JP5126948B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示素子に関するもので、さらに詳しくは、略平行に配置され少なくとも一方が透明な1組の基板と、それぞれの基板の内側に配設された1組の配向膜と、上記1組の配向膜の間に充填された液晶材料を備え、上記配向膜の表面に上記液晶材料中の液晶分子が同一方向に向くように配向処理が施された液晶表示素子のコントラストの改善に関するものである。
一般に、上記した構成の液晶表示素子は、次のようにして形成される。
先ず、ポリイミド樹脂などの高分子材料の薄膜(配向膜)を2枚の基板に形成し、該配向膜に液晶分子を一方向に並べるための処理(ラビング)を施こした後、両配向膜表面の間に液晶材料を充填して形成する。液晶材料としては、棒状の有機化合物の混合物で液体と結晶状態の中間状態である液晶状態を示す有機材料を用いる。
上記両配向膜の間に液晶材料を充填する際、液晶材料中の液晶分子を配向膜表面に対して平行に並ぶようにして用いる(ホモジニアス配向)場合と、基板に垂直にして用いる(ホメオトロピック)場合がある。ホモジニアス配向の場合は、電圧無印加状態で液晶分子はラビング方向にそって配列し、電圧印加により液晶分子は基板に垂直に配列する。他方、ホメオトロピック液晶の場合は、電圧無印加状態で液晶分子は基板に垂直になり、電圧を印加することにより液晶分子は基板に対して平行に配列するようになる。ホモジニアス配列を利用する液晶としては、TN液晶,STN液晶,IPS液晶,OCB液晶,ECB液晶などが挙げられる。また、ホメオトロピック液晶としては、VA液晶,MVA液晶などが挙げられる。
特許文献1には、粒径0.01〜1μmの紫外線非透過性無機物質の超微粒子を、配向膜に応用する技術が開示されている。この超微粒子は、紫外線をカットする目的で用いられている。
特許文献2には、強誘電性液晶に平均粒径3〜30nmの導電性微粒子を含む微粒子を分散させた配向膜に関する技術が開示されている。この技術は、強誘電性液晶表示素子において、良好な階調表示特性を得ることを目的とする技術である。
特許文献3では、電極−基板間に勾配がある液晶表示素子に特有な電圧−透過率曲線のS字特性の問題を解決するために、高誘電率物質の超微粒子を配向膜に分散させる技術が開示されている。そして、高誘電率物質として、明細書中にAl23,TiO2,ZnOが例示されている。この技術は、安定に階調表示させることを目的とする技術である。
特許文献4は、導電性の超微粒子を強誘電性液晶の配向膜に分散させる技術を開示している。この技術は、配向膜を低抵抗化し、印加電圧―透過率特性のヒステリシス現象を低減させることを目的とするものである。
特許文献5には、オフセット電圧の増大を抑え、焼き付き不良を防止する目的で、少なくとも一方の配向膜に酸化アンチモンなどの導電性微粒子を分散させる技術が開示されている。
特許文献6には、カラーフィルター層を用いる液晶表示素子のコントラスト向上を目的とし、誘電体の層を配向膜と透明電極の間に形成することを開示し、誘電体の材料の一つとして、チタン酸バリウムが明細書中に挙げている。
特開平1−113733号公報 特開平6−95122号公報 特開平10−288787号公報 特開平4−296821号公報 特開平8−54629号公報 特開平9−203893号公報
図9は、TN液晶(2枚の基板間にネマティック液晶を充填し、TN構造で動作させる液晶)の電圧無印加時の液晶分子の配列を概念的に示したものである。図10は、中間調表示時の液晶材料の分子配列を示したものである。図11は、飽和電圧以上の電圧を印加した時の液晶材料の分子配列を示したものである。
ここで、ネマティック液晶とは、液晶分子が概ね同じ方向を向く性質を持っている液晶である。また、TN構造とは、2枚の基板間に挟まれたネマティック液晶分子の配向方向が上下基板で約90度捩じれている(ツイスト)構造をいう。
通常TN液晶は、ノーマリーホワイト・モードで使用される。すなわち、電圧無印加時を白表示とし、電圧を印加することで、グレー表示、黒表示を表示する。図10と図11は、ノーマリーホワイトでのグレー表示状態、黒表示状態をそれぞれ示している。
このタイプの液晶表示素子の原理は、次の通りである。
バックライト等から来る光は、入射側の偏光板を通過して、電場の振動方向が入射側の偏光板の透過軸と平行な直線偏光となる。この時、光の強さは偏光板通過時50%以下(実際は高いものでも45%以下)となる。直線偏光になった光が図9の構造をもつ液晶層に入射した場合、液晶物質のΔn (= ne − no )および液晶層のピッチp(液晶層の厚み4倍)の積が入射光の波長に比べて十分大きいと(λ<<Δn ×p:これをモーガン条件と呼ぶ)、入射光は直線偏光のまま、液晶のねじれに沿って回転していく。なお、この時直線偏光は液晶分子の長軸方向に平行にも、垂直にも入射させることが可能である。液晶層で90度回転した偏光は、振動方向が出射側の偏光板の透過軸と平行となるため、その偏光板を透過できる。この結果、液晶は明るく(白く)見える。
一方、基板上に形成されたITOの透明電極に電圧を印加し、液晶に飽和電圧以上の電圧をかけると、液晶分子の長軸は基板に対してほぼ垂直となる(図11)。このとき、液晶層に入射した直線偏光は回転することなく液晶層を通過し偏光板に達する。直線偏光の振動方向は偏光板の透過軸の方向と垂直になる。この結果、出射側の偏光板を透過することなく偏光板で吸収される。このため液晶は暗く(黒く)見える。
しきい値電圧(透過率が変化し始める印加電圧)以上、飽和電圧以下の中間の電圧では、電圧の強さに応じた強さの光が透過する。すなわち、中間の明るさの表示(中間調表示)が可能となる(図10)。
ここで、飽和電圧以上の電圧を印加しても、図11に示すように、TN液晶において配向膜に近い領域では、完全には配向膜の平面に対して垂直にならない領域が残る。飽和電圧以上の電圧印加時でも、配向膜近傍の液晶分子が基板表面の法線方向に対して傾いているこの分子層が存在することに起因して、TN液晶表示素子では、飽和電圧以上の電圧を印加した場合でも、透過光は完全には0にはならず光漏れが生じる。
図12は、典型的なTN液晶における液晶材料であるメルク社製の液晶材料ZLI−4792(セルの厚み5μm)についての、液晶の分子配列光学シュミレーション〔(株)シンテック社製液晶分子配列シュミレータLCDマスター使用)による、印加電圧―透過率特性の計算結果をグラフに示したものである。図13は、図12の透過率が低い部分(印加電圧4V以上)を拡大して示したグラフである。
図13から、4V以上でも透過率の減少が続いていることがわかる。これは、配向膜に近い領域では、液晶分子が完全には配向膜の平面に対して垂直にならない領域が残っているからであり、これにより、従来技術によるときは、コントラストが十分には上がりきらない問題があった。すなわち、一般にディスプレイ(表示装置)のコントラストは、(白表示の輝度)/(黒表示の輝度)で表される。従って、分母となる黒表示の輝度によりコントラストが大きく変化する。高コントラストを得るためには、上述のように配向膜近傍の液晶配列の制御が重要となる。
以上、最も代表的な液晶の表示方式であるTN液晶について説明を行ったが、他の方式、例えばOCB液晶、ECB液晶などでも同じことが言える。
そこで、本発明は、電圧無印加時にはラビング処理された配向膜により液晶分子配列が定まり、電圧印加により液晶の分子配列状態を変化させるタイプの液晶表示素子のコントラストを改善することを第1の課題とする。
具体的に述べると、正の誘電異方性を有し電圧無印加時に基板とほぼ平行、もしくは数度から約30度の範囲で傾いた液晶分子配列を持つ液晶表示素子(例えば、TN液晶表示素子、STN液晶表示素子、ECB液晶表示素子)、もしくはベンド型を持つ液晶表示素子(例えば、OCB型液晶表示素子)、さらには、負の誘電異方性を有し電圧無印加時に基板とほぼ垂直の液晶分子配列をもつ液晶表示素子(例えば、VA液晶表示素子、MVA液晶表示素子)であって、飽和電圧以上の電圧の印加時にある厚みの範囲で配向膜付近に局在する液晶分子層の液晶分子が基板に対して垂直にならないことに起因して液晶表示素子のコントラストが低下する現象を改善した液晶表示素子、およびその製造のために使用する配向膜用材料を提案することを第1の課題とする。
また、配向膜の表面が配向処理されていると、配向膜表面の液晶分子はその配向処理の方向と配向膜に垂直な方向を含む面内で、その配向方向に対してある角度θで傾斜して立ち上がる。液晶表示素子において電圧無印加時の配向膜表面と液晶分子のなす角θをプレチルト角と呼ぶ。一般に、プリチルト角を高くすると、液晶層内のユニフォームツイスト構造を安定に存在させることができる等の効果がある。通常の配向膜としてはポリイミド材料が一般的に用いられるが、従来技術によるときは、ポリイミド材料の配向膜の場合5度程度が最大であり、それ以上のプレチルト角の実現は困難であった。そこで、本発明の第2の課題は、大きな角度のプレチルトを実現することである。
なお、上述した特許文献1〜5には、紫外線カット、良好な階調特性達成、ヒステリシス現象低減、オフセット電圧増大等を目的として、配向膜に超微粒子を使うことが開示されているが、液晶分子を配向膜の近傍で急激に立ち上がらせる技術ではなく、上述した本発明の課題は、特許文献1〜5に開示された技術では到底達成できない。
また、特許文献6の技術も、後に詳述するが、液晶分子が配向膜の近傍で急に立ち上がらないことによるコントラストの低下と言う技術的課題を解決できるものではない。
上記した課題は、次の本発明によって解決された。
〔1〕略平行に配置され少なくとも一方が透明な1組の基板と、それぞれの基板の内側に配設された1組のポリイミド樹脂からなる配向膜と、上記1組の配向膜の間に充填された液晶材料を備え、上記配向膜の表面に上記液晶材料中の液晶分子が同一方向に向くように配向処理が施された液晶表示素子において、上記配向膜中に強誘電性を有するナノ粒子としてチタン酸バリウムを含有することと、上記ポリイミド樹脂に対する上記ナノ粒子の重量比が2.3%から10%であることと、上記ナノ粒子が上記配向膜にフィルタリングをして添加されたものであることを特徴とする、液晶表示素子。
〔2〕上記フィルタリングが0.45μmの径のフィルタを使って行ったものであることを特徴とする、〔1〕に記載の液晶表示素子。
〔3〕上記チタン酸バリウムのナノ粒子の粒径が50nmであることを特徴とする、〔1〕に記載の液晶表示素子。
なお、本明細書において言う上記ナノ粒子とは、粒径が1000nm以下(好ましくは数百nm以下)の超微粒子である。
上記した本発明によれば、液晶表示素子の配向膜に強誘電性のナノ粒子を含有させることにより、液晶表示素子のコントラストを改善することができ、また、より大きな角度のプレチルトを実現できる。
上記液晶表示素子の配向膜に含有させた強誘電性を有するナノ粒子の正確なメカニズムは未だ完全には解明されていないが、強誘電性を有するナノ粒子の自発分極による局所的電場により、配向膜の近傍に位置する液晶材料の電子分布が影響され、液晶分子相互間の水素結合等に起因する引力、すなわち、実効弾性力が弱くなり、電圧を印加したときの配向膜近傍の液晶分子の立ち上がりが急になり、この結果、光漏れが少なくなるものと考えられる。このことについては、後に更に詳細に記述する。
以下、上記した本発明にかかる液晶表示素子の実施例を、従来技術による同等の液晶表示素子と比較しながら説明する。
<実施例1>
−液晶表示素子−
図1は、本発明に係る液晶表示素子の概念的な断面図である。
この液晶表示素子にあっては、2枚の基板1,2の内側にそれぞれ配向膜3,4が形成されている。配向膜3,4の間には球状シリカ8が配置され、配向膜3,4間の距離はこの球状シリカ8の直径により決められる。本実施例および比較例では、このスペーサーとなる球状シリカ8の直径を5μmとした。2枚の基板1,2の周辺部はエポキシ系接着剤5,6によりシールした。エポキシ系接着剤5,6でシールされた空間に液晶材料7を注入した。液晶材料には、メルク社製液晶材料ZLI−4792を用いた。
なお、通常TN液晶における液晶材料には、カイラル剤と呼ばれる光学活性物質を使用するが、本明細書における実施例および比較例では、カイラル剤は使用していない。しかし、本発明を実施するとき、カイラル剤を使用することを排除するものではない。
−配向膜の作成−
上記配向膜の作成は、次の方法で行った。
堺化学株式会社製の粒径50nmのチタン酸バリウム(以下、『BTO』と言う)を有機溶媒であるγ―ブチロラクトン中に5wt%溶解し、5wt%チタン酸バリウムγ―ブチロラクトン溶液を調整した。この5wt%チタン酸バリウムγ―ブチロラクトン溶液を日産化学株式会社製の液晶配向用ポリイミドであるSE−130(5wt%溶液)にチタン酸バリウムがポリイミド樹脂成分に対して2.3wt%になるように、該5wt%チタン酸バリウムγ―ブチロラクトン溶液とSE−130溶液(重量比 2.3:97.7)とを混合した。このようにして混合したBTOのナノ粒子が添加されたポリイミドSE−130溶液をフィルタを介してITO透明導電膜を施したガラス基板上に滴下し、回転速度2000RPMでスピンコートした。この基板を80℃のホットプレート上で加熱して溶媒を蒸発させた後、200℃のオーブンで1時間加熱し、その後8時間かけて室温まで徐冷することにより基板上に配向膜3,4を作成した。なお、上記フィルタは0.45μmの径のものを使用した。
−ラビング−
基板上に上記のようにして形成した配向膜に対し、木綿で作製された糸長1.5mmのベルベット布の裏面を直径50mmのステンレス製のローラーに貼付したラビング装置を用い、液晶の業界で一般に言うところの毛当り量0.5mmに設定し、回転速度2000RPMでラビング処理を施した。
−液晶表示素子の組み立て−
上記のようにして得られた一対の配向膜付きガラス基板をラビング処理の方向が90度ねじれるように組み合わせ、その間にスペーサーとなる直径5μmの球状シリカを配置し、周囲をエポキシ系接着剤で固定した。このようにして得られた液晶表示素子にメルク社製ネマティック液晶材料ZLI−4792を注入した。
−透過率測定−
上記のようにして形成した液晶表示素子について、印加電圧(最大電圧6V)−透過率特性を大塚電子株式会社製の液晶光学特性測定器LCD5200により求め、そのグラフから、0〜6Vの範囲での最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に実施例1として示す。
参考例
配向膜の形成時に、配向膜の溶液をフィルタを通さずにITO透明導電膜を施したガラス基板上に滴下したこと以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に参考例として示す。
<実施例3>
BTOのナノ粒子の配向膜中の濃度を2.3wt%から5wt%としたこと以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に実施例3として示す。
<実施例4>
BTOのナノ粒子を堺化学株式会社製のものに代えて、山口東京理科大学で最終的に450℃で処理したBTOを使用した以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に実施例4として示す。
<実施例5>
BTOのナノ粒子を堺化学株式会社製のものに代えて、山口東京理科大学で最終的に900℃で処理したBTOを使用した以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に実施例5として示す。
<実施例6>
BTOのナノ粒子の配向膜中の濃度を2.3wt%から10wt%としたこと以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に実施例6として示す。
<比較例1>
配向膜にBTOのナノ粒子を添加しなかったこと以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に比較例1として示す。
<比較例2〜9>
配向膜中のナノ粒子の種類と濃度を表1記載のものとしたこと以外は、上記実施例1と同様の方法で液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子について、実施例1と同様に印加電圧―透過率特性を測定し、最大コントラストを求めた。
その結果を、図2〜図5に比較例2〜9として示す。
Figure 0005126948
なお、図2〜図5は、上記実施例1、参考例、実施例3〜6および比較例1〜9に記載の各液晶表示素子について求めたコントラストデータを、統計ソフトJMP(SAS Institute Japan 株式会社)を用いて分析したものである。各配向膜については5つのセルを作製している。ただし、堺化学(株)製のBTOナノ粒子を2.3wt%および5wt%用いた配向膜(実施例1,3)については、それぞれ3つづつになっている。
図2および図4は、上記分析により得られたデータを箱ひげ図で示したものであり、図3および図5は、平均値の95%信頼性区間の範囲を菱形で示したものである。この平均値の95%信頼性区間は、今回の測定値から推測してこの範囲以外の値と異なることは極めて考えにくい範囲(5%)を示している。例えばナノ粒子を入れないSE−130を配向膜とする液晶表示素子はコントラスト40から1160の範囲外のコントラストを示す確率は5%であることを示している。言い方をかえれば、本発明者等が作る場合高くても1160が最大のコントラストであると言うことである。このようにコントラストの値のバラツキは大きいが、このようなデータ処理により客観的に扱うことが可能になる。
コントラスト
図2〜図5から、BTO以外のCaCO3,CaZrO3,MgO,SiO2のナノ粒子では、配向膜に添加してもコントラストはナノ粒子未添加のものと変わらないが、BTOのナノ粒子を配向膜に添加した場合には、コントラストが増加していることがわかる。 次に、例えばBTO2.3wt%(実施例1)では、平均値の95%信頼性区間は1473から2255となる。この結果は、堺化学(株)製のBTOナノ粒子を添加した配向膜を使用した液晶表示素子を本発明者等の条件で作製する場合、コントラストは1500より低くなることはまずないという事を示している。このためBTOナノ粒子の添加によりコントラストが増加することが確認される。
図3および図5を見ると、比較例1の配向膜にナノ粒子を添加していない液晶表示素子のコントラストの95%信頼性区間に対してコントラストが増加しているのは、BTOナノ粒子を入れ且つフィルタリング処理をした配向膜を用いた液晶表示素子のみである。他のナノ粒子を添加した配向膜を用いた液晶表示素子では、コントラストは同等もしくは減少している。
図2および図3で、四角で囲った実施例1,3,4,5,6は、Tukey-KramerのHS検定により分析した95%の信頼性で、実施例1(BTO2.3wt%)と有意差のない配向膜である。これによれば、BTOを添加し、フィルタリング処理を行った試料のみ有意差がなく、他のものは全て有意差があることになる。
また、図4および図5で、四角で囲った参考例、実施例4,5,6および比較例1〜9は、Tukey-KramerのHS検定により分析した95%の信頼性で、比較例1(ナノ粒子未添加)と有意差のない配向膜である。これによれば、BTO2.3wt%、BTO5wt%を添加した配向膜以外のすべての配向膜が、比較例1の配向膜と有意差のない特性を示すことになる。
以上の結果から、配向膜にBTOナノ粒子を入れることにより、ノーマリーホワイトで電圧印加時の黒表示の輝度がより低くなりコントラストが増加することがわかる。
プレチルト角
図6に、実施例3と比較例1の液晶表示素子についての印加電圧―透過率特性を示す。BTOナノ粒子を5wt%いれた液晶表示素子は、しきい値電圧の低下が見られる。比較例2〜8の場合、比較例1の場合に比較してしきい値電圧は略同等かより高くなる傾向がみられた。このためしきい値電圧の減少が認められたのは、BTOを添加した液晶表示素子のみであった。
また、BTOを添加した配向膜を使用した液晶表示素子は、電圧無印加で黄色味がかっており、また図6からわかるように、低下しているのはしきい値電圧だけであり、飽和電圧の値は減少していない。このことは、しきい値電圧の減少が単純な配向膜の誘電率の増加によるものではないことを示している。
以上の観察結果から、BTOナノ粒子を5wt%添加した液晶表示素子は、プレチルト角が増加していると考えられる。分子配列シミュレーションを用いて図6を再現させることで、現在プレチルト角を求めると14度となっていることがわかった。通常ポリイミドのプレチルト角は5度程度が最大値であるので、BTOナノ粒子を配向膜に添加する方法は、高いプレチルト角を得る方法として実用上の意義を持つことがわかる。
以上の実施例および比較例から、本発明によれば、液晶表示素子のコントラストを増加させることができ、また高いプレチルト角の液晶表示素子の提供が可能になる。
配向膜に強誘電性を有するナノ粒子を添加することによりコントラストが増加するメカニズムは、次のように考えることが可能である。
図7は、通常のTN液晶表示素子に電場をかけた時の分子配列を示す。TN液晶に限らず、液晶表示素子に飽和電圧以上の電場を印加した場合3つの領域が形成される。すなわち、上下の配向膜の近傍の領域A1,A2と、それ以外の領域Bである。
図7に従い、TN液晶表示素子の場合について考察する。
図中領域Bでは、液晶分子は基板平面に対して垂直になる。一方、配向膜近傍の領域A1,A2については、配向膜のごく近傍では液晶分子は基板に平行になり、中央部に近づくにしたがって基板に垂直に近くなる。TN液晶表示素子の上下には、偏光板が配置されている。この偏光板の透過軸は、配向膜のラビングなどの配向処理の方向に対して水平もしくは垂直になるように配置されている。
ここで、仮にTN液晶において、電場印加状態で液晶分子がA1,A2の領域を形成せず飽和電圧以上の電場を印加した際、全ての液晶分子が基板に対して垂直になっていたとすると、入射した偏光は液晶層から影響を受けることなく液晶層を通過するため、反対側の偏光板に完全に吸収される。このために入射光は液晶表示素子で完全に遮断され、理想的な黒表示が可能になる。
しかし、現実には、液晶表示素子の配向膜近傍A1,A2では液晶分子の配列が基板に対して平行の方向からほぼ垂直の方向まで連続的に変化している。分子配列シミュレーター(シンテック株式会社製)によるTN液晶の標準的液晶材料であるメルク社製ZLI−4792を用いた液晶分子の配列シミュレーションによれば、プレチルト角が1度、5V印加の場合、5μmの液晶層の内、A1層、A2層はそれぞれ配向膜近傍に0.5μm程度存在すると予想される。
この部分の分子配列は、基板に垂直な配列の液晶層と異なり平面内で複屈折をもつため、入射してくる偏光を変化させる。すなわち、入射してくる直線偏光が楕円偏光に変化する。このため、入射した偏光は他方の基板上に配置された偏光板で完全に吸収されることなく一部の光が偏光板を抜けてくる。このため、黒表示の際に完全な黒は実現されなくなる。コントラストは、(白表示の輝度)/(黒表示の輝度)であり、黒表示の輝度が分母にきており、極わずかな黒表示状態の輝度の変化でコントラストの値は大きくかわる。このため、A1、A2層をなくすか幅を縮小することが、コントラストの向上には有効であることがわかる。
本発明者等は、チタン酸バリウム(BTO)などの強誘電性を有するナノ粒子を配向膜に添加した時、黒輝度が減少した理由をこのA1、A2層の幅が減少するためだと考えている。
以下、飽和電圧以上の電場が液晶層にかかっている状態について考察する。
TN液晶表示素子では、透明電極(ITO)の上にポリイミド膜でできた配向膜が50〜100nmの厚みで形成されている。液晶分子は、アンカリングエネルギーにより配向膜表面に略平行に配列している。液晶表示素子の厚み方向で中央部の液晶分子は基板に垂直になる。液晶材料の(恐らくは水素結合あるいはファンデルワールス力に起因する)弾性力にもとづいてA1,A2の幅がきまる。
配向膜に強誘電性を有するナノ粒子を分散させたとき、図8(b)のように電場の影響によりナノ粒子に自発分極が発生し、ナノ粒子表面に分極電荷が発生する。恐らくはこの分極電荷の影響で液晶分子の中の電子分布が僅かに変化し、液晶分子間の水素結合あるいはファンデルワールス力が弱まり、すなわち、実効弾性力が減少すると考えられる。この結果、電荷と液晶分子の配向膜表面の液晶分子が基板平面に対してより急に立ち上がり、図8(a)のナノ粒子無添加に比してA1,A2層の幅が狭くなり、黒表示の輝度が減少してコントラストが増加したと考えられる。このような効果は表面形状の変化だけでも起り得る可能性もある。しかしながら、本発明者等の研究結果から、強誘電性を有するナノ粒子以外のいかなるナノ粒子でも、コントラストの増加は認められなかった。このため、形状の効果はあったとしても、非常に弱いと考えられる。したがって、強誘電性を有するナノ粒子であれば、チタン酸バリウムでなくても、効果に大小の差はあっても同様の効果が期待できる。
プレチルト角が大きくなることも、上記と同様に、強誘電性を有するナノ粒子の影響で、液晶分子間の有効弾性力が小さくなることに起因すると考えられる。
一方、背景技術の項に記載した特許文献6では、誘電体の層を配向膜と透明電極の間に形成することでコントラストが1.5倍に増加することが述べられ、誘電体の材料としてチタン酸バリウムが明細書中にあげられている。これに対して、本発明では、配向膜の電極側ではなく、配向膜の中に強誘電性を有するナノ粒子を含有するものであって、構成が全く異なる。配向膜の電極側に強誘電体の自発分極が存在しても、液晶の有効弾性力に影響を与えることはないと考えられる。さらに本発明の効果は、強誘電性を有するナノ粒子を配向膜に加えることで始めて得られる効果である。
さらに、特許文献6では主にSiO2やAl23などの強誘電体でない材料についてもその効果が述べられており、強誘電性を有するナノ粒子のみで認められる本発明の効果とは別の効果であると考えられる。
液晶表示素子の概念的な断面図である。 実施例1、参考例、実施例3〜6、比較例1〜9のデータを表示した箱ひげ図である。この図において四角で囲ったものは、実施例1と有意差のないデータを示す実施例を表す。 実施例1、参考例、実施例3〜6、比較例1〜9のデータの平均値の95%信頼性区間を菱形で表した図である。この図において四角で囲ったものは、実施例1と有意差のないデータを示す実施例を表す。 実施例1、参考例、実施例3〜6、比較例1〜9のデータを表示した箱ひげ図である。この図において四角で囲ったものは、比較例1と有意差のないデータを示す実施例,比較例を表す。 実施例1、参考例、実施例3〜6、比較例1〜9のデータの平均値の95%信頼性区間を菱形で表した図である。この図において四角で囲ったものは、比較例1と有意差のないデータを示す実施例,比較例を表す。 実施例3および比較例1の液晶表示素子の印加電圧―透過率特性を示したグラフである。 両配向膜の近傍と、両配向膜の中央付近における液晶分子の配向を概念的に示した液晶表示素子の概念的断面図である。 (a)配向膜に強誘電性ナノ粒子を含有しない場合の液晶分子の立ち上がりを概念的に示した断面図である。(b)配向膜に強誘電性ナノ粒子を含有した場合の液晶分子の立ち上がりを概念的に示した断面図である。 TN液晶の電圧無印加状態の液晶分子の配列を概念的に示した断面図である。 TN液晶の中間調表示状態の液晶分子の配列を概念的に示した断面図である。 TN液晶の飽和電圧以上の電圧を印加した場合の液晶分子の配列を概念的に示した断面図である。 典型的なTN液晶における液晶材料であるメルク社製の液晶材料ZLI−4792についての、液晶の分子配列光学シュミレーションによる、印加電圧―透過率特性の計算結果をグラフに示したものである。 図12の透過率が低い部分(印加電圧4V以上)を拡大して示したグラフである。
符号の説明
1,2 ガラス基板
3,4 配向膜
5,6 シール材
7 液晶材料
8 球状シリカ(スペーサー)

Claims (3)

  1. 略平行に配置され少なくとも一方が透明な1組の基板と、それぞれの基板の内側に配設された1組のポリイミド樹脂からなる配向膜と、上記1組の配向膜の間に充填された液晶材料を備え、上記配向膜の表面に上記液晶材料中の液晶分子が同一方向に向くように配向処理が施された液晶表示素子において、上記配向膜中に強誘電性を有するナノ粒子としてチタン酸バリウムを含有することと、上記ポリイミド樹脂に対する上記ナノ粒子の重量比が2.3%から10%であることと、上記ナノ粒子が上記配向膜にフィルタリングをして添加されたものであることを特徴とする、液晶表示素子。
  2. 上記フィルタリングが0.45μmの径のフィルタを使って行ったものであることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 上記チタン酸バリウムのナノ粒子の粒径が50nmであることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示素子。
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