとして、１ラウンドだけ大入賞口２８の開閉動作が行われる。すなわち、確変短当たりと小当たりとでは、大入賞口２８の開閉動作は同じであり、遊技者は大入賞口２８の開閉動作から特別図柄抽選の結果が確変短当たりなのか小当たりなのかを区別することができない。また、特別図柄抽選の結果が小当たりになった際に行われる演出も、特別図柄抽選の結果が上記大当たり図柄Ｘ１、Ｙ１、Ｙ２、およびＹ３での大当たりになった際に行われる演出と同じである。従って、遊技者は、特別図柄抽選の結果が提示された時点の遊技機１の動作や演出、および、その後の遊技機１の動作や演出等によって、特別図柄抽選の結果が大当たりだったのか、小当たりだったのかを認識することができない。すなわち、第１特別演出モードで演出が行われている間は、遊技者は、特別図柄抽選の結果が大当たりだったのか、小当たりだったのかを認識することができず、現在の遊技状態が通常遊技状態なのか、第１の補助遊技状態（かつ高確率遊技状態）なのかを認識することができない。

本実施形態では、上述の大当たり図柄の他にも様々な大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄に応じて大当たり遊技後の動作がそれぞれ異なる。また、上記第１特別演出モードには、第１特別演出モードＡと第１特別演出モードＢの２つの演出モードが用意される。さらに、本実施形態では、上述の小当たりにも複数の小当たり図柄が用意されており、小当たり図柄に応じて小当たり遊技後の動作がそれぞれ異なる。

図９は、特別図柄抽選における各図柄に応じた補助遊技状態および演出の詳細を示す図である。図９に示すように、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて５０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＢとなる。また、大当たり図柄Ｘ１での大当たりから数えて１回目から４９回目までの特別図柄抽選では、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から４９回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。第１設定データは、特別図柄の変動時間を決定するためのテーブルであり、当該テーブルには変動時間が８秒である特別図柄の変動パターンが記憶されている。なお、１回目から４９回目までの特別図柄抽選において大当たりやリーチ（後述するリーチ乱数が所定の値と一致する場合）となった場合には、変動時間は８秒よりも長い時間に設定されてもよいし、特別図柄抽選の保留が所定数以上である場合は、８秒よりも短い時間に設定されてもよい。一方、（４９回まで大当たりにならなかったとして）大当たりから数えて５０回目の特別図柄抽選においては、特別図柄変動時間は比較的長い時間である４０秒に設定される。当該５０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、次にどの演出モードに移行するかを示す比較的長い演出が行われる。具体的には、５０回目の特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第２設定データに基づいて設定する。第２設定データは、特別図柄の変動時間を決定するためのテーブルであり、当該テーブルには変動時間が４０秒である特別図柄の変動パターンが記憶されている。そして、４０秒間が経過して当該特別図柄抽選の結果が表示されると（当該変動において大当たりでなかった場合）、第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。５１回目以降の特別図柄抽選においては、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される。なお、５１回目以降の特別図柄抽選において大当たりあるいはリーチとなった場合には、必ずしも変動時間は２秒とはならず、例えば、３０秒に設定されたりする。

また、大当たり図柄Ｘ２で大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて３０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＢとなる。また、大当たり図柄Ｘ２での大当たりから数えて１回目から２９回目までの特別図柄抽選では、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から２９回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２９回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。一方、（２９回まで大当たりにならなかったとして）大当たりから数えて３０回目の特別図柄抽選においては、特別図柄変動時間は比較的長い時間である４０秒に設定される。具体的には、５０回目の特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第２設定データに基づいて設定する。当該３０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、次にどの演出モードに移行するかを示す比較的長い演出が行われる。そして、４０秒間が経過して当該特別図柄抽選の結果が表示されると（当該変動において大当たりでなかった場合）、第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。３１回目以降の特別図柄抽選においては、上記と同様、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。

また、大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて１回目から２０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＡとなる。なお、大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなった場合、第１特別演出モードＢによる演出も実行可能である。また、この間の特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から２０回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２０回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。そして、（１９回まで大当たりにならなかったとして）２０回目の特別図柄抽選が行われて結果が表示された後、（当該変動で大当たりにならなかったとして）第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。２１回目以降の特別図柄抽選においては、上記と同様、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。

また、大当たり図柄Ｙ２で大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて１回目から２１回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＡ（第１特別演出モードＢでも可）となり、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から２１回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２１回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。そして、（２０回まで大当たりにならなかったとして）２１回目の特別図柄抽選が行われて結果が表示された後、（当該変動で大当たりにならなかったとして）第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。２２回目以降の特別図柄抽選においては、上記と同様、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。

また、大当たり図柄Ｙ３で大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて１回目から２２回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＡ（第１特別演出モードＢでも可）となり、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から２２回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２２回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。そして、（２１回まで大当たりにならなかったとして）２２回目の特別図柄抽選が行われて結果が表示された後、（当該変動で大当たりにならなかったとして）第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。２３回目以降の特別図柄抽選においては、上記と同様、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。

このほかにも、大当たり図柄Ｙｎ（ｎは２３〜４９で、かつ、３０ではない整数）が用意されている。大当たり図柄Ｙｎで大当たりとなった場合、大当たり遊技後から数えて１回目からｎ回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまでは、第１の補助遊技状態に設定される。この間、演出は第１特別演出モードＡとなり、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目からｎ回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目からｎ回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。そして、（ｎ−１回まで大当たりにならなかったとして）ｎ回目の特別図柄抽選が行われて結果が表示された後、（当該変動で大当たりにならなかったとして）第２特別演出モードに移行するとともに、第２の補助遊技状態に設定される。ｎ＋１回目以降の特別図柄抽選においては、上記と同様、特別図柄の変動時間が短縮されて２秒に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。

なお、以下では、上記第１特別演出モードＢに移行する大当たりを示す大当たり図柄Ｘ１およびＸ２を大当たり図柄Ｘ（図柄Ｘ）と総称し、大当たり図柄Ｙ１、Ｙ２、Ｙ３等、第１特別演出モードＡに移行する大当たりを示す図柄を大当たり図柄Ｙ（図柄Ｙ）と総称することがある。

一方、図９に示すように、特別図柄抽選の結果が小当たり図柄Ｋ１、小当たり図柄Ｋ２および小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合、（当該小当たりになる前において通常遊技状態であったとして）通常遊技状態が維持される。ここで、小当たり図柄Ｋ１、小当たり図柄Ｋ２および小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合の演出モードの移行について、図１０Ａから図１０Ｃを参照して説明する。図１０Ａは、小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図である。図１０Ｂは、小当たり図柄Ｋ２で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図である。図１０Ｃは、小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合の演出モードの移行について説明するための図である。

図１０Ａに示すように、小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなった場合、演出は第１特別演出モードＢに移行する。小当たりから数えて１回目から１９回目の特別図柄抽選が終了するまでは、第１特別演出モードＢが維持される。小当たりから数えて２０回目の特別図柄抽選以降では、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行するか否かの抽選が、特別図柄抽選が行われる毎に行われる。例えば、２０回目の特別図柄抽選において特別図柄が変動開始した場合、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行するか否かの抽選が演出制御部４００において行われる。抽選の結果、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行すると判定された場合、当該特別図柄が変動停止するタイミングで、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行する。また、小当たり図柄Ｋ１での小当たりから数えて１回目から４９回目までの特別図柄抽選では、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から４９回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から４９回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。一方、（４９回まで大当たりにならなかったとして）小当たりから数えて５０回目の特別図柄抽選においては、特別図柄変動時間は比較的長い時間である４０秒に設定される。具体的には、５０回目の特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第２設定データに基づいて設定する。５０回目の特別図柄抽選が開始されるまで第１特別演出モードＢが維持されたとして、当該５０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、次にどの演出モードに移行するかを示す比較的長い演出が行われる。そして、４０秒間が経過して当該特別図柄抽選の結果が表示されると（当該変動において大当たりでなかった場合）、通常演出モードに移行する。なお、５０回目の特別図柄抽選が開始されるまで通常演出モードに移行している場合、当該５０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、通常演出モードにおいて４０秒間のリーチ演出（特殊演出）が行われる。５１回目以降の特別図柄抽選においては、特別図柄の変動時間は通常状態の所定時間（８秒）に設定される（大当たりあるいはリーチにならない場合）。すなわち、通常遊技状態において用いられるデータ（変動パターンを決定するためのテーブルデータ）に基づいて、特別図柄の変動時間が設定される。

また、図１０Ｂに示すように、小当たり図柄Ｋ２で小当たりとなった場合、演出は第１特別演出モードＢに移行する。小当たりから数えて１回目から１９回目の特別図柄抽選が終了するまでは、第１特別演出モードＢが維持される。小当たりから数えて２０回目の特別図柄抽選以降では、上記と同様に、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行するか否かの抽選が、特別図柄抽選が行われる毎に行われる。また、小当たり図柄Ｋ２での小当たりから数えて１回目から２９回目までの特別図柄抽選では、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から２９回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２９回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。一方、（２９回まで大当たりにならなかったとして）小当たりから数えて３０回目の特別図柄抽選においては、特別図柄変動時間は比較的長い時間である４０秒に設定される。具体的には、３０回目の特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第２設定データに基づいて設定する。３０回目の特別図柄抽選が開始されるまで第１特別演出モードＢが維持されたとして、当該３０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、次にどの演出モードに移行するかを示す比較的長い演出が行われる。そして、４０秒間が経過して当該特別図柄抽選の結果が表示されると（当該変動において大当たりでなかった場合）、通常演出モードに移行する。なお、３０回目の特別図柄抽選が開始されるまで通常演出モードに移行している場合、当該３０回目の特別図柄の変動中（４０秒間）には、通常演出モードにおいて４０秒間のリーチ演出（特殊演出）が行われる。３１回目以降の特別図柄抽選においては、特別図柄の変動時間は通常状態の所定時間（８秒）に設定され（大当たりあるいはリーチにならない場合）、上記と同様通常遊技状態において用いられるデータに基づいて、特別図柄の変動時間が設定される。

さらに、図１０Ｃに示すように、小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合、演出は第１特別演出モードＡに移行する。小当たりから数えて１回目から１９回目の特別図柄抽選が終了するまでは、第１特別演出モードＡが維持される。小当たりから数えて２０回目の特別図柄抽選以降では、第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行するか否かの抽選が、特別図柄抽選が行われる毎に行われる。例えば、２０回目の特別図柄抽選において特別図柄が変動開始した場合、第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行するか否かの抽選が演出制御部４００において行われる。抽選の結果、第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行すると判定された場合、当該特別図柄が変動停止するタイミングで、第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行する。また、小当たり図柄Ｋ３での小当たりから数えて１回目から５０回目までの特別図柄抽選では、特別図柄変動時間は比較的短い時間である８秒に設定される。具体的には、１回目から５０回目までの特別図柄抽選において、遊技機１は、特別図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定する。なお、上記と同様に、１回目から２９回目までの特別図柄抽選において、大当たりやリーチとなった場合には、特別図柄の変動時間は８秒以外の時間に設定されてもよい。５０回目の特別図柄抽選が開始されるまで第１特別演出モードＡが維持されたとして、当該５０回目の特別図柄抽選の結果が表示されると（当該変動において大当たりでなかった場合）、通常演出モードに移行する。５１回目以降の特別図柄抽選においては、特別図柄の変動時間は通常状態の所定時間（８秒）に設定され（大当たりあるいはリーチにならない場合）、上記と同様通常遊技状態において用いられるデータに基づいて、特別図柄の変動時間が設定される。

以上のように、本実施形態のおけるパチンコ遊技機１では、特別図柄抽選が行われて特定の特別図柄が停止した場合において、当該特別図柄が停止してから所定回数特別図柄抽選が行われる間、第１特別演出モードによる演出が行われる。第１特別演出モードには、第１特別演出モードＡおよび第１特別演出モードＢが用意されている。演出モードが切り替わった場合、遊技者は、今後第２の補助遊技状態に移行して有利な状態になるか、通常演出モードに移行して不利な状態になるかがわからないまま遊技を行うことになり、より興趣性が向上する。すなわち、例えば第１特別演出モードＢに移行した場合、当該移行の原因となった特別図柄抽選の結果が確変短当たりを示す大当たり（図柄Ｘ１または図柄Ｘ２での大当たり）なのか、あるいは、小当たり（図柄Ｋ１または図柄Ｋ２での小当たり）なのかを遊技者は認識し難い。このため、第１特別演出モードＢに移行した場合、当該演出モードの移行から数えて３０回目または５０回目の特別図柄抽選の結果が表示されるまで、第１の補助遊技状態に移行するかどうかについて遊技者は高い関心を持ちながら遊技を行うことができる。さらに、３０回目または５０回目の特別図柄抽選が実行されている間は比較的長い演出が行われるため、当該特別図柄抽選の結果が表示されるまでは遊技者は大きな期待感を持ちながら遊技を行うことができる。

また、第１特別演出モードＡに移行した場合は、比較的短い変動時間で特別図柄が変動して次々に特別図柄抽選が行われる。第１特別演出モードＡに移行した場合においても、当該移行の原因となった特別図柄抽選の結果が確変短当たりを示す大当たり（図柄Ｙでの大当たり）なのか、あるいは、小当たり（図柄Ｋ３での小当たり）なのかを遊技者は認識し難い。また、大当たり図柄Ｙには、複数の図柄（図柄Ｙ１、Ｙ２、Ｙ３等）が用意されているため、第１特別演出モードＡに移行してから何回目の特別図柄抽選で第２の補助遊技状態に移行するかを遊技者は認識することが困難である。また、図柄Ｋ３で小当たりとなった場合においても、第１特別演出モードＡに移行し、その後抽選で第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行する。従って、遊技者は、第１特別演出モードＡに移行した場合、当該演出モードの移行から何回目の特別図柄抽選で第２の補助遊技状態に移行するか、あるいは、通常演出モードに移行するかについて、高い関心を持ちながら遊技を行うことができる。

（演出の一例）
図１１Ａは、第１特別演出モードＡにおいて画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図である。図１１Ｂは、第１特別演出モードＢにおいて画像表示器２１に表示される画像の一例を示す図である。図１１Ｃは、第１特別演出モードＡから通常演出モードに移行した後、通常演出モードにおいてリーチ演出が行われる様子の一例を示す図である。

図１１Ａに示すように、画像表示器２１には、現在の演出モードが第１特別演出モードＡであることを示すタイトル画像２１１と、サイコロ２１２と、特別図柄を示す装飾図柄２１３とが表示される。第１特別演出モードＡである場合において、遊技球が始動口（第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂ）に入賞すると、表示器３に特別図柄が変動する様子が表示されるとともに、画像表示器２１にも、当該特別図柄を示す装飾図柄２１３が変動する様子が表示される。また、装飾図柄２１３が変動中は、サイコロ２１２も変動する。そして、当該特別図柄抽選の結果がはずれであった場合は、サイコロ２１２の変動が停止してサイコロの目が揃っていない画像が表示されるとともに、装飾図柄２１３の変動も停止して当該装飾図柄２１３の３つの数字も揃っていない画像が表示される。特別図柄抽選の結果が大当たりであった場合は、サイコロ２１２の変動が停止してサイコロの目が揃った画像が表示されるとともに、装飾図柄２１３の変動も停止して当該装飾図柄２１３の３つの数字も揃った画像が表示される。第１特別演出モードＡでは、特別図柄変動時間が比較的短い時間（例えば８秒）に設定されるため、サイコロ２１２が変動してサイコロ２１２が停止する様子が次々と表示される（特別図柄抽選が次々と行われる）。

一方、図１１Ｂに示すように、第１特別演出モードＢでは、現在の演出モードが第１特別演出モードＢであることを示すタイトル画像２１１と、複数の候補者２１５ａ〜２１５ｃと、特別図柄を示す装飾図柄２１３とが画像表示器２１に表示される。また、画像表示器２１には、遊技者が選択した候補者を示すカーソル２１６が表示される。第１特別演出モードＢにおいて、遊技球が始動口（第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂ）に入賞すると、表示器３に特別図柄が変動する様子が表示されるとともに、画像表示器２１にも、当該特別図柄を示す装飾図柄２１３が変動する様子が表示される。特別図柄の変動中には遊技者に複数の候補者２１５ａ〜２１５ｃの中から１つの候補者を選択して投票させるための画像が表示される。当該画像が表示された場合、遊技者は、演出キー５８を用いて１つの候補者を選択する。特別図柄の変動が停止して当該特別図柄抽選の結果がはずれであった場合、装飾図柄２１３の変動も停止して当該装飾図柄２１３の３つの数字が揃っていない画像が表示される。一方、特別図柄の変動が停止して当該特別図柄抽選の結果が大当たりであった場合、装飾図柄２１３の変動も停止して当該装飾図柄２１３の３つの数字が揃った画像が表示される。第１特別演出モードＢに移行してから２９回目（又は４９回目）の特別図柄抽選が終了した時点で、大当たりとならなかった場合、３０回目（又は５０回目）の特別図柄の変動が開始する。３０回目（又は５０回目）の特別図柄変動時間は比較的長い時間（４０秒）に設定されているため、当該特別図柄の変動中は、比較的長い時間の演出が行われる。例えば、当該３０回目（又は５０回目）の特別図柄の変動中は、それまでに遊技者によって投票された候補者が当選するか否かを表示する動画像が表示される。そして、当該特別図柄が停止して第２の補助遊技状態に移行する場合（すなわち、３０回（又は５０回）前の特別図柄抽選の結果が確変短当たりであった場合）、遊技者によって投票された候補者が当選した画像が表示される。当該特別図柄が停止して第２の補助遊技状態に移行しない場合（すなわち、３０回（又は５０回）前の特別図柄抽選の結果が小当たりであった場合）、遊技者によって投票された候補者が落選した画像が表示される。なお、当該変動において大当たりであった場合は、大当たりであることを示す演出が行われる。

なお、上述のように、特別図柄抽選の結果が例えば小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなった場合、第１特別演出モードＢに移行すると、２０回目以降の特別図柄抽選の実行中において演出モードの切り替えに関する抽選が演出制御部４００において行われる。２９回目（又は４９回目）の特別図柄抽選が終了するまでに、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行した場合、通常演出モードにおいて３０回目（又は５０回目）の特別図柄抽選の実行中にリーチ演出が行われる。

図１１Ｃに示すように、通常演出モードでは、現在の演出モードが通常演出モードであることを示すタイトル画像２１１と、装飾図柄２１３とが表示される。そして、３０回目（又は５０回目）の特別図柄抽選の実行中に、装飾図柄２１３の３つの数字のうちの２つが揃って他の１つが変動する様子が表示されることによって、リーチ演出が行われる。例えば、３０回目（又は５０回目）の特別図柄抽選が開始されて特別図柄（装飾図柄２１３）が変動開始すると、所定の予告演出が行われる（例えば所定のキャラクタ等の画像が画像表示器２１に表示される）。その後、装飾図柄２１３の３つの数字のうちの２つが揃って他の１つが変動する様子が表示されるとともに、リーチ演出が行われる。そして、装飾図柄２１３の３つの数字の変動が停止して、特別図柄抽選の結果が表示される。この場合において、特別図柄の変動開始から変動停止までの時間は、上述のように、比較的長い時間（４０秒間）に設定される。

以上のように、各演出モードで異なる演出が行われる。なお、第２特別演出モード（すなわち、第２の補助遊技状態）においても、上記演出とは異なる演出が行われる。第２特別演出モードは、遊技機１が第２の補助遊技状態のときに実行されるため、遊技者は、第２の補助遊技状態であることを容易に認識することができる。

（パチンコ遊技機における処理の詳細）
（基本処理に用いられる主なデータおよびプログラム）
次に、パチンコ遊技機１において行われる処理（具体的には、メイン制御部１００において行われる処理）の詳細を説明する。まず、図１２、図１３Ａ〜図１３Ｅを参照して、処理において用いられる主なデータおよびプログラムについて説明する。

図１２は、メイン制御部１００のＲＡＭ１０３に記憶されるデータおよびプログラムの一例を示す図である。

図１３Ａは、ＲＡＭ１０３に記憶される大当たり乱数データＤ２の一例を示す図である。図１３Ｂは、ＲＡＭ１０３に記憶される大当たり図柄乱数データＤ３の一例を示す図である。図１３Ｃは、ＲＡＭ１０３に記憶されるリーチ乱数データＤ４の一例を示す図である。図１３Ｄは、ＲＡＭ１０３に記憶される当たり乱数データＤ５の一例を示す図である。図１３Ｅは、ＲＡＭ１０３に記憶される小当たり図柄乱数データＤ６の一例を示す図である。

（データ記憶領域に記憶されているデータ・プログラムの概要）
図１２に示すように、ＲＡＭ１０３は、データ記憶領域１０３Ｄおよびプログラム記憶領域１０３Ｐを有している。

データ記憶領域１０３Ｄには、乱数データＤ１、大当たり乱数データＤ２、大当たり図柄乱数データＤ３、リーチ乱数データＤ４、当たり乱数データＤ５、小当たり図柄乱数データＤ６、保留回数データＤ７、抽選結果乱数データＤ８、変動コマンドデータＤ９、変動時間データＤ１０、変動パターンテーブルデータＤ１１、変動パターンデータＤ１２、遊技状態データＤ１３、図柄設定データＤ１４、図柄データＤ１５、補助遊技残余回数データＤ１６、ラウンド回数データＤ１７、当たりコマンドデータＤ１８、入賞個数データＤ１９、および、高確率遊技残余回数データＤ２０等が格納される。また、プログラム記憶領域１０３Ｐには、パチンコ遊技機１を動作させる各種プログラムＰ１が格納される。

（乱数データ）
乱数データＤ１として、メイン制御部１００によって更新された各種乱数（大当たり乱数（例えば、０〜２９９）、大当たり図柄乱数（例えば、０〜９９）、リーチ乱数（例えば、０〜２４９）、当たり乱数（例えば、０〜９９）、小当たり図柄乱数（例えば、１〜３）、変動パターン乱数（例えば、０〜２４９）、および初期値乱数（例えば、０〜２９９）等）を示すデータが、それぞれ格納される。

（大当たり乱数データ）
大当たり乱数データＤ２としては、大当たり乱数として取得された乱数と比較して当該乱数が「大当たり」、「小当たり」または「はずれ」のいずれを示す乱数なのかを判定するためのデータが格納されている。例えば、図１３Ａに示すように、大当たり乱数データＤ２には、パチンコ遊技機１が通常遊技状態または時短遊技状態であるときに大当たりとなる乱数値、パチンコ遊技機１が確変遊技状態または潜確遊技状態であるときに大当たりとなる乱数値、および小当たりとなる乱数値がそれぞれ記述されている。

図１３Ａに示される具体的な値の一例では、大当たり乱数の値の範囲は、０〜２９９である。そして、大当たり乱数データＤ２としては、通常遊技状態または時短遊技状態の場合、大当たりに当選する乱数値が１個設定され、大当たりの当選確率が１／３００となっている。また、大当たり乱数データＤ２としては、確変遊技状態または潜確遊技状態の場合、大当たりに当選する乱数値が１０個設定され、大当たりの当選確率が１０／３００（＝１／３０）となっている。

すなわち、図１３Ａの例では、確変遊技状態および潜確遊技状態で第１始動口２５ａまたは第２始動口２５ｂに入賞し特別図柄抽選が行われると、通常遊技状態または時短遊技状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、大当たりの当選確率が１０倍となる。また、大当たり乱数データＤ２としては、パチンコ遊技機１の遊技状態によらず、小当たりに当選する乱数値が３個設定され、小当たりの当選確率が３／３００（＝１／１００）となっている。

（大当たり図柄乱数データ）
大当たり図柄乱数データＤ３は、後述する「大当たり判定処理」における、「大当たり」の種別を決定するための処理（いわゆる、「大当たり図柄乱数判定処理」）に用いられるデータである。大当たり図柄乱数データＤ３は、大当たり図柄乱数として取得された乱数が、大当たり図柄Ｘ１などを示す「大当たり」に対応する乱数なのかを判定するためのデータである。すなわち、大当たり図柄乱数データＤ３は、複数種類用意された大当たり図柄を示すデータである。

図１３Ｂには、大当たり図柄乱数データＤ３の一例が示されている。ここでは、各大当たり図柄に対応する乱数値が、大当たり抽選の契機となる入賞が成立した始動口の種別（第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ）ごとにデータ記憶領域１０３Ｄに記憶されている。例えば、データ記憶領域１０３Ｄには、第１始動口２５ａに遊技球が入賞した場合の大当たり図柄Ｘ１に対応する乱数値が１０個（乱数値０〜９）、大当たり図柄Ｙ１に対応する乱数値が１個（乱数値２０）記憶されている。また、例えば、第１始動口２５ａに遊技球が入賞した場合の大当たり図柄Ｚ１に対応する乱数値が２０個（乱数値５６〜７５）、大当たり図柄Ｚ２に対応する乱数値が２４個（乱数値７６〜９９）記憶されている。大当たり図柄Ｚ１での大当たり（確変長当たり）は、比較的多くの賞球を獲得することができる長当たりであって、大当たり遊技後に確変遊技状態に移行する大当たりである。長当たりは、１ラウンドにおける大入賞口２８が開放される最大の時間が上記短当たり（０．１秒間）と比較して長い（例えば、最大で２９．５秒間）大当たりである。また、大当たり図柄Ｚ２での大当たり（通常長当たり）は、比較的多くの賞球を獲得することができる長当たりであって、大当たり遊技後に時短遊技状態に移行する大当たりである。

図１３Ｂで示される例では、大当たり図柄乱数が取り得る値の範囲は、０〜９９である。大当たり図柄乱数の取得が、第１始動口２５ａへの入賞を契機とするものか、または第２始動口２５ｂへの入賞を契機とするものかによって、各図柄に対する乱数値の割り当てが相違する。この乱数値の分布の違いが、第１始動口２５ａと第２始動口２５ｂとの間で、大当たり抽選における傾向に相違をもたらす。

（リーチ乱数データ）
リーチ乱数データＤ４は、リーチ乱数として取得された乱数が、リーチ演出の採否のいずれに対応する乱数であるかを判定するためのデータである。ここで、「リーチ演出」とは、遊技者に主に大当たりを期待させるために、画像表示器２１等にて行われる演出をいう。

図１３Ｃで示される例では、リーチ乱数データＤ４として、リーチ演出を採用する場合に対応する乱数値、ならびに当該演出を採用しない場合に対応する乱数値が、それぞれ記憶されている。具体的には、リーチ乱数の値の範囲は、０〜２４９である。そして、リーチ乱数データＤ４は、リーチ演出を採用する場合の乱数値が２２個設定され、リーチ演出を採用する確率が、２２／２５０（＝１１／１２５）となっている。他方、リーチ乱数データＤ４は、リーチ演出を採用しない場合の乱数値が２２８個設定され、リーチ演出を採用しない確率が２２８／２５０（＝１１４／１２５）となっている。

（当たり乱数データ）
当たり乱数データＤ５は、当たり乱数として取得された乱数が、普通図柄抽選における当否のいずれを示す乱数なのかを判定するためのデータが格納されている。

図１３Ｄで示される例では、当たり乱数データＤ５として、普通図柄抽選における「当たり」の場合に対応する乱数値が、記憶されている。具体的には、当たり乱数の値の範囲は、０〜９９である。そして、当たり乱数データＤ５は、例えば、補助遊技設定値（後述する）が２の場合では、普通図柄抽選における当たりとなる乱数値が９０個設定され、当たりとなる確率が９０／１００となっている。補助遊技設定値が１の場合では、普通図柄抽選における当たりとなる乱数値が１１個設定され、当たりとなる確率が１１／１００となっている。また、補助遊技設定値が０の場合では、普通図柄抽選における当たりとなる乱数値が１０個設定され、当たりとなる確率が１０／１００となっている。

（小当たり図柄乱数データ）
小当たり図柄乱数データＤ６は、小当たり図柄乱数として取得された乱数が、小当たり図柄Ｋ１などを示す「小当たり」に対応する乱数なのかを判定するためのデータである。

図１３Ｅで示される例では、小当たり図柄乱数データＤ６として、小当たり図柄Ｋ１に対応する乱数値（０）、小当たり図柄Ｋ２に対応する乱数値（１）、および、小当たり図柄Ｋ３に対応する乱数値（２）が設定されている。

（保留回数データ）
保留回数データＤ７は、特別図柄抽選が保留となっている回数（特別図柄抽選における第１保留回数Ｕ１および第２保留回数Ｕ２）および普通図柄抽選が保留となっている回数（普通図柄抽選保留回数Ｇ）を示すデータが、それぞれ格納されている。

（抽選結果乱数データ）
抽選結果乱数データＤ８は、特別図柄抽選や普通図柄抽選等で決定された各乱数を示すデータが、当該抽選の時系列順にそれぞれ格納されている。

（変動コマンドデータ）
変動コマンドデータＤ９としては、後述の「大当たり判定処理」および「変動パターン選択処理」によって設定された設定情報を含んだ「変動開始コマンド」および「変動停止コマンド」を示すデータが格納されている。

（変動時間データ）
変動時間データＤ１０としては、特別図柄抽選を行うための特別図柄変動時間および普通図柄抽選を行うための普通図柄変動時間を示すデータが、それぞれ格納されている。

（変動パターンテーブルデータ）
変動パターンテーブルデータＤ１１（図１２参照）としては、「変動パターン乱数」として取得された乱数に対応して、どのような図柄変動パターン（変動時間）が表示されるのかを判定するためのデータが格納されている。パチンコ遊技機１は、必要に応じて、複数種類の変動パターンテーブルを有している。例えば特別図柄抽選の結果が大当たりのときに用いられる変動パターンテーブル（大当たり用テーブル）やリーチのときに用いられる変動パターンテーブル（リーチ用テーブル）、はずれであってリーチでないときに用いられる変動パターンテーブル（はずれ用テーブル）等が予め用意されている。これらの変動パターンテーブルには、例えば変動時間８秒の変動パターン、変動時間２０秒の変動パターン、変動時間４０秒の変動パターン等が用意されており、それぞれ所定の確率でこれらの変動パターンのうちの何れかが選択されるように、予め乱数値が記憶されている。

また、上記大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなってから５０回目、または、大当たり図柄Ｘ２で大当たりとなってから３０回目の特別図柄抽選において用いられる変動パターンテーブル（上記第２設定データが示すテーブル；ここでは特殊変動パターンテーブルＴ１と呼ぶ）が用意されている。例えば、特殊変動変動パターンテーブルＴ１では、変動時間が４０秒である変動パターンに対応する乱数値が記憶されており、変動時間が４０秒である変動パターンとなる確率が１００％に設定される。なお、変動時間が４０秒である変動パターンのみならず、他の変動パターン（例えば変動時間が６０秒の変動パターン）が所定の確率で選択されるように当該テーブルＴ１に記憶されてもよい。また、変動時間が４０秒である変動パターンを含むテーブルが、上記特殊変動パターンテーブルＴ１として、複数用意され（テーブルＴ１１、テーブルＴ１２等）、これらの中から何れかが選択されてもよい。なお、特殊変動パターンテーブルＴ１は、小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなってから５０回目、または、小当たり図柄Ｋ２で小当たりとなってから３０回目の特別図柄抽選においても用いられる。このため、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなってから５０回目、大当たり図柄Ｘ２で大当たりとなってから３０回目、小当たり図柄Ｋ１で小当たりとなってから５０回目、または、小当たり図柄Ｋ２で小当たりとなってから３０回目の特別図柄抽選においては、必ず変動時間が４０秒の変動パターンが選択される。

また、例えば、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなってから数えて、１回目から４９回目の特別図柄抽選において用いられる変動パターンテーブル（上記第１設定データが示すテーブル；ここでは特殊変動パターンテーブルＴ２と呼ぶ）も用意されており、当該特殊変動パターンテーブルＴ２では、変動時間が８秒である変動パターンとなる確率が１００％に設定されている。なお、変動時間が８秒である変動パターンのみならず、他の変動パターン（例えば変動時間が１０秒の変動パターン）が所定の確率で選択されるように当該テーブルＴ２に記憶されてもよい。また、変動時間が８秒である変動パターンを含むテーブルが、上記特殊変動パターンテーブルＴ２として、複数用意され（テーブルＴ２１、テーブルＴ２２等）、これらの中から何れかが選択されてもよい。この特殊変動パターンテーブルＴ２は、大当たり図柄Ｙで大当たりとなった場合や小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなった場合にも用いられる。

（変動パターンデータ）
変動パターンデータＤ１２としては、演出する図柄変動パターンを設定する処理で決定された変動パターン乱数を示すデータが、当該設定の時系列順にそれぞれ格納されている。

（遊技状態データ）
遊技状態データＤ１３としては、パチンコ遊技機１に現時点で設定されている遊技状態（通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態等）を示すデータが格納されている。

（図柄設定データ）
図柄設定データＤ１４としては、特別図柄抽選や普通図柄抽選等で決定され、変動表示された後に停止して表示される各図柄（特別図柄、普通図柄）を示すデータが格納されている。図柄データＤ１５は、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される各図柄を示すデータがそれぞれ格納されている。

（補助遊技残余回数データ）
補助遊技残余回数データＤ１６としては、補助遊技残余回数Ｊを示すデータが格納されている。

（ラウンド回数データ）
ラウンド回数データＤ１７としては、大入賞口２８が開放状態となる回数であるラウンド回数Ｒを示すデータが格納されている。

（当たりコマンドデータ）
当たりコマンドデータＤ１８としては、大入賞口２８の開放動作等を制御する大当たりの動作制御に関する設定情報を示す大当たりコマンドや電動チューリップ２６の羽根部の開閉動作等を制御する小当たりの動作制御に関する設定情報を示す小当たりコマンドを示すデータが、それぞれ格納されている。

（入賞個数データ）
入賞個数データＤ１９としては、大入賞口２８に入賞した遊技球個数（入賞個数Ｃ）を示すデータが格納されている。

（高確率遊技残余回数データ）
高確率遊技残余回数データＤ２０としては、高確率遊技状態における特別図柄変動回数の残余回数を示すデータ（高確率遊技残余回数Ｘ）が格納されている。

（メイン制御部において行われる処理）
次に、図１４〜図２５を参照して、メイン制御部１００において行われる処理の詳細を説明する。

なお、図１４〜図２５に示すフローチャートにおいては、本願発明と直接関連しない処理については、その詳細な説明を省略する。また、図１４〜図２５や以下の説明では、メイン制御部１００が実行する各「ステップ」を「Ｓ」と略記する場合がある。また、各図およびその関連の記載において、「スイッチ」を、「ＳＷ」と略記する場合がある。

（メイン制御部により行われるメイン処理とタイマ割込処理）
パチンコ遊技機１に電源が投入されると、そのメイン制御処理が開始される。まず、電源投入を契機にして、図示しないブートＲＯＭに記憶されている起動プログラムを実行し、これによって、メモリ（例えば、ＲＡＭ１０３）等の各ユニットの初期化等がなされる（いわゆる、「起動時処理」が実行される）。

その後、パチンコ遊技機１のメイン制御部１００は、後述の「タイマ割込処理」のために、ＣＴＣ（Ｃｏｕｎｔｅｒ Ｔｉｍｅｒ Ｃｉｒｃｕｉｔ）周期を設定する（ＣＴＣ周期設定）。そして、電源遮断監視処理、変動パターン乱数更新処理、割込禁止設定、初期値乱数更新処理、割込許可設定の処理を繰り返す。

ここで、「初期値乱数更新処理」において、メイン制御部１００は、初期値乱数を更新する。例えば、メイン制御部１００は、乱数データＤ１に格納されている初期値乱数（例えば、０〜２９９）に１を加算して更新し、更新された初期値乱数を用いて乱数データＤ１を更新する。

また、「変動パターン乱数更新処理」において、メイン制御部１００は、変動パターン乱数を更新する。例えば、メイン制御部１００は、乱数データＤ１に格納されている変動パターン乱数（例えば、０〜２４９）に１を加算して更新し、更新された変動パターン乱数を用いて乱数データＤ１を更新する。

（メイン制御部が行うタイマ割込処理）
次に、図１４を用いて、メイン制御部１００が行う「タイマ割込処理」について説明する。なお、「タイマ割込処理」は、電源供給期間中、所定期間（例えば４ｍｓｅｃ）ごとにメイン制御部１００が実行するメイン制御処理に割込み動作する処理である。

タイマ割込処理では、メイン制御部１００は、順に、「乱数更新処理」（ステップ７０１）、「スイッチ処理」（ＳＢ１）、「図柄処理」（ＳＢ２）、「電動役物処理」（ＳＢ３）、「賞球処理」（ステップ７０８）、「出力処理」（ステップ７０９）といった処理を行う。

ここで、「スイッチ処理」（ＳＢ１）には、始動口スイッチ処理（ステップ７０２）、ゲートスイッチ処理（ステップ７０３）が含まれる。また、「図柄処理」（ＳＢ２）には、「特別図柄処理」（ステップ７０４）、「普通図柄処理」（ステップ７０５）が含まれる。さらに、「電動役物処理」（ＳＢ３）には、「大入賞口処理」（ステップ７０６）および（普通電動役物に係る）「電動チューリップ処理」（ステップ７０７）が含まれる。

（乱数更新処理）
図１４において、メイン制御部１００は、以降の処理で用いる各種乱数を更新して（ステップ７０１）、次のステップに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、乱数データＤ１に格納されている大当たり乱数（例えば、０〜２９９）、大当たり図柄乱数（例えば、０〜９）、リーチ乱数（例えば、０〜２４９）、および当たり乱数（例えば、０〜９）にそれぞれ１を加算してそれぞれ更新し、更新された乱数を用いて乱数データＤ１を更新する。なお、メイン制御部１００は、各乱数が最大値の場合、乱数を０に戻して更新する。また、メイン制御部１００は、大当たり乱数が一巡した場合（例えば、大当たり乱数が１００から始まって９９まで一巡した場合）、乱数データＤ１に格納されている初期値乱数（例えば、０〜２９９）を参照して、当該初期値乱数に大当たり乱数を更新する。

（始動口スイッチ処理）
次に、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａおよび第２始動口スイッチ１１１ｂの状態を監視して、第１始動口スイッチ１１１ａまたは第２始動口スイッチ１１１ｂがオンとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する（図１４、ステップ７０２）。以下、図１５を参照して、上記ステップ７０２で行う「始動口スイッチ処理」の内容について説明する。

図１５において、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａに遊技球が入賞して第１始動口スイッチ１１１ａがオンとなったか否かを判断する（ステップ７２１ａ）。そして、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａがオンとなった場合（ステップ７２１ａでＹＥＳ）、次のステップ７２２ａに処理を進める。一方、メイン制御部１００は、第１始動口スイッチ１１１ａがオフの場合（ステップ７２１ａでＮＯ）、後述する第２始動口２５ｂに係る処理を進める。

ステップ７２２ａにおいて、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、特別図柄抽選における第１保留回数Ｕ１が上限値Ｕｍａｘ１未満か否かを判断する。例えば、メイン制御部１００における上限値Ｕｍａｘ１としては、４回に設定しているが、これらに限られない。そして、メイン制御部１００は、第１保留回数Ｕ１が上限値Ｕｍａｘ１未満の場合（ステップ７２２ａでＹＥＳ）、次のステップ７２３ａに処理を進める。一方、メイン制御部１００は、第１保留回数Ｕ１が上限値Ｕｍａｘ１以上の場合（ステップ７２２ａでＮＯ）、第２始動口２５ｂに係る処理であるステップ７２１ｂへと進む。

ステップ７２３ａにおいて、メイン制御部１００は、特別図柄抽選における第１保留回数Ｕ１に１を加算して更新し、次のステップに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７に格納されている第１保留回数Ｕ１に１を加算し、加算後の第１保留回数Ｕ１を用いて保留回数データＤ７を更新する。

ステップ７２４ａにおいて、メイン制御部１００は、今回の入賞による抽選のための乱数をそれぞれ取得し、抽選結果乱数データＤ８に時系列順に格納し、当該詳細フローチャートによる処理をステップ７２５ａに進める。

ステップ７２５ａにおいて、メイン制御部１００は、第１保留数増加コマンドをセットする。

次に、メイン制御部１００は、第２始動口２５ｂに係る処理を進める。まず、メイン制御部１００は、第２始動口２５ａに遊技球が入賞して第２始動口スイッチ１１１ｂがオンとなったか否かを判断する（ステップ７２１ｂ）。メイン制御部１００は、第２始動口スイッチ１１１ｂがオンとなった場合、次のステップ７２２ｂに処理を進める。一方、メイン制御部１００は、第２始動口スイッチ１１１ｂがオフの場合、この詳細フローチャートの処理を終了する。

第２始動口２５ｂに係る処理において、ステップ７２２ｂからステップ７２５ｂの処理では、第１始動口２５ａに係るステップ７２２ａからステップ７２５ａと同様の処理が行われる。そして、その第２始動口２５ｂに係る処理においては、特別図柄抽選における第１保留回数Ｕ１に対応する変数として特別図柄抽選における第２保留回数Ｕ２が定義され、その上限値としてのＵｍａｘ２、また、第１保留数増加コマンドに対応する変数として第２保留数増加コマンドが定義される。なお、ステップ７２２ｂにおいて、第２保留回数Ｕ２が上限値Ｕｍａｘ以上の場合、メイン制御部１００は、この詳細フローチャートの処理を終了する。

（ゲートスイッチ処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０２における始動口スイッチ処理の後、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ１１３の状態を監視してゲートスイッチ１１３がオンとなった場合に、普通図柄抽選のための処理（いわゆる、「ゲートスイッチ処理」）を実行する（ステップ７０３）。以下、図１６を参照して、上記ステップ７０３で行うゲートスイッチ処理の内容について説明する。

まず、ステップ７３１において、メイン制御部１００は、ゲート２７を遊技球が通過してゲートスイッチ１１３がオンとなったか否かを判断する。そして、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ１１３がオンとなった場合（ステップ７３１でＹＥＳ）、次のステップ７３２に処理を進める。他方、メイン制御部１００は、ゲートスイッチ１１３がオフの場合（ステップ７３１でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

ステップ７３２において、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、普通図柄抽選における保留回数Ｇが上限値Ｇｍａｘ未満か否かを判断する。例えば、メイン制御部１００は、上限値Ｇｍａｘを４回に設定している。そして、メイン制御部１００は、保留回数Ｇが上限値Ｇｍａｘ未満の場合（ステップ７３２でＹＥＳ）、次のステップ７３３に処理を進める。一方、メイン制御部１００は、保留回数Ｇが上限値Ｇｍａｘ以上の場合（ステップ７３２でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

ステップ７３３において、メイン制御部１００は、普通図柄抽選における保留回数Ｇに１を加算して更新して、次のステップに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７に格納されている普通図柄抽選における保留回数Ｇに１を加算し、加算後の保留回数Ｇを用いて保留回数データＤ７を更新する。

次に、ステップ７３４において、メイン制御部１００は、今回の入賞による抽選のための乱数を取得し、抽選結果乱数データＤ８に格納し、当該詳細フローチャートの処理を終了する。ここで、メイン制御部１００は、乱数データＤ１を参照して、上記ステップ７０１で更新された乱数のうち、普通図柄抽選のための乱数（当たり乱数）を取得して抽選結果乱数データＤ８に格納する。後述によって明らかとなるが、ステップ７３４で取得された乱数によって、普通図柄抽選の結果が確定される。

（特別図柄処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０３におけるゲートスイッチ処理の後、メイン制御部１００は、ステップ７０２で取得した特別図柄抽選のための乱数を参照して、大当たり判定処理、変動パターンの選択処理、変動開始コマンドを生成して図柄変動を開始する処理、変動停止コマンドを生成して図柄変動を停止する処理などを含む所定の処理（いわゆる、「特別図柄処理」）を行う（図１４のステップ７０４）。

以下、図１７を参照して、上記ステップ７０４で行う特別図柄処理の内容について説明する。

ステップ７４１において、メイン制御部１００は、パチンコ遊技機１の現在の状態に係る「当たり遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「当たり遊技フラグ」とは、後述の「停止中処理」において設定される「長当たり遊技フラグ」、「短当たり遊技フラグ」および「小当たり遊技フラグ」の総称である。すなわち、ステップ７４１において、メイン制御部１００は、現在のパチンコ遊技機１の状態が、長当たり中、短当たり中または小当たり中か否かを判断する。

ステップ７４１では、当たり遊技フラグがオンの場合（ステップ７４１でＹＥＳ）、既に何らかの特別図柄抽選の当選を表す図柄（いわゆる、「特別図柄」）が選択されて、当該特別図柄が第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示されて停止している状態となっているので、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、当たり遊技フラグがオフの場合（ステップ７４１でＮＯ）、メイン制御部１００は、次のステップ７４２に処理を進める。

ステップ７４２において、メイン制御部１００は、変動コマンドデータＤ９を参照して、パチンコ遊技機１の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する。例えば、メイン制御部１００は、変動コマンドデータＤ９が特別図柄変動中を示している場合（ステップ７４２でＹＥＳ）、パチンコ遊技機１の現在の状態が特別図柄変動中であると判断し、次のステップ７５１に処理を進める。他方、メイン制御部１００は、パチンコ遊技機１の現在の状態が特別図柄変動中でない場合（ステップ７４２でＮＯ）、次のステップ７４３に処理を進める。

ステップ７４３において、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、特別図柄抽選の第２保留回数Ｕ２（第２始動口２５ｂへの入賞数）が１以上であるか否かを判断する。そして、メイン制御部１００は、第２保留回数Ｕ２が１以上である場合（ステップ７４３でＹＥＳ）、次のステップ７４４に処理を進める。一方、メイン制御部１００は、第２保留回数Ｕ２が０である場合（ステップ７４３でＮＯ）、ステップ７４５に処理を進める。

ステップ７４４において、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、特別図柄抽選の第２保留回数Ｕ２から１を減算して更新し、次のステップ７４４ａに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７に格納されている第２保留回数Ｕ２から１を減算し、減算後の第２保留回数Ｕ２を用いて保留回数データＤ７を更新する。

ステップ７４４ａにおいて、メイン制御部１００は、客待フラグをオフとする。ここで、客待フラグとは、特別図柄抽選を始動するための入賞がない状態を識別するためのフラグであって、後述のステップ７４５で第１保留回数Ｕ１が０であった際に行われる客待ち設定処理（ステップ７４５ａ）においてオンとされるフラグである。実際の客待ち設定処理については、後述する。

一方、ステップ７４５において、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、特別図柄抽選における第１保留回数Ｕ１が１以上であるか否かを判断する。そして、メイン制御部１００は、特別図柄抽選における抽選保留回数Ｕ１が１以上である場合（ステップ７４５でＹＥＳ）、次のステップ７４６に処理を進める。

ここで、ステップ７４６では、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、特別図柄抽選の第１保留回数Ｕ１から１を減算して更新し、その後、上述のステップ７４４ａに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７に格納されている第１保留回数Ｕ１から１を減算し、減算後の第１保留回数Ｕ１を用いて保留回数データＤ７を更新する。

他方、メイン制御部１００は、第１保留回数Ｕ１が０である場合（ステップ７４５でＮＯ）、特別図柄抽選を始動するための入賞がないことを意味するため、客待ち設定処理が行われる（ステップ７４５ａ）。

ここで、客待ち設定処理では、まず、客待ちフラグがオンであれば、そのまま処理を終了し、他方、客待ちフラグがオンでなければ、客待ちコマンドをセットして、客待ちフラグをオンとする。「客待ちコマンド」は、遊技が所定期間中断された場合に、演出の１つとして客待ち用の画面表示を行うために演出制御部４００等に送信されるコマンドである。

（特別図柄処理における大当たり判定処理）
次に、ステップ７４７において、メイン制御部１００が、「大当たり判定処理」を行う。以下、図１８を参照して、上記ステップ７４７で行う「大当たり判定処理」について説明する。

図１８のステップ７６１において、メイン制御部１００は、いわゆる、「大当たり乱数判定処理」を実行する。すなわち、ステップ７６１において、メイン制御部１００は、図１５に示すフローチャートのステップ７２４ａまたはステップ７２４ｂで取得して抽選結果乱数データＤ８に格納された大当たり乱数のうち、第２始動口に入賞することで得られた大当たり乱数がある場合は、第２始動口に入賞することで得られた大当たり乱数のうち入賞が最も古い大当たり乱数を参照して、特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判定する。

他方、このステップ７６１において、メイン制御部１００は、図１５のステップ７２４ａまたはステップ７２４ｂで取得して抽選結果乱数データＤ８に格納された大当たり乱数のうち、第２始動口に入賞することで得られた乱数がない場合は、第１始動口に入賞することで得られた大当たり乱数のうち最も古い大当たり乱数を参照して、特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判定する。

例えば、メイン制御部１００は、第２始動口に入賞することで得られた大当たり乱数が取得されている場合、大当たり乱数データＤ２に記述された乱数値（図１３Ａ参照）を参照して、第２始動口に入賞することで得られた入賞のうち最も古い大当たり乱数が、いずれかの乱数値に相当するかを判定する。

上述の判定では、大当たり判定処理が行われている際の遊技状態（高確率遊技状態、低確率遊技状態）により、判定基準となる「大当たり乱数データ」が異なる。例えば、図１３Ａの例によれば、遊技状態が低確率遊技状態（通常遊技状態、または、時短遊技状態）にある場合、取得した乱数値が「３」の場合にのみ、「大当たり」となる。他方、遊技状態が高確率遊技状態（確変動遊技状態、または、潜確遊技状態）にある場合、取得した乱数値が「３」、「７」、「３７」、「６７」、「９７」、「１２７」、「１５７」、「１８７」、「２１７」、「２４７」の場合に、大当たりとなる。

その後、メイン制御部１００は、適宜、判定された大当たり乱数を示すデータを抽選結果乱数データＤ８から消去する。

ステップ７６２において、メイン制御部１００は、上記ステップ７６１における判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。この判定結果が「大当たり」である場合（ステップ７６２でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次のステップ７６３に処理を進める。他方、上記ステップ７６１における判定結果が「大当たり」以外の結果である場合（ステップ７６２でＮＯ）、メイン制御部１００は、後述のステップ７６５に処理を進める。

ステップ７６３において、メイン制御部１００は、図１５に示すフローチャートのステップ７２４ａまたはステップ７２４ｂで取得して抽選結果乱数データＤ８に格納された大当たり図柄乱数のうち、入賞が最も古い大当たり図柄乱数を参照して、特別図柄抽選における「大当たり」の種類を判定する（いわゆる、「大当たり図柄乱数判定処理」を実行する）。

例えば、メイン制御部１００は、大当たり図柄乱数データＤ３に記述された乱数値（図１３Ｂ参照）を参照して、入賞が最も古い大当たり図柄乱数がいずれの乱数値に相当するかを判定する。そして、メイン制御部１００は、判定された大当たり図柄乱数を示すデータを抽選結果乱数データＤ８から消去する。

以上の処理の後、ステップ７６４において、メイン制御部１００は、判定結果に応じた図柄を設定情報として図柄設定データＤ１４に格納（セット）して、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

すなわち、ステップ７６４において、メイン制御部１００は、確率変動を伴う大当たりであることを表す特別図柄（例えば、図柄Ｘ１）を設定情報として図柄設定データＤ１４に格納する。

ステップ７６５において、メイン制御部１００は、上記ステップ７６１における判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。判定結果が「小当たり」である場合（ステップ７６５でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、小当たり図柄乱数判定処理を行う（ステップ７６６ａ）。

ステップ７６６ａにおいて、メイン制御部１００は、図１５に示すフローチャートのステップ７２４ａまたはステップ７２４ｂで取得して抽選結果乱数データＤ８に格納された小当たり図柄乱数のうち、入賞が最も古い小当たり図柄乱数を参照して、特別図柄抽選における「小当たり」の種類（小当たり図柄Ｋ１、Ｋ２、Ｋ３の何れか）を判定する。次に、メイン制御部１００は、ステップ７６６ｂにおいて、確率変動も時間短縮も伴わない（すなわち、高確率遊技状態および補助遊技状態に移行しない）当たりであることを表す小当たり図柄を設定情報として図柄設定データＤ１４に格納し、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

他方、上記ステップ７６１における判定結果が「大当たり」でも、「小当たり」でもない場合（ステップ７６５でＮＯ）、メイン制御部１００は、特別図柄抽選にはずれたことを表すはずれ図柄を設定情報として図柄設定データＤ１４に格納して（ステップ７６７）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（特別図柄抽選における図柄）
特別図柄抽選の結果により表示される図柄、すなわち、大当たり図柄Ｘ１、大当たり図柄Ｙ１等、小当たり図柄Ｋ１等、大当たり図柄Ｚ１等、もしくは、はずれ図柄は、それぞれ異なる形状を有しており、変動表示後に停止して第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに表示される。その一例は、図２５に示される。

（特別図柄処理における変動パターン選択処理）
図１７に戻り、上記「大当たり判定処理」（ステップ７４７）の後、メイン制御部１００は、「変動パターン選択処理」（ステップ７４８）を行い、次のステップに処理を進める。ここで、「変動パターン設定処理」は、特別図柄抽選の契機となった始動口入賞時に取得して格納された変動パターン乱数、および、大当たり判定処理の判定結果に応じて、特別図柄の変動パターンを設定する処理である。

以下、図１９を参照して、上記ステップ７４８で行う変動パターン設定処理について説明する。

まず、ステップ７６８において、メイン制御部１００は、カウント回数Ｉｘおよびカウント回数Ｉｙから１を減算した値を、それぞれ新たなカウント回数ＩｘおよびＩｙとして更新する。ここで、カウント回数ＩｘおよびＩｙは、後述する遊技状態設定処理において設定される値であり、大当たり図柄または小当たり図柄に応じて設定される値である。カウント回数ＩｘおよびＩｙは、所定の大当たりまたは小当たりとなってからの特別図柄抽選の実行回数を示す値である。

次に、ステップ７６９において、メイン制御部１００は、カウント回数Ｉｘが０より小さく、かつ、カウント回数Ｉｙが０より小さいか否かを判定する。カウント回数Ｉｘおよびカウント回数Ｉｙの何れも０より小さければ（ステップ７６９でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次にステップ７７１の処理を実行する。一方、カウント回数Ｉｘおよびカウント回数Ｉｙの何れかが０以上であれば（ステップ７６９でＮＯ）、メイン制御部１００は、次にステップ７７０の処理を実行する。

ステップ７７０において、メイン制御部１００は、カウント回数Ｉｘおよびカウント回数Ｉｙに基づいて、特殊変動パターンテーブルを選択する。ここでは、上記特殊変動パターンテーブルＴ１または特殊変動パターンテーブルＴ２の何れかのテーブルが選択される。上述のように、特殊変動パターンテーブルＴ１は、変動時間４０秒の変動パターンが選択される確率が１００％のテーブルである。また、特殊変動パターンテーブルＴ２は、変動時間８秒の変動パターンが選択される確率が１００％のテーブルである。具体的には、ステップ７７０では、カウント回数Ｉｘが０の場合、特殊変動パターンテーブルＴ１が選択される（上記テーブルＴ１１、テーブルＴ１２等のうちの何れかが選択されてもよい）。また、カウント回数Ｉｘが０より大きい場合、特殊変動パターンテーブルＴ２が選択される。また、カウント回数Ｉｙが０以上の場合、特殊変動パターンテーブルＴ２が選択される（上記テーブルＴ２１、テーブルＴ２２等のうちの何れかが選択されてもよい）。ここでは、例えば、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｘ１（又はＸ２）で大当たりとなってから５０回目（又は３０回目）の特別図柄抽選が開始された場合、特殊変動パターンテーブルＴ１が選択される。また、例えば、小当たり図柄Ｋ１（又はＫ２）で小当たりとなってから５０回目（又は３０回目）の特別図柄抽選が開始された場合、特殊変動パターンテーブルＴ１が選択される。また、例えば、特別図柄抽選の結果が大当たり図柄Ｙ１で大当たりとなってから２０回特別図柄抽選が行われるまで、特殊変動パターンテーブルＴ２が選択される。また、例えば、特別図柄抽選の結果が小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなってから５０回特別図柄抽選が行われるまで、特殊変動パターンテーブルＴ２が選択される。

なお、図１７に示すフローチャートのステップ７４７における「大当たり判定処理」の判定結果が大当たりである場合、メイン制御部１００は、「変動パターン乱数判定」（ステップ７７３）に使用する大当たり用テーブルを選択してもよい。また、大当たり判定処理の判定結果がはずれであってリーチとなった場合（ステップ７７６と同様の判定処理で判定結果がＹＥＳの場合）、メイン制御部１００は、変動パターン乱数判定に使用するリーチ用テーブルを選択してもよい。ステップ７７０の後、メイン制御部１００は、ステップ７７３の処理を実行する。

一方、ステップ７７１において、メイン制御部１００は、図１７に示すフローチャートのステップ７４７における「大当たり判定処理」の判定結果に応じて、「大当たり」となったか否かを判定する。

ここで、「大当たり」である場合（ステップ７７１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、変動パターンテーブルデータＤ１１から後述の「変動パターン乱数判定」（ステップ７７３）に使用する大当たり用テーブルを選択し（ステップ７７２）、処理をステップ７７３（いわゆる、「変動パターン乱数判定」）へと進める。他方、「大当たり」でない場合（ステップ７７１でＮＯ）、メイン制御部１００は、処理を「リーチ乱数判定処理」（ステップ７７５）に進める。

この「リーチ乱数判定処理」（ステップ７７５）において、メイン制御部１００は、第１始動口または第２始動口の入賞によって（図１５に示すフローチャートのステップ７２４ａまたはステップ７２４ｂにおいて）取得して抽選結果乱数データＤ８に格納されたリーチ乱数のうち、上述の「大当たり判定処理」において判定対象となった始動口入賞で取得されたリーチ乱数を参照して、リーチの存否を判定する。

例えば、メイン制御部１００は、リーチ乱数データＤ４に記述された乱数値（例えば、図１３Ｃ参照）を参照して、判定対象とするリーチ乱数がいずれの乱数値に相当するかを判定する。そして、この判定結果に基づいて、リーチの存否に基づき、「変動パターン乱数判定」（ステップ７７３）に使用するテーブルを選択する（ステップ７７６、ステップ７７７、ステップ７７８）。

具体的には、リーチありの乱数値である場合（ステップ７７６でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、リーチ用テーブルを選択する（ステップ７７７）。他方、リーチなしの乱数値である場合（ステップ７７６でＮＯ）、メイン制御部１００は、はずれ用テーブルを選択する（ステップ７７８）。その後、いずれの場合においても、後続の変動パターン乱数判定処理（ステップ７７３）へと進む。

すなわち、「大当たり用テーブル」、「リーチ用テーブル」、および「はずれ用テーブル」のいずれかが選択されると、ステップ７７３において、メイン制御部１００は、変動パターン乱数判定を行う。なお、パチンコ遊技機１において使用される変動パターンテーブルデータの種類は、パチンコ遊技機１の内部状態（例えば、低確率遊技状態、高確率遊技状態）や、保留回数（第１保留回数Ｕ１、第２保留回数Ｕ２）に応じて、適宜変更されてもよい。

ステップ７７３において、メイン制御部１００は、上述のテーブルと、特別図柄抽選の契機となった始動口入賞の際に取得した変動パターン乱数とを用いて、「変動パターン乱数判定処理」を行う。

例えば、メイン制御部１００は、現在選択されているテーブルに記述された乱数値を参照して、取得した変動パターン乱数がいずれの乱数値に相当するかを判定する。次に、メイン制御部１００は、変動パターン乱数に対応付けられている変動パターンを示す設定情報を変動パターンデータＤ１２に格納（セット）し（ステップ７７４）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（特別図柄処理における「変動パターン設定処理」の後続処理）
図１７に戻り、上記ステップ７４８における「変動パターン設定処理」の後に、ステップ７４９において、メイン制御部１００は、変動を開始する。ここで、メイン制御部１００は、特別図柄を変動させて第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂ（図２）に表示する表示制御処理を開始する。

次いで、ステップ７５０において、メイン制御部１００は、上記大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって設定された設定情報を含んだ「変動開始コマンド」を生成し、当該変動開始コマンドを用いて変動コマンドデータＤ９を更新（セット）する。

例えば、変動開始コマンドには、他の処理で決定された変動パターン（変動時間）、図柄（大当たり図柄Ｘ１、大当たり図柄Ｙ１、小当たり図柄Ｋ１、はずれ図柄など）、現在の遊技状態（通常遊技状態、確変遊技状態等）等が設定情報として含まれている。

メイン制御部１００は、変動開始コマンドの設定情報で規定されている変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄変動表示を行うために、変動開始（ステップ７４９）から変動時間を計測しており、ステップ７５１において、設定情報に規定された変動時間が経過したか否かを判断する。

上述の設定情報に規定された変動時間が経過した場合（ステップ７５１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、特別図柄変動表示を終了するために、第１特別図柄表示器３１ａまたは第２特別図柄表示器３１ｂに図柄設定データＤ１４に格納されている特別図柄を表示して特別図柄の変動を停止し（ステップ７５２）する。次に、メイン制御部１００は、後述する停止中処理を実行する（ステップ７５３；詳細は後述する）。

その後、ステップ７５４において、メイン制御部１００は、変動停止コマンドを生成し、当該変動停止コマンドを用いて変動コマンドデータＤ９を更新（セット）する。なお、変動停止コマンドには、後に詳述する停止中処理において設定された補助遊技状態に関するパラメータ（補助遊技設定値Ｆ）が含まれる。ステップ７５４でセットされた変動停止コマンドは、後述するステップ７０９（図１４参照）の「出力処理」において、演出制御部４００へも送信される。そして、変動停止コマンドを受信した演出制御部４００は、当該コマンドに含まれる補助遊技状態に関するパラメータ（補助遊技設定値Ｆ）を参照して、補助遊技状態に応じた演出を選択して実行する。なお、演出制御部４００における処理については、後に詳述する。

なお、上述のステップ７４２においてパチンコ遊技機１の現在の状態が特別図柄変動中であると判断された場合も、メイン制御部１００は、特別図柄変動時間が終了したか否かを判断し（ステップ７５１）。上述したような処理と同様に、ステップ７５１以降の処理を実行する。

（特別図柄処理における停止中処理）

以下、図２０を参照して、図１７に示す詳細フローチャートのステップ７５３において実行される「停止中処理」について説明する。

ここで、「停止中処理」は、大当たりまたは小当たりに応じたコマンドを生成し、「オープニング」の動作制御を開始する処理である。「オープニング」とは、例えば大当たり遊技の開始直前にパチンコ遊技機１の画像表示器２１への画像表示等を用いて行われる特定の表示であり、遊技者に大入賞口２８への遊技球の入賞を促すものである。

ステップ７８１ａにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技状態であるか否かを示す「補助遊技設定値Ｆ（０〜２の整数値）」が０であるか否かを判定する。補助遊技設定値Ｆは、非補助遊技状態、第１の補助遊技状態、および、第２の補助遊技状態の何れかを示す値である。補助遊技設定値Ｆが０の場合、遊技機１は非補助遊技状態であることを示す。また、補助遊技設定値Ｆが１の場合、遊技機１は第１の補助遊技状態であることを示す。また、補助遊技設定値Ｆが２の場合、遊技機１は第２の補助遊技状態であることを示す。すなわち、ステップ７８１ａにおいて、メイン制御部１００は、遊技機１の状態が非補助遊技状態か否かを判定する。なお、補助遊技設定値Ｆは、後述する「遊技状態設定処理」にて設定される。補助遊技設定値Ｆが０の場合（ステップ７８１ａでＹＥＳ）、ステップ７８６に移行する。

他方、補助遊技設定値Ｆが０でない場合（ステップ７８１ａでＮＯ）、メイン制御部１００は、ステップ７８１ｂの処理を実行する。ステップ７８１ｂにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆが１か否かを判定する。すなわち、ステップ７８１ｂにおいて、メイン制御部１００は、遊技機１の状態が第１の補助遊技状態か否かを判定する。補助遊技設定値Ｆが１である場合（ステップ７８１ｂでＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次にステップ７８２ａの処理を実行する。補助遊技設定値Ｆが１でない場合（ステップ７８１ｂでＮＯ）、すなわち、補助遊技設定値Ｆが２の場合、メイン制御部１００は、次にステップ７８２ｂの処理を実行する。

ステップ７８２ａにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊから１を減算した値を、新たな補助遊技残余回数Ｊとして更新する。なお、補助遊技残余回数Ｊは、補助遊技の残余回数を示している。補助遊技残余回数Ｊの設定については、「遊技状態設定処理」の節にて後述する。

次に、ステップ７８３ａにおいて、更新された補助遊技残余回数Ｊが０であるか判定する。補助遊技残余回数Ｊが０である場合（ステップ７８３ａでＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次にステップ７８４ａの処理を実行する。他方、補助遊技残余回数Ｊが０ではない場合（ステップ７８３ａでＮＯ）、後続のステップ７８６に移行する。

ステップ７８４ａにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆに２を設定する。ステップ７８４ａの処理は、現在、遊技機１が第１の補助遊技状態に設定されている場合において、補助遊技残余回数Ｊが０になっため、遊技機１を第１の補助遊技状態から第２の補助遊技状態に設定する処理である。例えば、図６に示すように、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなったことを契機に遊技機１が第１の補助遊技状態に設定された場合、５０回目の特別図柄抽抽選における特別図柄の変動が停止するタイミングで、第２の補助遊技状態に設定される。

次に、ステップ７８５において、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊに予め定められた定数Ｊｓｕｐ（例えば、１００００）を設定する。補助遊技残余回数Ｊが非常に大きな値であるＪｓｕｐに設定されることによって、事実上、次の大当たりとなるまで第２の補助遊技状態が継続することになる。ステップ７８５の後、メイン制御部１００は、次にステップ７８６の処理を実行する。

一方、ステップ７８２ｂにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊから１を減算した値を、新たな補助遊技残余回数Ｊとして更新する。

次に、ステップ７８３ｂにおいて、更新された補助遊技残余回数Ｊが０であるか判定する。補助遊技残余回数Ｊが０である場合（ステップ７８３ｂでＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次にステップ７８４ｂの処理を実行する。他方、補助遊技残余回数Ｊが０ではない場合（ステップ７８３ｂでＮＯ）、後続のステップ７８６に移行する。

ステップ７８４ｂにおいて、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆに０を設定する。ステップ７８４ｂの処理は、現在、遊技機１が第２の補助遊技状態に設定されている場合において、補助遊技残余回数Ｊが０になっため、遊技機１を第２の補助遊技状態から非補助遊技状態に設定する処理である。上述のように、例えば大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなって第１の補助遊技状態に設定された後、第２の補助遊技状態に設定された場合、事実上、次の大当たりとなるまで第２の補助遊技状態は継続するため、ステップ７８４ｂの処理は行われない。一方で、大当たり図柄Ｚ２（図１３Ｂ参照）で大当たりとなった場合は、後述する「遊技状態設定処理」において補助遊技残余回数Ｊが１００に設定される。当該補助遊技残余回数Ｊが０になった場合、すなわち、大当たり図柄Ｚ２で大当たりとなってから１００回特別図柄抽選が行われた場合、ステップ７８４ｂにおいて、遊技機１は第２の補助遊技状態から非補助遊技状態に設定される。ステップ７８４ｂの後、メイン制御部１００は、次にステップ７８６の処理を実行する。

ステップ７８６において、メイン制御部１００は、高確率遊技状態を示す確変フラグがオンであるか否かを判定する。確変フラグがオフである場合（ステップ７８５でＮＯ）、ステップ７９０に移行する。他方、確変フラグがオンである場合（ステップ７８５でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、高確率遊技残余回数Ｘから１を減算した値を、新たな高確率遊技残余回数Ｘとして更新する（ステップ７８７）。

高確率遊技残余回数Ｘは、具体的には、高確率遊技状態における特別図柄変動回数（特別図柄抽選の実行回数）の残余回数を示しており、後述の遊技状態設定処理の確変フラグをオンとする際に、この高確率遊技残余回数Ｘの初期値は、所定の定数「Ｘｓｕｐ」（例えば、１００００）に設定される。

次に、ステップ７８８において、メイン制御部１００は、更新された高確率遊技残余回数Ｘが０であるか否かを判定する。高確率遊技残余回数Ｘが０である場合（ステップ７８８でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、確変フラグをオフにする（ステップ７８９）。他方、高確率遊技残余回数Ｘが０ではない場合（ステップ７８８でＮＯ）、メイン制御部１００は、処理をステップ７９０に進める。

ステップ７９０では、メイン制御部１００は、停止した特別図柄が大当たりであるか否かを判定する。この判定は、例えば「大当たり判定処理」（図１７のステップ７４７および図１８を参照）で設定情報にセットされた図柄の種類に基づいて判定することができる。

停止した特別図柄が「大当たり」である場合（ステップ７９０でＹＥＳ）、１ラウンドにおける大入賞口２８の開放時間（「大入賞口処理」の節を参照）が長い「長当たり」であるか否かを判定する処理（ステップ７９１）に移行する。他方、「大当たり」ではない場合（ステップ７９０でＮＯ）、停止した特別図柄が「小当たり」であるか否かを判定する処理（ステップ７９６）に移行する。

ステップ７９１における、停止した特別図柄が「長当たり」であるか否かの判定において、長当たりである場合（ステップ７９１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、長当たり遊技フラグをオンにし（ステップ７９２）、ステップ７９４に移行する。他方、長当たりではない場合（ステップ７９１でＮＯ）、メイン制御部１００は、短当たり遊技フラグをオンにし（ステップ７９３）、ステップ７９４に移行する。

ここで、ステップ７９４では、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊおよび高確率遊技残余回数Ｘを「０」にする。この後、ステップ７９５において、メイン制御部１００は、補助フラグおよび確変フラグをオフにして、ステップ７９８に移行する。

一方、ステップ７９６における、停止した特別図柄が「小当たり」であるか否かの判定において、停止した特別図柄が小当たりではない場合（ステップ７９６でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。停止した特別図柄が小当たりである場合（ステップ７９６でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、小当たり遊技フラグをオンにし（ステップ７９７）、その後、ステップ７９８に移行する。

ステップ７９８では、メイン制御部１００は、当たりのオープニングを開始し、その後、オープニングコマンドをセットし（ステップ７９９）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

なお、上述した処理によって、補助遊技設定値Ｆが２であって、かつ、確変フラグがオンになっているときは確変遊技状態を示す。この場合、確変遊技状態であることを示す第２特別演出モードによる演出が実行される。また、補助遊技設定値Ｆが２であって、かつ、確変フラグがオフになっているときは時短遊技状態を示す。この場合、第２特別演出モードによる演出が実行される。また、補助遊技設定値Ｆが０であって、かつ、確変フラグがオンになっているときは潜確遊技状態を示す。この場合、第１特別演出モードによる演出が実行される。さらに、補助遊技設定値Ｆが０であって、かつ、確変フラグがオフになっているときは通常遊技状態を示す。この場合、通常演出モードによる演出が実行される。

（普通図柄処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０４における特別図柄処理の後、メイン制御部１００は、普通図柄処理を行う（ステップ７０５）。以下、図２１を参照して、上記ステップ７０５で行う普通図柄処理の内容について説明する。

ステップ８０１において、メイン制御部１００は、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「補助遊技フラグ」は、普通電動役物である電動チューリップ２６の開放を示すものであり、具体的には、変動を停止した際の普通図柄が当たり図柄である場合に、オンに設定されるフラグである（ステップ８１０参照）。

補助遊技フラグがオンである場合（ステップ８０１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、補助遊技フラグがオフである場合（ステップ８０１でＮＯ）、メイン制御部１００は、普通図柄が変動中であるか否かを判定する（ステップ８０２）。

ステップ８０２において、普通図柄が変動中である場合（ステップ８０２でＹＥＳ）、ステップ８０８ｂに移行する。他方、普通図柄が変動中ではない場合（ステップ８０２でＮＯ）、メイン制御部１００は、保留回数データＤ７を参照して、普通図柄抽選における保留回数Ｇが、１以上であるか否かを判定する（ステップ８０３）。当該普通図柄抽選における保留回数Ｇは、上述した「ゲートスイッチ処理」において設定されるパラメータである。

保留回数Ｇが１以上ではない場合（ステップ８０３でＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、保留回数Ｇが１以上である場合（ステップ８０３でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、保留回数Ｇから１を減算し、減算後の保留回数Ｇを用いて保留回数データＤ７を更新する（ステップ８０４）。

その後、ステップ８０５において、メイン制御部１００は、当たり乱数判定処理を実行する。当たり乱数判定処理とは、当たり乱数データＤ５を参照して、遊技球がゲート２７を通過した際に取得した乱数が当たりであるか否かを判定する処理である。

次いで、ステップ８０６において、メイン制御部１００は、停止図柄を設定する。停止図柄の設定とは、当たり乱数判定処理における判定結果に応じて停止させる図柄を設定することである。

そして、ステップ８０７において、メイン制御部１００は、変動時間設定処理を実行する。「変動時間設定処理」とは、遊技状態に応じて普通図柄の変動時間を設定する処理であり、例えば、第２の補助遊技状態では「２秒」が設定され、非補助遊技状態では「１０秒」が設定され、第１の補助遊技状態では、「９．９秒」が設定される。

この後、メイン制御部１００は、普通図柄の変動を開始し（ステップ８０８ａ）、ステップ８０７において設定された変動時間が経過したか否かを判定する（ステップ８０８ｂ）。変動時間が経過していない場合（ステップ８０８ｂでＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。変動時間が経過した場合（ステップ８０８ｂでＹＥＳ）、メイン制御部１００は、普通図柄の変動を停止させる（ステップ８０８ｃ）。

そして、メイン制御部１００は、停止した普通図柄が当たりであるか否かを判定する（ステップ８０９）。停止した普通図柄が「当たり」ではない場合（ステップ８０９でＮＯ）、すなわち、はずれである場合、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、停止した普通図柄が当たりである場合（ステップ８０９でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、補助遊技フラグをオンにし（ステップ８１０）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（大入賞口処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０５における普通図柄処理の後、メイン制御部１００は、大入賞口処理（ステップ７０６）を行う。以下、図２２を参照して、上記ステップ７０６で行う大入賞口処理の内容について説明する。

図２２は、メイン制御部１００が行う大入賞口処理を示したフローチャートである。

まず、ステップ８１１において、メイン制御部１００は、「当たり遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。なお、「当たり遊技フラグ」とは、図２０に示した停止中処理にて設定される、「長当たり遊技フラグ」、「短当たり遊技フラグ」および「小当たり遊技フラグ」の総称である。

当たり遊技フラグがオフである場合（ステップ８１１でＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、当たり遊技フラグがオンである場合（ステップ８１１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、予め設定されたオープニングが行われている最中であるか否かを判定する（ステップ８１２）。ここで、「オープニング」とは、大入賞口２８を開放する前のパチンコ遊技機１における所定の動作をいう。また、予め設定されたオープニングが行われるべき時間が、「オープニング時間」である。

オープニング中であれば（ステップ８１２でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、オープニング所定の時間（いわゆる、「オープニング時間」）だけ経過したか判定する（ステップ８１３）。他方、オープニング中ではない場合には（ステップ８１２でＮＯ）、メイン制御部１００は、エンディング中であるか否かを判定する（ステップ８２９）。ステップ８２９およびそれ以降のステップについては、後述する。

オープニング時間が経過していない場合（ステップ８１３でＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、オープニング時間が経過している場合（ステップ８１３でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、「ラウンド数（Ｒ）／作動パターン設定処理」を実行する（ステップ８１４）。

ここで、「ラウンド数／作動パターン設定処理」では、当たり遊技フラグに応じたラウンド数および大入賞口２８の作動パターンが設定される。大入賞口２８の作動パターンは、大入賞口２８の「開放時間」および「開放回数」で規定される単位動作と、当該単位動作の繰り返し回数である「ラウンド数」により規定される。例えば、大当たりの場合、ラウンド数を１５ラウンドに設定する。例えば、次の表のように規定される。

（大入賞口２８の作動パターン設定における一例）
――――――――――――――――――――――――――――――――――
（１ラウンド中の単位動作） （ラウンド数）
「長当たり」 大入賞口の２９．５秒開放× １回 １５回
「短当たり」 大入賞口の ０．１秒開放× １回 １５回
「小当たり」 大入賞口の ０．１秒開放×１５回 １回
――――――――――――――――――――――――――――――――――

ラウンド数／作動パターン設定処理（ステップ８１４）の後、ステップ８１５では、メイン制御部１００は、各ラウンドにおける大入賞口２８への入賞個数Ｃを「０」にセットする。次いで、メイン制御部１００は、ラウンド数Ｒに１を加算した値を、新たなラウンド数Ｒとして更新する（ステップ８１６）。ここで、ラウンドを開始することを示すラウンド開始コマンドをセットする。さらに、メイン制御部１００は、大入賞口開閉部１１５を制御して、大入賞口２８の開放動作（または、開閉動作）を開始する（ステップ８１７）。

次いで、ステップ８１８において、メイン制御部１００は、大入賞口２８が開放されたこと（または、開閉動作が開始されたこと）を通知するオープンコマンドをセットする。そして、ステップ８１９において、メイン制御部１００は、作動時間が経過したか否かを判定する。作動時間の経過とは、大入賞口２８の開放を開始してから所定時間（例えば、２９．５秒または０．１秒）が経過することである。なお、小当たりの場合には、０．１秒の開放×１５回に対応する時間が作動時間として処理される。

ここで、作動時間が経過していない場合（ステップ８１９でＮＯ）、メイン制御部１００は、大入賞口２８への遊技球の入賞個数最大値Ｃｍａｘ（例えば、Ｃｍａｘ＝９）以上か否かを判定する（ステップ８２０）。ここで、入賞個数ＣがＣｍａｘ以上である場合（ステップ８２０でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、大入賞口２８の作動を終了させる（ステップ８２１）。他方、入賞個数ＣがＣｍａｘ未満であるときには（ステップ８２０でＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

他方で、作動時間が経過したときには（ステップ８１９でＹＥＳ）、ステップ８２１へ移行し、メイン制御部１００は、大入賞口２８の作動を終了させる。すなわち、大当たりの場合、大入賞口２８は、作動時間の経過または所定の入賞数のいずれか一方が満たされた場合に開放動作（または開閉動作）を終了する（＝閉塞される）。

なお、小当たりや、短当たりでは開放時間が０．１秒に設定されるため、この間に大入賞口２８へ遊技球を入賞させることは困難である。すなわち、小当たりや短当たりは、長当たりに比べて、得られる賞球数が極めて少ない当たりとなっている。

次いで、ステップ８２１において、メイン制御部１００は、大入賞口２８の開放に係る大入賞口開閉部１１５の動作を終了させた後、最終ラウンドＲｍａｘとなったか否かを判定する（ステップ８２２）。例えば、ステップ８１４のラウンド数設定処理において設定されたラウンド数Ｒが１５ラウンドであれば、最終ラウンドＲｍａｘは１５となる。また、小当たり時のように、ラウンド数設定処理において設定されたラウンド数Ｒが１ラウンドであれば、最終ラウンドＲｍａｘは１となる。

ステップ８２２において、現在のラウンド数Ｒが最終ラウンドＲｍａｘではないとき（ステップ８２２でＮＯ）、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、ラウンド数Ｒが最終ラウンドＲｍａｘであるときには（ステップ８２２でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、エンディングを開始する（ステップ８２３）。ここで、「エンディング」とは、大入賞口２８を開放する後のパチンコ遊技機１における所定の動作をいう。また、予め設定されたエンディングが行われるべき時間が、「エンディング時間」である。

ステップ８２３においてエンディングを開始した後、メイン制御部１００は、エンディングコマンドをセットする（ステップ８２４）。そして、メイン制御部１００は、ラウンド数Ｒを「０」にセットし（ステップ８２５）、エンディング時間が経過したか判定する（ステップ８２６）。エンディング時間が経過していなければ（ステップ８２６でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。エンディング時間が経過した場合（ステップ８２６でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、遊技状態設定処理を実行する（ステップ８２７）。なお、遊技状態設定処理については、図２３を参照しながら後述する。この後、メイン制御部１００は、当たり遊技フラグ（すなわち、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、および、小当たり遊技フラグ）をオフにし（ステップ８２８）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

一方、ステップ８１２において、オープニング中ではない場合には（ステップ８１２でＮＯ）、メイン制御部１００は、エンディング中であるか否かを判定する（ステップ８２９）。エンディング中である場合（ステップ８２９でＹＥＳ）、上記ステップ８２６に移行し、上記ステップ８２６以降の処理を実行する。エンディング中ではない場合（ステップ８２９：ＮＯ）、メイン制御部１００は、大入賞口２８が作動中であるか否かを判定する（ステップ８３０）。大入賞口２８が作動中ではない場合（ステップ８３０でＮＯ）、上記ステップ８１５に移行し、上記ステップ８１５以降の処理を実行する。他方、大入賞口２８が作動中である場合（ステップ８３０でＹＥＳ）、上記ステップ８１９に移行し、上記ステップ８１９以降の処理を実行する。

（大入賞口処理における遊技状態設定処理）
次に、図２３を参照して、図２２のステップ８２７において実行される遊技状態設定処理について説明する。図２３は、遊技状態設定処理を示すフローチャートである。

まず、ステップ８３２において、メイン制御部１００は、小当たり遊技フラグを参照して、小当たりであるか否かを判定する。小当たりである場合（ステップ８３２でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、次にステップ８４３の処理を実行する。ここで、「小当たり遊技フラグ」は、上述のように、図２０のフローチャートに対応する停止中処理において設定されるフラグである。他方、小当たりではない場合（ステップ８３２でＮＯ）、メイン制御部１００は、処理を次のステップ８３３に進める。

ステップ８３３において、メイン制御部１００は、短当たり（確変短当たり）であるか否かを判定する。短当たりではない場合（ステップ８３３でＮＯ）、メイン制御部１００は、処理をステップ８３６に進める。短当たりである場合（ステップ８３３でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆを１に設定する（ステップ８３４）。

次に、ステップ８３５において、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊを大当たり図柄に応じて設定するとともに、カウント回数ＩｘおよびＩｙを大当たり図柄に応じて設定する。具体的には、メイン制御部１００は、大当たり判定処理のステップ７６４において設定された大当たり図柄に応じた値を補助遊技残余回数Ｊにセットする。

図２８は、ステップ８３５において大当たり図柄に応じて設定される補助遊技残余回数Ｊ、カウント回数ＩｘおよびＩｙの値の一例を示す図である。図２８に示すように、例えば、大当たり判定処理のステップ７６４において、大当たり図柄Ｘ１が設定された場合、メイン制御部１００は、ステップ８３５において、補助遊技残余回数Ｊに５０をセットするとともに、カウント回数Ｉｘに５０、カウント回数Ｉｙにー１をセットする。また、例えば、大当たり図柄Ｙ１が設定された場合、メイン制御部１００は、ステップ８３５において、補助遊技残余回数Ｊに２０をセットするとともに、カウント回数Ｉｘに−１、カウント回数Ｉｙに２０をセットする。

ここで、カウント回数Ｉｘは、大当たり図柄Ｘ（Ｘ１またはＸ２）で大当たりとなってから、または、小当たり図柄Ｋ１およびＫ２で小当たりとなってからの特別図柄抽選の実行回数を示す。また、カウント回数Ｉｙは、大当たり図柄Ｙで大当たりとなってから、または、小当たり図柄Ｋ３で小当たりとなってからの特別図柄抽選の実行回数を示す。当該カウント回数ＩｘおよびＩｙは、上記変動パターン設定処理において用いられる。

このように、ステップ８３５においては、大当たり図柄に応じて、補助遊技残余回数Ｊ、カウント回数ＩｘおよびＩｙが設定される。ステップ８３５の処理の後、メイン制御部１００は、ステップ８３９の処理を実行する。

一方、ステップ８３６において、メイン制御部１００は、確変長当たりか否かを判定する。具体的には、メイン制御部１００は、大当たり判定処理において設定された大当たり図柄が、確変長当たりを示す大当たり図柄Ｚ１であるか否かを判定する。

確変長当たりである場合（ステップ８３６でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆに２を設定し（ステップ８３７）、補助遊技残余回数Ｊを予め定められた定数Ｊｓｕｐ（ここでは、１００００）にセットするとともに、カウント回数Ｉｘ，Ｉｙに−１をセットする（ステップ８３８）。次に、メイン制御部１００は、ステップ８３９の処理を実行する。

ステップ８３９において、メイン制御部１００は、確変フラグをオンにする。その後、メイン制御部１００は、高確率遊技残余回数Ｘを定数Ｘｓｕｐ（ここでは、１００００）にセット（ステップ８４０）する。ここでは、高確率遊技残余回数Ｘが、十分に大きな値に設定されるため、事実上、次の大当たりとなるまで高確率遊技状態が継続される。ステップ８４０の後、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

他方、ステップ８３６において、確変長当たりでない場合（ステップ８３６でＮＯ）、メイン制御部１００は、次にステップ８４１の処理を実行する。

ステップ８４１において、メイン制御部１００は、補助遊技設定値Ｆに２を設定する。その後、メイン制御部１００は、補助遊技残余回数Ｊに１００を設定するとともに、カウント回数Ｉｘ，Ｉｙに−１をセットする（ステップ８４２）。ここでは、特別図柄抽選の結果が、小当たり、確変短当たりおよび確変長当たりの何れでもない通常長当たりであるため、遊技機１は、時短遊技状態（低確率遊技状態、かつ、第２の補助遊技状態）に設定される。その後、時短遊技状態は、特別図柄抽選が１００回行われるまで維持される。ステップ８４２の後、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

一方、ステップ８４３において、メイン制御部１００は、カウント回数ＩｘおよびＩｙを小当たり図柄（ステップ７６６ｂで設定した小当たり図柄）に応じて設定する。例えば、メイン制御部１００は、小当たり図柄Ｋ１で小当たりになった場合は、カウント回数Ｉｘに５０を設定し、カウント回数Ｉｙに−１を設定する。また、メイン制御部１００は、小当たり図柄Ｋ２で小当たりになった場合は、カウント回数Ｉｘに３０を設定し、カウント回数Ｉｙに−１を設定する。また、メイン制御部１００は、小当たり図柄Ｋ３で小当たりになった場合は、メイン制御部１００は、カウント回数Ｉｘにー１を設定し、カウント回数Ｉｙに５０を設定する。そして、メイン制御部１００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（電動チューリップ処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０６における大入賞口処理の後、メイン制御部１００は、普通電動役物の一例である電動チューリップの作動処理（電動チューリップ処理）を行う（ステップ７０７）。以下、図２４を参照して、上記ステップ７０７で行う電動チューリップ処理の内容について説明する。

ステップ８５１において、メイン制御部１００は、「補助遊技フラグ」（図２１、「普通図柄処理」の節を参照）がオンであるか否かを判定する。補助遊技フラグがオフである場合（ステップ８５１でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、補助遊技フラグがオンである場合（ステップ８５１でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、電動チューリップ２６が作動中であるか否かを判定する（ステップ８５２）。

ステップ８５２において、電動チューリップ２６が作動中である場合（ステップ８５２でＹＥＳ）、ステップ８５５に移行する。他方、電動チューリップ２６が作動中ではない場合（ステップ８５２でＮＯ）、メイン制御部１００は、「作動パターン選択処理」を実行する（ステップ８５３）。ここで、「作動パターン選択処理」とは、遊技状態に応じて電動チューリップ２６を開放させるパターンを選択する処理であり、例えば、第２の補助遊技状態では「１．５０秒×３回」が選択され、第１の遊技状態では「０．１５５秒×１回」が選択される。また、非補助遊技状態では「０．１５秒×１回」が選択される。

この後、ステップ８５４において、メイン制御部１００は、電動チューリップ２６の作動を開始する。そして、メイン制御部１００は、作動時間が経過したか否かを判定する（ステップ８５５）。作動時間が経過していない場合（ステップ８５５でＮＯ）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。作動時間が経過した場合（ステップ８５５でＹＥＳ）、メイン制御部１００は、補助遊技フラグをオフにし（ステップ８５６）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（賞球処理）
図１４に戻り、上記ステップ７０７における電動チューリップ処理の後、メイン制御部１００は、賞球処理を行い（ステップ７０８）、次のステップに処理を進める。例えば、賞球処理においては、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９にそれぞれ入賞した遊技球数を管理する。例えば、メイン制御部１００は、大入賞口スイッチ１１４から大入賞口２８に遊技球が入賞したことを示す検出信号を取得した場合、メイン制御部１００は、入賞個数データＤ１９に格納されている入賞個数Ｃに入賞が検出された遊技球数を加算し、加算後の入賞個数Ｃを用いて入賞個数データＤ１９を更新する。そして、メイン制御部１００は、第１始動口２５ａ、第２始動口２５ｂ、大入賞口２８、および普通入賞口２９にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。

（出力処理）
賞球処理の後、メイン制御部１００は、発射制御部２００、払出制御部３００、および演出制御部４００に対して、それぞれ制御用コマンドを出力し（ステップ７０９）、次のステップに処理を進める。例えば、メイン制御部１００は、上記払出数を示す制御用コマンドを払出制御部３００に出力することによって、当該払出数を払出制御部３００に対して指示する。また、メイン制御部１００は、演出に関するコマンド（例えば、変動開始コマンド、変動停止コマンド、大当たりコマンド、小当たりコマンド、第１保留数増加コマンド、第２保留数増加コマンド、ラウンド開始コマンド、オープニングコマンド、オープンコマンド等）を演出制御部４００に出力することによって、パチンコ遊技機１における演出内容を決定させる。以下、演出に関するコマンドを取得した演出制御部４００の動作例を説明する。

（演出制御部による動作例）
例えば、演出制御部４００は、メイン制御部１００から変動開始コマンドを取得した場合、当該変動開始コマンドで示された変動パターンに基づいて、演出内容を決定する。そして、演出制御部４００は、画像表示、音声出力、およびランプの点灯等による演出を行うために、決定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像音響制御部５００およびランプ制御部６００にそれぞれ送る。また、演出制御部４００は、メイン制御部１００から変動終了コマンドを取得した場合、実行中の演出を終了するために演出終了を指示するコマンドを画像音響制御部５００およびランプ制御部６００にそれぞれ送る。

（演出制御部のより具体的な動作例）
既述のように、パチンコ遊技機１に電源が投入されると、そのメイン制御処理が開始される。まず、電源投入を契機にして、起動時処理が行われる。この起動時処理の間に、演出制御部４００における初期設定が行われ、その演出制御部４００では、タイマ割込処理のために、ＣＴＣ周期を設定する。

演出制御部４００は、乱数更新処理を繰り返しつつ、この設定されたＣＴＣ周期に従って、タイマ割込処理を実行する。すなわち、演出制御部４００は、パチンコ遊技機１の動作中、乱数更新処理を繰り返しつつ、所定期間（例えば、４ｍｓｅｃ）ごとに、所定のタイマ割込処理を行う。そして、後述により明らかになるが、演出制御部４００は、メイン制御部１００からのコマンドを受信し、その内容を適切に後続の処理に反映する。

（演出制御部が実行するタイマ割込処理）
ここで、図２６を参照して、演出制御部４００が行うタイマ割込処理について説明する。図２６は、演出制御部４００が実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。

タイマ割込処理は、概して、「コマンド受信処理」（ステップ１００１）、「演出用入力装置処理」（ステップ１００２）、および「コマンド送信処理」（ステップ１００３）を含む。

ステップ１００１における「コマンド受信処理」は、演出制御部４００が、メイン制御部１００からコマンドを受信した際に行う所定の処理である。このコマンド受信処理の具体的な内容については、図２７を参照して、詳述する。

ステップ１００２における「演出用入力装置処理」は、遊技者から入力装置（例えば、演出ボタン５７や演出キー５８）を介した入力による演出上の効果を実現するための処理である。

ステップ１００３における「コマンド送信処理」とは、メイン制御部１００からのコマンド、コマンド受信処理で生成されたコマンドならびに入力装置を介した遊技者からの入力内容を反映するためのコマンドを、画像音響制御部５００、および各種のランプ（枠ランプ５６、盤ランプ２３）もしくは可動役物２２による演出を制御するランプ制御部６００へと送信する処理である。

（コマンド受信処理）
次に、図２７を参照して、図２６のステップ１００１に示したコマンド受信処理の詳細について説明する。図２７は、演出制御部４００が実行するコマンド受信処理を示すフローチャートである。

ステップ１１０１において、演出制御部４００は、保留数（第１保留回数Ｕ１または第２保留回数Ｕ２）が増加した旨を示す保留数増加コマンドをメイン制御部１００から受信したか否かを判定する。ここで、保留数増加コマンド（第１保留数増加コマンドまたは第２保留数増加コマンド）は、始動口スイッチ処理においてセットされたコマンドである（図１５のステップ７２５ａ、ステップ７２５ｂ参照）。

保留数増加コマンドを受信していない場合（ステップ１１０１でＮＯ）、演出制御部４００は、処理を後述のステップ１１０４に移行する。他方、保留数増加コマンドを受信した場合（ステップ１１０１でＹＥＳ）、演出制御部４００は、入賞した始動口ごとの保留数を加算する保留数加算処理を行う（ステップ１１０２）。そして、演出制御部４００は、画像表示器２１に保留数（第１保留回数Ｕ１および第２保留回数Ｕ２）に応じた数の保留表示画像を表示させるための保留数コマンドをセットする（ステップ１１０３）。

この後、ステップ１１０４において、演出制御部４００は、特別図柄の変動開始を示す変動開始コマンドをメイン制御部１００から受信したか否かを判定する。なお、変動開始コマンドは、メイン制御部１００による特別図柄処理においてセットされたコマンドである（図１７のステップ７５０参照）。

ここで、変動開始コマンドを受信していない場合（ステップ１１０４でＮＯ）、演出制御部４００は、処理を後述のステップ１１０６に移行する。他方、変動開始コマンドを受信した場合（ステップ１１０４でＹＥＳ）、演出制御部４００は、「演出選択処理」を実行する（ステップ１１０５）。

ここで、ステップ１１０５における「演出選択処理」は、上記通常演出モードや第１特別演出モード等、現在の演出モードに応じて予め用意された複数種類の変動演出の中から１つを選択する処理である。また、「演出選択処理」において、演出制御部４００は、「保留球減算処理」を行う。

演出制御部４００によって行われる変動演出の選択は、具体的には、変動開始コマンドを解析することによって得た特別図柄の変動時間の情報を用い、その変動時間と同一時間である再生時間を有する所定の変動演出を選択して、その選択に基づいた変動演出開始コマンドを生成することによって行われる。この変動演出開始コマンドが前述のコマンド送信処理により適切な制御部に送信されることで、パチンコ遊技機１の演出制御部４００およびその他の制御部は、パチンコ遊技機１の特別図柄の変動・停止表示に合わせて演出用の図柄（例えば、装飾図柄）を適切な表示装置（例えば、画像表示器２１）に変動・停止表示させるようにしている。

この後、ステップ１１０６において、演出制御部４００は、演出用の図柄を停止させるための変動停止コマンドをメイン制御部１００から受信したか否かを判定する。なお、変動停止コマンドは、演出用の図柄の変動停止を示すコマンドであり、メイン制御部１００の特別図柄処理においてセットされるコマンドである（図１７のステップ７５４参照）。

ここで、変動停止コマンドを受信していない場合（ステップ１１０６でＮＯ）、演出制御部４００は、処理を後述のステップ１１０８に移行する。他方、変動停止コマンドを受信した場合（ステップ１１０６でＹＥＳ）、演出制御部４００は、変動演出終了中処理を実行する（ステップ１１０７）。

ここで、ステップ１１０７における「変動演出終了中処理」は、演出用の図柄の変動を停止させたり、遊技状態に応じた演出モードを変動回数に応じて終了させたりする処理である。具体的には、ステップ１１０７において、演出制御部４００は、現在の演出モードと、受信した変動停止コマンドに含まれる上記補助遊技状態に関するパラメータ（補助遊技設定値Ｆ）とに基づいて、現在の演出モードを維持したり、現在の演出モードを変更したりする。

例えば、演出制御部４００は、現在の演出モードが第１特別演出モード（第１特別演出モードＡまたはＢ）であり、上記補助遊技状態に関するパラメータが第２の補助遊技状態を示す場合、現在の演出モードを第２の補助遊技状態を示す第２特別演出モードに変更する。なお、第１特別演出モードから第２特別演出モードに移行するタイミングは、遊技機１の状態が第１の補助遊技状態から第２の補助遊技状態に移行するタイミングである。例えば、図６に示すように、大当たり図柄Ｘ１で大当たりとなってから特別図柄抽選が５０回行われて、５０回目の特別図柄の変動が停止するタイミングである。

また、例えば、演出制御部４００は、現在の演出モードが第１特別演出モード（第１特別演出モードＡまたはＢ）であり、現在の遊技機１の状態が通常遊技状態（非補助遊技状態）である場合において、所定の条件が満たされているときは、抽選を行う。ここで、「所定の条件が満たされているとき」とは、特別図柄抽選の結果が小当たりとなってから所定回数（例えば、１９回）特別図柄抽選が行われたことである。上述のように、特別図柄抽選の結果が小当たりである場合、演出モードは第１特別演出モードに移行する。演出制御部４００は、特別図柄抽選の結果が小当たりとなってからの特別図柄抽選の回数を記憶している。従って、演出制御部４００は、特別図柄抽選の結果が小当たりとなってからの特別図柄抽選の回数が上記所定回数を超える場合（すなわち、２０回目以降の場合）、抽選により、第１特別演出モードから通常演出モードに移行するか否かの判定を行う。なお、小当たり図柄に応じて通常演出モードに移行するタイミング（特別図柄抽選の回数）が予め定められてもよい。第１特別演出モードから通常演出モードに移行すると判定された場合、演出制御部４００は、演出モードを第１特別演出モードから通常演出モードに移行させる。第１特別演出モードから通常演出モードに移行すると判定されなかった場合、演出制御部４００は、第１特別演出モードを維持する。

また、例えば、演出制御部４００は、現在の演出モードが第２特別演出モードであり、上記補助遊技状態に関するパラメータが非補助遊技状態を示す場合、現在の演出モードを通常演出モードに変更する。この場合は、第２の補助遊技状態が終了したことを意味し、時短遊技状態が終了したことを意味する。

その後、ステップ１１０８において、演出制御部４００は、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドをメイン制御部１００から受信したか否かを判定する。なお、オープニングコマンドは、メイン制御部１００の停止中処理においてセットされるコマンドである（図２０のステップ７９９参照）。

ここで、オープニングコマンドを受信していない場合（ステップ１１０８でＮＯ）、演出制御部４００は、処理を後述のステップ１１１０に移行する。他方、オープニングコマンドを受信した場合（ステップ１１０８でＹＥＳ）、当たり中の演出内容を選択する「当たり演出選択処理」を実行する（ステップ１１０９）。

その後、ステップ１１１０において、大当たりの終了を示すエンディングコマンドをメイン制御部１００から受信したか否かを判定する。なお、エンディングコマンドは、メイン制御部１００の大入賞口処理においてセットされるコマンドである（図２２のステップ８２４参照）。

ここで、エンディングコマンドを受信していない場合（ステップ１１１０でＮＯ）、演出制御部４００は、当該詳細フローチャートの処理を終了する。他方、エンディングコマンドを受信した場合（ステップ１１１０でＹＥＳ）、演出制御部４００は、エンディング用の演出を選択するエンディング演出選択処理を行い（ステップ１１１１）、当該詳細フローチャートの処理を終了する。

（種々の変形例）
なお、本発明に係るパチンコ遊技機は、上記実施形態に限定されず、下記の形態でもよい。

本実施形態では、特別図柄抽選の結果が小当たりとなった場合に第１特別演出モードＡまたは第１特別演出モードＢに移行した。他の実施形態では、小当たりの替わりに、大当たりであって、大当たり遊技後に低確率遊技状態に移行する短当たり（通常短当たり）であってもよい。また、他の実施形態では、小当たりの替わりに、確変短当たりであって補助遊技状態（第１および第１の補助遊技状態）に移行しない大当たり（電サポ設定のない大当たり；潜伏短当たり）であってもよい。すなわち、通常短当たり（潜伏短当たり）は、大当たりの一種であるが、大当たり遊技が小当たり遊技と同様の動作である。また、通常短当たり（潜伏短当たり）は、大当たり遊技後に第２の補助遊技状態に移行しない大当たりである。

また、本実施形態では、小当たりとなった場合、２０回目の特別図柄抽選が終了するまでは第１特別演出モードＢで演出を行い、２１回目の特別図柄抽選において抽選で通常演出モードに移行し、５０回目の特別図柄抽選が終了した時点で必ず通常演出モードに移行した。他の実施形態では、抽選を行わずに所定回数（５０回）目の特別図柄抽選が終了したことを条件として、第１特別演出モードＢから通常演出モードに移行してもよい。

また、本実施形態では、図柄Ｘ、図柄Ｙは確変短当たりを示す大当たり図柄であるとした。他の実施形態では、図柄Ｘ、図柄Ｙは大当たり後に電サポが設定される確変長当たり、通常長当たり、あるいは、通常短当たりを示す大当たり図柄であってもよい。図柄Ｘ、図柄Ｙでは、大当たり遊技中に多くの賞球を獲得できる／できない、あるいは、大当たり後に高確率遊技状態に移行する／しないに関わらず、上述のような補助遊技状態に設定される。すなわち、図柄Ｘ、図柄Ｙでは、大当たり後に特別図柄抽選が所定回数実行されるまでは遊技者にとって有利でない第１の補助遊技状態に設定され、所定回数後は遊技者にとって有利な第２の補助遊技状態に設定される。なお、図柄Ｘ、図柄Ｙが長当たりである場合は、電サポが設定されない長当たりを示す大当たり図柄が別に用意される。

また、本実施形態では、図柄Ｘ、図柄Ｙで当選した場合は、第１の補助遊技状態に設定して、その後、第２の補助遊技状態に設定した。他の実施形態では、図柄Ｘ、図柄Ｙで当選した場合に、第１の補助遊技状態に設定せずに非補助遊技状態を維持し、その後、第２の補助遊技状態に設定してもよい。

以上のように、本発明は、入賞領域（例えば、始動口２５ａ，２５ｂ）への遊技球の入賞に応じて第１図柄（特別図柄）を変動させて停止させることにより、第１図柄抽選の結果を確定するパチンコ遊技機であって、特定の入賞領域（例えば、ゲート２７）への遊技球の入賞に応じて第２図柄（普通図柄）を変動させて停止させることにより、第２図柄抽選の結果を確定する第２図柄抽選手段と、前記第２図柄抽選に当選した場合に動作して遊技球が入賞し易くなり、前記第２図柄抽選に当選しない場合に動作せずに遊技球が入賞し難くまたは入賞しなくなる可変入賞口（第２始動口２５ｂ）と、少なくとも前記可変入賞口への遊技球の入賞に応じて前記第１図柄を変動させて停止させることにより、前記第１図柄抽選の結果を確定する第１図柄抽選手段と、前記第１図柄抽選に第１所定図柄（図柄Ｘ）で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第１所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が所定回数（例えば１〜４９回）の場合には第１変動時間を含む第１設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数（例えば５０回）の場合には前記第１変動時間よりも長い第２変動時間を含む第２設定データに基づいて設定する第１変動時間設定手段と、前記第１図柄抽選に第２所定図柄（図柄Ｙ）で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第３設定データに基づいて設定する第２変動時間設定手段と、通常演出モード、第１特別演出モード（第１特別演出モードＢ）、および、第２特別演出モード（第１特別演出モードＡ）の何れかに演出モードを切り替える演出切替手段と、前記演出切替手段によって切り替えられた演出モードで演出を実行する演出実行手段とを備え、前記演出切替手段は、前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードには切り替えずに、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、前記第１図柄抽選に前記第２所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードに切り替え可能である。

上記によれば、第１図柄抽選に第１所定図柄で当選した場合、第１図柄の変動時間を、第１図柄抽選の実行回数が所定回数（例えば、１〜４９回）の場合には第１設定データ、第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数（例えば、５０回目）の場合には第２設定データに基づいて設定することができる。また、第２所定図柄で当選した場合には、第１図柄の変動時間を第１設定データに基づいて設定することができる。そして、第１所定図柄で当選した場合には、第１特別演出モードに移行し、第２所定図柄で当選した場合には第２特別演出モードに移行させることができる。

また、他の構成では、前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選してから第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定するまで、前記可変入賞口が遊技者にとって比較的不利な動作をする傾向にある第１状態（第１の補助遊技状態または非補助遊技状態）に設定し、前記第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定した場合は、前記可変入賞口が遊技者にとって前記第１状態と比較して有利な動作をする傾向にある第２状態（第２の補助遊技状態）に設定する状態設定手段を更に備え、前記第１変動時間設定手段は、前記状態設定手段によって前記第１状態に設定されている間における前記第１図柄の変動時間を設定してもよい。

上記によれば、第１図柄抽選に第１所定図柄で当選した場合、第１状態に設定し、その後第２状態に設定することができる。これにより、第１所定図柄で当選してから第２状態に移行するまでの間、遊技者は有利な状態に移行することに対する興味を持ちながら遊技をすることができ、興趣性を向上することができる。

また、他の構成では、前記第１変動時間設定手段は、前記第１図柄抽選に第３所定図柄（図柄Ｋ１）で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第３所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数の場合には前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第４設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数の場合には前記第２設定データまたは前記第２変動時間を含む第５設定データに基づいて設定し、前記第２変動時間設定手段は、前記第１図柄抽選に第４所定図柄（図柄Ｋ３）で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第６設定データに基づいて設定し、前記状態設定手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄および前記第４所定図柄で当選した場合、前記第２状態に設定せず、前記演出切替手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄で当選した場合、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、前記第１図柄抽選に前記第４所定図柄で当選した場合は、前記第２特別演出モードに切り替えてもよい。

上記によれば、第３所定図柄および第４所定図柄で当選した場合は、第２状態に切り替えられないため、遊技者は、例えば第１所定図柄で当選したのか、あるいは、第３所定図柄で当選したのかについて興味を持ちながら遊技を行うことができ、興趣性を向上させることができる。

また、他の構成では、前記演出切替手段は、前記第３所定図柄で当選した後に行われる前記第１図柄抽選において、所定の条件で前記第１特別演出モードから前記通常演出モードに演出モードを切り替え、前記演出実行手段は、前記通常演出モードに切り替えられた場合であって、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数における前記第１図柄抽選において、前記第１変動時間設定手段によって前記第２設定データまたは前記第５設定データに基づいて設定された変動時間に応じた特殊演出（リーチ演出）を行ってもよい。

上記によれば、第３所定図柄で当選した後、所定の条件（例えば、抽選や図柄に応じて定められた回数）で第１特別演出モードから通常演出モードに移行させることができる。そして、通常演出モードに移行した場合において、第１図柄の変動時間が前記第１変動時間設定手段によって前記第２設定データに基づいて設定されている場合は、特殊演出を行うことができる。

１…パチンコ遊技機
２…遊技盤
２０…遊技領域
２１…画像表示器
２２…可動役物
２３…盤ランプ
２４…排出口
２５ａ…第１始動口
２５ｂ…第２始動口
２６…電動チューリップ
２７…ゲート
２８…大入賞口
２９…普通入賞口
３…表示器
３１ａ…第１特別図柄表示器
３１ｂ…第２特別図柄表示器
３２ａ…第１特別図柄保留表示器
３２ｂ…第２特別図柄保留表示器
３３…普通図柄表示器
３４…普通図柄保留表示器
３５…遊技状態表示器
４３…錠部
５…枠部材
５１…ハンドル
５２…レバー
５３…停止ボタン
５４…取り出しボタン
５５…スピーカ
５６…枠ランプ
５７…演出ボタン
５８…演出キー
５９…皿
１００…メイン制御部
１０１、２０１、３０１、４０１、５０１、６０１…ＣＰＵ
１０２、２０２、３０２、４０２、５０２、６０２…ＲＯＭ
１０３、２０３、３０３、４０３、５０３、６０３…ＲＡＭ
１１１ａ…第１始動口スイッチ
１１１ｂ…第２始動口スイッチ
１１２…電動チューリップ開閉部
１１３…ゲートスイッチ
１１４…大入賞口スイッチ
１１５…大入賞口開閉部
１１６…普通入賞口スイッチ
２００…発射制御部
２１１…発射装置
３００…払出制御部
３１１…払出駆動部
３１２…払出球検出スイッチ
３１３…球有検出スイッチ
３１４…球有検出スイッチ
３１５…満タン検出スイッチ
４００…演出制御部
４０４…ＲＴＣ
５００…画像音響制御部
６００…ランプ制御部

Claims (2)

1. 入賞領域への遊技球の入賞に応じて第１図柄を変動させて停止させることにより、第１図柄抽選の結果を確定するパチンコ遊技機であって、
   特定の入賞領域への遊技球の入賞に応じて第２図柄を変動させて停止させることにより、第２図柄抽選の結果を確定する第２図柄抽選手段と、
   前記第２図柄抽選に当選した場合に動作して遊技球が入賞し易くなり、前記第２図柄抽選に当選しない場合に動作せずに遊技球が入賞し難くまたは入賞しなくなる可変入賞口と、
   少なくとも前記可変入賞口への遊技球の入賞に応じて前記第１図柄を変動させて停止させることにより、前記第１図柄抽選の結果を確定する第１図柄抽選手段と、
   前記第１図柄抽選に第１所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第１所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が所定回数の場合には第１変動時間を含む第１設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数の場合には前記第１変動時間よりも長い第２変動時間を含む第２設定データに基づいて設定する第１変動時間設定手段と、
   前記第１図柄抽選に第２所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第３設定データに基づいて設定する第２変動時間設定手段と、
   通常演出モード、第１特別演出モード、および、第２特別演出モードの何れかに演出モードを切り替える演出切替手段と、
   前記演出切替手段によって切り替えられた演出モードで演出を実行する演出実行手段と、
   前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選してから第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定するまで、前記可変入賞口が遊技者にとって比較的不利な動作をする傾向にある第１状態に設定し、前記第１所定回数目の前記第１図柄抽選の結果が確定した場合は、前記可変入賞口が遊技者にとって前記第１状態と比較して有利な動作をする傾向にある第２状態に設定する状態設定手段を備え、
   前記演出切替手段は、
   前記第１図柄抽選に前記第１所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードには切り替えずに、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、
   前記第１図柄抽選に前記第２所定図柄で当選した場合、前記第２特別演出モードに切り替え可能であり、
   前記第１変動時間設定手段は、
   前記状態設定手段によって前記第１状態に設定されている間における前記第１図柄の変動時間を設定し、
   前記第１図柄抽選に第３所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、当該第３所定図柄で当選してからの前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数の場合には前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第４設定データに基づいて設定し、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数の場合には前記第２設定データまたは前記第２変動時間を含む第５設定データに基づいて設定し、
   前記第２変動時間設定手段は、前記第１図柄抽選に第４所定図柄で当選した場合、前記第１図柄の変動時間を、前記第１設定データまたは前記第１変動時間を含む第６設定データに基づいて設定し、
   前記状態設定手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄および前記第４所定図柄で当選した場合、前記第２状態に設定せず、
   前記演出切替手段は、前記第１図柄抽選に前記第３所定図柄で当選した場合、前記第１特別演出モードに演出モードを切り替え、前記第１図柄抽選に前記第４所定図柄で当選した場合は、前記第２特別演出モードに切り替える、パチンコ遊技機。
2. 前記演出切替手段は、前記第３所定図柄で当選した後に行われる前記第１図柄抽選において、所定の条件で前記第１特別演出モードから前記通常演出モードに演出モードを切り替え、
   前記演出実行手段は、前記通常演出モードに切り替えられた場合であって、前記第１図柄抽選の実行回数が前記所定回数と異なる回数における前記第１図柄抽選において、前記第１変動時間設定手段によって前記第２設定データまたは前記第５設定データに基づいて設定された変動時間に応じた特殊演出を行う、請求項１に記載のパチンコ遊技機。

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