JP5111347B2 - プログラム及び旅客需要予測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プログラム及び旅客需要予測装置に関する。
従来、鉄道等の交通機関における利用状況の推定は、蓄積された実際の利用状況情報を用いて行われていた。例えば、鉄道においては、利用動向が類似した駅や区間等について、それぞれの利用者数といった利用実績データの相関関係を数式化してモデル式を作成し、このモデル式を用いて、ある駅や区間での実際の利用者数から他の駅や区間での利用者数を推定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−24471号公報
しかしながら、上述の特許文献1の推定方法は、利用実績の相関関係にもとづく推定であり、例えば駅周辺の人口の変動といった要素を考慮していないため、数年先といった将来の交通需要予測には適していない。
一方、一般的な将来の交通需要予測として四段階推定法が知られている。四段階推定法は、対象地域を「ゾーン」と呼ばれる単位地域に分割し、利用者の交通行動を次の4つの段階に分けて、ゾーン単位で段階的に交通需要を予測する方法である。
(1)発生・集中交通量の予測
(2)分布交通量の予測
(3)分担交通量(手段別交通量)の予測
(4)配分交通量の予測
しかし、例えば東京都心といった多数の鉄道路線により交通ネットワークが形成されている地域を対象として四段階推定法によって交通需要予測を行う場合、対象範囲を分割するゾーンの数が膨大であり、また、駅の数が多い上、他路線の駅との距離も比較的短い場合が多い。こうした複雑化した交通ネットワークに対して、四段階推定法を適用すると、その演算量が甚大になるといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の路線からなる交通ネットワークが形成されて複数駅を利用可能な地域における旅客需要の予測を比較的容易に行えるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータを、
対象駅周辺の単位地域それぞれに居住等する人間が当該対象駅を利用する利用率を、当該対象駅と当該単位地域間の距離及び当該対象駅の実績利用者数と、当該対象駅周辺に競合駅が存在する場合の当該競合駅と当該単位地域間の距離を用いたハフモデル分析によって算出する利用率算出手段、
前記単位地域の中から前記対象駅の駅勢圏を決定する駅勢圏決定手段、
前記駅勢圏に居住等する人間のうちの前記対象駅を利用する駅勢圏利用者数を、前記駅勢圏とされた単位地域それぞれに居住等する実績人数及び当該単位地域の前記利用率を用いて推計する推計手段、
駅勢圏利用者数を与えることで前記対象駅の利用者数を推計可能な算出モデルを、前記対象駅の前記実績利用者数と前記駅勢圏利用者数とを用いて構築する算出モデル構築手段、
前記駅勢圏利用者数の予測値である駅勢圏予測利用者数を前記算出モデルに与えて前記対象駅の利用者数の予測値である予測利用者数を算出する予測利用者数算出手段、
として機能させるためのプログラムである。
また、他の発明として、
対象駅周辺の単位地域それぞれに居住等する人間が当該対象駅を利用する利用率を、当該対象駅と当該単位地域間の距離及び当該対象駅の実績利用者数と、当該対象駅周辺に競合駅が存在する場合の当該競合駅と当該単位地域間の距離を用いたハフモデル分析によって算出する利用率算出手段と、
前記単位地域の中から前記対象駅の駅勢圏を決定する駅勢圏決定手段と、
前記駅勢圏に居住等する人間のうちの前記対象駅を利用する駅勢圏利用者数を、前記駅勢圏とされた単位地域それぞれに居住等する実績人数及び当該単位地域の前記利用率を用いて推計する推計手段と、
駅勢圏利用者数を与えることで前記対象駅の利用者数を推計可能な算出モデルを、前記対象駅の前記実績利用者数と前記駅勢圏利用者数とを用いて構築する算出モデル構築手段と、
前記駅勢圏利用者数の予測値である駅勢圏予測利用者数を前記算出モデルに与えて前記対象駅の利用者数の予測値である予測利用者数を算出する予測利用者数算出手段と、
を備えた旅客需要予測装置を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、対象駅周辺の単位地域の中から駅勢圏が決定され、この駅勢圏の単位地域それぞれに居住等する実績人数及び該単位地域に居住等する人間が対象駅を利用する利用率を用いて、該駅勢圏に居住等する人間のうちの対象駅を利用する駅勢圏利用者数が推計される。そして、対象駅の実績利用者数と駅勢圏利用者数とを用いて構築された算出モデルに、対象駅の駅勢圏予測利用者数を与えることで、該対象駅の予測利用者数が算出される。単位地域の利用率は、対象駅と該単位地域間の距離、対象駅の実績利用者数及び対象駅周辺の競合駅と該単位地域間の距離を用いたハフモデル分析によって算出される。これにより、対象駅の駅勢圏予測利用者数から該駅の予測利用者数が算出されるため、例えば複数の路線からなる交通ネットワークが形成されて多数の駅を利用可能な地域において、対象駅の予測利用者数を比較的容易に算出することが可能となる。
第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
前記算出モデル構築手段が、前記対象駅の利用者数を従属変数とし、前記駅勢圏利用者数を説明変数とした重回帰分析によって前記算出モデルを構築するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、対象駅の利用者数を従属変数とし、駅勢圏利用者数を説明変数とした重回帰分析によって、算出モデルが構築される。これにより、実績の利用者数及び駅勢圏利用者数を用いた重回帰分析によって、比較的簡易に算出モデルを構築することが可能となる。
第3の発明として、第2の発明のプログラムであって、
前記算出モデル構築手段が、前記対象駅における路線乗換利用者数、及び/又は、前記対象駅を利用駅とする施設の利用者数を前記説明変数に更に含めて前記算出モデルを構築するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、対象駅における路線乗換利用者数、及び/又は、対象駅を利用駅とする施設の利用者数を説明変数に更に含めて算出モデルが構築される。
第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
対象路線の各駅を前記対象駅として、前記利用率算出手段、前記駅勢圏決定手段、及び前記推計手段を順次機能させ、
前記算出モデル構築手段が、前記対象路線で共通の算出モデルを構築し、
前記予測利用者数算出手段が、前記共通の算出モデルを用いて前記対象路線の各駅の前記予測利用者数を算出する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第4の発明によれば、対象路線の各駅を対象駅として利用率の算出、駅勢圏の決定、及び、駅勢圏利用者数の推計が順次なされ、該対象路線に共通の算出モデルを用いて各駅の予測利用者数が算出される。つまり、対象路線に共通の算出モデルによって、該路線の各駅の予測利用者数が算出される。
第5の発明として、第4の発明のプログラムであって、
前記算出モデル構築手段が、駅周辺環境毎に共通の算出モデルを複数構築し、
前記予測利用者数算出手段が、前記予測利用者数の算出対象駅の駅周辺環境に応じた算出モデルを用いて、当該予測利用者数を算出する、
ように前記コンピュータを機能させるためプログラムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、駅周辺環境毎に共通の算出モデルが複数構築され、予測利用者数の算出対象駅の駅周辺環境に応じた算出モデルを用いて、当該予測利用者数が算出される。例えば住宅街やオフィス街といったように、駅周辺の環境が異なると、その駅の利用者数に影響を与える要素が異なることが多い。このため、周辺環境毎に複数の算出モデルを構築し、対象駅の駅周辺環境に応じた複数の算出モデルを用いて予測利用者数を算出することで、より精確な予測利用者数の算出が可能となる。
第6の発明として、第1〜第5の何れかの発明のプログラムであって、
前記利用率算出手段が、前記対象駅周辺の競合駅の新設を考慮する場合に前記対象駅の実績利用者数を削減補正して前記利用率を算出し、
前記推計手段、前記算出モデル構築手段、及び前記予測利用者数算出手段それぞれが、前記削減補正された利用率に基づき、前記競合駅の新設を考慮した駅勢圏利用者数、算出モデル、及び予測利用者数を算出する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第6の発明によれば、対象駅周辺の競合駅の新設を考慮する場合、対象駅の実績利用者数を削減補正して算出された利用率に基づき、競合駅の新設を考慮した駅勢圏利用者数、算出モデル及び予測利用者数が算出される。対象駅周辺に競合駅が新設された場合、対象駅の利用者の一部が新設された競合駅を利用すると考えられる。このため、競合駅の新設を考慮して構築した算出モデルを用いることで、競合駅が新設された場合の対象駅の予測利用者数の算出が可能となる。
第7の発明として、第4又は第5の発明のプログラムであって、
前記対象路線の各駅について算出された前記予測利用者数をもとに、前記対象路線の各駅間の実績ODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記対象路線の各駅間の予測ODデータを算出する予測ODデータ算出手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第7の発明によれば、算出された対象路線の各駅の予測利用者数をもとに、該路線の各駅間の実績ODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、該路線の各駅間の予測ODデータが算出される。
第8の発明として、第4又は第5の発明のプログラムであって、
前記利用率算出手段が、前記対象駅周辺所定範囲内に前記対象路線に対する新設の競合路線の競合駅が存在する場合に、前記対象駅の実績利用者数を削減補正した利用率である新線考慮利用率を算出する新線考慮利用率算出手段と、削減補正しない利用率である新線非考慮利用率を算出する新線非考慮利用率算出手段とを有し、
前記推計手段、前記算出モデル構築手段、及び前記予測利用者数算出手段それぞれが、前記新線考慮利用率に基づく新線考慮駅勢圏利用者数、新線考慮算出モデル、及び新線考慮予測利用者数を算出するとともに、前記新線非考慮利用率に基づく新線非考慮駅勢圏利用者数、新線非考慮算出モデル、及び新線非考慮予測利用者数を算出する、
ように前記コンピュータを機能させ、
前記新線非考慮予測利用者数をもとに、前記対象路線の各駅間の実績ODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記新設の競合路線を考慮しない前記対象路線の各駅間の予測ODデータである新線非考慮予測ODデータを算出する新線非考慮予測ODデータ算出手段、
前記新設の競合路線を利用した代替経路を含めた、前記対象路線上の各駅間の利用経路それぞれを選択する確率を算出する選択確率算出手段、
前記選択確率算出手段により算出された各利用経路の選択確率に従って、前記新線非考慮予測ODデータの各駅間の利用者数を減量補正する予測ODデータ補正手段、
前記新線考慮予測利用者数をもとに、前記予測ODデータ補正手段により補正されたODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記新設の競合路線を考慮した前記対象路線の各駅間の予測ODデータである新線考慮予測ODデータを算出する新線考慮予測ODデータ算出手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第8の発明によれば、対象路線に対する競合路線が新設された場合の、対象路線の各駅間の予測ODデータである新線考慮予測ODデータが算出される。つまり、競合路線が新設された場合、対象路線の利用者の一部がこの競合路線を利用すると考えられるが、この競合路線への利用者の流出を考慮した対象路線の予測ODデータの算出が可能となる。
第9の発明として、第1〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
前記予測利用者数算出手段により算出された前記対象駅の前記予測利用者数を用いて、前記対象駅における時間帯別利用者数を予測する時間帯別利用者数予測手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第9の発明によれば、算出された対象駅の予測利用者数を用いて、対象駅における時間帯別利用者数が予測される。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下では、鉄道の需要予測について説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
〔概要〕
本実施形態の将来需要予測装置は、駅利用者数や人口等の実績データをもとに、将来の駅利用者数(需要)を予測する処理を行う装置である。また、本実施形態における旅客需要予測では、例えば東京都心部のような、複数の路線によって交通ネットワークが形成されている地域を対象としている。
図1は、本実施形態の将来需要予測処理の大まかな流れを示す図である。同図に示すように、将来需要予測処理では、先ず、各駅の駅勢圏を設定する(ステップA1)。駅勢圏とは、その駅を利用する割合がある程度以上見込める地域範囲のことである。次いで、駅勢圏から推測される各駅の利用者数等をもとに、各駅の発生・集中交通量を予測(算出)するための発生・集中交通量予測モデル(以下、単に「予測モデル」ともいう)を構築する(ステップA3)。そして、構築した発生・集中交通量予測モデルに基づいて、各駅の利用者数等の将来需要を予測する(ステップA5)。以下、このような将来需要予測装置にかかる二つの実施例を説明する。
〔第1実施例〕
先ず、第1実施例を説明する。
[構成]
図2は、第1実施例における旅客需要予測装置1の構成を示すブロック図である。同図によれば、旅客需要予測装置1は、処理部10と、入力部20と、表示部30と、通信部40と、記憶部50とを備えて構成される。
処理部10は、記憶部50に記憶されたプログラムやデータ、入力部20から入力されたデータ等に基づいて旅客需要予測装置1を構成する各部への指示やデータ転送を行い、旅客需要予測装置1の全体制御を行う。
また、処理部10は、旅客需要予測プログラム510に従った旅客需要予測処理を行う。旅客需要予測処理では、先ず、対象路線の駅それぞれについて駅勢圏の範囲を設定する。駅勢圏とは、その駅を利用する人がある程度存在するとみなせる地域範囲のことである。本実施形態では、「○○町1丁目」といった町丁目(ゾーン)を予測単位としたハフモデル分析を行って、各駅の駅勢圏の範囲を設定する。具体的には、対象路線の駅(対象駅)を中心とする所定範囲(例えば、2km圏内)を設定する。
そして、この所定範囲内に当該ゾーンの面積が所定割合(例えば、50%)含まれるゾーンそれぞれを対象としたハフモデル分析により、各ゾーンの利用率(吸引率)Pを算出する。利用率Pijは、ゾーンjにおいて選択可能な駅の集合Kのうちから対象駅iを利用する割合であり、次式(1)で与えられる。
Figure 0005111347
式(1)において、Sは駅iの定期券利用者数であり、Dijはゾーンjの中心地から対象駅iまでの道路に沿った距離であり、λは予め定められた距離抵抗係数(定数)である。また、Kはゾーンjにおいて選択可能な駅の集合であり、対象駅iを中心とする所定範囲(例えば、2km圏内)の他の駅の集合とする。そして、利用率Pが所定値(例えば、20%)以上のゾーンの集合を、対象駅の駅勢圏の範囲とする。
利用率Pの算出にあたり、各駅iの定期券利用者Sは、年間利用者数実績データ527から取得する。年間利用者数実績データ527は、駅利用者の実績データである。図3は、年間利用者数実績データ527のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、年間利用者数実績データ527は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ527−1,527−2,・・・から構成され、各データ527は、過去の複数年度(同図では、平成12年度〜平成18年度)それぞれの入場者数、出場者数及びその合計人数が、券種別(定期券/定期券以外利用)に格納されている。なお、この駅利用者数は、1年間の延べ人数である。
また、ゾーンjから駅iまでの距離Dijは、ゾーンデータ522から取得する。ゾーンデータ522は、対象路線沿線のゾーンについてのデータである。図4は、ゾーンデータ522のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、ゾーンデータ522は、対象路線沿線のゾーン522aそれぞれについて、中心地の位置522bと、最寄り駅までの距離522cとを対応付けて格納されている。距離522cは、該ゾーンの中心地から道路に沿った最短距離である。また、最寄り駅には、対象路線以外の他路線の駅も含む。
また、対象路線の駅についてのデータは駅データ523に格納されている。図5は、駅データ523のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、駅データ523は、対象路線の駅523aそれぞれについて、周辺環境523bと、位置523cとを対応付けて格納している。
各駅の駅勢圏の範囲を決定すると、続いて、駅勢圏の範囲であるゾーンそれぞれについて、勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数を算出する。勢圏内夜間人口は、ゾーン内の夜間人口のうち対象駅を利用すると見込まれる人数であり、ゾーン内の夜間人口に利用率Pを乗じて算出する。また、勢圏内就業者数は、ゾーン内の就業者数のうち対象駅を利用すると見込まれる人数であり、ゾーン内の就業者数に利用率Pを乗じて算出する。このとき、勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数は、将来の旅客需要の予測対象年度を含む複数年度それぞれについての値を算出する。また、夜間人口についてのデータは夜間人口データ525に格納され、就業者数についてのデータは就業者数データ526に格納されている。
図6は、夜間人口データ525のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、夜間人口データ525は、対象路線沿線のゾーン525aそれぞれについて、複数年度(同図では、平成12年度〜平成30年度)それぞれの夜間人口525bを対応付けて格納している。夜間人口525bには、年度によって、実績値と、実績値の増減率(1年当たりの増減人数)がそのまま維持されるとして算出した推計値とが含まれる。同図では、例えば、過去の年度である「平成12年度〜平成18年度」が実績値であり、それ以外の「平成19年度〜平成30年度」については推計値となっている。
図7は、就業者数データ526のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、就業者数データ526は、対象路線沿線のゾーン526aそれぞれについて、複数年度(同図では、平成12年度〜平成30年度)それぞれの就業者数526bを対応付けて格納している。就業者数526bには、夜間人口データ525と同様に、年度によって、実績値と、実績値の増減率から算出した推計値とが含まれる。同図では、例えば、過去の年度である「平成12年度〜平成18年度」が実績値であり、それ以外の「平成19年度〜平成30年度」については推計値となっている。
このように対象路線の各駅に設定した駅勢圏についてのデータは、駅勢圏データ531として記憶される。図8は、駅勢圏データ531のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、駅勢圏データ531は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ531−1,531−2,・・・から構成され、各データ531は、該当する駅についての利用率データ532と、勢圏内夜間人口データ533と、勢圏内就業者数データ534とを含んでいる。
利用率データ532は、図9に示すように、該当する駅の駅勢圏であるゾーン532aそれぞれについて、利用率532bを対応付けて格納している。
勢圏内夜間人口データ533は、図10に示すように、該当する駅の駅勢圏であるゾーン533aそれぞれについて、将来の予測対象年度を含む複数年度(同図では、平成12年度〜平成30年度)それぞれの勢圏内夜間人口533bを対応付けて格納している。勢圏内夜間人口533bは、夜間人口データ525をもとに算出された値である。
勢圏内就業者数データ534は、図11に示すように、該当する駅の駅勢圏であるゾーン534aそれぞれについて、予測対象年度を含む複数年度(同図では、平成12年度〜平成30年度)それぞれの勢圏内就業者数534bを対応付けて格納している。勢圏内就業者数534bは、就業者数データ526をもとに算出された値である。
続いて、生成した駅勢圏データ531をもとに、駅利用者数を予測するための発生・集中交通量予測モデルを構築する。発生・集中交通量予測モデルは、ある駅の勢圏内夜間人口、勢圏内就業者数、接続駅利用者数(乗換者数)及び近郊の主要施設の来場者数を説明変数Xとし、該駅の利用者数を従属変数Yとした重回帰分析によって構築する。ここで、主要施設は、例えば大規模商業施設といった多数の集客が見込める施設のことである。
また、発生・集中交通量予測モデルは、駅利用者を「定期券利用者」及び「定期券以外利用者」の券種別に区分するとともに、駅の周辺環境(立地条件)を、「住宅地」、「オフィス街」及び「商業地域」の3種類に区分して構築する。つまり、発生・集中交通量予測モデルとして、「利用券種」及び「駅の周辺環境」の組合せ毎の合計6種類の予測モデルが構築される。
発生・集中交通量予測モデルのモデル式は、次式(2)となる。
Figure 0005111347
そして、この式(2)におけるパラメータβ及び定数項αの値は、図12に一例を示す予測モデルデータ535に格納されている。これらのパラメータβ及び定数項αの値は、駅勢圏データ531や年間利用者数実績データ等を参照して、過去の複数年度の実績データを用いた上述の重回帰分析によって算出される値である。
また、説明変数Xの1つである「主要施設の来場者数」についての実績データは、主要施設テーブル524に格納され、「接続駅利用者数(乗換利用者数)」についての実績データは、乗換利用者数実績データ528に格納されている。
図13は、主要施設テーブル524のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、主要施設テーブル524は、対象路線の主要施設524aそれぞれについて、最寄り駅(利用駅)524bと、年間来場者数524cとを対応付けて格納している。
図14は、乗換利用者数実績データ528のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、乗換利用者数実績データ528は、駅利用者数に含まれる接続駅利用者数の実績データであり、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ528−1,528−2,・・・から構成され、各データ528は、該当する駅について、複数年度(同図では、平成12年度〜平成18年度)それぞれの入場人数及び出場人数のうち、他路線への乗換利用者数(接続駅利用者数)を格納している。
その後、構築した発生・集中交通量予測モデルを用いて将来需要を予測する。具体的には、発生・集中交通量予測モデルを用いて、将来の予測対象年度(例えば、平成20年度〜平成30年度)それぞれの各駅の発生・集中交通量の予測値を算出する。すなわち、駅勢圏データ531、乗換利用者数実績データ528及び主要施設テーブル524における予測対象年度に該当するデータをもとに、式(2)のモデル式に従って、発生・集中交通量の予測値を算出する。このとき、予測モデルデータ535に従って、各駅の立地条件(周辺環境)に応じた予測モデルを用いるとともに、券種別に発生・集中交通量の予測値を算出する。そして、各駅について、算出した券種別の予測値の合計を、該駅の発生・集中交通量の予測値とする。この発生・集中交通量の予測値が駅利用者数の予測値であり、この駅利用者数の予測値のデータは、年間利用者数予測データ541に格納される。
図15は、年間利用者数予測データ541のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、年間利用者数予測データ541は、対象路線の駅541aそれぞれについて、予測対象年度(同図では、平成20年度〜平成30年度)それぞれの利用者数541bの予測値を対応付けて格納している。
続いて、算出した各駅の発生・集中交通量から、該駅の発生交通量及び集中交通量を算出する。ここでは、各駅の発生交通量及び集中交通量の実績値の比率を保つように、発生・集中交通量の予測値を配分して発生交通量及び集中交通量とする。各駅の発生交通量及び集中交通量の実績値は、実績のODデータから取得する。実績のODデータは、実績ODデータ529として記憶されている。
図16は、実績ODデータ529のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、実績ODデータ529は、過去の複数年度(同図では、平成12年度〜平成18年度)それぞれについての複数のデータ529−1,529−2,・・・から構成され、各データ529は、該当する駅について出発駅と到着駅との組合せ毎にその利用者数(ODデータ)を格納している。
予測した発生・集中交通量についてのデータは、予測交通量データ542に格納される。図17は、予測交通量データ542のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、予測交通量データ542は、予測対象年度(同図では、平成20年度〜平成30年度)それぞれについての複数のデータ542−1,542−2,・・・から構成され、各データ542は、対象路線の駅542a毎に、予測した発生・集中交通量542bと、発生交通量542cと、集中交通量542dとを対応付けて格納している。発生交通量542cと集中交通量542dとの合計が、発生・集中交通量542bとなる。
そして、発生・集中交通量をもとに、分布交通量を算出して予測ODデータを作成する。分布交通量の算出は、現在パターン法の一種であるフレーター法によって行う。「現在パターン法」とは、現状のODデータの分布パターンがそのまま維持されると仮定し、交通量の伸び率から将来の交通量を予測する手法である。ここでは、現状のODデータとして、実績ODデータ529として記憶されている過去のODデータを用いる。このように、発生・集中交通量予測モデルから、予測対象年度それぞれについての各駅の発生・集中交通量を予測し、予測ODデータを作成する。予測したODデータについては、予測ODデータ543として記憶される。この予測ODデータ543は、予測ODデータ543と同様のデータ構成であり、予測対象年度(例えば、平成20年度〜平成30年度)それぞれの予測ODデータを含んで構成される。
更に、算出した予測対象年度毎の予測ODデータから、各駅間の断面交通量の予測値を算出する。算出した断面交通量についてのデータは、断面交通量予測データ544として記憶される。図18は、断面交通量予測データ544のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、断面交通量予測データ544は、対象路線の駅間544aそれぞれについて、予測対象年度(同図では、平成20年度〜平成30年度)それぞれの断面交通量544bを対応付けて格納している。
続いて、予測対象年度(例えば、平成20年度〜平成30年度)それぞれの各駅の駅利用者数の予測値から、各駅の時間帯別利用者数の予測値を算出する。先ず、駅利用者数から1日当たりの駅利用者数を算出する。駅利用者数は、平日と休日(土・日・祝日)とで大きな差があるため、1日当たりの駅利用者数として、平日と休日とにわけて算出する。すなわち、年度tにおける平日の駅利用者数x を次式(3a)に従って算出し、休日の駅利用者数x を次式(3b)に従って算出する。
Figure 0005111347
但し、1年(365日)における平日の平均日数を「250日」、休日の平均日数を「115日」としている。式(3a),(3b)において、μは平日の駅利用者数の実績値であり、μは休日の駅利用者数の実績値である。また、Xは年度tの駅利用者数(予測値)である。
ここで、1日当たりの駅利用者数の実績データは、日別利用者数実績データ545として記憶されている。図19は、日別利用者数実績データ545のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、日別利用者数実績データ545は、対象路線の駅545aそれぞれについて、平日及び休日それぞれの1日当たりの平均の駅利用者数545bを対応付けて格納している。
また、算出された1日当たりの駅利用者数の予測値は、日別利用者数予測データ546に格納される。図20は、日別利用者数予測データ546のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、日別利用者数予測データ546は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ546−1,546−2,・・・から構成され、各データ546は、予測対象年度546a毎に、平日及び休日それぞれの1日当たりの駅利用者数546bの予測値を対応付けて格納している。
次いで、算出した1日当たりの駅利用者数の予測値から、時間帯別の利用者数の予測値を算出する。ここで、1日の時間帯別の利用者数の分布(波動パターン)が年度によって変化しないと仮定すると、次式(4a),(4b)の関係が成り立つ。
Figure 0005111347
この式(4a)から、t年度の平日の時間帯iにおける駅利用者数x t,iは次式(5)で与えられる。
Figure 0005111347
式(5)において、μ は平日の時間帯iにおける駅利用者数の実績値である。また、αは平日の駅利用者数についての拡大係数であり、次式(6)で与えられる。
Figure 0005111347
また、式(4b)から、t年度の休日の時間帯iにおける駅利用者数x t,iは次式(7)で与えられる。
Figure 0005111347
式(7)において、μ は休日の時間帯iにおける駅利用者数の実績値である。また、αは休日の駅利用者数についての拡大係数であり、次式(8)で与えられる。
Figure 0005111347
ここで、時間帯別の駅利用者数の実績データは、時間帯別利用者数実績データ547として記憶されている。図21は、時間帯別利用者数実績データ547のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、時間帯別利用者数実績データ547は、対象路線の駅それぞれについてのデータ547−1,547−2,・・・から構成され、各データ547は、一日の時間帯547a毎に、平日及び休日それぞれの駅利用者数547bを対応付けて格納している。
また、拡大係数α,αは、利用者数拡大係数データ549に格納される。図22は、利用者数拡大係数データ549のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、利用者数拡大係数データ549は、対象路線の駅549a毎に、駅利用者についての拡大係数549bを対応付けて格納している。拡大係数549bは、予測対象年度それぞれについて、平日の駅利用者についての拡大係数αと、休日の駅利用者についての拡大係数αとを格納している。
そして、算出された時間帯別の駅利用者数の予測値は、時間帯別利用者数予測データ548に格納される。図23は、時間帯別利用者数予測データ548のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、時間帯別利用者数予測データ548は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ548−1,548−2,・・・から構成され、各データ548は、1日の時間帯548a毎に、予測対象年度それぞれについて平日及び休日それぞれの予測した1日当たりの駅利用者数548bを対応付けて格納している。
続いて、時間帯別の駅利用者数のばらつき(標準偏差)を算出する。ここで、時間帯の駅利用者数のばらつきが年度によって変化しないと仮定すると、次式(9a),(9b)が成り立つ。
Figure 0005111347
この式(9a)から、t年度の平日の時間帯iにおける駅利用者数の標準偏差y t,iは、次式(10)で与えられる。
Figure 0005111347
式(10)において、δ は平日の時間帯iにおける駅利用者数の標準偏差の実績値である。また、βは、平日の駅利用者数の標準偏差についての拡大係数であり、次式(11)で与えられる。
Figure 0005111347
また、式(9b)から、t年度の休日の時間帯iにおける駅利用者数の標準偏差y t,iは、次式(12)で与えられる。
Figure 0005111347
式(12)において、δ は、休日の時間帯iにおける駅利用者数の標準偏差の実績値である。また、βは、休日の駅利用者数の標準偏差についての拡大係数であり、次式(13)で与えられる。
Figure 0005111347
ここで、時間帯別の駅利用者数の標準偏差の実績データは、標準偏差実績データ551として記憶されている。図24は、標準偏差実績データ551のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、標準偏差実績データ551は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ551−1,551−2,・・・から構成され、各データ551は、1日の時間帯551aそれぞれについて、平日及び休日それぞれの駅利用者数の実績の標準偏差551bを対応付けて格納している。
また、駅利用者数の標準偏差についての拡大係数βは、標準偏差拡大係数データ553に格納される。図25は、標準偏差拡大係数データ553のデータ構成の一例を示す図である、同図によれば、標準偏差拡大係数データ553は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ553−1,553−2,・・・から構成され、各データ553は、1日の時間帯553a毎に、駅利用者数の標準偏差についての拡大係数553bを対応付けて格納している。拡大係数553bは、予測対象年度それぞれについて、平日の駅利用者数の標準偏差についての拡大係数βと、休日の駅利用者数の標準偏差についての拡大係数βとを格納している。
そして、算出された、時間帯別の駅利用者数の標準偏差の予測値は、標準偏差予測データ552に格納される。図26は、標準偏差予測データ552のデータ構成の一例を示す。同図によれば、標準偏差予測データ552は、対象路線の駅それぞれについての複数のデータ552−1,552−2,・・・から構成され、各データ552は、時間帯552a毎に、予測年度それぞれについて平日及び休日それぞれの駅利用者数の予測した標準偏差552bを対応付けて格納している。
図2に戻り、入力部20は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等で実現される入力装置であり、操作入力に応じた入力信号を処理部10に出力する。表示部30は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等で実現される表示装置であり、処理部10から入力される表示信号に基づく各種画面を表示する。通信部40は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される通信装置であり、外部機器との間でデータ通信を行う。
記憶部50は、処理部10が旅客需要予測装置1を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態を実行するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部10の作業領域として用いられ、処理部10が各種プログラムに従って実行した演算結果や、入力部20からの入力信号が一時的に格納される。第1実施例では、記憶部50には、プログラムとして旅客需要予測プログラム510が記憶されるとともに、データとして、地図DB521と、ゾーンデータ522と、駅データ523と、主要施設テーブル524と、夜間人口データ525と、就業者数データ526と、年間利用者数実績データ527と、乗換利用者数実績データ528と、実績ODデータ529と、駅勢圏データ531と、予測モデルデータ535と、年間利用者数予測データ541と、予測交通量データ542と、予測ODデータ543と、断面交通量予測データ544と、日別利用者数実績データ545と、日別利用者数予測データ546と、時間帯別利用者数実績データ547と、時間帯別利用者数予測データ548と、利用者数拡大係数データ549と、標準偏差実績データ551と、標準偏差予測データ552と、標準偏差拡大係数データ553とが記憶される。
[処理の流れ]
図27は、旅客需要予測処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図によれば、処理部10は、先ず、将来の予測対象年度(例えば、平成20年度〜平成30年度)を決定する(ステップB1)。
次いで、決定した予測対象年度に応じたデータ整備を行う(ステップB3)。すなわち、実績データをもとに夜間人口の増加率を算出し、この増加率が維持されると仮定して、実績データの無い年度や決定した将来の予測対象年度を含む各年度の夜間人口を算出(推計)して、夜間人口データ525を生成する。また、実績データをもとに就業者数の増加率を算出し、この増加率が維持されると仮定して、実績データの無い年度や決定した将来の予測対象年度を含む各年度の修業者数を算出(推計)して就業者数データ526を生成する。その後、駅勢圏データ生成処理を行って、対象路線の各駅についての駅勢圏データ531を生成する(ステップB5)。
図28は、駅勢圏データ生成処理の流れを説明するフローチャートである。同図によれば、対象路線の駅それぞれを対象としたループAの処理を行う。ループAでは、対象駅を中心とする所定範囲(例えば、2km圏内)に存在する他の駅を、対象駅の競合駅として抽出する(ステップC1)。また、対象駅を中心とする所定範囲(例えば、2km圏内)のゾーン(町丁目)を、対象駅の駅勢圏の候補のゾーンとして抽出する(ステップC3)。
続いて、抽出したゾーンそれぞれを対象としたループBの処理を行う。ループBでは、対象ゾーンから、対象駅及び競合駅それぞれまでの距離Dを算出する(ステップC5)。
次いで、算出した各駅までの距離Dと、対象駅の定期券利用者数Sとをもとに、対象ゾーンの利用率Pを算出する(ステップC7)。そして、算出した利用率Pから、対象ゾーンが対象駅の駅勢圏とするか否かを判断する。すなわち、利用率Pが所定値以上ならば、対象ゾーンは対象駅の駅勢圏とし、所定値未満ならば、駅勢圏でないとする(ステップC9)。ループBはこのように行われる。
抽出した全てのゾーンを対象としたループBの処理を行うと、続いて、対象駅の駅勢圏のゾーンそれぞれについて、該ゾーンの夜間人口に該ゾーンの利用率Pを乗じて勢圏内夜間人口を算出するとともに、該ゾーンの就業者数に該ゾーンの利用率Pを乗じて勢圏内就業者数を算出する(ステップC11)。その後、対象駅の駅勢圏の各ゾーンの勢圏内夜間人口の総和を算出して対象駅の勢圏内夜間人口とするとともに、各ゾーンの勢圏内就業者数の総和を算出して対象駅の勢圏内就業者数とする(ステップC13)。ループAはこのように行われる。全ての駅を対象としたループAの処理を終了すると、駅勢圏データ生成処理を終了する。
駅勢圏データ生成処理を終了すると、続いて、発生・集中交通量予測モデルを構築する(ステップB7)。すなわち、生成した駅勢圏データ531や年間利用者数実績データ527等をもとに、過去の複数年度の実績データを用いた重回帰分析によって、式(2)で与えられる発生・集中交通量予測モデルのモデル式のパラメータβ及び定数項αの値を決定する。また、発生・集中交通量予測モデルは、利用券種及び駅の周辺環境の組合せ毎の複数の予測モデルを構築する。
その後、構築した発生・集中交通量予測モデルを用いた将来需要の予測を行う。具体的には、構築した予測モデルを用いて、予測対象年度毎に、各駅の発生・集中交通量の予測値を券種別に算出し、この券種別の予測値の合計値を該駅の発生・集中交通量(すなわち、該駅の利用者数)の予測値とする(ステップB9)。次いで、算出した各駅の発生・集中交通量をもとに、実績ODデータ529を用いたフレーター法(現在パターン法)によって分布交通量の予測値を算出し、予対象年度それぞれの予測ODデータを生成する(ステップB11)。そして、算出した予測対象年度毎の予測ODデータをもとに、予測対象年度それぞれの断面交通量の予測値を算出する(ステップB13)。
続いて、時間帯別利用者数予測処理を行い、算出した予測対象年度それぞれの年間の駅利用者数の予測値から、時間帯別の駅利用者数(波動パターン)を予測する(ステップB15)。すなわち、算出した予測対象年度それぞれの各駅の駅利用者数の予測値、及び、日別利用者数実績データ545として記憶されている各駅の1日当たりの利用者数の実績値をもとに、式(3a),(3b)に従って、各駅における平日及び休日それぞれの1日当たりの駅利用者数の予測値を算出する(ステップB17)。
次いで、算出した1日当たりの駅利用者数の予測値をもとに、式(6),(8)に従って、平日及び休日それぞれの駅利用者数についての拡大係数α,αを算出する(ステップB19)。そして、算出した拡大係数α,α、及び、時間帯別利用者数実績データ547として記憶されている各駅の時間帯別の駅利用者の実績値をもとに、式(5),(7)に従って、予測対象年度それぞれについて各駅の時間帯別の駅利用者数の予測値を算出する(ステップB21)。
続いて、算出した各駅の時間帯別の駅利用者の予測値をもとに、式(11),(13)に従って、1日当たりの駅利用者数の標準偏差についての拡大係数β,βを算出する(ステップB23)。そして、算出した拡大係数β,β、及び、標準偏差実績データ551として記憶されている各駅の駅利用者数の標準偏差の実績値をもとに、式(10),(12)に従って、予測対象年度それぞれについて、各駅の時間帯別の利用者数の標準偏差の予測値を算出する(ステップB25)。以上の処理を行うと、処理部10は、旅客需要予測処理を終了する。
[作用・効果]
このように、第1実施例によれば、対象路線の将来の需要予測として、先ず、対象路線の駅それぞれについて、対象駅周辺のゾーン(単位地域)それぞれの対象駅の利用率Pが算出され、各ゾーンの夜間人口や就業者数の実績値及び利用率Pから、対象駅を利用する駅勢圏利用者数である勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数が算出される。次いで、各駅の駅勢圏利用者数や実績利用者数等に基づく重回帰分析によって、各駅の発生・集中交通量を予測するための発生・集中交通量予測モデルが構築される。そして、構築した予測モデルを用いて、各駅の駅勢圏利用者数の予測値から将来の該駅の利用者数の予測値等が算出される。これにより、例えば東京都心といった複数路線によって交通ネットワークが形成された地域において、各駅の利用者数の予測値を比較的容易に算出できる。また、集中・発生交通量予測モデルは、重回帰分析によって比較的容易に構築できる。更に、集中・発生交通量予測モデルは、駅の周辺環境(例えば、住宅地やオフィス街等)及び利用券種(例えば、定期券や定期以外)の組合せ毎に構築される。これにより、より精確な利用者数の予測が実現される。
〔第2実施例〕
次に、第2実施例を説明する。第2実施例は、近い将来に開業予定の新線(新たな競合路線)の影響を考慮した実施例である。なお、第2実施例において、上述の第1実施例と同一要素については同符号を付し、詳細な説明を省略・簡略化する。
[構成]
図29は、第2実施例における旅客需要予測装置2の構成を示す図である。同図によれば、旅客需要予測装置2は、処理部10と、入力部20と、表示部30と、通信部40と、記憶部60とを備えて構成される。
処理部10は、旅客需要予測プログラム610に従った第2旅客需要予測処理を行う。但し、第2旅客需要予測処理における旅客需要の予測対象年度は、新線開業以降の年度であるとする。例えば、新線開業予定が平成22年度の場合、平成23年度以降を予測対象年度とする。なお、新線開業予定の年度以前の年度については、上述の第1実施例によって予測される。
第2旅客需要予測処理では、処理部10は、先ず、新線の開業を考慮した場合の駅勢圏データ(以下、「新線考慮駅勢圏データ」という)を生成する。すなわち、対象路線の駅それぞれについて、その対象駅周辺のゾーンそれぞれの該対象駅の利用率を、式(1)に従って算出する。そして、対象駅周辺のゾーンのうち、利用率が所定値以上のゾーンを該対象駅の駅勢圏範囲とする。
このとき、対象駅の競合駅を、既存路線(対象路線を含む)の駅及び開業予定の新線の駅とする。また、対象駅iの定期券利用者数Siとして、該対象駅の実績の定期券利用者数を、新線開業による利用者数の減少を考慮して減少補正した値を用いる。具体的には、例えば、実績の定期券利用者数を10%減少させた値とする。なお、実績の定期券利用者数は、年間利用者数実績データ527に格納されている。
次いで、対象駅それぞれについて、夜間人口データ525として記憶されている夜間人口や就業者数データ526として記憶されている就業者数の実績データ、駅勢圏のゾーンそれぞれの利用率をもとに、該対象駅の勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数を算出する。生成された新線考慮駅勢圏データは、新線考慮駅勢圏データ622として記憶される。
次いで、生成した新線考慮駅勢圏データ622をもとに、新線を考慮した場合の発生・集中交通量予測モデル(以下、「新線考慮予測モデル」という)を構築する。すなわち、第1実施例と同様に、新線考慮駅勢圏データ622や年間利用者数実績データ527、主要施設テーブル524等を参照し、過去の複数年度のデータを用いた重回帰分析によって、式(2)に示したモデル式のパラメータβ及び定数項αの値を決定する。また、新線考慮予測モデルとして、利用券種及び駅の周辺環境の組合せ毎の合計6種類の予測モデルを構築する。構築された新線考慮予測モデルについてのデータ(モデル式のパラメータβ及び定数項αの値)は、新線考慮予測モデルデータ624として記憶される。
そして、構築した新線考慮予測モデルを用いて、予測対象年度の旅客需要を予測する。すなわち、新線考慮予測モデルを用いて、予測対象年度それぞれの各駅の発生・集中交通量の予測値を算出する。算出した発生・集中交通量は、駅利用者数の予測値として年間利用者数予測データ541に格納される。
次いで、各駅の発生・集中交通量の予測値をもとに、現在パターン法(例えば、フレーター法)によって分布交通量の予測値を算出して、新線を考慮した場合の予測ODデータ(以下、「新線考慮予測ODデータ」という)を生成する。このとき、フレーター法で用いる「現状のODデータ」として、新線を考慮しない場合の予測ODデータ(以下、「新線非考慮予測ODデータ」という)を、新線開業を考慮して利用者数を減少補正したODデータ(以下、「補正ODデータ」という)を用いる。
「新線非考慮予測ODデータ」は、第1実施例における「予測ODデータ」に該当し、第1実施例と同様に生成される。すなわち、先ず、新線の開業を考慮しない場合の駅勢圏データ(以下、「新線非考慮駅勢圏データ」という)を生成する。このとき、対象駅の競合駅は既存路線の駅のみとし、開業予定の新線の駅については含まない。また、対象駅iの定期券利用者数Siとして、年間利用者数実績データ527として記憶されている実績の定期券利用者数を用いて、各ゾーンの利用率を算出する。生成された新線非考慮駅勢圏データは、新線非考慮駅勢圏データ621として記憶される。
次いで、新線非考慮駅勢圏データ621等をもとに、新線を考慮しない場合の発生・集中交通量予測モデル(以下、「新線非考慮予測モデル」という)を構築する。この新線非考慮予測モデルは、第1実施例における「発生・集中交通量予測モデル」に該当する。構築された新線非考慮予測モデルについてのデータ(モデル式のパラメータβの値)は、新線非考慮予測モデルデータ623として記憶される。
続いて、この新線非考慮予測モデルに従って、予測対象年度それぞれの各駅の発生・集中交通量を算出し、更に現在パターン法によって分布交通量を算出して、新線を考慮しない場合の予測ODデータ(新線非考慮予測ODデータ)を生成する。このとき、現在パターン法による分布交通量の算出に用いる「現状のODデータ」として、実績ODデータ529として記憶されている実績ODデータを用いる。算出された新線非考慮予測ODデータは、新線非考慮予測ODデータ627として記憶される。
そして、生成した新線非考慮予測ODデータ627をもとに、所定の経路選択モデルに基づく対象路線と新線との経路配分を行って、補正ODデータを生成する。
図30は、経路選択モデルを説明するための図である。同図では、出発駅である「A駅」から目的駅である「D駅」に向かう場合を示している。A駅からD駅に向かう経路として、対象路線を経由する経路(対象経路)と、新線を経由する経路(新線経路)とがある。そして、これらの経路のうちから対象路線を選択する確率Rは、次式(14)で与えられる。
Figure 0005111347
式(14)において、Uiは経路iの効用値であり、次式(15)で与えられる。但し、i=1は対象経路を表し、i=2は新線経路を表す。
Figure 0005111347
式(15)において、説明変数Xには、「乗車時間」、「乗換時間+待ち時間」、「所要時間」及び「費用」が含まれる。「所要時間」は、「乗車時間」と「乗り換え時間+待ち時間」との合計である。
図31は、このような経路選択モデルについてのデータである経路選択モデルデータ625のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、経路選択モデルデータ625は、経路選択モデルのモデル式のパラメータβ及び定数項αの値を格納している。これらの値は、例えば所定の調査結果等から予め定められる値である。
この経路選択モデルに従って、対象路線の全ての駅を対象として、出発駅から目的駅までの組合せそれぞれについて対象経路の選択確率を算出する。そして、新線非考慮予測ODデータにおいて、各駅間の利用者数に該当する対象路経路の選択確率を乗じて減少させたODデータを生成し、補正ODデータとする。なお、新線経路が存在しない駅間については、対象経路の選択確率は「1.0」となり、該駅間の利用者数は変更されない。生成された補正ODデータは、補正ODデータ628として記憶される。
また、経路選択モデルに従って算出された対象経路の選択確率についてのデータは、経路選択確率データ626に格納される。図32は、経路選択確率データ626のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、経路選択確率データ626は、対象路線の出発駅と目的駅との組み合わせそれぞれについて、該駅間の対象経路の選択確率を対応付けて格納している。
なお、経路選択モデルは、例えば「通勤目的」及び「私事目的」といった目的別に構築することにしても良い。この場合、対象経路の選択確率を目的別に算出し、算出した目的別の確率の平均値を、対象経路の選択確率として用いる。
このように、予測対象年度それぞれの新線考慮予測ODデータを生成すると、続いて、第1実施例と同様に、断面交通量及び時間帯別利用者数それぞれの予測値の算出を行う。
図29に戻り、第2実施例では、記憶部60には、プログラムとして旅客需要予測プログラム610が記憶されるとともに、データとして、地図DB521と、ゾーンデータ522と、駅データ523と、主要施設テーブル524と、夜間人口データ525と、就業者数データ526と、年間利用者数実績データ527と、乗換利用者数実績データ528と、実績ODデータ529と、新線非考慮駅勢圏データ621と、新線考慮駅勢圏データ622と、新線非考慮予測モデルデータ623と、新線考慮予測モデルデータ624と、経路選択モデルデータ625と、経路選択確率データ626と、年間利用者数予測データ541と、予測交通量データ542と、新線非考慮予測ODデータ627と、補正ODデータ628と、新線考慮予測ODデータ629と、断面交通量予測データ544と、日別利用者数実績データ545と、日別利用者数予測データ546と、時間帯別利用者数実績データ547と、時間帯別利用者数予測データ548と、利用者数拡大係数データ529と、標準偏差実績データ551と、標準偏差予測データ552と、標準偏差拡大係数データ553とが記憶される。
[処理の流れ]
図33は、第2実施例における第2旅客需要予測処理の流れを説明するフローチャートである。同図によれば、処理部10は、先ず、新線開業予定の年度以降の年度を、旅客需要の予測対象年度として決定する(ステップD1)。次いで、決定した予測対象年度に応じて、夜間人口データ525や就業者数データ526等を生成する等のデータ整備を行う(ステップB3)。その後、新線考慮駅勢圏データ生成処理を行って、新線考慮駅勢圏データを生成する(ステップD5)。
図34は、新線考慮駅勢圏データ生成処理の流れを説明するフローチャートである。同図によれば、対象路線の駅それぞれを対象としたループCの処理を行う。ループCでは、既存路線及び新線それぞれの駅から、対象駅周辺の競合駅を抽出する(ステップE1)。また、対象駅周辺のゾーンを抽出する(ステップC3)。また、対象駅の定期券利用者数を、例えば所定割合だけ減少させて補正する(ステップE5)。
次いで、抽出したゾーンそれぞれを対象としたループDの処理を行う。ループDでは、対象ゾーンから対象駅及び競合駅それぞれまでの距離Dを算出し(ステップC5)、算出した距離D、及び、対象駅の補正後の定期券利用者数をもとに、対象ゾーンの利用率を算出する(ステップE7)。そして、算出した利用率Pが所定値以上であるか否かによって、対象ゾーンは対象駅を駅勢圏とするか否かを判断する(ステップC9)。ループDはこのように行われる。
全てのゾーンを対象としたループDの処理を終了すると、続いて、対象駅の駅勢圏としたゾーンそれぞれの勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数を算出する(ステップC11)。そして、算出した各ゾーンの勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数それぞれの合計を、対象駅の勢圏内夜間人口及び勢圏内就業者数とする(ステップC13)。ループCはこのように行われる。全ての駅を対象としたループCを終了すると、新線考慮駅勢圏データ生成処理を終了する。
新線考慮駅勢圏データを生成すると、続いて、生成した新線考慮駅勢圏データ622や年間利用者数実績データ527等をもとに、過去の複数年度のデータを用いた重回帰分析によって、新線を考慮した発生・集中交通量予測モデル(新線考慮予測モデル)を構築する(ステップD7)。その後、構築した新線考慮予測モデルを用いた将来需要の予測を行う(ステップA5)。すなわち、新線考慮予測モデルを用いて、予測対象年度それぞれについて、各駅の発生・集中交通量の予測値を算出し、該駅の利用者数の予測値とする(ステップD9)。また、補正ODデータ生成処理を行って、補正ODデータを生成する(ステップD11)。
図35は、補正ODデータ生成処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図によれば、補正ODデータ生成処理では、先ず、新線を考慮しない予測ODデータ(新線非考慮予測ODデータ)を生成する。すなわち、第1駅勢圏データ生成処理を行って、新線非考慮駅勢圏データを生成する(ステップF1)。この第1駅勢圏データ生成処理は、第1実施例における駅勢圏データ生成処理(図28参照)と同様の処理である。
次いで、生成した新線非考慮駅勢圏データや年間利用者数実績データ527にもとづく重回帰分析によって、新線を考慮しない発生・集中交通量予測モデル(新線非考慮予測モデル)を構築する(ステップF3)。そして、構築した新線非考慮予測モデルを用いて、各駅の発生・集中交通量の予測値を算出する(ステップF5)。次いで、算出した各駅の発生・集中交通量をもとに、「実績ODデータ」を用いた現在パターン法によって分布交通量の予測値を算出し、新線を考慮しない予測ODデータ(新線非考慮予測ODデータ)を生成する(ステップF7)。
新線非考慮予測ODデータを生成すると、続いて、対象路線についての出発駅及び目的駅の組合せそれぞれを対象としたループEの処理を行う。ループEでは、対象の出発駅から目的駅に向かう経路であって、新線を経由する経路(新線経路)を設定する(ステップF9)。次いで、経路選択モデルに従って、対象の出発駅から目的駅に向かう経路であって、対象路線を経由する経路(対象経路)の選択確率Rを算出する(ステップF11)。そして、生成した新線非考慮予測ODデータ627において、該当する駅間の利用者数に算出した選択確率Rを乗じて減少補正する(ステップF13)。ループEはこのように行われる。
全ての出発駅及び目的駅の組合せを対象としたループEの処理を終了すると、減少補正後の新線非考慮予測ODデータにおいて、各駅の発生交通量及び集中交通量を再算出し、補正ODデータとする(ステップF15)。以上の処理を行うと、補正ODデータ生成処理を終了する。
補正ODデータ生成処理を終了すると、算出した発生・集中交通量をもとに、生成した補正ODデータを用いた現在パターン法によって分布交通量の予測値を算出し、予測対象年度それぞれの予測ODデータ(新線考慮予測ODデータ)を生成する(ステップD13)そして、生成した新線考慮予測ODデータをもとに、断面交通量の予測値を算出する(ステップB13)。
続いて、時間帯別利用者数予測処理(図27参照)を行い、算出した予測対象年度それぞれの年間の駅利用者数の予測値から時間帯別の駅利用者数(波動パターン)を予測する(ステップB15)。以上の処理を行うと、処理部10は、第2旅客需要予測処理を終了する。
[作用・効果]
このように、第2実施例によれば、開業予定の新たな競合路線(新線)を考慮した将来の需要予測が実現される。すなわち、各ゾーンの対象駅の利用率Pは、開業予定の新線の駅を対象駅の競合駅に含めるとともに、対象駅の利用者の実績値を減少補正した値を用いて算出される。そして、この利用率Pを用いて算出された駅勢圏利用者数に基づいて、新設される競合路線を考慮した発生・集中交通量予測モデル(新線考慮予測モデル)が構築される。対象駅周辺に競合駅が新設された場合、現在の対象駅の利用者の一部が新設された競合駅を利用すると考えられる。このため、新設される競合駅への利用者の流出を考慮した発生・集中交通量予測モデル(新線考慮予測モデル)を用いることで、競合駅が新線された場合の将来需要の予測が可能となる。
〔変形例〕
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
旅客需要予測処理の大まかなフローチャート。 第1実施例における旅客需要予測装置の構成図。 年間利用者数実績データのデータ構成例。 ゾーンデータのデータ構成例。 駅データのデータ構成例。 夜間人口データのデータ構成例。 就業者数データのデータ構成例。 駅勢圏データのデータ構成例。 利用率データのデータ構成例。 勢圏内夜間人口データのデータ構成例。 勢圏内就業者数データのデータ構成例。 予測モデルデータのデータ構成例。 主要施設テーブルのデータ構成例。 乗換利用者数実績データのデータ構成例。 年間利用者数予測データのデータ構成例。 実績ODデータのデータ構成例。 予測交通量データのデータ構成例。 断面交通量予測データのデータ構成例。 日別利用者数実績データのデータ構成例。 日別利用者数予測データのデータ構成例。 時間帯別利用者数実績データのデータ構成例。 利用者数拡大係数データのデータ構成例。 時間帯別利用者数予測データのデータ構成例。 標準偏差実績データのデータ構成例。 標準偏差拡大係数データのデータ構成例。 標準偏差予測データのデータ構成例。 旅客需要予測処理のフローチャート。 駅勢圏データ生成処理のフローチャート。 第2実施例における旅客需要予測装置の構成図。 経路選択モデルの概要図。 経路選択モデルデータのデータ構成例。 経路選択確率データのデータ構成例。 第2実施例における旅客需要予測処理のフローチャート。 新線考慮駅勢圏データ生成処理のフローチャート。 補正ODデータ生成処理のフローチャート。
符号の説明
1,2 旅客需要予測装置
10 処理部
50,60 記憶部
510,610 旅客需要予測プログラム
521 地図データ、522 ゾーンデータ、523 駅データ
524 主要施設テーブル、525 夜間人口データ、526 就業者数データ
527 年間利用者数実績データ、528 乗換利用者数実績データ
529 実績ODデータ、531 駅勢圏データ、535 予測モデルデータ
541 年間利用者数予測データ、542 予測交通量データ
543 予測ODデータ、544 断面交通量予測データ
545 日別利用者数実績データ、546 日別利用者数予測データ
547 時間帯別利用者数実績データ、548 時間帯別利用者数予測データ
549 利用者拡大係数データ
551 標準偏差実績データ、552 標準偏差予測データ
553 標準偏差拡大係数データ
621 新線非考慮駅勢圏データ、622 新線考慮駅勢圏データ
623 新線非考慮予測モデルデータ、624 新線考慮予測モデルデータ
625 経路選択モデルデータ、626 経路選択確率データ
627 新線非考慮予測ODデータ、628 補正ODデータ
629 新線考慮予測ODデータ

Claims (10)

  1. コンピュータを、
    対象駅周辺の単位地域それぞれに居住、就業等(以下「居住等」という。)する人間が当該対象駅を利用する利用率を、当該対象駅と当該単位地域間の距離及び当該対象駅の実績利用者数と、当該対象駅周辺に競合駅が存在する場合の当該競合駅と当該単位地域間の距離を用いたハフモデル分析によって算出する利用率算出手段、
    前記単位地域の中から前記対象駅の駅勢圏を決定する駅勢圏決定手段、
    前記駅勢圏に居住等する人間のうちの前記対象駅を利用する駅勢圏利用者数を、前記駅勢圏とされた単位地域それぞれに居住等する実績人数及び当該単位地域の前記利用率を用いて推計する推計手段、
    駅勢圏利用者数を与えることで前記対象駅の利用者数を推計可能な算出モデルを、前記対象駅の前記実績利用者数と前記駅勢圏利用者数とを用いて構築する算出モデル構築手段、
    前記駅勢圏利用者数の予測値である駅勢圏予測利用者数を前記算出モデルに与えて前記対象駅の利用者数の予測値である予測利用者数を算出する予測利用者数算出手段、
    として機能させるためのプログラム。
  2. 前記算出モデル構築手段が、前記対象駅の利用者数を従属変数とし、前記駅勢圏利用者数を説明変数とした重回帰分析によって前記算出モデルを構築するように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記算出モデル構築手段が、前記対象駅における路線乗換利用者数、及び/又は、前記対象駅を利用駅とする施設の利用者数を前記説明変数に更に含めて前記算出モデルを構築するように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
  4. 対象路線の各駅を前記対象駅として、前記利用率算出手段、前記駅勢圏決定手段、及び前記推計手段を順次機能させ、
    前記算出モデル構築手段が、前記対象路線で共通の算出モデルを構築し、
    前記予測利用者数算出手段が、前記共通の算出モデルを用いて前記対象路線の各駅の前記予測利用者数を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
  5. 前記算出モデル構築手段が、駅周辺環境毎に共通の算出モデルを複数構築し、
    前記予測利用者数算出手段が、前記予測利用者数の算出対象駅の駅周辺環境に応じた算出モデルを用いて、当該予測利用者数を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記利用率算出手段が、前記対象駅周辺の競合駅の新設を考慮する場合に前記対象駅の実績利用者数を削減補正して前記利用率を算出し、
    前記推計手段、前記算出モデル構築手段、及び前記予測利用者数算出手段それぞれが、前記削減補正された利用率に基づき、前記競合駅の新設を考慮した駅勢圏利用者数、算出モデル、及び予測利用者数を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜5の何れか一項に記載のプログラム。
  7. 前記対象路線の各駅について算出された前記予測利用者数をもとに、前記対象路線の各駅間の実績ODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記対象路線の各駅間の予測ODデータを算出する予測ODデータ算出手段として前記コンピュータを機能させるための請求項4又は5に記載のプログラム。
  8. 前記利用率算出手段が、前記対象駅周辺所定範囲内に前記対象路線に対する新設の競合路線の競合駅が存在する場合に、前記対象駅の実績利用者数を削減補正した利用率である新線考慮利用率を算出する新線考慮利用率算出手段と、削減補正しない利用率である新線非考慮利用率を算出する新線非考慮利用率算出手段とを有し、
    前記推計手段、前記算出モデル構築手段、及び前記予測利用者数算出手段それぞれが、前記新線考慮利用率に基づく新線考慮駅勢圏利用者数、新線考慮算出モデル、及び新線考慮予測利用者数を算出するとともに、前記新線非考慮利用率に基づく新線非考慮駅勢圏利用者数、新線非考慮算出モデル、及び新線非考慮予測利用者数を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させ、
    前記新線非考慮予測利用者数をもとに、前記対象路線の各駅間の実績ODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記新設の競合路線を考慮しない前記対象路線の各駅間の予測ODデータである新線非考慮予測ODデータを算出する新線非考慮予測ODデータ算出手段、
    前記新設の競合路線を利用した代替経路を含めた、前記対象路線上の各駅間の利用経路それぞれを選択する確率を算出する選択確率算出手段、
    前記選択確率算出手段により算出された各利用経路の選択確率に従って、前記新線非考慮予測ODデータの各駅間の利用者数を減量補正する予測ODデータ補正手段、
    前記新線考慮予測利用者数をもとに、前記予測ODデータ補正手段により補正されたODデータを用いた所定の分布交通量予測演算処理によって、前記新設の競合路線を考慮した前記対象路線の各駅間の予測ODデータである新線考慮予測ODデータを算出する新線考慮予測ODデータ算出手段、
    として前記コンピュータを機能させるための請求項4又は5に記載のプログラム。
  9. 前記予測利用者数算出手段により算出された前記対象駅の前記予測利用者数を用いて、前記対象駅における時間帯別利用者数を予測する時間帯別利用者数予測手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
  10. 対象駅周辺の単位地域それぞれに居住等する人間が当該対象駅を利用する利用率を、当該対象駅と当該単位地域間の距離及び当該対象駅の実績利用者数と、当該対象駅周辺に競合駅が存在する場合の当該競合駅と当該単位地域間の距離を用いたハフモデル分析によって算出する利用率算出手段と、
    前記単位地域の中から前記対象駅の駅勢圏を決定する駅勢圏決定手段と、
    前記駅勢圏に居住等する人間のうちの前記対象駅を利用する駅勢圏利用者数を、前記駅勢圏とされた単位地域それぞれに居住等する実績人数及び当該単位地域の前記利用率を用いて推計する推計手段と、
    駅勢圏利用者数を与えることで前記対象駅の利用者数を推計可能な算出モデルを、前記対象駅の前記実績利用者数と前記駅勢圏利用者数とを用いて構築する算出モデル構築手段と、
    前記駅勢圏利用者数の予測値である駅勢圏予測利用者数を前記算出モデルに与えて前記対象駅の利用者数の予測値である予測利用者数を算出する予測利用者数算出手段と、
    を備えた旅客需要予測装置。
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