JP5118503B2 - 発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、GaN系半導体を用いた発光素子と、それを用いた表示装置とに関する。
GaN系半導体は発光材料として優れた特性を備えており、その単結晶薄膜を用いたLED(Light emitting diode)は低電圧・高輝度な直流発光素子として実用化されている。なお、GaN系半導体を用いた発光素子は、一般に青色に発光する。
このようなGaN系半導体を用いた発光素子は、表示装置等に利用されている。その一例として、例えば、特許文献1には、表示装置用の白色光源として利用することが可能な、GaN系半導体を用いた白色LEDが開示されている。この白色LEDでは、GaInN系の青色発光素子を用い、この青色発光素子を構成するGaN基板に蛍光中心をドープすることによって、青色発光素子から発光される青色光の一部を黄色に変換している。すなわち、この白色LEDは、青色と黄色とを混合することによって白色光を得ている。
一方、単色光の発光素子を利用してフルカラーの表示装置を実現する技術も、種々検討されている。有機EL(Electro Luminescence)においても様々なフルカラー方式が提案されており、例えば特許文献2には、蛍光体物質で形成された色変換層(蛍光媒体)を用いて、発光層から発せられた青色光を緑色光や赤色光へ変換してRGB画素を作製することによって、フルカラーの表示装置を実現している有機ELが開示されている。
特許第3397141号公報 特許第3369618号公報
本発明者らは、粒子状のGaN系半導体(GaN系半導体粒子)を用いた場合に、直流低電流で高輝度発光が可能な発光素子を実現できることを見いだした。そこで、本発明者らは、GaN系半導体粒子を用いてRGB(R:赤、G:緑、B:青)フルカラー発光素子を実現することを試みた。
図3に、GaN系半導体粒子を用いた発光素子に、特許文献2で開示されたようなフルカラー方式を適用した、RGBフルカラー発光素子の概略断面図を示す。このRGBフルカラー発光素子100は、基板101上に背面電極102、発光層103および透明電極104がこの順に配置され、さらに透明電極104上に色変換層(赤色光に変換する層105a、緑色光に変換する層105b)が設けられることによって形成されている。図中、106はブラックマトリックスである。発光層103はGaN系半導体粒子201を含んでいる。GaN系半導体粒子201は、背面電極102および透明電極104によって発光層103に注入された電流がGaN系半導体粒子201内に効率良く注入されるように、例えば背面電極102および透明電極104と接するように、発光層103中で分散されている。また、背面電極102と透明電極104とは、直流電源107を介して電気的に接続されている。発光素子100において、直流電源107に電圧を印加すると、正極に接続された背面電極102からは正孔が、負極に接続された透明電極104からは電子が、それぞれ発光層103に注入される。発光層103に注入された電子と正孔は、GaN系半導体粒子201内に注入されて、粒子201内で再結合し発光が起こる。この光は、透明電極104および色変換層105a、105bを透過して、R、G、Bの光として発光素子100の外部に取り出される。
しかし、上記のような構成の発光素子の場合、取り出されるR、G、Bの各光の色純度が悪いという問題があった。図中、矢印X1〜X3は、R、G、B色以外の発光成分を示している。
そこで、本発明は、直流低電圧での高輝度発光が可能で、且つ、色純度の高い青色発光が得られる発光素子であって、さらにフルカラー方式を適用した際に色純度の高いR、G、B光を得ることができる発光素子を提供することを目的とする。また、本発明は、このような発光素子を用いた表示装置を提供することも目的とする。
本発明者らは、GaN系半導体粒子を用いた発光素子においてR、G、Bの各光の色純度が悪くなる現象が、GaN系半導体粒子の表面欠陥等の要因により、青色発光に他色の光成分、つまり波長470nm〜800nmの光成分が含まれることに起因していることを突き止めた。
そこで、本発明の発光素子は、発光層と、前記発光層に電流を注入する一対の電極とを備えた発光素子であって、前記発光層は、GaN系半導体粒子を含んでおり、かつ前記GaN系半導体粒子の表面の少なくとも一部に、波長550nm〜650nmの光の透過率が0.3以下である光吸収膜が設けられていることを特徴とする
本発明は、上記の本発明の発光素子を備えた表示装置を提供する。
本発明の発光素子は、GaN系半導体粒子の表面に設けられた光吸収膜によって、GaN系半導体粒子からの発光に含まれる波長470nm〜800nmの光の少なくとも一部をカットできる。このように、光吸収膜によって、波長470nm〜800nmの光成分が発光層外に取り出されることを抑制できるので、従来よりも色純度の高い青色発光を実現できる。また、色純度の高い青色発光が得られるので、青色光を他色(赤色、緑色)に変換させるフルカラー方式を適用した場合に、色純度の高いR、G、B光を得ることができる。これにより、色再現性の高いフルカラー表示装置を実現することも可能となる。また、本発明の発光素子は、GaN系半導体粒子を用いているので、直流低電流での高輝度発光が可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図では、見やすいようにハッチングを省略する場合がある。また、以下に説明する発光素子の構成は本発明の一例であり、本発明の発光素子は以下の構成に限定されない。
(実施の形態1)
本発明の発光素子の実施の形態として、フルカラー方式を採用したRGBフルカラー発光素子について説明する。図1は、本実施の形態の発光素子の一例について、その概略構成を示す断面図である。この発光素子10には、基板11上に背面電極12、発光層13および透明電極14が設けられている。さらに、発光素子10には、フルカラーを実現するための構成として、透明電極14上に配置された色変換層15a、15bが設けられている。色変換層15aは、青色光を赤色光に変換する層である。色変換層15bは、青色光を緑色光に変換する層である。なお、青色光は、発光層13から発せられる光をそのまま使用すればよいため、色変換層は不要である。また、本実施の形態では、各色の混色を抑制するために、各色間にブラックマトリクス16が配置されている。背面電極12と透明電極14とは直流電源17を介して電気的に接続されている。すなわち、この発光素子10は、発光層13が、発光層13に電流を注入する一対の電極である背面電極12と透明電極14との間に配置されて、形成されている。
発光層13はGaN系半導体粒子21を含んでおり、このGaN系半導体粒子21の表面は、波長470nm〜800nmの光の少なくとも一部を吸収する光吸収膜22で被覆されている。なお、図1に示すように、本実施の形態では光吸収膜22がGaN系半導体粒子21の表面全体を覆うように設けられているが、光吸収膜22は、GaN系半導体粒子21の表面の少なくとも一部に設けられていればよい。
発光素子10において、直流電源17に電圧を印加すると、正極に接続された背面電極12からは正孔が、負極に接続された透明電極14からは電子が、それぞれ発光層13に注入される。発光層13に注入された電子と正孔は、GaN系半導体粒子21内に注入されて、粒子21内で再結合する。この再結合によって発光が起こる。この光は、光吸収膜22を通過する際に、光吸収膜22によって波長470nm〜800nmの光のうち少なくとも一部の光成分が吸収される。したがって、発光層13から取り出される光は、光吸収膜22によって上記の光成分がカットされた、より色純度の高い青色光となる。発光層13から取り出された光は、透明電極14および色変換層15a、15bを透過して発光素子10の外部に取り出される。色変換層15a、15bによって、青色光は赤色光又は緑色光に変換されるので、R、G、Bの各色の光が得られる。
なお、色純度の更なる向上のために、色変換層15a、15bの上部にカラーフィルターをさらに設けてもよい。また、素子の劣化防止の為に、色変換層15a、15b上、あるいはカラーフィルターを設ける構成の場合はカラーフィルター上に、保護膜を設けてもよい。
また、本実施の形態では、各色の混色を抑制するためにブラックマトリクス16が設けられているが、他の構成、例えば発光層13内に色画素毎のセパレータを設ける構成、カラーフィルターが設けられている場合はカラーフィルターの各色画素の間にブラックマトリクスを設ける構成等を用いることもできる。
以下、発光素子10の各構成要素について、詳述する。
<基板>
基板11には、その上に形成する各層を支持できる基板が用いられる。具体的には、シリコン、Al23およびAlN等のセラミックス基板、ポリエステルおよびポリイミド等のプラスチック基板を用いることができる。また、ガラス基板(例えばコーニング社製の「コーニング1737」等)、石英基板等を用いることもできる。通常のガラスに含まれるアルカリイオン等が発光素子へ影響しないように、無アルカリガラス基板や、表面にイオンバリア層としてアルミナ等をコートしたソーダライムガラス基板を用いてもよい。なお、これらは例示であって、基板11の材料は特にこれらに限定されない。
<電極>
光を取り出さない側に配置された電極(本実施の形態では背面電極12)には、一般に電極に用いられている導電性材料であれば、何れの材料も適用できる。例えば、Au、Ag、Al、Cu、Ta、TiおよびPt等の金属薄膜を用いることができる。また、このような金属薄膜を複数積層させた多層導電膜を用いることも可能である。
光を取り出す側に配置された電極(本実施の形態では透明電極14)の材料は、GaN系半導体粒子21から発せられる光の波長に対して光透過性を有するものであればよく、低抵抗であることが望ましい。透明電極14の材料として、好適なものは、例えばITO(In23にSnO2をドープしたものであり、インジウム錫酸化物ともいう。)や、ZnO、AlZnOおよびGaZnO等の金属酸化物や、ポリアニリン、ポリピロール、PEDOT/PSS(Poly(3,4-ethylnedioxythiophene) / Poly(styrene sulfonate))、ポリチオフェン等の導電性高分子等であるが、特にこれらに限定されるものではない。
例えばITOの成膜方法としては、その透明性を向上させたり、抵抗率を低下させたりする目的で、スパッタリング法、エレクトロンビーム蒸着法、イオンプレーティング法等の方法が好適に用いられる。また、成膜後に、抵抗率制御の目的で、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。透明電極14の膜厚は、必要とされるシート抵抗値と可視光透過率とから決定することができる。
電極12,14は、層内全面を覆うように形成されていてもよく、複数のストライプ状の電極によって構成されていてもよい。また、背面電極12および透明電極14が複数のストライプ状電極によって構成されている場合、背面電極12を構成する各ストライプ状電極と、透明電極14を構成する各ストライプ状電極とが、それぞれねじれの位置の関係であり、且つ、背面電極12を構成する全ストライプ状電極を発光面(発光層13に平行な面)に投影したものと透明電極14を構成する全ストライプ状電極を発光面に投影したものとが、互いに交差するように構成してもよい。この場合、背面電極12の各ストライプ状電極、および、透明電極14の各ストライプ状電極からそれぞれ選択した電極に電圧を印加することによって、発光素子の所定位置を発光させることができるので、表示装置としての利用が可能となる。
<色変換層>
本実施の形態の発光素子10には、フルカラー化を実現するために、色変換層15a、15bが設けられている。色変換層15aは、青色光を赤色光に変換できるような蛍光物質を含有し、色変換層15bは、青色光を緑色光に変換できるような蛍光物質を含有する。これらの蛍光物資は、無機材料でも有機材料でもよい。具体的には、色変換層15bの場合は、例えば波長470nm以下の青色光を吸収して波長500nm〜550nmの蛍光を発生させるような蛍光物質を用いることができ、色変換層15aの場合は、例えば波長470nm以下の青色光を吸収して波長700nm〜800nmの蛍光を発生するような蛍光物質を用いることができる。例えば、緑色変換用の蛍光物質としては、SrGa24:Eu等の無機蛍光体、クマリン系色素等の有機蛍光色素が使用できる。赤色変換用の蛍光物質としては、SrS:Eu、CaS:Eu等の無機蛍光体、ローダミン系色素およびオキサジン系色素等の有機蛍光色素が使用できる。
色変換層15a、15bの形成方法としては、蒸着法、印刷法、分散法等の種々の方法が使用できる。分散法とは、蛍光物質を分散させたレジストを配置した後、フォトリソグラフィー法等でパターニングする方法である。このレジストは、例えばバインダ樹脂、溶剤および硬化促進剤等を含有する。
<発光層>
発光層13には、少なくとも発光体となるGaN系半導体粒子21が含まれている。発光層13は、さらに、GaN系半導体粒子21を分散させるためのバインダ樹脂や、GaN系半導体粒子21内への電子や正孔の注入性を向上させることを目的とした物質(例えば正孔輸送材料や電子輸送材料等)を含んでいてもよい。
例えば、無機系正孔輸送材料としては、p型伝導性を示す無機材料として、Si、Ge、SiC、Se、SeTeおよびAs2Se3等の半金属系半導体、ZnSe、CdS、ZnOおよびCuI等の2元化合物半導体、CuGaS2、CuGaSe2およびCuInSe2等のカルコパイライト型半導体、さらにこれらの混晶、CuAlO2およびCuGaO2等の酸化物半導体、さらにこれらの混晶等が挙げられる。また、有機系正孔輸送材料としては、ベンジジン系誘導体、フタロシアニン系誘導体、テトラフェニルブタジエン系誘導体、トリフェニル系アミン誘導体およびジアミン系誘導体等が挙げられる。電子輸送材料としては、ITO、Alq3等の金属錯体、フェナントロリン系誘導体、シロール系誘導体等が挙げられる。
<GaN系半導体粒子>
発光層13中におけるGaN系半導体粒子21の構造は、特には限定されず、カラム構造、量子ドット構造であってもよい。GaN系半導体粒子の大きさは、特には限定されないが、0.5μm以上であることが望ましい。一般に、半導体粒子の表面には非発光再結合の要因である表面準位が多く存在するため、高い発光効率を得るためには粒子の表面積が小さい方が望ましい。そこで、本実施の形態では、表面積の増加を抑えて高い発光効率を得るために、GaN系半導体粒子21の平均粒径を0.5μm以上とすることが望ましい。また、表示装置への展開を考えると、均質な画像表示を実現するために、一画素(300μm角程度)当たりに少なくとも数個以上のGaN系半導体粒子21が含まれていることが望ましい。したがって、GaN系半導体粒子21の平均粒径は、50μm以下であることが望ましい。なお、ここでの粒径とは、レーザ回折・散乱法により測定した場合の光散乱相当径のことであり、平均粒径は、粒径個数分布の累積50%に相当する粒径のことである。
本明細書においてGaN系半導体とは、III族窒化物半導体においてガリウム(Ga)原子が含まれる半導体であり、具体的には、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム・ガリウム混晶(InGaN)、窒化アルミニウム・ガリウム混晶(AlGaN)および窒化インジウム・アルミニウム・ガリウム混晶(InAlGaN)が挙げられる。このようなGaN系半導体粒子21には、O、S、Se、Te、Si、GeおよびSn等の16族元素および14族元素から選ばれる少なくとも1種の元素がドープされていてもよく、Zn、Cd、Mg、BeおよびCa等の12族元素および2族元素から選ばれる少なくとも1種の元素がドープされていてもよい。
またさらに、上記のGaN系半導体粒子21に、ドナーやアクセプターとなる不純物元素を1種類または複数種類ドーピングしてもよい。また、GaN系半導体粒子21は、p型とn型とが混在した構造であってもよく、p−i−n型量子井戸構造を形成していてもよい。
<光吸収膜>
光吸収膜22は、波長470nm〜800nmの光の少なくとも一部の光、すなわちこの波長範囲に含まれる少なくともある波長の光を吸収すればよく、好ましくは波長550nm〜650nmの光の少なくとも一部を吸収することである。GaN系半導体粒子21から発せられる光に含まれて、色純度を低下させる原因となる波長470nm〜800nmの光の少なくとも一部を光吸収膜22でカットすることによって、発光層13から取り出される青色光の純度を高くすることできる。さらに、黄色〜橙色光の波長範囲である550nm〜650nmの光の少なくとも一部をカットすることによって、青色光の純度をより確実に高くできる。さらに高い色純度を実現するために、光吸収膜22は、波長550nm〜650nmの全波長範囲の光を吸収することが好ましく、波長470nm〜800nmの全波長範囲の光を吸収することがより好ましい。また、光吸収膜22において、波長550nm〜650nmの光の透過率(透過光/入射光)が0.3以下であれば、GaN系半導体粒子21からの発光に含まれる黄色〜橙色光を効果的にカットし、さらなる高い色純度を実現できる。なお、本発明の発光素子は青色光を得ることを目的としているため、光吸収膜22は青色光を実質的に吸収せず、吸収する場合であってもその吸収率は非常に低い。
光吸収膜22は、上記波長範囲の光を吸収する材料を用いて形成されている。例えば、コバルト・アルミ・珪素酸化物である紺青顔料、アルミニウムとナトリウムの珪酸塩であるウルトラマリン、アルミン酸コバルト等の無機顔料や、銅フタロシアニン、インダンスロンブルー等の有機顔料や、金、銀等の金属ナノ粒子や、バンドギャップが1.7〜2.5eV付近の半導体物質(例えば、SiC,Se,AlP,AlAs,GaP,ZnSe,ZnTe,CdS,CdSe)等を用いて形成できる。光吸収膜22は、これらの材料を1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。また、光吸収膜22として酸化珪素/クロム系、酸化珪素/チタン系などの多層干渉膜を用いてもよい。
なお、光吸収膜22のGaN系半導体粒子21に対する被覆構造は、特には限定されず、連続膜として形成してもよいし、島状構造であってもよい。また、光吸収膜22によるGaN系半導体粒子21の表面被覆率は、70%以上が好ましい。表面被覆率70%以上であれば、不要な光成分をより効果的にカットすることが可能となる。
また、光吸収膜22は、導電性を有する材料を用いて形成されていることが望ましい。光吸収膜22によるGaN系半導体粒子21の表面被覆率が高い場合であっても、Gan系半導体粒子21内へ効率よく電子や正孔を注入するためである。この場合は、金属ナノ粒子等の電気抵抗の低い材料を用いて光吸収膜22を形成することが好ましい。また、電気抵抗が高い材料であっても、光吸収膜22の厚みを薄くすることによって導電性を確保できる場合は、用いることができる。
光吸収膜22の膜厚は、用いる材料によっても異なるため、特には限定されないが、導電性の理由から1μm以下が好ましい。
光吸収膜22は、例えば電子ビーム蒸着法、真空蒸着法等の方法を用いて作製できる。
(実施の形態2)
本発明の表示装置の一構成例について、図2を用いて説明する。本実施の形態の表示装置30は、本発明の発光素子を用いた表示装置であって、ここでは実施の形態1で説明した発光素子10(図1参照)が用いられたパッシブマトリクス型表示装置である。
表示装置30は、図1に示す発光素子10において背面電極12および透明電極14をそれぞれ複数のストライプ状電極で構成することによって形成されている。背面電極12を構成する各ストライプ状電極31と、透明電極14を構成する各ストライプ状電極32とは、それぞれねじれの位置の関係であり、且つ、背面電極4を構成する全ストライプ状電極31を発光面(発光層13に平行な面)に投影したものと透明電極14を構成する全ストライプ状電極32を発光面に投影したものとが、互いに交差(本実施の形態では直交)するように配置されている。表示装置30では、背面電極12の各ストライプ状電極31、および、透明電極14の各ストライプ状電極32からそれぞれ選択した電極に電圧を印加することによって、発光素子の所定の位置(所定の画素)を発光させることができる。
表示装置30は、本発明の発光素子を用いているので、低電圧駆動で高輝度を実現できると共に、色純度の高いRGB発光画素により色再現性の高いフルカラー表示を実現できる。なお、本実施の形態ではパッシブマトリクス型表示装置を例に挙げて説明したが、これに限定されず、本発明の表示装置は例えばアクティブマトリクス型表示装置等であってもよい。
以下に実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、本発明の要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
実施例では、図1に示す発光素子10と同様の構成のサンプルを、以下の方法で作製した。
(1)まず、GaN粒子を作製した。0.18gのGa23をアンモニア雰囲気中1000℃で3時間反応させることによって、薄黄色の粉末を得た。この試料をX線で分析したところ、結晶性の高いGaNの粒子(平均粒径:1μm)であった。また、365nmの紫外線ランプ照射下でのPL(Photo Luminescence)スペクトルは430nmの鋭いピークと600nmに中心を持つ弱いブロードなピークが観測された。
(2)次に、(1)で作製したGaN粒子の表面に、電子ビーム蒸着法で銅フタロシアニン(Aldrich社製、99%)を厚さ50nm堆積することによって、光吸収膜を形成した。
(3)次に、図1に示すような発光素子を作製した。まず、ガラス基板上に、Ptを電子ビーム蒸着法で厚さ200nm堆積し、背面電極12を形成した。
(4)続いて、背面電極12上に、発光層13を次のようにして形成した。(2)で作製した、光吸収膜で表面が被覆されたGaN粒子と、バインダ樹脂(住友金属鉱山社製 ITOペースト SC−115)と、有機正孔輸送性材料としてのテトラフェニルブタジエン系誘導体(高砂香料社製、「P770」)とを準備し、GaN粒子とバインダ樹脂と有機正孔輸送材料とを質量比1:0.5:0.5で混合してペーストを作製した。このペーストを背面電極12上に塗布して、発光層13を作製した。
(5)続いて、発光層13上に、透明電極14として、ITOを厚さ200nm蒸着した。
(6)続いて、透明電極14上に、色変換層15を形成した。赤(R)領域にはSrS:Euを、緑(G)領域にはSrGa24:Euを、それぞれ厚さ200nmのマスクを用いて蒸着した。
以上の(1)〜(6)の工程によって、本実施例の発光素子を作製した。
この発光素子の透明電極14と背面電極12とを直流電源(regulated DC Power Supply(Kenwood製))に接続し、10Vの電圧を印加して素子を発光させ、紫外可視フォトダイオードアレー分光光度計(Shimadzu製、MultiSpec-1500)を用いて各画素のCIE色度座標の評価を行った。結果、赤(R)画素部では(0.6, 0.32)、緑(G)画素部では(0.25, 0.62),青(B)画素部では(0.16, 0.05)となった。
(比較例)
GaN粒子の表面を光吸収膜で被覆させないことは、実施例と同様の方法で、比較サンプルを作製した。この比較サンプルに対し、実施例と同様の方法を用いてCIE色度座標の評価を行った。その結果、R画素部では(0.55, 0.4)、G画素部では(0.35, 0.56)、B画素部では(0.25, 0.2)となった。
実施例と比較例の色度結果を比較したところ、明らかに実施例のRGB各画素の色純度が比較例よりも大きく向上していることが確認できた。
本発明に係る発光素子および表示装置によれば、低電圧駆動で高輝度表示が得られると共に、色純度の高いRGB画素を実現できるので、色再現性の優れたフルカラー表示装置を提供できる。したがって、本発明の発光素子および表示装置は、特にテレビ等の高品位ディスプレイデバイスに有用である。
本発明の発光素子の構成の一例を示す断面図である。 本発明の表示装置の一構成例を示す斜視図である。 従来の発光素子の構成の例を示す断面図である。
符号の説明
11 基板
12 背面電極
13 発光層
14 透明電極
15a、15b 色変換層
16 ブラックマトリクス
17 直流電源
21 GaN系半導体粒子
22 光吸収膜
30 表示装置
31,32 ストライプ状電極

Claims (1)

  1. 発光層と、前記発光層に電流を注入する一対の電極とを備えた発光素子であって、
    前記発光層は、GaN系半導体粒子を含んでおり、かつ前記GaN系半導体粒子の表面の少なくとも一部に、波長550nm〜650nmの光の透過率が0.3以下である光吸収膜が設けられていることを特徴とする発光素子。
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