JP5119944B2 - トロンメル内におけるショートパスの防止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トロンメル内におけるショートパスの防止方法に関し、さらに詳しくは、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止する方法に関する。なお、ショートパスとは、分級において本来はアンダーサイズに回収すべきニッケル酸化鉱石がその塊の解砕が不十分なために、分級においてオーバーサイズとして除去されてしまうことを意味する。
近年、原料鉱石として、ニッケルとコバルトを、全量に対しそれぞれ1.0〜2.0%、0.1〜0.5%程度含有するニッケル酸化鉱石から、ニッケルやコバルトを回収する製錬方法として、湿式製錬法の一つである、硫酸を用いた高温加圧酸浸出法(High Pressure Acid Leach:HPAL法と呼称する場合がある。)が利用されている。
前記HPAL法では、例えばニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーに硫酸を添加し、高温高圧下で浸出し、ニッケル及びコバルトを含む浸出液を得る浸出工程、ニッケル、コバルトとともに、不純物元素を含む浸出液のpHを調整し、鉄等の不純物元素を含む中和澱物スラリーと浄液されたニッケル回収用母液を形成する中和工程、及び該ニッケル回収用母液に硫化水素ガスを供給し、ニッケル・コバルト混合硫化物と貧液を形成する硫化工程を含む(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、前記浸出工程で、鉱石スラリー中のニッケルやコバルトの90%以上が浸出される。次いで、浸出液が分離された後に、中和法により浸出液中の不純物が分離除去される。また、得られるニッケル・コバルト混合硫化物中のニッケル品位、コバルト品位はそれぞれ55〜60%、3〜6%程度であり、ニッケル・コバルト製錬における中間原料として用いられている。
ここで、前記ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーは、通常は、採掘後の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程に付されて調製される。このニッケル酸化鉱石の鉱石処理工程としては、例えば、ニッケル品位が1.0〜2.0%程度である低品位のニッケル酸化鉱石が、多段階からなる分級(篩別)及び解砕段によって、所定の粒度及び濃度を有するスラリーを形成して回収され、次の浸出工程に移送される。ところで、採掘後の低品位のニッケル酸化鉱石は、通常、リモナイト鉱とサプロライト鉱が共存するものであり、針鉄鉱、蛇紋石、石英等を主要鉱物とする風化生成による脆い赤土の粘土状であり、本来は脆く、容易に解砕されるものであるが、ニッケル酸化鉱石の原鉱石が鉱山から採掘され積み立てて保管されている場合には、ニッケル酸化鉱石が団子状の塊になっている部分があるので、前記鉱石スラリーを形成するためには、原鉱石を解砕することが必要である。さらに、原鉱石には、採掘の際に混入したニッケル等の有価物を経済的なレベルで含有しない橄欖岩等の脈石や樹木の根などのニッケル酸化鉱石以外の混入物が含まれていることが多いので、前記鉱石処理工程においては、本来の目的であるニッケル酸化鉱石の分級・解砕の他に、これらの混入物を除去することが不可欠である。
なお、ここで用いる「解砕」という用語は、団子状に固まったニッケル酸化鉱石の大きな塊を小さな塊にほぐすことを意味する。したがって、「解砕」という操作は、通常、脈石などの混入物を小さな塊に砕く意味として使用する「破砕」という操作に比べて弱い力で実施することができる。
一般にニッケル酸化鉱石の鉱石処理工程では、投入された原鉱石中に含まれるニッケル酸化鉱石の大きな塊鉱石や混入物が、多段による解砕と分級により、順次、分離除去(以下、リジェクトと呼称する場合がある。)することが行われる。例えば、まず、主として大きな混入物をリジェクトする設備を用いた後、アンダー部分をドラムと称する円筒形の部分とトロンメルと称するラッパ状のスクリーンの部分とからなり、それらがそれぞれの円形断面の中心線がほぼ水平になるように連結されているドラムウオッシャーで、水を用いた湿式法により、中サイズの混入物をリジェクトし、さらに、最終段の水を用いた湿式法によるスクリーンで所定サイズ以下のものを得て、シックナーで濃縮した後、HPAL工程に移送する。ここで、ドラムウオッシャーのトロンメルからオーバーサイズとしてリジェクトされるものは、混入物が多く含まれているほか、ポンプなどで流送することは非常にコスト的に不利であることから、通常廃棄されている。
しかしながら、実際の操業では、鉱床での原鉱石の状態、その採掘後の保管状態等により、ドラムウオッシャーのドラム内での解砕が不十分な事態が発生する。このとき、解砕されずに塊となったままのニッケル酸化鉱石は、所定の目開きを有するトロンメルにおいてオーバーサイズとしてリジェクトされてしまうことになる。このようなショートパスの発生は、解砕や分級する際の効率を大幅に低下させてしまう。なお、ここで用いる「目開き」とは、通過した鉱石サイズによる実質的なサイズを表す。
この解決策として、ニッケル酸化鉱石を十分に解砕するために、ドラムウオッシャーの回転速度を上昇させること、又はドラムウオッシャーのドラムの中にボールを投入することが容易に想定されるが、これらの場合には、ドラム内の混入物、特に脈石が、ボールミルにおけるボールの役目をはたし、破砕効果を発現する。その結果、脈石自身がトロンメルの目開き以下まで破砕されてしまい、後段のスクリーンに移送される鉱石量が増加し、スクリーンとそのポンプ及び配管の損傷を早めることとなる。
このほかの方法として、掘削された残土を、汚泥や礫、粗砂、細砂とシルト、粘土とに高精度でかつ効率よく分別処理するための方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。しかしながら、この方法では、ジェット水流を利用して粘土塊を2μmまで破砕してしまうため、上記のようなドラムウオッシャーの課題の解決に対しては適用することができない。すなわち、前記ドラムウオッシャーで解砕及び分級がなされた後のスラリーとしては、前述したように適切な流動性を持たせるために、所定の粒度に調整することが望まれるからである。
以上の状況から、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、ドラムウオッシャーを用いて、ニッケル酸化鉱石を解砕・分級する際に、鉱石のショートパスを防止する方法が求められている。
特開2005−350766号公報(第1頁、第2頁) 特開平09−239288号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、ドラムウオッシャーでの鉱石のショートパスを防止する方法について、鋭意研究を重ねた結果、ドラムウオッシャーを構成するトロンメルの内面の特定位置に、特定形状の突起を特定のピッチで配置した突起列を形成したところ、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して、湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止する方法であって、
前記トロンメルの内面のトロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、該垂直断面円周上の断面形状が略長方形であり、かつ下記の(1)及び(2)の要件を満足する突起を、下記の(3)の要件を満足するように配置した突起列を形成することを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
(1)前記垂直断面円周方向の断面形状における前記突起の横幅は、前記トロンメルの目開きと同程度の長さである。
(2)前記垂直断面円周方向の断面形状における前記突起の高さは、前記トロンメルの目開きの半分程度の長さである。
(3)前記垂直断面円周方向における前記突起列の突起のピッチは、前記トロンメルの目開きの4倍程度の長さである。
である。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記トロンメルの目開きは25mmであり、かつ前記突起の横幅が22〜28mmの長さ、前記突起の高さが11〜14mmの長さであり、及び前記突起列の突起のピッチが88〜112mmの長さであることを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記突起列は、ドラムから流送されるニッケル酸化鉱石と水とからなるスラリーがトロンメル内に落下する位置(a)に配置することを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、前記突起列の位置(a)は、ドラムとトロンメルとの連結部からトロンメル出口に向かって100〜150mmの位置であることを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第3又は4の発明において、さらに、前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かってトロンメルの目開きの3倍程度の長さの位置ごとに少なくとも1列の突起列を配置するとともに、配置された突起列の突起の位置が前列の突起間の略中間位置になるように配置することを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法。が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、前記トロンメルの目開きは25mmであり、かつ前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かって66〜84mmの長さの位置ごとに少なくとも1列の突起列を配置することを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6いずれかの発明において、前記ドラムウオッシャーに装入するニッケル酸化鉱石は、分級粒度が150mm程度の分級設備を通過後のアンダー部分であることを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法が提供される。
本発明のトロンメル内におけるショートパスの防止方法は、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止し、鉱石処理工程から系外へ除去されるニッケル酸化鉱石を抑えて、鉱石スラリー中へのニッケルやコバルトの回収率を向上させることができるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明のトロンメル内におけるショートパスの防止方法を詳細に説明する。
本発明のトロンメル内におけるショートパスの防止方法は、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して、湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止する方法であって、
前記トロンメルの内面のトロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、該円周上の断面形状が略長方形であり、かつ下記の(1)及び(2)の要件を満足する突起を、下記の(3)の要件を満足するように配置した突起列を形成することを特徴とする。
(1)前記突起の横幅は、前記トロンメルの目開きと同程度の長さである。
(2)前記突起の高さは、前記トロンメルの目開きの半分程度の長さである。
(3)前記突起列の突起のピッチは、前記トロンメルの目開きの4倍程度の長さである。
本発明の方法において、ドラムウオッシャーにニッケル酸化鉱石を装入して、湿式法で解砕・分級する際に、該ドラムウオッシャーを構成するトロンメルの内面に、所定形状の複数個の突起からなる突起列を形成することが重要である。これによって、前記突起が、団子状に固まったニッケル酸化鉱石の解砕を補助し、団子状の塊を解消することにより、トロンメル内に流送された団子状に固まったニッケル酸化鉱石のショートパスを防止することができる。
すなわち、突起列は、トロンメル上を流送される鉱石の障害物として作用する。ここで、ドラム部分から移送された、団子状の塊となったニッケル酸化鉱石は、実質的に下り斜面となっているトロンメル上を下る途中で、前記突起に衝突することにより目開きのアンダーサイズに解砕され、トロンメルから後段のスクリーンに移送される。また、突起には、ニッケル酸化鉱石が下るスピードを低下させる効果がある。したがって、直接、突起に衝突しない場合にも、ニッケル酸化鉱石はゆっくりとトロンメル上を下ることになり、塊同士が衝突する頻度が高くなるので、解砕されて目開きのアンダーサイズとなる。しかも、上記のいずれの衝突の場合にも、混入物は破砕されるほどの力を受けないので、そのままトロンメルからリジェクトされる。
上記方法において、前記突起の形状としては、トロンメル回転軸に対する垂直断面円周上の断面形状が略長方形であるものが用いられる。ここで、略長方形の形状とは、断面形状がすべて均一な長方形の横幅及び高さに製作されたものである必要はなく、少なくともトロンメル上を流送される鉱石の障害物として作用するような、正方形、矩形等の形状のもの、およびそれらの形状を基本とした部分的な異形状のものが含まれる。
上記突起のサイズとしては、突起の横幅即ち略長方形の断面の横幅が、トロンメルの目開きと同程度の長さであること、及び該突起の高さ即ち略長方形の断面の高さが、トロンメルの目開きの半分程度の長さであること、また上記突起列の突起のピッチとしては、トロンメルの目開きの4倍程度の長さであることが肝要である。なお、突起の厚さとしては、特に限定されるものではなく、鉱石等の衝撃に耐える強度が保持されるように設計される。これらによって、トロンメル上を流送される鉱石の障害物として十分な効果が得られる。
例えば、前記トロンメルの目開きが、25mmである場合には、好ましくは前記突起の横幅が22〜28mmの長さ、前記突起の高さが11〜14mmの長さであり、前記突起列の突起のピッチが88〜112mmの長さであるものが用いられる。ここで、上記突起のサイズと突起列の突起のピッチとしては、トロンメルへ移送されるニッケル酸化鉱石や混入物の大きさにより調整されるトロンメルの目開きにより適宜選ばれるが、実際的に分級される鉱石サイズには、少なくとも±10〜20%程度のバラツキが生じるので、トロンメルの目開きを基準としてバラツキを考慮して調整する。
ここで、トロンメルの目開きと突起のサイズの関係について、詳細に説明する。
まず、ドラムウオッシャーの構造と機能を、図を用いて説明する。図1は、本発明に用いるドラムウオッシャーの構造の一例を表す概念図である。
図1において、ドラムウオッシャー1は、ドラム2と称する円筒形の部分とトロンメル3と称するラッパ状のスクリーンの部分とからなり、それらはそれぞれの円形断面の中心線がほぼ水平になるように連結されている。ドラムウオッシャー1のドラム2側から、例えば−150mmサイズのニッケル酸化鉱石4と水5の投入6が行われ、ドラムウオッシャー1が回転することにより、大部分の鉱石はドラム2内で解砕されるとともに、スラリー状態となる。
その後、連結部分のドラム2内壁に設置された回収羽根7により、ドラム2の回転に伴って掻き上げられ、トロンメル3側に掻きだされる。トロンメル3では、出口に向かって広がる形のラッパ状となっているため、鉱石が通過する際は下り勾配の斜面が形成されることになる。したがって、トロンメル3へ移送された鉱石は、この斜面を下りながら分級され、目開きが25mmの場合には、アンダーサイズ(−25mm)8のものは、後段のスクリーンへ移送され、オーバーサイズ(+25mm)9のものはリジェクトされる。また、トロンメル3では、水5を使用して、オーバーサイズの表面に付着している−25mmの鉱石を洗浄する。この洗浄された付着物は、後段のスクリーンで回収される。
なお、前記ドラムウオッシャー1において、通常、トロンメル3の直径としては、ドラム2とトロンメル3の連結部分において、ドラム2の直径に対して8/10〜9/10程度であり、排出部分においてドラム2の直径とほぼ同程度となっており、鉱石の出口に向かって広がる形のラッパ状となっている。また、トロンメル3は、目開きが25mmの網目状の構造である。また、ドラムウオッシャー1は円形断面の中心を軸として回転しており、ドラムの直径に対して1/4〜1/3程度の深さまで水を浸漬している。
次に、本発明に用いるトロンメル内に形成する突起列について、図を用いて説明する。図2は、本発明に用いるトロンメル内に形成する突起列の突起配置の一例を表す概念図である。
図2において、トロンメル3内の突起列が1列の場合を示している。ここでは、(b)正面図から分かるように、突起10を4個しか示していないが、通常はトロンメル3のサイズに合わせて、所定のピッチで多数の突起10が配置される。ここで、突起列は、(a)側方図に示すように一列に、トロンメル3の回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、所定のサイズの突起10を所定のピッチで配置することにより形成する。
次いで、上記トロンメル内に形成された突起列による解砕作用とそれに対するトロンメルの目開きと突起のサイズの関係について説明する。
前記トロンメルへドラム部分から移送されたニッケル酸化鉱石及び混入物のうち、団子状の塊のままのニッケル酸化鉱石は、下り斜面となっているトロンメル上を下る途中で、突起に衝突すると解砕されて、目開きよりアンダーサイズになる。また、突起に直接衝突しない場合でも、従来の設備に比べてゆっくりとトロンメル上を下り、塊同士が衝突する頻度が高くなるので、ニッケル酸化鉱石は解砕されて目開きよりアンダーサイズとなる。一方、混入物は、破砕されるほどの力を受けないので、そのままトロンメルからリジェクトされる。
上記突起のサイズを、横幅がトロンメルの目開きと同程度の長さ、及び高さがトロンメルの目開きの半分程度の長さとする理由を説明する。
すなわち、突起の横幅を目開きと同程度以下では、突起のトロンメルへの設置強度が保てないためである。一方、突起の横幅が目開きと同程度より大きい場合には、ニッケル酸化鉱石が斜面を下るスピードが低下して閉塞してしまう。また、突起の高さを目開きの半分程度とするのは、目開きよりも大きな塊が、突起と突起の間で閉塞してしまうことを避けるためである。この目開きの半分程度の高さの突起では、この突起よりも大きな塊は、突起によって塊の重心点がさえぎられることはないので、この突起を容易に乗り越えていくことができる。一方、突起の高さが、目開きの半分程度より小さい場合には、目開きより小さな塊も容易に突起を乗り越えてしまうので、ショートパスすることを防止するために十分な効果が得られない。なお、目開きよりも小さなニッケル酸化鉱石は突起にさえぎられたとしても、容易にトロンメルの網目を通過するので、閉塞することはない。
上記突起列の突起のピッチを目開きの4倍程度の長さとするのは、突起と突起の間隔を目開きの3倍程度とすることにより、目開きより小さな塊に解砕された塊同士が、突起と突起の間を閉塞することを避けるためである。すなわち、突起と突起の間隔を目開きの3倍程度にとっている場合には、3個の塊が並ぶことはほとんど皆無であり、また仮に並んだ場合においても、閉塞するまでに至らない。これに対して、突起と突起の間隔を目開きの2倍程度しかとっていない場合には、2個の塊が並ぶことによる閉塞が多発する。一方、突起と突起の間隔を目開きの3倍程度以上とすると、突起の効果がそれだけ少なくなり、ショートパスを防止する効果が低下してしまう。
上記突起の材質としては、特に限定されるものではなく、鋼等の解砕によって発現する反力に対して耐久性があるものが用いられる。また、上記突起のトロンメル内面への設置方法としては、溶接、ボルト止め等の上記突起を固定することができる方法が用いられるが、この中で、実操業上の要請としては、調整が容易であるボルト止めとすることが好ましい。
上記方法を採用することにより、従来の突起を設置しないドラムウオッシャーを用いた場合にトロンメル内においてオーバーサイズとしてリジェクトされていた団子状のニッケル酸化鉱石量のうち、その約40%分以上をアンダーサイズとして回収することができる。
上記方法において、前記突起列を配置する位置としては、特に限定されるものではないが、トロンメルの内面のトロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上の最適な位置を選択することにより、より高い効果を得ることができるものであり、この中で、ドラムとトロンメルとの連結部からトロンメル出口に向かって100〜150mmの位置(a)が好ましい。
すなわち、図1で説明したように、ニッケル酸化鉱石は連結部分のドラム内壁に備えられた回収羽根により掻き上げられて、ドラムからトロンメルに移送される。この際、ドラムウオッシャーに装入するニッケル酸化鉱石が、例えば、分級粒度が150mm程度の分級設備を通過後のアンダー部分であるときには、団子状の塊となったニッケル酸化鉱石のサイズとしては、通常、一部が100mm程度の大きさのものもあるが、25〜50mm程度の大きさのものが多く存在する。このようなサイズのニッケル酸化鉱石は、連結部分からトロンメル出口側に向かって100〜150mm程度の位置に落下することが観察された。
したがって、突起列をこの位置に配置すれば、ニッケル酸化鉱石は、落下時に突起に衝突するので、解砕されやすくなる。なお、混入物については、同様に落下時に突起に衝突しても破砕されることはほとんどない。これによって、従来の突起を設置しないドラムウオッシャーを用いた場合にトロンメル内においてオーバーサイズとしてリジェクトされていた団子状のニッケル酸化鉱石量のうち、その約70%分以上をアンダーサイズとして回収することができる。
さらに、より高い効果を得るため、必要により、前記突起列の位置(a)から所定の距離を開けて2列目以降の突起列を配置することができる。ここで、前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かってトロンメルの目開きの3倍程度の長さの位置ごとに少なくとも1列の突起列を配置するとともに、配置された突起列の突起の位置が前列の突起の略中間位置になるように配置することが好ましい。図3は、本発明に用いるトロンメル内に形成する突起列の突起配置の一例を表す概念図を示す。
図3において、トロンメル3内の突起列が2列の場合を示している。ここでは、(b)正面図から分かるように、突起10を1列目及び2列目がそれぞれ4個しか示していないが、通常はトロンメル3のサイズに合わせて、所定のピッチで多数の突起10が配置される。ここで、2列目の突起列は、(a)側方図に示すように一列に、トロンメル3の回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、突起の位置が1列目の突起間の略中間位置になるように所定のピッチで配置することにより形成する。ここで、連結部に最も近い第1列目の突起列は、連結部から100〜150mmの位置に設置され、第2列目は第1列目との間隔がトロンメルの目開きの3倍程度の長さの位置に配置される。これによって、第1列目の突起に衝突しなかった塊が、第2列目で衝突したり、また塊の流れ落ちるスピードをより低下させる効果が加えられる。すなわち、突起列ごとの間隔が目開きのサイズの約3倍であること、及び突起の位置が前列の突起と突起との間の略中間部分に配置することにより、閉塞することなく分級を進めることができる。
例えば、上記トロンメルの目開きが25mmである場合には、前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かって66〜84mmの長さの位置ごとに少なくとも以上の突起列を配置することが好ましい。
上記突起列の配置数としては、特に限定されるものではなく、解砕力をあげる機会を増加させるためには多ければ多いほど望ましいが、全体で合計3列以内とすることが好ましい。すなわち、全体で合計3列を超えて配置してもその効果の上積みを期待することができず、逆に調整や取り替えなどのメンテナンスの手間が増加する。
これによって、従来の突起を設置しないドラムウオッシャーを用いた場合にトロンメル内においてオーバーサイズとしてリジェクトされていた団子状のニッケル酸化鉱石量のうち、その約80%分以上をアンダーサイズとして回収することができる。
上記方法を用いるニッケル酸化鉱石の鉱石処理工程としては、特に限定されるものではなく、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から、製錬工程への装入原料として所定の粒度と濃度の鉱石スラリーを調製する工程であり、かつドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーを処理設備の1段階として用いる鉱石処理工程に適用することができる。これによって、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して、湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止し、鉱石処理工程から系外へ除去されるニッケル酸化鉱石を抑えて、鉱石スラリー中へのニッケルやコバルトの回収率を向上させることができる。
図4は、本発明に関わるニッケル酸化鉱石の鉱石処理工程を構成する設備の一例を示す工程図である。
図4において、4段階の設備で、投入されたNi酸化鉱石26中に含まれる大きな塊鉱石や混入物が、解砕と分級により、順次、分離除去される。第1段目としては、例えば、スタティックグリズリ20と称する設備によって、サイズが+250mm(29)のものがリジェクトされ、例えば、第2段目のシェイクアウトマシーン21と称する設備に移送される。シェイクアウトマシーン21では、サイズが+150mm(30)のものがリジェクトされ、第3段目のドラムウオッシャー22と称する設備に移送される。ドラムウオッシャー22では、水28の装入により、サイズが+25mm(31)のものがリジェクトされ、第4段目のバイブレーティングスクリーン23と称する設備に移送される。バイブレーティングスクリーン23では、水28の装入により、サイズが+1.4mm(32)のものがリジェクトされ、それ以下のサイズのものは中継槽(スラリータンク)24を経由して、シックナー25で濃縮された後、HPAL工程27に移送される。
上記4段階の解砕と分級の設備からなる鉱石処理工程において、第1段目のスタティックグリズリ及び第2段目のシェイクアウトマシーンの役割としては、後段でスラリー状にしたときに、脈石のような混入物や大塊などにより設備に損傷が出ないようにすることにある。また、第3段目のドラムウオッシャー及び第4段目のバイブレーティングスクリーンの役割としては、水を使用しスラリー化する際に、混入物を増やさずに湿式法で効率的に解砕することにある。その結果、通常は、第4段目のバイブレーティングスクリーンを通過したニッケル酸化鉱の鉱石スラリーの粒度としては、−1.4〜+0.1mmが10質量%以下、及び−0.1mmが90質量%以上である。なお、得られたスラリーは、次のシックナーでスラリーを濃縮した上でHPAL工程に移送する際に、適切な流動性を持たせるために、上記粒度になるように調整されている。
ここで、第2段目のシェイクアウトマシーンにより150mm以上のものはリジェクトされ、それ以下のものが第3段目のドラムウオッシャーにフィードされる。なお、混入物の大部分は解砕されずに、第1段目のスタティックグリズリと第2段目のシェイクアウトマシーンで除去される。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた鉱石粒度の評価方法は、目開き0.1mmの篩を用いて篩分け法で行った。また、実施例及び比較例で用いた鉱石処理工程及びドラムウオッシャーとその操業条件は、次の通りである。
[鉱石処理工程]
図4に示す鉱石処理工程でリモナイト鉱とサプロライト鉱が共存するニッケル酸化鉱石の原鉱石を処理した。各設備の分級粒度としては、第1段目のスタティックグリズリが250mm、第2段目のシェイクアウトマシーンが150mm、第3段目のドラムウオッシャーが25mm、及び第4段目のバイブレーティングスクリーンが1.4mmである。
[ドラムウオッシャーとその操業条件]
上記ドラムウオッシャーは、回転軸方向の長さが6.1mのドラムと同1mのトロンメルが連結されている。また、ドラムの直径が3.2mであり、トロンメルの連結部分の直径が2.6m、及びトロンメルの出口部分の直径が2.8mのラッパ状であり、トロンメルは、目開きが25mmになるように鋼製の網で製造されている。また、ドラム部分の下方1m程度がニッケル酸化鉱石と水が混在されたスラリーの状態となっている。
ドラムウオッシャーの操業条件としては、装入原料として、上記鉱石処理工程で第2段目のシェイクアウトマシーンを通過した−150mmものを使用した。この装入原料には、混入物として脈石や樹木の根が同程度に混入しており、容量比で、ニッケル酸化鉱石が約90%、及び混入物が約10%である。また、ニッケル酸化鉱石の装入量としては、40m/h(150湿量トン/h)程度、及び水の装入量としては、100m/h程度である。
ここで、トロンメルへの突起列の設置の有無、及び突起の形状とピッチを変更して、操業した。
(実施例1)
上記ドラムウオッシャーのトロンメルに突起列を形成した。ここで、突起列は、ドラムとトロンメルの連結部から出口に向かって300mmの位置に相当する、トロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、突起を100mmのピッチでボルト締めすることによって配置された。前記突起としては、厚さが5mmの鋼製の板材を用いて製作した、横幅がトロンメルの目開きと同程度に相当する25mm、高さがトロンメルの目開きの半分程度に相当する13mm、及び厚さが5mmの板状のものである。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業した後に、トロンメル内でオーバーサイズとして除去されたものに含まれる団子状のニッケル酸化鉱石の質量割合(ショートパス率)、及び次工程のバイブレーティングスクリーンを通過後の鉱石スラリー中の鉱石粒度を求めた。結果を表1に示す。なお、トロンメルを通過してバイブレーティングスクリーンに移送された混入物は、ごく一部だった。
(実施例2)
突起列をドラムとトロンメルの連結部から出口に向かって120mmの位置に相当する円周上に配置したこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業した後に、トロンメル内でオーバーサイズとして除去されたものに含まれる団子状のニッケル酸化鉱石の質量割合(ショートパス率)、及び次工程のバイブレーティングスクリーンを通過後の鉱石スラリー中の鉱石粒度を求めた。結果を表1に示す。なお、トロンメルを通過してバイブレーティングスクリーンに移送された混入物は、ごく一部だった。
(実施例3)
突起列をドラムとトロンメルの連結部から出口に向かって120mmの位置に1列目の突起を、200mmの位置に2列目の突起を配置し、かつ2列目の突起を配置する位置は市松模様状になるように、1列目の突起間の中間部分に配置したこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業した後に、トロンメル内でオーバーサイズとして除去されたものに含まれる団子状のニッケル酸化鉱石の質量割合(ショートパス率)、及び次工程のバイブレーティングスクリーンを通過後の鉱石スラリー中の鉱石粒度を求めた。結果を表1に示す。なお、トロンメルを通過してバイブレーティングスクリーンに移送された混入物は、ごく一部だった。
(比較例1)
上記ドラムウオッシャーのトロンメルに突起列を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業した後に、トロンメル内でオーバーサイズとして除去されたものに含まれる団子状のニッケル酸化鉱石の質量割合(ショートパス率)、及び次工程のバイブレーティングスクリーンを通過後の鉱石スラリー中の鉱石粒度を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
突起の横幅が50mmであったこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業したところ、鉱石がトロンメル上の斜面を下るスピードが低下するため、突起列の部分に鉱石が堆積して流送状態が悪化した。
(比較例3)
突起を50mmのピッチで配置したこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業したところ、塊により突起と突起の間が塞がれるため、突起列の部分に鉱石が堆積して流送状態が悪化した。
(比較例4)
突起を150mmのピッチで配置したこと以外は、実施例1と同様に操業した。
上記ドラムウオッシャーの操業条件にしたがって1時間操業したところ、突起によるショートパスを抑える効果が得られなかった。
Figure 0005119944
表1より、実施例1〜3では、トロンメルの内面のトロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、該円周上の断面形状が略長方形であり、かつ所定のサイズの突起を、所定のピッチで配置した突起列を形成し、本発明の方法に従って行われたので、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを抑えることができることが分かる。これにより、従来の方法と同様の鉱石粒度の鉱石スラリーを得るとともに、後段のバイブレーティングスクリーンへ移送される混入物を少なくすることができる。しかも、従来の方法ではオーバーサイズとしてリジェクトされていたニッケル酸化鉱石を大幅に減少させることができる。これに対して、比較例1では、突起列の形成がなされず、これらの条件に合わないので、トロンメル内における鉱石のショートパスが多く、満足すべき結果が得られないことが分かる。
また、比較例2〜4では、突起の形状とピッチがこれらの条件に合わないので、突起列の部分に鉱石が堆積して流送状態が悪化したり、或いは突起によるショートパスを抑える効果が得られない。
以上より明らかなように、トロンメル内におけるショートパスの防止方法は、ニッケル酸化鉱石からニッケルやコバルトを回収する製錬方法として利用されている硫酸を用いた高温加圧酸浸出法(HPAL法)の装入原料の調製方法として、有効に利用される。これにより、採掘後のニッケル酸化鉱石の原鉱石から製錬工程への装入原料を調製する鉱石処理工程において、トロンメル内でのショートパスを防止して、前記装入原料として用いられる鉱石スラリーへのニッケル酸化鉱石の回収率を向上させることができる。
ドラムウオッシャーの構造の一例を表す概念図である。 本発明に用いるトロンメル内に形成する突起列の突起配置の一例を表す概念図である。 本発明に用いるトロンメル内に形成する突起列の突起配置の一例を表す概念図を示す。 ニッケル酸化鉱石の鉱石処理工程とそれを構成する設備の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 ドラムウオッシャー
2 ドラム
3 トロンメル
4 ニッケル酸化鉱石
5 水
6 投入
7 回収羽根
8 アンダーサイズ(−25mm)
9 オーバーサイズ(+25mm)
10 突起
20 スタティックグリズリ
21 シェイクアウトマシーン
22 ドラムウオッシャー
23 バイブレーティングスクリーン
24 中継槽(スラリータンク)
25 シックナー
26 Ni酸化鉱石
27 HPAL工程
28 水
29 +250mm
30 +150mm
31 +25mm
32 +1.4mm

Claims (7)

  1. ドラムとトロンメルとが連結して構成されるドラムウオッシャーに、ニッケル酸化鉱石を装入して、湿式法で解砕・分級する際に、該トロンメル内における鉱石のショートパスを防止する方法であって、
    前記トロンメルの内面のトロンメル回転軸に対する垂直断面の同一円周上に、該垂直断面円周上の断面形状が略長方形であり、かつ下記の(1)及び(2)の要件を満足する突起を、下記の(3)の要件を満足するように配置した突起列を形成することを特徴とするトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
    (1)前記垂直断面円周方向の断面形状における前記突起の横幅は、前記トロンメルの目開きと同程度の長さである。
    (2)前記垂直断面円周方向の断面形状における前記突起の高さは、前記トロンメルの目開きの半分程度の長さである。
    (3)前記垂直断面円周方向における前記突起列の突起のピッチは、前記トロンメルの目開きの4倍程度の長さである。
  2. 前記トロンメルの目開きは25mmであり、かつ前記突起の横幅が22〜28mmの長さ、前記突起の高さが11〜14mmの長さであり、及び前記突起列の突起のピッチが88〜112mmの長さであることを特徴とする請求項1に記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
  3. 前記突起列は、ドラムから流送されるニッケル酸化鉱石と水とからなるスラリーがトロンメル内に落下する位置(a)に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
  4. 前記突起列の位置(a)は、ドラムとトロンメルとの連結部からトロンメル出口に向かって100〜150mmの位置であることを特徴とする請求項3に記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
  5. さらに、前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かってトロンメルの目開きの3倍程度の長さの位置ごとに少なくとも1列の突起列を配置するとともに、配置された突起列の突起の位置が前列の突起間の略中間位置になるように配置することを特徴とする請求項3又は4に記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
  6. 前記トロンメルの目開きは25mmであり、かつ前記突起列の位置(a)からトロンメル出口に向かって66〜84mmの長さの位置ごとに少なくとも1列の突起列を配置することを特徴とする請求項5に記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
  7. 前記ドラムウオッシャーに装入するニッケル酸化鉱石は、分級粒度が150mm程度の分級設備を通過後のアンダー部分であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトロンメル内におけるショートパスの防止方法。
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