JP5117470B2 - 電気光学表示装置の駆動の方法 - Google Patents

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本発明は、電気光学表示装置を駆動する方法および装置に関し、特に双安定電気光学表示装置に関する。本発明の方法および装置は特に、これに限るものではないが、双安定電気泳動表示装置の駆動に用いられるものである。
本出願は、米国特許第6,504,524号および第6,531,997号に関する。また、本出願は、同時継続国際出願PCT/US02/10267号(公開国際出願第02/079869号)PCT/US02/37241号に関する。
”電気光学”という用語は、ここでは、材料または表示装置に適用されるように、画像技術におけるその従来の意味で用いられ、少なくとも1つの光学特性が異なる第一および第二の表示状態を有する材料を言う。この材料は、材料に電界を加えることにより、第一の表示状態から第二の表示状態に変化する。光学特性は通常、人の目が感じ取れる色であるが、例えば光伝送、反射、ルミネセンスといった別の光学特性、あるいは、機械読み取り用表示装置の場合には、可視域外の電磁波長の反射における変化という意味での疑似カラーといったものである。
”階調状態”という用語は、ここでは、画像技術におけるその従来の意味で用いられ、画素の2つの両極端の光の状態の中間の状態を言う。これは、必ずしもこれらの2つの両極端の状態の間の黒白移行を意味するわけではない。例えば、以下の電気泳動表示装置に関する特許および公開出願のいくつかでは、極端な状態とは白と濃いブルーであり、中間の”階調状態”とは実際には薄いブルーであると述べている。実際に、既に述べた2つの両極端の状態の間の移行は、変色ということではない。
”双安定”および”双安定性”という用語は、ここでは、画像技術におけるその従来の意味で用いられ、少なくとも1つの光学特性が異なる第一および第二の表示状態を有する表示素子を備える表示装置を言い、有限時間のアドレッシングパルスにより任意の所定の素子を第一の表示状態または第二の表示状態のいずれかに駆動した後で、アドレッシングパルスを停止する。この状態を少なくとも数回、例えば少なくとも4回持続させる。アドレッシングパルスの最小持続時間は、表示素子状態を変化させるために必要である。前述の米国特許同時継続出願公開第10/063,236号では、濃度階調が可能な粒子ベースの電気泳動表示装置は、両極端の黒と白との状態だけでなく、中間の階調状態でも安定していて、他の種類の電気光学表示装置のあるものでもこれが当てはまることを示している。”双安定”という用語は、便宜上ここでは、双安定表示装置と多安定表示装置との両方を含むものとして用いるが、この種類の表示装置は、正しくは、双安定というよりもむしろ”多安定”と呼ばれる。
ここで用いられる”インパルス”という用語は、時間に対する電圧の積算という従来の意味で用いられる。しかしながら、双安定電気光学媒体の中にはチャージトランスデューサとして作用するものがあり、このような媒体では、インパルスの別の定義である、すなわち電流対時間の積算(これは印加した全電荷と等しい)を用いることができる。媒体が電圧時間インパルストランスデューサとして作用するか、あるいはチャージインパルストランスデューサとして作用するかによって、インパルスを適切に定義して用いる必要がある。
数種類の双安定電気光学表示装置が周知である。電気光学表示装置の1つは、回転する2色部材を用いるもので、例えば、米国特許第5,808,783号、第5,777,782号、第5,760,761号、第6,054,071号、第6,055,091号、第6,097,531号、第6,128,124号、第6,137,467号、第6,147,791号に記載されている(この種類の表示装置はしばしば、”回転2色ボール”型表示装置と呼ばれるが、上述の特許の中には回転する部材が球形でないものもあるので、”回転する2色部材”という用語は、より正確なので好ましい)。かかる表示装置は、異なる光の特性を有する2つ以上の断面を持つ多数の小型の物体(典型的には、球形または円筒形)と、内部ダイポールとを用いる。マトリックス内の液体を満たした液胞にこれらの物体を懸濁する。これらの液胞は、物体が自由に回転するように液体で満たされている。電界を加えることで表示装置の見た目を変え、従って、物体が様々な体勢をとるよう回転させて、物体の断面が画面から見えるように変化させる。
別の種類の電気光学媒体は、エレクトロクロミック媒体を用いる。例えば、ナノクロミック薄膜の形態のエレクトロクロミック媒体を用い、これは、少なくとも一部が半導電性の金属酸化物から形成された電極と、電極に付着した可逆性変色をする複数の色素分子とを備える。例えば、B.オリーガン(O’Regan)他、ネイチャー(Nature)1991年、353、737、およびD.ウッド(Wood)、情報表示装置(Information Display)、18(3)、24(2002年3月)を参照のこと。また、U.バッハ(Bach)他、Adv.Mater,2002年、14(11),845を参照のこと。この種類のナノクロミック薄膜については、例えば、米国特許第6,301,038号および公開国際出願第01/27690号に記載されている。
長年にわたって精力的に研究開発の対象となっている別の種類の電気光学表示装置は、複数の荷電粒子が電界の影響下の懸濁流体を移動する、粒子ベースの電気泳動表示装置である。電気泳動表示装置は、液晶表示装置と比較して、良好な輝度とコントラスト特性、広い視野角、状態の双安定性、低い消費電力を持つ。しかしながら、これらの表示装置は長期間使用すると画質に問題が発生し、これが普及を妨げている。例えば、電気泳動表示装置を構成する粒子は沈殿しやすく、これらの表示装置の耐用年数が短くなってしまう。
最近、マサチューセッツ工科大学(MIT)およびイーインク社(E Ink Corporation)の名前で譲渡されている、封止電気泳動媒体について記載している多数の特許および出願が公開されている。かかる封止媒体は、多数の小さなカプセルを備え、各カプセル自体が、液体懸濁媒体に懸濁した電気泳動粒子を含む分散相と、分散相を取り囲むカプセル壁とを有している。典型的には、カプセル自体は高分子バインダに保持され、2つの電極の間に位置するコヒーレント層を形成している。この種類の封止媒体については、例えば、米国特許第5,930,026号、第5,961,804号、第6,017,584号、第6,067,185号、第6,118,426号、第6,120,588号、第6,120,839号、第6,124,851号、第6,130,773号、第6,130,774号、第6,172,798号、第6,177,921号、第6,232,950号、第6,249,721号、第6,252,564号、第6,262,706号、第6,262,833号、第6,300,932号、第6,312,304号、第6,312,971号、第6,323,989号、第6,327,072号、第6,376,828号、第6,377,387号、第6,392,785号、第6,392,786号、第6,413,790号、第6,422,687号、第6,445,374号、第6,445,489号、第6,459,418号、第6,473,072号、第6,480,182号、第6,498,114号、第6,504,524号、第6,506,438号、第6,512,354号、第6,515,649号、第6,518,949号、第6,521,489号、第6,531,997号、第6,535,197号、第6,538,801号、第6,545,291号、米国特許出願公開第2002/0019081号、第2002/0021270号、第2002/0053900号、第2002/0060321号、第2002/0063661号、第2002/0063677号、第2002/0090980号、第2002/0106847号、第2002/0113770号、第2002/0130832号、第2002/0131147号、第2002/0145792号、第2002/0154382号、第2002/0171910号、第2002/0180687号、第2002/0180688号、第2002/0185378号、第2003/0011560号、第2003/0011867号、第2003/0011868号、第2003/0020844号、第2003/0025855号、第2003/0034949号、第2003/0038755号、第2003/0053189号および国際公開第99/67678号、第00/05704号、第00/20922号、第00/26761号、第00/38000号、第00/38001号、第00/36560号、第00/67110号、第00/67327号、第01/07961号、第01/08241号に記載されている。
前述の特許および出願の多くは、封止電気泳動媒体内の個別のマイクロカプセルを取り囲む壁は、連続相で置き換えることができ、従って、いわゆるポリマー分散電気泳動表示装置を形成できることを認めている。この装置では、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の個別の液滴と、高分子材料の連続相とを備えている。かかるポリマー分散電気泳動表示装置内の電気泳動流体の個別の液滴は、個別のカプセル膜が個々の液滴それぞれに対応付けられていないが、カプセルまたはマイクロカプセルとして見なされることを認めている。例えば、前述の第2002/0131147号を参照のこと。従って、本出願の目的は、かかるポリマー分散電気泳動媒体を封止電気泳動媒体の亜種として考えることである。
封止電気泳動表示装置には、典型的には従来の電気泳動装置が持つクラスタ化および沈殿の障害状態がなく、さらに、例えば、様々な曲げられる基板や硬い基板上に表示装置を印刷したり塗布したりする能力といった利点がある。(”印刷”ということばは、印刷および塗布の全ての形態を含むものとして使用する。これに制限しないが、パッチダイコーティング、スロットまたはエクストルージョンコーティング、スライドまたはカスケードコーティング、カーテンコーティング等のプリメータド(pre−metered)コーティング、ロール式ナイフコーティング、正転反転ロールコーティング等のロールコーティング、グラビアコーティング、浸漬コーティング、スプレーコーティング、メニスカスコーティング、スピンコーティング、ブラシコーティング、エアナイフコーティング、シルクスクリーン印刷プロセス、静電印刷プロセス、感熱印刷プロセス、インクジェット印刷プロセスおよび他の同様な技術を含む。)従って、得られる表示装置には、可ぎょう性を持たせられる。また、(様々な方法を用いて)表示媒体を印刷できるので、表示装置自体を安価に製造できる。
関連する種類の電気泳動表示装置は、いわゆる”マイクロセル電気泳動表示装置”である。マイクロセル電気泳動表示装置では、荷電粒子と懸濁流体とをマイクロカプセル内に封止しないが、その代わりに典型的には、高分子薄膜のキャリア媒体に形成した複数のキャビティ内部に保持する。例えば、サイピックスイメージング社(Sipix Imaging Inc.)に譲渡されている国際公開第02/01281号および米国特許出願公開第2002−0075556号を参照のこと。
電気泳動表示装置は、多くは不透光(粒子が実質的に、可視光が表示装置を透過するのを遮るからである)であって、反射モードで動作するが、電気泳動表示装置を、いわゆる”シャッターモード”で動作させることもできる。粒子が表示装置内を横方向に移動するように配列して、表示装置が、一方では表示状態が実質的に不透光型で、他方では表示状態が光透過型であるようにする。例えば、前述の米国特許第6,130,774号、第6,172,798号、米国特許第5,872,552号、第6,144,361号、第6,271,823号、第6,225,971号、第6,184,856号を参照のこと。誘電泳動表示装置は、電気泳動表示装置と同様のものであるが、電界強度の変動に基づいていて、同様のモードで動作できる。米国特許第4,418,346号を参照のこと。
粒子ベースの電気泳動表示装置および同様の挙動を示す電気光学表示装置の双安定または多安定の挙動は、従来の液晶(”LC”)表示装置の挙動と著しいコントラストを示す。ツイステッドネマチック液晶は、双安定でも多安定でもなく、電圧トランスデューサとして作用するので、このような表示装置のピクセルに任意の電界を印加することにより、ピクセルが前に示していた階調に関係なくピクセルに特定の階調を生成する。また、LC表示装置は、一方向(非透過、つまり”暗い”から透過、つまり”明るい”へ)にしか駆動しない。電界を低下させたり、除去したりすることにより、より明るい状態からより暗い状態へ逆に移行する。最後に、LC表示装置のピクセルの階調は、電界の極性には反応せず、電界の大きさだけに反応する。実際、技術的理由から、市販のLC表示装置はたいてい、頻繁に駆動電界の極性が逆になる。対照的に、双安定電気光学表示装置は、第一の類似点としてインパルストランスデューサとして作用するので、ピクセルの最後の状態が、印加した電界と電界を印加した時間とばかりでなく、電界を印加する前のピクセルの状態にも依存する。
すでに示しているが、電気泳動表示装置および他の電気光学表示装置の中には双安定性を示すものがある。この双安定性は限定されていて、表示装置上の画像がゆっくりと時間と共に消えてしまうので、画像をもっと長い間維持するには、画像をはじめに書き込んだ光学的状態に戻すように、画像を定期的にリフレッシングする必要がある。
しかしながら、このように画像をリフレッシングすること自体に問題がある。前述の米国特許第6,531,997号および第6,504,524号に記載されているように、表示装置の駆動に用いられる方法で電気光学媒体に印加する正味時間平均印加電界がゼロ、もしくはゼロに近くならなければ、問題が発生して、表示装置の動作寿命が短くなる。電気光学媒体に印加する正味時間平均印加電界がゼロにならない駆動方法について便宜上、”直流バランス”つまり”DCバランス”と呼ぶ。リフレッシングパルスを印加することにより、画像を長時間維持する場合には、これらのパルスは、表示装置の該当するピクセルを駆動して光学的状態を維持するために元々用いていたアドレッシングパルスと同じ極性でなければならず、これによりDCアンバランス駆動方法となる。
本発明の一面によれば、短いパルスでリフレッシングするするならば、DCアンバランス駆動方法に伴う有害な作用を低減しながら表示装置上の画像をリフレッシングすることができることがわかった。
さらに本発明の一面は、双安定電気光学表示装置の前述の駆動要件が、このような双安定電気光学表示装置にふさわしくないLCDの駆動に用いられる従来の駆動方法になるという、この問題の処理に関する。また、前述の米国特許第6,531,997号および第6,504,524号に記載されているように、表示装置の駆動に用いられる方法で、電気光学媒体に印加する正味時間平均印加電界がゼロ、もしくはゼロに近くならなければ、問題が発生して、表示装置の動作寿命が短くなる。電気光学媒体に印加する正味時間平均印加電界がゼロにならない駆動方法を便宜上、”直流バランス”つまり”DCバランス”と呼ぶ。LCDで同様の問題が発生するが、印加した電界の極性に対するかかる表示装置の不感受性と、結果として極性が自在に逆転する機能のために、DCバランスの問題となるがLCDでは大きな問題とならない。しかしながら、DCバランスの必要性は、電気光学媒体が印加した電界の極性に敏感に反応する双安定電気光学表示装置の駆動方法を考案するのに考慮しなければならない重要な点である。
従って、さらに本発明の一面は、すでに述べた双安定表示装置の特定の要件を満たす電気光学表示装置の駆動方法および装置に関する。本発明のある方法および装置は特に、双安定表示装置における正確な階調表示の生成を意図したものである。
従って、一面では、本発明は、少なくとも1つのピクセルを有する双安定電気光学表示装置をアドレッシングする方法を提供する。この方法は以下を含む。
アドレッシングパルスを印加してピクセルを第一の光学的状態に駆動し、
ある時間ピクセルを駆動しないことにより、ピクセルを第一の光学的状態とは異なる第二の光学的状態にし、
ピクセルに、ピクセルを実質的に第一の光学的状態に戻すリフレッシュパルスを印加し、リフレッシュパルスがアドレッシングパルスと比較して短い。
本発明のこの面について、以下では説明の都合上、本発明の”リフレッシュパルス”方法と呼ぶ。
このリフレッシュパルス方法では、リフレッシュパルスは典型的には、アドレッシングパルスのインパルスの20%以下のインパルス、望ましくはアドレッシングパルスのインパルスの10%以下のインパルス、好ましくはアドレッシングパルスのインパルスの5%以下のインパルスである。以下に述べる理由から、典型的には、第一および第二の光学的状態の間の差がL*の約1単位(L*は通常のCIE規定である)未満、望ましくはこの差がL*の約0.5単位未満、好ましくはL*の約0.2単位未満である。複数のリフレッシュパルスを一定の間隔でピクセルに印加することもできる。
リフレッシュパルス方法の一形態では、リフレッシュパルスを印加した後、表示装置にピクセルを第一および第二の光学的状態とは異なる第三の光学的状態に駆動する第二のアドレッシングパルスを印加し、第二のアドレッシングパルスが印加するインパルスが、(a)ピクセルを第一の光学的状態から第三の光学的状態に駆動するのに必要なインパルスと、(b)第一のアドレッシングパルスと第二のアドレッシングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量である。第二のアドレッシングパルスは一定の電圧であるが期間が可変とすることもできる。表示装置が、複数のピクセルと、表示装置の全ピクセルを一方の極端な光学的状態に駆動するブランキングパルスを含む第二のアドレッシングパルスとを備えることもできる。このような”ブランキングパルス/リフレッシュパルス”プロセスの好適な一形態では、表示装置が複数のピクセルを備え、白色ピクセルの第一の群と黒色のピクセルの第二の群とを駆動するように、第一のアドレッシングパルスを各ピクセルに印加し、少なくとも1つのリフレッシュパルスを各ピクセルに印加し、そして、全ピクセルを黒色にする第一のブランキングパルスと、全ピクセルを白色に駆動する第二のブランキングパルスとを表示装置に印加し、2つのブランキングパルスをいずれかの順で印加し、第一のブランキングパルスの間に第一の群の各ピクセルに印加したインパルスが、(a)ピクセルを白色から黒色に駆動するのに必要なインパルスと、(b)第一のアドレッシングパルスと第一のブランキングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量であって、第二のブランキングパルスの間に第二の群の各ピクセルに印加したインパルスが、(c)ピクセルを黒色から白色に駆動するのに必要なインパルスと、(d)第一のアドレッシングパルスと第一のブランキングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量である。
本発明のリフレッシュパルス方法では、前述の任意の種類の電気光学媒体を用いることができる。従って、この方法では、表示装置を、回転重クロム材または電気着色表示装置、または電気泳動表示装置、望ましくは封止電気泳動表示装置とすることができる。
別の面では、本発明は、媒体に直流オフセットを有する交流パルスを印加することを含む双安定電気光学媒体をアドレッシングする方法を提供する。
別の面では、本発明は、媒体に交流パルスを印加し、交流パルスに続いてパルスのデューティサイクルおよび周波数のうち少なくとも1つを変えて、電気光学媒体の光学的状態を変化させることを含む双安定電気光学媒体をアドレッシングする方法を提供する。
別の面では、本発明は、複数の行と複数の列とに配列した複数のピクセルと、それぞれ複数の行の1つに対応付けられた複数の行電極と、それぞれ複数の列の1つに対応付けられた複数の列電極と、各行電極を順に選択して、選択した行電極に対応付けられたピクセル行をアドレッシングして表示装置上の所望の画像の1行を書き込むように、いずれかの任意の行電極電圧を選択する間に列電極を印加するよう構成された駆動手段とを有する双安定電気光学表示装置をアドレッシングする方法を提供する。この方法は、以下を含む。
第一の画像を表示装置に書きこみ、
表示装置に書き込む第二の画像を示すデータを受信し、
第一の画像と第二の画像とを比較し、表示装置の行を第一のセットに分割し、少なくとも1つのピクセル行が第一の画像と第二の画像との間で異なり、第二のセットは、第一の画像と第二の画像との間でピクセル行が同じであって、
第一のセットの行に対応付けられた行電極だけを順次選択することにより第二の画像を書きこみ、電圧を列電極に印加して第一のセットの行だけを書きこみ、これにより、第二の画像を表示装置に形成する。
別の面では、本発明は、複数のピクセルを有する電気光学表示装置であって、少なくとも1つのピクセルが、領域がそれぞれ異なる複数のサブピクセルを備え、表示装置はサブピクセルの光学的状態が互いに独立して変化するように構成された駆動手段を備える装置を提供する。このような表示装置では、望ましくは、少なくとも2つのサブピクセルが実質的に2の倍数で領域が異なっている。
すでに示したように、本発明は、電気光学媒体および表示装置をアドレッシングする方法と、かかる表示装置の構成とについて、多数の改良を提供する。本発明の各種の面について順次説明するが、1つの電気光学媒体または表示装置は、本発明の2つ以上の面を利用することができる。例えば、1つの電気光学表示装置がDCオフセット駆動でACパルスを用い、そしてリフレッシュパルスも用いることができる。
本発明のリフレッシュパルス方法
すでに述べたように、一面では本発明は、表示装置に短いリフレッシュパルスを印加することにより、電気光学表示装置上の画像をリフレッシングする方法を提供する。従って、本発明の方法では、まず、双安定表示装置のピクセルに、ピクセルの光学的状態を変化させるのに十分なアドレッシングパルスを印加する。ある時間表示装置を駆動しないでおいた後、ピクセルに、アドレッシングパルスと比較して短いリフレッシュパルスを印加する。典型的には、リフレッシュパルスが印加したインパルスは、アドレッシングパルスが印加したインパルスの約20%以下(望ましくは10%以下、好ましくは5%以下)である。例えば、ピクセルが15Vのアドレッシングパルスを500ミリ秒必要とする場合は、リフレッシュパルスは、15Vで10ミリ秒、アドレッシングパルスのインパルスの2%のインパルスとすることができる。
この方法におけるリフレッシュパルスのタイミングは、光学的状態が急に小さく変化することに対する人の目の感受性を考慮に入れる必要がある。人の目は、画像が次第に薄れていくことに対して比較的耐えられるので、例えば、明度L*に必要な時間としてしばしば計測される電気光学媒体の双安定性(通常のCIE規定により定義される。例えば、R.W.G.ハント(Hunt)、色測定(Measuring Color)、第3版、ファウンテンプレス(Fountain Press)、キングストンアポンテムズ、イギリス(1998年)を参照。(ISBN 0 86343 387 1))は、アドレッシングパルスが終わった後で観察される白色光学的状態の最大から(または黒色状態の最小から)2単位で変化する。しかしながら、リフレッシュパルスを表示装置に印加すると、該当するピクセルの明度に急激な変化が起き、実質的にL*の1単位未満の急激な変化が人の目に容易に認識されてしまう。リフレッシュパルスの間の間隔によるが、これらのパルスに起因する画像の変化は、画像に”ちらつき”として現れて、このようなちらつきは見る人にとって非常に不快なものである。このようなちらつきあるいはリフレッシュパルスに起因する画像の他の顕著な変動を回避するために、各リフレッシュパルスが画像に最小限の変化しか起こさないように、アドレッシングパルスと第一のリフレッシュパルスとの間の間隔、あるいは連続するリフレッシュパルスの間の間隔を選択する。従って、1つのリフレッシュパルスに起因するL*の変化が、L*の約1単位未満、望ましくは約0.5単位未満、好ましくは約0.2単位未満である。
本方法でリフレッシュパルスを用いることにより、リフレッシュパルスを印加する間駆動方法にある程度DCアンバランスが発生してしまうが、駆動方法には長期DCバランスが含まれないことになる。電気光学表示装置の動作寿命を決定するのに非常に重要なことは、短期のDCバランスよりむしろ、長期のDCバランスであることがわかった。このような長期のDCバランスを達成するために、1つ以上のリフレッシュパルスを印加した後、リフレッシュパルスを印加したピクセルを、”スイッチング”アドレッシングパルスまたは第二のアドレッシングパルスで、その逆の光学的状態に駆動する。このスイッチングアドレッシングパルスで印加したインパルスを調整して、全期間にわたってDCバランス(または少なくとも最小のDCアンバランス)を形成することができる。第一のアドレッシングパルスが、2つのアドレッシングパルスの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して、実質的に同じ大きさの量で極性が逆で、この第二のアドレッシングパルスのインパルスを調整されているからである。例えば、±15Vのインパルスを500ミリ秒印加することにより、白色光学的状態と黒色光学的状態との間で切り換えることができる表示装置について考える。この表示装置のピクセルをまず、+15Vのインパルスを500ミリ秒印加することにより、黒色から白色に切り換え、次にピクセルの白色状態をそれぞれ+15Vのリフレッシュパルスを10ミリ秒ずつ、10回間隔を置いて印加することにより維持するとする。リフレッシュパルスを10回印加した後、ピクセルを黒色光学的状態に戻すことが望ましい。これは、−15Vのアドレッシングパルスを600(500ミリ秒ではなく)ミリ秒印加することにより達成することができるので、ピクセルが全黒色から白色、黒色へ移行する間、全体的なDCバランスを達成することができる。
スイッチングアドレッシングパルスをこのように調整することは、新規の画像を表示装置に書き込むことによって、あるピクセルの光学的状態を変化させる必要があるときに行うことができる。一方、この調整は、”ブランキングパルス”を表示装置に印加する間に実行することもできる。前述のPCT/US02/37241号に記載されているように、一定の間隔で電気光学表示装置に、いわゆる”ブランキングパルス”を印加することはしばしば必要であったり、望ましいことであったりする。このようなブランキングパルスはまず、表示装置の全ピクセルを一方の極端な光学的状態(例えば、白色状態)に駆動し、次に全ピクセルを逆の光学的状態(例えば、黒色)にし、そして所望の画像を書き込むことが含まれる。既に詳細に述べた技術を用いて、ブランキングパルスの間に調整を行うことは、全ピクセルに対して実質的に同時にDCバランスをとることができるという利点がある。全ピクセルを白色に駆動するブランキングパルスの間に前の画像が黒色だったピクセル(ブランキングパルスを印加する直前に表示されている画像)のDCバランスをとることができ、全ピクセルを黒色に駆動するブランキングパルスの間に、前の画像が白色だったピクセルのDCバランスをとることができる。また、ブランキングパルスの間に調整を行うことにより、その前のアドレッシングパルスから、それぞれのピクセルに何回リフレッシュパルスが印加されたかを突き止める必要がなくなる。黒色ピクセルおよび白色ピクセルを同じ間隔でリフレッシングして(たいていの場合そうであるが)、各画像が移行する際にブランキングパルスを挿入するとすると仮定するならば、ブランキングパルスの間に各ピクセルに対して同じ調整(極性を除いて)をする必要がある。この調整は、前のブランキングパルスから表示装置に印加したリフレッシュパルスの数により判定する。また、ブランキングパルスの間にDCバランスをとることにより、リフレッシュパルス方法を3つ以上の階調を有する電気光学表示装置に対して適用する方法を提供する。このような表示装置で階調対階調移行の間に印加したインパルスをはっきりと調整することにより、階調に不要のエラーが発生してしまうからである。
本発明のリフレッシュパルス方法を、電気光学媒体の双安定性を増加する代わりの方法として、あるいは組み合わせて、さらに加えて用いることができる。例えば、本発明を前述の第2002/0180687号に記載の電気泳動媒体と共に用いることができる。媒体はポリマーが溶解または分散した懸濁液を有し、これにより媒体の双安定性が増加する。
(項目1)
少なくとも1つのピクセルを有する双安定電気光学表示装置をアドレッシングする方法であって、この方法は、以下:
アドレッシングパルスを印加してピクセルを第一の光学的状態に駆動する工程;および
ある時間ピクセルを駆動しないことにより、ピクセルを第一の光学的状態とは異なる第二の光学的状態にする工程
を包含し、この方法は、
ピクセルに、ピクセルを実質的に第一の光学的状態に戻すリフレッシュパルスを印加し、リフレッシュパルスがアドレッシングパルスと比較して短いことを特徴とする、方法。
(項目2)
リフレッシュパルスがアドレッシングパルスのインパルスの20%以下のインパルスであることを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目3)
リフレッシュパルスがアドレッシングパルスのインパルスの10%以下のインパルスであることを特徴とする項目2に記載の方法。
(項目4)
リフレッシュパルスがアドレッシングパルスのインパルスの5%以下のインパルスであることを特徴とする項目3に記載の方法。
(項目5)
第一および第二の光学的状態の間の差がL*の1単位未満であることを特徴とする項目1ないし4のいずれか1に記載の方法。
(項目6)
第一および第二の光学的状態の間の差がL*の0.5単位未満であることを特徴とする項目5に記載の方法。
(項目7)
第一および第二の光学的状態の間の差がL*の0.2単位未満であることを特徴とする項目6に記載の方法。
(項目8)
複数のリフレッシュパルスを一定の間隔でピクセルに印加することを特徴とする項目1ないし7のいずれか1に記載の方法。
(項目9)
リフレッシュパルスを印加した後、表示装置にピクセルを第一および第二の光学的状態とは異なる第三の光学的状態に駆動する第二のアドレッシングパルスを印加し、第二のアドレッシングパルスが印加するインパルスが、(a)ピクセルを第一の光学的状態から第三の光学的状態に駆動するのに必要なインパルスと、
(b)第一のアドレッシングパルスと第二のアドレッシングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量であることを特徴とする項目1ないし8のいずれか1に記載の方法。
(項目10)
第二のアドレッシングパルスが一定の電圧であるが期間が可変であることを特徴とする項目9に記載の方法。
(項目11)
表示装置が、複数のピクセルと、表示装置の全ピクセルを一方の極端な光学的状態に駆動するブランキングパルスを含む第二のアドレッシングパルスとを備えることを特徴とする項目9または10に記載の方法。
(項目12)
表示装置が複数のピクセルを備え、白色ピクセルの第一の群と黒色のピクセルの第二の群とを駆動するように、第一のアドレッシングパルスを各ピクセルに印加し、少なくとも1つのリフレッシュパルスを各ピクセルに印加し、そして、全ピクセルを黒色にする第一の
ブランキングパルスと、全ピクセルを白色に駆動する第二のブランキングパルスとを表示装置に印加し、2つのブランキングパルスをいずれかの順で印加し、第一のブランキングパルスの間に第一の群の各ピクセルに印加したインパルスが、(a)ピクセルを白色から黒色に駆動するのに必要なインパルスと、(b)第一のアドレッシングパルスと第一のブランキングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量であって、第二のブランキングパルスの間に第二の群の各ピクセルに印加したインパルスが、(c)ピクセルを黒色から白色に駆動するのに必要なインパルスと、(d)第一のアドレッシングパルスと第一のブランキングパルスとの間のピクセルに印加したリフレッシュパルスの代数和に対して極性が逆で同じ大きさのインパルスとの総量であることを特徴とする項目1ないし11のいずれか1に記載の方法。
(項目13)
表示装置が回転重クロム材または電気着色表示装置であることを特徴とする項目1ないし12のいずれか1に記載の方法。
(項目14)
表示装置が電気泳動表示装置であることを特徴とする項目1ないし12に記載の方法。
(項目15)
表示装置が封止電気泳動表示装置であることを特徴とする項目14に記載の方法。
(項目16)
媒体に直流オフセットを有する交流パルスを印加することを特徴とする双安定電気光学媒体をアドレッシングする方法。
(項目17)
媒体に交流パルスを印加し、交流パルスに続いてパルスのデューティサイクルおよび周波数のうち少なくとも1つを変えて、電気光学媒体の光学的状態を変化させることを特徴とする双安定電気光学媒体をアドレッシングする方法。
(項目18)
複数の行と複数の列とに配列した複数のピクセルと、それぞれ複数の行の1つに対応付けられた複数の行電極と、それぞれ複数の列の1つに対応付けられた複数の列電極と、各行電極を順に選択して、選択した行電極に対応付けられたピクセル行をアドレッシングして表示装置上の所望の画像の1行を書き込むように、いずれかの任意の行電極電圧を選択する間に列電極を印加するよう構成された駆動手段とを有する双安定電気光学表示装置をアドレッシングする方法であって、以下を特徴とする方法。
第一の画像を表示装置に書きこみ、
表示装置に書き込む第二の画像を示すデータを受信し、
第一の画像と第二の画像とを比較し、表示装置の行を第一のセットに分割し、少なくとも1つのピクセル行が第一の画像と第二の画像との間で異なり、第二のセットは、第一の画像と第二の画像との間でピクセル行が同じであって、
第一のセットの行に対応付けられた行電極だけを順次選択することにより第二の画像を書きこみ、電圧を列電極に印加して第一のセットの行だけを書きこみ、これにより、第二の画像を表示装置に形成する。
(項目19)
複数のピクセルを有する電気光学表示装置であって、少なくとも1つのピクセルが、領域がそれぞれ異なる複数のサブピクセルを備え、表示装置はサブピクセルの光学的状態が互いに独立して変化するように構成された駆動手段を備えることを特徴とする装置。
(項目20)
少なくとも2つのサブピクセルが実質的に2の倍数で領域が異なっていることを特徴とする項目19に記載の電気光学表示装置。
図1は、パルス幅変調で直流パルスを用いてアドレッシングした表示装置で、時間と共に階調が変動することを示すグラフである。 図2は、パルス高変調で直流パルスを用いてアドレッシングした表示装置で、図1と同様のことを示すグラフである。 図3は、本発明による直流オフセットで交流パルスを用いてアドレッシングした表示装置で、図1と同様のことを示すグラフである。 図4は、本発明によるデューティサイクル変調で交流パルスをアドレッシングした用いて表示装置で、図1と同様のことを示すグラフである。 図5は、ダブルプレパルスサイドショー波形を用いてアドレッシングした表示装置で時間と共に階調が変動することを示すグラフである。 図6は、シングルプレパルスサイドショー波形を用いてアドレッシングした表示装置で、時間と共に階調が変動することを示すグラフである。 図7A、図7Bは、本発明の表示装置の1つのピクセル内で、可能なサブピクセルの構成を示す。 図7A、図7Bは、本発明の表示装置の1つのピクセル内で、可能なサブピクセルの構成を示す。
以下に実施例をあげリフレッシュパルス本発明の方法の一実施の形態を示すが、説明のためだけである。
実施例1
この実施例では、無色の懸濁液にポリマーコーティングした二酸化チタン白色粒子とポリマーコーティングした黒色粒子とを備える、逆に帯電する型の封止2粒子媒体を含む表示装置を用いる。表示装置は、おおむね前述の第2002/0180687号のパラグラフ[0061]〜[0068]に記載の”方法B”により用意されたものである。
複数のピクセルを含む上述のように用意した表示装置では、±15Vのアドレッシングパルスを500ミリ秒印加して、黒色光学的状態と白色光学的状態との間で切り換えることができた。この表示装置は双安定性に限度があった。白色光学的状態を2L*単位で変化させるのに必要な時間は、室温でわずかに約15秒であった。しかしながら、±15Vの短いリフレッシュパルスを4秒/分、およそ6.7%のデューティサイクルで印加することにより、白色光学的状態と黒色光学的状態とを無期限に維持することができると、経験的に判定した。現実的な試験を行って、これらの実験で用いられる標準画像でのちらつきを回避するために(黒色領域および白色領域を共に含む)、はじめに500ミリ秒アドレッシングパルスを印加した後、±15Vリフレッシュパルスをおよそ7 ミリ秒、およそ100ミリ秒の間隔で表示装置の黒色ピクセルおよび白色ピクセルに印加した。
表示装置におけるDCアンバランス駆動方法を様々な期間で行って判定するために、4つの駆動方法を別々に検査した。
480分法
表示装置を標準画像でアドレッシングして、前述のリフレッシュパルスを480分用いてこの画像を維持した。次に一連のブランキングパルスを印加して、アドレッシングパルスとリフレッシュパルスとのサイクルを繰り返した。DCバランスパルスはまったく印加しなかった。83時間動作した後、一連のブランキングパルスを印加して、そして標準画像でそれぞれ白色と黒色とであった表示装置の別々の領域について検査した。以下の表で、検査期間の間白色を呈示した表示装置の領域を”480W”とし黒色を呈示した領域を”480D”と示す。各検査した領域を、標準500ミリ秒アドレッシングパルスで白色光学的状態に駆動して、パーセント反射値を測定した。この値を”w%”と表に示す。次に、各検査した領域にリフレッシュパルスを全く印加せずに15秒放置して、15秒間経過した後でL*の変化を測定した。”明るさ保持の違い”として周知の得られるL*の変化を、”bhdl”と表に示す。さらにブランキングパルスを印加した後で、各検査した領域を標準500ミリ秒アドレッシングパルスを印加して黒色光学的状態に駆動して、パーセント反射値を測定した。この値は、”d%”と表に示す。次に、各検査した領域にリフレッシュパルスを全く印加せずに15秒間放置して、2度目の15秒間経過した後でL*の変化を測定した。暗さ保持の違い”として周知の得られるL*の変化を、”dhdl”と表に示す。
60分法
この方法は、480分法と同じであるが、ブランキングパルスを印加する前に画像を60分維持した点が異なっている。検査期間の間白色を呈示していた表示装置の領域を、”60W”と以下の表に示し、黒色を呈示していた領域を”60D”と示す。
10分法
この方法では、画像を480分法と同じやり方で書き込んで、480分法と同じリフレッシュパルスを用いて10分維持した。次に、逆の極性のパルスを40秒間印加して、表示装置のDCバランスをとり、そして画像を書き換えてこのサイクルを繰り返した。検査期間の間白色を呈示していた表示装置の領域を”10W”と以下の表に示し、黒色を呈示していた領域を”10D”と示す。
1分法
この方法は、10分法と同じであるが、画像を1分だけ維持して、次に第二のDCバランスパルスを4秒印加してこのサイクルを繰り返した点が異なる。検査期間の間白色を呈示していた表示装置の領域を、”1W”と以下の表で示し、黒色を呈示していた領域を、”1D”と示す。
これらの実験から得られた結果を以下の表1に示す。
(表1)
Figure 0005117470
表1のデータから、非常にアンバランスな480分法では、検査期間の間白色と黒色とを呈示する表示装置の領域で、白色状態の反射が大きく異なっていて、暗さ保持の違いについても大きく異なっていたことがわかる。従って、この非常にアンバランスな駆動方法では、例えば電極を損傷するといった、他の作用ときわめてかけ離れた表示装置の光学的状態に相当の変化を発生する。これは、このようなアンバランス駆動方法で発生しうるものである。また、明るさと暗さを保持する違いに見られる差からわかるように、長期間白色を呈示した領域ではその後白色が残りやすく、一方、長期間黒色を呈示した領域ではその後黒色が残りやすいという意味で、アンバランスな駆動方法により”バイアス”が表示装置に発生してしまう。アンバランスな60分法から得られる結果から、予想していたことであるが、程度は低いが同様なことが示された。対照的に、DCバランス10分法および1分法では共に、白色および黒色を呈示する領域に、基本的に差は見られなかった。
従って、これらの実験から、長期のDCバランスが間隔をおいたブランキングパルスにより発生したとするなら、短いリフレッシュパルスを用いたことにより発生した一時的なDCアンバランスが、表示装置の特性に悪影響を与えなかったことがわかる。
本発明のリフレッシュパルス方法で用いられる電気泳動媒体では前述のイーインクおよびMITの特許および特許出願と同じ構成部品および製造技術を用いることができ、さらに情報を得るには読者はこれを参照されたい。
階調駆動波形の基本的な要素(ACパルスの利用を含む)
前述の米国特許第6,531,997号および第6,504,524号に述べたように、現在、多くの表示装置は、電圧パルスを十分な期間印加して、電気光学媒体を飽和することにより、一方の極端な光学的状態からもう一方の光学的状態に切り換えられる(例えば、黒色から白色に、あるいは逆の場合も同様)。例えば、粒子ベースの電気泳動媒体では、前面または裏面電極の全域に渡って荷電粒子を移動させる。光学的状態が飽和するまで電気光学媒体をアドレッシングする従来の要件では、中間階調状態が不可能である。階調を実現する電気光学表示装置により、グラフィック性能と画像品質とに大きな利点をもたらす。
便宜上、双安定電気光学表示装置で階調を実現する電圧波形または駆動方法についてそれぞれ、以下に”階調波形”または”階調駆動方法”と呼ぶ。このような階調波形または駆動方法で用いられる、5つの基本的な階調波形要素がある。”階調波形要素”という用語は、電圧パルス、すなわち一連の電圧パルスを意味し、電気光学表示装置の光学的状態に変化を発生することを意味する。階調波形要素自体が階調を生成することができ、特定のシーケンスで配列される1つ以上の階調波形要素が共に階調駆動波形を形成する。階調駆動波形は、表示装置のピクセルをある階調状態から別の階調状態に切り換えることができる。1つ以上の駆動波形のシーケンスが駆動方法を構成し、これにより表示装置上に任意の一連の階調画像を表示することができる。
駆動波形要素は、2つの基本的なカテゴリーに分類される。すなわち、直流(DC)電圧パルスと、交流(AC)電圧パルスとである。いずれの場合も、パルスの可変パラメータは、パルス高とパルス長とである。
電気光学媒体に階調光学的状態を発生することは、電圧を媒体に印加するやり方にきわめて依存しているが、電圧を印加しなくなった時に媒体がこの階調光学的状態を保持する能力は、階調アドレッシング法では同じように重要であって、この能力は媒体の性質に依存するものである。実際、すべての階調スイッチング特性に依存している。本出願では、封止粒子ベースの電気泳動媒体を参照して、階調アドレッシング法について主に説明するが、他の種類の双安定電気光学媒体の特性が可能なようにこのような方法を必要に応じて変更することは、このような媒体の技術の当業者にとって容易に明らかなことであろう。
階調駆動波形の基本的な要素は以下の通りである。
パルス幅変調を用いたDCパルス
所望の階調状態を実現する最も簡単な方法は、一方の極端な光学的状態からもう一方の状態へ移行する途中でピクセルのアドレッシングを停止することである。添付の図面の図1では、主要図に示される封止電気泳動媒体に階調移行を生成するために用いるDCパルス長変調波形要素を、挿入図に示す。(以下で述べるこの実験およびこれに続く実験で用いられる表示装置は、おおむね前述の第2002/0180687号のパラグラフ[0061]〜[0068]に記載の”方法B”に基づいたものである。)用いた3つのパルスはそれぞれ、15Vを200ミリ秒、400ミリ秒、600ミリ秒印加し、発生した3つの曲線をこれに従って表示している。挿入図の時間尺度は、主要図の時間尺度と同じでないことに留意されたい。従って、パルス高は一定であるが、パルス時間は反射率が別々に変化するので異なっていた。図1では、これらの電圧パルスを印加して、その反射状態が黒色からレベルが違う階調に変化したピクセルの反射率を、時間に対してプロットしている。パルス長が長くなると、反射率の変化が大きくなることがわかる。
検査した表示装置は、印加した電圧パルスの終端に直ちにに反応し、その光学的状態が高くなって終わっていた。顕微鏡レベルでは、電気泳動粒子が一方の電極からもう一方の電極へ移行する際に直ちに停止して、カプセル内部の中間位置で懸濁した状態になっていると推察される。
パルス幅変調を用いたDC階調駆動パルスの利点は、所望の階調状態を実現する速度である。
パルス高変調を用いたDCパルス
所望の階調状態を実現する別のアプローチは、ピクセルの一方の極端な光学的状態からもう一方の状態に完全に切り換えるのに必要な電圧より低い電圧でピクセルをアドレッシングすることである。添付の図面の図2では、主要図に示される封止電気泳動媒体に階調移行を生成するDCパルス高変調波形要素を、挿入図に示す。最大電圧レベルで媒体を完全に切り換えるのに必要な時間長で、電圧パルス長を固定する。用いた3つのパルスはそれぞれ、5V,10V,15Vで500ミリ秒印加し、発生した3つの曲線はこれに従って表示している。挿入図の時間尺度は、主要図の時間尺度と同じでないことに留意されたい。従って、パルス長は一定であるが、パルス高パルス時間は反射率が別々に変化するので異なっていた。図2では、これらの電圧パルスを印加すると、その反射状態が黒色からレベルが違う階調に変化したピクセルの反射率を、時間に対してプロットしている。パルス高が高くなると、反射率の変化が大きくなることがわかる。
駆動電圧を印加したまま停止すると、電気泳動粒子がより遅い速度でより低い電圧で懸濁液を移動して、懸濁したままになっていることが推察される。
パルス高変調を用いたDC階調駆動パルスの利点は、実現した階調状態を正確に制御することである。
DCオフセット変調を用いたACパルス
前述の封止電気泳動媒体を階調駆動することは、発振(AC)電界により行われていた。このようなAC電界を用いたスイッチング機構は、上述の同じ媒体をDC駆動することとは完全に異なっていると考えられる。添付の図面の図3では、主要図に示す封止電気泳動媒体に階調移行を生成するために用いられるDCオフセット変調波形要素を用いたACパルスを、挿入図に示す。いずれの場合でも、AC構成部品の周波数(およそ10Hz)を、粒子が発振電界に反応可能な値に設定したが、DCオフセットの大きさおよび方向(図3の3つの曲線に示されているように0V、−1Vまたは−2.5V)が、結果的にピクセルがとる階調状態を判定した。前の図面のように、挿入図の時間尺度は、主要図の時間尺度と同じでない。図3では、これらの電圧パルスを印加すると、その反射状態が黒色からレベルが違う階調に変化したピクセルの反射率を、時間に対してプロットしている。DCオフセットが大きくなると、反射率の変化が大きくなることがわかる。
AC電界を印加すると、電気泳動粒子が懸濁液中で発振し、図3の左側から容易にわかるように、反射率の全変化に重ね合わせると、この発振は反射率のサイクル変動の動きとして観察される。DCオフセットを印加するまでは、反射率に対するネットエフェクトはない。DCオフセットの影響下で、ある時間波形を印加した後、反射率は、一定の値に近づく。DCオフセット電圧による粒子に対する力とは逆の復元力が存在すると思われる。そうでなければ、粒子はカプセル壁に流れ続けるだろう。この復元力は、カプセル壁と粒子との間の液体の動き、および/または粒子が直接カプセル壁と相互作用することによるものである。電圧を解除した後の光学的状態の安定性は、他の波形要素と一致している。
AC波形要素の利点は、波形要素のパラメータを指定することにより、特定の反射率状態になる能力であるが、DC波形要素は、反射率でのみ変化可能である。他のAC波形要素に対するDCオフセットを用いたAC波形要素の利点は、アドレッシングパルスを正確に同調することが不要なことである。
デューティサイクル変調を用いたACパルス
発振電界を用いてDCバイアスを誘発する別のやり方は、デューティサイクルを変調することである。添付の図面の図4では、主要図に示す階調移行を生成するデューティサイクル変調を用いたACパルスを、挿入図に示す。各パルスでは、電圧を最大値に設定し、デューティサイクル(電圧が正または負の方向の時間百分比)により反射率を判定する。図4に示すように、用いた3つのデューティサイクルは50%、47%、40%であった。前の図面のように、挿入図の時間尺度は、主要図の時間尺度と同じでない。この図では、これらの電圧パルスを印加すると、その反射状態が黒色からレベルが違う階調に変化したピクセルの反射率を、時間に対してプロットしている。
図4からわかることは、AC/DCオフセットパルスを用いて図3に示す曲線が発生したように、ある時間パルスを印加した後、図4に示す曲線は一定の値に近づく。従って、AC/DCオフセットのように、デューティサイクル変調を用いると、カプセル壁から粒子を強制的に引き離す復元力が存在して、一定の階調状態を維持すると思われる。復元力の物理的機構は、おそらく上述と同じであると思われる。また、パルスの印加を停止すると、直ちに階調状態の変化が停止する。
デューティサイクル変調を用いたAC波形の利点は、電圧変調を必要としないことである。
周波数変調を用いたACパルス
AC階調を切り換える別のアプローチは、電気光学媒体にAC電界を印加して、その電界が媒体の光学的状態を発生して発振させ、そして所望の反射率になった時点でサイクルの半ばでAC電界を停止することである。この電圧を最大値に設定して、AC周波数を順に変えてより大きい、あるいはより小さい反射率範囲を達成する。周波数により、反射率の発振の大きさを判定する。
このようなアプローチで封止粒子ベースの電気泳動媒体に印加すると、その初期位置の周囲で発振することにより、電気泳動粒子がAC電界に反応する。反射率は典型的には、対極にある黒色光学的状態または白色光学的状態のいずれにもならないので、カプセル壁との相互作用が最小になって、反射率の反応が印加した電圧に対して比較的線形になる。
周波数変調を用いたACパルスの利点は、電圧変調が不要なことである。
上述の種類のパルスを組み合わせることにより、波形要素の大きさを展開することができる。それぞれ一意のスイッチング機構を備えるので、スイッチング特性が異なる別々の電気光学媒体を駆動する応用範囲の広い方法を提供できる。
上述の駆動方法の原理をある特定の例に応用すると、パルス幅変調とACパルスとを用いることにより、用いなければ黒色状態および白色状態だけ実現することになる電気光学表示装置に、中間階調状態を実現できる。
すでに述べた理由により、階調を実現する能力は、電気光学表示装置では非常に望ましいものである。しかしながら、多数の階調を構成するのは、高フレーム率ドライバ(高フレーム率は、パルス幅を多数の間隔に”スライス”するために必要であって、これによりパルス幅が可能となって、階調を非常に正確に制御することができる)あるいは電圧変調が可能なドライバのいずれかを用いたパルス幅変調が必要となる。いずれの種類のドライバも、実質的に、単純な3段階ドライバより費用がかかる。3段階ドライバは、共通前面電極の電位に対して表示装置のそれぞれのピクセルを+V、−V、0電位にだけ設定でき(Vは任意の動作電位である)、黒色状態および白色状態だけ行える駆動表示装置に共通して用いられるものである。
本発明は、3段階ドライバで双安定電気光学表示装置の黒色レベルおよび白色レベルの中間の階調を生成できるようにする駆動方法を提供する。この駆動方法は、以下の表2から容易に理解することができる。このような本発明の表示装置における様々な種類の移行の連続するフレームの間に印加した電圧を示す表である。
(表2)
Figure 0005117470
上記の表2からわかるように、黒色から白色への移行、あるいは逆の場合も同様に、バイナリ(黒色/白色のみ)表示装置と同じである。一方、階調への移行には、2つの部分がある。第一の部分は、適切な極性と長さとを有する方形波パルス(すなわち、同じ電位での複数のフレーム)で、電気光学媒体の反射率を所望の中間階調明度にできる限り近づける。このステップで可能な正確さは、表示装置のフレーム率で限定される。アドレッシングパルスの第二の部分は、各フレームの幅が同じ数の正と負との電圧パルスから構成される。図3、図4を参照して上述したように、AC方形波を封止粒子ベースの電気泳動媒体に印加することにより、媒体を”緩和”してある”中間階調”状態にすることを既に示している。従って、パルスのこの第二の部分により、以前のパルス履歴に関わりなく、全ピクセルを同じ均一な中間階調状態にする。階調状態からアドレッシングアウトして黒色または白色にすることは、適切な極性の短パルスで実現する。
より一般的には、パルスのAC部分がフレーム毎に極性を切り換える必要はないが、フレーム一つおきに(周波数=フレーム率/4)、あるいはより一般的にはn番目のフレーム毎に(周波数=フレーム率/2n)交互により低い周波数電圧により切り換える。
従って、本発明は、複雑で高価な電圧変調ドライバを用いることなく、単純な3段階ドライバだけを用いて別のバイナリ電気光学表示装置に1つの階調を生成する方法を提供する。
上述の駆動方法の原理を第二の特定の例に適用すると、本発明は、2次元移行マトリックスを収集することを提供する。マトリックスの各要素は、どのように初期光学的状態(明らかに、初期光学的状態を行に割り当てることは任意であるが、ここでは”行インデックス”と示す)から抽出して、最終的な光学的状態(ここでは”列インデックス”と示す)になるかを指定する。このマトリックスの各要素は、一連の波形要素(上記で定義したように)から構成され、一般に、nビット階調の表示装置は、このマトリックスを2(2N)要素含む。本発明のマトリックスは、駆動方法におけるDCバランスの必要性(上述のように)を考慮に入れて、ある電気光学媒体における”メモリ”作用を最小限にして(すなわち、特定のパルスをピクセルに印加した結果起きる作用が、ピクセルの電流状態だけでなくある前の状態にも依存すること)、これにより、均一な光学的状態を生成して表示装置のスイッチング速度を最大にしながらも、アクティブマトリックス駆動方法の制約内で動作することになる。また本発明は、任意の特定の電気光学媒体のこのようなマトリックスにおける要素の期間の最適な値を判定する方法を提供する。さらに、電気光学表示装置を駆動する際の、このようなマトリックスとその利用についての記載については、読者は前述のPCT/US02/37241号を参照のこと。
本発明の現在好適な波形について、上述のようにパルス幅変調(PWM)について以下に述べる。しかしながら、パルス高変調、もしくは上述のAC変調を各種組み合わせた種類を用いて同じ結果または類似の結果を実現することができる。各種の別の種類の変調を、1つの波形内で用いて、例えば、パルスの最後の部分を除いた全パルスにパルス幅変調を行って、次にパルスの最後の部分に電圧変調を行う。
以下で述べる本発明の第一の2つの波形は”スライドショー”波形である。これは、次の階調状態にアドレッシングアウトする前にある階調状態から黒色状態に戻るものである。このような波形はたいてい、スライド映写機のように全画面を直ちに消す表示装置の更新方法と互換性がある。
ダブルプレパルススライドショー波形
この波形では、波形の好適な形態について添付の図面の図5に示す。電気光学媒体のピクセルをはじめに、部分的なパルスを用いて、黒色(100と示す)から初期(第一の)階調状態に駆動する。ピクセルをこの初期階調状態から別の所望の(第二の)階調状態に変化させるには、ピクセルをまず、第一の階調状態(102)から白色に駆動して、次に白色(104)から黒色にする。最後に、第二の階調状態になる適切なパルスを106に印加する。この種類の波形がDCバランス全体に確実に保持されるようにするには、106でのアドレッシングパルス長と102での白色パルス長の総量が、104での白色黒色パルス長と等しいことが必要である。この波形は、2つの任意の階調状態の間で移行するために、最大で媒体のスイッチング時間の3倍(すなわち、1つのピクセルを黒色光学的状態から白色光学的状態に切り換えるのに必要な時間、あるいは逆の場合も同様に)必要なので、3倍波形と呼ぶ。
シングルプレパルススライドショー波形
この波形では、波形の好適な形態について添付の図面の図6に示す。上記ダブルプレパルス波形のセクション6と同じ方法で、電気光学媒体のピクセルをはじめに、部分的なパルスを用いて、黒色(110と示す)から初期(第一の)階調状態に駆動する。ピクセルをこの初期階調状態から別の所望の(第二の)階調状態に変化させるには、ピクセルをまず、第一の階調状態(112)から黒色に駆動して、次に、第二の階調状態になる適切なパルスを114に印加する。明らかに、第二の移行の前に、ピクセルは再び116で黒色に戻る。この種類の波形により波形全体でDCバランスを保持するのは、112と116とで印加したインパルスが、(極性を除いて)110と114とで印加したインパルスそれぞれと等しいからである。この波形は、2つの任意の階調状態の間で移行するために、最大で媒体のスイッチング時間の2倍必要なので、2倍波形と呼ぶ。
階調対階調波形
上述のスライドショー波形を用いる代わりに、黒色状態または白色状態を経ずに、ある階調状態から別の階調状態に直接アドレッシングすることにより、表示装置を更新する。このような移行に伴う明白なアーティファクト(すなわち、黒色および/または白色の”点滅”)がないので、これを”階調対階調”アドレッシングと呼ぶ。階調対階調波形には主に2つの形態がある。すなわちDCバランスとDCアンバランスとである。
DCバランス階調対階調波形では、2つの任意の階調状態の間の移行は、2つの状態の間でシフトするのに必要な正確な変調パルス長を印加することにより行われる。電気光学媒体は、中間の黒色状態または白色状態では透過しない。最大パルス長がインクのアドレッシング時間と同じなので、このような波形を1倍波形と呼ぶ。DCバランスを維持するには、n階調状態の表示装置では、任意の特定の波形に対応付けられた移行マトリックスを最適化するのに利用できるn−1個のフリーパラメータが存在する。これは、相当過剰に制約を受けたシステムとなってしまう。例えば、逆に移行のに、移行には全て、同じで逆のインパルスが必要となる(すなわち、極性を除き2−3は3−2と同じである)。
DCアンバランス階調対階調波形は、パルス長がDCバランスの制限で制約を受けていない点を除いて、基本的にDCバランス階調対階調波形と同じである。従って、移行マトリックスの各2(2N)エントリを、それぞれ独立して変えることができる。
上述の各種の波形により、アクティブマトリックス表示装置で階調アドレッシングが可能となり、携帯情報端末(PDA)や電子ブックに電気光学媒体を応用する際に重要となる。これらの波形により、電気光学媒体のメモリ作用が最小限になる。このようなメモリにより画像ゴーストが発生してしまう。最適なパルス長とシーケンスを選択することにより、所望の階調光学的状態を最小限のパルス数で実現することができる。
選択的な行の駆動
本発明の別の面は、表示装置の行を選択的に駆動することにより、アクティブマトリックス双安定電気光学表示装置の性能を向上させることに関する。
すでに述べたように、そして、前述の特許および特許出願でより詳細に記載されているように、従来のLCD上に所望の画像を維持するのに、全画像領域を連続してリフレッシングする必要があるのは、典型的には液晶が双安定ではなく、LCD上の画像が、リフレッシングしない限り非常に短い時間で薄れていくからである。アクティブマトリックスLCDの当業者が周知のように、かかる表示装置では、行ドライバを用いて表示装置の1行ピクセルに対応付けられたトランジスタのゲートをオンにすることにより、連続してリフレッシングする。列ドライバ(表示装置の各列のトランジスタのソース電極に接続している)に表示装置上の所望の画像の該当する部分になる選択した行のピクセルを書き込むのに必要な電位を印加することにより、表示装置の選択した行に書きこみを行う。次に、行ドライバにより表示装置の次の行を選択してこのプロセスを繰り返すので、周期的に行がリフレッシングされる。(行ドライバをゲート電極に割り当てることと、列ドライバをソース電極に割り当てることとは、従来のとおりであるが基本的に任意なものである。所望ならば当然逆にできる。)
LCDでは画像を連続してリフレッシングすることが必要なので、表示される画像のほんの一部分を変えることは、全体的なリフレッシング手順の一部分として扱われる。連続リフレッシング表示装置では、画像の更新する部分を用意する必要がない。新規の画像は、1秒当たり数回表示装置を書き込むことにより行われるので(LCDの場合)、表示装置で消えてしまった画像部分のどのような変化も、自動的に短い間隔で表示装置に現れることになる。その結果、LCDで利用されるよう開発された従来の回路では、画像の一部分だけ更新するようにするようにできない。
対照的に、双安定電気光学表示装置では連続してリフレッシングする必要がない。実際、このように連続してリフレッシングすることが望ましいことではないのは、表示装置のエネルギー消費が必要以上に増加するからである。また、このようにリフレッシングする間に、ゲート(行)線により容量電圧スパイクをピクセル電極に与えてしまい、何らかのドライバ電圧エラーまたは補償できないゲート貫通形バイアスエラーが蓄積してしまう。これらの要因全てにより、表示装置のピクセルの光学的状態に不要のシフトが発生してしまうことになる。従って、双安定電気光学表示装置では、表示装置上の全画像を書き換えることなく、画像の一部分を更新する手段を備えることが望ましい。本発明の一面は、このような”部分的に更新する”手段を備える双安定電気光学表示装置に関する。本発明によれば、これは、表示装置に書き込まれる連続する画像を比較して、2つの画像で異なる行を特定して、このように特定した行だけアドレッシングすることにより行われる。
この方法では、表示装置で部分的な更新を行うために、光学的状態を変更するピクセルを含む表示装置の行だけを特定する。この方法の好適な形態では、表示装置の各線を、表示装置のコントローラ(前述のPCT/US02/37241号を参照)で所望のピクセル電極の出力電圧を全て調べる。その線の出力電圧がすべて共通表示装置の前面電極の電位Vcom(すなわち、その行のピクセルを全く書き換える必要がない場合)と等しい場合、次にコントローラは同期(Vsync)パルスを出力する。データ値を列ドライバにロードせず、対応する出力イネーブル(OE)コマンドも出さない。このネットエフェクトは、現在の行をアクティブにしないで行ドライバのトークンビットを表示装置の次の行に渡すことである。少なくとも1つのピクセルを書き換える必要がある行に対して、データを列ドライバだけにロードし、出力イネーブルだけをアサートする。
本発明の利点には、2つの別々の種類がある。まず、書き換える必要のないピクセル用の疑似電圧の多くの電源を取り除いたことである。これらのピクセルに対して容量ゲートスパイクが全くなく、列ドライバ電圧におけるエラーがアドレッシングしないフレームのピクセルに伝わることがなくなる。液晶に比べて多くの電気光学媒体では、特に電気泳動媒体では抵抗率が比較的より低いので、実際の前面電圧に対してピクセル電極が緩和しやすく、従って電気光学媒体の保持状態を維持することができる。第二に、表示装置の電力消費が最小限になる。書き換える必要がない全行に対し、対応するゲート線をチャージする必要がない。またデータを表示装置の列ドライバにロードしない場合は、このデータを表示装置のインターフェースに移動させる余分な電力消費についても取り除くことができる。
空間領域ディザリング
上述の本発明の面は、駆動電気光学表示装置に用いられる波形に関する。しかしながら、かかる表示装置の挙動についても、バックプレーンの構造を変えることにより変更することができる。本発明のこの面は、表示装置の1つ以上のピクセル、好ましくは各ピクセルを、別々の領域を有する複数のサブピクセルに分割することに関する。
すでに述べたように、電気光学表示装置で階調を形成することは非常に望ましい。この階調は、表示装置のピクセルを2つの極端な状態の中間の階調状態のいずれかに駆動することにより実現される。しかしながら、媒体が所望の数の中間の状態を実現できない場合には、あるいは表示装置を、所望の数の中間の状態を形成する能力がないドライバで駆動する場合には、他の方法を用いて所望の数の状態を実現する必要がある。本発明のこの面は、この目的のための空間ディザリングに関する。
表示装置を複数の”論理”ピクセルに分割する。各論理ピクセルは、所望の数の階調または他の光学的状態を表示することができる。しかしながら、明らかに2つ以上の物理的に離れた領域を論理ピクセルで表示することができる。実際これは、”フルカラー”論理ピクセルを利用するカラー表示装置に共通することである。各論理ピクセルは、原色の3つのサブピクセルから構成される。例えば赤、緑、青である。例えば、前述の第2002/0180688号を参照のこと。同様に、論理ピクセルとしてサブピクセルの集合を用いることにより、階調を実現することができる。各サブピクセルは、バイナリスイッチングだけ行うことができた。例えば、同じ領域に別々に制御可能な4つのサブピクセルを備える論理ピクセルを用いて、2ビット階調を形成することができた。しかしながら、1ビットまたは2ビット階調では、好適にはサブピクセルの数が大きいのは、階調で1ビット増える毎に、必要とするサブピクセルの数が倍になるからである。
本発明は、複数のサブピクセルを備える少なくとも1つのピクセルを有する電気光学表示装置を提供する。これらのサブピクセルは、領域が異なっている。本発明の好適な実施の形態では、少なくとも2つのサブピクセルは、領域が実質的に2の倍数で異なっている。従って、例えば、論理ピクセルが1×、2×、4×の領域のサブピクセルを有するとする。×は任意の領域である。この種類の論理ピクセルを、添付の図面の図7Aに概略で示す。この論理ピクセルは、3つの電極だけを用いて3ビット階調を実現するが、同じ領域のサブピクセルを用いて同じ3ビット階調を実現することは、8つのサブピクセルが必要となる。
駆動すると、各サブピクセルは入射光の一部を反射したり透過したりする。わずかな量がサブピクセルの領域で処理される。反射/透過が論理ピクセルの領域で平均する場合は、次に駆動領域のバイナリ重み付けを行うことにより、空間的にディザリングした階調となる。
サブピクセルの領域は任意のものである。図7Aに示したものは、反射により重み付けされる。サブピクセルが非線形重み付けを用いる場合には(L*における同じステップまたはガンマ補正階調スペーシングにおける同じステップに適切なように)、領域をそれに応じて変えるようにする。
サブピクセルの形状は十分考慮する必要があり、それらの相対的な領域についても十分考慮する必要がある。図7Aに示したように、単純な大きなブロックにより、サブピクセルアレイを単純なパターンで形成することができるが、ある条件下ではサブピクセルが見る人に分解して見えることがある。また、広い領域(多数の論理ピクセルにわたる)を中間レベルの階調で表示する場合は((例えば)図7Aの領域4だけを各論理ピクセルで駆動するように)、見る人にとってはサブピクセルのパターンによる線や格子状のパターンが見えてしまう。
論理ピクセルの解像度がますます向上すると、これらの問題は低減するが、多数のピクセルがさらに必要となる。しかしながら、ピクセルの数は解像度の2乗で増える。その代わり、サブピクセルの視認性および/または目に見えるパターンの問題は、例えば図7Bに示すようにサブピクセルを嵌合させることにより低減できる。この図は説明のためだけであって、サブピクセルの相対領域を正確に表したものではないことに留意されたい。図7Bと同様の多くの嵌合パターンを用いて、画像の品質を向上することができる。
サブピクセルの視認性および/または目に見えるパターンの問題を処理する別のアプローチは、サブピクセルをランダムな方向に向けることである。例えば、図7Aに示すサブピクセルの構成を有するピクセルアレイでは、それぞれのピクセルで図7Aに示す構成の向きが、4つランダムにとりうる。このようにサブピクセルを”ランダム化”することにより、パターンを分解して見る人にとって目障りでないようにする。
図7A、図7Bに示す本発明の実施の形態では3ビット階調を生成しているが、サブピクセルをさらに追加することにより本発明で任意のビット数の階調を生成できることが理解されるであろう。
本発明のこの面における利点は以下の通りである。
(a)電気光学媒体自体が階調を実現する必要がないこと。基本的に表示装置は黒色/白色表示装置とすることができ、サブピクセルがオンオフして階調を生成する。スキャンしたアレイでは、サブピクセルを必要に応じて制御して同じ数の行に対して列ドライバをさらに備えることによりカラーサブピクセルアレイとして実現できる。これにより、用いる電気光学媒体に対する要求を低減する。例えば、動作寿命時間を経ることによって媒体の階調がずれてしまう可能性について心配する必要がない。
(b)複雑な列ドライバを必要としないこと。本発明は、従来の表示装置に多く使用されるバイナリレベルドライバを用いて簡単に互換できる。従って様々な汎用の電気光学媒体、安価な”汎用の構成部品を容易に用いることができる。階調を生成する方法の中には、列電極に電圧変調ドライバを必要とするものもあるが、このようなドライバは広く市販されていないし、バイナリレベルドライバより高価で/構成が難しい。
(c)本発明に用いるアクティブマトリックスアレイ用に設計された薄膜トランジスタ(TFT)は、フルカラーに必要なものより全く難しいものではない。1つのピクセル当たり3つのサブピクセル(例えば、RGB)であり、各種の構成部品に供給しなければならないデータ量はわずかである。従って、新規の技術開発を全く必要とせずに、アクティブマトリックスバックプレーンを本発明で実現できる。
様々な技術
電気光学表示装置の従来のアクティブマトリックス駆動方法の多くでは、表示装置のバックプレーン上のピクセル電極の電圧を順に変えて所望の電圧をピクセルに印加する。上面は典型的には、ピクセルをアドレッシングするのに有利と思われる特定の電圧で保持する。例えば、ピクセル電極に供給するデータ線の電圧をゼロボルトと電圧Vとの間で変化させる場合、上面をV/2で保持して、順にピクセル全体で電圧を低下して両方向でV/2の大きさとする。
本発明の一面によれば、上面の電圧を変化させて、電気光学媒体のアドレッシングを向上することができる。例えば、上面電圧をゼロボルトに保持して、順に全ピクセル電圧を低下させて(上面マイナスピクセル電圧)、−Vと低くすることもできる。上面をVまで上げて、ピクセル電圧をVに低下することもできる。これらの大きな電圧低下により、電気光学媒体のアドレッシングをより速くすることができる。
より一般的には、上面電圧をゼロ電圧やVに設定するだけでなく、他の電圧に設定することもできるという利点がある。例えば、バックプレーンが印加するピクセル対ピクセル電圧と一致して、全時間可変電圧を電気光学媒体に印加するという利点がある。
電気光学表示装置に、選択線と同じ電圧を印加するように選択線を延長することにより形成した電極と、ピクセル電極との間にキャパシタを備えることも周知である。前述の国際公開第01/07961号に述べたように、このようなキャパシタを備えることにより、駆動電圧を除去した後で該当するピクセルの電界が減衰する速度を遅くする。別の面では、本発明は、表示装置の選択線とは別に可変の電圧を有する(第二の)電極と、ピクセル電極との間に形成した記憶キャパシタを有する電気光学表示装置を提供する。好適な実施の形態では、第二の電極が上面電圧を追従する。すなわち、その電圧が時間依存の定数だけ上面から異なっている。この種類のキャパシタを備えることにより、表示装置の隣接する(前の)行を制御する選択線と、ピクセル電極との間に重なることにより形成される記憶キャパシタと比較して、ピクセルが受ける容量電圧スパイクを大幅に低減する。
本発明の別の面は、選択線とデータ線とによる電気光学媒体の不要なスイッチングを低減する、あるいは除去することに関する。
上述のように、選択線とデータ線とは、ピクセル電極が所望の値になるよう印可するのに必要な電圧を供給する点で、アクティブマトリックスパネルに不可欠の要素である。しかしながら、選択線とデータ線とには、データ線に隣接する電気光学媒体をスイッチングする不要の作用がある。このようなスイッチングに起因する不要の光学アーティファクトを、黒色マスクを用いてデータ線および/または選択線により切り換えられる領域を見る人から隠してしまうことにより、除去することができる。しかしながら、このような黒色マスクを備えるには、表示装置の前面をバックプレーンと位置決めする必要があり、見る人に向けられる電気光学媒体の部分を減らす必要がある。この結果、黒色マスクがない表示装置よりも表示装置が暗くなり、コントラストが低くなってしまう。
本発明の別の面では、通常の表示装置動作の間、隣接する電気光学媒体を目につくほどアドレッシングするしないように、データ線を一方向に小さく横に延長させることにより、黒色マスクの必要性を回避する。これにより、黒色マスクに必要性を不要にする。
本発明に関連する面は、パッシベーション電極の利用と、電気光学媒体の駆動に用いられる駆動方法の変更に関する。インパルス駆動電気光学媒体は、2つの電極の間で薄膜の形態をとるなら電子的にアドレッシングできる。一般に、電極が電気光学媒体と接触している。しかしながら、長い電子緩和時間を有する誘電材料が1つまたは2つの電極と媒体との間に存在していれば、媒体をアドレッシングすることが可能である。1つまたは2つの電極をパッシベーションすることは、化学的または電気化学的相互作用により表示装置デバイスのバックプレーンまたは前面に悪影響を与えることを回避するのに望ましい。前述の国際公開第00/38001号を参照のこと。誘電層が存在することにより、電気光学媒体にわたって電圧を維持する能力が大幅に低減してしまうが、それでも電圧インパルスを媒体に印加でき、誘電層が適切に動作するならば、これらの電圧インパルスを介して媒体をアドレッシングすることができる。
当然、電気光学媒体の光学的状態は、ピクセル電極の電圧を変えることにより実現される。この電圧変化により、チャージが媒体を介して漏れるにつれて、電気光学媒体に印加する電圧が減衰してしまうことになる。外部の誘電層(すなわち、媒体と一方の電極との間の誘電層)が十分に薄く、電気光学媒体に十分に抵抗力があれば、媒体に印加する電圧インパルスにより、媒体の光学的状態に十分な所望のシフトを生成することになる。従って、誘電層を介して電気光学媒体を電子的にアドレッシングすることは可能である。しかしながら、アドレッシング方法は、媒体と直接接触する電極により電気光学媒体をアドレッシングすることと異なっている。後者の場合では、電圧をピクセルに印加することにより媒体をアドレッシングするが、前者の場合、ピクセル電圧を変えることによりアドレッシングを実現するからである。変化する毎に、電圧インパルスを電気光学媒体に印加することになる。
最後に、本発明は、アクティブマトリックス電気光学表示装置のクロストークを低減する駆動方法を提供する。
1つのピクセルをアドレッシングすることにより、他のピクセルの光学的状態に影響を与えてしまうピクセル間クロストークは不要であるが、これにはいろいろな原因がある。原因の一つは、オフ状態のトランジスタを流れる有限の電流である。1つのピクセルをチャージするための電圧をデータ線にかけると、オフ状態の電流リークのために、選択しない行のトランジスタをチャージしてしまう。これは、低いオフ状態電流をトランジスタに用いることにより解決される。
クロストークの別の原因は、隣り合うピクセル間の電流リークである。バックプレーンの素子を介してまたはバックプレーンと接触する電気光学媒体を介して、電流が漏れてしまう。このようなクロストークを解消するには、ピクセル電極の間に大きな絶縁ギャップを備えるようにバックプレーンを設計することである。ギャップが大きいほど、リーク電流が小さくなる。
すでに示したように、本発明で用いる好適な種類の電気光学媒体は、封止粒子ベースの電気泳動媒体である。本発明の方法および装置に用いられるこのような電気泳動媒体は、前述のイーインクおよびMITの特許および特許出願に記載のものと同じ構成部品および製造技術を用いることができる。さらに情報を得るには、読者はこれらを参照されたい。
本発明の好適な実施の形態について添付の図面を参照して説明するが、これは説明のためだけである。

Claims (1)

  1. 双安定電気光学媒体をアドレッシングする方法であって、直流オフセットを有する交流パルスを、該直流オフセットの大きさおよび方向によって決定される実質的に一定の光学階調状態を生成するのに十分な期間にわたり、該媒体に印加することを特徴とする方法。
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