JP5110891B2 - 水処理施設における流入水水質の統計的予測方法及びその装置 - Google Patents
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Description
予測手段が、期間毎にモニタリングした前記第1の測定データ、および、前記最適パラメータ以外のパラメータを含む第2の測定データを多変量空間においた後、主成分分析法により低次元の座標軸内に写像してそれぞれの期間毎の第1の測定データと第2の測定データの関係を表す代表パターンを作成し、この代表パターンから最近接法による全域木を分析することにより季節毎に複数の季節モデルにグループ化した上で、前記パラメータ判定手段で選択された最適パラメータと前記第1の測定データとの相関関係に基づき、季節ごとに被測定水における第1の測定データを予測する回帰モデルを設定し、演算部が、前記季節毎の回帰モデルを選択的に用いて、当該回帰モデルと前記最適パラメータの測定値に基づき前記第1の測定データの予測値を演算することを特徴とする。
これにより、従来のようにリアルタイムで検出できない水質パラメータの検査結果を得
るために数日の日数を費やす必要がない。そして、季節モデルを選択的に用いることにより、季節に応じた測定データの変動にも柔軟に対応することができる。なお、予測値としてはBODに限ることはなく、適宜変更可能である。
例えば、最適パラメータとしてBODと最も高い相関関係のあるSSを選択及び設定することにより、上述したBODの予測を高い精度で行なえる。なお、パラメータとしてはBODやSSに限ることはなく、適宜変更可能である。
これにより、従来のようにリアルタイムで検出できない水質パラメータの検査結果を得
るために数日の日数を費やす必要がない。そして、季節モデルを選択的に用いることにより、季節に応じた測定データの変動にも柔軟に対応することができる。なお、予測値としてはBODに限ることはなく、適宜変更可能である。
例えば、最適パラメータとしてBODと最も高い相関関係のあるSSが選択及び設定されることにより、水質パラメータの予測を高い精度で行うことができる。なお、パラメータとしてはBODやSSに限ることはなく、適宜変更可能である。
符号5は水処理施設制御部であって、演算部4にて演算されたBODなどの水質パラメータ、及び測定データ取込み部1からリアルタイムで供給されるBOD以外のパラメータ(第2の測定データ)に基づき、水処理施設100内にある曝気装置、散気装置等の運転をコントロールする。
(式1)BOD=0.797××(SS)+23.688
(n=49、r=0.797、s=31.101、F=81.862)
(式2)BOD=1.482×(COD)+33.179
(n=49、r=0.532、s=43.603、F=18.562)
(n=48、r=0.883、s=21.660、F=163.255)
(式4)BOD=1.618×(COD)+14.289
(n=48、r=0.651、s=35.054、F=33.900)
図10に示されるような12個の代表パターン(図10中に示される1〜12は、各月の代表パターンを示す)を有する2次元線形写像を作成する。なお、このステップS5にて実際に計算された累積寄与率(正確さの度合い)は75%、誤差は25%であった。
(n=19、r=0.864、s=16.100、F=50.284)
春夏グループ(式6):BOD=0.567×(SS)+65.003
(n=15、r=0.689、s=23.725、F=11.753)
秋グループ(式7):BOD=1.037×(SS)−44.968
(n=15、r=0.955、s=19.229、F=72.754)
7月グループ(式8):BOD=−2.500×(SS)+668.000
(n=15、r=0.815、s=14.491、F=5.952)
(n=20、r=0.622、s=23.842、F=11.369)
演算部4は、ステップS10で、その実測データ演算部に記憶された各回帰直線式と、測定データ取込み部1に入力された測定データとを読み出して、測定データから各回帰直線式によってBODの予測値を演算する。実際の演算を行った結果を、図15及び図16に示す。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
2 水質モニタリングデータ記憶部
3 シミュレータ
4 演算部
5 水処理施設制御部
10 統計的予測装置
100 水処理施設
Claims (6)
- 水処理施設における流入水水質の統計的予測装置の水処理施設における流入水水質の統計的予測方法であって、
前記水処理施設における流入水水質の統計的予測装置のモニタリング手段が、被測定水をモニタリングして生成された測定データであって、リアルタイムで検出できない第1の測定データとリアルタイムで検出可能な複数の第2の測定データとの入力を受け付け、
記憶手段が、前記モニタリング手段に入力された第1の測定データと第2の測定データとを記憶し、
パラメータ判定手段が、前記記憶手段に記憶された第1の測定データと第2の測定データとを読み出し、読み出した第1の測定データと第2の測定データとの相関関係を分析し、その分析結果から、第1の測定データに対して最大の相関関係を有する第2の測定データの1つ又は複数を最適パラメータとして選択し、
予測手段が、期間毎にモニタリングした前記第1の測定データ、および、前記最適パラメータ以外のパラメータを含む第2の測定データを多変量空間においた後、主成分分析法により低次元の座標軸内に写像してそれぞれの期間毎の第1の測定データと第2の測定データの関係を表す代表パターンを作成し、この代表パターンから最近接法による全域木を分析することにより季節毎に複数の季節モデルにグループ化した上で、前記パラメータ判定手段で選択された最適パラメータと前記第1の測定データとの相関関係に基づき、季節ごとに被測定水における第1の測定データを予測する回帰モデルを設定し、
演算部が、前記季節毎の回帰モデルを選択的に用いて、当該回帰モデルと前記最適パラメータの測定値に基づき前記第1の測定データの予測値を演算する
ことを特徴とする水処理施設における流入水水質の統計的予測方法。 - 前記予測手段は、前記パラメータ判定手段で選択された最適パラメータと前記第1の測定データとの相関関係に基づき、被測定水における第1の測定データを予測する通年の回帰モデルを併せて設定し、
前記演算部は、前記通年の回帰モデルと前記最適パラメータの測定値に基づき前記第1の測定データの予測値を併せて演算することを特徴とする請求項1に記載の水処理施設における流入水水質の統計的予測方法。 - 前記最適パラメータは、前記第2の測定データの中から任意に設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水処理施設における流入水水質の統計的予測方法。
- 被測定水をモニタリングして生成された測定データであって、リアルタイムで検出できない第1の測定データとリアルタイムで検出可能な複数の第2の測定データとの入力を受け付けるモニタリング手段と、
前記モニタリング手段に入力された第1の測定データと第2の測定データとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された第1の測定データと第2の測定データとを読み出し、読み出した第1の測定データと第2の測定データとの相関関係を分析し、その分析結果から、第1の測定データに対して最大の相関関係を有する第2の測定データの1つ又は複数を最適パラメータとして選択するパラメータ判定手段と、
期間毎にモニタリングした前記第1の測定データ、および、前記最適パラメータ以外のパラメータを含む第2の測定データを多変量空間においた後、主成分分析法により低次元の座標軸内に写像してそれぞれの期間毎の第1の測定データと第2の測定データの関係を表す代表パターンを作成し、この代表パターンから最近接法による全域木を分析することにより季節毎に複数の季節モデルにグループ化した上で、前記パラメータ判定手段によって選択された最適パラメータと前記第1の測定データとの相関関係に基づき、季節ごとに被測定水における第1の測定データを予測する回帰モデルを設定する予測手段と、
前記季節毎の回帰モデルを選択的に用いて、当該回帰モデルと前記最適パラメータの測定値に基づき前記第1の測定データの予測値を演算する演算部と、
を有することを特徴とする水処理施設における流入水水質の統計的予測装置。 - 前記予測手段は、前記パラメータ判定手段で選択された最適パラメータと前記第1の測定データとの相関関係に基づき、被測定水における第1の測定データを予測する通年の回帰モデルを併せて設定し、
前記演算部は、前記通年の回帰モデルと前記最適パラメータの測定値に基づき前記第1の測定データの予測値を併せて演算することを特徴とする請求項4に記載の水処理施設における流入水水質の統計的予測装置。 - 前記最適パラメータは、第2の測定データの中から任意に設定可能とすることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の水処理施設における流入水水質の統計的予測装置。
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