JP5116112B2 - 流体混合装置及び流体混合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流体混合装置及び流体混合方法に関し、より具体的には、ナノメートルからマイクロメートルオーダーの微小な反応空間において、流体を混合する流体混合装置及び流体混合方法に関する。
ガラスや樹脂性のチップ上にナノメートルからマイクロメートルオーダーの微小な流路を形成し、この流路中において化学やバイオ分野等の分析を実現する技術が、近年注目を集めている。このような技術は、μTAS(micro total analysis system)又はLab−on−a−chipと呼ばれている。この技術においては、様々な分析を微細なチップ上で実現するために、微細なチップ上における送液、混合、検出等の各要素技術の開発が進められている。
このような微細なチップ上において、液体を用いて実際に分析及び反応操作を行う場合、液体の攪拌及び複数の液体の混合を効率よく行うことは、高精度で迅速な分析を実現するために重要である。一般に、ナノメートルからマイクロメートルオーダーの微小な反応流路のようなマイクロ空間内においては、液体の粘性力が影響する層流状態となり、分子拡散による液体の撹拌及び混合が可能となる。
分子拡散を利用した技術として、特許文献1には、複数の流路を流れる液体を合流させる合流路が設けられたチップからなる反応機構が記載されている。この反応機構において合流路は連続して設けられた混合領域及び反応領域を有しており、合流させた液体を混合領域において混合した後、反応領域において反応を進行させる。
また、特許文献2には、複数の液体流路をそれぞれ異なる合流点において合流させ、さらに各合流点に分岐路を設けて合流した液体の一部を分岐させることによって、合流−分岐−合流が連続した混合機構が記載されている。この混合機構においては、合流−分岐を連続して行いながら分子拡散により混合し、大きな混合比率での液体の混合を実現している。さらに、特許文献3には、エレクトロウエッティングにより液滴を自動送液して接触させ、接触した液滴の分子拡散及び液滴の移動により生じる循環流によって、液滴を混合する技術が記載されている。
特開2005−30999号公報(2005年2月3日公開) 特開2005−10031号公報(2005年1月13日公開) 特開2006−317363号公報(2006年11月24日公開)
しかしながら、液体同士を接触させて分子拡散により混合する場合、十分に混合するために長時間要し、特に反応流路を用いる場合には、十分に混合するために反応流路を長くする必要があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、特にナノメートルからマイクロメートルオーダーの微小な反応空間(マイクロ空間)において、流体を効率よく撹拌及び混合する流体混合装置及び流体混合方法を提供することにある。
本発明に係る流体混合装置は、上記課題を解決するために、第1の液体が内部に導入される混合チャンバと、上記混合チャンバに接続され、内部を流体が流通する流体流路部とを備え、上記流体流路部の内部を流通する流体を、上記混合チャンバの方向に加速し、上記混合チャンバ内に流入させて第1の液体に接触させるものであることを特徴としている。
本発明に係る流体混合装置は、流体と第1の液体とを撹拌及び混合するものである。すなわち、当該流体が気体である場合には、気体によって第1の液体を撹拌し、当該流体が第2の液体である場合には、第1の液体と第2の液体とを混合するものである。上記の構成によれば、混合チャンバ内の第1の液体に流体流路部内において加速した流体を接触させるので、当該流体は激しい勢いで第1の液体に衝突する。ここで、当該流体が第2の液体である場合には、第2の液体が第1の液体に衝突したときの衝撃によって、第1の液体と第2の液体の混合液体内に渦流が発生し、第1の液体と第2の液体との混合が促進される。また、当該流体が気体である場合には、気体が第1の液体に衝突したときの衝撃によって、第1の液体内に渦流が発生し、第1の液体内の撹拌が促進される。これにより、第1の液体と第2の液体との混合、又は第1の液体の撹拌が効率よく行われる。
本発明に係る流体混合装置は、上記流体の流入方向に平行な面において、上記混合チャンバに接続されており、内部を気体が流通する気体導出流路部をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の液体と流体との接触前に、第1の液体と流体との間に存在する気体を、気体導出流路部内に流通させて混合チャンバ及び流体流路部内から効率よく除去し、第1の液体を効率よく撹拌及び混合することができる。また、気体導出流路部に流入する気体が、混合チャンバ内の液体に沿って流れるので、この気体の流れによって、混合チャンバ内の液体内に循環流が生じ、より効率よく液体を撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置は、上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面において、上記気体導出流路部側から上記混合チャンバ内を加圧することによって、上記混合チャンバ内の液体が上記気体導出流路部に流入するのを妨げる圧力障壁を形成する第1の加圧手段をさらに備えていることが好ましい。
上記構成によれば、混合チャンバから気体導出流路部内に液体が流入するのを妨げることが可能であり、液体を混合チャンバ及び流体流路部に保持して、第1の液体を効率よく撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置は、上記気体導出流路部における、上記流体の流入方向に直交し、上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面に平行な方向の第1の距離は、上記混合チャンバにおける、上記流体の流入方向に直交し、上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面に平行な方向の第2の距離と同一又はより短いことが好ましい。
上記構成によれば、気体導出流路部の深さは混合チャンバの深さよりも浅いので、第1の液体と流体との接触前に、第1の液体と流体との間に存在する気体を、気体導出流路部内に流通させて混合チャンバ及び流体流路部内から効率よく除去すると共に、液体を混合チャンバ及び流体流路部内に保持して、第1の液体を効率よく撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、第1の距離に対する第2の距離の比が1以上10以下であることが好ましい。これにより、分子拡散による液体の撹拌及び混合も効率よく利用して、より迅速に第1の液体を撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、上記混合チャンバ、上記流体流路部、及び上記気体導出流路部の少なくとも1つの内部は疎水性であることが好ましい。これにより、疎水性の圧力障壁(ラプラス圧)を利用して、混合チャンバ及び流体流路部内の液体が気体導出流路部内に流入することを防ぐことが可能であり、第1の液体をより効率よく撹拌及び混合することができる。また、第1の液体と流体との接触前に、第1の液体と流体との間に存在する気体を、気体導出流路部内に流通させて混合チャンバ及び流体流路部内から効率よく除去する。特に流体流路部の内部が疎水性であることによって、流体流路部内を流体が流通するときの流体流路部と流体との相互作用が軽減され、流体の加速に使用するエネルギーを低減させることができる。結果として、第1の液体をより効率よく混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、上記混合チャンバ、上記流体流路部、及び気体導出流路部の少なくとも1つの内部における水に対する接触角は、90度以上180度以下であることが好ましい。これにより、第1の液体を混合チャンバ1内に保持する方向にラプラス圧の効果を作用させることが可能である。また、特に流体流路部2内部を上記構成にすることで、流体の加速に使用するエネルギーをより低減することができる。
本発明に係る流体混合装置において、上記混合チャンバの容積が、上記流体が気体である場合における第1の液体の体積、及び上記流体が第2の液体である場合における第1の液体と第2の液体との体積の総和よりも大きいことが好ましい。これにより、混合チャンバ1内に撹拌及び混合する液体の全部分が収容され、液体と気体導出流路部との界面に気液界面を形成することが可能であるため、より効率よく第1の液体を撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、上記流体が気体である場合における第1の液体の体積、及び上記流体が第2の液体である場合における第1の液体と第2の液体との体積の総和が、1pL以上1μL以下であることが好ましい。これにより、液体の体積に対する液体の表面積の比率(比界面積)を大きくすることが可能であり、より効率よく第1の液体を撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、上記流体が第2の液体であり、上記流体流路部に接続され、規定された体積の第1の液体又は第2の液体を上記流体流路部に導入する体積規定手段をさらに備えていることが好ましい。これにより、撹拌又は混合に供する第1の液体又は第2の液体の体積の規定を1つの装置内で行うことが可能であり、液体の測定並びに撹拌及び混合を一連の操作で容易に行うことが可能である。
本発明に係る流体混合装置において、上記体積規定手段は、内部を第1の液体又は第2の液体が流通する切取流路部と、上記切取流路部内における第1の液体又は第2の液体の流通方向に交差するように、上記切取流路部に接続され、上記規定された体積の第1の液体又は第2の液体と同一の容積を有する体積規定流路部と、上記体積規定流路部と上記流体流路部との間に接続されたバルブ流路部と、上記体積規定流路部と上記バルブ流路部との界面に、上記体積規定流路部から上記バルブ流路部への第1の液体又は第2の液体の流入を妨げる第1の圧力を上記バルブ流路部側から印加し、上記切取流路部を流通する第1の液体又は第2の液体が上記体積規定流路部内に充填された後、上記体積規定流路部内の第1の液体又は第2の液体に第1の圧力よりも高い第2の圧力を上記切取流路部側から印加する第2の加圧手段とを備えていることが好ましい。これにより、撹拌又は混合に供する第1の液体又は第2の液体の体積の規定を正確に行うことができる。
本発明に係る流体混合装置は、上記体積規定手段を複数備え、複数の上記体積規定手段における上記体積規定流路部の容積がそれぞれ異なっていることが好ましい。これにより、体積比の異なる液体の規定及び混合を1つの装置内で容易に行うことができる。
本発明に係る流体混合装置は、上記流体流路部の内部に導入された流体に第3の圧力を印加して、当該流体を上記混合チャンバの方向に加速させる圧力印加手段をさらに備えていることが好ましい。これにより、流体を効率よく加速させ、当該流体と第1の液体との接触により生じる渦流によって、第1の液体を効率よく撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合装置において、第3の圧力が1kPa以上1MPa以下であることが好ましい。これにより、流体をより効率よく加速させることができる。
本発明に係る流体混合方法は、混合チャンバ内に導入された第1の液体に、当該混合チャンバ方向に加速した流体を接触させる接触工程を含むことを特徴としている。
本発明に係る流体混合方法は、流体と第1の液体とを撹拌及び混合するものである。すなわち、当該流体が気体である場合には、気体によって第1の液体を撹拌し、当該流体が第2の液体である場合には、第1の液体と第2の液体とを混合するものである。上記の構成によれば、混合チャンバ内の第1の液体に対して、混合チャンバ方向に加速した流体を接触させるので、当該流体は激しい勢いで第1の液体に衝突する。ここで、当該流体が第2の液体である場合には、第2の液体が第1の液体に衝突したときの衝撃によって、第1の液体と第2の液体の混合液体内に渦流が発生し、第1の液体と第2の液体との混合が促進される。また、当該流体が気体である場合には、気体が第1の液体に衝突したときの衝撃によって、第1の液体内に渦流が発生し、第1の液体内の撹拌が促進される。これにより、第1の液体と第2の液体との混合、又は第1の液体の撹拌が効率よく行われる。
本発明に係る流体混合方法は、上記接触工程の前に、上記流体に対して上記混合チャンバ方向に第4の圧力を印加して、上記流体を加速する加速工程をさらに含み、上記接触工程では、上記加速工程において加速した上記流体を第1の液体に接触させることが好ましい。これにより、流体を効率よく加速させ、当該流体と第1の液体との接触により生じる渦流によって、第1の液体を効率よく撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、第4の圧力が1kPa以上1MPa以下であることが好ましい。これにより、流体をより効率よく加速させることができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記混合チャンバは管形状であり、上記接触工程では、上記混合チャンバの短手側の一方から上記流体を第1の液体に接触させることが好ましい。これにより、液体の体積に対する液体の表面積の比率(比界面積)を大きくすることが可能であり、より効率よく第1の液体を撹拌及び混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記流体は第2の液体であり、上記接触工程の前に、第2の液体に対して上記混合チャンバ方向に第1の気体を接触させて、第2の液体を加速する加速工程をさらに含み、上記接触工程では、上記加速工程において加速した第2の液体を第1の液体に接触させることが好ましい。これにより、第2の液体を効率よく加速させ、第2の液体と第1の液体との接触により生じる渦流によって、第1の液体と第2の液体とを効率よく混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、第1の気体は、1kPa以上1MPa以下に加圧されていることが好ましい。これにより、流体をより効率よく加速させることができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記流体は第2の液体であり、上記接触工程は、第1の液体に第2の液体を接触させた後、第1の液体と第2の液体との混合液体にさらに第2の気体を接触させ、当該混合液体の界面に沿って当該気体を流通させることを含むことが好ましい。これにより、混合液体の界面に沿って流通する気体によって、混合チャンバ内の混合液体内に循環流が生じ、より効率よく第1の液体と第2の液体とを混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記接触工程は、上記混合液体が上記混合チャンバ内を移動するように、第2の気体を上記混合液体に接触させることを含むことが好ましい。これにより、混合液体内に、混合液体の移動に伴う循環流をさらに生じさせることができるので、より効率よく第1の液体と第2の液体とを混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記流体は第2の液体であり、第1の液体の体積と第2の液体の体積とがそれぞれ異なっていることが好ましい。これにより、第1の液体と第2の液体との体積比が異なるため、第2の液体が第1の液体に接触したときに、第1の液体と第2の液体との体積差を利用して、より効率よく第1の液体と第2の液体とを混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、第1の液体と第2の液体との総和が1pL以上1μL以下であることが好ましい。これにより、液体の体積に対する液体の表面積の比率(比界面積)を大きくすることが可能であり、より効率よく第1の液体を混合することができる。
本発明に係る流体混合方法において、上記流体は第3の気体であり、上記接触工程は、第3の気体を第1の液体に接触させ、第1の液体の界面に沿って流通させることを含むことが好ましい。これにより、第3の気体を効率よく加速させ、第3の気体と第1の液体との接触により生じる渦流によって、第1の液体を効率よく撹拌することができる。
本発明に係る流体混合方法において、第1の液体の体積が1pL以上1μL以下であることが好ましい。これにより、第1の液体の体積に対する第1の液体の表面積の比率(比界面積)を大きくすることが可能であり、より効率よく第1の液体を撹拌することができる。
以上のように、本発明に係る流体混合装置及び流体混合方法によれば、混合チャンバ内に導入された第1の液体に、流体流路部内部において加速した流体を接触させるので、第1の液体と流体とを効率よく撹拌及び混合することが可能である。
本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの体積規定部を示す概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの体積規定部による体積規定を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの体積規定部による体積規定を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーの体積規定部による体積規定を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の撹拌を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーによる液体の混合を説明する概略図である。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示す画像データである。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示す画像データである。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示す画像データである。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示す画像データである。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示す画像データである。 本発明に係るマイクロミキサーを用いて液体を混合した結果を示すグラフである。
本発明の一実施形態について、図1〜5を参照して以下に説明する。なお、図1〜5は、本発明に係るマイクロミキサーの一実施形態を示す上面概略図である。図1に示すように、本発明に係るマイクロミキサー(流体混合装置)100は、混合チャンバ1及び流体流路部2を備えている。混合チャンバ1の内部には、液体プラグA(第1の液体)6が導入されている。流体流路部2の一端は混合チャンバ1の一端に接続されており、その内部には流体が流通している。本実施形態においては、まず、流体流路部2の内部を流通する流体が液体(液体プラグB(第2の液体)7)である場合について説明し、当該流体が気体である場合については後述する。
混合チャンバ1の幅(図1の上下方向の距離)は、1〜1000μmであればよい。混合チャンバ1の深さ(液体プラグB7の流入方向に直交し、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面に平行な方向の距離)は1〜1000μmであってもよいが、好ましくは1〜200μmである。混合チャンバ1の長さ(図1の左右方向の距離)は、液体プラグA6及び液体プラグB7の体積に応じて適宜調整するものであるが、0.1〜100mmであることが好ましい。なお、混合チャンバ1の容積が、混合する液体プラグA6及び液体プラグB7の体積の総和(好ましくは1pLから1μLの範囲)より大きくなるように、混合チャンバ1のサイズが設定されることが好ましい。
流体流路部2の幅(図1の上下方向の距離)は1〜1000μmであればよく、深さ(液体プラグB7の流入方向に直交し、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面に平行な方向)は1〜1000μmであればよい。また、流体流路部2の長さ(図1の左右方向の距離)は、0.1〜500mmであることが好ましい。混合チャンバ1及び流体流路部2において、互いに接続されている部分の断面の大きさは同一であってもよいし、異なっていてもよい。なお、本発明に係るマイクロミキサー100における、幅、深さ、長さ等のサイズは上記範囲に限定されず、例えばnmオーダーであってもよい。
混合チャンバ1及び流体流路部2において、液体プラグA6及び液体プラグB7が存在していない部分には、液体プラグA6及び液体プラグB7に干渉しない物質が充填されていることが望ましく、各種の気体(好ましくは空気)が充填されていればよい。また、当該部分に充填されている物質は、必要に応じて油等でもよい。
マイクロミキサー100は、例えば、ウエット又はドライエッチングや機械加工等によって、ガラスや樹脂基板を加工することによって形成することができる。また、マイクロミキサー100は、上記加工の後、流体の導入及び導出口を有する別の基板(図示せず)を用いて蓋をするように構成されていてもよい。
図1に示すように、流体流路部2内の液体プラグB7は矢印方向に流通しており、混合チャンバ1の一端に接続された流体流路部2の一端から混合チャンバ1内に流入して、液体プラグA6に接触するようになっている。このとき、流体流路部2内において液体プラグB7は混合チャンバ1の方向に加速されて、混合チャンバ1内に流入するようになっている。これにより、液体プラグB7が液体プラグA6に激しい勢いで衝突するので、その衝撃により生じる循環流によって、液体プラグA6と液体プラグB7とを効率よく混合することができる。特に、液体の拡散のみによる混合に比して、短時間で液体プラグA6と液体プラグB7とを混合することができる。
マイクロミキサー100は、流体流路部2内において液体プラグB7を混合チャンバ1の方向に加速する加速手段(図示せず)を備えていることができる。上述した加速手段として、流体流路部2内を加圧する加圧装置、流体流路部2内を減圧する減圧装置、電気的駆動装置(誘電泳動、エレクトロウエッティング)を使用することが可能であるが、流体流路部2内を加圧する加圧装置が好ましい。このような加圧装置として、流体流路部2の内部に導入された液体プラグB7に圧力(第3の圧力)を印加して、液体プラグB7を混合チャンバ1方向に加速させる装置を使用することができる。また、加圧装置としては、加圧した気体を流体流路部2内に導入するような装置が好ましく、例えば圧力コントローラーを用いることが可能である。このとき、加圧した気体の圧力は、1kPa以上1MPa以下であることが好ましいが、この範囲に限定されない。
図1に示すように、マイクロミキサー100は、混合チャンバ1及び流体流路部2の、液体プラグB7の流入方向に平行な面であり、かつ上記混合チャンバと上記流体流路部とが接続されている面に直交する面(図1中上側の面)において、混合チャンバ1に接続された気体導出流路部3を備えていてもよい。本実施形態においては、気体導出流路部3を備えたマイクロミキサーを例として説明する。なお、気体導出流路部3は混合チャンバ1と流体流路部2との両方に接続されていてもよい。
気体導出流路部3の幅(図1の上下方向の距離)は1〜1000μmであればよい。気体導出流路部3の深さ(液体プラグB7の流入方向に直交し、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面に平行な方向)は1〜1000μmであってもよいが、好ましくは1〜200μmである。気体導出流路部3の長さ(図1の左右方向の距離)は、0.1〜500mmであることが好ましい。気体導出流路部3の混合チャンバ1に接続されていない一端には、気体の導出口(図示せず)に繋がる開口部5を備えている。
また、気体導出流路部3の深さ(第1の距離)は混合チャンバ1の深さ(第2の距離)より浅いことが好ましく、気体導出流路部3の深さに対する混合チャンバ1の深さの比が1以上10以下であることが好ましい。混合チャンバの深さが1〜1000μm、好ましくは1〜200μmであり、気体導出流路部3の深さに対する混合チャンバ1の深さの比が1以上10以下であることによって、混合チャンバ1の深さ方向の混合に拡散が必要な場合であっても、拡散に必要な時間を短縮することが可能である。また、気体導出流路部3と混合チャンバ1との深さの比が、1以上10以下であることによって、混合チャンバ1内に液体プラグA6を十分に保持することが可能である。
図1に示すように、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面には、気体導出流路部3側から混合チャンバ1を加圧することによって、混合チャンバ1内の液体成分が気体導出流路部3に流入するのを妨げる圧力障壁4が形成されている。したがって、マイクロミキサー100は、上述した圧力障壁4を形成する第1の加圧手段(図示せず)を備えていてもよい。第1の加圧手段としては、従来公知のものを使用可能である。ここで、圧力障壁4は、混合チャンバ1と気体導出流路部3との間に実際に壁として設けられているものではなく、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面において、液体成分の移動を妨げる仮想壁である。
気体導出流路部3の形状は図1に示すものに限定されず、例えば図2に示すマイクロミキサー101のように、混合チャンバ1における、液体プラグB7の流入方向に平行な面であり、かつ混合チャンバ1と流体流路部2とが接続されている面に直交する両方の面に、気体導出流路部3a及び3bを備えていてもよい。図2に示すように、気体導出流路部3aと混合チャンバ1及び流体流路部2との界面には圧力障壁4aが形成されており、気体導出流路部3bと混合チャンバ1との界面には圧力障壁4bが形成されている。そして、気体導出流路部3a及び3bにおける、混合チャンバ1に接続されていない一端は互いに接続されて1つの開口部5を有するように形成されている。また、気体導出流路部3a及び3bにおける、混合チャンバ1に接続されていない一端は互いに接続されておらず、それぞれ開口部5を有していてもよい。
また、図3に示すマイクロミキサー102のように、気体導出流路部3cと気体導出流路部3dとが連続するように設けられており、気体導出流路部3dの一端に開口部5を有していてもよい。ここで、気体導出流路部3cと混合チャンバ1との界面には圧力障壁4cが形成されており、気体導出流路部3dと混合チャンバ1との界面には圧力障壁4dが形成されている。さらに、図4に示すマイクロミキサー103のように、気体導出流路部3eが、混合チャンバ1における、液体プラグB7の流入方向に平行な面であり、かつ混合チャンバ1と流体流路部2とが接続されている面に直交する面の一部にのみ設けられており、当該面の残りの部分には気体導出流路部3eが設けられていなくてもよい。図4に示すように、気体導出流路部3eと混合チャンバ1との界面には、図1〜3と同様に圧力障壁4eが形成されている。
以上の構成において混合チャンバ1の形状は図示したものに限定されず、例えば、図1に対応する形状であって、図4に示すように、気体導出流路部3が、混合チャンバ1における、液体プラグB7の流入方向に平行な面であり、かつ混合チャンバ1と流体流路部2とが接続されている面に直交する面の一部にのみ接続されていてもよい。また、混合チャンバ1、流体流路部2及び気体導出流路部3は円筒形状であってもよい。さらに、図5に示すマイクロミキサー104のように、混合チャンバ1の幅が、流体流路部2及び気体導出流路部3の幅に比して顕著に広くてもよい。また、混合チャンバ1、流体流路部2及び気体導出流路部3のそれぞれの幅及び深さは均一でなくてもよく、幅及び深さが段階的に広がる又は狭まるようなテーパ形状や、一部の幅及び深さのみが広い又は狭いような形状であってもよい。
このように、気体導出流路部3を設けることによって、混合チャンバ1に流入する液体プラグB7が液体プラグA6に接触する前に液体プラグA6と液体プラグB7との間に存在する気体を、気体導出流路部3に誘導することが可能であり、液体プラグA6と液体プラグB7とを接触させることによる混合が可能となる。また、混合チャンバ1内で液体プラグA6と液体プラグB7とが接触した後、流体流路部2から混合チャンバ1方向に気体を流入させることによって、液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体12(図10B)内に渦流及び循環流を発生させることができる。これにより、特に液体プラグA6と液体プラグB7との体積比率が大きい場合、より迅速に混合することが可能となる。混合液体12内に発生する渦流及び循環流の詳細については、後述する。
混合チャンバ1内の液体成分8(図6)が、気体導出流路部3との間に気液界面を有しつつ、気体導出流路部3内に漏れ出さないためには、混合チャンバ1と気体導出流路部3の間に液体成分8を混合チャンバ1内に保持する方向の圧力障壁4が存在する必要がある。ここで、液体成分8は、液体プラグA6又は液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体12が意図される。圧力障壁4をPLPで表し、以下のYoung−Laplaceの式(1)によって次のように算出する。
LP = −2γ・cosθ/(dh/2) (1)
ここで、γは混合チャンバ1内の液体成分8に作用する表面張力、θは当該液体成分8の接触角、dhは当該液体成分8と気体導出流路部3内の気体との気液界面の相当直径を示している。
したがって、混合チャンバ1内の液体成分8に作用する表面張力が一定である場合、気体導出流路部3の疎水性が強い(θ>90度)ほど、また相当直径が小さい(深さが浅い)ほど、液体成分8が安定して混合チャンバ1内に保持されることになる。ただし、これは水系の液体成分8を用いる場合についてであり、油系の液体成分8を用いる場合は、親水及び疎水の関係が逆になるが、この場合も本発明に含まれる。
気体導出流路部3の内側は、疎水性であることが好ましい。また、疎水性の面の水に対する接触角が90度以上180度以下であることが好ましい。したがって、気体導出流路部3の内側は疎水性の材料により形成されているか、疎水修飾されていればよい。疎水性の材料としては、テフロン(登録商標)、PDMS等の樹脂を例示することができる。気体導出流路部3の内側を疎水修飾するときの疎水修飾剤としては、アモルファスフッ素ポリマー、オクタデシルトリクロロシラン等を好適に使用可能である。同様に、混合チャンバ1の内部も疎水性であることが好ましい。
圧力障壁4が形成されている場合における、混合チャンバ1、気体導出流路部3及び液体成分8の関係を、図6及び7を参照して以下に説明する。図6は、混合チャンバ1と気体導出流路部3との界面を加圧して圧力障壁4を形成する場合の、混合チャンバ1、気体導出流路部3、及び液体成分8の関係を説明する断面模式図であり、図7は、圧力障壁4が存在する場合の、混合チャンバ1、気体導出流路部3、及び液体成分8の関係を説明する上面模式図である。
図6に示すように、混合チャンバ1内に液体成分8を留めるために、気体導出流路部3側から混合チャンバ1に圧力PLPを印加する。PLPを印加することによって、混合チャンバ1から気体導出流路部3側に流出しようとする液体成分8を混合チャンバ1内に押し戻すことができる。また、図7に示すように、PLPを印加することによって圧力障壁4を形成し、さらに液体成分8の両端にPLPを印加してもよい。これにより混合チャンバ1における液体成分8の存在する位置や長さを調節し、液体成分8を混合チャンバ1内に固定することができる。
また、混合チャンバ1及び気体導出流路部3と同様に、流体流路部2の内部も疎水修飾又は撥水若しくは撥油修飾されていることが好ましい。これにより、流体流路部2内を液体プラグB7が流入するとき、液体プラグB7と流体流路部2の内壁との相互作用が低減されるため、液体プラグB7を小さな力で効率よく加速させることが可能であり、効率よく液体プラグA6と液体プラグB7との混合を行うことができる。流体流路部2の内部の水に対する接触角が90度以上180度以下であることが好ましく、このような疎水修飾剤又は撥水若しくは撥油修飾剤として、アモルファスフッ素ポリマー、オクタデシルトリクロロシラン等を好適に使用可能である。また、このような疎水又は撥水若しくは撥油修飾を行う代わりに、元々疎水又は撥水若しくは撥油性を示すテフロン(登録商標)、PDMS等の樹脂のような材料を用いて流体流路部2を形成してもよい。さらに、疎水又は撥水若しくは撥油効果を大きくするために、流体流路部2の内壁の表面に凹凸を設ける構成としてもよい。
本発明に係るマイクロミキサー100は、規定された体積の液体プラグA6又は液体プラグB7を流体流路部2に導入する体積規定部200を備えていてもよい。マイクロミキサー100が体積規定部200を備えている形態について、図8、図9A、図9B、及び図9Cを参照して以下に説明する。本実施形態においては、体積規定部200を用いて液体プラグB7の体積を規定する方法について説明する。図8は、体積規定部200の一実施形態を示す上面概略図であり、図9A〜図9Cは、図8に示す体積規定部200を用いた体積の規定方法を説明する説明図である。
図8に示すように、体積規定部200は、体積規定流路部9、バルブ流路部10、及び切取流路部11を備えている。切取流路部11の内部には体積が規定される前の液体プラグB7が流通している。体積規定流路部9は、切取流路部11における液体プラグB7の流通方向に交差するように切取流路部11に接続されている。体積規定流路部9の容積は、体積を規定して流体流路部2に導入する液体プラグB7と同一の容積を有している。バルブ流路部10は、体積規定流路部9と流体流路部2との間に直接又は間接的に接続されている。
体積規定流路部9の容積は、所望の体積の液体プラグB7を流体流路部2に導入し得るように、所望の体積と同等になるように設計される。体積規定流路部9の幅(図8の左右方向の距離)及び深さ(上記幅及び下記長さに直交する方向の距離)は、1〜1000μm、長さ(図8の上下方向の距離)は1μm〜50mmであることが好ましいが、この範囲に限定されない。
体積規定流路部9とバルブ流路部10との界面には、第2の加圧手段(図示せず)によって、体積規定流路部9からバルブ流路部10への液体プラグB7の流入を妨げる圧力が、バルブ流路部10側から印加されている。これにより、体積規定流路部9とバルブ流路部10との界面には、液体プラグB7を体積規定流路部9内に保持する方向に圧力障壁が形成される。
圧力障壁と圧力の向きとの関係は、上述の(1)式の関係と同様に示される。バルブ流路部10の相当直径は1〜1000μmの範囲にあることが好ましく、バルブ流路部10の長さ(図8の上下方向)は、1〜1000μmの範囲にあることが好ましいが、この範囲に限定されない。また、上述の気体導出流路部3と同様の理由により、バルブ流路部10は疎水性の材質からなるか、若しくは疎水修飾されていることが好ましい。切取流路部11の幅(図8の上下方向の距離)及び深さ(上記幅及び下記長さに直交する方向の距離)は1〜1000μm、長さ(図8の左右方向)は1μm〜100mmであることが好ましいが、この範囲に限定されない。
次に、図9A〜図9Cを参照して、体積規定部200を用いた体積の規定方法を説明する。図9Aに示すように、切取流路部11内を流通する液体プラグB7は、切取流路部11と体積規定流路部9とが接続されている部分から、体積規定流路部9内に流入する。体積規定流路部9内に流入した液体プラグB7は、体積規定流路部9とバルブ流路部10との界面に形成された圧力障壁によって、バルブ流路部10内には流入せずに体積規定流路部9内に留まる。ここで、切取流路部11から体積規定流路部9に液体プラグB7が流入するときの圧力は、上記圧力障壁の圧力よりも低いことが望ましい。
そして、図9Bに示すように、体積規定流路部9内に液体プラグB7が流入した後、切取流路部11内に液体プラグB7と干渉しない物質(主に空気等の気体)を、上記圧力障壁の圧力よりも低い圧力で導入する。これにより、体積規定流路部9の容積と概ね等しい体積の液体プラグB7が規定される。その後、図9Cに示すように、上記圧力障壁の圧力よりも高い圧力を、切取流路部11側から体積規定流路部9内の液体プラグB7に印加することによって、バルブ流路部10を介して流体流路部2に体積が規定された液体プラグB7を流入させる。
以上のように、体積規定部200を用いれば、マイクロミキサー100において混合するための極めて微少な量の液体の測定を装置内で行うことが可能である。すなわち、液体の測定並びに混合及び撹拌の一連の操作を、1つの装置内で完結することが可能であり、より効率よく液体の混合及び撹拌を行うことができる。従来の混合装置によれば、1nLといった微小量の液体の体積を規定した後に混合装置に導入して混合することは困難であったが、本発明に係るマイクロミキサー100は、体積規定部200を備えているので、微少量の液体の規定並びに当該液体の撹拌及び混合を1つの装置内において一連の操作で行うことができる。その結果、微少量の液体の撹拌及び混合を精度良く行うことができる。
体積規定部200は、上述したように、体積規定流路部9とバルブ流路部10との界面に、体積規定流路部9からバルブ流路部10への液体プラグB7の流入を妨げる圧力(第1の圧力)をバルブ流路部10側から印加し、切取流路部11を流通する液体プラグB7が体積規定流路部9内に充填された後、液体プラグB7に上記圧力よりも高い圧力(第2の圧力)を切取流路部11側から印加する加圧手段(第2の加圧手段)を備えていてもよい。
また、マイクロミキサー100に複数の体積規定部200が備えられていてもよい。このとき、一方の体積規定部200を用いて液体プラグA6の体積を規定し、他方の体積規定部200を用いて液体プラグB7の体積を規定した後、体積を規定した液体プラグA6から流体流路部2を介して混合チャンバ1内に導入し、その後液体プラグB7を流体流路部2に導入すればよい。このように、液体プラグA6と液体プラグB7とを、異なる体積規定部200を用いて体積を規定することによって、異なる体積比で規定した液体プラグA6及び液体プラグB7を混合することができる。ここで、複数の体積規定部200によって体積が規定される液体プラグA6及び液体プラグB7のそれぞれの体積比が、2以上であってもよい。また、体積規定部200によって規定される液体の体積は、1pLから1μLであってもよい。
マイクロミキサー100において、流体流路部2の内部を流通する流体が気体である場合について、図10を参照して以下に説明する。図10は、マイクロミキサー100による液体の撹拌を説明する概略図である。流体流路部2の内部を流通する流体が気体である場合も、流体流路部2の内部を流通する流体が液体プラグB7である場合と、マイクロミキサー100の構成は同一である。図10に示すように、流体流路部2の内部を矢印方向に流通する気体は、混合チャンバ1内に流入して液体プラグA6に接触した後、気体導出流路部3に流入して開口部5から導出される。
このとき、流体流路部2内において気体は混合チャンバ1の方向に加速されて、混合チャンバ1内に流入するようになっている。これにより、気体が液体プラグA6に激しい勢いで衝突し、衝突後に気体導出流路部3内に流入した気体が、液体プラグA6の界面に沿って流れることによって、図10に示すように液体プラグA6内に渦流及び循環流が生じる。図10に示すように、気体が衝突した後の液体プラグA6においては、気体の衝突面から、気体の流れに誘起されるように渦流が発生する。そして、気体導出流路部3内を流れる気体と液体プラグA6との界面においては、気体の流れによって誘起されるせん断流が液体プラグA6内に図10における右向き方向に発生する。液体プラグA6全体としては混合チャンバ1内に保持されているので、図10における右向き方向の流れと釣り合いをとるための流れが、液体プラグA6内に図10における左向きの方向に発生する。このようにして生じる渦流及び循環流によって、液体プラグA6内を効率よく迅速に攪拌することができる。この場合、混合チャンバ1は、撹拌チャンバとして機能する。
このように、本発明に係るマイクロミキサー100は、液体プラグA6内を効率よく撹拌することが可能であるので、液体プラグA6内に可溶化している成分のみではなく、粒子状の成分をも攪拌及び混合することができる。したがって、本発明に係るマイクロミキサー100は、多くの分析において必要とされている、濃度が不均一な成分を有する液体プラグA6の効率のよい攪拌に好適に利用される。
次に、図11A、図11B、図11C及び図11Dを参照して、液体プラグA6と液体プラグB7との混合について、より詳細に説明する。図11A〜11Dは、マイクロミキサー100による液体の混合を説明する概略図である。図11Aに示すように、液体プラグB7は流体流路部2内を混合チャンバ1の方向に流通している。このとき、流体流路部2内を流通する液体プラグB7に対して、加圧した気体(第1の気体)を混合チャンバ1の方向に接触させることによって、液体プラグB7を加速している。当該気体は、1kPa以上1MPa以下に加圧されていることが好ましい。
そして、液体プラグA6は混合チャンバ1内に静止しており、液体プラグA6の体積は1pL以上1μL以下であり得る。液体プラグA6と液体プラグB7との間の流体流路部2内には気体が存在しているが、当該気体は、液体プラグB7が液体プラグA6方向に近づくにしたがって、点線矢印に示すように気体導出流路部3内に流入する。
その後、図11Bに示すように、液体プラグB7が液体プラグA6に接触すると、接触界面において液体プラグB7と液体プラグA6との混合が開始する。ここで、液体プラグB7が液体プラグA6に接触した後も、混合液体12に対して、加圧した気体を混合チャンバ1方向に接触させ続ける。これにより、液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体12は、混合チャンバ1内を実線矢印方向に移動する。
そして図11Cに示すように、さらに、混合液体12に対して加圧した気体を混合チャンバ1方向に接触させることによって、混合液体12の移動に伴って、混合液体12内に循環流が誘起されて混合が促進される。最終的には、図11Dに示す位置まで混合液体12は移動し、混合液体12に対して接触させた加圧した気体は気体導出流路部3に流入する。図11Dの状態においても、加圧した気体を混合液体12に対して接触させ続けることによって、混合液体12内の渦流及び循環流を維持されるので、さらに混合が促進されるため好ましい。
このような液体プラグA6と液体プラグB7との混合においては、液体プラグB7の体積が液体プラグA6の体積と等しいか、或いはより大きいときに特に有効であり、体積比の大きく異なる液体同士を効率よく混合することが可能である。
次に、液体プラグB7の体積が液体プラグA6の体積と比して小さい場合の、液体プラグA6と液体プラグB7との混合について、図12A、図12B、図12C、図12D、及び図12Eを参照して以下に説明する。図12A〜図12Eは、マイクロミキサー100による液体の混合を説明する概略図である。図12Aに示すように、液体プラグB7は流体流路部2内を混合チャンバ1の方向に流通している。このとき、流体流路部2内を流通する液体プラグB7に対して、加圧した気体(第1の気体)を混合チャンバ1の方向に接触させることによって、液体プラグB7を加速している。当該気体は、1kPa以上1MPa以下に加圧されていることが好ましい。
そして、液体プラグA6は混合チャンバ1内に静止している。液体プラグA6と液体プラグB7との間の流体流路部2内には気体が存在しているが、当該気体は、液体プラグB7が液体プラグA6方向に近づくにしたがって、点線矢印に示すように気体導出流路部3内に流入する。
その後、図12Bに示すように、液体プラグB7が液体プラグA6に接触すると、接触界面において液体プラグB7と液体プラグA6との混合が開始する。ここで、液体プラグB7が液体プラグA6に接触した後も、混合液体12に対して、気体を混合チャンバ1方向に接触させ続ける。これにより、液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体12は、混合チャンバ1内を実線矢印方向に移動する。
そして図12C及び12Dに示すように、さらに、混合液体12に対して気体を混合チャンバ1方向に接触させ、混合液体12の界面に沿って、気体導出流路部3内を流通させることによって、混合液体12内に循環流が誘起されて混合が促進される。最終的には、図12Eに示すように、混合液体12が完全に混合されるまで気体を接触させ続けることによって、混合液体12の均一な混合が促進される。
このように、混合時に接触させる液体プラグB7の体積が液体プラグA6の体積に比して小さいとき、液体プラグB7と液体プラグA6との接触により生じる渦流が弱い場合であっても、液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体12に気体を接触させ続けることによって、混合液体12内に循環流を生じさせ続けることができるので、液体の均一な混合を効率よく行うことができる。これにより、例えば滴定分析のように、体積の小さい液体を体積の大きい液体に対して連続的に導入した後に混合するような場合に、特に好適に利用することができる。
特に、マイクロミキサー100においては、混合チャンバ1が管形状であり、混合チャンバの短手側の一端から液体プラグB7又は気体を液体プラグA6に接触させるので、液体プラグA6に対する液体プラグB7又は気体の接触面積比率が最大となり、より効率のよい混合の達成が可能である。また、液体プラグA6と液体プラグB7との体積の総和は、1pLから1μLであることができ、液体プラグA6と液体プラグB7との体積比は2以上であることができる。マイクロミキサー100においては、混合チャンバ1と流体流路部2との管径を同一にした場合には、これらの内部に導入液体プラグA6及び液体プラグB7の長手方向の長さが、これらの液体の体積比となる。
液体プラグB7及び混合液体12に接触させる気体を加圧する圧力は、上述した範囲内で適宜調整することが可能であり、混合する液体プラグA6と液体プラグB7との体積比に応じて、液体プラグB7の速度を所望の速度に加速するのを単純な機器構成で達成可能である。
本発明に係るマイクロミキサー100を用いれば、体積比率や液体の種類を問わず、マイクロ空間内で、微小量に規定された液体の撹拌及び混合を効率よく行うことができる。また、本発明に係るマイクロミキサー100は、複雑な機器を必要としない。従来の混合装置では、分子拡散により混合するため、混合時間が長く、かつ混合流路を長くする必要があったが、本発明に係るマイクロミキサー100は、液体プラグB7又は気体と、液体プラグA6との接触により生じる渦流及び循環流によって、撹拌及び混合を促進するので、反応時間がより短く、かつ長い反応流路を必要としない。
さらに、混合を行う2つの液体を混合流路内に平行に導入するような従来の混合装置と異なり、本発明に係るマイクロミキサー100は、精密な流速及び流量制御の必要がない。また、エレクトロウエッティングにより液滴同士を混合する従来の装置においては、液滴の体積が電極サイズに規定されるため、体積比率の大きな液滴同士を混合することが困難であり、また液滴が電解質を含むものに限定されていたが、本発明に係るマイクロミキサーは体積比率や液体の種類を問わないため、無極性の有機溶媒を用いた分析等にも適用できる。
本発明は、上述したマイクロミキサー及びマイクロミキシング方法(流体混合方法)とを包含する。本発明に係るマイクロミキシング方法は、本実施形態において説明したマイクロミキサーを使用した液体の撹拌及び混合方法のみならず、同様の構成を有するミキサーを使用した液体の撹拌及び混合方法をも含むものである。
以下に、本発明に係るマイクロミキサー100を使用して液体プラグA6及び液体プラグB7を混合した一実施例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
図13に示すマイクロミキサーを用いて、液体プラグA6及び液体プラグB7の混合を行った。図13に示すマイクロミキサーは図1に示すマイクロミキサー100と同様に構成されている。
ガラス基板上に、ウエットエッチングにより、流体流路部2と混合チャンバ1の連結部の幅を70μmとし、混合チャンバ1の長手方向に300μmまで徐々に幅が広がる形状の混合チャンバ1を形成した。混合チャンバ1の深さを30μmとし、長さは8mmとした。
流体流路部2は、幅70μm、深さ30μm、及び長さ20mmとし、混合チャンバ1と連結するように形成した。図13に示すように、混合チャンバ1及び流体流路部2における、液体プラグB7の流入方向に平行な面であり、かつ混合チャンバ1と流体流路部2とが接続されている面に直交する面に気体導出流路部3を形成した。気体導出流路部3の幅を100μm、深さを10μmとした。
さらに図8に示すような液体の体積を規定する体積規定部200を2つ形成し、それぞれ流体流路部2に連結した。2つの体積規定部200において、体積規定流路部9の幅70μm、深さ30μmとし、それぞれの長さを異ならせることによって、液体プラグA6と液体プラグB7とを異なる体積に規定した。バルブ流路部10は、幅50μm、深さ10μmとし、切取流路部11は、幅90μm、深さ30μmとした。
このようにして形成したマイクロミキサーを、液体及び気体導入用の貫通孔を設けた別のガラス基板と接合して完成させた。マイクロミキサー内の全ての流路及び混合チャンバの内部を、アモルファスフッ素ポリマーで疎水修飾した。別のガラス基板に同一の疎水修飾を行った後、水に対する接触角を測定したところ、117度となり良好な疎水性を示した。
2つの体積規定部200内の一方に純水を導入し、他方に蛍光色素を導入し、圧力コントローラーにより体積規定部200内に印加する気体の圧力を順次変化させることによって、上述した方法により、体積の異なる純水の液体プラグA6と蛍光色素を含む液体プラグB7を準備した(体積比約10:1)。次に、体積の大きな液体プラグA6から、流体流路部2を介して混合チャンバ1内に導入した。混合チャンバ1内における液体プラグA6の長さは約1.5mmとなった(図13)。
蛍光色素を含む体積の小さな液体プラグB7(約0.5nl相当)を流体流路部2内に導入し、圧力コントローラーにより加圧した気体を液体プラグB7に接触させて、液体プラグB7を加速し、混合チャンバ1内の液体プラグB7に接触させた。その後、液体プラグA6と液体プラグB7との混合液体にさらに気体を接触させ続けながら、混合チャンバ1内の混合液体における蛍光分布の経時変化を観察した。
観察結果を図14A、図14B、図14C、図14D、及び図15に示す。図14A〜14Dは、液体プラグA6と液体プラグB7との接触直後から5秒後までの蛍光画像である。図14Aは接触直後、図14Bは接触1秒後、図14Cは接触2秒後、図14Dは接触5秒後の蛍光画像をそれぞれ示している。図15は、液体プラグA6の長さ方向(図14A〜14Dにおける左右方向)に沿った蛍光分布を測定した結果を示すグラフである。
図14A〜14Dに示すように、混合液体中に、接触により生じた渦流及び循環流による液体プラグA6と液体プラグB7との混合が確認された。液体プラグA6と液体プラグB7との接触5秒後に液体プラグA6と液体プラグB7とが均一に混合したことが確認できた(図14D及び図15)。ここで、参考として、本発明に係るマイクロミキサーと同一の反応系を使用して、分子拡散のみにより液体プラグA6と液体プラグB7を混合した場合に、均一に混合するために必要な理論上の時間は約3,000秒である。したがって、本発明に係るマイクロミキサーを用いれば、液体同士の迅速な混合に大きな効果を奏することが示された。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、遺伝子検査や滴定といった化学、バイオ分野での分析チップに好適に利用する。
1 混合チャンバ
2 流体流路部
3 気体導出流路部
3a〜3e 気体導出流路部
4 圧力障壁
4a〜4e 圧力障壁
5 開口部
6 液体プラグA(第1の液体)
7 液体プラグB(第2の液体)
8 液体成分
9 体積規定流路部
10 バルブ流路部
11 切取流路部
12 混合液体
100〜104 マイクロミキサー(流体混合装置)
200 体積規定部(体積規定手段)

Claims (23)

  1. 第1の液体が内部に導入される混合チャンバと、
    上記混合チャンバに接続され、内部を流体が流通する流体流路部と
    第1の圧力で加圧された第1の気体を上記流体流路部の内部に導入することによって、上記流体流路部の内部に導入された上記流体に第1の圧力を印加して、上記流体流路部の内部を流通する上記流体を、上記混合チャンバの方向に加速し、上記混合チャンバ内に流入させて第1の液体に接触させる加速手段とを備えていることを特徴とする流体混合装置。
  2. 上記流体の流入方向に平行な面において、上記混合チャンバに接続されており、内部を気体が流通する気体導出流路部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の流体混合装置。
  3. 上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面において、上記気体導出流路部側から上記混合チャンバを加圧することによって、上記混合チャンバ内の液体成分が上記気体導出流路部に流入するのを妨げる圧力障壁を形成する第1の加圧手段をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の流体混合装置。
  4. 上記気体導出流路部における、上記流体の流入方向に直交し、上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面に平行な方向の第1の距離は、上記混合チャンバにおける、上記流体の流入方向に直交し、上記混合チャンバと上記気体導出流路部との界面に平行な方向の第2の距離と同一又はより短いことを特徴とする請求項2又は3に記載の流体混合装置。
  5. 第1の距離に対する第2の距離の比が1以上10以下であることを特徴とする請求項4に記載の流体混合装置。
  6. 上記混合チャンバ、上記流体流路部、及び上記気体導出流路部の少なくとも1つの内部は疎水性であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  7. 上記混合チャンバ、上記流体流路部、及び上記気体導出流路部の少なくとも1つの内部における水に対する接触角は、90度以上180度以下であることを特徴とする請求項6に記載の流体混合装置。
  8. 上記混合チャンバの容積が、上記流体が気体である場合における第1の液体の体積、及び上記流体が第2の液体である場合における第1の液体と第2の液体との体積の総和よりも大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  9. 上記流体が気体である場合における第1の液体の体積、及び上記流体が第2の液体である場合における第1の液体と第2の液体との体積の総和が、1pL以上1μL以下であることを特徴とする請求項8に記載の流体混合装置。
  10. 上記流体が第2の液体であり、
    上記流体流路部に接続され、規定された体積の第1の液体又は第2の液体を上記流体流路部に導入する体積規定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜9に記載の流体混合装置。
  11. 上記体積規定手段は、
    内部を第1の液体又は第2の液体が流通する切取流路部と、
    上記切取流路部内における第1の液体又は第2の液体の流通方向に交差するように、上記切取流路部に接続され、上記規定された体積の第1の液体又は第2の液体と同一の容積を有する体積規定流路部と、
    上記体積規定流路部と上記流体流路部との間に接続されたバルブ流路部と、
    上記体積規定流路部と上記バルブ流路部との界面に、上記体積規定流路部から上記バルブ流路部への第1の液体又は第2の液体の流入を妨げる第の圧力を上記バルブ流路部側から印加し、上記切取流路部を流通する第1の液体又は第2の液体が上記体積規定流路部内に充填された後、上記体積規定流路部内の第1の液体又は第2の液体に第の圧力よりも高い第の圧力を上記切取流路部側から印加する第2の加圧手段とを備えていることを特徴とする請求項10に記載の流体混合装置。
  12. 上記体積規定手段を複数備え、複数の上記体積規定手段における上記体積規定流路部の容積がそれぞれ異なっていることを特徴とする請求項11に記載の流体混合装置。
  13. の圧力が1kPa以上1MPa以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  14. 第1の圧力で加圧された第1の気体を、混合チャンバに接続された流体流路部の内部に導入することによって、上記流体流路部の内部に導入された流体に第1の圧力を印加して、上記流体流路部の内部を流通する上記流体を、上記混合チャンバの方向に加速する加速工程と、
    上記混合チャンバ内に導入された第1の液体に、上記加速工程において加速した上記流体を接触させる接触工程を含むことを特徴とする流体混合方法。
  15. の圧力が1kPa以上1MPa以下であることを特徴とする請求項14に記載の流体混合方法。
  16. 上記混合チャンバは管形状であり、
    上記接触工程では、上記混合チャンバの短手側の一方から上記流体を第1の液体に接触させることを特徴とする請求項14または15に記載の流体混合方法。
  17. 上記流体は第2の液体であり、
    上記加速工程では、第2の液体に対して、第1の圧力で加圧された第1の気体を上記混合チャンバの方向に接触させて、第2の液体を加速
    上記接触工程では、上記加速工程において加速した第2の液体を第1の液体に接触させることを特徴とする請求項1416のいずれか1項に記載の流体混合方法。
  18. 上記流体は第2の液体であり、
    上記接触工程は、第1の液体に第2の液体を接触させた後、第1の液体と第2の液体との混合液体にさらに第2の気体を接触させ、当該混合液体の界面に沿って当該気体を流通させることを含むことを特徴とする請求項1417のいずれか1項に記載の流体混合方法。
  19. 上記接触工程は、上記混合液体が上記混合チャンバ内を移動するように、第2の気体を上記混合液体に接触させることを含むことを特徴とする請求項18に記載の流体混合方法。
  20. 上記流体は第2の液体であり、
    第1の液体の体積と第2の液体の体積とがそれぞれ異なっていることを特徴とする請求項1419のいずれか1項に記載の流体混合方法。
  21. 上記流体は第2の液体であり、
    第1の液体と第2の液体との総和が1pL以上1μL以下であることを特徴とする請求項1420のいずれか1項に記載の流体混合方法。
  22. 上記流体は第3の気体であり、
    上記接触工程は、第3の気体を第1の液体に接触させ、第1の液体の界面に沿って流通させることを含むことを特徴とする請求項1416のいずれか1項に記載の流体混合方法。
  23. 第1の液体の体積が1pL以上1μL以下であることを特徴とする請求項22に記載の流体混合方法。
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