JP5116169B2 - ディスク駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスク駆動装置、特に流体動圧軸受を備えたディスク駆動装置の構造に関する。
近年、HDDなどのディスク駆動装置は、流体動圧軸受を備えることにより回転精度が飛躍的に向上して高密度・大容量化が可能になっている。そのため流体動圧軸受やこれを備えたディスク駆動装置は、あらゆる機器に搭載されるようになった。そのため、ディスク駆動装置は使用環境が広範囲になり、小型化、薄型化、軽量化等が要求されるようになった。また、ディスク駆動装置は、モバイルと呼ばれる携帯機器への搭載も進み、小型・薄型・軽量化等の要求に加え、衝撃や外部付加が加えられたときでもディスクの安定した回転駆動ができるディスク駆動装置が要求されている。さらに、環境に配慮した省資源化と、一層のコストダウンの要求もある。
このようなニーズの多様化に伴いディスク駆動装置の仕様が多様化して、これに搭載される流体動圧軸受においても様々な仕様が要求されるようになり、種々の構造が提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、製造コストを低減すると共に、流体動圧軸受における軸受け性能の向上が図れる構造が開示されている。例えば、引用文献1には、シャフトを支持する円筒部材をスリーブと軸受ハウジングとに分離した構成が開示されている。この流体動圧軸受では、スリーブと軸受ハウジングとを揺動自在な構造として、ラジアル動圧軸受とスラスト動圧軸受の直角精度を組立時に調整するようにして部品の加工精度の要求を緩和している。また、引用文献2では、部品を射出成形で作ることにより流体動圧軸受の加工精度や組立精度を向上せる技術を開示している。
特開2006−105183号公報 特開2006−226410号公報
上述の特許文献1や特許文献2の流体動圧軸受のように、小型化や製造コスト軽減のためにシャフトを支持する円筒部材をスリーブと軸受ハウジングとに分離して構成する場合、組立時にスリーブを軸受ハウジングの内周側で強固に固定する必要がある。このような場合は接着剤を用いて接続されることが多い。一方、1つの軸受構造で複数の流体動圧軸受を用いる場合、各流体動圧軸受の圧力バランスを維持するために流体動圧軸受間を流体が循環するようにスリーブと軸受ハウジングとの間に連通路が形成されている。
しかし、前述したように、スリーブと軸受ハウジングの接合に接着剤を使用する場合、接着部からはみ出した接着剤が連通路を塞いでしまうことがある。このような場合、各流体動圧軸受間で圧力バランスが崩れ、流体が流体動圧軸受系から押し出され、軸受として機能不全に至ってしまうという問題がある。
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型化、軽量化、薄型化、耐衝撃性の向上を行いつつ、安定した軸受性能を確保できる流体動圧軸受を有するディスク駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、ベースハウジングと、前記ベースハウジングの内部に配置され当該ベースハウジングに対して記録ディスクを回転自在に支持する軸受ユニットと、前記軸受ユニットに支持される記録ディスクを回転駆動する駆動ユニットと、を含むディスク駆動装置であって、前記軸受ユニットは、前記記録ディスクを載置するハブを支持するシャフトと、当該シャフトが軸方向に挿入されるスリーブと、当該スリーブの軸方向に沿う外壁面に周設される周設ハウジングとを含み、前記スリーブの内壁面と前記シャフト外壁面の少なくとも一方にはラジアル方向の流体動圧軸受けを構成するラジアル溝が形成され、前記周設ハウジングは有底のカップ状であり、前記ハブとの対向面に前記ハブの半径方向外側に向かい延設されたフランジ部と前記スリーブを環囲する円筒部と前記円筒部の一端側を塞ぐ底部とを有し、前記スリーブの外周面と前記周設ハウジングの内周面の少なくともいずれか一方に、流体が流通する軸方向の連通路と、前記スリーブの外壁面と前記周設ハウジングの内周面を接着するための接着剤を溜める凹部とを有し、前記フランジ部と前記ハブとの対向面の少なくとも一方に前記シャフトの軸方向の流体動圧軸受けを構成するスラスト溝が形成されており、前記周設ハウジングの底部は外方向に向かい突き出したドーム状に形成されたことを特徴とする。
記録ディスクを載置するハブを支持するシャフトはスリーブに挿入され、そのスリーブより半径方向外側に周設ハウジングが配置されている。周設ハウジングとスリーブは、接着剤によって強固に接合される。このとき、接着剤は、周設ハウジングの内壁面またはスリーブの外壁面の少なくとも一方に形成された凹部に溜められる。この凹部は接着剤を塗布するときに接着剤を保持する保持部としても機能するようにしてもよい。この場合、接着作業中及び硬化前に接着剤を凹部に貯留できるので、凹部と同じ周壁面に形成された連通路に接着剤が進入することが防止できる。その結果、流体動圧軸受の圧力バランスを所定範囲内に保ち、安定した軸受性能の維持に寄与できる。また、凹部以外に塗布された接着剤が広がった場合には余剰分を受け入れてさらに広がることを抑制する拡散防止部として機能するようにしてもよい。この場合も凹部と同じ周壁面に形成された連通路に接着剤が進入することが防止できる。また、接着剤でスリーブと一体化される周設ハウジングの端部には、ハブの半径方向外側に向かい延設されたフランジ部が形成され、そこにスラスト動圧軸受を構成するスラスト溝が形成されている。つまり、スラスト溝をシャフトの回転中心から径方向外側の離反位置に配置している。そして、スラスト方向の流体動圧軸受けを形成する場合、ハブの外周側を軸受け支持できるのでスラスト荷重に対する剛性を向上できると共に、ハブの回転安定化に寄与できる。また、スラスト溝は、ラジアル溝を有するスリーブとは別部材の周設ハウジング側に形成されるので、スラスト溝の形成がスリーブの寸法精度を損ねることがなく、軸受ユニット全体の寸法精度を高精度に維持可能となり軸受性能の維持に寄与できる。
また、上記態様において、前記周設ハウジングは導電性樹脂で形成され、前記スラスト溝と前記連通路と前記凹部のうち少なくとも1つは前記周設ハウジングの加工時に型形成され、前記スリーブは、前記シャフトにおける前記ハブの非接続端より端面が突出するように前記シャフトを収納するようにしてもよい。この態様によれば、周設ハウジングに必要な機能を実現する構造が成型時に形成できるので、寸法精度の高い周設ハウジングを容易に量産できる。また、切削加工のような細かなバリが残る問題もなく、高性能のスラスト流体動圧軸受けを容易かつ低コストで製造できる。
また、上記態様において、前記周設ハウジングは導電性樹脂で形成され、前記スラスト溝と前記連通路と前記凹部のうち少なくとも1つは前記周設ハウジングの加工時に型形成されるとともに、前記周設ハウジングの底部は外方向に向かい突き出したドーム状に形成されてもよい。この態様によれば、周設ハウジングに必要な機能を実現する構造が成型時に形成できるので、寸法精度の高い周設ハウジングを容易に量産できる。また、切削加工のような細かなバリが残る問題もなく、高性能のスラスト流体動圧軸受けを容易かつ低コストで製造できる。さらに、周設ハウジングの底部を型成形することで、薄型化が容易にできる。また、底部をドーム形状にすることで、平面形状より剛性を向上させることができると共に、シャフト端面との距離を確保する緩衝空間を形成できる。その結果、仮に外部から大きな外力を受けても底部とシャフトとが接触する可能性を低減し、外力によるシャフトへの影響を抑制しディスク駆動装置の信頼性向上に寄与できる。つまり、より大きな外力の加わるモバイル機器の用途にも使用範囲が拡大する上、このディスク駆動装置を搭載したモバイル機器の小型化・薄型化・軽量化にも寄与できる。
また、上記構成において、前記周設ハウジングは導電性金属で形成され、前記スラスト溝と前記連通路と前記凹部のうち少なくとも1つは前記周設ハウジングの加工時に型形成され、前記スリーブは、前記シャフトにおける前記ハブの非接続端より端面が突出するように前記シャフトを収納するようにしてもよい。また、前記周設ハウジングは導電性金属で形成され、前記スラスト溝と前記連通路と前記凹部のうち少なくとも1つは前記周設ハウジングの加工時に型形成されるとともに、前記周設ハウジングの底部は外方向に向かい突き出したドーム状に形成されるようにしてもよい。このように、周設ハウジングを導電性金属で形成することにより、上記利点に加えて周設ハウジングの薄型化或いは剛性向上が可能になり、搭載する機器に適した薄型設計や剛性向上設計ができる。
なお、周設ハウジングを導電性樹脂や導電性金属で形成することにより記録ディスク側に帯電した静電気をシャフト等を介して容易に周設ハウジングの底部からベースハウジング側へ放電できるので、ディスク駆動装置の信頼性を向上させられる。
本発明によれば、小型化、軽量化、薄型化、耐衝撃性の向上を行いつつ、安定した軸受性能を確保できる流体動圧軸受を有するディスク駆動装置が提供できる。
記録ディスクやヘッドユニット等を組み付けてカバーを取り付けた状態の本実施形態のディスク駆動装置の全体構成を説明する概略拡大断面図である。 本実施形態のディスク駆動装置の要部の概略拡大断面図である。 本実施形態のディスク駆動装置の周設ハウジングにスリーブを組み付けた状態を示す説明図であり、(a)は、周設ハウジングとスリーブの断面図であり、(b)は(a)の上面図である。 本実施形態のディスク駆動装置のキャピラリーシール部の構造を説明する説明図である。 スリーブとシャフトを内周に収納した状態の周設ハウジングの上面図である。 本実施形態のディスク駆動装置の軸受ユニットのシャフトを中心とする部分拡大図であり、緩衝空間Pを形成するための他の実施形態を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に基づいて説明する。図1は、記録ディスクやヘッドユニット等を組み付けてカバーを取り付けた状態の本実施形態のディスク駆動装置10の全体構成を説明する概略拡大断面図である。
ディスク駆動装置10は、例えばアルミニウム等の金属で成形された断面略凹形状のシャーシ12と、当該シャーシ12の窪み部分を覆う例えば金属製のカバー14と、後述する軸受ユニットの基台となるベースハウジング16によって密閉空間18を形成するハウジング20により覆われる。密閉空間18には、磁気記録媒体である記録ディスク22がディスク駆動装置10の軸受ユニット24によって回転自在に支持されている。また、この軸受ユニット24には、記録ディスク22を回転駆動する駆動ユニット26が接続されている。なお、ハウジング20の内部には、回転する記録ディスク22の半径方向に磁気ヘッド28aを揺動させながら記録ディスク22に対しデータの書き込み及び読み出しを行うヘッドユニット28が配置されている。なお、図1に示す構造は、別部材として構成されたベースハウジング16とシャーシ12とを接続してなるツーピースタイプであるが、ベースハウジングがシャーシの機能も兼ねるワンピースタイプでも以下に示す本実施形態を適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
図2は、本実施形態の要部の概略拡大断面図である。なお、本実施形態では、便宜上図2の矢印A側を上側または上方、矢印B側を下側または下方として説明する。本実施形態は、ハードディスクを駆動するディスク駆動装置10であり、その回転数は例えば5400回/分である。本実施形態のディスク駆動装置10は、固定体Sと、ラジアル流体動圧軸受RB1,RB2及びスラスト流体動圧軸受SBとを含む軸受ユニット24と、これらの流体動圧軸受を介して固定体Sに対して回転体Rを回転駆動する駆動ユニット26とにより構成されている。
固定体Sは、ベースハウジング16、ステータコア30、周設ハウジング32、スリーブ34を含んで構成されている。ステータコア30は、ベースハウジング16に形成された円筒部16aの外壁面に固着されている。また、周設ハウジング32は、略カップ形状の部材であり円筒部16aの内壁面に、接着または圧入と接着の併用により固着されている。スリーブ34は、周設ハウジング32の内壁面に固定される円筒外壁面34aを有する環状部材である。なお、スリーブ34は、円筒内壁面34bで囲む空間にシャフト42を回転自在に支持するため、僅かな変形でもシャフト42の回転性能を低下させる原因になる。したがって、スリーブ34は周設ハウジング32の円筒部32aの内部に外力が加わらないように遊嵌状態で挿入された後、その内壁面に接着剤等で固着される。
ベースハウジング16は、例えば、アルミダイキャストで製作された母材を切削加工するか、アルミ板又はニッケルめっきを施した鉄板をプレス加工して形成することができる。ステータコア30は、ケイ素鋼板等の磁性板材が複数枚積層された後、表面に電着塗装や粉体塗装等による絶縁コーディングを施して形成される。また、ステータコア30は、半径方向外方向に突出する複数の突極(図示せず)を有するリング状であり、各突極にはコイル36が巻回されている。例えば、ディスク駆動装置10が3相駆動であれば突極数は9極とされる。なお、コイル36の巻き線端末は、ベースハウジング16の底面に配設されたFPC(フレキシブル基板)38上に半田付けされている。
スリーブ34は、例えば銅系の合金、粉末冶金による焼結合金、ステンレス等の金属材料の他、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドなどの樹脂材料等によって形成することができる。なお、スリーブ34を樹脂材料で形成する場合、ディスク駆動装置10の静電気除去性能を確保するため、固有抵抗が10 (Ω・m)以下となるよう、樹脂材料にカーボン繊維等を含有させた導電性樹脂材料で構成することが好ましい。
周設ハウジング32は、スリーブ34を内周に密着保持する円筒部32aと、円筒部32aの一方の端部を密閉する底部32bと、他端に後述するハブ40と対向するようにハブ40の半径方向外側に向かい延設されたフランジ部32cとを含んで構成される略カップ形状の部品である。
回転体Rは、ハブ40、シャフト42、マグネット44、スラストリング46を含んで構成される。ハブ40は、略カップ形状の部材であり、中心孔40aと同心で内周下垂部40bと外周円筒部40cと、外周円筒部40cの下端に外延する外延部40dとを有している。また、外周円筒部40cの内壁面にリング状のマグネット44を固着している。内周下垂部40bの内壁面にはスラストリング46が固着されている。
シャフト42は、例えばステンレス材により形成され、当該シャフト42の上端側には段部42aが設けられている。そして、シャフト42とハブ40とを組み立てるとき、ハブ40の中心孔40aにシャフト42を圧入することにより、ハブ40は段部42aによりシャフト42の軸方向の位置が規制されると共に所定の直角度で両者が一体化される。ハブ40は、磁性を有する例えばステンレス材で形成され、記録ディスク22はその中心孔が外周円筒部40cの外壁面に係合してハブ40の外延部40dに載置される。スラストリング46は、ディスク駆動装置10に外力が加わって回転体Rと固定体Sとが相対的に移動するような場合に、当該スラストリング46が周設ハウジング32のフランジ部32cの下面に当接して回転体Rが固定体S側から抜けてしまうことを防止する抜け防止機能を果たす。マグネット44は、例えばNd−Fe−B(ネオジウム−鉄−ボロン)系の材料で形成され表面には電着塗装やスプレー塗装などによる防錆処理が施されている。本実施形態において、マグネット44の内周側は例えば12極に着磁されている。
上述した回転体R、固定体S及び各流体動圧軸受RB1,RB2,SBにおいて、回転体Rのシャフト42が固定体Sにおけるスリーブ34の円筒内壁面34bに沿って挿入される。その結果、回転体Rは各流体動圧軸受RB1,RB2,SBを介して固定体Sに回転自在に支持されることになる。つまり、ハブ40はステータコア30及びマグネット44と共に磁気回路を構成する。そして、外部に設けられた駆動回路の制御により各コイル36に順次通電されて、回転体Rが回転駆動される。
次に、軸受ユニット24につて詳細に説明する。
軸受ユニット24は、シャフト42と、スリーブ34と、周設ハウジング32とを含んで構成されている。図3(a)は、周設ハウジング32とスリーブ34の断面図であり、図3(b)は、図3(a)の上面図である。スリーブ34の円筒内壁面34bとシャフト42の外周面の少なくとも一方にはラジアル方向のラジアル流体動圧軸受RB1,RB2を構成するラジアル動圧溝rbが形成されている。図3(a)には、スリーブ34の円筒内壁面34bにラジアル流体動圧軸受RB1,RB2のラジアル動圧溝rbが形成されている様子が示されている。ラジアル流体動圧軸受RB1はハブ40から遠い側に形成され、ラジアル流体動圧軸受RB2はラジアル流体動圧軸受RB1よりハブ40に近い側に形成されている。ラジアル流体動圧軸受RB1,RB2のラジアル動圧溝rbは、シャフト42の軸方向に離隔して配置され、例えばヘリングボーン状またはスパイラル状に形成される。これらのラジアル流体動圧軸受RB1、RB2の形成空間にはオイル等の潤滑剤48が充填されている。したがって、シャフト42が回転することにより潤滑剤48に圧力の高い部分が生る。その圧力によりシャフト42を周囲の壁面から離反させて、当該シャフト42をラジアル方向において実質的に非接触の回転状態とする。
ところで、本実施形態の場合、シャフト42は一端側にハブ40を接続しているので、当該シャフト42はハブ40に近い側と遠い側で異なる強さの側圧を受ける。そこで、本実施形態では、ラジアル流体動圧軸受RB1におけるラジアル動圧溝rbのシャフト42の軸方向の形成幅を、ラジアル流体動圧軸受RB2におけるラジアル動圧溝rbのシャフト42の軸方向の形成幅よりも狭く形成している。これにより、シャフト42の軸方向で異なる強さの側圧に対応した動圧が各ラジアル流体動圧軸受RB1,RB2で発生する。このように、高い動圧の発生によりシャフト42の高い支持剛性を実現すると共に、低い動圧の発生によりシャフト42の回転ロス低減に寄与できる最適なバランスが得られる。
一方、周設ハウジング32は、前述したようにハブ40との対向面にハブ40の半径方向外側に向かい延設されたフランジ部32cを有している。そして、フランジ部32cとハブ40との対向面の少なくとも一方にシャフト42の軸方向の荷重を受けるスラスト流体動圧軸受SBを構成するスラスト動圧溝sbが形成されている。図3(b)は、フランジ部32cにスラスト動圧溝sbが形成されている様子が示されている。フランジ部32cとハブ40の対向面におけるシャフト42の軸方向の間隙にも潤滑剤48が充填されている。このスラスト流体動圧軸受SBは、ラジアル流体動圧軸受RB1、RB2と連通している。スラスト動圧溝sbは、例えばスパイラル状またはヘリングボーン状に形成されてポンプインの動圧を発生させる。したがって、固定体S側であるフランジ部32cに対して回転体R側であるハブ40が回転することによりポンプインの動圧が発生する。この動圧によりシャフト42の軸方向の力を回転体Rであるハブ40に作用させ、固定体Sに対してシャフト42の軸方向に所定の間隙をもって実質的に非接触の状態でハブ40を支持される。
本実施形態の場合、スラスト動圧溝sbがシャフト42の回転中心から径方向外側の離反位置に配置される。したがって、スラスト方向のスラスト流体動圧軸受SBを形成する場合、従来スリーブ34の上面にスラスト動圧溝を形成していた場合に比べて、ハブ40の外周側を軸受け支持できる。その結果、スラスト荷重に対する剛性が向上できてハブ40の回転を安定化することに寄与できる。また、スラスト動圧溝sbは、ラジアル動圧溝rbを有するスリーブ34とは別部材の周設ハウジング32に形成されるので、スラスト動圧溝sbの形成がスリーブ34の寸法精度を損ねることがない。つまり、軸受ユニット全体の寸法精度を高精度に維持することが可能になり品質向上に寄与できる。
本実施形態の場合、各流体動圧軸受RB1,RB2,SBにおける間隙に充填された潤滑剤48は互いに共用される。この潤滑剤48は、以下に説明するキャピラリーシール部TSによりシールされて充填位置から外部への漏出が防止されている。このキャピラリーシール部TSは、図3、図4に示すように、周設ハウジング32の外壁面32dとスラストリング46の内壁面46aとで構成されている。周設ハウジング32の円筒部32aの外壁面は、その上部側から下部側へ向かうに従って小径となる傾斜面とされている。この傾斜面は、シャフト42の回転中心線に対して傾斜角θisで形成されている。一方、これに対向するスラストリング46の内壁面46aも、その開口側である下端先端に向かうに従って小径となる傾斜面とされている。しかし、この傾斜面のシャフト42の回転中心線に対して成す傾斜角θhは、0(ゼロ)より大きく傾斜角θisよりも小さくなるように、0<θh<θisと設定されている。従って、周設ハウジング32の外壁面32d及びスラストリング46の内壁面46aは、それらの隙間が開口側に向かうに従って拡がるキャピラリーシール部TSを形成する。そして、潤滑剤48の充填量として、当該潤滑剤48が外気と接する境界面(液面)が、このキャピラリーシール部TSの途中に位置するように設定してあるので、毛細管現象により潤滑剤48は、キャピラリーシール部TSによりシールされ、その充填位置から外部への漏出が防止される。なお、このキャピラリーシール部TSは、外側の傾斜面であるスラストリング46の内壁面46aがその開口側が小径となる傾斜面に設定されている。したがって、回転体Rの回転に伴い、潤滑剤48には、それが充填された部分の内部方向に移動させる方向の遠心力が作用する。つまり、潤滑剤48はスラスト流体動圧軸受SBに向かう力を受け外部への漏出がより確実に防止される。
図5は、スリーブ34とシャフト42を内周に収納した状態の周設ハウジング32の上面図である。なお、図5において、後述する連通路50、凹部52の配置を明確にするためフランジ部32cに形成されるスラスト動圧溝sbの図示は省略している。周設ハウジング32の円筒部32aの内壁面には、図5及び図3(a)に示すように、シャフト42の軸方向に延在する連通路50が形成されている。この連通路50は、周設ハウジング32とスリーブ34とを組み合わせたときに軸方向に延びる溝で、ラジアル流体動圧軸受RB1のラジアル動圧溝rbの下端側とラジアル流体動圧軸受RB2のラジアル動圧溝rbの上端側とをスリーブ34の外周面側で連通させる。このように、ラジアル流体動圧軸受RB1のラジアル動圧溝rbとラジアル流体動圧軸受RB2のラジアル動圧溝rbが連通することにより2つのラジアル流体動圧軸受RB間で潤滑剤48が循環する。その結果、各ラジアル流体動圧軸受RBで発生する動圧の圧力バランスを良好に維持することができる。なお、本実施形態において、連通路50の断面形状は円弧状とする例を示しているが、ラジアル流体動圧軸受RB1のラジアル動圧溝rbの下端側とラジアル流体動圧軸受RB2のラジアル動圧溝rbの上端側とが連通するような溝であれば円弧状以外に矩形や三角形状等でも同様の効果を得ることができる。
ところで、本実施形態のディスク駆動装置10においては、前述したように、スリーブ34は周設ハウジング32の円筒部32aの内壁面に接着剤で固定される。したがって、周設ハウジング32とスリーブ34との間に接着剤を塗布するとき、または接着剤が硬化する過程で連通路50に進入すると潤滑剤48の循環の妨げになり良好な動圧が発生できなくなることがある。そのため、接着剤の塗布工程では、接着剤が連通路50に進入しないように慎重に接着作業を行う必要があり作業効率を低下させる原因になっていた。また、接着剤の硬化後に連通路50を塞いでいないか否かの検査工程も必要になっていた。
そこで、本実施形態の周設ハウジング32では、図5及び図3(a)に示すように、連通路50から周方向に間隔を空けて周設ハウジング32とスリーブ34を接着するための接着剤を溜める凹部52を形成している。本実施形態においては、凹部52の一例として連通路50の延設方向に沿った凹条溝を周設ハウジング32の円筒部32aの内壁面に形成する例を示している。図5の場合、連通路50の円周方向の左右約70°の位置で周設ハウジング32の上端側に開口した凹部52を配置し、連通路50の対向位置にさらに1つ凹部52を配置して合計3つの凹部52を形成している例を示している。なお、連通路50や凹部52の形成数は適宜選択可能である。
周設ハウジング32とスリーブ34との接着を行う場合、例えば、接着剤を周設ハウジング32に形成された凹部52に塗布しておき、スリーブ34を挿入して接着する。この場合、凹部52は接着剤を塗布するときの保持部としても機能することができる。つまり、接着作業中及び硬化前に接着剤を凹部52に貯留できるので、凹部52と同じ周壁面に形成された連通路50に接着剤が進入することを防止できる。また、凹部52は、接着剤の塗布位置の目安になるので、接着作業の信頼性向上に寄与できる。また、連通路50の形成位置に対して接着剤の塗布位置が一義的に決定されるので、作業者ごとの接着剤塗布のばらつきが防止され品質の安定化に寄与できる。なお、図5に示すように、周設ハウジング32の内周をほぼ3等分する位置に凹部52を形成することにより、周設ハウジング32とスリーブ34との接着位置の偏りを防止して接着強度の安定化に寄与できる。
また、他の実施形態においては、接着剤を塗布する凹部52と連通路50との間に接着剤を塗布しないダミーの凹部52を形成してもよい。この場合、ダミーの凹部52は、接着剤が塗布された凹部52からはみ出した接着剤を受け入れてさらに広がることを抑制する拡散防止部として機能する。つまり、ダミーの凹部52で接着剤を受け入れて連通路50に接着剤が進入することを確実に防止する。
また、上述の例とは逆に周設ハウジング32に形成された凹部52には接着剤を塗布せずに、スリーブ34側に接着剤を塗布してから周設ハウジング32に挿入するようにしてもよい。この場合、スリーブ34の外周面に接着剤を塗布するので塗布作業が容易になる。そして、接着剤は周設ハウジング32の内周面に沿って広がるので凹部52は拡散防止部として機能する。つまり、この場合も凹部52で接着剤を受け入れて連通路50に接着剤が進入することを確実に防止する。なお、接着剤を凹部52の形成されていないスリーブ34側に塗布する場合、連通路50の形成位置の近くに接着剤が広がらないように配慮することが望ましい。この場合、例えばスリーブ34に接着剤塗布位置を示すマークを付けると共に、周設ハウジング32とスリーブ34との組合せ位置を示すマークを設けておくことができる。その結果、連通路50への接着剤の進入防止を行いつつ効率的な接着剤の塗布や周設ハウジング32とスリーブ34組み立て作業を行うことができる。
なお、図5に示す例では、連通路50及び凹部52を周設ハウジング32の内周面に形成する例を示したが、スリーブ34の外周面に形成してもよく同様の効果を得ることができる。また、連通路50と凹部52の一方を周設ハウジング32の内周面に形成し、他方をスリーブ34の外周面に形成してもよく同様の効果を得ることができる。さらに、凹部52を複数設ける場合、周設ハウジング32とスリーブ34の両方に設けてもよく同様の効果を得ることができる。つまり、連通路50や凹部52の形成位置は、周設ハウジング32やスリーブ34における形成のし易さに応じてどちらに形成するかを決定することができる。また、図5に示す例では、凹部52が周設ハウジング32の上端側に開口した凹条溝として説明したが、接着剤を保持したり受け入れることができる形状であればよく、例えば、周設ハウジング32の上端側や下端側に開口していない、閉じた空間を形成する凹条溝でもよい。また、凹条溝は連通路50の延設方向に沿って形成する例を示したが、連通路50から十分な距離が確保できれば、例えば周面に沿った螺旋形状としてもよい。また、複数形成する凹部52の形状は同じでもよいし、異なる形状としてもよい。例えば、接着剤を塗布する凹部52とはみ出した接着剤を受け入れる凹部52で溝サイズを変えてもよい。このように、凹部52の形態を変化させることにより、連通路50を接着剤で塞ぐことなく、周設ハウジング32とスリーブ34を所望の接着強度で接着固定することができる。
このように、スリーブ34の外壁面と周設ハウジング32の内周面を接着するための接着剤を溜める凹部52を形成することにより、連通路50が接着剤により塞がれてしまうことが確実に回避できる。つまり、潤滑剤48の循環状態を維持できるので、シャフト42や回転体Rに外部から力が加わるなどしてラジアル流体動圧軸受RB1,RB2やスラスト流体動圧軸受SBにおける動圧のバランスが崩れても、潤滑剤48の循環により迅速に圧力が平均化してバランスを回復する。その結果、固定体Sに対する回転体Rの離間量が安定して、記録ディスク22がスムーズに回転させられる信頼性の高いディスク駆動装置を得ることができる。
ところで、上述したように周設ハウジング32のフランジ部32cにスラスト動圧溝sbを形成する場合、周設ハウジング32の形成後にスラスト動圧溝sbを切削などの機械的加工で形成する方法が考えられる。しかし、この場合、加工に手間がかかる上、細かなバリが表面や角部に残る問題がある。また、振動や外力の付加等によりバリなどが剥がれて狭い隙間に入り込むと回転精度を悪化させるばかりでなく、軸受部などの摩耗促進を招きディスク駆動装置10の寿命を短くする原因になる。
そこで、本実施形態では、周設ハウジング32を形成する材料として、例えばポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドなどの樹脂材料にカーボン繊維等を混入させて固有抵抗が10 Ω・m以下となる導電性樹脂を用いる。そして、この導電性樹脂を用いて周設ハウジング32の底部32b、円筒部32a、フランジ部32c、連通路50、凹部52を一体に金型で射出成型する。そして、このとき同時にスラスト動圧溝sbも金型で成型する。このように、周設ハウジング32の本体部分の形成と同時に、連通路50、凹部52、スラスト動圧溝sb等を形成することにより上述したような加工工程の追加やその加工に伴うバリ取りなどの後処理を行う必要がなく、効率的かつ低コストで高性能、高機能の周設ハウジング32を形成することができる。なお、上述したように連通路50と凹部52の少なくとも一方をスリーブ34側に形成する場合もあるので、周設ハウジング32の形成時には必要な溝形状が選択的に同時形成される。また、周設ハウジング32の材料として導電性樹脂を用いることで、ハブ40、シャフト42、周設ハウジング32を介して記録ディスク22側に帯電した静電気をベースハウジング16側のアースに流す放電路を確保できる。静電気の放電が確実に行える構造とすることで、ディスク駆動装置10の品質向上に寄与することができる。
上述の実施形態では、周設ハウジング32を導電性樹脂により形成する例を説明したが、別の実施形態においては、周設ハウジング32を薄板状のステンレス素材により形成してもよい。この場合、底部32b、円筒部32a、フランジ部32c、連通路50、凹部52とを一体にプレス加工して形成する。そして、このとき同時にスラスト動圧溝sbもプレス加工により形成する。このように周設ハウジング32を導電性金属で形成する場合も導電性樹脂で形成した場合と同様な効果を得ることができると共に、周設ハウジング32の剛性を向上することができる。また、ステンレス素材等の金属材料で周設ハウジング32を形成することにより、導電性樹脂で形成した場合と同等の剛性を維持しつつ薄肉化ができる。つまり、ディスク駆動装置10の小型化に寄与できる。なお、導電性金属としては、例えば銅系の金属でも形成可能であり同等の効果を得ることができる。
上述したように、ディスク駆動装置10はモバイル機器への搭載要求に伴い、軽量化や薄型化への要求が高まっている。そのために、従来のディスク駆動装置においては、周設ハウジングの底部に相当する部分の部品の最薄部の厚さが例えば約0.2mmとされている。ただし、このような厚さの場合に底部に外力が加わると、当該底部が変形してしまう可能性が高くなる。このときシャフトが回転時であれば、変形した底部がシャフト下端に接触して回転不良を招く原因になる。その結果、記録ディスクの読み書き動作エラーやディスク駆動装置の寿命を短くする原因になっていた。
そこで、本実施形態のディスク駆動装置10においては、図3(a)に示すように、スリーブ34の下端部34cをシャフト42の下端部42bより突出するように配置される。本実施形態の場合、シャフト42の下端部42bに対するスリーブ34の下端部34cの突出量は例えばt1=0.1mmとして緩衝空間Pを形成している。このようにシャフト42の下端部42bとスリーブ34の下端部34cとの間に緩衝空間Pを形成することにより、周設ハウジング32の底部32bに外力が加わり底部32bが変形した場合でも、シャフト42の下端部42bと周設ハウジング32の底部32bの内壁側とが接触する可能性を低くすることができる。つまり、外力付加によるディスク駆動装置10の不具合の発生頻度を著しく低減できる。
なお、発明者らの実験データによれば、上述の緩衝空間Pを形成することで、周設ハウジング32を導電性樹脂で形成した場合における底部32bの最薄部の厚さを約0.1mmとしても、落下等による外力付加時の不具合を抑制する効果が確認できた。ただし、これを超えて周設ハウジング32の底部32bを薄くすると、成型時のひけなどの影響を受けるおそれがあり、ゆっくりと成型しなければならず生産性が低下するので、生産効率を重要視する場合には、底部32bの厚さは0.1mm以上とすることが望ましい。
一方、周設ハウジング32を導電性金属で形成する場合、上述の緩衝空間Pを形成することで底部32bの最薄部の厚さを約0.05mmとしても落下等による外力付加時の不具合を抑制する効果が確認できた。ただし、これを超えて周設ハウジング32の底部32bを薄くすると、加工時のひけなどの影響を受けるおそれがあり、ゆっくりと加工しなければならず生産性が低下するので、生産効率を重要視する場合には、底部32bの厚さは0.05mm以上とすることが望ましい。
図6は、軸受ユニット24のシャフト42を中心とする部分拡大図であり、落下等による外力付加時の不具合を抑制する効果を得る緩衝空間Pを形成するための他の実施形態を説明する説明図である。図6の場合、周設ハウジング32の底部32bを外方向に向かい突き出したドーム状にして緩衝空間Pを形成している。なお、他の構成部材は図2等で説明したものと実質的に同じであり、同様の機能を持つ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
周設ハウジング32を導電性樹脂により形成する場合、上述した例と同様に、底部54、円筒部32a、フランジ部32c、連通路50、凹部52、スラスト動圧溝sbを金型で成型する。このとき、底部54は下方に、例えばt2=0.2mm突出したドーム形状にする。つまり、シャフト42の下端部42bとの間に0.2mmの緩衝空間Pを形成できる。このようにシャフト42の下端部42bと底部54との間に緩衝空間Pを形成することにより、周設ハウジング32の底部54に外力が加わった場合でも、シャフト42の下端部42bと周設ハウジング32の底部54の内壁側とが接触する可能性を低くすることができる。つまり、外力付加によるディスク駆動装置10の不具合の発生頻度を著しく低減できる。なお、底部32bをドーム形状とすることで、平面形状の場合より剛性が向上するので、耐衝撃性が向上できる。
なお、発明者らの実験データによれば、上述の緩衝空間Pを形成することで、周設ハウジング32を導電性樹脂で形成した場合における底部54の最薄部の厚さを約0.1mmとしても落下等による外力付加時の不具合を抑制する効果が確認できた。ただし、これを超えて周設ハウジング32の底部54を薄くすると、成型時のひけなどの影響を受けるおそれがあり、ゆっくりと成型しなければならず生産性が低下するので、生産効率を重要視する場合には、底部54の厚さは0.1mm以上とすることが望ましい。
また、上記の例では底部54を含む周設ハウジング32を導電性樹脂により形成する例を説明したが、別の実施形態においては、周設ハウジング32を薄板状のステンレス素材により形成してもよい。この場合、底部54、円筒部32a、フランジ部32c、連通路50、凹部52、スラスト動圧溝sbをプレス加工により形成する。このように周設ハウジング32を導電性金属で形成する場合も導電性樹脂で形成した場合と同様な効果を得ることができると共に、底部54を含む周設ハウジング32の剛性を向上することができる。また、ステンレス素材等の金属材料で周設ハウジング32を形成することにより、導電性樹脂で形成した場合と同等の剛性を維持しつつ薄肉化ができる。つまり、ディスク駆動装置10の小型化に寄与できる。なお、導電性金属としては、例えば銅系の金属でも形成可能であり同等の効果を得ることができる。
なお、発明者らの実験データによれば、底部54を含む周設ハウジング32を導電性金属で形成する場合、上述の緩衝空間Pを形成することで底部54の最薄部の厚さを約0.05mmとしても落下等による外力付加時の不具合を抑制する効果が確認できた。ただし、これを超えて周設ハウジング32の底部54を薄くすると、加工時のひけなどの影響を受けるおそれがあり、ゆっくりと加工しなければならず生産性が低下するので、生産効率を重要視する場合には、底部54の厚さは0.05mm以上とすることが望ましい。
本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
10 ディスク駆動装置、 20 ハウジング、 22 記録ディスク、 24 軸受ユニット、 26 駆動ユニット、 32 周設ハウジング、 32b 底部、 32c フランジ部、 32d 外壁面、 34 スリーブ、 40 ハブ、 42 シャフト、 46a 内壁面、 50 連通路、 52 凹部、 54 底部。

Claims (5)

  1. ベースハウジングと、前記ベースハウジングの内部に配置され当該ベースハウジングに対して記録ディスクを回転自在に支持する軸受ユニットと、前記軸受ユニットに支持される記録ディスクを回転駆動する駆動ユニットと、を含むディスク駆動装置であって、
    前記軸受ユニットは、前記記録ディスクを載置するハブを支持するシャフトと、当該シャフトが軸方向に挿入されるスリーブと、当該スリーブの軸方向に沿う外壁面に周設される周設ハウジングとを含み、
    前記スリーブの内壁面と前記シャフト外壁面の少なくとも一方にはラジアル方向の流体動圧軸受けを構成するラジアル溝が形成され、
    前記周設ハウジングは有底のカップ状であり、前記ハブとの対向面に前記ハブの半径方向外側に向かい延設されたフランジ部と前記スリーブを環囲する円筒部と前記円筒部の一端側を塞ぐ底部とを有し、
    前記スリーブの外周面と前記周設ハウジングの内周面の少なくともいずれか一方に、流体が流通する軸方向の連通路と、前記スリーブの外壁面と前記周設ハウジングの内周面を接着するための接着剤を溜める凹部とを有し、
    前記フランジ部と前記ハブとの対向面の少なくとも一方に前記シャフトの軸方向の流体動圧軸受けを構成するスラスト溝が形成されており、
    前記周設ハウジングの底部は外方向に向かい突き出したドーム状に形成されたことを特徴とするディスク駆動装置。
  2. 前記周設ハウジングは導電性樹脂または導電性金属で形成され、前記スラスト溝と前記連通路と前記凹部のうち少なくとも1つは前記周設ハウジングの加工時に型形成された型形成部を有することを特徴とする請求項1記載のディスク駆動装置。
  3. 前記スリーブは、前記シャフトにおける前記ハブの非接続端より端面が突出するように前記シャフトを収納することを特徴とする請求項1または2に記載のディスク駆動装置。
  4. 前記周設ハウジングは、前記円筒部と前記底部と前記フランジ部と前記連通路とが薄板状のステンレス素材から一体に形成され、プレス加工されたプレス加工面を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のディスク駆動装置。
  5. 前記周設ハウジングの円筒部の外壁面は軸方向で前記フランジから遠ざかるに従って小径となる傾斜面を有し、
    前記外壁面の前記傾斜面には前記潤滑剤の漏れ出しを防止するキャピラリーシール部が構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のディスク駆動装置。
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